JP2005529194A - 活性アルデヒドの制御放出のための化合物 - Google Patents

活性アルデヒドの制御放出のための化合物 Download PDF

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Abstract

本発明は香料の分野に関連する。より特に活性アルデヒドRCHO、例えば香料アルデヒド又はフレーバーアルデヒドを、添加する必要がある化学的にアグレッシブな媒体から保護することが可能であり、かつ次いで所望の時点で該活性アルデヒドを放出することが可能な式(I)のアルドキサンに関する。また本発明は香料又はフレーバー工業における前記化合物の使用並びに前記アルドキサンに関連する組成物又は物品に関する。

Description

本発明は香料及びフレーバーの分野に関する。殊に、本発明は活性アルデヒド、例えば香料アルデヒド又はフレーバーアルデヒドを所望の時点で放出できるアルドキサン誘導体に関する。また本発明は香料工業又はフレーバー工業における前記化合物の使用並びに前記アルドキサンに関連する組成物又は物品に関する。
アルドキサンは、公知の化合物ファミリーであり、間違いなく前記化合物は恩恵又は効果をその周囲の環境にもたらすことができるアルデヒド、例えば香料アルデヒド又はフレーバーアルデヒドの制御放出に関しては記載されていない。
アルドキサンは、実質的に例えば界面活性剤の合成における化学的中間体として報告されている。以下に記載される式(I)に対応するアルドキサン及び香料工業又はフレーバー工業で有用であろうアルデヒドから誘導されるアルドキサンのうち、以下のものが先行技術で報告されている:5−メチル−2,6−ビス(1−メチルエチル)−1,3−ジオキサン−4−オール、2,6−ジエチル−5−メチル−1,3−ジオキサン−4−オール、2,6−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−オール、6−ヘキシル−2−(1−メチルエチル)−1,3−ジオキサン−4−オール、5,5,6−トリメチル−2−(1−メチルエチル)−1,3−ジオキサン−4−オール、5,5−ジメチル−2,6−ビス(1−メチルエチル)−1,3−ジオキサン−4−オール、2,6−ジベンジル−5−フェニル−1,3−ジオキサン−4−オール、2−エチル−6−メチル−1,3−ジオキサン−4−オール、2−(1−メチルエテニル)−1,3−ジオキサン−4−オール、6−ヘキシル−2−(2−オクタノール−1−イル)−1,3−ジオキサン−4−オール及び5−エチル−2,6−ジプロピル−1,3−ジオキサン−4−オール。
しかしながらこれらのどの化合物もアルデヒドを制御放出可能であるとは記載されておらず、香料又はフレーバーのような組成物中の活性成分としての使用も報告されていない。
更に、2−メチル−1,3−ジオキサン−4−オールはマスカットワイン抽出物の成分として報告されている(A. Razungles et al.のSci. Aliments, (1994) 14, 725-39)が、先行技術はアセトアルデヒドの放出のためのその役割並びにその挙動に関しては述べていない。
意想外にも、本発明により幾つかのアルドキサン誘導体が活性アルデヒドを制御放出可能であること、並びにその放出又は使用前に添加する必要がある化学的にアグレッシブな媒体から前記アルデヒドを保護することができることが見出された。“活性アルデヒド”とは、本願では恩恵又は効果をその周囲環境にもたらすことができる任意のアルデヒド、特に香料工業又はフレーバー工業で近年使用される任意のアルデヒドを意味する。
本発明のアルドキサンは、式
Figure 2005529194
[式中、
は、式YCCHOの香料アルデヒド又はフレーバーアルデヒドから誘導される有機基CYを表し、その際、Yは水素原子、C〜C20の、直鎖状、分枝鎖状、環式又は多環式の飽和、不飽和、芳香族又はアルキルアリールの炭化水素基であり、前記炭化水素基は3個以下の酸素又は窒素原子を有してよく、かつ置換されていてよく、2個のYは互いに結合し、飽和、不飽和又は芳香族の5〜20個の炭素原子を有する環を形成してよく、前記の環は置換されていてよく、
は、R基、Y基又はC〜C10−芳香環を表し、その際、前記の環は3個以下の酸素又は窒素原子を有してよく、かつ置換されていてよく、かつ
及びRは、それぞれY基を表すか、又は互いに結合し、飽和又は不飽和の5〜20個の炭素原子を有する環を形成し、前記の環は置換されていてよい]のアルドキサンである。
Y、R、R、Rの可能な置換基である基及び形成されてよい環は、例えばC〜Cの直鎖状、分枝鎖状又は環式のアルキル又はアルケニル基であり、これらは1つのヘテロ原子、例えば酸素を有してよい。
式(I)の化合物において1個より多いY基が存在するならば、前記の各基は他のY基と同一であるか、又は異なってよい。同じことはRにも適用される。
“香料アルデヒド又はフレーバーアルデヒド”という表現は、本願では香料工業又はフレーバー工業で近年使用される化合物、すなわち嗜好作用を付与するためにフレーバー又は香料の調製物又は組成物において成分として使用される化合物を意味する。換言すると、香料又はフレーバーとして考慮されるべきかかるアルデヒドとは当業者に、組成物の香気又は風味を有利かつ快く付与又は改変できるのであって、香気又は風味を有するのではないと認識されるべきである。
式(I)の有利な化合物は、式中のR、R及びYが以下に定義されるものである:
はC〜C16の直鎖状、分枝鎖状、環式又は多環式の飽和、不飽和、芳香族又はアルキルアリールの炭化水素基を表し、前記の炭化水素基は3個以下の酸素又は窒素原子を有してよく、かつ置換されていてよく、かつ
はY基を表すか、又は前記のR及びRは互いに結合し、飽和又は不飽和の5〜15個の炭素原子を有する環を形成し、前記の環は置換されていてよい。
式(I)のより有利な化合物は式中の置換基が以下のものである:
は、ヒドロキシシトロネラール、シトロネラール、3−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパナール、直鎖状のC〜C12−アルキルアルデヒド、3−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチルプロパナール、3−(4−t−ブチルフェニル)−2−メチルプロパナール、4−及び3−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド、3−(4−t−ブチルフェニル)プロパナール、3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−2−メチルプロパナール、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド、3−及び4−(3,3−ジメチル−5−インダニル)プロパナール、8(9)−メトキシ−トリシクロ[5.2.1.0.(2,6)]デカン−3(4)−カルバルデヒド及び3−フェニルブタナールからなる群から選択される式RCHOの活性アルデヒドから誘導される有機基を表し、かつ
はR基、水素原子又はC〜C16の直鎖状、分枝鎖状、環式又は多環式のアルキル、アルケニル又はアルキルアリールの炭化水素基(前記の炭化水素基は置換されていてよい)又はC〜Cの芳香環(前記の環は3個以下の酸素又は窒素原子を有してよく、かつ置換されていてよい)を表し、
はC〜C16の直鎖状、分枝鎖状、環式又は多環式の飽和、不飽和、芳香族又はアルキルアリールの炭化水素基を表し、前記の炭化水素基は3個以下の酸素又は窒素原子を有してよく、かつ置換されていてよく、かつ
は水素原子又はR基を表すか、又は前記のR及びRは互いに結合し、飽和又は不飽和の5〜10個の炭素原子を有する環を形成し、前記の環は置換されていてよい。
式中のRが前記の通りであり、R及びRがC〜C10の直鎖状、分枝鎖状、環式又は多環式の飽和、不飽和、芳香族又はアルキルアリールの炭化水素基を表し、かつRが水素原子又はメチルもしくはエチル基を表す式(I)の化合物が更に有利である。
本発明の化合物は慣用の方法によって廉価な出発材料を使用して合成できる。概して、式(I)の化合物は以下の工程:
a)式(II)、(III)及び(IV)
Figure 2005529194
[式中、R、R、R及びRは式(I)で定義された意味を有する]の3種のアルデヒドを塩基、例えばアルカリ金属水酸化物又はC〜C−アルコキシドの存在下に、かつ−10℃〜+10℃の温度、有利には0℃〜5℃の温度で、かつアルデヒド(III)と(IV)とはアルデヒド(II)に関して少なくとも等モル量で一緒に混合することを含む反応か、又は
b)前記に定義された活性アルデヒド(II)と式
Figure 2005529194
[式中、R、R及びRは式(I)で定義された意味を有する]のアルドール(該アルドールは式(III)のアルデヒドと式(IV)のアルデヒドとのアルドール反応によって得ることができる)とを−10℃〜50℃の温度、有利には0℃〜30℃の温度で反応させる
ことを含む反応によって得ることが可能である。
式(V)のアルドールの合成法は化学合成の当業者に自体公知である。
