JP2005520016A - エラストマー基材用フレキシブル塗料 - Google Patents

エラストマー基材用フレキシブル塗料 Download PDF

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Abstract

【課題】フレキシブル基材、好適には、エラストマー又は金属に接着されたエラストマー用の輻射性塗料組成物を提供することである。
【解決手段】その塗料組成物は、(a)部と、(b)部を混合することによって生成される、(a)部は、官能基含有重合体又は共重合体の有機溶液または水性分散液及び熱伝導性充てん剤からなり;(b)部は、液体硬化成分、例えば、ポリイソシアナート、カルボジイミド、又はアミノ樹脂からなる。その塗料組成物は、基材を加硫する前又は後に基材に塗布される。その塗料組成物は、周囲温度で硬化でき、高温での長期の使用にわたって熱放散を提供する。

Description

本発明は、フレキシブル(弾性)基材製品、特にエラストマー又はゴム製品又はかかる材料を含む基材の外表面に塗布される耐候性塗料に関するものである。保護膜特性に加えて、本発明の耐候性塗料は製品から熱を逃がす(放熱)ことによって発熱を減らす。該塗料は、基材を加硫する前又は後にエラストマー基材に塗布できる。
設計製作されたエラストマー製品は、屈曲及び曲げ、ゆがみ及び回復、及び/又は有効寿命中に反復されるトルク又は振動を含む力を減衰さすように設計され、そして多数の工業用途に利用される。例えば、エラストマー材料は、タイヤ、ホース、シール、エンジンマウントのような取付け物、ダンパ、及び絶縁装置に利用され、2、3例の設計分野を挙げると、ヒステリシス損を示す、及び熱に耐えるように設計される。無数の製品に成形されるこれら及び他の製品は、工業機械及び自動車の部品のような多くの確立された用途を有する。多くのエラストマー製品は、内燃エンジンからのような種々の源からの熱と接触する。動作温度の最近の上昇及び自動車エンジン区分室のサイズの減少は、熱源と、ゴムホース、プラスチックハウジング、ベルト、種々のマウント、シュラウド、シール、グロメット、座金、スペーサ、カバー、及びハウジング、等のような成形部品との間のより近接を生じる。これら製品の若干は熱加硫され、他は室温加硫され、さらに別なものは異なる方法で硬化されて、熱可塑性プラスチック又は熱硬化材料として特徴的な屈曲、伸び、ゴム弾性を示す。
全ての高分子材料は、熱、光、酸素、オゾン、溶媒、油、及び/又は燃料にさらされるために劣化する。エラストマー材料、及び天然及び/又は合成加硫ゴムは、特にこれらの剤にさらされたとき劣化することが知られている、そしてかかる劣化要素に耐性のエラストマー製品を提供するための継続研究が産業界にある。
米国特許第6,022,626号は、特に到達温度が104℃以上のときにゴム基材を酸素、オゾン及び/又はUV光から保護するためにエンジンマウントをカバーするのに適した塗料を開示している。該塗料は、化学的又はUV貫入から重合体遮断層を提供する。熱環境への暴露において、米国特許第6,022,626号に教示されている重合体は、酸素、オゾン及びUV放射に対して最初の遮断層を提供するが、長時間に渡る反復屈曲耐性に欠ける。一旦接着が不良になる、又は塗膜に割れ目ができると、劣化作用が再び始まる。該米国特許に教示されている塗料も輻射性を提供せず、熱をそれさせない。
発明の名称が「保護塗膜を有するゴム製品」であるRobertsらの米国特許第5,314,741号は、水素化合成ゴムを塗工した重合体製品又は1,3−ブタジエンの重合体及び任意に1つ以上のモノエチレン性不飽和重合体である不飽和重合体を水素化することによって得られる重合体に関するものである。
従来の重合体安定剤,UV吸収剤、等は、その上に塗工されるゴム製品に使用される、しかも優れた耐老化性がより過酷な動作条件を考慮してさえも必要である。長期の寿命期間にわたって反復の屈曲及び伸張を経験する下層のゴムに十分な永久接着の達成は、さらに改善が必要である。
光沢メタリック効果を提供するために、アルキッド、ウレタン、及びエナメルメタリック塗料仕上げは周知である。その基材は主に金属又は硬質プラスチック部品であって、屈曲が限定される又はその塗料は過酷な衝撃を受けると割れることが予想される。小斑点のつい模様のメタリック塗料は、金属ボデイパネルに一般に提供される、それによって1%以下のメタリック顔料が着色顔料と共に散在され、透明な仕上げ塗料が上塗りされる。同様に、家具、金属製品、等を塗布するためにアルミニウム処理された吹付け塗料が提供されてきたが、利用される皮膜形成材料は硬化して極めて限定された伸びの塗膜を形成する、そして屈曲割れ及び塗膜の使用に配置後、長くない接着損のために工業用ゴム製品のような弾性基材上の塗料としては不適切である。金属フレーク効果の塗料は、外観部品に目視美を提供するが、熱環境下の工業ゴム製品の有用な長期使用を伸ばすために有用な程度に熱輻射特性を提供しない。
エラストマー材料を耐食性にさせる方法の1つは、エラストマー材料に保護塗料を塗布することである。軟質基材(例えば、エラストマー基材)と硬質基材(例えば、鋼、ステンレス鋼、アルミニウム又はプラスチック)の両方にこれまで利用された種々の耐食性塗料は、ポリウレタン、多硫化物及びフルオロカーボンエラストマーを含む。硬質基材に塗布したとき、フルオロカーボンエラストマーのような従来の耐食性塗料は、油及び燃料に優れた耐性を提供することがわかっている。しかしながら、天然ゴム及び/又はジエン型エラストマー及び混合体からなる弾性エラストマー基材に塗布したとき、フルオロカーボンエラストマーは、低疲労耐性、低低温特性、及びこれら基材への低接着性に苦しんでいる。
ヒドロキシル又はアミン含有基のような低レベルの化学結合官能価を含有する低分子量ポリオレフィン又はポリイソオレフィンをベースにしたエラストマーは、ウレタンフォームへの導入が知られている。かかるエラストマーはアンブロックト又はブロックトポリイソシアンートと混合されて硬化される。例えば、米国特許第4,939,184号は、2又は3個の末端ヒドロキシ基を有する低分子量のポリイソブチレンを発泡剤の存在下でポリイソシアナートと反応させることによって作ったフレキシブルなポリウレタンの調製を開示している。
Odamの米国特許第4,132,219号は、ポリウレタン塗料を加硫化ゴム部品に塗布する2つの方法に関する。
米国特許第4,670,496号は、染料のような色の着色表示としてタイヤ側壁用ストリッピング塗料を開示している、そして好適には金属粒子が非加硫ジエンゴム及びゴム加硫促進剤を含有する溶液の形で処理される。架橋性シリコーン及び/又は改質EPDMも溶液の形で処理される。その促進剤は、加硫化ゴム基材から硫黄を掃去してコーティングゴムの自動加硫を提供するために必須である。ゴム製品用塗料として長期間使用に適切な接着性を提供するために、硬化後に10%以上の残留不飽和を含むジエン重合体は必ず劣化及び脆化して、基材が破損するずっと前に破壊する。
EPA325
997号において第三級アミノアルコール基を含有する改質スチレンとイソブチレンとの共重合体を硬化するために、イソシアナート遊離基を含有するジイソシアナートもこれまでに提案されてきた。EPA325
997号は、分子量が700〜200,000の重合体のジイソシアナート硬化を開示し、ゲル透過クロマトグラフィーによって測定した約30,000の重量平均分子量(Mw)及び約8,600の数平均分子量(Mn)の混合物を例示している。
種々のバルクイソシアナート硬化ゴム及びマスチックが1950年代及び60年代に開示された。エラストマーに存在するイソシアナート反応性官能基はジイイソシアナートのNCO基で容易に硬化する。例として、米国特許第6,087,454号は、60,000以上のMwを有しヒロドキシル及び/又はアミン官能基を含有するエラストマー重合体とブロックトポリイソアナートをアンブロックする温度以下の温度で混合させることからなる硬化バルクエラストマーの製造法を開示している。その混合体は、それは、ポリイソシアナートをアンブロックさせる温度以上の温度で加熱することによって硬化される。この反応は、アンブロックトイソシアナートの使用によって室温で行なうことができる。ヒドロキシ官能基を有する低分子量のポリイソブチレンは、米国特許第4,939,184号に開示されている発泡剤の存在下でポイイソシアナートで硬化される。
米国特許第4,774,288号は、共役ジエンと、活性フェノール−ホルムアルデヒド樹脂加硫系を含有するα,β−不飽和ニトリルとの水素化共重合体を開示している。その開示は、塊状加硫ゴムに関し、それは良好な圧縮永久歪特性及び良好な耐油性、酸化条件下で高温老化における空気中での良好な酸化攻撃耐性を有することを特徴とするが、有用な性質を提供できる天然ゴム及びポリブタジエンのような弾性エラストマー基材に形成できる塗料を示唆していない。
米国特許第5,314,955号は、(a)水素化アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、(b)フェノール樹脂、(c)硬化成分、及び(d)溶媒からなる塗料組成物を開示している。この塗料は、疲労耐性及び燃料耐性の組み合ったゴム基材への接着性の多くの問題を解決している。この塗料組成物の欠点の1つは、塗料の硬化及び隣接金属表面への接着性を促進するために高温ベークを必要とすることである。塗料に対する高温ベーキング条件は、塗工する製品全体を加熱ソーキングする必要がある。ヘリコプターのロータ軸受のようなある部品は、高温ベークで損傷を受ける、従って米国特許第5,314,955号に教示されているような塗料は、適用が実施できない。高温ベーク、時間遅れ及び部品の余分な取扱が加わり生産コストも高くなる。従って、広温度範囲にわたって疲労耐性があり、基材への有効な接着性を示し、そして室温で硬化できる典型的な天然ゴム及び/又はジエン型エラストマーからなる弾性エラストマー基材用の優れた保護塗料の必要が依然としてある。
米国特許第6,156,379号は、下塗り塗料に金属フレークを含有する金属表面への従来の下塗り透明塗料を開示している。その新規な相違は、微粉砕蒸着金属から誘導した光沢顔料に基づくことである。その金属塗料組成物は、下塗り層の上に塗布されて、その金属塗料層の上に透明な仕上塗料が塗布される。その金属塗料組成物は、本質的に光沢顔料及び溶媒からなると定義される、それは塗料組成物がフレーク以外の成分を含有しない、又は樹脂又は顔料重量濃度が95%以上のような添加物又は樹脂の少量を含有することを意味する。アクリル、ポリアミド、塩化ビニル共重合体のような結合剤が示唆される。かかる結合剤は、弾性基材の塗料用に適当であると認識されない、なぜならば、これらは100%伸びを示さず、屈曲割れ及び使用に配置後の接着性損から破損する。
米国特許第5,314,741号は、水素化ニトリルゴムのような高飽和重合体高飽和スチレン/ブタジエン共重合体、水素化ポリブタジエン、又は水素化スチレン/ビニルピリジン/ターポリマーのラテックスを含む塗料組成物を開示している。その塗料は基材に塗布し、そこで硬化してオゾン、酸素及びUV光耐性を報告している必要な塗工製品を得ている。教示されている適当な硬化剤は亜鉛−硫黄硬化パッケージである。これらの塗料の硬化には高温が必要である。その上、従来の加硫化系は、当業者には既知の硫黄含量が高く、加硫化促進剤含量が低い、これらは、例えば、W.Hofmann,Kautschuk−Technologie,Genter Verlag,Stuttgart,1980 p.64 and 254−255に報告されているが、いくつかの欠点がある。従来の加硫塗料は、良好な動的応力(屈曲寿命)耐性をもつ加硫ゴムをもたらすが、老化及び戻しに極めて敏感である。半効率的加硫系は、一般に動的応力耐性が低い、しかしその代わり、それらは老化及び戻しが若干安定である(R.N.Datt and W.F.Helt,Rubber World,August 1997,p.24,et seq.参照)。
米国特許第4,939,198号 米国特許第4,136,219号 米国特許第4,670,469号 EPA 325997 米国特許第6,087,454号 米国特許第4,939,184号 米国特許第4,774,288号 米国特許第5,314,955号 米国特許第6,156,379号 米国特許第5,314,741号
加硫化学を利用する高飽和エラストマーをベースにした塗料は、前記製品、特に自動車のタイヤ、ホース、等におけるゴム製品に広く使用される天然ゴム及びジエンエラストマーの配合物のような基材に対する接着損失を受けることが本発明者によって観察されてきた。エラストマーの表面に優れた接着性、及び優れた屈曲耐性並びに下層の重合体基材に伝導される熱を少なくできる熱輻射特性を提供するフレキシブル(弾性)エラストマー基材用の優れたエラストマー保護塗料の要求が依然とてある。工業製品における長期の使用下、熱からの応力レベルは、時間及び温度依存性である。エラストマー内の吸収熱の減少及び熱放出の増加は、製品の使用/性能寿命を著しく伸ばすことができる。これら製品の有効寿命を延ばすために、熱吸収率を下げ、放熱率を上げることが産業的に重要である。
本発明の一実施態様は、長期の疲労及び温度変化に耐性であって、フレキシブルなエラストマー基材に対して優れた接着性を提供する非輻射性塗料組成物に関する。該塗料は室温で硬化する。該塗料は、硬化前に10%以下のエチレン性不飽和を含有する皮膜形成剤重合体からなる。好適な実施態様における本発明の塗料組成物は、(A)カルボキシル化、水素化アクリロニトリル−ブタジェン共重合体(X−HNBR),(B)少なくとも1つのイソシアナート基及び架橋結合を形成する基を含有する硬化成分、及び(C)溶媒からなる。該塗料は、少なくとも100%の硬化伸びを示し、長期の屋外暴露後にも基材に接着したままである。その好適な塗料組成物は、(a)共役ジエン、不飽和ニトリル、及びカルボキシル単量体からの反復単位からなるカルボキシル化、水素化共重合体及び(b)少なくとも1つのイソシアナート基及び架橋結合を形成する別の基を含有する硬化成分の3〜30重量%、及び(c)溶媒から成る。
別の見地において、本発明は、前記溶液型塗料を金属に接着される加硫ゴム基材の表面に塗布し、その塗料を乾燥し、乾燥した塗料を周囲条件下で硬化させ、任意に加熱させる工程からなることを特徴とする基材を被覆する方法に関する。エラストマーの周囲の露出金属の部分にも皮膜を提供することが望ましい。本発明は、エラストマーと金属との複合体用塗料を提供し、エラストマー基材への優れた接着性、腐食性材料に対する耐性及び高温度範囲にわたって屈曲-疲労耐性を持った塗料が提供される。
さらに、別の塗料の実施態様において、加硫促進剤を含まず、周囲温度で硬化する不透明、金属充てん熱輻射性エラストマー塗料が提供される。その塗料は、基材への塗布時に一緒に混合される二液型である。第1の部分は、0℃以下のTを示し、活性水素含有硬化剤に反応性の官能基又は活性水素含有基である官能基を導入したフレキシブルな皮膜形成重合体、及び液体キャリヤーからなる。第2部又は別の部分は、活性水素及び架橋性基を有する硬化剤成分、又は活性水素及び架橋性基と反応性の基を含有する硬化剤成分、及びキャリヤー液体、及び(a)皮膜形成用エラストマー100重量部当り2〜10μmの平均粒度を有する熱伝導性金属粒子10〜100重量部又は(b)20〜60ミクロンの平均粒度を有する熱伝導性粒子20〜150重量部からなる。
ここに開示の塗料は、周囲条件で硬化して、溶媒及び燃料耐性であって、オゾン耐性を有する。その塗料は、皮膜形成重合体及び特定量の微粒金属充てん剤からなる。その皮膜形成剤は、硬化状態で少なくとも90%の光透過率を有する皮膜を与え、硬化後に約90%以下の不飽和を有する。その90%以上の光透過率を有する皮膜形成マトリックスは、反射性金属微粒充てん剤からの低損失の熱反射能及び熱伝導特性を与える。
その塗料は、塗料の下にある伝導性粒子からの熱を著しく反射し、他方塗料は永久的に接着して応力又は環境割れ又は脆化耐性である。かかる塗料は、成形ゴム、TPE及びプラスチック製品、例えば、空気タイヤ、非空気タイヤ、ホース、ベルト、マウント、シュラウド、デフレクタパネル、など、特にエンジンブロック又は他の熱を放出する工業用構成部材のような高温物体比較で使用される物に耐久的に接着する。硬化した塗料は擦り傷耐性である。
その塗料は、弾性基材に塗布後に周囲条件下で典型的に約12.7〜508μmの乾燥皮膜厚さ(DFT)に硬化する。その塗料は、選択する硬化剤及び皮膜形成剤に依存して実質的に水を欠き、又は水性分散液として水性又は有機キャリヤーを使用して液状で塗布される。硬化条件の有効性に依存して光エネルギーの印加又は非印加で、高温条件下では迅速な硬化が得られる。周囲硬化を有する本発明の利点は、最終組立てゴム製品が塗料の硬化のために加熱する必要がないことである。金属を充てんした硬化塗料皮膜の物理的性質は、広動作温度範囲(−40℃〜150℃)に渡って屈曲-疲労耐性、高温及びオゾンへの長期の暴露に対する劣化耐性を含み、弾性エラストマー基材への優れた接着性を含む。室温での硬化後の塗料組成物は、ゆがみを伴うことなく約50%以上の伸びを示し、典型的には接着損、割れ、ゆがみ又はエラストマー基材の下層屈曲からの分離又はゆがみ無しに、100%、200%又は300%まで伸びる。その熱反射性表面は反復屈曲に対してその結着性を維持し、熱伝導性粒子は熱放射性表面を提供するままである。
