JP2006026754A - シート束断裁装置 - Google Patents

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浩喜 本持
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政義 久保
Toshiaki Noji
敏彰 野地
Masaru Yonekawa
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Abstract

【課題】 装置を大型化することなく、あらゆる種類のシート束を傷付けることなく安定して精度良く断裁することができるシート束断裁装置の提供を目的としている。
【解決手段】 シート束断裁装置1は、シート束Sの搬送経路を形成するガイド部材9,19に沿って、シート束Sを所定の断裁位置へと移動させる移動手段4(13;18),6Aと、前記断裁位置でシート束Sの端縁を断裁する断裁手段6Bと、シート束Sをガイド部材19から離間させてガイド部材19とシート束Sとの接触を防止する接触防止手段34,40とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シート束の端縁、例えば表紙付けされたシート束の天部、地部、小口部の三方の端縁を1つの断裁刃によって切り揃えるシート束断裁装置に関する。
従来、表紙付けされたシート束の天部、地部、小口部の三方の端縁を1つの断裁刃によって切り揃える三方用のシート束断裁装置では、積載部に積載して位置決めされたシート束を搬送手段によりガイド板に沿って所定の断裁位置へと搬送した後、断裁刃によってシート束の一辺を断裁し、その後、回転テーブルに載せたシート束を回転テーブルごと回転させ、シート束の他の辺を断裁するといった断裁形態が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−71779号公報
しかしながら、前述した断裁形態では、シート束を回転テーブルごと回転させる際に、回転テーブルからはみ出したシート束の表面部分がガイド板と擦れ合ってしまい、ガイド板のリブやシート粉でシート束の表紙が傷付いてしまう虞がある。また、シート束が回転テーブルからはみ出さないように回転テーブルを大きくすると、装置が複雑化・大型化してしまうという問題がある。
また、前述した従来の断裁形態では、シート束を形成するシートの表面摩擦係数を考慮することなくシート束を搬送・回転させている。すなわち、例えばカラーコピーされたシート束等の表面摩擦係数が小さいシート束と、これよりも表面摩擦係数が大きい普通紙等のシート束とを、同一の条件下で搬送・回転させている。そのため、表面摩擦係数の小さなシート束の場合には、搬送手段によるシート束の搬送時もしくは回転テーブルによる回転時に、搬送手段または回転テーブルに対してシート束がずれてしまい、シート束を所定の裁断位置に正確に位置決めすることが困難になり、裁断精度が低下してしまう。
また、前述した従来の断裁形態では、シート束の短辺である天部が断裁された後、長辺である小口部が断裁され、最後に短辺である地部が裁断されるようになっている。そのため、長辺である小口部の断裁時には、小口部の断裁幅に加えて、未だ断裁されていない地部の断裁幅を加えた長さにわたって断裁を行なわなければならないため、断裁刃の長さが長くなり、断裁装置が大型化するといった問題がある。
本発明は、このような現状に着目してなされたものであり、その目的とするところは、装置を大型化することなく、あらゆる種類のシート束を傷付けることなく安定して精度良く断裁することができるシート束断裁装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明のシート束断裁装置は、シート束の搬送経路を形成するガイド部材に沿って、シート束を所定の断裁位置へと移動させる移動手段と、前記断裁位置でシート束の端縁を断裁する断裁手段と、シート束を前記ガイド部材から離間させてガイド部材とシート束との接触を防止する接触防止手段とを備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、シート束を前記ガイド部材から離間させてガイド部材とシート束との接触を防止する接触防止手段が設けられているため、前記移動手段によるシート束の移動(直線移動のみならず、回転移動も含む)時にシート束を前記ガイド部材から離間させれば、シート束の表面部分がガイド部材と擦れ合ってガイド部材のリブやシート粉等でシート束の表面が傷付いてしまうことを防止できる。
また、上記構成において、前記移動手段は、シート束に当接してこれを回転させるための回転体と、シート束を回転体に対して押し付けることにより回転体との間でシート束を挟持する回転自在な挟持体と、前記回転体および前記挟持体を前記断裁位置へと移動させる移動機構とを有していても良い。この場合、前記接触防止手段は、前記移動機構を用いた前記回転体および前記挟持体によるシート束の回転・移動時に、前記回転体および前記挟持体の少なくとも一方をシート束の搬送方向と直交する方向に移動させることにより、シート束をガイド部材から離間させることが好ましい。このようにすると、簡単且つ省スペースな構造で前記接触防止手段を効果的に実現できるため、有益である。また、シート束表面の損傷を防止するという点では、シート束を挟持する前記挟持体および前記回転体の挟持面に、シート束との接触時の衝撃を緩和する緩衝部材が設けられていることが望ましい。