前記のアプローチの一般例を反応式(I)に図解する:
反応式(I):式(I)の化合物の合成例
Figure 2005529194
[式中、記号R、R、R及びRは式(I)の定義と同じ意味を有し、かつ塩基はアルカリ金属水酸化物又はC〜C−アルコキシドであってよい]
かかる合成の一般例は文献、例えばC. Chuit, et al.のSynthesis 1983, 294-296、R. H. Saunders, et al.のJ. Am. Chem. Soc. 1943, vol. 65, 1714-1717、G. Fouquet, et al.のLiebigs Ann. Chem. 1979, 1591-1601、S. D. Rychnovsky, et al.のJ. Org. Chem. 1992, vol. 57, 4336-4339、J. L. E. Erickson, et alのJ. Am. Chem. Soc., 1958, vol. 80, 5466-5469、Spaeth, et al.のChem. Ber. 1943, vol. 76, 1196-1208又はSpaeth et al.のChem. Ber. 1943, vol. 76, 513-520に記載されている。
式(II)のアルデヒドを前記で活性アルデヒドとして定義した。式(III)及び(IV)のアルデヒドは有利には同一であり、かつ活性アルデヒドであってもよい。従って式(I)のアルドキサンを、2種の又は3種の異なる活性アルデヒドを使用してさえも製造することが可能である。式(III)及び(IV)の前記の少なくとも1種のアルデヒドが活性アルデヒドであれば、これらは式(II)の活性アルデヒドと同一又は異なってよい。
式(II)の活性アルデヒドと、2種の同一又は異なるアルデヒドの縮合によって得られる式(V)のアルドールとの反応によって得ることが可能な式(I)のアルドキサンは本発明の有利な態様である。かかる場合において有利には、式(V)のアルドールは2種のC〜C10の直鎖状又は分枝鎖状のアルデヒド、より有利にはペンタナール又はヘキサナールの縮合によって得られる。
本発明の化合物は、活性アルデヒド(II)の放出を、pH変化及び/又は熱によって影響されると考えられるが、他の種類の機構をきっかけとする分解反応を介して可能にする。該分解反応を反応式(II)で図解する:
反応式(II):式(I)の化合物の分解反応:
Figure 2005529194
その分解反応はまた残留物としてのアルドール(V)の放出にも導く。前記の残留物はそれ自身安定な分子であってよいか、又は水の離脱を介してα,β−不飽和アルデヒドに又はレトロアルドール反応を介して2分子のアルデヒドに分解しうることが指摘されるべきである。
その場合において、残留物は安定な分子であり、次いで有利には前記残留物は不活性な化合物、例えば無香性アルドールである。
その場合において、残留物は分解し、次いで有利にはα,β−不飽和アルデヒド又は分解によって生じた2分子のアルデヒドは活性アルデヒド、例えば香料アルデヒドである。本発明の前記の態様は、原則的に古典的な1,3−ジオキサンのような公知のアルデヒド放出系に対して、残留物を生じないことを意味する“全質量効率”を達成することができるので特に関心が持たれる。本発明の化合物は2つの主要部、すなわち式(V)のアルドールによって誘導されるアルドール部及び式(II)の活性アルデヒドによって誘導され、かつ放出を可能にする活性アルデヒド部から構成される。
近年知られている式(II)の活性アルデヒドを網羅したリストを提供することは不可能であるが、以下の香料アルデヒド又はフレーバーアルデヒドを例として指定する:
ヒドロキシシトロネラール、3−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパナール、3,5,5−トリメチルヘキサナール、5−又は6−オクテナール、アセトアルデヒド、直鎖状のC〜C12−アルキルアルデヒド及びそれらのα−メチル誘導体、ヒドロアトロパ酸アルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、3−フェニルプロパナール、3−(4−イソプロピルフェニル)プロパナール、3−(4−メチルフェニル)プロパナール、4−又は6−又は8−ノネナール、9−デセナール、3,5−ヘプタジエナール、3,5−ノナジエナール、3,5−デカジエナール、9−p−メンタナール、Phenexal(R)[3−メチル−5−フェニルペンタナール、製造元:Firmenich SA社、ジュネーブ、スイス]、Mugoxal(R)[3−(4−t−ブチル−1−シクロヘキセン−1−イル)プロパナール;製造元:Firmenich SA社、ジュネーブ、スイス]、4−ドデセナール、4−デセナール、3,7−ジメチルオクタナール、シトロネラール、カンフォレン酸アルデヒド、ホルミルピナン、Lilial(R)[3−(4−t−ブチルフェニル)−2−メチルプロパナール;製造元:Givaudan-Roure SA社、ヴェルニエ、スイス]、Lyral(R)[4−及び3−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド;製造元:International Flavors & Fragrance社, 米国]、Bourgeonal(R)[3−(4−t−ブチルフェニル)プロパナール;製造元:Quest International社, Naarden、オランダ]、へリオプロパナール[3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−2−メチルプロパナール;製造元:Firmenich SA社、ジュネーブ、スイス]、Zestover(2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド;製造元:Firmenich SA社、ジュネーブ、スイス)、Trifernal(R)(3−フェニルブタナール;製造元:Firmenich SA社、ジュネーブ、スイス)、(4−メチルフェノキシ)アセトアルデヒド、Scentenal(R)[8(9)−メトキシ−トリシクロ[5.2.1.0.(2,6)]デカン−3(4)−カルバルデヒド;製造元:Firmenich SA社、ジュネーブ、スイス]、Liminal(R)[(4R)−1−p−メンテン−9−カルバルデヒド;製造元:Firmenich SA社、ジュネーブ、スイス]、Cyclosal[3−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチルプロパナール]、3−メチル−5−フェニルペンタナール、Acropal(R)[4−(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド]、10−ウンデセナール又は9−ウンデセナール及びそれらの混合物、例えばInterleven(R)アルデヒド(製造元:International Flavors & Fragrances社, 米国)、muguetアルデヒド[(3,7−ジメチル−6−オクテニル)アセトアルデヒド;製造元:International Flavors & Fragrances社, 米国]、2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、Precyclomone(R)B[1−メチル−4−(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド;製造元:International Flavors & Fragrances社, 米国]、Hivernal(R)[3−及び4−(3,3−ジメチル−5−インダニル)プロパナール;製造元:Firmenich SA社、ジュネーブ、スイス]及びIsocyclocitral(R)(2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド;製造元:International Flavors & Fragrances社, 米国)。
アルドール部の性質は活性アルデヒドの放出動力学において重要な役割を担う。まさにR、R及びRの化学的性質、例えば前記の基の長さ又は分枝の変更によって、本発明のアルドキサンの芳香放出特性を微調整できる。
更に本発明の化合物を、例えば洗浄工程の間に表面上に堆積させることを意図しているのであれば、R、R及びRの特異的な特性はまた適用のために使用される表面、特に織物及び毛髪上での本発明の分子の効果的な堆積及び表面直接性に重要な役割を担う。例えば十分に長くかつ疎水性のR、R及びRの基は適用のために使用される表面上でのアルドキサンの直接性を実質的に増大させる。
前記のように、本発明のアルドール(V)又はアルドキサンの合成のために使用できる式(III)及び(IV)のアルデヒドを網羅したリストを提供することは不可能である。しかしながら式(III)のアルデヒドに関しては、式(II)の引用されたアルデヒドの他に、以下のアルデヒドを例として指定することもできる:
