JP2006033803A - 電圧制御発振器、ならびにそれを用いたpll回路および無線通信機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 広い周波数可変範囲を得るために複数のバンドを用いた場合、全てのバンドにおいて、良好な位相雑音特性を有し、かつ周波数感度を同程度にすることができる電圧制御発振器を提供すること。
【解決手段】 電圧制御発振器は、インダクタ回路と可変容量回路と高周波スイッチ回路とで構成された並列共振回路と、負性抵抗回路と、周波数制御部と、周波数感度制御部とを備える。周波数制御部は、高周波スイッチ回路が有するスイッチング素子のオンオフを制御することによって、発振周波数のバンドをシフトさせる。周波数感度制御部は、使用するバンドに応じて、制御電圧に対する可変容量回路全体の容量の変化率を調整する。周波数感度制御部は、差動信号の仮想接地点に接続されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電圧制御発振器、ならびにそれを用いたPLL回路および無線通信機器に関し、より特定的には、バンド切り換え機能を有する電圧制御発振器、ならびにそれを用いたPLL回路および無線通信機器に関する。
電圧制御発振器は、無線通信機の局部発振信号を発生させる手段として広く使用されている。この電圧制御発振器は、高周波ICとして製造される場合、半導体製造プロセスにおける構成要素のばらつきから、発振周波数範囲を広くする必要があった。また、近年では異なる周波数帯を使用する通信システムに対応するため、電圧制御発振器の発振周波数を、広い周波数範囲で可変にする必要が生じている。
図13は、バンド切り換え機能を有する従来の電圧制御発振器500の構成の一例を示す図である。図13において、従来の電圧制御発振器500は、インダクタ501,502と、電源端子503と、可変容量素子504,505と、制御電圧端子506と、発振トランジスタ507,508と、電流源509と、容量性素子511,512と、スイッチング素子513,514と、制御電圧端子515とを含む。図13では、バイアス回路等は省略されている。
以下、図13を参照しながら従来の電圧制御発振器の動作について説明する。図13に示す電圧制御発振器500は、インダクタ501、インダクタ501に直列に接続されたインダクタ502、およびインダクタ501とインダクタ502の間に接続され電源電圧Vddを供給するための電源端子503からなるインダクタ回路520と、可変容量素子504および可変容量素子505からなり、両者の接続点に制御電圧端子506が接続された可変容量回路530と、2つの発振トランジスタ507、508が互いにクロスカップリングされている負性抵抗回路540と、容量性素子511およびスイッチング素子513ならびにスイッチング素子514および容量性素子512からなり、スイッチング素子513とスイッチング素子514との接続点にスイッチング素子513、514の制御電圧を供給する制御電圧端子515が接続された高周波スイッチ回路(バンド切り換え回路)510と、が互いに並列接続されている発振回路である。
発振トランジスタ507のソース側および発振トランジスタ508のソース側は、互いに接続され、電流源509の一方側に接続されている。電流源509の他方側は、接地されている。スイッチング素子513,514のそれぞれ一方側は容量性素子511,512にそれぞれ接続されており、他方側はそれぞれ接地されており、さらにもう一方側は制御電圧端子515にそれぞれ接続されている。
電源端子503から電源電圧Vddが供給されると、インダクタ501,502を介して発振トランジスタ507,508に電源電圧Vddがそれぞれ供給される。発振トランジスタ507,508の出力側が互いに他のトランジスタのゲート側に戻されることにより、この発振回路は、上述のインダクタ回路520、可変容量回路530、および高周波スイッチ回路510から構成される並列共振回路により決定される共振周波数近傍で発振する。すなわち、制御電圧端子506から入力される制御電圧Vtと電源電圧Vddとの差電圧が可変容量素子504,505の両端に印加され、この差電圧によって可変容量素子504,505の容量が決定されるので、制御電圧端子506から入力される制御電圧Vtによって発振周波数は変化する。また、制御電圧端子515から入力される制御電圧Vctrlによってスイッチング素子513,514はオンかオフし、バンド切り換え回路510全体の容量値が決定さるので、スイッチング素子513,514をオンかオフに切り換えることによって、発振周波数をシフトすることができる。
図14Aは、従来の電圧制御発振器において、発振周波数がシフトする様子を示す図である。通常、従来の電圧制御発振器は、発振周波数の可変範囲を広くするために高周波スイッチ回路を複数用いている。図14Aでは、9個のバンド数となっている。このように、図13に示す電圧制御発振器500は、制御電圧Vtを制御することによって、発振周波数を連続的に変化させることができ、さらに、制御電圧Vctrlを制御することによって、発振周波数のバンドを変化させることができる。
図13に示す電圧制御発振器500の発振周波数f0は、インダクタ501,502のインダクタンスをそれぞれL、可変容量素子504,505の容量値をそれぞれC1、高周波スイッチ回路の容量性素子511,512の容量値をそれぞれC2とし、それ以外の差動寄生容量成分をそれぞれC3とすると、
f0=1/(2π(2L・C’/2)1/2)=1/(2π(L・C’)1/2
ここで、C’=C1+C2+C3
と表される。
スイッチング素子513,514をオフにした場合、スイッチング素子513,514は遮断されるので、高周波信号において、容量性素子511,512は、共振回路に接続されない。よって、このときの発振周波数f0_offは、
f0_off=1/(2π(L・(C1+C3))1/2
となる。
一方、スイッチング素子513,514をオンにした場合、スイッチング素子513,514は導通するので、高周波信号において、容量性素子511,512は、共振回路に接続される。よって、このときの発振周波数f0_onは、
f0_on=1/(2π(L・(C1+C2+C3))1/2
となる。
ここで、周波数感度(制御電圧Vtに対する発振周波数の変化の割合のことをいう、以下同様)は、共振回路の全容量に対する可変容量回路の容量変化量の比で決定され、この比が大きいほど、周波数感度は高くなる。f0_offとf0_onとを比較すると、周波数感度はf0_offの方が高くなる。
つまり、スイッチング素子513,514をオフにした場合の方が、発振周波数は高くなり、かつ、周波数感度も高くなる。
図14Aに示すように、高周波スイッチ回路におけるスイッチング素子を複数用いて、バンド数を多くすればするほど、発振周波数が最も高いバンドと最も低いバントとで、それぞれの周波数感度の差は大きくなる。
しかし、電圧制御発振器の制御電圧Vtと発振周波数との関係は、全てのバンドにおいて、つまり全発振周波数において、その傾きは同程度であることが望ましい。なぜなら、電圧制御発振器を用いてPLL(フェーズロックループ)回路を構成した場合、PLL回路の過渡応答特性や雑音帯域特性は制御電圧に対する周波数感度に依存するので、周波数によって周波数感度が異なると、PLL回路自身の特性が周波数によって変動するためである。
電圧制御発振器を半導体基板上に実現する場合、前述したように広い周波数範囲で可変にする必要があり、図13に示す従来の電圧制御発振器500では、高周波スイッチ回路を用いることによって、広い周波数可変範囲を得ることとは可能であるが、その広い全周波数可変範囲において周波数感度を同程度にすることは困難であった。
このような課題を解決するための回路が既に提案されている(例えば、特許文献1または特許文献2を参照)。
図15は、広い周波数可変範囲において周波数感度を同程度にする改善方法を採用する従来の電圧制御発振器600の回路図である。
図15において、図13に示す従来の電圧制御発振器500と同様の機能を有する部分については、同一の参照符号を付し、説明を省略する。図15において、従来の電圧制御発振器600は、従来の電圧制御発振器500と比べて、可変容量素子551,552,561,562,571,572と、スイッチング素子553,554,563,564,573,574とを含む点が異なる。
図15に示す電圧制御発振器600では、第1、第2および第3の可変容量回路550,560,570が並列に接続されている。第1の可変容量回路550は、可変容量素子551,552の両端にスイッチング素子553,554が接続される構成を有している。第2の可変容量回路560は、可変容量素子561,562の両端にスイッチング素子563,564が接続される構成を有している。第3の可変容量回路570は、可変容量素子571,572の両端にスイッチング素子573,574が接続される構成を有している。第1、第2および第3の可変容量回路550,560,570には、制御電圧端子506から、制御電圧Vtが入力される。
発振周波数が低くなると、共振回路の全容量に対する可変容量回路の容量変化量の比が小さくなり、周波数感度が低下する。したがって、以下に示すように、発振周波数が低くなるバンドでは、可変容量回路のスイッチング素子をオンにして共振回路に接続する可変容量回路を多くして、可変容量素子の容量変化量を増加させることで、発振周波数が低い場合でもその周波数感度を発振周波数が高い場合と同程度にすることができる。
例えば、図14Aにおける最も発振周波数が高いバンドの場合、第1から第3の可変容量回路550,560,570のうち、第1の可変容量回路550のスイッチング素子553,554のみをオンにし、それ以外をオフにする。また、例えば、図14Aにおける発振周波数が上から5番目のバンドの場合、第1から第3の可変容量回路550,560,570のうち、第1および第2の可変容量回路550,560のスイッチング素子553,554,563,564をオンにし、それ以外をオフにする。また、例えば、図14Aにおける最も発振周波数が低いバンドの場合、第1から第3の可変容量回路550,560,570の全てのスイッチング素子553,554,563,564,573,574をオンにする。このようにすることによって、発振周波数が低くなるごとに共振回路に接続する可変容量回路の並列数を多くし、その容量変化量を増加させることで、全発振周波数範囲に渡って、周波数感度を同程度にすることができる。図14Bは、全発振周波数範囲に渡って、周波数感度を同程度にした場合の電圧制御発振器600の特性を示す図である。
特開2003−174320号公報 特開2004−15387号公報 特開2003―324316号公報
しかしながら、図15に示すような従来の改善方法では、可変容量回路550,560,570の高周波信号が流れる部分にスイッチング素子553,554,563,564,573,574が用いられているため、そのスイッチング素子での損失により、位相雑音特性が劣化するという問題があった。例えば、スイッチング素子をMOSスイッチとした場合は、そのオン抵抗で損失が生じてしまい、位相雑音特性が劣化してしまう。
位相雑音特性の劣化を防止するための電圧制御発振器として、特許文献3に記載されている電圧制御発振器がある。図16Aは、特許文献3に記載されている従来の電圧制御発振器700の構成を示す回路図である。図16Bは、特許文献3に記載されている従来の電圧制御発振器700の特性を示すグラフである。従来の電圧制御発振器700は、可変容量素子をインダクタ707に対して並列に接続する。従来の電圧制御発振器700は、スイッチング素子708〜711のオンオフを切り換えて、可変容量素子の素子数を変化させる。これにより、LC共振器の容量が変化し、発振周波数のバンドを変化させることができる。図16Bにおいて、Aは、可変容量素子701と702との中点のみにCTRLが印加され、可変容量素子703と704、705と706の中点にはVssが印加されたときの特性を示す。Bは、スイッチング素子708または710のいずれか一方がオン状態のときの特性を示す。Cは、スイッチング素子708および710が共にオン状態のときの特性を示す。バンドAでは、共振回路の全容量が最も大きいのに(発振周波数が最も低いのに)、全容量に対する可変容量回路の容量変化量の比が小さくなる。したがって、バンドAの周波数感度は最も低くなってしまう。よって、バンド毎の周波数感度が異なってしまうという課題が発生する。
