JP2005538096A - 抗ウイルス7−デアザd−ヌクレオシドおよびその使用方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、一般には抗ウイルス化合物、特に抗ウイルス7-デアザD-ヌクレオシドおよび類縁体、またはその誘導体に関する。本発明は、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を治療または予防するためのそのような化合物の使用、およびHBV感染の生物学的機序を調べるためのそのような化合物の使用にも関する。
Description
関連出願に対する相互参照
本出願は、2002年7月25日出願の米国特許仮出願第60/398,424号の恩典を主張し、この仮出願はその全体が参照として本明細書に組み込まれる。
本出願は、2002年7月25日出願の米国特許仮出願第60/398,424号の恩典を主張し、この仮出願はその全体が参照として本明細書に組み込まれる。
発明の分野
本発明は一般には感染症の治療に関し、より具体的には、抗ウイルス剤、特に抗ウイルスD-ヌクレオシドおよびその誘導体、より詳細には抗ウイルス7-デアザD-ヌクレオシドおよびその誘導体の調製および治療的使用のための方法および化合物に関する。
本発明は一般には感染症の治療に関し、より具体的には、抗ウイルス剤、特に抗ウイルスD-ヌクレオシドおよびその誘導体、より詳細には抗ウイルス7-デアザD-ヌクレオシドおよびその誘導体の調製および治療的使用のための方法および化合物に関する。
関連技術の説明
ヒトB型肝炎ウイルス(HBV)に起因するものなどのウイルス感染は、肝疾患の主な原因であり、肝硬変および肝細胞癌(HCC)などのより重篤な合併症に進行することもある。ヌクレオシドおよびヌクレオチド類縁体は抗ウイルス化合物の可能性があるものとして長らく研究されてきた。
ヒトB型肝炎ウイルス(HBV)に起因するものなどのウイルス感染は、肝疾患の主な原因であり、肝硬変および肝細胞癌(HCC)などのより重篤な合併症に進行することもある。ヌクレオシドおよびヌクレオチド類縁体は抗ウイルス化合物の可能性があるものとして長らく研究されてきた。
例えば、いくつかのD-ヌクレオシド類縁体が研究され、現在、HIV逆転写酵素阻害剤(AZT、ddI、ddCおよびd4T)を含む抗ウイルス剤として用いられている。7-デアザグアノシンおよび3-デアザグアニンヌクレオシドおよびヌクレオチドを含むいくつかのヌクレオシド類縁体は、特定のDNAおよびRNAウイルスに対する抗ウイルス活性を示している(例えば、RevankerらJ. Med. Chem. 27:1389, 1984参照)。特定の7-および9-デアザグアニンC-ヌクレオシドはセムリキ森林ウイルスの致死的攻撃に対してマウスを防御する能力を示す(Girgisら、J. Med. Chem. 33:2750, 1990)。さらに他の物質も免疫調節物質として試験されている(例えば、Weigle, W.O., CRC Crit Rev. Immunol 7:285, 1987(総説);Linら、J. Med. Chem. 28:1194, 1985;Reitzら、J. Med. Chem. 27:3561, 1994;およびMichaelら、J. Med. Chem. 36:3431, 1993;Bonnetら、J. Med. Chem. 36:635, 1993;米国特許第4,328,336号および第5,041,542号参照)。同様に、プリンL-ヌクレオシド類縁体が抗ウイルス剤として研究されている(例えば、国際公開公報第98/16184号参照)。
HBV感染に関して、慢性HBV感染を治療する試みにおいていくつかの戦略が用いられている。最も一般的な治療には、ラミブジン(3TC)およびインターフェロンαの使用が含まれ、米国で最近承認されたのはアデフォビル・ジピボキシル(adefovir dipivoxil)の使用である。しかし、これらの既存の治療は、望ましくない副作用をもたらし続けており、限られた有効性しか示さないケースもある。
したがって、活性が改善され、毒性が軽減された(かつ他の望ましくない副作用を引き起こさない)抗ウイルス剤、HBV治療のための治療薬を同定および開発する必要がある。本発明はそのような必要性を満たし、さらに他の関連する利点を提供する。
発明の概要
本発明は、例えば、B型肝炎ウイルス(HBV)に起因するものなどのウイルス感染を治療または予防する際に用いるための、ヌクレオシド誘導体、特に7-デアザD-ヌクレオシド、およびそのような化合物の組成物を一般に提供する。特に、本発明は、HBVに対する予想外に高い阻害活性を有する7-デアザD-ヌクレオシドおよび類縁体、ならびにその誘導体を提供する。
本発明は、例えば、B型肝炎ウイルス(HBV)に起因するものなどのウイルス感染を治療または予防する際に用いるための、ヌクレオシド誘導体、特に7-デアザD-ヌクレオシド、およびそのような化合物の組成物を一般に提供する。特に、本発明は、HBVに対する予想外に高い阻害活性を有する7-デアザD-ヌクレオシドおよび類縁体、ならびにその誘導体を提供する。
一つの局面において、本発明は構造式(I)の抗ウイルス化合物およびその薬学的に許容される塩を提供する:
式中、R1は水素、C1〜C6アルキル、Cl、OH、C1〜C4アルコキシ、NH2、またはNHZR5であり;R2およびR3はそれぞれ独立に水素、Cl〜C6アルキル、メチル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、Cl、I、Br、F、ヘテロシクリルであるか、またはR2およびR3はそれらが結合している炭素と一緒になって5員環を形成し;R4は水素、OH、C1〜C6アルキル、Cl〜C6アルケニル、C1〜C4アルコキシ、NH2、NHZR5またはN(R5)2であり;R5はそれぞれ独立にCl〜C6アルキル、C5〜C6シクロアルキル、またはアリールであり;R6、R7、R8およびR9はそれぞれ独立に水素、OH、C1〜C6アルキル、NH2、NHZR5、F、Cl、もしくはBrであるか、またはR6、R7、R8およびR9はエポキシドもしくは二重結合を形成し;YおよびY'はそれぞれ独立にNまたはCHであり;かつZはCO、C(O)NHまたはSO2である。特定の態様において、R1はNH2であり、R2はハロゲンもしくはC1〜C4アルキルであり、かつR3およびR4は水素であるか;またはR1はNH2であり、R2は水素もしくはハロゲンであり;R3はハロゲンもしくはC1〜C4アルキルであり、かつR4は水素であるか;またはR1はNH2であり、R2およびR3はそれぞれ独立に水素もしくはハロゲンであり;かつR4はC1〜C4アルキルであるか;またはR1はNH2であり、R2およびR3はそれらが結合している炭素原子と一緒になってペンテン環を形成し、かつR4は水素であるか;またはR1は水素もしくはC1〜C4アルキルであり、R2およびR3はそれぞれ独立に水素もしくはハロゲンであり;かつR4は水素であるか;またはR1はNH2であり、R2およびR3はそれぞれ独立に水素もしくはハロゲンであり;かつR4は-NHZR5である、前述の化合物のいずれかを提供する。さらに他の態様において、R6、R7、R8およびR9は水素であるか;またはR6、R8およびR9は水素であり、かつR7はOHであるか;またはR6およびR9は水素であり、R7はC1〜C4アルキルであり、かつR8はOHであるか;またはR6およびR9は水素であり、R7はNHZR5であり、かつR8はOHであるか;またはR6およびR9は水素であり、R7はFであり、かつR8はOHであるか;またはR6はC1〜C4アルキルであり、R7およびR9は水素であり、かつR8はOHである、前述の化合物のいずれかを提供する。もう一つの態様において、化合物は構造式(II)を有する。
式中、R1は水素、C1〜C6アルキル、Cl、OH、C1〜C4アルコキシ、NH2、またはNHZR5であり;R2およびR3はそれぞれ独立に水素、Cl〜C6アルキル、メチル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、Cl、I、Br、F、ヘテロシクリルであるか、またはR2およびR3はそれらが結合している炭素と一緒になって5員環を形成し;R4は水素、OH、C1〜C6アルキル、Cl〜C6アルケニル、C1〜C4アルコキシ、NH2、NHZR5またはN(R5)2であり;R5はそれぞれ独立にCl〜C6アルキル、C5〜C6シクロアルキル、またはアリールであり;R6、R7、R8およびR9はそれぞれ独立に水素、OH、C1〜C6アルキル、NH2、NHZR5、F、Cl、もしくはBrであるか、またはR6、R7、R8およびR9はエポキシドもしくは二重結合を形成し;YおよびY'はそれぞれ独立にNまたはCHであり;かつZはCO、C(O)NHまたはSO2である。特定の態様において、R1はNH2であり、R2はハロゲンもしくはC1〜C4アルキルであり、かつR3およびR4は水素であるか;またはR1はNH2であり、R2は水素もしくはハロゲンであり;R3はハロゲンもしくはC1〜C4アルキルであり、かつR4は水素であるか;またはR1はNH2であり、R2およびR3はそれぞれ独立に水素もしくはハロゲンであり;かつR4はC1〜C4アルキルであるか;またはR1はNH2であり、R2およびR3はそれらが結合している炭素原子と一緒になってペンテン環を形成し、かつR4は水素であるか;またはR1は水素もしくはC1〜C4アルキルであり、R2およびR3はそれぞれ独立に水素もしくはハロゲンであり;かつR4は水素であるか;またはR1はNH2であり、R2およびR3はそれぞれ独立に水素もしくはハロゲンであり;かつR4は-NHZR5である、前述の化合物のいずれかを提供する。さらに他の態様において、R6、R7、R8およびR9は水素であるか;またはR6、R8およびR9は水素であり、かつR7はOHであるか;またはR6およびR9は水素であり、R7はC1〜C4アルキルであり、かつR8はOHであるか;またはR6およびR9は水素であり、R7はNHZR5であり、かつR8はOHであるか;またはR6およびR9は水素であり、R7はFであり、かつR8はOHであるか;またはR6はC1〜C4アルキルであり、R7およびR9は水素であり、かつR8はOHである、前述の化合物のいずれかを提供する。もう一つの態様において、化合物は構造式(II)を有する。
