JP2006012702A - 密閉電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量化及び省スペース化を図ることができる密閉電池の製造方法を提供する。
【解決手段】角型の電池缶7内に正負極板を捲回した捲回群6を収容した。捲回群6より上方の電池缶壁に、段付け支持具と段付けローラとで段付け部15を形成した。段付け部15は、断面が楔状で上側の一辺が電池缶壁と略直角をなしており、下側の斜辺と電池缶壁とが約120度をなしている。段付け部15より上方の電池缶壁をかしめ前処理凹型とかしめ前処理凸型とで外側に湾曲させてかしめ前処理部16を形成した。段付け部15に電池蓋10を支持させ、かしめ前処理部16と電池蓋10の周部とをかしめ封口してリチウムイオン電池20を完成させた。電池缶7が歪むことなく段付け部15が形成され余分な支持部材が不要となる。
【選択図】図1

Description

本発明は密閉電池の製造方法に係り、特に、電極群が収容された有底電池缶の開口部に電池蓋がかしめ固定され電池缶が封口された密閉電池の製造方法に関する。
従来、密閉電池は家電製品に汎用されており、最近では、特にリチウム二次電池が携帯用端末機器等に数多く用いられるに至っている。密閉電池の封口方法としては、電池容器が金属製の場合には、工程簡略化及び低コスト化のため、かしめ封口法が多く用いられており、その他にレーザ溶接法や電子ビーム溶接法等も用いられている。このような密閉電池の形状は、円筒型と角型とに大別される。円筒型電池ではかしめ封口法が主流であるが、電池缶の外径が大きくなると同じ厚さの電池缶では外力により変形し易くなるため、大型の円筒型電池ではレーザ溶接法も用いられている。これに対して、角型電池では、周面の平面が外力により変形し易く、角部や平面部のかしめ封口が難しいため、レーザ溶接法が主に用いられている。
ところが、レーザ溶接法では、溶接工程の煩雑さ、絶縁のための部品数の増加や溶接自体による高コスト化が問題となるため、角型電池でもかしめ封口法を用いることが検討されている。例えば、電池缶周面の対向する平面間に架橋板を溶接で固定し、この架橋板で電池缶壁を支持して電池缶壁に内側に突出する突出部を形成する技術が開示されている(特許文献1参照)。また、周部をL字状に折り曲げた電池蓋を用い、電池缶壁を内側に略直角まで湾曲させる第1工程と、その後90度以上180度以下まで湾曲させてL字状の電池蓋と電池缶壁とをかしめ封口する第2工程とで密閉する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−195203号公報 特開平8−195189号公報
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、架橋板を溶接するため、部材数の増加による重量増加や溶接工程の煩雑さ等の問題がある。また、電池内部に架橋板を配置するための空間が必要となる上、架橋板が電池缶と溶接されているため、電池缶を正極又は負極の外部端子として使用する場合には、架橋板を電池内部の他極から絶縁するための空間が更に必要となり電池体積が大きくなる、という問題もある。更に、上述した特許文献2の技術では、周部をL字状に折り曲げた電池蓋に対しては密閉性を確保できるが、これ以外の電池蓋に対してはL字状の先端部のように電池缶壁を折り曲げるための支点となる部分がないため、密閉封口することができない、という問題がある。
上記事案に鑑み本発明は、軽量化及び省スペース化を図ることができる密閉電池の製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、電極群が収容された有底電池缶の開口部に電池蓋がかしめ固定され前記電池缶が封口された密閉電池の製造方法であって、前記電池缶に前記電極群を収容後に、前記電極群より上方の電池缶壁の内側に当接具を当接させ前記電池缶壁の外側から圧接具を圧接して断面が楔状で該一辺が前記電池缶壁と略直角をなす突設部を形成し、前記突設部の一辺に前記電池蓋を支持させて前記突設部より上方の前記電池缶壁と前記電池蓋の周部とをかしめ固定する、ステップを含む。
本発明では、電池缶に電極群を収容後に、電極群より上方の電池缶壁の内側に当接具を当接させ外側から圧接具を圧接して突設部を形成するため、突設部の形成時に電池缶の歪みを防止することができ、形成された突設部は断面が楔状で該一辺が電池缶壁と略直角をなしており電池蓋を支持可能なため、電池缶内に電池蓋を支持するための部材の配置が不要となり軽量化を図ることができると共に、突設部より上方の電池缶壁と電池蓋の周部とをかしめ固定するので、省スペース化を図ることができる。
