JPWO2018181696A1 - 光学フィルム、その製造方法、偏光板、及び液晶表示装置 - Google Patents

光学フィルム、その製造方法、偏光板、及び液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

樹脂Aと樹脂Bとを共押し出しすることにより、樹脂Aからなるコア層、及び前記コア層の面上に設けられた樹脂Bからなる表層を備える積層フィルムを得る工程と、前記積層フィルムから前記表層を剥離する工程と、を経て得られる光学フィルムの製造方法;並びに、特定のブロック共重合体を含む光学フィルム。前記光学フィルムは、面内方向のレターデーションの絶対値が5nm以下であり、厚み方向のレターデーションの絶対値が10nm以下であり、かつ、水蒸気透過率が20g/(m2・日)以下である。

Description

本発明は、光学フィルム、その製造方法、偏光板、及び液晶表示装置に関する。
液晶表示装置に設けられる偏光板は、通常、偏光子と、偏光子を保護するための保護フィルムと、を備える。偏光板保護フィルムにおいては、多くの場合、レターデーションが小さく、水蒸気透過率が低いことが求められている。このような観点から、レターデーションが小さい偏光子保護フィルムが提案されている(特許文献1を参照)。また偏光板は、表示装置の製造時及び使用時の環境において耐久性を発現することが求められる。例えば、表示装置の製造時におけるリワークの際、及び表示装置の使用時に偏光子が収縮した際等、偏光板における保護フィルムには、高い剥離強度が求められることがある。
特開2011−013378号公報
特許文献1に提案されている偏光子保護フィルムは、芳香族ビニル化合物水素化物のブロックと、ジエン化合物水素化物のブロックとを含むブロック共重合体を含む樹脂を使用して得られるものである。このような偏光子保護フィルムによれば、面内方向のレターデーションを小さくすることができる。しかしながら、この偏光子保護フィルムを用いると、偏光子保護フィルムに含まれる重合体分子が配向して分子間の絡み合いが低下することにより生じる、表層付近での凝集破壊が原因となり、偏光板における保護フィルムの剥離強度の不足が起こりうる問題があった。
従って、本発明の目的は、偏光子との密着性が高く、レターデーションが小さく、かつ水蒸気透過率が低い光学フィルム、そのような光学フィルムを容易に得ることができる光学フィルムの製造方法、ならびに、当該光学フィルムを備え、前記性能を有する偏光板及び液晶表示装置を提供することにある。
上述の従来の偏光子保護フィルムにおける問題につき検討した結果、当該保護フィルムを溶融押出法により成形する工程において強配向層が当該保護フィルムの表面に形成されることに起因すると考えられた。
そこで、本発明者は上記課題を解決するべく鋭意検討を行った。その結果、本発明者は、コア層とその面上に設けた表層とを備える積層フィルムを樹脂Aと樹脂Bとの共押し出しにより作製し、該積層フィルムから表層を剥離除去することにより、対象物との密着性が高く、レターデーションが小さく、かつ、水蒸気透過率が低い光学フィルムが得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記のとおりである。
〔1〕 環式炭化水素基含有化合物単位を有するブロック[Da]と、
鎖状炭化水素化合物単位、又は鎖状炭化水素化合物単位及び環式炭化水素基含有化合物単位を有するブロック[Ea]と、
を含むブロック共重合体を含み、
表面と中央部での、前記ブロック[Da]の体積と、前記ブロック[Ea]の体積との組成比率の差が、0〜10%であり、
面内方向のレターデーションの絶対値が5nm以下であり、
厚み方向のレターデーションの絶対値が10nm以下であり、かつ、
水蒸気透過率が20g/(m・日)以下である、光学フィルム。
〔2〕 前記ブロック共重合体を含む樹脂が押出製膜されてなる、〔1〕に記載の光学フィルム。
〔3〕 前記ブロック共重合体が、
前記ブロック[Da]として、環式炭化水素基含有化合物水素化物単位を有する、1分子あたり2つ以上の重合体ブロック[Db]を含み、
前記ブロック[Ea]として、鎖状炭化水素化合物水素化物単位、又は鎖状炭化水素化合物またはその水素化物単位及び環式炭化水素含有化合物またはその水素化物単位を有する、1分子あたり1以上の重合体ブロック[Eb]とを含む共重合体である、〔1〕又は〔2〕に記載の光学フィルム。
〔4〕 〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の光学フィルムと、偏光子とを備える、偏光板。
〔5〕 〔4〕に記載の偏光板を備える、液晶表示装置。
〔6〕 樹脂Aと樹脂Bとを共押し出しすることにより、樹脂Aからなるコア層、及び前記コア層の面上に設けられた樹脂Bからなる表層を備える積層フィルムを得る工程と、
前記積層フィルムから前記表層を剥離する工程と、を含む光学フィルムの製造方法であって、
前記光学フィルムは、
面内方向のレターデーションの絶対値が5nm以下であり、
厚み方向のレターデーションの絶対値が10nm以下であり、かつ、
水蒸気透過率が20g/(m・日)以下である、光学フィルムの製造方法。
〔7〕 前記光学フィルムの前記面内方向のレターデーションの絶対値が2nm以下であり、前記光学フィルムの前記厚み方向のレターデーションの絶対値が2nm以下である、〔6〕に記載の光学フィルムの製造方法。
〔8〕 前記樹脂Bが脂環式構造含有重合体を含む、〔6〕又は〔7〕に記載の光学フィルムの製造方法。
〔9〕 前記樹脂Aが、
環式炭化水素基含有化合物水素化物単位を有する、1分子あたり2つ以上の重合体ブロック[D]と、
鎖状炭化水素化合物水素化物単位、又は鎖状炭化水素化合物単位及び環式炭化水素含有化合物水素化物単位を有する、1分子あたり1以上の重合体ブロック[E]と、
を含む水素化ブロック共重合体を含む、〔6〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
〔10〕 前記樹脂Aが、
環式炭化水素基含有化合物単位を有するブロックと、
鎖状炭化水素化合物単位、又は鎖状炭化水素化合物単位及び環式炭化水素基含有化合物単位を有するブロックと、
を含むブロック共重合体からなり、
前記光学フィルムにおいて、その表面と中央部での組成比率の差が、0〜10%である、
〔6〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
本発明の光学フィルムは、対象物との密着性が高く、レターデーションが小さく、かつ水蒸気透過率が低い光学フィルムとしうる。本発明の光学フィルムの製造方法によれば、対象物との密着性が高く、レターデーションが小さく、かつ水蒸気透過率が低い光学フィルムを容易に得ることができる。本発明の偏光板によれば、前述のような性能を有する偏光板を提供することができる。本発明の液晶表示装置によれば、前述のような性能を有する液晶表示装置を提供することができる。
図1は、本発明の製造方法における積層フィルム作製工程の一例を模式的に示した断面図である。 図2は、本発明の製造方法における剥離工程の一例を模式的に示した断面図である。 図3は、実施例における評価試験で用いたサンプルを模式的に示した断面図である。
以下、本発明について実施形態及び例示物を示して詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施形態及び例示物に限定されるものでは無く、本発明の請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施しうる。
以下の説明において、環式炭化水素基とは、芳香族環、シクロアルカン、シクロアルケン等の、環状の構造を含む炭化水素の基である。また、鎖状炭化水素化合物とは、かかる環式炭化水素基を含まない炭化水素化合物である。
以下の説明において、光学フィルムの面内方向のレターデーションReは、別に断らない限り、Re=(nx−ny)×dで表される値である。また、光学フィルムの厚み方向のレターデーションRthは、別に断らない限り、Rth={(nx+ny)/2−nz}×dで表される値である。ここで、nxは、光学フィルムの厚み方向に垂直な方向(面内方向)であって最大の屈折率を与える方向の屈折率を表す。nyは、光学フィルムの前記面内方向であってnxの方向に直交する方向の屈折率を表す。nzは光学フィルムの厚み方向の屈折率を表す。dは、光学フィルムの厚みを表す。レターデーションの測定波長は、別に断らない限り、590nmである。
