JP2006038365A - 熱交換システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 駆動対象物のランニングコストの高騰化を抑制可能な熱交換システムを提供することを課題とする。
【解決手段】 熱交換システム1は、熱交換流体を圧送するポンプ30と、動力発生装置90に配置されポンプ30出側の熱交換流体の気化熱により動力発生装置90を冷却する熱交換器32と、熱交換器32出側の熱交換流体を凝縮する凝縮器34と、凝縮器34出側の熱交換流体を膨張させる膨張器37と、膨張器37出側の熱交換流体の気化熱により空調用空気を冷却する蒸発器38と、を備えてなることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 熱交換システム1は、熱交換流体を圧送するポンプ30と、動力発生装置90に配置されポンプ30出側の熱交換流体の気化熱により動力発生装置90を冷却する熱交換器32と、熱交換器32出側の熱交換流体を凝縮する凝縮器34と、凝縮器34出側の熱交換流体を膨張させる膨張器37と、膨張器37出側の熱交換流体の気化熱により空調用空気を冷却する蒸発器38と、を備えてなることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えばエンジン、電池スタックなど動力発生装置の加熱、冷却、空調用空気の冷却等に用いられる熱交換システムに関する。
例えば、自動車には、エンジン冷却用の熱交換システムや空調用空気冷却用の熱交換システムが配置されている。図17に、特許文献1に記載のエンジン冷却用の熱交換システムの回路図を示す。図に示すように、熱交換システム100は、ポンプ101とウォータジャケット102と気液分離器103と蒸気用冷却器104と飽和水用冷却器105とサーモスタット弁106と補給タンク107とリリーフ弁108とを備えている。熱交換システム100には、冷却水が循環している。ウォータジャケット102は、エンジン109に配置されている。
エンジン109が暖まる前は、冷却水は、気液分離器103、蒸気用冷却器104、飽和水用冷却器105を介さずに、循環している。すなわち、冷却水は、ポンプ101→ウォータジャケット102→サーモスタット弁106→再びポンプ101という経路で循環している。
エンジン109が暖まると、サーモスタット弁106により、経路が切り替えられる。ポンプ101により圧送される冷却水は、ウォータジャケット102において気化する。この気化熱により、エンジン109は冷却される。エンジン109出側の冷却水は、気液分離器103により、気体成分と液体成分とに分けられる。気体成分は、蒸気用冷却器104に導入される。気液分離器103出側の液体成分、および蒸気用冷却器104において凝縮発生する液体成分は、飽和水用冷却器105において凝縮される。凝縮後の冷却水は、サーモスタット弁106を介して、再びポンプ101に導入される。リリーフ弁108は、蒸気用冷却器104内の未凝縮の気体成分を、外部に解放している。また、補給タンク107は、冷却水をサイクルに補給している。
図18に、従来の空調用空気冷却用の熱交換システムの回路図を示す。熱交換システム200は、圧縮機201と凝縮器202と膨張弁203と蒸発器204とを備えている。熱交換システム200には、フレオン(R134)が循環している。蒸発器204表面は、空調用空気に接触している。冷房時においては、蒸発器204内を流れるフレオンの気化熱により、蒸発器204表面に接触する空調用空気が冷却される。冷却された空調用空気は、空調用ダクト205を介して、車室内に供給される。
特開平5−1537号公報
上記、気化熱を用いて冷却対象物を冷却する熱交換システムは、冷媒(冷却水、フレオン)の相変態を伴うため、冷媒の相変態を伴わない熱交換システムと比較して、熱伝達率が高い。
しかしながら、前出図17の熱交換システム100は、エンジンの暖気性能が低い。すなわち、エンジン109が暖まる前、冷却水は、ポンプ101→ウォータジャケット102→サーモスタット弁106→再びポンプ101という経路で循環している。ここで、冷却水のヒートマスは比較的大きい。このため、エンジン109が暖まるのに比較的長い時間を要する。したがって、前出図17の熱交換システム100を用いると、車両の燃費が低下するおそれがある。すなわち、同熱交換システム100を用いると、車両のランニングコストが高くなる。
また、前出図18の熱交換システム200の場合、車室内を急速冷房することができない。すなわち、エンジン始動直後においては、蒸発器204の圧力が比較的高い。このため、エンジン始動直後においては、圧縮機201の「引き」が悪い。圧縮機201は、エンジン出力により駆動されている。このため、エンジン始動直後においては、圧縮機201駆動の分だけ、車両駆動に用いられるエンジン出力が低下する。したがって、前出図18の熱交換システム200を用いると、車両の燃費が低下するおそれがある。すなわち、同熱交換システム200を用いると、車両のランニングコストが高くなる。
また、前出図17、図18に示すように、車両には、エンジン冷却用と空調用空気冷却用という二系統の熱交換システムが、各々独立に配置されている。熱交換システムが、別個独立に配置されると、その分メンテナンスコストが高くなる。したがって、車両のランニングコストが高くなる。
本発明の熱交換システムは上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、例えば自動車など駆動対象物のランニングコストの高騰化を抑制可能な熱交換システムを提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明の熱交換システムは、熱交換流体を圧送するポンプと、動力発生装置に配置され該ポンプ出側の該熱交換流体の気化熱により該動力発生装置を冷却する熱交換器と、該熱交換器出側の該熱交換流体を凝縮する凝縮器と、該凝縮器出側の該熱交換流体を膨張させる膨張器と、該膨張器出側の該熱交換流体の気化熱により空調用空気を冷却する蒸発器と、を備えてなることを特徴とする。
つまり、本発明の熱交換システムは、動力発生装置冷却用と空調用空気冷却用という二系統の熱交換システムを、共用化したものである。具体的には、前出図17の蒸気用冷却器104および飽和水用冷却器105、前出図18の凝縮器202を、単一の凝縮器により共用化するものである。
本発明の熱交換システムによると、凝縮器共用化の分だけ、部品点数が少なくて済む。このため、動力発生装置(例えば、内燃機関、電池スタックなど)の駆動対象物(例えば、自動車、航空機、船舶など)のメンテナンスコスト延いてはランニングコストの高騰化を抑制することができる。また、部品点数が少ない分だけ、搭載スペースが小さくなる。並びに、部品点数が少ない分だけ、組み付け作業が簡単になる。
また、共用化した凝縮器の能力は、共用化前の個々の凝縮器の能力の総和(すなわち、前出図17の蒸気用冷却器104の能力と、飽和水用冷却器105の能力と、前出図18の凝縮器202の能力との和)よりも、小さくて済む。
(2)好ましくは、さらに、前記凝縮器と前記膨張器との間に、前記熱交換流体を減圧するエジェクタを備える構成とする方がよい。つまり、本構成は、凝縮器により凝縮された熱交換流体を、一旦エジェクタにより減圧してから、膨張器に導入するものである。
エジェクタは、後述するように、上流側から下流側に向かって、ノズル部と混合部とディフューザ部とを備えている。ノズル部においては、膨張損失エネルギを速度エネルギに変換している。混合部においては、ノズル部からの駆動流と吸引流とを混合している。ディフューザ部においては、混合部からの熱交換流体の流れを、断面積拡大により減速させている。そして、熱交換流体を昇圧している。本構成によると、ポンプの吸引圧力が高くなる。このため、熱交換流体の流量が大きくなる。また、ポンプの圧縮仕事を低減することができる。
(3)好ましくは、上記(2)の構成において、さらに、前記蒸発器出側の前記熱交換流体を前記エジェクタに導入する導入通路と、該導入通路の通路断面積を調整可能な導入通路弁と、を備える構成とする方がよい。
本構成によると、蒸発器出側の熱交換流体を、エジェクタに導入することができる。このため、エジェクタ→気液分離器→膨張器→蒸発器→再びエジェクタという経路を辿る空調用空気冷却用の冷凍サイクルを形成することができる。
また、導入通路弁により、空調用空気冷却用の冷凍サイクルを流れる熱交換流体の流量を、調整することができる。このため、熱交換流体の空調用空気に対する冷却能力、延いては空調用空気の室内に対する冷房能力を調整することができる。
