JP2006011715A - 資源消費量の推定方法及び装置 - Google Patents

資源消費量の推定方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006011715A
JP2006011715A JP2004186484A JP2004186484A JP2006011715A JP 2006011715 A JP2006011715 A JP 2006011715A JP 2004186484 A JP2004186484 A JP 2004186484A JP 2004186484 A JP2004186484 A JP 2004186484A JP 2006011715 A JP2006011715 A JP 2006011715A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
load curve
standard load
group
resource consumption
estimation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004186484A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Haida
武史 灰田
Akiyoshi Oguri
章敬 小栗
Kazuhisa Sato
和久 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electric Power Co Inc filed Critical Tokyo Electric Power Co Inc
Priority to JP2004186484A priority Critical patent/JP2006011715A/ja
Publication of JP2006011715A publication Critical patent/JP2006011715A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

【課題】インターバルメータやリアルタイムメータ等の高価な測定器を各需要家に設置することなく、需要家毎の電力消費量を容易に推定する。
【解決手段】 本発明では、各需要家の時間毎の消費電力量を推定する。本発明は、複数の需要家を電力量の消費のパターンが類似するグループに区分しておき、資源の消費パターンを表した標準負荷カーブを、区分したグループ毎に生成する。本発明では、推定対象となる需要家が属するグループを特定し、特定したグループの標準負荷カーブをその推定対象となる需要家の電力消費規模により補正し、推定対象の需要家に対する任意の期間内の単位時間毎の資源消費量を推定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば電気、ガス、水道等の資源の消費量を推定する資源消費量の推定方法及び装置に関するものである。
電力会社は、家庭、工場、商店、その他ビル等の建物の需要家に対して、送電線のネットワークを介して電力の供給を行っている。電力料金の算出のため、通常、需要家には、電力計が設けられている。
ところで、電力予測や同時同量逸脱量の算出(例えば、特許文献1参照。)等のために、需要家毎に電力消費量の時間変化を計測したい場合がある。このような場合には、単位時間毎に電力量の測定及び記録が可能な計測器(インターバルメータ)や、リアルタイムで電力量の測定及び送信が可能な計測器(リアルタイムメータ)を、個々の需要家に設置すればよい。
しかしながら、インターバルメータ及びリアルタイムメータは通常の積算電力計と比べて非常に高価であり、全ての需要家に対してインターバルメータ又はリアルタイムメータを設置することは、コスト的に非常に困難である。
特開2003−180032号公報
本発明は、インターバルメータやリアルタイムメータ等の高価な測定器を各需要家に設置することなく、需要家毎の例えば電気、ガス、水道等の資源の消費量を、正確且つ簡易に推定することができる資源消費量の推定方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明に係る資源消費量の推定方法は、供給者から需要家へネットワークを介して供給される資源の消費量を推定する資源消費量の推定方法であって、複数の需要家を資源量の消費のパターンが類似するグループに区分しておき、そのグループの資源の消費パターンを表した標準負荷カーブを、区分したグループ毎に生成しておき、推定対象の需要家が属するグループを特定し、特定したグループの標準負荷カーブを用いて、推定対象の需要家に対する任意の期間内の単位時間毎の資源消費量を推定することを特徴とする。
本発明に係る資源消費量の推定装置は、供給者から需要家へネットワークを介して供給される資源の消費量を推定する資源消費量の推定装置であって、複数の需要家を資源の消費のパターンが類似するグループに区分し、資源の消費パターンを表した標準負荷カーブをグループ毎に格納した格納部と、推定対象の需要家が属するグループを特定し、特定したグループの標準負荷カーブを上記格納部から取得し、取得した標準負荷カーブに基づき推定対象の需要家に対する任意の期間内の単位時間毎の資源消費量を推定する推定処理手段とを備えることを特徴とする。
本発明において、「資源」とは、例えば、電気、ガス、水道等の家庭、工場、商店等の需要家が消費するものであり、且つ、供給源(発電所又は変電所、ガスタンク、貯水設備)から需要家までの間を物理的に接続したネットワーク(送電線、ガス管、水道管)を介して供給されるものである。
以上の本発明に係る資源消費量の推定方法及び装置では、需要家のグループ毎にそのグループの資源消費量を表した標準負荷カーブを生成しておき、推定対象の需要家が属するグループを特定し、特定したグループの標準負荷カーブを用いてその需要家の消費資源量を推定する。
このことにより本発明に係る資源消費量の推定方法及び装置では、インターバルメータやリアルタイムメータ等の高価な測定器を各需要家に設置することなく、需要家毎の例えば電気、ガス、水道等の資源の消費量を、正確且つ簡易に推定することができる。
以下、本発明が適用された負荷カーブ推定システムについて説明をする。
1 負荷カーブ推定システムの全体説明
(全体構成)
本発明が適用された負荷カーブ推定システム10は、図1に示すような電力系統下に存在する需要家2の単位時間毎の消費電力量(負荷カーブ)を、推定するシステムである。
電力系統は、図1に示すように、少なくとも、電力の供給元となる発電所又は変電所(以下、発電所等という。)1と、電力を消費する1以上の需要家2(需要家2-1,2-2,2-3,…)と、発電所等1から各需要家2へ電力を送電する送電ネットワーク3とから構成されている。需要家2とは、家庭、工場、商店、その他ビル等の建物、街路灯等の電力設備、等々の電力を消費する機関の1単位である。
需要家の負荷カーブ(時刻毎の消費電力量)は、30分毎や1時間毎といった単位時間の消費電力量を、1日や1週間といった一定期間に亘り表したものである。そのため、例えば、負荷カーブは、図2に示すように、横軸に時刻(単位時間刻み)、縦軸に電力消費量(kWh)で表したグラフにより表現することができる。
負荷カーブ推定システム10では、図1に示すような電力系統に存在する任意の一つの需要家2の負荷カーブを、直接測定するのではなく、推定処理を利用して算出するものである。算出する負荷カーブは、対象となる需要家の過去の実績値であってもよいし、将来の予測値であってもよい。
(処理手順)
図3に、負荷カーブ推定システムによる負荷カーブの算出手順を示す。
負荷カーブ推定システムでは、図3に示すように、負荷パターン区分設計処理(S1)、需要サンプリング調査設計処理(S2)、需要サンプリング結果集計処理(S3)、標準負荷カーブ作成処理(S4)、個別負荷カーブ推定処理(S5)を、順番に行う。なお、ステップS1からステップS4までの処理は、負荷パターン区分(詳細後述)毎に行われ、ステップS5の処理は、推定対象となる需要家毎に行われる。
--負荷パターン区分設計処理(S1)--
負荷パターン区分とは、負荷カーブの推定対象となる需要家をグループ分けするための区分である。例えば、地域(需要家の所在地)や負荷率(年平均負荷に対するピーク月の負荷の割合など)、業種等の、その区分に属する需要家同士で負荷カーブの形状が同一又は類似するグループである。負荷カーブ推定システムでは、負荷パターン区分毎に共通の負荷カーブ(標準負荷カーブと呼ぶ。)を作成し、この標準負荷カーブを用いて個々の需要家の負荷カーブを作成する。負荷パターン区分設計処理(S1)では、この負荷パターン区分を設定する。
--需要サンプリング調査設計処理(S2)--
上記標準負荷カーブは、例えば予めサンプルとして抽出した需要家(以下、サンプル需要家という。)の負荷カーブに基づき作成する。この場合、需要サンプリング調査設計処理(S2)では、サンプル需要家を抽出するための調査、必要となるサンプル需要家の数の設定、層別化処理といったサンプル需要家を抽出するための具体的な支援処理を行う。この需要サンプリング調査設計処理(S2)は、先のステップS1で設定された負荷パターン区分毎に実行する。
--需要サンプリング結果集計処理(S3)--
需要サンプリング結果集計処理(S3)では、需要サンプリング調査設計処理(S2)で得たサンプル需要家の各時刻の電力消費量を集計し、サーバ等に格納する。集計方法には、リアルタイム集計及びオンライン集計(後日一括して集計する集計方法。)がある。
--標準負荷カーブ作成処理(S4)--
標準負荷カーブ作成処理(S4)では、標準負荷カーブを作成する。標準負荷カーブと
