JP2006002198A - 溶接歪の少ない鋼板 - Google Patents

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【課題】 薄手材において、形状を確保しつつ、中温強度が高く溶接歪の少ない鋼板を提供する。
【解決手段】 質量%で、C:0.002〜0.030%、Si:0.05〜0.5%、Mn:0.2〜2.0%、Al:0.005〜0.10%、N:0.0010〜0.0080%、Nb:0.060〜0.30%を含み、P≦0.025%、S≦0.010%であり、残部Feおよび不可避的不純物からなり、固溶Nb含有量が0.040質量%以上であり、ミクロ組織が、平均粒径15μm以下のベイナイトを面積%で70%以上含むことを特徴とする溶接歪の少ない鋼板である。さらにミクロ組織が、平均粒径15μm以下のフェライトを含む。鋼板は板厚が10mm以下であり、溶接構造用である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、造船、海洋構造物、建築、橋梁、土木等に用いられる鋼板の溶接作業時に発生する溶接歪の少ない薄手の鋼板に関するものである。
従来、各種鋼構造物における鋼材の溶接時には溶接金属の凝固収縮およびその後の冷却と相変態による収縮、膨張により、例えば、隅肉溶接の継ぎ手形状の場合には、角変形と呼ばれる変形が発生する。角変形は、圧縮荷重が負荷されると座屈強度の低下をもたらし、構造強度を低下させる。また、角変形を拘束治具により強制的に防止しようとする場合には過大な残留応力の発生、寸法精度の低下という現象が生じることとなる。そこで、溶接時に発生した残留応力を局所的な加熱により矯正する手法が経験的に多数提案され実施されている。しかし、溶接部の再加熱によって鋼材の材質劣化を生じること、矯正作業にかかる多大の時間と費用は実質的に重大な障害となっており、これを軽減もしくは省略することが可能な鋼材の開発が切望されている。
特許文献1には、上記問題点を解決するための一つの技術として、ミクロ組織に所定量以上のベイナイトを含ませることで溶接歪を低減できる鋼板が開示されている。ミクロ組織のベイナイトを30%以上とし、降伏強度を高めることで、溶接変形の生ずる400℃以上の中温域の降伏強度を高めることが可能となり、その結果、通常鋼構造物で実施される隅肉溶接時の溶接変形量を1/2以下に低減できるとしている。
特許文献2によると、一般に溶接時には、ビードに近い位置は高温にさらされるため、熱応力が降伏強度を直ちに超えて塑性変形が進む。この部分は冷却時に収縮するために、変形を生じる。一方、溶接ビードから離れた位置では鋼板温度があまり上昇しないため、ビードの位置よりかなり遅れて熱応力が降伏強度を超える。このときの降伏強度が十分高ければ、溶接ビードに近い位置が収縮して変形を起こそうとしても、その変形の大きな抵抗となる。
特許文献2では上記知見に基づき、溶接変形を最小限に抑えるためには、400〜600℃という中温域における降伏強度を高めることが有効であるとした上で、400〜600℃の中温降伏強度は、組織の影響を受けつつ、析出物の寄与が大きくなってくる領域であり、中温強度を高めるためには、構成組織の粒径を微細に保ち、ベイナイトまたはマルテンサイトを一定量以上確保した上で、微細な分散・析出粒子を多量に存在せしめる必要があるとした。そして特許文献2には、ミクロ組織が、平均粒径20μm以下のベイナイト及び/又はマルテンサイトを面積%で20%以上、平均粒径20μm以下のフェライトおよび/又はパーライト組織からなり、更に、平均粒径0.2μm以下の炭窒化物を面積%で0.1〜10%含むことを特徴とする溶接歪の少ない鋼板が記載されている。
特開平6−172921号公報 特開2003−268484号公報