その塗料組成物は、加硫剤を使用することなく硬化剤用の硬化部位として官能基を含有する少なくとも1つの皮膜形成剤重合体又はプレポリマーを含有する。硬化剤は典型的に、皮膜形成剤重合体100部当り5〜100(phr)部が利用される。熱伝導性金属粒子は、以下金属粒子の平均粒度に依存して重量基準の量で特定される。
活性水素官能基を有する有用な皮膜形成重合体の例がここに開示される。活性水素含有硬化剤と反応する官能基を含有する重合体も開示される。ここで適当な皮膜形成重合体は、α−オレフィンエラストマー,共役ジエンエラストマー、水素化ジエンエラストマー、フルオロエラストマー、エチレン−カルボキシレート、エチレン−プロピレン-ジエンエラストマー、機能化エチレン−ビニルアセテート、SB−ジブロック、SBS-及びSIBS−トリブロック共重合体及びその水素化変種、アクリルゴムを含む、及びポリウレタンがここでの使用に適する。官能基は、その重合体におけるコモノマーによって、又は既知の後重合法によって皮膜形成剤に提供できる。硬化剤と皮膜形成重合体との間の化学架橋結合は、周囲硬化、基材接着性及び耐久性とって本発明の必須の特徴である。
好適な実施態様における本発明の塗料組成物は、機能化水素化アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(A)、少なくとも1つのイソシアナート基、好適には、ポリイソシアナート、又はイソシアナート-官能性プレポリマー,又はイソシアナートシラン、又はイソシアナート基及び架橋結合を形成する基を有する少なくとも1つの多官能性化合物、オリゴマー、プレポリマーを含む硬化剤(B)、及び溶媒からなる。塗料組成物が水性又は炭化水素をベースにできることは、本発明の重要な特徴である。低レベルの揮発性有機化合物(VOC)を含有する水性塗料が提供される。
本発明の塗料は、エラストマー基材の加硫前又は後にエラストマー基材に塗布される。ある見地において、本発明は、未加硫ゴム基材の表面に塗料を塗布し、その塗料を周囲温度又は高温で乾燥し、それによって塗料を硬化することからなる基材の塗布方法を示す。
本発明の別の見地において、それ自身が任意に金属構成要素に接着される加硫化ゴム基材の表面に塗料を塗布する工程、その塗料を乾燥させて、乾燥した塗料を周囲条件で硬化(熱、光又は放射線の印加は任意)させる工程からなる基材の塗布方法が提供される。必要なときには、エラストマーの周囲の周りの露出金属の部分に塗料を提供することが望ましい。
本発明は、エラストマー材料及びエラストマーと金属の複合体のような造形又は成形重合体製品に外部塗料を提供して、エラストマー基材に優れた接着性、腐食物質耐性、発熱耐性、及び広温度範囲にわたって屈曲-疲労耐性を与える。
基材への塗布時に二液部の混合体によって皮膜が形成される。二液型塗料のA部は機能化重合体の液体溶液又は分散液を含有し、B部は液体硬化剤を含有する。両部が混合されると、その周囲温度硬化性の実施態様は、30分〜1時間の典型的な可使時間を有する。A部及びB部の硬化性塗料混合体は、2〜20%固形分を含有する。その粘度は、選択される成分に依存して制御され、塗料が噴霧、はけ塗り、又は浸漬できるように20,000cps(B型粘度)以下である。
重合体機能化法
ここで使用する機能化エラストマー皮膜形成剤は、いくつかの手段によって、例えば、共重合法、及び重合後に重合体に官能基を組み込むことによって皮膜形成重合体を改質する種々の方法によって提供できる。用語「機能化」は、エチレン不飽和コモノマーの部分としての活性水素をもつ部分が共重合されること、又は活性水素をもつがグラフト結合、後重合されることを意味する。そのコモノマー又はグラフト化化合物は、重合体構造に共有結合されて、周囲温度硬化剤と反応できる基を提供する。
皮膜形成剤は、エラストマーが溶液又は溶融状態にあるときにエン反応を経て達成される際に官能基をもつ化合物を適当な官能基先駆物質に転化する、又は適当な先駆物質の直接導入によるような重合化非機能性エラストマーに活性水素をもつ官能基を組み込む従来の方法を使用して調製される、それによってアクリル水素が求エノール物質にトランスファーし、続いて2つの不飽和末端間のカップリングが生じる、又は溶融状態又は溶媒での希釈溶液における炭素-炭素二重結合間の遊離基付加を経て続く。しかしながら、重合体が溶融状態にあるときには、押出機のような機械的高せん断を与えることができる手段を使用して、転化される官能基を組み込む又は適当な先駆物質ラジカルを直接組み込む必要な反応をさせる。一方、適当な先駆物質に転化される官能基又は直接組み込まれる先駆物質ラジカルが金属化続いて適当な求電子剤との反応のような方法によって組み込まれるときには、組込みは溶液の重合体で行うことが望ましい。
官能基又は官能基先駆物質を組み込むのに利用できるいくつかの方法の中で、エン反応のようなエラストマー重合体の最小カップリングで組込みの各部位に単一の官能基又は官能基先駆物質を組み込む傾向の方法及び求電子剤との反応を伴う金属化を含む方法が望ましい。適当な先駆物質に転化される官能基がエラストマーに組み込まれるとき、官能基の先駆物質への転化も一般に溶液中の重合体で得られる。一般に、かかる溶液中のエラストマーのような調製に有用な既知の溶媒は全てこれらの反応又は転化に使用できる。
本発明に使用する結合架橋硬化部位を持つ非機能性付加重合体をこれまで提供した後重合機能化技術は種々知られている。ヒドロキシル基は、ここで使用される硬化剤と架橋反応をする有用な官能基である。米国特許第4,118,427号は、ポリイソブチレン又はエチレン−プロピレンゴムのような高分子量の飽和炭化水素重合体をオゾン化し、続いてそのオゾン化物質を、例えば、ジブチル水酸化アルミニウムのような還元剤を使用して還元して、出発重合体よりも実質的に低分子量を有する上記ヒドロキシル含有液体プレポリマーを生成するヒドロキシル含有硬化性液体炭化水素プレポリマーを開示している。
A)機能化モノマー
ここで使用される硬化性皮膜形成重合体は、機能化コモノマーと一緒にエラストマー形成モノマーの共重合、又は官能基含有モノマー又は反応性化合物と重合体との反応によって生成できる。その組み込まれた反応性基は、その後ここに記載した硬化成分の反応によってその重合体を硬化する。その硬化法は、活性水素含有官能基又は共重合体又は該共重合体のペンダント上の対応する反応性官能基と架橋する活性水素反応性基と架橋剤との反応を利用する。遊離基付加共重合、アニオン付加重合、遊離基グラフト結合、複分解グラフト、及び加水分解グラフトなど種々の方法が技術的に知られている。その官能基含有重合体又は共重合体は、α−オレフィンエラストマー、ジエンエラストマー、水素化ジエンエラストマー、機能化フルオロエラストマー、架橋性α−オレフィン共重合体エラストマー、機能化アクリレート又はメタクリレート共重合体、及びエチレン−カルボキシレート、等のようなそれらの主成分を特徴とする重合体を含む。
ゴム状共重合体エラストマーの好適な例は、限定ではないが、アニオン重合オレフィンエラストマーを含む。アニオン重合オレフィンゴムの例は、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン単量体ゴム、ポリイソブチレン、又は「ブチルゴム」、又は共役ジエン(イソプレンなど)と任意に共重合し、任意に30重量%まで含有するイソオレフィンの他の重合体、又はα,β−エチレン不飽和ニトリル及び/又はスチレンコモノマー(スチレン及び/又はアルキル置換スチレンなど)、等を含む。特に望ましいエラストマーは、イソブチレン−イソプレン共重合体、イソブチレン−パラメチルスチレン共重合体、等を含む。
適当なペンダント活性水素官能基は、米国特許第4、987、200号に開示されている方法によってアミン−機能化エチレンプロピレンジエン単量体ゴム(EPDM)を生成する方法によって提供される。同様に、ヒドロキシル基で機能化された高分子量のイソブチレン重合体は、EPA325 997に記載されている方法を使用して製造できる。さらに、低レベルのハロゲン、典型的に0.5〜2.0モル%を含有する市販のハロゲン化イソブチレンをベースにした重合体は、アルキルアミン又はアミノアルコールと化合して、それぞれアミン又はヒドロキシル官能基を生成することができる。
1000〜200,000の重量平均分子量を有し、ヒドロキシル及び/又はアミン官能基を含有する機能化エラストマーは既知である。ヒロロキシを末端基とするポリイソブチレンは、通常、塩素を末端とするポリイソブチレンのデヒドロ塩素化、ヒドロ硼酸化及び酸化することによってカチオン重合イソブチレンの末端位置にヒドロキシル基を導入することによって調製される。イソブチレン単量体をカチオン重合することによって得られる塩素を末端とするポリイソブチレンは既知である(Faust and Kennedy in,“Living Carbocationic Polymerization:III.Demonstration of the Living Polymerization of Isobutylene,”Polym.Bull.15:317−23(1986)参照)。
リビング重合法は、米国特許第5,350,819号;第5,169,914号;及び第4,910,321号に記載されており、皮膜形成重合体の生成には望ましい技術である。リビング重合が、例えば、イソブチレンを使用して達成できる一般的な条件は、(1)第三級アルキルハロゲン化物、第三級アルキルエーテル、第三級アルキルエステル、等のような開始剤;(2)典型的にチタン、ホウ素又はアルミニウムのハロゲン化物からなるルイス酸共開始剤;(3)プロトン捕そく剤及び/又は電子供体;及び(4)溶媒の比誘電率がルイス酸及び既知のカチオン重合系及び単量体と一致する単量体の選択を考慮して選択される溶媒を含む。
末端機能性重合体
活性水素基又は活性水素基と反応性の基は、ここで有用な皮膜形成剤重合体の末端で組み込むことができる。米国特許第5,448,100号は、ルイス酸でイソブチレンの「イニファー」(開始剤−トランスファー剤)開始カルボカチオン重合、続いて硫酸アセチルで最終急冷及び蒸気ストリッピング又はメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、又はアセトンでの沈殿によって調製されるスルホン化テレケリック・ポリイソブチレンを開示している。その重合は、好適には塩素化溶媒中で生じることが望ましく、最適には、塩化メチレン、塩化メチル、又は炭素原子数が5〜10の脂肪族又は脂環式化合物のような溶媒の混合体中で生じるのがよい。ルイス酸は、例えば、三塩化ホウ素又は、四塩化チタン、又は他の金属ハロゲン化物(四塩化スズ、塩化アルミニウム、又はアルキルアルミニウムを含む)にすることができる。最終の急冷は、−90℃〜0℃の温度で生じることが望ましいが、最適には重合温度又は錯体の分解温度がよい。ポリイソシアナート:硫酸アセチルのモル比は1:1以上が望ましい。
ポリイソブチレンのような皮膜形成重合体は、ヒドロキシ及び/又はアルコキシ基をもつ末端シラン基を含有できる。これらは、第三級炭素-塩素基を含有するポリイソブチレン重合体のデヒドロハロゲン化、続くエチレン不飽和シランとの付加反応からなる既知の方法によって得ることができる。例えば、第三級炭素-塩素結合を有するクロロブチルゴムは、アルキルとミメチルシランと反応して不飽和基を有するポリイソブチレンを与え、次に下記の一般式のヒドロシラン化合物を使用した白金触媒での付加条件下で反応する:
Figure 2005520016
式中のRは、水素原子、炭素原子数が1〜20のアルキル基、炭素原子数が6〜20のアリール基、炭素原子数が7〜20のアリールアルキル基又は式(R’)SiO−−(式中の各R’は、別々に炭素原子数が1〜20の置換又は非置換炭化水素基を表す)、のトリオルガノシロキシ基である、各Xは別々にヒドロキシル基又は周知の加水分解性基を表す、aは0、1、2又は3である。或いは、高分子のヒドロシラン−末端シロキサンを使用できる。既知のヒドロシラン化合物は、トリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、フェニルジクロロシランのようなハロゲン化シラン;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、等のようなアルコキシシラン;メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシシラン、等のようなアクリロシラン;及びビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシラン、等のようなケトキシメートシランを含む。その方法は、例えば、特開平4−69659号、特開平7−108928号、特開昭63-254149号、特開昭64-22904号、及び日本特許2539445号公報に記載されている。
機能化水素化ジエン・エラストマー
皮膜形成重合体としてここで使用するのに適する機能化水素化ジエン共重合体は、好適には約50,000以上、さらに典型的には200,000〜500,000の分子量の溶媒可溶性重合体であって、10重量%以下の共役ジエン・セグメントを含有する。これらの重合体は、反応性末端基、機能性液体重合体、例えば、ATBN及びCTBNのような液体、機能化オリゴマーとは異なる。そのハロゲン化塗料重合体を調製する不飽和、機能化重合体は、一般に50〜85重量%の共役ジエン単量体単位、5〜50重量%の1つ以上の非共役、エチレン不飽和単量体単位、及び反応性架橋部位を有する1〜20重量%の機能性コモノマー又はグラフト結合化合物からなる。その好適な共役ジエン単量体単位は、1,3−ブタジェン単量体から誘導され、非共役、エチレン不飽和単量体単位は、不飽和アクリルエステル、メタクリルエステル、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルのようなニトリル、スチレン及びアルキルスチレンのようなモノビニル芳香族炭化水素、及びビニリデンコモノマーから選択される1つ以上のエチレン不飽和単量体から誘導される。ジビニルベンゼンのようなジビニル芳香族炭化水素、ジイソプロペニルベンゼンのようなジアルケニル芳香族炭化水素は存在しないのが望ましい。他のコモノマーは、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート又は、メタクリレート、ビニルピリジンのようなアルキル(メタ)アクリレート、及び酢酸ビニルのようなビニルエステルを含む。好適な機能性コモノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、及びマレイン酸のような不飽和カルボン酸及びそのエステルから選ぶ。機能化ジエンエラストマー皮膜形成剤は、熱伝導性粒子充てん塗料における許容される屈曲-割れ/屈曲-疲労耐性を提供するために-10℃以下、好適には-25℃以下でなければならない。
カルボキシル末端基は、ゴムオゾニドが生成され、過酸化物又は過酸を使用してアルデヒド末端基がカルボキシル基に酸化される鎖分断法によって−C−CH=CH−C−タイプの不飽和を含有するジエンエラストマー高重合体に形成できる。或いは、ゴムオゾニドのヒドロキシル末端基は、触媒水素化還元法又は金属水素化物又は、水素化ホウ素によって形成できる(例えば、英国特許第884,448号参照)。同様に、米国特許第4,118,427号は、ポリイソブチレン又はエチレン−プロピレンゴムのような高分子量の飽和炭化水素重合体をオゾン化し、次に、例えば、還元剤、好適にはジブチル水素化アルミニウムを使用してオゾン化物質を還元して出発の重合体よりも低分子量の上記ヒドロキシル−含有液体プレポリマーを生成することによる液体ヒドロキシル−含有硬化性液体炭化水素プレポリマーを開示している。メルカプトアルコール又はメルカプトカルボキシレート・グラフト化合物の組み込みによる皮膜形成重合体の改質は、本発明において有用な皮膜形成剤を与える。適当なヒドロキシメルカプタン及び/又はメルカプトカルボン酸エステルは、ヒドロキシルを含有する。HS−R−OH化合物(Rは線状、枝分れ又は環状C〜C36アルキル基であり、それは6まで或いはそれ以上のヒドロキシル基と任意に置換できる、又は窒素、酸素又は硫黄原子で中断できるものを含む。HS−(CHR−(C(O)OROH)(式中のR水素又はC〜Cアルキル基であり、Rは線状、枝分れ又は環状C〜C36アルキル基であり、それは任意に6まで或いはそれ以上のヒドロキシル基と置換できる、又は窒素、酸素又は硫黄原子で中断できる、−OHは第一級が望ましい、nは1〜5の整数であり、mは1〜2の整数である)で表されるようなメルカプトカルボキシレートが適する。