は、負荷カーブを求めたい各対象日の標準的な負荷パターンのことである。標準負荷カーブは、負荷パターン区分設計処理S1で定めた負荷パターン区分毎に作成する。また、標準負荷カーブを作成するために、本処理(S4)では、標準負荷カーブモデルが用意され、これに対象日の気象条件、曜日、季節情報等の需要影響要因等を入力し、同負荷カーブを算出する。なお、標準負荷カーブは、個々の需要家の規模(電力消費量の大小)は考慮せず、正規化した(例えば、契約電力の大きさを1とするなど)値である。このため、次の個別負荷カーブ推定処理(S5)では、個々の需要家の規模に対する補正処理を実施する。
--個別負荷カーブ推定処理(S5)--
個別負荷カーブ推定処理(S5)では、先に作成した標準負荷カーブを各需要家の需要規模に応じて補正して、需要家毎の負荷カーブを作成する。需要規模の補正には対象需要家の電力会社との契約電力、月単位の検針電力量などを利用した増加減処理が用いられる。
2 負荷カーブ推定システムの装置構成
つぎに、本発明が適用された負荷カーブ推定システムの具体的な装置構成例について説明をする。
図4に、本発明が適用された負荷カーブ推定システム10のシステム構成図を示す。
負荷カーブ推定システム10は、図4に示すように、上記S1〜S5の計算処理を行う負荷カーブ作成用主計算機11と、各種のデータや情報を格納するサーバ12と、インターネットや電話回線等の外部ネットワーク13を介して需要家に設置されている電力計量メータ14の計測値を受信するデータ受信装置15と、需要家に設置されている電力計量メータ14の計測値が記録された記録媒体(フレキシブルディスクや光ディスク)から情報を読み出す光学・磁気記録媒体読取装置16と、操作端末となる端末装置17とを備えている。負荷カーブ作成用主計算機11、サーバ12、データ受信装置15、光学・磁気記録媒体読取装置16及び端末装置17は、イントラネットワーク18を介して互いにデータの送受信が行われる。
負荷カーブ作成用主計算機11は、内部に、算出した標準負荷カーブを一時的に格納する標準負荷カーブ一時格納部20と、負荷パターン区分を記憶する負荷パターン区分格納部21と、サンプル設計結果を記憶するサンプル設計結果格納部22と、標準負荷カーブモデルを記憶する標準負荷カーブモデル格納部23とを備えている。また、サーバ12は、内部に、需要調査データを記憶する需要調査データ格納部24と、気象情報等を記憶する気象情報等格納部25と、顧客情報を記憶する顧客情報格納部26と、系統需要を記憶する系統需要格納部27と、検針記録を記憶する検針記録格納部28と、負荷カーブの推定結果を記憶する負荷カーブ推定結果格納部29とを備えている。
つぎに、負荷カーブ推定システム10の負荷カーブ作成用主計算機11で行われる処理の手順について、図3に示した負荷カーブの算出手順と対応させて説明をする。
なお、図3に示した負荷カーブの算出手順を、ステップS1からステップS4までの負荷カーブ推定のための準備である負荷カーブ推定準備処理(図5参照)と、個別の対象需要家の負荷カーブを推定する個別負荷カーブ推定処理(図6参照)との二つの処理に分けて説明をする。
(負荷カーブ推定準備処理)
図5に示す負荷カーブ推定準備処理(S1〜S4)は、個々の需要家の負荷カーブ推定の基となる標準負荷カーブを作成するために必要となる標準負荷カーブモデルを作成するための一連の処理である。
まず、負荷パターン区分設計処理S1では、負荷カーブ推定対象である顧客(需要家)のグループ分けを行うための負荷パターン区分を設定する。負荷パターン区分は、利用者が直接指定する他、この負荷パターン区分設計処理S1により実行することが可能となっている。この処理計算では、サーバ12内の各格納部24〜28に格納されたデータや情報が利用され、結果は、負荷カーブ作成用主計算機11内の負荷パターン格納部21に保存される。なお、本処理内容の詳細は後述する。
続いて、需要サンプリング調査設計処理S2では、上記負荷パターン区分設計処理S1で決定した負荷パターン区分毎に負荷カーブのサンプリング調査に対する設計(サンプリングする需要家の数、層別化などのサンプリング調査法の詳細設定)の支援計算を実施する。これらの支援計算では、サーバ12内の各格納部24〜28に格納されたデータや情報が利用され、結果は、負荷カーブ作成用主計算機11内のサンプル設計結果格納部22に格納される。なお、本処理の詳細は後述する。
続いて、需要サンプリング結果集計処理S3では、需要サンプリング調査設計処理S2で得たサンプル需要家の各時刻の電力消費量(サンプル負荷カーブ)を集計する。サンプル負荷カーブは、サンプル需要家毎に設置した電力量計14で計測される。計測された各サンプル負荷カーブは、外部ネットワーク13やフレキシブルディスク等の可搬型記録媒体からデータ受信装置15及び光学・磁気媒体読取装置16を利用して集計され、サーバ12の需要調査データ格納部24に格納される。
続いて、標準負荷カーブモデル作成処理S4では、収集したサンプル負荷カーブをもとに負荷パターン区分設計処理S1で設定した各負荷パターン区分毎に標準負荷カーブモデルを設定する。標準負荷カーブモデルは、気象や曜日、各日の系統需要などの諸要因をパラメータとした負荷カーブ推定式(またはロジック)である。これの作成業務を支援するための諸計算が本標準負荷カーブモデル作成処理S4に含まれる。本処理S4により作成した標準負荷カーブモデルは、標準負荷カーブモデル格納部23に格納される。また、標準負荷カーブモデルは、複数のアルゴリズムによるものが用意されており、これらの詳細は後述する。
(負荷カーブ推定準備処理)
図6に示す個別負荷カーブ推定処理(S5)では、個々の需要家の負荷カーブが作成される。
個別負荷カーブ推定処理(S5)では、まず始めに、負荷カーブ推定を行う対象顧客(対象需要家)並びに負荷カーブの推定対象期間(過去、現在又は将来の1週間や1ヶ月といった期間を指定)を設定する(S15)。次に、各対象需要家に負荷パターン区分を割り当てる(S16)。次に、割り当てられた負荷パターン区分に対して標準負荷カーブモデルに基づいて設定した推定対象期間に対する標準負荷カーブが算出される(S17)。最後に算出した標準負荷カーブに対して各需要家の需要規模に応じた補正処理が行われ、負荷カーブが算出される(S18)。
3 負荷パターン区分設計処理(S1)
つぎに、負荷パターン区分設計処理S1の詳細な処理内容について説明をする。
負荷カーブ推定システム10では、個々の需要家の負荷カーブの形状は、業種や契約種別などのグループ内で共通しており同一とみなすことが可能であることを利用した方法である。すなわち、負荷カーブ推定システム10では、需要家をいくつかのグループに分類し、グループ単位に共通の負荷カーブを作成(標準負荷カーブ)し、標準負荷カーブを基に個別の需要家の負荷カーブを算出する。負荷パターン区分設計処理S1では、この需要家グループを設定するためのグルーピング指標(負荷パターン区分)を設計するための計算処理を実施する。
(全体の処理内容)
図7に、負荷パターン区分設計処理S1の全体の流れを示す。負荷パターン区分設計処理S1は、負荷カーブ作成用主計算機11により実行がされる。
まず、負荷パターン区分設計処理S1では、グループ分けを行う需要家の範囲を指定する(S40)。負荷パターン区分設計処理S1では、指定した需要家範囲をさらにグループ分けするための区分を設計する。
図8に、需要家範囲の指定の一例を示す。需要家範囲の指定は、図8に示すように、所在地、電気料金の契約種別、業種、負荷率などの需要家の属性を表す各種のインデックスに対して、具体的な名称(関東、高圧)やその数値範囲等を指定することにより対象需要の範囲を設定する。指定は、利用者が負荷カーブ作成用主計算機11の入力デバイスを通じて行う。
続いて、区分設計に用いる指標(区分設計指標)を選択する(S41)。区分設計指標とは、需要家をグループ化するためのインデックスであり、顧客情報格納部26に各需要家毎にこれらのインデックスとその属性情報を格納する。これらのインデックスの中から利用者が区分設計の尺度として用いる指標を一つもしくは複数指定する。
図9に、区分設計指標の一例を示す。区分設計指標には、所在地、契約種別、契約電力、業種などのカテゴリー変数のほか、負荷率などの数値変数も含まれる。
続いて、区分設計アルゴリズムを利用者が指定する(S42)。負荷パターン区分設計処理S1では、凝集アルゴリズムと分割アルゴリズムとの2種類のアルゴリズムを用意している。利用者により指定がされると、いずれか一方のアルゴリズムが選択(S43,S44)される。
続いて、選択されたアルゴリズムにより、負荷パターン区分の設計が実行される(S45,S46)。なお、各アルゴリズムでの負荷パターン区分の設計処理手順については、後述する。
続いて、負荷パターン区分の設計が完了すると、設計された負荷パターン区分が指標に対応付けされて一時格納される(S47)。
続いて、以上の処理により作成された各負荷パターン区分について、選択された区分指標でさらに細分化を行うか否かを利用者が判断する(S48)。
続いて、ひきつづき負荷パターン区分の細分化を行う場合には、分割対象母集団の指定をし(S49)、ステップS41に戻り利用者が現在の負荷パターン区分の中から細分化を行う区分設計指標を一つ選択し(S41)、以上のステップS48までの処理を行う。なお、母集団や指標の指定は、自動で行うようにしてもよい。
最後に、負荷パターン区分の細分化を終了する場合には、上記全処理を通じて最終的に得られる負荷パターン区分(例えば、図10参照。)を、負荷パターン区分格納部21に格納(S50)し、処理を終了する。
(負荷パターン区分設計のアルゴリズムの説明)
以下、負荷パターン区分の設計アルゴリズムについて説明する。まず、先の処理で区分設計指標とし指標を一つだけ選んだ場合(例えば、図8の例で所在地のみを選択した場合)のアルゴリズムについて説明する。
凝集アルゴリズムの処理(S45)の流れを、図11のフローチャートに示す。
凝集アルゴリズムでは、まず、選択した区分設計指標のカテゴリー変数化を行う(S45−1)。凝集アルゴリズムは、ステップS41で選択する区分設計指標がカテゴリー変数(業種や契約種別など)であることを前提としている。例えば、図9の負荷率などの数値変数が指標として選ばれた場合には、図12に示すようにカテゴリー変数化を実施する。
