JP2006005136A - 搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、搬送を行う基板の材質や反りにより基板の吸着力が低下しても、確実に静電吸着により基板を保持して、搬送を行う基板搬送装置を提供することにある。
【解決手段】 本発明は、保持部に電極を形成し、電極に電圧を印加して、電極と被保持材との間に生じる電位差により電極と被保持材との間に静電保持力を発生させ、静電保持力により被保持材を保持して被保持材の搬送を行う搬送装置において、前記被保持材の搬送時に必要な必要保持力になるように、前記搬送装置の被保持材に対する静電保持力を変更することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は半導体製造システムにおいて、ウェハなどの基板を各々の処理ユニットに搬送するのに用いられる基板搬送装置に関するものである。
一般に半導体製造システムは複数の処理をウェハに行うことにより製造されており、各々の処理ユニットにウェハを搬送するために、基板搬送装置が用いられている。この基板搬送装置は、基板を搬送するときの速度及び加速度によって、基板がずれることがないように基板を保持し基板の搬送を行っている。従来の基板搬送装置では、基板を保持するための手段として、外周保持、VAC吸着による基板の保持を行っていた。
しかし外周保持による基板保持手段では、外周を保持していることにより基板の落下などはないが、平面的な保持力が摩擦力だけなのでウェハのずれは大きく、精密な基板搬送には用いることができない。
またVAC吸着保持による基板搬送装置では基板の保持力が大きいが、真空中で基板の保持をすることができない、また特殊パージ環境ではVACにより環境を悪化させてしまうといった問題があった。
そこで真空環境や特殊パージ環境での基板の保持手段として、静電チャックによる保持手段を用いた基板搬送装置の必要性が出てきている。
特開平07−060675号公報
しかし従来のVAC吸着による保持手段とは異なり、静電吸着による基板保持手段は、吸着手段として静電吸着を用いているので、静電チャックに同じ電圧を印加しても、基板の材質、又は基板の表面処理により基板の保持力に基板毎に変化が生じてしまう。
また静電吸着の吸着力は、基板とチャック間のギャップにも大きく影響されるので、基板のそりが反っていると基板を吸着保持する力が低下してしまう。
そのため静電チャックに一定の電圧を印加して基板の静電吸着を行っても、基板の材質や基板のそりにより吸着力が十分でないと、基板の搬送ができない、又はそのまま搬送を行うと基板を落下させてしまうといった問題が生じてしまう。
上記のような課題がでてきたため、本発明の目的は、搬送を行う基板の材質や反りにより基板の吸着力が低下しても、確実に静電吸着により基板を保持して、搬送を行う基板搬送装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本出願に係る第1の発明は、保持部に電極を形成し、電極に電圧を印加して、電極と被保持材との間に生じる電位差により電極と被保持材との間に静電保持力を発生させ、静電保持力により被保持材を保持して被保持材の搬送を行う搬送装置において、前記被保持材の搬送時に必要な必要保持力になるように、前記搬送装置の被保持材に対する静電保持力を変更することを特徴とする。
請求項2の発明では、前記搬送装置において、搬送中に、前記搬送装置の被保持材に対する静電保持力を、前記被保持材の搬送時に必要な必要保持力に変更することを特徴とする。
請求項3の発明では、前記搬送装置において、前記被保持材の搬送時に必要な必要保持力が、搬送時に被搬送物の位置ずれまたは落下することのない保持力であることを特徴とする。
請求項4の発明では、前記搬送装置において、電極と被保持材の間に蓄積される電荷に基づいて、前記搬送装置の被保持材に対する静電保持力を変更することを特徴とする。
請求項5の発明では、前記搬送装置において、電極と被保持材の間の静電容量に基づいて、前記搬送装置の被保持材に対する静電保持力を変更することを特徴とする。
請求項6の発明では、前記搬送装置において、前記搬送装置の電極に印可する電圧を変更するにより、被保持材に対する静電保持力を変更することを特徴とする。