(4)好ましくは、上記(2)の構成において、さらに、前記凝縮器入側に連通する圧縮機と、前記エジェクタと前記膨張器との間に配置され、該エジェクタ出側の前記熱交換流体を気体成分と液体成分とに分離し、該気体成分を該圧縮機に供給し、該液体成分を前記ポンプおよび該膨張器に供給する気液分離器と、を備え、該ポンプは、前記熱交換器を介して、気化された該液体成分を該凝縮器に圧送可能であり、該圧縮機は、該熱交換器をバイパスして、該気体成分を該凝縮器に圧送可能であり、該熱交換流体の前記空調用空気に対する冷却能力に応じて、該圧縮機を駆動制御する構成とする方がよい。
つまり、本構成は、動力発生装置が発生する熱を利用して、熱交換流体を加熱するものである。そして、熱交換流体の空調用空気に対する冷却能力が不足する場合、つまり動力発生装置が発生する熱量が不足する場合、当該不足分を、圧縮機の加熱により補うものである。
本構成によると、前出図18に示す熱交換システム200と比較して、圧縮機の回転速度を減速することができる。また、動力発生装置が発生する熱量により、熱交換流体の空調用空気に対する冷却能力が確保されている場合は、圧縮機の駆動を停止することができる。
また、本構成によると、気液分離器により、液体成分のみが膨張器に導入される。このため、気体成分つまり気泡が蒸発器に進入しない。したがって、蒸発器の圧力損失が小さくなる。
また、本構成によると、圧縮機の吸引圧力が高くなる。このため、熱交換流体の体積効率が上昇する。したがって、熱交換流体の流量が大きくなる。また、圧縮機の圧縮仕事を低減することができる。
(5)好ましくは、上記(4)の構成において、さらに、前記気液分離器と前記膨張器との間に、補助エジェクタと、該補助エジェクタ出側の前記熱交換流体を気体成分と液体成分とに分離する補助気液分離器と、を備え、該気体成分は前記エジェクタに導入され、該液体成分は該膨張器に導入される構成とする方がよい。
つまり、本構成は、凝縮器と膨張器との間に、上流側から下流側に向かって、エジェクタと気液分離器と補助エジェクタと補助気液分離器とを、直列に並べるものである。本構成によると、ポンプおよび圧縮機の吸引圧力がさらに高くなる。このため、熱交換流体の体積効率が上昇する。したがって、熱交換流体の流量が大きくなる。また、ポンプおよび圧縮機の圧縮仕事をさらに低減することができる。
(6)好ましくは、上記(5)の構成において、さらに、前記蒸発器出側の前記熱交換流体を前記補助エジェクタに導入する補助導入通路と、該補助導入通路の通路断面積を調整可能な補助導入通路弁と、を備える構成とする方がよい。
本構成によると、蒸発器出側の熱交換流体を、補助エジェクタに導入することができる。このため、補助エジェクタ→補助気液分離器→膨張器→蒸発器→再び補助エジェクタという経路を辿る空調用空気冷却用の冷凍サイクルを形成することができる。
また、補助導入通路弁により、空調用空気冷却用の冷凍サイクルを流れる熱交換流体の流量を、調整することができる。このため、熱交換流体の空調用空気に対する冷却能力、延いては空調用空気の室内に対する冷房能力を調整することができる。
(7)好ましくは、上記(4)の構成において、さらに、前記エジェクタをバイパスして前記凝縮器と前記気液分離器とを連通するエジェクタバイパス通路と、該エジェクタバイパス通路の通路断面積を調整可能なエジェクタバイパス通路弁と、を備える構成とする方がよい。
本構成によると、エジェクタを流れる熱交換流体の流量を調整することができる。このため、熱交換流体の空調用空気に対する冷却能力、延いては空調用空気の室内に対する冷房能力を調整することができる。
また、エジェクタ入側と出側との差圧を小さくすることができる。このため、ポンプおよび圧縮機の吸引圧力がさらに高くなる。したがって、ポンプおよび圧縮機の圧縮仕事をさらに低減することができる。
(8)好ましくは、さらに、前記熱交換器と前記凝縮器との間に、前記熱交換流体を減圧する気体側エジェクタを備える構成とする方がよい。つまり、本構成は、凝縮器の入側に、気体側エジェクタを配置するものである。本構成によると、上記(2)の構成のように、凝縮器の出側にエジェクタを配置する場合と比較して、エジェクタ効率(エジェクタにおけるエネルギ変換効率)が高くなる。
(9)好ましくは、前記熱交換流体は、水分を含有する水系冷媒である構成とする方がよい。水系冷媒は、大気圧以下で使用することができる。このため、本構成によると、前出図18に示すようにフレオン等を熱交換流体として使用する場合と比較して、熱交換システムの耐圧性が低くて済む。したがって、熱交換システムの設備コストを削減することができる。また、水系冷媒は大気圧以下で使用することができるため、熱交換システムの取り扱いが容易である。また、水系冷媒は自然冷媒であるため、環境に対する影響も小さい。
(10)また、上記課題を解決するため、本発明の熱交換システムは、気体状の熱交換流体を圧送する圧縮機と、動力発生装置に配置され該圧縮機出側の該熱交換流体により該動力発生装置を加熱可能な熱交換器と、を備えてなることを特徴とする。
本発明の熱交換システムは、動力発生装置に、液体状ではなく気体状の熱交換流体を圧送するものである。そして、当該気体状の熱交換流体により、動力発生装置を暖めるものである。
気体のヒートマスは、液体のヒートマスに対して小さい。このため、本発明の熱交換システムによると、動力発生装置が暖まるのに要する時間が短くて済む。したがって、本発明の熱交換システムによると、動力発生装置の駆動対象物のランニングコストの高騰化を抑制することができる。
(11)好ましくは、上記(10)の構成において、さらに、前記熱交換器出側の前記熱交換流体を前記圧縮機入側に戻す再圧縮通路を備える構成とする方がよい。本構成によると、さらに、動力発生装置が暖まるのに要する時間を、短くすることができる。
(12)好ましくは、上記(10)の構成において、さらに、前記熱交換器入側の温度状況を検出可能な温度センサを備え、該温度センサの検出値が所定値を超える場合、前記圧縮機の回転速度を減速する構成とする方がよい。
ここで、回転速度の「減速」には、回転速度をゼロにする場合、つまり圧縮機の駆動を停止する場合も含まれる。本構成によると、動力発生装置が必要以上に加熱されるのを、抑制することができる。
(13)好ましくは、上記(10)の構成において、さらに、前記熱交換器出側の前記熱交換流体を凝縮する凝縮器と、該凝縮器出側の該熱交換流体を気体成分と液体成分とに分離する気液分離器と、該気液分離器と前記熱交換器との間において前記圧縮機に対して並列に配置されるポンプと、を備え、該ポンプは該液体成分を該熱交換器に圧送可能であり、該圧縮機は該気体成分を該熱交換器に圧送可能であり、該液体成分の気化熱により該熱交換器が前記動力発生装置を冷却する冷却モードと、該気体成分により該熱交換器が該動力発生装置を加熱する加熱モードと、に切り替え可能な構成とする方がよい。
本構成によると、動力発生装置の状況に応じて、冷却モードと加熱モードとを切り替えることができる。すなわち、冷却モードにおいては、ポンプから熱交換器に熱交換流体の液体成分を圧送することにより、動力発生装置を冷却することができる。一方、加熱モードにおいては、圧縮機から熱交換器に熱交換流体の気体成分を圧送することにより、動力発生装置を加熱することができる。
(14)好ましくは、上記(13)の構成において、さらに、前記熱交換器をバイパスして、前記圧縮機と前記凝縮器とを連通する熱交換器バイパス通路を備え、前記冷却モードにおいて、該圧縮機を駆動することにより、該熱交換器バイパス通路を介して、前記気体成分を該凝縮器に逃がす構成とする方がよい。
つまり、本構成は、冷却モードにおいて、気液分離器内の熱交換流体の気体成分が余る場合、圧縮機を駆動して、気体成分を凝縮器に逃がすものである。本構成によると、熱交換器の熱交換流体の液体成分により動力発生装置を冷却しながら、熱交換流体の気体成分を処理することができる。
また、前出図17の熱交換システム100の場合、リリーフ弁108により、余剰の気体成分を外部に解放していた。並びに、補給タンク107により、解放した分の冷却水を系内に補給していた。
これに対し、本構成によると、余剰の気体成分は、熱交換器バイパス通路を介して凝縮器に導入される。凝縮器において、余剰の気体成分は、熱交換器で気化した液体成分と合流する。そして、余剰の気体成分は、熱交換器で気化した液体成分と共に、凝縮される。このため、本構成によると、余剰の気体成分を、動力発生装置の冷却に利用することができる。したがって、気体成分を外部に解放する必要がない。また、気体成分を外部から補う必要がない。
(15)好ましくは、上記(13)の構成において、前記凝縮器はファンを備え、該ファンの回転速度および前記ポンプの回転速度および前記圧縮機の回転速度のうち、少なくとも一つを調整することにより、前記熱交換器の圧力を所定値に保つ構成とする方がよい。
