JP2005522677A - 肝細胞癌の血清バイオマーカー - Google Patents

肝細胞癌の血清バイオマーカー Download PDF

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プーン,テレンス,シー.ダブリュー.
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Abstract

特定のバイオマーカー及びバイオマーカーの組み合わせは、患者における肝細胞癌の状態を評価するのに有用である。これらのバイオマーカー及び組み合わせを用いる診断手法は、例えば肝細胞癌と慢性肝疾患とを区別することができる。

Description

本発明は、全般的には肝細胞癌(HCC)の血清バイオマーカーの分野に関する。より具体的には、本発明は、HCCと、他の状態(例えば慢性肝臓疾患及び肝硬変)とをそれぞれ区別しうる血清バイオマーカーに関する。
本願は、2002年4月8日出願の米国特許仮出願第60/370,239号に基づくものであり、これは参照により本願明細書に組み込まれる。
全世界において、HCCは8番目に最も頻度の高い癌であり、また男性において最も頻度の高い悪性腫瘍であり、毎年100万人が新たに発症している。主に後進国及び発展途上国において毎年約100万人の死因となっている。合衆国(United States)においては、5年全生存率(1992〜1996年)は5%である(El-Serag et al., Hepatology 33:62-65 (2001))。ウイルス感染症(例えばB型又はC型肝炎)、アルコール性肝臓障害及びアルファトキシンB暴露に関連する肝機能障害は、一般的には悪性転換にいたる。実際、全世界のHCCの80%は病因学的にHBVと関連しており、HBVは、合衆国における非アジア人においてHCCの4つの症例の1つを占めると推定されている。標準的な治療法はなく、また予後も悪い。
HCCの従来のバイオマーカーは、α−フェトプロテイン(AFP)である。しかしながら、慢性肝臓疾患の患者もまた血清AFPレベルの上昇を示す。HCCは典型的に合併慢性肝臓疾患の患者において発症するため、AFPレベル単独では良好なバイオマーカーとはいえず、癌の予測価値の範囲は40%にすぎない。AFPのアイソフォームの定量解析によって、診断価値は75%に改善されたが、非常に時間がかかり、また過度の労力も必要である。さらに、HCC患者の約20%は、20ng/ml未満の非常に低いAFPレベルを有する。p53タンパク質及び種々のアルデヒドデヒドロゲナーゼのアイソザイムの両方が可能性のあるマーカーとして試験されているが、これらのうちAFPと同程度にさえ高い予測価値を有するものはない。
HCCを診断するために生検を利用することもできるが、これは侵襲的な方法であり、そのため望ましいものではない。他のHCC診断方法には、超音波及びコンピュータ断層撮影(CT)スキャンがある。2cm未満のHCC小節は、動脈門脈造影法の間に超音波検査及びCTスキャンにより25〜28%しか検出することはできない。
HCCを同定するのみならず、HCCと他の状態のうち慢性肝臓疾患(CLD)とを区別することが可能なバイオマーカー又はバイオマーカーの組み合わせが非常に望まれている。しかしながら、現在までにかかるバイオマーカー又はバイオマーカーの組み合わせを開示するHCC診断に関する文献はない。
発明の概要
本発明においては、バイオマーカー及びバイオマーカーの組み合わせをHCCの同定に使用する。本方法は、HCCとCLDとの区別に成功している。一実施形態において、被験者における肝細胞癌の状態を評価する方法は、被験者由来の生物学的サンプルを、以下の第1群及び/又は第2群:
以下からなる第1群:
(A)I−M1、I−M2、I−M3、I−M4、I−M5、I−M6、I−M7、I−M8、I−M9、I−M10、I−M11、I−M12、I−M13、I−M14、I−M15、I−M16、I−M17、I−M18、I−M19、I−M20、I−M21、I−M22、I−M23、I−M24、I−M25、I−M26、I−M27、I−M28、I−M29、I−M30、I−M31、I−M32、I−M33、I−M34、I−M35、I−M36、I−M37、I−M38、I−M39、I−M40、I−M41、I−M42、I−M43、I−M44、I−M45、I−M46、I−M47、I−M48、I−M49、I−M50、I−M51、1−M52、I−M53、I−M54、I−M55、I−M56、I−M57、I−M58、I−M59、I−M60、I−M61、I−M61、I−M62、I−M63、I−M64、I−M65、I−M66、I−M67、I−M68、I−M69、I−M70、I−M71、I−M72、I−M73、I−M74、I−M75、I−M76、I−M77、I−M79、I−M80、I−M81、I−M82、I−M83、I−M84、I−M85、I−M86、I−M87、I−M88、I−M89、I−M90、I−M91、I−M92、I−M93、I−M94、I−M95、I−M96、I−M97、I−M98、I−M99、I−M100、
及び/又は
以下からなる第2群:
(B)W−M1、W−M2、W−M3、W−M4、W−M5、W−M6、W−M7、W−M8、W−M9、W−M10、W−M11、W−M12、W−M13、W−M14、W−M15、W−M16、W−M17、W−M18、W−M19、W−M20、W−M21、W−M22、W−M23、W−M24、W−M25、W−M26、W−M27、W−M28、W−M29、W−M30、W−M31、W−M32、W−M33、W−M34、W−M35、W−M36、W−M37、W−M38、W−M39、W−M40、W−M41、W−M42、W−M43、W−M44、W−M45、W−M46、W−M47、W−M48、W−M49、W−M50、W−M51、W−M52、W−M53、W−M54、W−M55、W−M56、W−M57、W−M58、W−M59、W−M60、W−M61、W−M61、W−M62、W−M63、W−M64、W−M65、W−M66、W−M67、W−M68、W−M69、W−M70、W−M71、W−M72、W−M73、W−M74、W−M75、W−M76、W−M77、W−M79、W−M80、W−M81、W−M82、W−M83、W−M84、W−M85、W−M86、W−M87、W−M88、W−M89、W−M90、W−M91、W−M92、W−M93、W−M94、W−M95、W−M96、W−M97、W−M98、W−M99、W−M100、
のいずれかより選択されるタンパク質の診断レベルについて分析するステップを含み、上記バイオマーカーは、HCCを患う被験者のサンプルとCLDを患う被験者のサンプル中に示差的に存在する。
好ましくは、タンパク質は、以下:
(A)I−M1、I−M3、I−M4、I−M5、I−M6、I−M7、I−M9、I−M11、I−M12、I−M13、I−M18、I−M19、I−M20、I−M21、I−M22、I−M23、I−M25、I−M26、I−M28、I−M32、I−M34、I−M36、I−M37、I−M41、I−M44、I−M46、I−M47、I−M52、I−M53、I−M64、I−M68、I−M69、I−M77、I−M79、I−M81、I−M84、I−M87、I−M88、I−M89、及びI−M92、
並びに/又は
(B)W−M1、W−M2、W−M3、W−M4、W−M5、W−M7、W−M9、W−M10、W−M11、W−M12、W−M13、W−M14、W−M15、W−M16、W−M17、W−M18、W−M19、W−M20、W−M21、W−M22、W−M23、W−M25、W−M26、W−M27、W−M30、W−M31、W−M33、W−M34、W−M35、W−M36、W−M39、W−M40、W−M41、W−M43、W−M44、W−M46、W−M47、W−M48、W−M49、W−M50、W−M52、W−M53、W−M54、W−M55、W−M58、W−M60、W−M62、W−M63、W−M70、W−M71、W−M73、W−M76、W−M78、W−M84、W−M86、W−M88、W−M89、W−M90、W−M93、W−M95、W−M96、W−M98、及びW−M100、
より選択されるものである。
それ自体がHCCを同定可能なバイオマーカーには、I−M13、I−M18、I−M19、W−M2、及びW−M23タンパク質バイオマーカーが含まれる。
本発明はまた、患者における肝細胞癌のリスクを評価する方法であって、(A)該患者から採取した生物学的サンプルを、化学的に誘導体化したアフィニティ表面上でのプロファイリングを含む質量分光分析に供することによって得られるスペクトルを準備するステップ、並びに、(B)該スペクトルに対し、
以下からなる群:
(i)I−M1、I−M3、I−M4、I−M5、I−M6、I−M7、I−M9、I−M11、I−M12、I−M13、I−M18、I−M19、I−M20、I−M21、I−M22、I−M23、I−M25、I−M26、I−M28、I−M32、I−M34、I−M36、I−M37、I−M41、I−M44、I−M46、I−M47、I−M52、I−M53、I−M64、I−M68、I−M69、I−M77、I−M79、I−M81、I−M84、I−M87、I−M88、I−M89、及びI−M92、
並びに/又は
以下からなる群:
(ii)W−M1、W−M2、W−M3、W−M4、W−M5、W−M7、W−M9、W−M10、W−M11、W−M12、W−M13、W−M14、W−M15、W−M16、W−M17、W−M18、W−M19、W−M20、W−M21、W−M22、W−M23、W−M25、W−M26、W−M27、W−M30、W−M31、W−M33、W−M34、W−M35、W−M36、W−M39、W−M40、W−M41、W−M43、W−M44、W−M46、W−M47、W−M48、W−M49、W−M50、W−M52、W−M53、W−M54、W−M55、W−M58、W−M60、W−M62、W−M63、W−M70、W−M71、W−M73、W−M76、W−M78、W−M84、W−M86、W−M88、W−M89、W−M90、W−M93、W−M95、W−M96、W−M98、及びW−M100、
より選択される少なくとも1つのピークに基づいたパターン認識解析を行うステップを含む、上記方法を提供する。
パターン認識解析は、例えば、
以下からなる群:
(A)I−M13及びI−M25、I−M13及びI−M7、I−M25及びI−M46、I−M37及びI−M77、I−M5及びI−M36、並びに/又は
以下からなる群:
(B)W−M14及びW−M98、W−M21及びW−M46、W−M11及びW−M52、W−M16及びW−M89、W−M1及びW−M46、W−M21及びW−M76、W−M11及びW−M33、W−M13及びW−M18、W−M2及びW−M46、W−M33及びW−M54、W−M2及びW−M46、W−M16及びW−M46、W−M11及びW−M5、
