JP2006013476A - 3−5族化合物半導体とその製造方法および半導体素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一般式InuGavAlwN(0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1、u+v+w=1)で表される第1の3−5族化合物半導体からなる層の上に、後記の第2の3−5族化合物半導体の成長条件においても安定な絶縁性材料または金属材料からなるパターンを有し、該第1の3−5族化合物半導体と該パターンの上に、一般式InxGayAlzN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される第2の3−5族化合物半導体からなる層を有する3−5族化合物半導体において、該絶縁性材料または金属材料がSiO2、SiNx、タングステンのいずれかの材料であり、該パターンが第1の3−5族化合物半導体の[1-100]方向に概ね平行なラインパターンであり、該ラインパターンの幅が1μm以下であることを特徴とする3−5族化合物半導体。
【選択図】 図2
Description
ところで、このような異種材料を結晶中に埋め込む方法としては、一般的には再成長が挙げられる。該化合物半導体で再成長により埋め込み構造を作製するための具体的な手順は以下の通りである。すなわち、まず下地層である化合物半導体の結晶表面を、埋め込みを行う異種材料で部分的に覆い、この表面に対してさらに該化合物半導体の結晶成長を行うことで、該化合物半導体中に該異種材料が埋め込まれた構造を作製することができる。
すなわち、本発明は〔1〕一般式InuGavAlwN(0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1、u+v+w=1)で表される第1の3−5族化合物半導体からなる層の上に、後記の第2の3−5族化合物半導体の成長条件においても安定な絶縁性材料または金属材料からなるパターンを有し、該第1の3−5族化合物半導体と該パターンの上に、一般式InxGayAlzN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される第2の3−5族化合物半導体からなる層を有する3−5族化合物半導体において、該第1の3−5族化合物半導体からなる層および第2の3−5族化合物半導体からなる層が有機金属気相成長法により成長されてなり、該絶縁性材料または金属材料がSiO2、SiNx、タングステンのいずれかの材料であり、該パターンが第1の3−5族化合物半導体の[1-100]方向に概ね平行なラインパターンであり、該ラインパターンの幅が1μm以下であることを特徴とする3−5族化合物半導体に係るものである。
また、本発明は、〔2〕第1の3−5族化合物半導体が一般式GavAlwN(0≦v≦1、0≦w≦1、v+w=1)で表される3−5族化合物半導体であり、第2の3−5族化合物半導体が一般式GayAlzN(0≦y≦1、0≦z≦1、y+z=1)で表される3−5族化合物半導体であることを特徴とする〔1〕に記載の3−5族化合物半導体に係るものである。
さらに、本発明は、〔3〕一般式InuGavAlwN(0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1、u+v+w=1)で表される第1の3−5族化合物半導体からなる層の上に、後記の第2の3−5族化合物半導体の成長条件においても安定な絶縁性材料または金属材料からなるパターンを形成し、次に該第1の3−5族化合物半導体と該パターンの上に、一般式InxGayAlzN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される第2の3−5族化合物半導体からなる層を成長する3−5族化合物半導体の製造方法において、該第1の3−5族化合物半導体からなる層および第2の3−5族化合物半導体からなる層を有機金属気相成長法により成長し、該絶縁性材料または金属材料がSiO2、SiNx、タングステンのいずれかの材料であり、該パターンとして第1の3−5族化合物半導体の[1-100]方向に概ね平行なラインパターンを形成し、かつ該ラインパターンの幅を1μm以下とすることを特徴とする3−5族化合物半導体の製造方法に係るものである。
また、本発明は、〔4〕第1の3−5族化合物半導体が一般式GavAlwN(0≦v≦1、0≦w≦1、v+w=1)で表される3−5族化合物半導体であり、第2の3−5族化合物半導体が一般式GayAlzN(0≦y≦1、0≦z≦1、y+z=1)で表される3−5族化合物半導体であることを特徴とする請求項3に記載の3−5族化合物半導体の製造方法に係るものである。