続いて、凝集アルゴリズムでは、サーバ12の需要調査データ格納部24に予め集約されているサンプル需要家の負荷カーブと同サンプル需要家の顧客情報を取得する(S45−2)。顧客情報には、図9に例示した区分設計指標に対する各需要家の属性情報が含まれている。
続いて、凝集アルゴリズムでは、初期クラスターを生成する(S45−3)。ステップS45−2で取得したサンプル需要家について、属性情報をもとにステップS41で選択した区分設計指標を用いてクラス分けする。この場合、区分設計指標が示す各カテゴリーがそれぞれがクラスとなり、サンプル需要家はいずれかのクラスに割り当てられる。あるクラスに割り当てたサンプル需要家群のことをクラスターといい、ステップS45−3で最初に生成されたクラスターのことを初期クラスターという。
続いて、凝集アルゴリズムでは、再クラスター化を行う(S45−4)。
再クラスター化とは、任意の2つのクラスターを融合し、新たな一つのクラスターに融合する処理である。再クラスター化は、負荷カーブの形状が類似したクラスター同士が融合されるように行う。
具体的には、下記の(I)から(V)の処理を繰り返すことにより、再クラスター化が行われる。
(I) クラスター(毎に、クラスターに属するサンプル需要家の負荷カーブの類似性を下記式(1)の評価値Egに基づき判断する。下記式(1)のEgは、クラスターに属するサンプル需要家の負荷カーブの偏差二乗和を尺度とした類似性を表す値である。
Figure 2006011715
(II) 式(1)で得られるクラスターの類似性の評価値Egを全クラスターについて算出し、算出した評価値Egに対して、下式(2)に示すような、クラスター毎の需要家母集団数、サンプル需要家数を考慮した重みを加えた加重計算を行い、クラスター全体の類似性を表す尺度とする。
Figure 2006011715
(III) 全クラスターのうち、任意の2つのクラスターのみを再クラスター化(融合)し、再度下記式(2)で得られるクラスター全体の類似性を表す尺度を計算する。同計算で得た尺度の再クラスター前と後の差(類似性変化値)を求める。この任意の2つのクラスターの組み合わせを再度換え次々に類似性の変化値を求め、変化値がもっとも小さいクラスターの組み合わせを抽出する。
(IV) (III)の処理で抽出した変化値が最も小さいクラスターの組み合わせについて、クラスターとクラスターとの融合をする。この融合処理によりクラスターの数が一つ減る。
(V) 以上の(III)及び(IV)の処理を繰り返し実施し、クラスターが一つとなるまで処理を行う。
以上の(I)から(V)の処理が、再クラスター化の処理である(S45−4)。
続いて、凝集アルゴリズムでは、区分の決定を行う(S45−5)。
ここでは、各再クラスター化の各段階のクラスター状況並びに上記式(2)のクラスター全体の評価値との関係を利用者に提示する。例えば、図13のようなクラスター数に対する融合過程を示す図、及び、図14に示すような、クラスター数と評価値との関係を示す図を利用者に提示する。この提示を基に、利用者は、負荷パターン区分として利用するクラスターの細かさ(クラスター数)を決定し、計算機11に入力する。
凝集アルゴリズムでは、以上のように利用者に決定された最終的にクラスターが、負荷パターン区分となる。
次に、分割アルゴリズムの処理(S46)の流れを、図15のフローチャートを参照して説明する。
分割アルゴリズムでは、まず、サーバ12の需要調査データ格納部24に予め集約されているサンプル需要家の負荷カーブと同サンプル需要家の顧客情報を取得する(S46-1)。顧客情報には、図9に例示した区分設計指標に対する各需要家の属性情報が含まれている。なお、本方法で用いる区分設計指標は負荷率や契約電力などの数値データもしくは順序データのみを対象とする。
続いて、分割アルゴリズムでは、取得したサンプル需要家の負荷カーブをもとに、取得したサンプル全体の類似性を下記式(3)の評価値Eoに基づき評価する(S46-2)。
Figure 2006011715
続いて、分割アルゴリズムでは、サンプル需要家を二つのグループに分割する(S46-3)。具体的には、下記の(I)から(IV)の処理を行うことにより分割が行われる。
(I) 選択した区分設計指標について任意の値を選び、選択した値を分割点としてサンプル需要家を2つのグループに分割する。
(II) 分割した各グループに対して、上記(3)式により需要の類似性を評価する。その後、下記式(4)により、分割後のグループ全体の類似性Eo´を求める。
Figure 2006011715
(III) ステップS46−2で算出した分割前のグループ全体の類似性Eoと、上記処理により算出した分割後のグループ全体の類似性Eo´とを、下記式(5)のように比較し、グループ分割による類似性の向上度Δoを求める。
Figure 2006011715
(IV) 分割点を代えて、(I)から(III)までの処理を行い、上記式(5)で得られる向上度Δoの最も大きな分割点を求め、この点を分割時の最適な分割点として、2つのグループに2分割する。
以上の(I)から(IV)の処理が、グループの分割化の処理である(S46−3)。
続いて、分割アルゴリズムでは、分割した各グループについて上記ステップS46−2からステップS46−3の処理を行って再分割化をし、分割数を増加させていく(ステップS46−4)。
続いて、分割アルゴリズムでは、区分の決定を行う(S46−5)。
ここでは、各再分割化の各段階のグループ状況並びに上記式(4)のグループ全体の評価値との関係を利用者に提示する。例えば、図16のようなグループ数に対する分割過程を示す図、及び、図17に示すようなグループ数と評価値との関係を示す図を利用者に提示する。この提示を基に、利用者は、負荷パターン区分として利用する需要グループの細かさ(分割数)を決定し、計算機11に入力する。
分割アルゴリズムでは、以上のように利用者に最終的に決定されたグループが、負荷パターン区分となる。
つぎに、分割アルゴリズムを選択した場合の処理で、区分設計指標を複数選んだ場合(例えば、図8の例で所在地と契約種別の2つを選択した場合)を例に負荷パターン区分設計処理での動作について説明する。なお、処理手順は、図15のフローチャートと同様となる。
分割アルゴリズムでは、まず、サーバ12の需要調査データ格納部24に予め集約されているサンプル需要家の負荷カーブと同サンプル需要家の顧客情報を取得する(S46-1)。顧客情報には、図9に例示した区分設計指標に対する各需要家の属性情報が含まれている。
続いて、分割アルゴリズムでは、取得したサンプル需要家の負荷カーブをもとに、取得したサンプル全体の類似性を上記式(3)の評価値Eoに基づき評価する(S46-2)。
続いて、分割アルゴリズムでは、サンプル需要家を二つのグループに分割する(S46-3)。具体的には、下記の(I)から(IV)の処理を行うことにより分割が行われる。
(I) 選択した区分設計指標の中から任意の指標を選び、その任意の指標について任意の値を選び、選択した値を分割点としてサンプル需要家を2つのグループに分割する。
(II) 上記式(4)及び式(5)により最適な分割点を求める。すなわち、分割前の
類似性Eoと分割後の類似性Eo´の差が最も大きくなる点を分割点とする。
(III) (I)で選択した区分設計指標とは別の指標を選び、(I)及び(II)の処理を行って最適な分割点を求め、分割を行う。
(IV) 全ての区分設計指標について最適な分割点を求め、式(5)の比較を行い、グループ分割による類似性の向上度Δoを求め、向上度Δoの最も高い分割点でグループを2つに分割する。
以上の(I)から(IV)の処理が、グループの分割化の処理である(S46−3)。
続いて、分割アルゴリズムでは、分割した各グループについてさらに上記ステップS46−2からステップS46−3の処理を行って再分割化をし、分割数を増加させていく(ステップS46−4)。
続いて、分割アルゴリズムでは、区分の決定を行う(S46−5)。
ここでは、各再分割化の各段階のグループ状況並びに上記式(4)のグループ全体の評価値との関係を利用者に提示する。例えば、図18のようなグループ数に対する分割過程を示す図、及び、図17に示したグループ数と評価値との関係を示す図を利用者に提示する。この提示を基に、利用者は、負荷パターン区分として利用する需要グループの細かさ(分割数)を決定し、計算機11に入力する。
分割アルゴリズムでは、以上のように利用者に最終的に決定されたグループが、負荷パターン区分となる。
4 需要サンプリング調査設計処理(S2)
つぎに、需要サンプリング調査設計処理S2の詳細な処理内容について説明をする。需要サンプリング調査設計処理S2は、負荷カーブ作成用主計算機11により実行がされる。
標準負荷カーブモデルは、サンプルとなる需要家から別途収集したサンプル負荷カーブをもとに作成される。サンプル負荷カーブの収集に際しては、より経済的に(すわなち、できるだけ少数のサンプル需要家を用いて)、また、偏りが少なく(ある特徴的な負荷カーブ形状をもつ需要家のみにサンプルが固まってしまうことなく、負荷カーブ区分として定めた需要家クラスの平均的な負荷カーブの特徴が捉えられるように)、サンプル需要家を選定することが必要である。
需要サンプリング調査設計処理S2では、負荷カーブのサンプリングのためのサンプル設計(サンプルとして取得する需要家の数やどういう種別の需要家を選択するのか、といった標本調査)を支援する。
図19に、需要サンプリング調査設計処理S2の全体の流れを示す。
需要サンプリング調査設計処理S2では、まず始めに、サンプル抽出枠を設定する(S51)。サンプル抽出枠とは、負荷カーブのサンプリングを目的とする需要家クラスのことである。通常は負荷パターン区分設計処理(S1)で求めた各負荷パターン区分をサンプル抽出枠として設定する。図20に、サンプル抽出枠の設定例を示す。図20に示すように、負荷パターン区分格納部21に蓄積されている各負荷パターン区分の一つまたは複数の区分を選び、これをサンプル抽出枠として指定する。
