JP2006023293A - 方位検出機能付き携帯電子機器及びそのキャリブレーション方法、磁気センサのオフセットを測定する装置及び磁気センサのオフセットを測定する方法 - Google Patents

方位検出機能付き携帯電子機器及びそのキャリブレーション方法、磁気センサのオフセットを測定する装置及び磁気センサのオフセットを測定する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 折畳み式の携帯電子機器に搭載された磁気センサからなる方位検出手段のキャリブレーションを、ユーザに負担をかけずに容易に行える方位検出機能付き携帯電子機器及びそのキャリブレーション方法を提供する。
【解決手段】 磁気センサを有する方位検出手段(201)を搭載した折畳み式の携帯電子機器(1)において、携帯電子機器(1)の開閉を検出する開閉検出手段(114)と、開閉検出手段(114)により検出される当該携帯電子機器(1)を開閉するタイミングで磁気センサの出力データの取得を開始し、取得したデータに基づき磁気センサの出力の誤差であるオフセットを推定して、前記磁気センサの出力を補正するために用いるオフセット値を更新する制御手段(108)とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、方位検出機能付き携帯電子機器に関し、特には、折畳み式の携帯電子機器に搭載された磁気センサの出力のキャリブレーションを容易にするための技術に関する。
地磁気を検出する磁気センサを備え、この磁気センサによって検出された地磁気に基づいて方位測定を行う携帯電話等の携帯端末が知られている。測定された方位は、例えば地図の表示に利用される。一例として挙げると、位置検出を行うGPS(Global Positioning System)センサを備え、現在位置に基づいた地図を、携帯端末の向き(方位)に合わせて表示する機能を有する携帯端末が登場している。
ところが、携帯端末は、これに搭載されるスピーカおよびマイクロホンや、着磁した電子部品の金属パッケージ等から漏れる磁気が存在するため、この携帯端末に搭載された磁気センサは、携帯端末内部の電子部品等から発生する磁界と地磁気とが合成された磁界を検出することになる。したがって、携帯端末内部の電子部品等から発生する磁界による誤差(オフセット)分を補正するためのキャリブレーションが必要となる。従来、キャリブレーションを行うために、ユーザが携帯端末を例えば180度回転させる動作を行っていた。この動作の間に携帯端末は磁気センサから測定データを収集し、測定データに基づいてオフセットを推定していた。
このような、携帯端末に搭載された磁気センサのキャリブレーションに関しては、例えば特許文献1に開示された技術がある。この技術では、携帯端末を所定の角度ずつ回転させ、各角度において磁気センサによって測定されたデータに基づいてオフセットを推定することにより、回転速度に依存せずにキャリブレーションを行えるようになっている。
特開2004−12416号公報
しかし、特許文献1に記載の方法でも、ユーザが意識的に磁気センサを搭載した携帯機器を回転させ、そのキャリブレーションを行わなければならず、従来よりは改善されるものの、ユーザにキャリブレーションのための操作を強いるので、ユーザにとっては面倒なものであることに変わりはない。また、ユーザがキャリブレーションを怠ったり忘れていると、地磁気センサを最適な状態で動作させることができなかった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、折畳み式の携帯電子機器に搭載された磁気センサからなる方位検出手段のキャリブレーションを、ユーザに負担をかけずに容易に行える方位検出機能付き携帯電子機器及びそのキャリブレーション方法を提供するものである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の方位検出機能付き携帯電子機器は、磁気センサを有する方位検出手段を搭載した折畳み式の携帯電子機器において、該携帯電子機器の開閉を検出する開閉検出手段と、前記開閉検出手段により検出される当該携帯電子機器を開くタイミングあるいは閉じるタイミングで前記磁気センサの出力データの取得を開始し、取得したデータに基づき前記磁気センサの出力の誤差であるオフセットを推定して、前記磁気センサの出力を補正するために用いるオフセット値を更新する制御手段とを、具備することを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の方位検出機能付き携帯電子機器において、前記磁気センサを、当該折畳み式の携帯電子機器を当該携帯電子機器の一つのユニットを固定して開く際移動させる他のユニット側に設けたことを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の方位検出機能付き携帯電子機器において、前記磁気センサを、磁気発生源より離れた位置に設けたことを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の方位検出機能付き携帯電子機器において、前記制御手段により前記オフセットの推定が無効であると判定された場合、前記制御手段は、当該折畳み式の携帯電子機器をさらに開くあるいは閉じるようにユーザに指示するための制御を行うことを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の方位検出機能付き携帯電子機器において、前記制御手段により、前記オフセットの推定が無効であると判定された場合、前記制御手段は、当該折畳み式の携帯電子機器を複数の方向で開くあるいは閉じるようにユーザに指示するための制御を行うことを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明の方位検出機能付き携帯電子機器のキャリブレーション方法は、磁気センサからなる方位検出手段を搭載した折畳み式の携帯電子機器における方位検出手段のキャリブレーション方法であって、前記携帯電子機器の開閉を検出し、前記携帯電子機器を開くタイミングあるいは閉じるタイミングで前記磁気センサの出力データの取得を開始し、取得したデータに基づき前記磁気センサの出力の誤差であるオフセットを推定し、前記磁気センサの出力を補正するために用いるオフセット値を更新することを特徴としている。
