JP2005532793A - 微生物付着を阻害するための融合ポリペプチドおよび方法 - Google Patents

微生物付着を阻害するための融合ポリペプチドおよび方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、第2のポリペプチドに作動可能に連結された第1のポリペプチドを含む融合ポリペプチド、および微生物感染を処置または予防するための方法を提供し、ここでこの第1のポリペプチドは、α1,3フコシルトランスフェラーゼによってグリコシル化され、そしてこの第2のポリペプチドは、免疫グロブリンポリペプチドの少なくとも1領域を含む。本発明は、微生物付着を媒介する糖質エピトープが、高密度で、ムチン型タンパク質骨格上の異なるコア糖鎖によって特異的に発現され得るという発見に一部基づく。

Description

(発明の分野)
本発明は一般に、微生物感染を処置または予防するための組成物および方法に関し、より詳細には、微生物付着を媒介する糖質ペプチドを含む融合ポリペプチドを含有する組成物に関する。
(発明の背景)
微生物(例えば、細菌、ウイルスおよび真菌)ならびに細菌毒素は、コロニー形成および病原性に対する細胞糖質レセプターへの付着に依存する。35より多くの細菌病原体が、標的細胞上に多く存在する細胞表面オリゴサッカリドへ結合することによって、細胞付着を開始する。糖質付着を媒介する細菌タンパク質は、付着因子、レクチンおよび赤血球凝集素である。付着因子糖質特異性は、病原体がどの種にコロニー形成し得るか(宿主範囲)に寄与し得るだけでなく、コロニー形成が生じ得る生物体における部位(組織向性)にも寄与する。
(発明の要旨)
本発明は、微生物付着を媒介する糖質エピトープが、高密度で、ムチン型タンパク質骨格上の異なるコア糖鎖によって特異的に発現され得るという発見に一部基づく。ポリペプチドは、本明細書中で、MA融合ポリペプチドと称される。
1つの局面において、本発明は、第2のポリペプチドに作動可能に連結されたα1,3フコシルトランスフェラーゼによってグリコシル化される第1のポリペプチドを含む融合ポリペプチドを提供する。この第1のポリペプチドは、例えば、ムチンポリペプチド(例えば、PSGL−1またはその一部)である。好ましくは、ムチンポリペプチドは、PSGL−1の細胞外タンパク質である。あるいは、この第1のポリペプチドは、α糖タンパク質(例えば、α1−酸糖タンパク質(すなわち、オロソムコイドまたはAGP)またはその一部)である。α1,3フコシルトランスフェラーゼは、例えば、FUT3、FUT4、FUT5、FUT6またはFUT7である。
第2のポリペプチドは、少なくとも免疫グロブリンポリペプチドの領域を含む。例えば、この第2のポリペプチドは、重鎖免疫グロブリンポリペプチドの領域を含む。あるいは、この第2のポリペプチドは、免疫グロブリン重鎖のFC領域を含む。
MA融合ポリペプチドは、マルチマーである。好ましくは、MA融合ポリペプチドは、ダイマーである。
MA融合ポリペプチドをコードする核酸、ならびに本明細書中に記載されるMA融合ポリペプチドをコードする核酸を含むベクター、および本明細書中に記載されるベクターまたは核酸を含む細胞もまた、本発明に含まれる。あるいは、このベクターは、α1,3フコシルトランスフェラーゼをコードする核酸をさらに含む。
別の局面において、本発明は、微生物または微生物毒素の細胞への接着を阻害(例えば、減少)する方法を提供する。付着は、細胞とMA融合ポリペプチドとを接着させることによって阻害される。この細胞は、インビボ、インビトロまたはエキソビボで接触される。この細胞は、例えば、胃細胞である。本発明はまた、微生物感染に罹患しているかまたは微生物感染を発症する危険性のある被験体を同定し、この被験体にMA融合ポリペプチドを投与することによって、この被験体における微生物感染の症状または微生物感染に関連する障害を予防または軽減する方法を特徴とする。この微生物は、細菌(例えば、Helicobacter pylori)、ウイルスまたは真菌である。
被験体は、哺乳動物(例えば、ヒト)、霊長類、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタである。この被験体は、微生物感染または微生物感染に関連する状態に罹患しているかまたは微生物感染または微生物感染に関連する状態を発症する危険性がある。微生物感染または微生物感染に関連する障害に罹患しているかまたはこれらを発症する危険性のある被験体は、当該分野で公知の方法(例えば、組織の目視試験、または組織もしくは血液に関連する微生物のコロニー形成の検出)によって同定される。微生物感染または微生物感染に関連する障害の症状としては、異常な疼痛、吐き気または嘔吐が挙げられる。例えば、Helicobacter pyloriのような微生物感染または微生物感染に関連する障害に罹患している被験体は、当該分野で公知の血液、息または便の試験で同定される。
MA融合ポリペプチドを含む薬学的組成物もまた、本発明に含まれる。
別段定義されなければ、本明細書中で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解されているのと同じ意味を有する。本明細書中で記載されるものと同様かまたは同じ方法および材料が、本発明の実施または試験において使用され得るが、適切な方法および材料が、以下に記載される。本明細書中で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、それらの全体が本明細書中で参考として援用される。矛盾する場合は、本明細書(定義を含む)が、支配する。さらに、この材料、方法、および例は、単なる例示に過ぎず、限定することを意図しない。
本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明、および特許請求の範囲から明らかである。
(発明の詳細な説明)
本発明は、微生物付着を媒介する糖質エピトープが、糖タンパク質(例えば、ムチン型糖タンパク質およびα糖タンパク質)のタンパク質骨格上で高密度で特異的に発現され得るという発見に一部基づく。この高密度の糖質エピトープは、一価のオリゴサッカリドと比較して増加した原子価および親和性を生じる。
糖抗原、シアリルルイス(sialyl Lewis)(例えば、Le、Leb、Le、Le)は、細胞付着分子に対するリガンドである。ヒト胃病原体であるHelicobacter pyloriは、ルイス抗原またはそれらの表面リポポリサッカリド(LPS)O−抗原を発現する。
本発明は、複数のシアリルルイスエピトープを含む糖タンパク質−免疫グロブリン融合タンパク質(本明細書中では、「MA融合タンパク質またはMA融合ペプチド」と称される)を提供し、これは微生物(例えば、細菌、ウイルスまたは真菌)または細菌毒素と細胞との間の付着相互作用をブロック(すなわち、阻害)する際に有用である。このMA融合タンパク質は、微生物または毒素の細胞への付着の10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、98%、または100%を阻害する。例えば、MA融合タンパク質は、H.pyloriの胃粘膜への付着を阻害する際に有用である。
このMA融合ペプチドは、野生型シアリルーLeの遊離サッカリドと比較した場合、微生物または毒素の付着を阻害する際に、糖質分子を基準にしてより有効である。このMA融合ペプチドは、等量の野生型シアリル−Le決定因子の遊離サッカリドと比較した場合、2、4、10、20、50、80、100倍またはそれ以上の数の微生物または毒素を阻害する。
本発明のMA融合タンパク質は、シアリルルイス抗原に対して特異的なエピトープを輸送する。例えば、MA融合タンパク質は、Leエピトープ、Leエピトープ、LeエピトープまたはLeエピトープのいずれかを輸送する。好ましくは、MA融合タンパク質は、Leエピトープを輸送する。あるいは、MA融合物は、2つのシアリルルイス抗原を輸送する。例えば、MA融合タンパク質は、LeエピトープおよびLeエピトープの両方を輸送する。あるいは、MA融合タンパク質は、4つ全てのエピトープ(すなわち、A、B、XおよびY)を輸送する。これらのシアリルルイス抗原は、O結合される。あるいは、シアリルルイス抗原は、N結合される。
(融合ポリペプチド)
種々の局面において、本発明は、第2のポリペプチドに作動可能に連結された、糖タンパク質の少なくとも一部(例えば、ムチンポリペプチドまたはαグロブリンポリペプチド)を含む第1のポリペプチドを含む融合タンパク質を提供する。本明細書中で使用される場合、「融合タンパク質」または「キメラタンパク質」は、非ムチンポリペプチドに作動可能に連結された少なくとも糖タンパク質ポリペプチドの一部を含む。