より選択されるピークの2つの組み合わせに基づいて行いうる。
あるいは、パターン認識解析は、
以下からなる群:
(A)I−M1、I−M4及びI−M36;I−M5、I−M7及びI−M19;I−M7、I−M19及びI−M46;I−M9、I−M34及びI−M52;I−M7、I−M18及びI−M47;I−M11、I−M13及びI−M36;I−M9、I−M77及びI−M84;I−M18、I−M22及びI−M79、
並びに/又は
以下からなる群:
(B)W−M21、W−M22及びW−M35;W−M7、W−M21及びW−M46;W−M13、W−M14及びW−M98;W−M14、W−M54及びW−M70;W−M11、W−M33及びW−M46;W−M17、W−M36及びW−M98;W−M19、W−M21及びW−M22;W−M14、W−M15、W−M54;W−M55、W−M58及びW−M98;W−M11、W−M14及びW−M98;W−M1、W−M33及びW−M46;W−M40、W−M46及びW−M49;W−M15、W−M21及びW−M22;W−M14、W−M36及びW−M98;W−M5、W−M11及びW−M54;W−M14、W−M22及びW−M25;W−M14、W−M58及びW−M98;W−M5、W−M14及びW−M89;W−M7,W−M14及びW−M89;W−M14、W−M21及びW−M98;W−M11、W−M58及びW−M71;W−M14、W−M25及びW−M54;W−M14、W−M60及びW−M89;W−M21、W−M46及びW−M100、
より選択されるピークの3つの組み合わせに基づいて行いうる。
他の実施形態において、パターン認識解析は、3つ以上のピークの組み合わせ、特に4、5又は6つのピークの組み合わせに基づいて行うことができ、ここでこの組み合わせは、
以下からなる群:
(A)I−M11、I−M13、I−M19及びI−M89;I−M13、I−M19、I−M22及びI−M26;I−M1、I−M5、I−M36及びI−M41;I−M19、I−M33、I−M44及びI−M46;I−M3、I−M18、I−M68及びI−M81;I−M3、I−M12、I−M34及びI−M81;I−M12、I−M13、I−M32及びI−M37;I−M18、I−M44、I−M46及びI−M79;I−M7、I−M13、I−M21及びI−M23;I−M3、I−M18、I−M77及びI−M92;I−M12、I−M13、I−M77及びI−M87;I−M6、I−M13、I−M34及びI−M81;I−M8、I−M19、I−M53、I−M64、I−M69;I−M4、I−M18、I−M28、I−M47及びI−M88;並びに、I−M1、I−M4、I−M18、I−M36、I−M41及びI−M47
並びに/又は
以下からなる群:
(B)W−M25、W−M55、W−M62及びW−M98;W−M7、W−M14、W−M17及びW−M89;W−M17、W−M31、W−M93及びW−M98;W−M11、W−M19、W−M46及びW−M50;W−M4、W−M33、W−M55及びW−M98;W−M5、W−M11、W−M36及びW−M54;W−M16、W−M36、W−M43及びW−M46;W−M11、W−M41、W−M54及びW−M73;W−M5、W−M11、W−M52及びW−M89;W−M4、W−M14、58及びW−M89;W−M2、W−M12、W−M14、W−M89;W−M5、W−M11、W−M20及びW−M40;W−M21、W−M46、W−M70及びW−M88;W−M21、W−M33、W−M34及びW−M46;W−M17、W−M20、W−M40及びW−M58;W−M17、W−M33、W−M52及びW−M98;W−M3、W−M7、W−M21及びW−M46;W−M10、W−M22、W−M30及びW−M95;W−M1、W−M46、W−M54及びW−M70;W−M11、W−M14、W−M25及びW−M54;W−M11、W−M33、W−M46及びW−M90;W−M11、W−M14、W−M54及びW−M89;W−M7、W−M18、W−M21及びW−M22;W−M17、W−M20、W−M52及びW−M98;W−M2、W−M15、W−M19、W−M22及びW−M55;W−M17、W−M19、W−M26、W−M47及びW−M98;W−M9、W−M11、W−M27、W−M46及びW−M78;W−M5、W−M11、W−M33、W−M46及びW−M53;W−M2、W−M9、W−M15、W−M19及びW−M89;W−M5、W−M11、W−M52、W−M89及びW−M96;W−M16、W−M25、W−M40、W−M52及びW−M89;W−M14、W−M15、W−M21、W−M22及びW−M89;W−M5、W−M13、W−M16、W−M20及びW−M98;W−M9、W−M23、W−M26、W−M40及びW−M89;W−M20、W−M27、W−M30、W−M35、W−M40及びW−M70;W−M13、W−M26、W−M39、W−M44、W−M63及びW−M98;W−M5、W−M13、W−M35、W−M39、W−M86及びW−M89;並びに、W−M3、W−M18、W−M21、W−M22、W−M48及びW−M84、
より選択される。各場合において、バイオマーカーは、HCCを患う被験者のサンプルとCLDを患う被験者のサンプル中に示差的に存在する。
本発明はまた、HCCを検出及び診断するためのキットを包含する。本発明のキットは、例えば、(i)図1又は図2に示される1以上のバイオマーカーを保持する基板に付着させた吸着剤、及び、(ii)サンプルと該吸着剤とを接触させて該吸着剤により保持されるバイオマーカーを検出することによってバイオマーカーを検出するための装置、を含む。本発明のキットは、さらに洗浄液又は洗浄液を調製するための説明書を含んでもよい。
また本発明は、被験者における肝細胞癌の状態を評価するためのソフトウエアであって、該被験者から採取した生物学的サンプルの質量分光分析により得られたスペクトルから抽出したデータを解析するためのアルゴリズムを含み、該データは、以下の第1群又は第2群:
以下からなる第1群:
(i)I−M1、I−M2、I−M3、I−M4、I−M5、I−M6、I−M7、I−M8、I−M9、I−M10、I−M11、I−M12、I−M13、I−M14、I−M15、I−M16、I−M17、I−M18、I−M19、I−M20、I−M21、I−M22、I−M23、I−M24、I−M25、I−M26、I−M27、I−M28、I−M29、I−M30、I−M31、I−M32、I−M33、I−M34、I−M35、I−M36、I−M37、I−M38、I−M39、I−M40、I−M41、I−M42、I−M43、I−M44、I−M45、I−M46、I−M47、I−M48、I−M49、I−M50、I−M51、I−M52、I−M53、I−M54、I−M55、I−M56、I−M57、I−M58、I−M59、I−M60、I−M61、I−M61、I−M62、I−M63、I−M64、I−M65、I−M66、I−M67、I−M68、I−M69、I−M70、I−M71、I−M72、I−M73、I−M74、I−M75、I−M76、I−M77、I−M79、I−M80、I−M81、I−M82、I−M83、I−M84、I−M85、I−M86、I−M87、I−M88、I−M89、I−M90、I−M91、I−M92、I−M93、I−M94、I−M95、I−M96、I−M97、I−M98、I−M99、I−M100、又は
以下からなる第2群:
(ii)W−M1、W−M2、W−M3、W−M4、W−M5、W−M6、W−M7、W−M8、W−M9、W−M10、W−M11、W−M12、W−M13、W−M14、W−M15、W−M16、W−M17、W−M18、W−M19、W−M20、W−M21、W−M22、W−M23、W−M24、W−M25、W−M26、W−M27、W−M28、W−M29、W−M30、W−M31、W−M32、W−M33、W−M34、W−M35、W−M36、W−M37、W−M38、W−M39、W−M40、W−M41、W−M42、W−M43、W−M44、W−M45、W−M46、W−M47、W−M48、W−M49、W−M50、W−M51、W−M52、W−M53、W−M54、W−M55、W−M56、W−M57、W−M58、W−M59、W−M60、W−M61、W−M61、W−M62、W−M63、W−M64、W−M65、W−M66、W−M67、W−M68、W−M69、W−M70、W−M71、W−M72、W−M73、W−M74、W−M75、W−M76、W−M77、W−M79、W−M80、W−M81、W−M82、W−M83、W−M84、W−M85、W−M86、W−M87、W−M88、W−M89、W−M90、W−M91、W−M92、W−M93、W−M94、W−M95、W−M96、W−M97、W−M98、W−M99、W−M100、
のいずれかより選択される1以上のバイオマーカーに関連するものである、上記ソフトウエアを提供する。
アルゴリズムは、少なくとも1つのバイオマーカーに関連するデータに基づいたパターン認識解析を行うものとしうる。あるいは、アルゴリズムは、少なくとも1つのバイオマーカーに関連するデータに基づいた分類系統樹解析を含むものとしうる。また別の実施形態においては、アルゴリズムは、少なくとも1つのバイオマーカーに関連するデータに基づいた人工ニューラルネットワーク解析を含むものである。
本発明によって、HCCに関連した一連のバイオマーカーが見いだされた。本明細書において、バイオマーカーとは、CLDの被験者から採取した対応するサンプルと比較してHCCの被験者から採取したサンプルに示差的に存在する有機生体分子、特にポリペプチド又は蛋白質である。バイオマーカーは、HCCを示さないCLD患者のサンプルと比較してHCC患者のサンプルでレベルが上昇して又は低減して存在する場合には、HCC患者及びCLD患者から採取したサンプルに示差的に存在する。より詳細には、バイオマーカーは、気相イオン分光法によって測定される見かけの分子量を特徴とし、CLD被験者と比較してHCC被験者のサンプルでレベルが上昇又は低減して存在するポリペプチドである。1サンプル中におけるバイオマーカーの量がもう一方のサンプル中におけるバイオマーカーの量と統計学的に有意に異なる場合には、バイオマーカーはこれら2つのサンプル間で示差的に存在する。
本発明のバイオマーカーを使用して、被験者における肝細胞癌の状態を評価することができる。本明細書中、「肝細胞癌の状態」には、特に、疾患の有無、疾患の発症リスク、疾患のステージ及び疾患治療の効果が含まれる。この状態に基づいて、他の診断試験又は治療方法若しくは治療計画、たとえば、内視鏡検査、生検、手術、化学療法、免疫療法及び放射線療法を含めたさらなる方法の必要性を示すことができる。より詳細には、本発明のバイオマーカーは、HCCを同定し、CLDと区別することが可能である。場合によっては、単一のバイオマーカーで少なくとも85%の予測成功率でHCCを同定することができるが、一方他の場合では、バイオマーカーの組み合わせを使用して少なくとも85%の予測成功率が得られる。したがって、これらのバイオマーカー及びバイオマーカーの組み合わせを使用して、患者におけるHCCリスクを評価することができる。