また、請求項7に記載の発明の方位検出機能付き携帯電子機器のキャリブレーション方法は、前記磁気センサにより測定された複数の出力データに基づき前記磁気センサの出力の誤差であるオフセットを推定するステップと、前記複数の出力データと前記推定されたオフセット計測値との座標上における距離の標準偏差を算出するステップと、算出された前記標準偏差に基づいて、推定された前記オフセット計測値の有効性を判定する有効性判定ステップと、を備えることを特徴としている。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の方位検出機能付き携帯電子機器のキャリブレーション方法であって、前記複数の出力データを軸成分毎に比較し、軸成分毎の最大値と最小値の差分値を求めるステップをさらに備え、前記有効性判定ステップは、前記標準偏差及び前記軸成分毎の差分値に基づいて、推定された前記オフセット計測値の有効性を判定することを特徴としている。
また、請求項9に記載の磁気センサのオフセットを測定する装置は、前記磁気センサにより測定された複数の出力データに基づき前記磁気センサの出力の誤差であるオフセットを推定するオフセット推定手段と、前記複数の出力データと前記推定されたオフセット計測値との座標上における距離の標準偏差を算出する標準偏差算出手段と、算出された前記標準偏差に基づいて、推定された前記オフセット計測値の有効性を判定する有効性判定手段と、を備えることを特徴としている。
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の磁気センサのオフセットを測定する装置であって、前記複数の出力データを軸成分毎に比較し、軸成分毎の最大値と最小値の差分値を求める手段をさらに備え、前記有効性判定手段は、前記標準偏差及び前記軸成分毎の差分値に基づいて、推定された前記オフセット計測値の有効性を判定することを特徴としている。
また、請求項11に記載の磁気センサのオフセットを測定する方法は、互いに直交するX、Y、Z軸の3軸に感磁方向を有する磁気センサの検出データ(x、y、z)(i=1、2、…、N)を読み出すステップと、最小二乗誤差を[数1]で定義し、
Figure 2006023293
i=x +y +z 、bi=−2x、ci=−2y、di=−2zとおいて[数1]を変形した[数2]に対して、
Figure 2006023293
最小二乗誤差εを最小にする条件[数3]を、
Figure 2006023293
[数4]の表記を用いて[数5]に示した方程式を解くことにより
Figure 2006023293
Figure 2006023293
前記磁気センサのオフセット(X0、Y0、Z0)を求めるステップと、
を有することを特徴としている。
また、請求項12に記載の磁気センサのオフセットを測定する装置は、互いに直交するX、Y、Z軸の3軸に感磁方向を有する磁気センサの検出データ(x、y、z)(i=1、2、…、N)を読み出す手段と、最小二乗誤差を[数6]で定義し、
Figure 2006023293
i=x +y +z 、bi=−2x、ci=−2y、di=−2zとおいて[数6]を変形した[数7]に対して、
Figure 2006023293
最小二乗誤差εを最小にする条件[数8]を、
Figure 2006023293
[数9]の表記を用いて[数10]に示した方程式を解くことにより
Figure 2006023293
Figure 2006023293
前記磁気センサのオフセット(X0、Y0、Z0)を求める手段と、を有することを特徴としている。
本発明によれば、折畳み式携帯電子機器の開閉動作時に方位検出手段のキャリブレーションを自動的に行うので、ユーザにキャリブレーションのための操作を強いることがなく、キャリブレーションが容易となる。
また、従来では、ユーザがキャリブレーションの操作を怠ったり忘れたりした場合、地磁気センサを最適な状態で動作させることができなかったが、本発明では、当該携帯電子機器が通常使用される際の開閉動作時に自動的にキャリブレーションがなされることになるので、このような問題がない。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の方位検出機能付き携帯電子機器の一実施の形態である、CDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多元接続)通信方式による携帯通信端末(以下、携帯端末と称す)の電気的構成を示すブロック図である。
なお、以下において、参照する各図に共通する部分には、同一の符号を附している。
本実施の形態の携帯端末1は、2つの筐体(端末ユニット−1および端末ユニット−2)を備えた、いわゆる折畳み式の構造をもつ。すなわち、この2つの筐体は、図示しない連結部を介して連結され、この連結部の回転軸を中心に端末ユニット−1と端末ユニット−2が開閉自在に構成されている。折畳み式の携帯端末には、2つのユニットが重なった状態から、この携帯端末の主面(閉じた状態で端末ユニット−1と端末ユニット−2が重なる面)に垂直に開き始めそのまま回転軸を中心に回転させる一般的な折畳み式と、携帯端末の主面に平行に端末ユニット−1と端末ユニット−2を回転させ開閉自在としたリボルバー式と呼ばれるものがある。本実施の形態では、特に区別する場合に、一般的な折畳み式と、リボルバー式とを区別するが、リボルバー式の携帯端末も折畳み式の携帯端末に含まれるものとする。
