JP2006008421A - 断面補修用非流動性モルタル組成物 - Google Patents

断面補修用非流動性モルタル組成物 Download PDF

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Abstract


【課題】 流動性を殆ど持たない断面補修用非流動性モルタル組成物を提供する。
【解決手段】 このモルタル組成物は、(a)水硬性セメント、(b)細骨材、(c)混和材料材、及び(d)水を含有する。水硬性セメントと細骨材との見掛け体積比は、(b)/(a)=4〜6.5である。また、水硬性セメントと水との質量比は、(d)/(a)=0.3〜0.6である。細骨材としては、フライアッシュバルーン等の中空細骨材が用いられる。このモルタル組成物は、フロー値が100〜120mmの範囲内であって、殆ど流動しないものである。したがって、手で取り扱うことも可能であり、コンクリートの欠損部に、このモルタル組成物を手で充填して補修することができる。また、このモルタル組成物は、硬化後における曲げ強さや圧縮強さの点でも、実用範囲内である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、鉄筋コンクリート構造物におけるコンクリートの欠損部の補修に用いられる断面補修用モルタル組成物に関するものである。
鉄筋コンクリート構造物は、中性化、塩害、凍結融解等の様々な劣化要因を、経年で受けている。このため、コンクリートには、ひび割れ、浮き、欠落等の損傷が生じる。この損傷を放置しておくと、鉄筋コンクリート構造物の耐久性や安全性に問題が生じる。
このため、従来より、コンクリートのひび割れや欠落等の欠損部に、モルタル組成物を充填することが行われている。モルタル組成物は、水硬性セメント、珪砂等の細骨材、ポリマー等の混和材料及び水の混合物であり、硬化した場合に、コンクリートと同様の力学的性質及び化学的性質を持つものが用いられている。そして、このモルタル組成物は、コンクリートの欠損部にコテで充填するものであるため、ある程度、高い流動性を持つものが好ましいと考えられていた。具体的には、フロー値が130〜200mmのモルタル組成物が用いられていた。
しかしながら、フロー値が130〜200mmのモルタル組成物を、壁面や天井面に発生している欠損部に充填すると、流動性が高いためダレが生じるということがあった。また、モルタル組成物を厚く塗布した場合にも、ダレが生じるということがあった。このダレを防止するため、モルタル組成物中に所定繊維長の短繊維を混合すること、及び充填後の硬化を早めるために硬化促進剤を混合することが提案されている(特許文献1)。
特公平6−10116号公報(特許請求の範囲の項)
本発明者等は、短繊維や硬化促進剤を混合するという特許文献1記載の技術的手段とは別異の手段で、ダレを生じないモルタル組成物を得るべく研究していた。一般的に、細骨材の量を増やし、水の量を減らせば、流動性が低くなり、ダレを生じにくくなると考えられる。水を減らすには、混和材料の一種である高性能減水剤等の減水剤を添加すればよい。しかし、減水剤は、水を減らしてもモルタルの流動性を低下させないために用いられるものであるから、ダレが生じない程度の流動性を得ることは困難である。一方、細骨材の量を増やせば増やすほど、徐々にモルタルの流動性は低下してゆく。しかしながら、細骨材の量は、セメント100質量部に対して50重量部程度混合するのが限界で(特許文献1の各実施例を参照のこと。)、これ以上、細骨材の量を増やすことはできないと考えられていた。この理由は、相対的にセメントの量が少なくなると、施工性の低下及び硬化後の強度低下の原因になると考えられていたからである。
本発明者等は、このような技術常識に反して、細骨材の量を増やして実験を行っていたところ、予期せぬことに、細骨材の量を増やしても、硬化後における強度が大幅に低下するとは限らないことが判明した。そして、更に検討を重ねた結果、セメントの見掛け体積に対して、一般範囲の見掛け体積の細骨材を用いると、ダレが生じないと共に硬化後において所定の実用強度を発揮するということを見出した。本発明は、このような知見に基づいて、なされたものである。
すなわち、本発明は、(a)水硬性セメント、(b)細骨材、(c)混和材料、及び(d)水を含有し、見掛け体積比が(b)/(a)=4〜6.5であり、かつ、質量比が(d)/(a)=0.3〜0.6であることを特徴とする断面補修用非流動性モルタル組成物に関するものである。