また、本発明は、〔5〕一般式InuGavAlwN(0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1、u+v+w=1)で表される第1の3−5族化合物半導体からなる層の上に、後記の第2の3−5族化合物半導体の成長条件においても安定な絶縁性材料または金属材料からなるパターンを有し、該第1の3−5族化合物半導体と該パターンの上に、一般式InxGayAlzN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される第2の3−5族化合物半導体からなる層を有する3−5族化合物半導体素子において、該第1の3−5族化合物半導体からなる層および第2の3−5族化合物半導体からなる層が有機金属気相成長法により成長されてなり、該絶縁性材料または金属材料がSiO2、SiNx、タングステンのいずれかの材料であり、該パターンが第1の3−5族化合物半導体の[1-100]方向に概ね平行になるように形成されたラインパターンであり、該ラインパターンの幅が1μm以下であることを特徴とする3−5族化合物半導体素子に係るものである。
また、本発明は、〔6〕一般式InuGavAlwN(0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1、u+v+w=1)で表される第1の3−5族化合物半導体からなる層の上に、後記の第2の3−5族化合物半導体の成長条件においても安定な絶縁性材料または金属材料からなるパターンを有し、該第1の3−5族化合物半導体と該パターンの上に、一般式InxGayAlzN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される第2の3−5族化合物半導体からなる層を有する3−5族化合物半導体発光素子において、該第1の3−5族化合物半導体からなる層および第2の3−5族化合物半導体からなる層が有機金属気相成長法により成長されてなり、該絶縁性材料または金属材料がSiO2、SiNx、タングステンのいずれかの材料であり、該パターンが第1の3−5族化合物半導体の[1-100]方向に概ね平行になるように形成されたラインパターンであり、該ラインパターンの幅が1μm以下であることを特徴とする3−5族化合物半導体発光素子に係るものである。
また、本発明は、〔7〕前記〔6〕記載の3−5族化合物半導体素子において、第1の3−5族化合物半導体からなる層と、パターンと、第2の3−5族化合物半導体からなる層を有する3−5族化合物半導体が、導電性基板上に形成されたことを特徴とする3−5族化合物半導体素子に係るものである。
また、本発明は、〔8〕前記〔7〕記載の3−5族化合物半導体発光素子において、第1の3−5族化合物半導体からなる層と、パターンと、第2の3−5族化合物半導体からなる層を有する3−5族化合物半導体が、導電性基板上に形成されたことを特徴とする3−5族化合物半導体発光素子に係るものである。
また、本発明は、〔9〕前記〔6〕記載の3−5族化合物半導体素子において、SiO2、SiNx、タングステンのいずれかの材料からなるパターンが2つ以上の層からなり、第1の3−5族化合物半導体からなる層に垂直な方向から投影してみたときに、第1の3−5族化合物半導体からなる層の面が2つ以上の層からなるパターンの投影により隙間なく覆われていることを特徴とする3−5族化合物半導体素子に係るものである。
また、本発明は、〔10〕前記〔7〕記載の3−5族化合物半導体発光素子において、SiO2、SiNx、タングステンのいずれかの材料からなるパターンが2つ以上の層からなり、第1の3−5族化合物半導体からなる層に垂直な方向から投影してみたときに、第1の3−5族化合物半導体からなる層の面が2つ以上の層からなるパターンの投影により隙間なく覆われていることを特徴とする3−5族化合物半導体発光素子に係るものである。
一般式InxGayAlzN(式中、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表わされる3−5族化合物半導体は、結晶成長の方法によらず、一般に(0001)面(c面)が良好な結晶面として成長することが知られている。本発明の3−5族化合物半導体は、一般式InuGavAlwN(式中、0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1、u+v+w=1)で表される第1の3−5族化合物半導体からなる層(以下、下地層ということがある)と、一般式InxGayAlzN(式中、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される第2の3−5族化合物半導体層からなる層(以下、再成長層ということがある)との間に、[1−100]方向に概ね平行なラインパターンを有する、前記のいずれの3−5族化合物半導体とも異なる、第2の3−5族化合物半導体の成長条件においても安定な絶縁性材料または金属材料(以下、異種材料ということがある)が埋め込まれてなり、該ラインパターンの幅が1μm以下であることを特徴とする。