溶接変形を低減するためには、400〜600℃の中温域における降伏強度を高めることが必要で、それには圧延後水冷によってベイナイト主体の組織にするのが有効である。しかし、板厚が概ね10mm以下の薄手材においては、圧延後に鋼板を水冷すると鋼板の形状が確保できない場合があるので、水冷による組織制御が実質的に困難である。そのため、従来の方法では薄手材について中温域強度の向上には限界があった。
また、薄手材は剛性が低く、構造物の組立途中で種々の歪が付与されるために、局部的に降伏強度が低下したり、残留応力が発生する可能性があり、これが溶接変形量の増加、およびそのばらつき拡大の原因となっていた。そのため、薄手材の溶接変形を安定して低いレベルに抑えることは非常に困難であった。
さらに、本発明が対象とする薄手材において溶接歪を低減するためには、厚手材に比較して中温域の強度としてより高い強度を確保することが必要である。
本発明においては、薄手材において、形状を確保しつつ、中温強度が高く溶接歪の少ない鋼板を提供することを目的とする。
即ち、本発明の要旨とするところは以下の通りである。
(1)質量%で、C:0.002〜0.030%、Si:0.05〜0.5%、Mn:0.2〜2.0%、Al:0.005〜0.10%、N:0.0010〜0.0080%、Nb:0.060〜0.30%を含み、P≦0.025%、S≦0.010%であり、残部Feおよび不可避的不純物からなり、固溶Nb含有量が0.040質量%以上であり、ミクロ組織が、平均粒径15μm以下のベイナイトを面積%で70%以上含むことを特徴とする溶接歪の少ない鋼板。
(2)さらに質量%で、Mo:0.05〜0.50%、V:0.005〜0.10%、W:0.05〜0.50%、Ta:0.05〜0.50%、Cu:0.05〜1.5%、Ni:0.05〜3.5%、Cr:0.05〜1.0%、Ti:0.005〜0.10%、B:0.0002〜0.0030%、Ca:0.0003〜0.0050%、REM:0.0005〜0.0060%の1種または2種以上を含むことを特徴とする上記(1)に記載の溶接歪の少ない鋼板。
(3)ミクロ組織が、平均粒径15μm以下のフェライトを含むことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の溶接歪の少ない鋼板。
(4)板厚が10mm以下であり、溶接構造用であることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の溶接歪の少ない鋼板。
(5)上記(4)に記載の溶接歪の少ない鋼板を用いてなることを特徴とする溶接構造物。
本発明は、Nb含有量を0.060質量%以上、Nbの固溶量を0.040質量%以上とすることにより、圧延後に水冷を施すことなく、ベイナイトを面積率で70%以上とし、ベイナイトの平均粒径を15μm以下とし、常温強度を必要とされる範囲内に保持しつつ、中温強度が高く溶接歪の少ない薄手の鋼板を提供することができる。
板厚が10mm以下の鋼板において溶接変形を低減するためには、400〜600℃の中温域における降伏強度を高めることが必要で、そのためには結晶組織としてベイナイトを面積率で70%以上としてベイナイト主体の組織にすることが有効である。ベイナイトは変態に伴って発生する高密度の転位を多く含んでおり、これは常温から中温域において塑性変形に対する抵抗となるために降伏強度を高めることができる。ベイナイト面積率は90%以上とするとより好ましい。
本発明は、C:0.002〜0.030%、Nb:0.060〜0.30%とし、固溶Nb量を0.040質量%以上とすることにより、圧延後の鋼板を水冷することなくベイナイト面積率を上記範囲とすることを可能とした。
本発明はまた、Nbの固溶量を0.040質量%以上とすることにより、上記のようにベイナイト面積率を確保するとともに、固溶Nb確保により常温での上降伏点を不明確にすることで、構造物組立過程における局部的な降伏強度変化や残留応力の影響を低減させ、変形のばらつきも抑制することができる。