それゆえ、本発明の目的は、上記の課題を鑑み、位相雑音特性の劣化を抑制することができ、かつ広い帯域にわたって周波数可変範囲を制御することができ、その周波数可変範囲において周波数感度を同程度にすることが可能な電圧制御発振器、ならびにそれを用いたPLL回路および無線通信機器を提供することである。
上記課題を解決するために本発明は以下のような特徴を有する。本発明の第1の局面は、高周波信号を発振するための差動回路で構成された電圧制御発振器であって、インダクタを有するインダクタ回路と、インダクタ回路に並列に接続され、発振周波数をフィードバック制御するために印加される制御電圧によって容量値が変化する可変容量素子をそれぞれ有するn個(nは2以上の自然数)の可変容量回路と、インダクタ回路に並列に接続され、容量性素子と、容量性素子に接続されるスイッチング素子と、スイッチング素子のオンオフを制御するためのスイッチング制御電圧を入力するスイッチング制御端子とを有するm個(mは1以上の自然数)の高周波スイッチ回路と、インダクタ回路に並列に接続される負性抵抗回路と、m個の高周波スイッチ回路が有するスイッチング素子のオンオフを制御することによって、発振周波数のバンドをシフトさせる周波数制御部と、使用するバンドに応じて、制御電圧に対するn個の可変容量回路全体の容量の変化率を調整する周波数感度制御部とを備える。周波数感度制御部は、n個の可変容量回路における差動信号の仮想接地点に接続されている。
本発明の第1の局面によれば、高周波スイッチ回路を用いて、発振周波数のバンドを切り換えることができるので、周波数可変範囲の広い電圧制御発振器が提供される。加えて、使用するバンドに応じて、容量変化率が調整されることとなるので、周波数可変範囲において周波数感度を同程度にすることが可能となる。さらに、周波数感度制御部が、仮想接地点に接続されているので、高周波信号が電圧制御発振器の外側に流れない。よって、周波数感度制御部での損失は発生しないので、Q値が劣化しない。したがって、位相雑音特性の劣化が抑制される。
たとえば、周波数制御部は、使用するバンドに応じて、スイッチング素子のオンオフを制御するためのスイッチング制御電圧を高周波スイッチ回路のスイッチング制御端子に入力し、周波数感度制御部は、スイッチング制御電圧に同期して、n個の可変容量回路における各可変容量素子の一方の端子に印加する電圧を、所定の基準電圧とするか制御電圧とするかを選択的に切り換えるとよい。
これにより、使用するバンドに応じて、基準電圧が入力されて固定容量として機能する可変容量回路と、制御電圧が入力される可変容量として機能する可変容量回路とが決定される。可変容量として機能する可変容量回路の数を調整することによって、制御電圧に対する容量変化率を調整することができ、周波数可変範囲において周波数感度を同程度にすることが可能となる。
たとえば、周波数感度制御部は、n個の周波数感度制御用スイッチング素子を含み、各周波数感度制御用スイッチング素子は、n個の可変容量回路における各仮想接地点に接続されており、各可変容量回路に印加する電圧を、所定の基準電圧とするか制御電圧とするかを選択的に切り換えるとよい。
このように、仮想接地点に接続された周波数感度制御用スイッチング素子を用いることによって、基準電圧と制御電圧との切り替えが効率的に行われ、かつ位相雑音を抑制することができる。
たとえば、周波数感度制御部は、n−1個の周波数感度制御用スイッチング素子を含み、各周波数制御用スイッチング素子は、n−1個の可変容量回路における各仮想接地点に接続されており、各可変容量回路に印加する電圧を、所定の基準電圧とするか制御電圧とするかを選択的に切り換え、1個の可変容量回路の仮想接地点には、制御電圧が供給されるとよい。
これにより、少なくとも1個の可変容量回路は、必ず、可変容量として機能することとなる。
たとえば、基準電圧は、制御電圧の変化範囲の中点の電圧であるとよい。
これにより、制御電圧の変化範囲の中点を中心にして、周波数感度を同程度にすることができる電圧制御発振器が提供されることとなる。
たとえば、基準電圧は、発振周波数をフィードバック制御して発振周波数が固定された時の制御電圧の値であるとよい。
これにより、可変容量として機能する可変容量回路の数が変わる前後において、共振回路の全容量値が変化しないこととなる。よって、フィードバック制御が収束している場合においても、出力される周波数は変化しないこととなるので、所望の周波数をそのまま出力しつつ、可変周波数範囲において周波数感度を同程度にすることができる電圧制御発振器が提供されることとなる。
たとえば、周波数感度制御部は、m個の高周波スイッチ回路のスイッチング素子が全てオフしている場合、n個の可変容量回路のうち、1個の可変容量回路に対してのみ制御電圧を印加し、残りのn−1個の可変容量回路に対しては基準電圧を印加するように、周波数感度制御用スイッチング素子を制御するとよい。
これにより、少なくとも1個の可変容量回路が可変容量として機能することとなる。
たとえば、周波数感度制御部は、m個の高周波スイッチ回路のスイッチング素子が全てオンしている場合、n個の可変容量回路全てに制御電圧が印加されるように、周波数感度制御用スイッチング素子を制御するとよい。
これにより、高周波スイッチ回路のスイッチング素子が全てオンしている場合、固定容量として機能する可変容量回路が不要となるので、電圧制御発振器の回路規模が縮小する。
たとえば、周波数感度制御部は、周波数制御部によってシフトされるバンド毎に、各可変容量回路を可変容量として使用するか、それとも固定容量として使用するかを予め決めており、可変容量として使用する可変容量回路に対しては、制御信号を印加し、固定容量として使用する可変容量回路に対しては、所定の基準電圧を印加するとよい。
これにより、使用するバンドに応じて、基準電圧が入力されて固定容量として機能する可変容量回路と、制御電圧が入力される可変容量として機能する可変容量回路とが決定される。可変容量として機能する可変容量回路の数を調整することによって、制御電圧に対する容量変化率を調整することができ、周波数可変範囲において周波数感度を同程度にすることが可能となる。
好ましくは、電圧制御発振器は、PLL回路に設けられており、PLL回路がロックしたときの制御電圧を所定の基準電圧とするとよい。
これにより、可変容量として機能する可変容量回路の数が変わる前後において、共振回路の全容量値が変化しないこととなる。よって、PLL回路がロックしている場合においても、PLL回路から出力される周波数は変化しないこととなるので、所望の周波数をそのまま出力しつつ、可変周波数範囲において周波数感度を同程度にすることができる電圧制御発振器が提供されることとなる。
本発明の第2の局面は、高周波信号を発振するための差動回路で構成された電圧制御発振器において、インダクタを有するインダクタ回路と、インダクタ回路に並列に接続され、可変容量素子を有し、直流成分を遮断するための阻止コンデンサをその両端に有するn個(nは2以上の自然数)の可変容量回路と、インダクタ回路と並列に接続され、容量性素子と、容量性素子に接続されるスイッチング素子と、スイッチング素子のオンオフを制御するためのスイッチング制御電圧を入力するスイッチング制御端子とを有するm個(mは1以上の自然数)の高周波スイッチ回路と、インダクタ回路に並列に接続される負性抵抗回路と、m個の高周波スイッチ回路が有するスイッチング素子のオンオフを制御することによって、発振周波数のバンドをシフトさせる周波数制御部と、n個の可変容量回路の可変容量素子の一方の端子に、発振周波数をフィードバック制御するための制御電圧を入力する制御端子と、n個の可変容量回路の可変容量素子の他方の端子に、基準電圧を入力し、使用するバンドに応じて、基準電圧を調整して、制御電圧に対する発振周波数の変化の割合を調整する基準電圧制御部とを備える。
本発明の第2の局面によれば、使用するバンドに応じて、基準電圧が調整されることによって、可変周波数範囲において周波数感度を同程度にすることができる。
たとえば、基準電圧制御部は、高周波スイッチ回路のスイッチング制御端子に入力されるスイッチング制御電圧と同期して、n個の可変容量回路の可変容量素子の他方の端子に印加する電圧を制御するとよい。
これにより、可変容量回路の容量を変化させることができる。
たとえば、基準電圧制御部は、n個の可変容量回路の可変容量素子の他方の端子に入力される基準電圧のうち、nが奇数の場合は(n+1)/2番目の基準電圧を制御電圧の変化範囲の中点の電圧とし、nが偶数の場合はn/2番目の基準電圧と(n+2)/2番目の基準電圧との中間の電圧を制御電圧の変化範囲の中点の電圧とするとよい。
これにより、基準電圧の近傍において、可変容量範囲において周波数感度を同程度とすることができる。
たとえば、基準電圧制御部は、n個の可変容量回路の可変容量素子の他方の端子に入力される基準電圧のうち、nが奇数の場合は(n+1)/2番目の基準電圧を発振周波数をフィードバック制御して発振周波数が固定されたときの制御電圧の値にし、nが偶数の場合はn/2番目の基準電圧と(n+2)/2番目の基準電圧との中間の電圧を発振周波数をフィードバック制御して発振周波数が固定されたときの制御電圧の値にするとよい。
これにより、フィードバック制御が収束している場合においても、出力される周波数は変化しないこととなるので、所望の周波数をそのまま出力しつつ、可変周波数範囲において周波数感度を同程度にすることができる電圧制御発振器が提供されることとなる。
たとえば、基準電圧制御部は、m個の高周波スイッチ回路のスイッチング素子が全てオフしている場合、制御電圧に対する発振周波数の変化の割合が制御電圧にわたってほぼ一定になるように基準電圧を調整し、m個の高周波スイッチ回路のスイッチング素子が全てオフしている場合以外の状態の場合、n個の可変容量回路において、nが奇数の場合は(n+1)/2番目の基準電圧を、nが偶数の場合はn/2番目の基準電圧と(n+2)/2番目の基準電圧との中間の電圧を、調整するとよい。
これにより、当該基準電圧または中間の電圧の近傍において、制御電圧に対する発振周波数の変化の割合がスイッチング素子を全てオフにした場合と同程度となるように、容量変化率を調整することができる。
たとえば、n個の可変容量回路のうち、n個の可変容量回路に入力される基準電圧を大きい順に並べたとき、k番目(kは、2以上n以下の自然数)の可変容量回路の可変容量素子に入力される基準電圧と、k−1番目の可変容量回路の可変容量素子に入力される基準電圧との差は、m個の高周波スイッチ回路のスイッチング素子が全てオフしている場合が最大であり、m個の高周波スイッチ回路のスイッチング素子が全てオンしている場合が最小であり、m個の高周波スイッチ回路のスイッチング素子が全てオンまたは全てオフ以外の状態の場合は、最大と最小との間の値であるとよい。
上記いずれかの電圧制御発振器は、PLL回路に用いられるとよい。
また、上記電圧制御発振器は、無線通信機器に用いられるとよい。