ここで、本発明において、一般に六方晶系における結晶軸方向を
なお、本発明においては、マスクパターンの幅が小さいことが、速やかに埋め込み構造を得るために重要である。
以上述べたように、従来の方法と本発明の方法を比較した場合、本発明により一様で平坦な再成長界面がより早い段階で形成されることが分かる。
また、高温で安定ではあっても、再成長の雰囲気に対しては化学的に不安定な材料をマスクとして用いる場合、やはり、安定な材料からなるマスクを積層して用いることで、再成長時に不安定な材料を保護して用いることができる。
本発明の3−5族化合物半導体素子は、一般式InuGavAlwN(0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1、u+v+w=1)で表される第1の3−5族化合物半導体からなる層の上に、前記の第1の3−5族化合物半導体とも異なり、後記の第2の3−5族化合物半導体とも異なる、第2の3−5族化合物半導体の成長条件においても安定な絶縁性材料または金属材料からなるパターンを有し、該第1の3−5族化合物半導体と該パターンの上に、一般式InxGayAlzN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される第2の3−5族化合物半導体からなる層を有する3−5族化合物半導体素子において、該パターンが第1の3−5族化合物半導体の[1−100]方向に概ね平行になるように形成されたことを特徴とする。
また、該窒化物系3−5族化合物半導体は、他の3−5族化合物半導体に比べて貫通転位を主体とする高密度の結晶欠陥を含むことが知られている。すなわち、下地に発生した貫通転位は、基板に対してほぼ垂直方向に伸びるため、結晶成長が進んでも欠陥も結晶表面まで続いて成長し、ほとんど途中で途切れることがない。しかしながら、本発明における埋め込み構造により下地層からの欠陥の伝播を異種材料により抑制することにより結晶性の改善の効果が期待できる。欠陥の抑制の様子を図4に示す。結晶へ表面に一旦異種材料によるマスクパターン(第1のマスク2−1と第2のマスク2−2)を形成した場合、このパターンを通じて結晶欠陥がさらに上の層に伸びることはない。このため、マスクパターン上の再成長層に含まれる欠陥の密度は、下地層に比べて減少させることができる。
したがって、本発明による再成長により、表面の平坦性が速やかに回復するため、基板からの欠陥の抑制が速やかにできる。
こうしてできる低転位密度の結晶は、半導体素子、発光素子として利用することが可能である。
基板4上に、SiO2の[1−100]方向のストライプ型マスクとノンドープGaNの再成長によって埋め込み構造を2回繰り返して作製して、転位密度の小さな結晶を作製し、その上に電界効果トランジスタに必須の構造である、n-型活性層(電子走行層)6、n+型コンタクト層7、ソース電極8、ゲート電極9、ドレイン電極10の各電極を形成する。ゲート電極9はエッチングによってn+型コンタクト層7の一部を除去し露出したn-型活性層(電子走行層)6上に形成する。ゲート電圧を調整することにより、ショットキー接合の電荷空乏層の厚さを変化させ、電子走行チャンネル(空乏層と下地層にはさまれた部分)の断面積が変化し、電流のオン、オフを制御することができる。すなわち、ゲート電圧により、ソース・ドレイン間の電流が変調され、デバイスは3端子動作をする。
本発明のFET構造では、電子走行層の中の転位密度が従来の構造に比べて減少しているので、電子移動度が大きくでき、FETの特性が向上できる。
n-型活性層(電子走行層)6の層厚は、そのキャリア濃度に応じて適当な範囲があり、キャリア濃度が高いほど活性層厚は、薄くする必要がある。好ましいキャリア濃度の範囲は、5×1016cm-3以上3×1018cm-3以下である。
ゲート電圧を調整することにより、ショットキー接合の電荷空乏層の厚さを変化させ、電荷空乏層がヘテロ接合界面に達すると電流が流れなくなり、電荷空乏層がヘテロ接合界面に達しない場合は電流は流れる。すなわち、ゲート電圧により、ソース・ドレイン間の電流が変調され、デバイスは3端子動作をする。
該n-型AlGaN層13のAlN混晶比の好ましい範囲は、0.01以上0.5以下である。該AlN混晶比が0.01より小さいと、充分な濃度の2次元電子ガスが得られず、また0.5よりも大きいと結晶品質が低下し、正常な動作ができにくくなるので好ましくない。