場合によっては、単一のバイオマーカーで少なくとも85%の感受性又は特異性で肝細胞癌を同定することができるが、一方他の場合では、複数のバイオマーカーの組み合わせを使用して、少なくとも85%の感受性又は特異性が達成される。したがって、バイオマーカー及びバイオマーカーの組み合わせを使用して、被験者又は患者における肝細胞癌の状態を評価することができる。
本発明に係るバイオマーカーは、血清中に存在する。しかし、本発明において使用する生物学的サンプルは血清サンプルである必要はない。したがって、肝臓細胞癌の状態を評価するための生物学的サンプルは、血清、血漿又は血液サンプルであってよいが、血清サンプルが好ましい。
バイオマーカーは全て、分子量によって特徴づけられ、本発明のバイオマーカーの2つのリストを図1及び図2に示す。これらの図には、p値によって統計学的に決定された上位100個のバイオマーカーが挙げられており、それぞれは本明細書で説明したCu(II)IMAC3及びWCX2 ProteinChip(登録商標)アレイプロトコールによって同定した。各図において、第1列の数字はバイオマーカー識別名である。したがって、図1の第1行はバイオマーカーI−M1に関し、第2の行はバイオマーカーI−M2に関する、というようになる(「I−M」は、IMACチップで同定されたバイオマーカーを意味する)。同様に、図2の第1行は、バイオマーカーW−M1に関し、第2行はバイオマーカーW−M2に関する(「W−M」はWCX2チップで同定したバイオマーカーを意味する)。この図の第2列の数字は、気相イオン分光法によって測定された、バイオマーカーの見かけの分子量(ダルトン)である。この図の最終列の文字は、本明細書で説明したプロトコールでバイオマーカーが溶出する画分を意味しており、すなわち、「A」のバイオマーカーは第1の画分で溶出し、「B」のバイオマーカーは第2の画分で溶出する、というようになる。バイオマーカーが溶出する画分はそのpIと相関しており、高いpHで溶出するバイオマーカーはpIが高く、低いpHで溶出するバイオマーカーはpIが低い。
この説明におけるように、本発明の所与のバイオマーカーの質量及びアフィニティ特性を示すことによって、本明細書での教示にしたがってバイオマーカーを得たり、測定したりできることが特徴である。所望するならば、アミノ酸配列を得るために、いずれかのバイオマーカーの配列を決定することができるが、これは本発明を実施するために必要ではない。
たとえば、バイオマーカーはいくつかの酵素、たとえば、トリプシン及びV8プロテアーゼでマッピングされたペプチドであることができ、消化断片の分子量を使用して、様々な酵素によって生じた消化断片の分子量に一致する配列をデータベースで検索することができる。あるいは、このバイオマーカーが公知のデータベースに含まれていない蛋白質の場合、このバイオマーカーのN末端アミノ酸配列に基づいて縮重プローブを作製することができ、次にこれを使用してバイオマーカーが最初に検出されたサンプルから作製したゲノム又はcDNAライブラリーをスクリーニングする。陽性クローンを同定し、増幅して、周知の技術を使用してそれらの組換えDNA配列をサブクローニングすることができる。最後に、蛋白質バイオマーカーは、蛋白質ラダーシーケンス法を使用して配列を決定することができる。蛋白質ラダーは、分子を断片化し、断片に酵素消化又は断片の末端から1個のアミノ酸を連続的に除去する他の方法を行うことによって作製することができる。次にこのラダーを質量分光分析によって分析する。ラダー断片の質量の違いによって、分子末端から除去されたアミノ酸が同定される。
本発明に係る血清バイオマーカーは、新たに診断した2群の被験者、すなわちHCCの被験者及びCLDの被験者から採取された血清に由来するサンプルの質量スペクトルを比較することによって同定した。これらの被験者は、標準的診断基準によって診断した。HCC患者は組織学的に確認し、CLD患者については、無症候性HCCの被験者を排除するため、以下の血清採取物をHCCのいずれかの徴候について少なくとも18ヶ月間モニターした。
各群から被験者の血清を採取し、Q Ceramic HyperDFイオン交換樹脂(Biosepra、Cipergen Biosystems, Inc)によって異なるpHで溶出する6つの画分に分画した。画分Aには素通り分及びpH9溶出分が含まれ、画分BにはpH7溶出分が含まれ、画分CにはpH5溶出分が含まれ、画分DにはpH4溶出分が含まれ、画分EにはpH3溶出分が含まれ、画分Fにはイソプロピルアルコール/アセトニトリルTFA溶出分が含まれた。
各画分を希釈して、ProteinChip(登録商標)アレイのCu(II)(IMAC3)アレイ又はWCX2チップアレイのいずれかに添加した。これらのチップアレイはいずれもCiphergen Biosystems, Inc.(Fremont, CA)によって製造されている。
Cu(II)(IMAC3)は、高い銅結合能及びその後の金属結合残基を有する蛋白質のアフィニティ捕捉のためにニトリロ三酢酸表面を備えた「固定化金属アフィニティ捕捉」チップである。イミダゾールを結合液及び洗浄液に使用して、非特異的蛋白質の結合を含めた蛋白質結合を抑えることができる。洗浄バッファー中のイミダゾールの濃度を増加させると、標的蛋白質の結合が低減する。これは、光重合開始剤として(−)リボフラビン(0.02wt%)を使用して5−メチルアシルアミド−2−(N,N−ビスカルボキシメチルアミノ)ペンタン酸(7.5wt%)及びN,N´−メチレンビスアクリルアミド(0.4wt%)を光重合することによって生成する。モノマー溶液をチップ基板に導入し、照射して光重合させる。次にこのチップをCu(II)で活性化する。
WCX2は、陽イオン蛋白質と結合するカルボン酸付加表面を備えた弱陽イオン交換アレイである。WCX2チップ表面上の負に帯電したカルボン酸基は、標的蛋白質に曝露された正電荷と相互作用する。標的蛋白質の結合は、洗浄バッファーの塩濃度を増大させることによって、又はpHを低減させることによって低減する。
溶出画分を添加後、チップをインキュベートして溶出液中のポリペプチドがアフィニティ相互作用によってチップ上の部位に結合するようにした。インキュベーション後、各チップアレイを洗浄して非特異的に結合したポリペプチド及びバッファー混入物を除去した。次に、このチップを乾燥させて、エネルギー吸収分子又はマトリックスをチップに添加して、質量分析計において脱離及びイオン化を促進させた。
質量分析計では、チップアレイ上に捕捉された蛋白質を分析するためにProteinChip(登録商標)ソフトウェア及びパーソナルコンピュータを組み込んだProteinChip(登録商標)リーダーでレーザー脱離及びイオン化することによって、保持されたポリペプチドはチップアレイから溶出した。ProteinChip(登録商標)リーダーのイオン光学技術及びレーザー光学技術によって、1000Da未満の小ペプチドから300キロダルトン以上の蛋白質までの範囲の蛋白質を検出し、飛行時間に基づいて質量を計算することができる。イオン化したポリペプチドを検出して、その質量をこの飛行時間型(TOF)質量分析計によって正確に測定した。
各群から得られた質量スペクトルを用いてスキャタープロット分析を行い、実行毎の変動を排除した。HCCとCLDの両方で同一のパターンを有する、スキャタープロットの蛋白質クラスタ、すなわち、両条件で上昇するか、両条件で低下する蛋白質クラスタを潜在的バイオマーカーとして排除した。残存するポリペプチドがHCCとCLDとを正確に区別する能力についてさらに解析した。スチューデントt検定解析を使用して、スキャタープロットの各蛋白質クラスタについてHCC群とCLD群を比較し、2群の間で有意に(p<0.001)異なる蛋白質クラスタを選択した。
分子量はスキャタープロット解析から得られ、質量分析計が分子量を分析する能力には限界があるため、図1及び図2に示したバイオマーカーの「絶対」分子量値は、実際にはおよその分子量を表す。したがって、バイオマーカーの所与の分子量は、分子量範囲の中点と解釈すべきである。図に示した「絶対」値の範囲は+/−0.15%(I−M1については8840から8867)以下で、一般的に+/−0.10%(I−M1については8844から8863)で、+/−0.05%(I−M1については8850から8858ダルトン)ほどの小ささであることもある。
他の実施形態では、「マイクロアレイの有意分析」(SAM)蛋白質選別と呼ばれる方法を使用して潜在的バイオマーカーを同定した。この蛋白質選別方法は、元々cDNA/オリゴヌクレオチドマイクロアレイ分析用に開発されたSAMアルゴリズムで実施した。Tusher et al.、「Significance analysis of microarrays applied to the ionizing radiation response」、Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 98: 5116-21(2001)。群の同定がなされたら、SAMを使用して腫瘍群(HCC40例)と対照群(AFP500ng/mL未満のCLD20例)の正規化したlog10プロテオミクスデータを比較して、中央値偽有意値<0.000005で有意に異なるプロテオミクス特性を同定した。対照群は「1」と明示し、一方腫瘍群は「2」と明示した。「2種類の独立データ」は、データタイプとして選択した。全体で1000回の並べ替え(permutation)を実施した。
血清サンプルにおいて、IMAC3銅 ProteinChipアレイを使用して1087個、WCX2 ProteinChipアレイを使用して1297個の全部で2384個のプロテオミクス特性が見いだされた。蛋白質選別用のSAMを使用して、HCC症例とCLD症例とで有意に異なる血清蛋白質/ポリペプチドを検索した。偽有意数の中央値を0.000005未満に設定することによって、HCC患者血清において79個のプロテオミクス特性が有意に高いことが同定され、160個のプロテオミクス特性が有意に低いことが同定された。したがって、HCCを同定するために全部で239個の潜在的血清マーカーが見いだされた。表1に最も有意な高プロテオミクス特性及び低プロテオミクス特性それぞれ5種類を挙げた。
Figure 2005522677
2つの手法を使用して、潜在的バイオマーカーがHCC評価において予測値を示すかどうかを決定した。第1の手法では、Biomarker Pattern Software(登録商標)(Ciphergen Biosystems、Fremont、CA)を使用して、潜在的バイオマーカーが肝細胞癌の評価で予測値を示すかどうかを決定した。Biomarker Pattern Software(登録商標)には、隠れ相関及びSELDI蛋白質プロファイルのパターンを同定する高度多変数解析プログラムが含まれる。