もう一つの局面において、本発明は、前述の化合物のいずれか、および薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤を含む薬学的組成物を提供する。他の態様において、組成物はミョウバンなどのアジュバントをさらに含む。もう一つの態様において、組成物は一つまたは複数の抗生物質、抗真菌剤、抗炎症剤、および他の抗ウイルス剤などの他の抗菌剤をさらに含む。
さらにもう一つの局面において、本発明は、ウイルス感染の治療または予防を必要とする対象に前述の抗ウイルス化合物またはそのような化合物の組成物のいずれかを、ウイルス感染を治療または予防するのに有効な量で投与する段階を含む、ウイルス感染の治療または予防法を提供する。特定の態様において、抗ウイルス化合物または組成物を経口、局所、または全身投与する。もう一つの好ましい態様において、B型肝炎ウイルス(HBV)に起因するウイルス感染を治療または予防するために組成物を投与する。
さらにもう一つの局面において、本発明は、医薬療法(medical therapy)において用いるための前述の化合物または組成物のいずれかを提供する。特定の態様において、化合物または組成物を、ウイルス感染を治療するための製剤または医用薬剤の製造において使用する。一つの態様において、ウイルス感染は一本鎖DNAウイルスに起因し、関連する態様において、一本鎖DNAウイルスはHBVである。
発明の詳細な説明
前述のとおり、本発明は、感染症を治療または予防するための、抗ウイルスヌクレオシド類縁体、ならびにその誘導体を使用および製造するための組成物および方法を提供する。特に、これらのヌクレオシド類縁体、およびその誘導体は、B型肝炎ウイルス(HBV)感染などのウイルス感染を治療または予防するために有用である。したがって、本発明は一般に、特定のヌクレオシド類縁体、およびその誘導体がHBVに対する予想外に高い活性を有するという驚くべき発見に関する。したがって、本発明の化合物は、例えば、HBV感染の生物学的機序(例えば、複製および伝達)を研究するためのインビトロアッセイ法および細胞ベースのアッセイ法に向けた研究ツールとして有用であり、かつHBV感染およびHBV関連疾患の予防または治療のための可能性のある治療薬として有用である。本発明における使用に適したヌクレオシド類縁体、およびその誘導体、ならびに典型的組成物および治療的使用について、以下により詳細に論じる。
前述のとおり、本発明は、感染症を治療または予防するための、抗ウイルスヌクレオシド類縁体、ならびにその誘導体を使用および製造するための組成物および方法を提供する。特に、これらのヌクレオシド類縁体、およびその誘導体は、B型肝炎ウイルス(HBV)感染などのウイルス感染を治療または予防するために有用である。したがって、本発明は一般に、特定のヌクレオシド類縁体、およびその誘導体がHBVに対する予想外に高い活性を有するという驚くべき発見に関する。したがって、本発明の化合物は、例えば、HBV感染の生物学的機序(例えば、複製および伝達)を研究するためのインビトロアッセイ法および細胞ベースのアッセイ法に向けた研究ツールとして有用であり、かつHBV感染およびHBV関連疾患の予防または治療のための可能性のある治療薬として有用である。本発明における使用に適したヌクレオシド類縁体、およびその誘導体、ならびに典型的組成物および治療的使用について、以下により詳細に論じる。
本発明をより詳細に記載する前に、以下に用いられる特定の用語の定義を示すことは、その理解にとって有益であると考えられる。
本発明の説明において、いかなる濃度範囲、パーセンテージ範囲、または整数範囲は、特に記載がない限り、列挙された範囲内のいかなる整数と、適当な場合には、その分数(整数の10分の1および100分の1など)の値とを含むと理解されるべきである。本明細書において用いられる「約」または「本質的に〜からなる」とは±15%を意味する。二者択一(例えば「または(or)」)の使用は、選択肢の一つ、両方またはそれらのいかなる組み合わせをも意味することが理解されるべきである。加えて、本明細書に記載の構造および置換基の様々な組み合わせから選択され誘導される個々の化合物、または化合物群は、それぞれの化合物または化合物群が個別に示されているように、本出願によって同程度に開示されることが理解されるべきである。したがって、特定の構造または特定の置換基の選択は、本発明の範囲内である。
本明細書において用いられる「アルキル」という用語は、親アルカン、アルケンまたはアルキンの1個の炭素原子から1個の水素原子を除去することによって誘導される、飽和または不飽和、分枝、直鎖または環状一価炭化水素基を意味する。典型的なアルキル基には、メチル;エタニル、エテニル、エチニルなどのエチル;プロパン-1-イル、プロパン-2-イル、シクロプロパン-1-イル、プロパ-1-エン-1-イル、プロパ-1-エン-2-イル、プロパ-2-エン-1-イル(アリル)、シクロプロパ-1-エン-1-イル、シクロプロパ-2-エン-1-イル、プロパ-1-イン-1-イル、プロパ-2-イン-1-イルなどのプロピル;およびブタン-1-イル、ブタン-2-イル、2-メチル-プロパン-1-イル、2-メチル-プロパン-2-イル、シクロブタン-1-イル、ブタ-1-エン-1-イル、ブタ-1-エン-2-イル、2-メチル-プロパ-1-エン-1-イル、ブタ-2-エン-1-イル、ブタ-2-エン-2-イル、ブタ-1,3-ジエン-1-イル、ブタ-1,3-ジエン-2-イル、シクロブタ-1-エン-1-イル、シクロブタ-1-エン-3-イル、シクロブタ-1,3-ジエン-1-イル、ブタ-1-イン-1-イル、ブタ-1-イン-3-イル、ブタ-3-イン-1-イルなどのブチル;などが含まれる。
「アルキル」という用語は、1から25個の炭素原子、より好ましくは5から20個、最も好ましくは10から18個の炭素原子を有する直鎖または分枝炭化水素を含むことが特に意図される。アルキルはいかなる飽和度または飽和レベルを有していてもよく、すなわちもっぱら炭素-炭素一重結合を有する基、一つまたは複数の炭素-炭素二重結合を有する基、一つまたは複数の炭素-炭素三重結合を有する基、ならびに炭素-炭素一重、二重および三重結合の混在を有する基を有していてもよい。特定の飽和レベルを意図する場合、「アルカニル」、「アルケニル」、および「アルキニル」という語句を用いる。「低級アルキル」という語句は、1から8個の炭素原子を含むアルキル基を意味する。アルキル基は置換されていても、または無置換であってもよい。
「アルカニル」とは、飽和分枝、直鎖または環状アルキル基を意味する。典型的アルカニル基には、メタニル;エタニル;プロパン-1-イル、プロパン-2-イル(イソプロピル)、シクロプロパン-1-イルなどのプロパニル;およびブタン-1-イル、ブタン-2-イル(sec-ブチル)、2-メチル-プロパン-1-イル(イソブチル)、2-メチル-プロパン-2-イル(t-ブチル)、シクロブタン-1-イルなどのブタニル;などが含まれる。
「アルケニル」とは、親アルケンの1個の炭素原子から1個の水素原子を除去することによって誘導される少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を有する、不飽和分枝、直鎖、環状アルキル基、またはその組み合わせを意味する。基は二重結合についてシスまたはトランス構造のいずれであってもよい。典型的アルケニル基には、エテニル;プロパ-1-エン-1-イル、プロパ-1-エン-2-イル、プロパ-2-エン-1-イル(アリル)、プロパ-2-エン-2-イル、シクロプロパ-1-エン-1-イル、シクロプロパ-2-エン-1-イルなどのプロペニル;およびブタ-1-エン-1-イル、ブタ-1-エン-2-イル、2-メチル-プロパ-1-エン-1-イル、ブタ-2-エン-1-イル、ブタ-2-エン-1-イル、ブタ-2-エン-2-イル、ブタ-1,3-ジエン-1-イル、ブタ-1,3-ジエン-2-イル、シクロブタ-1-エン-1-イル、シクロブタ-1-エン-3-イル、シクロブタ-1,3-ジエン-1-イルなどのブテニル;などが含まれる。アルケニル基は置換されていても、または無置換であってもよい。
「アルキニル」とは、親アルキンの1個の炭素原子から1個の水素原子を除去することによって誘導される少なくとも一つの炭素-炭素三重結合を有する、不飽和分枝、直鎖または環状アルキル基を意味する。典型的アルキニル基には、エチニル;プロパ-1-イン-1-イル、プロパ- 2-イン-1-イルなどのプロピニル;およびブタ-1-イン-1-イル、ブタ-1-イン-3-イル、ブタ-3-イン-1-イルなどのブチニル;などが含まれる。
