JP2006042535A - 回転電機用固定子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】より効率的に固定子を冷却する。
【解決手段】冷却機能を備えたアキシャル型モータ用の固定子は、複数のティース22を備えた固定子鉄心18と、ティース22に巻回されたコイル20と、コイル20の一部に沿って配置され、その内部に冷却媒体が流れる冷却管30と、を備える。冷却管30は、冷却媒体の注入による内圧増加に伴いコイル20に密着する方向に膨張変形可能な可撓性材料からなる。
【選択図】図5



Description

本発明は、冷却機能を備えた回転電機用固定子およびその製造方法に関する。
回転電機の固定子は、回転電機の運転に伴い発熱する。この発熱は、回転電機の運転効率を低下させるだけでなく、回転電機の寿命にも悪影響を与える。すなわち、発熱により固定子を構成するコイルや固定子鉄心が耐熱温度を超えて温度上昇し、固定子の破損へとつながる場合がある。また、ハイブリッド自動車や電気自動車などの車両に搭載される車両用回転電機の場合、固定子、ひいては回転電機の発熱は、エンジンルームに配置された他の機器へ悪影響を及ぼす場合がある。そのため、従来から、固定子を冷却するための技術が多数提案されている。
例えば、特許文献1にはコイルの周囲を密閉状態で覆うカバーの内側に冷却液通路を設け、冷却液を冷却液通路に流通させることにより、固定子鉄心または固定子巻線等で発生した熱を直接冷却液により吸収して冷却する技術が開示されている。これによれば、通路に流れた冷却液が各部で発生した熱を直接吸収するため、各部材を効率的に冷却できる。
また、特許文献2には、冷却用液体が流れる冷却管を、固定子の相隣り合うコイルの間においてモータ軸方向に延在させた電機モータの冷却装置が開示されている。これによれば、冷却液が発熱源に近いところを流れるためコイルの効率的な冷却効果を得ることができる。また、相隣り合うコイル間という、デッドスペースを有効に活用することにより省スペース化が図れる。
特開平5−91696号公報 特開平10−327558号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、冷却液が注入される冷却液通路と、発熱源であるコイルとの間に一定の距離が生じる。この一定の距離は、コイルと冷却液との間の熱抵抗となり、冷却効率を低下させる原因となる。また、コイルの周囲を覆うカバーは、固定子全体の小型化を阻害し、ひいては、回転電機の小型化を阻害していた。小型化は、特にハイブリッド自動車や電気自動車などの車両に搭載される車両用回転電機にとって重要な課題である。
特許文献2に記載の技術によれば回転電機の小型化を図りつつ、冷却効率を向上できる。しかしながら、冷却管を、単に相隣り合うコイル間の空間に挿入するだけではコイルと冷却管との間隙を無くすことはできず、結果として冷却効率を低下させていた。また、コイルと冷却管との間隙を無くすように嵌挿することも考えられるが、これは製造工程を煩雑にしていた。
そこで、本発明では、より効率的に固定子を冷却できる回転電機用固定子、および、その製造方法を提供することを目的とする。
本発明の回転電機用固定子は、冷却機能を備えた回転電機用固定子であって、複数のティースを備えた固定子鉄心と、ティースに巻回されたコイルと、コイルの少なくとも一部に沿って配置され、その内部に冷却媒体が流れる冷却管と、を備え、冷却管は、冷却媒体の注入による内圧増加に伴いコイルに密着する方向に膨張変形する可撓性材料からなることを特徴とする。
好適な態様では、冷却管は、金属箔と非金属材料の膜とを積層したラミネート材料からなる。別の好適な態様では、冷却管は、耐熱性と可撓性を備えた非金属材料からなることを特徴とする。
他の本発明である回転電機用固定子は、冷却機能を備えた回転電機用固定子であって、複数のティースを備えた固定子鉄心と、ティースに巻回されたコイルと、コイルの少なくとも一部に沿って配置され、その内部に冷却媒体が流れる冷却管と、を備え、冷却管をコイルの少なくとも一部に沿って配置した状態で、冷却管およびコイルの少なくとも一方を互いに密着する方向に塑性的に伸張変形させたことを特徴とする。
好適な態様では、冷却管をコイルの少なくとも一部に沿って配置した状態で、冷却管を押圧することにより冷却管を塑性的に変形させる。別の好適な態様では、冷却管をコイルの少なくとも一部に沿って配置した状態で、コイルを押圧することによりコイルを塑性的に変形させる。他の好適な態様では、固定子鉄心は、圧粉磁心材料からなり、冷却管をコイルの少なくとも一部に沿って配置した状態で、固定子鉄心の一部を押圧して、固定子鉄心をコイルの方向に塑性的に伸張変形させる。