さらに、ベイナイトの平均粒径(パケット径)を15μm以下とし、さらに好ましくはフェライト平均粒径を15μm以下とする。ベイナイトの平均粒径が15μm超であると、固溶強化に際しても中温域における転位の運動を抑えることができず、降伏強度が低下すると同時に、靭性も劣化してしまう。その結果溶接角変形δが大きくなってしまうからである。フェライトの平均粒径を15μm以下と規定したのも同様の理由である。
次に本発明の鋼板の成分限定理由について説明する。
Cは、圧延後空冷ままでもベイナイト組織を形成させるために、0.002質量%以上は含有する必要がある。一方、0.030質量%を超えると固溶Nbを必要量確保できなくなるとともに、溶接性も阻害することとなるので、上限を0.030%とする。
Siは、脱酸上必要な元素であり、更に強度を高める上で有効な元素であるので0.05%を下限とし、溶接性、溶接継手靭性の劣化を防止するために1.0%を上限とした。
Mnは、ベイナイト組織化および強度と靭性を確保のために0.2%を下限として添加し、多量の添加は焼入れ性を増加させ硬化組織を生成させ、また溶接性を劣化させるので2.0%を上限とする。
Alは、脱酸上必要な元素であるので0.005%を下限とし、多量の添加は鋼の清浄度を損なうので0.10%を上限とした。
Nは、Alと結合し、鋼材の結晶粒を微細化し、靭性を高めるのに有効な0.0010%を下限とし、多量に添加すると鋼材の靭性を損なうので0.0080%を上限とした。
不純物であるPおよびSは、それぞれ母材および溶接継手靭性を所望のレベルに維持するため、P≦0.025%、S≦0.010%とした。
Nbは、Ar3変態点を下げてベイナイト組織を形成させやすくするために0.060%以上含有させる。一方0.30%を超えると溶接性、靭性を顕著に劣化させるので、上限を0.30%とする。
本発明では、固溶Nb含有量を0.040%以上とする。これにより、前述のとおり、圧延後に水冷を行わなくてもベイナイト組織を70%以上とすることが可能となり、さらに常温での上降伏点を不明瞭にし、組み立て工程での材質変形を受けにくくするとともに、高温強度が析出物の状態により依存しなくなり、溶接変形のばらつきを小さくすることができる。
固溶Nb含有量を0.040%以上とするため本発明においては、Nb含有量を0.060%以上とし、C含有量を0.030%以下としている。さらに圧延工程で析出物が顕著に生成しないように、制御圧延は最小限にとどめるのがよい。
更に、上記元素に加え、Mo、V、W、Taの1種または2種以上を含有させる。これら元素は、ベイナイト組織化、固溶強化により常温及び中温域の降伏強度を高めるのに有効な元素であるので、固溶強化を有効活用することにより、本発明による溶接歪みの少ない鋼板のミクロ組織と高降伏強度を得ることができる。Mo,W,Taについては0.05%、Vについては0.005%をそれぞれ下限とし、多量の添加は溶接性、溶接継手靭性を損なうので上限をMo,W,Taについて0.50%、Vについては0.10%をそれぞれ上限とした。
本発明は更に、上記元素に加え、Cu,Ni,Cr,Ti,B,Ca,REMの1種または2種以上を含有することで、本発明による溶接歪みの少ない鋼板のミクロ組織と高降伏強度を得ることができる。その各添加元素の添加理由を説明する。
Cu及びCrは、ベイナイトまたはマルテンサイト組織化とともに強度を高めるのに有効な元素であるので、0.05%をそれぞれ下限とし、多量の添加は溶接継手靭性を損なうので、Cuについては1.5%、Crについては1.0%を上限とした。
Niは、靭性を損なうことなくベイナイトまたはマルテンサイト組織化するのに有効な元素であるが一方で高価な元素であるので、経済性の点から0.05〜3.5%の範囲で添加する。
Tiは、溶接熱影響部の靭性確保に有効な元素であるため0.005%を下限とし、更に過剰な添加による靭性の劣化を防止するために0.10%を上限とする。