「アルキルジイル」とは、親アルカン、アルケンもしくはアルキンの2個の異なる炭素原子それぞれから1個の水素原子を除去することによって、または親アルカン、アルケンもしくはアルキンの1個の炭素原子から2個の水素原子を除去することによって誘導される、飽和または不飽和、分枝、直鎖または環状二価炭化水素基を意味する。2個の一価ラジカル中心または二価ラジカル中心の各原子価は、同じまたは異なる原子と結合を形成することができる。典型的アルキルジイル基には、メタンジイル;エタン-1,1-ジイル、エタン-1,2-ジイル、エテン-1,1-ジイル、エテン-1,2-ジイルなどのエチルジイル;プロパン-1,1-ジイル、プロパン-1,2-ジイル、プロパン-2,2-ジイル、プロパン-1,3-ジイル、シクロプロパン-1,1-ジイル、シクロプロパン-1,2-ジイル、プロパ-1-エン-1,1-ジイル、プロパ-1-エン-1,2-ジイル、プロパ-2-エン-1,2-ジイル、プロパ-1-エン-1,3-ジイル、シクロプロパ-1-エン-1,2-ジイル、シクロプロパ-2-エン-1,2-ジイル、シクロプロパ-2-エン-1,1-ジイル、プロパ-1-イン-1,3-ジイルなどのプロピルジイル;およびブタン-1,1-ジイル、ブタン-1,2-ジイル、ブタン-1,3-ジイル、ブタン-1,4-ジイル、ブタン-2,2-ジイル、2-メチル-プロパン-1,1-ジイル、2-メチル-プロパン-1,2-ジイル、シクロブタン-1,1-ジイル、シクロブタン-1,2-ジイル、シクロブタン-1,3-ジイル、ブタ-1-エン-1,1-ジイル、ブタ-1-エン-1,2-ジイル、ブタ-1-エン-1,3-ジイル、ブタ-1-エン-1,4-ジイル、2-メチル-プロパ-1-エン-1,1-ジイル、2-メタニリデン-プロパン-1,1-ジイル、ブタ-1,3-ジエン-1,1-ジイル、ブタ-1,3-ジエン-1,2-ジイル、ブタ-1,3-ジエン-1,3-ジイル、ブタ-1,3-ジエン-1,4-ジイル、シクロブタ-1-エン-1,2-ジイル、シクロブタ-1-エン-1,3-ジイル、シクロブタ-2-エン-1,2-ジイル、シクロブタ-1,3-ジエン-1,2-ジイル、シクロブタ-1,3-ジエン-1,3-ジイル、ブタ-1-イン-1,3-ジイル、ブタ-1-イン-1,4-ジイル、ブタ-1,3-ジイン-1,4-ジイルなどのブチルジイル;などが含まれる。特定の飽和レベルを意図する場合、アルカニルジイル、アルケニルジイルまたはアルキニルジイルという用語を用いる。好ましい態様において、アルキルジイル基は(C1〜C4)アルキルジイルである。同様に好ましいものは、ラジカル中心が末端炭素にある飽和非環状アルカニルジイル基、例えば、メタンジイル(メタノ);エタン-1,2-ジイル(エタノ);プロパン-1,3-ジイル(プロパノ);およびブタン-1,4-ジイル(ブタノ)など(下記の定義のアルキレノとも呼ぶ)である。
「アルキレノ」とは、直鎖親アルカン、アルケンまたはアルキンの2個の末端炭素原子それぞれから1個の水素原子を除去することによって誘導される、2個の末端一価ラジカル中心を有する、直鎖アルキルジイル基を意味する。典型的アルキレノ基には、メタノ;エタノ、エテノ、エチノなどのエチレノ;プロパノ、プロパ[1]エノ、プロパ[1,2]ジエノ、プロパ[1]イノなどのプロピレノ;およびブタノ、ブタ[1]エノ、ブタ[2]エノ、ブタ[1,3]ジエノ、ブタ[1]イノ、ブタ[2]イノ、ブタ[1,3]ジイノなどのブチレノ;などが含まれる。特定の飽和レベルを意図する場合、アルカノ、アルケノまたはアルキノという用語を用いる。好ましい態様において、アルキレノ基は(C1〜C6)または(C1〜C4)アルキレノである。同様に好ましいものは、直鎖飽和アルカノ基、例えば、メタノ、エタノ、プロパノ、およびブタノなどである。
「ヘテロアルキル、ヘテロアルカニル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルカニル、ヘテロアルキルジイルおよびヘテロアルキレノ」とは、それぞれ、一つまたは複数の炭素原子(および任意の結合された水素原子)がそれぞれ独立に同じまたは異なるヘテロ原子またはヘテロ原子の基で置き換えられている、アルキル、アルカニル、アルケニル、アルキニル、アルキルジイルおよびアルキレノ基を意味する。これらの基に含まれうる典型的ヘテロ原子またはヘテロ原子の基には、-O-、-S-、-Se-、-O-O-、-S-S-、-O-S-、-O-S-O-、-O-NR'-、-NR'-、-NR'-NR'-、=N-N=、-N=N-、-N=N-NR'-、-PH-、-P(0)2-、-O-P(0)2-、-SH2-、-S(O)2-、および-SnH2-など、ならびに-NR'-S(O)2-を含むその組み合わせ(各R'は、本明細書において定義される水素、アルキル、アルカニル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルから独立に選択される)が含まれる。
「アリール」とは、親芳香環系の1個の炭素原子から1個の水素原子を除去することによって誘導される、一価芳香族炭化水素基を意味する。典型的アリール基には、アセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、コロネン、フルオラセン、フルオレン、ヘキサセン、ヘキサフェン、ヘキサレン、as-インダセン、s-インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、オクタセン、オクタフェン、オクタレン、オバレン、ペンタ-2,4-ジエン、ペンタセン、ペンタレン、ペンタフェン、ペリレン、フェナレン、フェナントレン、ピセン、プレイアデン、ピレン、ピラントレン、ルビセン、トリフェニレン、およびトリナフタレンなどから誘導される基が含まれる。好ましい態様において、アリール基は(C5〜C14)アリールで、(C5〜C10)がさらにより好ましい。特に好ましいアリールは、シクロペンタジエニル、フェニルおよびナフチルである。アリール基は置換されていても、または無置換であってもよい。
「アリールアルキル」とは、炭素原子、典型的には末端またはSP3炭素原子に結合した水素原子の1個がアリール基で置き換えられている、非環状アルキル基を意味する。典型的アリールアルキル基には、ベンジル、2-フェニルエタン-1-イル、2-フェニルエテン-1-イル、ナフチルメチル、2-ナフチルエタン-1-イル、2-ナフチルエテン-1-イル、ナフトベンジル、および2-ナフトフェニルエタン-1-イルなどが含まれる。特定のアルキル部分を意図する場合、アリールアルカニル、アリールアルケニルまたはアリールアルキニルという用語を用いる。好ましい態様において、アリールアルキル基は(C6〜C20)アリールアルキルであり、例えば、アリールアルキル基のアルカニル、アルケニルまたはアルキニル部分は(C1〜C6)であり、アリール部分は(C5〜C14)である。特に好ましい態様において、アリールアルキル基は(C6〜C13)であり、例えば、アリールアルキル基のアルカニル、アルケニルまたはアルキニル部分は(C1〜C3)であり、アリール部分は(C5〜C10)である。
「ヘテロアリール」とは、親ヘテロ芳香環系の1個の原子から1個の水素原子を除去することによって誘導される、一価ヘテロ芳香族基を意味し、単環であっても縮合環(すなわち、隣接する原子対を共有する環)であってもよい。典型的ヘテロアリール基には、アクリジン、アルシンドール、カルバゾール、β-カルボリン、クロマン、クロメン、シンノリン、フラン、イミダゾール、インダゾール、インドール、インドリン、インドリジン、イソベンゾフラン、イソクロメン、イソインドール、イソインドリン、イソキノリン、イソチアゾール、イソキサゾール、ナフチリジン、オキサジアゾール、オキサゾール、ペリミジン、フェナントリジン、フェナントロリン、フェナジン、フタラジン、プテリジン、プリン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キナゾリン、キノリン、キノリジン、キノキサリン、テトラゾール、チアジアゾール、チアゾール、チオフェン、トリアゾール、およびキサンテンなどから誘導される基が含まれる。好ましい態様において、ヘテロアリール基は5〜14員ヘテロアリールで、5〜10員ヘテロアリールが特に好ましい。最も好ましいヘテロアリール基は、チオフェン、ピロール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、インドール、ピリジン、キノリン、イミダゾール、オキサゾールおよびピラジンから誘導される基である。ヘテロアリール基は置換されていても、または無置換であってもよい。
「ヘテロ脂肪族環」とは、好ましくは窒素、酸素および硫黄から選択される一つまたは複数の原子を環内に有する単環式または縮合環基を意味する。環は一つまたは複数の二重結合を有していてもよい。しかし、環は完全な共役π電子系を有していない。ヘテロ脂肪族環は置換されていても、または無置換であってもよい。置換されている場合、置換された基は好ましくはアルキル、アリール、ハロアルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、メルカプト、シアノ、スルホンアミジル、アミノスルホニル、アシル、アシルオキシ、ビトロ、および置換アミノから独立に選択される。
「ヘテロアリールアルキル」とは、炭素原子、典型的には末端またはsp3炭素原子に結合された水素原子の1個がヘテロアリール基で置き換えられている、非環状アルキル基を意味する。一つまたは複数の特定のアルキル部分を意図する場合、ヘテロアリールアルカニル、ヘテロアリールアルケニルまたはヘテロアリールアルキニルという用語を用いる。好ましい態様において、ヘテロアリールアルキル基は6〜20員ヘテロアリールアルキルで、例えば、ヘテロアリールアルキルのアルカニル、アルケニルまたはアルキニル部分は1〜6員であり、ヘテロアリール部分は5〜14員ヘテロアリールである。特に好ましい態様において、ヘテロアリールアルキルは6〜13員ヘテロアリールアルキルで、例えば、アルカニル、アルケニルまたはアルキニル部分は1〜3員であり、ヘテロアリール部分は5〜10員ヘテロアリールである。
「ハロゲン」または「ハロ」とは、フルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)、ヨード(I)を意味する。本明細書において用いられる-Xとは、独立に任意のハロゲンを意味する。