以下の説明において、「偏光板」とは、別に断らない限り、剛直な部材だけでなく、例えば樹脂製のフィルムのように可撓性を有する部材も含む。
以下の説明において、「長尺」のフィルムとは、幅に対して、5倍以上の長さを有するフィルムをいい、好ましくは10倍若しくはそれ以上の長さを有し、具体的にはロール状に巻き取られて保管又は運搬される程度の長さを有するフィルムをいう。長尺のフィルムの長さの上限は、特に制限は無く、例えば、幅に対して10万倍以下としうる。
〔1.本発明の光学フィルムの製造方法〕
本発明のある態様において、光学フィルムの製造方法は、コア層を形成する樹脂Aと表層を形成する樹脂Bとを共押し出しすることにより、樹脂Aからなるコア層、及びコア層の面上に設けられた樹脂Bからなる表層を備える積層フィルムを得る工程(積層フィルム作製工程)と、積層フィルムから表層を剥離する工程(剥離工程)と、を含む。
〔1.1.積層フィルム作製工程の概要〕
積層フィルム作製工程においては、コア層を形成するための樹脂Aと、表層を形成するための樹脂Bとを共押出しすることにより、積層フィルムを得る。共押出は、多層押出機を用いて行いうる。
図1に示す実施形態において、積層フィルム20は、コア層10の2つの面上にそれぞれ表層11,12を備えている。詳しくは、積層フィルム20は表層11/コア層10/表層12の層構成を有する。図1に示すMは、押出成形機である。積層フィルムはコア層の一方の面上のみに表層を備えていてもよく、この場合の層構成は表層/コア層である。フィルムのカール抑制の観点から表層はコア層の両面にある方が好ましい。
〔1.1.1.樹脂A〕
コア層を形成する樹脂Aとしては、熱可塑性樹脂を用いうる。
コア層を形成する熱可塑性樹脂(以下、「熱可塑性樹脂A」ともいう)としては、特に限定されず、光学フィルムとしての所望の物性を付与しうる、各種の重合体を含む樹脂を適宜選択し採用しうる。熱可塑性樹脂Aに含まれる重合体の好ましい例としては、環式炭化水素基含有化合物水素化物単位を有する2つ以上の重合体ブロック[D]と、鎖状炭化水素化合物水素化物単位、又は鎖状炭化水素化合物単位及び環式炭化水素含有化合物水素化物単位を有する1つ以上の重合体ブロック[E]と、を含む水素化ブロック共重合体[G]があげられる。樹脂Aが、水素化ブロック共重合体[G]を含むものであることにより、位相差の低い光学フィルムを得ることができ、従って、本発明の製造方法により得られる光学フィルムを、低位相差が求められる部材として使用することができる。加えて、耐光性が高く、黄変しにくい光学フィルムを得ることができる。
ブロック[D]及びブロック[E]に含まれる環式炭化水素基含有化合物水素化物単位は、好ましくは、芳香族ビニル化合物水素化物単位である。芳香族ビニル化合物水素化物単位は、芳香族ビニル化合物を重合して得られる単位を、さらに水素化して形成される構造を有する構造単位である。但し、芳香族ビニル化合物水素化物単位は、その製造方法によっては限定されない。
芳香族ビニル化合物の例としては、スチレン;α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン等の、置換基として炭素数1〜6のアルキル基を有するスチレン類;4−クロロスチレン、ジクロロスチレン、4−モノフルオロスチレン等の、置換基としてハロゲン原子を有するスチレン類;4−メトキシスチレン等の、置換基として炭素数1〜6のアルコキシ基を有するスチレン類;4−フェニルスチレン等の、置換基としてアリール基を有するスチレン類;1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン等のビニルナフタレン類;等が挙げられる。これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、吸湿性を低くできることから、スチレン、置換基として炭素数1〜6のアルキル基を有するスチレン類等の、極性基を含有しない芳香族ビニル化合物が好ましく、工業的入手のし易さから、スチレンが特に好ましい。
ブロック[E]に含まれる鎖状炭化水素化合物水素化物単位は、好ましくは、鎖状共役ジエン化合物水素化物単位である。鎖状共役ジエン化合物水素化物単位は、鎖状共役ジエン化合物を重合して得られる単位、又はそれが二重結合を有する場合はかかる二重結合の一部又は全部を水素化して得られる単位の構造を有する構造単位である。但し、鎖状共役ジエン化合物水素化物単位は、その製造方法によっては限定されない。
鎖状共役ジエン化合物の例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン等が挙げられる。これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。中でも、吸湿性を低くできることから、極性基を含有しない鎖状共役ジエン化合物が好ましく、1,3−ブタジエン、及びイソプレンが特に好ましい。
水素化ブロック共重合体[G]は、1分子あたり1つのブロック[E]と、その両端に連結された1分子当たり2つのブロック[D]とを有するトリブロック分子構造を有することが好ましい。すなわち、水素化ブロック共重合体[G]は、1分子あたり1つのブロック[E]と;ブロック[E]の一端に連結され、環式炭化水素基含有化合物水素化物単位[I]を有する、1分子あたり1つのブロック[D1]と;ブロック[E]の他端に連結され、環式炭化水素基含有化合物水素化物単位[I]を有する、1分子あたり1つのブロック[D2]と;を含むトリブロック共重合体であることが好ましい。
上述したトリブロック共重合体としての水素化ブロック共重合体[G]においては、好ましい特性を有する積層フィルムを容易に得る観点から、ブロック[D1]及びブロック[D2]の合計と、ブロック[E]との重量比(D1+D2)/Eが、特定の範囲に収まることが好ましい。具体的には、重量比(D1+D2)/Eは、好ましくは70/30以上、より好ましくは75/25以上であり、好ましくは90/10以下、より好ましくは87/13以下である。
また、上述したトリブロック共重合体としての水素化ブロック共重合体[G]においては、上記特性を有する積層フィルムを容易に得る観点から、ブロック[D1]とブロック[D2]との重量比D1/D2が、特定の範囲に収まることが好ましい。具体的には、重量比D1/D2は、好ましくは5以上、より好ましくは5.2以上、特に好ましくは5.5以上であり、好ましくは8以下、より好ましくは7.8以下、特に好ましくは7.5以下である。
水素化ブロック共重合体[G]の重量平均分子量Mwは、好ましくは50000以上、より好ましくは55000以上、特に好ましくは60000以上であり、好ましくは80000以下、より好ましくは75000以下、特に好ましくは70000以下である。重量平均分子量Mwが前記範囲にあることにより、上記特性を有する積層フィルムを容易に得ることができる。特に、重量平均分子量を小さくすることにより、レターデーションの発現性を効果的に小さくできる。
水素化ブロック共重合体[G]の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.7以下、特に好ましくは1.5以下であり、好ましくは1.0以上である。重量平均分子量Mwが前記範囲にあることにより、重合体粘度を低めて成形性を高めることができる。また、レターデーションの発現性を効果的に小さくできる。
水素化ブロック共重合体[G]の重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnは、シクロヘキサンを溶媒としたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによって、ポリスチレン換算の値として測定しうる。前記ブロック共重合体水素化物[G]は、例えば、主鎖および側鎖の炭素−炭素不飽和結合の好ましくは90%以上、より好ましくは97%以上、更に好ましくは99%以上が水素化されている。また、前記ブロック共重合体水素化物[G]は、例えば、芳香環の炭素−炭素不飽和結合の好ましくは90%以上、より好ましくは97%以上、更に好ましくは99%以上が水素化されている。水素化の程度を示す水素化率が高いほど、耐熱性、耐光性の向上が見込まれる。