請求項7の発明では、保持部に電極を形成し、電極に電圧を印加して、電極と被保持材との間に生じる電位差により電極と被保持材との間に静電保持力を発生させ、静電保持力により被保持材を保持して被保持材の搬送を行う搬送装置において、前記搬送装置の被保持材に対する静電保持力により前記搬送装置の搬送速度スケジュールの変更を行うことを特徴とする。
請求項8の発明では、前記搬送装置において、搬送中に、前記搬送装置の被保持材に対する静電保持力により前記搬送装置の搬送速度スケジュールの変更を行うことを特徴とする。
請求項9の発明では、前記搬送装置において、搬送速度スケジュールを被搬送物の位置ずれまたは落下することのない搬送速度スケジュールに変更することを特徴とする。
請求項10の発明では、前記搬送装置において、電極と被保持材の間に蓄積される電荷に基づいて、前記搬送装置の搬送速度スケジュールの変更を行うことを特徴とする。
請求項11の発明では、前記搬送装置において、電極と被保持材の間の静電容量に基づいて、前記搬送装置の搬送速度スケジュールの変更を行うことを特徴とする。
請求項12の発明では、保持部に電極を形成し、電極に電圧を印加して、電極と被保持材との間に生じる電位差により電極と被保持材との間に静電保持力を発生させ、静電保持力により被保持材を保持して被保持材の搬送を行う搬送装置において、前記搬送装置の被保持材に対する静電保持力が、前記被保持材の搬送時に必要な必要保持力に満たない場合、前記搬送装置の被保持材の搬送を中止することを特徴とする。
請求項13の発明では、前記搬送装置において、搬送中に、前記搬送装置の被保持材に対する静電保持力が、前記被保持材の搬送時に必要な必要保持力に満たない場合、前記搬送装置の被保持材の搬送を中止することを特徴とする。
請求項14の発明では、前記搬送装置において、前記搬送装置の被保持材の搬送を中止する際に、同時にエラーを発生することを特徴とする。
請求項15の発明では、前記搬送装置において、電極と被保持材の間に蓄積される電荷に基づいて、前記搬送装置の被保持材の搬送中止を判断することを特徴とする。
請求項16の発明では、前記搬送装置において、電極と被保持材の間の静電容量に基づいて、前記搬送装置の被保持材の搬送中止を判断することを特徴とする。
本発明によれば、静電チャックで基板を吸着保持して、各ユニットに基板を搬送する基板搬送装置おいて、基板と静電チャックの間の静電吸着力を算出して、基板搬送時に必要な静電吸着力になるように基板と静電チャックの間の静電吸着力を制御して基板の搬送を行うことにより、搬送を行う基板の材質や反りがあっても静電吸着力を維持することができるので、確実に基板を静電吸着保持して搬送を行うことができる。また同様に基板と静電チャックの間の静電吸着力を算出して、基板のずれや落下がない搬送速度及び搬送加速度で基板の搬送を行う事もできるので、搬送を行う基板の材質や反りによって基板保持力が低下しても、確実に基板を静電吸着保持して搬送を行うことができる。また基板搬送中も基板と静電チャックの間の静電吸着力を常に算出しているので、搬送中に静電吸着力が低下しても基板のずれ及び基板の落下による破損を確実に回避することができる。
以下、図面により本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の第1、第2実施例に係る基板搬送装置の側面図を示す。
この実施例において、図1のように、基板搬送装置は、ウェハ1の保持部としてフィンガー2と、処理ユニットのステージ3に対向する位置に、フィンガー2をステージ3に対して直線状に移動させるためにハンドアーム5、ハンドアーム6を折り曲げることができるハンド部7が構成されている。また、ハンド部7をZ方向に移動させてフィンガー2を昇降させるハンド昇降部9と、フィンガー2面上に保持されたウェハ1の向きを変えるためにハンド部7を回転させる時に使用されるハンド回転部8が設けられており、リニアガイド11でガイドされながら、ボールネジ12を回転させることにより並進させることのできる水平駆動機構10により、基板搬送装置が構成されている。この上記の搬送機構により基板搬送装置のハンド部7のフィンガー2は上下方向、円周方向、並進方向に移動することができ、ウェハ1をある所定の位置に搬送する機能を持つことができる。