Bは、ベイナイトまたはマルテンサイト組織化とともに鋼材の強度を高め、かつ溶接熱影響部の結晶粒微細化に有効な元素であるが過剰な添加は靭性を劣化させるで0.0002〜0.0030%の範囲に限定した。
Caは、硫化物の形態制御に有効な元素であるが多量の添加は鋼の清浄度を損なうので0.0003〜0.0050%の範囲に限定した。また、REMは、溶接熱影響部の組織を微細化し、靭性を高めるのに有効な元素であるが、多量の添加は鋼の清浄度を損なうので0.0005〜0.0060%の範囲に限定した。
次に、本発明において規定した鋼のミクロ組織の限定理由について説明する。
一般に溶接時には、ビードに近い位置は高温にさらされるため、熱応力が降伏強度を直ちに超えて塑性変形が進む。この部分は冷却時に収縮するために、変形を生じる。一方、溶接ビードから離れた位置では鋼板温度があまり上昇しないため、ビードの位置よりかなり遅れて熱応力が降伏強度を超える。このときの降伏強度が十分高ければ、溶接ビードに近い位置が収縮して変形を起こそうとしても、その変形の大きな抵抗となる。溶接変形を最小限に抑えるためには、400〜600℃という中温域における降伏強度を高めることが有効である。特に板厚が略10mm以下の薄手材においては、中温域の降伏強度をより高い強度とすることが必要である。
中温域の降伏強度を高めて溶接変形を抑制するためには、中温域における転位の運動の抵抗となるものを多量に導入することが必要である。この抵抗としては、析出物粒子、固溶原子、転位などがあるが、鋼板の板厚が薄い場合には局部的な温度ばらつきの影響を受けにくい固溶原子や転位を活用することがより望ましい。もともと転位を多量に含んでいるベイナイト組織は、中温域強度を高めるのに効果的である。薄手材の溶接変形を抑制できる程度に中温域強度を高めるためには、ベイナイト分率を70%以上、かつベイナイトの粒径(パケット径)を15μm以下とする必要がある。ベイナイト分率は90%以上とするとより好ましい。
図1にベイナイト分率と角変形量δとの関係を示す。使用した鋼板の板厚は5〜12mmであり、ベイナイト分率以外の条件については、いずれのプロットも本発明の範囲内にある。図1に示すように、ベイナイト分率が本発明の70%以上であれば、角変形量δを0.5×10-2radian以下と極めて小さい値とすることができる。
ベイナイトの面積分率が上記範囲である本発明の鋼のミクロ組織は、残余の結晶は主にフェライトとなる。本発明においては好ましくはフェライトの平均粒径を15μm以下と規定する。粒径が大きくなると強度低下の原因となり得るからである。
本発明の鋼板は、板厚が10mm以下の場合において特に好ましい結果を得ることができる。板厚が10mm以下の場合、圧延後に水冷を用いる従来の方法では鋼板形状を確保することが困難であるのに対し、本発明は水冷を必要としないので、板厚が10mm以下でも良好な形状を確保できるからである。
また、本発明の鋼板は溶接構造用として特に適している。溶接時の溶接歪を少なくすることができるからである。
本発明の溶接構造物は、本発明の鋼板を用いてなる。これにより、溶接後の溶接歪が少ない溶接構造物を得ることが可能となる。
本発明の鋼板の製造方法については、特に限定されない。圧延後に鋼板を水冷することなく、空冷ままで本発明で必要とするミクロ組織を得ることができる。圧延後に水冷を行わないので、薄手材であっても鋼板の形状を良好に確保することができる。
ただし、結晶粒径を15μm以下にするために加熱温度を上げすぎない、あるいはオーステナイト再結晶での圧下率を十分確保することが必要である。また、ベイナイト分率を70%以上、かつ固溶Nbを0.040%以上確保するためには、制御圧延の温度を高く、圧下率を小さく制限して最小限にとどめる必要がある。
表1に示す化学成分を有する鋳片を用いて本発明を適用した。表2には製造した鋼板の板厚、固溶Nb量、鋼板母材の組織、鋼板の機械的性質示す。No.1〜8が本発明例であり、No.9〜16が比較例である。