好適なヒドロキシメルカプタンは、メルカプトエタノール、1−メルカプト−3−プロパノール、1−メルカプト−4−ブタノール、α−メルカプト-ω-ヒドロキシオリゴエチレンオキシド、例えば、α−メルカプト−ω−ヒドロキシオクタエチレングリコール、又は対応するエチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリエーテルである。メルカプトエタノール及びα−メルカプト−ω−ヒドロキシオリゴエチレンオキシドが望ましい。ヒドロキシル基を含有する好適なメルカプトカルボン酸は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びN−メチルジエタノールアミントメルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸及びメルカプト酪酸とのエステルである。メルカプト酢酸及びメルカプトプロピオン酸の対応するエステルが特に望ましい。メルカプト化合物と反応するエラストマー皮膜形成剤ベースの重合体の適当なタイプは、イソブチレン、クロロプレン、ポリブタジエン、イソブチレン/イソプレン、ブタジエン/アクリロニトリル、ブタジエン−アクリレート共重合体、S−B共重合体、ブタジエン−ビニリデンクロリド−アクリレート・タイプの共重合体(但し、不飽和度は10%以下)を含む。メルカプト化合物を組み込む方法は、米国特許第6,252,008号に記載されており、ここでの機能性皮膜形成重合体としての使用に適する。そのゴムは、0.1〜5重重%の範囲内の結合ヒドロキシル基を含有する。米国特許第6,252,008号の方法に従って組み込んだヒドロキシル基を含有する溶液重合ジエンゴムの分子量は、5〜15%固体の希釈溶液が得られる範囲内にあり、10,000〜200,000
(ゲル透過クロマトグラフィー)のような噴霧可能、はけ塗り可能又は浸漬可能にすべきである。
OH基をここで使用する適当な皮膜形成重合体に組み込む他の既知方法がある、例えば、ホルムアルデヒドとの付加反応、水素化を伴う一酸化炭素との反応、及び加水分解を伴うヒドロホウ素化がある。エチレン不飽和基を含有するシランを使用する共重合が適当な方法である。代表的なシランコモノマーは、反応性ケイ素を有するビニルシラン又はアリルシランを含む。その例は、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、アリルトリクロロシラン、アリルメチルジクロロシラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルジメチルメトキシシラン、ジアリルジクロロシラン、ジアリルジメトキシシラン、γ−メタクリロオキシプロピルトリメトキシシラン、及びγ−メタクリロオキシプロピルメチルジメトキシシランを含む。
機能化ジエンエラストマーは、本発明の最適な皮膜形成剤の実施態様としてニトリル共重合体に関して以下に記載する。機能化ブタジエンアクリロニトリル共重合体は、低温柔軟性、油、燃料及び溶媒耐性、並びに良好な磨耗耐性及び耐水性のような有益な皮膜特性を与える。
本発明は、機能化水素化ニトリルゴム(HNBR)で最適に実施される。反応性官能価でのHNBRの機能化は、塗料組成物を架橋して、エラストマー基材に必須レベルの接着性を得る方法を与える。エラストマー基材への適切な接着がないと、皮膜は早期の屈曲−割れ及び/又は剥離を示す。HNBRの官能基は一般に活性水素基、エチレン不飽和基又は加水分解性基を含有するものとして分類できる。
HNBRの硬化は、前記架橋成分の添加、水分、熱(赤外線、加熱)への暴露、UV放射、又は電子線放射を介して行うことができる。反応性官能価に依存してジエン共重合体に組み込まれる。以下に挙げるいくつかの機能化HNBRの実施態様は、架橋剤を添加しないで自己硬化であって、全て、限定ではないが、ジニトロベンゼン,ZnO、γ−POM、フェノールレゾール、多官能アミン、ポリイソシアナート、ポリアクリレート、ジシアンジアミド、ジカルボキシイミド、及びホルムアルデヒド(又はUF,MF)樹脂のような機能化HNBRに添加される適当な架橋成分で硬化できる。
機能化HNBRは、技術的に既知の種々の方法で調製できる。官能基は、官能基含有コモノマーの使用、又はグラフト−結合性、官能基含有化合物の使用、及び複分解の使用、続く改質NBRの水素化により機能化を与える、又はメチロール化フェノールとNBRの反応、続いて改質NBRの水素化により機能化HNBRを与える反応によって組み込むことができる。
活性水素含有官能基を有する機能化HNBRは、硬化性輻射性塗料組成物における好適な架橋性皮膜形成剤である。そのNBRにおける不飽和基(すなわち、ビニル、ニトリル、オレフィン)の存在は、反応性官能価が結合して、さらに架橋、後重合体機能化、及びフラフト反応に使用される反応性部位を提供する。これらの反応性部位は、触媒又は非触媒化学を介して改質できる。かかる改質は、オレフィンの部位のエポキシ化によってエポキシドのようないくつかの数の活性水素官能基を導入できる。エポキシドは開環反応を介して官能基に容易に転化される。さらに、エポキシドは当業者が利用できる化学を使用して架橋性部位として役立つ。多くの他の官能基は、主鎖オレフィンの反応:ヒドロホルミ化(アルデヒド、アルコール、カルボン酸)、ヒドロカルボキシル化(カルボン酸)、ヒドロエステル化(エステル)、ヒドロシリル化(シラン)、ヒドロアミン化(アミン)、ハロゲン化(ハロゲン)、クロロスルホン化(塩素、スルホン酸)、ヒドロホウ素化(ボラン、アルコール、アミン)によって導入される。かかるトランスフォメーションは、Tremont(McGrath,M.P.;Sall,E.D.;Tremont,S.J.”Functionalization of Polymers by Metal-Mediated Processes,“Chem.Rev.1995,95,381)によって総括されている。NBRエラストマーのニトリル基も酸触媒化法におけるアルコールとの反応によってアミドに転化され、加水分解によってカルボン酸に転化される。
Figure 2005520016
架橋は、架橋成分の添加、水分、熱の付加,UV放射又は電子ビーム放射を介して行うことができる。HNBRに結合される反応性官能価及びその意図する用途に依存して、適当な架橋成分をジニトロソベンゼン、ZnO,γ−POM、レゾール、多官能性アミン、イソシアナート、アクリレート、及びジシャンジアミドのような機能化HNBRに添加できる。特に望ましい架橋成分は、エラストマー製品に良好な結合を得るのに技術的に知られている成分である。これらの成分は、DNB、ZnO、及びQDOを含み、広範囲のエラストマー材料への機能化HNBRの接着性を高めるために添加できる。
ジエンエラストマーに組み込む反応性官能価は、限定ではないが、フェノールOH、脂肪族OH、アミン、イソシアナート、エポキシ、アクリレート、シリルエーテル、シリルクロリド、無水物、マレイミド、及び前記官能基の中のDiels−Alderジエンフィルを含む。
適当な硬化成分及び硬化反応用助剤は、本発明のR.F.を硬化するために接着剤及び塗料の分野における先行文献及び特許において周知である。例えば、重合体の官能基がフェノールであるときには、イソシアナート、ジカルボキシイミド、ホルムアルデヒド源、及びレゾールがフェノール-機能化HNBRを架橋するのに有用である。同様に、アミン機能化HNBRは、例として、イソシアナート、ジカルボキシイミド、ホルムアルデヒド源、及びレゾールを使用して架橋できる。エポキシ機能化HNBRは、エポキシ接着剤及び塗料の技術において既知のように適当なアミン及びジシャンジアミン成分で架橋及び硬化できる。イソシアナート機能化HNBRは、それが水分又はアミン又はポリオールのような他の硬化剤の添加によって架橋又は硬化できるので特に関心がある。HNBRの部分としてイソシアナートの組み込みは、それが遊離単量体、したがって揮発性イソシアナートの量を下げ、健康及び安全性の問題を報告しているので特に望ましい。潜イソシアナート機能化HNBRは、アミン機能化HNBR(又はNBR)をジアリルカーボネートと反応させてウレタン機能化HNBR(又はNBR)与えることによって調製できる。ウレタンの熱割れは、イソシアナート機能化HNBR(又はNBR)を生成する(例えば、Kothandaraman,K、;Nasar,A.S.”The Thermal Dissociation of Phenol-Blocked Toluene Diisocyanate crosslinkers“,J.M.S.−Pure applied Chem.1995,A32,1009;Wicks,D.A.;Wicks,Z.W.”Blocked Isocyanates III:Part A.Mechanisms and chemistry“,Progess in Organic Coatings 1999,36,148;Mohanty, S.;Krishnamurti,N.”Synthesis and thermal Debloking of Blocked Diisocyanate Adducts“,Eu.Polm.J.1998,34,77を参照)。マレイミド機能化HNBRは、遊離基開始剤の添加又はミカエル付加反応によって架橋できる。マレイミドは既知の架橋剤である。アクリレート機能化HNBRは、遊離基、UV及び電子ビーム硬化の両方ができる。無水物官能価は、アミン及び無水物-エポキシ接着剤の技術で記載されている成分を使用して硬化できる。シリルエーテル及びクロロシランは、室温での水分−硬化の実施態様に利用できる。ディールスーアルダー付加物は自己硬化又は複分解型の触媒の添加による。
皮膜形成エラストマーに官能基を導入する前記グラフト法の詳細例は、多官能性アクリレート、マレイン酸ポリブタジエン、及び二官能性アクリレートの金属塩のような多官能性グラフと結合性材料での溶融皮膜形成エラストマーの溶融加工である。例えば、EPDMのようなオレフィンエラストマーは、2段ロールで酸化亜鉛のような酸捕捉剤5部、ステアリン酸1部、酸化防止剤、及び過酸化物と共に混錬し、続いてトリメチロールプロパントリアクリレート、マレイン酸液体ポリブタジエン又はジアクリル酸亜鉛のような多エチレン不飽和化合物5〜10部をフラックスロールに添加する。
機能化HNBRは、複分解、続く改質NBRの水素化をして機能化HNBRを与えることによって調製できる、及び(2)メチロール化フェノールとNBRの反応、続く改質NBRの水素化によって機能化HNBRを与える。
カルボキシ、無水物、ヒドロキシ官能価のような反応性ペンダント官能基を導入する新規の方法は、以下に記載する:
ここで使用できる適当な不飽和皮膜形成重合体、特にNBRの直接機能化は、オレフィン複分解化学を介して達成される。オレフィンC=C二重結合は触媒及び単量体と反応する。そのオレフィン複分解触媒は、ニトリル官能基の存在下で複分解反応を触媒できなければならない。その単量体は、オレフィン複分解反応(例えば、開環複分解重合「ROMP」、クロス−複分解、開環−クロス複分解、及びアルリルジエン複分解重合「ADET」を行うことができるシクロオレフィン、オレフィン、又はα、ω−ジエンにすることができる。これらの単量体は、官能価を有する基(例えば、カルボン酸、アミド、エステル、無水物、エポキシ、イソシアナート、シリル、ハロゲン、ディールス−アルダー・ジエン及びジエノフィル、等)で誘導されて硬化皮膜の二次架橋反応用の硬化部位を与える、又はその重合体に新しい性質を与える。動力学的に、複分解触媒は最初にビニルC=C結合を攻撃するようであるが、HNBR共重合体における低レベルが主鎖C=C二重結合で拮抗して攻撃する。かかる主鎖不飽和への攻撃はNBRの分子量の低下をもたらすらしいが、かかるプロセスの程度は触媒レベルに対する高NBRの使用によって最少にできる。例えば、前記触媒水素化を用いた改質NBRの低下後、反応性改質HNBR重合体が得られる。その重合体は、水分、選択した硬化剤、又は外部エネルギー源(UV又は電子ビーム)を使用して架橋できる。複分解触媒の特に望ましい利点は、水又は溶媒中の穏やかな条件下で反応性官能価をNBRに導入するユニークな手段である。そのNBRラテックスさえも複分解触媒を介してラテックスを不安定にすることなく反応性官能価で改質できる。この特徴は、溶液において又は水性分散液として種々の商的に周知のNBR重合体の機能化を可能にする、そしてラテックス(水性重合体)は水素化されて機能化HNBRを生じる。
水素化プロトン性基を末端基とするジエン重合体
水素化ヒドロキシ又はカルボキシを末端基とするジエン重合体は、単独、又は別の高分子量(10,000Mn以上)の皮膜形成重合体との混合体も本発明の輻射性塗料に使用される硬化性皮膜形成剤として適する。実質的に飽和したポリヒドロキシル化ポリジエン重合体は既知であって商的に入手できる。これらは、ブタジエン又はイソプレンのようなアニオン重合共役ジエン炭化水素を表し、リチウム開始剤であってOH基を末端基としている。そのプロセスの工程は、米国特許第4,039,593号;Re.27,145号;及び5,376,745号に記載されているように既知である、それらは全てポリヒドロキシル化ポリジエン重合体の開示のために引用してここに記載する。かかる重合体は2モルのsec−ブチルリチウムと1モルのジイソプロピルベンゼンとの反応によって生成される化合物のようなジリチウム開始剤で作られてきた。かかるブタジエンの重合は、90重量%のシクロヘキサンと10重量%のジエチルエーテルからなる溶媒中で実施されてきた。ジ−開始剤:単量体のモル比がその重合体の分子量を決める。その重合体は、2モルのエチレンオキシドをキャッピングし、2モルのメタノールを末端基として、ジヒドロキシポリブタジエンを与えている。そのヒドロキシル化ポリジエン重合体は水素化され、その炭素-炭素の二重結合の実質的に全てが飽和されている。水素化は、当業者によってラネーニッケル、白金などの貴金属、可溶性遷移金属のような触媒及び米国特許第5,039,755号におけるようなチタン触媒の存在下での水素化を含む確立された方法によって実施されてきた。適当なポリヒドロキシル化ポリジエンは、種々の商品名で市販されている。水素化ヒドロキシル化ブタジエン重合体とのブレンドに適当な高分子量の重合体は限定されず、例えば、上記カルボキシ改質塩素化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、エピクロロヒドリンの重合体、エチレン−アクリル共重合体、SBR、SBS、ニトリルゴム(NBR)、SIBS、EPDM、EPM、ポリアクリレート、ハロゲン化ポリイソブチレン、及びポリプロピレンオキシド、等を含み、それらは既知である。液体水素化ポリブタジエン:高分子量の皮膜形成剤の重量比率は、合計の不飽和%が全体の10%以下であるように限定される。したがって、水素化ポリジエンポリオールの混合体がSBR、NBR、等のような不飽和高分子で作られる場合、不飽和重合体の割合は全体の飽和度を少なくとも90%に維持するように限定される。改質塩素化ポリオレフィンは酸又は無水物基で改質されるものを含むことができる。改質塩素化ポリオレフィンのいくつかの例が、米国特許第4,997,882号(第1欄26行〜第4欄63行);第5,319,032号(第1欄53行〜第2欄68行);及び第5,397,602号(第1欄53行〜第2欄68行)に記載されている。その塩素化ポリオレフィンは、好適には出発のポリオレフィンの重量を基準にして約10〜40重量%、さらに好適には約10〜30重量%の塩素含量を有することが望ましい。改質塩素化ポリオレフィンの適当な例は、ポリオレフィンの重量を基準にして約10〜30重量%の塩素含量を有し(それはアミンで中和されない)、約50〜100の範囲内の酸価を有する改質塩素化ポリオレフィンである。
水素化ブロック共重合体
本発明に従って適応できる適当な皮膜形成剤は、水素化スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、水素化スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体であって、それらは塩素化ポリエチレンに採用した上記方法によって改質され、硬化剤との相互作用のためにブロック共重合体に硬化官能価を提供する。カルボキシル基を含有するいくつかのエラストマーブロック共重合体が市販されている。不飽和を含むそれらのブロック共重合体は、ここに引用した方法を含む既知の水素化法にしたがって水素化できる。
フェノール官能性エラストマー
フェノール官能価でのHNBRの機能化は、メチロール化フェノールとNBRの混合、続くフェノール改質NBR中間体の水素化によって実施できる。メチロール化フェノールは、次の文献に報告されているような種々の化学反応によってNBR及びNBR共重合体と共有結合を形成できる:A.Knop and L.Pilato,“Phenolic Resins Chemistry and Applications and Performance”Springer−Verlag,New York 1985,Chapter 19pg 288−297.