また本発明の第1、第2実施例における基板搬送装置には、ウェハ1を吸着保持するための静電チャック部4がフィンガー2に構成されており、図2は本発明の基板搬送装置における双極型の静電チャック用電極を持ったフィンガー部の全体をあらわした上面図である。フィンガー2はアルミナ等の絶縁性のセラミックにより製作されており、ウェハ1の吸着を行う電極13がフィンガー2のウェハ吸着面側に構成されている。フィンガー2内部又は外部を通って、電極13には電線14が配線されており、図示していない電源部より電圧を電極13に印加することができる。また電極13の上には単結晶の絶縁層が電極13を覆うように構成されており、ウェハ保持時には絶縁層上にウェハ1を戴置する。
本発明の第1、第2実施例における基板搬送装置でのウェハの静電吸着方法は以下のとおりである。ウェハ1をフィンガー2上に戴置した後、静電チャック部4に所定の電圧を印加して、静電チャック部4とウェハ1との間に電位差を生じさせることにより、静電気力を発生させ、静電チャック4上にウェハ1を保持する。またウェハ1の搬送が終わり、ステージ3等にウェハ1を受け渡すときには、静電チャック部4に印加している電圧を切り、ウェハ1を静電チャック部4より開放する。
図3は、本発明の基板搬送装置における第1の実施例を示したブロック図である。基板搬送装置のフィンガー2に内蔵されている電極13は、電線14を介して電源部15に接続されている。ウェハ1を吸着保持する時に電源部15によりある一定の電圧を印加すると、電線14を介して電極部13に電気が流れ、電極13に電荷が蓄えられることにより、ウェハ1と電極13の間に静電気力が発生し、ウェハ1の吸着を行っている。本発明の基板搬送装置は電源部15と電極13の間の電線14に電流検出部16が配置されており、電極13に電荷が蓄えるときに流れる電流を計測することができるので、電流検出部16で検出した電流を時間で積分することにより電極13に蓄えられる電荷を計測することが可能となる。
基板搬送装置でウェハ1を所定の速度スケジュールで搬送するときに必要な必要静電気力A、また必要な必要静電気力Aを発生させるのに必要な必要電荷B、をあらかじめ測定して認識しておく。電極に蓄えられる電荷と電極に印可する電圧は比例することが分かっているので、電源部15の電圧を変化させることによりウェハ1と電極13の間にたまる電荷を変化させることができ、ウェハ1と電極13の間にたまる電荷を変化させることによりウェハ1と電極13の間に発生する静電気力を制御することができる。
よって本発明の基板搬送装置では、ウェハ1の搬送に必要な必要静電気力Aを発生させるために必要な必要電荷Bと、電流検出部16に流れる電流により求めた電極13に蓄えられている電荷とを演算部17において比較し、電極13に蓄えられている電荷を必要電荷Bにするための必要電圧を演算部17で計算し、電源部15の電圧を必要電圧に変化させるように演算部17より電源部15に指令を行う。このことにより本発明による基板搬送装置では、種々のウェハ1に対して一定の静電気力を発生させることができるので、所定の速度及び加速度によりウェハ1がずれたり落下することのない搬送が可能になる。
またこの実施例では、基板搬送装置のウェハ吸着時に電極13に流れる電流の積算により電極13に蓄えられる電荷を求め、電極13に蓄えられる電荷が所定の必要電荷Bになるように電圧を変化させ、ウェハ1と電極13の間に一定の静電気力が発生するようにしているが、フィンガー2の電極13でウェハ1を吸着している間も電極13に流れる電流値を積算することにより、ウェハ1吸着中の電極13に蓄えられている電荷量をモニターすることも可能になる。このことにより駆動時にウェハ1とフィンガー2との間の吸着力が低下し、電極13に蓄えられている電荷が減少することがあっても、電流検出部16に流れる電流値により電極13に蓄えられている電荷の低下を算出することができるので、電極13に蓄えられている電荷が必要電荷Bになるように電源部15の電圧を変化させることにより、ウェハ1とフィンガー2との間の吸着力を一定に保つことができる。このことにより本発明による第1実施例の基板搬送装置では、搬送中にウェハ1とフィンガー2との間の吸着力を一定に保つことができるので、搬送中のウェハ1のずれや落下による破損を防止することができる。