この場合において、楔状の突設部の斜辺と、突設部より下方の電池缶壁とがなす外角を鈍角とすれば、突設部の形成時に、鈍角を有する圧接具の圧接に伴い突設部より下方の電池缶壁が突設部の先端に向けて斜め方向に変形するので、突設部の薄肉化を抑制することができる。また、電池缶の周面が曲面と平面とで構成されていてもよい。更に、電池蓋をかしめ固定するステップの前に、突設部より上方の電池缶壁の外側に凹型治具を当接させ内側から凸型治具を圧接して電池缶壁を外側方向に湾曲させるかしめ前処理を施すステップを含むようにすれば、湾曲させた電池缶壁を湾曲させた形状のまま内側に曲げることで、電池蓋周部の形状に沿ってかしめ固定されるので、略均等なかしめ形状を得ることができ密閉性を向上させることができる。
本発明によれば、電池缶に電極群を収容後に、電極群より上方の電池缶壁の内側に当接具を当接させ外側から圧接具を圧接して突設部を形成するため、突設部の形成時に電池缶の歪みを防止することができ、形成された突設部は断面が楔状で該一辺が電池缶壁と略直角をなしており電池蓋を支持可能なため、電池缶内に電池蓋を支持するための部材の配置が不要となり軽量化を図ることができると共に、突設部より上方の電池缶壁と電池蓋の周部とをかしめ固定するので、省スペース化を図ることができる、という効果を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明の製造方法を角型リチウムイオン電池に適用した実施の形態について説明する。
<正負極板作製>
正極板の作製では、正極活物質のリチウムマンガン複酸化物粉末と、導電材の鱗片状黒鉛と、結着剤のポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFと略記する。)と、を重量比85:10:5で混合し、これに分散溶媒のN−メチルピロリドン(以下、NMPと略記する。)を添加、混練したスラリを、厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に塗布した。このとき、アルミニウム箔の長寸方向一側の側縁に未塗布部を残した。その後、乾燥、プレス、裁断することで厚さ170μmの正極板を得た。側縁に残した未塗布部を櫛状に切り欠くことで正極リード片を形成した。
一方、負極板の作製では、負極活物質の非晶質炭素粉末90質量部に対し、結着剤のPVDFを10質量部添加し、これに分散溶媒のNMPを添加、混練したスラリを、厚さ10μmの電解銅箔の両面に塗布した。このとき、電解銅箔の長寸方向一側の側縁に未塗布部を残した。その後、乾燥、プレス、裁断することで厚さ130μmの負極板を得た。側縁に残した未塗布部に正極板と同様にして負極リード片を形成した。
<電池組立>
図1に示すように、作製した正負極を、これら両極板が直接接触しないように、厚さ40μmのポリエチレン製セパレータと共に捲回して捲回群6を作製した。捲回中心には、ポリプロピレン製の中空扁平状の軸芯1を用いた。このとき、正極リード片2と負極リード片3とが、それぞれ捲回群6の互いに反対側に位置するようにした。軸芯1の上端部に扁平状の正極集電リング4の下端部を固定した。正極リード片2を変形させ、その全てを正極集電リング4の周囲から一体に張り出した鍔部周面付近に集合、接触させた後、正極リード片2と鍔部周面とを超音波溶接して正極リード片2を鍔部周面に接続した。正極集電リング4の上部に、予め複数枚のアルミニウム製のリボンを重ね合わせて構成した正極リード9の一端を溶接した。一方、扁平状の負極集電リング5と負極リード片3との接続操作も、正極集電リング4と正極リード片2との接続操作と同様に実施した。その後、正極集電リング4の鍔部周面全周に絶縁被覆を施し、捲回群6をニッケルメッキが施されたスチール製の有底角型の電池缶7内に挿入した。電池缶7には、長さ108mm、幅34mm、高さ117mmの寸法で、周面の角部がR状に形成されたものを用いた。このため、電池缶7の周面は、曲面と平面とで構成されている。負極集電リング5には、予め電気的導通のための負極リード板8を溶接しておき、電池缶7に捲回群6を挿入後、電池缶7の底部と負極リード板8とを溶接した。
(段付け部形成)
