JP2005520370A - 放送チャネルを介するｉｐマルチキャスト・サービス - Google Patents

Abstract

少なくとも、要求が１つのユーザ局（９）からマルチキャスト・データに関して受信された場合、マルチキャスト・データが、マルチキャスト・ルータ（８）を通ってユーザ局（９）にディジタル放送チャネル（特に、ＤＶＢ−Ｔ）を介してディジタル放送信号と一緒に送信されるインターネット・プロトコル・マルチキャスト・サービス提供方法及び装置である。マルチキャスト・ルータによる前記マルチキャスト・データの送信が、複数のユーザ局（９）によるそのマルチキャスト・ルータからのマルチキャスト・データに関する要求（１８）の受信を条件としている。ユーザ局（９）からの要求数は、スレッショルド数より大きくなければならず、そのスレッショルド数は、放送チャネルを介したマルチキャスト送信のため使用可能な帯域幅の関数である。ユーザ局（９）によるマルチキャスト・データの要求（１８）に関する情報が、他のユーザ局（９）にとって使用不能である。

Description

［発明の分野］
本発明は、放送チャネルを介するインターネット・プロトコル（「ＩＰ」）・マルチキャスト・サービスの送信に関する。

［発明の背景］
最も共通のタイプのＩＰ通信はユニキャスト通信であり、換言すれば、それにおいては、通信は、ノードの個々のアドレスが送信されるデータグラムにおいて識別されるそのノード間で確立される。サーバが同じデータグラムを２以上のアドレスに送ることになる場合、それは、データグラムを個々のアドレスのそれぞれを用いて反復しなければならない。従って、送信のユニキャスト方法は、多くの宛先に対してのメッセージ又は他の通信の大量の分配に適しているであろう。

インターネット通信を多くの宛先へ送信する要件に適合するため、修正されたプロトコルがマルチキャスト・サービスに使用可能である。ＩＰマルチキャスティングは、「ホスト・グループ」、即ち、単一のＩＰ宛先アドレスにより識別される１つ又はそれより多いホストの組へのＩＰデータグラムの送信である。マルチキャスト・データグラムは、その宛先ホスト・グループの全メンバに、正規のユニキャストＩＰデータグラムと同じ「ベスト・エフォート（最善努力）」型の信頼性で供給される。即ち、データグラムが、宛先グループの全メンバに損なわれていない状態で、又は他のデータグラムに対して同じ序列で到着することは保証されない。ホスト・グループのメンバは動的であり、即ち、ホストは、任意の時間に加入し、また脱退し得る。ＩＰモジュールは、それが前にホストにグループに加入する要求を送ってしまった場合のみデータグラムを受信し得る。ホスト・グループにおけるメンバの位置又は数について何も制限が無い。それらのグループの１つに宛てられた到来データグラムは、ホストの個々のアドレスの１つに宛てられたデータグラムと同じように正確に処理される。ホストが属していないグループに宛てられた到来データグラムは、グループ・アドレスにより識別され、そしてエラー・レポート又はログ・エントリを発生すること無しに廃棄される。

ディジタル放送、及び特に、ディジタル・テレビジョンは、プログラム又は他の通信を多くの宛先にケーブル接続又は衛星又は地上無線電磁伝送を介して送信することを可能にする。放送は、ＩＰ伝送とは、通信が本質的に単方向である点、即ち、宛先との対話が希望される場合、宛先の応答が、インターネット又は電話通信のような異なるリンクを通してでなければならない点で異なる。所与のチャネル上での各送信は、そのチャネルに接続された全ての受信機に到達する。

放送サービスに追加されたデータ・ストリームは、同じ放送チャネルを介して送信され得る（「カプセル化された」）。従って、マルチキャスト・サービスは、一方向に放送サービスと共に送信され得て、そしてこれは、ＩＰマルチキャスト・サービスを与える便利な方法である。１つのそのような方法は、インターネット・サイトhttp://mcp.fantastic.ch/に記載されているマルチメディア・カー・プラットフォーム（ＭＣＰ）プロジェクトに記載されている。別の方法が、国際特許出願の公開Ｎｏ．ＷＯ００／４８３６１に記載されている。
ディジタル放送と一緒に送信されるマルチキャスト・サービスのための伝送帯域幅（「スペクトル」）の使用を節約することが望ましい。