続いて、需要サンプリング調査設計処理S2では、目標精度を指定する(S52)。目標精度は、サンプリングにより得られる負荷カーブのサンプル枠内の全需要家の負荷カーブに対する差を評価するための指標である。本処理では、サンプル枠内の全需要家の負荷カーブの平均値に対するサンプル負荷カーブの差(サンプル需要家を複数選ぶ場合には全サンプル負荷カーブの平均値をサンプル負荷カーブとする)の大きさを確率的に評価する。具体的には、下式のような言語ルールの形で計算機11に対して目標精度としてα,β,γを指定する。
精度の指定 =
α%の確率水準で発生する誤差を、β×100%(又はγkWh)以下とする。
続いて、需要サンプリング調査設計処理S2では、サンプルの抽出法を指定する(S53)。
サンプルの抽出法としては、例えば、無作為抽出、系統抽出、集落抽出といった方法がある。無作為抽出は、サンプル抽出枠内の全需要家の中からランダムにサンプル需要家を選ぶ方法である。系統抽出は、サンプル抽出枠内の全需要家の顧客番号をもとに一定ルールで確定的に抽出する方法である。集落抽出は、サンプル抽出枠内の全需要家を電力系統の変圧器などの単位で一括抽出する方法である。
また、ここでは、併せて層別化の有無の指定をする。なお、層別化については後に説明する。また、上記抽出法により抽出されるサンプル需要家については、図21に示すように、顧客情報格納部26内の顧客情報に、フラグが付けられている。
続いて、需要サンプリング調査設計処理S2では、上記のサンプル抽出法において層別化を併用する場合には、補助変数の選択を行う(S54)。補助変数は、顧客情報格納部に格納されている各需要家の顧客情報の中から一つ、もしくは複数選択される。補助変数の候補は、例えば各需要家の“月間電力量”、“負荷率(月間電力量から算出)”、“業種”等である。
続いて、需要サンプリング調査設計処理S2では、サンプル設計を実施する(S55)。
サンプル設計(S55)では、サンプル抽出する需要家の数を求めるための計算処理を実施する。このサンプル需要家の抽出件数は、S52で指定した目標精度を満たすように自動的に計算が行われる。
最後に、これらのサンプル設計結果をサンプル設計結果格納部22に保存し、本処理を終了する。
次に、ステップS55のサンプル抽出する需要家の件数を求める演算処理についてさらに説明をする。
まず、層別化を併用しないでサンプル設計を行う場合を例に説明する。
無作為抽出を指定した場合、目標精度として確率をα、誤差をβ、tαを自由度N−1のt分布の確率点αの値、サンプル抽出枠内の全需要家の数をNとすると、下記式(6)によりサンプル抽出する需要家数nが算出される。
Figure 2006011715
ただし、ばらつき(標準偏差)及び平均値を得ることは不可能であるため、下記式(7−1)、(7−2)のように予め事前サンプリングなどにより得た負荷カーブからの値、もしくは利用者の主観に基づいて設定する。
Figure 2006011715
なお、サンプル需要はサンプル需要家の電力消費規模に大きな開きがある場合がある。その場合には必要に応じて次のように各サンプル需要家の負荷カーブの最大値等をもとに正規化する。
Figure 2006011715
次に、層別化をあわせて行う場合について説明する。
層別化は、サンプル抽出枠として選んだ負荷パターン区分をさらに細分化することで、同じサンプル数でより高いサンプル抽出精度を達成するための方法である。具体的な方法としてサンプル抽出法として無作為抽出を選んだ場合を例に説明する。この場合には、まず層別化を実施した場合のサンプル設計の精度を求めるために、下式(9)に基づき分散を計算する。
Figure 2006011715
次に、下記式(10)によりサンプル誤差を算出する。
Figure 2006011715
なお、部分抽出枠内の補助変数のばらつきや平均値を得ることは不可能であるため、式(7−1)、式(7−2)と同様に、予め事前サンプリングなどにより得た補助変数からの値、もしくは利用者の主観に基づいて設定する。
層別化処理では、上記式(10)の値と、目標誤差Eとが下記式(11)の条件を満たすようなサンプル抽出枠の分割を実施する。
Figure 2006011715
また、抽出枠の再分割の方法としては、(A)利用者が任意に分割する方法、(B)先の負荷パターン区分設計処理を利用する方法。(C)Dalenius-Hodges法を利用する方法。という3種類の方法を用いることができる。
(B)の方法では、負荷パターン区分格納部21に格納されている需要家を対象母集団として、当該サンプル抽出枠に設定する。その後、区分設計指標の選択を先に指定した補助変数を指定する。その後、同処理フローにそってサンプル抽出枠の分割を行う。
なお、分割後の部分抽出枠のサンプル需要家の数については、下記式(12)のネイマン配分等を利用することができる。
Figure 2006011715
5 標準負荷カーブ作成処理(S4)
つぎに、標準負荷カーブ作成処理S4の詳細な処理内容について説明をする。標準負荷カーブ作成処理S4は、負荷カーブ作成用主計算機11により実行がされる。
負荷カーブ推定システム10では、個別の需要家の負荷カーブを標準負荷カーブモデルにより作成する。標準負荷カーブモデルは、負荷パターン区分毎に計算機11内に用意された負荷カーブ推定式又は負荷カーブの推定ロジックのことである。
標準負荷カーブモデルから出力される負荷カーブを、標準負荷カーブと呼ぶ。標準負荷カーブは、個々の需要家の規模(電力消費量の大小)の違いの補正が容易となるように正規化(例えば一年間の最大需要を1とするなど)がされた負荷カーブである。
(標準負荷カーブモデルの種類)
電力の負荷カーブは、需要家の業種などの他、季節や曜日、時刻、さらには各日の気象条件などの様々な要因の影響を受ける。標準負荷カーブモデルとは、負荷パターン区分毎に、こうした各日の需要影響要因を加味したうえで、対象となる任意の日(または一定期間)の負荷カーブを作成するための負荷カーブ推定式又は負荷カーブの推定ロジックのことである。
標準負荷カーブモデルの具体例としては、「共通形状モデル」、「即時サンプルモデル」、「運転パターンモデル」、「類似日モデル」、「需要モデリングモデル」といった種類を用意する。利用者は、これらのいずれか1つを選択若しくは複数を選択(この場合には出力される複数の標準負荷カーブモデルの平均化等を行い、一つのモデルに合成する。)して利用する。なお、これらのモデルは一例であり、これら以外のモデルを用いてもよい。また、後述する個別毎の需要家の負荷カーブ作成(S5)の処理に際しては、これらの中から任意に一つのモデルを選択する他、計算可能なモデルについて全て計算を行うことも可能である。
以下、「共通形状モデル」、「即時サンプルモデル」、「運転パターンモデル」、「類似日モデル」、「需要モデリングモデル」について、具体的に説明を行う。
--共通形状モデル--
共通形状モデルは、電力系統全体(発電所の発電出力パターンの合計が相当)やその一部(変電所内の変圧器の二次側電力量の毎時計測値等が相当)など、単位時間毎の電力量の実測パターンから標準負荷カーブを作成する標準負荷カーブモデルである。この標準負荷カーブモデルは、負荷パターン区分に地域単位など大まかな区分が適用された場合に利用することができる。また、系統内にインターバルメータなどの単位時間毎の電力量が測定できる需要家が存在する場合には、その需要分を差し引くなどの処理を利用者の選択によって実施するものとしている。
図22に、共通形状モデルによる標準負荷カーブの作成方法の具体例を示す。
共通形状モデルでは、まず、発電所等1(又は変電所)での対象日(x年y月z日)の電力系統の全体の需要(カーブ1)を測定するとともに、対象日(x年y月z日)のインターバルメータが設定された需要家2−1の負荷の実測値(カーブ2)を直接計測する。
続いて、インターバルメータが設定された需要家4−1負荷の実測値を、電力系統の全体の需要から差し引く。これにより対象となる需要家群(例えば、地区Aの需要家2−2〜2−N)の対象日(x年y月z日)の合計の負荷カーブを計算する。
続いて、負荷パターンを正規化し、標準負荷カーブを求める。
正規化方法として、例えば、下記式(13)に示すような契約電力を用いた方法を用いた方法を適用することができる。なお、この方法に限らず、他の方法を用いて正規化してもよい。
Figure 2006011715
--即時サンプルモデル--
共通形状モデルでは、系統単位での負荷カーブの計測値を利用したが、即時サンプルモデルでは、負荷パターン区分毎に1または複数のサンプル需要家を設定しておき、設定されたサンプル需要家について対象日(x年y月z日)の単位時間毎の需要電力量を計測し、その計測値に基づき標準負荷カーブを作成する。
図23に、即時サンプルモデルによる標準負荷カーブの作成処理の流れを示す。
即時サンプルモデルでは、まず、サンプル需要家に設置したリアルタイムメータ又はインターバルメータにより、対象日(x年y月z日)の単位時間毎の電力量を計測する(S101)。なお、サンプル需要家は、需要サンプリング調査設計処理(S2)により設定された需要家である。
続いて、即時サンプルモデルでは、計測された各サンプル需要家の電力量を単位時間毎に合計し、合計の負荷カーブを作成する(S102)。なお、必要に応じてサンプル需要家の需要規模(契約電力)等を考慮して加重平均してもよい。
続いて、即時サンプルモデルでは、得られたサンプル需要家の負荷カーブをサンプル需要家の契約電力等を基にして正規化し、これを対象日(x年y月z日)の標準負荷カーブとする(S103)。
即時サンプルモデルでは、以上のような処理を毎日行うことにより、それぞれの日の標準負荷カーブを生成する。
--運転パターンモデル--
運転パターンモデルは、街灯等の動作パターンがある程度確定的な需要家について、予め負荷パターンをモデル化し、それを標準負荷カーブとしてそのまま利用するものである。
