JP2006033518A - 無線通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 電波状況に応じて子機の送信電流制御を行える無線通信システムを提案する。
【解決手段】 本発明のコードレス電話機(10)は、親機(20)と子機(30,40)から構成される。親機(20)は子機(30,40)から送出される搬送波のRSSIと干渉波のRSSIを検出するRSSI検出部(27)と、搬送波のRSSIと干渉波のRSSIの比から求めたCI比に基づいて子機(30,40)に送信電流制御指令を送出する制御部(26)を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明のコードレス電話機(10)は、親機(20)と子機(30,40)から構成される。親機(20)は子機(30,40)から送出される搬送波のRSSIと干渉波のRSSIを検出するRSSI検出部(27)と、搬送波のRSSIと干渉波のRSSIの比から求めたCI比に基づいて子機(30,40)に送信電流制御指令を送出する制御部(26)を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は親機と子機から成る無線通信システムに関し、特に、干渉波レベルからエラー予測を行って子機の送信電流を制御する改良技術に関する。
第二世代コードレス電話システムにおける子機(又は移動局)と親機(又は基地局)との間における無線アクセス方式は1つの周波数を時間的に分割して共用する4チャンネル多重マルチキャリアTDMA−TDD方式を採用しており、子機から親機への上り方向と親機から子機への下り方向とでそれぞれ交互に音声データや制御信号の送受信を行っている。第二世代コードレス電話システム標準規格RCR STD−28では、キャリアセンスを行うにあたり、発呼前の4フレーム以上について使用予定スロットの干渉波レベルと当該スロット前後の干渉波レベルを測定し、それが規定レベル以下ならば使用予定スロットは空きスロットであると判定している。
ところで、子機は内蔵バッテリによって動作するため、電波状況に関わらずに送信パワーを大きくするのは消費電力の観点から好ましくない。干渉波が少ない電波状況では送信パワーを小さくしても良好な無線通信を行えるため、電波状況に応じて子機の送信電流制御を行うのが好ましい。
そこで、本発明はこのような問題を解決し、電波状況に応じて子機の送信電流制御を行える無線通信システムを提案することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明の無線通信システムは、親機と子機から成る無線通信システムであって、親機は子機から送出される搬送波のRSSIと干渉波のRSSIを検出するRSSI検出部と、搬送波のRSSIと干渉波のRSSIとから求めたCI比に基づいて子機に送信電流制御指令を送出する制御部を備える。CI比に基づいてデータエラーの発生を予測し、子機の送信電流制御に活用することで、より高い送信電流制御を可能にできる。
本発明の無線通信システムは、送信スロットと受信スロットとが所定間隔で繰り返される時分割多重アクセス方式により親機と子機との間で無線通信を行う無線通信システムであって、親機は子機から送出される搬送波のRSSIを受信スロットのタイミングで検出するとともに、干渉波のRSSIをガードタイムのタイミングで検出するRSSI検出部と、搬送波のRSSIと干渉波のRSSIとから求めたCI比に基づいて子機に送信電流制御指令を送出する制御部を備える。時分割多重アクセス方式を採用する無線通信システムにおいては、受信スロットのタイミングで搬送波のRSSIを検出することができ、ガードタイムのタイミングで干渉波のRSSIを検出することができる。
ここで、親機の制御部は、搬送波のRSSIと干渉波のRSSIを複数回計測して算出したCI比の平均値に基づいて子機に送信電流制御指令を送出するのが望ましい。CI比の平均値を用いることにより電波状況を適切に判断することができる。
また、親機の制御部は、1パケットの受信時間以内に複数回検出した搬送波のRSSIと、ガードタイム期間内に複数回検出した干渉波のRSSIに基づいてCI比の平均値を算出するのが望ましい。送信電流制御指令は1パケットのデータ量で送信できるため、電波状況の監視を1パケットの受信時間おきに行うことで、きめ細かい送信電流制御を行うことができる。