第1の3−5族化合物半導体からなる層(下地層)1であるSiドープn+型GaN層の上に、TiAuからなる[1−100]方向のストライプ状の第1のマスク2−1を形成し、この上に第1の再成長層3−1であるノンドープGaN層を成長して、第1のマスクを完全に埋め込む。次に、この上にPtからなる[1−100]方向のストライプ状の第2のマスク2−2を形成する。第2のマスクの位置は、第1のマスクと半周期ずれるようにする。この上に第2の再成長層3−2であるノンドープGaN層を成長して、第2のマスクを完全に埋め込む。引き続いてn+型コンタクト層7であるSiドープn+型GaN層を成長する。n+型コンタクト層7の上にTiAuからなる電極を形成する。なおマスクパターンは、ストライプ部分につながった広い面積部分を有するパターンを利用する。この広い面積部分の上は完全に埋め込まれることがなく、再成長が終わった後も表面に露出したままとなる。この金属の露出部分はそのまま電極として利用できる。
本構造において、導電性の基板を用いた場合、ソース電極またはドレイン電極を基板裏面に形成することができる。
図3のSITの例では、電子の走行距離は、2回の再成長層の厚さの和になるので、FET、HEMTに比べて短くかつ精密制御することが可能である。このため高周波動作特性に優れたトランジスタが作製できる。
ゲート電極は、再成長の際の成長温度に耐える耐熱性を有するショットキー電極材料であることが必要である。n型GaNに対するショットキー電極としては、Pt、Pd、Ti、Cr等を好適に用いることができる。
本発明の3−5族化合物半導体発光素子は、一般式InuGavAlwN(式中、0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1、u+v+w=1)で表される第1の3−5族化合物半導体からなる層の上に、前記の第1の3−5族化合物半導体とも異なり、後記の第2の3−5族化合物半導体とも異なる、第2の3−5族化合物半導体の成長条件においても安定な絶縁性材料または金属材料からなるパターンを有し、該第1の3−5族化合物半導体と該パターンの上に、一般式InxGayAlzN(式中、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される第2の3−5族化合物半導体からなる層を有する3−5族化合物半導体発光素子において、該パターンが第1の3−5族化合物半導体の[1−100]方向に概ね平行なラインパターンである3−5族化合物半導体上に形成されたことを特徴とする。
基板4上に、SiO2の[1−100]方向のストライプ型マスクとSiドープn+型GaNの再成長によって埋め込み構造を2回繰り返して作製して、転位密度の小さなn型導電性結晶を作製する。この結晶の上にn-型GaN層15、量子井戸型のInGaN発光層16、AlGaN保護層17、Mgドープp型GaN層18を成長し、ダブルヘテロ構造のLED構造を成長する。
次に、この構造の一部分をエッチングによって除去し、n+型GaN層の露出部分を形成し、この上にn電極19、p型GaN層18の上にp電極20を形成する。
この構造のLEDでは、従来のLEDに比べて、転位密度の少ない品質の優れた結晶の上に成長しているので、欠陥による非輻射再結合確率が抑えられ、発光効率を高くでき、しかも寿命を長くすることができる。
本構造において、導電性基板を用いた場合には、n電極を基板の裏面に形成することができる。
発光層の数は、1層でもよいが、複数にしてもよい。この場合、複数の発光層の間の層(以後、バリア層と呼ぶ場合がある)のバンドギャップは、発光層のバンドギャップより大きくなるように組成を決める。
基板1上に、SiO2の[1−100]方向のストライプ型マスクとSiドープn+型GaNの再成長によって埋め込み構造を2回繰り返して作製して、転位密度の小さなn型導電性結晶を作製する。この結晶の上に下部クラッド層23であるn型AlGaN層、下部光導波層21であるn型GaN層、発光層27であるInGaN多重量子井戸層、上部光導波層22であるp型GaN層、上部クラッド層24であるp型AlGaN層、電流狭窄層28であるノンドープGaN層を成長する。なお、InGaN多重量子井戸の発光層27は、InxGa1-xN発光層とInyGa1-yNバリア層(ここで、x>y、0≦y<1)を交互に繰り返し積層した構造である。
この構造のLDでは、従来のLDに比べて、転位密度の少ない品質の優れた結晶の上に成長しているので、寿命を長くすることができ、しかも欠陥による非輻射再結合確率が抑えられて、発光効率を高くできる。
本構造において、導電性基板を用いた場合、n電極を基板裏面に形成することができる。
発光層の数は1層でもよいが、複数にしてもよい。この場合、複数の発光層の間のバリア層のバンドギャップは、発光層のバンドギャップより大きくなるように組成を決める。
基板1上に、SiO2の[1−100]方向のストライプ型マスクとSiドープn+型GaNの再成長によって埋め込み構造を2回繰り返して作製して、転位密度の小さなn型導電性結晶を作製する。