ブロック[D1]及びブロック[D2]は、それぞれ独立に、環式炭化水素基含有化合物水素化物単位[I]のみからなることが好ましいが、環式炭化水素基含有化合物水素化物単位[I]以外に任意の単位を含みうる。任意の構造単位の例としては、環式炭化水素基含有化合物水素化物単位[I]以外のビニル化合物に基づく構造単位が挙げられる。ブロック[D]における任意の構造単位の含有率は、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下、特に好ましくは1重量%以下である。
ブロック[E]は、鎖状炭化水素化合物水素化物単位[II]のみからなるブロックであるか、又は鎖状炭化水素化合物単位[II]及び環式炭化水素含有化合物水素化物単位[I]を有するブロックである。ブロック[E]は、単位[I]及び単位[II]以外に任意の単位を含みうる。任意の構造単位の例としては、単位[I]及び単位[II]以外のビニル化合物に基づく構造単位が挙げられる。ブロック[E]における任意の構造単位の含有率は、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下、特に好ましくは1重量%以下である。
上述したトリブロック共重合体としての水素化ブロック共重合体[G]は、レターデーションの発現性が小さい。したがって、積層体から表層を剥離して得られる光学フィルムは、所望の特性を容易に得ることができる。
水素化ブロック共重合体[G]の具体例及び製造方法としては、例えば国際公開第WO2016/152871号に開示される具体例及び製造方法が挙げられる。
熱可塑性樹脂Aは、上述した水素化ブロック共重合体[G]のみからなっていてもよいが、水素化ブロック共重合体[G]以外に任意の成分を含んでいてもよい。
任意の成分としては、例えば、無機微粒子;酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、近赤外線吸収剤等の安定剤;滑剤、可塑剤等の樹脂改質剤;染料や顔料等の着色剤;及び帯電防止剤が挙げられる。これらの任意の成分としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。ただし、本発明の効果を顕著に発揮させる観点からは、任意の成分の含有割合は少ないことが好ましい。例えば、任意の成分の合計の割合は、水素化ブロック共重合体[G]100重量部に対して、10重量部以下が好ましく、7重量部以下がより好ましく、5重量部以下が更に好ましい。
熱可塑性樹脂Aは、そのガラス転移温度が、好ましくは110℃以上、より好ましくは120℃以上であり、好ましくは180℃以下、より好ましくは170℃以下である。ガラス転移温度がこのような範囲にある熱可塑性樹脂Aは、寸法安定性および成形加工性に優れる。
〔1.1.2.樹脂B〕
表層を形成する樹脂Bとしては、樹脂Aからなるコア層から剥離可能な表層を形成しうる樹脂を用いる。樹脂Bとしては熱可塑性樹脂を用いうる。以下の説明において、2つの表層を形成するための樹脂Bをそれぞれ区別するために、樹脂B1、樹脂B2と表現する場合がある。樹脂B1と樹脂B2とは同じものであってもよいし相違するものであってもよい。
表層を形成する熱可塑性樹脂(以下、「熱可塑性樹脂B」ともいう)としては、コア層から剥離可能な表層を形成しうる樹脂であれば特に限定されず、各種の重合体を含む樹脂を適宜選択し採用しうる。
熱可塑性樹脂Bに含まれる重合体の好ましい例としては、脂環式構造含有重合体が挙げられる。脂環式構造含有重合体は、繰り返し単位中に脂環式構造を有する重合体であり、主鎖中に脂環式構造を含有する重合体及び側鎖に脂環式構造を含有する重合体のいずれも用いることができる。脂環式構造含有重合体は、結晶性の樹脂及び非晶性の樹脂を含むが、表面平滑性の観点から非晶性の樹脂が好ましい。
脂環式構造としては、例えば、シクロアルカン構造、シクロアルケン構造等が挙げられるが、熱安定性等の観点からシクロアルカン構造が好ましい。
1つの脂環式構造の繰り返し単位を構成する炭素数に特に制限はないが、通常4個〜30個、好ましくは5個〜20個、より好ましくは6個〜15個である。
脂環式構造含有重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は使用目的に応じて適宜選択されるが、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。脂環式構造を有する繰り返し単位をこのように多くすることで、表層の耐熱性を高めることができる。
脂環式構造含有重合体は、具体的には、(1)ノルボルネン系重合体、(2)単環の環状オレフィン重合体、(3)環状共役ジエン重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素重合体、及びこれらの水素化物などが挙げられる。これらの中でも、成形性の観点から、ノルボルネン系重合体及びこれらの水素化物がより好ましい。
ノルボルネン系重合体としては、例えば、ノルボルネン系モノマーの開環重合体、ノルボルネン系モノマーと開環共重合可能なその他のモノマーとの開環共重合体、及びそれらの水素化物;ノルボルネン系モノマーの付加重合体、ノルボルネン系モノマーと共重合可能なその他のモノマーとの付加共重合体などが挙げられる。これらの中でも、成形性の観点から、ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素化物が特に好ましい。
上記の脂環式構造含有重合体は、例えば特開2002−321302号公報に開示されている重合体から選ばれる。
また、結晶性の脂環式構造含有重合体の例としては、例えば特開2016−26909号公報に開示される重合体が挙げられる。
脂環式構造含有重合体の重量平均分子量は、溶媒としてシクロヘキサン(樹脂が溶解しない場合にはトルエン)を用いたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(以下、「GPC」と略す。)で測定したポリイソプレン換算(溶媒がトルエンのときは、ポリスチレン換算)の重量平均分子量(Mw)で、通常10,000〜100,000、好ましくは25,000〜80,000、より好ましくは25,000〜50,000である。重量平均分子量がこのような範囲にあるときに、表層の機械的強度及び成形加工性が高度にバランスされる。
脂環式構造含有重合体の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は、通常1〜10、好ましくは1〜4、より好ましくは1.2〜3.5である。
熱可塑性樹脂Bは、そのガラス転移温度が、好ましくは110℃以上、より好ましくは120℃以上であり、好ましくは180℃以下、より好ましくは170℃以下である。ガラス転移温度がこのような範囲にある熱可塑性樹脂Bは、成形加工性に優れる。
熱可塑性樹脂Bは、脂環式構造含有重合体のみからなってもよいが、本発明の効果を著しく損なわない限り、任意の成分を含んでもよい。任意の成分としては、熱可塑性樹脂Aの任意の成分と同様のものを用いることができる。熱可塑性樹脂B中の、脂環式構造含有重合体の割合は、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上である。
脂環式構造含有重合体を含む樹脂としては、様々な商品が市販されているので、それらのうち、所望の特性を有するものを適宜選択し、熱可塑性樹脂Bとして使用しうる。かかる市販品の例としては、商品名「ZEONOR」(日本ゼオン株式会社製)の製品群が挙げられる。
〔1.2.積層フィルム作製工程〕
積層フィルム作製工程においては、樹脂A、樹脂B1及び樹脂B2をそれぞれ調製し、これらの樹脂を共押出による溶融押出成形を行うことによって積層フィルムを作製することができる。かかる溶融押出成形を行うことにより、所望の各層厚みを有する積層フィルムを効率的に製造することができる。また、溶融押出成形によれば、長尺の積層フィルムを得ることができる。
共押出法における樹脂の押出方法としては、例えば、共押出Tダイ法、共押出インフレーション法、共押出ラミネーション法等が挙げられる。中でも、共押出Tダイ法が好ましい。共押出Tダイ法には、フィードブロック方式及びマルチマニホールド方式があり、厚みのばらつきを少なくできる点で、マルチマニホールド方式が特に好ましい。
共押出による溶融押出成形を行う際の樹脂の温度(以下、適宜「押出温度」ということがある。)は、特に限定されず、それぞれの樹脂を溶融させうる温度であって、成形に適した温度を適宜設定しうる。具体的には、コア層を形成する樹脂Aの熱軟化温度及び表層を形成する樹脂Bの熱軟化温度のうちの高い方の温度(Ts[H])を基準に設定しうる。より具体的には、好ましくは(Ts[H]+70)℃以上、より好ましくは(Ts[H]+80)℃以上であり、一方、好ましくは(Ts[H]+180)℃以下、より好ましくは(Ts[H]+150)℃以下である。