種々の既知イソシアナート−反応性官能基は、機能化エラストマー皮膜形成重合体に導入できる。前記カルボキシ−官能性、ヒドロキシ−官能性及びアミン官能性エラストマーは最も容易に適応できる。カルボキシ−官能性コモノマーのような官能性コモノマーは、カルボキシル化水素化ニトリルゴムの共重合体の生成に容易に適応できる。本発明のために、機能化水素化ニトリルゴムは、少なくとも1つのジエン単量体、ニトリル単量体、及び官能基又はその組合せを含有するコモノマー又はグラフト結合化合物からなる重合体と定義できる。略語HNBRをここで使用するとき、その用語は特に断らない限り1,3ブタジエン以外のジエン単量体、及びアクリロニトリル以外のコモノマーを含むゴムを意味する。付加単量体はジエン単量体と一緒に重合、又はジエン単量体にグラフトして機能化HNBRを生成することを認めることも重要である。その付加単量体は、例えば、少なくとも1つの官能基を提供して架橋を促進することができる。
フェノール官能価でHNBRの機能化は、不飽和未水素化重合体、又は部分的水素化XHNBR重合体(80〜97%の水素化レベル)で熱及び任意に適当なルイス酸による触媒下でメチロールフェノール又はエーテル誘導体の付加によって実施できる。エーテルブロッキング基をメチロールフェノール化合物に提供して後反応水素化の容易さを促進することが望ましい。付加はエステルの生成、又はアリル部位における前記付加によってニトリル又はカルボキシル基を介してできる。フェノール基を有するエチレン不飽和化合物の複分解反応は溶媒又は水中で行うことが望ましい。また、エチレン含有メチロール化フェノールエーテル又はフェノールは、NBRで複分解し、次に水素化される。フェノール機能化NBRは次に水素化される。メチロール化反応は、ホルムアルデヒドとフェノール官能性NBR又はHNBRを使用して行ない、NBR又はHNBRにメチロール化フェノール官能価を発生させることができる。メチロール化フェノールは、文献に報告されているように種々の化学反応によってNBR及びNBR共重合体と共有結合を形成できる(A.Knop and L.Pilato,”Phenolic Resins Chemistry and Applications and Performance“Springer-Verlag,New York 198,Chapter 19,pg.288−297参照)。次の構造図は代表的なフェノール含有化合物での機能化を説明する:
Figure 2005520016
いずれのメチロール化フェノールもNBRと組み合わせることができるが、モノメチロール化フェノールが特に望ましい。モノメチロール化フェノールとNBRとの組合せは、安定なフェノール機能化NBR生成物を生じる。技術的に既知の方法(例えば、触媒水素化)に従ってフェノール改質NBRの水素化後、安定なフェノール改質HNBR共重合体が得られるフェノール機能化HNBR共重合体は、ジカルボキシイミド、イソシアナート、及びホルムアルデヒド源(パラホルマルデヒド,γ−POM、ヘキサメチレンアミン、フェノールレゾール又はエーテル化フェノール)から選択したものを含むフェノール樹脂用の種々の周知架橋剤で架橋させることができる。
メチロール化フェノール機能化ニトリルゴム(NBR)又はハロゲン化変種(HBNR)は、技術的に既知の方法によって調製できる。フェノール機能化NBR/HBNRは、モノメチロール化フェノール又は不飽和NBRと不飽和単量体を含む複分解によって調製できる。複分解によって調製されるメチロール化フェノール機能化NBR/HBNRは、メチロール化フェノール単量体とNBRを利用する。これらの材料は、本発明に従った塗料のみならずエラストマー-金属接着剤、自動付着材料、RFL浸漬、及びユニークな硬化、皮膜形成、金属接着性及び相溶性を利用する反応性強化剤(例えば、エポキシ接着剤)の成分としても有用である。メチロール化フェノール機能化NBR/HBNRは、自己硬化(すなわち、外部の硬化剤無しに)できる。メチロール化フェノール機能化NBR/HBNRの誘導体は、フェノールノボラック、活性水素、活性水素含有架橋剤及びゴム/エラストマー強化剤のような塗料成分で硬化できる。メチロール化フェノール機能性HBNRはゴム用の既知の加硫剤と使用できる。その加硫反応は、メチロール化フェノールの熱又は触媒活性化によって生じるキノンメチド又はベンジルカルベニウムの生成に基づく。キノンメチド中間体はアリル水素の引抜きによって反応する。また、メチロール化フェノールは、基材における不飽和重合体と反応する酸性触媒化条件下で反応性ベンジルカルベニウムイオンを発生する。
HNBRの反応性官能基がフェノールのときには、イソシアナート、ジカルボキシイミド、ホルムアルデヒド源、及びレゾール硬化剤がフェノール-機能化HNBRをエラストマー基材に架橋するのに有用である。同様に、アミン−機能化HNBRは、例えば、イソシアナート又はジカルボキシイミド、ホルムアルデヒド源、及び/又はレゾールを使用して架橋できる。エポキシ-機能化HNBRは、エポキシ接着剤の技術で周知の既知硬化剤、例えば、アミン、アミドアミン、及び/又はジシャンジアミドで架橋及び硬化できる。
イソシアナート−機能化HNBRは、水分又はアミン又はポリオールのような他の硬化剤の添加によって架橋又は硬化できる。HNBRの部分としてイソシアナートの導入は、遊離単量体、したがって揮発性イソシアナートの量及びその健康及び安全性の問題を低減させるので特に望ましい。マレイミド機能化HNBRは、遊離基剤の添加又はマイケル付加反応によって架橋できる。エチレン不飽和アクリレート−機能化HNBRは、遊離基、UV及び電子ビーム硬化の両方ができる。無水物機能化HNBRは、アミン及び無水物−エポキシ接着剤に記載されている成分を使用して硬化できる。シリルエーテル及び塩化物は湿分硬化である。ディールス−アルダー付加物は自己硬化又は既知複分解触媒による。
少なくとも90%飽和を有するエチレン性不飽和ニトリル−共役ジエンゴムを提供するために、そのニトリルゴムは通常の手段で水素化する。一般に、限定ではないが溶液水素化及び酸化/還元水素化を含む多数の既知水素化法のいずれも利用できる。水素化はゴムの不飽和結合の少なくとも90%を飽和さすのに役立つ。飽和度が90%以下のとき、ゴムの耐熱性は低い。ゴムの好適な飽和度は95〜99.99%である。
さらに水素化されるカルボキシル化アクリロニトリル−ブタジエン共重合体の調製に有用な好適な共役ジエン単量体は、約4〜10の炭素原子を有するジエンを含む周知の共役ジエン、例えば、限定ではないが1,3−ブタジエン;2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン;1,3−ペンタジエン;1,3−ヘキサジエン;1,3−ヘプタジエン;ピペリレン;及びイソプレン(1,3−ブタジエンが現在のところのぞましい)のいずれにもできる。
カルボキシル化アクリロニトリル−ジエン共重合体を生成するために共重合される不飽和ニトリル単量体は典型的に次式に対応する:
Figure 2005520016
式中の各Aは水素又は炭素原子数が1〜約10のヒドロカルビル基である。A基の例は、アルキル及びシクロアルキル、例えば、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、オクチル、デシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、等、及びフェニル、トリル、キシリル、エチルフェニル、t−ブチルフェニル、等、のようなアリールを含む。アクリロニトリル及びメタクリロニトリルが現在のところ好適な不飽和ニトリルである。
本発明のHNBRは、HNBRの主鎖中に重合される官能基含有単量体、又はHNBRにグラフトされている官能基含有化合物、又はそれらの混合物も含む。
カルボキシ基含有単量体は、本発明に使用される皮膜形成エラストマーに任意に使用される。カルボキシ基は、アクリル酸、メタクリル酸及びクロトン酸のような炭素原子数が3〜5のα,β−不飽和モノカルボン酸単量体及び/又は限定ではないが、炭素原子数が4〜5又は6のα,β−不飽和ジカルボン酸、例えば、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸及びイタコン酸、及びこれらの無水物によって提供できる。結合した不飽和カルボン酸は、共重合体の約1〜10重量%の量で存在する、この量は共役ジオレフィンの対応する量を置換する。その単量体は不飽和モノ-又はジ-カルボン酸誘導体(例えば、エステル、アミド、等)が望ましい。カルボキシル基含有単量体の機能は架橋部位として役立ち、接着の促進を含む。
さらに、他の官能性コモノマーはHNBR共重合体の主鎖に共重合される。ニトリル単量体及び共役ジエン単量体と共重合できる官能性エチレン性不飽和単量体の例は、ヒドラジル基含有エチレン不飽和単量体、アミノ基含有エチレン不飽和単量体、チオール基含有不飽和エチレン不飽和単量体、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸及びマレイン酸及びそれらの塩類)、例えば、メチルアクリレート及びブチルアクリレートのような種々のアクリレートのような不飽和カルボン酸のアルキルエステル;メトキシアクリレート、エトキリアクリレート、メトキシエチルアクリレート、アクリルアミド、及びメタクリルアミドのような不飽和カルボン酸のアルコキシアルキルである。
また、官能性コモノマーとして、種々のクラスの単量体、例えば、N,N−二置換−アミノアルキルアクリレート;N,N−二置換−アミノアルキルメタアクリレート;N,N−二置換−アミノアルキルアクリアミド;N,N−二置換−アミノアルキルメタアクリアミド;ヒドロキシル−置換−アルキルアクリレート及びヒドロキシル−置換−アルキルメタアクリレート、N−置換メチロールアクリルアミド、N,N´−ジメチロールアクリルアミド及びN−エトキシメチロールアクリルアミドのようなN−アルキロール置換アクッリルアミド;N−メチロールメタクリルアミド、N−置換メタクリルアミド、N,N´−ジメチロールメタクリルアミド及びN−エトキシメチルメタクリルアミドのようなN−置換メタクリルアミド(特に遊離基開始共重合が炭素原子が12〜16で3つの第三級炭素原子を有するアルキルチオール化合物の存在下で生じるもの)である。
ヒドロキシ置換−アルキルアクリレート及びヒドロキシ置換−アルキルアクリレートのコモノマーの特定例として、ヒドロキシメチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−フォノキシ−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート及び3−フォノキシ−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレートを挙げることができる。これらの中で、ヒドロキシメチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートが望ましい。
そのNBR共重合体は、当業者の周知の方法によって遊離基開始剤の存在下で前記例示の共役ジエン、不飽和ニトリル、及び不飽和官能基含有コモノマーのいずれかの反応によって重合される。適当な遊離基開始剤は、この開示の範囲を超える、そして典型的には、有機酸化物、過酸化物、ヒドロペルオキシド、及びアゾ化合物、等、例えば、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、クメンヒドロペルオキシド、ジ-t-過酸化ブチル、アルカリドール、過酸化アセチル、t−ブチルヒドロペルオキシド、トリメチルアミンオキシド、ジメチルアニリンオキシド、ペル酢酸、ニトレート、クロレート、ペルクロレート、アゾビスイソブチロニトリル、等である。
ニトリルゴムの水素化は技術的にかつ文献に知られている。例えば、好適な市販のX−HNBR(カルボキシル化−HNBR)は、カルボキシル化ニトリル−ジエン共重合体から作られ、2工程で水素化される。NBRにおける1,2−ビニル−共役ブタジエン単位のC−C二重結合は極めて迅速に水素化されて、1,4−シス共役単位となる。1,4−トランス共役ブタジエン単位は比較的にゆっくり水素化される。水素化に使用されるNBR生成物は1,4−共役トランス共役二重結合の際立った割合によって区別される。
既知の2段階水素化法において、炭素−炭素二重結合が最初に還元されて、炭素−窒素結合の還元が続く。アクリロニトリル−ブタジエン共重合体を水素化する他の技術は、例えば、米国特許第4,581,417号;第4,631,315号;及び第4,795,788号に開示されている。
部分的又は完全水素化ニトリルゴム(HNBR)は、2,3の明細書に記載されている(例えば、DE−OS No.(ドイツ公告明細書)2,539,132;3,329,973;3,046,008及び3,046,251にも開示されている。
X−HNBRラテックスの水素化は既知の通常の方法で実施できる。アニオン界面活性剤を使用して従来のように作られるカルボキシル化NBRラテックスは、(1)酸素、空気及びヒドロペルオキシドからなる群から選択される酸化剤;(2)ヒドラジン及びその水和物から選択される還元剤;及び金属イオン活性剤と混合し;そしてその混合物を0℃〜反応混合物の還流温度に加熱する。この技術は米国特許第4,452,950号に教示されている。
最適のアクリロニトリル−ブタジエン共重合体は、最終製品が約1〜10モル%、好適には約1〜5モル%の不飽和レベルを有するように水素化される。
適当なカルボキシレート水素化ニトリルゴム(X−HNBR)は、Bayer社によって商品名「Therban」、例えばTherban KA8889で製造される。X−HNBRは、好適には約50%以下、さらに好適には3〜40%、最適には約8〜30%のヨウ素価を有する。
前記方法によって提供される皮膜形成剤の架橋剤−反応性官能基は、水素化の前又は後に提供できる。官能基を有する不飽和化合物の例として、官能基を有するビニル化合物及び官能基を有するシクロオレフィンを挙げることができる。グラフト改質法による官能基の導入は、有機化酸化物の存在下でHNBRと官能基含有不飽和化合物との反応によって実施できる。官能基含有不飽和化合物に特別な限定はない。エポキシ基含有不飽和化合物、カルボキシル基含有不飽和化合物、ヒドロキシル基含有不飽和化合物、シリル基含有不飽和化合物、不飽和有機ケイ素化合物、等を架橋密度及び、低改質率での基材への接着性の理由で挙げる。
エポキシ基含有不飽和化合物又は、エポキシ基含有シクロオレフィンは、グリシジルアクリレート、グリシジルメタアクリレート及びグリシジルp−スチリル−カルボキシレートのような不飽和カルボン酸のグリシジルエステル;エンド−シス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸およびエンド−シス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2−メチル−2,3−ジカルボン酸のような不飽和ポリカルボン酸のモノ−又はポリグリシジルエステル;アリルグリシジルエーテル、2−メチル−アリル−グリシジルエーテル,O-アリルフェノールノグリシジルエーテル、m−アリルフェノールのグリシジルエーテル及びp−アリルフェノールのグリシジルエーテルのような不飽和グリシジルエーテル;及び2−(ビニルフェニル)エチレンオキシド、2−(p−ビニルフェニル)エチレンオキシド、2−(o−アリルフェニル)エチレンオキシド、2−(p−アリルフェニル)エチレンオキシド、2−(p−アリルフェニル)プロピレンオキシド、p−グリシジルスチレン、3,4−エポキシ−1−ブテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテン、3,4−エポキシ−ペンテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ペンテン、5,6−エポキシ−1−ヘキセン、ビニルシクロヘキセンモノオキシド及びアリル−2,3−エポキシシクロペンチルエーテルを含む。これらのエポキシ基含有不飽和化合物は単独又は組み合わせて使用される。
カルボキシル基含有す飽和化合物の例としては、日本特開平5-271356号に記載されている化合物、例えば、アクリル酸、メタクリル酸及びα−エチルアクリル酸のような不飽和カルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、エンド−シス−ビシクロ−[2.2.1]ヘプト−5−エン2,3-ジカルボン酸及びメチル−エンド−シス−ビシクロ−[2.2.1]ヘプト−5−エン2,3-ジカルボン酸のような不飽和ジカルボン酸を挙げることができる。さらに不飽和カルボン酸誘導体の例としては、不飽和カルボン酸の無水物、エステル、ハライド、アミド及びイミドを挙げることができる。その特定例は、無水マレイン酸、無水クロロマレイン酸、無水ブテンコハク酸、無水テトラヒドロフタル酸及び無水シトラコン酸のような無水酸;マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル及びマレイン酸グリシジルのようなエステルを含む。上記の不飽和ジカルボン酸及びその無水物が、グラフと反応によって官能基の導入が容易であるという理由で望ましい、無水マレイン酸及び無水イタコン酸が特に望ましい。
皮膜形成重合体に導入するヒドロキシル基含有不飽和化合物の例は、アリルアルコール、2−アリル−6−メトキシフェノール、4−アルコキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、3−アルコキシ−1,2−プロパンジオール、2−アリルジフェノール、3−ブテン−1−オール、4−ブテン−1−オール及び5−ヘキセン−1−オールを含む。皮膜形成重合体に導入するシリル基含有不飽和化合物の例は、クロロジメチルビニルシラン、トリメチルシリルアセチレン、5−トリメチルシリル−1,3−シクロペンタジエン、3−トリメチルシリルアリルアルコール、トリメチルシリルメタクリレート、1−トリメチルシリルオキシ−1,3−ブタジエン、1−トリメチルシリルオキシシクロペンテン、2-トリメチルシリルオキシエチルメタクリレート、2−トリメチルシリルオキシフラン、2−トリメチルシリルオキシプロペン、アリルオキシ−t−ブチルジメチルシラン及びアリルオキシメチルシランを含む。