本発明の第3の局面は、発振周波数を固定するためのPLL回路であって、高周波信号を発振するための差動回路で構成さており、印加される制御電圧に応じて発振周波数を調整する電圧制御発振器と、電圧制御発振器が出力する高周波信号をフィードバックして、基準信号との位相差を比較し、電圧制御発振器に印加する制御電圧を調整するフィードバック制御電圧調整回路とを備え、電圧制御発振器は、インダクタを有するインダクタ回路と、インダクタ回路に並列に接続され、発振周波数をフィードバック制御するための印加される制御電圧によって容量値が変化する可変容量素子をそれぞれ有するn個(nは2以上の自然数)の可変容量回路と、インダクタ回路に並列に接続され、容量性素子と、容量性素子に接続されるスイッチング素子と、スイッチング素子のオンオフを制御するためのスイッチング制御電圧を入力するスイッチング制御端子とを有するm個(mは1以上の自然数)の高周波スイッチ回路と、インダクタ回路に並列に接続される負性抵抗回路と、n個の可変容量回路の仮想接地点に接続され、m個の高周波スイッチ回路が有するスイッチング素子がオンオフすることによって発振周波数がシフトするのに応じて、n個の可変容量回路における各可変容量素子の一方の端子に印加する電圧を、所定の基準電圧とするか制御電圧とするかを選択的に切り換える周波数感度制御部と、固定された発振周波数に応じて、高周波スイッチ回路のスイッチング素子をオンオフし、使用するバンドを決定する周波数制御部とを備え、周波数感度制御部は、フィードバック制御電圧調整回路から出力される制御電圧を基準電圧とすることを特徴とする。
本発明の第3の局面によれば、可変容量として機能する可変容量回路の数が変わる前後において、共振回路の全容量値が変化しないこととなる。よって、PLL回路がロックしている場合においても、PLL回路から出力される周波数は変化しないこととなるので、所望の周波数をそのまま出力しつつ、可変周波数範囲において周波数感度を同程度にすることができるPLL回路が提供されることとなる。
本発明によれば、良好な位相雑音特性を有し、かつ広い帯域にわたって周波数範囲を制御し、更に周波数感度を同程度にすることができる電圧制御発振器、ならびにそれを用いたPLL回路および無線通信機器を提供することができる。
本発明のこれらおよび他の目的、特徴、局面、効果は、添付図面と照合して、以下の詳細な説明から一層明らかになるであろう。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態における電圧制御発振器100の構成を示す回路図である。なお、図1において、バイアス回路等は省略されている。
図1において、電圧制御発振器100は、インダクタ回路120と、負性抵抗回路140と、高周波スイッチ回路(バンド切り換え回路)110と、第1の可変容量回路150(以下可変容量回路Aという)と、第2の可変容量回路160(以下可変容量回路Bという)と、第3の可変容量回路170(以下可変容量回路Cという)と、周波数感度制御部180と、周波数制御部190とを備える。インダクタ回路120と、負性抵抗回路140と、高周波スイッチ回路110と、可変容量回路Aと、可変容量回路Bと、可変容量回路Cとは、互いに並列接続され、発振回路を構成する。
インダクタ回路120は、インダクタ101と、インダクタ101に直列に接続されたインダクタ102、インダクタ101とインダクタ102との間に接続され、電源Vddを供給するための電源端子103とからなる。
負性抵抗回路140は、2つのトランジスタ107および108が互いにクロスカップリングされることによって構成される。
高周波スイッチ回路110は、容量性素子111,スイッチング素子113,スイッチング素子114,および容量性素子112からなる。スイッチング素子113とスイッチング素子114との接続点に、スイッチング素子113,114の制御電圧Vctrlを供給するための制御電圧端子115が接続されている。
可変容量回路Aは、可変容量素子151と、可変容量素子151に直列に接続された可変容量素子152とからなる。
可変容量回路Bは、可変容量素子161と、可変容量素子161に直列に接続された可変容量素子162とからなる。
可変容量回路Cは、可変容量素子171と、可変容量素子171に直列に接続された可変容量素子172とからなる。
可変容量回路A、可変容量回路B、および可変容量回路Cは、電圧制御発振器100の可変容量回路130を構成している。
高周波スイッチ回路110、インダクタ回路120、および可変容量回路130は、電圧制御発振器100の共振回路を構成している。
トランジスタ107のソース側、およびトランジスタ108のソース側は、互いに接続され、電流源109の一方の端子に接続されている。電流源109の他方の端子は、接地されている。
可変容量素子151,152,161,162,171,172は、CMOSプロセスで用いられるゲート容量を利用した可変容量素子である。
可変容量回路Aにおける可変容量素子151と可変容量素子152との接続点(以下接続点aという)には、直流電圧を切り換えるスイッチ153が接続されている。
可変容量回路Bにおける可変容量素子161と可変容量素子162との接続点(以下接続点bという)には、スイッチ163が接続されている。
可変容量回路Cにおける可変容量素子171と可変容量素子172との接続点(以下接続点cという)には、スイッチ173が接続されている。
スイッチ153,163,173の一方端は、互いに接続され、制御電圧端子181に接続されている。スイッチ153,163,173の他方端は、互いに接続され、基準電圧端子182に接続されている。スイッチ153,163,173は、周波数感度制御部180を構成する。
周波数制御部190の一方の出力は、制御電圧端子115に接続されている。周波数制御部190は、制御電圧端子115に制御電圧Vctrlを供給する。周波数制御部190の他方の出力は、周波数感度制御部180に接続されている。周波数制御部190は、周波数感度制御部180のスイッチ153,163,173のオンおよび/またはオフをそれぞれ切り換えるための制御電圧Vswを供給する。
制御電圧端子181は、制御電圧Vtを供給する。制御電圧Vtは、PLL回路において、発振周波数をフィードバックして、基準周波数と発振周波数とを比較した結果得られる、発振周波数を制御(フィードバック制御)するための電圧である。基準電圧端子182は、基準電圧Vsを供給する。
次に、上記のように構成された第1の実施形態における電圧制御発振器100の動作を説明する。
図2Aは、スイッチ153を制御電圧端子181側に接続し、スイッチ163,173を基準電圧端子182側に接続した場合の電圧制御発振器100の発振周波数を示すグラフである。この場合、可変容量回路Aは、可変容量として動作する。可変容量回路Bおよび可変容量回路Cは、固定容量として動作する。ここでは高周波スイッチ回路が複数ある場合を想定しており、図2Aでは、最も発振周波数が高いバンド(以下バンドHという)と最も発振周波数が低いバンド(以下バンドLという)と、中間の発振周波数となるバンド(以下バンドMという)とを図示している。
制御電圧端子181から供給する制御電圧Vtを変化することによって、可変容量回路130の容量値が可変し、発振周波数がアナログ的(横方向)に変化する。周波数制御部190は、制御電圧端子115に供給する制御電圧Vctrlを変化させることによって、高周波スイッチ回路110のスイッチング素子113,114をオンおよび/またはオフすることで発振周波数をデジタル的(縦方向)に変化させることができる。
スイッチ153を制御電圧端子181に接続し、スイッチ163,173を基準電圧端子182に接続した場合、周波数感度は、バンドHが最も高く、バンドM、バンドLと順に低くなる。
なぜなら、周波数感度は、共振回路の全容量に対する可変容量回路の容量変化量の比で決定するためである。バンドHとバンドLとの共振回路の全容量を比較すると、バンドHは高周波スイッチ回路のスイッチング素子が全てオフしており、バンドLは全てオンしているので、共振回路の全容量はバンドLの方が大きい。したがって、バンドHの方がバンドLより共振回路の全容量に対する可変容量回路の容量変化量の比が大きくなるので、周波数感度が高くなる。
そこで、図1に示す第1の実施形態における電圧制御発振器100のように、周波数感度制御部180と周波数制御部190とを用いて、周波数感度制御部180のスイッチ153,163,173の切り換えを高周波スイッチ回路110の切り換えに同期させることで、バンド毎に可変容量回路として使用する可変容量素子の並列数を可変し、バンド毎の周波数感度を同程度にすることができる。本明細書において、可変容量回路の並列数と言った場合、可変容量回路150〜170の内、可変容量として動作する可変容量回路の数のことをいう。
次に、図2Bを用いて、バンド毎の周波数感度を同程度にする動作について説明する。
例えば、バンドHの場合、バンドM、バンドLと比較すると発振周波数は最も高く、共振回路の全容量は3つのバンドの中では最も小さくなる。共振回路の全容量が小さいので、可変容量回路の容量の変化に対する周波数感度が高くなる。この場合、スイッチ153のみが制御電圧端子181に接続され、可変容量回路Aが可変容量素子として用いられ、残りのスイッチ163,173が基準電圧端子182に接続され、可変容量回路Bおよび可変容量回路Cが可変容量素子ではなく、固定容量素子として用いられる。この場合の制御電圧Vtに対する発振周波数の変化は、図2Bの中で、発振周波数が最も高い実線L1の変化となる。
バンドLの場合、バンドH、バンドMと比較すると発振周波数は最も低く、共振回路の全容量は3つのバンドの中では最も大きくなる。したがって、上記のバンドHの場合と同様に、スイッチ153のみが制御電圧端子181に接続され、スイッチ163,173が基準電圧端子182に接続されたのでは、バンドHと比較すると周波数感度は低下してしまう。この場合の制御電圧Vtに対する発振周波数の変化は、図2Bの中で、周波数が最も低い破線L2の変化となる。
そこで、バンドLの場合、スイッチ153,163,173が制御電圧端子181に接続され、可変容量回路A、可変容量回路B、可変容量回路Cの全てが可変容量素子として用いられることで、共振回路の全容量に対する可変容量回路の容量変化量の比を、可変容量回路Aのみを可変容量として用いた場合より大きくし、周波数感度をバンドHと同程度にすることができる。この場合の制御電圧Vtに対する発振周波数の変化は、図2Bの中で、周波数が最も低い実線L3となる。実線L3は、破線L2と比較すると、バンドHと同程度に周波数感度が高くなっていることが分かる。
ここで、例えば、図2Bに示すように、制御電圧端子181から供給される制御電圧Vtの可変範囲の中点をVm[V]とし、基準電圧端子182から供給される基準電圧VsをVmとする。この条件の下、バンドLの場合、スイッチ153のみが制御電圧端子181に接続されている場合(破線L2の場合)とスイッチ153,163,173が制御電圧端子に接続されている場合(実線L3の場合)とを比較する。この場合、図2Bに示すように、周波数特性は、基準電圧端子182から供給される基準電圧Vs(=Vm)を中心として、Vt<Vmでは、実線L3の場合の方が破線L2の場合よりも発振周波数が低くなり、Vt>Vmでは、実線L3の場合の方が破線L2の場合よりも発振周波数が高くなる。結果、実線L3の場合の方が、破線L2の場合よりも、周波数感度が高くなる。Vt=Vmでは、発振周波数は変化しない。
また、バンドMの場合、バンドH、バンドLと比較すると発振周波数は中間となっており、共振回路の全容量も中間となる。したがって、上記のバンドHの場合と同様に、スイッチ153のみが制御電圧端子181に接続され、スイッチ163,173が基準電圧端子182に接続された場合、周波数感度は、バンドHとバンドLとの中間の値となる。この場合の制御電圧Vtに対する発振周波数の変化は、図2Bの中で、発振周波数が中間の破線L4の変化となる。
そこで、バンドMの場合、バンドHと周波数感度を同程度にするためには、スイッチ153,163が制御電圧端子181に接続され、可変容量回路A、可変容量回路Bが可変容量素子として用いられ、残りのスイッチ173が基準電圧端子182に接続され、可変容量回路Cが可変容量素子ではなく、固定容量素子として用いられるとよい。この場合の制御電圧Vtに対する発振周波数の変化は、図2Bの中で、発振周波数が中間の実線L5の変化となる。破線L4と実線L5とを比較すると、周波数感度が少し高くなっており、バンドHと同程度になっていることが分かる。