「ムチンポリペプチド」とは、ムチンドメインを有するポリペプチドをいう。このムチンポリペプチドは、1、2、3、5、10、20個またはそれ以上のムチンドメインを有する。このムチンポリペプチドは、Oグリカンで置換されたアミノ酸配列によって特徴付けられる任意の糖タンパク質である。例えば、ムチンポリペプチドは、2個おきまたは3個おきのアミノ酸がセリンまたはスレオニンであるアミノ酸を有する。このムチンポリペプチドは、分泌タンパク質である。あるいは、このムチンポリペプチドは、細胞表面タンパク質である。
ムチンドメインは、スレオニン、セリンおよびプロリンのアミノ酸が豊富であり、それらのアミノ酸において、オリゴサッカリドが、N−アセチルガラクトサミンを介してヒドロキシアミノ酸に結合する(O−グリカン)。ムチンドメインは、O−結合グリコシル化部位を含むか、あるいはO−結合グリコシル化部位からなる。ムチンドメインは、1、2、3、5、10、20、50、100以上のO−結合グリコシル化部位を有する。あるいは、ムチンドメインは、N−結合グリコシル化部位を含むか、あるいはN−結合グリコシル化部位からなる。ムチンポリペプチドは、その質量の50%、60%、80%、90%、95%または100%がグリカンに起因する。ムチンポリペプチドは、MUC遺伝子(すなわち、MUC1、MUC2、MUC3など)によってコードされる任意のポリペプチドである。あるいは、ムチンポリペプチドは、P−セレクチン糖タンパク質リガンド1(PSGL−1)、CD34、CD43、CD45、CD96、GlyCAM−1、MAdCAM、または赤血球細胞グリコホリンである。好ましくは、ムチンは、PSGL−1である。
「α−グロブリンポリペプチド」とは、血清糖タンパク質をいう。αグロブリンとしては、例えば、肺および肝臓により生成される酵素、およびハプトグロビン(これはヘマグロビンに一緒に結合する)が挙げられる。αグロブリンは、αグロブリンまたはαグロブリンである。αグロブリンは、大部分は、αアンチトリプシン(肺および肝臓によって生成される酵素)である。αグロブリン(これは血清ハプトグロビンを含む)は、ヘモグロビンに結合して、腎臓によるその***を防止するタンパク質である。他のαグロブリンは、炎症、組織損傷、自己免疫疾患または特定の癌の結果として生成される。好ましくは、αグロブリンは、α−1酸糖タンパク質(すなわち、オロソムコイド)である。
「非ムチンポリペプチド」とは、その質量の少なくとも40%未満がグルカンに起因するポリペプチドである。
本発明のMA融合タンパク質において、ムチンポリペプチドは、ムチンタンパク質の全てまたは一部に対応する。MA融合タンパク質は、ムチンタンパク質の少なくとも一部を含む。「少なくとも一部」とは、ムチンポリペプチドが、少なくとも1つのムチンドメイン(例えば、O結合グリコシル化部位)を含むことを意味する。ムチンタンパク質は、ポリペプチドの細胞外部分を含む。例えば、ムチンポリペプチドは、PSGL−1の細胞外部分を含む。
αグロブリンポリペプチドは、αグロブリンポリペプチドの全てまたは一部に対応し得る。MA融合タンパク質は、αグロブリンポリペプチドの少なくとも一部を含む。「少なくとも一部」とは、αグロブリンポリペプチドが少なくとも1つのN結合グリコシル化部位を含むことを意味する。
第1のポリペプチドは、1つ以上の血液型トランスフェラーゼによってグリコシル化される。第1のポリペプチドは、2、3、5個またはそれ以上の血液型トランスフェラーゼによってグリコシル化される。グリコシル化は、連続的または継続的である。あるいは、グリコシル化は、同時またはランダム(すなわち、特定の順序がない)である。例えば、第1のポリペプチドは、α1,3フコシルトランスフェラーゼによってグリコシル化される。例示的なα1,3フコシルトランスフェラーゼは、FUT3、FUT4、FUT5、FUT6およびFUT7である。あるいは、第1のポリペプチドは、N結合シアリルルイス決定因子またはO結合シアリルルイス決定因子をタンパク質骨格に付加し得る任意の酵素によってグリコシル化される。α1,3フコシルトランスフェラーゼポリペプチドおよびα1,3フコシルトランスフェラーゼポリペプチドをコードする核酸の適切な供給源としては、それぞれ、GenBank登録番号NP000141、ならびにNM000150、NP0001140およびNM000149、およびNP002035およびNM002034が挙げられ、これらはその全体が本明細書中で参考として援用される。
第1のポリペプチドは、ネイティブ(すなわち、野生型)のポリペプチドより多くグリコシル化される。第1のポリペプチドは、その質量の40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%より多くが糖に起因する。
融合タンパク質において、用語「作動可能に連結された」とは、第1および第2のポリペプチドが、第1のポリペプチドのO結合グリコシル化および/またはN結合グリコシル化を可能にする様式で、(最も代表的には、ペプチド結合のような共有結合を介して)化学的に結合されていることを意図する。融合ポリペプチドをコードする核酸を言及するために使用される場合、用語、「作動可能に連結された」とは、ムチンまたはαグロブリンポリペプチドをコードする核酸および非ムチンポリペプチドが、互いにインフレームで融合されていることを意味する。非ムチンポリペプチドは、ムチンまたはαグロブリンポリペプチドのN末端またはC末端に融合され得る。
MA融合タンパク質は、1つ以上のさらなる部分に結合される。例えば、MA融合タンパク質は、GST融合タンパク質にさらに結合され、ここで、MA融合タンパク質の配列は、GST(すなわち、グルタチオンS−トランスフェラーゼ)配列のC末端に融合される。このような融合タンパク質は、MA融合タンパク質の精製を容易にし得る。あるいは、MA融合タンパク質は、固体支持体にさらに結合され得る。種々の固体支持体が、当業者に公知である。このような組成物は、抗血液型抗体の除去を容易にする。例えば、MA融合タンパク質は、例えば、金属化合物、シリカ、ラテックス、ポリマー材料から作製される粒子;マイクロタイタープレート;ニトロセルソースもしくはナイロン、またはそれらの組み合わせに結合される。固体支持体に結合されたMA融合タンパク質は、生物学的サンプル(例えば、胃組織、血液または血漿)から微生物または細菌毒素を除去するための吸収体として使用される。
融合タンパク質は、異種シグナル配列(すなわち、ムチンまたはグロブリン核酸によってコードされるポリペプチドに存在しないポリペプチド配列)をそのN末端に含む。例えば、ネイティブのムチンまたはα糖タンパク質のシグナル配列は、除去され、そして別のタンパク質由来のシグナル配列と置換される。特定の宿主細胞(例えば、哺乳動物宿主細胞)において、ポリペプチドの発現および/または分泌は、異種シグナル配列の使用によって増加され得る。
本発明のキメラタンパク質または融合タンパク質は、標準的な組換えDNA技術によって生成され得る。例えば、異なるポリペプチド配列をコードするDNAフラグメントは、従来の技術に従って、例えば、ライゲーションのための平滑末端またはスタガー末端(stagger−ended termini)、適切な末端を提供するための制限酵素消化、適切な場合、付着末端の充填、所望しない結合を回避するためのアルカリホスファターゼ処理、および酵素的ライゲーションを用いることによって、一緒にインフレームで連結される。融合遺伝子は、自動化DNA合成機を含む従来の技術によって合成される。あるいは。遺伝子フラグメントのPCR増幅が、2つの連続した遺伝子フラグメント(これは後に、キメラ遺伝子配列を生成するように、アニーリングされそして再増幅され得る)の間の相補オーバーハング(overhang)を生じるアンカープライマーを使用して実施される(例えば、Ausubelら(編)CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY,John Wiley & Sons,1992を参照のこと)。さらに、融合部分(例えば、免疫グロブリン重鎖のFc領域)をコードする多くの発現ベクターが市販されている。ムチンまたはαグロブリンをコードする核酸は、このような発現ベクターにクローニングされ得、その結果、この融合部分が免疫グロブリンタンパク質にインフレームで結合される。