［発明の概要］
本発明は、添付の特許請求の範囲に記載されているようにインターネット・プロトコル（ＩＰ）マルチキャスト・サービスを放送チャネルを介して与える方法及び放送装置を提供する。

［好適な実施形態の詳細な説明］
図１は、インターネット・プロトコル・データグラムをディジタル・ビデオ放送ネットワークを介して伝送する装置を示す。当該放送ネットワークは、アンテナ（ａｅｒｉａｌ）１を含む送信機装置を備え、各アンテナ１は、その動作範囲により規定されるそれぞれの放送セル２をカバーする。本発明のこの実施形態においては、放送システムは、欧州通信標準化協会（「ＥＴＳＩ」）に従ったディジタル・テレビジョン放送システムである。しかしながら、他の放送標準を本発明の他の実施形態で用いてよい。図示された特定のシステムは、標準ＤＶＢ−Ｔに従った地上放送システムであるが、しかし本発明がまた、例えば、同様に、衛星から又はケーブル・システムを介して放送するため適用可能であることが認められるであろう。当該システムは、ビデオ及びオーディオのコンテンツを含むテレビジョン信号、及び関連の信号情報のソースを含み、そしてアンテナ１から受信機又はユーザ端末装置３への送信は、単方向である。

システムはまた、放送ネットワークを介した送信のためデータ・メリーゴーランド（ｄａｔａ ｃａｒｏｕｓｅｌｓ）又はＩＰデータグラムの形式で「プライベート・データ」を発生することができるインターネット・インフラストラクチャ４と接続される。放送業者の装置は、インターネット・インフラストラクチャ４と接続されたインターネット端末装置のネットワーク５を含む。端末装置の放送業者ネットワーク５と、アンテナ１を含む放送送信機装置のネットワークとは、データ放送のためのＤＶＢ仕様ＥＴＳＩ ＥＮ３０１ １９２ｖ１．２．１及び実現ガイドラインＥＴＳＩ ＴＲ１０１ ２０２ １９２ｖ．１．１に従って、ＩＰトラフィックをテレビジョン用ＭＰＥＧ２信号のストリームの中にカプセル化するゲートウエイ６を介して相互接続される。

放送業者の選定に応じて、ＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６は、１つ又はそれより多い放送セルを含む、異なる大きさの範囲に対する放送においてＩＰをカプセル化することができる。サービス提供されている範囲内の全てのユーザ端末装置３は、ＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６から到来する同じＩＰパケットを受信することができる。ユーザに放送リンクを介して到達するため、ＩＰパケットは、ユーザが位置される範囲にサービス提供をしているＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６にルート付けされねばならない。

ここで図２を参照すると、インターネット・インフラストラクチャ４は、インターネット・プロトコル・バージョン４に従ったＩＰマルチキャスト・プロトコルを用いて、ＩＰマルチキャスト・サービスを与える装置を含む。なお、他のインターネット・プロトコル・バージョンが本発明に従って用いられることができるであろうことが認められるであろう。ＩＰマルチキャスト・プロトコルは、ＩＰデータグラムを送信元から多くの宛先に単一のマルチキャスト・アドレスを用いて送信するのを可能にする。マルチキャストをサポートするため、ネットワーク・エンティティは、幾らかの軽い適用（直し）を必要とする。