導入する不飽和有機ケイ素化合物の例は、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、トリス(メトキシエトキシ)ビニルシランのようなトリスアルコキシビニルシランを含む。かかる不飽和有機ケイ素化合物におけるアルコキシ基はシラノール基に加水分解する。
不飽和スルホン酸又はリンエステル基の例は、2−(メタ)アクリルアミド−メチル−1−プロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−スルホエチル(メタ)アクリレート、及び2−ホスホエチル(メタ)アクリレートを含む。皮膜形成重合体として0℃以下のTを有する種々のビニル−アクリレート、アクリレート又は他のフレキシブル重合体に導入されるこれらのコモノマーは、エポキシ樹脂、イソシアナート、カルボジイミド、アミノ樹脂、アミノシラン、及び他の酸性の基の存在下で硬化する。少なくとも約2モル%硫黄及び/又はリン含有酸基を有して5〜100、好適には10〜80、最適には10〜30の酸価を示すフレキシブル、低Tコモノマーは、本発明に従った有用な皮膜形成剤である。
本発明によるグラフト改質HNBRは、官能基を有する前記エチレン不飽和化合物の1つとラジカルの発生下でHNBRとをグラフト反応させることによって得られる。ラジカルを発生させる方法として、(1)有機化酸化物を使用する方法、(2)光誘導ラジカル発生剤を使用する方法、(3)エネルギー光線の照射法、及び(4)加熱法を挙げることができる。
(1)有機過酸化物を使用する方法:有機過酸化物としては、例えば、有機過酸化物、有機過酸エステル、等を使用することが望ましい。かかる有機過酸化物の特定例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ジクミル、過酸化ジ−t−ブチル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ペルオキシドベンゾエイト)ヘキシン−3、1,4−ビス(t−ブチルペルオキシイソブロピル)ベンゼン、過酸化ラウロイル、t−ブチルペルアセテート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシド)ヘキシン−3,2,5−ジメチル−2,5-ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、t−ブチルペルベンゾエイト、t−ブチルペルフェニルアセテート、t−ブチルペルイソブチレート、t−ブチルペル−s−オクトエイト、t−ブチルペルピバレート、クミルペルピバレート、及びt−ブチルペルジエチルアセテートを挙げることができる。本発明において、アゾ化合物も有機過酸化物として使用できる。アゾ化合物の特定例として、アゾビスイソブチロニトリル及びジメチルアゾイソブチラートを挙げることができる。これらの中で、過酸化ベンゾイル及び過酸化ジアルキル、例えば、過酸化ジクミル、ジ−t−過酸化ブチル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(1,4−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンt−ブチルペルオキシド)、ジ−t-過酸化ブチル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシド)ヘキシン−3,2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン及び1,4−ビス(t−ブチルペルオキシイソブロピル)ベンゼンが好適に使用される。
これらの有機化酸化物は単独又は組み合わせて使用される。使用する有機過酸化物の割合は、一般に未改質HNBRの100重量部当り0.001〜約10重量部、好適には約0.01〜5重量部、最適には約0.1〜2.5重量部の範囲内である。有機過酸化物の割合がこの範囲内にあるときには、官能基含有不飽和化合物の反応速度及び得られる官能基含有重合体の種々の性質は高レベルで相互にバランスする。したがってかかる範囲内の有機過酸化物を使用することが望ましい。
そのグラフト改質反応に特に限定はなく、その反応は技術的に既知の方法に従って実施できる。グラフト反応は、一般に400℃までの温度、好適には60〜350℃の温度で行うことができる。その反応時間は、一般に1分〜24時間の範囲内、好適には30分〜10時間の範囲内である。その反応完了後、メタノールのような溶媒をその反応系に多量に添加して生成した重合体を析出させる、そしてその重合体はろ過によって収集し、洗浄し、次に減圧下で乾燥する。
(2)光誘導ラジカル発生剤を使用する方法:光誘導ラジカル発生剤を使用する方法は、光誘導ラジカル発生剤の添加後に得られた混合物を紫外線に当ててラジカルを発生させる方法であって、従来の既知方法を使用できる。その光誘導ラジカル発生剤は、紫外光の照射によって活性化される限りいずれの物質でもよい。その特定例は、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトイン、ブチロイン、トルオイン、ベンジル、ベンゾフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、p−イソプロピル、α−ヒドキシイソブチルフェノン、α−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4−ビス(ジメチルアミノフェノン)及び1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシムのようなカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド及びテトラメチルチウラムジスルフィドのような硫黄化合物;アゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリルのようなアゾ化合物;過酸化ベンゾイル及びジ(t−ブチル)過酸化物のような過酸化物化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキシドのようなアシルホスフィン酸化物を含む。使用する光誘導ラジカル発生剤の割合は、一般に0.001〜約10重量部、好適には約0.01〜5重量部、最適には約0.1〜2.5重量部の範囲内である。
(3)照射法:エネルギー光線の照射法は公的に既知の方法であって、α-線,βー線及びγー線のような活性エネルギー線を照射してラジカルを発生させる。特に、効率、実用性、及び収益性の観点から紫外線を使用することが望ましい。
[4]加熱方法:加熱によるラジカル発生法は、100〜390℃の温度範囲で加熱することによって行なう。既知の溶液法、及び溶融及び混練法の両方を使用する。これらの中で、加熱時にせん断応力が付加される押出機を使用する溶融及び混練法が反応効率の点から望ましい。
皮膜形成重合体に官能基を導入する方法に特に限定はない。その例は、(a)不飽和結合の酸化による方法、(b)不飽和結合に対して分子に少なくとも1つの官能基を含有する化合物の付加反応による前記方法、(c)エポキリ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基を導入する前記方法、又はNBR又はHNBRのオレフィン結合と不飽和、好適にはモノ不飽和、カルボン酸反応体との前記反応、及びリビングカチオン開始重合体への末端基付加を含む。また、その重合体は、塩素又は臭素含有化合物を使用してハロゲン化できる。そのハロゲン化重合体は、次にモノ不飽和カルボン酸と反応することができる。その重合体及びモノ不飽和カルボン酸反応体は高温で接触させて、前記熱「エン」反応を生じさせることもできる。また、モノ不飽和カルボン酸は遊離基誘導グラフトによって重合体と反応させることができる。本発明の機能化エラストマーは、有効量の少なくとも1つの酸性アルキル化触媒の存在下でヒドロキシ芳香族化合物との接触によって機能化させることができる。そのアルキル化ヒドロキシ芳香族化合物は、次にさらに反応させて、アルデヒド及びアミン試薬とのマンニッヒ塩基縮合によって誘導体を生成してマンニッヒ塩基縮合を与える。重合体を機能化するさらに別の手段において、その重合体は、コッホ反応条件下で酸触媒の存在下で一酸化炭素と接触して、カルボン酸基と置換した重合体を生じる。上記機能化法に加えて、本発明の重合体は、空気酸化、オゾン分解、ヒドロホルミル化、エポキシ化及びクロロアミン化の方法、又は他の方法(例えば、特開平6−172423号)によって機能化できる。
フルオロエラストマー皮膜形成剤
ここで有用な皮膜形成重合体としてのフルオロカーボンエラストマー(フルオロエラストマー)は、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンを含む炭化水素から誘導され、多数の供給者から商的に入手できる。種々のタイプのフルオロエラストマーの詳細な検討は、題名「Rubber Chemistry and Technology」(Volume 46,pp.619〜652)の雑誌(1973年7月発行)に見られるR.G.Arnold,A.L.Barney and D.C.Thompsonによる論文に含まれている。フルオロエラストマーは、フルオロエラストマーに応力を加えて、100%伸びを与える際に塑性変形が生じるか否かによって主に熱可塑性フルオロポリマーから区別される。フッ素樹脂は、100%伸びで変形する、そして本発明による弾性基材用の塗料材料としては不適当である。
ここで使用される代表的なフルオロエラストマーは、1,1-ジヒドロペルフルオロブチルアクリレート;フッ化ビニリデン及びクロロトリフルオロエチレン;フッ化ビニリデン及びヘキサフルオロプロピレン;フッ化ビニリデン及びヘキサフルオロプロピレン;フッ化ビニリデン及びヒドロペンタフルオロプロピレン;テトラフルオロエチレン及びプロピレンの共重合体;及びフッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン及びテトラフルオロエチレン;フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン及びプロピレン;フッ化ビニリデン及びヒドロペンタフルオロプロピレン及びテトラフルオロエチレンのターポリマーを含む1つ以上のフッ化単量体から誘導される重合体を含む。本発明によって改質される最適のフルオロエラストマーは、フッ化ビニリデン及びヘキサフルオロプロピレンの共重合体、又はフッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン及びテトラフルオロエチレンのターポリマーのような名称Vitonで商的に入手できる。他の適当なフルオロエラストマーはDyneon社から商品名FLORELで、及びAusimont社から商品名TECHNIFLONで入手できる。
ここで利用されるグラフト−機能化フルオロエラストマー実施態様の皮膜形成剤は、フルオロエラストマー重合体と、フルオロエラストマーに共有結合するグラフト結合基及び硬化剤の反応性基の1つにボンド形成をする少なくとも1つの活性水素−含有基、例えば、ヒドロキシル、チオール、又はカルボキシル基を含有するグラフト剤との反応生成物である。そのグラフト改質フルオロエラストマーは、エラストマー基材を塗布する時間において混合物の可使時間内に混合物における硬化剤と混合される。
フルオロエラストマー用のグラフト剤は1つのグラフト−結合基及び1つの活性水素−含有基を含有する。好適なグラフト剤は第一級アミン基及び1つの活性水素−含有基を含有する。例は、ヒドロキシアミン、(RNCHCHNCOのようなアミノイソシアナート(式中のRは、例えば、水素又はヒドロカルビル基である)、ヒドロキシアルキルアミン、アミノカルボキシレート、アミノシラン、アミノシラノール、アミノチオール、等を含む。グラフト−結合基として第一級アミンを含有しない他の適当なグラフト剤は、メルカプトアルコール及びメルカプトシラノール、メルカプトチオール、等のようなメルカプトヒドロキシである。好適なグラフト剤は比較的中位の温度(<60℃)でフルオロエラストマーにグラフトする、そして単量体、オリゴマー又は重合体にすることができ、少なくとも1つの活性水素含有基及び1を超えない第一級アミン基を含有するが、任意に第二級又は第三級のアミン基又はフルオロエラストマーをグラフト結合及び架橋できない他の基を含有できる。グラフト剤の特定例は、種々のヒドロキシアルキルアミン、例えば、3−アミノ−1−プロパンオール、アミノアルキルシラノール、例えば、アミノアルキルシラントリオール又はアルコキシシラン基の加水分解を触媒して反応性シラントリオールを生成できる少なくとも1つの塩基性窒素を各分子内に含む先駆物質のアミノアルキル−アルコキシシラン;アミン−N−オキシド、アミノ(ヒドロキシ)カルボン酸、アミド(ヒドロキシ)アミン、ポリオキシアルキレンポリエーテルモノ(第一級)アミン、及びアミンを末端基とするポリオールを含む。かかるアミンを末端基とするポリオールは、アルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、ドデシルオキシド又はスチレンオキシドをアミノ−出発化合物上に重付加させる既知アミノ化法によって製造できる。一般に、ポリエーテルポリオールのようなポリオールは、ニッケル含有触媒、例えば、Ni/Cu/Cr触媒の存在下、アンモニアでアミノ化される。その既知の方法は、米国特許第4,960,942号;米国特許第4,973,761号;米国特許第5,003,107号;米国特許第5,352,835号;米国特許第5,422,042号;米国特許第5,457,147号に教示されている。使用される出発化合物は、アンモニア又はアミン基を含有する化合物であって、反応生成物に1を超えない第一級アミノ基、例えば、エチレンジアミン、エチレンジアミンオリゴマー(例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン又はペンタエチレンヘキサミン)のような脂肪族ポリアミン、エタノールアミン、1,3−又は1,4−ブチレンジアミン、1,2−、1,3−、1,4−、1,5−、1,6−ヘキサメチレンジアミン、等を提供する。ポリエーテル−モノアミン用に適当なポリエーテルブロックは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとの共重合体、ポリ(1,2−ブリレングリコール)、及びポリ(テトレメチレングリコール)を含む。
好適なアミノ−ヒドロキシ・グラフト剤化合物は、約1000以下、好適には500以下、最適には250以下の分子量を有する化合物である。さらに望ましいアミノ−ヒドロキシ・グラフト剤は炭素原子数2〜16を有する。約1000以上の分子量を有するグラフト剤では、塗料の柔軟度及び耐溶媒性が低下する。さらに望ましいグラフト剤の例は、3−アミノ−1−プロパノール、2−(2−アミノエチルアミン)エタノール、及びアミノアルキルシラノール、例えば、アミノプロピルシラントリオールを含む。フルオロエラストマーの重量に対して使用されるグラフと剤の有効量は1〜20重量%、好適には、2〜10重量%、最適には3〜7重量%である。
余り望ましくないけれども、ヒドロキシル−機能化フルオロエラストマーを提供する他の例示グラフト剤は、グラフト付加反応を介したヒドロキシル−官能性エチレン不飽和化合物を含む。前記メルカプトヒドロキシ及びメルカプトカルボキシ化合物が適当である。ヒドロキシ又はカルボキシ基−含有エチレン不飽和単量体が適当であって、限定ではないが、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、N−メチロール(メタ)アルリルアミド、メタクリル酸、及び無水マレイン酸を含み、ポリオレフィンのような熱可塑性プラスチックスにおいて広く実施されている重合体の反応性処理技術において既知の技術によって遊離基開始剤の存在下でフルオロエラストマーにグラフトできる。
別の実施態様において、フルオロカーボンエラストマーは、任意にヒドロキシ基を含有するヒドロキシ(アルキル)メルカプタン、アミノチオール、又はメルカプトカルボン酸での付加反応によってグラフト−機能化される。フルオロエラストマーへの付加のために結合ヒドロキシル基を生じる適当なメルカプタンは、メルカプトエタノール、ヒドロキシアルキルメルカプタン、例えば、1−メルカプト−3−プロパノール、メルカプトエタノールアミン、1−メルカプト−4−ブタノール、α−メルカプト−ω−ヒドロキシオリゴエチレンオキシド、例えば、α−メルカプト、ω−ヒドロキシオクタエチレングリコール、又は対応するエチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリエーテルを含む。加水分解時にヒドロキシ基を生じるメルカプトアルコキシ化合物は、2,3例を挙げると、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、及びγ-メルカプトプロピルメチルジエトキシシランを含む。適当なメルカプトカルボン酸及び対応するエステルは、前記メルカプト酢酸、及びメルカプト酢酸のエステル、メルカプトプロピオン酸及びエステル、メルカプトブチル酸及びエステルである。ヒドロキシ基を含有するエステル化化合物は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコース、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、オクタエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール及びN−メチルジエタノールアミンを含む。
メルカプト化合物、特にメルカプトアルコールは、後続の硬化に有効量で、ここで適当な炭化水素エラストマーにグラフト結合できる。機能化フルオロエラストマーの調製に特に有用なメルカプト化合物は、中位温度又は周囲温度で導入できる。フルオロエラストマーにグラフトするためにメルカプト化合物の付加は、開始剤の分解温度以上の温度で溶液中の遊離基開始剤で、例えば、アゾビスイソブチロニトリル及びアゾビスシクロヘキサンニトリルのようなアゾ開始剤、ジラウリルペルオキシド、ベンズピナコールシリルエーテルのような過酸化物、又は光開始剤を使用して、UV又は可視光の存在下で任意に実施できる。過酸化ジアシル、特に過酸化ジラウロイル、過酸化ジベンソイルが適当である。遊離基開始剤の有効量は、メルカプト化合物の重量を基準にして0.510重量%である。好適なメルカプト化合物はメルカプトエタノールのようなメルカプトアルコールである。出発のメルカプト化合物の有効量はフルオロエラストマーの3〜10重量%であって、フルオロエラストマーに結合ヒドロキシ基の1〜5重量%のレベルで十分結合する。