このように、バンド毎に、並列に接続された複数の可変容量回路に供給するDC電圧を制御電圧端子181に接続するか基準電圧端子182に接続するかスイッチを用いて切り換えることによって、複数の可変容量回路から構成される可変容量回路全体の制御電圧Vtに対する容量変化率が調整されることとなる。これによって、全バンドの周波数感度を同程度にすることが可能となる。ここで、可変容量回路全体の制御電圧Vtに対する容量変化率とは、制御電圧Vtがある一定量変化したときの可変容量回路全体の容量の変化量を制御電圧Vtの変化量で割ったものである。すなわち、可変容量回路全体の制御電圧Vtに対する容量変化率=(制御電圧Vtがある一定量変化したときの可変容量回路全体の容量の変化量)/(制御電圧Vtの変化量)である。
以上に示した一連の動作は、周波数制御部190によって制御される。周波数制御部190は、高周波スイッチ回路110の制御電圧端子115に入力する制御電圧Vctrlに応じた制御電圧Vswを周波数感度制御部180に入力する。制御電圧Vctrlと制御電圧Vswとの関係は予め決まられている。つまり、所望の周波数を得る場合、周波数制御部190は、使用するバンドを決定するために制御電圧Vctrlを決定し、それに同期して、制御電圧Vswを決定する。周波数制御部190は、バンドを切り換える時に、使用するバンドの周波数感度が所望の値となるように、周波数感度制御部180のスイッチを制御電圧端子181か基準電圧端子182に切り換えるための制御電圧Vswを出力する。周波数感度制御部180は、制御電圧Vswに応じて、予め決まられている規則に従って、スイッチを切り換える。
バンドHの場合、可変容量回路130のうち、可変容量回路Aのみが可変容量回路として使用されることとなる。したがって、バンドHの場合、可変容量回路Aを構成している可変容量素子151,152の素子値は、周波数感度が他のバンドと同程度になる大きさであればよい。つまり、可変容量回路Aで用いる可変容量素子は、周波数が最も高いバンドで周波数感度が適切な値となる素子値に選ぶことが望ましい。
バンドLの場合、可変容量回路130のうち、可変容量回路A、可変容量回路B、可変容量回路Cの全てが可変容量回路として用いられることとなる。したがって、バンドLの場合、可変容量回路130で用いる可変容量素子の素子値の合計は、周波数感度が他のバンドと同程度になる大きさであればよい。つまり、可変容量回路130で用いる可変容量素子の合計の最大値は、周波数が最も低いバンドで周波数感度が適切な値となる素子値に選ぶことが望ましく、可変容量回路130を構成している可変容量回路A、可変容量回路B、および可変容量回路Cのように並列に接続される可変容量回路の可変容量素子の合計素子値は、周波数が最も低いバンドLの場合に適切な周波数感度となるように選べばよい。
また、可変容量回路Aの可変容量素子151と可変容量素子152との接続点a、および可変容量回路Bの可変容量素子161と可変容量素子162との接続点b、および可変容量回路Cの可変容量素子151と可変容量素子152との接続点cは、いずれも可変容量回路における差動信号の仮想接地点となるので、接続点a、接続点b、および接続点cより外側には高周波信号は流れない。したがって、周波数感度制御部180としてスイッチ153,163,173を用いても、高周波信号の損失は発生しない。電圧制御発振器の位相雑音特性は、発振周波数での共振回路のQ値(損失を表す指標)に比例するので、共振回路の損失が大きい、つまり、Q値が低いと、位相雑音は劣化してしまう。図1の可変容量回路130は、周波数感度制御部180を用いることでQ値が劣化しないので、位相雑音が劣化することはない。
つまり、第1の実施形態における電圧制御発振器100で用いている可変容量回路130では、全バンドの周波数感度を同程度にするための周波数感度制御部180を、仮想接地点である接続点a、接続点b、および接続点cより外側で用いているので、周波数感度制御部180で高周波信号の損失は発生しない。したがって、共振回路のQ値は、周波数感度制御部180を用いていない場合と同じ値となり、位相雑音が劣化することはない。
図3Aは、可変容量回路130における可変容量回路の並列数をN=1とし、バンド数を16とした場合の発振周波数特性を示すグラフである。このとき、可変容量回路で用いる可変容量素子の素子値(単位トランジスタ数または単位基本セル数ともいう)を12としている。図4に、このときのバンド毎の周波数感度を点線で示す。図4の横軸は、バンド番号を示しており、発振周波数が高い方から0、1、2、・・・、15としている。図4の縦軸は、周波数感度[MHz/V]としている。全てのバンドで可変容量回路を同一にした場合、図4に示すように、バンド番号が大きくなる、つまり発振周波数が低くなると、周波数感度は低くなる。バンド0の周波数感度は、バンド15の周波数感度と比較すると、約2.4倍となっている。
図3Bは、可変容量回路130の可変容量回路の並列数をN=5(可変容量回路A、B、C、D、E)とし、バンド数を16とした場合の発振周波数特性を示すグラフである。図5は、このとき、可変容量回路A〜Eを、可変容量として用いるか固定容量として用いるかの切り換え規則を示す表である。可変容量回路A〜Eの素子値の比は、A:B:C:D:E=8:2:2:2:4としている。図5において、○印は、可変容量回路A〜Eを可変容量として用いることを示す。×印は、可変容量回路A〜Eを固定容量として用いることを示す。ここで、制御電圧Vtは、0[V]から1.8[V]の範囲で使用するとする。基準電圧Vsは、制御電圧Vtの可変範囲の中点であるVs=0.9[V]であるとする。図4に、このときのバンド毎の周波数感度を実線で示す。図5に示すように、バンド0から2では可変容量回路Aを可変容量として用い、バンド3から5では可変容量回路A,Bを可変容量として用い、バンド6から8では可変容量回路A,B,Cを可変容量として用い、バンド9から12では可変容量回路A,B,C,Dを可変容量として用い、バンド13から15では可変容量回路A,B,C,D,Eを可変容量として用いている。図4の実線に示すように、このときの周波数感度は、110[MHz/V]を中心として、±10%程度となっている。したがって、図4の点線で示したように、可変容量回路を同一とした場合と比較すると、バンド毎の周波数感度の差が大幅に改善されていることが分かる。以上のように、使用する可変容量回路の並列数を全てのバンドで変えるのではなく、段階的に変えることでも、周波数感度を全てのバンドで同程度にすることができる。
図3Cは、可変容量回路130における可変容量回路の並列数をN=1とし、バンド数を16とした場合(図3Aに対応)の位相雑音特性を示すグラフである。図3Dは、可変容量回路130の可変容量回路の並列数をN=5とし、バンド数を16とした場合(図3Bに対応)の位相雑音特性を示すグラフである。図3Cと図3Dとを比較すると分かるように、可変容量回路の並列数を増やして、バンド毎に可変容量回路全体の容量変化率を調整したとしても、位相雑音特性は劣化しない。
なお、周波数制御部190は、たとえば、予め所定の動作がプログラムされた集積回路等によって実現され、図5に示すような表を予め記憶している。周波数制御部190は、所望のバンドに切り換えるための制御電圧Vctrlに応じて、当該表を参照して、どの可変容量回路を可変容量として使用するか認識し、可変容量として使用する可変容量回路が制御電圧端子181に接続されるようにスイッチを切り換えるための制御電圧Vswを周波数感度制御部180に入力する。周波数感度制御部180は、たとえば、予め所定の動作がプログラムされた集積回路等によって実現され、周波数制御部190から入力される制御電圧Vswに応じて、どのスイッチを制御電圧端子181および/または基準電圧端子182に接続するのかを示す表を記憶している。周波数感度制御部180は、当該表を参照して、入力される制御電圧Vswに基づいて、どのスイッチを切り換えるべきか認識してスイッチを切り換える。これにより、使用するバンドに応じて、可変容量回路130の容量変化量が調整されることとなる。
なお、第1の実施形態では、図1において、可変容量回路130は、可変容量回路A、可変容量回路B、可変容量回路Cの3つの可変容量回路を並列接続して構成されることとしたが、必ずしも3つに限定される訳ではなく、図5で示したように5並列でもよいし、2並列、4並列以上の構成をとってもよい。すなわち、n個(nは2以上の自然数)の可変容量回路があればよい。この場合、周波数感度制御部180は、n個の可変容量回路の仮想接地点に接続され、n個の可変容量回路によって構成される可変容量回路全体の制御電圧Vtに対する容量変化率を調整するようにすればよい。いずれの場合でも、上記と同様の効果が得られる。
なお、図1では、高周波スイッチ回路110は、容量性素子111およびスイッチング素子113からなる高周波スイッチ回路、ならびに容量性素子112およびスイッチング素子114からなる高周波スイッチ回路からなることとしたが、これに限定されるものではなく、高周波スイッチ回路は、容量性素子と、前記容量性素子に接続されるスイッチング素子と、前記スイッチング素子のオンオフを制御するための制御電圧を入力するスイッチング制御端子とを有するm個(mは1以上の自然数)の高周波スイッチ回路からなればよい。
なお、第1の実施形態では、可変容量回路130は、可変容量回路A、可変容量回路B、可変容量回路Cで構成しており、それぞれ接続点a、接続点b、接続点cにスイッチが接続されていることとしたが、必ずしも全てにスイッチが接続される必要はない。例えば、図5の構成では可変容量回路Aは常に可変容量回路として使用されるので、接続点aはスイッチ153に接続されることなく、直接、制御電圧端子181に接続されてもよい。この場合でも、上記と同様の効果が得られる。すなわち、可変容量回路がn個ある場合、周波数感度制御部は、n−1個のスイッチング素子を含み、当該スイッチング素子は、n−1個の可変容量回路における各仮想接地点に接続されており、各可変容量回路に印加する電圧を、所定の基準電圧とするか前記制御電圧とするかを選択的に切り換えるとよい。そして、1個の可変容量回路の仮想接地点には、上記スイッチング素子を介さずに、制御電圧が供給されるとよい。
なお、第1の実施形態では、周波数制御部190は、2つの出力端子を持っており、それらが制御電圧端子115および周波数感度制御部180に接続され、それぞれに制御電圧Vctrlおよび制御電圧Vswを供給することとしたが、必ずしも制御電圧Vctrlを出力する必要はない。たとえば、周波数制御部190は、他の構成要素から出力された制御電圧Vctrlに同期して、制御電圧Vswを周波数感度制御部180に供給してもよい。この場合でも、上記と同様の効果が得られる。
なお、第1の実施形態では、周波数制御部190は、2つの出力端子を持っており、それらが制御電圧端子115および周波数感度制御部180に接続され、それぞれに制御電圧Vctrlおよび制御電圧Vswを供給することとしたが、必ずしもこの構成には限られるものではない。例えば、周波数制御部190は、3つの出力端子を持っており、そのうちの一つの出力端子は基準電圧端子182に接続されており、基準電圧端子182に基準電圧Vsを供給してもよい。このとき、周波数制御部190は、使用するバンドの周波数感度が所望の値となるように、制御電圧Vctrlに同期して、制御電圧Vsw、基準電圧Vsを供給すればよい。この場合でも、上記と同様の効果が得られる。
なお、第1の実施形態では、複数の可変容量回路の素子値の比を例えば、図5に示す回路構成では8:2:2:2:4としており、可変容量回路A以外の可変容量回路の素子値の比を異なる値としているが、これに限定されているものではない。例えば、素子値の比を8:2:2:2:2のように全て同じ値としてもよいし、8:2:3:4:5のように全て異なる値としてもよいし、また、2:2:2:2:2のようにA〜Eを全て同じ値としてもよい。この場合でも、上記と同様の効果が得られる。
なお、第1の実施形態では、高周波スイッチ回路110は、容量性素子111、スイッチング素子113、スイッチング素子114、および容量性素子112を用いて構成したが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。ステップ状に発振周波数のバンドを切り換えることができるものであればよい。この場合でも、上記と同様の効果が得られる。