第2の手法には、人工ニューラルネットワーク(ANN)解析が必要である。すなわち、示差的なプロテオミクス特性を含むANNモデルを開発して、CLDからHCCを区別するための診断スコアを算出する。ANNアルゴリズムは、たとえば、Poon et al., Oncology 61:275-83 (2001)及びXu et al.,Cancer Res. 62:3493-7 (2002)に記載されたように、人工知能を分類、パターン認識及び予測に適用する。ANNモデルは、階層構造をした処理要素(ニューロン)から成る。ANNモデルは、練習用データセットから入力変数と出力との間の関連パターンを「学習」し、次にこれらのパターンを新たなケースに適用することができる。ANNモデルは、EasyNN(バージョン8.1、Stephen Wolstenholme、Cheshire、UK)で開発した。
開発方法はフィードフォワード型であり、このネットワークは加重逆伝搬法によって訓練させた。学習速度及びモーメンタムの両者はソフトウェアによって自動的に最適化した。ANNモデルは、3階層、すなわち1つの入力層、1つの隠れ層及び1つの出力層から構成された。中間隠れ層には7個のノードがあった。ANNモデル開発用の入力変数は、有意なプロテオミクス特性の相対レベルであり、一方、出力変数は各症例の診断スコア(0〜1.0000の範囲)であった。ANNモデルの訓練中、診断スコアはCLD症例では0.0000、HCC症例では1.0000と定義された。開発されたANNモデルでは、10倍クロス確認を実施してHCC症例及びCLD症例それぞれについてANN診断スコアを算出した。クロス確認解析によって、データによって訓練されたANNの感受性は92.5%で、特異性は90%であることが示された。さらに、ANNは、AFPレベルが500ng/mL未満のAFPが認められないHCC症例全てを正確に分類した。さらに、AFPレベルが903ng/mLの隠れたCLD症例、並びにAPFが500ng/mLを上回るHCC症例、AFPが500ng/mL未満のHCC症例及びCLD症例の3種類の隠れたプール血清サンプル全てがANNによって正確に分類された。同様の結果が、WCX2チップで同定されたバイオマーカーで得られた。CLD症例からHCC症例を区別するために、ANN診断スコアの異なるカットオフポイントで試験の感受性及び特異性を算出することによって、受信者動作特性(ROC)曲線を作製した。
HCC症例の診断スコア(0.8985±0.2689)は、CLD症例(0.1647±0.3091)よりも有意に高かった(p<0.0005、マン−ホイットニー検定)。ROC曲線解析によって、ANN診断スコアは、血清AFPレベルに関係なくHCC症例とCLD症例との区別に有用であることが示された。ROC曲線下の領域はいずれの症例でも0.934(95%CI:0.871〜0.996、p<0.0005)であり、一方診断できない血清AFPレベル(500ng/mL未満)の症例の領域は0.966(95%CI:0.917〜1.015、p<0.0005)であった。ANN診断スコアのカットオフ0.5000では、感受性は93%(HCC40症例のうち37症例、SE4%)で、特異性は90%(20対照例のうち18症例、SE7%)であった。診断できないAFPレベルのHCC症例では、HCC症例の95%(22症例のうち21症例、SE5%)が正確に分類された。あるいは、分類系統樹解析を使用して最大の予測値を有するバイオマーカー及びバイオマーカーの組み合わせを同定した。この方法では、潜在的バイオマーカーのサンプルデータにS−plus(バージョン4.5)(MathSoft, Inc.(Cambridge、MA)から販売されている統計ソフトウェアパッケージ)を使用した標準的分類系統樹作成を行った。
プロテオミクス特性の予測値の解析に加えて、SAMによって同定されたプロテオミクス特性に関係した他の情報が二方向階層クラスタ解析によって得られた。解析の前に、有意なプロテオミクス特性それぞれの強度中央値を1に等しくなるように正規化して、次に正規化した強度データ全てから1を減じた。このようなデータ処理の後、強度データが強度中央値よりも大きければ陽性で、小さければ陰性とした。Eisen et al., Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 95:14863-8 (1998)に記載されたように、有意なプロテオミクス特性及び血清サンプルの処理データについて、クラスタ及びツリー表示を使用して二方向階層クラスタ解析を行った。ピアソン相関(非中心(uncentered))を使用して距離を算出し、完全結合クラスタリングを実施した。
AFPが500ng/mL未満の一般的なCLD症例のほとんど(20症例中19症例)及び血清AFPが高い1症例を一緒のクラスタに入れて特有の群を形成した。HCC症例は主に一緒のクラスタに入れた。これらは、17症例を含む優勢な下位群及びいくつかの小さな下位群を形成した。
HCC下位群の血清AFPレベルが高いかどうかを決定するために、マン−ホイットニー検定を実施して、この下位群の症例と残りのHCC症例との間の血清AFPレベルを比較した。優勢なHCC下位群の血清AFPレベルは有意に高かった(p=0.05)。したがって、この結果は、血清AFPレベルが分からなくても、AFPの高いHCC下位タイプは血清プロテオミクス特性に基づいて同定できることを示している。したがって、包括的な血清プロテオミクスプロファイリングによって、HCCを異なる下位タイプに分類することができる。
IMACチップで同定された1087個の蛋白質クラスタのうち、スチューデントt検定解析によってこれらのうち137個が統計学的に異なる(p<0.0001)ことを同定し、一方、ANN解析によって151個の蛋白質クラスタを潜在的バイオマーカーとして同定し、t検定解析によって同定されなかったバイオマーカーを同定した。これらの他のバイオマーカーのいくつかは、HCC検出に有意な価を有することがその後示された。
本発明によって同定されたバイオマーカー及びバイオマーカーの組み合わせを使用して、患者のHCCリスクを評価することができる。特に、バイオマーカー又はバイオマーカーの組み合わせを使用して、高い予測成功率で、少なくとも85%を上回って、好ましくは少なくとも90%を上回って、より好ましくは95%を上回って、CLD患者からHCC患者を区別することができる。
本発明によって同定されたバイオマーカー及びバイオマーカーの組み合わせを使用して、被験者の肝細胞癌を評価することができる。特に、バイオマーカー又はバイオマーカーの組み合わせを使用して、高い程度の特異性又は感受性で、すなわち、少なくとも85%を上回って、好ましくは少なくとも90%を上回って、より好ましくは95%を上回って、正常な患者から肝細胞癌患者を区別することができる。
したがって、本発明の一態様では、肝細胞癌の状態を診断するためのバイオマーカーの検出には、被験者のサンプルを、基板(たとえば、その上に吸着剤を有するSELDIプローブ)と、バイオマーカーと吸着剤とが結合する条件下で接触させること、次に吸着剤に結合したバイオマーカーを気相イオン分光法、たとえば質量分析法によって検出することを含む。このために使用することができるその他の検出範例には、光学的方法、電気化学的方法(電解電流計及び電流測定技術)、原子力顕微鏡及び高周波方法、たとえば、多極共鳴分光法が含まれる。光学方法の例には、共焦点及び非共焦点両者の顕微鏡に加えて、蛍光、発光、化学発光、吸光、反射、透過及び複屈折率(たとえば、表面プラズモン共鳴、偏光解析法、共振鏡法、格子カプラー導波管法(grating coupler waveguide method)又は干渉法)がある。
一態様では、本発明のマーカーは、気相イオンの検出に気相イオン分光器を使用することが含まれる気相イオン分光法によって検出される。気相イオン分光計は、気相イオンを検出する装置である。気相イオン分光計は、気相イオンを供給するイオン源を備える。気相イオン分光法には、たとえば、質量分析計、イオン移動度スペクトル検出器及び総イオン流測定装置が含まれる。
「質量分析計」とは、気相イオンの質量電荷比に翻訳することができるパラメータを測定する気相イオン分光計である。質量分析計は一般的に、イオン源及び質量分析器(mass analyzer)を備える。質量分析計の例には、飛行時間型、磁場型、四重極フィルター型、イオントラップ型、イオンサイクロトロン共鳴型、静電セクター分析型及びこれらの混合型がある。「質量分析」とは、気相イオンを検出するために質量分析計を使用することを意味する。「レーザー脱離質量分析計」とは、分析物を脱離、揮発、及びイオン化する手段としてレーザーを使用する質量分析計のことである。
「質量分析器(mass analyzer)」とは、気相イオンの質量電荷比に翻訳することができるパラメータの測定手段を含む質量分析計のサブアセンブリのことである。飛行時間質量分析計では、質量分析器にはイオン光学アセンブリ、飛行管及びイオン検出器が含まれる。
「イオン源」とは、気相イオンをもたらす気相イオン分光計のサブアセンブリのことである。一実施形態では、イオン源は脱離/イオン化方法によってイオンを提供する。このような実施形態には一般的に、プローブをイオン化エネルギー源に対して呼び出し可能で、大気圧又は大気圧より低い圧力で気相イオン分光計の検出器と同時通信できる位置に配置するプローブインターフェースが含まれる。
固相から分析物を脱離/イオン化するイオン化エネルギーの形態には、たとえば、(1)レーザーエネルギー、(2)(高速原子衝撃を使用した)高速原子、(3)(プラズマ脱離を使用した)放射性核種のベータ崩壊によって生じた高エネルギー粒子、及び(4)(第2イオン質量分析計を使用した)2次イオンを生じる1次イオン、が含まれる。固相分析物のための好ましいイオン化エネルギー形態は、(レーザー脱離/イオン化を使用した)レーザー、特に、窒素レーザー、Nd−Yagレーザー及びその他のパルスレーザー源である。「光束量」とは、呼び出しイメージの単位領域当たりに送達されるレーザーエネルギーのことである。一般的に、サンプルをプローブ表面に置くと、プローブはプローブインターフェースと関わって、プローブ表面はイオン化エネルギーの衝撃を受ける。このエネルギーは分析物分子を表面から気相へ脱離して、イオン化させる。
分析物のイオン化エネルギーのその他の形態には、たとえば、(1)中性の気相をイオン化する電子、(2)中性の気相、固相、又は液相からイオン化を誘導する強力な電場、並びに(3)イオン化粒子又は電場と中性化学物質との組み合わせを適用して、中性の固相、気相及び液相の化学イオン化を誘導するイオン源が含まれる。
