JP2005536836A - 電気ヒューズリレーボックス及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

【解決手段】仮組立された電気ヒューズリレーボックスはフレームを有する。フレームは、上側区画、下側区画及び少なくとも１個のロック受け部を有する。ヒューズボックスは、上側区画内に仮組立された複数の電気部品、下側区画内に仮組立された複数のコネクタモジュール、上側区画に回転取付けされた上側カバー、及び下側区画に回転取付けされた下側カバーを更に有する。コネクタモジュールは、電線と電気的に係合する寸法に構成される。上側及び下側カバーの各々は、ロック受け部と係合する寸法に構成されたロック部材を有する。さらに、電気部品は、リレー、回路遮断器、Ｊケースヒューズ及びブレードヒューズを有する。コネクタモジュールは、フレームを貫通すると共に電気部品と電気接続する接続コンタクトを有する。

Description

本発明は、総括的には電気ヒューズリレーボックスに関し、より詳細には、自動車のエンジンルーム又は客室に取り付けるための電気ヒューズリレーボックスに関する。

ヒューズボックスは多くの用途に使用されている。用途の一例は自動車である。ヒューズボックスは、例えばエンジンルーム内のフード下又は自動車内部のダッシュボード下且つ足元領域付近等の、自動車の指定された領域に配置されるのが代表的である。一般的には、ヒューズボックスは、個別のライト又は小さな電気機器等の自動車内の個別の電気負荷部品用の電気ヒューズを収容し、また、自動車内の全体負荷部に供するためにヒューズボックスから分岐した大電流を流すケーブル用の電気ヒューズを収容する。さらに、ヒューズボックスはまた、複数の電気負荷要求事項の結果及び同時に起こるサージ等の、過負荷状態により生ずる潜在的ダメージから回路を保護するために、自動車の電気システムで使用される。通常、種々の回路用のヒューズは、ヒューズボックス、ヒューズリレーボックス、電力分配ブロック又はジャンクションブロックとして知られた合流点で一緒に集められる。

従来、ヒューズボックスは、電気端子、１本以上のバスバー、及び回路遮断器及び一体化されたダイオード等の他の電気部品を収容する、成形されたプラスチック構造である。ヒューズは、ヒューズボックスの外面に一体成形されたソケット端子に保持される。代表的な自動車ヒューズは、一端から延びる１対のコンタクトを有するほぼ矩形のプラスチック本体を有する。ヒューズが各ソケット端子内に挿入完了すると、コンタクトはヒューズボックスの内部の電気端子と係合して回路を完成する。
米国特許第５１７９５０３号明細書 欧州公開特許第６２７７５４号明細書 特開平７−２２７０２５号公報

プラスチックボックス、リレー、ヒューズ（例えば、ミニ、マキシ、Ｊケース）、回路遮断器及びダイオード等（これらを総称して「電気部品」という）の従来の電気ヒューズリレーボックスに組み込まれる各電気副部品は、別々に製造され異なる供給者から個別に購入されるのが通常であり、最終ヒューズリレーボックス内で統合されるよう組み立てられなければならない。この組立工程は、時間を浪費し、効果であり、接続ミスを生じ易く、全体を不十分な品質にすることが多い。さらに、従来のヒューズボックスは一般にカバー無しで製造されるので、損傷を受け易い。

従って、自動車区画内で迅速、簡単、そしてミス無しで容易に実装可能である、全電気部品を正しい位置に予めセットさせる新規な仮組立されたヒューズボックスシステムに対するニーズがある。さらに、電気部品の更なる組立を要することなくヒューズボックスに既に統合されて一体のデバイスを形成する全電気部品を顧客が受け取ることができるシステムに対するニーズがある。

従来のヒューズボックスの上述した問題及び他の問題、不利及び欠点に鑑み、仮組立された電気ヒューズリレーボックスの種々の実施形態を本明細書に開示する。

典型的な一実施形態によれば、仮組立された電気ヒューズリレーボックス及びその製造方法はフレームを具備し、フレームは、上側区画、下側区画及び少なくとも１個のロック受け部を有する。ヒューズボックスは、上側区画内に仮組立された複数の電気部品、下側区画内に仮組立された複数のコネクタモジュール、上側区画に回転取付けされた上側カバー、及び下側区画に回転取付けされた下側カバーを更に具備する。コネクタモジュールは、電線と電気的に係合する寸法に構成される。上側カバー及び下側カバーの各々は、ロック受け部と係合する寸法に構成されたロック部材を具備する。さらに、電気部品は、リレー、回路遮断器、Ｊケースヒューズ及びブレードヒューズを具備する。コネクタモジュールは、フレームを貫通すると共に電気部品と電気的に接続する接続コンタクトを具備する。