図4は、本発明の基板搬送装置における第2の実施例を示したブロック図である。本実施例では、基板搬送装置のフィンガー2に内蔵されている電極13は、電線14を介して電源部15に接続されており、ウェハ1と電極13間の静電容量を計測するための静電容量検出部19を構成している。
本実施例においても第1の実施例と同様に、ウェハ1を吸着保持する時に電源部15によりある一定の電圧を印加すると、電線14を介して電極13に電気が流れ、電極13に電荷が蓄えられることにより、ウェハ1と電極13の間に静電気力が発生しウェハ1の吸着を行っている。
第1実施例と同様に、基板搬送装置でウェハ1を所定の速度スケジュールで搬送するときに必要な必要静電気力A、また必要な必要静電気力Aを発生させるのに必要な必要電荷Bをあらかじめ測定して認識しておく。電極13に蓄えられる電荷は、電極13の静電容量と電極13に印可する電圧の積により求められることが分かっているので、静電容量検出部19によりウェハ1と電極13の静電容量を測定することができれば、電源部15の電圧を変化させることによりウェハ1と電極13の間にたまる電荷を変化させることができ、ウェハ1と電極13の間にたまる電荷を変化させることによりウェハ1と電極13の間に発生する静電気力を制御することができる。
よって本発明の基板搬送装置では、静電容量検出部19により測定されたウェハ1と電極13の間の静電容量と電極13に印可された電圧より、電極13に蓄えられている電荷を演算部17において演算し、ウェハ1の搬送に必要な必要静電気力Aを発生させるために必要な必要電荷Bと、演算部17により演算された電極13に蓄えられている電荷とを演算部17において比較し、電極13に蓄えられている電荷を必要電荷Bにするための必要電圧を演算部17で計算し、電源部15の電圧を必要電圧に変化させるように演算部17より電源部15に指令を行う。このことにより本発明による基板搬送装置では、種々のウェハ1に対して一定の静電気力を発生させることができるので、所定の速度及び加速度によりウェハがずれたり落下することのない搬送が可能になる。
またこの実施例では、基板搬送装置のウェハ吸着時に静電容量検出部19により測定されたウェハ1と電極13の間の静電容量より電極13に蓄えられている電荷を求め、電極13に蓄えられる電荷が所定の電荷になるように電圧を変化させ、ウェハ1と電極13の間に一定の静電気力が発生するようにしているが、フィンガー2の電極13でウェハ1を吸着している間も静電容量検出部19により測定されたウェハ1と電極13の間の静電容量を検出することにより、ウェハ1吸着中の電極13に蓄えられている電荷量をモニターすることも可能になる。このことにより駆動時にウェハ1とフィンガー2との間の吸着力が低下し、電極13に蓄えられている電荷が減少することがあっても、ウェハ1と電極13の間の静電容量を検出することにより電極13に蓄えられている電荷の低下を算出することができるので、電極13に蓄えられている電荷が必要電荷Bになるように15.電源部の電圧を変化させることにより、ウェハ1とフィンガー2との間の吸着力を一定に保つことができる。このことにより本発明による第2実施例の基板搬送装置では、搬送中もウェハ1とフィンガー2との間の吸着力を一定に保つことができるので、搬送中のウェハ1のずれや落下による破損を防止することができる。
第1実施例、第2実施例では、必要な必要静電気力Aを発生させるのに必要な所定電荷Bをあらかじめ認識し、電極13に蓄えられる電荷が必要電荷Bになるように電源部15の電圧を制御していた。しかし、ある一定の電圧に対して基準となる必要電荷Bが蓄えられたときに発生する必要静電気力Aをあらかじめ測定して認識しておき、ウェハ1を所定の速度スケジュールで搬送するときに必要な必要静電気力Aになるようにウェハ1と電極13の間に発生する静電気力を、電源部15の電圧により直接的に制御してもよい。
次に本発明の基板搬送装置における第3、第4の実施例の説明を行う。本実施例における基板搬送装置の構成は、第1、第2実施例において説明した図1の基板搬送装置の構成を同様であり、基板搬送装置は、ハンド部7のフィンガー2を上下方向、円周方向、並進方向に移動することができる機構を持っており、ウェハ1をある所定の位置に搬送する機能を持つことができる。
また第3、第4実施例におけるフィンガーの構成は、第1、第2実施例において説明した図2の双極型の静電チャック用電極を持ったフィンガー部の構成と同様であり、フィンガー2にはウェハ1の吸着を行う電極13が構成されており、電源部15より電圧を電極13に印加することができる。