樹脂Aの熱軟化温度は、好ましくは110℃以上、より好ましくは120℃以上であり、好ましくは180℃以下、より好ましくは170℃以下である。樹脂Bの熱軟化温度は、好ましくは110℃以上、より好ましくは120℃以上であり、好ましくは180℃以下、より好ましくは170℃以下である。
各樹脂の熱軟化温度Tsは、TMA(熱機械的分析)測定により測定しうる。例えば、測定対象の層を5mm×20mmの形状に切り出し試料とし、TMA/SS7100(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製)を用いて、試料の長手方向に50mNの張力を加えた状態で、温度を変化させ、線膨張が3%変化した時の温度(℃)を、軟化温度として計測しうる。
さらに、ダイのダイスリップの算術平均粗さRaは、好ましくは0μm〜1.0μm、より好ましくは0μm〜0.7μm、特に好ましくは0μm〜0.5μmである。ここで、算術平均粗さRaは、表面粗さ計を用い、JIS B0601:1994に基づき測定しうる。
共押出法では、通常、ダイスリップから押し出されたフィルム状の溶融樹脂を冷却ロールに密着させて冷却し、硬化させる。この際、溶融樹脂を冷却ロールに密着させる方法としては、例えば、エアナイフ方式、バキュームボックス方式、静電密着方式などが挙げられる。
〔1.2.1.積層フィルムにおける各層の寸法〕
積層フィルム作製工程により得られる積層フィルムにおいては、コア層の厚みは、好ましくは20μm以上、より好ましくは25μm以上であり、好ましくは80μm以下、より好ましくは70μm以下である。2つの表層の厚みは、それぞれ、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上であり、好ましくは30μm以下、より好ましくは25μm以下である。
各層の厚みは、顕微鏡観察により測定しうる。具体的には、積層フィルムを、ミクロトームを用いてスライスし、切断面を観察することにより各層の厚みを測定しうる。切断面の観察は、例えば偏光顕微鏡(例えばオリンパス社製「BX51」)により行いうる。
〔1.3.剥離工程〕
本発明の光学フィルムの製造方法における剥離工程は、積層フィルムから、表層を剥離する工程である。かかる剥離工程を経ることにより、光学フィルムを得ることができる。2つの表層は、以下に説明する実施形態では同時に剥離するが、一層ずつ剥離してもよい。
図2は、本発明の光学フィルムの製造方法における剥離工程の一例を模式的に示す断面図である。押出成形機Mから搬送された積層フィルム(図1において説明した積層フィルム20)は図示下方に搬送され、その後、剥離工程に供される。
剥離工程における剥離の処理は、表層11,12を、搬送される積層フィルム20の面内方向とは異なる方向に牽引することにより行いうる。図2の例では、2つの表層11,12を、それぞれ光学フィルム100の2つの面100A,100Bに対する角度がθ1、θ2となる方向(矢線Yおよび矢線Zで示す方向)に牽引することにより、積層フィルム20から表層11,12が剥離される。θ1およびθ2は同じであっても相違していてもよい。前記θ1およびθ2の範囲は、好ましくは45°以上、より好ましくは55°以上であり、一方好ましくは135°以下、より好ましくは125°以下である。
剥離工程の温度は、特に限定されないが、搬送性の観点から、好ましくは5℃以上、より好ましくは15℃以上であり、剥離性の観点から、好ましくは60℃以下、より好ましくは50℃以下である。剥離温度は、積層フィルムの剥離領域Pを適切な加熱装置により加熱することなどにより調整しうる。
〔1.4.他の工程(延伸処理工程)〕
本発明の光学フィルムの製造方法は、延伸処理工程を含んでいてもよい。延伸処理工程は、積層フィルム作製工程において行ってもよいし、積層フィルム作製工程を経た後で剥離工程の前に行ってもよいし、剥離工程において行ってもよいし、剥離工程の後に行ってもよい。
延伸処理工程を行う場合、厚み方向の延伸であっても、面内方向の延伸であってもよく、厚み方向の延伸に加えて面内方向の延伸を行ってもよい。本発明の光学フィルムの製造方法において、厚み方向延伸に加えて面内方向の延伸を行う場合の延伸倍率は、光学フィルムに付与することが求められる所望の光学性能に合わせて、適宜調整しうる。具体的な延伸倍率は、好ましくは1.0倍以上、より好ましくは1.05倍以上であり、一方好ましくは1.5倍以下、より好ましくは1.4倍以下である。面内方向の延伸倍率がかかる範囲である場合、所望の光学性能を容易に得ることができる。
延伸処理工程において行う延伸は、一軸延伸、二軸延伸、又はその他の延伸としうる。延伸方向は、任意の方向に設定しうる。例えば、延伸前フィルムが長尺のフィルムである場合、延伸方向は、フィルムの長手方向、幅手方向、及びそれ以外の斜め方向のいずれであってもよい。二軸延伸を行う場合の2の延伸方向がなす角度は、通常は互いに直交する角度としうるが、それに限らず任意の角度としうる。二軸延伸は、逐次二軸延伸であってもよく、同時二軸延伸であってもよい。
〔1.5.本発明の製造方法により得られる光学フィルムの寸法及び特性〕
本発明の光学フィルムの製造方法により得られる光学フィルムは、面内方向のレターデーションReの絶対値が5nm以下であり、厚み方向のレターデーションRthの絶対値が10nm以下であり、かつ、水蒸気透過率が20g/(m・日)以下である。
本発明の製造方法により得られる光学フィルムの面内方向のレターデーションReの絶対値は、好ましくは3nm以下、より好ましくは2nm以下、理想的には0nmである。
本発明の製造方法により得られる光学フィルムの厚み方向のレターデーションRthの絶対値は、好ましくは3nm以下、より好ましくは2nm以下、理想的には0nmである。
本発明の製造方法により得られる光学フィルムの水蒸気透過率は、好ましくは18g/(m・日)以下、より好ましくは15g/(m・日)以下である。一方下限は、理想的には0g/(m・日)であるが、例えば1g/(m・日)以上としうる。
本発明の製造方法により得られる光学フィルムの厚みは、好ましくは20μm以上、より好ましくは25μm以上であり、好ましくは70μm以下、より好ましくは80μm以下である。
本発明の製造方法により得られる光学フィルムの面内方向のレターデーション及び厚み方向のレターデーションは、測定装置としてAXOMETRICS社製「AxoScan」を用いて、測定波長590nmで測定しうる。前記の測定装置を用いる場合、光学フィルムの面内方向及び厚み方向のレターデーションは、当該光学フィルムの平均屈折率を用いて算出する。ここで、平均屈折率とは、光学フィルムの面内方向であって互いに垂直な2方向の屈折率、及び、当該光学フィルムの厚み方向の屈折率の平均値をいう。
本発明の製造方法により得られる光学フィルムの水蒸気透過率は、水蒸気透過度測定装置(MOCON社製「PERMATRAN−W」)を用い、JIS K 7129 B法に従って、例えば温度40℃、湿度90%RHの条件にて測定しうる。
本発明の製造方法により得られる光学フィルムの厚みは、各層の厚みと同様に顕微鏡観察により測定しうる。具体的には、光学フィルムを、ミクロトームを用いてスライスし、切断面を、例えば偏光顕微鏡(例えばオリンパス社製「BX51」)で観察することにより行いうる。
本発明の光学フィルムの製造方法により得られる光学フィルムは、樹脂Aからなるコア層、及び樹脂Bからなる表層を備える積層フィルムから表層を剥離することにより得られる光学フィルムにおいて、面内方向のレターデーションReの絶対値及び厚み方向のレターデーションRthの絶対値をそれぞれ2nm以下とし、かつ、水蒸気透過率を20g/(m・日)以下とすることにより、対象物との密着性が高く、レターデーションが小さく、かつ水蒸気透過率が低い光学フィルムを得ることができる。その結果、本発明によれば、偏光子保護フィルムとして有用に用いうる光学フィルムを得ることができる。
本発明の光学フィルムの製造方法により得られる光学フィルムは、通常、透明な層であり可視光線を透過させる。具体的な光線透過率は光学フィルムの用途に応じて適宜選択しうる。例えば、波長420nm〜780nmにおける光線透過率は、好ましくは85%以上、より好ましくは88%以上である。このように高い光線透過率を有する構成とすることにより、光学フィルムを液晶表示装置などの表示装置に実装した場合に、特に長期間使用時の輝度低下を抑制できる。