次に、本実施の形態の携帯端末1の電気的構成について説明する。
図1に示すアンテナ101は図示せぬ無線基地局と電波の送受信を行う。RF部102は信号の送受信に係る処理を行う。このRF部102は局部発振器等を備え、受信時にアンテナ101から出力された受信信号に対して所定周波数の局部発信信号を混合することにより、受信信号を中間周波数(IF)の受信IF信号に変換し、変復調部103へ出力する。また、RF部102は送信時に中間周波数の送信IF信号に対して所定周波数の局部発信信号を混合することにより、送信IF信号を送信周波数の送信信号に変換し、アンテナ101へ出力する。
変復調部103は、受信された信号の復調処理、および送信される信号の変調処理を行う。この変復調部103は局部発振器等を備え、RF部102から出力された受信IF信号を所定周波数のベースバンド信号に変換すると共に、このベースバンド信号をデジタル信号に変換し、CDMA部104へ出力する。また、この変復調部103は、CDMA部104から出力された送信用のデジタルのベースバンド信号をアナログ信号に変換すると共に、所定周波数の送信IF信号に変換してRF部102へ出力する。
CDMA部104は、送信される信号の符号化処理、および受信された信号の複号化処理を行う。このCDMA部104は、変復調部103から出力されたベースバンド信号を復号化する。また、CDMA部104は、送信用の信号を符号化し、符号化したベースバンド信号を変復調部103へ出力する。
音声処理部105は、通話時の音声に係る処理を行う。この音声処理部105は、通話時にマイクロホン(MIC)から出力されたアナログの音声信号をデジタル信号に変換し、送信用の信号としてCDMA部104へ出力する。また、この音声処理部105は、通話時にCDMA部104によって復号化された音声データを示す信号に基づいて、スピーカ(SP)を駆動するためのアナログの駆動信号を生成し、スピーカ(SP)へ出力する。マイクロホン(MIC)は、ユーザによって入力された音声に基づいた音声信号を生成し、音声処理部105へ出力する。スピーカ(SP)は、音声処理部105から出力された信号に基づいて、通話相手の音声を放音する。
GPSアンテナ106は、図示せぬGPS衛星から送信された電波を受信し、この電波に基づいた受信信号をGPS受信部107へ出力する。GPS受信部107はこの受信信号を復調し、受信信号に基づいて、GPS衛星の正確な時刻情報や電波の伝播時間等の情報を取得する。GPS受信部107は取得した情報に基づいて、3以上のGPS衛星までの距離を算出し、三角測量の原理により、3次元空間上の位置(緯度・経度・高度等)を算出する。
主制御部108は、CPU(中央処理装置)等から構成され、携帯端末1内部の各部を制御する。この主制御部108は、RF部102、変復調部103、CDMA部104、音声処理部105、GPS受信部107、下記のセンサデータ取得部201、ROM109、およびRAM110とバスを介して制御信号あるいはデータの入出力を行う。ROM109は、主制御部108が実行する各種のプログラムや、出荷検査時に測定された温度センサおよび傾きセンサの初期特性値等を記憶する。RAM110は、主制御部108によって処理されるデータ等を一時的に記憶する。
報知手段111は、例えばスピーカ、バイブレータ、または発光ダイオード等を備え、着信やメール受信等を、音、振動、または光等によってユーザに報知する。時計部112は計時機能を有し、年、月、日、曜日、時刻等の計時情報を生成する。主操作部113は、ユーザによって操作される文字入力用の入力キー、漢字・数字等の変換用の変換キー、カーソル操作用のカーソルキー、電源のオン/オフキー、通話キー、およびリダイアルキー等を備え、ユーザによる操作結果を示す信号を主制御部108へ出力する。また、開閉スイッチ(SW)114は、折畳み式携帯端末の開け始めと閉め終わりを検出するためのスイッチである。
センサデータ取得部201は、互いに直交するX軸・Y軸・Z軸の各々の軸方向の磁気(磁界)を検出する磁気センサ(1)〜(3)、温度を検出する温度センサ、携帯端末1の傾きを検出する物理量センサ、および上記の各センサによる検出結果を処理(A/D変換等)するセンサ制御部を備えている。
電子撮像部202は、光学レンズおよびCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子を備え、光学レンズにより撮像素子の撮像面上に結像した被写体の像を撮像素子によりアナログ信号に変換し、このアナログ信号をデジタル信号に変換して主制御部108へ出力する。表示部203は液晶ディスプレイ等を備え、主制御部108から出力された表示用の信号に基づいて画像や文字等を表示する。タッチパネル204は、表示部203が備える液晶ディスプレイの表面に組み込まれ、ユーザによる操作内容に応じた信号を主制御部108へ出力する。副操作部205は、表示切替に用いられるプッシュスイッチ等を備えている。
ここで、図2に示す機能ブロック図について説明する。
なお、同図に示す方位データ演算部307は、図1に示す主制御部108が対応し、表示手段316は、図1に示す表示部203が対応する。
磁気センサ部301は、磁気センサ(1)〜(3)と、電源投入後、各磁気センサを初期化するためのセンサ初期化手段(1)〜(3)とを備えている。センサ初期化手段(1)〜(3)は、強磁界が印加された場合、磁気センサ(1)〜(3)の磁性体の磁化の向きが狂ってしまうことから、磁気センサ(1)〜(3)を初期状態にリセットするために設けられるものである。
傾きセンサ部302は、物理量センサ(傾きセンサ)と、物理量センサの出力値のオフセット、感度などの値を示す初期値を予め製造時に記憶する傾きセンサ初期値記憶手段と、測定時に、傾きセンサ初期値記憶手段によって記憶されている初期値に基づいて物理量センサの出力を補正する傾きセンサ補正手段とを備えている。
