JP2006015383A - 鋳物のネジ下穴の内壁面処理用工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋳物に形成された穴の内壁面を高速度に、かつ過熱にならないように処理することにより鋳物に特有な鋳巣を分断及び消失させ、鋳物に形成されている鋳巣から流体が洩れないように金属組織を改質する内壁面処理用工具を提供する。
【解決手段】断面円形の棒状構造であり、鋳物の鋳抜き穴に挿入するための挿入部と、前記挿入部を支持する基端部とを有することを特徴とする内壁面処理用工具
【選択図】図3

Description

本発明は、鋳物に形成された断面円形の穴の内壁面処理用工具に関する。
従来鋳物製品は金属の結晶粒が粗く、鋳物の穴に気体、液体等の流体を封じ込んだ場合、鋳物に形成されている穴間で流体の洩れが発生することがある。例えば油圧回路を構成する油路を有するエンジン部品のケースロッカーをアルミダイカストで製造し、油路の近傍に複数のネジ穴を形成すると、油路を流通する油が金属組織の間に形成された鋳巣等を介して油が浸透し、油路からネジ穴に油が洩れるといった問題がある。
このような問題を解決する方法としては、例えばネジ穴に対して部分的に樹脂、水ガラス等を含浸(有機含浸、無機含浸)させ、ネジ穴内に油が滲出することを防止する方法が知られている。この他、ネジ穴内に別の管状部材を圧入したり、或はネジ山が予め形成された部品を所望の位置に埋め込む等の方法が知られている。
特開平5−237726号公報 特開2000−312980号公報
しかし、特許文献1に代表される従来の洩れ防止方法では、NC工作機械等による工作工程とは別個に樹脂等の含浸工程を必要とし、加工効率を悪化させるという欠点がある。これは、電子ビームやレーザー等で金属組織を改質する方法を採用する場合も同様であり、特にダイカストではブリスター等が発生するという問題がある。
また、ネジ穴内に別の部材を埋め込む方法を採用した場合には、不良品の処理やリサイクルを行う場合に部品を分離する工程が必要となり、リサイクル処理の効率が悪化するという問題がある。
特許文献2に記載の金属部材の円柱内面改質方法は、加工穴の底面が平坦になっていると共に、工具先端部も平坦となっており、円柱(穴)面の直径よりも外径の大きい工具を挿入することにより、穴の内径と工具の外径との差面が削り取られ、この時発生する切削熱及び摩擦熱で穴の金属内面の改質が生じる。先端部が平面な工具では送り力が過大で、高速送り(例えば100mm/min)は不可能である。また、先端部が平面な工具では摩擦熱が過大で410〜470度となり、製品に熱ひずみが生じ不具合であると共に、金属が削り取られる現象が起こり、周辺に工具を押し付ける作用が小さくなり、塑性流動はむしろ減少し、圧洩れ改善は効果的でなくなるという問題がある。
また、鋳造物がアルミニウム等の非鉄金属の場合、肉厚の変化が大きいと、特に肉厚部は凝固組織が不均一となり、ピンホール、引け巣等の鋳造欠陥が生じ易いという問題もある。
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、非鉄金属の鋳物に形成された穴の内壁面を高速度に、かつ過熱にならないように処理することにより鋳物に特有な鋳巣を分断、消失させ、鋳物に形成されている鋳巣から流体が洩れないように金属組織を改質する鋳物の穴の内壁面処理に使用する内壁面処理用工具であって、内壁面処理での過酷な条件にも耐える靭性、抗折力および耐衝撃性に優れる内壁面処理用工具を提供することにある。
本発明は内壁面処理用工具に関し、本発明の上記目的は、断面円形の棒状構造であり、鋳物の鋳抜き穴に挿入するための挿入部と、前記挿入部を支持する基端部とを設けることによって達成される。
また、本発明の内壁面処理用工具の材質は、温熱間鍛造用超硬合金であることによって、或いは超々微粒超硬合金であることによって、或いは粗粒のWC原料であることによって、より効果的に達成される。