運転パターンモデルとして利用できる需要家には、例えば、街路灯、信号機等がある。街路灯は、日没に点灯し、日の出に消灯する。そのため、街路灯の負荷パターンは日没後には、電力量がほぼ所定の値で一定となり、日の出後にはほぼ0で一定となる。従って、図24(a)に示すように地域ごとの日の出、日の入り時刻を変数とした動作パターンとしてモデル化が可能となる。また、信号機は、一日を通じて動作する。従って、図24(b)に示すように、常にほぼ一定の需要電力量となる。すなわち、機器の定格容量や負荷率等を考慮した動作パターンとしてモデル化できる。
--類似日モデル--
類似日モデルでは、図25に示すように、即時サンプルモデルと同様に、負荷パターン区分毎に、各日(x年y月z日)の標準負荷カーブを求める(S101〜S103)。
さらに、類似日モデルでは、測定日の曜日、気温、天気等の外的要因をインデックスとして作成し(S104)、作成したインデックスと標準負荷カーブとを対応付けてデータベース化する(S105)。
図26に、インデックスと対応付けられた標準負荷カーブのデータベース例を示す。このデータベースは、インデックスとして、日付、曜日、気温や天気、さらには系統需要などさまざまなものを用いることが可能であり、これらの選択は利用者任意に選択可能とする。また、曜日や天気といったカテゴリ変数については、電力負荷への影響を考慮したうえで、例えば、晴=0、曇=1、雨=2、雪=3、月〜金=0、土日祝日=1といったように数値化する。
類似日モデルでは、その後、具体的に個々の需要家の負荷カーブを求めたい日(対象日)の条件に近い過去の日の負荷カーブを、データベースから抽出して標準負荷カーブとして利用する。
データベースからの標準負荷カーブの抽出は、図27に示すように、データベース内の過去の各日のインデックス値(S111)と、負荷カーブを求めたい対象日の諸条件(S112)との類似性を計算し(S113)、類似性が高い日の負荷カーブを、標準負荷カーブとして抽出する(S114)。
類似性は、例えば、下記式(14)等により計算することができる。
Figure 2006011715
次に、標準負荷カーブの抽出条件の設定例(ケース1〜ケース3)を示す。
設定ケース1では、負荷カーブ推定対象日と月、曜日が一致する過去の日に対する標準負荷カーブをデータベースから抽出し利用する。抽出結果が複数の場合には平均化等する。
設定ケース2では、負荷カーブの算出の対象日の全系統の需要パターン(共通形状モデルでの説明参照)と類似した過去の日に対応する標準負荷カーブをデータベースから抽出して利用する。この場合、図26に示す系統需要のインデックスの毎時の値を、上記式(14)の各条件変数に指定することで抽出が可能となる。
設定ケース3では、負荷カーブの算出の対象日の気象条件と類似した過去の日に対する標準負荷カーブをデータベースから検索して利用する。この場合、過去の日の気象値(気温、天気など)と、対象日の気象値とを、上記式(14)の各条件変数に指定することで抽出が可能となる。なお、負荷カーブの算出の対象日が未来(例えば翌日など)の場合には、当日の気象値に予報気象の値を利用するなどすればよい。また、気象条件が天候などの場合には、図28に示すように、予め天気の各条件を数値化した値を利用する。
--需要モデリングモデル--
需要モデリングモデルは、負荷パターン区分毎に標準負荷カーブの各時刻の値と他の要因との関係を過去の標準負荷カーブ値と同要因との統計データに基づいて数式化した予測式を作成し、これに負荷カーブの算出の対象日の要因の値を代入し、対象日の標準負荷カーブを得る方法である。
需要モデリングモデルに用いる数式化手法としては、「回帰モデル」、「時系列モデル」、「ニューラルネットワーク」等がある。ここでは、「回帰モデル」を例にとって説明をする。
回帰モデルでは、まず、下記式(15)のような、標準負荷カーブの各時刻の値を目的変数、気温などの影響を及ぼす要因を説明変数とした需要モデリングモデルを作成する。
Figure 2006011715
例えば、比較的単純なモデルとして、下記式(16)に示すような気温と曜日フラグを説明変数とした回帰モデルを用いることもできる。
Figure 2006011715
なお、需要モデリングモデルによる推定方法(回帰係数値など)では、予め収集したサンプル需要家の負荷カーブを利用する。この場合、作成した需要モデリングモデルの出力が標準負荷カーブ(正規化された負荷カーブ)となるようにするためには、得られるサンプル需要家の負荷カーブを先に述べた即時サンプルモデルでの処理と同様に、日毎にサンプル需要家の負荷カーブを合計したうえで契約電力などをもとに正規化し、この正規化した負荷カーブを過去データとして、これと気象要因等の説明変数との関係を上記式(15)によりモデル化すればよい。
6 個別負荷カーブ推定処理(S5)
つぎに、個別負荷カーブ推定処理S5の詳細な処理内容について説明をする。個別負荷カーブ推定処理S5は、負荷カーブ作成用主計算機11により実行がされる。
個別負荷カーブ推定処理(S5)では、図6に示したように、負荷カーブ推定を行う対象顧客(対象需要家)並びに負荷カーブの推定対象期間を設定し(S15)、次に、各対象需要家に負荷パターン区分を割り当て(S16)、次に、負荷パターン区分に対して標準負荷カーブモデルに基づいて設定した推定対象期間に対する標準負荷カーブが算出し(S17)、最後に、算出した標準負荷カーブに対して各需要家の需要規模に応じた補正処理を行う(S18)。このことにより、各需要家に対する個別の負荷カーブを作成することができる。
--標準負荷カーブの算出処理(S17)--
まず、標準負荷カーブの算出処理(S17)の処理内容について、標準負荷カーブモデル毎(「共通形状モデル」、「即時サンプルモデル」、「運転パターンモデル」、「類似日モデル」、「需要モデリングモデル」)に説明する。
(共通形状モデル)
共通形状モデルでの個別負荷カーブ推定処理におけるステップS17の流れを、図29を参照して説明をする。
共通形状モデルでは、まず、標準負荷カーブの計測期間、負荷カーブ作成対象となる需要家の負荷パターン区分が設定される(S211)。
続いて、共通形状モデルとして参照する系統範囲が設定される(S212)。ここで、系統範囲として、一部の系統の負荷カーブを用いる場合には、続くステップS213に進み、全ての系統の負荷カーブを利用する場合に、続くステップS214に進む。
続いて、各系統の負荷カーブの実績値が収集される(S215,S216)。実績値は、発電所又は変電所に設置されている電力計測メータ又は変電所に設定されている電力計測メータにより計測され、系統需要格納部27に格納されている。
続いて、指定する各系統内にリアルタイムメータやインターバルメータが設置されている需要家(メータ設置需要家)が存在する場合には、その負荷カーブの実測値が収集される。収集された系統の負荷カーブからメータ設置需要家の負荷カーブを差し引いて、メータ設置需要家以外の需要家の合計の負荷カーブが計算される(S217)。
続いて、メータ設置需要家以外の需要家の契約電力や積算メータによる検針結果等をもとに、上記式(13)を用いて合計の負荷カーブが正規化され、標準負荷カーブが作成される(S218)。
最後に、得られた標準負荷カーブが、標準負荷カーブ一時格納部20に格納される(S219)。
(即時サンプルモデル)
即時サンプルモデルでの個別負荷カーブ推定処理におけるステップS17の流れを、図30を参照して説明をする。
即時サンプルモデルでは、まず、標準負荷カーブの計測期間、負荷カーブ作成対象となる需要家の負荷パターン区分が設定される(S221)。
続いて、負荷パターン区分に対するサンプル需要家の計測期間の負荷カーブの実測値を収集し、合計される(S222)。
続いて、サンプル需要家の契約電力等をもとに、上記式(13)等を用いて正規化処理が行われ、標準負荷カーブが作成される(S223)。
最後に、得られた標準負荷カーブが、標準負荷カーブ一時格納部20に格納される(S224)。
(運転パターンモデル)
運転パターンモデルでの個別負荷カーブ推定処理におけるステップS17の流れを、図31を参照して説明をする。
運転パターンモデルでは、まず、標準負荷カーブの計測期間及び負荷カーブ作成対象となる需要家の種類(電力需要の種類:電気機器など)が設定される(S231)。
続いて、その需要家に対応した運転パターンモデルが呼び込まれる(S232)。
続いて、呼び込んだ運転パターンモデルについて対象期間の運転パターンモデルを計算するために必要となる変数の値(日の出、日の入り時刻など)が入力される(S233)。なお、これらの入力値は利用者が入力インタフェースを介して直接入力する他、予め標準負荷カーブモデルとして、前もってカレンダー情報とともに計算機内にデータ化し、これを自動的に与えることも可能である。
続いて、入力結果をもとに運転パターンモデルが計算され、これを標準負荷カーブとする(S234)。
最後に、得られた標準負荷カーブが、標準負荷カーブ一時格納部20に格納される(S235)。
(類似日モデル)
類似日モデルでの個別負荷カーブ推定処理におけるステップS17の流れを、図32を参照して説明をする。
類似日モデルでは、まず、標準負荷カーブの計測期間、負荷カーブ作成対象となる需要家の負荷パターン区分が設定される(S241)。
続いて、負荷パターン区分に対する、上記式(14)の類似距離計算に用いる変数及び重み係数が設定される(S242)。なお、変数及び重み係数は、利用者が直接システムの入力インタフェースを介して設定可能であるほか、予め標準負荷カーブモデルとして保存した値を利用することも可能である。
続いて、対象となる負荷パターン区分について、過去のサンプル需要家から得た各日の標準負荷カーブが抽出対象リストに載せられる(S243)。
続いて、上記抽出対象リスト内の過去各日と先に指定した計測対象期間内の各日との類似性(類似距離)が計算され、類似距離が小さい過去の日を抽出される(S244)。