温度センサ部303は、温度センサと、温度センサの出力値のオフセット、感度などの値を示す初期値を予め製造時に記憶する温度センサ初期値記憶手段と、測定時に、温度センサ初期値記憶手段によって記憶されている初期値に基づいて温度センサの出力を補正する温度センサ補正手段とを備えている。
切り替え手段304は、磁気センサ部301、傾きセンサ部302、および温度センサ部303からの出力を切り替え、いずれかのセンサ部から出力されたアナログ信号をA/D変換回路305に入力する。A/D変換回路305はこのアナログ信号をデジタル信号に変換する。スキャン範囲設定手段306は、各センサの出力電圧を量子化してデジタル変換する際の変換単位となる電圧レンジ、量子化単位(例えば0.1mVきざみで量子化する等)をセンサごとに設定する。
方位データ演算部307において、データ格納判定手段308は、キャリブレーション時に、磁気センサの出力に対応したデジタル信号によって示される測定データを記憶手段に格納すべきかどうかの判定等の、データ格納に関する処理を行う。オフセット推定手段310は、キャリブレーション時に取得した測定データに基づいてオフセットを推定する(詳細は後述)。有効性判定手段311は、オフセット推定手段310によって推定されたオフセットの有効性を判定する(詳細は後述)。記憶手段309は、測定データ等を記憶する。
方位演算手段312は、方位演算時に、このとき取得された測定データに基づいて方位を算出する。オフセット除去手段313は、方位演算時に取得された測定データからオフセットを除去する。温度補正手段314は、測定データの温度補正が必要な場合に、この測定データに対する温度補正を行う。傾き補正手段315は、傾き補正が必要な場合に、測定データに対する傾き補正を行う。表示手段316は、方位演算手段312によって算出された方位を画像として表示する。
ここで、方位データ演算部307の動作の詳細を説明する。
キャリブレーション時には、センサデータ取得部201から出力される測定データがデータ格納判定手段308に入力される。データ格納判定手段308は、データ格納判定アルゴリズムに基づいて、測定データを記憶手段309に格納すべきかどうか判定する。判定の結果、測定データを記憶手段309に格納すべきと判定した場合には、データ格納判定手段308は測定データを記憶手段309に格納する。また、データ格納判定手段308は、記憶手段309に格納された測定データの数をカウントし、測定データの数が所定の数に達した場合に、記憶手段309への測定データの格納を中止し、オフセット推定手段310に対してオフセットの推定を指示する。
オフセット推定手段310は、データ格納判定手段308によってオフセットの推定を指示された場合に、記憶手段309から測定データを読み出し、オフセット推定アルゴリズムに基づいてオフセットを推定する。また、オフセット推定手段310は、オフセットの推定結果を有効性判定手段311に通知する。有効性判定手段311は、オフセット推定手段310によってオフセットの推定結果が通知された場合に、記憶手段309から測定データを読み出し、有効性判定アルゴリズムに基づいて、推定されたオフセットが有効であるかどうか判定する。推定されたオフセットが有効であった場合、有効性判定手段311はこのオフセットを記憶手段309に格納する。
方位演算時には、センサデータ取得部201から出力される測定データが方位演算手段312に入力される。この測定データは、磁気データ、温度データ、および傾きデータである。方位演算手段312はオフセット除去手段313へ磁気データおよび温度データを出力する。オフセット除去手段313は、これらの測定データが入力された場合に、記憶手段309からオフセットを読み出し、磁気データからオフセット分を除去することにより補正を行い、補正後の磁気データを方位演算手段312へ出力する。
また、方位演算手段312は、必要に応じてオフセット除去手段313に対して、磁気データの温度補正を指示する。この指示を受けたオフセット除去手段313は、温度補正手段314に対して温度データを出力する。温度補正手段314は、キャリブレーション時の温度データを記憶手段309から読み出し、現在の温度とキャリブレーション時の温度とに基づいて、現在の磁気データを補正し、オフセット除去手段313へ補正結果を通知する。オフセット除去手段313は、この補正結果に基づいて、温度補正をしたオフセット除去後の磁気データを方位演算手段312へ出力する。
具体的には、キャリブレーション時の温度をTO、推定されているオフセットをOF、温度係数A(これは出荷検査時に測定してROM109に記録されている)、測定時の温度をT、磁気センサの測定値をS0とすると、温度補正したオフセット除去後の磁気データS1は、
S1=S0−{OF+A(T−TO)}となる。
また、方位演算手段312は、必要に応じて傾き補正を行う。
ここで、この傾き補正についてその詳細を説明する。
ここでは、図3(a)に示すように携帯端末1の座標系を定義する。すなわち、携帯端末1のアンテナ101の方位角をα、仰角をβ、ひねり角(アンテナ軸のまわりの回転角)をγとする。符号は、同図に示す矢印方向を正とする。また、アンテナ方向の単位ベクトルをVy、端末ユニット−2(アンテナ101および磁気センサ部301が配置された側)がなす面(例えば、図3では符号99部分の面)に垂直な方向の単位ベクトルをVzとし、Vy,Vzのいずれにも直交する単位ベクトルをVxとする。なお、同図に示す矢印方向を正の向きとする。地面座標系は、図3(b)に示すように、X、Y、Zで表し、北方向をY軸にとる。
ここで、地面座標系での重力をG=(0,0,Gz)とする。また、携帯座標系での重力をg=(gx、gy、gz)とする。この携帯座標系での重力は傾きセンサにより検出できるものとする。もちろん、地面座標系での重力は既知である。