このようにして製造した鋼板を用い、図3に示すように評価対象材を配置し、4ヶ所について仮付け溶接して、立板を拘束したまま、表3に示す溶接条件で両側1パス溶接してT型隅肉溶接を行った。角変形量は図2に示すように、wとdの測定値から算出した。測定した角変形量及び割れ発生有無を表2に示す。
Figure 2006002198
Figure 2006002198
Figure 2006002198
表2から明らかなように、本発明例No.1〜8は、成分、製造条件、組織が本発明の範囲内であるために、溶接角変形量は0.5×10-2radian以下と極めて小さくなっている。
一方、比較例のNo.9〜16は、成分、製造条件、組織のいずれかが本発明の範囲から逸脱しているために、中温域での強度が低下しているか、あるいは溶接時に割れが発生し、いずれも角変形量が大きくなっている。
No.9、10、12、14、16は、固溶Nb量とベイナイト分率の一方または両方が確保できず、No.15はベイナイト粒径が本発明範囲から外れ、そのために中温域の降伏強度が低下し、角変形量が大きな値となった。No.9はC含有量が高すぎNb含有量が低すぎるために固溶Nb量が必要量確保できず、ベイナイト分率が低下し、中温域の強度を確保できなかった。No.10はC含有量が低かったためにベイナイト分率が確保できなかった。No.12はNb含有量が低かったために固溶Nb量が確保できずベイナイト分率が低い値となった。No.14は制御圧延時の圧下率が大きかったためにフェライトが生成してしまい、ベイナイト分率が確保できなかった。No.16は制御圧延の圧下率が大きく温度も低いために圧延中にNbが顕著に析出してしまい、固溶Nb量が確保できずベイナイト分率が低下した。No.15は加熱温度が高すぎたためにオーステナイトが粗大し、圧延工程での再結晶が十分進行せず、ベイナイト粒径を微細化できなかった。
No.11はC濃度が高すぎ、No.13はNb濃度が高すぎ、いずれも溶接時に割れが発生したため、角変形量が大きかった。
ベイナイト分率と角変形量δの関係を示す図である。 T型隅肉溶接を行った材料の角変形量の算定方法を説明する図である。 T型隅肉溶接の施工方法を説明する図である。

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.002〜0.030%、Si:0.05〜0.5%、Mn:0.2〜2.0%、Al:0.005〜0.10%、N:0.0010〜0.0080%、Nb:0.060〜0.30%を含み、P:≦0.025%、S:≦0.010%であり、残部Feおよび不可避的不純物からなり、
    固溶Nb含有量が0.040質量%以上であり、
    ミクロ組織が、平均粒径15μm以下のベイナイトを面積%で70%以上含むことを特徴とする溶接歪の少ない鋼板。
  2. さらに質量%で、Mo:0.05〜0.50%、V:0.005〜0.10%、W:0.05〜0.50%、Ta:0.05〜0.50%、Cu:0.05〜1.5%、Ni:0.05〜3.5%、Cr:0.05〜1.0%、Ti:0.005〜0.10%、B:0.0002〜0.0030%、Ca:0.0003〜0.0050%、REM:0.0005〜0.0060%の1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の溶接歪の少ない鋼板。
  3. ミクロ組織が、平均粒径15μm以下のフェライトを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の溶接歪の少ない鋼板。
  4. 板厚が10mm以下であり、溶接構造用であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の溶接歪の少ない鋼板。
  5. 請求項4に記載の溶接歪の少ない鋼板を用いてなることを特徴とする溶接構造物。
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