本構成によると、熱交換器の加熱度(蒸発温度と熱交換器出口温度との差)を制御することができる。このため、動力発生装置の温度変動を小さくすることができる。また、前出図17の熱交換システム100の場合、冷却水によりエンジンを冷却していた。冷却水の水温変化は比較的大きいため、緻密なエンジン温度制御は困難であった。これに対し、本構成によると、熱交換器において液体成分が蒸発する圧力を所定値に保っている。このため、動力発生装置の温度を、比較的緻密に制御することができる。
(16)好ましくは、上記(10)の構成において、前記熱交換流体は、水分を含有する水系冷媒である構成とする方がよい。水系冷媒は、大気圧以下で使用することができる。このため、本構成によると、前出図18に示すようにフレオン等を熱交換流体として使用する場合と比較して、熱交換システムの耐圧性が低くて済む。したがって、熱交換システムの設備コストを削減することができる。また、水系冷媒は大気圧以下で使用することができるため、熱交換システムの取り扱いが容易である。また、水系冷媒は自然冷媒であるため、環境に対する影響も小さい。
(17)また、上記課題を解決するため、本発明の熱交換システムは、気体状の熱交換流体を圧送する圧縮機と、該圧縮機出側の該熱交換流体を凝縮する凝縮器と、該凝縮器出側の該熱交換流体を膨張させる膨張器と、該膨張器出側の該熱交換流体の気化熱により空調用空気を冷却すると共に該圧縮機に連通する蒸発器と、該蒸発器出側の該熱交換流体の少なくとも一部を吸収することにより該蒸発器を減圧する吸収器と、を備えてなることを特徴とする。
本発明の熱交換システムによると、蒸発器において行われる空調用空気冷却過程の圧力を、下げることができる。このため、室内を急速冷房することができる。また、蒸発器の減圧により室内を急速冷房するため、その分圧縮機の負荷が小さくて済む。したがって、動力発生装置の駆動対象物のランニングコストの高騰化を抑制することができる。
(18)好ましくは、上記(17)の構成において、さらに、前記蒸発器の圧力状況を検出可能な圧力センサと、該蒸発器に圧力を供給する圧力供給通路と、を備え、該圧力センサの検出値が所定値未満の場合、該圧力供給通路から該蒸発器に圧力を供給する構成とする方がよい。本構成によると、蒸発器の圧力が過剰に低くなるのを抑制することができる。このため、熱交換流体の凍結を抑制することができる。
より好ましくは、圧力供給通路は、吸収器を経由して熱交換器と蒸発器とを連通する方がよい。こうすると、熱交換器出側の高温かつ気体状の熱交換流体により、吸収器を乾燥させることができる。
(19)好ましくは、上記(17)の構成において、前記熱交換流体は、水分を含有する水系冷媒である構成とする方がよい。水系冷媒は、大気圧以下で使用することができる。このため、本構成によると、前出図18に示すようにフレオン等を熱交換流体として使用する場合と比較して、熱交換システムの耐圧性が低くて済む。したがって、熱交換システムの設備コストを削減することができる。また、水系冷媒は大気圧以下で使用することができるため、熱交換システムの取り扱いが容易である。また、水系冷媒は自然冷媒であるため、環境に対する影響も小さい。
(20)好ましくは、上記(19)の構成において、前記吸収器は、前記水系冷媒の前記水分を吸着可能なシリカゲルを持つ構成とする方がよい。本構成によると、比較的簡単に、かつ安価に、蒸発器を減圧することができる。また、水分を吸着したシリカゲルは、乾燥させることにより、繰り返し利用することができる。このため、メンテナンス頻度が少なくて済む。
本発明によると、動力発生装置の駆動対象物のランニングコストの高騰化を抑制可能な熱交換システムを提供することができる。
以下、本発明の熱交換システムを、内燃機関を有する自動車に用いた実施の形態について説明する。
<第一実施形態>
まず、本実施形態の熱交換システムの構成について説明する。図1に、本実施形態の熱交換システムの回路図を示す。図に示すように、本実施形態の熱交換システム1は、主に、ポンプ30とウォータジャケット32と凝縮器34とエジェクタ35と気液分離器36と膨張弁37と蒸発器38と導入通路39と再圧縮通路41とウォータジャケットバイパス通路42と圧力供給通路43と吸収器45と圧縮機46とを備えている。このうち、ウォータジャケット32は、本発明の熱交換器に含まれる。また、膨張弁37は、本発明の膨張器に含まれる。また、熱交換システム1内部には、冷却水(LLC:Long Life Coolant)が循環している。冷却水は、本発明の水系冷媒に含まれる。
まず、本実施形態の熱交換システムの構成について説明する。図1に、本実施形態の熱交換システムの回路図を示す。図に示すように、本実施形態の熱交換システム1は、主に、ポンプ30とウォータジャケット32と凝縮器34とエジェクタ35と気液分離器36と膨張弁37と蒸発器38と導入通路39と再圧縮通路41とウォータジャケットバイパス通路42と圧力供給通路43と吸収器45と圧縮機46とを備えている。このうち、ウォータジャケット32は、本発明の熱交換器に含まれる。また、膨張弁37は、本発明の膨張器に含まれる。また、熱交換システム1内部には、冷却水(LLC:Long Life Coolant)が循環している。冷却水は、本発明の水系冷媒に含まれる。
ポンプ30と圧縮機46とは、並列に配置されている。ポンプ30出側には、バルブ80が配置されている。圧縮機46出側には、バルブ81が配置されている。ウォータジャケット32は、これらポンプ30と圧縮機46との合流出側に配置されている。具体的には、ウォータジャケット32は、エンジン90に配置されている。エンジン90は、本発明の動力発生装置に含まれる。図2に、エンジンの模式断面図を示す。図に示すように、エンジン90は、シリンダブロック91とシリンダヘッド92とを備えている。シリンダブロック91とシリンダヘッド92とにより、燃焼室93が区画されている。ウォータジャケット32は、これらシリンダブロック91およびシリンダヘッド92において、燃焼室93を囲うように配置されている。図1に戻って、ウォータジャケット32入側には、温度センサ31が配置されている。一方、ウォータジャケット32出側には、圧力センサ33が配置されている。
ウォータジャケットバイパス通路42は、圧縮機46出側とウォータジャケット32出側とを接続している。つまり、ウォータジャケットバイパス通路42は、ウォータジャケット32を迂回している。ウォータジャケットバイパス通路42には、バルブ82が配置されている。
再圧縮通路41は、圧縮機46入側とウォータジャケット32出側とを接続している。再圧縮通路41には、バルブ87が配置されている。凝縮器34は、圧力センサ33の下流側に配置されている。凝縮器34と圧力センサ33との間には、バルブ86が配置されている。また、凝縮器34には、ファン340が配置されている。
エジェクタ35は、凝縮器34の出側に配置されている。図3(a)に、エジェクタの模式断面図を示す。同図(b)にエジェクタの圧力変動図を示す。図に示すように、エジェクタ35は、ノズル部350と混合部351とディフューザ部352とを備えている。
ノズル部350は、下流側に向かって縮径する円筒状を呈している。ノズル部350の内部には、内筒350aが配置されている。内筒350aにより、ノズル350内部は、内周部と外周部とに区画されている。内周部は、前記凝縮器34の出側に連通している。外周部は、後述する蒸発器38の出側に連通している。
混合部351は、同径円筒状を呈している。混合部351はノズル部350下流側に配置されている。ディフューザ部352は、下流側に向かって拡径する円筒状を呈している。ディフューザ部352は、後述する気液分離器36の入側に連通している。
図1に戻って、気液分離器36は、エジェクタ35の出側に配置されている。気液分離器36は、二つの液体ポート360、361と、一つの気体ポート362とを備えている。このうち、気体ポート362は、前記圧縮機46入側に連通している。また、液体ポート361は、前記ポンプ30入側に連通している。
膨張弁37は、気液分離器36の液体ポート360出側に配置されている。蒸発器38は、膨張弁37の出側に配置されている。蒸発器38は、ファン380を備えている。導入通路39は、蒸発器38出側とエジェクタ35のノズル部350(前出図3(a)参照)とを連通している。導入通路弁40は、導入通路39に配置されている。また、導入通路39における導入通路弁40上流側には、圧力センサ44が配置されている。
圧力供給通路43は、導入通路39と前記ウォータジャケット32の出側とを連通している。吸収器45は、圧力供給通路43の中程に、介装されている。吸収器45には、シリカゲル(図略)が配置されている。圧力供給通路43における吸収器45よりも導入通路39側には、バルブ83が配置されている。一方、圧力供給通路43における吸収器45よりもウォータジャケット32側には、バルブ84が配置されている。