本明細書に開示された実施形態の一つの利点は、リレー、ヒューズ、ダイオード及び回路遮断器等の電気部品がそれらの最終位置に既に実装されていることである。従って、顧客は、特殊な診断機器を使用して部品及びコネクタモジュールが適切に正しい位置に実装されていることを確認する必要がない。

本明細書に開示された実施形態の別の利点は、電気ヒューズリレーボックスが、自動車のエンジンルームでの実装を可能にする上側カバー及び下側カバーの両方を含んで設けられることである。

本発明の一実施形態は、電気部品をその正しい位置に仮組立すると共に予めセットすることができる能力を有し、また、区画内に迅速、容易そしてミス無しで容易に実装できるヒューズボックスを提供する。

図面、特に図１ないし図４を詳細に参照すると、本発明に従った構造及び方法の典型的な実施形態が示される。図１ないし図３は、仮組立され、予めセットされてフレーム５内の最終位置に実装されたリレー１、回路遮断器２、Ｊケースヒューズ３、ブレードヒューズ４を含む複数の電気部品２０を具備する。ここで、フレーム５は、上側カバー７及び下側カバー８に回転取付けされている。

電気ヒューズボックス１００は好適には、フレーム５、フレーム５内に仮組立された複数の電気部品２０、フレーム５内に仮組立された複数のコネクタモジュール６、フレーム５に実装された上側カバー７、及びフレーム５に実装された下側カバー８を具備する。ここで、コネクタモジュール６は電線と電気的に係合する寸法に構成され、コネクタモジュール６は、フレーム５を貫通して電気部品２０と電気的に接続する接続コンタクト１５を具備する。

フレーム５は少なくとも１個のロック受け部３２，３３を具備し、上側カバー７及び下側カバー８の各々は、ロック受け部３２，３３とそれぞれ係合する寸法に構成されたロック部材３４，３５をそれぞれ具備する。さらに、上側カバー７及び下側カバー８の各々はフレーム５に回転取付けされる。

フレーム５は上側区画７５及び下側区画７６を有するのが好適であり、上側区画７５は電気部品２０を収容し、下側区画７６は複数のコネクタモジュール６を収容する。さらに、フレーム５は、互いに対向して配置されると共に１対の端壁３０，３１により分離された、ほぼ細長い１対の側壁５１，５２を具備する。端壁３０は、ヒューズボックス１００を閉じる際に安定したロックユニット機構を提供するよう傾斜したロック留め部（ロック受け部）３２を具備する。図２及び図３に示されるように、端壁３０は、対応する回転部材３６を受容する寸法に構成された少なくとも１個の回転ヒンジ３８を更に具備する。少なくとも１個の回転部材３６は、下側カバー８に配置されて回転ヒンジ３８に回転取付けするので、下側カバー８の開位置から閉位置までを明確にできる。

下側カバー８は、本実施形態では下側カバー８の自由端５５に固定可能に取り付けられたロックレバー３５を更に有する。ここで、ロックレバー３５は下側カバー８から外側に突出する。さらに、複数の開口４０が下側カバー８内で離間し、下側カバー８を閉じる際に、開口４０は固定ブラケット４５と整列する。ここで、固定手段（図示せず）は、閉じたヒューズボックス１００を車両の区画に固定し実装するのに使用される。

端壁３１は、下側カバー８のロックレバー３５と係合するよう構成されたロック留め部３３を更に具備する。ここで、ロックレバー３５は、フレーム５に下側カバー８を閉じる際にロック留め部３３と安定した一体物となる寸法に構成されている。端壁３１は、対応する回転部材３９を受容する寸法に構成された少なくとも１個の回転ヒンジ３７を更に具備する。少なくとも１個の回転部材３９は、上側カバー７に配置されて回転ヒンジ３７に回転取付けするので、上側カバー７の開位置から閉位置までを明確にできる。

上側カバー７は、本実施形態では上側カバー７の自由端６５に固定可能に取り付けられたロック部材３４を更に有する。ここで、ロック部材３４はフレーム５の端壁３０のロック留め部３２に係止するための突出リップ４２を具備する。上側カバー７を閉じる際に、リップ４２はロック留め部３２に係止し、上側カバー７がロックされる。上側カバー７のロック解除は、ロック部材３４のリップの反対側に位置する偏倚部材４３と係合することにより、達成される。