すると、携帯座標系の重力gと地面座標系での重力Gは、下式で表される。
(Gx,Gy,Gz)BC=(gx,gy,gz)ただし、
Figure 2006023293
Figure 2006023293
これから、BCは、下式で表せる。
Figure 2006023293
したがって、携帯座標系での重力gは下式で表される。
Figure 2006023293
この式から、仰角β、ひねり角γが求まる。
Figure 2006023293
Figure 2006023293
以上のようにして求められた仰角β、ひねり角γから方位角α、地磁気の仰角θを求めることができる。ここで携帯座標系での地磁気をh=(hx,hy,hz)、地面座標系での地磁気をH=(0,Hy,Hz)とすると、
(0,Hy,Hz)ABC=(hx,hy,hz)が成り立つ。ただし、
Figure 2006023293
Figure 2006023293
Figure 2006023293
である。これから、下式が導かれる。
Figure 2006023293
よって、
(hx’,hy’,hz’)=(Hysinα,Hycosα,Hz)となる。仰角β、ひねり角γは先に求められており、携帯座標系での地磁気hは測定されるので、(hx’,hy’,hz’)が定まる。ここで地面座標系での地磁気Hが既知であるとすると、方位角αが求まる。また、地磁気の仰角θも下式により求まる。
Figure 2006023293
方位演算手段312は、以上のようにして、補正後の磁気データに基づいて方位を算出し、算出した方位を表示手段316に通知する。表示手段316は、例えば方位を示す情報を地図上に表示する。
次に、データ格納判定アルゴリズムについて説明する。
データ格納判定アルゴリズムは、ユーザが携帯端末1をほとんど動かしていないときにデータの取り込みが行われ方位円または方位球(下記)上の同一点近傍に測定データが集中したり、ユーザの動作スピードが均一でないためにデータ密度にまだらができたりしたような場合に、キャリブレーションに使えない測定データを格納するのを防止するためのものである。このような測定データが得られた場合には、測定データを記憶手段309に格納させない。
携帯端末1が水平面内で回転した場合(ここでは、磁気センサ(1)及び磁気センサ(2)の各軸がなすXY平面が水平面に平行であるとする)、磁界値に変換された磁気センサ(1)の出力Xは正弦波状に変化し、磁界値に変換された磁気センサ(2)の出力Yは、出力Xと位相が90度だけ異なる正弦波状に変化する。オフセットを(X0,Y0)とすると、以下の関係式が成り立ち、これを方位円と称す。
(X−X0)+(Y−Y0)=R3次元の場合も同様の関係式が成り立ち、これを方位球と称す。
(X−X0)+(Y−Y0)+(Z−Z0)=R
データ格納判定アルゴリズムは、具体的には、直前にRAM110に格納されたデータを(X0,Y0,Z0)とし、格納判定の対象となるデータを(X,Y,Z)として、以下の条件式が満たされた場合にのみ、データ(X,Y,Z)をRAM110に格納する。
なお、dの値としては、方位円半径の1/10程度が好ましい。
Figure 2006023293
次に、オフセット推定アルゴリズムについて説明する。
測定データを(x,y,z)(i=1,・・・,N)、オフセットを(X0,Y0,Z0)、方位球半径をRとすると、以下の関係式が成り立つ。
(x−X0)+(y−Y0)+(z−Z0)=Rこのとき、最小二乗誤差εを次式のように定義する。
Figure 2006023293
ここで、
i=x +y +z
i=−2x
i=−2y
i=−2z
D=(X0+Y0+Z0)−R …(1)とすると、εは以下の式となる。
Figure 2006023293
このとき、最小二乗誤差εを最小とする条件は、X0、Y0、Z0およびDをεの独立変数とし、εをX0、Y0、Z0およびDで微分することにより以下の式となる。
Figure 2006023293
したがって、以下の式が成り立つ。
Figure 2006023293
ただし、
Figure 2006023293
である。この連立方程式を解くことにより、最小二乗誤差εを最小とするX0,Y0,Z0,Dが求まる。また、(1)式により、Rも求めることができる。
次に、有効性判定アルゴリズムについて説明する。
このアルゴリズムによる処理では、推定されたオフセットおよび方位球(または方位円)半径と、RAM110に格納された測定データから以下の値を算出する。
Figure 2006023293
Figure 2006023293
Figure 2006023293
Figure 2006023293
ただし、Max(x)は、測定データx,・・・,xの中の最大値を表し、Min(x)は、測定データx,・・・,xの中の最小値を表す。また、σは標準偏差である。上記の値に対して、以下の判定基準が満たされるかどうか判定し、判定基準が満たされた場合に、推定したオフセットが有効であると判定する。
σ<F
>G
>G
>G
ここで、Fは0.1程度が好ましく、Gは1程度が好ましい。
次に、キャリブレーションに係る動作について、図4を参照し、さらに詳細に説明する。
[リボルバー式の携帯端末の場合]
図1に示した構成例では、各磁気センサは、当該携帯端末1が開閉される際移動する側である端末ユニット−2側に配置され(一方、端末ユニット−1は、携帯端末1が開閉される際はユーザの手による把持などにより概ね固定されている)、携帯端末1がリボルバー式の場合では、開閉時に回転させる側に搭載されことになる(図5参照)。この磁気センサが配置される位置は、端末ユニット−1と端末ユニット−2を結合する部分に近い方が好適である(もちろん、端末ユニット−1側に配置してもよい)。この位置は通常、磁気を発生するマイクロホンMICやスピーカSPが配置される位置から離れているからである。携帯端末1には開閉スイッチ(SW)114が設けられており、開閉動作を、開け始め、閉め終わりの段階で認識できる。磁気センサ部301は、二軸磁気センサからなるものでも三軸磁気センサからなるものでもよい。