本発明によれば、鋳物に形成された穴の周囲に緻密な金属組織から成る改質層を形成することができ、穴内への流体の洩れを抑制若しくは防止することができ、穴開口部の横断面積に対して工具先端部の横断面積が1.05〜1.30倍の範囲とすることで、より効率よく改質層を生成することができる。また、棒状工具の回転数を1600〜8000rpmの範囲とすることによって改質層を効率よく形成でき、棒状工具の送り速度を100〜500mm/minの高速範囲とすることによって改質層を効率よく形成できる。
更に、工具の材質を温熱間鍛造用超硬合金、超々微粒超硬合金或いは粗粒のWC(タングステンカーバイド)原料にすることによって、靭性、抗折力および耐衝撃性に優れた内壁面処理用工具を提供することができるようになった。
改質層は鋳物の金属組織が改質された層であり、他の部分の金属組織に比較して、緻密な金属組織となっている。図10(A)は本発明の処理を施しためねじ谷部における鋳物の組織図であり、図10(B)は鋳物の通常の母材の組織図であり、図11及び図12はその詳細な組織図である。図12に示すように、ダイカストの鋳造組織(as cast組織)はαデンドライト(AlにSi、Cu、Mg等が固溶した樹枝状晶)と共晶(主としてSiが同時に晶出したもので、これらが混在しているもの)に分けられている。これに対し、本発明の処理を施された組織は図11に示すように、成形加工により塑性流動を受けるとas cast組織はα晶及び共晶が分断され、その結果として鋳巣及びガスポロシティは分断され、更にメタルが充填されることにより大半は消失していることが分かる。
本発明は、ダイカスト鋳物製部材、砂型鋳物部材、金型鋳物部材、低圧鋳造鋳物部材等の鋳抜き及び加工穴にネジ下穴径の工具を高速回転、高速送りで挿入し、このとき発生する摩擦熱により素材を軟化させ、塑性流動を起こし、鋳巣への金属の充填及び鋳巣の分断を惹起させ、その結果として圧洩れの原因である鋳巣回路を分断して圧洩れを防止するようにしたものである。摩擦熱の温度が350℃以上になると、素材に変形及びブリスターの発生等の問題が生じる可能性が大きくなってくるので、本発明では230〜320℃になるようにしている。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、アルミダイカスト製の鋳物1に形成された穴(鋳抜き穴)2を示し、底部21へ向けて横断面面積が漸減した形状(テーパー)となっており、穴2の底部21は半球状の凹面となっている。穴2の内壁面22を処理する本発明の内壁面処理用工具3は図2に示す構造となっている。内壁面処理用工具3は、靭性が優れた温熱間鍛造用超硬合金、抗折力が優れた温熱間鍛造用超硬合金よりも炭化物相の微細化を施した超々微粒超硬合金、または粗粒のWC原料で構成されており、断面形状が円形の棒状であり、穴2の直径に対応した径(やや大)を有して内壁面22を処理する挿入部32と、挿入部32よりも太い径を有して挿入部32を支持する基端部31とを備えており、挿入部32の先端部は半球状の凸部となっていると共に、先端部へ向けて横断面積が漸減するテーパーを有している。そのテーパー角度は、穴2の内周面の傾斜する角度と同じか、又はより大きく傾斜して形成されている。挿入部32の長さLは穴2の深さと同一か又は若干長く形成されており、挿入部32と基端部31との境界部の基端部31は、丸み付け(R)若しくは面取りがされた傾斜形状35となっている。
図3は内壁面処理用工具3の詳細構造を示しており、挿入部32のテーパーは、穴2のテーパーに応じて0〜60度の範囲となっている。また、基端部31の面取りは0〜180度の範囲であれば良い。