〔2.本発明の光学フィルム〕
本発明の別のある態様において、光学フィルムは、環式炭化水素基含有化合物単位を有するブロック[Da]と、鎖状炭化水素化合物単位、又は鎖状炭化水素化合物単位及び環式炭化水素基含有化合物単位を有するブロック[Ea]とを含むブロック共重合体を含む。環式炭化水素基含有化合物単位及び鎖状炭化水素化合物単位は、不飽和結合を有していてもよく、有していなくてもよく、さらにその製造方法によっては限定されない。したがって例えば、不飽和結合を有する単位を水素化してなる単位であってもよく、水素化されておらず不飽和結合を有する単位であってもよい。光学フィルムが、かかるブロック共重合体を含むものであることにより、位相差の低い光学フィルムを得ることができ、従って、本発明の光学フィルムを、低位相差が求められる部材として使用することができる。加えて、耐光性が高く、黄変しにくい光学フィルムを得ることができる。
当該ブロック共重合体の好ましい例としては、ブロック[Da]として、環式炭化水素基含有化合物水素化物単位を有する、重合体ブロック[Db]を1分子あたり2つ以上含み、ブロック[Ea]として、鎖状炭化水素化合物水素化物単位、又は鎖状炭化水素化合物またはその水素化物単位及び環式炭化水素含有化合物またはその水素化物単位を有する、重合体ブロック[Eb]とを1分子あたり1以上含む共重合体が挙げられる。
本発明の光学フィルムを構成する材料の具体例としては、上に述べた樹脂Aが挙げられる。また、それに含まれるブロック共重合体の例としては、上に述べた水素化ブロック共重合体[G]の例と同じ例が挙げられる。さらに、ブロック共重合体を構成するブロック[Da]及び[Ea]の例並びにその具体例であるブロック[Db]及び[Eb]の例としては、上に述べたブロック[D]及び[E]の例と同じ例が挙げられる。ブロック[Da]及びブロック[Ea]を構成する単位の例としては、ブロック[D]及び[E]を構成する単位の例と同じ例;並びに芳香族ビニル化合物単位、及び鎖状共役ジエン化合物単位が挙げられる。芳香族ビニル化合物単位は、芳香族ビニル化合物を重合して得られる構造を有する構造単位であり、鎖状共役ジエン化合物単位は、鎖状共役ジエン化合物を重合して得られる構造を有する構造単位である。但し、これらは、その製造方法によっては限定されない。ここでいう芳香族ビニル化合物の例及び鎖状共役ジエン化合物の例としては、上に挙げたものと同様のものが挙げられる。
ブロック共重合体の例であって、水素化ブロック共重合体[G]以外のものの例としては、国際公開第WO2016/152871号に記載されている、水素化物の前駆体としての芳香族ビニル化合物/共役ジエン化合物ブロック共重合体が挙げられる。
本発明の光学フィルムを構成するブロック共重合体においては、表面と中央部での、ブロック[Da]の体積と、ブロック[Ea]の体積との組成比率の差が、0〜10%である。組成比率の差は、好ましくは8%以下、より好ましくは5%以下である。
ここでいう「中央部」は、フィルムの厚み方向の中央部である。ただし、上に説明した、本発明の光学フィルムの製造方法により製造されたフィルムの場合、厚み方向に5μm程度の深さにおける位置は、通常厚み方向の中央部と同等の組成比率を有する。したがって、光学フィルムの厚みが10μmを超える場合、厚み方向に5μm程度の深さにおける組成を観察して得た値を、中央部での組成比率の値に代えうる。
ブロック[Da]の体積と、ブロック[Ea]の体積との組成比率は、光学フィルムの断面の観察により求めうる。即ち、断面の面積比は、通常体積比に比例するので、表面及び断面の面積比を測定することにより、体積比を求めうる。具体的には、光学フィルムの表面及び断面において、各ブロックに由来する相の面積を求め、かかる面積の比を求めることにより、ブロック[Da]と、ブロック[Ea]との組成比率を求めうる。
各相の面積の測定は、原子間力顕微鏡(例えばBruker社製の原子間力顕微鏡 Dimension Fast Scan Icon)により行いうる。原子間力顕微鏡により、光学フィルムの凝着力像を得て、当該像における、各ブロックに由来する相の面積比を測定しうる。また、観察された相の凝着力に関する情報から、観察された相を、ブロック[Da]の相、及びブロック[Ea]の相に帰属させうる。
2種類の相の面積の合計を100%とし、そのうちの、ブロック[Da]に帰属される相の面積の百分率を求めることにより、表面及び中央物のそれぞれにおけるブロック[Da]比率を計算しうる。表面と中央部でのブロック[D]の体積とブロック[E]の体積との組成比率の差は、下記の式により算出しうる。
組成比率の差=|(中央部のブロック[D]比率)−(表面のブロック[D]比率)|
(中央部のブロック[D]比率)−(表面のブロック[D]比率)の値は、正であっても負であってもよい。
本発明の光学フィルムは、ブロック共重合体を含む樹脂の押出製膜により製造しうる。押出製膜を行うことにより、効率的な製造が可能となる。但し、本発明者が見出したところによると、押出製膜を行った場合、表面と中央部でのブロック[D]の体積とブロック[E]の体積との組成比率の差が大きくなる。ここで、上記〔1.本発明の光学フィルムの製造方法〕において説明した製造方法を採用することにより、かかる組成比率の差が小さいフィルムを容易に得ることができる。
本発明の光学フィルムの寸法及び特性は、〔1.5.本発明の製造方法により得られる光学フィルムの寸法及び特性〕において説明したものと同様である。
〔3.偏光板及びその製造方法〕
上記〔1.本発明の光学フィルムの製造方法〕で説明した製造方法により得られる光学フィルム、及び上記〔2.本発明の光学フィルム〕で説明した本発明の光学フィルム(以下においては、これらを単に「本発明の光学フィルム」という)は、液晶表示装置などの表示装置において、他の層を保護する保護フィルムとして好適に用いうる。中でも、本発明の光学フィルムは、偏光子保護フィルムとして好適であり、表示装置の内側偏光子保護フィルムとして特に好適である。
本発明の偏光板は、上述した本発明の光学フィルムと偏光子とを備える。本発明において、光学フィルムは、偏光子保護フィルムとして機能しうる。本発明の偏光板は、さらに、光学フィルムと偏光子との間に、これらを接着するための接着剤層を備えてもよい。
本発明の偏光板は、光学フィルム及び偏光子に加えて、任意の層を備えうる。任意の層としては、表面硬度を高めるハードコート層、フィルムの滑り性を良くするマット層、反射防止層等が挙げられる。
偏光子は、特に限定されず、任意の偏光子を用いうる。偏光子の例としては、ポリビニルアルコールフィルムに、ヨウ素、二色性染料等の材料を吸着させた後、延伸加工したものが挙げられる。接着剤層を構成する接着剤としては、各種の重合体をベースポリマーとしたものが挙げられる。かかるベースポリマーの例としては、例えば、アクリル重合体、シリコーン重合体、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、及び合成ゴムが挙げられる。
偏光板が備える偏光子と保護フィルムの数は任意であるが、本発明においては、通常は、1層の偏光子と、その両面に設けられた2層の保護フィルムを備えうる。かかる2層の保護フィルムのうち、両方が本発明の光学フィルムであってもよく、どちらか一方のみが本発明の光学フィルムであってもよい。特に、光源及び液晶セルを備え、かかる液晶セルの光源側及び表示面側の両方に偏光板を有する液晶表示装置において、表示面側の偏光子よりも光源側の位置において用いる保護フィルムとして、本発明の光学フィルムを備えることが特に好ましい。かかる構成を有することにより、耐久性に優れ色ムラの小さい良好な表示品質を有する液晶表示装置を容易に構成することができる。
本発明の偏光板は、任意の製造方法により製造しうる。例えば、上記製造方法により得られた光学フィルムと偏光子とを貼合することにより、本発明の偏光板を製造しうる。かかる貼合は、これらの層を直接接触させる貼合、又は接着剤層を介した貼合としうる。
〔4.液晶表示装置及びその製造方法〕
本発明の液晶表示装置は、上記本発明の偏光板を備える。