圧力供給通路43における吸収器45よりもウォータジャケット32側と、前記凝縮器34出側と、の間には、ヒータコア通路50が配置されている。ヒータコア通路50の中程には、ヒータコア51が介装されている。ヒータコア通路50におけるヒータコア51よりもウォータジャケット32側には、バルブ85が配置されている。
次に、本実施形態の熱交換システムの暖気運転時および空調用空気冷却時のサイクルについて説明する。暖気運転時および空調用空気冷却時においては、図1における導入通路弁40、バルブ81、85、86が開いている。また、バルブ80、82、83、84、87が閉じている。
図4に、暖気運転時および空調用空気冷却時のp−h線図を示す。横軸は比エンタルピーを、縦軸は圧力を、それぞれ示す。図中、L1は、飽和液線を示す。L2は、飽和蒸気線を示す。点Zは、臨界点を示す。また、図4の点A〜Gと前出図1の点A〜Gとは、それぞれ対応している。
点A→Bにおいては、圧縮機46により、冷却水の乾き飽和蒸気を断熱圧縮する。乾き飽和蒸気は、加熱、昇圧され、過熱蒸気となる。点B→Cにおいては、まず、ウォータジャケット32により、過熱蒸気とエンジン90とを熱交換させる。すなわち、エンジン90が過熱蒸気により加熱される。次いで、凝縮器34により、過熱蒸気を等圧冷却する。過熱蒸気は、乾き飽和蒸気、湿り飽和蒸気、飽和水を経て、圧縮水となる。ところで、過熱蒸気は、ヒータコア通路50にも流れ込む。ヒータコア51においては、過熱蒸気と空調用空気とを熱交換させる。このため、過熱蒸気は、空調用空気により冷却される。
点C→Dにおいては、エジェクタ35により、圧縮水を減圧する。前出図3に示すように、圧縮水は、まずノズル部350を通過する。ノズル部350において、圧縮水は断熱膨張する。ノズル部350出口圧力は、内筒350aの外周部の圧力よりも、低く設定されている。この差圧により、後述する蒸発器38出側の乾き飽和蒸気が、混合部351に引き込まれる(この点においてエジェクタ35はポンプの役割を果たしている)。また、この差圧により、圧縮水は減圧される。混合部351においては、圧縮水と乾き飽和蒸気とが、ほぼ均一速度になるまで混合される。ディフューザ部352においては、圧縮水と乾き飽和蒸気との混合流は、断面積拡大により減速する。このため、混合流は昇圧される。点Dにおいて、混合流は、湿り飽和蒸気になる。
点D→Eおよび点D→Aにおいては、気液分離器36により、湿り飽和蒸気を、気液分離する。すなわち、点Eの飽和水と点Aの乾き飽和蒸気とに、湿り飽和蒸気を分離する。点E→Fにおいては、膨張弁37により、飽和水を断熱膨張する。飽和水は、冷却、減圧され、湿り飽和蒸気となる。
点F→Gにおいては、蒸発器38により、湿り飽和蒸気を蒸発させる。湿り飽和蒸気は、乾き飽和蒸気となる。この際、湿り飽和蒸気と空調用空気とを熱交換させる。すなわち、湿り飽和蒸気の気化熱により、空調用空気を冷却する。空調用空気は、前記ヒータコア51、空調用ダクト94を介して、車室内(図略)に供給される。点G→Aにおいては、エジェクタ35の混合部351、ディフューザ部352により、乾き飽和蒸気を昇圧する。乾き飽和蒸気は、再び点A→Bにおいて、圧縮機46により断熱圧縮される。
ウォータジャケット32入側の温度センサ31の温度がTm2(=98℃)を超えると、圧縮機46の回転速度が減速制御される。暖気運転時および空調用空気冷却時においては、このようにして、熱交換システム1を冷却水が循環する。
次に、本実施形態の熱交換システムの急速暖気運転時のサイクルについて説明する。急速暖気運転時においては、図1におけるバルブ81、87のみが開いている。すなわち、急速暖気運転時においては、圧縮機46→ウォータジャケット32→再圧縮通路41→再び圧縮機46という経路で、過熱蒸気が循環する。ウォータジャケット32入側の温度センサ31の温度がTm2(=98℃)を超えると、圧縮機46の回転速度がゼロになる。急速暖気運転時においては、このようにして、熱交換システム1を冷却水(過熱蒸気)が循環する。
次に、本実施形態の熱交換システムのエンジン冷却時および空調用空気冷却時のサイクルについて説明する。エンジン冷却時および空調用空気冷却時においては、図1における導入通路弁40、バルブ80、85、86が開いている。また、バルブ81、82、83、84、87が閉じている。
図5に、エンジン冷却時および空調用空気冷却時のp−h線図を示す。横軸は比エンタルピーを、縦軸は圧力を、それぞれ示す。図中、L1は、飽和液線を示す。L2は、飽和蒸気線を示す。点Zは、臨界点を示す。また、図5の点A、C〜J、eと前出図1の点A、C〜J、eとは、それぞれ対応している。
点e→Hにおいては、ポンプ30により、冷却水の飽和水を断熱圧縮する。飽和水は、加熱、昇圧され、圧縮水となる。点H→Iにおいては、ウォータジャケット32により、圧縮水とエンジン90とを熱交換させる。すなわち、エンジン90が圧縮水の気化熱により冷却される。圧縮水は、飽和水、湿り飽和蒸気、乾き飽和蒸気を経て、過熱蒸気となる。点Iおよび点Jにおける過熱蒸気の状態は、ほぼ同一である。
点J→点Cにおいては、凝縮器34により、過熱蒸気を等圧冷却する。過熱蒸気は、乾き飽和蒸気、湿り飽和蒸気、飽和水を経て、圧縮水となる。ところで、過熱蒸気は、ヒータコア通路50にも流れ込む。ヒータコア51においては、過熱蒸気と空調用空気とを熱交換させる。このため、過熱蒸気は、空調用空気により冷却される。
点C→Dにおいては、前述したように、エジェクタ35により、圧縮水を減圧し、湿り飽和蒸気とする。点D→E、eおよび点D→Aにおいては、気液分離器36により、湿り飽和蒸気を、気液分離する。すなわち、点E、eの飽和水と点Aの乾き飽和蒸気とに、湿り飽和蒸気を分離する。点eの飽和水は、再び点e→Hにおいて、ポンプ30により断熱圧縮される。なお、点E→F、点F→G、点G→Aにおける動作は、前述の通りであるため、説明を割愛する。
ウォータジャケット32出側の圧力センサ33の圧力がPm1(=0.8atm)から外れると、圧力Pm1を保つように、凝縮器34のファン340の回転速度が変化する。このため、凝縮器34における放熱が制御される。したがって、エンジン90は一定の温度の気化により、冷却されることになる。なお、ヒータコア51も同一温度で放熱している。エンジン冷却時および空調用空気冷却時においては、このようにして、熱交換システム1を冷却水が循環する。
次に、本実施形態の熱交換システムのエンジン冷却時および空調用空気冷却時のサイクルにおけるガス抜きについて説明する。ガス抜き時においては、図1における導入通路弁40、バルブ80、82、85、86が開いている。また、バルブ81、83、84、87が閉じている。
図6に、ガス抜き時のp−h線図を示す。横軸は比エンタルピーを、縦軸は圧力を、それぞれ示す。図中、L1は、飽和液線を示す。L2は、飽和蒸気線を示す。点Zは、臨界点を示す。また、図6の点A、C〜K、eと前出図1の点A、C〜K、eとは、それぞれ対応している。図6と図5との相違点は、点A→K、点K→Cの過程のみである。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
点A→Kにおいては、圧縮機46により、冷却水の乾き飽和蒸気を断熱圧縮する。乾き飽和蒸気は、加熱、昇圧され、過熱蒸気となる。過熱蒸気は、ウォータジャケットバイパス通路42を通過する。点Kにおける過熱蒸気の温度は、Tm1(=93℃)に管理される。
点K→Cにおいては、凝縮器34により、過熱蒸気を等圧冷却する。過熱蒸気は、乾き飽和蒸気、湿り飽和蒸気、飽和水を経て、圧縮水となる。過熱蒸気は、ヒータコア通路50にも流れ込む。ヒータコア51において、過熱蒸気は、空調用空気により冷却される。
次に、本実施形態の熱交換システムのエンジン冷却時および急速冷房時のサイクルについて説明する。エンジン冷却時および急速冷房時においては、図1における導入通路弁40、バルブ80、83、86が開いている。また、バルブ81、82、84、85、87が閉じている。
図7に、エンジン冷却時および急速冷房時のp−h線図を示す。横軸は比エンタルピーを、縦軸は圧力を、それぞれ示す。図中、L1は、飽和液線を示す。L2は、飽和蒸気線を示す。点Zは、臨界点を示す。また、図7の点A、C〜J、e、j、j’と前出図1の点A、C〜J、e、j、j’とは、それぞれ対応している。図7と図5との相違点は、点F→Gの過程のみである。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
バルブ83が開くと、吸収器45と蒸発器38とが連通する。このため、蒸発器38が減圧される。したがって、点F→Gの過程の圧力を、点F’→G’にまで減圧することができる。