アセトアルデヒド、プロパンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ペンタナール、3−メチルペンタナール、2−メチルペンタナール、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール、ドデカナール、3−フェニルプロパナール及びシクロヘキサンカルバルデヒド。式(IV)のアルデヒドに関しては、前記に引用された式(II)又は(III)の化合物の他に、付加的な例として該アルデヒドを指定できる:ホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アミル又はブチルシンナムアルデヒド、オルト又はメタのアニスアルデヒド、シンナムアルデヒド、4−エチルベンズアルデヒド、パラトルエンアルデヒド、シンナムアルデヒド、1,3−ベンゾジオキソール−5−カルボキシアルデヒド、2−トリデセナール、2,6,6−トリメチル−1,3−シクロヘキサジエン−1−カルバルデヒド、シトラール、バニリン及びエチルバニリン。
既に前記のように、本発明のアルドキサンは、活性アルデヒドを周囲環境に制御放出させる能力に関して特に関心が持たれる。また前記化合物の別の有用な利点は、添加する必要がある化学的にアグレッシブな媒体から活性アルデヒドを保護する能力であることを前述した。前記化合物の更なる利点は、その低い揮発性の故に、遊離の活性アルデヒドRCHOに関して、残留しないので使用が困難な高揮発性アルデヒドの適用において使用可能であるということである。従って有用な活性成分である式(I)の化合物は、種々の製品の着香又はフレーバリングのような適用のために意図された組成物に関連してよい。
これに関してまた、本発明は、香料又はフレーバーにおいて有利に使用できる種々の形の1つの本発明の化合物に関連する。前記の形も本発明の対象である。
本発明の態様において、香料成分又はフレーバー成分として有利に使用できる前記の形は少なくとも1種の式(I)の化合物及び少なくとも1種の香料キャリヤー又はフレーバーキャリヤーからなるものの組成物である。“香料キャリヤー又はフレーバーキャリヤー”とは、本願では本発明の化合物とその感覚刺激特性を著しく改変せずに混合可能な1種以上の材料、例えば香料又はフレーバーの観点から中性の材料を意味する。
液体キャリヤーとしては、制限されない例として、乳化系、すなわち溶剤、例えば水及び界面活性剤系又は香料又はフレーバーで通常使用される溶剤が挙げられる。香料で通常使用される溶剤の例としては、概して最も使用されるジプロピレングリコール、ジエチルフタレート、イソプロピルミリステート、ベンジルベンゾエート、2−(2−エトキシエトキシ)−1−エタノール又はエチルシトレートのような化合物を挙げることができる。フレーバーで通常使用される溶剤の例としては、プロピレングリコール、トリアセチン、トリエチルシトレート、ベンジルアルコール、エタノール、植物油又はテルペンのような化合物が挙げられる。
固体キャリヤーとしては、制限されない例として、吸収性ゴム又はポリマー、又は更に封入材料を挙げることができる。前記のゴム又は材料は当業者によく知られている。
本発明の別の態様において、化合物(I)の適当な形は式(I)の少なくとも1種の化合物及び香料ベース又はフレーバーベースを含有するものの組成物である。換言すると、化合物(I)は香料組成物又はフレーバー組成物の形である。香料成分は着香に効果的な量で存在すると解される。
概して、“香料ベース又はフレーバーベース”とは、本願では少なくとも1種の香料助成分又はフレーバー助成分及び場合により香料工業又はフレーバー工業で通常使用される1種以上の溶剤及び/又はアジュバントを含有する組成物を意味する。
前記の香料助成分又はフレーバー助成分は式(I)の化合物ではなく、その任意の形であってよい。更に“香料助成分又はフレーバー助成分”とは、本願では、香料工業又はフレーバー工業において近年使用される化合物、すなわち香料調製物又はフレーバー調製物またはそれらの組成物において、嗜好効果を付与するために成分として使用される化合物を意味することができる。換言すると、香料又はフレーバーとして考慮されるかかる助成分は当業者に、組成物の香気又は風味を有利かつ快く付与又は改変できるのであって、香気又は風味を有するのではないと認識されるべきである。従って本願では、指摘又は記載されない限り、本発明の化合物を出発中間体として又は最終生成物として含む化学合成から得られる任意の混合物は本発明による香料ベース又はフレーバーベースではない。
ベース中に存在する香料助成分又はフレーバー助成分の性質及び種類は本願のより詳細な記載を保証せず、これらは如何なる場合においても網羅されず、その際、当業者はそれらをその一般的な知識をもとに及び意図される使用又は適用及び所望の感覚刺激効果に従って選択できる。一般用語において、前記の香料助成分はアルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、アセテート、ニトリル、テルペン炭化水素、窒素含有複素環式化合物又は硫黄含有複素環式化合物及び天然又は合成由来の精油に類する化学的クラスに属するものである。前記の助成分の多くは如何なる場合においても参照テキスト、例えばS. Arctanderによる書籍Perfume and Flavor Chemicals, 1969, Montclair, New Jersey, 米国又はその最新版又は類似の性質の他の論文並びに香料又はフレーバーの分野の豊富な特許文献に列記される。また前記の助成分は種々の型の香料化合物又はフレーバー化合物を制御放出することが知られている化合物であってもよい。
同様に、香料ベース又はフレーバーベースで通常使用される溶剤の性質又は種類の詳細な記載は網羅できない。当業者はこれらを着香されるべき製品の性質に基づいて選択できる。しかしながら香料ベースで通常使用される溶剤の制限されない例として、前記の溶剤の他にも、エタノール、水/エタノール混合物、リモネン又は他のテルペン、イソパラフィン、例えば商標名Isopar(R)(製造元:Exxon Chemical)として知られるイソパラフィン又はグリコールエーテル及びグリコールエーテルエステル、例えば商標名Dowanol(R)(製造元:Dow Chemical Company)として知られるものが挙げられる。フレーバーベースにおいて通常使用される溶剤の制限されない例としては、前記と同じものが挙げられる。
本発明による香料組成物又はフレーバー組成物は、種々の助成分及び溶剤の簡単な混合物であるか、又はエマルジョン又はマイクロエマルジョンのような二相系であってよい。かかる系は当業者によく知られている。フレーバーベースの場合において、かかる組成物はフレーバー成分の簡単な混合物であるか、又は前記のような封入形であってもよい。
前記のものの組成物において1種より多くの式(I)の化合物を有する可能性は重要であり、調香師又はフレーバリストに、1種より多くの香料アルデヒド又はフレーバーアルデヒドを制御放出させる能力を有するアコード、香料又はフレーバーを製造可能にさせる。
洗浄組成物中にそれ自体でそのいずれかの形で存在する香料成分の1つの問題は、これらが保有力を殆ど有さず、かつ結果的にしばしばすすぎ水中に又は表面の乾燥後に排除されることがあるということである。別の問題は、洗浄組成物中にいちど導入されると前記の香料成分が不安定なことがあり、かつ無香性又は悪臭の化合物に変換されうることである。これらの問題は式(I)の化合物を使用することによって解決され、これに関して本願では、一方で、これらの化合物が貯蔵及び保有力又は執着性を表面上、殊にテキスタイル上に有し、かつ他方で、これらの化合物が、化学的に脆弱又は高揮発性のアルデヒドの使用を可能にする“安定剤”の役割を担いうることを示すことができた。
従って式(I)のアルドキサンは、その特性の故に、前記のような芳香アルデヒドの迅速な又は延長された遊離の効果を必要とする任意の適用に組み入れることができる。特に該化合物は、機能的香料又は精製香料、特に成分の芳香及びフレッシュネスをすすぎ工程及び乾燥工程を超えて洗浄の間に処理された表面に効果的に付与せねばならない適用において使用できる。適当な表面は、特にテキスタイル、硬質表面、毛髪及び皮膚である。
本発明の主要な利点の1つは、該化合物が処理された表面に、芳香アルデヒドによって生成される強い芳香を付与し、芳香アルデヒドをそのまま使用した、すなわち前駆体を用いない場合に十分に長い期間にわたり前記の表面上で検出されないという事実にある。
従ってその任意の形の式(I)の化合物は、近代の香料、例えば精製香料又は機能的香料の全ての分野において、該化合物(I)が添加される消費製品の香気を有利に付与又は改変するために使用できる有用な香料成分である。
従って
i)式(I)の少なくとも1種の化合物又は前記の任意の形;及び
ii)消費製品ベース
を含む着香物品も本発明の対象である。
明瞭にするために、“消費製品ベース”とは、本願では未着香製品、すなわち消費製品、例えば洗浄剤又は香料又は前記の消費製品の一部を意味する。従って本発明による着香物品は、所望の消費製品、例えば洗浄剤に相応する全配合物の少なくとも一部並びに嗅覚的効果量の少なくとも1種の本発明の化合物を、場合により1種以上の香料助成分、溶剤及び/又はアジュバントと一緒に含有する。