(1)キャリブレーション方法1
はじめ、開閉スイッチ(SW)114により端末ユニット−2の開け始めが検出されると、このタイミングでトリガーがかかる(ステップS101)。このとき磁気センサ部301が搭載された端末ユニット−2は、最終的には端末ユニット−1と図5に示すようにθの角度をなすように回転(開く動作)を始めている。
主制御部108は、センサ制御部に対して各センサによる計測を指示する(ステップS102)。各磁気センサからデータが読み出され、データサンプリングが始まる(ステップS103)。ここでは、各磁気センサの出力を所定時間の間連続的にサンプリングする。
次いで、前述のデータ格納判定アルゴリズムに基づいて、測定データをRAM110に格納するかどうか判断する(ステップS104)。
ステップS104でNoと判定された場合、0.1秒だけ待機し(ステップS105)、ステップS102に戻る。
ステップS104でYesと判定した場合には、RAM110に測定データを格納し(ステップS106)、RAM110に格納された測定データの数が所定の数に達したかどうかさらに判断する(ステップS107)。
このステップS107でNoと判定された場合には、ステップS105へ移る。一方、ステップS107でYesと判定された場合には、測定データのサンプリングを中止するとともに、RAM110からこれに格納された測定データを読み出し、オフセット推定アルゴリズムに基づいて、オフセットを推定する(ステップS108)。
続いて、前述の有効性判定アルゴリズムに基づいて、推定したオフセットが有効な値であるかどうか判断する(ステップS109)。この判断で、Yesと判定された場合には、ステップS108で推定したオフセットをRAM110に格納し、更新処理が終了する(S110)。一方、ステップS109でNoと判定された場合には、オフセットの更新はせず一連の処理を終了する(ステップS111)。
なお、ステップS109でNoと判定された場合、すなわち、ステップS108で推定したオフセットが無効であると判定された場合に、携帯端末1をさらに開閉するようにユーザに指示するか、携帯端末1の開閉を複数の向きで行うようにユーザに指示し、各磁気センサから測定データをさらに取得するようにしてもよい。このようにすると、測定されるデータ数が増え、オフセット推定の精度が向上する。ユーザに対する指示は、例えば報知手段111により警告音を発し、ユーザに指示する内容を表示部203に表示させることにより行う。
磁気センサ部301が2軸磁気センサからなる場合では、以上のようにして(キャリブレーション方法1により)キャリブレーションを行う。磁気センサ部301が3軸磁気センサからなる場合では、上記キャリブレーション方法1におけるステップS107でYesと判定された後、さらに下記のキャリブレーション方法2によるキャリブレーションを行う。
(2)キャリブレーション方法2
主操作部113の所定のボタン(キャリブレーションボタン)を押下に応じて、サンプリングを開始する。このキャリブレーション方法2では、ユーザに携帯端末1を図6の矢印方向に振らせる(なお、ユーザによるこれらの操作は、予め取扱説明書等によりユーザに指示されているものとする)。
そして各磁気センサの出力を所定の時間の間連続的にサンプリングする。リボルバー式では、端末ユニット−2を端末ユニット−1対し回転させ開く際、端末ユニット−2は、完全な開状態(図5の(b)に示した状態)において、携帯端末1の主面(前述)に対してθの角度をなすように動作する(すなわち、端末ユニット−2にある磁気センサ部301は、3つの軸それぞれに対し変化するように動作するが、θが小さい場合、このθの変化分を補って測定データを得られるようにユーザに携帯端末1を振らせる。
上記のようにしてデータ取得が完了すると、得られたデータからオフセットを推定する。そして、推定されたオフセットで、RAM110に保存されているオフセットを更新する。
上記キャリブレーション方法1および2におけるオフセットの更新処理は、今回得られたオフセットのデータと更新前のオフセットのデータとの比較により、オフセットの補正が必要であると判断された場合にのみ(この判断基準は別途定められる)、オフセットの更新が行われるようにしてもよい。
あるいは、予め定められた基準に従い、オフセットがその更新が必要なレベル(あるいは基準の範囲)となっているかどうか判断をして、携帯端末1の開閉時にデータ取得を行うかどうか選択されるようにしてもよい。
ここで、リボルバー式の携帯端末1におけるオフセット推定方法(他の例)について説明する。
オフセットの推定は、前述のオフセット推定アルゴリズムにより求めることができるが、図6に示す端末ユニット−1と端末ユニット−2がなす角度θを考慮した場合、下記のようにしても求めることができる。
(a)磁気センサ部301が二軸磁気センサからなる場合
キャリブレーション方法1でサンプリングされた測定データを、横軸をXセンサ(X軸方向の地磁気の磁力を検出する磁気センサ)の値、縦軸をYセンサ(X軸に直交するY軸方向の地磁気の磁力を検出する磁気センサ)の値でプロットすると(すなわち、XY平面にXセンサの出力値とYセンサの出力値の組をプロットすると)、図7のようになる。この軌跡は楕円の一部であり、その扁平率は図6のθ、及び地磁気と回転面(磁気センサが回転移動する際に形成する面)のなす角に依存する。いま、θが既知のため、楕円の扁平率と中心座標を求めることにより、X,Yのオフセットと地磁気と回転面のなす角を得ることができる。
(b)磁気センサ部301が三軸磁気センサからなる場合
XY平面上のオフセットについては、上記(a)の二軸の場合と同様にして求めることができる。Z軸方向のオフセットについてもθが比較的大きいとき(θ>30度)には、XZ平面上のキャリブレーション時の測定データの軌跡を用いて、二軸の場合と同様にしてZのオフセット値を求めることができる。しかし、θが小さいときには精度がでない。