本発明の偏光板を設けるのに適した液晶表示装置としては、例えば、インプレーンスイッチング(IPS)モード、バーチカルアラインメント(VA)モード、マルチドメインバーチカルアラインメント(MVA)モード、コンティニュアスピンホイールアラインメント(CPA)モード、ハイブリッドアラインメントネマチック(HAN)モード、ツイステッドネマチック(TN)モード、スーパーツイステッドネマチック(STN)モード、オプチカルコンペンセイテッドベンド(OCB)モードなどの駆動方式の液晶セルを備える液晶表示装置が挙げられる。これらの中でも、本発明の光学フィルムによる耐久性に優れ色ムラ抑制の効果が顕著であることから、IPSモードの液晶セルを備える液晶表示装置が特に好ましい。
本発明の液晶表示装置は、任意の製造方法により製造しうる。例えば、上記製造方法により得られた偏光板を、液晶セル等の、液晶表示装置を構成する他の部材と組み合わせることにより、本発明の液晶表示装置を製造しうる。例えば、液晶セルと偏光板とを直接、又は接着剤層を介して貼合し、これを表示装置内に設置することにより、液晶表示装置を製造しうる。または、液晶セルと偏光板とを単に重ねて表示装置内に設置することにより、液晶表示装置を製造しうる。
以下、実施例を示して本発明について具体的に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではなく、本発明の請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施しうる。
以下の説明において、量を表す「%」及び「部」は、別に断らない限り重量基準である。また、以下に説明する操作は、別に断らない限り、常温及び常圧の条件において行った。
上の説明におけるブロック[D]の具体例とも、上の説明におけるブロック[Da]の具体例ともしうる具体例は、以下の説明において単に「ブロック[D]」という。また、上の説明におけるブロック[E]の具体例とも、上の説明におけるブロック[Ea]の具体例ともしうる具体例は、以下の説明において単に「ブロック[E]」という。
〔評価方法〕
〔重量平均分子量及び数平均分子量の測定方法〕
重合体の重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)システム(東ソー社製「HLC−8320」)を用いて、ポリスチレン換算値として測定した。測定の際、カラムとしてはHタイプカラム(東ソー社製)を用い、溶媒としてはシクロヘキサンを用いた。また、測定時の温度は、40℃であった。
〔水素化ブロック共重合体[G]の水素化率の測定方法〕
重合体の水素化率は、オルトジクロロベンゼン−dを溶媒として、145℃で、H−NMR測定により算出した。
〔樹脂Aのガラス転移温度〕
樹脂A(水素化ブロック共重合体を含む樹脂[G1]等)をプレス成形して、長さ50mm、幅10mm、厚さ1mmの試験片を作製した。この試験片を用いて、JIS−K7244−4法に基づき、粘弾性測定装置(製品名「ARES」、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製)を使用して、−100℃〜+150℃の範囲で、昇温速度5℃/分で動的粘弾性特性を測定した。損失正接tanδのピークトップ温度(複数のピークが観測される場合は高温側のピーク温度)より、ガラス転移温度Tgを算出した。
〔樹脂Bの熱軟化温度〕
JIS K 7121に基づき、示差走査熱量分析計(ナノテクロノジー社製、製品名「DSC6220S11」)を用い、樹脂Bをガラス転移温度より30℃以上高い温度に加熱した後、冷却速度−10℃/分で室温まで冷却し、その後、昇温速度10℃/分で昇温し、それにより熱軟化温度を測定した。
〔各層厚み及び光学フィルムの厚みの測定方法〕
各層の厚み及び光学フィルムの厚みは、次のようにして測定した。
測定対象のフィルムを、ミクロトーム(大和光機社製「RV−240」)を用いてスライスした。スライスしたフィルムの切断面を、偏光顕微鏡(オリンパス社製「BX51」)で観察し、その厚みを測定した。
〔熱軟化温度Tsの測定方法〕
測定対象のフィルムを5mm×20mmの形状に切り出し試料とした。測定装置として、TMA/SS7100(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製)を用いた。TMA(熱機械的分析)測定において、試料の長手方向に50mNの張力を加えた状態で、温度を変化させた。線膨張が3%変化した時の温度(℃)を、軟化温度とした。
〔面内方向のレターデーション及び厚み方向のレターデーションの測定方法〕
各例(実施例および比較例)のフィルムを、波長590nmで位相差測定装置(Axometric社製 製品名「Axoscan」)を用いて測定することにより、各例のフィルムの面内方向のレターデーションReの絶対値及び厚み方向のレターデーションRthの絶対値を求めた。
〔剥離強度の測定方法〕
偏光板の代わりのフィルムとして、ノルボルネン系重合体を含む樹脂からなる試験用フィルム(ガラス転移温度160℃、厚み100μm、日本ゼオン社製、延伸処理を施していないもの)を用意した。各例で得られたフィルム及び前記試験用フィルムの片面に、コロナ処理を施した。各例のフィルムのコロナ処理を施した面、及び試験用フィルムのコロナ処理した面に接着剤を付着させ、接着剤を付着させた面同士を貼り合わせた。この際、接着剤としてはUV接着剤(CRBシリーズ(トーヨーケム社製)を用いた。これにより各例のフィルム100及び試験用フィルム60を備えるサンプルフィルムSを得た(図3を参照)。
その後、図3に示すように、前記サンプルフィルムSを15mmの幅に裁断して、各例のフィルム100側をスライドガラス80の表面に粘着剤70にて貼り合わせて評価サンプルを得た。この際、粘着剤70としては、両面粘着テープ(日東電工社製、品番「CS9621」)を用いた。図3中、50は接着剤である。
フォースゲージの先端に前記試験用フィルム60を挟み、スライドガラス80の表面の法線方向(図3の矢線Xに示す方向)に引っ張ることにより、90度剥離試験を実施した。この際、試験用フィルム60が剥れる際に測定された力は、各例(実施例及び比較例)のフィルム100と試験用フィルム60とを剥離させるために要する力であるので、この力の大きさを剥離強度として測定した。剥離に要する力が非常に大きく試験用フィルムが剥がれる前に材料が破壊した場合は、「材料破壊のため測定不可」と記載した。
(剥離強度の測定方法についての補足)
前記の剥離強度の測定方法では、偏光板の代わりに特定の試験用フィルムを用いている。このように、偏光板の代わりに試験用フィルムを用いて剥離強度の測定を行うことの妥当性を検証するため、実施例1で得られたフィルムについて、発明者は以下の実験を行った。
試験用フィルムの代わりに、特開2005−70140号公報の実施例1に従って、偏光フィルムの片方の表面に位相差フィルム積層体を貼り合わせ、偏光フィルムのもう片方の表面にはトリアセチルセルロースフィルムを貼り合わせ、90度剥離試験を実施した。すなわち、まず、特開2005−70140号公報の実施例1に記載の偏光フィルム及び接着剤を用意した。用意した偏光フィルムの片方の表面に、位相差フィルム積層体のコロナ処理を施した面を、前記の接着剤を介して貼り合わせた。また、偏光フィルムのもう片方の表面には、前記の接着剤を介してトリアセチルセルロースフィルムを貼り合わせた。その後、80℃で7分間乾燥させて接着剤を硬化させて、サンプルフィルムを得た。得られたサンプルフィルムについて90度剥離試験を行った。
前記の実験の結果、偏光板の代わりに試験用フィルムを用いた場合と同様の結果が得られた。したがって、偏光板の代わりに試験用フィルムを用いた下記の実施例及び比較例の結果は、妥当なものである。
(水蒸気透過率の測定)
光学フィルムの水蒸気透過率は、水蒸気透過度測定装置(MOCON社製「PERMATRAN−W」)を用い、JIS K 7129 B法に従って、温度40℃、湿度90%RHの条件にて測定した。
(全光線透過率の測定)
光学フィルムの全光線透過率は、ヘイズメーターNDH−2000(日本電色工業社製)を用い、JIS K 7136に準拠して測定した。
(ブロック組成比の測定)
光学フィルムにおける、ブロック組成比の測定はBruker社製の原子間力顕微鏡 Dimension Fast Scan Iconを用い、光学フィルムの凝着力像を得て、当該像における、各ブロックに由来する相の面積比を測定することにより行った。
凝着力像の撮像のためのカンチレバーとしては、AC240TS(オリンパス社製、バネ定数:1.5N/m、TIP曲率半径15nm)を使用した。撮像のための測定モードはScanAsyst mode、スキャンレートは2Hzの条件とし、500nm×500nmの面積で凝着力像を測定した。