適当な未着香消費製品は、固体又は液体の洗浄剤及び織物柔軟剤並びに香料に慣用の全ての他の物品、すなわち香料、コロン又はアフターシェーブローション、着香石鹸、シャワーソルト又はバスソルト、ムース、オイル又はジェル、衛生製品又はヘアケア製品、例えばシャンプー、ボディケア製品、デオドラント又は制汗剤、空気清浄剤及び化粧品調剤を含む。洗浄剤としては、種々の表面、例えばテキスタイル、皿又は硬質表面処理を意図した表面を清浄又は清浄化するための洗浄剤組成物又は清浄製品のような適用が意図され、これらは家庭用又は工業用の使用のために意図される。他の着香物品は織物リフレッシャー、アイロンウォーター、紙、ワイプ又は漂白剤である。
有利な未着香消費製品は、織物洗浄剤又は柔軟剤ベースである。
前記の消費製品ベースの幾つかは、本発明の化合物についてアグレッシブな媒体なので、本発明の化合物を早期の分解から、例えば封入によって保護する必要がある。
消費製品の構成の性質及び種類は本願のより詳細な記載を保証せず、如何なる場合においても網羅できず、当業者はそれらを一般的な知識に基づいて及び前記の製品の性質及び所望の効果に従って選択できる。しかしながら本発明の化合物を導入できる織物洗浄剤又は柔軟剤組成物の典型的な例として、WO97/34986号又は米国特許第4,137,180号及び同第5,236,615号又はEP799885号に記載されるものを挙げることができる。使用できる他の典型的な洗浄剤及び柔軟剤組成物はUllman's Encyclopedia of Industrial Chemistry, vol. A8, 第315−448頁(1987)及びvol. A25, 第747−817頁(1994)、Flick, Advanced Cleaning Product Formulations, Noye Publication, Park Ridge, New Jersey (1989)、ShowellSurfactant Science Series, vol. 71: Powdered Detergents, Marcel Dekker, New York (1988)、Proceedings of the World Conference on Detergents (4th, 1998, Montreux, Switzerland), AOCS printのような論文に記載されている。
本発明による化合物を種々の前記の製品に導入する割合は、広範な値内で変化させる。これらの値は、着香されるべき物品又は製品の性質に及び所望の嗅覚効果に並びに、本発明による化合物をこの分野で慣用に使用される香料助成分、溶剤又は添加剤と混合する場合には、与えられた組成物中の助成分の性質に依存している。
例えば典型的な濃度は、導入される組成物の質量に対して0.01質量%〜50質量%の前記化合物のオーダーである。0.001質量%〜5質量%のオーダーの濃度は、これらの化合物を前記の種々の消費製品の着香において直接適用する場合に使用できる。
前記のように、式(I)の化合物は有用なフレーバー成分でもあり、これは有利にはフレーバリングされた物品中に、該物品の風味を有利に付与又は改変するために導入してよい。従って
i)少なくとも1種の式(I)の化合物又は前記のその任意の形、及び
ii)食物ベース
を含有するフレーバリングされた物品も本発明の対象である。
適当な食物、例えば食品又は飲料は製品、例えば即席飲料、例えばフルーツジュース又はホットスープ、チューイングガム及びベーキング用途、例えばケーキミックス又はクッキードゥのための乾燥粉末又は濃縮組成物を含む。
食物又は飲料の構成の性質及び種類は本願のより詳細な記載を保証せず、如何なる場合においても網羅されず、当業者はそれらをその一般的知識及び前記の製品の性質に基づいて選択できる。
また本発明は香料成分又はフレーバー成分としての本発明の化合物の使用にも関する。換言すると、本発明は香料組成物又はフレーバー組成物又は着香物品又はフレーバリングされた物品の香気又はフレーバーの特性を付与、増強又は改変する方法に関し、その方法は前記組成物又は物品に効果量の少なくとも1種の式(I)の化合物を添加することを含む。“式(I)の化合物の使用”とは、本願では、香料又はフレーバーにおいて活性成分として有利に使用できるその任意の形での化合物(I)の使用と解される。本発明の別の対象は、活性アルデヒド、例えば香料アルデヒドまたそれらの混合物を遊離可能な前駆体としての式(I)の化合物の使用である。前記の使用は、アグレッシブな媒体、すなわち活性アルデヒド自体が化学的に不安定である媒体を生じる場合に特に魅力的である。
本発明の更なる別の対象は、表面の着香のための方法又は表面上での芳香アルデヒドの特徴的な芳香の拡散効果を強化、延長又は変更する方法において、前記表面を前記のような式(I)の化合物の存在下に処理することを特徴とする方法である。適当な表面は、特にテキスタイル、硬質表面、毛髪及び皮膚である。有利には式(I)の化合物は前記の適当な組成物又は物品中に含有されている。
本発明を以下の実施例で更に詳細に記載し、その際、略語はこの分野で通常の意味を有し、温度は摂氏温度(℃)で示し、H−NMRスペクトルデータは360MHzで記録し、そして13C NMRスペクトルはCDCl中で90MHzで記録し、化学シフトδはスタンダードとしてTMSに関してppmで示し、結合定数JはHzで表す。分別蒸留は10cmのVigreuxカラムで実施した。全てのGC分析は最終生成物のアセテート誘導体で実施した。該アセテート誘導体は試料とアセチル化試薬とを1:4の容量比でGCバイアル中で混合することによって製造し、アセチル化試薬はそれぞれ1mlの無水酢酸及びピリジン及び50mgの4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)を混合することによって製造した。GC−FID分析は5%のジフェニル−95%のジメチルシロキサンコポリマー(0.32umの膜厚)で被覆された30mのキャピラリーカラム(ID0.32mm)を用いて実施した。GC−MS分析はHewlett−Packard 5989A又はHP6890質量分光計のいずれかを用いて、70eVのイオン化エネルギー及び当該化合物の分子イオンの検出に十分な質量検出範囲で作動させて実施した。全てのアルドキサンMSデータはアセテート誘導体を使用して得られた。
例1
3種の同一のアルデヒドの自己反応によるアルドキサンの製造
一般的なKOHに触媒される手法
10%のKOH水溶液(アルデヒドに対して10〜15モル%のKOH)を0℃に冷却した。アルデヒドを5℃未満の反応混合物の温度が保持される速度で滴加した。該反応混合物をオーバーヘッドスターラーを用いて、一般に15〜20時間にわたり5℃以下に保持して撹拌した。反応媒体が固化した場合には、ジエチルエーテルをこれらの混合物に添加して、液状に保った。まだ冷たい間に、反応混合物の水相及び有機相を分離した。水相をジエチルエーテルで抽出した。合した有機相を、水相が中性になるまで水で洗浄した。有機相をNaSO上で乾燥させ、濾過し、そして回転蒸発器上で濃縮した。残留溶剤を更に真空下に除去して、90〜99%の収率でアルドキサンが得られた。この手法を用いて、アルドキサンをブタナール(a)、イソブタナール(b)、ペンタナール(c)、イソバレルアルデヒド(d)、ヘキサナール(e)、オクタナール(f)、デカナール(g)、フェニルアセトアルデヒド(h)、3−フェニルプロパナール(i)及び2−フェニルプロパナール(j)、ヘプタナール(k)及び9−ウンデセナール(l)を得た。ブタナール、イソブタナール、ペンタナール、ヘキサナール、ヘプタナール及び9−ウンデセナールから得られたアルドキサンは周囲温度で液状であり、他の全ては固体又は半固体であった。
GC−FID及びGC−MS分析によって、これらの混合物は主に所望のアルドキサンから構成されることが示された。質量スペクトルデータは最も優れたアルドキサン異性体に関して報告されている。IR分光法はアルドキサン構造を確認し、強いO−H吸収帯及び、あるとしても弱いにすぎないカルボニル吸収を示し、かつC−O伸縮領域において強いバンドを示している。
a.2,6−ジプロピル−5−エチル−1,3−ジオキサン−4−オール(94%の収率で得られた)
MS:258(M+、<1)、257(M+−1、1)、199(M+−MeCO2、3)、215(4)、169(11)、127(26)、114(50)、98(26)、72(33)、43(100)
b.2,6−ジイソプロピル−5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−オール(97%の収率で得られた)
IR(フィルム):3431(s、巾広)、2966(s)、2878(m)、1720(w)、1472(m)、1407(w)、1385(w)、1367(w)、1295(w)、1195(w)、1106(s、巾広)、1024(s)、998(m)、956(m)、887(w)、788(w)cm-1
MS:258(M+、<1)、257(M+−1、1)、199(M+MeCO2、1)、215(5)、169(3)、127(18)、114(58)、98(39)、72(65)、43(100)
c.2,6−ジブチル−5−プロピル−1,3−ジオキサン−4−オール(96%の収率で得られた)