マルチキャストを標準的なインターネットを介して実行するインフラストラクチャは、典型的には、マルチキャスト・サーバ７、及びマルチキャスト通信をクライアント９に供給するマルチキャスト・ルータ８を含む。動作において、マルチキャスト・サーバ７は、マルチキャスト・セッションを告知（ａｎｎｏｕｎｃｅ）することにより始まる。当該告知は、インターネット・エンジニアリング・タスク・フォース（「ＩＥＴＦ」）標準の現在のテキストに従ってセッション告知プロトコル（「ＳＡＰ」）のようなマルチキャスト・プロトコルを用いて、例えば、Ｅメール、ニュースグル−プ、ウェブ・ページ又はディレクトリを介して行われる。そのようなセッションに関するクライアントであることを希望するホストは、インターネット・グループ管理プロトコル（「ＩＧＭＰ」）を用いて、ローカル・マルチキャスト・ルータ８に申し込まねばならなく、そのインターネット・グループ管理プロトコルのバージョン３がＩＥＴＦバージョン６であり、当該インターネット・グループ管理プロトコルは、図２に示されるように双方向通信を含む。各マルチキャスト・ルータは、少なくとも１人のユーザが申し込んだ場合そのマルチキャスト・ルータがサービス提供する全てのサブネットワークにおいてマルチキャスト・セッションを放送するであろう。

ＩＥＴＦ標準の現在のテキストに従った標準的なインターネット構造を介したマルチキャスト通信において、ユーザが所与のマルチキャスト・セッションを申し込むのでメッセージの不必要な交換を回避するため、セッションを申し込むマルチキャスト・クライアント９からのメッセージは、そのマルチキャスト・ルータ８にＩＧＭＰプロトコルにより申し込む期間中に送られ、そしてまたそのローカル・マルチキャスト・ルータ８によりサービス提供されるサブネットワーク内の他のユーザに放送される。同じサブネットワークによりサービス提供される他のユーザは、最初の申込者の申し込みメッセージを受信し、次いでそれら自身の登録メッセージを送ることを禁じられる。

ローカル・マルチキャスト・ルータ８は、マルチキャスト通信のため取っておいた特定のアドレス（２２２．０．０．１及び２２２．０．０．２）へのマルチキャスト・メッセージを全て受け入れる。一度メッセージがマルチキャスト・クライアント９の登録のため受信されてしまい、そしてマルチキャスト・セッションの時間が到来すると、ルート付けプロトコル及びアルゴリズムは、マルチキャスト・データグラムが伝搬される筈であり、且つ少なくとも１つのマルチキャスト・クライアント９がマルチキャスト・パケットを受信するため登録してしまったことが分かっている全てのサブネットワークを選択する。

標準的なインターネット・インフラストラクチャを介したマルチキャスト・ルータ８とマルチキャスト・クライアント９との間の接続がポイント・ツー・ポイント接続（二地点間接続）、又はユニキャスト・サービスのみをサポートする接続を含み得ることが認められるであろう。従って、マルチキャスト・ルータ８のパケット・ダウンストリームを複製することが依然必要である。他方、放送リンクを介したマルチキャスト・データの通信は、パケットのいずれの複製のための要件を回避するであろう。また、放送リンクは、マルチキャスト・サービスの送信のための大きく且つ保証された帯域幅を提供することができる。その上、ＤＶＢ放送により提供されるサービス品質（ＱｏＳ）は、一度サービスが放送送信システムを介して始まってしまうと保証される。従って、図１に図示されているＤＶＢ放送ネットワークのような放送ネットワークを介してマルチキャスト・サービスを提供することができることが望ましい。

標準的なインターネット・インフラストラクチャにおいて、ただ１人のユーザが申し込んだ場合でも、マルチキャスト・サービスは、常に、一度サービスが告知されてしまうと保証されるが、しかしそのサービスが「ベスト・エフォート」方針からのときはそうではない。換言すると、パケットは、ユーザに可能な形で且つ可能な場合に送られ、そして十分な帯域幅の可用性は検査されず、それによりユーザが受け取るサービスは、実際不十分であり得る。