続いて、抽出した過去日について標準負荷カーブをデータベースより呼び込まれる(S245)。
続いて、抽出した過去の日が複数の場合には標準負荷カーブを平均化し、一つの標準負荷カーブが求められる(S246)。
最後に、得られた標準負荷カーブが、標準負荷カーブ一時格納部20に格納される(S247)。
(需要モデリングモデル)
需要モデリングモデルでの個別負荷カーブ推定処理におけるステップS17の流れを、図33を参照して説明をする。
需要モデリングモデルでは、まず、標準負荷カーブの計測期間、負荷カーブ作成対象となる需要家の負荷パターン区分が設定される(S251)。
続いて、該当する負荷パターン区分に対応した需要モデリングモデルが呼び込まれる(S252)。
続いて、需要モデリングモデルの説明変数に用いている各変数のステップS251で設定された計測期間内の各時刻毎の値が設定される(S253)。設定は、利用者が入力インタフェースを介して直接入力する他、関連する気象や需要等のデータベース24,25に格納されている当該計測期間の変数値により自動設定することも可能である。
続いて、需要モデリングモデルに基づき計測期間の各時刻の需要値が計算され、標準負荷カーブが求められる(S254)。
最後に、得られた標準負荷カーブが、標準負荷カーブ一時格納部20に格納される(S247)。
(オンライン処理等について)
以上のような標準負荷カーブの作成処理では、「オフライン処理」、「オンライン処理」及び「予測処理」の3つの処理を適用することが可能である。
オフライン処理とは、過去に遡ってある一定期間若しくはある特定日の標準負荷カーブを作成し、これに基づいて、個々の需要家の負荷カーブを作成する処理のことである。
オンライン処理とは、現在若しくはごく至近の過去(数時間以内など)に対応した標準負荷カーブを作成し、これに基づいて、個々の需要家の負荷カーブを作成する処理である。
予測処理とは、将来のある一定期間若しくはある特定日の標準負荷カーブを作成し、これに基づいて、個々の需要家の負荷カーブを作成する処理である。
「共通形状モデル」、「即時サンプルモデルモデル」、「運転パターンモデル」、「類似日モデル」、「需要モデリングモデル」の各モデルでは、それぞれ下記表1のように対応することが可能である。
Figure 2006011715
--計算対象設定処理(S15)--
つぎに、個別負荷カーブ推定処理S5の計算対象設定処理(図6のS15)について説明をする。
図34に、計算対象設定処理(S15)の処理の流れを示す。
計算対象設定処理では、まず、予め登録されている若しくは利用者が直接インタフェイス等を介して指定する顧客名が入力される(S15−1)。
続いて、計算対象設定処理では、顧客名を基に、顧客情報格納部26から、該当する負荷カーブ作成対象となる顧客の契約種別、契約電力負荷率、電気使用量、最大電力、需要家業種、地域などの負荷パターン区分の設定に必要なデータが読み込まれる(S15-2)。
続いて、計算対象設定処理では、負荷カーブ作成の対象需要家について割り当てられている負荷パターン区分及び負荷カーブ作成期間、単位時間などを設定し、これらの計算条件等を一時的に保存する(15-3)。
--負荷パターン区分の割当処理(S16)--
つぎに、個別負荷カーブ推定処理S5の負荷パターン区分の割当処理(図6のS16)について説明をする。
図35に、負荷パターン区分の割当処理(S16)の処理の流れを示す。
負荷パターン区分の割当処理では、まず、計算対象設定処理(S15)で格納された計算条件を読み出す(S16−1)。
続いて、負荷パターン区分の割当処理では、読み出した計算条件と、負荷パターン区分格納部21に保管されている負荷パターンの設定条件とを比較して、対象需要家の負荷パターン区分を確定する(S16−2)。
続いて、負荷パターン区分の割当処理では、確定された負荷パターン区分を、顧客名等の情報に対応させて、一時的に格納されている計算条件に追加する(S16−3)。この一時格納された諸条件は、上述した標準負荷カーブの算出(S17)の条件として利用される。
--需要家の需要規模に応じた補正処理(S18)--
つぎに、個別負荷カーブ推定処理S5の需要家の需要規模に応じた補正処理(図6のS18)について説明をする。
図36に、需要家の需要規模に応じた補正処理(S18)の処理の流れを示す。
需要家の需要規模に応じた補正処理では、まず、需要家の需要規模に応じた補正処理では、標準負荷カーブの算出(S17)で算出された標準負荷カーブを呼び込む(S18-1)。
続いて、需要家の需要規模に応じた補正処理では、標準負荷カーブが正規化された値であることから、個々の需要家の規模に応じた補正を行い、対象となる需要家の負荷カーブを算出する(S18−2)。
例えば、式(13)の契約電力を用いた場合には、下記式(17)に示すように、各需要家の契約電力を標準負荷カーブに乗ずることで最終的な負荷カーブを算出する。
Figure 2006011715
最後に、需要家の需要規模に応じた補正処理では、補正して得られた負荷カーブが、負荷カーブ推定結果格納部29に格納される(S18−3)。
なお、需要家の需要規模に応じた補正処理(S18)の説明及び標準負荷カーブモデルに関する説明において、正規化方法として契約電力を用いた方法を述べたが、正規化方法としては、各需要家(サンプル需要家及び負荷カーブ作成対象需要家)の検針値(月使用電力量や年間使用電力量、年間最大月間電力量などを契約電力の替わりに使用など)を用いることも可能である。ただし、契約電力を用いた方法が、個々の需要家の負荷カーブを電力量計によって測定する方法にくらべ、より簡便にまたより低費用での負荷カーブ作成が可能となり、また、予測などのニーズに対応した負荷カーブ測定も可能となる。
7 本発明が適用された負荷カーブ推定システムの効果等
以上のように、上記負荷カーブ推定システムでは、負荷パターン区分毎に標準負荷カーブを生成しておき、推定対象の需要家が属する負荷パターン区分を特定し、特定した負荷パターン区分の標準負荷カーブを用いてその需要家の負荷カーブを算出する。
このことにより上記負荷カーブ推定システムでは、インターバルメータやリアルタイムメータ等の高価な測定器を各需要家に設置することなく、需要家毎の電力消費量を、正確且つ簡易に推定することができる。
なお、本発明の実施の形態として、電力の需要量を測定するシステムについて説明をしたが、本発明は電力に限らず、ガス、水道等の資源の消費量を算出するシステムにも適用することができる。
つまり、電力に限らず、ガス、水道等の家庭、工場、商店等の需要家が消費するものであり、且つ、供給源(発電所又は変電所、ガスタンク、貯水設備)から需要家までを物理的に接続したネットワーク(送電線、ガス管、水道管)を介して供給されるものであれば、需要量が推定可能であるため、以上説明をした負荷カーブ推定システムを適用することができる。
なお、本発明は、ハードウェア資源により構成するのみならず、コンピュータにより実行が可能なソフトウェアプログラムにより構成することも可能である。
電力系統の構成を示した図である。 負荷カーブの一例を示した図である。 本発明が適用された負荷カーブ算出方法の処理手順を示す図である。 負荷カーブ推定システムのシステム構成図である。 負荷カーブ推定準備処理を説明するための図である。 個別負荷カーブ推定処理を説明するための図である。 負荷パターン区分設計処理のフローチャートである。 需要家範囲の指定の一例を示す図である。 区分設計指標の一例を示す図である。 負荷パターン区分の一例を示す図である。 凝集アルゴリズムを選択した際の区分設計のための処理手順を示すフローチャートである。 数値変数をカテゴリー変数化した例を示す図である。 クラスター数に対する融合過程を示す図である。 クラスター数と評価値との関係を示す図である。 分割アルゴリズムを選択した際の区分設計のための処理手順を示すフローチャートである。 グループ数に対する分割過程を示す図である。 グループ数と評価値との関係を示す図である。 複数の区分設計指標を用いた場合のグループ数に対する分割過程を示す図である。 需要サンプリング調査設計処理の手順を示すフローチャートである。 サンプル抽出枠の設定例を示す図である。 サンプル需要家を特定するフラグが付けられた状態の顧客情報を示す図である。 標準負荷カーブモデルのうちの共通形状モデルのアルゴリズムを説明するための図である。 標準負荷カーブモデルのうちの即時サンプルモデルのアルゴリズムを説明するための図である。 標準負荷カーブモデルのうちの運転パターンモデルにモデル化できる需要の動作パターンを示した図である。 標準負荷カーブモデルのうちの類似日モデルのアルゴリズムを説明するための図である。 インデックスと対応付けられた標準負荷カーブのデータベース例を示す図である。 データベースから標準負荷カーブを抽出する処理を示した図である。 天気の各条件を数値化した例を示した図である。 共通形状モデルを用いた場合の標準負荷カーブの算出処理の流れを示したフローチャートである。 即時サンプルモデルを用いた場合の標準負荷カーブの算出処理の流れを示したフローチャートである。 運転パターンモデルを用いた場合の標準負荷カーブの算出処理の流れを示したフローチャートである。 類似日モデルを用いた場合の標準負荷カーブの算出処理の流れを示したフローチャートである。 需要モデリングモデルを用いた場合の標準負荷カーブの算出処理の流れを示したフローチャートである。 計算対象設定処理の流れを示したフローチャートである。 負荷パターン区分の割当処理の流れを示したフローチャートである。 需要家の需要規模に応じた補正処理の流れを示したフローチャートである。
符号の説明
10 負荷カーブ推定システム、12 サーバ、20 標準負荷カーブ一時格納部、21 負荷パターン区分格納部、22 サンプル設計結果格納部、23 標準負荷カーブモデル格納部、24 需要調査データ格納部、25 気象等情報格納部、26 顧客情報格納部、27 系統需要格納部、28 検針記録格納部、29 負荷カーブ推定結果格納部