本発明で用いる(a)成分である水硬性セメントとしては、従来、モルタルを得るのに用いられている公知のものであれば、どのようなものでも用いられる。例えば、JIS R 5210(ポルトランドセメント)に規定されている普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント等;JIS R 5211(高炉セメント) に規定されている高炉セメント;JIS R 5212(シリカセメント) に規定されているシリカセメント;JIS R 5213(フライアッシュセメント) に規定されているフライアッシュセメント;JIS R 5214(エコセメント) に規定されているエコセメント、普通エコセメント、速硬エコセメント等;アルミナセメント等が単独で又は混合して用いられる。
本発明で用いる(b)成分である細骨材としても、従来、モルタルを得るのに用いられている細骨材であれば、どのようなものでも用いられる。例えば、珪砂、川砂、砕砂、陸砂等の普通細骨材;フライアッシュバルーン、シラスバルーン、ガラスバルーン、樹脂バルーン、火山灰土、メサライト、アサノライト等の中空細骨材乃至軽量細骨材;瓦くず、コンクリートくず、レンガくず等のリサイクル細骨材等が用いられる。この中でも、特に、フライアッシュバルーン等の中空細骨材を用いるのが好ましい。この理由は、本発明においては、多量の細骨材を用いるので、比重の軽い中空細骨材を用いた方が、モルタル組成物の重量が軽くなるからである。モルタル組成物の重量を軽くすると、自重によるダレが生じにくくなるので、好ましいものである。なお、中空細骨材の比重(嵩比重)は、概ね0.6以下のものを用いるのが好ましい。
本発明で用いる(c)成分である混和材料とは、モルタル中に配合される物質であって、(a)水硬性セメント、(b)細骨材及び(d)水以外の物質のことを意味している。このような物質としては、ポリマー混和剤、減水剤、保水剤(増粘剤)、鉱物質混和材等が含まれる。本発明に係るモルタル組成物において、一般的に配合される混和材料としては、ポリマー混和剤及び保水剤(増粘剤)が挙げられる。ポリマー混和剤としては、天然ゴムラテックスやスチレンブタジエンゴム(SBR)ラテックス等のゴムラテックス;エチレン酢酸ビニル(EVA)エマルション、ポリアクリル酸エステル(PAE)エマルション、エポキシ樹脂エマルション等の樹脂エマルション;セルロース誘導体やポリビニルアルコール等の水溶性ポリマー;エポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂等の液状ポリマー;エチレン酢酸ビニル粉末、酢酸ビニル・ビニルバーサテート粉末、ポリアクリル酸エステル粉末、酢酸ビニル・ビニルバーサテート・アクリル粉末等の再乳化形粉末樹脂等を単独で又は混合して用いることができる。保水剤としては、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、メチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)、メチルヒドロキシプロピルセルロース(MHPC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)等のセルロース誘導体;変性ポリサッカライド;ヒドロキシプロピルグァーガム誘導体;ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミド、部分スルホン化ポリアクリルアミド等のアクリル系増粘剤;カードラン,ウェランガム,ポリビニルアルコール( PVA) 等の水溶性ポリマー等を単独で又は混合して用いることができる。
混和材料としては、化学混和剤や鉱物質混和材等も適宜用いることができる。化学混和剤としては、JIS A 6204(コンクリート用化学混和剤) に規定されているAE剤、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤等を用いることができる。鉱物質混和材としては、JIS A 6201(コンクリート用フライアッシュ) に規定されているフライアッシュ;JIS A 6202(コンクリート用高炉スラグ微粉末) に規定されている高炉スラグ微粉末;JIS A 6207(コンクリート用シリカフューム) に規定されているシリカフューム等を用いることができる。なお、上記した以外の混和材料として、短繊維や硬化促進剤も用いることができるが、本発明においては、これらの物質を用いなくても、ダレがなく作業性の良いモルタル組成物を得ることができる。