しかしながら、本発明のこの実施形態において、マルチキャスト・サービスのためのＤＶＢ放送ネットワークの使用可能な帯域幅は、全てのあり得るセッションを放送するのを可能にせず、そして選択的であることが必要である。特に、放送送信機ネットワークを介したマルチキャスト・サービスの提供は、各マルチキャスト・セッションのための十分な伝送資源の可用性、及びマルチキャスト・セッションのため首尾良く登録する数を条件としており、戻り経路は、マルチキャスト・クライアント９の登録のため設けられ、それは、放送伝送が一方向の性質であることを考慮して、必ず、放送伝送とは異なるリンクを介する。実際最終的に提案した時間に送信されることを予期されるより多くのマルチキャスト・セッションが告知され得る。どのセッションを放送すべきかの選択は、所与のＤＶＢ範囲において使用可能な資源、及びその範囲におけるセッションに申し込むマルチキャスト・クライアント９の数の関数として行われる。放送業者は、その放送業者が告知されたように放送しないことを決定するセッションを取り消すか又は延期するかを選定し得る。

本発明のこの実施形態の別の特徴は、プロトコルが、所与のローカル・マルチキャスト・ルータ８によりサービス提供される２以上のマルチキャスト・クライアントが所与のマルチキャスト・セッションに関して登録するのを可能にし、そして、真に、提案された特定の各マルチキャスト・セッションの要求の出来るだけ正確な測定を得るため、登録に関心がある全ユーザに対して誘因が与えられる。

図３に示される本発明の実施形態においては、ＤＶＢ−Ｔ送信機のネットワーク１０は、ＩＰ及びＤＶＢデータをゲートウエイ６を介して供給され、またそのゲートウエイ６は、マルチキャスト・ルータ８としてサービス提供をする。マルチキャスト・クライアント９のそれぞれが、インタラクティブ・リンク（対話型リンク）１１を有し、そして当該インタラクティブ・リンク１１は、本発明の好適な実施形態においてＵＭＴＳ標準に従った電気通信リンクにより保証される。なお、他の無線通信標準へ又は固定回線通信を介した戻りのリンクもまた可能である。マルチキャスト・サービスは、ＩＧＭＰプロトコルを用いてマルチキャスト・クライアント９により行われる登録に応答して、ＤＶＢ−Ｔネットワーク１０を介して送信される。

本発明の実施形態においては、戻りリンク１１を介したマルチキャスト・クライアント９のゲートウエイ６及びマルチキャスト・ルータ８との通信は、ＩＥＴＦ ＲＦＣ３０７７に記載された一方向リンク・ルート付けプロトコル（「ＵＤＬＲ」）を用いた「トンネル」１２として確実に行われる。

この標準は、ＤＶＢのような、一方向リンクを介する標準インターネット・プロトコルの使用を可能にすることを意図しており、それにより一方向ネットワークは、標準インターネット双方向ネットワークと似たように振る舞う。マルチキャスト・セッション告知は、一方向放送リンクを介して放送される。次いで、マルチキャスト・クライアント９からの応答は、ＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６及びマルチキャスト・ルータ８にインタラクティブ・リンク１１を介して戻される。この目的のため、ゲートウエイのＩＰアドレスは、ＵＤＬＲにおいて指定された動的トンネル構成プロトコルを有する一方向放送を用いて、全てのＤＶＢ受信機に放送される。

ＵＤＬＲ標準の現在のテキストに従って、ＤＶＢは、同じサブネットワーク内の他のノードと直接通信することができないので、ＤＶＢゲートウエイ６及びマルチキャスト・ルータ８は、それがＤＶＢ放送を介して受信した登録メッセージを放送するであろう。しかしながら、本発明のこの実施形態に従って、ＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６及びマルチキャスト・ルータ８は、それが受信する登録メッセージをブロックし、そしてそれらをＤＶＢ放送を介して放送しない。従って、各マルチキャスト・クライアント９は、マルチキャスト・セッションがマルチキャスト・クライアント９が受信する放送範囲で告知されるように実際に放送される機会を増大させるため、マルチキャスト・クライアント９が関心のあるいずれのマルチキャスト・セッションに関して登録する誘因を有する。従って、それぞれのＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６及びマルチキャスト・ルータ８のため受信された応答の数を計数することが可能であり、そしてこの数を用いて、特定のマルチキャスト・セッションをその範囲内で放送する重要性及び価値を判定し、そしてそれら全てを放送するのに使用可能な放送資源が十分でないか否かを異なるセッション間で決定することができる。