また、上記構成において、前記移動手段は、シート束を形成するシートの表面摩擦係数に応じた移動速度(回転速度も含む)で、シート束を移動(直線移動のみならず、回転移動も含む)させることが好ましい。このように、シートの表面摩擦係数に応じた移動速度でシート束が断裁位置へと位置決めされれば、位置決め動作中において移動手段(例えば回転体および挟持体)に対するシート束のずれを防止できる。具体的には、例えば、表面摩擦係数が大きく滑り難いシートの場合には移動回転速度が速い高速モードを実行し、表面摩擦係数が小さく滑り易いシートの場合には移動回転速度が遅い低速モードを実行することも可能になり、シート束を形成するシートの表面摩擦係数によらず、常に、シート束を所定の裁断位置に正確に位置決めすることができ、裁断精度を高めることができる。なお、シートの表面摩擦係数の情報は、テンキー等によって手動で入力されても構わないが、シート束断裁装置が製本装置もしくは印刷・複写オンラインシステム等に適用されるような場合には、装置本体やシステム本体からの出力信号にシートの表面摩擦係数の情報(例えば、紙種信号(コート紙:滑りやすい/普通紙:滑りに難い)や画像密度信号(画像密度が高い:トナーが多く滑り易い/画像密度が低い:トナーが少なく滑り難い))を含ませ、それに応じて、回転・移動速度を変化させても良い。
また、上記構成において、前記断裁手段は、断裁すべきシート束の短辺を全て断裁した後、長辺を断裁することが好ましい。このように長辺が最後に断裁される断裁手順を採用すれば、長辺の断裁時には既に短辺の断裁幅だけ長辺の長さが短くなっているため、最大断裁幅をシート束の長辺の長さに設定する場合においては、断裁手段を構成する例えば断裁刃の長さを短く設定できる。そのため、断裁刃に要する費用を低減することも可能となり、また、断裁手段が占めるスペースを小さくできるため、装置全体の省スペース化(装置の小型化)を図ることが可能となる。
本発明のシート束断裁装置によれば、装置を大型化することなく、あらゆる種類のシート束を傷付けることなく安定して精度良く断裁することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1〜図3には、本発明の一実施形態に係るシート束断裁装置を含むシート処理装置1が示されている。このシート処理装置1は、それ単独で使用できるが、複写機等の画像形成装置におけるシート搬送経路の下流側に設けられるシート後処理装置として利用できる他、製本システムの一部を構成することも可能であり、任意の用途に適用することができる。
図1に明確に示されるように、シート処理装置1は、シート処理に必要な各種構成要素を収容する外装体としてのハウジング2を備えている。ハウジング2は、所定枚数のシートが束状に集積されて成るシート束Sが導入されるシート束導入口3と、このシート束導入口3を開閉する回動可能な開閉カバー12とを有している。なお、開閉カバー12は、シート束導入口3の近傍に位置する回動支点5を中心に手動または自動で回動できるようになっている。
また、ハウジング2内には、シート束導入口3を通じて導入されたシート束Sを搬送して所定の位置に位置決めするシート束搬送位置決め部4と、位置決めされたシート束Sを断裁するシート束断裁部6と、断裁されたシート束Sを集積状態で収納するシート束収納部8とが設けられている。
なお、本実施形態では、開閉カバー12を開けることにより、表紙が接着されたシート束Sが鉛直方向に立てられた状態で手動によりシート束導入口3に導入されるものとして話を進めるが、シート束Sが図示しない搬送機構(例えば製本装置等の搬送グリッパ)を介して自動的にシート束導入口3に導入され、あるいは、シート束Sが鉛直以外の方向から導入され、更には、表紙が接着されていないシート束Sがシート束導入口3に導入されても良く、その導入形態は任意である。
図1および図2に示されるように、シート束搬送位置決め部4は、一対の第1のガイド板(ガイド部材)9,9と、一対の第2のガイド板(ガイド部材)19,19とを備えている。これらのガイド板9,19は、略鉛直方向に延びる板材から成り、シート束導入口3に導入されたシート束Sを両側から支持しつつ鉛直方向に案内する搬送経路を協働して形成する。搬送上流側(図1および図2の上側)に位置する第1のガイド板9,9のそれぞれは、シート束Sを円滑に受けることができるように、シート束導入口3に向かって外側にテーパ状に広がるテーパ受け部9aを先端(本実施形態では、上端)に有している。
また、図2に明確に示されるように、第1のガイド板9,9にはそれぞれ一対の開口9b,9bが左右両側に形成されている。これらの各開口9b,9bには、シート束導入口3を通じて導入されるシート束Sを挟持して搬送する入口搬送ローラ13が、搬送経路に対して突没可能に配置されている。この場合、各ガイド板9,9にそれぞれ対応して設けられた互いに対向する入口搬送ローラ13,13同士は、その離間距離を変化させる(すなわち、搬送経路に対する突出量を変える(以下、適宜、“ローラ13,13同士を開閉する”という))ことにより、ガイド板9,9を通じて搬送されるシート束Sを挟持し或いはその挟持状態を解除することができる。なお、本実施形態において、このような各入口搬送ローラ13同士の開閉は、ローラ開閉駆動部14により行なわれるようになっている。
また、シート束搬送位置決め部4は、入口搬送ローラ13,13によって挟持されるシート束Sの厚さを検知するためのシート厚センサ15を有している。このシート厚センサ15は、入口搬送ローラ13,13の開閉に連動して作動(検知)し、図示しない制御部に対して検知信号(シート束の厚さ情報)を送信する。
一方、搬送下流側に位置する一対の第2のガイド板19,19にもそれぞれ一対の開口が左右両側に形成されており、これらの各開口には、第1のガイド板9,9から第2のガイド板19,19へと送り込まれるシート束Sを後述する断裁刃20に対して位置決めする位置決めローラ18が、搬送経路に対して所定量突出して配置されている。この場合、位置決めローラ18は、各ガイド板19,19にそれぞれ対応して設けられた互いに対向するもの同士がシート束Sを挟持しつつ搬送することにより、このシート束Sを後述する断裁刃20の基準面に対して当て付ける。