上述のいずれの回転電機用固定子であっても、望ましくは、冷却管は、互いに隣接するコイルの間に配置される。
他の本発明である回転電機用固定子の製造方法は、冷却機能を備えた回転電機用固定子の製造方法であって、その内部に冷却媒体が流れ、冷却媒体の注入による内圧増加に伴い膨張変形する可撓性材料からなる冷却管を、固定子鉄心のティースに巻回されたコイルの少なくとも一部に沿って配置することを特徴とする。
他の本発明である回転電機用固定子の製造方法は、冷却機能を備えた回転電機用固定子の製造方法であって、その内部に冷却媒体が流れる冷却管を、固定子鉄心のティースに巻回されたコイルの少なくとも一部に沿って配置する工程と、冷却管をコイルの少なくとも一部に沿って配置した状態で、冷却管およびコイルの少なくとも一方を押圧し、互いに密着する方向に塑性的に伸張変形させる工程と、を有することを特徴とする。
ここで、回転電機はモータや発電機などを含む。また、アキシャル型、ラジアル型のいずれの回転電機であってもよい。
本発明によれば、コイルと冷却管との熱抵抗を簡易に低減できるため、より効率的に固定子を冷却できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1に本発明の実施形態であるアキシャル型モータ10の概略構成図を示す。また、図2は図1で例示されるアキシャル型モータ10の回転子12を示しており、図3は固定子14を示している。ただし、図3では、後述する冷却管の図示を省略している。
アキシャル型モータ10は、永久磁石16が複数内在する円板状の回転子12と、その両側に配置される固定子14から構成されている。回転子12は、永久磁石16によって界磁束発生源となり、固定子14から発生する回転磁界に従って回転可能となっている。一方、固定子14は、固定子鉄心18に形成されたティース22にコイル20が集中巻で巻回されている。図1で例示するアキシャル型モータ10の場合には、二つの固定子14が同軸に配置されている。
図3(b)は固定子鉄心18の斜視図である。固定子鉄心18は磁気特性の優れた材料、例えば、電磁鋼板の積層体などからなる。この固定子鉄心18は、単一の固定子鉄心18として構成されてもよいし、一極ごとに分割された分割鉄心を構成し、この分割鉄心の集合体として構成されてもよい。
コイル20は、各ティース22に集中巻として巻回される。したがって、スロット間を渡る渡り部はない。ただし、集中巻の場合でも、各極を電機的に接続する必要があるため、ティース22に巻回されたコイル20からは接続線(図3では図示せず)が引き出されている。この接続線の引き出し位置は特に限定されないが、本実施形態ではコイル上面から軸方向に引き出している。
このコイル20に通電することによりモータ10を駆動できるが、同時に、コイル20にジュール熱が発生する。また、固定子鉄心18には渦電流が発生し、その渦電流に起因して固定子鉄心18も発熱する。このコイル20および固定子鉄心18の発熱はモータ10の効率を低下させるだけでなく、耐熱温度以上に発熱した場合は、コイル20および固定子鉄心18を破損することがある。そこで、固定子14を冷却するために、本実施形態では、コイル20の一部に沿って冷却管30を設けている。この冷却管30について図4を用いて説明する。図4(a)は固定子14に冷却管30を配置した状態を示す図であり、図4(b)は冷却管30の斜視図である。
冷却管30は、冷却液が流れる管体であり、耐熱性と可撓性を備えた材料からなる。この冷却管30は、コイル20を優先的に冷却するためにコイル20に沿って配置される。ここで、コイル20を優先的に冷却するのは次の二つの理由からである。一つは、コイル20は、その耐熱温度が固定子鉄心18に比べて低いからである。耐熱温度の低いコイル20を優先的に冷却し、コイル20の破損を防止している。もちろん、固定子鉄心18を冷却すれば、固定子鉄心18への熱伝導によりコイル20も多少は冷却される。したがって、固定子鉄心18を優先的に冷却して、耐熱温度を超えないようにコイル20を冷却することは可能である。しかし、その場合、固定子鉄心18を必要以上に冷却しなければコイル20を耐熱温度以下に冷却できない。したがって、固定子14全体としての除熱量が必要以上となり、効率的な冷却ができない。二つ目の理由として、発熱量と温度との依存関係がある。コイル20はジュール熱として発熱するが、このジュール熱は電流が一定の場合、抵抗が高いほど大きくなる。