また第3、第4の実施例におけるウェハの静電吸着方法も第一の実施例において説明したウェハの静電吸着方法と同様であり、ウェハ1をフィンガー2上に戴置した後、静電チャック部4に所定の電圧を印加して、静電チャック部4とウェハ1との間に電位差を生じさせることにより、静電気力を発生させ、静電チャック4上にウェハ1を保持する。またウェハ1の搬送が終わり、ステージ3等にウェハ1を受け渡すときには、静電チャック部4に印加している電圧を切り、ウェハ1を静電チャック部4より開放する。
図5は、本発明の基板搬送装置における第3の実施例を示したブロック図である。基板搬送装置のフィンガー2に内蔵されている電極13は、電線14を介して電源部15に接続されている。ウェハ1を吸着保持する時に電源部15によりある一定の電圧を印加すると、電線14を介して電極部13に電気が流れ、電極13に電荷が蓄えられることにより、ウェハ1と電極13の間に静電気力が発生し、ウェハ1の吸着を行っている。本発明の基板搬送装置は電源部15と電極13の間の電線14に電流検出部16が配置されており、電極13に電荷が蓄えるときに流れる電流を計測することができるので、電流検出部16で検出した電流を時間で積分することにより電極13に蓄えられる電荷を計測することが可能となる。
電極13に基準となる基準電荷Dが蓄えられたときにウェハ1と電極13の間に発生する基準静電気力Eをあらかじめ測定して認識しておく。静電気力は電荷の2乗に比例することが分かっているので、基準電荷Dと実際に電極13に蓄えられる電荷の電荷比率を求めることができれば、基準静電気力Eとウェハ1と電極13の間に発生する基準静電気力の比率は求められた電荷比率の2乗の比率になっている。よって基準電荷Dと実際に電極13に蓄えられる電荷の電荷比率と基準静電気力Eより、ウェハ1を電極13に吸着したときの静電気力を求めることができる。
そこで、電流検出部16に流れる電流により求めた電極13に蓄えられる電荷により、演算部17において基準電荷Dと電極13に蓄えられる電荷の電荷比率を求め、求められた電荷比率と基準静電気力Eより、ウェハ1と電極13間に実際に働いている静電気力を演算部17において算出する。算出した現状の静電気力より、ウェハ1がずれたり落下することのない最大加速度及び最大速度を算出して、各軸の駆動モータ部18に対して算出した現状の静電気力における最大速度及び最大加速度での搬送速度スケジュールの指令を行い、各軸のモータの駆動を行う。このことにより本発明による基板搬送装置では、種々のウェハ1に対して最適な速度及び加速度による搬送が可能になる。
またこの実施例では、基板搬送装置のウェハ吸着時に電極13に流れる電流の積算により静電気力を算出し、駆動時の搬送速度スケジュールを決定しているが、フィンガー2の電極13でウェハ1を吸着している間は電極13に流れる電流値を積算することにより、ウェハ吸着中の電極13に蓄えられている電荷量を算出することも可能になる。このことにより駆動時に突然にウェハ1とフィンガー2との間の吸着力が低下することがあっても、電流検出部16に流れる電流値の変化によりウェハ吸着力の低下を算出することができるので、速度及び加速度を落としてウェハ1を搬送したり、ウェハ1の搬送を停止することにより、ウェハ1のずれや落下による破損を防止することができる。
図6は、本発明の基板搬送装置における第4の実施例を示したブロック図である。本実施例では、基板搬送装置のフィンガー2に内蔵されている電極13は、電線14を介して電源部15に接続されており、ウェハ1と電極13間の静電容量を計測するための静電容量検出部19を構成している。