さらに望ましいフルオロエラストマーグラフト剤は、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール(NH−CH−CH−NH−CH−CH−OH)(CAS#111−41−1)及び例えば,Gelest社によってSIA0608.0(CAS#29159-37-3)として供給されるようなアミノプロピルシラントリオールのような室温でフルオロエラストマーにグラフトするものである。
架橋性α-オレフィン共重合体エラストマー
ポリ(オレフィン/アクリルエステル/カルボキシレート)共重合体皮膜形成エラストマーは、少なくとも1つのC−C18アルキル(メタ)アルリレート、及びポリイソシアナート、カルボジイミドのような材料及び他の剤と架橋結合を形成するためにアクセス可能な少量の不飽和官能性基含有コモノマーで少なくとも1つのα-オレフィンを重合することによって製造されるコモノマーである。官能基含有コモノマーは、エチレン不飽和基及び酸、ヒドロキシ、エポキシ、イソシアナート、アミン、オキサゾリン、ジエンを含有する基及び他の反応性基からなる。かかる機能化単量体の存在しないときに、架橋部位は、例えばペンダントエルテル基の部分的加水分解によぅてα−オレフィン−エステル共重合体に生じることができる。かかるオレフィン共重合体皮膜形成エラストマーの重合に適当なα-オレフィンは、エチレン、プロピレン、ブテン−1、イソブテン、ペンテン、ヘプテン、オクテン、及びそれらの組み合わせを含む。C〜Cα−オレフィンが望ましい、そしてエチレンが最適である。
機能化コモノマーは、活性水素、ハロゲン、又はトランスアミデイション又は加水分解によって活性水素含有基に転化できる基を有する共重合されるα−オレフィン重合体を提供する、又は反対に機能化コモノマーは活性水素基をもつ架橋剤と反応性の基を含有する。アルキル又はアルコキシ(メタ)アクリレート酸およびエステルは例示的な機能化コモノマーである。アルキル基の具体例は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基及びデシル基;シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基のようなシクロアルキル基;フェニル基及びトリル基のようなアリール基;及びベンジル基及びネオフィル基のようなアラルキル基である。
アルコキシ基の例は、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基及びオクトキシ基を含む。
α-オレフィンを任意に導入する適当なアルキル又はアルコキシ(メタ)アクリレートは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、n−ブチルメタアクリレート、2−エチル−ヘキシアクリレート、メトキシアクリレート、エトキシエチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、アクリルアミド、及びメタクリルアミド、等又はそれらの混合体を含む。α-オレフィン単量体と共重合性の官能性エチレン性不飽和単量体の例は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸及びマレイン酸のような不飽和カルボン酸及びそれらの塩類、メチルアクリレート及びブチルアクリレートのような不飽和カルボン酸のアルキルエステルである。
好適なα−オレフィン−アクリルエステル共重合体ゴムは、例えば、(メタ)アクリル酸又はマレイン酸から誘導される酸単位のような不飽和カルボン酸単量体単位、又はモノエチルマレエイトから誘導の無水マレイン酸又は部分エステル単位から誘導の無水物単位からなる。好適な実施態様における重合体は、エチレンのターポリマー、C〜Cアルキルアクリレート及びカルボン酸単位である;さらに望ましいかかるターポリマーは少なくとも約30モル%のエチレン、約10〜69.5モル%のモノエチルマレエイトからなる。全ての場合に、α−オレフィン−アクリレートゴムは本質的に非結晶質であって、室温以下、すなわち約20℃以下のガラス転移温度(Tg)を有することが望ましい。
機能酸、ヒドロキシ、エポキシ、イソシアナート、アミン、オキサゾリン、ジエン又は他の反応性官能基を付加するための反応性基を含有する他のコモノマーは、アルキルジエンボルボルネン、アルケニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、及びそれらの二量体のような非共役ジエンのようなジエン単量体、及びブタジエン及びイソプレンのような共役ジエンを含む。ジヒドロジシクロペンタジエニル基含有(メタ)アクリレートの例は、ジヒドロジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート及びジヒドロジシクロペンタジエニルオキシエチル(メタ)アクリレートを含む。
さらに機能性コモノマーの例は、N−アルキロールおよび炭素原子数が4〜10のα,β−オレフィン不飽和カルボン酸のアルコキシアミド、例えば、N−メチロールアクリルアミド、N−エタノールアクリルアミド、N−プロパノールアクリルアミド、N−メタノールメタクリアミド、N−エタノールメタクリアミド、n−ブトキシアクリルアミド及びイソブトキシアクリルアミド、N−メチロールマレイミド、N−メチロールマレアミド酸、N−メチロールマレアミド酸エステル、N−メチロールーp−ビニルベンズアミドのようなビニル芳香族酸のN−アルキロールアミド、等を含む。
活性水素と反応性又はそれ自身が活性水素基を含有する基を有する機能性コモノマーの他の例は、アリルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、及びグリシジルアクリレートを含むエポキシ基含有エチレン不飽和化合物である。活性ハロゲン含有エチレン不飽和化合物の例は、塩化ビニルベンジル、臭化ビニルベンジル、2−クロロエチルビニルエーテル、クロロ酢酸ビニル、クロロプロピオン酸ビニル、クロロ酢酸アリル、クロロプロピオン酸アリル、2-アクリル酸クロロエチル、2-メタクリル酸クロロエチル、クロロメチルビニルケトン、及び2−クロロアセトキシメチル−5−ノルボルネンを含む。普通のカルボキシ基含有エチレン不飽和化合物の特定例は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2-ペンテノン酸、マレイン酸、フマル酸及びイタコン酸を含む。
他のエチレン不飽和(メタ)アクリルエステルコモノマーの例は、オクチルメタクリレート;2−シャノエチルアクリレート、3−シャノエチルアクリレート、及び4−シャノブチルアクリレートのようなシャノ−置換アルキル(メタ)アクリレート;ジエチルアミノエチルアクリレートのようなアミノ置換アルキル(メタ)アクリレート;1,1,1−トリフルオロエチルアクリレートのようなフッ素含有アクリレート;ヒドロキシエチルアクリレートのようなヒドロキシル基置換アルキル(メタ)アクリレート;メチルビニルケトンのようなアルキルビニルケトン;ビニルエチルエーテル及びアリルメチルエーテルのようなビニル又はアルキルエーテル;スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン及びビニルトルエンのようなビニル芳香族化合物;エチレン、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、酢酸ビニル、フマル酸アルキル、等を含む。
機能化アクリレートエラストマーは、ガラス転移温度が−10℃以下であるのが適し、次の一般構造を有する1つ以上の共重合性α、βーエチレン不飽和エステル単量体の主量(全重合体重量の50重量%以上)から誘導される付加重合体として定義される:
Figure 2005520016
式中のRは水素又はメチルであり;CRはC〜C20アルキル、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルキルチオアルキル、
〜Cシアノアルキルを表す、及び少量の活性水素基含有コモノマー又は活性含有基グラフト結合官能部位から誘導される付加重合体として定義される。そのアクリレートは種々の商的ソースから固体ベールで、及びエマルション又はラテックスとして入手できる。全アクリレートゴム重量を基準にして約35%までの少量の硬化又はT上昇コモノマー、例えば、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、及び/又はスチレンを含むことができる。活性水素又は活性水素含有硬化剤と反応性の基を有する官能基含有コモノマーは、不飽和モノカルボン酸(例えば、アクリル又はメタクリル酸)又はポリカルボン酸(例えば、イタコン酸、シトラコン酸、等)又は無水ポリカルボン酸が望ましい。
適当なアクリル又はメタクリル単量体単独又は併用の特定例は、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、エチルヘキシルアクリレート、等を含む。好適な共重合体は、それぞれ式化5を有し、Rは水素であり;RはC〜Cアルキル、又はC〜Cアルコキシアルキルであり、そのいずれも第一級、第二級又は第三級のC原子を有する1つ又は2つ以上の異なる共重合性単量体からなる。さらに好適なC〜Cアルキルアクリレートの例は、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n-ペンチルアクリレート、イソアミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−メチルペンチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、及び2−エチルヘキシルアクリレートであり;好適なC〜Cアルコキシアルキルアクリレートは、メトキシアクリレート、及びエトキシエチルアクリレートであり;好適なアルキルチオアルキルアクリレートは、メチルチオエチルアクリレートであり;好適なC〜Cシアノアルキルアクリレートは、シアノエチルアクリレート及びシアノプロピルアクリレートであり;前記の2つ以上の混合体が使用される。
アクリルエラストマーに望ましい活性水素含有コモノマーは、活性水素を含有する上記機能性コモノマーの多くを含む、ここに反復するそのいくつかは、無水カルボン酸、カルボナミド、N-置換カルボアミド、アルデヒド、アルキル及びアリールケト、ヒドロキシルラジカル、アリル塩素ラジカル、メチロール、マレイミド、ビスマレイミド、アルキルN−メチロール、フェノールメチロール、トリオールラジカル、アミノラジカル、イソシアナートラジカル、アルコキシアルキルラジカル、オキシランラジカル、等を含む。α,β−不飽和ヒドロキシカルボン酸又はジカルボン酸の無水物が望ましい。重合体がアクリレートエステル及びカルボン酸の共重合体又は無水物コモノマーのみの場合には、それらはアクリレートエステルから約90〜98モル%の反復単位、さらに望ましくは約92〜97又は98モル%のエステル及び2〜10%のカルボン酸又は無水物、さらに望ましくは、3〜8%のカルボン酸又は無水物を有することが望ましい。
皮膜形成重合体の付加重合中に不規則に導入される機能性コモノマーの例は、グリシジルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、N−アルキルマレイミド、アクリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、等のようなN−アルコキシアルキルアクリルアミド、メチルビニルケトン、アクロレイン、ビニルイソシアンート、2−ヒドロキシエチルアクリレートのようなヒドロキシアルキルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、等を含む。かかる機能性単量体の2つ以上の混合体も含まれる。
アクリルエラストマーには、所謂コア−シェル重合体が含まれる。ソフトシェル共重合体に有用なゴム状共重合体は、ホモポリマーのTが−10℃以下の少なくとも1つのアクリル単量体及び第2の共重合性、機能性単量体の共重合組成物を含む。これらの単量体は、得られるアクリル共重合体のTを約−10℃以上に上げないように選択した低Tアクリルコモノマーとの割合で、例えば、スチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレート、等のような上記モノビニル又はビニリデン単量体の少割合の存在下で重合できる。
シェル共重合体は付加重合体であって広組成範囲にわたって変えられるが、大部分の目的に対してその共重合体は、約99.9〜95重量%の少なくとも1つのゴム状単量体及び約0.1〜5重量%の第2の共重合性機能性単量体からなる。好適なシェル共重合体はアルキルアクリレートと2−ヒドロキエチルメタクリレートとの共重合体である。
逐次重合機能化付加重合体に基づく本発明の弾性塗料は2つのガラス転移温度、その1つは0℃以下、1つは0℃以上を示す。ゴム状シェル共重合体成分の量並びに硬質成分とゴム状成分の割合は変わりうるが、大部分の目的に対して硬質共重合体成分:ゴム状シェル共重合体成分の比は、1以下であって、ゴム状成分の量が50重量%以上、好適には60〜80重量%の主比率である。
二重(ハロ、カルボキシ)機能化アクリル付加重合体も本発明の有機溶媒−含有の実施態様の皮膜形成剤として有用であり、アクリルエステル単量体又は単量体の混合体からの反復単位からなり、それらはエラストマーにおけるガラス転移温度−20℃以下を示す。その官能基は、約0.1%〜30重量%、好適には0.2〜約15重量%の活性ハロゲン含有コモノマーと、0.1%〜20重量%のカルボキシル基含有コモノマーの組合せから提供される。ハロゲン含有コモノマーの好適レベルにおいて、そのハロゲン含量は機能化アクリルゴムの約0.1%〜5重量%である。ハロゲン含有コモノマーのハロゲン基は、塩素、臭素、又はヨウ素にすることができる。塩素含有コモノマーが経済性、入手可能性及び安全性の観点から望ましい。
塩素含有コモノマーの例は、ビニルクロロアセテート、ビニルブロモアセテート、アリルクロロアセテート、ビニルクロロプロピオネート、ビニルクロロブチレート、ビニルブロモブチレート、2−クロロエチルアクリレート、3−クロロプロピルアクリレート、4−クロロブチルアクリレート、2−クロロエチルメタクリレート、2−ブロモエチルアクリレート、2−ヨードエチルアクリレート、2−クロロエチルビニルエーテル、クロロメチルビニルケトン、4−クロロ−2−ブテニルアクリレート、ビニルベンジルクロリド、5−クロロメチル−2−ノルボルネン、5−α−(クロロアセトキシメチル)−2−ノルボルネン、5−(α,β−ジクロロプロピオンメチル)−2−ノルボルネン、等を含む。好適な単量体は、ビニルクロロアセテート、アリルクロロアセテート、2−クロロエチルアクリレート、2−クロロエチルビニルエーテル、ビニルベンジルクロリド、5−クロロメチル−2−ノルボルネン、及び5−クロロアセトキシメチル−2−ノルボルネンである。
アクリルゴム用の好適な活性水素含有コモノマーは、すくなくとも1つのカルボキシル基含有コモノマーの約0.1〜20重量%、好適には0.2〜約10重量%、最適には2〜約6重量%存在する。そのカルボキシルコモノマーはモノカルボン酸が望ましいが、ポリカルボン酸にすることもできる。好適なカルボキシルコモノマーは3〜約8個の炭素原子を含有する。かかる好適なコモノマーの例は、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、β,β−ジメチルアクリル酸、クロトン酸、2−ペンテノン酸、2−ヘキセノン酸、マレイン酸、フマル酸、シタコン酸、メサコン酸、イタコン酸、3-ブテン1,2,3-トリカルボン酸、等である。最適なカルボキシルコモノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、等のようなモノカルボン酸単量体である。
官能基含有コモノマーは、アクリレートエラストマーの付加重合中に最も便利に導入されるように組み込まれる。懸濁、エマルション、溶液、及びバルク法による重合が適する。これらの重合は遊離基開始剤を使用して開始される。エマルション重合法が望ましい。乳化重合機能性アクリレートゴム合成には、技術及び文献で既知の種々の従来の石鹸、乳化剤及び界面活性剤を利用できる。二重機能化アクリレートエラストマーの重量平均分子量は一般に100,000以上である。商用銘柄の機能化アルリルゴムはZeon Chemical社から商品名HYTEMPで入手できる。
活性水素官能基を含有するα,β―不飽和C〜Cアルキルエステル共重合体ラテックスは、既知であって、種々の商用源から入手できる。好適なアクリルゴム状ラテックスは、Noveon社から商品名HTCARで、及びRohm and Haas社から商品名Rhoplex exで入手できる。20℃以下のTを示し、n−ブチルアクリレート、アクリロニトリル、N−メチロールアクリルアミド及びイタコン酸の乳化重合共重合体が水性塗料の実施態様に使用するのに好適なアクリル皮膜形成剤である。
架橋性α-オレフィン共重合体
ポリ(オレフィン/アクリルエステル/カルボキシレート)は、未硬化状態で熱可塑性プラスチックであって、ここでの使用に適したフレキシブル(弾性)である。これらは主に、少なくとも1つのα-オレフィンを少なくとも1つのC〜C18アルキル(メタ)アクリレート及び、ポリイソシアナート、カルボジイミド及び他の硬化剤のような材料と架橋を形成することをアクセス可能な少量の不飽和プロトン性官能基含有コモノマーで重合することによって生成される共重合体である。官能基含有コモノマーは、エチレン性不飽和基及び酸、ヒドロキシ、エポキシ、イソシアナート、アミン、オキサゾリン、ジエン又は他の反応性基を有する基からなる。かかる機能化単量体の不在下で、例えば、ペンダントエステル基の部分的加水分解によって、α−オレフィンエステル共重合体に架橋部位が発生できる。かかるオレフィン共重合体皮膜形成エラストマーの重合に適当なα−オレフィンは、エチレン、プロピレン、ブテン−1、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、オクテン、それらの併用を含む。C〜Cα−オレフィンが望ましい、そしてエチレンが最適である。