「アシル」基とは、C(O)-R''基(R''は好ましくは水素;ヒドロキシ;アルキル;ハロアルキル;シクロアルキル;一つまたは複数のアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロ、および置換アミノ基で任意に置換されたアリール;一つまたは複数のアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロ、および置換アミノ基で任意に置換されたヘテロアリール(環炭素を通して結合されている);ならびに一つまたは複数のアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロ、および置換アミノ基で任意に置換されたヘテロ脂肪族環(環炭素を通して結合されている)から選択される)を意味する。アシル基には、アルデヒド、ケトン、酸、酸ハロゲン化物、エステルおよびアミドが含まれる。好ましいアシル基はカルボキシ基、例えば、酸およびエステルである。エステルにはアミノ酸エステル誘導体が含まれる。アシル基はアシル基のいずれかの末端の化合物骨格、すなわちCまたはR''を介して結合されていてもよい。アシル基がR''を介して結合される場合、Cはもう1つの水素、およびアルキルなどの置換基を有することになる。
「置換された」とは、一つまたは複数の水素原子が同じまたは異なる置換基でそれぞれ独立に置き換えられている基を意味する。典型的な置換基には、-X、-R13、-O-、=O、-OR、-SR13、-S-、=S、-NR13R13、=NR13、CX3、-CF3、-CN、-OCN、-SCN、-NO、NO2、=N2、-N3、-S(O)2O-、-S(O)20H、-S(O)2R13、-OS(O2)O-、-OS(0)20H、-OS(O)2R13、-P(O)(O-)2、-P(O)(OH)(O-)、-OP(O)2(0-)、-C(O)R13、-C(S)R13、-C(O)OR13- C(O)O-、-C(S)OR13、および-C(NR13)NR13R13(各Xは独立にハロゲンであり;各R13は独立に水素、ハロゲン、アルキル、アリール、アリールアルキル、アリールアリール、アリールヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル NR14R14、-C(O)R14、および-S(O)2R14であり;かつ各R14は独立に水素、アルキル、アルカニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールヘテロアルキル、アリールアリール、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルである)が含まれる。
本明細書における「プロドラッグ」とは、インビボで親化合物に変換される化合物を意味する。プロドラッグは、それらが、いくつかの状況において、親化合物よりも投与が容易である場合があるため、有用であることが多い。例えば、親化合物は経口投与で生物利用可能ではないが、プロドラッグは可能であることもある。プロドラッグは親化合物よりも薬学的組成物中での溶解性が改善されている場合もある。プロドラッグの一例は、水溶性が移動性にとって障害である場合、細胞膜を通過しての伝達を容易にするために、例えば、エステル「プロドラッグ」として投与されるが、水溶性が有利となる細胞内にいったん入れば、活性体に代謝的加水分解される、本発明の態様の化合物である。そのような化合物は一般に、活性体に変換されるまでは不活性である(または活性が低い)。
「薬学的に許容される塩」とは、薬学的に許容され、所望の薬理(例えば、抗ウイルス)活性を有する、本発明の化合物の塩を意味する。そのような塩には下記が含まれる:(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、およびリン酸などの無機酸と形成される;または酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタン-ジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4-メチルビシクロ[2.2.2]-オクタ-2-エン-l-カルボン酸、グルコヘプトン酸、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert-ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、およびムコン酸などの有機酸と形成される酸付加塩;あるいは(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、もしくはアルミニウムイオンで置き換えられているか;またはエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、およびN-メチルグルカミンなどの有機塩基と配位する場合に形成される塩。
7-デアザ-D-ヌクレオシド抗ウイルス化合物およびその誘導体
前述のとおり、本発明はD-ヌクレオシド類縁体およびその誘導体、その薬学的に許容される塩、ならびにその使用を提供する。特に、D-ヌクレオシド類縁体は7-デアザ-D-ヌクレオシド類縁体およびその誘導体である。背景として、慢性HBV感染を治療しようとする試みにおいて、いくつかの戦略が用いられており、その治療は大まかには下記の3つの目的を達成することを含みうる:(1)HBVの他者への感染性および伝達を排除すること、2)肝疾患の進行を停止し、臨床上の予後を改善すること、または3)肝硬変およびHCCの発生を予防すること。今日まで、HBV感染およびいかなる関連疾患も十分に治療または予防する治療薬は実現が困難なままであった。本発明は、予想外に高い抗ウイルス活性、特にHBVに対して高い抗ウイルス活性を有する、特定の7-デアザ-D-ヌクレオシド類縁体およびその誘導体を提供する。
前述のとおり、本発明はD-ヌクレオシド類縁体およびその誘導体、その薬学的に許容される塩、ならびにその使用を提供する。特に、D-ヌクレオシド類縁体は7-デアザ-D-ヌクレオシド類縁体およびその誘導体である。背景として、慢性HBV感染を治療しようとする試みにおいて、いくつかの戦略が用いられており、その治療は大まかには下記の3つの目的を達成することを含みうる:(1)HBVの他者への感染性および伝達を排除すること、2)肝疾患の進行を停止し、臨床上の予後を改善すること、または3)肝硬変およびHCCの発生を予防すること。今日まで、HBV感染およびいかなる関連疾患も十分に治療または予防する治療薬は実現が困難なままであった。本発明は、予想外に高い抗ウイルス活性、特にHBVに対して高い抗ウイルス活性を有する、特定の7-デアザ-D-ヌクレオシド類縁体およびその誘導体を提供する。
一つの好ましい態様において、本発明は構造式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩を提供する:
式中、
R1は水素、C1〜C6アルキル、Cl、OH、C1〜C4アルコキシ、NH2、またはNHZR5であり;
R2およびR3はそれぞれ独立に水素、Cl〜C6アルキル、メチル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、Cl、I、Br、F、ヘテロシクリルであるか、またはR2およびR3はそれらが結合している炭素と一緒になって5員環を形成し;
R4は水素、OH、C1〜C6アルキル、Cl〜C6アルケニル、C1〜C4アルコキシ、またはNH2、NHZR5、またはN(R5)2であり;
R5はそれぞれ独立にCl〜C6アルキル、C5〜C6シクロアルキル、またはアリールであり;
R6、R7、R8およびR9はそれぞれ独立に水素、OH、C1〜C6アルキル、NH2、NHZR5、F、Cl、もしくはBrであるか、またはR6、R7、R8およびR9はエポキシドもしくは二重結合を形成し;
YおよびY'はそれぞれ独立にNまたはCHであり;かつ
ZはCO、C(O)NHまたはSO2である。
式中、
R1は水素、C1〜C6アルキル、Cl、OH、C1〜C4アルコキシ、NH2、またはNHZR5であり;
R2およびR3はそれぞれ独立に水素、Cl〜C6アルキル、メチル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、Cl、I、Br、F、ヘテロシクリルであるか、またはR2およびR3はそれらが結合している炭素と一緒になって5員環を形成し;
R4は水素、OH、C1〜C6アルキル、Cl〜C6アルケニル、C1〜C4アルコキシ、またはNH2、NHZR5、またはN(R5)2であり;
R5はそれぞれ独立にCl〜C6アルキル、C5〜C6シクロアルキル、またはアリールであり;
R6、R7、R8およびR9はそれぞれ独立に水素、OH、C1〜C6アルキル、NH2、NHZR5、F、Cl、もしくはBrであるか、またはR6、R7、R8およびR9はエポキシドもしくは二重結合を形成し;
YおよびY'はそれぞれ独立にNまたはCHであり;かつ
ZはCO、C(O)NHまたはSO2である。
本明細書において用いる場合、エポキシドを形成しているR6、R7、R8およびR9に言及するときは、典型的に本発明の状況においては、これはR6とR9とが酸素で架橋されてエポキシドを形成するか、またはR7とR8とが酸素で架橋されてエポキシドを形成することを意味する。すなわち、R6とR8とのエポキシド、またはR7とR9とのエポキシドは典型的には形成されない。本明細書において用いる場合、二重結合を形成しているR6、R7、R8およびR9に言及するときは、これは、例えば、R6およびR7に結合している炭素とR8およびR9に結合している炭素との間に二重結合が存在し、したがってR6およびR7のうちの一方のみ、そして同時にR8またはR9のうち一方のみは残るが、他の基は置換基を有していないことを意味する。同時に置換基を有することができる可能な組み合わせは、R6とR8、またはR6とR9、またはR7とR8、またはR7とR9で、他の基は置換基を有していないと考えられる。