ここで、圧力センサ44の圧力がPm4(=0.06atm)未満になると、言い換えると点F→G過程の圧力が点F’’→G’’にまで減圧されると、冷却水が氷結するおそれがある。この場合は、バルブ84を開く。バルブ84を開くと、圧力供給通路43を介して、ウォータジャケット32出側の過熱蒸気が蒸発器38に供給される。このため、蒸発器38を昇圧することができる。したがって、冷却水の氷結を防止することができる。
次に、本実施形態の熱交換システムの冷房のオン/オフ制御について説明する。冷房のオン/オフは、導入通路弁40の開閉により行う。すなわち、導入通路弁40の動きは、エアコンディショナ装置(図略)のスイッチに連動している。スイッチがオンになると、導入通路弁40が開く。このため、気液分離器36→膨張弁37→蒸発器38→導入通路39→エジェクタ35→再び気液分離器36という経路を辿り、冷却水が循環する。したがって、冷却水により空調用空気が冷却される。一方、スイッチがオフになると、導入通路弁40が閉じる。このため、冷却水の循環が遮断される。したがって、空調用空気が冷却されなくなる。このように、本実施形態の熱交換システム1は、導入通路弁40の開閉により、冷房のオン/オフを制御している。
次に、本実施形態の熱交換システムの作用効果について説明する。本実施形態の熱交換システム1は、エンジン加熱用とエンジン冷却用と空調用空気冷却用という三系統の熱交換システムを、共用化したものである。このため、部品点数が少なくて済む。したがって、自動車のメンテナンスコスト延いてはランニングコストの高騰化を抑制することができる。また、部品点数が少ない分だけ、自動車における搭載スペースが小さくなる。並びに、部品点数が少ない分だけ、熱交換システム1の自動車に対する組み付け作業が簡単になる。
また、本実施形態の熱交換システム1の凝縮器34の能力は、共用化前の個々の凝縮器の能力総和(すなわち、前出図17の蒸気用冷却器104の能力と、飽和水用冷却器105の能力と、前出図18の凝縮器202の能力との和)よりも、小さくて済む。
また、本実施形態の熱交換システム1は、エジェクタ35を用いて冷却水を減圧している。このため、圧縮機46の吸引圧力が高くなる。したがって、冷却水の流量が大きくなる。また、圧縮機46の圧縮仕事を低減することができる。
また、本実施形態の熱交換システム1によると、前出図5の点H→Iに示すように、空調用空気の冷却のために、エンジン90の熱を利用して、冷却水を加熱している。したがって、空調用空気の冷却のために、敢えて圧縮機46を駆動する必要がない。
また、本実施形態の熱交換システム1によると、気液分離器36により、飽和水のみが膨張弁37に導入される。このため、気泡が蒸発器38に進入しない。したがって、蒸発器38の圧力損失が小さくなる。
また、本実施形態の熱交換システム1によると、熱交換流体として冷却水が使用されている。冷却水は、大気圧以下で使用することができる。このため、前出図18に示すようにフレオン等を熱交換流体として使用する場合と比較して、熱交換システム1の耐圧性が低くて済む。したがって、熱交換システム1の設備コストを削減することができる。また、冷却水は大気圧以下で使用することができるため、熱交換システム1の取り扱いが容易である。また、冷却水は自然冷媒であるため、環境に対する影響も小さい。
また、本実施形態の熱交換システム1によると、暖気運転時および急速暖気運転時に、過熱蒸気がウォータジャケット32に導入される(前出図4の点B→C参照)。過熱蒸気のヒートマスは、飽和水や圧縮水のヒートマスよりも小さい。このため、本実施形態の熱交換システム1によると、エンジン90の暖気に要する時間が短くて済む。したがって、本実施形態の熱交換システム1によると、自動車の燃費が向上する。つまり、自動車のランニングコストの高騰化を抑制することができる。また、暖気に要する時間が短いため、エミッションを改善することができる。
また、本実施形態の熱交換システム1によると、圧縮機46→ウォータジャケット32→再圧縮通路41→再び圧縮機46という経路で過熱蒸気を循環させることができる。このため、さらに暖気に要する時間を短くすることができる。
また、本実施形態の熱交換システム1によると、暖気運転時および急速暖気運転時において、温度センサ31の温度により、圧縮機46の回転速度を制御している。このため、エンジン90が必要以上に加熱されるのを、抑制することができる。また、本実施形態の熱交換システム1によると、エンジン90の温度状況に応じて、エンジン冷却モードと暖気運転モードとを、自在に切り替えることができる。
また、本実施形態の熱交換システム1にはウォータジャケットバイパス通路42が配置されている。このため、エンジン冷却時において、気液分離器36内の乾き飽和蒸気が余る場合、圧縮機46を駆動して、乾き飽和蒸気を過熱蒸気にして、凝縮器34に逃がすことができる。
また、前出図17の熱交換システム100の場合、リリーフ弁108により、余剰の気体成分を外部に解放していた。並びに、補給タンク107により、解放した分の冷却水を系内に補給していた。
これに対し、本実施形態の熱交換システム1によると、余剰の過熱蒸気は、ウォータジャケットバイパス通路42を介して凝縮器34に導入される。点Jにおいて、余剰の過熱蒸気は、ウォータジャケット32で生成された過熱蒸気と合流する(前出図6参照)。そして、余剰の過熱蒸気は、ウォータジャケット32で生成された過熱蒸気と共に、凝縮される。このため、本実施形態の熱交換システム1によると、気液分離器36内の余剰の乾き飽和蒸気を、外部に解放する必要がない。また、冷却水を外部から補う必要がない。
また、本実施形態の熱交換システム1によると、凝縮器34のファン340の回転速度により、圧力センサ33の圧力がPm1(=0.8atm)に保たれている。このため、ウォータジャケット32の加熱度を、所定値(例えば3℃)に保つことができる。したがって、エンジン90の温度変動を小さくすることができる。
また、本実施形態の熱交換システム1によると、蒸発器38において行われる空調用空気冷却過程の圧力を、下げることができる(前出図7の点F’→G’)。このため、車室内を急速冷房することができる。また、蒸発器38の減圧により車室内を急速冷房するため、その分圧縮機46の負荷が小さくて済む。ここで、圧縮機46は、エンジン90により、駆動されている。したがって、本実施形態の熱交換システム1によると、自動車の燃費延いてはランニングコストの高騰化を抑制することができる。
また、本実施形態の熱交換システム1によると、圧力センサ44の検出値がPm4(=0.06atm)未満の場合、圧力供給通路43を介して、ウォータジャケット32出側の高温、高圧の過熱蒸気が蒸発器38に供給される。このため、冷却水の氷結を抑制することができる。また、ウォータジャケット32出側の過熱蒸気により、水分を吸着した吸収器45のシリカゲルを、乾燥させることができる。このため、シリカゲルを繰り返し利用することができる。したがって、吸収器45のメンテナンス頻度が少なくて済む。
<第二実施形態>
本実施形態と第一実施形態との相違点は、エジェクタの入側と出側とがエジェクタバイパス通路により接続されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
本実施形態と第一実施形態との相違点は、エジェクタの入側と出側とがエジェクタバイパス通路により接続されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
まず、本実施形態の熱交換システムの構成について説明する。図8に、本実施形態の熱交換システムの回路図を示す。なお、図1と対応する部位については、同じ符号で示す。図に示すように、エジェクタ35の入側と出側とは、エジェクタバイパス通路47により接続されている。エジェクタバイパス通路47には、エジェクタバイパス通路弁48が配置されている。
次に、本実施形態の熱交換システムのエアコンディショナ装置の停止時におけるポンプ動力低減時(以下、単に「ポンプ動力低減時」と略称する)のサイクルについて説明する。ポンプ動力低減時においては、図8におけるエジェクタバイパス通路弁48、バルブ80、86は開いている。一方、導入通路弁40、バルブ81、82、83、84、85、87は閉じている。
図9に、ポンプ動力低減時のp−h線図を示す。横軸は比エンタルピーを、縦軸は圧力を、それぞれ示す。図中、L1は、飽和液線を示す。L2は、飽和蒸気線を示す。点Zは、臨界点を示す。また、図9の点A、C、D、H〜J、eと前出図8の点A、C、D、H〜J、eとは、それぞれ対応している。
点e→Hにおいては、ポンプ30により、冷却水の飽和水を断熱圧縮する。飽和水は、加熱、昇圧され、圧縮水となる。点H→Iにおいては、ウォータジャケット32により、圧縮水とエンジン90とを熱交換させる。すなわち、エンジン90が圧縮水の気化熱により冷却される。圧縮水は、飽和水、湿り飽和蒸気、乾き飽和蒸気を経て、過熱蒸気となる。点Iおよび点Jにおける過熱蒸気の状態は、ほぼ同一である。