第3実施例と同様に、基準となる基準静電容量Fに対してある一定の基準電圧Gを印加したときの基準静電気力Hをあらかじめ測定して認識しておく。電極13に蓄えられる電荷は静電容量と電圧の積により求められることが分かっており、静電気力は電荷の2乗に比例しているので、基準静電容量Fと基準電圧Gの積により求めた基準電荷Iと、測定した静電容量と実際に印可した電圧の積により求めた電荷との電荷比率を求めることができれば、基準静電気力Hとウェハ1と電極13の間に発生する基準静電気力の比率は求められた電荷比率の2乗の比率になっている。よって基準静電容量Fと基準電圧Gにより求めた基準電荷Iと、実際に測定した静電容量と実際に印可した電圧により求めた電荷と、基準静電気力Hにより、ウェハ1を電極13に吸着したときの静電気力を求めることができる。算出した静電気力より、ウェハ1がずれたり落下することのない最大加速度及び最大速度を算出して、各軸の駆動モータ部18に対して現状の吸着力における最大速度及び最大加速度での搬送速度スケジュールの指令を行い、各軸のモータの駆動を行う。このことにより本発明による基板搬送装置では、種々の1.ウェハに対して最適な速度及び加速度による搬送が可能になる。
また本実施例においてもウェハ1を静電吸着している間、ウェハ1と電極13間の静電容量を常に計測することにより、駆動時に突然にウェハ1とフィンガー2との間の吸着力が低下することがあっても、ウェハ1と電極13間の静電容量の変化によりウェハ吸着力の低下を算出することができるので、速度及び加速度を落としてウェハ1の搬送を行ったり、ウェハ1の搬送を停止することによりウェハ1のずれや落下による破損を防止することができる。
本発明における第3、第4実施例では、電流検出部16または静電容量検出部19より測定した、電極13に蓄えられる電荷またはウェハ1と電極13間の静電容量により、ウェハ吸着時またはウェハ搬送時のウェハ1の静電吸着力を求め、現状の吸着力における最大速度及び最大加速度での搬送速度スケジュールで搬送することにより、ウェハ1のずれや落下による破損を防止することができる。しかし、決められた搬送速度スケジュールで搬送する際に必要な静電吸着力をあらかじめ演算部17において認識しておき、電流検出部16または19.静電容量検出部19より測定した、電極13に蓄えられる電荷またはウェハ1と電極13間の静電容量により求めたウェハ1の静電吸着力が必要な静電吸着力に満たなかった場合、吸着力不足によるエラーを出し、ウェハ1の搬送を中止することにより、ウェハ1と電極13の間の吸着力不足によるウェハ1のずれや落下による破損を防止することもできる。
本発明における実施例では、フィンガーの電極が二枚である双極型の静電吸着を用いた基板搬送装置について記載したが、フィンガーの電極が一枚でウェハから導通を取る方式の単極型の静電吸着を用いた基板搬送装置においても同様の効果を得ることができる。
また本発明における実施例では、アームの伸縮によりウェハの搬送を行う三関節ロボットについて記載したが、アームの直動によりウェハの搬送を行うスカラーロボットやウェハを保持してXYθZ方向の駆動可能なステージなど、ウェハを保持して搬送を行う搬送装置のすべてに対して適用することができる。また、ウェハを静電気力により保持して搬送を行う搬送装置だけでなく、ウェハを保持して移動して処理を行うステージ等にも同様に適用することができる。
また本発明における実施例では、基板搬送装置の静電吸着による搬送対象物はウェハについてのみ記載したが、例えば標準的なレチクル、または確実な静電吸着を行うために表面処理を行ったレチクルのように静電吸着により吸着をすることができる搬送物ならば何でも良い。また基板を静電吸着している静電チャックを搬送装置で搬送する場合でも、搬送装置から静電チャックに供給している電圧及び電流等により、ウェハと静電チャック間の静電気力を算出することができるので、基板を静電吸着している静電チャックを搬送する搬送装置においても同様の効果を得ることができる。
本発明の第1、2、3、4実施例に係る基板搬送装置の側面図を示す。 本発明に係る基板搬送装置における双極型の静電チャック用電極を持ったフィンガー部の全体をあらわした上面図である。 本発明に係る基板搬送装置における第1の実施例を示したブロック図である。 本発明に係る基板搬送装置における第2の実施例を示したブロック図である。 本発明に係る基板搬送装置における第3の実施例を示したブロック図である。 本発明に係る基板搬送装置における第4の実施例を示したブロック図である。
符号の説明
1 ウェハ
2 フィンガー
3 ステージ
4 静電チャック部
5 ハンドアーム
1,6 ハンドアーム
2,7 ハンド部
8 ハンド回転部
9 ハンド昇降部
10 水平駆動機構
11 リニアガイド
12 ボールネジ
13 電極
14 電線
15 電源部
16 電流検出部
17 演算部
18 駆動モータ部
19 静電容量検出部

Claims (16)