本発明の無線通信システムにおいて、複数の子機を備え、複数の子機のうち何れかの子機は他の子機から送出される搬送波のRSSIと干渉波のRSSIを検出するRSSI検出部と、搬送波のRSSIと干渉波のRSSIとから求めたCI比に基づいて当該他の子機に送信電流制御指令を送出する制御部を備えるように構成してもよい。親機だけでなく子機同士の間でも送信電流制御を行える構成にすることで、柔軟なシステム設計が可能になる。
本発明によればCI比に基づいてデータエラーの発生を予測し、子機の送信電流制御に活用することで、より高い送信電流制御を可能にできる。
図1は本実施形態に関わるコードレス電話機10の機能ブロック図を示している。コードレス電話機10は1台の親機20と2台の子機30,40とを含んで構成されている。親機20は網制御装置(NCU)25を介して公衆回線に接続しており、公衆回線から送られてきた音声信号を送信処理部(TX)23で増幅等の処理をした後、高周波(RF)モジュール22にて変調し、アンテナ21を介して子機30,40に送信する。更に、親機20は子機30,40から送られてきた無線電波をアンテナ21で受信した後、この受信電波をRFモジュール22にて復調し、受信処理部(RX)24で増幅等の処理をして網制御装置25に出力する。RFモジュール22は受信電波のRSSI(Received Signal Strength Indicator)を検出するRSSI検出部27を備えている。制御部26はRFモジュール22、送信処理部23、及び受信処理部24を制御する。更に、制御部26はRSSI検出部27から受信電波のRSSIの平均値を取得してCI比の平均値を算出し、CI比の平均値に基づいて子機30,40に送信電流制御指令を送出する。例えば、CI比の平均値が所定の閾値よりも高い場合には電波状況が良好であるため、送信電流を下げるように子機30,40に制御指令を送る。一方、CI比の平均値が所定の閾値よりも低い場合には、このままの状態ではデータエラーの発生が予想されるため、送信電流を上げるように子機30,40に制御指令を送る。
一方、子機30は親機20と同様にアンテナ31、RFモジュール32、送信処理部33、受信処理部34、及び制御部35を備える他、送受話部(マイク36、スピーカ37)を備える。子機40も子機30と同様の構成を備えている。子機30,40は親機20から送信電流制御指令を受信すると、送信パワーレベルを親機20が指定したパワーレベルに変更する。
無線通信におけるデータエラーの発生はCI比が小さくなり、搬送波に重畳されたデータを判別出来なくなることによって生じる。このため、搬送波の受信電力と干渉波の受信電力を測定することにより、データエラーの発生を予測できる。図2に示すように、受信電力[dBm]とRSSI[V]との間にはリニアな関係があるため、同図に示すようなマップデータを予め用意しておくことにより、受信電波のRSSIから受信電力を求めることができる。搬送波のRSSIと干渉波のRSSIを検出するにはフレーム上における測定タイミングを適切なタイミングに設定する必要がある。図3は親機20が2台の子機30,40との間で時分割多重通信を行う場合のフレーム上におけるRSSIの測定点を示している。同図において、TX0は子機30の送信スロット、TX1は子機40の送信スロット、RX0は子機30の受信スロット、RX1は子機40の受信スロット、GTはガードタイムを示している。また、図中の(1)及び(3)は搬送波の受信スロット区間におけるRSSI測定点を示し、(2)及び(4)は干渉波のガードタイム区間におけるRSSI測定点を示している。(1)及び(3)の測定点で検出した搬送波のRSSIと、(2)及び(4)の測定点で検出した干渉波のRSSIからCI比を求めることができる。
RSSIはフェージング、弱電界、電波干渉等の影響を受けて大きく変動するため、RSSIを測定するその瞬間の電波状況に応じてRSSI値がばらつく。電波状況を正確に判断するには一定時間の間に複数回検出した搬送波のRSSIの平均値と干渉波のRSSIの平均値を基にCI比の平均値を算出し、CI比の平均値に基づいて電波状況を判断する必要がある。但し、RSSIを検出する回数を多くすると、検出時間に多くの時間を要するため、子機30,40に対する送信電流制御が電波状況の変化に追従できない可能性がある。RSSIの検出時間としては、電波状況を適切に判断することができ、且つ、電波状況の変化にも追従できる適度な時間であるのが好ましい。1パケット(送信時間27ms)のデータがあれば、送信電流制御指令を子機30,40に送ることができるため、RSSIの検出時間として、例えば、1パケット分の受信時間に設定するのがよい。1パケット毎に電波状況を監視することで、きめ細かい送信電流制御が可能になる。1パケットの受信時間以内に複数回検出した搬送波のRSSIの平均値と、ガードタイム期間内に複数回検出した干渉波のRSSIの平均値に基づいてCI比の平均値を算出することができる。