Claims (11)

  1. 供給者から需要家へネットワークを介して供給される資源の消費量を推定する資源消費量の推定方法において、
    複数の需要家を資源量の消費のパターンが類似するグループに区分しておき、
    そのグループの資源の消費パターンを表した標準負荷カーブを、区分したグループ毎に生成しておき、
    推定対象の需要家が属するグループを特定し、特定したグループの標準負荷カーブを用いて、推定対象の需要家に対する任意の期間内の単位時間毎の資源消費量を推定すること
    を特徴とする資源消費量の推定方法。
  2. グループ毎の標準負荷カーブを生成する際に、そのグループに属するサンプルとなる需要家を選択し、選択した需要家の消費のパターンを実測し、実測した各需要家の負荷のパターンに基づき、上記標準負荷カーブを生成すること
    を特徴とする請求項1記載の資源消費量の推定方法。
  3. 上記標準負荷カーブを、そのグループに含まれている需要家の属性を表すインデックスとともに格納しておくこと
    を特徴とする請求項1記載の資源消費量の推定方法。
  4. 上記ネットワークの系統単位での資源の消費量を実測し、実測した値に基づき生成したパターンを、その系統の下に含まれている需要家のグループの標準負荷パターンとすること
    を特徴とする請求項1記載の資源消費量の推定方法。
  5. 任意のグループに属するサンプルとなる1以上の需要家の単位時間毎の資源の消費量を実測し、実測した値に基づき生成されたパターンを、そのグループの標準負荷カーブとすること
    を特徴とする請求項1記載の資源消費量の推定方法。
  6. 運転パターンが推定可能な需要家に対しては、標準負荷カーブをその運転パターンに応じた形状とすること
    を特徴とする請求項1記載の資源消費量の推定方法。
  7. 上記標準負荷カーブは、資源の消費量と関連性を有する外的要因に対応付けられており、
    推定対象の需要家又は推定対象となる期間の外的要因を特定し、特定した外的要因が対応付けられている標準負荷カーブを用いて、資源消費量を推定すること
    を特徴とする請求項1記載の資源消費量の推定方法。
  8. 上記標準負荷カーブは、予測式にモデル化されていること
    を特徴とする請求項1記載の資源消費量の推定方法。
  9. 特定したグループの標準負荷カーブを、需要家の消費規模又は積算測定値に応じて補正し、補正した値を需要家が消費した単位時間毎の資源量とすること
    を特徴とする請求項1記載の資源消費量の推定方法。
  10. 供給者から需要家へネットワークを介して供給される資源の消費量を推定する資源消費量の推定装置において、
    複数の需要家を資源の消費のパターンが類似するグループに区分し、資源の消費パターンを表した標準負荷カーブをグループ毎に格納した格納部と、
    推定対象の需要家が属するグループを特定し、特定したグループの標準負荷カーブを上記格納部から取得し、取得した標準負荷カーブに基づき推定対象の需要家に対する任意の期間内の単位時間毎の資源消費量を推定する推定処理手段と
    を備える資源消費量の推定装置。
  11. 供給者から需要家へネットワークを介して供給される資源の消費量を推定するコンピュータプログラムである資源消費量の推定プログラムにおいて、
    複数の需要家を資源の消費のパターンが類似するグループに区分し、資源の消費パターンを表した標準負荷カーブをグループ毎に格納し、
    推定対象の需要家が属するグループを特定し、特定したグループの標準負荷カーブを上記格納部から取得し、取得した標準負荷カーブに基づき推定対象の需要家に対する任意の期間内の単位時間毎の資源消費量を推定すること
    を特徴とする資源消費量の推定プログラム。
JP2004186484A 2004-06-24 2004-06-24 資源消費量の推定方法及び装置 Pending JP2006011715A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004186484A JP2006011715A (ja) 2004-06-24 2004-06-24 資源消費量の推定方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004186484A JP2006011715A (ja) 2004-06-24 2004-06-24 資源消費量の推定方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006011715A true JP2006011715A (ja) 2006-01-12