以上のような鋳物1に形成された穴2に対して、図4に示すように内壁面処理用工具3を穴2の軸線上に配置し、回転(1600〜8000rpm)させながら穴2内へ挿入する(送り速度は100〜500mm/min)。内壁面処理用工具3の挿入部32の外径は穴2の内径より若干大きく形成されているので、内壁面処理用工具3の外周面34と穴2の内壁(内周面)22とが圧接された状態で、かつ相対的に(本例では内壁面処理用工具3が回転)回転するため、両表面の間には高い摩擦熱が発生し、この発生した摩擦熱によって穴2の内壁表面の金属組織は塑性変形される。内壁面処理用工具3の挿入部32は、穴2のテーパーに応じたテーパーを有しているため、内壁面処理用工具3の外周面34が穴2の内壁22を隙間なく効率良く圧接することができる。また、内壁面処理用工具3の先端部33が半球状の凸状形状となっているので、内壁面処理用工具3の回転及び送り運動により先端部33で鋳物1を押し付ける力がより働いて摩擦が生じ、穴2の内壁22に摩擦熱が発生し、緻密な金属組織を形成することができ、内壁部の鋳巣を分断消失させ、金属組織が分断される。
内壁面処理用工具3を穴2内一杯に挿入すると、基端部31の傾斜形状35が穴2の内壁22上部に当接するので、摩擦で生成されたバリ等が穴2から突出した場合でも、確実に解消することができる。
さらに、内壁面処理用工具3を回転しながら穴2から引き抜くことによって鋳物1の母体が熱を吸収し、熱せられた部分は急冷される。内壁面処理用工具3の引き抜きは、挿入時と同様に回転数1600〜8000rpmで行うが、この回転も相対的に行えば良い。これは内壁面処理用工具3への素材金属の付着を少なくして、平滑な仕上り面を得るのに必要な条件となっており、回転を続けることにより周辺に摩擦熱を供給し続け、素材収縮による内壁面処理用工具3の拘束力を少なくすると共に、回転抵抗を少なくする作用で平滑面が得られる。これにより、熱せられた穴2の内壁面から0.5〜3.0mm程度の深さには、図5に示すように改質層22Aが形成される。改質層22Aは鋳物1の金属組織が改質された層であり、他の部分の金属組織に比較して、より緻密な金属組織となっている。本発明の内壁面処理用工具3は、基端部31の外側下部に傾斜形状35を有しているため、穴2の内壁上部に接触してバリ等を解消するので、円滑な平坦となっている。
このような改質層22Aを効率良く生成するには、例えば内壁面処理用工具3の回転数を1600〜8000rpmの範囲とするのが良い。この範囲より小さくすると十分な発熱が得られず、大きくすると無駄な動力の使用となる。また、内壁面処理用工具3の送り速度は100〜500mm/minの範囲とするのが好ましい。この範囲より小さくすると加工効率が悪化し、速くすると改質層22Aが十分に形成され難くなる。図6は工具回転数(rpm)と送り速度(mm/min)との相関関係の実測図を示しており、この図6から内壁面処理用工具3の回転数を1600〜8000rpmの範囲とし、内壁面処理用工具3の送り速度は100〜500mm/minの範囲とする。この条件で内壁面処理すると、内壁面処理用工具3への鋳物金属の付着が少なくなり、平滑な仕上り面を形成することができる。
工具径、面積比、回転数、送り速度、温度の関係は実際には下記表1のようになり、摩擦温度が230〜320℃であることが確認された。この表1から回転数1500rpm、送り速度100〜300mm/minでは工具の挿入が不可能であり、回転数6000〜8000rpm、送り速度500〜800mm/minでは裏ボスに対する熱の伝達がないため、製品の裏ボスに割れが生じてしまうことが分かる。また、回転数0で穴から引き出すと、内壁面処理用工具3に付着したアルミ溶着が穴2の入り口にタテバリを生じる。
Figure 2006015383