送信電流制御の具体的な手法として、図4に示すように、パワーレベルを上げるか否かの判断は1パケットの送信毎に行い、パワーレベルを下げるか否かの判断は1パケットの送信時間よりも十分に長い時間X[sec]で行うのがよい。即ち、パワーレベルを上げるか否かの判断においては、CI比の平均値が所定の閾値よりも高ければパワーレベルを上げるよう子機30,40に制御指令を送り、パワーレベルを下げるか否かの判断においては、時間Xの期間中、継続してCI比の平均値が所定の閾値よりも低い場合にパワーレベルを下げるよう子機30,40に制御指令を送る。ここでは、時刻T1において、電波状況が悪化したことを検知して、送信パワーをローレベルからハイレベルに上げるよう制御指令を送っている。また、時刻T2において、電波状況が良好な状態に回復したことを検知して、送信パワーレベルをハイレベルからローレベルに下げるよう制御指令を送っている。このようにパワーレベルを下げるか否かの判断においては、1パケットの送信時間よりも十分に長い時間をかけて判断することにより、電波状況の変動に対応した適切な送信電流制御を行うことができる。
尚、上述の説明においては、子機30,40の送信パワーを親機20が制御する構成を例示したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、子機同士の間で送信パワーを制御する構成としてもよい。図1に示すように、子機40のRFモジュール42は受信電波のRSSIを検出するRSSI検出部48を備えており、親機20と同様にCI比の平均値を算出することができる。子機40は子機30から送出された搬送波のRSSIの平均値と干渉波のRSSIの平均値とからCI比の平均値を算出し、CI比の平均値に基づいて送信電流制御指令を子機30に送信する。
本実施形態によれば、CI比の平均値に基づいてデータエラーの発生を予測し、子機30,40の送信パワーを制御するので、より精度の高い送信電流制御を実現できる。
10…コードレス電話機 20…親機 21…アンテナ 22…RFモジュール 23…送信処理部 24…受信処理部 25…網制御装置 26…制御部 27…RSSI検出部 30…子機 31…アンテナ 32…RFモジュール 33…送信処理部 34…受信処理部 35…制御部 36…マイク 37…スピーカ
Claims (5)
- 親機と子機から成る無線通信システムであって、前記親機は前記子機から送出される搬送波のRSSIと干渉波のRSSIを検出するRSSI検出部と、前記搬送波のRSSIと前記干渉波のRSSIとから求めたCI比に基づいて前記子機に送信電流制御指令を送出する制御部を備える、無線通信システム。
- 送信スロットと受信スロットとが所定間隔で繰り返される時分割多重アクセス方式により親機と子機との間で無線通信を行う無線通信システムであって、前記親機は前記子機から送出される搬送波のRSSIを受信スロットのタイミングで検出するとともに、干渉波のRSSIをガードタイムのタイミングで検出するRSSI検出部と、前記搬送波のRSSIと前記干渉波のRSSIとから求めたCI比に基づいて前記子機に送信電流制御指令を送出する制御部を備える、無線通信システム。
- 請求項1又は請求項2に記載の無線通信システムであって、前記親機の制御部は前記搬送波のRSSIと前記干渉波のRSSIを複数回計測して算出したCI比の平均値に基づいて前記子機に送信電流制御指令を送出する、無線通信システム。
- 請求項3に記載の無線通信システムであって、前記親機の制御部は1パケットの受信時間以内に複数回検出した前記搬送波のRSSIと、ガードタイム期間内に複数回検出した前記干渉波のRSSIとに基づいてCI比の平均値を算出する、無線通信システム。
- 請求項1乃至請求項4のうち何れか1項に記載の無線通信システムであって、複数の子機を備え、前記複数の子機のうち何れかの子機は他の子機から送出される搬送波のRSSIと干渉波のRSSIを検出するRSSI検出部と、前記搬送波のRSSIと前記干渉波のRSSIとから求めたCI比に基づいて前記他の子機に送信電流制御指令を送出する制御部を備える、無線通信システム。
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