また、入口搬送ローラ13および位置決めローラ18は、搬送モータ16によって回転駆動されるようになっている。この場合、搬送モータ16からの駆動力は、対応する電磁クラッチ17,119を介して、各ローラ13,18に伝達されるようになっている。具体的には、図6に示されるように、搬送モータ16が駆動された状態で、搬送電磁クラッチ17が作動(ON)されると、搬送モータ16の回転力が入口搬送ローラ13に伝達され、また、搬送電磁クラッチ17が解除(OFF)されると、搬送モータ16から入口搬送ローラ13への回転力伝達経路が遮断され、入口搬送ローラ13の回転駆動が停止される。また、同様に、搬送モータ16が駆動された状態で、位置決め電磁クラッチ119が作動(ON)されると、搬送モータ16の回転力が各位置決めローラ18に同時に伝達され、各位置決めローラ18が連動して回転するとともに、位置決め電磁クラッチ119が解除(OFF)されると、搬送モータ16から位置決めローラ18への回転力伝達経路が遮断され、位置決めローラ18の回転駆動が停止される。
また、本実施形態においては、位置決めに必要な搬送力以上の力をシート束Sに与えないように、位置決め電磁クラッチ119から各位置決めローラ18への回転力伝達経路内にトルクリミッタ18aが設けられており、シート束Sが断裁刃20に当接して位置決めローラ18がロック状態になった場合にトルクリミッタ18aが作用するように構成されている。具体的には、シート束Sが断裁刃20に当接して位置決めローラ18がロック状態になると、そのロックに関与した位置決めローラ18のトルクリミッタ18aがスリップを開始して(トルクリミッタ18aが空転を始めて)スリップトルクを生じ、ロックに関与した位置決めローラ18へのトルクの伝達を制限することにより、ロックに関与した位置決めローラ18とシート束Sとがスリップしないようになっている。なお、この場合、トルクリミッタ18aのスリップトルクが高すぎると、シート束Sが座屈してしまうため、トルクリミッタ18aのスリップトルクは、シート束Sの適正搬送力よりも大きく、シート束Sの座屈搬送力よりも小さくなるように設定されている。
また、シート束断裁部6は、位置決めローラ18によって位置決めされたシート束Sを保持するとともに所定の断裁プロセスにしたがってシート束Sを回転および移動させる回転移動機構6Aと、回転移動機構6Aによって保持されたシート束Sの端縁を断裁する断裁手段の1つの例示的形態である断裁機構6Bと、シート束Sの断裁時にシート束Sの両側の端縁部分を押圧する一対の押圧機構(シート束押圧装置)6C,6Cとを備えている。なお、回転移動機構6Aは、シート束搬送位置決め部4と共に、シート束Sをガイド板9,19に沿って所定の断裁位置へと移動させる移動手段の1つの例示的形態を成すとともに、それ単独では、シート束Sを所定の断裁位置へと移動させて回転させる回転・移動手段の1つの例示的形態を成している。
回転移動機構6Aは、位置決めローラ18によって位置決めされたシート束Sに当接してこれを回転させるための回転テーブル(回転体)21と、シート束Sを回転テーブル21に対して押し付けることにより回転テーブル21との間でシート束Sを挟持固定する回転自在なグリッパ(挟持体)22とを有している。なお、グリッパ22は、グリッパフレーム30に保持されており、グリッパ押圧ユニット34により回転テーブル21に向けて移動されるようになっている。また、シート束Sを挟持する回転テーブル21およびグリッパ22の挟持面には、接触するシート束に傷を付けないように、弾性部材等の緩衝部材が設けられている。
また、回転移動機構6Aは、回転テーブル21を回転駆動させるとともに、回転テーブル21を断裁機構6Bへと自在に移動させて、回転テーブル21に保持されたシート束Sを所定の断裁位置に位置決めするテーブル回転移動ユニット(移動機構)36を備えている。更に、回転移動機構6Aは、例えばテーブル回転移動ユニット36と同期してグリッパ22を回転テーブル21と共に断裁機構6Bへと自在に移動させることにより、回転テーブル21とグリッパ22とによって挟持されたシート束Sを所定の断裁位置に位置決めするグリッパ移動ユニット(移動機構)32を備えている。
また、回転テーブル21とグリッパ22とによって挟持されたシート束Sをテーブル回転移動ユニット36を介して回転させる際に、シート束Sがガイド板19に接触してシート束Sの表面が傷付くことを防止するため、回転移動機構6Aには、回転テーブル21およびグリッパ22をシート束Sの搬送方向と直交する方向に移動させることによりシート束Sをガイド板19から離間させてガイド板19とシート束Sとの接触を防止する接触防止手段が設けられている。本実施形態において、この接触防止手段は、例えば、回転テーブル21をガイド板19の延在方向と直交する方向(本実施形態では、鉛直に延びるガイド板19に対して直交する水平方向)に進退移動させるテーブル進退ユニット40と、グリッパ22を回転テーブル21に向けて移動させる前述したグリッパ押圧ユニット34とによって構成されている。
また、回転テーブル21とグリッパ22とによって挟持されたシート束Sがテーブル回転移動ユニット36およびグリッパ移動ユニット32によって移動される最中に、回転テーブル21およびグリッパ22に対してシート束Sがずれてしまうと、シート束Sを所定の裁断位置に正確に位置決めすることが困難になり、裁断精度が低下してしまう。また、このような回転テーブル21およびグリッパ22に対するシート束Sのずれは、シート束Sを形成するシートの表面摩擦係数に依存する。例えば、表面摩擦係数が小さいシートから成るシート束Sは回転テーブル21およびグリッパ22に対してずれ易く、そのため、シート束Sの移動速度をある程度遅くしてシート束Sに振動を与えないことが望まれる。一方、表面摩擦係数が大きいシートから成るシート束Sは摩擦力によって回転テーブル21およびグリッパ22に対して保持されるため、シート束Sの移動速度をある程度速くしてもシート束Sがずれることは少ない。そのため、本実施形態においては、シート束Sを形成するシートの表面摩擦係数に関する情報をオペレータが予めシート処理装置1に入力し、あるいは、シート束Sを形成するシートの表面摩擦係数を検知するセンサを設け、前記入力情報または前記センサからの検知情報に基づいてテーブル回転移動ユニット36およびグリッパ移動ユニット32によるシート束Sの移動速度を制御するようにしている。