凝着力像の測定は、フィルム表面及び中央部において行った。フィルム中央部の測定は、フィルムの断面出しを行った上で、断面における、フィルム表面からの深さ5μmの位置において行った。
凝着力像の測定結果の画像を解析し、ヒストグラムを描いた。ヒストグラムにおいては、個々の測定点において測定された凝着力を横軸にとり、当該凝着力が測定された測定点の個数を縦軸にとった。2種類のブロックに起因すると考えられる、2種類の相の面積比率をガウス関数でフィッティングして算出した。
一般的に、凝着力はTgに依存し、低Tgの試料表面からカンチレバーを引き離す方が、凝着力が高くなることが知られている。このため、凝着力が高い相がブロック[E]、凝着力が低い相がブロック[D]であると帰属を決定しうる。
面積比率は、2種類の相の面積の合計を100%とし、そのうちの、ブロック[D]に帰属される相の面積の百分率を、ブロック[D]比率として計算した。
表面と中央部での、ブロック[D]とブロック[E]との組成比率の差は、下記の式により算出した。
組成比率の差=|(中央部のブロック[D]比率)−(表面のブロック[D]比率)|
〔製造例1〕
(P1−1)ブロック共重合体[F1]の製造
攪拌装置を備え、内部が十分に窒素置換された反応器に、脱水シクロヘキサン270部、脱水スチレン75部及びジブチルエーテル7.0部を入れた。全容を60℃で攪拌しながら、n−ブチルリチウム(15%シクロヘキサン溶液)5.6部を加えて重合を開始させた。引続き全容を60℃で60分間攪拌した。反応温度は、反応停止まで60℃を維持した。この時点(重合第1段階)で反応液をガスクロマトグラフィー(以下、「GC」と記載することがある。)及びGPCにより分析した結果、重合転化率は99.4%であった。
次に、反応液に、脱水イソプレン15部を40分間に亘って連続的に添加し、添加終了後そのまま30分間攪拌を続けた。この時点(重合第2段階)で、反応液をGC及びGPCにより分析した結果、重合転化率は99.8%であった。
その後、更に、反応液に脱水スチレン10部を、30分間に亘って連続的に添加し、添加終了後そのまま30分攪拌した。この時点(重合第3段階)で、反応液をGC及びGPCにより分析した結果、重合転化率はほぼ100%であった。
ここで、イソプロピルアルコール1.0部を加えて反応を停止させることによって、[D1]−[E]−[D2]型のブロック共重合体[F1]を含む重合体溶液を得た。得られたブロック共重合体[F1]においては、Mw[F1]=82,400、Mw/Mnは1.32であった。
(P1−2)水素化ブロック共重合体[G1]の製造
(P1−1)で得た重合体溶液を、攪拌装置を備えた耐圧反応器に移送し、水素化触媒として、珪藻土担持型ニッケル触媒(製品名「E22U」、ニッケル担持量60%、日揮触媒化成社製)4.0部、及び脱水シクロヘキサン30部を添加して混合した。反応器内部を水素ガスで置換し、さらに溶液を攪拌しながら水素を供給し、温度190℃、圧力4.5MPaにて6時間水素化反応を行った。
水素化反応により得られた反応溶液には、水素化ブロック共重合体[G1]が含まれていた。水素化ブロック共重合体のMw[G1]は71,800、分子量分布Mw/Mnは1.30、水素化率はほぼ100%であった。
水素化反応終了後、反応溶液を濾過して水素化触媒を除去した後、フェノール系酸化防止剤であるペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](製品名「AO60」、ADEKA社製)0.3部を溶解したキシレン溶液2.0部を添加して溶解し、溶液とした。
次いで、上記溶液を、円筒型濃縮乾燥器(製品名「コントロ」、日立製作所社製)を用いて、温度260℃、圧力0.001MPa以下で処理し、溶液からシクロヘキサン、キシレン及びその他の揮発成分を除去し、溶融した樹脂を得た。これをダイからストランド状に押出し、冷却し、ペレタイザーによりペレットに成形した。これにより、水素化ブロック共重合体[G1]を含む、樹脂[G1]のペレット95部を製造した。
得られた樹脂[G1]における水素化ブロック共重合体[G1]は、Mw[G1]=68,500、Mw/Mn=1.30、Tg2=140℃、Ts=139℃、(D1+D2)/E=85/15、D1/D2=7.5であった。
〔製造例2〕
(P2−1)ブロック共重合体[F2]の製造
攪拌装置を備え、内部が十分に窒素置換された反応器に、脱水シクロヘキサン270部、脱水スチレン70部及びジブチルエーテル7.0部を入れた。全容を60℃で攪拌しながら、n−ブチルリチウム(15%シクロヘキサン溶液)5.6部を加えて重合を開始させた。引続き全容を60℃で60分間攪拌した。反応温度は、反応停止まで60℃を維持した。この時点(重合第1段階)で反応液をGC及びGPCにより分析した結果、重合転化率は99.4%であった。
次に、反応液に、脱水イソプレン20部を40分間に亘って連続的に添加し、添加終了後そのまま30分間攪拌を続けた。この時点(重合第2段階)で、反応液をGC及びGPCにより分析した結果、重合転化率は99.8%であった。
その後、更に、反応液に脱水スチレン10部を、30分間に亘って連続的に添加し、添加終了後そのまま30分攪拌した。この時点(重合第3段階)で、反応液をGC及びGPCにより分析した結果、重合転化率はほぼ100%であった。
ここで、イソプロピルアルコール1.0部を加えて反応を停止させることによって、[D1]−[E]−[D2]型のブロック共重合体[F2]を含む重合体溶液を得た。得られたブロック共重合体[F2]においては、Mw[F2]=83,400、Mw/Mnは1.32であった。
(P2−2)水素化ブロック共重合体[G2]の製造
(P2−1)で得た重合体溶液を、攪拌装置を備えた耐圧反応器に移送し、水素化触媒として、珪藻土担持型ニッケル触媒(製品名「E22U」、ニッケル担持量60%、日揮触媒化成社製)4.0部、及び脱水シクロヘキサン30部を添加して混合した。反応器内部を水素ガスで置換し、さらに溶液を攪拌しながら水素を供給し、温度190℃、圧力4.5MPaにて6時間水素化反応を行った。
水素化反応により得られた反応溶液には、水素化ブロック共重合体[G2]が含まれていた。水素化ブロック共重合体[G2]のMw[G2]は72,800、分子量分布Mw/Mnは1.30、水素化率はほぼ100%であった。
水素化反応終了後、反応溶液を濾過して水素化触媒を除去した後、フェノール系酸化防止剤であるペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](製品名「AO60」、ADEKA社製)0.3部を溶解したキシレン溶液2.0部を添加して溶解し、溶液とした。
次いで、上記溶液を、円筒型濃縮乾燥器(製品名「コントロ」、日立製作所社製)を用いて、温度260℃、圧力0.001MPa以下で処理し、溶液からシクロヘキサン、キシレン及びその他の揮発成分を除去し、溶融した樹脂を得た。これをダイからストランド状に押出し、冷却し、ペレタイザーによりペレットに成形した。これにより、水素化ブロック共重合体[G2]を含む、樹脂[G2]のペレット95部を製造した。
得られた樹脂[G2]における水素化ブロック共重合体[G2]は、Mw[G2]=69,500、Mw/Mn=1.30、Tg2=140℃、Ts=138℃、(D1+D2)/E=80/20、D1/D2=7.0であった。
〔実施例1〕
(1−1.光学フィルムの製造)
目開き3μmのリーフディスク形状のポリマーフィルターを備える、ダブルフライト型単軸押出機(スクリューの直径D=50mm、スクリューの長さLとスクリューの直径Dとの比L/D=28)を用意した。この単軸押出機に、熱可塑性樹脂Aとして、製造例1で得たペレット状の樹脂[G1]を導入し、溶融させて、フィードブロックを介して単層ダイに供給した。単軸押出機への樹脂Aの導入は、単軸押出機に装填されたホッパーを介して行った。また、前記の単層ダイのダイスリップの表面粗さ(算術平均粗さRa)は、0.1μmであった。さらに、樹脂Aの押出機出口温度は、260℃であった。
他方、目開き3μmのリーフディスク形状のポリマーフィルターを備える単軸押出機(スクリューの直径D=50mm、スクリューの長さLとスクリューの直径Dとの比L/D=30)1台を用意した。この単軸押出機に、熱可塑性樹脂Bとして、非晶性の脂環式構造含有重合体を含む樹脂B(樹脂「B−1」とする、日本ゼオン社製、熱軟化温度160℃)を導入し溶解させて、フィードブロックを介して前記の単層ダイに供給した。樹脂Bの押出機出口温度は、260℃であった。