本発明において特徴的なことは、(a)成分である水硬性セメントと、(b)成分である細骨材との見掛け体積比が、(b)/(a)=4〜6.5であるということである。すなわち、水硬性セメントの見掛け体積が100見掛け体積部のとき、細骨材の見掛け体積が400〜650見掛け体積部の範囲内であるということである。ここで、水硬性セメント及び細骨材の見掛け体積とは、以下の測定方法で測定されたものをいう。すなわち、これらの各粉体の所定量を容器に入れ、平らな台の上で表面を平らにならした後、タップを20回(容器の底と台の距離は3cm)行い、水硬性セメント又は細骨材の上面の高さに合わせて筆記具で線を引き、その線まで水を注いで水の質量を測定し、この値を各粉体の見掛け体積とした。(b)/(a)<4であると、得られたモルタル組成物にダレが生じるので、好ましくない。一方、(b)/(a)>6.5になると、得られたモルタル組成物がパサパサの状態となり、コンクリートに塗り継ぐのが困難になるし、また硬化後において所望の強度が得られにくくなるので、好ましくない。本発明において最も好ましい(b)/(a)の値は、4.59〜6.14である。
また、本発明においてはモルタル組成物にダレが生じないようにするため、水を多量に添加しないようにする。具体的には、(a)成分である水硬性セメントと、(d)成分である水との質量比を、(d)/(a)=0.3〜0.6とする必要がある。(d)/(a)<0.3となると、水の量が少なくなりすぎて、作業性が悪くなるので好ましくない。一方、(d)/(a)>0.6にすると、水の量が多くなって、流動性が高くなり、ダレが生じやすくなるので好ましくない。
本発明に係るモルタル組成物は、(a)〜(d)成分を所定の見掛け体積比及び質量比で、適宜混合すれば得ることができる。混合の順序は、どのようであってもよい。一般的には、(a)水硬性セメントと(b)細骨材を含有する粉末組成物に、(c)混和材料と(d)水とを添加すればよい。粉末組成物中には、混和材料の一部、例えばポリマーの固形分や粉末状の混和材料が含有されていてもよい。混和材料は、水とは別個に混合してもよいし、予め水に混和材料を溶解又は分散させておいて、粉末組成物に添加混合してもよい。
本発明に係るモルタル組成物は、流動性が殆ど無く、ダレの生じないものであって、フロー値で表現すると、100〜120mmの範囲内、特に好ましくは100〜110mmの範囲内にあるものである。すなわち、本発明において、フロー値が100〜120mmの範囲内のモルタル組成物のことを、非流動性モルタル組成物と表現しているのである。ここで、フロー値とは、JIS R 5201(セメント物理試験方法)の11に記載されているフロー試験に基づいて得られる値である。本発明においては、モルタル組成物を混合攪拌して得た後、10分間静置したものを試料として用いて、フロー値を測定した。フロー値が100mmというのは、全く流動性を示さないということである。フロー値が120mmを超えると、ダレが生じやすくなる傾向が生じる。
本発明に係るモルタル組成物は、従来、断面修復用に用いられていたモルタルと同様の方法で用いられる。すなわち、鉄筋コンクリート構造物中のコンクリートのひび割れや欠落等の欠損部に、モルタル組成物を充填する。この充填は手で行ってもよいし、コテで行ってもよい。この充填は、一度に充填してもよいし、塗り継ぎながら充填してもよい。本発明では、モルタル組成物に殆ど流動性が無いために、手で充填することができ、作業性に優れている。そして、充填した後、モルタル表面をコテでならせば良い。本発明に係るモルタル組成物は流動性は低いものの、コテで容易にならし、かつ成形しうるものであり、この点でも優れている。
本発明に係るモルタル組成物は、流動性が殆ど無いために、手で取り扱うことができ、しかもコンクリートの欠損部に充填した後、硬化前にダレが生じないという効果を奏する。また、流動性が殆ど無いにもかかわらず、塗り継ぎ性やコテでの取り扱い性も良好であり、更に硬化後において実用強度を満足するものである。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は、実施例に限定されるものではない。本発明は、セメントの見掛け体積に対して、一般範囲の見掛け体積の細骨材を用いると、ダレが生じないと共に硬化後において所定の実用強度を発揮するモルタル組成物が得られるとの知見に基づくものとして、解釈されるべきである。
比較例1
以下の組成のモルタル組成物を得た。
早強ポルトランドセメント 500質量部(158見掛け体積部)
[太平洋セメント株式会社製]
細骨材(フライアッシュバルーン) 100質量部(235見掛け体積部)
[太平洋セメント株式会社製「イースフィアSLG」]
混和材料
保水剤(増粘剤)(メチルセルロース) 1.0質量部
[信越化学工業株式会社製「メトローズ SM−4000」]
鉱物質混和材(シリカヒューム) 50質量部
[クズネツキ合金鉄社製「SF−RU」(ロシア産)]
高性能減水剤(ポリカルボン酸塩系) 2.5質量部
[株式会社ピーシーエス製「VP2651F」]