MA融合ポリペプチドは、オリゴマー(例えば、ダイマー、トリマーまたはペンタマー)として存在し得る。好ましくは、MA融合ポリペプチドは、ダイマーである。
第1のポリペプチド、および/または第1のポリペプチドをコードする核酸は、当該分野で公知のムチンコード配列またはαグロブリンコード配列を用いて構築される。ムチンポリペプチドおよびムチンポリペプチドをコードする核酸の適切な供給源は、それぞれ、GenBank登録番号NP663625およびNM145650、CAD10625およびAJ417815、XP140694およびXM140694、XP006867およびXM006867およびNP00331777およびNM009151を含み、それらの全体が本明細書中に参考として援用される。αグロブリンポリペプチドおよびαグロブリンポリペプチドをコードする核酸の適切な供給源としては、ぞれぞれ、GenBank登録番号AAH26238およびBC026238;NP000597;ならびにBC012725、AAH12725およびBC012725、およびNP44570およびNM053288が挙げられ、これはその全体が本明細書中で参考として援用される。
そのムチンポリペプチド部分は、増大した糖質含有量を生じる(非変異配列に対して)、天然に存在するムチン配列(野生型)において変異を有する改変体ムチンポリペプチドとして提供される。例えば、改変体ムチンポリペプチドは、野生型ムチンと比較して、さらなるO結合型グリコシル化部位を含む。あるいは、その改変体ムチンポリペプチドは、野生型ムチンポリペプチドと比較して、増大した数のセリン、スレオニン、またはプロリン残基を生じるアミノ酸配列変異体を含む。この増大した糖質含有量は、当業者に公知の方法によって、ムチンのタンパク質:糖質の比を決定することによって評価される。
同様に、αグロブリンポリペプチド部分は、糖質含量の増加(非変異配列と比較して)をもたらす天然に存在するαグロブリン配列(野生型)における変異を有する、改変体αグロブリンポリペプチドとして提供される。例えば、改変体αグロブリンポリペプチドは、野生型αグロブリンと比較してさらなるN結合グリコシル化部位を含んだ。
あるいは、ムチンまたはαグロブリンポリペプチド部分は、タンパク質分解に対するより耐性(非変異配列と比較して)のムチンまたはαグロブリン配列を生じる、天然に存在するムチンまたはαグロブリン配列(野生型)における変異を有する改変体ムチンまたはαグロブリンポリペプチドとして提供される。
第1のポリペプチドは、全長PSGL−1を含む。あるいは、この第1のポリペプチドは、全長PSGL−1ポリペプチド(例えば、PSGL−1の細胞外部分)未満を含む。例えば、400アミノ酸長未満(例えば、300、250、150、100、50、または25アミノ酸長以下)の第1のポリペプチド。
第1のポリペプチドは、全長α酸グロブリンを含む。あるいは、第1のポリペプチドは、全長未満のα酸グロブリンポリペプチドを含む。例えば、第1のポリペプチドは、200未満のアミノ酸長(例えば、150,100、50または25アミノ酸長以下)である。
第2のポリペプチドは、好ましくは可溶性である。いくつかの実施形態において、第2のポリペプチドは、第2のムチンまたはαグロブリンポリペプチドとのMA融合ポリペプチドの会合を促進する配列を含む。第2のポリペプチドは、免疫グロブリンポリペプチドの少なくとも1つの領域を含む。「少なくとも1つの領域」とは、免疫グロブリン分子の任意の一部(例えば、軽鎖、重鎖、FC領域、Fab領域、Fv領域またはそれらの任意のフラグメント)を含むことを意味する。免疫グロブリン融合ポリペプチドは、当該分野で公知であり、例えば、米国特許第5,516,964号;同第5,225,538号;同第5,428,130号;同第5,514,582号;同第5,714,147号;および同第5,455,165号に記載される。
第2のポリペプチドは、全長免疫グロブリンポリペプチドを含む。あるいは、その第2のポリペプチドは、全長免疫グロブリンポリペプチド未満(例えば、重鎖、軽鎖、Fab、Fab、FvまたはFc)を含む。好ましくは、第2のポリペプチドは、免疫グロブリンポリペプチドの重鎖を含む。より好ましくは、第2のポリペプチドは、免疫グロブリンポリペプチドのFc領域を含む。
この第2のポリペプチドは、野生型免疫グロブリン重鎖のFc領域のエフェクター機能より少ないエフェクター機能を有する。あるいは、この第2のポリペプチドは、野生型免疫グロブリン重鎖のFc領域のより少ないかより多いエフェクター機能を有する。Fcエフェクター機能としては、例えば、Fcレセプター結合、補体結合およびT細胞枯渇活性が挙げられる(例えば、米国特許第6,136,310号を参照のこと)。T細胞枯渇活性、Fcエフェクター機能、および抗体安定性をアッセイする方法は、当該分野で公知である。一実施形態において、第2のポリペプチドは、Fcレセプターに対して低い親和性を有するかまたは全く親和性を有さない。あるいは、第2のポリペプチドは、補体タンパク質C1qに対して低い親和性を有するかまたは全く親和性を有さない。
本発明の別の局面は、ムチンポリペプチド、またはその誘導体、フラグメント、アナログもしくはホモログをコードする核酸を含むベクター、好ましくは、発現ベクターに関する。そのベクターは、免疫グロブリンポリペプチド、またはその誘導体、フラグメント、アナログもしくはホモログをコードする核酸に作動可能に連結されたムチンポリペプチドをコードする核酸を含む。さらに、そのベクターは、α1,3フコシルトランスフェラーゼのような血液型トランスフェラーゼをコードする核酸を含む。この血液型トランスフェラーゼは、MA融合タンパク質のムチンまたはαグロブリン部分のペプチド骨格上のシアリルルイス決定因子の付加を促進する。本明細書中で使用される場合、用語「ベクター」とは、別の核酸(これに対してそのベクターが連結される)を輸送し得る核酸分子をいう。ベクターの1つの型は、「プラスミド」であり、プラスミドとは、さらなるDNAセグメントが連結される環状の二本鎖DNAループをいう。ベクターの別の型は、ウイルスベクターであり、ここでさらなるDNAセグメントは、ウイルスゲノムに連結される。特定のベクターは、これが導入される宿主細胞において自己複製し得る(例えば、細菌の複製起点を有する細菌ベクターおよび哺乳動物のエピソームベクター)。他のベクター(例えば、非エピソーム哺乳動物ベクター)は、宿主細胞に導入される際に、宿主細胞のゲノムに組み込まれ、それにより、宿主ゲノムとともに複製され得る。さらに、特定のベクターは、これらが作動可能に連結される遺伝子の発現を指向し得る。このようなベクターは、本明細書中で「発現ベクター」といわれる。一般に、組換えDNA技術において有用な発現ベクターは、しばしば、プラスミドの形態である。本明細書中において、「プラスミド」および「ベクター」は、プラスミドがベクターの最も一般的に使用される形態であるので、交換可能に使用される。しかし、本発明は、等価な機能を提供する、ウイルスベクター(例えば、複製欠損レトロウイルス、アデノウイルスおよびアデノ随伴ウイルス)のような他の形態の発現ベクターを含むことが意図される。
本発明の組換え発現ベクターは、宿主細胞において核酸の発現に適切な形態で本発明の核酸を含み、これは、この組換え発現ベクターが、発現のために使用される宿主細胞に基づいて選択される1つ以上の調節配列を含み、これは、発現される核酸配列に作動可能に連結されることを意味する。組換え発現ベクターにおいて、「作動可能に連結される」とは、(例えば、インビトロ転写/翻訳系において、またはベクターが宿主細胞内に導入される場合には宿主細胞において)ヌクレオチド配列の発現を可能にする様式で、その目的のヌクレオチド配列が、調節配列に連結されることを意味することが意図される。
用語「調節配列」は、プロモーター、エンハンサー、および他の発現制御エレメント(例えば、ポリアデニル化シグナル)を含むことが意図される。このような調節配列は、例えば、Goeddel,GENE EXPRESSION TECHNOLOGY:METHODS IN ENZYMOLOZY 185,Academic Press,San Diego,Calif.(1990)に記載される。調節配列は、多くの型の宿主細胞におけるヌクレオチド配列の構成的発現を方向付けるものおよび特定の宿主細胞のみでのヌクレオチド配列の発現を方向付けるもの(例えば、組織特異的調節配列)を含む。発現ベクターの設計が、形質転換される宿主細胞の選択、所望されるタンパク質の発現のレベルなどのような因子に依存し得ることが、当業者に理解される。本発明の発現ベクターは、宿主細胞中に導入され、それにより本明細書中に記載されるような核酸によりコードされる融合タンパク質またはペプチド(例えば、MA融合ポリペプチド、MA融合ポリペプチドの変異形態など)を含むタンパク質またはペプチドを産生する。