なお、第1の実施形態では、基準電圧端子182から供給する基準電圧Vsを制御電圧端子181から供給する制御電圧Vtの可変範囲の中点Vmとしたが、かならずしもVmに限定されるものではない。たとえば、基準電圧Vsをグランドであるとしてもよいし、電源電圧Vddであるとしてもよいし、任意の電圧でもあるとしてもよい。また、電圧制御発振器をPLL回路で用いる場合、発振周波数をフィードバック制御して発振周波数が固定された場合、その時の制御電圧の値を基準電圧Vsとしてもよい。いずれの場合でも、上記と同様の効果が得られる。
なお、電圧制御発振器がm個の高周波スイッチ回路から構成される場合を考える。図5のバンド0に示すように、周波数感度制御部は、m個の高周波スイッチ回路のスイッチング素子が全てオフしている場合、n個の可変容量回路のうち、1個の可変容量回路に対してのみ制御電圧が印加され、残りのn−1個の可変容量回路に対しては基準電圧が印加されるように、内蔵するスイッチング素子を制御するとよい。また、周波数感度制御部は、m個の高周波スイッチ回路のスイッチング素子が全てオンしている場合、図5のバンド15に示すように、n個の可変容量回路全てに制御電圧が印加されるように、内蔵するスイッチング素子を制御するとよい。
(第2の実施形態)
図6Aは、本発明の第2の実施形態に係るPLL回路の構成を示すブロック図である。上記第1の実施形態に係る電圧制御発振器は、主に、図6Aに示すようなPLL回路で用いられる。図6Aにおいて、PLL回路300は、位相比較器301と、ループフィルタ302と、電圧制御発振器303と、分周器304とを備える。PLL回路は、所望とされる周波数に発振周波数を固定(ロック)する回路である。電圧制御発振器303は、第1の実施形態に係る電圧制御発振器と同様である。位相比較器301は、入力される基準信号の位相と電圧制御発振器303の出力信号を分周器304で分周した信号の位相とを比較する。位相比較器301の出力信号は、ループフィルタ302に入力される。ループフィルタ302は、位相比較器301の出力信号を直流成分に変換して、電圧制御発振器303に入力する。ループフィルタ302から出力される信号は、電圧制御発振器303の制御電圧端子181に制御電圧Vtとして入力される。これによって、電圧制御発振器303からは、所望の周波数が出力されることとなる。
図6Bは、第2の実施形態における電圧制御発振器303の動作を示すフローチャートである。以下、図6Bを参照しながら、電圧制御発振器303の動作について説明する。なお、PLL回路300の動作が開始する時点において、可変容量回路150,160,170は、可変容量として動作しており、可変容量回路150,160,170には、制御電圧Vtが印加されているとする。
まず、電圧制御発振器303の周波数制御部190は、PLL回路300から出力すべき所望の周波数を検知する(ステップS1)。この際、電圧制御発振器303の周波数制御部190は、PLL回路300がロックしている場合は、PLL回路300の出力信号の周波数を検波することによってステップS1の動作を行ってもよいし、所望の周波数を決定しPLL回路300に対して命令を伝える回路ブロックから検知することによってステップS1の動作を行ってもよい。
次に、電圧制御発振器303の周波数制御部190は、ステップS1で検知したPLL回路300の出力すべき周波数に応じて電圧制御発振器303の使用するバンドを決定する(ステップS2)。
次に、電圧制御発振器303の周波数制御部190は、決定したバンドに応じて、可変容量回路130において可変容量として使用する可変容量回路の並列数を決定する(ステップS3)。具体的には、電圧制御発振器303の周波数制御部190は、バンドと可変容量として使用する可変容量回路の並列数とを対応付けた表を予め記憶しており、それを参照して、可変容量として使用する可変容量回路の並列数を決定する。
ステップS3の後、PLL回路300は、当該所望の周波数となるように、発振周波数をロックする。電圧制御発振器303の周波数制御部190は、PLL回路300がロックしたら、電圧制御発振器303に入力される制御電圧Vtを検波する(ステップS4)。
次に、電圧制御発振器303は、検波した制御電圧Vtを基準電圧端子182に供給する基準電圧Vsとして、基準電圧Vs(=Vt)を基準電圧端子182に供給する(ステップS5)。
最後に、電圧制御発振器303の周波数制御部190は、可変容量回路130のうち、可変容量として使用する可変容量回路のスイッチを制御電圧端子181に接続し、固定容量として使用する可変容量回路のスイッチを基準電圧端子182に接続するように、制御電圧Vswを周波数感度制御部180に入力する(ステップS6)。
図7は、第2の実施形態による制御によって周波数特性が変化する様子を示す図である。この場合、図7に示すように、制御電圧Vtに対する発振周波数は、基準電圧Vsを中心として、Vs>Vtの範囲では低下し、Vs<Vtの範囲では高くなる。これによって、周波数感度を適切な値とすることができる。第2の実施形態では、基準電圧VsをPLL回路がロックした時の制御電圧Vtとしているので、可変容量回路の並列数を変える前後(ステップS6の動作が行われる前後)において、共振回路の全容量値は変わらない。なぜなら、固定容量として使用される可変容量回路および可変容量として使用される可変容量回路には、並列数が変わる前後で同じ制御電圧が入力されているからである。よって、PLL回路300が既にロックしている場合においても、その前後でPLL回路から出力される周波数は変化せず、所望の周波数がそのまま出力されることとなる。したがって、所望の周波数をそのまま出力しつつ、可変周波数範囲において周波数感度を同程度にすることができる電圧制御発振器が提供されることとなる。
このように、第2の実施形態に係るPLL回路において、上記制御方法を用いることによって、PLL回路がロックした後でも出力周波数を変えることなく、周波数感度を変化させることができ、適切な周波数感度とすることができる。
なお、第2の実施形態では、分周器304を用いることとしたが、必ずしも分周器に限定されるものではなく、ミキサーを用いてもよいし、分周器とミキサーとを用いてもよい。
(第3の実施形態)
図8は、本発明の第3の実施形態に係る電圧制御発振器で用いられる可変容量回路の構成を示す回路図である。図8に示す可変容量回路200は、図1の電圧制御発振器100の可変容量回路130として用いられる。
電圧制御発振器の周波数感度は可変容量素子の特性でほぼ決定されるため、使用する可変容量素子は、広い制御電圧範囲に渡って緩やかに容量変化する特性を有していることが望ましい。しかしながら、実際には、電圧制御発振器を半導体基板上に実現する際、線形性の高い可変容量素子を利用することが難しい。
第1の実施形態に係る電圧制御発振器では、その周波数感度を線形と近似しているが、上記のように、使用する可変容量素子によっては、周波数感度が線形と近似できない場合がある。第3の実施形態に係る電圧制御発振器は、線形性の低い可変容量素子を用いた場合でも全てのバンドにおいて、所望とされる周波数近傍の周波数感度を同程度にすることができる電圧制御発振器に関する。
図8において、可変容量回路200は、可変容量回路210(以下、可変容量回路Xという)と、可変容量回路220(以下、可変容量回路Yという)と、可変容量回路230(以下、可変容量回路Zという)と、高周波阻止用抵抗215,216,225,226,235,236と、基準電圧制御部240と、制御電圧端子250と、制御電圧端子115とを含む。制御電圧端子115は、第1の実施形態に係る制御電圧端子115と同じ役割を果たす。可変容量回路X,Y,Zは、それぞれ並列に接続されている。
可変容量回路Xは、可変容量素子211,212と、DCカット用容量性素子213,214とを有する。可変容量素子211と可変容量素子212とは、直列に接続されている。可変容量素子211と可変容量素子212との直列回路の両端には、直流成分を阻止するために、DCカット用容量性素子213,214が直列に接続されている。DCカット用容量性素子213、可変容量素子211、可変容量素子212、DCカット用容量性素子214が順に接続された直列回路によって、可変容量回路Xが構成される。
可変容量回路Yは、可変容量素子221,222と、DCカット用容量性素子223,224とを有する。可変容量素子221と可変容量素子222とは、直列に接続されている。可変容量素子221と可変容量素子222との直列回路の両端には、直流成分を阻止するために、DCカット用容量性素子223,224が直列に接続されている。DCカット用容量性素子223、可変容量素子221、可変容量素子222、DCカット用容量性素子224が順に接続された直列回路によって、可変容量回路Yが構成される。
可変容量回路Zは、可変容量素子231,232と、DCカット用容量性素子233,234とを有する。可変容量素子231と可変容量素子232とは、直列に接続されている。可変容量素子231と可変容量素子232との直列回路の両端には、直流成分を阻止するために、DCカット用容量性素子233,234が直列に接続されている。DCカット用容量性素子233、可変容量素子231、可変容量素子232、DCカット用容量性素子234が順に接続された直列回路によって、可変容量回路Zが構成される。
可変容量素子211,212,221,222,231,232は、たとえば、CMOSプロセスで用いられるゲート容量を利用した可変容量素子である。
可変容量回路Xにおける可変容量素子211と可変容量素子212との接続点、可変容量回路Yにおける可変容量素子221と可変容量素子222との接続点、可変容量回路Zにおける可変容量素子231と可変容量素子232との接続点には、制御電圧端子250が接続されている。
また、可変容量回路Xにおける可変容量素子211とDCカット用容量性素子213との接続点と、可変容量素子212とDCカット用容量性素子214との接続点とは、それぞれ高周波阻止用抵抗215,216を介して、基準電圧制御部240の第1の出力に接続されている。
可変容量回路Yにおける可変容量素子221とDCカット用容量性素子223との接続点と、可変容量素子222とDCカット用容量性素子224との接続点とは、それぞれ高周波阻止用抵抗225,226を介して、基準電圧制御部240の第2の出力に接続されている。
可変容量回路Zにおける可変容量素子231とDCカット用容量性素子233との接続点と、可変容量素子232とDCカット用容量性素子234との接続点とは、それぞれ高周波阻止用抵抗235,236を介して、基準電圧制御部240の第3の出力に接続されている。また、制御電圧端子115は、基準電圧制御部240の入力端子に接続されている。
以下、第3の実施形態に係る電圧制御発振器の動作について説明する。
線形性の低い可変容量素子を用いた場合でも、その線形性を改善し周波数感度を平均化することができる方法は、「滝波浩二(Koji Takinami)他、“ア ワイド チューニング レンジ エルシーブイシーオー フォー ファイブギガヘルツ ワイヤレス ラン ユージング ア チューニング センセティビティ リニアライゼイション テクニック(A WIDE TUNING RANGE LC−VCO FOR 5GHZ WIRELESS LAN USING A TUNING SENSITIVITY LINEARIZATION TECHNIQUE)”、2003 アジアパシフィック マイクロウエーブ カンファレンス(2003 Asia−Pacific Microwave Conference)」や、特開2004−147310号公報に既に記載されている。