IR(フィルム):3417(s、巾広)、2959(s)、2936(s)、2874(s)、1466(m)、1380(m)、1148(s)、1108(sh)、991(m)、965(m)cm-1
MS:300(M+、<1)、299(M+−1、1)、243(3)、241(M+−MeCO2、2)、197(5)、155(19)、128(30)、126(25)、86(34)、43(100)
d.2,6−ジ(2−メチルプロピル)−5−イソプロピル−1,3−ジオキサン−4−オール(91%の収率で得られた)
IR(フィルム):3412(m、巾広)、2958(s)、2938(sh)、28738(m)、1721(w)、1469(m)、1385(w)、1368(m)、1149(m)、1120(m)、1052(w)、991(m)、963(m)cm-1
MS:300(M+、<1)、299(M+−1、1)、243(3)、241(M+−MeCO2、2)、197(4)、155(8)、137(15)、128(15)、126(9)、86(34)、68(46)、43(100)
e.2,6−ジペンチル−5−ブチル−1,3−ジオキサン−4−オール(96%の収率で得られた)
IR(フィルム):3417(m、巾広)、2957(s)、2932(s)、2862(m)、1723(w)、1465(m)、1417(w)、1379(m)、1341(w)、1147(m)、1110(sh)、986(m)、958(m)cm-1
MS:342(M+、1)、341(M+−1、5)、283(M+−MeCO2、12)、271(29)、225(31)、183(58)、154(76)、142(50)、100(43)、82(74)、43(100)
f.2,6−ジヘプチル−5−ヘキシル−1,3−ジオキサン−4−オール(96%の収率で得られた)
IR(フィルム):3416(m、巾広)、2956(s)、2927(s)、2858(s)、1724(w)、1465(m)、1378(m)、1146(m)、1115(w)、1063(w)、967(m)cm-1
MS:426(M+、<1)、425(M+−1、1)、367(M+−MeCO2、2)、327(7)、281(12)、239(27)、210(15)、170(28)、128(16)、110(67)、43(100)
g.2,6−ジノニル−5−オクチル−1,3−ジオキサン−4−オール(92%の収率で得られた)
IR(フィルム):3414(m、巾広)、2955(m)、2925(m)、2855(m)、1726(w)、1693(w)、1465(m)、1377(w)、1144(m)、1117(w)、983(m、巾広)cm-1
MS:451(M+−MeCO2、5)、337(8)、296(15)、155(44)、57(100)、43(84)
h.2,6−ジベンジル−5−フェニル−1,3−ジオキサン−4−オール(90%の収率で得られた)
IR(フィルム):3394(s、巾広)、3062(w)、3029(m)、2976(m)、2916(m)、1603(w)、1496(m)、1454(m)、1105(s)、1079(s)、1043(s)cm-1
MS:384(M+−18、26)、342(M+−60、<1)、324(10)、264(26)、233(86)、222(100)、91(71)、43(49)
i.2,6−ジ(2−フェニルエチル)−5−ベンジル−1,3−ジオキサン−4−オール(97%の収率で得られた)
IR(フィルム):3420(m、巾広)、3085(w)、3062(w)、3027(m)、2931(m)、2865(m)、1603(w)、1496(m)、1454(m)、1137(s)、1048(m)、948(w)cm-1
MS:444(M+、<1)、384(M+−60、2)、275(9)、159(12)、145(14)、133(23)、131(23)、117(31)、91(100)、43(19)
j.2,6−ジ(1−フェニルエチル)−5−メチル−5−フェニル−1,3−ジオキサン−4−オール(91%の収率で得られた)
ヒドロアトロパ酸アルデヒド(2−フェニルプロパナール)を用いて得られた反応混合物は約50/50のアルデヒドとアルドキサンとの混合物である。
IR(フィルム):3440(m、巾広)、2978(s)、1720(s)、1495(s)、1453(s)、1145(s)、1102(s)、1068(s)、1020(s)cm-1
MS:443(M+−1、<1)、222(48)、207(43)、176(41)、134(100)、105(67)、43(35)
k.2,6−ジ(ヘキシル)−5−ペンチル−1,3−ジオキサン−4−オール(95%の収率で得られた)
IR(フィルム):3415(m、巾広)、2956(s)、2930(s)、2859(s)、1725(w)、1465(m)、1417(w)、1378(m)、1147(m)、1113(m)、1057(w)、957(m)cm-1
MS:384(M+、<1)、383(M+−1、1)、325(M+−MeCO2、2)、299(5)、253(13)、211(29)、182(18)、156(33)、96(83)、43(100)
l.2,6−ジ(デセ−8−エン−1−イル)−5−(ノネ−7−エン−1−イル)−1,3−ジオキサン−4−オール(83%の収率で得られた)
IR(フィルム):3413(m、巾広)、3015(m)、2927(vs)、2955(s)、1727(w)、1657(vw)、1642(vw)、1461(m)、1441(m)、1372(w)、1142(s)、965(s)cm-1
例2
2種の異なるアルデヒドの自己反応によるアルドキサンの製造
a)2−ペンチル−5−ブチル−6−フェニル−1,3−ジオキサン−4−オール
ベンズアルデヒド(5g、0.047モル)及びメタノール(5ml)をフラスコに添加し、そして該混合物を0℃の冷浴で冷却した。ナトリウムメトキシド(1g、25%のメタノール性溶液、4.6ミリモル)を添加し、引き続き9.4gのヘキサナールを滴加した。該反応混合物を4時間撹拌した。ジエチルエーテル(100ml)及び水(25ml)を添加し、そして水相を50mlのジエチルエーテルで洗浄した。エーテル相を合し、そして水相が中性になるまで水で洗浄した(3×50ml)。エーテル相をNaSO上で乾燥させ、濾過し、そして回転蒸発器上で濃縮させ、その際、12.3g(85%の収率)の無色の粘性の液体が得られた。GC−MS分析によって、主成分が2−ペンチル−5−ブチル−6−フェニル−1,3−ジオキサン−4−オール(少なくとも2種の異性体)であることが示された。また生成物中にベンズアルデヒド、ヘキサナール、ヘキサナールのアルドキサン(例1のeを参照)及び2−ブチルシンナムアルデヒドが見出された。
IR(フィルム):3418(s、巾広)、2957(s)、2932(s)、2862(s)、1705(w)、1457(m)、1140(s)cm-1
MS:347(M+−1、<1)、289(M+−MeCO2、1)、248(8)、189(36)、160(15)、142(38)、91(82)、82(55)、43(100)
b)2,6−ジペンチル−5−メチル−5−フェニル−1,3−ジオキサン−4−オール
ヒドロアトロパ酸アルデヒド(13.4g、0.1モル)、ヘキサナール(20g、0.2モル)及びジエチルエーテル(50ml)の混合物を11mlの10%の冷(0℃)KOH溶液に滴加した。該混合物を0℃で更に15時間撹拌した。該混合物を分離漏斗に添加し、そして水相を分離した。有機相を、水相のpHが中性になるまで水で洗浄した。エーテル相をNaSO上で乾燥させ、濾過し、そして回転蒸発器上で濃縮させ、その際、28.4g(85%の収率)の無色の粘性の液体が得られた。GC−MS分析は、主成分が2,6−ジペンチル−5−メチル−5−フェニル−1,3−ジオキサン−4−オールであることを示した。ヘキサナールアルドールから形成される異性体をヒドロアトロパ酸アルデヒドに添加して、2−(1−フェニルエチル)−5−ブチル−6−ペンチル−1,3−ジオキサン−4−オール(例5.5.12)は注入イオン分析によって全イオンクロマトグラムのイオン183及びイオン225を用いて見出すことができたに過ぎない。それは主成分に対して非常に低い濃度で存在していた。
ヘキサナールのアルドキサン(例1のdを参照)及びアルドキサンである2−(1−フェニルエチル)−6−ペンチル−5−メチル−5−フェニル−1,3−ジオキサン−4−オールが少量検出された。
IR(フィルム):3425(s、巾広)、2955(s)、2931(s)、2861(m)、1725(w)、1603(w)、1465(m)、1143(m)、1113(m)cm-1
MS:375(M+−1、1)、305(M+−71、1)、217(2)、188(36)、176(56)、134(100)、118(30)、43(41)
例3
式(V)の幾つかのホモアルドールの合成
一般的手法