これは図8に示すように、軌跡が扁平しすぎてほぼ直線となってしまうためである。
このような場合には、キャリブレーション方法2でサンプリングされたデータからZのオフセットを求めればよい。なお、キャリブレーション方法2では、ユーザに携帯端末1を振らせるようにしているが、ユーザが方位計測時に端末の傾きを変化させた場合に磁気センサの出力をサンプリングして、その測定データを使用するようにしてもよい。
[一般の折畳み式携帯端末の場合]
前述の図1に示す構成例では、各磁気センサは、当該携帯端末1が開閉される際移動する側である端末ユニット−2側に配置される。(一方、端末ユニット−1は、携帯端末1が開閉される際はユーザの手による把持などにより概ね固定されている。)すなわち、端末ユニット−2を蓋と呼ぶと、開閉させる蓋側に搭載されことになる(図9参照)。この磁気センサが配置される位置は、リボルバー式と同様に、端末ユニット−1と端末ユニット−2を結合する部分に近い方が好適である。携帯端末1には開閉スイッチ(SW)114がついていて、開閉動作を、開け始め(端末ユニット−2を端末ユニット−1に対し所定角度以上開いた段階)、閉め終わりの段階で認識できる。ここでは、磁気センサ部301は、三軸磁気センサからなるものとする。
一般の折畳み式携帯端末の場合も、前述のリボルバー式の場合のキャリブレーション方法1およびキャリブレーション方法2による処理手順を利用できる。ただし、ここでのキャリブレーション方法2では、各磁気センサの出力をサンプリングする際、ユーザに携帯端末1を図10のように振らせる。携帯端末1が図9に示す一般的な折畳み式の場合、磁気センサ部301がある端末ユニット−2は、これを端末ユニット−1から開く際、その軌跡がなす面には大きく変化するが、この軌跡と直交する方向(X方向)の変化が小さいため、この方向への変化分が現れるように、図10に示す矢印方向に携帯端末1を振らせて測定データを得るようにする。
以上のようにして、携帯端末1が、一般の折畳み式携帯端末の場合、キャリブレーション方法1により得られた測定データからY軸・Z軸方向のオフセットを推定することができる。X軸方向のオフセットは、上記キャリブレーション方法2により得られる測定データから推定することができる。あるいは、方位計測時のユーザが向きを変える際の測定データを使用して推定することも可能である。
なお、上記で説明した各動作フローは一例であり、上記の処理の流れに限定されるものではない。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の構成等も含まれることは言うまでもない。
上述の実施形態では、ユーザが携帯端末を開くタイミングでキャリブレーションを行っているが、閉じた後にキャリブレーションを行うこともできる。これは、携帯端末を閉じた直後、ユーザは、当該携帯端末をポケットに入れる、机の上に置くなどの動作をするので、携帯端末は、閉じられた直後からしばらくは向きを変化させることになる。したがって、この間磁気センサの出力をサンプリングしてこの測定データからオフセットを推定することができる。
また、ユーザが携帯端末を開閉するタイミングで必ずキャリブレーションを行うようにしてもよいし、開閉時にユーザにキャリブレーションをするべきかどうかの確認するようにしてもよい。
本発明の方位検出機能付き携帯電子機器の一実施の形態である携帯通信端末(携帯端末)の電気的構成を示すブロック図である。 同実施の形態の機能ブロック図である。 (a)携帯端末の座標系(定義)と、(b)地面座標系を示す図である。 キャリブレーションに係る動作を説明するためのフローチャートである。 リボルバー式の携帯端末の外観(閉じた状態と開いた状態)を示す図である。 リボルバー式の携帯端末におけるキャリブレーション方法2で携帯端末を振る方向を示す図である。 キャリブレーション方法1でサンプリングされた測定データをXY平面上にプロットした図(一例)である。 キャリブレーション方法1でサンプリングされた測定データをXY平面上にプロットした図(一例:θが小さい場合)である。 一般の折畳み式携帯端末の外観(閉じた状態と開いた状態)を示す図である。 一般の折畳み式携帯端末におけるキャリブレーション方法2で携帯端末を振る方向を示す図である。
符号の説明
1…携帯端末(携帯電子機器)、101…アンテナ、102…RF部、103…変復調部、104…CDMA部、105…音声処理部、106…GPSアンテナ、107…GPS受信部、108…主制御部(制御手段)、109…ROM、110…RAM、111…報知手段、112…時計部、113…主操作部、114…開閉スイッチ(SW)(開閉検出手段)、201…センサデータ取得部(方位検出手段)、202…電子撮像部、203…表示部、204…タッチパネル、205…副操作部、301…磁気センサ部、302…傾きセンサ部、303…温度センサ部、304…切り替え手段、305…A/D変換回路、306…スキャン範囲設定手段、307…方位データ演算部、308…データ格納判定手段、309…記憶手段、310…オフセット推定手段、311…有効性判定手段、312…方位演算手段、313…オフセット除去手段、314…温度補正手段、315…傾き補正手段、316…表示手段

Claims (12)

  1. 磁気センサを有する方位検出手段を搭載した折畳み式の携帯電子機器において、
    該携帯電子機器の開閉を検出する開閉検出手段と、
    前記開閉検出手段により検出される当該携帯電子機器を開くタイミングあるいは閉じるタイミングで前記磁気センサの出力データの取得を開始し、取得したデータに基づき前記磁気センサの出力の誤差であるオフセットを推定して、前記磁気センサの出力を補正するために用いるオフセット値を更新する制御手段とを、具備する