この結晶の上にn型AlGaNとn型GaNを繰り返し積層した下部反射層25を作製する。n型AlGaNとn型GaNの各層は、発光波長の1/4波長になるように膜厚を制御する。この上にInGaN多重量子井戸発光層27、p型AlGaNとp型GaNを繰り返し積層した上部反射層26、電流狭窄層28であるノンドープGaN層を成長する。なお上部反射層26を構成するp型AlGaNとp型GaNの各層は、やはり発光波長の1/4波長になるように膜厚を制御する。また、InGaN多重量子井戸発光層27は、InxGa1-xN発光層とInyGa1-yNバリア層(ここで、x>y、0≦y<1)を交互に繰り返し積層した構造である。
この構造のLDでは、従来のLDに比べて、転位密度の少ない品質の優れた結晶の上に成長しているので、寿命を長くすることができ、しかも欠陥による非輻射再結合確率が抑えられて、発光効率を高くできる。
本構造において、導電性基板を用いることで、n電極を基板裏面に形成することができる。また、上記の例は、上部反射層、p型コンタクト層の順に積層したものであるが、p型コンタクト層、上部反射層の順に積層してもよい。この場合、上部反射層はp型伝導性である必要はなく、CaF、ZnOなどの材料を用いて蒸着等により形成してもよい。
発光層の数は、1層でもよいが、複数にしてもよい。この場合、複数の発光層の間のバリア層のバンドギャップは、発光層のバンドギャップより大きくなるように組成を決める。
実施例1、比較例1
MOVPE法によりサファイア(0001)面上にAlNバッファ層を介してGaNを成長させ、その上にマスクとしてSiO2膜を高周波スパッタ法により70nm堆積した後、フォトレジストを塗布した。次にHe−Cdレーザ(波長:442nm)を用いてレーザ干渉露光を行ない、レジスト膜へパターンを形成した。ライン幅は1.0μmである。また、パターンの方向(ラインの長軸方向)は、[1−100]方向(実施例1)、および[11−20]方向(比較例1)である。レジストにパターンを形成した後、バッファドフッ酸(NH4HF2)によりSiO2膜をウエットエッチングし、アセトンによりレジスト膜を除去することにより再成長用の基板とした。
ただし、slmとは気体の流量の単位であり、1slmは1分当たり、標準状態で1リットルの体積を占める重量の気体が流れていることを示す。
2...第1の3−5族化合物半導体とも異なり、第2の3−5族化合物半導体とも異なる、第2の3−5族化合物半導体の成長条件においても安定な絶縁性材料または金属材料からなるパターン(マスク)
2−1.第1のマスク
2−2.第2のマスク
3...第2の3−5族化合物半導体からなる層(再成長層)
3−1.第1の再成長層
3−2.第2の再成長層
4...基板
5...転位
6...n-型活性層(例えばn-GaN層)
7...n+型コンタクト層(例えばn+GaN層)
8...ソース電極
9...ゲート電極
10..ドレイン電極
11..電荷空乏層
12..電子走行チャンネル
13..n-型AlGaN層
14..ヘテロ接合界面
15..n-型GaN層
16..InGaN発光層
17..AlGaN保護層
18..p型GaN層
19..n電極
20..p電極
21..下部光導波層
22..上部光導波層
23..下部クラッド層
24..上部クラッド層
25..下部反射層
26..上部反射層
27..発光層
28..電流狭窄層
Claims (10)
- 一般式InuGavAlwN(0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1、u+v+w=1)で表される第1の3−5族化合物半導体からなる層の上に、後記の第2の3−5族化合物半導体の成長条件においても安定な絶縁性材料または金属材料からなるパターンを有し、該第1の3−5族化合物半導体と該パターンの上に、一般式InxGayAlzN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される第2の3−5族化合物半導体からなる層を有する3−5族化合物半導体において、該第1の3−5族化合物半導体からなる層および第2の3−5族化合物半導体からなる層が有機金属気相成長法により成長されてなり、該絶縁性材料または金属材料がSiO2、SiNx、タングステンのいずれかの材料であり、該パターンが第1の3−5族化合物半導体の[1-100]方向に概ね平行なラインパターンであり、該ラインパターンの幅が1μm以下であることを特徴とする3−5族化合物半導体。
- 第1の3−5族化合物半導体が一般式GavAlwN(0≦v≦1、0≦w≦1、v+w=1)で表される3−5族化合物半導体であり、第2の3−5族化合物半導体が一般式GayAlzN(0≦y≦1、0≦z≦1、y+z=1)で表される3−5族化合物半導体であることを特徴とする請求項1に記載の3−5族化合物半導体。