コネクタモジュール６は、図２に最もよく示されるように、仮組立位置で好適にはロック解除位置に含まれる。コネクタモジュール６は、電源にヒューズボックス１００を接続するために使用され、電線接続用の電線端子（図示せず）を受容することができる。例えば、コネクタモジュール６は図２及び図３に示されるような金属ブレードコンタクト１５を具備してもよく、電線端子（図示せず）は従来の方法で金属コンタクト１５を挟む防水型又は非防水型金属端子（図示せず）を具備してもよい。コンタクトブレード１５はフレーム５を貫通して上方に電気部品２０を受容するための溝１７内へ延びるので、コンタクトブレード及び電気部品間を電気的に接続する。

端子の挿入後、コネクタモジュール６は、図３に示されるように、電気部品２０及び電線端子間の上述の電気的接触を達成するために所定位置へ押圧されるのが好適であり、ヒューズボックスフレーム５の内側の二次ロック機構と出会う。これは、端子の積極的なロックを確保する助けとなるという利点を有する。

上側カバー７は、閉位置で供給されるのが好適であり、設置前は開いている必要はない。下側カバー８はハーネス組立の後、電線を保護し案内するので、下側カバー８も当業者には電線ドレスとして公知である。また、下側カバー８は、ヒューズボックス１００の完成品を単一ユニットにする閉位置で供給されるのが好適である。下側カバー８は、電気端子を端子内へ挿入するためには開かれることのみが必要である。

電気ヒューズリレーボックス１００を仮組立する方法は図４のフローチャートに示される。この方法は、工程２００でヒューズボックス１００のフレーム５の上側区画７５内に複数の電気部品を実装することを具備する。第二に、工程２１０で複数のコネクタモジュール６がヒューズボックス１００のフレーム５の下側区画７６内に実装され、コネクタモジュール６は電線と電気的に係合するよう構成され、コネクタモジュール６は接続コンタクト１５を具備する。次に、工程２２０で上側カバー７がフレーム５の上側区画７５に配置される。その次に、工程２３０で下側カバーがフレーム５の下側区画７６に配置される。最後に、工程２４０で接続コンタクト１５をフレーム５に貫通させて電気部品２０と電気的に接続する。

本発明の実施形態は従来のヒューズフレームを超える利点を有するので、リレー、ヒューズ、ダイオード及び回路遮断器等の電気部品はそれらの最終位置に既に実装されている。従って、顧客は、特殊な診断機器を使用して部品及びコネクタモジュールが適切に正しい位置に実装されていることを確認する必要がない。

また、従来のシステムとは異なり、本発明の実施形態の電気ヒューズリレーボックス１００は、自動車のエンジンルームに実装することが可能な上側カバー７及び下側カバー８の両方を具備する。

特定実施形態を参照して本発明を説明してきたが、特許請求の範囲に記載された本発明の真髄及び範囲から逸脱することなく、多くの変形の形態を取り得ることを理解されよう。

本発明の一実施形態による電気ヒューズリレーボックスの斜視図である。 図１の電気ヒューズリレーボックスの概略図である。 閉位置で示された図１の電気ヒューズリレーボックスの概略図である。 本発明に従った典型的な一方法を示すフローチャートである。

符号の説明

１ リレー
２ 回路遮断器
３ Ｊケースヒューズ
４ ブレードヒューズ
５ フレーム
６ コネクタモジュール
７ 上側カバー
８ 下側カバー
１５ 接続コンタクト
２０ 電気部品
３２，３３ ロック受け部
３４，３５ ロック部材
７５ 上側区画
７６ 下側区画
１００ 電気ヒューズボックス

Claims (25)