なお、シートの表面摩擦係数を検知するセンサを設ける場合には、このセンサを、例えば、シート束Sの搬送経路に沿う所定位置もしくはシート束Sを挟持する部材に配置し、このセンサからの検知情報に基づいて、図示しない制御部がテーブル回転移動ユニット36およびグリッパ移動ユニット32の駆動(移動速度)を制御するようにしても良い。
一方、回転移動機構6Aによって保持されたシート束Sの端縁を断裁する断裁機構6Bは、回転移動機構6Aよりもシート束搬送経路の下流側に位置して設けられており、断裁刃20と、断裁刃20を駆動させる断裁刃駆動部38とを備えている。この場合、断裁刃駆動部38は、円弧を描くように断裁刃20を水平面内で移動させるようになっている。
また、シート束Sの断裁時にシート束Sの端縁部分を押圧する一対の押圧機構6C,6Cはそれぞれ、押圧力を生起する動力を供給する駆動部(駆動源)70と、シート束Sの搬送方向と直交する方向に移動することによりシート束Sの端縁に側方から当て付いてこれをガイド板19または他の対向部材(支持面)に対して押圧する押圧部(押圧手段)68と、駆動部70からの駆動力をシート束Sの搬送方向と直交する方向の押圧力に変換して押圧部68に伝える力変換伝達部72とから成る。
駆動部70は、図3および図4に明確に示されるように、駆動モータ(プレスモータ)52と、例えば複数のギアが噛み合わされた所定のギア列から成る高速駆動系(小さな第1のトルク(低トルク)を生起する第1の駆動系)54および低速駆動系(大きな第2のトルク(高トルク)を生起する第2の駆動系)56と、駆動モータ52の動力を高速駆動系54または低速駆動系56に対して選択的に伝達することにより押圧部68に伝える押圧力を切換える押圧力切換手段(駆動切り替え手段)と、高速駆動系54および低速駆動系56に連結されて、これらの駆動系54,56に共通の動力出力部を形成するとともに、これらの駆動系54,56から回転力を得るボールネジ57と、ボールネジ57に対して回転不能に螺合されることによりボールネジ57の回転に伴って進退するナット58とから成る。
本実施形態において、前記押圧力切換手段は、例えば、高速駆動系54に連結され且つ駆動モータ52の回転軸と係脱可能に係合することにより駆動モータ52の動力(回転力)を高速駆動系54に伝える第1の電磁クラッチ53と、低速駆動系56に連結され且つ駆動モータ52の回転軸と係脱可能に係合することにより駆動モータ52の動力(回転力)を低速駆動系56に伝える第2の電磁クラッチ55とから成るが、駆動モータ52の回転軸に連結され且つモータ等の駆動力を得て高速駆動系54または低速駆動系56のギアと選択的に噛み合うギアによって構成されていても良く、その切換形態は任意である。
また、本実施形態において、前記押圧力切換手段による両駆動系54,56間の切換え(本実施形態では、電磁クラッチ53,55のON/OFFの切換え)は、押圧部68の後述する押圧板43がシート束Sの端縁に接触したことを検知するセンサからの検知情報に基づいて図示しない制御部が行なうようになっている。
力変換伝達部72は、図5に明確に示されるように、駆動部70のナット58に一端が連結されたベルト50と、ベルト50が掛け渡される動滑車45とを有している。動滑車45は、シート束Sの搬送方向(図5に矢印Xで示される方向)と直交する方向(図5に矢印Yで示される方向)に沿って進退可能に支持されており、付勢バネ(付勢手段)80によりシート束Sの搬送経路から離間する方向に常時付勢されている。また、ベルト50の他端は、加圧バネ59を介してガイド板19等の不動部材に固定されている。この場合、加圧バネ59は、ベルト50から所定以上の引張力(本実施形態の場合には、低速駆動系56で生起される力)を受けた場合にのみ伸長するように、その弾性係数が設定されている。
また、押圧部68は、図2および図5に明確に示されるように、シート束Sの端縁と直接に接触してこれを押圧する押圧板43と、この押圧板43と対向して位置し且つ押圧板43に当て付いてこれに押圧力を作用させる作用部材41とを有している。
作用部材41は、動滑車45の例えば中心部に連結された加圧プレート46に対して枢支ピン47を介して揺動可能(図2の矢印A参照)に連結されており、動滑車45と連動する加圧プレート46から押圧力を受けるようになっている。なお、本実施形態において、作用部材41は、その長手方向の略中央部位が枢支ピン47を介して加圧プレート46に連結されている。
また、押圧板43は、シート束Sの搬送方向と直交する方向に沿って進退可能に支持されており、作用部材41が当て付くことにより、作用部材41と一体でシート束搬送経路へと移動するようになっている。
なお、図2に明確に示されるように、押圧板43および作用部材41は、シート束Sとその幅全体にわたって当接し得るように長さが設定されている。
また、本実施形態において、押圧機構6Cには、力変換伝達部72の加圧バネ59の伸び量を検知するためのプレスエンドセンサ60が設けられている。このプレスエンドセンサ60は、加圧バネ59と共に、押圧部68によってシート束Sに与えられる押圧力が所定の値に達したことを検知する押圧力検出手段の1つの例示的形態を成している。なお、押圧力が所定の値に達したことを検知できさえすれば、加圧バネ59およびプレスエンドセンサ60の配置位置は、ベルト50の他端部側に限らず、例えばベルト50の途中部位であっても良く、また、加圧バネ59の代わりに、ベルト50から所定以上の引張力を受けた際に移動する移動体(所定重量以上の錘等)等を使用しても構わない。