Family

ID=35778927

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004186484A Pending JP2006011715A (ja) 2004-06-24 2004-06-24 資源消費量の推定方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006011715A (ja)

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008295193A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 電力デマンド制御装置、システム、および方法
JP4841703B1 (ja) * 2011-06-03 2011-12-21 三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社 推定値算出装置及びプログラム
JP2014075851A (ja) * 2012-10-02 2014-04-24 Tokyo Gas Co Ltd エネルギー消費量予測システムおよび電力消費量予測方法
JP2014085774A (ja) * 2012-10-23 2014-05-12 Hitachi Ltd 寿命予測における地域傾向抽出方法
US20150112616A1 (en) * 2013-10-23 2015-04-23 Fujitsu Limited Estimation program, estimation apparatus, and estimation method
JP2015090639A (ja) * 2013-11-07 2015-05-11 東京瓦斯株式会社 エネルギー消費量予測システムおよびエネルギー消費量予測方法
JP2015106952A (ja) * 2013-11-28 2015-06-08 富士通株式会社 推定プログラム、推定方法および推定装置
WO2015133635A1 (ja) * 2014-03-07 2015-09-11 株式会社日立製作所 データ分析システム及び方法
KR20160037583A (ko) * 2014-09-29 2016-04-06 한국전력공사 전력 수요 예측 장치 및 방법
JP2016212547A (ja) * 2015-05-01 2016-12-15 富士通株式会社 情報提供プログラム、情報提供装置、及び情報提供方法
JP2017022895A (ja) * 2015-07-13 2017-01-26 三菱電機株式会社 負荷推定装置及び負荷推定方法
JP2017021497A (ja) * 2015-07-08 2017-01-26 株式会社東芝 負荷実績データ判別装置、負荷予測装置、負荷実績データ判別方法及び負荷予測方法
JP2017045387A (ja) * 2015-08-28 2017-03-02 大阪瓦斯株式会社 異種エネルギ消費量推定装置及び異種特性推定装置
JP2017091294A (ja) * 2015-11-12 2017-05-25 関西電力株式会社 生活リズム判定装置及び生活リズム判定システム
CN110163508A (zh) * 2019-05-23 2019-08-23 上海申瑞继保电气有限公司 计量区域用电需量的错峰计算方法
JP2020035413A (ja) * 2018-08-28 2020-03-05 日鉄エンジニアリング株式会社 電力需要予測システム、電力需要予測モデルの構築方法、プログラム、及び営業支援システム
CN114048923A (zh) * 2021-11-29 2022-02-15 国网北京市电力公司 负荷曲线的生成方法、装置、存储介质及电子设备
WO2022209925A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 株式会社日立製作所 電力系統解析装置および電力系統解析方法
JP7461244B2 (ja) 2020-08-04 2024-04-03 東京瓦斯株式会社 ガスの需要予測方法、システム、プログラム、記録媒体およびサーバー
CN117875795A (zh) * 2024-03-11 2024-04-12 成都工喜科技有限公司 一种基于实时数据分析的工厂经营状况分析方法及***
WO2024131236A1 (zh) * 2022-12-23 2024-06-27 浙江苍南仪表集团股份有限公司 区域燃气用量预测方法、***、设备及物联网云平台

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003224931A (ja) * 2002-01-28 2003-08-08 Hitachi Ltd 配電系統負荷推定装置
JP2004112869A (ja) * 2002-09-13 2004-04-08 Toshiba Corp 電力需要予測システム

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003224931A (ja) * 2002-01-28 2003-08-08 Hitachi Ltd 配電系統負荷推定装置
JP2004112869A (ja) * 2002-09-13 2004-04-08 Toshiba Corp 電力需要予測システム

Cited By (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008295193A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 電力デマンド制御装置、システム、および方法
JP4841703B1 (ja) * 2011-06-03 2011-12-21 三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社 推定値算出装置及びプログラム
JP2014075851A (ja) * 2012-10-02 2014-04-24 Tokyo Gas Co Ltd エネルギー消費量予測システムおよび電力消費量予測方法
JP2014085774A (ja) * 2012-10-23 2014-05-12 Hitachi Ltd 寿命予測における地域傾向抽出方法
US20150112616A1 (en) * 2013-10-23 2015-04-23 Fujitsu Limited Estimation program, estimation apparatus, and estimation method
JP2015082928A (ja) * 2013-10-23 2015-04-27 富士通株式会社 推定プログラム、推定装置及び推定方法
US10120002B2 (en) * 2013-10-23 2018-11-06 Fujitsu Limited Estimation program, estimation apparatus, and estimation method
JP2015090639A (ja) * 2013-11-07 2015-05-11 東京瓦斯株式会社 エネルギー消費量予測システムおよびエネルギー消費量予測方法
JP2015106952A (ja) * 2013-11-28 2015-06-08 富士通株式会社 推定プログラム、推定方法および推定装置
WO2015133635A1 (ja) * 2014-03-07 2015-09-11 株式会社日立製作所 データ分析システム及び方法
JPWO2015133635A1 (ja) * 2014-03-07 2017-04-06 株式会社日立製作所 データ分析システム及び方法
US10664931B2 (en) 2014-03-07 2020-05-26 Hitachi, Ltd. Data analyzing system and method
KR101639402B1 (ko) * 2014-09-29 2016-07-13 한국전력공사 전력 수요 예측 장치 및 방법
KR20160037583A (ko) * 2014-09-29 2016-04-06 한국전력공사 전력 수요 예측 장치 및 방법
JP2016212547A (ja) * 2015-05-01 2016-12-15 富士通株式会社 情報提供プログラム、情報提供装置、及び情報提供方法
JP2017021497A (ja) * 2015-07-08 2017-01-26 株式会社東芝 負荷実績データ判別装置、負荷予測装置、負荷実績データ判別方法及び負荷予測方法
JP2017022895A (ja) * 2015-07-13 2017-01-26 三菱電機株式会社 負荷推定装置及び負荷推定方法
JP2017045387A (ja) * 2015-08-28 2017-03-02 大阪瓦斯株式会社 異種エネルギ消費量推定装置及び異種特性推定装置
JP2017091294A (ja) * 2015-11-12 2017-05-25 関西電力株式会社 生活リズム判定装置及び生活リズム判定システム
JP2020035413A (ja) * 2018-08-28 2020-03-05 日鉄エンジニアリング株式会社 電力需要予測システム、電力需要予測モデルの構築方法、プログラム、及び営業支援システム
JP7370710B2 (ja) 2018-08-28 2023-10-30 日鉄エンジニアリング株式会社 電力需要予測システム、電力需要予測モデルの構築方法、プログラム、及び営業支援システム
CN110163508A (zh) * 2019-05-23 2019-08-23 上海申瑞继保电气有限公司 计量区域用电需量的错峰计算方法
CN110163508B (zh) * 2019-05-23 2023-05-02 上海申瑞继保电气有限公司 计量区域用电需量的错峰计算方法
JP7461244B2 (ja) 2020-08-04 2024-04-03 東京瓦斯株式会社 ガスの需要予測方法、システム、プログラム、記録媒体およびサーバー
WO2022209925A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 株式会社日立製作所 電力系統解析装置および電力系統解析方法
CN114048923A (zh) * 2021-11-29 2022-02-15 国网北京市电力公司 负荷曲线的生成方法、装置、存储介质及电子设备
WO2024131236A1 (zh) * 2022-12-23 2024-06-27 浙江苍南仪表集团股份有限公司 区域燃气用量预测方法、***、设备及物联网云平台
CN117875795A (zh) * 2024-03-11 2024-04-12 成都工喜科技有限公司 一种基于实时数据分析的工厂经营状况分析方法及***
CN117875795B (zh) * 2024-03-11 2024-05-28 成都工喜科技有限公司 一种基于实时数据分析的工厂经营状况分析方法及***

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006011715A (ja) 資源消費量の推定方法及び装置
Meng et al. Degree-day based non-domestic building energy analytics and modelling should use building and type specific base temperatures
Jota et al. Building load management using cluster and statistical analyses
Mutanen et al. Customer classification and load profiling method for distribution systems
JP6735219B2 (ja) 予測システム及び予測方法
US20160364807A1 (en) Electric power business profit and loss calculation system and electric power business profit and loss calculation method
WO2019049546A1 (ja) 予測システム及び方法
CN109165763A (zh) 一种95598客服工单的潜在被投诉的评估方法及装置
Spalthoff et al. SimBench: Open source time series of power load, storage and generation for the simulation of electrical distribution grids
CN105184388A (zh) 一种城市电力负荷短期预测的非线性回归方法
CN111428745A (zh) 一种基于聚类分析的低压用户用电特征提取方法
CN112288172A (zh) 台区线损率的预测方法、装置
CN117610214B (zh) 一种基于动态地理特征的配电网接线智能规划方法
KR20160074325A (ko) 기상변화에 따른 전력수요지수 예측 시스템 및 그 방법
Pluta et al. Scigrid_gas-data model of the European gas transport network
Gerossier et al. A novel method for decomposing electricity feeder load into elementary profiles from customer information
Lim et al. Application of expert system to load composition rate estimation algorithm
Chen et al. Reconsidering the smart metering data collection frequency for distribution state estimation
Zala et al. A novel approach to design time of use tariff using load profiling and decomposition
Fernandes et al. Day ahead load forecasting models for holidays in Indian context
Labate et al. Shape: The load prediction and non-technical losses modules
Liu Combining sister load forecasts
Radtke A brief literature review of structuring district heating data based on measured values
Sinitsyna et al. Some practical aspects of electric power consumption time series analysis
Sinitsyna et al. Identification of Electric Power Consumption Patterns in Relation to Standard Load Profiles

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070508

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091020

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091221

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100831