本発明において使用するために好ましい質量分析技術は、たとえば、いずれもHutchens及びYipによる米国特許第5,719,060号及び同第6,225,047号に記載されたような、エネルギー源に分析物(本明細書では、1以上のバイオマーカー)を提示するプローブの表面が分析物分子の脱離/イオン化で積極的な役割を果たす表面活性化レーザー脱離イオン化(SELDI)である。本明細書においては、「プローブ」とはプローブインターフェースを関与させることに適合し、イオン化し、質量分析計などの気相イオン分光計へ導入するためのイオン化エネルギーに分析物を提示することに適合した装置のことである。プローブには一般的に、分析物をイオン化エネルギー源に提示するサンプル提示表面を有し、弾力性又は剛性の固相基板が含まれる。
「表面活性化アフィニティ捕捉」又は「SEAC」と呼ばれるSELDIの1種には、化学的選択表面から成るプローブ(「SELDIプローブ」)の使用が必要である。「化学的選択表面」は、吸着剤(「結合部分」又は「捕捉試薬」とも呼ばれる)、あるいは、たとえば、共有結合又は配位共有結合を形成する反応によって捕捉試薬と結合することができる反応部分が結合した表面である。
本明細書では、「反応部分」という用語は、捕捉試薬と結合することができる化学的部分を意味する。エポキシド及びカルボジイミジゾールは、抗体又は細胞受容体などのポリペプチド捕捉試薬と共有結合する有用な反応部分である。ニトリロ酢酸及びイミノ二酢酸は、キレート剤として作用して、ヒスチジン含有ペプチドと非共有結合で相互作用する金属イオンに結合する有用な反応部分である。「反応表面」は、反応部分が結合する表面である。「吸着剤」又は「捕捉試薬」は、本発明のバイオマーカーと結合することができる任意の物質である。本発明に従ってSELDIで使用するために適切な吸着剤は、前記米国特許第6,225,047号に記載されている。
吸着剤の1種は、一般的にクロマトグラフィで使用される材料である「クロマトグラフィ用吸着剤」である。クロマトグラフィ用吸着剤には、たとえば、イオン交換材料、金属キレート剤、固定金属キレート、疎水性相互作用吸着剤、親水性相互作用吸着剤、色素、単純な生体分子(たとえば、ヌクレオチド、アミノ酸、単糖及び脂肪酸)、混合型吸着剤(たとえば、疎水性引力/静電気反発吸着剤)が含まれる。「生物特異的吸着剤」は、生体分子、たとえば、ヌクレオチド、核酸分子、アミノ酸、ポリペプチド、多糖、脂質、ステロイド又はこれらの複合体(たとえば、糖蛋白質、リポ蛋白質、糖脂質)を含有する吸着剤の他の分類である。特定の場合には、生物特異的吸着剤は、複数の蛋白質の複合体、生体膜又はウイルスなどの巨大分子構造であってもよい。生物特異的吸着剤の例は、抗体、受容体蛋白質及び核酸である。生物特異的吸着剤は一般的に、クロマトグラフィ用吸着剤よりも標的分析物に対する特異性が高い。
他の種類のSELDIは、表面活性化ニート脱離(SEND)であり、プローブ表面に化学的に結合するエネルギー吸収分子を含むプローブ(「SENDプローブ」)を使用するものである。「エネルギー吸収分子」(EAM)という用語は、レーザー脱離イオン化源からエネルギーを吸収し、その後、接触した分析物分子の脱離及びイオン化に関係できる分子のことである。EAMの分類には、しばしば「マトリックス」と称されるMALDIで使用される分子が含まれ、桂皮酸誘導体、シナピン酸(SPA)、シアノ−ヒドロキシ−桂皮酸(CHCA)及びジヒドロキシ安息香酸、フェルラ酸及びヒドキシアセトフェノン誘導体が挙げられる。この分類にはまた、米国特許第5,719,060号及び2002年1月25に出願された米国特許出願60/351,971号(Kitagawa)で挙げられたようなSELDIに使用されるEAMが含まれる。
表面活性化光感受性結合放出(Surface-Enhanced Photolabile Attachment and Release)(SEPAR)と呼ばれるSELDIの他の種類には、表面に結合した部分を有するプローブであって、分析物と共有結合でき、その後、光、たとえばレーザー光に曝露してこの部分の感光性結合を切断することによって分析物を放出する表面に結合した部分を有するプローブの使用が含まれる。たとえば、米国特許第5,719,060号参照。SEPAR及びその他のSELDI形態は、本発明に従って、バイオマーカー又はバイオマーカープロファイルの検出に容易に適合させることができる。
本発明に係るバイオマーカーの検出は、ある種の選択条件、たとえば、吸着剤又は洗浄液を使用することによって高めることができる。「洗浄液」という用語は、分析物の吸着表面への吸着に影響を与えるか若しくは変更するため、及び/又は表面から未結合物質を除去するために使用する薬剤、一般的には溶液のことである。洗浄液の溶出特性は、たとえば、pH、イオン強度、疎水性、カオトロープ作用の程度、界面活性剤強度及び温度に応じて異なる。
本発明の一態様に従って、サンプルは一般的に平らな表面を有し、捕捉試薬(吸着剤)が結合した固相基板を意味する用語「バイオチップ」を用いて分析する。バイオチップの表面は、一般に、それぞれ捕捉試薬が結合した複数のアドレス可能位置を含む。バイオチップは、プローブインターフェースと関与し、それにより、気相イオン分光器、好ましくは質量分析計でプローブとして機能するように適合させることができる。あるいは、本発明のバイオチップを他の基板に載せて、分光計に挿入可能なプローブを形成することができる。
本発明によって、Ciphergen Biosystems(Fremont, CA)、Perkin Elmer(Packard BioScience Company(Meriden CT))、Zyomyx(Hayward, CA)、及びPhylos(Lexington, MA)など商業的供給源からの様々なバイオチップをバイオマーカーの捕捉に利用できる。これらのバイオチップの例としては、米国特許第6,225,047号、及び同第6,329,209号(Wagner et al.)、及びPCT公開番号WO99/51773号(Kuimelis and Wagner)及びWO00/56934号(Englert et al)に記載されたものがある。
より詳細には、Ciphergen Biosystems製のバイオチップは、アドレス可能位置にクロマトグラフィ吸着剤又は生物特異的吸着剤が結合したストリップ状のアルミニウム基板上に存在する表面を備えている。このストリップの表面は二酸化シリコンでコーティングされている。Ciphergen ProteinChip(登録商標)アレイの例は、バイオチップ表面に物理的に結合するか又はバイオチップ表面にシランによって共有結合させた、ハイドロゲル状の官能性付与した架橋結合ポリマーを含むバイオチップH4、SAX−2、WCX−2及びIMAC−3である。H4バイオチップは、疎水性結合のためにイソプロピル官能基を有する。SAX−2バイオチップは、陰イオン交換用の四級アンモニウム官能基を有する。WCX−2バイオチップは、陽イオン交換用のカルボン酸官能基を有する。IMAC−3バイオチップは、キレート化によって遷移金属イオン、たとえば、Cu++及びNi++を吸着するニトリロ酢酸官能基を有する。これらの固定化金属イオンは、次に、配位共有結合によってバイオマーカーの吸着を可能にする。したがって、使用者によって金属溶液が添加されることによって吸着剤になる反応部分を備えたCiphergenのIMAC ProteinChip(登録商標)アレイが販売されている。
上述した原則を維持して、存在しうるバイオマーカーを吸着剤に結合させるために十分な時間にわたり吸着剤を備えた基板と血清を含むサンプルと接触させる。本発明の一実施形態では、吸着剤を備えた複数種の基板を生物学的サンプルと接触させる。たとえば、サンプルをWCX及びIMACチップの両方に添加することができる。この技術によって、癌の状態をより確実に評価することが可能となる。インキュベーション後、この基板を洗浄して結合しなかった物質を除去する。任意の適切な洗浄液を使用することができるが、好ましくは水溶液を使用する。
次に、結合バイオマーカーを有する基板にエネルギー吸収分子を添加する。注記したように、エネルギー吸収分子は、レーザーなどのエネルギー源からエネルギーを吸収し、それによって基板からバイオマーカーが脱離するのを支援する。前記のように、エネルギー吸収分子の例には、シナミン酸誘導体、シナピン酸及びジヒドロキシ安息香酸が含まれる。好ましくは、シナピン酸を使用する。
基板に結合したバイオマーカーは、気相イオン分光器、たとえば飛行時間型質量分析計で検出する。バイオマーカーをレーザーなどのイオン化源によってイオン化して、発生したイオンをイオン光学アセンブリで収集し、次に質量分析器で分散させ、通過するイオンを分析する。次に、検出器が検出したイオンの情報を質量電荷比に翻訳する。一般的に、バイオマーカーの検出にはシグナル強度の検出が含まれる。したがって、バイオマーカーの量及び質量を決定することができる。
バイオマーカーの脱離及び検出によって得られるデータは、プログラム可能なデジタルコンピュータを使用して解析することができる。このコンピュータプログラムは、データを解析して、検出したマーカーの数、場合によっては、検出したバイオマーカーそれぞれのシグナル強度及び決定した分子量を示す。データ解析には、バイオマーカーのシグナル強度を決定するステップ及び予め決定した統計学的分布から逸脱したデータを除去するステップを含めることができる。たとえば、観察されたピークは、ある基準に対する各ピークの高さを計算することによって正規化することができる。この基準は、装置によって生じるバックグラウンドノイズ及び目盛でゼロに設定されたエネルギー吸収分子などの化学物質であることができる。
このコンピュータは、得られたデータを表示のための様々な形式に変換することができる。標準スペクトルを表示することができるが、有用な一形式では、スペクトル図からピークの高さ及び質量情報のみを保持し、よりきれいな図を作成して、ほぼ同一の分子量を有するバイオマーカーをより見やすくすることができる。他の有用な形式では、2つのスペクトルを比較し、特有のバイオマーカー及びサンプル間でアップレギュレート又はダウンレギュレートされているバイオマーカーを都合よく強調する。これらの形式のいずれかを使用して、特定のバイオマーカーがサンプル中に存在するかどうかを容易に決定することができる。データを解析するために使用するソフトウェアには、本発明に係るバイオマーカーに対応するシグナルにおいて、このシグナルがピークを示すどうかを判定するために、シグナルの解析にアルゴリズムを適用するコードを含めることができる。このソフトウェアはまた、観察されたバイオマーカーピークに関するデータに対して分類系統樹解析又はANN解析を行い、肝細胞癌の状態を示すバイオマーカーピーク又はバイオマーカーピークの組み合わせが存在するかどうかを決定することができる。データの解析は、サンプルの質量分光分析から直接的又は間接的に得られた様々なパラメータを「用いる」ことが可能である。これらのパラメータには、1個又は複数のピークの有無、ピーク又はピーク群の形状、1個又は複数のピークの高さ、1個又は複数のピークの高さの対数、及びピークの高さデータのその他の計算処理が含まれるが、それだけには限定されない。