コイル20を構成する銅線などは、温度に比例して抵抗が大きくなるため、コイル20は温度が高いほど発熱量が増えると言える。一方、固定子鉄心18は、渦電流が発生することにより発熱するが、この渦電流は温度が高いほど小さくなることが知られている。したがって、固定子鉄心18は温度が高いほど発熱量が少なくなると言える。つまり、固定子14全体の発熱量を低減するためには、コイル20の温度を低く、固定子鉄心18の温度を高くすることが望ましい。換言すれば、固定子14全体の発熱量を減らすためにはコイル20を優先的に冷却することが望ましい。以上の二つの理由から本実施形態では、冷却液が流れる冷却管30をコイル20の一部に沿って配置し、コイル20を優先的に冷却する。
さらに、効率的な冷却のためには、冷却管30は発熱源であるコイル20にできるだけ広い面積で接することが望ましい。そのため、冷却管30は、本来であればコイル20の全周囲に沿って配置されることが望ましい。しかし、記述したようにコイル20には接続線32が引き出されているため、冷却管30はこの接続線32の周囲を避けて配置される。
また、冷却管30は、コイル20の一部に沿って配置されれば、その位置や形状は特に限定されないが、望ましくは、隣接するコイル20とコイル20との間に配置されることが望ましい。これは、コイル20の上面は比較的、高効率で空冷却(大気中への放熱)がなされるのに対し、コイル20とコイル20との間、換言すれば熱源と熱源との間は熱が溜まりやすく、空冷却の効率が悪いからである。このような空冷却の効率が特に悪い部位に冷却管30を配置し、優先的に冷却することにより、効率的にコイル20を冷却できる。また、隣接するコイル20の間の空間は、他の用途に利用されていないデッドスペースである。このデッドスペースに冷却管30を配置することにより、固定子の冷却を図りつつ小型化が可能となる。
本実施形態では、図4(a)に示すように隣接するコイル20とコイル20との間(スロット空間)に冷却管30を配している。そして、冷却液を連続的に流すために、各スロット空間に配置された冷却管30は固定子14の内周側および外周側で接続されている。つまり、冷却管30は上面から見た場合、ジグザグに蛇行しており、一筆書き状に連続している。
ここで、効果的な冷却をするためには一つの冷却管30の距離は短いほどよい。これは、冷却管30の端部である流入口36から注入された冷却液は、コイル20から除熱するにしたがって温度上昇し、流れの下流にいくほど冷却能力が低下するからである。一方で、製造容易性(特に冷却管30の配置の手間削減)の観点からみれば、固定子14全体で使用される冷却管30の数は少ないほどよい。そこで、この冷却能率と製造容易性とのバランスを考慮して、本実施形態では、冷却管30の距離を3〜4スロット分の長さとしている。ただし、当然ながら、この数に限定されるものではなく、冷却能率と製造容易性とのバランスに基づいて適宜、適当な数を選択できる。
冷却管30の材質は、可撓性と耐熱性を備えた材質であれば特に限定されないが、耐熱性有機材料は安価であり、容易に入手可能であるため好適である。また、金属箔と耐熱性有機膜とを積層したラミネート材料は、耐磨耗性に優れており、好適である。
冷却管30をこのような可撓性を備えた材料から構成するのは、冷却管30とコイル20とを密着、換言すれば、冷却管30とコイル20との熱抵抗を低減するためである。これについて、図5を用いて説明する。図5は図4(a)におけるX−X断面図である。
通常、コイル20に沿って配置された冷却管30とコイル20との間には、若干の間隙40が生じる。もちろん、この間隙40を無くすように配置することも可能であるが、その場合、非常に高い寸法精度や配置の手間を必要とする。これは、必然的に固定子14やモータ10のコストアップにもつながる。そこで、通常、冷却管30とコイル20との間に間隙40が生じた配置となる。しかし、この間隙40は、冷却管30とコイル20との間の熱抵抗となり、効果的なコイル冷却が行えない。
そのため、本実施形態では冷却管30を可撓性材料で形成している。可撓性材料からなる冷却管30に冷却液を流した場合、冷却管30の内部には冷却管30の内壁を外側に押す内圧が生じる。この内圧により、冷却管30は、全体的に膨張し、コイル20と密着することとなる。これによりコイル20と冷却管30との間の熱抵抗を無くすことができ、効率的なコイル冷却が可能となる。つまり、可撓性材料からなる冷却管30をコイル20の一部に沿って配置することにより、効率的な冷却が可能となる。また、この効果は、製造工程において特別な工程を設けることなく得られるため、容易に実現できる。