活性水素基をもつ機能性コモノマーの他の例は、アルキルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、及びグリシジルアクリレートを含むエポキシ基含有エチレン性不飽和化合物である。活性ハロゲン含有エチレン性不飽和化合物の特定例は、塩化ビニルベンジル、臭化ビニルベンジル、2−クロロエチルビニルエーテル、ビニルクロロアセテート、ビニルクロロプロピオネート、アリルクロロアセテート、アリルクロロプロピロネート、2−クロロエチルアクリレート、2−クロロエチルメタクリレート、クロロメチルビニルケトン及び2−クロロアセトキシメチル−5−ノルボルネンを含む。カルボキシル基含有エチレン性不飽和化合物の特定例は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2-ペンテノン酸、マレイン酸、フマル酸、及びイタコン酸を含む。
エチレン性不飽和(メタ)アクリルエステルコモノマーの例は、オクチルメタクリレート;2−シアノエチルアクリレート、3−シアノプロピルアクリレート、及び4−シアノブチルアクリレートのようなシアノ−置換アルキル(メタ)アクリレート;ジエチルアミノエチルアクリレートのようなアミノ−置換アルキル(メタ)アクリレート;1,1,1−トルフルオロエチルアクリレートのようなフッ素含有アクリレート;ヒドロキシエチルアクリレートのようなヒドロキシル基置換アルキル(メタ)アクリレート;メチルビニルケトンのようなアルキルビニルケトン;ビニルエチルエーテル及びアリルメチルエーテルのようなビニル又はアリルエーテル;スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン及びビニルトルエンのようなビニル芳香族化合物;アクリルアミド、メタクリルアミド及びN−メチロールアクリルアミドのようなビニルアミド;及びエチレン、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、酢酸ビニル、フマル酸アルキル、等を含む。
好適なオレフィン/アクリルエステル共重合体ゴムは、例えば、(メタ)アクリル酸又はマレイン酸から誘導の酸単位、例えば、無水マレイン酸又はモノエチルマレエイトから誘導の部分エステル単位から誘導の無水物単位からなる。好適な実施態様における重合体は、エチレン、C〜Cアルキルアクリレート及びカルボン酸単量体単位のターポリマー;好適にはかかるターポリマーは少なくとも約30モル%のエチレン、約10〜69.5モル%のマレイン酸モノエチルからなる。全ての場合に、α-オレフィンアクリレートゴムは本質的に非晶質であって、約20℃以下のガラス転移温度(Tg)を有することが望ましい。エチレン−カルボキシレート共重合体は商品名VAMACで商的に入手できる。
アクリル酸及びアクリレートがα-オレフィン共重合体の主鎖の部分であるとき、トランスアミデイション反応は、2−アミノ−1−エタノールのようなアミノアルコールを使用することによってペンダントヒドロキシル官能価を生成することが知られている溶融処理技術で行なわれる。そのペンダントヒドロキシルによる反応がさらに生じる、すなわち、別のアクリレート結合とトランスエステル化が架橋をもたらして、生成物の粘度を増す。
硬化性ウレタンからなるキャスタブル皮膜形成剤は、皮膜形成剤成分として利用できる。活性水素機能化重合体は飽和プレポリマーであって脂肪族ポリイソシアナートで硬化される。そのポリウレタンの硬化ガラス転移温度は0℃以下に限定され、トリオール、テトラオール又は高OH官能価によって軽く架橋される。したがって、連鎖延長ポリオールは、ヒドロキシを末端基とする水素化ポリブタジエンポリオールホモポリマー及び0℃以下のガラス転移温度を示す共重合体、ポリTHF、ポリエステルジオール、ポリプロピレングリコ−ル、等のようなものに限定される。通常の硬化剤及び触媒が使用される。米国特許第4,669,517号は、ポリウレタンの優れた接着を得るために調製した後加硫ゴムの表面に輻射性ポリウレタンを塗布する適切な方法を開示している。後加硫表面を調製する方法がキャスタブルポリウレタン輻射性塗料の塗布に適用できる。シャヌル酸は、熱伝導性金属粒子を含有するポリウレタン反応混合体の塗布前に、導入したポリブタジエンポリオールを含有するゴム表面に塗布される。そのポリウレタン反応混合体は周囲温度で硬化する。
アクリロウレタン
ここに示した皮膜形成剤の必要条件に合致するウレタン改質アクリル材料も意図される。これらは湿分、熱又は光によって硬化活性化されるのに適する。かかるウレタン改質アクリレートのガラス転移温度は0℃以下で、主量のC〜Cアクリル又はメタクリルエステルからならなければならない。本発明に使用可能な好適なウレタン改質アクッリル樹脂の例は、式化5によって表されるウレタン改質アクリル樹脂の場合に、60〜70モルのメチル−、エチル−、又はブチル−アクリレートを10〜50モルのメタクリル酸及び30〜80モルの2−ヒドロキシメチルメタクリリレートで共重合させることによって生成されるアクリル共重合体である。ヒドロキシル及びカルボキシル基の若干又は全ては、α,β−エチレン性不飽和イソシアナート、例えば、メタクリロイルオキシエチルイソシアナート(2−イソシアナートエチルメタクリレート)との反応においてキャップされる。この材料は、湿分硬化性、及び通常の光開始剤の導入によってUV硬化性である。湿分硬化性アクリロウレタンの実施態様においては、2−ヒドロキシエチルメタクリレート単位からの少なくとも10モル%、好適には少なくとも50モル%のヒドロキシル基がメタクリロイルオキシエチルイソシアンートと反応していることが望ましい。α,β−エチレン性不飽和イソシアナートは、イソシアナート及びヒドロキシル含有単量体の反応生成物、例えば、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレートが任意に、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン又は3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、第一、第二級アミン、例えばN−(2−アミノエチル)-3−アミンノプロピルトアリメトキシシラン、N−メチル−又はN−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシランのような第二級アミン、ビス(3−アミノプロピル)テトラメトキシ又はテトラエトキシジシロキサンNH(CH2)−−Si(OCH−−O--(CHO)Si−(CHNH2、商標「Dynasylan TRIAMO」で販売されているようなポリグリコ−ル改質アミノシラン及び Huls AG社から入手できる商品名「Dynasyan TRIAMO」のようなトリアミノ官能性プロピルトリメトキシシランと使用できる。2又は3個のケイ素原子を有する類似のシランも使用できる。
マレエートエラストマー材料
マレエートスチレン−エチレン−ブテン−スチレン−ブロック共重合体、マレエートスチレン−ブタジエン−スチレン−ブロック共重合体、マレエートエチレン−プロピレンゴム、及びそれらの混合物のようなポリエチレンをベースにしたマレエート付加重合体の種々の混合物、合金及び動的加硫複合材料は、本発明にしたがって機能化皮膜形成エラストマーとして利用できる。マレエートエラストマーは、適当な有機溶媒系に溶解させて、使用する溶媒の一部に予め分散させることが望ましい熱伝導性金属粒子と混合される。
エチレンビニルエステル共重合体
皮膜形成、溶媒可溶性、OH-官能性エチレン共重合体ハ、カルボキシル又はヒドロキシル官能基を含有する種々のグレードで入手できる、そしてここで使用される皮膜形成剤としても適当である。通常、これら重合体の若干は架橋性ホットメルト接着剤として使用されるが、これらの重合体は、高温の凝集性は比較的低いがここでの周囲温度硬化輻射性塗膜用に容易に適応できる。ヒドロキシル官能価を含有するエチレンビニルエステル重合体は、輻射性塗料組成物への使用に適し、アンブロックトイソシアナートで硬化し、硬化塗料が流動しない温度を超えない環境温度で十分な性質を与える。OH基を含有するエチレンビニルアセテート共重合体は、単量体単位のエチレンを有する重合体、ビニルアルコール、及び任意に酢酸ビニルに基づいている、その溶融液の粘度は180℃で4〜40Pa.sが望ましい。エチレンビニルアルコール共重合体は少なくとも5重量%ビニルアルコール単位を有することが望ましい。一例は、10%ビニルアルコール、88.75%エチレン及び1.2重量%酢酸ビニルでのターポリマー(180℃での粘度が20Pa.s、6.4gm/10分の325g荷重下、125℃でMFRである。融点は101.5℃(DSC)である。別のターポリマーは、13.7重量%ビニルアルコール、82.3%エチレン及び4.0重量%酢酸ビニルを含有する(180℃での粘度が5.8Pa.s、6.4gm/10分の325g荷重下、125℃でMFR(比較30.4gm/10分、DSC融点91℃)。
部分的機能化重合体、及び部分的非機能化重合体を含有する混合体又は浸透ネットワークの皮膜形成剤はここでの使用に適する。不規則又はブロック共重合体、例えば、SBS,EBS,EPM及びEPDM、ハロゲン化ポリジエン共重合体、アクリルゴム、及び他の上記皮膜形成剤としてのオレフィンゴム重合体は機能化重合体と配合可能である。例として、非機能化重合体皮膜形成剤は、部分的加水分解エチレンビニルアセテテートとそれぞれ10〜90重量%:90〜10重量%の割合で配合できる、そしてここに開示した適当な硬化剤で硬化する。
機能化EPM及びEPDMエラストマー
機能化EPM及びEPDMエラストマーは、輻射性塗料における皮膜形成剤として使用するのに適当な皮膜形成エラストマーである。これらは、ポリエン、一般に非共役ジエンコモノマーと共重合した2つ以上のα−モノオレフィンからなる。有用なポリエンは、5−エチリデンー2−ノルボルネン;1,4−ヘキサジエン;5−メチレン−2−ノルボルネン;1,6−オクタジエン;5−メチル−1,4−ヘキサジエン;3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン;1,3−シクロペンタジエン;1,4−シクロペンタジエン;ジシクロペンタジエン;5-ビニル−2−ノルボルネン、等;又はそれらの併用を含む。機能化EPM及びEPDMエラストマー用の好適なポリエンは、5-ビニル−2−ノルボルネン、5−エチリデンー2−ノルボルネン及び1,4−ヘキサジエンである。官能基は、前記従来の手段及びここに開示した複分解手段によって導入できる。
本発明において開示した方法の一観点において、カルボキシル官能価、脂肪族又は芳香族ヒドロキシル官能価、等のような有機酸官能価、及びスルホン酸官能価、リン酸官能価、等のような有機酸官能価を含有する重合体の製造に特に有用な方式が提供される。
1つのかかる方式は、ペンダントカルボキシル、ヒドロキシル又は非立体的ヒンダードオレフィン官能価を導入するために、EPM及びEPDMゴムに対して以下に説明する。
Figure 2005520016
式中のnは、市販のEPDMの反復エチレン単位の常用数を表し、mは反復プロピレン単位の常用数を表し、oはジエン単量体反復単位の常用数を表し、及びpは1〜100の範囲のマレエートジシクロペンタジエンの反復単位を表わす。
EPDMを改質するために上記と同じ方法が、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体のような共役ジエン重合体に官能基を導入するために利用できる。
(B)硬化剤成分
周囲温度硬化剤は、(1)活性水素をもつ少なくとも1つの基及び同一の活性水素基又は異なる架橋基である架橋基、又は(2)活性水素基と反応性の少なくとも1つの基及び活性水素又は異なる架橋基と反応性の基である架橋基を含有する多官能性硬化成分である。注型適性ポリウレタン又はウレタンアクリレート(アクリロ-ウレタン)の場合に、硬化相互作用は、任意にヘテロ硬化ポリアミンをもつポリオールと、ポリイソシアナート又はポリイソシアナートプレポリマー及び又はアクリル化部分のエチレン性不飽和基との間にある。その硬化成分は、ポリイソシアナート、連鎖延長ポリイソシアナート、重合体のイソシアナート−ポリオール付加物、ポリカルボジイミド、多官能性オキサゾリン、多官能性オキサジン、多官能性イミダゾリン、フェノールノボラック、フェノールレゾール、アミノ樹脂、及びアミノ(アルコキシ)シランから選択される。好適な硬化成分は少なくとも1つのイソシアナート基、又はイソシアナート基をもつ基、又は官能基反応性架橋基、又はそれらの組合せを含有する。硬化成分は、一般に機能化付加重合体の100重量部当り約3〜30重量部、望ましくは約5〜25重量部、好適には約10〜20重量部、又は注型適性ポリウレタンの場合には、ポリオール成分の当量に基づいて計算量で使用される。
適当な硬化成分は、炭素数が2〜40の脂肪族又は芳香族ジイソシアナートのような単量体のポリイソシアナートを含む。ポリイソシアナートの例は、エチレンジイソシアナート、トリメチレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、プロピレン−1,2−ジイソシアナート、エチリデンジイソシアナート、シクロペンチレン−1,3−ジイソシアナート、1,2−1,3-及び1,4−シクロヘキシレン−1,3−ジイソシアナート、1,3-及び1,4−フェニレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、ポリメチレンイソシアナート、2,4-及び2,6−トルエンジイソシアナート、1,3-及び1,4−キシレンジイソシアナート、ビス(4−イソシアナートエチル)カルボネート、1,8−ジイソシアナーオ−p−メタン、1−メチル−2,4−ジイソシアナートシクロヘキサン、クロロフェニレンジイソシアナート、ナフタレン−1,5−ジイソシアナートトリフェニルメタン−4,4’、トリイソシアナート、イソプロピルベンゼン-α−4−ジイソシアナート、5,6−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンジイソシアナート、5,6−ジイソシアナートブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンを含む。商的製品の例は、VEBA社から入手できるトリメチルヘキサメチレンジイソシアナート、ヘプタデシル(C17)ジイソシアナート、Henkel社から入手できるDDI1410脂肪族C−36ジイソシアナート、及びUpjohn社から入手できるIsonate 143Lジイソシアナーオ、改質ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)である。さらにウレタン成分は、VEBA社から入手できるイソホロンジイソシアナート及びMoay社から入手できるDesmodur N脂肪族トリイソシアナートである。Desmodur Nは、3モルのヘキサメチレンジイソシアナートと後で191と定義されたイソシアナート当量を有する水の反応性生物としてさらに定義されている。他の付加物又はポリイソシアナートのプレポリマーは、トルエンジイソシアナート(TDI)の付加物であるDesmodur Mondur CBを含む。
脂環式ポリイソシアナートの例は、1,3−シクロペンテンジイソシアナート、1,4−シクロヘイサンジイソシアナート、1,3−シクロヘイサンジイソシアナート、1−イソシアナート−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナートメチル−シクロヘキサン(イソホロンジイソシナート、IPDI)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアナート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアナート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアナート、及び1,3-又は1,4−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン)及びポリイソシアナート(例えば、1,3,5−トリイソシアナートシクロヘキサン)を含む。高分子イソシアナートは、さらに望ましく、広く入手できる。用語「液体]は、周囲温度又は高温で液体として、又はポリイソシアナート用溶媒におけるポリイソシアナートの溶液として定義される。10〜50%の反応性NCO基を含有し、周囲温度で液体であり、又は約70℃までで液化され、又はキャリヤー又は希釈剤に可溶性であるポリイソシアナートは、本発明における使用に適する。多数の種類の液体イソシアナートが、例えば、米国特許第3,644,457号;第3,883,571号;米国特許第4,229,347号;第4,055,548号;第4,102,833号;第4,332 ,742号;第4,448,904号;及び第4,490,301号に開示されている。
有用な液体ポリイソシアナートは、種々のヒドロキシル官能性材料との反応を介して調製される。これらの反応は有機金属又は第三級アミンを使用して触媒される。有用なヒドロキシ化合物は、約1〜36、好適には4〜16の炭素原子数を含有する脂肪族アルコールである。脂肪族アルコールの非限定例は、脂環式アルコール、芳香族基を含有する脂肪族アルコール、イソシアナートと反応しない基、例えば、エーテル基及び臭素及び塩素のようなハロゲンを含有する脂肪族アルコールである。脂肪族アルコールの非限定特定例は、2−メチル−1−プロパノール、セチルアルコール、シクロヘキサノール、2−メトシキ−エタノール、及び2−ブロモエタノ−ルである。150までの分子量を有する分枝脂肪族アルコールが最適である。