所与のマルチキャスト・セッションを放送する前に、マルチキャスト・クライアント９の応答に加えて、ＩＧＭＰプロトコルはまた、「問い合わせ」メッセージを実行し、それにより、ユーザ局は、セッションの過程中繰り返し問い合わせをされ、そしてセッションが依然受信されつつあるか否かを自動的に応答する。この問い合わせはまた、本発明のこの実施形態において、インタラクティブ・リンク１１を介した応答により実行される。

両方のケースにおいて、マルチキャスト・セッション、又はマルチキャスト・セッションとの継続した接続を確認する応答に関する要求を、所与のＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６及びマルチキャスト・ルータ８での十分な数のユーザ局、即ちマルチキャスト・クライアント９から受信し、そのゲートウエイ及びマルチキャスト・ルータがマルチキャスト・セッションを放送し、又はそれを放送するのを継続することが必要である。

マルチキャスト・セッション放送が取り消され又は延期される場合、ユーザは、ＩＥＴＦ ＲＦＣ２９７４において指定されるセッション告知プロトコル取り消しメッセージを送ることにより警告される。ユーザが依然マルチキャスト・サービスを希望する場合、ユーザは、当該マルチキャスト・サービスを異なるマルチキャスト・サーバを介してアクセスすることを試み得る。

図４に示される本発明の実施形態は、送信機１を含むＤＶＢ−Ｔネットワーク１０を含み、当該ＤＶＢ−Ｔネットワーク１０は、インターネット・インフラストラクチャ４と放送業者ＩＰネットワーク５を介してリンクされ、そして放送業者ＩＰネットワーク５とＤＶＢ−Ｔネットワーク１０との間のインターフェースを与えるＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６とリンクされている。インターネット・インフラストラクチャ４は、マルチキャスト・サーバ７及びマルチキャスト・ルータ（図４に図示せず）を含む。

放送業者ＩＰネットワーク５はまた、マルチキャスト・サーバ７及びマルチキャスト・ルータとリンクされ且つＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６とリンクされているマルチキャスト・マネジャ装置１４を含む。

インタラクティブ・アップリンク１３は、移動端末装置９からマルチキャスト・マネジャ１４へ、好ましくはＧＰＲＳ、ＷＬＡＮ又はＵＭＴＳ標準に従った無線通信を介して与えられる。

マルチキャスト・セッションに関して登録するマルチキャスト・クライアント９の応答は、マルチキャスト・マネジャ１４がセッション告知プロトコルを用いてＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６からセッション告知を受信するそのＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６に関する情報と一緒にマルチキャスト・マネジャ１４の特有のマルチキャスト・サービス・アドレスに向けられる。マルチキャスト・マネジャ１４は、マルチキャスト・セッションを複数のＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６を介して、それぞれのゲートウエイを通る伝送のためそのセッションに関して登録するマルチキャスト・クライアント９の数の関数として制御し、そして各ＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６でのマルチキャスト・セッションの送信は、そのゲートウエイによりサービス提供される十分な数のユーザ局からそのゲートウエイにおけるセッションの要求を受信することを条件としている。

より詳細には、各マルチキャスト・マネジャ１４は、インターネット内のいずれの他のユーザと同じようにマルチキャスト・サーバ７から、セッション告知プロトコルを用いて、これから来るマルチキャスト・セッションの告知を受信し、当該告知をマルチキャスト・マネジャ１４は、キャッシュにマルチキャスト・セッション・ディレクトリ・サービスの形式で格納する。マルチキャスト・マネジャ１４は、ＩＥＴＦ標準ＲＦＣ２３２７の現在のテキストに従ったセッション記述プロトコルとしてのセッション記述を、それが制御する各ＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６から放送されたデータのストリームの中に挿入し、当該ストリームは、そのマルチキャスト・マネジャ１４によりサービス提供される移動端末装置９により受信される。スレッショルド数より大きい、異なるＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６によりサービス提供されるマルチキャスト・クライアント９からのある一定数の要求を受信することを条件として、マルチキャスト・マネジャ１４は、対応のゲートウエイが対応のマルチキャスト・セッションに申し込むようにさせる。スレッショルド数は、関係しているＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６からそのセッションを放送するに使用可能である資源の関数であり、そしてより少ない申込者を有するいずれの他のマルチキャスト・セッションを除外するように設定され、そしてマルチキャスト・セッションに使用可能な資源を帯域幅の利用により拡張する。