図2に示すように、捲回群6より上方の電池缶7の缶壁(以下、単に、電池缶壁という。)に、段付け支持具21と段付けローラ22とを用いて、電池缶壁を内側に突出させた段付け部15を以下のようにして形成した。すなわち、開口部を上方にして電池缶7の垂直方向を加圧した状態で、電池缶7の外部に配置された図示しない支柱に支持された段付け支持具21を電池缶7の内側に当接させて、その位置で固定(位置決め)した。その後、段付けローラ22を電池缶7の外側から徐々に押し込むことで、電池缶壁を内側に突出させた。使用した段付けローラ22は、円柱状のローラ部を有しており、ローラ部の外周面には断面略く字状の圧接部が突設されている。この圧接部は、ローラ部の軸芯方向と直交する方向(図2の横方向)に対して、先端部より上側の一辺の勾配が約0度、下側の斜辺の勾配が約30度に設定されている。このため、圧接部の斜辺と圧接部より下方のローラ部の外周面との外角は約120度の鈍角を形成している。段付け支持具21は角型筒状の支持体を有しており、支持体の下端部外側には段付けローラ22の圧接部の斜辺に対向するように楔状の突起部が形成されている。このため、段付け部15は断面が楔状に形成されて上側の一辺が電池缶壁と略直角をなすと共に、下側の斜辺と電池缶壁とがなす段付け部15の外角αが約120度(鈍角)に形成される。
(かしめ前処理)
図3に示すように、段付け部15より上方の電池缶壁に、かしめ前処理凹型31とかしめ前処理凸型32とを用いてかしめ前処理を施し、かしめ前処理部16を形成した。すなわち、電池缶7の外部に配置された図示しない支柱に支持されたかしめ前処理凹型25を電池缶壁の外側に当接し、かしめ前処理凸型26を電池缶7の内側から圧接することで電池缶壁を湾曲させた。使用したかしめ前処理凹型25は角型筒状で下部の内周面に凹部が形成されており、かしめ前処理凸型26は柱状の支持体の下端部にかしめ前処理凹型25の凹部に対応する凸部が形成されている。このとき、電池缶壁の上端部がかしめ前処理を施す前より内側とならないようにした。このため、かしめ前処理部16は、電池缶壁が外側に湾曲した形状に形成される。
図1に示すように、段付け部15及びかしめ前処理部16を形成した後、正極リード9の他端を、電池缶7を封口するための電池蓋10の下面に溶接した。電池蓋10は、蓋ケースと、蓋キャップと、内圧上昇により開裂する開裂弁とが積層されて蓋ケースの周部をかしめ固定することで組立てられている。捲回群6全体を浸潤可能な非水電解液を電池缶7内に注液し、その後、正極リード9を折りたたむようにして電池蓋10をEPDM樹脂製ガスケットを介して段付け部15の上側に支持させた。かしめ前処理部16の下部を支点として電池缶壁を内側に曲げて電池缶壁と電池蓋10の周部とをかしめ封口することで電池缶7を密閉して容量10.0Ahのリチウムイオン電池20を完成させた。このため、かしめ前処理部16は電池蓋10の周部の形状に沿って上面内側に曲げられており、リチウムイオン電池20のかしめ封口部は上側に湾曲した形状に形成されている。なお、非水電解液には、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比1:1:1の割合で混合した混合溶媒中へ6フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1モル/リットル溶解したものを用いた。
<作用等>
次に、本実施形態のリチウムイオン電池20の作用等について説明する。
本実施形態のリチウムイオン電池20では、電池缶7の内側に段付け支持具21を当接し電池缶7の外側に段付けローラ22を圧接することで段付け部15が形成されている。このため、段付け支持具21が電池缶7の内側に挿入され位置決めされることで、段付けローラ22の圧接力による変位を起こすことなく、段付け部15を形成することができる。また、段付け支持具21を内側に当接するため、段付けローラ22を圧接したときに電池缶7の周面の平面が凹状に変形して歪むことなく段付け部15を形成することができ、かしめ封口するときに密閉性を確保可能とすることができる。更に、段付け部15の形成後に段付け支持具21を電池外へ取り出すことで、電池内部に余分な部品を残すことなく軽量化を図ることができると共に、段付け支持具21を繰り返し使用することができるため、低コスト化を図ることができる。
また、本実施形態のリチウムイオン電池20では、電池缶7の周面は、角部がR状に形成されており、曲面と平面とで構成されている。このため、段付けローラ22を圧接して段付け部15を形成するときに、角部でも略均等に段付け部15を形成することができる。
更に、本実施形態のリチウムイオン電池20では、段付け部15の上側の一辺が電池缶壁と略直角をなしている。このため、かしめ固定時に上方からかかる力を段付け部15の上側の一辺で支持することができる。また、本実施形態では、かしめ固定時に、段付け部15に電池蓋10を支持させる。このため、電池缶内に電池蓋10を支持するための部材を溶接固定する複雑な工程が不要となるため、低コスト化を図ることができると共に、余分な部材が不要となる分軽量化を図ることができる。更に、本実施形態では、段付け部15より上方の電池缶壁と電池蓋10の周部とをかしめ固定するため、省スペース化を図ることができる。