  1. 保持部に電極を形成し、電極に電圧を印加して、電極と被保持材との間に生じる電位差により電極と被保持材との間に静電保持力を発生させ、静電保持力により被保持材を保持して被保持材の搬送を行う搬送装置において、前記被保持材の搬送時に必要な必要保持力になるように、前記搬送装置の被保持材に対する静電保持力を変更することを特徴とする搬送装置。
  2. 前記搬送装置において、搬送中に、前記搬送装置の被保持材に対する静電保持力を、前記被保持材の搬送時に必要な必要保持力に変更することを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  3. 前記搬送装置において、前記被保持材の搬送時に必要な必要保持力が、搬送時に被搬送物の位置ずれまたは落下することのない保持力であることを特徴とする請求項1又は2に記載の搬送装置。
  4. 前記搬送装置において、電極と被保持材の間に蓄積される電荷に基づいて、前記搬送装置の被保持材に対する静電保持力を変更することを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の搬送装置。
  5. 前記搬送装置において、電極と被保持材の間の静電容量に基づいて、前記搬送装置の被保持材に対する静電保持力を変更することを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の搬送装置。
  6. 前記搬送装置において、前記搬送装置の電極に印可する電圧を変更するにより、被保持材に対する静電保持力を変更することを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の搬送装置。
  7. 保持部に電極を形成し、電極に電圧を印加して、電極と被保持材との間に生じる電位差により電極と被保持材との間に静電保持力を発生させ、静電保持力により被保持材を保持して被保持材の搬送を行う搬送装置において、前記搬送装置の被保持材に対する静電保持力により前記搬送装置の搬送速度スケジュールの変更を行うことを特徴とする搬送装置。
  8. 前記搬送装置において、搬送中に、前記搬送装置の被保持材に対する静電保持力により前記搬送装置の搬送速度スケジュールの変更を行うことを特徴とする請求項7に記載の搬送装置。
  9. 前記搬送装置において、搬送速度スケジュールを被搬送物の位置ずれまたは落下することのない搬送速度スケジュールに変更することを特徴とする請求項7又は8に記載の搬送装置。
  10. 前記搬送装置において、電極と被保持材の間に蓄積される電荷に基づいて、前記搬送装置の搬送速度スケジュールの変更を行うことを特徴とする請求項7〜9のいずれか記載の搬送装置。
  11. 前記搬送装置において、電極と被保持材の間の静電容量に基づいて、前記搬送装置の搬送速度スケジュールの変更を行うことを特徴とする請求項7〜9のいずれか記載の搬送装置。
  12. 保持部に電極を形成し、電極に電圧を印加して、電極と被保持材との間に生じる電位差により電極と被保持材との間に静電保持力を発生させ、静電保持力により被保持材を保持して被保持材の搬送を行う搬送装置において、前記搬送装置の被保持材に対する静電保持力が、前記被保持材の搬送時に必要な必要保持力に満たない場合、前記搬送装置の被保持材の搬送を中止することを特徴とする搬送装置。
  13. 前記搬送装置において、搬送中に、前記搬送装置の被保持材に対する静電保持力が、前記被保持材の搬送時に必要な必要保持力に満たない場合、前記搬送装置の被保持材の搬送を中止することを特徴とする請求項12に記載の搬送装置。
  14. 前記搬送装置において、前記搬送装置の被保持材の搬送を中止する際に、同時にエラーを発生することを特徴とする請求項12又は13に記載の搬送装置。
  15. 前記搬送装置において、電極と被保持材の間に蓄積される電荷に基づいて、前記搬送装置の被保持材の搬送中止を判断することを特徴とする請求項12〜14のいずれか記載の搬送装置。
  16. 前記搬送装置において、電極と被保持材の間の静電容量に基づいて、前記搬送装置の被保持材の搬送中止を判断することを特徴とする請求項12〜14のいずれか記載の搬送装置。
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