また、表2はネジ下穴径に対する横断面面積比の関係を示しており、本発明の内壁面処理用工具3では横断面面積比1.05〜1.30倍(直径で1.02〜1.14倍)を使用するようになっている。この表2からも分かるように、断面積比1.05倍以下では十分な摩擦熱が発生せず、1.30倍以上では摩擦熱を過剰に発生して、素材温度が上昇して変形が生じる。断面積比が1.30倍以上では、摩擦熱を発生するには100mm/min以下の送り速度で成形する必要があり、生産性に問題が生じるし、同様に送り速度を下げると発生熱温度が上昇し、製品に変形が生じる問題がある。通常のダイカスト鋳物部材では、工具断面積比が1.30倍以下であれば盛り上がりバリのないネジ下穴の成形が可能である。通常のダイカスト鋳物は高速射出で鋳造するため、鋳巣及びガスポロシティがかなり多く存在するため、その部分に金属が充填されるため盛り上がらない。
Figure 2006015383
なお、内壁面処理用工具3は、NC工作機械やラジアルボール盤等の工作機械による機械加工ライン内で使用することができる。
以上のようにして改質層22Aが生成された穴2には、図7に示されるように、例えばタッピング装置によって雌ネジ23が形成される。近傍に形成された油路5から油が洩出した場合には、この改質層22Aによって、穴2内への油の洩出は抑制若しくは防止される。
なお、上述では内壁面処理用工具3の先端部33を半球状の凸部にしているが、図8に示すように丸み(R)を付けた形状35であっても良く、図9に示すように角部を面取りした形状36であっても良い。穴2がテーパーを有していない場合には、内壁面処理用工具3の挿入部32はテーパーをつけなくてもよい。
また、鋳物1はダイカストの他、金型鋳物、砂型鋳物、低圧鋳物等も含まれ、製造手段に限定されるものではない。非鉄金属として鋳物材料は、アルミニウム、アルミニウム合金のほか、マグネシウム、マグネシウム合金であっても良い。さらに、鋳物には亜鉛合金鋳物、銅合金鋳物も含まれる。
本実施形態では、穴2は鋳抜き穴であったが、ドリル等によって形成されたドリル穴または加工穴であっても良い。下穴の形成方法は、特に限定されない。鋳抜き穴である場合には、穴形成のための工程が不要になること、ドリルによる切り屑が出ないこと等の点で特に好ましい。また、ドリル等で穴を形成する場合には、鋳型の形状を変更する必要がなく、設計変更が容易である点で好ましい。金型の構造上鋳抜きピンを設置できない場合や鋳抜き穴が小さ過ぎる場合等で、鋳抜き穴が存在しない個所においては鋳抜き穴相当のドリル加工穴を用いることができる。この場合、ドリル加工穴寸法は鋳抜き穴と同様である。
内壁面処理において、内壁面処理用工具3には過大な曲げ応力がかかるため、それに耐えることのできる材質を選択することが好ましい。内壁面処理用工具3の材質は、例えば、靭性の高い温熱間鍛造用の超硬合金(例えば住友電工製WF−56等)、超硬合金に比べ一層炭化物相の微細化を図った抗折力が優れた超々微粒超硬合金(例えば住友電工製AF−1、日立ツール製NM−08、NM−15等)、粗粒のWC(タングステンカーバイド)原料(例えばダイジェット工業製NC−16等)を使用する。このような合金を使用することにより、過酷な条件にも耐え得る靭性、抗折力および耐衝撃性を併せ持つようになる。また、アルミニウム付着防止のために浸炭、窒化、セラミックコーティング表面硬化処理を施しても良い。さらに、内壁面処理用工具3の形状は、外周面にネジを形成した構成とすることもできる。この場合、内壁面処理用工具3の先端を穴2の底まで到達させた後、ネジが抜ける方向に内壁面処理用工具3を回転させ、ネジのピッチに合わせて内壁面処理用工具3を引き抜くことで、改質22Aの生成と同時にネジを形成することができる。