他の好ましい態様において、本発明の抗ウイルス剤は構造式(I)の化合物、およびその薬学的に許容される塩を含む:
式中、
R5はそれぞれ独立にCl〜C6アルキル、C5〜C6シクロアルキル、またはアリールであり;
R6、R7、R8およびR9はそれぞれ独立に水素、OH、C1〜C6アルキル、NH2、NHZR5、F、Cl、もしくはBrであるか、またはR6、R7、R8およびR9はエポキシドもしくは二重結合を形成し;
YおよびY'はそれぞれ独立にNまたはCHであり;
ZはCO、C(O)NHまたはSO2であり;かつ
(a)R1はNH2であり;R2はハロゲンもしくはC1〜C4アルキルであり;かつR3およびR4は水素であるか;または
(b)R1はNH2であり;R2は水素もしくはハロゲンであり;R3はハロゲンもしくはC1〜C4アルキルであり;かつR4は水素であるか;または
(c)R1はNH2であり;R2およびR3はそれぞれ独立に水素もしくはハロゲンであり;かつR4はC1〜C4アルキルであるか;または
(d)R1はNH2であり;R2およびR3はそれらが結合している炭素原子と一緒になってペンテン環を形成し、かつR4は水素であるか;または
(e)R1は水素もしくはC1〜C4アルキルであり;R2およびR3はそれぞれ独立に水素もしくはハロゲンであり;かつR4は水素であるか;または
(f)R1はNH2であり;R2およびR3はそれぞれ独立に水素もしくはハロゲンであり;かつR4は-NHZR5である。
式中、
R5はそれぞれ独立にCl〜C6アルキル、C5〜C6シクロアルキル、またはアリールであり;
R6、R7、R8およびR9はそれぞれ独立に水素、OH、C1〜C6アルキル、NH2、NHZR5、F、Cl、もしくはBrであるか、またはR6、R7、R8およびR9はエポキシドもしくは二重結合を形成し;
YおよびY'はそれぞれ独立にNまたはCHであり;
ZはCO、C(O)NHまたはSO2であり;かつ
(a)R1はNH2であり;R2はハロゲンもしくはC1〜C4アルキルであり;かつR3およびR4は水素であるか;または
(b)R1はNH2であり;R2は水素もしくはハロゲンであり;R3はハロゲンもしくはC1〜C4アルキルであり;かつR4は水素であるか;または
(c)R1はNH2であり;R2およびR3はそれぞれ独立に水素もしくはハロゲンであり;かつR4はC1〜C4アルキルであるか;または
(d)R1はNH2であり;R2およびR3はそれらが結合している炭素原子と一緒になってペンテン環を形成し、かつR4は水素であるか;または
(e)R1は水素もしくはC1〜C4アルキルであり;R2およびR3はそれぞれ独立に水素もしくはハロゲンであり;かつR4は水素であるか;または
(f)R1はNH2であり;R2およびR3はそれぞれ独立に水素もしくはハロゲンであり;かつR4は-NHZR5である。
さらなる好ましい態様において、本発明は構造式(I)の化合物、およびその薬学的に許容される塩を含む:
式中、
R1は水素、C1〜C6アルキル、Cl、OH、C1〜C4アルコキシ、NH2、またはNHZR5であり;
R2およびR3はそれぞれ独立に水素、Cl〜C6アルキル、メチル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、Cl、I、Br、F、ヘテロシクリルであるか、またはR2およびR3はそれらが結合している炭素と一緒になって5員環を形成し;
R4は水素、OH、C1〜C6アルキル、Cl〜C6アルケニル、C1〜C4アルコキシ、またはNH2、NHZR5またはN(R5)2であり;
R5はそれぞれ独立にCl〜C6アルキル、C5〜C6シクロアルキル、またはアリールであり;
YおよびY'はそれぞれ独立にNまたはCHであり;
ZはCO、C(O)NHまたはSO2であり;かつ
(a)R6、R7、R8およびR9は水素であるか;または
(b)R6、R8およびR9は水素であり;かつR7はOHであるか;または
(c)R6およびR9は水素であり;R7はC1〜C4アルキルであり;かつR8はOHであるか;または
(d)R6およびR9は水素であり;R7はNHZR5であり;かつR8はOHであるか;または
(e)R6およびR9は水素であり;R7はFであり;かつR8はOHであるか;または
(f)R6はC1〜C4アルキルであり、R7およびR9は水素であり;かつR8はOHである。
式中、
R1は水素、C1〜C6アルキル、Cl、OH、C1〜C4アルコキシ、NH2、またはNHZR5であり;
R2およびR3はそれぞれ独立に水素、Cl〜C6アルキル、メチル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、Cl、I、Br、F、ヘテロシクリルであるか、またはR2およびR3はそれらが結合している炭素と一緒になって5員環を形成し;
R4は水素、OH、C1〜C6アルキル、Cl〜C6アルケニル、C1〜C4アルコキシ、またはNH2、NHZR5またはN(R5)2であり;
R5はそれぞれ独立にCl〜C6アルキル、C5〜C6シクロアルキル、またはアリールであり;
YおよびY'はそれぞれ独立にNまたはCHであり;
ZはCO、C(O)NHまたはSO2であり;かつ
(a)R6、R7、R8およびR9は水素であるか;または
(b)R6、R8およびR9は水素であり;かつR7はOHであるか;または
(c)R6およびR9は水素であり;R7はC1〜C4アルキルであり;かつR8はOHであるか;または
(d)R6およびR9は水素であり;R7はNHZR5であり;かつR8はOHであるか;または
(e)R6およびR9は水素であり;R7はFであり;かつR8はOHであるか;または
(f)R6はC1〜C4アルキルであり、R7およびR9は水素であり;かつR8はOHである。
さらに他の態様において、本発明の化合物は、フラノース環が開いた鎖(閉環ではなく)であり、酸素と1'炭素との間の結合が除去され、1'炭素がメチレン基であり、かつ4'炭素が、好ましくはヒドロキシル基で置換されている、本明細書に記載の化合物を含む。
「構造的に純粋」とは、組成物を構成する個々の分子の実質的パーセンテージ、例えば、およそ95%から100%、好ましくは約95%、96%、97%、98%、99%以上が、それぞれ同じ順で同じ結合により互いに結合している同じ数および同じ種類の原子を含む、化合物組成物を意味する。本明細書において用いられる「構造的に純粋」は、異なる幾何異性体または異なる光学異性体を互いに区別することを意図するものではない。例えば、本明細書において用いられるシス-およびトランス-ブタ-2,3-エンの混合物はラセミ混合物であるため、構造的に純粋であると考えられる。組成物が実質的パーセンテージの単一幾何異性体または光学異性体を含むことを意図する場合、それぞれ「幾何学的に純粋」および「光学的または鏡像異性的に純粋」という用語を用いる。
「構造的に純粋」という句は、分子の異なる互変異性体もしくはイオン化状態、または平衡現象もしくは他の可逆的相互変換によって生じる分子の他の形の間を区別することを意図するものでもない。したがって、例えば、有機酸の組成物は、いくつかのカルボキシル基がプロトン化状態(COOH)にあり、他は脱プロトン化状態(COO-)にあったとしても、構造的に純粋である。同様に、ケトおよびエノール互変異性体の混合物を含む組成物は、特に記載がない限り、構造的に純粋であると考えられる。
合成法
本発明の化合物は、市販の出発原料または通常の合成もしくは生合成法により調製した出発原料を用い、いくつかの異なる合成経路で合成することができる。本発明の例示的化合物の一般的合成アプローチを図1および2に示す。
本発明の化合物は、市販の出発原料または通常の合成もしくは生合成法により調製した出発原料を用い、いくつかの異なる合成経路で合成することができる。本発明の例示的化合物の一般的合成アプローチを図1および2に示す。
下記の例示的反応は単に例示のためのもので、当業者であれば異なる反応物を用いて本発明の化合物を生成しうることを理解すると思われる。要するに、6-クロロ-7-デアザプリン 1を出発化合物として用いることができ、これをまずジクロロメタン中、N-ブロモスクシンイミド(NBS)で臭素化して、4-クロロ-5-ブロモ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン 2を生成する(Townsend, J. Med. Chem. 31:2086, 1988参照)。この反応に続いて、例えば、n-ブチルリチウム(nBuLi)を用いたハロゲン金属交換を行った後、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(NFSI)で反応停止して、4-クロロ-5-フルオロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン 3を得る。この工程では、1-クロロメチル-4-フルオロ-1,4-ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンビス(テトラフルオロボレート)(F-TEDA-BF-4)、N-フルオロピリジニウムトリフレート、およびN-フルオロキヌクリジニウムトリフレートなどの他の親電子フッ素化試薬を用いることもできる。4-クロロ-5-フルオロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン 3の塩(例えば、アセトニトリル中に水素化ナトリウムを加えることにより得る)と塩化2'デオキシ-3',5'ジ-O-p-トルオイル-α-D-エリスロ-ペントフラノシル 4(例えば、Hoffer, M. Chem. Ber. 93: 2777, 1960参照)との間のカップリング反応により、4-クロロ-5-フルオロ-7-(2'-デオキシ-3',5'-ジ-O-p-トルオイル-β-D-エリスロ-ペントフラノシル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン 5を生成する。化合物5のメタノールアンモニアでの処理により、塩素をアミンに変換した後、トルオイル基を除去して、本発明の化合物、4-アミノ-5-フルオロ-7-(2'-デオキシ-β-D-エリスロ-ペントフラノシル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン 6を得ることができる。