点J→点Cにおいては、凝縮器34により、過熱蒸気を等圧冷却する。過熱蒸気は、乾き飽和蒸気、湿り飽和蒸気、飽和水を経て、圧縮水となる。点C→Dにおいては、圧縮水は、エジェクタ35とエジェクタバイパス通路47とに分流して、合流する。圧縮水は、エジェクタ35により減圧され、湿り飽和蒸気となる。ただし、エジェクタ35のみならずエジェクタバイパス通路47にも圧縮水が流れ込むため、エジェクタ35入側と出側との差圧は小さくなる。
点D→eおよび点D→Aにおいては、気液分離器36により、湿り飽和蒸気を、気液分離する。すなわち、点eの飽和水と点Aの乾き飽和蒸気とに、湿り飽和蒸気を分離する。点eの飽和水は、再び点e→Hにおいて、ポンプ30により断熱圧縮される。
ウォータジャケット32出側の圧力センサ33の圧力がPm1(=0.8atm)から外れると、圧力Pm1を保つように、凝縮器34のファン340の回転速度が変化する。このため、凝縮器34における放熱が制御される。ポンプ動力低減時においては、このようにして、熱交換システム1を冷却水が循環する。
次に、本実施形態の熱交換システムのポンプ動力低減時のサイクルにおけるガス抜きについて説明する。ガス抜き時においては、図8におけるエジェクタバイパス通路弁48、バルブ80、82、86は開いている。一方、導入通路弁40、バルブ81、83、84、85、87は閉じている。
図10に、ガス抜き時のp−h線図を示す。横軸は比エンタルピーを、縦軸は圧力を、それぞれ示す。図中、L1は、飽和液線を示す。L2は、飽和蒸気線を示す。点Zは、臨界点を示す。また、図10の点A、C、D、H〜K、eと前出図8の点A、C、D、H〜K、eとは、それぞれ対応している。図10と図9との相違点は、点A→K、点K→Cの過程のみである。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
点A→Kにおいては、圧縮機46により、冷却水の乾き飽和蒸気を断熱圧縮する。乾き飽和蒸気は、加熱、昇圧され、過熱蒸気となる。過熱蒸気は、ウォータジャケットバイパス通路42を通過する。点Kにおける過熱蒸気の温度は、Tm1(=93℃)に管理される。点K→Cにおいては、凝縮器34により、過熱蒸気を等圧冷却する。過熱蒸気は、乾き飽和蒸気、湿り飽和蒸気、飽和水を経て、圧縮水となる。ガス抜き時においては、このようにして、熱交換システム1を冷却水が循環する。
本実施形態の熱交換システム1は、第一実施形態の熱交換システムと同様の作用効果を有する。また、本実施形態の熱交換システム1によると、エジェクタ35入側と出側との差圧を小さくすることができる。このため、ポンプ30の動力を低減させることができる。
また、本実施形態の熱交換システム1によると、エジェクタ35を流れる圧縮水の流量を、エジェクタバイパス通路弁48の開度により、調整することができる。このため、エアコンディショナ装置の駆動時において、冷房能力を調整することができる。
<第三実施形態>
本実施形態と第一実施形態との相違点は、気液分離器の出側に、補助エジェクタと補助気液分離器とが配置されている点である。また、蒸発器と補助エジェクタとが補助導入通路により接続されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
本実施形態と第一実施形態との相違点は、気液分離器の出側に、補助エジェクタと補助気液分離器とが配置されている点である。また、蒸発器と補助エジェクタとが補助導入通路により接続されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
まず、本実施形態の熱交換システムの構成について説明する。図11に、本実施形態の熱交換システムの回路図を示す。なお、図1と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、補助エジェクタ60は、気液分離器36の液体ポート360出側に接続されている。補助エジェクタ60の構成は、前出図3(a)に示すエジェクタ35の構成と同様である。したがって、ここでは説明を割愛する。
補助気液分離器61は、補助エジェクタ60出側に接続されている。補助気液分離器61の液体ポート610は、膨張弁37に接続されている。補助気液分離器61の気体ポート612は、エジェクタ35のノズル部350(前出図3(a)参照)に接続されている。
補助導入通路62は、蒸発器38出側と補助エジェクタ60のノズル部(前出図3(a)参照)とを連通している。補助導入通路弁63は、補助導入通路62に配置されている。また、補助導入通路62における補助導入通路弁63上流側には、圧力センサ44が配置されている。
次に、本実施形態の熱交換システムの暖気運転時および空調用空気冷却時のサイクルについて説明する。暖気運転時および空調用空気冷却時においては、図11における補助導入通路弁63、バルブ81、85、86が開いている。また、バルブ80、82、83、84、87が閉じている。
図12に、暖気運転時および空調用空気冷却時のp−h線図を示す。横軸は比エンタルピーを、縦軸は圧力を、それぞれ示す。図中、L1は、飽和液線を示す。L2は、飽和蒸気線を示す。点Zは、臨界点を示す。また、図12の点A〜G、A’、D’、E’と、前出図11の点A〜G、A’、D’、E’とは、それぞれ対応している。
点A→Bにおいては、圧縮機46により、冷却水の乾き飽和蒸気を断熱圧縮する。乾き飽和蒸気は、加熱、昇圧され、過熱蒸気となる。点B→Cにおいては、まず、ウォータジャケット32により、過熱蒸気とエンジン90とを熱交換させる。すなわち、エンジン90が過熱蒸気により加熱される。次いで、凝縮器34により、過熱蒸気を等圧冷却する。過熱蒸気は、乾き飽和蒸気、湿り飽和蒸気、飽和水を経て、圧縮水となる。ところで、過熱蒸気は、ヒータコア通路50にも流れ込む。ヒータコア51においては、過熱蒸気と空調用空気とを熱交換させる。このため、過熱蒸気は、空調用空気により冷却される。
点C→Dにおいては、エジェクタ35により、圧縮水を減圧する。前出図3に示すように、圧縮水は、まずノズル部350を通過する。ノズル部350において、圧縮水は断熱膨張する。ノズル部350出口圧力は、内筒350aの外周部の圧力よりも、低く設定されている。この差圧により、後述する補助気液分離器61の気体ポート612出側の乾き飽和蒸気が、混合部351に引き込まれる(この点においてエジェクタ35はポンプの役割を果たしている)。また、この差圧により、圧縮水は減圧される。混合部351においては、圧縮水と乾き飽和蒸気とが、ほぼ均一速度になるまで混合される。ディフューザ部352においては、圧縮水と乾き飽和蒸気との混合流は、断面積拡大により減速する。このため、混合流は昇圧される。点Dにおいて、混合流は、湿り飽和蒸気になる。
点D→Eおよび点D→Aにおいては、気液分離器36により、湿り飽和蒸気を、気液分離する。すなわち、点Eの飽和水と点Aの乾き飽和蒸気とに、湿り飽和蒸気を分離する。点E→D’においては、補助エジェクタ60により、飽和水を減圧する。補助エジェクタ60の作用は、上記エジェクタ35の作用と同様である。したがって、ここでは説明を割愛する。減圧により、飽和水は、湿り飽和蒸気になる。
点D’→E’および点D’→A’においては、補助気液分離器61により、湿り飽和蒸気を、気液分離する。すなわち、点E’の飽和水と点A’の乾き飽和蒸気とに、湿り飽和蒸気を分離する。点E’→Fにおいては、膨張弁37により、飽和水を断熱膨張する。飽和水は、冷却、減圧され、湿り飽和蒸気となる。
点F→Gにおいては、蒸発器38により、湿り飽和蒸気を蒸発させる。湿り飽和蒸気は、乾き飽和蒸気となる。この際、湿り飽和蒸気と空調用空気とを熱交換させる。すなわち、湿り飽和蒸気の気化熱により、空調用空気を冷却する。空調用空気は、前記ヒータコア51、空調用ダクト94を介して、車室内に供給される。
点G→A’においては、補助エジェクタ60の混合部、ディフューザ部により、乾き飽和蒸気を昇圧する。点A’→Aにおいては、エジェクタ35の混合部351、ディフューザ部352により、さらに乾き飽和蒸気を昇圧する。乾き飽和蒸気は、再び点A→Bにおいて、圧縮機46により断熱圧縮される。
ウォータジャケット32入側の温度センサ31の温度がTm2(=98℃)を超えると、圧縮機46の回転速度が減速制御される。暖気運転時および空調用空気冷却時においては、このようにして、熱交換システム1を冷却水が循環する。
次に、本実施形態の熱交換システムのエンジン冷却時および空調用空気冷却時のサイクルについて説明する。エンジン冷却時および空調用空気冷却時においては、図11における補助導入通路弁63、バルブ80、85、86が開いている。また、バルブ81、82、83、84、87が閉じている。