他の態様では、本発明は肝細胞癌の状態の診断において役立ち、本発明に係るバイオマーカーを検出するために使用するキットを提供する。このキットによって、正常な被験者及び肝細胞癌の被験者のサンプルに示差的に存在するバイオマーカー及びバイオマーカーの組み合わせの存在がスクリーニングされる。
一実施形態では、このキットには吸着剤を備えた基板及び洗浄液又は洗浄液調製説明書が含まれ、該吸着剤は本発明に係るバイオマーカーとの結合に適しており、該吸着剤及び洗浄液の組み合わせによって、気相イオン分光器、たとえば、質量分析計を使用したバイオマーカーの検出が可能となる。このキットには、複数種の吸着剤を含めることが可能で、それぞれ異なる基板に存在させうる。
他の実施形態では、本発明のキットには、気相イオン分光器、たとえば質量分析計に挿入することができる、吸着剤を含む第一の基板、及びプローブを形成するために該第一の基板を配置した第二の基板を含めることが可能である。他の実施形態では、本発明のキットには、光学計に挿入することができる単一の基板を含めることができる。
他の実施形態では、このようなキットには、標識又は別の挿入物の形態をした、適切な操作上のパラメータの説明書を含めることができる。たとえば、この説明書は使用者にサンプルの採取方法又はプローブの洗浄方法の情報を提供することができる。さらに他の実施形態では、このキットには、較正用標準物として使用するためのバイオマーカーサンプルを含む一以上の容器を含めることができる。
好ましい実施形態では、被験者の肝細胞癌を診断するためのバイオマーカーの検出には、被験者又は患者から採取したサンプル、好ましくは血清サンプルを、吸着剤を備えた基板と、このバイオマーカーと吸着剤との結合が可能な条件下で接触させるステップと、次に気相イオン分光器、好ましくは表面活性化レーザー脱離/イオン化(SELDI)質量分析計によって吸着剤に結合したバイオマーカーを検出するステップを含む。このバイオマーカーは、レーザーなどのイオン化源によってイオン化される。生じたイオンはイオン光学アセンブリによって収集され、イオン検出器に加速される。検出器に衝突したイオンは、電位を生じ、これはデジタル的にアナログシグナルを捕捉する高速時間−アレイ記録装置によってデジタル化される。Ciphergen製のProteinChip(登録商標)システムでは、これを実施するためにアナログ−デジタル変換器(ADC)を使用する。ADCには、規則的な時間間隔で時間依存性ビンに出力する検出器が組み入れられている。この時間間隔は一般的に1〜4ナノ秒の長さである。さらに、最後に分析した飛行時間型スペクトルは一般的に、サンプルに対するイオン化エネルギーの単一パルスからのシグナルではなく、多数のパルスのシグナルの和を表す。これによってノイズを減じ、動的範囲を増大させる。次に、この飛行時間データのデータ処理を行う。Ciphergen製のProteinChip(登録商標)ソフトウェアでは、データ処理には一般的に、TOF−M/Z変換、基準線控除、高周波ノイズフィルタリングが含まれる。したがって、バイオマーカーの量及び質量の両方を決定することができる。バイオマーカーの検出は、ある種の選択条件、たとえば吸着剤又は洗浄液を使用することによって高めることができる。一実施形態では、バイオマーカーを発見するために使用したのと同様又は類似の選択条件を、サンプル中のバイオマーカーの検出方法で使用する。たとえば、Cu(II)IMAC3チップなどの固定金属アフィニティ捕捉チップ及びWCX2チップなどの弱陽イオン交換チップは、バイオマーカー検出用の吸着剤として好ましい。しかし、バイオマーカーの結合に適した結合特性を有するのであれば、その他の吸着剤も使用することができる。
より詳細には、本明細書で同定したバイオマーカーに関する情報が入手できれば、本発明に係るバイオマーカーの2つ、3つ及びより多くの組み合わせのパターンを認識するために様々な方法を使用することができる。これらの方法は、ピークの存在及びその強度に関する生データを収集し、サンプルについて肝細胞癌と正常では異なる診断を与える。
したがって、本発明の方法は、学習相及び分類相に分けることができる。学習相では、分類しようとする異なる種類のメンバーを含む一連のデータ、たとえば、癌と診断された複数のサンプルから得たデータ及び負の診断がなされた複数のサンプルから得たデータに学習アルゴリズムを適用する。データ解析に使用する方法には、人工ニューラルネットワーク、サポートベクターマシーン、遺伝子アルゴリズム及び自己組織化マップ並びに分類及び回帰系統樹解析が含まれるが、それだけには限定されない。これらの方法は、たとえば、WO01/31579号、2001年5月3日(Barnhill et al.)、WO02/06829号、2002年1月24日(Hitt et al.)及びWO02/42733号、2002年5月30日(Paulse et al.)に記載されている。この学習アルゴリズムは、分類アルゴリズムを生じる。分類子は、データの要素、たとえば、未知のサンプルを2種類のうち1つに分類することができる特定のマーカー及び特定のマーカー強度を、通常組み合わせて用いる。この分類子は最後に診断試験に使用する。
フリーウェア及び所有権があるソフトウェアの両ソフトウェアを、このようなデータのパターンを解析し、任意の予め決定した基準を有する他のパターンをうまく考案するために容易に利用することができる。CLDに対して肝細胞癌を区別して診断予測するバイオマーカーは、データを解析するためのパターン認識ソフトウェアは必要ではない。
以下の実施例は、例示のために示されており、限定するものではない。
患者集団
患者の承諾を得て、診察時にHHC患者40人及び慢性肝臓疾患患者21人から凝血サンプルを採取し、アッセイする前に−70℃で保存した。HCCの患者は、標準的臨床基準に従って診断した。HCC症例については全て組織学的に確認した。HCC症例の中で、18症例のAFPレベルは500ng/mLを上回っており、22症例の血清AFPレベルは500ng/mL未満であった。CLDでAFPが500ng/mL未満の患者20人の血清サンプルを対照群として使用した。CLD患者は全て、無症候性HCCの被験者を排除するために18ヶ月間HCCのあらゆる徴候について追跡した。AFPレベルが500ng/mLを上回る(905ng/mL)CLD患者の1血清サンプルもまた、この研究で分析した。血清サンプルそれぞれを分析する他に、AFPが500ng/mLを上回るHCC患者の血清サンプルを、サンプルHCCP1、AFPが500ng/mL未満のHCC患者の血清サンプルをサンプルHCCP2として採取し、対照群からの血清サンプルはサンプルCLDP1としてプールした。血清AFPレベルは、微粒子EIA(MEIA、Abbott Laboratories, Chicago, USA)によって測定した。
血清の分画
バッファー
1.U9(9M尿素、2%CHAPS、50mM Tris−HCl pH9)
2.U1(1M尿素、0.22%CHAPS、50mM Tris−HCl pH9)
3.洗浄バッファー1:0.1%n−オクチルβ−D−グルコピラノシド(OGP)を含む50mM Tris−HCl pH9
4.洗浄バッファー2:0.1%OGPを含む100mMリン酸ナトリウム pH7
5.洗浄バッファー3:0.1%OGPを含む100mM酢酸ナトリウム pH5
6.洗浄バッファー4:0.1%OGPを含む100mM酢酸ナトリウム pH4
7.洗浄バッファー5:0.1%OGPを含む50mMクエン酸ナトリウム pH3
8.洗浄バッファー6:水に溶かした33.3%イソプロパノール/16.7%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸
陰イオン交換分画は、2D PAGE技術における1次元分離、2次元分離、等電点電気泳動の類似とみなすことができる。いずれの技術も蛋白質をpI値に基づいて分離する。U9バッファー30マイクロリットルを試験管内で血清20μLに添加し、4℃で20分間混合した。イオン交換樹脂(Q Ceramic HyperDFイオン交換樹脂、Biosepra SA、フランス)を総体積の5倍の50mM Tris−HCl pH9で3回洗浄して、50%懸濁液で保存した。Biomek 2000 Automation Workstation(Beckman Coulter, Fullerton, CA)上で、96ウェルフィルタープレート(96ウェルサイレントスクリーンフィルタープレート、Loprodyne膜、孔径0.45ミクロン、Nalge Nunc International、USA)の各ウェルに、イオン交換樹脂(50%懸濁液)125μLを添加し、U1バッファー150μLで3回洗浄して、真空乾燥した。尿素処理した血清をイオン交換樹脂の各ウェルに移した。この血清試験管をU1バッファー50μLで洗浄して、またフィルタープレートの対応するウェルに移した。フィルタープレートをプラットフォーム振盪機上で4℃で30分間混合した。素通り画分を真空吸引によって96ウェルプレートに収集した(画分1)。次に、100μLの洗浄バッファー1をフィルタープレートの各ウェルに添加して、室温で10分間混合した。溶出液を同96ウェルプレートに収集した(画分1)。その後、フィルタープレートの樹脂を各100μLの洗浄バッファー2、3、4、5及び6で2回洗浄した。各溶出液(全量200μL)を96ウェルプレートに収集した(画分2、3、4、5及び6)。
分画した血清のSELDI分析
ProteinChip(登録商標)アレイを96ウェルバイオプロセッサに設置した。バッファーを入れ、Biomek 2000 Automation Workstation上でサンプルのインキュベーションを実施した。血清画分それぞれを(銅を添加した)IMAC3及びWCX2 ProteinChip(登録商標)アレイで2連で分析した。異なるProteinChip表面(2次元)は、非常に存在量の少ない蛋白質の同定に役立った。IMAC3銅及びWCX2 ProteinChip表面は、物理化学的性質によって、異なる群の蛋白質を示差的に保持する。
IMAC3銅及びWCX2アレイ(Ciphergen Biosystems Inc.、Fremont、CA)は、結合バッファー(IMAC3の場合は100mMリン酸ナトリウム+0.5M NaCl pH7、WCX2の場合は100mM酢酸ナトリウム、pH4)150μLで2回平衡化した。血清画分をそれぞれ対応する結合バッファー(IMAC3については1/5希釈で、WCX2については1/10希釈)で希釈し、各ProteinChip(登録商標)アレイに100μL添加した。インキュベーションはプラットフォーム振盪機上で室温で30分間実施した。各アレイを対応する結合バッファー150μLで3回洗浄し、水で2回洗浄した。ProteinChip(登録商標)アレイを空気乾燥した。(50%アセトニトリル、0.5%トリフルオロ酢酸で調製した)シナピン酸マトリックスを各アレイに添加した。