1. フレームと、
   前記フレーム内に仮組立された複数の電気部品と、
   前記フレーム内に仮組立され、電線と電気的に係合する寸法に構成された複数のコネクタモジュールと、
   前記フレームに実装された上側カバーと、
   前記フレームに実装された下側カバーと
   を具備することを特徴とする電気ヒューズボックス。
2. 前記電気部品は、リレー、回路遮断器、Ｊケースヒューズ及びブレードヒューズからなることを特徴とする請求項１記載の電気ヒューズボックス。
3. 前記コネクタモジュールは接続コンタクトを具備することを特徴とする請求項１記載の電気ヒューズボックス。
4. 前記接続コンタクトは、前記フレームを貫通すると共に前記電気部品と電気的に接続することを特徴とする請求項３記載の電気ヒューズボックス。
5. 前記フレームは、少なくとも１個のロック受け部を具備することを特徴とする請求項１記載の電気ヒューズボックス。
6. 前記上側カバー及び下側カバーの各々は、前記ロック受け部と係合する寸法に構成されたロック部材を具備することを特徴とする請求項５記載の電気ヒューズボックス。
7. 前記上側カバー及び下側カバーの各々は、前記フレームに回転取付けされていることを特徴とする請求項１記載の電気ヒューズボックス。
8. 上側区画及び下側区画を具備するフレームと、
   前記上側区画内に仮組立された複数の電気部品と、
   前記下側区画内に仮組立され、電線と電気的に係合する寸法に構成された複数のコネクタモジュールと、
   前記上側区画に実装された上側カバーと、
   前記下側区画に実装された下側カバーと
   を具備することを特徴とする電気ヒューズリレーボックス。
9. 前記電気部品は、リレー、回路遮断器、Ｊケースヒューズ及びブレードヒューズからなることを特徴とする請求項８記載の電気ヒューズリレーボックス。
10. 前記コネクタモジュールは接続コンタクトを具備することを特徴とする請求項８記載の電気ヒューズリレーボックス。
11. 前記接続コンタクトは、前記フレームを貫通すると共に前記電気部品と電気的に接続することを特徴とする請求項１０記載の電気ヒューズリレーボックス。
12. 前記フレームは、少なくとも１個のロック受け部を具備することを特徴とする請求項８記載の電気ヒューズリレーボックス。
13. 前記上側カバー及び下側カバーの各々は、前記ロック受け部と係合する寸法に構成されたロック部材を具備することを特徴とする請求項１２記載の電気ヒューズリレーボックス。
14. 前記上側カバー及び下側カバーの各々は、前記フレームに回転取付けされていることを特徴とする請求項８記載の電気ヒューズボックス。
15. 上側区画、下側区画及び少なくとも１個のロック受け部を具備するフレームと、
    前記上側区画内に仮組立された複数の電気部品と、
    前記下側区画内に仮組立され、電線と電気的に係合する寸法に構成された複数のコネクタモジュールと、
    前記上側区画に回転取付けされた上側カバーと、
    前記下側区画に回転取付けされた下側カバーとを具備し、
    前記上側カバー及び下側カバーの各々は、前記ロック受け部と係合する寸法に構成されたロック部材を具備することを特徴とする電気ヒューズリレーボックス。
16. 前記電気部品は、リレー、回路遮断器、Ｊケースヒューズ及びブレードヒューズからなることを特徴とする請求項１５記載の電気ヒューズリレーボックス。
17. 前記コネクタモジュールは接続コンタクトを具備することを特徴とする請求項１５記載の電気ヒューズリレーボックス。
18. 前記接続コンタクトは、前記フレームを貫通すると共に前記電気部品と電気的に接続することを特徴とする請求項１７記載の電気ヒューズリレーボックス。
19. 上側区画及び下側区画を有するフレームを具備する電気ヒューズリレーボックスを仮組立する方法であって、
    前記上側区画内に複数の電気部品を実装する工程と、
    電線と電気的に係合するよう構成された複数のコネクタモジュールを前記下側区画内に実装する工程と、
    前記上側区画上に上側カバーを配置する工程と、
    前記下側区画上に下側カバーを配置する工程と
    を具備することを特徴とする、電気ヒューズリレーボックスの仮組立方法。
20. 前記電気部品は、リレー、回路遮断器、Ｊケースヒューズ及びブレードヒューズからなることを特徴とする請求項１９記載の仮組立方法。
21. 前記コネクタモジュールは接続コンタクトを具備することを特徴とする請求項１９記載の仮組立方法。
22. 前記接続コンタクトを前記フレームに貫通させて前記電気部品と電気的に接続する工程をさらに具備することを特徴とする請求項２１記載の仮組立方法。
23. 前記フレームは、少なくとも１個のロック受け部を具備することを特徴とする請求項１９記載の仮組立方法。
24. 前記上側カバー及び下側カバーの各々は、前記ロック受け部と係合する寸法に構成されたロック部材を具備することを特徴とする請求項２３記載の仮組立方法。
25. 前記上側カバーは前記上側区画に回転取付けされており、
    前記下側カバーは前記下側区画に回転取付けされていることを特徴とする請求項１９記載の仮組立方法。

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