図13に、エンジン冷却時および空調用空気冷却時のp−h線図を示す。横軸は比エンタルピーを、縦軸は圧力を、それぞれ示す。図中、L1は、飽和液線を示す。L2は、飽和蒸気線を示す。点Zは、臨界点を示す。また、図13の点A、C〜J、A’、D’、E’、eと前出図11の点A、C〜J、A’、D’、E’、eとは、それぞれ対応している。
点e→Hにおいては、ポンプ30により、冷却水の飽和水を断熱圧縮する。飽和水は、加熱、昇圧され、圧縮水となる。点H→Iにおいては、ウォータジャケット32により、圧縮水とエンジン90とを熱交換させる。すなわち、エンジン90が圧縮水の気化熱により冷却される。圧縮水は、飽和水、湿り飽和蒸気、乾き飽和蒸気を経て、過熱蒸気となる。点Iおよび点Jにおける過熱蒸気の状態は、ほぼ同一である。
点J→点Cにおいては、凝縮器34により、過熱蒸気を等圧冷却する。過熱蒸気は、乾き飽和蒸気、湿り飽和蒸気、飽和水を経て、圧縮水となる。ところで、過熱蒸気は、ヒータコア通路50にも流れ込む。ヒータコア51においては、過熱蒸気と空調用空気とを熱交換させる。このため、過熱蒸気は、空調用空気により冷却される。
点C→Dにおいては、前述したように、エジェクタ35により、圧縮水を減圧し、湿り飽和蒸気とする。点D→E、eおよび点D→Aにおいては、気液分離器36により、湿り飽和蒸気を、気液分離する。すなわち、点E、eの飽和水と点Aの乾き飽和蒸気とに、湿り飽和蒸気を分離する。点eの飽和水は、再び点e→Hにおいて、ポンプ30により断熱圧縮される。なお、点E→D’、点D’→E’、点D’→A’、点E’→F、点F→G、点G→A’、点A’→Aにおける動作は、前述の通りであるため、説明を割愛する。
ウォータジャケット32出側の圧力センサ33の圧力がPm1(=0.8atm)から外れると、圧力Pm1を保つように、凝縮器34のファン340の回転速度が変化する。このため、凝縮器34における放熱が制御される。したがって、エンジン90は一定の温度の気化により、冷却されることになる。なお、ヒータコア51も同一温度で放熱している。エンジン冷却時および空調用空気冷却時においては、このようにして、熱交換システム1を冷却水が循環する。
次に、本実施形態の熱交換システムの冷房のオン/オフ制御について説明する。冷房のオン/オフは、補助導入通路弁63の開閉により行う。すなわち、補助導入通路弁63の動きは、エアコンディショナ装置のスイッチに連動している。スイッチがオンになると、補助導入通路弁63が開く。このため、補助気液分離器61→膨張弁37→蒸発器38→補助導入通路62→補助エジェクタ60→再び補助気液分離器61という経路を辿り、冷却水が循環する。したがって、冷却水により空調用空気が冷却される。一方、スイッチがオフになると、補助導入通路弁63が閉じる。このため、冷却水の循環が遮断される。したがって、空調用空気が冷却されなくなる。このように、本実施形態の熱交換システム1は、補助導入通路弁63の開閉により、冷房のオン/オフを制御している。
本実施形態の熱交換システム1と第一実施形態の熱交換システムとは同様の作用効果を有する。また、本実施形態の熱交換システム1によると、圧縮機46の吸引圧力がさらに高くなる。このため、冷却水の体積効率が上昇する。したがって、冷却水の流量が大きくなる。また、圧縮機46の圧縮仕事をさらに低減することができる。
<第四実施形態>
本実施形態と第一実施形態との相違点は、エジェクタの代わりに気体側エジェクタが配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
本実施形態と第一実施形態との相違点は、エジェクタの代わりに気体側エジェクタが配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
まず、本実施形態の熱交換システムの構成について説明する。図14に、本実施形態の熱交換システムの回路図を示す。なお、図1と対応する部位については同じ符号で示す。また、説明の便宜上、圧力供給通路、吸収器、ヒータコア通路、ヒータコアは、省略して示す。
図に示すように、気体側エジェクタ70は、バルブ86と凝縮器34との間に介装されている。気体側エジェクタ70の構成は、前出図3(a)に示すエジェクタ35の構成と同様である。したがって、ここでは説明を割愛する。
気体側導入通路71は、蒸発器38出側と気体側エジェクタ70のノズル部(前出図3(a)参照)とを連通している。気体側導入通路弁72は、気体側導入通路71に配置されている。また、気体側導入通路71における気体側導入通路弁72上流側には、圧力センサ(図略)が配置されている。気体側エジェクタ70と凝縮器34との間には、圧縮機46入側が分岐接続されている。また、凝縮器34出側には、膨張弁37入側とポンプ30入側とが二手に分かれて接続されている。
次に、本実施形態の熱交換システムの暖気運転時および空調用空気冷却時のサイクルについて説明する。暖気運転時および空調用空気冷却時においては、図14における気体側導入通路弁72、バルブ81、86が開いている。また、バルブ80、82、87が閉じている。
図15に、暖気運転時および空調用空気冷却時のp−h線図を示す。横軸は比エンタルピーを、縦軸は圧力を、それぞれ示す。図中、L1は、飽和液線を示す。L2は、飽和蒸気線を示す。点Zは、臨界点を示す。また、図15の点A、B、E〜G、D’’と前出図14の点A、B、E〜G、D’’とは、それぞれ対応している。
点A→Bにおいては、圧縮機46により、冷却水の乾き飽和蒸気を断熱圧縮する。乾き飽和蒸気は、加熱、昇圧され、過熱蒸気となる。点B→D’’においては、まず、ウォータジャケット32により、過熱蒸気とエンジン90とを熱交換させる。すなわち、エンジン90が過熱蒸気により加熱される。次いで、気体側エジェクタ70により、過熱蒸気を減圧する。気体側エジェクタ70の作用は、前出図3に示すエジェクタ35の作用と同様である。したがって、ここでは説明を割愛する。減圧により、過熱蒸気は乾き飽和蒸気となる。
点D’’→Eにおいては、凝縮器34により、乾き飽和蒸気を等圧冷却する。乾き飽和蒸気は、湿り飽和蒸気、飽和水を経て、圧縮水となる。点E→Fにおいては、膨張弁37により、圧縮水を断熱膨張する。圧縮水は、冷却、減圧され、湿り飽和蒸気となる。
点F→Gにおいては、蒸発器38により、湿り飽和蒸気を蒸発させる。湿り飽和蒸気は、乾き飽和蒸気となる。この際、湿り飽和蒸気と空調用空気とを熱交換させる。すなわち、湿り飽和蒸気の気化熱により、空調用空気を冷却する。点G→A(=D’’)においては、気体側エジェクタ70の混合部、ディフューザ部(前出図3(a)参照)により、乾き飽和蒸気を昇圧する。乾き飽和蒸気は、再び点A→Bにおいて、圧縮機46により断熱圧縮される。
ウォータジャケット32入側の温度センサ31の温度がTm2(=98℃)を超えると、圧縮機46の回転速度が減速制御される。暖気運転時および空調用空気冷却時においては、このようにして、熱交換システム1を冷却水が循環する。
次に、本実施形態の熱交換システムのエンジン冷却時および空調用空気冷却時のサイクルについて説明する。エンジン冷却時および空調用空気冷却時においては、図14における気体側導入通路弁72、バルブ80、86が開いている。また、バルブ81、82、87が閉じている。
図16に、エンジン冷却時および空調用空気冷却時のp−h線図を示す。横軸は比エンタルピーを、縦軸は圧力を、それぞれ示す。図中、L1は、飽和液線を示す。L2は、飽和蒸気線を示す。点Zは、臨界点を示す。また、図16の点E〜H、J、D’’と前出図14の点E〜H、J、D’’とは、それぞれ対応している。
点E→Hにおいては、ポンプ30により、冷却水の圧縮水を断熱圧縮する。圧縮水は、加熱、昇圧される。点H→Jにおいては、ウォータジャケット32により、圧縮水とエンジン90とを熱交換させる。すなわち、エンジン90が圧縮水の気化熱により冷却される。圧縮水は、飽和水、湿り飽和蒸気を経て、乾き飽和蒸気となる。
点J→D’’においては、エジェクタ35により、乾き飽和蒸気を減圧する。点D’’→点Eにおいては、凝縮器34により、乾き飽和蒸気を等圧冷却する。乾き飽和蒸気は、湿り飽和蒸気、飽和水を経て、圧縮水となる。点Eの圧縮水は、再び点E→Hにおいて、ポンプ30により断熱圧縮される。なお、点E→F、点F→G、点G→D’’における動作は、前述の通りであるため、説明を割愛する。
ウォータジャケット32出側の圧力センサ33の圧力がPm1(=0.8atm)から外れると、圧力Pm1を保つように、凝縮器34のファン340の回転速度、およびポンプ30の回転速度が変化する。このため、凝縮器34における放熱、および冷却水の流量が制御される。したがって、エンジン90は一定の温度の気化により、冷却されることになる。エンジン冷却時および空調用空気冷却時においては、このようにして、熱交換システム1を冷却水が循環する。