この冷却管30のサイズは、冷却管30の可撓性や冷却液注入により生じる内圧の大きさ、隣接するコイル20間距離などを考慮して決定される。具体的には、冷却液注入により冷却管30が膨張した際に、冷却管30とコイル20とが密着できる程度のサイズに形成される。
以上の説明から明らかなように本実施の形態によれば、可撓性材料からなる冷却管30をコイル20の一部に沿って配置することにより、簡易により効率的な固定子の冷却が可能となる。なお、本実施形態では、冷却管30の形状をジグザグ形状としているが、コイル20の一部に沿う形状であれば他の形状でもよい。例えば、図6に示すような形状でもよい。これは、接続線32が固定子14の径方向外側に引き出される場合に特に有効であり、一つのスロット内を往復する冷却管30を固定子内周側で接続した形状である。かかる形状であれば、冷却管30が接続線32の突出した外周を横切ることはない。さらに、コイル20の上面にのみ沿う形状や、コイル20の一部分にのみ沿う形状であってもよい。また、ここではアキシャル型モータ用の固定子を例示しているが、ラジアル型モータ用の固定子にも当然適用できる。
次に他の実施形態について説明する。この実施形態における冷却管30の配置位置や形状は、上述の実施形態と同様であるので説明は省略する。一方で、冷却管30の構成が上述の実施形態と大きく相違するので、これについて詳説する。本実施形態では冷却管30として、金属材料からなる管体を用いる。この金属材料は、固定子14の磁場に影響を与えない非磁性の金属が望ましい。さらに、渦電流による発熱を抑制するためには電導率の大きい(抵抗の小さい)金属が望ましい。具体的には、銅などが好適である。
図7はこの金属材料からなる冷却管30を配置した状態を示す図である。冷却管30を金属管とした場合でも、冷却管30とコイル20との間には間隙40が生じる。この間隙40を無くすために、本実施形態では、固定子14全体、すなわち、冷却管30とコイル20と固定子鉄心18とを静加圧する。この静加圧は、各部材(冷却管30、コイル20、固定子鉄心18)が隣接する他部材の方向、すなわち、図7における左右方向に伸張変形するように行う。具体的には、各部材に対して、各部材の上面に下方向への静加圧を付与する。
なお、静加圧により固定子鉄心18を伸張変形させる場合、固定子鉄心18は、磁気特性に優れ、かつ、降伏応力の低い材質で構成されることが望ましい。このような材料としては、圧粉磁心材料が挙げられる。圧粉磁心材料とは、微小鉄粉材料に電気絶縁性の皮膜を施した後、加圧成型するものであり、絶縁材同士が圧着接合するためにバルク材のようなブロックとして所望の形態をした製品を得ることができる。この圧粉磁心材料による成型品は、全体が微小な鉄粉の集合体であるため、押圧により塑性的な変形が容易となっている。また、変形過程に弾性変形領域がないため、スプリングバックによる形状戻りがない。
また、コイル20、冷却管30、固定子鉄心18は、あらかじめ、静加圧による変形量を考慮して形成されておくことが望ましい。すなわち、各部材は、静加圧により幅方向へ伸張変形、換言すれば、高さ方向に縮小変形をする。この伸張変形量および縮小変形量を考慮して、各部材を、予め、完成形状に比して、高さ方向に大きく、幅方向に小さい寸法で形成しておくことが望ましい。
静加圧する際は、各部材の降伏応力を考慮して、各部材ごとに異なる力で静加圧する。また、静加圧を解除した際に、塑性変形しきれなかった部分が元に戻る、いわゆる、スプリングバックが生じる場合がある。したがって、このスプリングバックを考慮して静加圧することが望ましい。具体的には、二回連続で静加圧を加える「二度押し」を行なったり、所望の変形量にスプリングバック量を加えた変形量になるまで静加圧を行なったりする。
静加圧により各部材が隣接する他部材の方向へ伸張変形することにより、各部材間の間隙を無くすことができる(図7(b)参照)。そのため、冷却管30とコイル20との間の熱抵抗を低減でき、冷却管30によるコイル20の冷却を効率的に行うことができる。さらに、コイル20と固定子鉄心18との熱抵抗も低減できる。これにより固定子鉄心18の過度の温度上昇を防止できる。すなわち、固定子鉄心18で発生した熱はコイル20へ伝熱され、除熱される。また、逆にコイル20のほうが高温の場合には、固定子鉄心18へ伝熱され、放熱される。通常、コイル20に比べ、固定子鉄心18のほうが放熱性が高いので、コイル20と固定子鉄心18とを密着させることにより、コイル20をより効果的に冷却できる。