ポリマー混和剤(SBR固形分) 50質量部
[株式会社イーテック製「トマックスーパー」、SBRラテックス、
全固形分45%]
水(SBRラテックス由来の水を含む) 200質量部
比較例2
細骨材(フライアッシュバルーン)[太平洋セメント株式会社製「イースフィアSLG」]の量を、200質量部(458見掛け体積部)に変更した他は、比較例1と同様にしてモルタル組成物を得た。
実施例1
細骨材(フライアッシュバルーン)[太平洋セメント株式会社製「イースフィアSLG」]の量を、300質量部(726見掛け体積部)に変更した他は、比較例1と同様にしてモルタル組成物を得た。
実施例2
細骨材(フライアッシュバルーン)[太平洋セメント株式会社製「イースフィアSLG」]の量を、400質量部(964見掛け体積部)に変更した他は、比較例1と同様にしてモルタル組成物を得た。
比較例3
細骨材(フライアッシュバルーン)[太平洋セメント株式会社製「イースフィアSLG」]の量を、500質量部(1213見掛け体積部)に変更した他は、比較例1と同様にしてモルタル組成物を得た。
実施例3
比較例1の細骨材の種類及び量を、以下に変更した他は、比較例1と同様にしてモルタル組成物を得た。
細骨材(豊浦珪砂) 1200質量部(730見掛け体積部)
[旧 JIS R 5201で規定されている豊浦標準珪砂]
実施例4
細骨材の量を1300質量部(811見掛け体積部)に変更した他は、実施例3と同様にしてモルタル組成物を得た。
実施例5
細骨材の量を1400質量部(889見掛け体積部)に変更した他は、実施例3と同様にしてモルタル組成物を得た。
実施例6
細骨材の量を1500質量部(970見掛け体積部)に変更した他は、実施例3と同様にしてモルタル組成物を得た。
比較例1〜3に係るモルタル組成物及び実施例1〜6に係るモルタル組成物について、以下の試験を行い、この結果を表1に示した。なお、試験に供した供試モルタル組成物は、混合攪拌して得た後、10分間静置しておいたものである。
[貫入深さ試験]
JIS R 5201(セメントの物理試験方法)の8で用いるビカー針装置と、JIS A 6904(せっこうプラスター)の5.2で用いる軟度測定用棒(直径19mm×長さ45mm、中空アルミニウム製で質量50gのもの)を用いた。そして、供試モルタル組成物に軟度測定用棒を貫入させ、その貫入深さ(mm)を測定した。
[フロー試験]
JIS R 5201(セメント物理試験方法)の11に記載されているフロー試験を行い、フロー値(mm)を測定した。
[作業性1]
供試モルタル組成物を採取して手でまとめ、コンクリートの欠損部へ充填する際の塗りつけやすさを、以下の四段階で評価した。
◎:供試モルタル組成物が手で団子状にまとまり、容易に施工可能であった。
○:供試モルタル組成物が若干パサツクものの施工可能であった。
△:供試モルタル組成物が若干手について塗りつけにくいが、施工可能であった。
×:供試モルタル組成物が手ですくえない。べチャべチャ手について塗りつけられず、 施工不能であった。
[作業性2]
厚みを付けるために、供試モルタル組成物を複層充填する際の塗継性を、以下の五段階で評価した。
◎:供試モルタル組成物の塗り継ぎ面で剥離を生じることなく、容易に2層で5cm程 度の厚みが付けられた。
○:供試モルタル組成物に若干の振動や力を加えれば、塗り継ぎ可能であった。
△:塗り継ぎは可能であるが、隅角部の成形が困難であった。
×:供試モルタル組成物を塗り継ぐことができないが、塗り継ぎ界面に水やプライマー を塗布することや、振動又は力を加えることで塗り継ぎが可能であった。
××:供試モルタル組成物を塗り継ぐことができなかった。
[作業性3]
供試モルタル組成物を充填した後、その表面をコテにてならすとき、そのならしやすさを、以下の四段階で評価した。
◎:コテに供試モルタル組成物が付着しにくく、容易にならしやしく、かつ、成形が可 能であった。
○:コテに供試モルタル組成物が若干付着するが、コテを軽く清掃すれば、容易になら しやすく、かつ、成形が可能であった。
△:コテに供試モルタル組成物が若干付着し、ならし及び成形に手間を要した。
×:コテに供試モルタル組成物が付着し、ならし及び成形が困難であった。
[ダレ試験]
供試モルタル組成物を、縦10cm×横10cm×厚さ3cmとなるように、コンクリート平板に塗り付けた後、コンクリート平板を垂直に立てて、供試モルタル組成物を硬化させた。そして、隅角部の成形性と、硬化後における隅角部の頂点の変位を測定し、以下の四段階でダレ性を評価した。
◎:隅角部の成形が容易であり、硬化後における隅角部の頂点は、その変位が0mmで あった。
○:隅角部の成形が容易であり、硬化後における隅角部の頂点は、その変位が2mm以 内であった。