次に、本実施形態の熱交換システムの冷房のオン/オフ制御について説明する。冷房のオン/オフは、気体側導入通路弁72の開閉により行う。すなわち、気体側導入通路弁72の動きは、エアコンディショナ装置のスイッチに連動している。スイッチがオンになると、気体側導入通路弁72が開く。このため、気体側エジェクタ70→凝縮器34→膨張弁37→蒸発器38→気体側導入通路71→再び気体側エジェクタ70という経路を辿り、冷却水が循環する。したがって、冷却水により空調用空気が冷却される。一方、スイッチがオフになると、気体側導入通路弁72が閉じる。このため、冷却水の循環が遮断される。したがって、空調用空気が冷却されなくなる。このように、本実施形態の熱交換システム1は、気体側導入通路弁72の開閉により、冷房のオン/オフを制御している。
本実施形態の熱交換システム1は、第一実施形態の熱交換システムと同様の作用効果を有する。また、本実施形態の熱交換システム1によると、液体側(飽和液線側)ではなく、気体側(飽和蒸気線側)に、気体側エジェクタ70が配置されている。このため、エジェクタ効率が高い。また、気液分離器が不要である。
<その他>
以上、本発明の熱交換システムの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
以上、本発明の熱交換システムの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、暖気運転時においては、ウォータジャケット32出側の過熱蒸気をサイクル循環させず、外部に解放してもよい。こうすると、システムを単純化できる。また、上記実施形態においては、熱交換流体として冷却水を用いたが、例えば、アンモニア、二酸化炭素、フレオンなどを用いてもよい。
また、上記実施形態においては、動力発生装置としてエンジン90を配置したが、電気自動車などに本発明の熱交換システムを用いる場合であれば、動力発生装置として電池スタックを配置してもよい。こうすると、電池スタックの冷却、加熱(例えば凍結解除時に行う加熱)などを、本発明の熱交換システムにより行うことができる。また、自動車に限らず、電車、航空機、船舶などに、本発明の熱交換システムを用いてもよい。
1:熱交換システム、30:ポンプ、31:温度センサ、32:ウォータジャケット(熱交換器)、33:圧力センサ、34:凝縮器、340:ファン、35:エジェクタ、350:ノズル部、350a:内筒、351:混合部、352:ディフューザ部、36:気液分離器、360:液体ポート、361:液体ポート、362:気体ポート、37:膨張弁(膨張器)、38:蒸発器、380:ファン、39:導入通路、40:導入通路弁、41:再圧縮通路、42:ウォータジャケットバイパス通路、43:圧力供給通路、44:圧力センサ、45:吸収器、46:圧縮機、47:エジェクタバイパス通路、48:エジェクタバイパス通路弁、50:ヒータコア通路、51:ヒータコア、60:補助エジェクタ、61:補助気液分離器、610:液体ポート、612:気体ポート、62:補助導入通路、63:補助導入通路弁、70:気体側エジェクタ、71:気体側導入通路、72:気体側導入通路弁、80〜87:バルブ、90:エンジン(動力発生装置)、91:シリンダブロック、92:シリンダヘッド、93:燃焼室、94:空調用ダクト。
Claims (20)
- 熱交換流体を圧送するポンプと、動力発生装置に配置され該ポンプ出側の該熱交換流体の気化熱により該動力発生装置を冷却する熱交換器と、該熱交換器出側の該熱交換流体を凝縮する凝縮器と、該凝縮器出側の該熱交換流体を膨張させる膨張器と、該膨張器出側の該熱交換流体の気化熱により空調用空気を冷却する蒸発器と、を備えてなる熱交換システム。
- さらに、前記凝縮器と前記膨張器との間に、前記熱交換流体を減圧するエジェクタを備える請求項1に記載の熱交換システム。
- さらに、前記蒸発器出側の前記熱交換流体を前記エジェクタに導入する導入通路と、該導入通路の通路断面積を調整可能な導入通路弁と、を備える請求項2に記載の熱交換システム。
- さらに、前記凝縮器入側に連通する圧縮機と、
前記エジェクタと前記膨張器との間に配置され、該エジェクタ出側の前記熱交換流体を気体成分と液体成分とに分離し、該気体成分を該圧縮機に供給し、該液体成分を前記ポンプおよび該膨張器に供給する気液分離器と、を備え、
該ポンプは、前記熱交換器を介して、気化された該液体成分を該凝縮器に圧送可能であり、
該圧縮機は、該熱交換器をバイパスして、該気体成分を該凝縮器に圧送可能であり、
該熱交換流体の前記空調用空気に対する冷却能力に応じて、該圧縮機を駆動制御する請求項2に記載の熱交換システム。 - さらに、前記気液分離器と前記膨張器との間に、補助エジェクタと、該補助エジェクタ出側の前記熱交換流体を気体成分と液体成分とに分離する補助気液分離器と、を備え、
該気体成分は前記エジェクタに導入され、該液体成分は該膨張器に導入される請求項4に記載の熱交換システム。 - さらに、前記蒸発器出側の前記熱交換流体を前記補助エジェクタに導入する補助導入通路と、該補助導入通路の通路断面積を調整可能な補助導入通路弁と、を備える請求項5に記載の熱交換システム。
- さらに、前記エジェクタをバイパスして前記凝縮器と前記気液分離器とを連通するエジェクタバイパス通路と、該エジェクタバイパス通路の通路断面積を調整可能なエジェクタバイパス通路弁と、を備える請求項4に記載の熱交換システム。
- さらに、前記熱交換器と前記凝縮器との間に、前記熱交換流体を減圧する気体側エジェクタを備える請求項1に記載の熱交換システム。
- 前記熱交換流体は、水分を含有する水系冷媒である請求項1に記載の熱交換システム。
- 気体状の熱交換流体を圧送する圧縮機と、動力発生装置に配置され該圧縮機出側の該熱交換流体により該動力発生装置を加熱可能な熱交換器と、を備えてなる熱交換システム。
- さらに、前記熱交換器出側の前記熱交換流体を前記圧縮機入側に戻す再圧縮通路を備える請求項10に記載の熱交換システム。
- さらに、前記熱交換器入側の温度状況を検出可能な温度センサを備え、該温度センサの検出値が所定値を超える場合、前記圧縮機の回転速度を減速する請求項10に記載の熱交換システム。
- さらに、前記熱交換器出側の前記熱交換流体を凝縮する凝縮器と、該凝縮器出側の該熱交換流体を気体成分と液体成分とに分離する気液分離器と、該気液分離器と前記熱交換器との間において前記圧縮機に対して並列に配置されるポンプと、を備え、
該ポンプは該液体成分を該熱交換器に圧送可能であり、該圧縮機は該気体成分を該熱交換器に圧送可能であり、
該液体成分の気化熱により該熱交換器が前記動力発生装置を冷却する冷却モードと、該気体成分により該熱交換器が該動力発生装置を加熱する加熱モードと、に切り替え可能な請求項10に記載の熱交換システム。 - さらに、前記熱交換器をバイパスして、前記圧縮機と前記凝縮器とを連通する熱交換器バイパス通路を備え、
前記冷却モードにおいて、該圧縮機を駆動することにより、該熱交換器バイパス通路を介して、前記気体成分を該凝縮器に逃がす請求項13に記載の熱交換システム。 - 前記凝縮器はファンを備え、該ファンの回転速度および前記ポンプの回転速度および前記圧縮機の回転速度のうち、少なくとも一つを調整することにより、前記熱交換器の圧力を所定値に保つ請求項13に記載の熱交換システム。
- 前記熱交換流体は、水分を含有する水系冷媒である請求項10に記載の熱交換システム。
- 気体状の熱交換流体を圧送する圧縮機と、該圧縮機出側の該熱交換流体を凝縮する凝縮器と、該凝縮器出側の該熱交換流体を膨張させる膨張器と、該膨張器出側の該熱交換流体の気化熱により空調用空気を冷却すると共に該圧縮機に連通する蒸発器と、該蒸発器出側の該熱交換流体の少なくとも一部を吸収することにより該蒸発器を減圧する吸収器と、を備えてなる熱交換システム。
- さらに、前記蒸発器の圧力状況を検出可能な圧力センサと、該蒸発器に圧力を供給する圧力供給通路と、を備え、
該圧力センサの検出値が所定値未満の場合、該圧力供給通路から該蒸発器に圧力を供給する請求項17に記載の熱交換システム。 - 前記熱交換流体は、水分を含有する水系冷媒である請求項17に記載の熱交換システム。
- 前記吸収器は、前記水系冷媒の前記水分を吸着可能なシリカゲルを持つ請求項19に記載の熱交換システム。
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- 2004-07-28 JP JP2004220207A patent/JP2006038365A/ja active Pending
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