本発明の組換え発現ベクターが、原核生物細胞または真核生物細胞のMA融合ポリペプチドの発現のために設計される。例えば、MA融合ポリペプチドを含むワクチンは、Escherichia coliのような細菌細胞、昆虫細胞(バキュロウイルス発現ベクターを使用する)、酵母細胞または哺乳動物細胞で発現される。適切な宿主細胞は、Goeddel,GENE EXPRESSION TECHNOLOGY:METHODS IN ENZYMOLOGY 185,Academic Press,San Diego,Calif.(1990)でさらに考察される。あるいは、組換え発現ベクターは、例えば、T7プロモーター調節配列およびT7ポリメラーゼを使用して、インビトロで転写かつ翻訳される。
原核生物におけるタンパク質の発現は、Escherichia coliにおいて、融合タンパク質または非融合タンパク質のいずれかの発現を指向する構成的プロモーターまたは誘導性プロモーターを含むベクターを用いて最も頻繁に行われる。融合ベクターは、多くのアミノ酸をそのベクター中にコードされるタンパク質に(通常は組換えタンパク質のアミノ末端に)加える。このような融合ベクターは、代表的に、3つの目的に寄与する:(i)組換えタンパク質の発現を増大するため;(ii)組換えタンパク質の可溶性を上昇させるため;および(iii)アフィニティー精製においてリガンドとして作用することにより、組換えタンパク質の精製を補助するため。しばしば、融合発現ベクターにおいて、タンパク質溶解性切断部位は、融合部分と組換えタンパク質との接合部で導入され、融合部分からの組換えタンパク質の分離を可能にし、その後、融合タンパク質の精製が続く。このような酵素およびそのコグネイト認識配列(cognate recognition sequence)としては、第Xa因子、トロンビンおよびエンテロキナーゼが挙げられる。代表的な融合発現ベクターとしては、それぞれ標的の組換えタンパク質に対し、グルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)、マルトースE結合タンパク質、またはタンパク質Aを融合する、pGEX(Pharmacia Biotech Inc;SmithおよびJohnson,1988.Gene67:31−40)、pMAL(New England Biolabs,Beverly,Mass.)ならびにpRIT5(Pharmacia,Piscataway,N.J.)、が挙げられる。
適切な誘導性非融合E.coli発現ベクターの例としては、pTrc(Amrannら,(1988)Gene 69:301−315)およびpET 11d(Studierら,GENE EXPRESSION TECHNOLOGY:METHODS IN ENZYMOLOGY 185,Academic Press,San Diego,Calif.(1990)60−89)が挙げられる。
E.coliにおける組換えタンパク質発現を最大にする1つの戦略は、タンパク質溶解的に組換えタンパク質を切断する能力が損なわれた宿主細菌においてタンパク質を発現することである。例えば、Gottesman,GENE EXPRESSION TECHNOLOGY:METHODS IN ENZYMOLOGY 185,Academic Press,San Diego,Calif.(1990)119−128を参照のこと。別の戦略は、発現ベクターに挿入されるべき核酸の核酸配列を変え、それによって各アミノ酸についての個々のコドンがE.coliにおいて優先的に利用されるコドンとなるようにすることである(例えば、Wadaら,1992.Nucl.Acids Res.20:2111−2118を参照のこと)。このような本発明の核酸配列の変更は、標準的DNA合成技術によって実行される。
MA融合ポリペプチド発現ベクターは、酵母発現ベクターである。酵母Saccharomyces cerivisaeにおける発現のためのベクターの例としては、pYepSec1(Baldariら,1987.EMBO J.6:229−234)、pMFa(KurjanおよびHerskowitz,1982.Cell 30:933−943)、pJRY88(Schultzら,1987.Gene 54:113−123)、pYES2(Invitrogen Corporation,San Diego,Calif.),ならびにpicZ(InVitrogen Corp,San Diego,Calif.)が挙げられる。
あるいは、MA融合ポリペプチドは、バキュロウイルス発現ベクターを用いて、昆虫細胞において発現される。培養昆虫細胞(例えば、SF9細胞)におけるタンパク質の発現のための利用可能なバキュロウイルスベクターとしては、pAc系列(Smithら,1983.Mol.Cell.Biol.3:2156−2165)およびpVL系列(LucklowおよびSummers,1989.Virology 170:31−39)が挙げられる。
本発明の核酸は、哺乳動物発現ベクターを使用して、哺乳動物細胞において発現される。哺乳動物発現ベクターの例としては、pCDM8(Seed,1987.Nature 329:840)およびpMT2PC(Kaufmanら,1987.EMBO J.6:187−195)が挙げられる。哺乳動物細胞において使用される場合、発現ベクターの制御機能は、しばしば、ウイルス調節エレメントによって提供される。例えば、一般に使用されるプロモーターは、ポリオーマ、アデノウイルス2、サイトメガロウイルス、およびシミアンウイルス40に由来する。原核細胞および真核細胞の両方についての他の適切な発現系については、例えば、Sambrookら,MOLECULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL.第2版,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,1989の第16章および第17章を参照のこと。
本発明の別の局面は、本発明の組換え発現ベクターが導入されている宿主細胞に関する。用語「宿主細胞」および「組換え宿主細胞」は、本明細書中で、相互交換可能に使用される。このような用語は、特定の目的細胞だけでなく、このような細胞の子孫または潜在的な子孫をも指すことが理解される。続く産生において、変異または環境的影響のいずれかに起因して特定の改変が起こり得るため、実際には、このような子孫は、親細胞と同一でない場合があるが、なお、本明細書中で使用される用語の範囲内に含まれる。
宿主細胞は、任意の原核細胞または真核細胞である。例えば、融合ポリペプチドは、E.coliのような細菌細胞、昆虫細胞、酵母細胞または哺乳動物細胞(例えば、ヒト細胞、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)またはCOS細胞)において発現される。他の適切な宿主細胞は、当業者に公知である。
ベクターDNAは、従来的形質転換技術または従来的トランスフェクション技術を介して、原核細胞または真核細胞に導入される。本明細書中で使用される場合、用語「形質転換」および「トランスフェクション」は、外来核酸(例えば、DNA)の宿主細胞への導入のための、分野で認められた(art−recognized)種々の技術をいうことを意図する。これらの技術としては、リン酸カルシウムまたは塩化カルシウムの共沈殿、DEAE−デキストラン媒介性トランスフェクション、リポフェクション、またはエレクトロポレーションが挙げられる。宿主細胞を形質転換するかまたはトランスフェクトするための適した方法は、Sambrookら(MOLECULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL. 第2版,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,1989)および他の研究室マニュアルにおいて見出される。