- 一般式InuGavAlwN(0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1、u+v+w=1)で表される第1の3−5族化合物半導体からなる層の上に、後記の第2の3−5族化合物半導体の成長条件においても安定な絶縁性材料または金属材料からなるパターンを形成し、次に該第1の3−5族化合物半導体と該パターンの上に、一般式InxGayAlzN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される第2の3−5族化合物半導体からなる層を成長する3−5族化合物半導体の製造方法において、該第1の3−5族化合物半導体からなる層および第2の3−5族化合物半導体からなる層を有機金属気相成長法により成長し、該絶縁性材料または金属材料がSiO2、SiNx、タングステンのいずれかの材料であり、該パターンとして第1の3−5族化合物半導体の[1-100]方向に概ね平行なラインパターンを形成し、かつ該ラインパターンの幅を1μm以下とすることを特徴とする3−5族化合物半導体の製造方法。
- 第1の3−5族化合物半導体が一般式GavAlwN(0≦v≦1、0≦w≦1、v+w=1)で表される3−5族化合物半導体であり、第2の3−5族化合物半導体が一般式GayAlzN(0≦y≦1、0≦z≦1、y+z=1)で表される3−5族化合物半導体であることを特徴とする請求項3に記載の3−5族化合物半導体の製造方法。
- 一般式InuGavAlwN(0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1、u+v+w=1)で表される第1の3−5族化合物半導体からなる層の上に、後記の第2の3−5族化合物半導体の成長条件においても安定な絶縁性材料または金属材料からなるパターンを有し、該第1の3−5族化合物半導体と該パターンの上に、一般式InxGayAlzN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される第2の3−5族化合物半導体からなる層を有する3−5族化合物半導体素子において、該第1の3−5族化合物半導体からなる層および第2の3−5族化合物半導体からなる層が有機金属気相成長法により成長されてなり、該絶縁性材料または金属材料がSiO2、SiNx、タングステンのいずれかの材料であり、該パターンが第1の3−5族化合物半導体の[1-100]方向に概ね平行になるように形成されたラインパターンであり、該ラインパターンの幅が1μm以下であることを特徴とする3−5族化合物半導体素子。
- 一般式InuGavAlwN(0≦u≦1、0≦v≦1、0≦w≦1、u+v+w=1)で表される第1の3−5族化合物半導体からなる層の上に、後記の第2の3−5族化合物半導体の成長条件においても安定な絶縁性材料または金属材料からなるパターンを有し、該第1の3−5族化合物半導体と該パターンの上に、一般式InxGayAlzN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される第2の3−5族化合物半導体からなる層を有する3−5族化合物半導体発光素子において、該第1の3−5族化合物半導体からなる層および第2の3−5族化合物半導体からなる層が有機金属気相成長法により成長されてなり、該絶縁性材料または金属材料がSiO2、SiNx、タングステンのいずれかの材料であり、該パターンが第1の3−5族化合物半導体の[1-100]方向に概ね平行になるように形成されたラインパターンであり、該ラインパターンの幅が1μm以下であることを特徴とする3−5族化合物半導体発光素子。
- 請求項6記載の3−5族化合物半導体素子において、第1の3−5族化合物半導体からなる層と、パターンと、第2の3−5族化合物半導体からなる層を有する3−5族化合物半導体が、導電性基板上に形成されたことを特徴とする3−5族化合物半導体素子。
- 請求項7記載の3−5族化合物半導体発光素子において、第1の3−5族化合物半導体からなる層と、パターンと、第2の3−5族化合物半導体からなる層を有する3−5族化合物半導体が、導電性基板上に形成されたことを特徴とする3−5族化合物半導体発光素子。
- 請求項6記載の3−5族化合物半導体素子において、SiO2、SiNx、タングステンのいずれかの材料からなるパターンが2つ以上の層からなり、第1の3−5族化合物半導体からなる層に垂直な方向から投影してみたときに、第1の3−5族化合物半導体からなる層の面が2つ以上の層からなるパターンの投影により隙間なく覆われていることを特徴とする3−5族化合物半導体素子。
- 請求項7記載の3−5族化合物半導体発光素子において、SiO2、SiNx、タングステンのいずれかの材料からなるパターンが2つ以上の層からなり、第1の3−5族化合物半導体からなる層に垂直な方向から投影してみたときに、第1の3−5族化合物半導体からなる層の面が2つ以上の層からなるパターンの投影により隙間なく覆われていることを特徴とする3−5族化合物半導体発光素子。
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