以上、説明したように金属製の冷却管であっても、静加圧によりコイル20と冷却管30とを密着するように塑性的に変形させることにより、効率的な冷却が可能となる。なお、本実施形態では、コイル20、冷却管30、固定子鉄心18の全てに対して静加圧を加えているが、いずれか一つのみを静加圧してもよい。例えば、冷却管30のみを静加圧、変形させてもよい。また、固定子鉄心18のみを静加圧してもよい。この場合は、変形した固定子鉄心18でコイルの内周を外側方向に押圧できる程度に変形させる。
本発明の実施の形態であるアキシャル型モータの概略構成図である。 アキシャル型モータの回転子を示す図である。 (a)はアキシャル型モータの固定子の概略構成図であり、(b)は固定子鉄心の斜視図である。 (a)は固定子に冷却管を配置した状態を示す図であり、(b)は冷却管の斜視図である。 図4(a)におけるX−X断面図である。 (a)は他の形状の冷却管を固定子に配置した状態を示す図であり、(b)は他の形状の冷却管の斜視図である。 (a)は他の実施の形態である固定子の断面図であり、(b)は静加圧後の様子を示す図である。
符号の説明
10 アキシャル型モータ、12 回転子、14 固定子、16 永久磁石、18 固定子鉄心、20 コイル、22 ティース、30 冷却管、32 接続線、36 流入口、40 間隙。

Claims (10)

  1. 冷却機能を備えた回転電機用固定子であって、
    複数のティースを備えた固定子鉄心と、
    ティースに巻回されたコイルと、
    コイルの少なくとも一部に沿って配置され、その内部に冷却媒体が流れる冷却管と、
    を備え、
    冷却管は、冷却媒体の注入による内圧増加に伴いコイルに密着する方向に膨張変形する可撓性材料からなることを特徴とする回転電機固定子。
  2. 請求項1に記載の回転電機用固定子であって、
    冷却管は、金属箔と非金属材料の膜とを積層したラミネート材料からなることを特徴とする回転電機用固定子。
  3. 請求項1に記載の回転電機用固定子であって、
    冷却管は、耐熱性と可撓性を備えた非金属材料からなることを特徴とする回転電機用固定子。
  4. 冷却機能を備えた回転電機用固定子であって、
    複数のティースを備えた固定子鉄心と、
    ティースに巻回されたコイルと、
    コイルの少なくとも一部に沿って配置され、その内部に冷却媒体が流れる冷却管と、
    を備え、
    冷却管をコイルの少なくとも一部に沿って配置した状態で、冷却管およびコイルの少なくとも一方を互いに密着する方向に塑性的に伸張変形させたことを特徴とする回転電機用固定子。
  5. 請求項4に記載の回転電機用固定子であって、
    冷却管をコイルの少なくとも一部に沿って配置した状態で、冷却管を押圧することにより冷却管を塑性的に変形させたことを特徴とする回転電機用固定子。
  6. 請求項4または5に記載の回転電機用固定子であって、
    冷却管をコイルの少なくとも一部に沿って配置した状態で、コイルを押圧することによりコイルを塑性的に変形させたことを特徴とする回転電機用固定子。
  7. 請求項4から6のいずれか1項に記載の回転電機用固定子であって、
    固定子鉄心は、圧粉磁心材料からなり、
    冷却管をコイルの少なくとも一部に沿って配置した状態で、固定子鉄心の一部を押圧して、固定子鉄心をコイルの方向に塑性的に伸張変形させたことを特徴とする回転電機用固定子。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の回転電機用固定子であって、
    冷却管は、互いに隣接するコイルの間に配置されることを特徴とする回転電機用固定子。
  9. 冷却機能を備えた回転電機用固定子の製造方法であって、
    その内部に冷却媒体が流れ、冷却媒体の注入による内圧増加に伴い膨張変形する可撓性材料からなる冷却管が、固定子鉄心のティースに巻回されたコイルの少なくとも一部に沿って配置されたことを特徴とする回転電機用固定子の製造方法。
  10. 冷却機能を備えた回転電機用固定子の製造方法であって、
    その内部に冷却媒体が流れる冷却管を、固定子鉄心のティースに巻回されたコイルの少なくとも一部に沿って配置する工程と、
    冷却管をコイルの少なくとも一部に沿って配置した状態で、冷却管およびコイルの少なくとも一方を押圧し、互いに密着する方向に塑性的に伸張変形させる工程と、
    を有することを特徴とする回転電機用固定子の製造方法。

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