典型的にアジピン酸(1〜2質量%)を例1に記載のように得られたアルドキサン(2,6−ジエチル−5−メチル−1,3−ジオキサン−4−オールはChuit et al.のSynthesis 1983, 294に従って得られた)に添加した。次いで該試料を真空中で分別蒸留した。まず分解するアルドキサンから遊離されたアルデヒドを分離し、蒸留フラスコを加熱した。アルデヒドの分離の後に、該アルドールを蒸留により得た。アルドールを、二量体化を最小限にするためにドライアイス/アセトンスラリーで冷却された受容フラスコ中に回収した。このようにして、プロパナール(a)、ブタナール(b)、イソブタナール(c)、ペンタナール(d)及びヘキサナール(e)のアルドールを単離した。収率は粗製アルドキサンの製造に使用されるアルデヒドの量に対するものである。ヘプタナールのアルドールに関しては1質量%のAmberlite(R)IRC−50(酸性イオン交換樹脂)をアルドキサン(3f)に添加し、そして蒸留は球管蒸留装置を用いて実施した。ヘプタナールを60℃の炉温度で真空下(4Pa)に分離し、引き続き110℃の炉温度(3.3Pa)でアルドールの蒸留を行った。
IR分光法でアルドール構造を確認し、その際、強いO−H吸収並びに強いカルボニル吸収が示された。
a.プロパナールアルドール(3−ヒドロキシ−2−メチルペンタナール):収率=54%
沸点:73〜77℃/10ミリバール
IR(フィルム):3430(巾広、s)、1722(s)cm−1
b.ブタナールアルドール(3−ヒドロキシ−2−エチルヘキサナール):収率=50%
沸点:78〜83℃/7.3Pa
IR(フィルム):3430(巾広、s)、1719(s)cm−1
c.イソブタナールアルドール(3−ヒドロキシ−2,2,4−トリメチルペンタナール):収率=52%
沸点:86〜87℃、12ミリバール
IR(フィルム):3478(巾広、s)、1718(s)cm−1
1H−NMR:9.64(1H、s)、3.54(1H、d、J=4Hz)、2.44(1H、巾広、s)、1.87(1H、m)、1.13(3H、s)、1.11(3H、s)、0.96(3H、d、J=6.7Hz)、0.91(3H、d、J=6.7Hz)
13C−NMR:207.0(d)、80.3(d)、50.6(s)、30.0(d)、21.7(q)、19.8(q)、18.7(q)、17.3(q)
d.ペンタナールアルドール(3−ヒドロキシ−2−プロピルヘプタナール):収率=55%
沸点:72〜76℃/6Pa
IR(フィルム):3437(巾広、s)、1720(s)cm−1
e.ヘキサナールアルドール(3−ヒドロキシ−2−ブチルオクタナール):収率=40%
沸点:103〜104℃/2.6Pa
IR(フィルム):3448(巾広、s)、1722(s)cm−1
f.ヘプタナールアルドール(3−ヒドロキシル−2−ペンチルノナナール):収率=53%
沸点:110℃/3.3Pa(球管蒸留装置)
IR(フィルム):3448(巾広、s)、1721(m)cm−1
例4
式(V)の幾つかのヘテロアルドールの合成
a)2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロパナール
イソブチルアルデヒド(100g、1.39モル)、パラホルムアルデヒド(25g、0.83モル)及び水(50ml)を、オーバーヘッドスターラー、温度計及び滴下漏斗を備えた3つ口の丸底フラスコに添加した。該混合物を冷浴中で5℃未満に冷却した。10%のKOH水溶液(25ml)を90分の時間にわたり滴加し、そして次いで200mlのジエチルエーテルを添加し、該混合物を18時間撹拌した。ジエチルエーテル(200ml)を添加し、そして有機相を、水相が中性になるまで水で抽出した。エーテル相をNaSO上で乾燥させ、濾過し、そして回転蒸発器上で濃縮した。アジピン酸(2g)を添加し、そして残留物を短経路蒸留ヘッドを用いて蒸留した。温水(70℃)を、蒸留物の結晶化を避けるために、該蒸留ヘッド凝縮器を通して循環させた。65gの2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロパナール(0.64モル、パラホルムアルデヒドに対して77%の収率)を、二量体化を避けるためにドライアイス/アセトン浴中で冷却されたフラスコ中に回収した。
沸点:65〜70℃、10ミリバール
IR(フィルム):3425(巾広、s)、1727(s)、1052(s)cm−1
b)2,2−ジメチル−3−ヒドロキシブタナール
イソブチルアルデヒド(62g、0.86モル)、アセトアルデヒド(76g、1.72モル)及びジエチルエーテル(50ml)を温度計及び滴下漏斗を備えた3つ口の丸底フラスコに添加した。該混合物を氷浴中で<5℃に冷却した。10%のKOH水溶液(30ml)を3時間の時間にわたって添加し、そして該反応混合物を更に2時間撹拌した。ジエチルエーテル(200ml)を冷反応混合物に添加し、有機相を、水相が中性になるまで水で抽出した。エーテル相をNaSO上で乾燥させ、濾過し、そして回転蒸発器上で濃縮した。アジピン酸(1.5g)を残留物に添加した。試料を分別蒸留し、その際、40.5g(0.35モル、イソブチルアルデヒドに対して40.6%の収率)の2,2−ジメチル−3−ヒドロキシブタナールが無色の液体として得られた。該アルドールを、二量体化を最小限にするためにドライアイス/アセトンスラリーで冷却された受容フラスコ中に回収した。
沸点:67〜70℃、15ミリバール
IR(フィルム):3445(巾広、s)、1721(s)cm−1
例5
式(V)のアルドール及び式(II)のアルデヒドからのアルドキサンの合成
6−エチル−2,5−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−オール
蒸留したての3−ヒドロキシ−2−メチルペンタナール(例3a、20g、0.172モル)及び15g(0.34モル)のアセトアルデヒドを周囲環境で1日にわたり混合した。過剰のアセトアルデヒドを回転蒸発器上で除去した。残りの残留物の分別蒸留により15.8gの6−エチル−2,5−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−オール(0.099モル、57%の収率)が少なくとも3種のジアステレオマーの混合物として得られた。
沸点:51〜57℃、2.6Pa
IR(フィルム):3422(s、巾広)、1720(w)、1149(s)、1112(s)、981(m)、947(m)cm-1
MS:202(M+、<1)、201(M+−1、4)、187(3)、159(5)、158(5)、143(M+−MeCO2、35)、100(75)、99(46)、70(75)、43(100)
一般的手法
前記の数種の手法に引き続き、例3及び4に記載のように得られた蒸留したてのアルドール及び所望のアルデヒドRCHOをフラスコ中で秤量し、そして周囲温度で少なくとも1日にわたり撹拌した(使用されるモル比は表1〜7によるものである)。反応混合物の組成をアセテート誘導体のGC−FID分析及びGC−MS分析によって評価した。所望のアルドキサンは全ての列記された実験で形成された主要生成物である。少数成分はアルドール二量体及び未反応のアルデヒドであった。(アセテート誘導体の)MSフラグメントのキャラクタリゼーションを表中に列記し、そしてそのデータは一般に形成される最も豊富なアルドキサン異性体に関するものである。列記したフラグメントイオンは分子イオン(M)、M−1イオン、M−R(式IのR)及びM−59(アセテート基の損失)である。一般に該反応混合物は粘性の液体であるが、幾つかは結晶化する(特にフェニルアセトアルデヒド及びZestoverを用いて製造されたもの)。前記のように製造されるアルドキサンは更なる精製なくして使用できた。
a)式(V)のホモアルドールからのアルドキサン
前記の一般的手法を用いて、アルドキサンを幾つかの香料アルデヒド及びプロパナールアルドール(例3a、第1表参照);ブタナールアルドール(例3b、第2表参照);イソブタナールアルドール(例3c、第3表参照);ペンタナールアルドール(例3d、第4表参照)及びヘキサナールアルドール(例3e、第5表参照)及びヘプタナールアルドール(例3f、第5a表参照)から合成した。
第1表:プロパナールアルドールを用いて形成されたアルドキサン
Figure 2005529194
a)モル比(アルドール:アルデヒド)=1:1.2
b)モル比(アルドール:アルデヒド)=1:1
1)最終アルドキサンは全て2−(R)−5−メチル−6−エチル−1,3−ジオキサン−4−オール誘導体であり、そして前記の表ではR基の名称のみを規定している。
第2表:ブタナールアルドールを用いて形成されたアルドキサン
Figure 2005529194
Figure 2005529194
a)モル比(アルドール:アルデヒド)=1:1
b)モル比(アルドール:アルデヒド)=1:1.2
c)モル比(アルドール:アルデヒド)=1:0.9
1)最終アルドキサンは全て2−(R)−5−エチル−6−プロピル−1,3−ジオキサン−4−オール誘導体であり、そして前記の表ではR基の名称のみを規定している。
第3表:イソブタナールアルドールを用いて形成されたアルドキサン
Figure 2005529194
a)モル比(アルドール:アルデヒド)=1:1.2
b)モル比(アルドール:アルデヒド)=1:1
1)最終アルドキサンは全て2−(R)−5,5−ジメチル−6−イソプロピル−1,3−ジオキサン−4−オール誘導体であり、そして前記の表ではR基の名称のみを規定している。