また更に、本実施形態のリチウムイオン電池20では、段付け部15の上方の電池缶壁にかしめ前処理部16が形成されている。湾曲したかしめ前処理部16の下部を支点として内側に曲げることで電池缶壁と電池蓋10の周部とがかしめ固定される。このため、かしめ前処理部16が電池蓋10の周部の形状に沿って曲げられるので、かしめ形状を略均等(良好)に形成することができ、密閉性の向上を図ることができる。また、かしめ前処理部16の形成時に電池缶壁の上端部が湾曲させる前より内側とならないようにするため、電池蓋10を電池缶7の内側に挿入するときに、かしめ前処理部16の上部が妨げとなることを防止することができる。
更にまた、本実施形態のリチウムイオン電池20では、段付け部15の下側の斜辺と、段付け部15より下方の電池缶壁とで鈍角の外角αが形成されている。このため、段付けローラ22で電池缶壁を徐々に内側に突出させる際に、段付けローラ22の先端部より下方の電池缶壁が段付けローラ22の圧接部下側の勾配に沿って(押し込み量に合わせて)段付け部15の先端方向にせり上がりながら変形するので、電池缶7の破断や極度な薄肉部を作ることなく段付け部15を形成することができると共に、電池不良を低減して生産性を向上させることができる。
これに対して、従来のリチウムイオン電池では、電池周面の平面の外部応力に対する強度が曲面に比べ非常に低く、段付け部を形成するときに電池缶が段付けローラの圧接力で歪むため、段付け形状と異なる形状に変形する。また、段付け部の下側の辺と電池缶壁とが略直角をなすように段付けローラを圧接すると電池缶壁が薄肉化するため、電池缶が破断することもある。これらを回避するために、電池内に架橋板等を配置すると、電池全体の重量を増加させると共に、電池内に余分なスペースが必要となる。更に、架橋板等を電池缶内壁に溶接固定すると、絶縁部材等も電池内に配置することが必要となり電池体積が大きくなる。本実施形態のリチウムイオン電池20は、これらの問題を解決することができるものである。
なお、本実施形態では、電池缶の周面が曲面と平面とで構成される角型のリチウムイオン電池20を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、円筒型の電池に適用してもよい。図4に示すように、円筒型リチウムイオン電池50では、上述したリチウムイオン電池20で用いた各部品を円筒型電池の作製に適した形状に変更することで、同様の工程で作製することができる。すなわち、中空円筒状の軸芯31の周囲に正負極板を捲回した捲回群36を円筒型の電池缶37に収容する。捲回群36より上方の電池缶壁に段付け部45を、段付け部45より上方にかしめ前処理部46を形成した後、電池蓋40とかしめ前処理部46とをかしめ固定する。このようにすれば、外径80mm、高さ90mmの寸法で、容量10.0Ahのリチウムイオン電池50を完成することができる。
角型、円筒型の形状にかかわらず電池が大型化すると、同じ厚さの電池缶壁でも外力に対する耐力が低下するため、段付け支持具を用いないで段付け部を形成することが難しくなり、また、かしめ封口部の面積も大きくなり密閉性が低下しやすくなる。本実施形態では、段付け支持具を用いて段付け部15、45を形成し、かしめ前処理を施すので、かしめ形状がほぼ均等に形成されてかしめ封口部が安定化されるため、密閉性の向上に効果的である。
また、本実施形態では、段付け部15の下側の斜辺と、段付け部15より下方の電池缶壁とで形成される外角αが約120度の例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、外角αが鈍角であればよい。例えば、段付けローラ22の圧接部の形状を変えることで外角αの角度を変更することができる。
更に、本実施形態では、正負極を軸芯の周囲に捲回する捲回式の電池を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく正負極板を積層した電池に適用してもよい。また、本実施形態では、リチウムイオン電池20を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等のアルカリ電池や鉛蓄電池等に適用してもよい。
また更に、本実施形態では、ニッケルメッキが施されたスチール製の電池缶を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、材質がアルミニウム合金やステンレス鋼の電池缶に適用してもよい。
次に、本実施形態に従い作製したリチウムイオン電池20、50の実施例について説明する。なお、比較のために作製した比較例の電池についても併記する。
(実施例1)
実施例1では、角型の電池缶7を用い、段付け部15及びかしめ前処理部16を形成し作製した(図1参照)。
(実施例2)