再度、ユーザ局は、申し込まれたマルチキャスト・クライアントが依然十分いることを検査するように、マルチキャスト・セッションの過程中に繰り返し問い合わせをされるのが好ましく、そしてマルチキャスト・データの継続した送信は、十分な数のマルチキャスト・クライアント局からの応答の受信を条件としている。

マルチキャスト・クライアント９からの応答は、インタラクティブ・リンク１３を介して送信され、そのインタラクティブ・リンク１３は、マルチキャスト・マネジャ１４への応答の前方送信のためインターネット・インフラストラクチャ４に接続されている。これらの応答は、他のマルチキャスト・クライアント９に再送信されない。従って、マルチキャスト・クライアント９は、所与のマルチキャスト・セッションに関して登録する誘因を有し、そして受信された登録の数が、所与のセッションの潜在的要求の信頼できる尺度である。

図５は、これらマルチキャスト・サーバ７、マルチキャスト・マネジャ１４、ゲートウエイ６及び移動ノード又はマルチキャスト・クライアント９の間のメッセージの交換のフロー・チャートを示す。この例においては、マルチキャスト・セッションの放送のための準備は、参照番号１５で示されるように、セッション告知プロトコルを用い且つセッション記述プロトコルに従った記述を含むセッション告知で開始する。セッション告知１５は、一般的に既知であるマルチキャスト・アドレスにおいて、そして用いられる告知プロトコル（この例ではＳＡＰ）を識別するポート番号を用いて行われる。セッション告知１５は、それが関連するセッションより前に起こる期間（「ライブまでの時間（ｔｉｍｅ ｔｏ ｌｉｖｅ）」）中に放送され、そしてＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６に通信され、当該ＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６は、それらを中断することなしに上記セッション告知を送信する。

マルチキャスト・マネジャ１４のマルチキャスト・セッション・ディレクトリ・サービス・ツールは、当該マルチキャスト・マネジャ１４が最近告知された全セッション記述のリストを維持し且つ各ゲートウエイ６に使用可能なセッションのリストを送るのを可能にする。各ゲートウエイ６及びその関連のマルチキャスト・マネジャ・アドレスの識別に関する情報を放送告知に含め、それによりユーザがそのマルチキャスト・クライアント９にサービス提供するゲートウエイ６に対応するマルチキャスト・マネジャ１４に応答するのを可能にし、そしてこの情報は、参照番号１６で示されるように、マルチキャスト・マネジャ１４から関連のゲートウエイ６へ送信される。マルチキャスト・マネジャ１４は、マルチキャスト・サーバにより告知されたマルチキャスト・セッションが特定のゲートウエイ６によりカバーされる範囲のため意図されたのかどうかを検査し、そして意図されたそれらのセッションのみを送る。次いで、選択されたセッション告知１７は、マルチキャスト・マネジャ情報と一緒に、ＤＶＢ送信機ネットワーク１０を介して関連のゲートウエイ６によりカバーされるＤＶＢ送信機ネットワーク１０の範囲内のそれらのマルチキャスト・クライアント９へ、データのメリーゴーランド方法で放送される。本発明の好適な実施形態において、セッション告知１７は、ＥＴＦＩ ＥＮ３００ ４６８Ｖ１．４．１のＤＶＢサービス情報に記載されている告知サポート記述子を用いて行われる。なお、他のＩＰをＤＶＢカプセル化機構を介して用いて、上記情報をＤＶＢストリームで送信することも可能であろう。