第4表:ペンタナールアルドールを用いて形成されたアルドキサン
Figure 2005529194
Figure 2005529194
a)モル比(アルドール:アルデヒド)=1:1.1
b)モル比(アルドール:アルデヒド)=1:1.2
c)モル比(アルドール:アルデヒド)=1:1
d)モル比(アルドール:アルデヒド)=1:0.9
1)最終アルドキサンは全て2−(R)−5−プロピル−6−ブチル−1,3−ジオキサン−4−オール誘導体であり、そして前記の表ではR基の名称のみを規定している。
第5表:ヘキサナールアルドールを用いて形成されたアルドキサン
Figure 2005529194
Figure 2005529194
a)モル比(アルドール:アルデヒド)=1:0.9
b)モル比(アルドール:アルデヒド)=1:1
c)モル比(アルドール:アルデヒド)=1:1.1
1)最終アルドキサンは全て2−(R)−5−ブチル−6−ペンチル−1,3−ジオキサン−4−オール誘導体であり、そして前記の表ではR基の名称のみを規定している。
第5a表:ヘプタナールアルドールを用いて形成されたアルドキサン
Figure 2005529194
a)モル比(アルドール:アルデヒド)=1:1
1)最終アルドキサンは全て2−(R)−5−ペンチル−6−ヘキシル−1,3−ジオキサン−4−オール誘導体であり、そして前記の表ではR基の名称のみを規定している。
b)式(V)のヘテロアルドールからのアルドキサン
前記の一般的手法を用いて、幾つかの香料アルデヒド及び2,2−ジメチル−3−ヒドロキシブタナール(例4b、第6表参照)からアルドキサンを合成した。
第6表:2,2−ジメチル−3−ヒドロキシブタナールを用いて形成されたアルドキサン
Figure 2005529194
a)モル比(アルドール:アルデヒド)=1:1
1)最終アルドキサンは全て2−(R)−5,5−ジメチル−6−メチル−1,3−ジオキサン−4−オール誘導体であり、そして前記の表ではR基の名称のみを規定している。
例6
アルデヒドの熱的放出
a)2,6−ジブチル−5−ペンチル−1,3−ジオキサン−4−オールの熱分解
典型的な実験において、8.7gのペンタナールアルドール(例3d)(0.05モル)及び3.4gのペンタナール(0.04モル)を磁気撹拌棒及びガス出口を備えた3つ口の100mlフラスコ中で混合した。該混合物を少なくとも2日間撹拌し、そしてアルドキサンを形成させた。容器及び混合物の全質量を記録した。ガス出口を、ドライアイス/アセトンスラリーで冷却された3つの一連の冷却トラップに接続した。該混合物を次いで油浴中に所望の温度で配置し、そしてよく撹拌した。窒素をニードルを介して該混合物中にバブリングした(280ml/分)。定期的に容器を油浴から取り出して秤量した。質量差を、放出されるペンタナールの割合の測定のために添加されたペンタナールの質量で除算した(すなわち3.4gの損失=100%の放出されたペンタナール、第7表参照)。冷却トラップ中に回収された材料のGC−MS分析によって、該材料が殆ど排他的にペンタナールから構成されることが確認された。検出された少数材料はペンタン酸、2−プロピル−2−ヘプテナール及びペンテナールアルドールであった。測定の完了時に、フラスコ中の残留物を1日間室温にし、そして次いでアセテート誘導体としてGC−MSによって分析し、そしてアルドール二量体と僅か微量の存在する本来のアルドキサンであることが判明した。
第7表:ペンタナールアルドールとペンタナールとの間の反応によって得られるアルドキサンから放出されるペンタナールの割合
Figure 2005529194
1)2種の別個の実験で得られた結果の平均
b)2,6−ジペンチル−5−メチル−5−フェニル−1,3−ジオキサン−4−オールの熱分解
10gの例2bに記載される化合物を3つ口の100mlフラスコに添加し、そして例6aで前記のように80℃に加熱した。7時間後に、2.4gの材料をフラスコから蒸留させた。IR分析及びGC−MS分析により、この材料がヘキサナールと僅か少量のヒドロアトロパ酸アルデヒドとであることが示された(ヘキサナール:ヒドロアトロパ酸アルデヒドのGC−FID面積比 99.4:0.6)。第二の実験において10gのアルドキサンを同様に24時間処理した。4gの揮発性材料を該フラスコから蒸留させた。IR分析及びGC−MS分析によって、この材料が主にヘキサナール及びヒドロアトロパ酸アルデヒド(GC−FID面積比 それぞれ87:13)から構成されることが示された。
例7
クロス上での試験
無芳香のDowny液体織物柔軟剤(Procter & Gamble, Cincinnati, Ohio)のポーションを、0.1%(w/w)の選択されたアルデヒド又は0.1%のアルデヒドと当量の相応のアルドキサンと一緒に投入し、そして例5に記載のようにして得た(例えば2−ヘプチル−5−プロピル−6−ブチル−1,3−ジオキサン−4−オール、例5の5.4.1を織物柔軟剤中0.22%で使用した)。コットンテリー織りのウォッシュクロス及びタオル(約2kg)を、無芳香の液体洗濯洗剤(Tide Free, Procter & Gamble)を使用してトップイン型洗濯機中で洗浄した。温水洗浄と冷水すすぎを使用した。35gの織物柔軟剤を洗濯開始時点で各洗濯機中の液体織物仕上げ剤ディスペンサ中に入れた。洗濯の完了時に、タオルを回転乾燥器中で乾燥させた(60分)。乾燥タオルを評価前に室温で貯蔵のためにアルミニウム箔に包んだ。2点識別試験を、アルドキサンで処理されたタオルと相応の遊離のアルデヒドで処理されたタオルとを比較して実施した。より強い香気を有する試料をパネリストに選択するように頼んだ。統計分析を、両側一対比較試験を使用して行った。結果を第8表にまとめる。
第8表:アルドキサン処理された織物とアルデヒド処理された織物との間の香気強度に関する試験
Figure 2005529194
a)アルドキサン番号:例5のように番号付けされたアルドキサンに相当する。
b)質量%:0.1%の遊離のアルデヒドに相当
c)1ヶ月経過した織物柔軟剤
例8
クロス上での試験
A)2種の液体織物柔軟剤試料を、0.2%(w/w)のZestover又は0.45%の2−(2,4−ジメチル−3−シクロヘキセニル)−5−プロピル−6−ブチル−1,3−ジオキサン−4−オール(Zestover前駆体、例5、番号5.4.17)のいずれかを含有する無芳香の織物柔軟剤を使用して準備した。織物柔軟剤の式は16.7%のStepantex VS90(Stepan Company, Northfield, IL, 米国)、0.2%の10%のCaCl水溶液、0.3%の着色剤(1%のBlue Sandolanの水溶液、製造元:Clariant)、82.8%の脱イオン水であり、その際、割合は全質量に対するものである。
35種の小さなコットンタオル(46×38cm、投入質量 約2.5kg)をトップイン型洗濯機中で無芳香の液体洗濯洗剤(Tide Free, Procter & Gamble)を用いて洗浄した。温水洗浄と冷水すすぎを使用した。30gの織物柔軟剤を、最終的な冷水すすぎのために充填しながら洗濯機に添加した。織物を約43分間、回転乾燥させた。各タオルを蓋付きの個々のプラスチック容器中に入れた。
アルドキサン処理された織物及びアルデヒド処理された織物の両者を9ポイントの等級で香気強度に関して評価した(1=無臭、9=極めて強力)。各試料を洗濯後7日間、毎日、同じ44人の個人のパネルによって評価した。最初の評価は洗浄日(0日目)に行った。各日に得られたデータを統合し、そして平均香気強度評価をt−検定を使用して比較した。
アルドキサン処理された織物は評価の各日においてアルデヒド処理された織物よりも99.8%より高い信頼間隔で強かった。7日間にわたる各試料についての香気強度評価を第9表に表す。
第9表:アルデヒド処理されたコットン織物とアルドキサン処理されたコットン織物との香気強度評価
Figure 2005529194
(括弧内の値は標準偏差を表す)
B)前記のアルドキサン及び相応の香料アルデヒドの代わりに0.45%(w/w)の2−メチルウンデカナールアルドキサン(例5、番号5.5.11を参照)及び0.2%(w/w)の2−メチルウンデカナールを使用する場合には、得られた結果は第10表に報告されるようであった。
第10表:アルデヒド処理されたコットン織物とアルドキサン処理されたコットン織物との香気強度評価
Figure 2005529194
(括弧内の値は標準偏差を表す)
C)前記のアルドキサン及び相応の香料アルデヒドの代わりに0.45%(w/w)の9−ウンデセナールアルドキサン(例5,番号5.4.9を参照)及び0.2%(w/w)の9−ウンデセナールを使用する場合には、得られた結果は第11表に報告されるようであった。
第11表:アルデヒド処理されたコットン織物とアルドキサン処理されたコットン織物との香気強度評価
Figure 2005529194
(括弧内の値は標準偏差を表す)
D)前記のアルドキサン及び相応の香料アルデヒドの代わりに0.45%(w/w)のエージングされたZestover−アルドキサン(例5、番号5.4.17を参照)及び0.2%(w/w)のエージングされたZestover(“エージングされた”とはZerstoverアルドキサン又はZerstoverのいずれかを含有する液体織物柔軟剤を45℃で8週間貯蔵したことを意味する)を使用する場合には、得られた結果は第12表に報告されるようであった。