また、図1に示されるように、断裁されたシート束Sを収納するシート束収納部8は、断裁されたシート束S1を両側から支持しつつ鉛直方向に案内する一対の第3のガイド板90,90と、断裁されたシート束S1をガイド板90,90に沿ってシート束断裁部6から吐き出すための排出ローラ23と、排出ローラ23によって吐き出されたシート束S1を略鉛直に立てた状態で集積収納するためのシート束収納ケース24と、断裁刃20によって断裁されたシート束Sの切り屑を収納する屑収納ケース26とを備えている。
また、シート束収納部8には、排出ローラ23から排出されるシート束Sをシート束収納ケース24内へと押込み且つ断裁刃20によって断裁されたシート束Sの切り屑を屑収納ケース26へと案内するフラッパ25が回動可能に設けられている。このフラッパ25は、排出ローラ23の下側に突出して断裁刃20によって断裁されたシート束Sの切り屑を屑収納ケース26へと案内する屑受け位置(図9の(b)に実線で示される位置)と、排出ローラ23によるシート束Sの排出を妨げないように排出ローラ23の下側位置から退避する退避位置(図9の(a)の位置;図9の(b)に破線で示される位置)との間で回動することができる。
次に、上記構成のシート処理装置1を用いてシート束Sを断裁して収納する場合の一例について説明する。
図7のフローチャートに示されるように、先ず最初に、表紙が接着されたシート束Sを鉛直方向に立てた状態でシート処理装置1に対してセットする(ステップS1)。このようなセットは、前述したように、図示しない搬送機構(例えば製本装置等の搬送グリッパ)を介して自動的に行なうこともできるが、ここでは、開閉カバー12を開けてシート束Sを手動でシート束導入口3に導入することにより行なわれる。また、このシート束セット時、テンキー等により、シート束Sの断裁寸法およびシート束Sを形成するシートの表面摩擦係数に関する情報等が入力される。
このようにしてシート束Sがセットされると、これが図示しないセンサによって検出されることによりローラ開閉駆動部14が駆動され、入口搬送ローラ13によってシート束Sが挟持される(ステップS2)。また、この時、シート厚センサ15が、入口搬送ローラ13,13の開閉に連動して作動し、入口搬送ローラ13,13によって挟持されるシート束Sの厚さを検知する。なお、この検知信号(シート束の厚さ情報)は、図示しない制御部に送信され、その後のシート処理に用いられる。
シート厚センサ15によってシート束Sの厚さが検知されると、搬送電磁クラッチ17がONされるととともに、搬送モータ16が駆動され、搬送モータ16の回転力が入口搬送ローラ13,13に伝達される。これにより、入口搬送ローラ13,13が回転し、ガイド板9,19に沿ってシート束S1が位置決めローラ18へと鉛直方向に搬送される(ステップS3)。また、この搬送動作に引き続いて、位置決め電磁クラッチ119がONされるとともに、搬送電磁クラッチ17が解除(OFF)され、シート束Sが位置決めローラ18により搬送されつつ断裁刃20に対して押し当てられて位置決めされる(ステップS4)。この場合、位置決め電磁クラッチ119から各位置決めローラ18への回転力伝達経路内にトルクリミッタ18aが設けられているため、位置決めに必要な搬送力以上の力がシート束Sに加わらず、位置決めローラ18がシート束Sの表面と擦れ合ってシート束Sの表面にスリップ痕が形成されることが防止される。具体的には、例えば、シート束Sが裁断刃20に向けて斜行状態で搬送されるような場合には、位置決め基準である断裁刃20に先に突き当たったシート束Sの一方側に対応するトルクリミッタ18aが空転を始め、シート束Sの他方側が断裁刃20に突き当たるまでの間、位置決めローラ18とシート束Sとの間のスリップが防止される。これは、シート束Sが断裁刃20に当接して位置決めローラ18がロック状態になった場合にトルクリミッタ18aが前述したように作用するべく構成されているためであり、例えば集積枚数の少ないシート束Sであっても、これが座屈するようなことはない。
このようにして、シート束Sが位置決め基準である断裁刃20に突き当たって位置決めされると、位置決め電磁クラッチ119が解除されて、搬送モータ16が停止されるとともに、グリッパ押圧ユニット34によりグリッパ22が駆動され、回転テーブル21とグリッパ22との間でシート束Sが挟持固定される(ステップS5)。
次に、断裁刃20は、シート厚センサ15によって検知されたシート束Sの厚さ情報に基づいて、シート束Sの回転および移動に必要な隙間を形成するべく所定位置まで移動して待機する。その後、テーブル回転移動ユニット36およびグリッパ移動ユニット32が駆動することにより、回転テーブル21とグリッパ22とによって挟持されたシート束Sが所定の断裁位置に位置決めされる。具体的には、回転テーブル21とグリッパ22とによって挟持されているシート束Sは、表紙が接着された端縁としての背面Saを下に向けた状態から、図10の(a)に示されるように、他の端縁である短辺としての天部Sbを断裁刃20によって断裁できる位置まで回転(90°回転)および移動される(ステップS6〜ステップS8)。この時、回転によりシート束Sの表面に傷が付かないように、テーブル進退ユニット40およびグリッパ押圧ユニット34の少なくとも一方を駆動させることにより、シート束Sをガイド板19から浮かせた状態で回転させ、回転が終了した時点で再びテーブル進退ユニット40およびグリッパ押圧ユニット34によりシート束Sをガイド板19に接触させる。