実施例2では、かしめ前処理部16を形成しないこと以外は実施例1と同様にして作製した。
(実施例3)
実施例3では、円筒型の電池缶37を用い、段付け部45及びかしめ前処理部46を形成し作製した(図4参照)。
(実施例4)
実施例4では、かしめ前処理部46を形成しないこと以外は実施例3と同様にして作製した。
(比較例1)
比較例1では、段付け支持具21を用いず段付けローラ22のみで段付け部を形成し、かしめ前処理部16を形成しないこと以外は実施例1と同様にした。
(比較例2)
比較例2では、段付け支持具21を用いず段付けローラ22のみで段付け部を形成し、かしめ前処理部46を形成しないこと以外は実施例3と同様にした。
(試験・評価)
作製した実施例及び比較例の各電池について、次の試験を行った。まず、各電池を100個作製するときに、電池缶の破断やかしめ形状の不良等の作製不良の電池数を調べた。また、100個の作製電池を90°Cの環境下で95時間保存後、−40°Cの環境下で5時間保存する保存試験を10回繰り返した後の漏液発生の電池数を調べた。試験結果を表1に示す。
表1に示すように、段付け支持具21を用いずに段付け部を形成しかしめ前処理部16、46を形成していない比較例1、比較例2の電池では、作製時の不良が多く、漏液発生も多くの電池で認められた。これに対して、段付け支持具21を用いて段付け部15、45を形成し、かしめ前処理部16、46を形成した実施例1、実施例3の電池では、作製時の不良はなく、漏液発生も認められなかった。また、かしめ前処理部16、46を形成していない実施例2、実施例4の電池では、段付け部15、45より上方の電池缶壁と電池蓋10、40とをかしめ固定するときにかしめ形状に若干の歪みが生じ、一部の電池で漏液発生が認められた。
以上の結果から、電池缶7、37の内側に段付け支持具21を当接し電池缶7、37の外側から段付けローラ22を圧接することで、電池缶7、37に歪みが生ずることなく段付け部15、45を形成することができ、外角αを鈍角とすることで、電池缶7、37の破断や密閉不良を防止することができることが判った。また、比較例1、比較例2の電池の漏液発生状況から判断して、電池缶の周面が曲面と平面とで構成される電池に対して特に有効であることが判った。更に、段付け部15、45の上方にかしめ前処理部16、46を形成することで、かしめ封口時の不良を起こさず、かしめ形状を良好に形成することができ密閉性を向上できることが判明した。
本発明は、軽量化及び省スペース化を図ることができる密閉電池の製造方法を提供するものであり、製造、販売に寄与し、産業上利用することができる。
本発明が適用可能な実施形態の角型リチウムイオン電池の断面図である。 実施形態のリチウムイオン電池に段付け部を形成するときの電池缶に対する段付け支持具と段付けローラとの位置関係を示す部分断面図である。 実施形態のリチウムイオン電池にかしめ前処理部を形成するときの電池缶に対するかしめ前処理凹型とかしめ前処理凸型との位置関係を示す部分断面図である。 本発明が適用可能な実施例3の円筒型リチウムイオン電池の断面図である。
符号の説明
6 捲回群(電極群)
7 電池缶
10 電池蓋
15 段付け部(突設部)
16 かしめ前処理部
20 リチウムイオン電池(密閉電池)
21 段付け支持具(当接具)
22 段付けローラ(圧接具)

Claims (4)

  1. 電極群が収容された有底電池缶の開口部に電池蓋がかしめ固定され前記電池缶が封口された密閉電池の製造方法であって、
    前記電池缶に前記電極群を収容後に、前記電極群より上方の電池缶壁の内側に当接具を当接させ前記電池缶壁の外側から圧接具を圧接して断面が楔状で該一辺が前記電池缶壁と略直角をなす突設部を形成し、
    前記突設部の一辺に前記電池蓋を支持させて前記突設部より上方の前記電池缶壁と前記電池蓋の周部とをかしめ固定する、
    ステップを含むことを特徴とする製造方法。
  2. 前記楔状の突設部の斜辺と、前記突設部より下方の電池缶壁とがなす外角が鈍角であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記電池缶の周面が曲面と平面とで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  4. 前記電池蓋をかしめ固定するステップの前に、更に、前記突設部より上方の前記電池缶壁の外側に凹型治具を当接させ内側から凸型治具を圧接して前記電池缶壁を外側方向に湾曲させるかしめ前処理を施すステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
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