△:隅角部の成形が困難であった。
×:隅角部の成形が不能であった。
[曲げ強さ試験及び圧縮強さ試験]
JIS A 1171の記載に準じて、硬化したモルタル成形体の曲げ強さ及び圧縮強さを測定した。すなわち、供試モルタル組成物を縦40mm×横40mm×高さ160mmに成形した後、20℃で90%RHの条件で1日間湿空養生を行った。その後、20℃で60%RHの条件下で6日間乾燥養生を行って、硬化したモルタル成形体を得た。そして、このモルタル成形体の曲げ強さ(N/mm2)及び圧縮強さ(N/mm2)を測定した。
[見掛け密度]
供試モルタル組成物を縦40mm×横40mm×高さ160mmに成形した後、20℃で90%RHの条件で1日間湿空養生を行って、供試体を得た。この供試体の見掛け密度を、次式を用いて算出した。
見掛け密度(g/cm3)=供試体の質量(g)/供試体の体積(cm3







[表1]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実 施 例 比 較 例
────────────────── ─────────
1 2 3 4 5 6 1 2 3
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(b)/(a) 4.59 6.10 4.62 5.13 5.63 6.14 1.49 2.90 7.68
(d)/(a) 0.4 0.4 0.4 0.4 0.4 0.4 0.4 0.4 0.4
貫入深さ 10 3 0 0 0 0 30 20 0
フロー値 109 105 121 119 111 109 150 140 102
作業性1 ◎ ◎ △ ◎ ○ ○ × × ○
作業性2 ◎ ○ ◎ ○ ○ ○ △ △ ×
作業性3 ○ ◎ ○ ○ ○ ○ × × ◎
ダレ性 ◎ ◎ △ △ ◎ ◎ × × ◎
曲げ強さ 7.8 9.0 6.9 6.6 6.2 6.0 7.1 8.0 7.5
圧縮強さ 33.3 30.7 37.5 34.9 31.5 30.5 31.1 36.8 25.9
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表1の結果から明らかなように、実施例1〜6に係る各モルタル組成物は、貫入深さも浅く、フロー値も小さいものであり、流動性が殆ど無いことが分かる。したがって、コンクリートの欠損部に充填したときに、ダレにくいことが分かる。また、手での取り扱いやすさ(作業性1)、塗り継ぎ性(作業性2)及びコテでの取り扱い性(作業性3)も良好である。しかも、硬化後における曲げ強さや圧縮強さも、十分、実用性のある範囲内である。一方、セメントの見掛け体積に対して、細骨材の見掛け体積の少ない比較例1及び2に係るモルタル組成物は、貫入深さが深く、フロー値も大きい。したがって、ダレやすく、手で取り扱いにくく(作業性1が悪い)、しかもコテでも取り扱いにくい(作業性3が悪い)ものである。細骨材の見掛け体積が大きすぎる比較例3に係るモルタル組成物は、非流動性のものであるが、塗り継ぎ性(作業性2)が悪く、硬化後における圧縮強さが低く、実用に耐えないものである。

Claims (7)

  1. (a)水硬性セメント、
    (b)細骨材、
    (c)混和材料、及び
    (d)水
    を含有し、見掛け体積比が(b)/(a)=4〜6.5であり、かつ、質量比が(d)/(a)=0.3〜0.6であることを特徴とする断面補修用非流動性モルタル組成物。
  2. (b)が中空細骨材である請求項1記載の断面補修用非流動性モルタル組成物。
  3. 中空骨材が、フライアッシュバルーンである請求項2記載の断面補修用非流動性モルタル組成物。
  4. フロー値が100〜120mmである請求項1記載の断面補修用非流動性モルタル組成物。
  5. フロー値が100〜110mmである請求項4記載の断面補修用非流動性モルタル組成物。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の断面補修用非流動性モルタル組成物を得るための粉末組成物であって、
    (a)水硬性セメント、及び
    (b)細骨材、
    を含有し、見掛け体積比が(b)/(a)=4〜6.5であることを特徴とする粉末組成物。
  7. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の断面補修用非流動性モルタル組成物を、コンクリートの欠損部に充填することを特徴とするコンクリート構造物の欠損部の補修方法。
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