特に、本実施形態では、図11および図12に示されるように、テーブル進退ユニット40およびグリッパ押圧ユニット34の両方(回転テーブル21およびグリッパ22の両方)を駆動させることにより、シート束Sの両側をガイド板19から浮かせた状態で回転させ(図11参照)、回転が終了した時点で再びテーブル進退ユニット40およびグリッパ押圧ユニット34によりシート束Sをガイド板19に接触させる(図12参照)。また、このようにテーブル回転移動ユニット36およびグリッパ移動ユニット32によってシート束Sを所定の断裁位置に位置決めする際には、起動時に予め入力されているシートの表面摩擦係数に関する情報に基づいて、テーブル回転移動ユニット36およびグリッパ移動ユニット32の回転速度および移動速度が制御され、回転テーブル21およびグリッパ22に対してシート束Sがずれないように所定の搬送モード(表面摩擦係数が大きく滑り難いシートの場合には移動回転速度が速い高速モード;表面摩擦係数が小さく滑り易いシートの場合には移動回転速度が遅い低速モード)が実行される。これにより、シート束Sを形成するシートの表面摩擦係数によらず、常に、シート束Sを所定の裁断位置に正確に位置決めすることができ、裁断精度を高めることが可能になる。
以上のようにして、回転テーブル21とグリッパ22とによって挟持されているシート束Sが天部Sbの断裁位置に位置決め固定されると、天部Sbの裁断に先立って、天部Sbに対応するシート束Sの両側の端縁部分が一対の押圧機構6C,6Cによって押圧され、天部Sbが断裁力によって動かないように固定される(ステップS9)。これについて、以下、図8のフローチャートを参照しながら詳しく説明する。
まず、シート束Sが前述したように断裁位置にセットされる(ステップS100)と、押圧機構6Cの押圧部68がシート束Sの端縁部に当接するまでの間、高速プレスモードが実行される(ステップS102)。具体的には、第1の電磁クラッチ53がONされ且つ第2の電磁クラッチ55がOFFされた状態で駆動モータ52が駆動され、駆動モータ52の回転力が高速駆動系54を介してボールネジ57に伝えられる。これにより、ボールネジ57が高速回転し、ナット58が高速で進退するとともに、ナット58に結合されているベルト50が図5の(b)に矢印Tで示される方向に高速で引っ張られ、動滑車45が付勢バネ80の付勢力に抗してシート束Sの方向(押圧方向)に移動する。この時、動滑車45の移動量はナット58の移動量の半分であるが、動滑車45に負荷される力(すなわち、押圧力)はボールネジ57の回転駆動力の2倍となる。言い換えると、ボールネジ57、したがって、駆動部70には、押圧に必要な荷重の半分しか作用しない。
このようにして、動滑車45がシート束Sの方向に移動すると、動滑車45に連結された加圧プレート46を介して作用部材41がその待機位置からシート束Sの方へ移動する。これにより、作用部材41は、押圧板43に当て付いて、押圧板43をシート束Sの方向へ移動させる(図5の(b)参照)。その後、シート束Sの端縁に押圧板43が接触したことが図示しないセンサによって検知される(ステップS104)と、図示しない制御部は、第1の電磁クラッチ53をOFFするとともに、第2の電磁クラッチ55をONし、駆動モータ52の回転力を低速駆動系56を介してボールネジ57に伝達する。すなわち、低速プレスモードが実行される(ステップS106)。この場合、シート束Sの端縁と押圧板43とが既に接触しているため、動滑車45は動かないが、低速側駆動系56から動滑車45を介して大きなトルクが作用部材41に伝わり、作用部材41から押圧板43を介して大きな押圧力がシート束Sの端縁に作用する。すなわち、シート束Sの端縁は、図5の(b)および図9の(a)に示されるように、例えばガイド板19と押圧板43との間で所定の押圧力をもって挟持される。また、この時、ベルト50が引っ張られているにもかかわらず動滑車45は動かないため、加圧バネ59が伸び始める。
なお、このような押圧動作では、シート束Sの幅全体にわたって均一に押圧力が作用する。これは、前述したように、作用部材41が枢支ピン47を介して加圧プレート46に対して揺動自在に連結されているためである。すなわち、このような揺動機構を採用することにより、押圧力伝達時に、シート束Sおよび押圧板43に対する作用部材41の傾きが揺動動作によって補正されて、作用部材41と押圧板43との間で平行性が保たれ(シート束Sに対する押圧板43の片当りがなくなり)、シート束Sの幅全体にわたって均一に押圧力が作用するようになる。したがって、断裁刃20がシート束Sの端縁を切り揃える際に、十分な押圧力が得られ、断裁精度を高めることができる。
以上のような押圧動作により、シート束Sに与えられる均一な押圧力が所定の値に達すると、加圧バネ59がプレスエンドセンサ60の位置まで伸び、これがプレスエンドセンサ60によって検知される(プレスセンサ60がONされる・・・ステップS108)。これにより、駆動モータ52の駆動が停止され、所定の押圧力が維持される。
次に、所定の押圧力が維持された状態で、断裁刃駆動部38が駆動され、断裁刃20による天部Sbの断裁が行なわれる(図8のステップS110;図7のステップ10)。具体的には、断裁刃20が円弧を描くように水平面内で移動されることにより、天部Sbの端縁が切り揃えられる(図9の(b)参照)。この時、ガイド板19には、断裁刃20の刃先を受けるプラスチックまたはゴム等の部材から成る刃受け部材19aが設けられているため、断裁板20の刃先を保護することができる。また、この断裁動作によって断裁された屑27は、自重で落下し、フラッパ25により屑収納ケース26へと収納される(図7のステップS18参照)。すなわち、断裁が開始されると、図示しない制御手段により、フラッパ25が図9の(b)に実線で示される屑受け位置へと回動され、裁断に伴なって自重落下してくる裁断屑27がフラッパ25の案内により屑収納ケース26へと収納される。なお、フラッパ25は、1つのシート束Sの裁断が終了する度に元の位置(図9の(a)に実線で示される位置;図9の(b)に破線で示される位置)に戻される。