治療用製剤および使用法
本明細書に記載のとおり、本発明の化合物は驚くほど並はずれて強力なウイルス複製、特にHBVの阻害を示す。構造式(II)の化合物を含む本発明の化合物は、HBVに対する抗ウイルス活性を示す。特定の化合物は、HBV細胞ベースのアッセイ法で2μM未満のEC50を有するHBVに対する抗ウイルス活性を示す。特定の態様において、本発明はウイルス複製、好ましくはHBVを、臨床上適切な濃度で阻害することができる化合物を提供する。
本明細書に記載のとおり、本発明の化合物は驚くほど並はずれて強力なウイルス複製、特にHBVの阻害を示す。構造式(II)の化合物を含む本発明の化合物は、HBVに対する抗ウイルス活性を示す。特定の化合物は、HBV細胞ベースのアッセイ法で2μM未満のEC50を有するHBVに対する抗ウイルス活性を示す。特定の態様において、本発明はウイルス複製、好ましくはHBVを、臨床上適切な濃度で阻害することができる化合物を提供する。
HBVに対する抗ウイルス活性を評価するためのHBV細胞ベースのアッセイ法は当技術分野において公知である(例えば、Korbaら、Antiviral Res. 15:217, 1991;およびKorbaら、Antiviral Res. 19:55, 1992参照)。さらに、本発明の化合物は、好ましくはHBVのウイルス感染、増殖、および複製の生物学的機序を研究するための、インビトロおよび細胞ベースのアッセイ法のための有用な研究ツールでありうる。背景を意図しており、理論にしばられることは望まないが、HBVは部分的に一本鎖環状DNA(マイナスDNA鎖の全ておよびプラス鎖の一部)を有するにもかかわらず、RNA中間体を介して複製するため、このウイルス複製は異常である(典型的には、一本鎖ウイルスDNAは二本鎖DNAに変換され、これはウイルス複製の鋳型としてはたらく)。すなわち、ウイルスが細胞内に入ると、マイナス鎖DNAが細胞核に運ばれ、次いでプラス鎖RNAがDNAから転写され、RNAが細胞質に運ばれ、次いで逆転写酵素がパッケージングのためにRNAからウイルスDNAを合成する。一つの好ましい態様において、本発明は抗ウイルス化合物の同定法であって、ウイルスに感染した宿主細胞を、候補となる本発明の7-デアザ-D-ヌクレオシド化合物またはその誘導体に、ウイルス複製を阻害するのに十分な時間接触させる段階と、ウイルス複製を阻害する候補化合物を同定する段階とを含む方法を提供する。もう一つの態様において、ウイルス感染を有することが疑われる細胞の同定法であって、ウイルスに感染していることが疑われる宿主細胞を、候補となる本発明の7-デアザ-D-ヌクレオシド化合物またはその誘導体に、ウイルス複製を阻害するのに十分な時間接触させる段階と、ウイルスに感染した細胞を同定する段階とを含む方法が提供される。好ましくは、ウイルス感染はHBVに起因するか、または関連する。
加えて、HBVに対する抗ウイルス活性について化合物を評価するための、マーモットおよびペキンダックなどのインビボモデルは当技術分野において公知である(例えばTennantら、ILAR Journal 42:89, 2001;Zuckerman, J. Virology Methods, 17:119, 1987;Aguesse-Germonら、Antimicrobial Agents and Chemotherapy 42:369, 1998参照)。さらに、当業者であれば理解すると思われるとおり、これらのインビトロおよびインビボアッセイ法を用いて、ウイルス感染に対する候補化合物の治療上の価値を評価し、それを必要とする対象を治療する際にどの用量パラメーターが最も有用であるかを評価することができ、好ましくは対象は哺乳動物であり、最も好ましくはヒトである。
本発明は、ウイルス感染(例えばHBV)を治療または予防するために用いる一つまたは複数の化合物を含む薬学的組成物にも関する。本発明はさらに、本明細書に記載のとおり、対象に本発明の7-デアザ-D-ヌクレオシド化合物もしくはその誘導体、またはそのような化合物の混合物を、ウイルス感染を治療または予防するのに十分な用量で投与することにより、ウイルス感染を治療または予防するための方法に関する。7-デアザ-D-ヌクレオシド化合物およびその誘導体、またはそのような化合物のカクテルは、本発明の方法において用いる場合には、好ましくは薬学的組成物の一部である。
本発明の好ましい態様において、本明細書に記載の7-デアザ-D-ヌクレオシド化合物またはその誘導体を用いて対象のウイルス感染を治療または予防し、好ましくは対象は哺乳動物であり、さらにより好ましくはヒトである。他の好ましい態様において、ウイルス感染はHBVまたは他の一本鎖DNAウイルスに起因する。構造式(II)の化合物を含む本発明の特定の化合物は、良好な全般的生物薬学的性質を示し、経口で利用可能である。一つの態様において、本発明は本明細書に記載の7-デアザ-D-ヌクレオシド抗ウイルス化合物(またはその薬学的に活性な誘導体)および薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤を含む薬学的組成物を含む。好ましくは、薬学的組成物は構造式(II)を有する抗ウイルス化合物を含む。「薬学的に活性な誘導体」という用語は、それを必要とする対象に投与する際に、本発明の化合物を直接または間接的(例えば、プロドラッグ)に提供することができる、いかなる化合物も意味する。
本明細書に示すとおり、活性化合物は、それを必要とする対象にHBV感染を治療または予防するのに有効な量で投与するために、薬学的に許容される担体または希釈剤中に含まれていてもよい。前述のすべての効能のための活性化合物の好ましい用量は、1日あたり約0.01mg/kgから約300mg/kg;好ましくは1日あたり約0.1mg/kgから約100mg/kg、より好ましくは1日あたり約0.5mg/kgから約25mg/kg(受容者の体重)の範囲である。典型的局所用量は、適当な担体中、約0.01〜3重量%の範囲である。薬学的に許容される誘導体の有効な用量範囲は、送達する親化合物の重量に基づいて算出することができる。誘導体がそれ自体で活性を示す場合、有効な用量は誘導体の重量を用いて前述のとおり、または当業者に公知の他の手段によって、推定することができる。
本発明の方法は、様々な形の癌、関節炎、およびADAM-10(「ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ」-10の頭字語)が重大な役割を果たす血管新生に関連する疾患を患っている哺乳動物(好ましくはヒト)への投与を含む。一つの態様において、目的の状態を軽減するのに十分な量の、本発明の薬学的組成物が提供される。化合物は、単位用量あたり約1mgから約3000mg、および好ましくは約5mgから約500mgの活性成分を含むものを含む、いかなる適当な単位用量剤形で都合よく投与することができる。一つの好ましい態様において、ウイルス感染を治療または予防するために、約1mgから約500mg、好ましくは約10mgから約250mg、およびより好ましくは約25mgから約250mgの経口用量を対象に投与する。
活性成分は、活性化合物の最大血漿濃度が約0.001μMから約30μM、および好ましくは約0.01μMから約10μMとなるように投与すべきである。これは、例えば、任意に食塩水または他の水性媒質中の、本発明の7-デアザ-D-ヌクレオシド化合物またはその誘導体の組成物または製剤を静脈内に注射することによって達成できる。もう一つの態様において、本発明の7-デアザ-D-ヌクレオシド化合物もしくはその誘導体またはその組成物をボーラスで投与する。
本発明の薬学的組成物中の活性化合物の濃度は、薬物の吸収、分布、不活化、および排出速度、ならびに当業者には公知の他の因子に依存することになる。用量値も軽減するべき状態の重症度によって変動することが理解されるべきである。いかなる特定の対象に対しても、特定の投与法を個別の必要性および組成物を投与する、または組成物の投与を監督する者の専門的判断に従い、経時的に調節すべきであること、ならびに本明細書に示す濃度範囲は例示的なものにすぎず、特許請求される組成物の範囲または実施を制限することを意図していないこともさらに理解されるべきである。活性成分は、一度に投与してもよく、または様々な間隔で投与する目的でいくつかの少量用量に分割してもよい。
経口組成物は一般に、不活性希釈剤または食用担体を含むと考えられる。それらはゼラチンカプセル中に封入してもよく、または圧縮して錠剤としてもよい。経口治療投与のために、活性化合物を賦形剤と混合し、錠剤、トローチ、またはカプセル剤の形で用いることができる。薬学的に適合する結合剤、および/または補助材料を組成物の一部として含むこともできる。錠剤、丸剤、カプセル剤、およびトローチなどは、下記の成分または同様の性質の化合物のいずれであっても含むことができる:微結晶性セルロース、トラガカントゴムもしくはゼラチンなどの結合剤;デンプンもしくは乳糖などの賦形剤、アルギン酸、プリモゲル(Primogel)、もしくはコーンスターチなどの分散剤;ステアリン酸マグネシウムもしくはステローレス(Sterores)などの滑沢剤;コロイド状二酸化ケイ素などの流動化剤;ショ糖もしくはサッカリンなどの甘味料;またはペパーミント、サリチル酸メチル、もしくはオレンジ香料などの着香料。用量単位剤形がカプセル剤である場合、これは前述の種類の材料に加えて、脂肪油などの液状担体を含むこともできる。加えて、用量単位剤形は、用量単位の物理的形状を変える様々な他の材料、例えば、糖、セラック、または腸溶剤のコーティングを含むこともできる。一般には「Remington's Pharmaceutical Sciences」、Mack Publishing Co.、ペンシルヴァニア州イーストンを参照されたい。