樹脂A及び樹脂Bを、260℃の溶融状態で押出成形機の単層ダイから吐出させた。それにより樹脂Bからなる表層、樹脂Aからなるコア層、及び樹脂Bからなる表層の3層をこの順に備えるフィルム状の樹脂を連続的に形成した(共押出成形工程)。吐出されたフィルム状の樹脂を、冷却ロールにキャストした。キャストに際しては、フィルム状の樹脂の幅方向端部を冷却ロールに固定するエッジピニングを行い、エアギャップ量は50mmに設定した。これにより、フィルム状の樹脂を冷却し、3層構造の積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、樹脂Bからなる表層、樹脂Aからなるコア層、及び樹脂Bからなる表層をこの順に備える、2種の樹脂からなる3層の積層フィルムであった。
(1−2.光学フィルムの製造及び評価)
(1−1)で得た3層構造の積層フィルムから表層を剥離する剥離工程を行った。剥離工程は、積層フィルムの両側の表層を牽引し、コア層から表層を連続的に剥離することにより行った。2層の表層を牽引する方向は、コア層の面に対する角度が60°の方向であり、剥離速度は、5m/minであった。その結果、表層が剥離された厚みが40μmの単層のフィルム1を得た。
得られたフィルム1について、評価を行い、結果を表1に示した。剥離強度の評価においては、試験用フィルムの剥離前に、材料破壊が起こったため剥離強度は測定不可であった。これは剥離強度が高いということを意味する。
〔実施例2〕
製造例1で得たペレット状の樹脂[G1]に代えて、製造例2で得たペレット状の樹脂[G2]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、積層フィルムを作製した後に表層を剥離し、厚みが40μmの単層のフィルム2を得た。得られたフィルム2について実施例1と同様に評価を行い、結果を表1に示した。剥離強度の評価においては、試験用フィルムの剥離前に、材料破壊が起こったため剥離強度は測定不可であった。これは剥離強度が高いということを意味する。
〔比較例1〕
目開き3μmのリーフディスク形状のポリマーフィルターを備える、ダブルフライト型単軸押出機(スクリューの直径D=50mm、スクリューの長さLとスクリューの直径Dとの比L/D=28)を用意した。この単軸押出機に、製造例1で得たペレット状の樹脂[G1]を導入し、溶融させて、単層ダイに供給した。単軸押出機への樹脂[G1]の導入は、単軸押出機に装填されたホッパーを介して行った。また、前記の単層ダイのダイスリップの表面粗さ(算術平均粗さRa)は、0.1μmであった。さらに、樹脂[G1]の押出機出口温度は、260℃であった。
樹脂[G1]を、260℃の溶融状態で単層ダイから吐出させた。それにより樹脂[G1]からなる層のみからなるフィルム状の樹脂を連続的に形成した。吐出されたフィルム状の樹脂を、冷却ロールにキャストした。キャストに際しては、フィルム状の樹脂の幅方向端部を冷却ロールに固定するエッジピニングを行い、エアギャップ量は50mmに設定した。これにより、フィルム状の樹脂を冷却し、樹脂[G1]からなる単層構造の、厚みが40μmのフィルムC1を得た。得られた樹脂フィルムC1について実施例1のフィルムと同様に評価し、結果を表1に示した。
〔比較例2〕
製造例1で得たペレット状の樹脂[G1]に代えて、製造例2で得たペレット状の樹脂[G2]を用いたこと以外は、比較例1と同じ操作により、樹脂[G2]からなる単層構造の、厚みが40μmのフィルムC2を製造した。このフィルムC2について実施例1のフィルムと同様に評価し、結果を表1に示した。
〔比較例3〕
光学フィルムE(富士フイルム(株)製、「フジタック」、厚み40μm)を実施例1のフィルムと同様に評価し、結果を表1に示した。剥離強度の測定には、けん化処理を施したフィルムを用いた。
実施例及び比較例の結果を、表1にまとめて示す。
Figure 2018181696
表中における略号の意味は、下記の通りである。
G1:製造例1で製造した、水素化ブロック共重合体[G1]。
G2:製造例2で製造した、水素化ブロック共重合体[G2]。
B−1:脂環式構造含有重合体を含む樹脂、熱軟化温度160℃、日本ゼオン社製「ZEONOR」の製品群の一つ。
E:光学フィルム、富士フイルム(株)製「フジタック」
|Re|:面内方向のレターデーションの絶対値
|Rth|:厚み方向のレターデーションの絶対値
実施例及び比較例の結果から明らかな通り、本発明の光学フィルムの製造方法により得られたフィルムは、対象物との密着性が高く、レターデーションが小さく、かつ水蒸気透過率が低い光学フィルムとすることができる。
10…コア層
11,12…表層
12…表層
20…積層フィルム
50…UV接着剤
60…試験用フィルム
70…粘着剤
80…スライドガラス
100…光学フィルム
100A,100B…光学フィルムの面
M…押出し成形機
P…剥離領域
S…サンプルフィルム

Claims (10)

  1. 環式炭化水素基含有化合物単位を有するブロック[Da]と、
    鎖状炭化水素化合物単位、又は鎖状炭化水素化合物単位及び環式炭化水素基含有化合物単位を有するブロック[Ea]と、
    を含むブロック共重合体を含み、
    表面と中央部での、前記ブロック[Da]の体積と、前記ブロック[Ea]の体積との組成比率の差が、0〜10%であり、
    面内方向のレターデーションの絶対値が5nm以下であり、
    厚み方向のレターデーションの絶対値が10nm以下であり、かつ、
    水蒸気透過率が20g/(m・日)以下である、光学フィルム。
  2. 前記ブロック共重合体を含む樹脂が押出製膜されてなる、請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 前記ブロック共重合体が、
    前記ブロック[Da]として、環式炭化水素基含有化合物水素化物単位を有する、1分子あたり2つ以上の重合体ブロック[Db]を含み、
    前記ブロック[Ea]として、鎖状炭化水素化合物水素化物単位、又は鎖状炭化水素化合物またはその水素化物単位及び環式炭化水素含有化合物またはその水素化物単位を有する、1分子あたり1以上の重合体ブロック[Eb]とを含む共重合体である、請求項1又は2に記載の光学フィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学フィルムと、偏光子とを備える、偏光板。
  5. 請求項4に記載の偏光板を備える、液晶表示装置。
  6. 樹脂Aと樹脂Bとを共押し出しすることにより、樹脂Aからなるコア層、及び前記コア層の面上に設けられた樹脂Bからなる表層を備える積層フィルムを得る工程と、
    前記積層フィルムから前記表層を剥離する工程と、を含む光学フィルムの製造方法であって、
    前記光学フィルムは、
    面内方向のレターデーションの絶対値が5nm以下であり、
    厚み方向のレターデーションの絶対値が10nm以下であり、かつ、
    水蒸気透過率が20g/(m・日)以下である、光学フィルムの製造方法。
  7. 前記光学フィルムの前記面内方向のレターデーションの絶対値が2nm以下であり、前記光学フィルムの前記厚み方向のレターデーションの絶対値が2nm以下である、請求項6に記載の光学フィルムの製造方法。
  8. 前記樹脂Bが脂環式構造含有重合体を含む、請求項6又は7に記載の光学フィルムの製造方法。
  9. 前記樹脂Aが、
    環式炭化水素基含有化合物水素化物単位を有する、1分子あたり2つ以上の重合体ブロック[D]と、
    鎖状炭化水素化合物水素化物単位、又は鎖状炭化水素化合物単位及び環式炭化水素含有化合物水素化物単位を有する、1分子あたり1以上の重合体ブロック[E]と、
    を含む水素化ブロック共重合体を含む、請求項6〜8のいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
  10. 前記樹脂Aが、
    環式炭化水素基含有化合物単位を有するブロックと、
    鎖状炭化水素化合物単位、又は鎖状炭化水素化合物単位及び環式炭化水素基含有化合物単位を有するブロックと、
    を含むブロック共重合体からなり、
    前記光学フィルムにおいて、その表面と中央部での組成比率の差が、0〜10%である、
    請求項6〜8のいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
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