以上のようにして天部Sbの端縁が断裁されると、それが断裁エンドセンサ(図示せず)によって検知され(図8のステップS112,S114)、断裁刃20は、再び、シート束Sの厚さ情報に基づいて、シート束Sの回転および移動に必要な隙間を形成するべく所定位置まで移動して待機する(図7のステップS12;図8のステップS116)。また、これと同時に、押圧部68による押圧力も解除される(図7のステップS11)。すなわち、電磁クラッチ53,55のON/OFF状態が切換えられるとともに、駆動モータ52が逆転駆動され、高速駆動系54により作用部材41がその待機位置へと戻される(図8のステップS118,S120)。すなわち、天部Sbに関する一連の断裁作業が終了する(図8のステップS122)。
続いて、シート束Sの他の端縁である短辺としての地部Sdの断裁が行なわれる。そのため、テーブル回転移動ユニット36およびグリッパ移動ユニット32が再び駆動され、回転テーブル21とグリッパ22とによって挟持されているシート束Sは、天部Sbを下に向けた状態から、図10の(b)に示されるように、地部Sdを断裁刃20によって断裁できる位置まで回転(180°回転)および移動される(図7のステップS13〜S15・・・無論、この場合も、シート束Sは、ガイド板19から浮かされた状態で回転移動される)。そして、シート束Sが地部Sdの断裁位置に固定されると、前述した天部Sbと同様の手順により、地部Sdの押圧および裁断が行なわれる(図7のステップS9〜S12)。更にその後、同様にしてシート束Sを90°回転させることにより、残りの端縁である長辺としての小口部Scの裁断が同様の手順で行なわれる(図10の(c)参照)。なお、ここでは、天部Sbを裁断した後、地部Sdを裁断したが、地部Sdを裁断した後、天部Sbを裁断しても良い。要は、シート束の2つの短辺を先に裁断した後、最後に長辺を裁断すれば良い。
以上のようにして3つの端縁の裁断が完了すると、テーブル回転移動ユニット36およびグリッパ移動ユニット32が駆動されることにより、グリッパ22と回転テーブル21とで挟持されたシート束Sが排出ローラ23を介してシート収納ケース24内へと搬送される(図7のステップS16)。具体的には、シート束Sは、グリッパ22と回転テーブル21とによって挟持されつつ、ガイド板19から浮かされた状態で且つ背面Saを下側に向けた状態で、排出ローラ23へと搬送されるとともに、図示しないセンサによって排出ローラ23間に位置された状態が検知されると、図示しない挟持機構を介して排出ローラ23により挟持される一方、グリッパ22および回転テーブル21による挟持状態が解除され、それ以後、排出ローラ23のみによって収納ケース24内へと送られる。この場合、排出ローラ23により吐き出されるシート束Sは、フラッパ25によりシート収納ケース24内に押し込まれるとともに、表紙が接着された端縁Saを下にした略鉛直に立てられた状態で集積収納される(図7のステップS17)。
以上説明したように、本実施形態のシート処理装置1は、シート束Sをガイド板19から離間させてガイド板19とシート束Sとの接触を防止する接触防止手段の1つの例示的形態を備えている。具体的には、回転テーブル21をガイド板19の延在方向と直交する方向に進退移動させるテーブル進退ユニット40と、グリッパ22を回転テーブル21に向けて移動させるグリッパ押圧ユニット34とを備えている。そのため、前述したように、ユニット34,40によるシート束Sの回転・移動時にシート束Sをガイド板19から離間させることで、シート束Sの表面部分がガイド板19と擦れ合ってガイド板19のリブやシート粉等でシート束Sの表面が傷付いてしまうことを防止できる。特に、本実施形態では、回転テーブル21およびグリッパ22がシート束Sの搬送方向と直交する方向に移動されることにより、シート束Sがガイド板19から離間されるため、簡単且つ省スペースな構造で前記接触防止手段を効果的に実現でき、有益である。また、本実施形態では、シート束Sを挟持する回転テーブル21およびグリッパ22の挟持面に設けられた緩衝部材も、シート束表面の損傷防止に寄与し得る。
また、本実施形態において、テーブル回転移動ユニット36およびグリッパ移動ユニット32は、シート束Sを形成するシートの表面摩擦係数に応じた回転速度および移動速度で、シート束Sを回転および移動させるようになっている。このように、シートの表面摩擦係数に応じた回転速度および移動速度でシート束Sが断裁位置へと位置決めされれば、位置決め動作中において回転テーブル21およびグリッパ22に対するシート束Sのずれを防止できる。具体的には、例えば、表面摩擦係数が大きく滑り難いシートの場合には移動回転速度が速い高速モードを実行し、表面摩擦係数が小さく滑り易いシートの場合には移動回転速度が遅い低速モードを実行することも可能になり、シート束Sを形成するシートの表面摩擦係数によらず、常に、シート束Sを所定の裁断位置に正確に位置決めすることができ、裁断精度を高めることができる。