哺乳動物細胞の安定なトランスフェクトのために、使用される発現ベクターおよびトランスフェクト技術に依存して、細胞の小さい画分のみが、外来DNAをそれらのゲノム中に組込み得ることが公知である。これらの組込み物を同定し、選択するために、一般的に、選択マーカー(例えば、抗体に対する耐性)をコードする遺伝子が、目的の遺伝子とともに宿主細胞に導入される。種々の選択マーカーとしては、薬物に対する耐性を与える選択マーカー(例えば、G418、ハイグロマイシンおよびメトトレキサート)が挙げられる。選択マーカーをコードする核酸が、ムチン融合ポリペプチドを含有するワクチンをコードする同一ベクターにより宿主細胞に導入されるかまたは別のベクターにより導入される。導入された核酸で安定にトランスフェクトされた細胞は、薬物選択(例えば、選択マーカー遺伝子を組み込んだ細胞は、生存するのに対して、他の細胞は死滅する)により同定される。
本発明の宿主細胞(例えば、培養された原核宿主細胞または真核宿主細胞)は、MA融合ポリペプチドを産生する(すなわち、発現する)ために使用される。従って、本発明はさらに、本発明の宿主細胞を使用するMA融合ポリペプチドを産生する方法を提供する。1つの実施形態において、その方法は、MA融合ポリペプチドが産生されるような適した培地中での本発明の宿主細胞(MA融合ポリペプチドをコードする組換え発現ベクターが導入されている)の培養を包含する。別の実施形態において、その方法はさらに、MA融合ポリペプチドの培地もしくは宿主細胞からの単離を包含する。
MA融合ポリペプチドを含有するワクチンは、従来の条件(例えば、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、電気泳動など)に従って単離され、かつ精製される。例えば、ワクチンは、溶液を、固定化したAタンパク質またはGタンパク質(これらは融合タンパク質のFc部分に選択的に結合する)を含むカラムに通すことによって精製される。例えば、Reis、K.J.ら、J.Immunol.132:3098〜3102(1984);PCT出願公開番号WO87/00329を参照のこと。融合ポリペプチドは、カオトロピック塩で処理することにより、または酢酸水溶液(1M)で溶出することにより溶出され得る。
あるいは、本発明に従うMA融合ポリペプチドは、当該分野で公知の方法を使用して化学的に合成される。ペプチド合成機を使用する合成を含めて、種々のタンパク質合成方法が当該分野で一般的である。ポリペプチドの化学的合成は、例えば、以下に記載される。例えば、Peptide Chemistry、A Practical Textbook、Bodasnsky、編 Springer−Verlag、1998;Merrifield、Science 232:241〜247(1986);Baranyら、Intl.J.Peptide Protein Res.30:705〜739(1987);Kent、Ann.Rev.Biochem.57:957〜989(1988)およびKaiserら、Science 243:187〜198(1989)を参照のこと。このポリペプチドは、標準的ペプチド精製技術を使用してそれらが化学的前駆体または他の化学物質を実質的に含まないように精製される。用語「化学的前駆体または他の化学物質を実質的に含まない」とは、そのペプチドの合成に関与する化学的前駆体または他の化学物質からそのペプチドが分けられるペプチドの調製を含む。1つの実施形態において、用語「化学的前駆体または他の化学物質を実質的に含まない」とは、約30%未満(乾重量による)の化学的前駆体または非ペプチド化学物質を有するペプチドの調製、より好ましくは約20%未満の化学的前駆体または非ペプチド化学物質を有するペプチドの調製、さらにより好ましくは約10%未満の化学的前駆体または非ペプチド化学物質を有するペプチドの調製、そして最も好ましくは約5%未満の化学的前駆体または非ペプチド化学物質を有するペプチドの調製を含む。
ポリペプチドの化学合成は、改変されたアミノ酸またはD―アミノ酸を含む非天然のアミノ酸および他の小さな有機分子の取り込みを促進する。ペプチド中の1つ以上のLアミノ酸の対応するD−アミノ酸アイソフォームとの置換は、ペプチドの酵素的加水分解に対する抵抗を増加させ、かつ生物学的に活性なペプチドの1つ以上の特性(すなわち、レセプターの結合、機能的な潜在性または作用の持続性)を増強するために使用される。例えば、Dohertyら,1993.J Med Chem.36:2585−2594;Kirbyら,1993.J.Med.Chem.36:3802−3808;Moritaら,1994.FEBS Lett.353:84−88;Wangら,1993.Int.J Pept.Protein Res.42:392−399;FauchereおよびThiunieau,1992.Adv.Drug Res.23:127−159を参照のこと。
ペプチド配列の中への共有結合性架橋の導入は、立体配置的にトポグラフィックにポリペプチド骨格を束縛し得る。この戦略は増加した潜在性、選択性および安定性を備えた融合ポリペプチドのペプチドアナログを開発するために使用される。環状ペプチドの立体配置的エントロピーがその線形の対応物より低いので、特異的な立体配置の受け入れが非環状アナログより環状アナログのためのエントロピーにおいてより小さな減少が生じ得、それにより、より好まれる結合のための自由エネルギーを生じる。大環状化は、ペプチドN末端とC末端との間のアミド結合、および側鎖とN末端もしくはC末端との間のアミド結合(例えば、pH 8.5でKFe(CN)とともに)(Samsonら,Endocrinology,137:5182−5185(1996))、あるいは2つのアミノ酸側鎖間のアミド結合の形成によりしばしば遂行される。例えば、DeGrado,Adv Protein Chem,39:51−124(1988)を参照のこと。ジスルフィド架橋もまた、それらの柔軟性を減少させるために線形配列へ導入される。例えば、Roseら,Adv Protein Chem,37:1−109(1985);Mosbergら,Biochem Biophys Res Commun,106:505−512(1982)を参照のこと。さらに、システイン残基のペニシラミン(Pen、3−メルカプト−(D)バリン)との置換は、あるオピオイド−受容体相互作用の選択性を増加させるために使用された。LipkowskiおよびCarr,Peptides:Synthesis,Structures,and Applications,Gutte編,Academic Press pp.287−320(1995)。
(微生物付着を減少させる方法)
微生物または微生物毒素の細胞への付着は、組織または細胞と本発明のMA融合ペプチドとを接触させることによって阻害(例えば、減少)される。あるいは、付着は、MA融合ペプチドをコードする核酸を細胞に導入することによって阻害される。微生物は、例えば、細菌、ウイルスまたは真菌である。細菌は、例えば、Helicobacter pyloriである。処置される組織としては、腸組織、心臓組織、肺組織、真皮組織、または肝臓組織が挙げられる。例えば、組織は、胃粘膜組織である。細胞としては、例えば、胃細胞、心臓細胞または肺細胞が挙げられる。
付着の阻害は、罹患組織の微生物のコロニー形成の減少によって特徴付けられる。組織または細胞は、MAペプチドと直接接触される。あるいは、インヒビターが、被験体に全身投与される。MAペプチドは、微生物付着を減少(例えば、阻害)するのに十分な量で投与される。付着は、当該分野で公知の標準的な付着アッセイを使用して測定される。
この方法は、種々の微生物感染または微生物感染に関連する疾患の症状を緩和するのに有用である。この微生物感染は、例えば、細菌感染、ウイルス感染または真菌感染である。細菌感染は、例えば、Helicobacter pylori感染である。微生物感染(例えば、Helicobacter pylori感染)に関連する疾患としては、例えば、消化酸疾患(例えば、胃潰瘍および十二指腸潰瘍、胃萎縮、胃MALTリンパ腫および胃癌)が挙げられる。
本明細書中に記載される方法は、本明細書中に記載されるような微生物感染または障害の1つ以上の症状の重篤度の減少またはこの症状の緩和をもたらす。微生物感染または微生物感染に関連する障害は、代表的には、標準的な方法を使用する医師によって、診断され、そして/またはモニタリングされる。
Helicobacter pylori感染およびHelicobacter pylori感染に関連する障害の症状としては、異常な不快さ、体重減少、食欲不振、鼓脹、げっぷ、吐き気または嘔吐が挙げられる。Helicobacter pylori感染は、血液、息、便および組織の試験を使用して診断される。潰瘍は、例えば、上部GIシリーズまたは内視鏡で診断される。胃MALTリンパ腫および胃癌は、例えば、生検によって組織病理学的に診断される。