活性化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはその誘導体は、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ剤、カシェ剤、またはチューインガムなどの成分として投与することもできる。シロップ剤は、活性化合物に加えて、甘味料としてのショ糖、ならびに特定の保存剤、色素および着色料、ならびに着香料を含むこともできる。
本発明の薬学的組成物は、好ましくは、一つまたは複数の本発明の7-デアザ-D-ヌクレオシド化合物またはその誘導体、および、任意で他の成分に加えて、薬学的に許容される媒体、担体、希釈剤、または賦形剤の少なくとも一つを含むことになる。本発明の組成物は、7-デアザ-D-ヌクレオシド化合物もしくはその誘導体、または複数の7-デアザ-D-ヌクレオシド化合物もしくはその誘導体のカクテル、または一つもしくは複数の7-デアザ-D-ヌクレオシド化合物もしくはその誘導体と一つもしくは複数の抗生物質、抗真菌化合物、抗炎症化合物、もしくは他の抗ウイルス化合物とのカクテルなどの、様々な活性成分を有していてもよい。組成物と共に用いるのに適した薬学的に許容される担体は、例えば、増粘剤、緩衝剤、溶媒、湿潤剤、保存剤、キレート剤、およびアジュバントなど、およびそれらの組み合わせを含むこともできる。治療用の薬学的に許容される担体は、製剤技術分野では公知であり、かつ本明細書ならびに、例えば、「Remington's Pharmaceutical Sciences」、Mack Publishing Co.(A. R. Gennaro編、第18版、1990)および「」CRC Handbook of Food, Drug, and Cosmetic Excipients」、CRC Press LLC(S.C. Smolinski編、1992)に記載のとおりである。
非経口、皮内、皮下、または局所適用のために用いる液剤または懸濁剤は、下記の成分を含むことができる:注射用水、食塩溶液、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、または他の合成溶媒などの無菌希釈剤;ベンジルアルコールまたはメチルパラベンなどの抗菌剤;アスコルビン酸または亜硫酸水素ナトリウムなどの抗酸化剤;エチレンジアミン四酢酸などのキレート剤;酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩などの緩衝剤および塩化ナトリウムまたはデキストロースなどの等張性を調節するための物質。非経口製剤はガラスまたはプラスチック製のアンプル、使い捨てのシリンジまたは複数用量バイアルに封入することができる。静脈内投与の場合、好ましい担体は生理食塩水もしくはリン酸緩衝化食塩水(PBS)またはアジュバントである。例示的アジュバントはミョウバン(水酸化アルミニウム、REHYDRAGEL(登録商標))、リン酸アルミニウム、ビロゾーム、リピドAを含むもしくは含まないリポソーム、デトックス(Ribi/Corixa)、MF59、またはナノエマルジョン(例えば、米国特許第5,716,637号参照)およびサブミクロンエマルジョン(例えば、米国特許第5,961,970号参照)などの他の油および水乳剤型アジュバント、ならびにフロイント完全および不完全アジュバントである。一つの好ましい態様において、本発明の薬学的組成物は無菌である。
特定の態様において、活性化合物を、埋込物およびマイクロカプセル化送達系を含む、制御放出製剤などの、身体からの急速な排出に対して化合物を保護する担体と共に調製する。エチレン酢酸ビニル、ポリ酸無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、およびポリ乳酸などの、生体分解性、生体適合性ポリマーを用いることもできる。そのような製剤の調製法は、当業者には明らかであると思われる。例えば、当技術分野において公知のとおり、これらの材料のいくつかはAlza Corporation(カリフォルニア州)およびGilford Pharmaceuticals(メリーランド州ボルティモア)から市販されている。
リポソーム懸濁液も薬学的に許容される担体であると考えられる。これらは当業者には公知の方法に従って、例えば、米国特許第4,522,811号に記載のとおりに調製することができる。例えば、リポソーム製剤は適当な脂質(ステアロイルホスファチジルエタノールアミン、ステアロイルホスファチジルコリン、アラキドイルホスファチジルコリン、およびコレステロールなど)を無機溶媒に溶解し、これを次いで蒸発させて、容器の表面に乾燥脂質の薄膜を残すことにより調製することができる。次いで、活性化合物またはその一リン酸、二リン酸、および/もしくは三リン酸誘導体の水溶液を容器に導入する。次いで、容器を手動で回旋させて容器側面から脂質材料を遊離させ、脂質凝集物を分散させ、それによりリポソーム懸濁液を生成する。
本明細書において引用および/または出願データシートに列挙した米国特許、米国特許出願公開公報、米国特許出願、外国特許、外国特許出願および非特許文献はすべて、その全体が参照として本明細書に組み込まれる。本発明をここまで説明してきたが、下記の実施例は本発明の例示を意図しており、本発明を限定するものではない。
実施例
以下の実施例において、下記の略語は下記の意味を有する。定義されていない略語はいかなるものも、それらの一般に認められている意味を有する。特に記載がない限り、温度はすべて摂氏度である。
以下の実施例において、下記の略語は下記の意味を有する。定義されていない略語はいかなるものも、それらの一般に認められている意味を有する。特に記載がない限り、温度はすべて摂氏度である。
DMSO=ジメチルスルホキシド
EtOAc=酢酸エチル
TFA=トリフルオロ酢酸
THF=テトラヒドロフラン
MeOH=メタノール
DCC=1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド
DMAP=4-(ジメチルアミノ)ピリジン
DMF=ジメチルホルムアミド
DIEA=N,N-ジイソプロピルエチルアミン
NaOMe=ナトリウムメトキシド
EtOAc=酢酸エチル
TFA=トリフルオロ酢酸
THF=テトラヒドロフラン
MeOH=メタノール
DCC=1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド
DMAP=4-(ジメチルアミノ)ピリジン
DMF=ジメチルホルムアミド
DIEA=N,N-ジイソプロピルエチルアミン
NaOMe=ナトリウムメトキシド
一般:特に記載がない限り、試薬、出発原料および溶媒は商業的供給元(Aldrich、Fluka、Sigmaなど)から購入し、それ以上精製せずに用い;反応は窒素雰囲気下で実施し;反応混合物は薄層クロマトグラフィ(シリカTLC)、分析用高性能液体クロマトグラフィ(分析用HPLC)、または質量分析によりモニターし;反応混合物は一般にシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ、または調製用HPLCで、下記の一般的プロトコルを用いて通常のように精製し;NMR試料は重水素化溶媒(CD30D、CDCl3、またはDMSO-d6)に溶解し、スペクトルはVarian Gemini 2000機(500MHz)により標準的パラメーターで取得し;かつ質量分析による同定はWaters 2690アライアンスシステム(Alliance System)によりエレクトロスプレーイオン化法(ES-MS)で行った。
実施例1
中間体4-クロロ-5-フルオロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンの調製
4-クロロ-5-ブロモ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン 2(0.6g、2.60mmol)をTHF(無水、30mL)中に溶解し、次いで-78℃に冷却した後、nBuLi(1.6M/ヘキサン、4.10mL)を10分間かけて滴加した。混合物を-78℃で20分間撹拌した後、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(NFSI)(1.065g/無水THF 6.5mL、3.38mmol)を15分間かけて滴加した。混合物を室温まで終夜加温し、水(2mL)で反応停止し、次いで蒸発乾固した。得られた粗調製物を酢酸エチル(EtOAc)および塩化アンモニウム飽和溶液(40mL/20mL)の間で分配し、次いで水層をEtOAc(20mL)で抽出し、合わせた有機層を水(20mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、溶媒を蒸発させた。粗生成物をシリカゲル(MeOH中のシリカゲル固体沈殿)で、4%MeOH/CH2Cl2により精製し、表題化合物を得た(0.36g、収率71%)。
中間体4-クロロ-5-フルオロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンの調製