各マルチキャスト・マネジャ１４は、それが制御するそのＤＶＢ／ＩＰゲートウエイ６のそれぞれにより供給される放送範囲内のプライベート・データに使用可能な帯域幅に関する情報を受信する。それは、所与のＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６において、所与のマルチキャスト・セッションの放送を、それが応答で識別されるその特定のゲートウエイによりサービス提供されたマルチキャスト・クライアント９から受信する当該応答の数の関数として制御する。

各移動端末装置９でのユーザは、使用可能な異なるマルチキャスト・セッションに関して受信された情報をブラウズし、そしてユーザの位置の識別、即ち、告知をそのユーザに送信したゲートウエイ６の識別と一緒に当該セッションの識別を送ることによりそれに申し込むことができる。応答は、参照番号１８におけるように当該告知において指示されたマルチキャスト・マネジャのアドレスへ通信される。代替実施形態において、移動端末装置の位置情報が、ＤＶＢ放送セルの識別（ＩＤ）により与えられ、それは、マルチキャスト・マネジャ１４がユーザにサービス提供するゲートウエイを識別するのを可能にする。

ユーザの申し込み数がＤＶＢ伝送ネットワーク１０のその特定の範囲に関して余分なマルチキャスト・セッションを除外するスレッショルドより大きい場合、マルチキャスト・マネジャは、参照番号１９におけるように、マルチキャスト・セッションに申し込むため、対応のＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６に知らせる。次いで、ＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６は、参照番号２０におけるように、ＩＧＭＰプロトコルを用いてマルチキャスト・セッションに申し込む。マルチキャスト・セッションが始まるとき、マルチキャスト・データは、参照番号２１におけるように、マルチキャスト・サーバ７からＩＰ／ＤＶＢゲートウエイ６に通信され、そしてＤＶＢ送信機ネットワーク１０に通され、そこにおいて、当該データは、参照番号２２で示されるように、プライベート・データとしてカプセル化され、そして送信機１を介してマルチキャスト・クライアント９に送信される。次いで、ゲートウエイ６によりサービス提供されるＤＶＢ送信機ネットワーク１０の範囲内のマルチキャスト・クライアント９は、マルチキャスト・セッションを対応のマルチキャスト・アドレスで受信する。

マルチキャスト・セッションが放送されている間、ＤＶＢ／ＩＰゲートウエイ６は、マルチキャスト・マネジャ１４により発生された更なるセッション告知を正規の間隔でＤＶＢ伝送ストリームを介して送り続け、そしてセッションが放送業者により終了されるか又は取り消されるかしたときのみ停止する。放送業者がマルチキャスト・セッションを取り消す場合、マルチキャスト・マネジャ１４は、対応の告知を停止し、そしてセッション告知プロトコルを用いてセッション取り消し告知を発生する。

本発明の好適な実施形態において、マルチキャスト・クライアント９が、セッションに関して暗黙のタイムアウトを実行する。セッション告知メッセージが前のセッション告知のときからの所定の期間中に受信されない場合、端末装置は、マルチキャスト・セッションがセッション取り消し告知の受信を待つことなしに、取り消されてしまったと考え、そして直ちにマルチキャスト・サービスを代替のマルチキャスト・リンクを介して受信するよう試みることができる。

図１は、インターネット・サービスを放送チャネルを介して与えるシステムの概略図である。 図２は、マルチキャスト・サービスをインターネット・インフラストラクチャを介して与えるシステムの概略図である。 図３は、本発明の一実施形態に従って、インターネット・プロトコル・マルチキャスト・サービスを放送チャネルを介して与えるシステムの概略図である。 図４は、本発明の別の実施形態に従ってインターネット・プロトコル・マルチキャスト・サービスを放送チャネルを介して与えるシステムの概略図である。 図５は、図４のシステムの動作におけるメッセージの交換のフロー・チャートである。

Claims (11)