    ことを特徴とする方位検出機能付き携帯電子機器。
  2. 前記磁気センサを、当該折畳み式の携帯電子機器を当該携帯電子機器の一つのユニットを固定して開く際移動させる他のユニット側に設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の方位検出機能付き携帯電子機器。
  3. 前記磁気センサを、磁気発生源より離れた位置に設けた
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方位検出機能付き携帯電子機器。
  4. 前記制御手段により前記オフセットの推定が無効であると判定された場合、前記制御手段は、当該折畳み式の携帯電子機器をさらに開くあるいは閉じるようにユーザに指示するための制御を行う
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の方位検出機能付き携帯電子機器。
  5. 前記制御手段により、前記オフセットの推定が無効であると判定された場合、前記制御手段は、当該折畳み式の携帯電子機器を複数の方向で開くあるいは閉じるようにユーザに指示するための制御を行う
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の方位検出機能付き携帯電子機器。
  6. 磁気センサからなる方位検出手段を搭載した折畳み式の携帯電子機器における方位検出手段のキャリブレーション方法であって、
    前記携帯電子機器の開閉を検出し、
    前記携帯電子機器を開くタイミングあるいは閉じるタイミングで前記磁気センサの出力データの取得を開始し、
    取得したデータに基づき前記磁気センサの出力の誤差であるオフセットを推定し、
    前記磁気センサの出力を補正するために用いるオフセット値を更新する
    ことを特徴とする方位検出機能付き携帯電子機器のキャリブレーション方法。
  7. 磁気センサからなる方位検出手段を搭載した方位検出機能付き携帯電子機器のキャリブレーション方法であって、
    前記磁気センサにより測定された複数の出力データに基づき前記磁気センサの出力の誤差であるオフセットを推定するステップと、
    前記複数の出力データと前記推定されたオフセット計測値との座標上における距離の標準偏差を算出するステップと、
    算出された前記標準偏差に基づいて、推定された前記オフセット計測値の有効性を判定する有効性判定ステップと、
    を備えることを特徴とする方位検出機能付き携帯電子機器のキャリブレーション方法。
  8. 前記複数の出力データを軸成分毎に比較し、軸成分毎の最大値と最小値の差分値を求めるステップをさらに備え、
    前記有効性判定ステップは、前記標準偏差及び前記軸成分毎の差分値に基づいて、推定された前記オフセット計測値の有効性を判定することを特徴とする請求項7に記載の方位検出機能付き携帯電子機器のキャリブレーション方法。
  9. 磁気センサからなる方位検出手段を搭載した携帯電子機器における磁気センサのオフセットを測定する装置において、
    前記磁気センサにより測定された複数の出力データに基づき前記磁気センサの出力の誤差であるオフセットを推定するオフセット推定手段と、
    前記複数の出力データと前記推定されたオフセット計測値との座標上における距離の標準偏差を算出する標準偏差算出手段と、
    算出された前記標準偏差に基づいて、推定された前記オフセット計測値の有効性を判定する有効性判定手段と、
    を備えることを特徴とする磁気センサのオフセットを測定する装置。
  10. 前記複数の出力データを軸成分毎に比較し、軸成分毎の最大値と最小値の差分値を求める手段をさらに備え、
    前記有効性判定手段は、前記標準偏差及び前記軸成分毎の差分値に基づいて、推定された前記オフセット計測値の有効性を判定することを特徴とする請求項9に記載の磁気センサのオフセットを測定する装置。
  11. 互いに直交するX、Y、Z軸の3軸に感磁方向を有する磁気センサの検出データ(x、y、z)(i=1、2、…、N)を読み出すステップと、
    最小二乗誤差を[数1]で定義し、
    Figure 2006023293
    i=x +y +z 、bi=−2x、ci=−2y、di=−2zとおいて[数1]を変形した[数2]に対して、
    Figure 2006023293
    最小二乗誤差εを最小にする条件[数3]を、
    Figure 2006023293
    [数4]の表記を用いて[数5]に示した方程式を解くことにより
    Figure 2006023293
    Figure 2006023293
    前記磁気センサのオフセット(X0、Y0、Z0)を求めるステップと、
    を有することを特徴とする磁気センサのオフセットを測定する方法。
  12. 互いに直交するX、Y、Z軸の3軸に感磁方向を有する磁気センサの検出データ(x、y、z)(i=1、2、…、N)を読み出す手段と、
    最小二乗誤差を[数6]で定義し、
    Figure 2006023293
    i=x +y +z 、bi=−2x、ci=−2y、di=−2zとおいて[数6]を変形した[数7]に対して、
    Figure 2006023293
    最小二乗誤差εを最小にする条件[数8]を、
    Figure 2006023293
    [数9]の表記を用いて[数10]に示した方程式を解くことにより
    Figure 2006023293
    Figure 2006023293
    前記磁気センサのオフセット(X0、Y0、Z0)を求める手段と、
    を有することを特徴とする磁気センサのオフセットを測定する装置。
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