被験体は、例えば、任意の哺乳動物、例えば、ヒト、霊長類、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタである。処置は、微生物感染または障害の診断の前に施される。あるいは、処置は、被験体が感染を有した後に施される。
処置の有効性は、特定の微生物感染または微生物感染に関連する障害を診断または処置するための任意の公知の方法と関連して決定される。微生物感染または障害の1つ以上の症状の緩和は、この化合物が臨床的利益を与えることを示す。
(MA融合ポリペプチドまたはこれをコードする核酸を含む薬学的組成物)
本発明のMA融合タンパク質またはこの融合タンパク質をコードする核酸分子(本明細書中で、「治療剤」または「活性化合物」と称される)、ならびにそれらの誘導体、フラグメント、アナログおよびホモログは、投与に適切な薬学的組成物に組み込まれ得る。このような組成物は、代表的に、核酸分子、タンパク質、または抗体、および薬学的に受容可能なキャリアを含む。本明細書中で使用される場合、「薬学的に受容可能なキャリア」とは、医薬投与に適合性の、任意のおよび全ての溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などを含むことを意図する。適切なキャリアは、当該分野で標準的な参考テキストであるRemington’s Pharmaceutical Sciencesの最新版に記載され、これは本明細書中に参考として援用される。このようなキャリアおよび希釈剤の好ましい例としては、水、生理食塩水、フィンガー溶液、デキストロース溶液および5%ヒト血清アルブミンが挙げられるが、これらに限定されない。リポソームおよび非水性ビヒクル(例えば、不揮発性油)もまた使用され得る。薬学的に活性な物質のためのこのような媒体および薬剤の使用は、当該分野で周知である。任意の従来の媒体または薬剤が活性化合物と適合性である限り、組成物におけるその使用が基とされる。補助活性化合物もまた、組成物に組み込まれ得る。
本明細書中に開示される活性剤はまた、リポソームとして処方され得る。リポソームは、当該分野で公知の方法(例えば、Epsteinら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,82:3688(1985);Hwangら,Proc.Natl Acd.Sci.USA,77:4030(1980);ならびに米国特許第4,485,045号および同第4,544,545号に記載される方法)によって調製される。循環時間が増大したリポソームは、米国特許第5,013,556号に開示される。
特に有用なリポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロール、およびPEG−誘導体化ホスファチジルエタノールアミン(PEG−PE)を含む脂質組成を用いて、逆相エバポレーション法によって生成され得る。リポソームは、所望の直径を有するリポソームを生成するために、規定された孔サイズのフィルターを通して押し出される。
本発明の薬学的組成物は、その意図された投与経路と適合するように処方される。投与経路の例としては、非経口(例えば、静脈、皮内、皮下)、経口(例えば、吸入)、経皮(例えば、局所)、経粘膜および経腸投与が挙げられる。非経口、経皮または皮下適用に使用される溶液または懸濁液は、以下の成分を含み得る:滅菌希釈剤(例えば、注射用の水、生理食塩水、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒);抗菌剤(例えば、ベンジルアルコールまたはメチルパラベン);抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸または亜硫酸水素ナトリウム);キレート剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA);緩衝液(例えば、酢酸、クエン酸またはリン酸);および張度の調整のための薬剤(例えば、塩化ナトリウムまたはデキストロール)。pHは、酸または塩基(例えば、塩酸または水酸化ナトリウム)を用いて調整され得る。非経口調製物は、ガラスまたはプラスチック製のアンプル、使い捨てシリンジまたは複数回用量バイアル中に入れられ得る。
注射用用途に適切な薬学的組成物としては、滅菌水溶液(水溶性の場合)、または分散液、および滅菌注射用溶液または分散液の即時調製のための滅菌粉末が挙げられる。静脈内投与について、滅菌キャリアとしては、生理学的生理食塩水、静菌水、Cremophor ELTM(BASF、Parsippany,N.J.)またはリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)が挙げられる。全ての場合において、この組成物は、無菌であり、かつ容易にシリンジ中に(syringeability)存在する程度まで、流動性でなければならない。この組成物は、製造条件下および貯蔵条件下で安定でなければならず、かつ細菌および真菌のような微生物の夾雑作用に対して保護されなければならない。キャリアは、溶媒または分散媒体であり、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、ポリプロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコールなど)、およびそれらの適切な混合物を含む。適切な流動性は、例えば、レシチンのようなコーティングを使用することによって、分散剤の場合、必要な粒径を維持することによって、および界面活性剤を使用することによって、維持され得る。微生物の作用の防止は、種々の抗菌剤および抗真菌剤(例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなど)によって達成され得る。多くの場合、組成物中に等張剤(例えば、糖質、ポリアルコール(例えば、マンニトール、ソルビトール)、塩化ナトリウム)を含めることが好ましい。注射用組成物の延長した吸収は、この組成物に、吸収を遅延する薬剤(例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチン)を含めることによってもたらされ得る。
滅菌注射用溶液は、活性化合物(例えば、MA融合タンパク質)を必要な量で、必要に応じて上記の成分の1つまたは組み合わせと共に、組込み、次いで滅菌濾過することによって、調製され得る。一般に、分散液は、活性化合物を滅菌ビヒクル(これは基本分散媒体および必要な上記の他の成分を含む)に組み込むことによって調製される。滅菌注射用溶液の調製のための滅菌粉末の場合、調製方法は、真空乾燥および凍結乾燥であり、これは活性成分と、その予め滅菌濾過した溶液由来の任意のさらなる所望の成分を生じ得る。
経口組成物は一般に、不活性希釈剤または食用キャリアを含む。この組成物は、ゼラチンカプセルに封入されるか、または錠剤に圧縮され得る。経口治療的投与の目的のために、活性化合物は、賦形剤と共に組み込まれ、そして錠剤、トローチまたはカプセル剤の形態で使用される。経口組成物はまた、うがい薬として使用するための流体キャリアを使用して調製され得、ここでこの流体キャリア中の化合物は、経口適用され、そしてうがいされ、そして吐き出されるかまたは飲み込まれる。薬学的に適合性の結合剤および/またはアジュバント材料は、この組成物の一部として含まれ得る。錠剤、丸剤、カプセル剤、トローチなどは、以下の任意の成分のいずれか、または類似の性質の化合物を含み得る:結合剤(例えば、微結晶性セルロース、トラガカントゴムまたはゼラチン);賦形剤(例えば、デンプンまたはラクトース);崩壊剤(例えば、アルギニン酸、Primogelまたはコーンスターチ);潤滑剤(例えば、ステアリン三マグネシウムまたはSterotes);滑沢剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素);甘味剤(例えば、スクロースまたはサッカリン);あるいは香味剤(例えば、ペパーミント、サリチル酸メチルまたはオレンジフレーバー)。
吸入による投与について、これらの化合物は、適切な噴霧剤(例えば、二酸化炭素のような気体)またはネブライザーを含む加圧容器またはディスペンサーからエアロゾルスプレーの形態で送達される。