また、本実施形態においては、断裁すべきシート束Sの短辺が全て断裁された後、長辺が断裁されるようになっている。このように長辺が最後に断裁される断裁手順を採用すれば、長辺の断裁時には既に短辺の断裁幅だけ長辺の長さが短くなっているため、最大断裁幅をシート束の長辺の長さに設定する場合においては、断裁手段の一形態を構成する断裁刃20の長さを短く設定できる。すなわち、図13の(a)に示されるように、シート束Sの短辺(天部Sbおよび地部Sd)を先に断裁すると(図13には、断裁順序が丸数字で示されている)、その際に、長辺(小口部Sc)の両側も同時に断裁されてしまうため、長辺(小口部Sc)の断裁時には、図中にAで示される長さだけ断裁すれば良く、したがって、断裁刃20は、少なくとも寸法Aの長さを有しているだけで済む。そのため、断裁刃20に要する費用を低減することも可能となり、また、断裁刃20が占めるスペースを小さくできるため、断裁装置全体の省スペース化を図ることが可能となる。これに対し、断裁すべき短辺を全て断裁することなく、長辺を断裁しようとすると、例えば図13の(b)に示されるように、短辺である天部Sbを最初に断裁し、その後に、長辺である小口部Scを断裁し、最後に残りの短辺である地部Sdを断裁すると、小口部Scの断裁時には、依然として、小口部Scの片側に地部Sdの断裁幅Bに対応する領域が残される結果となり、小口部Scの断裁幅に加えて、未だ断裁されていない地部Sdの断裁幅を加えた長さ(A+B=A’)にわたって断裁を行なわなければならなくなる。そのため、断裁刃20の長さが長くなり、断裁装置が大型化する虞がある。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることは言うまでもない。例えば、前述した実施形態では、シート搬送位置決め部4でのシート束Sの搬送がローラによって行なわれているため、シートの表面摩擦係数に応じた移動速度(回転速度も含む)の制御および前記接触防止手段の実行が回転移動機構6Aでのみ行なわれているが、シート搬送位置決め部4でのシート束Sの搬送がグリップ等によって挟持状態で行なわれる場合には、シート搬送位置決め部4においても、シートの表面摩擦係数に応じた移動速度(回転速度も含む)の制御および前記接触防止手段の実行が行なわれても良い。
本発明のシート束断裁装置は、シート束を断裁するあらゆる用途に適用することができる。
本発明の一実施形態に係るシート束処理装置の概略的な全体構成図である。 図1のシート束処理装置のシート束搬送位置決め部および断裁部の斜視図である。 図1のA−A方向矢視図である。 図1のシート束処理装置の駆動部の構成を示すブロック図である。 図1のシート束処理装置の押圧機構を示し、(a)は押圧解除状態、(b)は押圧状態をそれぞれ示している。 図1のシート束処理装置における入口搬送ローラおよび位置決めローラの駆動系の構成を示すブロック図である。 図1のシート束処理装置の処理動作の流れを示すフローチャートである。 図1のシート束処理装置におけるシート束押圧動作の流れを示すフローチャートである。 図1のシート束処理装置の断裁刃周辺の構成を示し、(a)は断裁前の状態、(b)は断裁後の状態をそれぞれ示している。 図1のシート束処理装置の断裁部による断裁手順を示す斜視図である。 シート束をガイド板から浮かせた状態を示す図である。 シート束をガイド板に接触させた状態を示す図である。 断裁順序をシート束の辺の長さに関連付けることにより断裁刃の長さが変化することを説明するための図である。
符号の説明
1 シート束処理装置(シート束断裁装置)
4 シート搬送位置決め部
6A 回転移動機構
6B 断裁機構
13 入口搬送ローラ
18 位置決めローラ
19 ガイド板(ガイド部材)
34 グリッパ押圧ユニット
40 テーブル進退ユニット
S シート束

Claims (8)

  1. シート束の搬送経路を形成するガイド部材に沿って、シート束を所定の断裁位置へと移動させる移動手段と、
    前記断裁位置でシート束の端縁を断裁する断裁手段と、
    シート束を前記ガイド部材から離間させてガイド部材とシート束との接触を防止する接触防止手段と、
    を備えていることを特徴とするシート束断裁装置。
  2. 前記移動手段は、シート束に当接してこれを回転させるための回転体と、シート束を回転体に対して押し付けることにより回転体との間でシート束を挟持する回転自在な挟持体と、前記回転体および前記挟持体を前記断裁位置へと移動させる移動機構とを有していることを特徴とする請求項1に記載のシート束断裁装置。
  3. 前記移動手段が前記接触防止手段を有し、
    前記接触防止手段は、前記移動機構を用いた前記回転体および前記挟持体によるシート束の回転・移動時に、前記回転体および前記挟持体の少なくとも一方をシート束の搬送方向と直交する方向に移動させることにより、シート束をガイド部材から離間させることを特徴とする請求項2に記載のシート束断裁装置。
  4. シート束を挟持する前記挟持体および前記回転体の挟持面には、シート束との接触時の衝撃を緩和する緩衝部材が設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のシート束断裁装置。
  5. 前記断裁手段は、断裁すべきシート束の短辺を全て断裁した後、長辺を断裁することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のシート束断裁装置。
  6. 前記移動手段は、シート束を形成するシートの表面摩擦係数に応じた移動速度で、シート束を移動させることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のシート束断裁装置。
  7. シート束を所定の断裁位置へと移動させて回転させる回転・移動手段と、
    前記断裁位置でシート束の端縁を断裁する断裁手段と、
    を備え、
    前記断裁手段は、断裁すべきシート束の短辺を全て断裁した後、長辺を断裁することを特徴とするシート束断裁装置。
  8. シート束を所定の断裁位置へと移動させて回転させる回転・移動手段と、
    前記断裁位置でシート束の端縁を断裁する断裁手段と、
    を備え、
    前記回転・移動手段は、シート束を形成するシートの表面摩擦係数に応じた回転速度および移動速度で、シート束を回転および移動させることを特徴とするシート束断裁装置。
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