1. 少なくとも、要求（１８）が１つのユーザ局（９）からマルチキャスト・データに関して受信された場合、マルチキャスト・データが、マルチキャスト・ルータ（８）を通ってユーザ局（９）にディジタル放送チャネルを介してディジタル放送信号と一緒に送信されるインターネット・プロトコル・マルチキャスト・サービス提供方法であって、
   前記マルチキャスト・ルータによる前記マルチキャスト・データの送信が、複数の前記ユーザ局（９）による前記マルチキャスト・ルータからの前記マルチキャスト・データに関する前記要求（１８）の受信を条件としていることを特徴とする方法。
2. 前記マルチキャスト・ルータによる前記マルチキャスト・データ（２２）の送信は、前記ユーザ局（９）からスレッショルド数より大きい数の前記要求（１８）を受信することを条件としており、
   前記スレッショルド数が、前記放送チャネルを介したマルチキャスト送信のため使用可能な帯域幅の関数である
   請求項１記載の方法。
3. 前記ユーザ局（９）が繰り返し問い合わせをされ、
   前記マルチキャスト・ルータによる前記マルチキャスト・データ（２２）の連続した送信が、複数の前記ユーザ局（９）からの応答（１８）の受信を条件としている
   請求項１又は２記載の方法。
4. 前記ユーザ局（９）からの前記マルチキャスト・データの前記要求（１８）に関する情報が、前記ユーザ局（９）のうちの他のユーザ局にとって使用不能である請求項１から３のいずれか一項に記載の方法。
5. 前記信号及びデータが、インターネットと放送インフラストラクチャと（４，５及び１０）の間のゲートウエイ（６）を介してそれぞれの放送範囲に送信され、
   １つの放送範囲内の前記マルチキャスト・データ（２２）の送信は、前記放送範囲によりサービス提供される複数の前記ユーザ局（９）からの前記マルチキャスト・データに関する前記要求（１８）のそのゲートウエイでの受信を条件としている
   請求項１から４のいずれか一項に記載の方法。
6. 将来のマルチキャスト・データ送信セッションの告知（１７）が、前記ユーザ局（９）に前記放送チャネルを介して送信される請求項１から５のいずれか一項に記載の方法。
7. 前記ユーザ局（９）からの前記マルチキャスト・データに関する要求（１８）は、前記マルチキャスト・マネジャ局（１４）により前記放送チャネルとは異なるリンクを介して受信され、
   前記マルチキャスト・マネジャ局（１４）が、前記セッションの送信を、前記ユーザ局からの前記要求（１８）の数の関数として制御する
   請求項６記載の方法。
8. 将来のマルチキャスト・データ送信セッションの取り消し又は現在のマルチキャスト・データ送信セッションの終了の告知が、前記ユーザ局（９）に前記放送チャネルを介して送信される請求項６又は７記載の方法。
9. 前記ユーザ局（９）が、単方向のリンク・ルート付けプロトコルを用いて前記放送チャネルとは異なる通信リンクを介して前記マルチキャスト・データに応答する請求項１から８のいずれか一項に記載の方法。
10. 前記マルチキャスト・データ（２２）を前記ユーザ局（９）に前記ディジタル放送チャネルを介して前記ディジタル放送信号と一緒に送信する送信機手段（１，１０）と、
    複数の前記ユーザ局（９）からの前記マルチキャスト・データに関する前記要求の受信に選択的に応答して、前記マルチキャスト・データ（２２）を前記送信機手段（１，１０）に供給するマルチキャスト・データ供給手段と
    を備える、請求項１から９のいずれか一項に記載の方法によりインターネット・マルチキャスト・サービスを与える装置。
11. 前記マルチキャスト・データ供給手段が、
    前記送信機手段（１，１０）にインターネット・インフラストラクチャ（４，５）を介してリンクされるマルチキャスト・サーバ（７）と、
    前記インターネット（４，５）と放送インフラストラクチャ（１０）との間のゲートウエイ（６）と、
    前記ゲートウエイ（６）によりサービス提供される放送範囲内において前記ユーザ局から受信された前記マルチキャスト・データ（２２）に関する前記の数の要求（１８）に選択的に応答して前記マルチキャスト・データ（２２）の送信を使用可能にする手段とを備える請求項１０記載の装置。

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