図9A〜図9Bは、従来の方式の課題を説明するための図である。図9に示すように、従来の方式では、周波数感度を平均化することは可能であるが、バンド間の周波数感度を同程度に揃えることができないという課題があった。図9Aは、発振周波数が最も高いバンド(バンドH)の可変容量特性を示す。図9Bは、発振周波数が最も低いバンド(バンドL)の可変容量特性を示す。図9A、図9Bにおいて、横軸は制御電圧Vt、縦軸は共振回路の全容量値に対する可変容量回路の容量変化量の比率を示しており、実線は複数の可変容量回路の可変容量特性、破線はその合計の可変容量特性を示している。図9Cにおいて、横軸は制御電圧Vt、縦軸は発振周波数を示して示しており、実線は発振周波数特性、破線は制御電圧Vtの可変範囲の中点近傍の周波数感度を示している。図9Cに示すような周波数感度を示すのは、上記しているように、図9A、図9Bに示すように周波数が高いバンドHと比べて周波数が低いバンドLでは、共振回路の全容量値に対する可変容量回路の容量変化量の比率が低くなるためである。このように、周波数感度の線形性を改善した場合でも、図9Cに示すように、バンド間の周波数感度を同程度に揃えることができない。
第3の実施形態では、基準電圧制御部240を用いて、基準電圧制御部240から出力される電圧を、制御電圧端子115に入力される制御電圧Vctrlを用いて、高周波スイッチ回路110の切り換えに同期させることで、バンド間の周波数感度を同程度にすることができる。
可変容量回路X、可変容量回路Y、可変容量回路Zに基準電圧制御部240から出力される電圧は、それぞれVref、Vref−Vy、Vref−Vzとする。なお、Vy<Vzとする。
ここで、Vz=2×Vyとすると、基準電圧制御部240からは電圧Vyだけ異なる3つの基準電圧が出力され、それぞれ可変容量回路Xの可変容量素子211および可変容量素子212と、可変容量回路Yの可変容量素子221および可変容量素子222と、可変容量回路Zの可変容量素子231および可変容量素子232とに印加される。
基準電圧をVrefとした場合、各可変容量素子の容量が、制御電圧Vth近傍で変化すると仮定すると、可変容量回路X、可変容量回路Y、可変容量回路Zの容量値は、制御電圧Vtに対して図10Aの実線に示すように変化する。図10A、図10B、図10Cの横軸は制御電圧Vt、縦軸は共振回路の全容量値に対する可変容量回路の容量変化量の比率を示しており、実線は可変容量回路X、可変容量回路Y、可変容量回路Zの可変容量特性、破線はその合計の可変容量特性を示している。したがって、可変容量回路X、可変容量回路Y、可変容量回路Zの全容量値は、図10Aに破線で示すように制御電圧Vtに対して緩やかに変化し、その結果、広い制御電圧範囲にわたって周波数感度を平均化することができる。
図10Aは、発振周波数が最も高いバンドであるバンドHの場合の可変容量特性を示す図である。図10Bは、発振周波数が中間となるバンドMの場合の可変容量特性を示す図である。図10Cは、発振周波数が最も低いバンドであるバンドLの場合の可変容量特性を示す図である。ここで、図10A,B,Cに示すバンドH、バンドM、バンドLの周波数感度をそれぞれKh、Km、Klとする。
発振周波数が最も高いバンドであるバンドHにおいては、基準電圧制御部240は、出力する電圧Vref、Vref−Vy、Vref−Vzを制御して、制御電圧Vtに対する可変容量回路200の容量変化を緩やかにすることで、周波数感度Khを線形化する。例えば、可変容量回路200が図8に示すように3つの可変容量回路X、Y、Zで構成される場合、基準電圧制御部240から出力される電圧は、Vref>Vref−Vy>Vref−Vzとなる。このとき、その電圧が3つの中で中間の値となるVref−Vyを制御電圧Vtの可変範囲の中点であるVmとすることによって、Vmを中心として周波数感度を線形化することができる。
一方、発振周波数が最も低いバンドであるバンドLにおいては、基準電圧制御部240は、Vmを中心として、周波数感度KlがバンドHの周波数感度Khと同程度となるようにする。バンドLの共振回路の全容量値に対する可変容量回路の容量変化量の比率は、図9Cに示すようにバンドHと比較すると小さくなる。そこで、例えば、図10Cに示すように、Vref−Vyの電圧をバンドHと同じ値とし、VyおよびVzをバンドHの場合より小さい値にする。つまり、可変容量回路X、可変容量回路Y、可変容量回路Zの容量が急峻に変化する領域を、バンドHと比較して、Vref−Vy近傍に集める。これによって、全ての制御電圧Vtの範囲ではないが、Vref−Vy近傍、つまり制御電圧Vtの変化範囲の中心であるVm近傍での周波数感度を高くし、周波数感度をバンドHと同程度にすることができる。
また、発振周波数が中間であるバンドMにおいては、基準電圧制御部240は、バンドLの場合と同様に、Vmを中心として、周波数感度KmがバンドHの周波数感度Khと同程度となるようにする。バンドMの共振回路の全容量値に対する可変容量回路の容量変化量の比率は、図9Cに示すようにバンドHとバンドLとの間の値となる。そこで、例えば、図10Bに示すように、Vref−Vyの電圧VmをバンドHと同じ値とし、VyおよびVzをバンドHとバンドLの間の値にする。これによって、全ての制御電圧Vtの範囲ではないが、バンドHより狭く、バンドLよりも広い範囲でVref−Vy近傍、つまり制御電圧Vtの変化範囲の中心であるVm近傍での周波数感度を高くし、周波数感度をバンドHと同程度にすることができる。
つまり、図11に示すように、基準電圧制御部240は、発振周波数が最も高いバンドHでは、可変容量素子の容量変化を制御電圧Vtに対して緩やかに変化させ、広い制御電圧範囲にわたって周波数感度Khを平均化し、発振周波数が低くなるバンドでは、周波数感度を平均化するのではなく、Vm近傍で周波数感度が最も高いバンドの周波数感度Khと同程度となるように、出力するVref、Vy、Vzを制御する。
以上に示した一連の動作を実現するために、基準電圧制御部240は、高周波スイッチ回路110の制御電圧端子115に入力する制御電圧Vctrlに応じて、基準電圧制御部240から出力されるVref、Vref−Vy、Vref−Vzの値を決定する。この決定は、たとえば、予め記憶されている制御電圧VctrlとVref、Vref−Vy、Vref−Vzとの対応表を参照することによって基準電圧制御部240によってなされればよい。つまり、バンドを切り換える時に、基準電圧制御部240は、使用するバンドを制御電圧端子115に入力する制御電圧Vctrlで特定し、高周波スイッチ回路110と同期して、バンドを切り換えた時に周波数感度が所望の値となるように、可変容量回路に印加するVref、Vref−Vy、Vref−Vzを調整して出力するようにすればよい。これにより、制御電圧Vtの近傍で、全てのバンドの周波数感度を同程度にすることができる。このように、全てのバンドの周波数感度を同程度にすることで、位相雑音を抑制することができる。なぜなら、周波数感度が高いと、Vtに乗ってくる雑音成分による位相雑音劣化の影響が大きくなってしまうからである。
なお、第3の実施形態では、可変容量回路200を3つの可変容量回路X、Y、Zで構成する場合、基準電圧制御部240から出力される電圧の中で中間の値となるVref−Vyを制御電圧Vtの可変範囲の中点であるVmとしたが、必ずしもVref−VyはVmに限定されるものではなく、任意の電圧でもよい。この場合でも、上記と同様の効果が得られる。例えば、第2の実施形態に示したように、可変容量回路200を使用した電圧制御発振器100がPLL回路300で用いられる場合、PLL回路300がロックした時の電圧制御発振器100に入力される制御電圧Vtを検波し、検波した制御電圧VtをVref−Vyと定義してもよい。この場合、周波数感度は、PLL回路300がロックした時の周波数を中心として、各バンドの周波数感度を同程度にすることができる。これにより、PLL回路300がロックした後でも出力周波数を変えることなく、周波数感度を変化させることができ、適切な周波数感度とすることができる。
なお、第3の実施形態では、可変容量回路200は可変容量回路X、可変容量回路Y、可変容量回路Zの3つの可変容量回路を並列接続して構成したが、必ずしも3つに限定されるものではなく、2並列、もしくは4並列以上の構成をとってもよい。すなわち、可変容量回路は、n個(nは2以上の自然数)あればよい。この場合、基準電圧制御部は、高周波スイッチ回路のスイッチング制御端子に入力されるスイッチング制御電圧と同期して、n個の可変容量回路の可変容量素子に印加する電圧を制御すればよい。いずれの場合でも、上記と同様の効果が得られる。
なお、第3の実施形態では、基準電圧制御部240は、制御電圧端子115に入力される制御電圧Vctrlに基づいてVref、Vref−Vy、Vref−Vzを調整することとしたが、必ずしも制御電圧Vctrlに基づいてVref、Vref−Vy、Vref−Vxを調整しなくてもよい。たとえば、基準電圧制御部240は、所望の周波数となるバンドを自ら決定して、制御電圧Vctrlを制御電圧端子115に出力し、決定したバンドに基づいて、周波数感度が同程度になるようにVref、Vref−Vy、Vref−Vzを調整してもよい。この場合でも、上記と同様の効果が得られる。
なお、第3の実施形態では、基準電圧制御部240から出力される電位差をVref、Vref−Vy、Vref−Vzとし、Vz=2×Vyとし、それぞれの電位差がVyと一定であるとしているが、異なる電位差を与えてもよいことは言うまでもない。この場合でも、上記と同様の効果が得られる。
なお、第3の実施形態に係る電圧制御発振器は、第2の実施形態に係るPLL回路に用いられてもよい。この場合も、第2の実施形態と同様の効果が得られる。
ここで、可変容量回路がn個ある場合に使用される基準電圧の好ましい例について説明しておく。nが奇数の場合、基準電圧制御部は、(n+1)/2番目の基準電圧を制御電圧Vtの変化範囲の中点の電圧とするとよい。また、nが偶数の場合、基準電圧制御部は、n/2番目の基準電圧と(n+2)/2番目の基準電圧との中間の電圧を制御電圧Vtの変化範囲の中点の電圧とするとよい。これにより、制御電圧Vtの中間の電圧を中心として、周波数感度を全てのバンドで揃えることができるという効果が生じる。
また、nが奇数の場合、基準電圧制御部は、(n+1)/2番目の基準電圧を発振周波数をフィードバック制御して発振周波数が固定されたときの制御電圧Vtの値にするとよい。また、nが偶数の場合、基準電圧制御部は、n/2番目の基準電圧と(n+2)/2番目の基準電圧との中間の電圧を発振周波数をフィードバック制御して発振周波数が固定されたときの制御電圧Vtの値にするとよい。これにより、PLL回路が既にロックしている場合においても、その前後でPLL回路から出力される周波数は変化せず、所望の周波数がそのまま出力されるという効果が生じる。
なお、基準電圧制御部は、m個の高周波スイッチ回路のスイッチング素子が全てオフしている場合、制御電圧Vtに対する発振周波数の変化の割合が制御電圧Vtにわたってほぼ一定になるように基準電圧を調整するとよい。また、m個の高周波スイッチ回路のスイッチング素子が全てオフしている場合以外の状態では、基準電圧制御部は、n個の可変容量回路において、nが奇数の場合、(n+1)/2番目の基準電圧をロックした時の基準電圧Vtまたは中間の電圧の近傍において、制御電圧に対する発振周波数の変化の割合がスイッチング素子を全てオフにした場合と同程度となるように調整するとよい。また、同様の状態において、基準電圧制御部は、nが偶数の場合、n/2番目の基準電圧と(n+2)/2番目の基準電圧との中間の電圧を、当該基準電圧または中間の電圧の近傍において、制御電圧に対する発振周波数の変化の割合がスイッチング素子を全てオフにした場合と同程度となるように調整するとよい。たとえば、基準電圧制御部は、使用するバンドに対応して、基準電圧を予め決めており、予め決められた基準電圧を出力することによって、制御電圧に対する発振周波数の変化の割合がスイッチング素子を全てオフにした場合と同程度となるように調整する。これにより、周波数感度が平均化される制御電圧の範囲が最大になるという効果が生じる。