ProteinChip(登録商標)アレイはProteinChip(登録商標)PBSIIリーダー(Ciphergen Biosystems Inc.)で読み取って、蛋白質ピークの質量及び強度を測定した(Ciphergen)。それぞれのアレイについて、全部で253のレーザーショットを平均化した。ProteinChip PBSIIリーダーによる質量分光分析(3次元)は、2D PAGE技術の2次元分離、SDS−PAGEに代わる高解像分析と見なすことができる。両技術は、蛋白質を分子量に基づいて分離する。0から200kDaの範囲の質量を有する各アレイについて235のレーザーショットを平均化した。質量スペクトル全てを同じ総イオン電流を有するように正規化した。ピーク強度のCVは、15%未満であった(製造元の情報)。通常の蛋白質ピークは、ProteinChipソフトウェア(Ciphergen)のBiomarker Wizard(商標)によって選択した。
IMAC3Cu ProteinChip(登録商標)アレイ形式を用いて同定され、スチューデントのt検定におけるp値に従ってランク付けした上位100個のバイオマーカーのリストである。 WCX ProteinChip(登録商標)アレイ形式を用いて同定され、スチューデントのt検定におけるp値に従ってランク付けした上位100個のバイオマーカーのリストである。

Claims (14)

  1. 被験者における肝細胞癌の状態を評価する方法であって、該被験者由来の生物学的サンプルを、以下の第1群及び/又は第2群:
    以下からなる第1群:
    (A)I−M1、I−M2、I−M3、I−M4、I−M5、I−M6、I−M7、I−M8、I−M9、I−M10、I−M11、I−M12、I−M13、I−M14、I−M15、I−M16、I−M17、I−M18、I−M19、I−M20、I−M21、I−M22、I−M23、I−M24、I−M25、I−M26、I−M27、I−M28、I−M29、I−M30、I−M31、I−M32、I−M33、I−M34、I−M35、I−M36、I−M37、I−M38、I−M39、I−M40、I−M41、I−M42、I−M43、I−M44、I−M45、I−M46、I−M47、I−M48、I−M49、I−M50、I−M51、1−M52、I−M53、I−M54、I−M55、I−M56、I−M57、I−M58、I−M59、I−M60、I−M61、I−M61、I−M62、I−M63、I−M64、I−M65、I−M66、I−M67、I−M68、I−M69、I−M70、I−M71、I−M72、I−M73、I−M74、I−M75、I−M76、I−M77、I−M79、I−M80、I−M81、I−M82、I−M83、I−M84、I−M85、I−M86、I−M87、I−M88、I−M89、I−M90、I−M91、I−M92、I−M93、I−M94、I−M95、I−M96、I−M97、I−M98、I−M99、I−M100、
    及び/又は
    以下からなる第2群:
    (B)W−M1、W−M2、W−M3、W−M4、W−M5、W−M6、W−M7、W−M8、W−M9、W−M10、W−M11、W−M12、W−M13、W−M14、W−M15、W−M16、W−M17、W−M18、W−M19、W−M20、W−M21、W−M22、W−M23、W−M24、W−M25、W−M26、W−M27、W−M28、W−M29、W−M30、W−M31、W−M32、W−M33、W−M34、W−M35、W−M36、W−M37、W−M38、W−M39、W−M40、W−M41、W−M42、W−M43、W−M44、W−M45、W−M46、W−M47、W−M48、W−M49、W−M50、W−M51、W−M52、W−M53、W−M54、W−M55、W−M56、W−M57、W−M58、W−M59、W−M60、W−M61、W−M61、W−M62、W−M63、W−M64、W−M65、W−M66、W−M67、W−M68、W−M69、W−M70、W−M71、W−M72、W−M73、W−M74、W−M75、W−M76、W−M77、W−M79、W−M80、W−M81、W−M82、W−M83、W−M84、W−M85、W−M86、W−M87、W−M88、W−M89、W−M90、W−M91、W−M92、W−M93、W−M94、W−M95、W−M96、W−M97、W−M98、W−M99、W−M100、
    より選択されるタンパク質の診断レベルについて分析するステップを含み、該レベルが正常と比較して上昇しているものである、上記方法。
  2. タンパク質が、以下からなる群:
    (A)I−M1、I−M3、I−M4、I−M5、I−M6、I−M7、I−M9、I−M11、I−M12、I−M13、I−M18、I−M19、I−M20、I−M21、I−M22、I−M23、I−M25、I−M26、I−M28、I−M32、I−M34、I−M36、I−M37、I−M41、I−M44、I−M46、I−M47、I−M52、I−M53、I−M64、I−M68、I−M69、I−M77、I−M79、I−M81、I−M84、I−M87、I−M88、I−M89、及びI−M92、
    並びに/又は
    以下からなる第2群:
    (B)W−M1、W−M2、W−M3、W−M4、W−M5、W−M7、W−M9、W−M10、W−M11、W−M12、W−M13、W−M14、W−M15、W−M16、W−M17、W−M18、W−M19、W−M20、W−M21、W−M22、W−M23、W−M25、W−M26、W−M27、W−M30、W−M31、W−M33、W−M34、W−M35、W−M36、W−M39、W−M40、W−M41、W−M43、W−M44、W−M46、W−M47、W−M48、W−M49、W−M50、W−M52、W−M53、W−M54、W−M55、W−M58、W−M60、W−M62、W−M63、W−M70、W−M71、W−M73、W−M76、W−M78、W−M84、W−M86、W−M88、W−M89、W−M90、W−M93、W−M95、W−M96、W−M98、及びW−M100、
    より選択されるものである、請求項1記載の患者における肝細胞癌の状態を評価する方法。
  3. タンパク質がI−M13、I−M18、I−M19、W−M2、又はW−M23である、請求項2記載の方法。
  4. 患者における肝細胞癌のリスクを評価する方法であって、
    (A)該被験者から採取した生物学的サンプルの質量分光分析により得られるスペクトルを準備するステップ:
    (B)該スペクトルからデータを抽出し、該データを用いて、以下の第1群並びに/又は第2群:
    以下からなる第1群:
    (i)I−M1、I−M3、I−M4、I−M5、I−M6、I−M7、I−M9、I−M11、I−M12、I−M13、I−M18、I−M19、I−M20、I−M21、I−M22、I−M23、I−M25、I−M26、I−M28、I−M32、I−M34、I−M36、I−M37、I−M41、I−M44、I−M46、I−M47、I−M52、I−M53、I−M64、I−M68、I−M69、I−M77、I−M79、I−M81、I−M84、I−M87、I−M88、I−M89、及びI−M92、
    並びに/又は
    以下からなる第2群:
    (ii)W−M1、W−M2、W−M3、W−M4、W−M5、W−M7、W−M9、W−M10、W−M11、W−M12、W−M13、W−M14、W−M15、W−M16、W−M17、W−M18、W−M19、W−M20、W−M21、W−M22、W−M23、W−M25、W−M26、W−M27、W−M30、W−M31、W−M33、W−M34、W−M35、W−M36、W−M39、W−M40、W−M41、W−M43、W−M44、W−M46、W−M47、W−M48、W−M49、W−M50、W−M52、W−M53、W−M54、W−M55、W−M58、W−M60、W−M62、W−M63、W−M70、W−M71、W−M73、W−M76、W−M78、W−M84、W−M86、W−M88、W−M89、W−M90、W−M93、W−M95、W−M96、W−M98、及びW−M100、
    より選択される少なくとも1つのピークに基づいたパターン認識解析を行うステップ、
    を含む、上記方法。
  5. パターン認識解析が、以下:
    (A)I−M13及びI−M25、I−M13及びI−M7、I−M25及びI−M46、I−M37及びI−M77、I−M5及びI−M36、並びに/又は
    (B)W−M14及びW−M98、W−M21及びW−M46、W−M11及びW−M52、W−M16及びW−M89、W−M1及びW−M46、W−M21及びW−M76、W−M11及びW−M33、W−M13及びW−M18、W−M2及びW−M46、W−M33及びW−M54、W−M2及びW−M46、W−M16及びW−M46、W−M11及びW−M5、
    より選択されるピークの2つの組み合わせに基づいて行われる、請求項4記載の方法。
  6. パターン認識解析が、以下:
    (A)I−M1、I−M4及びI−M36;I−M5、I−M7及びI−M19;I−M7、I−M19及びI−M46;I−M9、I−M34及びI−M52;I−M7、I−M18及びI−M47;I−M11、I−M13及びI−M36;I−M9、I−M77及びI−M84;I−M18、I−M22及びI−M79、
    並びに/又は
    (B)W−M21、W−M22及びW−M35;W−M7、W−M21及びW−M46;W−M13、W−M14及びW−M98;W−M14、W−M54及びW−M70;W−M11、W−M33及びW−M46;W−M17、W−M36及びW−M98;W−M19、W−M21及びW−M22;W−M14、W−M15、W−M54;W−M55、W−M58及びW−M98;W−M11、W−M14及びW−M98;W−M1、W−M33及びW−M46;W−M40、W−M46及びW−M49;W−M15、W−M21及びW−M22;W−M14、W−M36及びW−M98;W−M5、W−M11及びW−M54;W−M14、W−M22及びW−M25;W−M14、W−M58及びW−M98;W−M5、W−M14及びW−M89;W−M7,W−M14及びW−M89;W−M14、W−M21及びW−M98;W−M11、W−M58及びW−M71;W−M14、W−M25及びW−M54;W−M14、W−M60及びW−M89;W−M21、W−M46及びW−M100、
    より選択されるピークの3つの組み合わせに基づいて行われる、請求項4記載の方法。
  7. パターン認識解析が、以下:
    (A)I−M11、I−M13、I−M19及びI−M89;I−M13、I−M19、I−M22及びI−M26;I−M1、I−M5、I−M36及びI−M41;I−M19、I−M33、I−M44及びI−M46;I−M3、I−M18、I−M68及びI−M81;I−M3、I−M12、I−M34及びI−M81;I−M12、I−M13、I−M32及びI−M37;I−M18、I−M44、I−M46及びI−M79;I−M7、I−M13、I−M21及びI−M23;I−M3、I−M18、I−M77及びI−M92;I−M12、I−M13、I−M77及びI−M87;I−M6、I−M13、I−M34及びI−M81;I−M8、I−M19、I−M53、I−M64、I−M69;I−M4、I−M18、I−M28、I−M47及びI−M88;並びに、I−M1、I−M4、I−M18、I−M36、I−M41及びI−M47
    並びに/又は
    (B)W−M25、W−M55、W−M62及びW−M98;W−M7、W−M14、W−M17及びW−M89;W−M17、W−M31、W−M93及びW−M98;W−M11、W−M19、W−M46及びW−M50;W−M4、W−M33、W−M55及びW−M98;W−M5、W−M11、W−M36及びW−M54;W−M16、W−M36、W−M43及びW−M46;W−M11、W−M41、W−M54及びW−M73;W−M5、W−M11、W−M52及びW−M89;W−M4、W−M14、58及びW−M89;W−M2、W−M12、W−M14、W−M89;W−M5、W−M11、W−M20及びW−M40;W−M21、W−M46、W−M70及びW−M88;W−M21、W−M33、W−M34及びW−M46;W−M17、W−M20、W−M40及びW−M58;W−M17、W−M33、W−M52及びW−M98;W−M3、W−M7、W−M21及びW−M46;W−M10、W−M22、W−M30及びW−M95;W−M1、W−M46、W−M54及びW−M70;W−M11、W−M14、W−M25及びW−M54;W−M11、W−M33、W−M46及びW−M90;W−M11、W−M14、W−M54及びW−M89;W−M7、W−M18、W−M21及びW−M22;W−M17、W−M20、W−M52及びW−M98;W−M2、W−M15、W−M19、W−M22及びW−M55;W−M17、W−M19、W−M26、W−M47及びW−M98;W−M9、W−M11、W−M27、W−M46及びW−M78;W−M5、W−M11、W−M33、W−M46及びW−M53;W−M2、W−M9、W−M15、W−M19及びW−M89;W−M5、W−M11、W−M52、W−M89及びW−M96;W−M16、W−M25、W−M40、W−M52及びW−M89;W−M14、W−M15、W−M21、W−M22及びW−M89;W−M5、W−M13、W−M16、W−M20及びW−M98;W−M9、W−M23、W−M26、W−M40及びW−M89;W−M20、W−M27、W−M30、W−M35、W−M40及びW−M70;W−M13、W−M26、W−M39、W−M44、W−M63及びW−M98;W−M5、W−M13、W−M35、W−M39、W−M86及びW−M89;並びに、W−M3、W−M18、W−M21、W−M22、W−M48及びW−M84、
    より選択されるピークの組み合わせに基づいて行われる、請求項4記載の方法。
  8. 肝細胞癌を検出及び診断するためのキットであって、
    (A)以下の第1群又は第2群:
    以下からなる第1群:
    (i)I−M1、I−M2、I−M3、I−M4、I−M5、I−M6、I−M7、I−M8、I−M9、I−M10、I−M11、I−M12、I−M13、I−M14、I−M15、I−M16、I−M17、I−M18、I−M19、I−M20、I−M21、I−M22、I−M23、I−M24、I−M25、I−M26、I−M27、I−M28、I−M29、I−M30、I−M31、I−M32、I−M33、I−M34、I−M35、I−M36、I−M37、I−M38、I−M39、I−M40、I−M41、I−M42、I−M43、I−M44、I−M45、I−M46、I−M47、I−M48、I−M49、I−M50、I−M51、I−M52、I−M53、I−M54、I−M55、I−M56、I−M57、I−M58、I−M59、I−M60、I−M61、I−M61、I−M62、I−M63、I−M64、I−M65、I−M66、I−M67、I−M68、I−M69、I−M70、I−M71、I−M72、I−M73、I−M74、I−M75、I−M76、I−M77、I−M79、I−M80、I−M81、I−M82、I−M83、I−M84、I−M85、I−M86、I−M87、I−M88、I−M89、I−M90、I−M91、I−M92、I−M93、I−M94、I−M95、I−M96、I−M97、I−M98、I−M99、I−M100、又は
    以下からなる第2群
    (ii)W−M1、W−M2、W−M3、W−M4、W−M5、W−M6、W−M7、W−M8、W−M9、W−M10、W−M11、W−M12、W−M13、W−M14、W−M15、W−M16、W−M17、W−M18、W−M19、W−M20、W−M21、W−M22、W−M23、W−M24、W−M25、W−M26、W−M27、W−M28、W−M29、W−M30、W−M31、W−M32、W−M33、W−M34、W−M35、W−M36、W−M37、W−M38、W−M39、W−M40、W−M41、W−M42、W−M43、W−M44、W−M45、W−M46、W−M47、W−M48、W−M49、W−M50、W−M51、W−M52、W−M53、W−M54、W−M55、W−M56、W−M57、W−M58、W−M59、W−M60、W−M61、W−M61、W−M62、W−M63、W−M64、W−M65、W−M66、W−M67、W−M68、W−M69、W−M70、W−M71、W−M72、W−M73、W−M74、W−M75、W−M76、W−M77、W−M79、W−M80、W−M81、W−M82、W−M83、W−M84、W−M85、W−M86、W−M87、W−M88、W−M89、W−M90、W−M91、W−M92、W−M93、W−M94、W−M95、W−M96、W−M97、W−M98、W−M99、W−M100、
    のいずれかより選択される1以上のバイオマーカーを保持する基板に付着させた吸着剤、
    (B)サンプルと該吸着剤とを接触させて該吸着剤により保持されるバイオマーカーを検出することによってバイオマーカーを検出するための装置、
    を含む、上記キット。
  9. 洗浄液又は洗浄液を調製するための説明書をさらに含む、請求項8記載のキット。
  10. 基板が、以下の(i)又は(ii):
    (i)キレート化により遷移金属イオンを吸収する機能体(functionalities)、又は
    (ii)陽イオン交換を行う機能体、
    のいずれかを含むSELDIプローブである、請求項8記載のキット。
  11. 被験者における肝細胞癌の状態を評価するためのソフトウエアであって、該被験者から採取した生物学的サンプルの質量分光分析により得られたスペクトルから抽出したデータを解析するためのアルゴリズムを含み、該データは、以下の第1群又は第2群:
    以下からなる第1群:
    (i)I−M1、I−M2、I−M3、I−M4、I−M5、I−M6、I−M7、I−M8、I−M9、I−M10、I−M11、I−M12、I−M13、I−M14、I−M15、I−M16、I−M17、I−M18、I−M19、I−M20、I−M21、I−M22、I−M23、I−M24、I−M25、I−M26、I−M27、I−M28、I−M29、I−M30、I−M31、I−M32、I−M33、I−M34、I−M35、I−M36、I−M37、I−M38、I−M39、I−M40、I−M41、I−M42、I−M43、I−M44、I−M45、I−M46、I−M47、I−M48、I−M49、I−M50、I−M51、I−M52、I−M53、I−M54、I−M55、I−M56、I−M57、I−M58、I−M59、I−M60、I−M61、I−M61、I−M62、I−M63、I−M64、I−M65、I−M66、I−M67、I−M68、I−M69、I−M70、I−M71、I−M72、I−M73、I−M74、I−M75、I−M76、I−M77、I−M79、I−M80、I−M81、I−M82、I−M83、I−M84、I−M85、I−M86、I−M87、I−M88、I−M89、I−M90、I−M91、I−M92、I−M93、I−M94、I−M95、I−M96、I−M97、I−M98、I−M99、I−M100、又は
    以下からなる第2群:
    (ii)W−M1、W−M2、W−M3、W−M4、W−M5、W−M6、W−M7、W−M8、W−M9、W−M10、W−M11、W−M12、W−M13、W−M14、W−M15、W−M16、W−M17、W−M18、W−M19、W−M20、W−M21、W−M22、W−M23、W−M24、W−M25、W−M26、W−M27、W−M28、W−M29、W−M30、W−M31、W−M32、W−M33、W−M34、W−M35、W−M36、W−M37、W−M38、W−M39、W−M40、W−M41、W−M42、W−M43、W−M44、W−M45、W−M46、W−M47、W−M48、W−M49、W−M50、W−M51、W−M52、W−M53、W−M54、W−M55、W−M56、W−M57、W−M58、W−M59、W−M60、W−M61、W−M61、W−M62、W−M63、W−M64、W−M65、W−M66、W−M67、W−M68、W−M69、W−M70、W−M71、W−M72、W−M73、W−M74、W−M75、W−M76、W−M77、W−M79、W−M80、W−M81、W−M82、W−M83、W−M84、W−M85、W−M86、W−M87、W−M88、W−M89、W−M90、W−M91、W−M92、W−M93、W−M94、W−M95、W−M96、W−M97、W−M98、W−M99、W−M100、
    のいずれかより選択される1以上のバイオマーカーに関連するものである、上記ソフトウエア。
  12. アルゴリズムが、少なくとも1つのバイオマーカーに関連するデータに基づいたパターン認識解析を行うものである、請求項11記載のソフトウエア。
  13. アルゴリズムが、少なくとも1つのバイオマーカーに関連するデータに基づいた分類系統樹解析を含むものである、請求項12記載のソフトウエア。
  14. アルゴリズムが、少なくとも1つのバイオマーカーに関連するデータに基づいた人工ニューラルネットワーク解析を含むものである、請求項12記載のソフトウエア。
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