4-クロロ-5-ブロモ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン 2(0.6g、2.60mmol)をTHF(無水、30mL)中に溶解し、次いで-78℃に冷却した後、nBuLi(1.6M/ヘキサン、4.10mL)を10分間かけて滴加した。混合物を-78℃で20分間撹拌した後、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(NFSI)(1.065g/無水THF 6.5mL、3.38mmol)を15分間かけて滴加した。混合物を室温まで終夜加温し、水(2mL)で反応停止し、次いで蒸発乾固した。得られた粗調製物を酢酸エチル(EtOAc)および塩化アンモニウム飽和溶液(40mL/20mL)の間で分配し、次いで水層をEtOAc(20mL)で抽出し、合わせた有機層を水(20mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、溶媒を蒸発させた。粗生成物をシリカゲル(MeOH中のシリカゲル固体沈殿)で、4%MeOH/CH2Cl2により精製し、表題化合物を得た(0.36g、収率71%)。
実施例2
中間体4-クロロ-5-フルオロ-7-(2'-デオキシ-3',5'-ジ-O-p-トルオイル-β-D-エリスロ-ペントフラノシル)ピロロ[2,3-d]ピリミジンの調製
水素化ナトリウム95%(0.032g、1.25mmol/アセトニトリル)を4-クロロ-5-フルオロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン 3(0.21g、1.22mmol)に加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次いで塩化2'デオキシ-3',5'ジ-O-p-トルオイル-α-D-エリスロ-ペントフラノシル 4(0.5g、1.28mmol)を10分間かけて加えた。次いで、この混合物を50℃で2時間撹拌し、ろ過し、溶媒を蒸発させた。粗調製物をシリカゲル(EtOAc中のシリカゲル固体沈殿)で、EtOAc/ヘキサン(8から15%)の勾配により精製し、表題化合物を得た(0.322g、収率50%);
中間体4-クロロ-5-フルオロ-7-(2'-デオキシ-3',5'-ジ-O-p-トルオイル-β-D-エリスロ-ペントフラノシル)ピロロ[2,3-d]ピリミジンの調製
水素化ナトリウム95%(0.032g、1.25mmol/アセトニトリル)を4-クロロ-5-フルオロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン 3(0.21g、1.22mmol)に加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次いで塩化2'デオキシ-3',5'ジ-O-p-トルオイル-α-D-エリスロ-ペントフラノシル 4(0.5g、1.28mmol)を10分間かけて加えた。次いで、この混合物を50℃で2時間撹拌し、ろ過し、溶媒を蒸発させた。粗調製物をシリカゲル(EtOAc中のシリカゲル固体沈殿)で、EtOAc/ヘキサン(8から15%)の勾配により精製し、表題化合物を得た(0.322g、収率50%);
実施例3
4-アミノ-5-フルオロ-7-(2'-デオキシ-β-D-エリスロ-ペントフラノシル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン
4-クロロ-5-フルオロ-7-(2'-デオキシ-3',5'-ジ-O-p-トルオイル-β-D-エリスロ-ペントフラノシル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン 5(0.05g、0.095mmol)を密封試験管内で無水MeOH(15mL)中に溶解した。混合物を0℃でアンモニアガスで飽和させ、次いで126℃で15時間加熱した。溶媒を蒸発させた後、粗調製物をエーテルおよび水(30mL/15mL)の間で分配した。水層のpHを3N HClで7に調節し、次いで水を蒸発させた後、C-18カラムで水により精製して、表題化合物を得た(0.019mg、収率74%);
4-アミノ-5-フルオロ-7-(2'-デオキシ-β-D-エリスロ-ペントフラノシル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン
4-クロロ-5-フルオロ-7-(2'-デオキシ-3',5'-ジ-O-p-トルオイル-β-D-エリスロ-ペントフラノシル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン 5(0.05g、0.095mmol)を密封試験管内で無水MeOH(15mL)中に溶解した。混合物を0℃でアンモニアガスで飽和させ、次いで126℃で15時間加熱した。溶媒を蒸発させた後、粗調製物をエーテルおよび水(30mL/15mL)の間で分配した。水層のpHを3N HClで7に調節し、次いで水を蒸発させた後、C-18カラムで水により精製して、表題化合物を得た(0.019mg、収率74%);
前述より、本明細書における本発明の特定の態様を例示を目的として説明してきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な改変を加えうることが理解されると思われる。したがって、本発明は添付の特許請求の範囲による以外は制限されることはない。
Claims (24)
- 下記構造式(I)の抗ウイルス化合物およびその薬学的に許容される塩:
式中、
R1は水素、C1〜C6アルキル、Cl、OH、C1〜C4アルコキシ、NH2、またはNHZR5であり;
R2およびR3はそれぞれ独立に水素、Cl〜C6アルキル、メチル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、Cl、I、Br、F、ヘテロシクリルであるか、またはR2およびR3はそれらが結合している炭素と一緒になって5員環を形成し;
R4は水素、OH、C1〜C6アルキル、Cl〜C6アルケニル、C1〜C4アルコキシ、NH2、NHZR5またはN(R5)2であり;
R5はそれぞれ独立にCl〜C6アルキル、C5〜C6シクロアルキル、またはアリールであり;
R6、R7、R8およびR9はそれぞれ独立に水素、OH、C1〜C6アルキル、NH2、NHZR5、F、Cl、もしくはBrであるか、またはR6、R7、R8およびR9はエポキシドもしくは二重結合を形成し;
YおよびY'はそれぞれ独立にNまたはCHであり;かつ
ZはCO、C(O)NHまたはSO2である。 - R1がNH2であり、R2がハロゲンまたはC1〜C4アルキルであり、かつR3およびR4が水素である、請求項1記載の化合物。
- R1がNH2であり、R2が水素またはハロゲンであり、R3がハロゲンまたはC1〜C4アルキルであり、かつR4が水素である、請求項1記載の化合物。
- R1がNH2であり、R2およびR3がそれぞれ独立に水素またはハロゲンであり、かつR4がC1〜C4アルキルである、請求項1記載の化合物。
- R1がNH2であり、R2およびR3はそれらが結合している炭素原子と一緒になってペンテン環を形成し、かつR4が水素である、請求項1記載の化合物。
- R1が水素またはC1〜C4アルキルであり、R2およびR3がそれぞれ独立に水素またはハロゲンであり、かつR4が水素である、請求項1記載の化合物。
- R1がNH2であり、R2およびR3がそれぞれ独立に水素またはハロゲンであり、かつR4がNHZR5である(ZおよびR5は請求項1の定義のとおりである)、請求項1記載の化合物。
- R6、R7、R8およびR9が水素である、請求項1記載の化合物。
- R6、R8およびR9が水素であり、かつR7がOHである、請求項1記載の化合物。
- R6およびR9が水素であり、R7がC1〜C4アルキルであり、かつR8がOHである、請求項1記載の化合物。
- R6およびR9が水素であり、R7がNHZR5であり、かつR8がOHである(ZおよびR5は請求項1の定義のとおりである)、請求項1記載の化合物。
- R6およびR9が水素であり、R7がFであり、かつR8がOHである、請求項1記載の化合物。
- R6がC1〜C4アルキルであり、R7およびR9が水素であり、かつR8がOHである、請求項1記載の化合物。
- 請求項1から14のいずれか一項記載の化合物、および薬学的に許容される担体、賦形剤、または希釈剤を含む薬学的組成物。
- ウイルス感染の治療または予防を必要とする対象に請求項1から14のいずれか一項記載の抗ウイルス化合物を、ウイルス感染を治療または予防するのに有効な量で投与する段階を含む、ウイルス感染の治療または予防法。
- 抗ウイルス化合物を経口投与する、請求項16記載の方法。
- 抗ウイルス化合物を全身投与する、請求項16記載の方法。
- ウイルス感染がB型肝炎ウイルス(HBV)に起因する、請求項16記載の方法。
- ウイルス感染の治療または予防を必要とする対象に請求項15記載の組成物を、ウイルス感染を治療または予防するのに有効な量で投与する段階を含む、ウイルス感染の治療または予防法。
- 医薬療法における使用のための、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物または組成物。
- ウイルス感染を治療するための製剤または医用薬剤の製造における、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物または組成物の使用。
- ウイルス感染が一本鎖DNAウイルスに起因する、請求項22記載の使用。
- 一本鎖DNAウイルスがHBVである、請求項22記載の使用。
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