なお、n個の可変容量回路のうち、n個の可変容量回路に入力される基準電圧を大きい順に並べたとき、k番目(kは、2以上n以下の自然数)の可変容量回路の可変容量素子に入力される基準電圧と、k−1番目の可変容量回路の可変容量素子に入力される基準電圧との差は、m個の高周波スイッチ回路のスイッチング素子が全てオフしている場合が最大であり、m個の高周波スイッチ回路のスイッチング素子が全てオンしている場合が最小であり、m個の高周波スイッチ回路の前記スイッチング素子が全てオンまたは全てオフ以外の状態の場合は、最大と最小との間の値であるとよい。これにより、基準電圧制御部240から出力されるVref、Vref−Vy、Vref−Vzの範囲が限定されるので、その制御が容易となるという効果が生じる。
(第4の実施形態)
図12は、本発明の第1〜第3の実施形態に係る電圧制御発振器を用いた無線通信機器400の構成を示すブロック図である。
図12において、無線通信機器400は、アンテナ401と、電力増幅器402と、変調器403と、スイッチ404と、低雑音増幅器405と、復調器406と、PLL回路407とを備える。
PLL回路407は、第1または第3の電圧制御発振器を用いた第2の実施形態に係るPLL回路である。
無線通信機器400において、無線信号を送信する場合、変調器403は、PLL回路407から出力される所望の高周波信号をベースバンド変調信号で変調して出力する。変調器403から出力される高周波変調信号は、電力増幅器402によって増幅され、スイッチ404を介してアンテナ401から放射される。
無線信号を受信する場合、アンテナ401から受信された高周波変調信号は、スイッチ404を介して低雑音増幅器405に入力されて増幅され、復調器406に入力される。復調器406は、PLL回路407から出力される高周波信号によって、入力された高周波変調信号をベースバンド変調信号に復調する。
図12に示すように、電圧制御発振器を含むPLL回路407は、高周波信号を発生させる手段として必要不可欠な回路である。
なお、第4の実施形態では、無線通信機器400を図12に示すような構成としたが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。例えば、送信と受信とで異なるPLL回路を用いてもよいし、送信および受信で複数のPLL回路を用いてもよい。また、PLL回路が変調器を兼ねてもよい。
なお、第1〜第4の実施形態では、各可変容量素子は、C−MOSプロセスで用いられるゲート容量が利用された可変容量素子であるとしてきたが、各可変容量素子は、他のタイプの可変容量素子であっても良く、その場合も上記と同様の効果を得ることができる。
なお、第1〜第4の実施形態では、発振トランジスタとしてMOSトランジスタを用いているとしたが、バイポーラトランジスタが用いられても良い。
以上のように、本発明によれば、広い周波数可変範囲を得るために複数のバンドを用いた場合であっても、全てのバンドにおいて、良好な位相雑音特性を有し、かつ周波数感度を同程度にすることができる電圧制御発振器、ならびにそれを用いたPLL回路、および無線通信機器を提供することができる。
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。
本発明にかかる電圧制御発振器、ならびにそれを用いたPLL回路、および無線通信機器によれば、良好な位相雑音特性を有し、広い帯域にわたる周波数範囲を制御することができ、無線通信等の分野に有用である。
本発明の第1の実施形態における電圧制御発振器100の構成を示す回路図 スイッチ153を制御電圧端子181側に接続し、スイッチ163,173を基準電圧端子182側に接続した場合の電圧制御発振器100の発振周波数を示すグラフ バンド毎の周波数感度を同程度にする動作について説明するための図 可変容量回路130における可変容量回路の並列数をN=1とし、バンド数を16とした場合の発振周波数特性を示すグラフ 可変容量回路130の可変容量回路の並列数をN=5(可変容量回路A、B、C、D、E)とし、バンド数を16とした場合の発振周波数特性を示すグラフ 可変容量回路130における可変容量回路の並列数をN=1とし、バンド数を16とした場合(図3Aに対応)の位相雑音特性を示すグラフ 可変容量回路130の可変容量回路の並列数をN=5とし、バンド数を16とした場合(図3Bに対応)の位相雑音特性を示すグラフ バンド毎の周波数感度を示すグラフ 可変容量回路A〜Eを、可変容量として用いるか固定容量として用いるかの切り換え規則を示す表 本発明の第2の実施形態に係るPLL回路の構成を示すブロック図 第2の実施形態における電圧制御発振器303の動作を示すフローチャート 第2の実施形態による制御によって周波数特性が変化する様子を示す図 本発明の第3の実施形態に係る電圧制御発振器で用いられる可変容量回路の構成を示す回路図 従来の方式の課題を説明するための図 従来の方式の課題を説明するための図 従来の方式の課題を説明するための図 第3の実施形態に係る電圧制御発振器による可変容量の容量値を説明するための図 第3の実施形態に係る電圧制御発振器による可変容量の容量値を説明するための図 第3の実施形態に係る電圧制御発振器による可変容量の容量値を説明するための図 第3の実施形態に係る電圧制御発振器の発振周波数を示すグラフ 本発明の第1〜第3の実施形態に係る電圧制御発振器を用いた無線通信機器400の構成を示すブロック図 バンド切り換え機能を有する従来の電圧制御発振器500の構成の一例を示す図 従来の電圧制御発振器において、発振周波数がシフトする様子を示す図 全発振周波数範囲に渡って、周波数感度を同程度にした場合の電圧制御発振器600の特性を示す図 広い周波数可変範囲において周波数感度を同程度にする改善方法を採用する従来の電圧制御発振器600の回路図 特許文献3に記載されている従来の電圧制御発振器700の構成を示す回路図 特許文献3に記載されている従来の電圧制御発振器700の特性を示すグラフ
符号の説明
100,303 電圧制御発振器
101,102 インダクタ
103 電源端子
107,108 トランジスタ
109 電流源
110 高周波スイッチ回路
111,112 容量性素子
113,114 スイッチング素子
115 制御電圧端子
120 インダクタ回路
130,150,160,170,200,210,220,230 可変容量回路
140 負性抵抗回路
151,152,161,162,171,172,211,212,221,222,231,232 可変容量素子
153,163,173 スイッチ
180 周波数感度制御部
181 制御電圧端子
182 基準電圧端子
190 周波数制御部
213,214,223,224,233,234 DCカット用容量性素子
215,216,225,226,235,236 高周波阻止用抵抗
240 基準電圧制御部
250 制御電圧端子
300 PLL回路
301 位相比較器
302 ループフィルタ
304 分周器
400 無線通信機器
401 アンテナ
402 電力増幅器
403 変調器
404 スイッチ
405 低雑音増幅器
406 復調器
407 PLL回路

Claims (25)

  1. 高周波信号を発振するための差動回路で構成された電圧制御発振器であって、
    インダクタを有するインダクタ回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続され、発振周波数をフィードバック制御するために印加される制御電圧によって容量値が変化する可変容量素子をそれぞれ有するn個(nは2以上の自然数)の可変容量回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続され、容量性素子と、前記容量性素子に接続されるスイッチング素子と、前記スイッチング素子のオンオフを制御するためのスイッチング制御電圧を入力するスイッチング制御端子とを有するm個(mは1以上の自然数)の高周波スイッチ回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続される負性抵抗回路と、
    前記m個の高周波スイッチ回路が有する前記スイッチング素子のオンオフを制御することによって、前記発振周波数のバンドをシフトさせる周波数制御部と、
    使用する前記バンドに応じて、前記制御電圧に対する前記n個の可変容量回路全体の容量の変化率を調整する周波数感度制御部とを備え、
    前記周波数感度制御部は、前記n個の可変容量回路における差動信号の仮想接地点に接続されている、電圧制御発振器。
  2. 前記周波数制御部は、使用する前記バンドに応じて、前記スイッチング素子のオンオフを制御するためのスイッチング制御電圧を前記高周波スイッチ回路のスイッチング制御端子に入力し、
    前記周波数感度制御部は、前記スイッチング制御電圧に同期して、前記n個の可変容量回路における各前記可変容量素子の一方の端子に印加する電圧を、所定の基準電圧とするか前記制御電圧とするかを選択的に切り換える、請求項1に記載の電圧制御発振器。
  3. 前記周波数感度制御部は、n個の周波数感度制御用スイッチング素子を含み、
    各前記周波数感度制御用スイッチング素子は、前記n個の可変容量回路における各前記仮想接地点に接続されており、各前記可変容量回路に印加する電圧を、前記所定の基準電圧とするか前記制御電圧とするかを選択的に切り換える、請求項2に記載の電圧制御発振器。
  4. 前記周波数感度制御部は、n−1個の周波数感度制御用スイッチング素子を含み、
    各前記周波数感度制御用スイッチング素子は、n−1個の前記可変容量回路における各前記仮想接地点に接続されており、各前記可変容量回路に印加する電圧を、前記所定の基準電圧とするか前記制御電圧とするかを選択的に切り換え、
    1個の前記可変容量回路の仮想接地点には、前記制御電圧が供給される、請求項2に記載の電圧制御発振器。
  5. 前記基準電圧は、前記制御電圧の変化範囲の中点の電圧である、請求項3に記載の電圧制御発振器。
  6. 前記基準電圧は、前記制御電圧の変化範囲の中点の電圧である、請求項4に記載の電圧制御発振器。
  7. 前記基準電圧は、前記発振周波数をフィードバック制御して前記発振周波数が固定された時の前記制御電圧の値である、請求項3に記載の電圧制御発振器。
  8. 前記基準電圧は、前記発振周波数をフィードバック制御して前記発振周波数が固定された時の前記制御電圧の値である、請求項4に記載の電圧制御発振器。
  9. 前記周波数感度制御部は、前記m個の高周波スイッチ回路の前記スイッチング素子が全てオフしている場合、前記n個の可変容量回路の内、1個の前記可変容量回路に対してのみ前記制御電圧を印加し、残りのn−1個の前記可変容量回路に対しては前記基準電圧を印加するように、前記周波数感度制御用スイッチング素子を制御する、請求項3に記載の電圧制御発振器。
  10. 前記周波数感度制御部は、前記m個の高周波スイッチ回路の前記スイッチング素子が全てオフしている場合、前記n個の可変容量回路の内、1個の前記可変容量回路に対してのみ前記制御電圧を印加し、残りのn−1個の前記可変容量回路に対しては前記基準電圧を印加するように、前記周波数感度制御用スイッチング素子を制御する、請求項4に記載の電圧制御発振器。
  11. 前記周波数感度制御部は、前記m個の高周波スイッチ回路の前記スイッチング素子が全てオンしている場合、前記n個の可変容量回路全てに前記制御電圧が印加されるように、前記周波数感度制御用スイッチング素子を制御する、請求項3に記載の電圧制御発振器。
  12. 前記周波数感度制御部は、前記m個の高周波スイッチ回路の前記スイッチング素子が全てオンしている場合、前記n個の可変容量回路全てに前記制御電圧が印加されるように、前記周波数感度制御用スイッチング素子を制御する、請求項4に記載の電圧制御発振器。
  13. 前記周波数感度制御部は、前記周波数制御部によってシフトされる前記バンド毎に、各前記可変容量回路を可変容量として使用するか、それとも固定容量として使用するかを予め決めており、前記可変容量として使用する可変容量回路に対しては、前記制御信号を印加し、前記固定容量として使用する可変容量回路に対しては、所定の基準電圧を印加する、請求項1に記載の電圧制御発振器。