全身投与はまた、経粘膜手段または経皮手段により得る。例えば、経粘膜投与または経皮投与について、透過されるべきバリアに適切な透過剤が、処方物に使用される。このような透過剤は一般に、当該分野で公知であり、そして例えば、経粘膜投与について、界面活性剤、胆汁酸塩、およびフジシン酸誘導体が挙げられる。経粘膜投与は、鼻スプレーまたは坐剤の使用によって達成され得る。経皮投与について、活性化合物は、当該分野で一般的に知られている軟膏(ointmentまたはsalve)、ゲルまたはクリームに処方される。
これらの化合物はまた、坐剤(例えば、従来の坐剤基剤(例えば、ココアバターおよび他のグリセリド)を用いて)、または腸送達のための保持浣腸剤の形態で調製され得る。
これらの活性化合物は、化合物が身体から迅速に排出されるのを保護するキャリアを用いて調製される(例えば、制御放出処方物、移植物および微小カプセル化送達システムを含む)。生分解性の生体適合性ポリマー(例えば、エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステルおよびポリ酪酸)が使用され得る。このような処方物を調製するための方法は、当業者に明らかである。これらの材料はまた、Alza CorporationおよびNova Pharmaceuticals,Inc.から市販され得る。リポソーム懸濁液(ウイルス抗原に対するモノクローナル抗体に感染した細胞に標的化されたリポソームを含む)もまた、薬学的に受容可能なキャリアとして使用され得る。これらは、当業者に公知の方法(例えば、米国特許第4,522,811号に記載の方法)に従って調製され得る。
経口組成物または非経口組成物は、容易な投与および投薬量の一貫性のための投薬単位形態で処方される。本明細書中で使用される場合、投薬単位形態とは、処置される被験体の単位投薬量として適した物理的に別個単位をいう;各々の単位は、必要な薬学的キャリアと共に所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性化合物を含む。本発明の投薬単位形態のための仕様書は、活性化合物の固有の特性および達成されるべき特定の治療効果、ならびに個体の処置のための活性化合物のような化合物の当該分野で固有の制限によって決定され、そしてこれらに直接依存する。
本発明の核酸分子は、ベクターに挿入され得、そして遺伝子治療ベクターとして使用され得る。遺伝子治療ベクターは、例えば、静脈内注射、局所投与(米国特許第5,328,470号を参照のこと)、または定位注射(例えば、Chenら,1994.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:3054−3057を参照のこと)によって、被験体に送達され得る。遺伝子治療ベクターの薬学的調製物は、受容可能な希釈剤中の遺伝子治療ベクターを含み得るか、または遺伝子送達ビヒクルが埋め込まれる徐放性マトリクスを含み得る。あるいは、完全遺伝子送達ベクター(例えば、レトロウイルスベクター)が組換え細胞からインタクトで産生される場合、この薬学的調製物は、遺伝子送達系を生じる1つ以上の細胞を含み得る。
徐放性放出調製物が、所望の場合調製され得る。徐放性調製物の適切な例としては、抗体を含む固体疎水性ポリマーの半透過性マトリクスが挙げられ、このマトリクスは、成形物品(例えば、フィルムまたはマイクロカプセル)の形態である。徐放性マトリクスの例としては、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート)、またはポリ(ビニルアルコール))、ポリアクチド(米国特許第3,773,919号)、L−グルタミン酸とγエチル−L−グルタメートとのコポリマー、非分解性エチレン酢酸ビニル、分解性乳酸−グリコール酸コポリマー(例えば、LUPRON DEPOTTM(乳酸−グリコール酸コポリマーおよび酢酸ロイプロリドから構成される注射用マイクロスフェア))およびポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸が挙げられる。エチレン酢酸ビニルおよび乳酸−グリコール酸のようなポリマーは、100日にわたる分子の放出を可能にするが、特定のヒドロゲルは、より短い期間にわたってタンパク質を放出する。
この薬学的組成物は、容器、パックまたはディスペンサー中に、投与のための指示書と共に含まれ得る。
本発明は、以下の非限定的な実施例においてさらに例示される。
(実施例1:一般的方法)
本明細書中に記載のデータを、以下の試薬および方法を使用して生成した。
(細胞培養)
COS−7 m6細胞(Seed,1987)、CHO−K1(ATCC CCL−61)、およびSV40ラージT抗原発現293ヒト胚性腎臓細胞株を、10% ウシ胎仔血清(GibcoBrl,Life Technologies)、25μg/ml硫酸ゲンタマイシン(Sigma,St.Louis,MO)および2mM グルタミン(GibcoBrl,Life Technologies)を補充したダルベッコ改変イーグル培地(GibcoBrl,Life Technologies,Paisley,Scotland)中で培養した。細胞を2〜4日ごとに継代した。そのHH14ハイブリドーマ(ATCC HB−9299;米国特許第4,857,639号)を、10% ウシ胎仔血清、100U/mlのペニシリン、100μg/μlのストレプトマイシン、および2mM グルタミンを補充したRPMI 1640(GibcoBrl,Life Technologies)中で培養した。
(分泌PSGL−1またはAGP/mIgG2bキメラのトランスフェクションおよび生成)
トランスフェクションカクテルを、39μlの20%グルコース、39μgのプラスミドDNA、127μlのdHO、および15.2μlの0.1M ポリエチレンイミン(25kDa;Aldrich,Milwaukee,WI)を5mlポリスチレン管中に混合することによって調製した。全てのトランスフェクション混合物において、13μgのPSGL−1/mIgG2bプラスミドを使用した。種々のグリコシルトランスフェラーゼについて13μgのプラスミドを添加し、必要な場合、CDM8プラスミドを添加して、合計39μgのプラスミドDNAにした。混合物を、10mlの培養培地中、約70%コンフルエントのその細胞に添加する前に、室温で10分間放置した。7日後、細胞上清を回収し、細片を遠沈し(1400×g、15分)、NaNを最終濃度0.02%(w/v)になるように添加した。
(SDS−PAGEおよびウェスタンブロット分析のための分泌PSGL−1またはAGP/mIgG2bの精製)
融合タンパク質を、4℃において一晩転倒混和することによって、50μlのヤギ抗mIgGアガロースビーズ(100:1スラリー;Sigma)で、回収した上清から精製した。融合タンパク質を有するビーズを、PBS中で3回洗浄し、その後の分析のために使用した。代表的には、サンプルを、50μlの2×還元サンプル緩衝液中に溶解し、10:1のサンプルを、各ウェルにロードした。
(上清中のPSGL−1またはAGP/mIgG2b濃度を決定するためのELISA)
96ウェルELISAプレート(Costar 3590,Corning,NY)に、50μlの50mM 炭酸緩衝液(pH9.6)中、0.5μg/ウェルのアフィニティー精製ヤギ抗mIgG特異的抗体(Sigma)を室温で2時間コーティングした。0.05% Tween含有PBS(PBS−T)中の3%ウシ血清アルブミン(BSA)300μlを用いて4℃で一晩ブロッキングし、その後の洗浄の後、50μlのサンプル上清を添加し、培養培地で連続希釈した。洗浄した後、プレートを、50μlのヤギ抗mIgM−HRP(Sigma)(ブロッキング緩衝液中で1:10,000希釈)とともに2時間インキュベートした。発色溶液については、1錠の3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(Sigma)を、11mlの0.05M クエン酸/リン酸緩衝液(3μlの30%(w/v)Hを含有)中に溶解した。100μlの発色溶液を添加した。その反応を、25μlの2M HSOで停止した。そのプレートを、450nmおよび540nmで自動化マイクロプレートリーダー(Bio−Tek Instruments,Winooski,VT)で読み取った。標準物質として、精製mIgG Fcフラグメント(Sigma)の培養培地中での希釈系列を、三連で使用した。
(SDS−PAGEおよびウェスタンブロッティング)