本発明の内壁面処理用工具を用いることにより、内部に油圧経路を有する油圧機器部品、ガス経路が設けられているガス機器部品の鋳物等を製造することが可能であり、このような鋳物としては、例えばエンジン部品として、ロッカーカバー,ケースロッカー,ケースブラケット,シリンダーヘット,シリンダーブロック,クランクケース,オイルパン,フロントカバー,ケースフロント,リテーナフロント,インレットマニホールド,ケースオイルクーラー,ケースオイルフィルター,ケースリァー,ハウジングフライホイール等が挙げられる。エンジン部品、駆動部このほか、油圧機器、ガス機器のケース類、ボデー類、カバー類等も挙げられる。また、駆動部品としては、ハウジングクラッチ、ケーストランスミッション、ギアボックス、クオトラントボックス、リアーカバー、ハウジングエクステンションにも適用できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した内容は本発明の一実施の形態であり、本発明がこれに限定される趣旨のものではない。なお、図13に示すように、底部を有さない穴の内壁面にも本発明による方法を利用することが可能である。
以下、実施例に付いて詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の内壁面処理用工具3について、材質を変えた内壁面処理用工具3を製造し、内壁面処理での過酷な条件にどの程度耐えることができるのか(どの程度靭性、抗折力および耐衝撃性があるのか)試験を行った。
図4に示されているように、鋳抜き穴の下穴径の若干大きい内壁面処理用工具3を7000rpmで、送り速度200mm/minで挿入し、内壁面処理をした。この内壁面処理をどの程度繰り返すことができるかによって、内壁面処理用工具3の靭性、抗折力および耐衝撃性があるかを試験した。
内壁面処理用工具3の材質が、住友電工製WF−56(靭性の高い温熱間鍛造用の超硬合金)、住友電工製AF−1(抗折力が優れた超々微粒超硬合金)、ダイジェット工業製NC−16(粗粒のWC(タングステンカーバイド)原料)の場合、内壁面処理を1000回以上繰り返しても、内壁面処理用工具3は破損等していなかった。
比較例として、内壁面処理用工具3の材質が、高速度工具鋼(SKH)、合金工具鋼(SKS、SKD、SKT)およびステンレス鋼(SUS)からなる内壁面処理用工具を内壁面処理したところ、全て100回以下で、内壁面処理用工具が破損し、本発明の内壁面処理用工具3よりも耐久性が劣ることが判明した。
この結果から、本発明の内壁面処理用工具3は、靭性、抗折力および耐衝撃性に優れていることがわかった。
鋳物に形成された穴の形状例を示す断面図である。 本発明で使用する処理用工具の一例を示す図である。 工具の詳細構造を示す図である。 穴(鋳抜き穴)に工具を挿入した状態を示す図である。 本発明の処理をした金属組織の変形例を示す穴の断面図である。 工具回転数と送り速度との関係を示す相関図である。 鋳物にネジを加工した場合の油路との位置関係を示す断面図である。 工具の他の例を示す図である。 工具の他の例を示す図である。 本発明の効果を示す金属組織図(写真)である。 本発明の効果を示す金属組織図(写真)である。 ダイカスト母材の金属組織図(写真)である。 底部を有さない穴に工具を挿入した状態を示す図である。
符号の説明
1 鋳物
2 穴(鋳抜き穴)
3 内壁面処理用工具
21 底部
22 内壁
22A 改質層
5 油路

Claims (8)

  1. 断面円形の棒状構造であり、鋳物の鋳抜き穴に挿入するための挿入部と、前記挿入部を支持する基端部とを有することを特徴とする内壁面処理用工具。
  2. 前記挿入部の材質が温熱間鍛造用超硬合金である請求項1に記載の内壁面処理用工具。
  3. 前記挿入部の材質が超々微粒超硬合金である請求項1に記載の内壁面処理用工具。
  4. 前記挿入部の材質が粗粒のWC原料である請求項1に記載の内壁面処理用工具。
  5. 前記挿入部が先端部へ向けて横断面面積が漸減するテーパーを有している請求項1に記載の内壁面処理用工具。
  6. 前記先端部が半球状になっている請求項1に記載の内壁面処理用工具。
  7. 前記先端部が丸みを有している請求項1に記載の内壁面処理用工具。
  8. 前記先端部が面取り形状となっている請求項1に記載の内壁面処理用工具。
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