  14. 前記電圧制御発振器は、PLL回路に設けられており、PLL回路がロックしたときの制御電圧を前記所定の基準電圧とする、請求項13に記載の電圧制御発振器。
  15. 高周波信号を発振するための差動回路で構成された電圧制御発振器において、
    インダクタを有するインダクタ回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続され、可変容量素子を有し、直流成分を遮断するための阻止コンデンサをその両端に有するn個(nは2以上の自然数)の可変容量回路と、
    前記インダクタ回路と並列に接続され、容量性素子と、前記容量性素子に接続されるスイッチング素子と、前記スイッチング素子のオンオフを制御するためのスイッチング制御電圧を入力するスイッチング制御端子とを有するm個(mは1以上の自然数)の高周波スイッチ回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続される負性抵抗回路と、
    前記m個の高周波スイッチ回路が有する前記スイッチング素子のオンオフを制御することによって、前記発振周波数のバンドをシフトさせる周波数制御部と、
    前記n個の可変容量回路の可変容量素子の一方の端子に、発振周波数をフィードバック制御するための制御電圧を入力する制御端子と、
    前記n個の可変容量回路の可変容量素子の他方の端子に、基準電圧を入力し、使用する前記バンドに応じて、前記基準電圧を調整して、前記制御電圧に対する発振周波数の変化の割合を調整する基準電圧制御部とを備える、電圧制御発振器。
  16. 前記基準電圧制御部は、前記高周波スイッチ回路のスイッチング制御端子に入力されるスイッチング制御電圧と同期して、前記n個の可変容量回路の可変容量素子の他方の端子に印加する基準電圧を制御する、請求項15に記載の電圧制御発振器。
  17. 前記基準電圧制御部は、前記n個の可変容量回路の可変容量素子の他方の端子に入力される基準電圧の内、nが奇数の場合は(n+1)/2番目の基準電圧を前記制御電圧の変化範囲の中点の電圧とし、nが偶数の場合はn/2番目の基準電圧と(n+2)/2番目の基準電圧との中間の電圧を前記制御電圧の変化範囲の中点の電圧とする、請求項16に記載の電圧制御発振器。
  18. 前記基準電圧制御部は、前記n個の可変容量回路の可変容量素子の他方の端子に入力される基準電圧の内、nが奇数の場合は(n+1)/2番目の基準電圧を発振周波数をフィードバック制御して発振周波数が固定されたときの制御電圧の値にし、nが偶数の場合はn/2番目の基準電圧と(n+2)/2番目の基準電圧との中間の電圧を発振周波数をフィードバック制御して発振周波数が固定されたときの制御電圧の値にする、請求項16に記載の電圧制御発振器。
  19. 前記基準電圧制御部は、
    前記m個の高周波スイッチ回路の前記スイッチング素子が全てオフしている場合、前記制御電圧に対する発振周波数の変化の割合が制御電圧にわたってほぼ一定になるように基準電圧を調整し、
    前記m個の高周波スイッチ回路の前記スイッチング素子が全てオフしている場合以外の状態の場合、前記n個の可変容量回路において、nが奇数の場合は(n+1)/2番目の基準電圧を、nが偶数の場合はn/2番目の基準電圧と(n+2)/2番目の基準電圧との中間の電圧を、調整する、請求項16に記載の電圧制御発振器。
  20. 前記n個の可変容量回路のうち、前記n個の可変容量回路に入力される基準電圧を大きい順に並べたとき、k番目(kは、2以上n以下の自然数)の可変容量回路の可変容量素子に入力される基準電圧と、k−1番目の可変容量回路の可変容量素子に入力される基準電圧との差は、
    前記m個の高周波スイッチ回路の前記スイッチング素子が全てオフしている場合が最大であり、
    前記m個の高周波スイッチ回路の前記スイッチング素子が全てオンしている場合が最小であり、
    前記m個の高周波スイッチ回路の前記スイッチング素子が全てオンまたは全てオフ以外の状態の場合は、最大と最小との間の値である、請求項16に記載の電圧制御発振器。
  21. 高周波信号を発振するための差動回路で構成された電圧制御発振器を備えるPLL回路であって、
    前記電圧制御発振器は、
    インダクタを有するインダクタ回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続され、発振周波数をフィードバック制御するために印加される制御電圧によって容量値が変化する可変容量素子をそれぞれ有するn個(nは2以上の自然数)の可変容量回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続され、容量性素子と、前記容量性素子に接続されるスイッチング素子と、前記スイッチング素子のオンオフを制御するためのスイッチング制御電圧を入力するスイッチング制御端子とを有するm個(mは1以上の自然数)の高周波スイッチ回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続される負性抵抗回路と、
    前記m個の高周波スイッチ回路が有する前記スイッチング素子のオンオフを制御することによって、前記発振周波数のバンドをシフトさせる周波数制御部と、
    使用する前記バンドに応じて、前記制御電圧に対する前記n個の可変容量回路全体の容量の変化率を調整する周波数感度制御部とを備え、
    前記周波数感度制御部は、前記n個の可変容量回路における差動信号の仮想接地点に接続されている、PLL回路。
  22. 高周波信号を発振するための差動回路で構成された電圧制御発振器を備えるPLL回路であって、
    前記電圧制御発振器は、
    インダクタを有するインダクタ回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続され、可変容量素子を有し、直流成分を遮断するための阻止コンデンサをその両端に有するn個(nは2以上の自然数)の可変容量回路と、
    前記インダクタ回路と並列に接続され、容量性素子と、前記容量性素子に接続されるスイッチング素子と、前記スイッチング素子のオンオフを制御するためのスイッチング制御電圧を入力するスイッチング制御端子とを有するm個(mは1以上の自然数)の高周波スイッチ回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続される負性抵抗回路と、
    前記m個の高周波スイッチ回路が有する前記スイッチング素子のオンオフを制御することによって、前記発振周波数のバンドをシフトさせる周波数制御部と、
    前記n個の可変容量回路の可変容量素子の一方の端子に、発振周波数をフィードバック制御するための制御電圧を入力する制御端子と、
    前記n個の可変容量回路の可変容量素子の他方の端子に、基準電圧を入力し、使用する前記バンドに応じて、前記基準電圧を調整して、前記制御電圧に対する発振周波数の変化の割合を調整する基準電圧制御部とを備える、PLL回路。
  23. 発振周波数を固定するためのPLL回路であって、
    高周波信号を発振するための差動回路で構成さており、印加される制御電圧に応じて発振周波数を調整する電圧制御発振器と、
    前記電圧制御発振器が出力する高周波信号をフィードバックして、基準信号との位相差を比較し、前記電圧制御発振器に印加する前記制御電圧を調整するフィードバック制御電圧調整回路とを備え、
    前記電圧制御発振器は、
    インダクタを有するインダクタ回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続され、発振周波数をフィードバック制御するための印加される制御電圧によって容量値が変化する可変容量素子をそれぞれ有するn個(nは2以上の自然数)の可変容量回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続され、容量性素子と、前記容量性素子に接続されるスイッチング素子と、前記スイッチング素子のオンオフを制御するためのスイッチング制御電圧を入力するスイッチング制御端子とを有するm個(mは1以上の自然数)の高周波スイッチ回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続される負性抵抗回路と、
    発振周波数に応じて、前記高周波スイッチ回路のスイッチング素子をオンオフし、使用するバンドを決定する周波数制御部と、
    前記n個の可変容量回路の仮想接地点に接続され、前記m個の高周波スイッチ回路が有する前記スイッチング素子がオンオフすることによって発振周波数がシフトするのに応じて、前記n個の可変容量回路における各前記可変容量素子の一方の端子に印加する電圧を、所定の基準電圧とするか前記制御電圧とするかを選択的に切り換える周波数感度制御部とを備え、
    前記周波数感度制御部は、前記フィードバック制御電圧調整回路から出力される制御電圧を前記基準電圧とすることを特徴とする、PLL回路。
  24. 高周波信号を発振するための差動回路で構成された電圧制御発振器を備える無線通信機器であって、
    前記電圧制御発振器は、
    インダクタを有するインダクタ回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続され、発振周波数をフィードバック制御するために印加される制御電圧によって容量値が変化する可変容量素子をそれぞれ有するn個(nは2以上の自然数)の可変容量回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続され、容量性素子と、前記容量性素子に接続されるスイッチング素子と、前記スイッチング素子のオンオフを制御するためのスイッチング制御電圧を入力するスイッチング制御端子とを有するm個(mは1以上の自然数)の高周波スイッチ回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続される負性抵抗回路と、
    前記m個の高周波スイッチ回路が有する前記スイッチング素子のオンオフを制御することによって、前記発振周波数のバンドをシフトさせる周波数制御部と、
    使用する前記バンドに応じて、前記制御電圧に対する前記n個の可変容量回路全体の容量の変化率を調整する周波数感度制御部とを備え、
    前記周波数感度制御部は、前記n個の可変容量回路における差動信号の仮想接地点に接続されている、無線通信機器。
  25. 高周波信号を発振するための差動回路で構成された電圧制御発振器を備える無線通信機器であって、
    前記電圧制御発振器は、
    インダクタを有するインダクタ回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続され、可変容量素子を有し、直流成分を遮断するための阻止コンデンサをその両端に有するn個(nは2以上の自然数)の可変容量回路と、
    前記インダクタ回路と並列に接続され、容量性素子と、前記容量性素子に接続されるスイッチング素子と、前記スイッチング素子のオンオフを制御するためのスイッチング制御電圧を入力するスイッチング制御端子とを有するm個(mは1以上の自然数)の高周波スイッチ回路と、
    前記インダクタ回路に並列に接続される負性抵抗回路と、
    前記m個の高周波スイッチ回路が有する前記スイッチング素子のオンオフを制御することによって、前記発振周波数のバンドをシフトさせる周波数制御部と、
    前記n個の可変容量回路の可変容量素子の一方の端子に、発振周波数をフィードバック制御するための制御電圧を入力する制御端子と、
    前記n個の可変容量回路の可変容量素子の他方の端子に、基準電圧を入力し、使用する前記バンドに応じて、前記基準電圧を調整して、前記制御電圧に対する発振周波数の変化の割合を調整する基準電圧制御部とを備える、無線通信機器。
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