SDS−PAGEを、5% 濃縮ゲルおよび8%の分離ゲルを用いてLaemmliの方法(1970)によって行い、分離したタンパク質を、以前に記載されたように(Liuら,1997)、HybondTM−C extra膜に電気泳動的にブロットした。0.05% Tween−20含有Tris緩衝化生理食塩水(TBS−T)(3% BSAを含む)中で一晩ブロッキングした後、膜をTBS−Tで3回洗浄した。次いで、それらを、抗体とともに、1時間室温にてインキュベートした。全ての抗体を、TBS−T中の3% BSAで1:200に希釈した。膜をTBS−Tで3回希釈し、その後、TBS−T中の3% BSAで1:2000希釈した、二次西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)結合体化抗体であるヤギ抗mIgM(Cappel,Durham,NC)またはヤギ抗mIgG(Serotec,Oxford,England)とともに、室温で1時間インキュベートした。結合した二次抗体を、ECLキット(Amersham Pharmacia Biotech,Uppsala,Sweden)を使用して、製造業者の説明書に従って、化学発光によって可視化した。PSGL−1/mIgG2b自体を検出するために、HRP標識ヤギ抗mIgG(Sigma)を、上記のように、TBS−T中の3% BSAで1:10,000希釈で使用したが、二次抗体とはインキュベートしなかった。
(実施例2:種々の宿主細胞において作製された組換えPSGL−1またはAPG/mIgGに対するシアリルルイス決定因子)
SLe置換ムチン/Igは、293TおよびCOSにおいて産生されたが、COH細胞においては産生されなかった(予想通り、これらは、SLeの形成に必要なO−グリカン上にラクトサミン配列を有さないため)。293T細胞を、FUT7をコードするcDNAでトランスフェクトし、そしてAGP/Igも同様にトランスフェクトした。
図1〜3は、α1−酸糖タンパク質(AGP)−マウスIgG2bFc融合タンパク質が、CHO、COSおよび293T細胞において、単独で(レーン2)またはα1,3フコシルトランスフェラーゼIII〜VIIをコードするcDNAと共に(レーン3〜7)発現され、抗マウスIgGアガロースビーズでアフィニティ精製され、そしてSDS−PAGEおよび抗シアリル−Le(クローンCSLEX)または抗マウスIgG抗体を使用するウエスタンブロットによって分析されることを示す。シアリル−Le置換ウシ血清アルブミンをポジティブコントロール(+)として使用し、ベクター骨格のみでトランスフェクトした細胞(CDM8)は、ネガティブコントロール(レーン1)としての役割を果たし、同様に、非置換ウシ血清アルブミン(−)も、ネガティブコントロールとしての役割を果たした。AGPは、N結合グリカンのみを有し、従って、CHO細胞、COS細胞および293T細胞が異なるα1,3フコシルトランスフェラーゼと一緒になってシアリル−Le置換N結合グリカンを生成する能力が評価され得る。図に示され得るように、シアリル−Le保有N結合グルカンは、FUT3、FUT5、FUT6およびFUT7をコードするcDNAで同時トランスフェクトされたCHO細胞において生成したAGP−mIgG融合物でしか検出されなかった。
(実施例3:PSGL−1/mIgG結合H.pylori)
293T細胞においてFUT7を用いて作製されたムチン/Igは、SLe結合に強く結合を示すが、H.pyloriの株である非SLe結合には結合しない(図4)
Helicobacter pylori、107 CFU、株23(結合、SLeX−BSA被覆ELISAによって分類される)または株57(非結合)を、室温で1時間、500μlの以下の上清と共にインキュベートした。
PBS
CDM8でトランスフェクトした293T
PSGL−1/mIgG(HI−5細胞中で発現)
PSGL−1/mIgG(293T細胞中で発現)
PSGL−1/mIgG(FUT7を同時発現する293T細胞中で作製、少量のSLeX決定因子)
PSGL−1/mIgG(293T細胞中で発現)
PSGL−1/mIgG(FUT7を同時発現する293T細胞中で作製、多量のLSeX決定因子)。
図4において、+は、異なる上清中とほぼ同量のPSGL−1を含むサンプルを示し、−は、モックトランスフェクトした細胞(上清番号2)由来の上清サンプルを示す。ゲルを非還元条件下で泳動させ、そして抗−mIgG−HRP抗体でプローブした。これらの上清中の融合タンパク質の濃度は、約1μg/μlであった。
図1は、異なるα1,3−FUTでトランスフェクトしたCHO細胞の上清から免疫精製したAGP/mIgのウエスタンブロットの写真である。 図2は、異なるα1,3−FUTでトランスフェクトしたCHO細胞の上清から免疫精製したAGP/mIgのウエスタンブロットの写真である。 図3は、異なるα1,3−FUTでトランスフェクトした293細胞の上清から免疫精製したAGP/mIgのウエスタンブロットの写真である。 図4は、PBS中でインキュベートしたHpの溶解物またはトランスフェクトされた293T細胞由来の異なる上清のウエスタンブロットの写真である。
(他の実施形態)
本発明は、その詳細な説明と共に記載されてきたが、前述の説明は、例示することが意図されるのであって、本発明の範囲を制限しない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって規定される。他の局面、利点、および改変は、上記の特許請求の範囲の範囲内である。

Claims (23)

  1. 第2のポリペプチドに作動可能に連結された第1のポリペプチドを含む融合ポリペプチドであって、該第1のポリペプチドが、α1,3フコシルトランスフェラーゼによってグリコシル化され、該第2のポリペプチドが、免疫グロブリンポリペプチドの少なくとも1領域を含む、融合ポリペプチド。
  2. 前記第1のポリペプチドが、ムチンポリペプチドである、請求項1に記載の融合ポリペプチド。
  3. 前記ムチンポリペプチドが、Pセレクチン糖タンパク質リガンド−1の少なくとも1領域を含む、請求項1に記載の融合ポリペプチド。
  4. 前記ムチンポリペプチドが、Pセレクチン糖タンパク質リガンド−1の細胞外部分を含む、請求項2に記載の融合ポリペプチド。
  5. 前記第1のポリペプチドが、α糖タンパク質ポリペプチドである、請求項1に記載の融合ポリペプチド。
  6. 前記第1のポリペプチドが、α−1−酸糖タンパク質の少なくとも1領域を含む、請求項1に記載の融合ポリペプチド。
  7. 前記第2のポリペプチドが、重鎖免疫グロブリンポリペプチドの領域を含む、請求項1に記載の融合ポリペプチド。
  8. 前記第2のポリペプチドが、免疫グロブリン重鎖のFc領域を含む、請求項1に記載の融合ポリペプチド。
  9. 前記融合ポリペプチドが、ダイマーである、請求項1に記載の融合ポリペプチド。
  10. 請求項1に記載のペプチドをコードする単離された核酸。
  11. 請求項10に記載の核酸を含むベクター。
  12. 請求項11に記載のベクターを含む細胞。
  13. 請求項1に記載の融合ポリペプチドを含む吸収体。
  14. Helicobacter pylori感染の症状を、その必要のある被験体において予防または軽減する方法であって、該方法は、該被験体に請求項1に記載の融合ポリペプチドを投与する工程を包含する、方法。
  15. 症候性消化酸疾患および胃癌を予防または軽減する必要のある被験体において、症候性消化酸疾患および胃癌を予防または軽減する方法であって、該方法が、請求項1に記載の融合ポリペプチドを該被験体に投与する工程を包含する、方法。
  16. 前記症候性消化酸疾患が、胃酸消化性潰瘍である、請求項15に記載の方法。
  17. 細胞への微生物の付着を減少させる方法であって、該方法が、該細胞と請求項1に記載の融合ポリペプチドとを接触させる工程を包含する、方法。
  18. 前記細胞が、インビボ、インビトロまたはエキソビボで接触される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記微生物が、細菌、ウイルスまたは真菌である、請求項17に記載の方法。
  20. 前記細菌が、Helicobacter pyloriである、請求項19に記載の方法。
  21. 前記細胞が、胃粘膜細胞である、請求項17に記載の細胞。
  22. 細菌毒素の細胞への付着を減少させる方法であって、該方法が、該細胞と請求項1に記載の融合ポリペプチドとを接触させる工程を包含する、方法。
  23. 前記細胞が、胃粘膜細胞である、請求項22に記載の方法。
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