第12表:アルデヒド処理されたコットン織物とアルドキサン処理されたコットン織物との香気強度評価
Figure 2005529194
(括弧内の値は標準偏差を表す)
例9
ドライヤーシートを当業者に公知のように製造した。その際、該ドライヤーシートは2.2%のMNAアルドキサン(例5、番号5.5.10)又は1%のMNAの混合物をドライヤーシートベース、すなわちゴールドシュミットによって製造されたDXP3505002CエステルQuat中に含有する。アルドキサン又はアルデヒドを含有するベースを次いでドライヤーシート上に被覆した(0.7gのドライヤーシートあたり1.7gのベースを16×139cmのシートに裁断した)。
35個の小さなコットンタオル(46×38cm、投入質量 約2.5kg)をトップイン型洗濯機中で無芳香の液体洗濯洗剤(Tide Free, Procter & Gamble)を用いて洗浄した。温水洗浄と冷水すすぎを使用した。該織物を次いで約43分間にわたり前記のそれぞれの織物柔軟シートと一緒に回転乾燥させた。各タオルを蓋付きの個々のプラスチック容器中に入れた。
アルドキサン処理された織物及びアルデヒド処理された織物の両者を15個人のパネルによって香気強度に関して評価した。14人の前記のパネリストがアルドキサン処理されたタオルが最も強力であると選択した。この所見は99.9%の信頼限界で統計的に意味のあるものである。

Claims (13)


  1. Figure 2005529194
    [式中、Rは、式YCCHOの香料アルデヒド又はフレーバーアルデヒドから誘導される有機基CYを表し、その際、Yは水素原子、C〜C20の直鎖状、分枝鎖状、環式又は多環式の飽和、不飽和、芳香族又はアルキルアリールの炭化水素基であり、前記の炭化水素基は3個以下の酸素原子又は窒素原子を有してよく、かつ置換されていてよく、2つのYは互いに結合して、飽和、不飽和又は芳香族の5〜20個の炭素原子を有する環を形成してよく、該環は置換されていてよく、
    はR基、Y基又はC〜C10の芳香環を表し、その際、前記環は3個以下の酸素原子又は窒素原子を有してよく、かつ置換されていてよく、かつ
    及びRはそれぞれY基を表すか、又は互いに結合して飽和又は不飽和の5〜20個の炭素原子を有する環を形成し、前記環は置換されていてよい]の少なくとも1種の化合物及び香料ベース又はフレーバーベース(但し、マスカットワイン抽出物は除く)を含有するものの組成物。
  2. 式(I)の活性成分において、式中、R、R及びYは請求項1記載のものであり、かつRはC〜C16の直鎖状、分枝鎖状、環式又は多環式の飽和、不飽和、芳香族又はアルキルアリールの炭化水素基を表し、その際、前記の炭化水素基は3個以下の酸素原子又は窒素原子を有してよく、かつ置換されていてよく、かつRはY基を表すか、又は前記のR及びRは互いに結合して飽和又は不飽和の5〜15個の炭素原子を有する環を形成し、前記の環は置換されていてよい、請求項1記載のものの組成物。
  3. 式(I)の活性成分において、式中、Rは、ヒドロキシシトロネラール、シトロネラール、3−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパナール、直鎖状のC〜C12−アルキルアルデヒド、3−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチルプロパナール、3−(4−t−ブチルフェニル)−2−メチルプロパナール、4−及び3−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド、3−(4−t−ブチルフェニル)プロパナール、3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−2−メチルプロパナール、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド、3−及び4−(3,3−ジメチル−5−インダニル)プロパナール、8(9)−メトキシ−トリシクロ[5.2.1.0.(2,6)]デカン−3(4)−カルバルデヒド及び3−フェニルブタナールからなる群から選択される式RCHOの活性アルデヒドから誘導される有機基を表し、かつ
    はR基、水素原子又はC〜C16の直鎖状、分枝鎖状、環式又は多環式のアルキル、アルケニル又はアルキルアリールの炭化水素基(前記の炭化水素基は置換されていてよい)又はC〜Cの芳香環(前記の環は3個以下の酸素又は窒素原子を有してよく、かつ置換されていてよい)を表し、
    はC〜C16の直鎖状、分枝鎖状、環式又は多環式の飽和、不飽和、芳香族又はアルキルアリールの炭化水素基を表し、前記の炭化水素基は3個以下の酸素又は窒素原子を有してよく、かつ置換されていてよく、かつ
    は水素原子又はR基を表すか、又は前記のR及びRは互いに結合し、飽和又は不飽和の5〜10個の炭素原子を有する環を形成し、前記の環は置換されていてよい、請求項1記載のものの組成物。
  4. 式(I)の活性成分において、式中、Rは請求項3に記載のものであり、R及びRはC〜C10の直鎖状、分枝鎖状、環式又は多環式の飽和、不飽和、芳香族又はアルキルアリールの炭化水素基を表し、かつRは水素原子又はメチル基又はエチル基を表す、請求項1記載のものの組成物。
  5. 式(I)の活性成分が以下の工程:
    a)式(II)、(III)及び(IV)
    Figure 2005529194
    [式中、R、R、R及びRは式(I)で定義された意味を有する]の3種のアルデヒドを塩基、例えばアルカリ金属水酸化物又はC〜C−アルコキシドの存在下に、かつ−10℃〜+10℃の温度、有利には0℃〜5℃の温度で、かつアルデヒド(III)と(IV)とはアルデヒド(II)に関して少なくとも等モル量で一緒に混合することを含む反応か、又は
    b)前記に定義された活性アルデヒド(II)と式
    Figure 2005529194
    [式中、R、R及びRは式(I)で定義された意味を有する]のアルドール(該アルドールは式(III)のアルデヒドと式(IV)のアルデヒドとのアルドール反応によって得ることができる)とを−10℃〜50℃の温度、有利には0℃〜30℃の温度で反応させる
    ことを含む反応によって得ることが可能である、請求項1記載のものの組成物。
  6. 請求項1記載の少なくとも1種の式(I)の化合物及び少なくとも1種の香料キャリヤー又はフレーバーキャリヤーからなるものの組成物。
  7. i)請求項1記載の式(I)の少なくとも1種の化合物又は請求項1又は6記載の組成物及び
    ii)消費製品ベースを含有する着香物品。
  8. 前記消費製品ベースが固体又は液体洗剤、織物柔軟剤、香料、コロン、、アフターシェーブローション、着香石鹸、シャワーソルト又はバスソルト、ムース、オイル又はジェル、衛生製品、ヘアケア製品、シャンプー、ボディケア製品、デオドラント、制汗剤、空気清浄剤、化粧品調剤、織物リフレッシュナー、アイロンウォーター、紙、ワイプ又は漂白剤の形である、請求項6記載の着香物品。
  9. i)請求項1記載の式(I)の少なくとも1種の化合物又は請求項1又は6記載の組成物及び
    ii)食物ベースを含有するフレーバリングされた物品。
  10. 前記の食物ベースが即席飲料のための乾燥粉末又は濃縮組成物、チューイングガム又はベーキング用途の形である、請求項9記載のフレーバリングされた物品。
  11. 5−メチル−2,6−ビス(1−メチルエチル)−1,3−ジオキサン−4−オール、2,6−ジエチル−5−メチル−1,3−ジオキサン−4−オール、2,6−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−オール、6−ヘキシル−2−(1−メチルエチル)−1,3−ジオキサン−4−オール、5,5,6−トリメチル−2−(1−メチルエチル)−1,3−ジオキサン−4−オール、5,5−ジメチル−2,6−ビス(1−メチルエチル)−1,3−ジオキサン−4−オール、2,6−ジベンジル−5−フェニル−1,3−ジオキサン−4−オール、2−エチル−6−メチル−1,3−ジオキサン−4−オール、2−(1−メチルエテニル)−1,3−ジオキサン−4−オール、6−ヘキシル−2−(2−オクタノール−1−イル)−1,3−ジオキサン−4−オール及び5−エチル−2,6−ジプロピル−1,3−ジオキサン−4−オールを除く、請求項1から5までのいずれか1項記載の式(I)の化合物。
  12. 香料成分又は香料アルデヒド又はその混合物を遊離しうる前駆体としての、請求項1から5までのいずれか1項記載の式(I)の化合物又は請求項1から6までのいずれか1項記載の組成物の使用。
  13. 表面の着香方法又は表面上の芳香アルデヒドの特徴的な芳香の拡散効果を強化、延長又は改変するための方法。
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