イソシアナート化合物の液体付加物の例は、固体の4,4’-及び/又は2,4’−ジフェニルメタンジイソシアナートと、分枝脂肪族ジヒドロキシ化合物とをジイソシアナートのモル当りジヒドロキシ化合物0.1〜0.3モルのモル比での反応生成物を含む。液体MDIをベースにした化合物の別の例は、モノアルコール、ポリ−1,2−プロピレンエーテルグリコール及びトリオールの混合体とMDIとの反応生成物である。液体ポリイソシアナートの別の例は、約1.5〜4の平均官能価及び少なくとも約500の平均当量を有するアルコール又はチオールと、ヒドロキシル及び/又はチオール当量当り少なくとも2当量の有機ポリイソシアナートとの反応生成物であり、約20%の初期生成ウレタン又はチオウレタン基はアロファネート及び/又はチオアルファネート基に転化される。
ブロックトイソシアナートは、塗料の硬化に加熱工程が使用される場合の塗料の生成の実施に適する。有機モノ−又はポリイソシアナートとの反応に適当なブロックキング剤は、イソシアナート−反応性化合物、例えば、フェノール、ラクタム、オキシム、イミド、アルコール、ピラゾール、等である。有機ポリイソシアンートとブロッキング剤の反応は、技術的に既知の方法で実施できる。その反応は、バルク又は不活性溶媒中で、例えば、50〜120℃の温度で実施できる。完全にブロックされたイソシアナートに対する、イソシアナート−反応性基:イソシアナート基の当量比は1/1〜2/1又はそれ以上で使用できる。完全にブロックされたイソシアナートを使用することが望ましいが、その比は部分的にブロックされたポリイソシアンートのみが必要な場合には調節できる。
機能化エラストマー及び分散した架橋剤を含有する水性塗料は調製直後に使用される。水性分散ポリイソシアナートの使用によるような、ポリイソシアナート硬化剤を使用する水性塗料の実施態様においては、これらの材料は既知であって、例えば、米国特許第5,202,377号に開示されている。該特許に教示されている乳化性のポリイソシアナートの例は、親水性ポリエーテルとの部分的反応によって親水性にされる親水性第三級イソシアナート機能性オリゴマーからなる。本発明に従った水性実施態様に適する他の水分散性イソシナートは既知である。米国特許第5,202,377号は,(a)親水性イソシアナート−機能性オリゴマー及び(b)ポリイソシアナートからなる乳化性ポリイソシアナート混合体を教示している。非限定例は、脂肪族ポリイソシアナートと、少なくとも10個のエチレンオキシド単位を含有する少なくとも1つのポリエーテル連鎖を有するモノ−又は多価、非イオンポリアルキレンエーテルアルコールとの反応性生物である。望ましい水分散性イソシアナートは脂肪族及び脂環式イソシアナートをベースにしている。
塗料組成物は、(i)カルボイミド又はポリイソシアナートのような水分散性架橋剤と、(ii)反応性官能価を含有する機能化エラストマー重合体の別の水溶液、エマルション又は分散液とを混合することによって生成できる。また、機能化エラストマーを含有する水性組成物は、ジイソシアナートの実施例に対する米国特許第5,466,745号に教示されているような架橋剤を含有する別の水性分散液と混合できる。その塗料は、水性媒体中のエラストマーと、非ブロックトポリイソシアナート架橋剤及び表面活性イソシアナート−反応性材料からなる非水性乳化性組成物を混和することによって調製できる。この実施態様は、VOCとして知られる溶媒を選択するときに若干の揮発性有機成分を導入するが、使用できる他の溶媒希釈剤がある。既知の手順は、(i)非ブロックト疎水性イソシアナート及び希釈剤を表面活性イソシアナート−反応性材料及び水の混合体と混合して油中水型エマルションを生成し、次に(ii)このエマルションをエラストマーを含有する水性媒体にイソシアナートエマルションを水中油型エマルションに転化させる割合及び条件で添加することが続く。
商的ジイソシアナートに特定例は、1,6−ヘキサンジイソシアナート(イソホロンジイソシアナート(例えば、Huls社から商品名IPDIで商的に入手できる)、テトラメチレンジイソシアナート(例えば、Cytec社から商品名TMXDIで商的に入手できる)、2−メチル−1,5−ペンタンジイソシアナート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジイソシアナ−ト、1,12−ドデカンジイソシアナート及びメチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアナート)(例えば、Bayer社から商品名Desmodur Wで商的に入手できる)、及び高官能性イソシアナート、例えば、1,6−ヘキサンジイソシアナートのビウレット(例えば、Bayer社から商品名Desmodur Nで商的に入手できる)、1,6−ヘキサンジイソシアナートのイソシャヌレート(例えば、Bayer社から商品名Desmodur N−3390で商的に入手できる)、イソホロンジイソシアナートのイソシャヌレート(例えば、Bayer社から商品名Desmodur Z−4370で商的に入手できる)、テトラメチルキシレンジイソシアナートとトリメチロールプロパンとの反応生成物(例えば、Cytec社から商品名Cythane 3160で商的に入手できる)、及び1モルのトリメチロールプロパンと3モルのトルエンジシオシアナートとの反応生成物(例えば、Bayer社から商品名Desmodur Lで商的に入手できる)である。含まれるジ−又はポリイソシアナートの量は3〜30phrにすべきである。その量は8〜15phrが望ましい。
機能化皮膜形成剤を硬化させ、シロキサン架橋を形成させるために使用できる架橋成分の別のクラスは、種々の既知オルガノシランである。好適なオルガノシランハ、イソシアナート基及びシランおよび/又は皮膜形成剤と架橋を形成できる基、例えば、加水分解性基、ヒドラジジル、チオ、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、及び炭素原子を介してケイ素に結合した基上の他の共反応性置換基、例えば、アシロキシ、メルカプト、アミノ、フェノール、及びグリシドと架橋を形成できる1つ以上の基を含有するイソシアナートである。シランは、ビニル基;ビニル基含有基;別のイソシアナート基;別のイソシアナート基含有基;ウレイド基;ウレイド基含有基;イミダゾール基;又はイミダゾール基含有基を含有する。かかる化合物は技術的に既知である。
ここで使用される反応性シラン硬化剤は、皮膜形成剤の100重量部当り25〜150重量部のシラン硬化剤の量で周囲硬化性、輻射性塗料を提供する、その皮膜形成剤は硬化剤で硬化する10重量%以下の官能基を含有する。そのシラン硬化剤は、皮膜形成重合体上の選択した官能基に依存して同一又は異なる共反応性基の少なくとも2つのケイ素結合基を含有する単量体、四価のシラン又はビス、又はオリゴ−誘導体にすることができる。かかる硬化基の1つは、加水分解性基又は皮膜形成重合体上の酸性又は塩基性官能基と相互作用する基である。ケイ素結合基は、皮膜形成重合体上の官能基と共反応性の活性水素基である、又はケイ素結合基は、皮膜形成重合体上の活性水素含有基と共反応性である。これらのオルガノシラン化合物は、既知であって、多数の商的ソースから入手できる。
代表的な好適ヒドロキシアルキル基−含有シランは、次の一般構造を有する:
Figure 2005520016
式中のRは、炭素原子数が1〜20、好適には1〜9、最適には2〜4の炭素原子数を有する二価の脂肪族、脂環式又は芳香族ラジカルである;Rは、炭素原子数が1〜20の一価の脂肪族、脂環式又は芳香族ラジカルである、そして炭素原子数が1〜4のアルキルラジカル、炭素原子数が4〜7のシクロアルキルラジカル、核炭素原子数が6、10又は14のアリールラジカル、及び任意に炭素原子数が1〜4の1個以上の置換アルキル基からなる群から選択することが望ましい;Rは炭素原子数が1〜8の一価の脂肪族、脂環式又は芳香族ラジカルであり、メチル、エチル、プロピル及びブチル、及び基R−O−R(Rは炭素原子数が1〜4のアルキレン基(メチル、エチル、プロピル及びブチル)−C=(O)−R、そしてRは炭素原子数が1〜4のアルキル基である)からなる群から選択することがのぞましい;及びaは0又は1であり、0が望ましい。
アミノ官能性シランは、カルボキシ−官能性皮膜形成剤を硬化させるのに望ましい、そして次の構造(B)を有する:
Figure 2005520016
式中のR、R、R及びaは前記式(A)について定義したものであり;Rは水素、炭素原子数が1〜8の一価の脂肪族ラジカル、環の炭素原子数が4〜7の一価の脂環式ラジカル、核炭素原子数が6を有し炭素原子数が1〜4の1個以上の置換アルキル基を含有するフェニル、アルカリールラジカル、及び基R−NH−R(式中Rは炭素原子数が1〜20の二価の脂肪族、脂環式、及び芳香族ラジカルからなる群から選択する、窒素原子対を分離する少なくとも2つの炭素原子があることが望ましい、Rは炭素原子数が2〜9のアルキレン基が望ましい;RはRと同一であり、水素が望ましい。
メルカプト官能性シランは次の構造(C)を有するものを含む:
Figure 2005520016
式中のR、R、R及びaは前記式(A)について定義したものである。
ここで有用なオルガノシラン化合物は、Si原子上の置換基として炭素原子数が1〜20の有機連鎖、少なくとも3つの連続炭素原子の連鎖によってケイ素原子から分離された官能基に結合することが望ましい少なくも1つの抽出性水素原子を含有するものを含む。
好適なオルガノシランはイソシアナートシランである。ここで適当な市販のイソシアナートーアルコキシシランの例は,OSi Specialities Group,Witoco社(OSi)からの商品名Silquest Y−5187として入手できるγ−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、及びOSiからの商品名Silquest A−1310として入手できるγ−イソシアナートプロピルトリエトキシシランを含む。
活性水素基を含有するオルガノシランの代表的な名前及び変名は、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、ヒドロキシブチルトリメトキシシラン、メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリプロポキシシラン、γ−アミノイソブチルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルメチルトリメトキシシラン、等である。
(Si−OH結合)を有するヒドロキシシランは、硬化剤として、任意に部分的中和シランジオール又はシラントリオールとしても適する。ここでの用語[部分的中和]は、シラノール基の少なくとも若干が一−、二−、三塩基アルカリ金属塩類、さらに詳しくは、リチウム、ナトリウム、又はカリウム塩類の形態であることを意味する。中和の程度は、シラノールの縮合性基の縮合を50%以下に抑制するが、シランと皮膜形成重合体との間の十分な相互作用を提供して結合を形成するが、A部とB部が混合されるときに皮膜形成重合体をゲル化させない十分な量である。その硬化剤は次の構造Dによって表される部分的中和シラノールにすることができる:
Figure 2005520016
式中、nは1,2,又は3であり;mは0,1,又は2であり;pは0又は1、好適には0である、但し、m+n+p=3である;Rは第1の結合基であり;Mはアルキル塩を形成する金属であり;Yは求核性部分を含有する基であり;R’は線状、分枝、又は環状C〜Cアルキル基、好適にはメチル又はエチル、さらに望ましくはメチルである。式(D)における結合基は線状、分枝、又は環状アルキレン基、又はアリーレン基、又はそれらの組合せが望ましい、そして1個以上のヘテロ原子を含有し、それはそれ自身が求核性である。さらに望ましくは、XはC〜Cアルキレン基又はR’—NH--R’--であり、各R’は独立してC〜Cアルキレン基である。
適当な求核性基の例は、アミン、フェノール、メルカプタン、及びカルボキシレートを含む、第一級及び第二級アミン及びメルカプタンが望ましい、第一級及び第二級アミンがさらに望ましい、そして第一級アミンが最適である。部分的中和アミノシラントリオールの特定例は、典型的に3−アミノプロピル−シラントリオール及びN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル−シラントリオールのカリウム又はナトリウム塩類である。
さらに望ましいオルガノシラン硬化剤は、オルガノシランの縮合に網状架橋結合を形成することができるシリコーンに結合した置換又は非置換アルキルアミノ基及びアルコキシ基を含有する少なくとも1つのシリコーン結合基を有する。アミン基は遊離アンブロックト形態又はブロックトアミノ基である。アミノ基のブロッキングはメチルイソブチルケトン又はメチルアミノケトンとの反応によって提供できる。シラン化合物と反応性の好適な基はC〜Cアルコキシ基が望ましい。硬化成分の例は、限定ではないが、アミノシランのクラス内であって、アミノプロピルトリエトキシ又は−メトキシシラン及びアミノエチルアミノプロピルトリエトキシ又は−メトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシシラン又は、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシランのような第一級、第二級アミンを含有するシラン、N−メチル−又はN−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(3−アミノプロピル)テトラメトキシ又はテトラエトキシジシロキサンのような縮合アミノアルキルシラン、NH(CH−Si(OCH−O−(CHO)Si−(CHNH、Huls AG社から入手できる商品名「Dynasylan 121」で販売されているようなポリグリオールエーテル−改質アミノシラン及び商品名「Dynasylan TRIAMO」のようなトリアミノ官能性プロピルトリメトキシシランを含む。2又は3個のケイ素原子を有する類似のシランを使用できる。
アミノアルキルトリアルコキシシランとフルオロアルキルトリアルコキシシランの好適な併用は、硬化塗料の加熱老化時の優れた色の安定度(非黄変)を示す。
活性水素を含有する別のシランとの混合体、最適には本発明におけるアミノシラン硬化剤との混合体において有用なフルオロアルキルシランは、一般に次の式Eを有する:
Figure 2005520016
式中Rは、炭素原子数が1〜20のモノフッ化、オリゴフッ化、又はペルフッ化アルキル基又はモノフッ化、オリゴフッ化、又はペルフッ化アリール基であり、YはCH2、O,又はS基であり、Rは炭素原子数が1〜8の線状、分枝、又は環状アルキル基又はアリール基、そしてRは炭素原子数が1〜8の線状、分枝、又は環状アルキル基又はアリール基、yは0又は1、そしてmは0又は1である。代表的なフルオロアルキルシランの若干の特定例は、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキリシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルメチルジメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルシクロヘキシルジメトキリシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルフェニルジエトキシシラン、ヘプタデカトリフルオロデシルトリエトキシシランCF(CFCHCHSi(OCH)を含む。
皮膜形成剤の重量を基準にして10重量%以下の量で利用されるアミノ樹脂は、硬化成分として使用して、酸触媒加熱条件が使用される。そのアミノ樹脂は、尿素、メラミン、ベンゾグアナミン、又はアセチルグアナミン、等とホルミアルデヒドとの反応に基づく広クラスの材料における全ての材料を意味する。かかる化合物は、周知であって、例えば、「Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology」、3rdEd. Volume 2,pages 440−469,Wiley−Interscience,1978」に記載されている。
各々が隣接電子吸引性基によって活性化され、ミカエル付加のできる少なくとも2つのエチレン性不飽和二重結合を含有する硬化剤が適当であって、例えば、マレイン酸二無水物及びフマル酸二無水物として知られる。
他の適当な硬化成分の例は、カルボジイミドである。多官能性カルボジイミドは、本発明に使用される官能基含有エラストマーと適切な反応性を示す。カルボン酸部位の間にN−アシルウレア基が形成する。ヒドラジジル、アミノ及び/又はチオール基のような機能化エラストマーに含まれるカルボキシル基と他の官能基との間にカルボジイミド結合が形成される。多官能性カルボジイミドは、例えば、米国特許第2,941,966号に記載されている触媒のホスホリンオキシドを使用してポリイソサナートから得られる。水分散性カルボジイミドは、米国特許第4,321,394号に教示されている反応混合物を基準にしてSn触媒0.01〜3重量%の存在下で反応物質を反応させることによって、親水性ポリアミン又はポリオール及びイソシアナート基を含有するカルボジイミドの付加によって生成できる。その再配列生成物は、スズ(II)アセテート又はジブチルスズジアセテートのような触媒を使用して25〜150℃の低温で生成できる。ヒドロキシル含有化合物は、好適な親水性グループであって、2〜8個のヒドロキシル基を含有するポリオールを含み、特に800〜10,000の範囲の分子量を有するものである。高分子ポリオールの例は、例えば、ポリエステル、ポリエーテル、ポリチオエーテル、ポリアセタールを含む。加水分解性シラン基を含有する親水性多官能性カルボジイミドも適当である、特に米国特許第5,258,481号に教示されている発明に従った水性塗料実施態様に適する。
本願発明に使用される適当なカルボジイミド化合物の例は、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3‘−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド、N‘−ジイソププロピル−カルボジイミド、N’,N‘−ジ−t−ブチルアルボジイミド、1−シクロ−ヘキシル−3−(4−ジエチルアミノシクロヘキシル)カルボジイミド、1,3−ジ−(4−ジエチルアミノシクロ−ヘキシル)−カルボジイミド、1−シクロヘキシル−3−(ジエチルアミノエチル)カルボジイミド、1−シクロヘキシル−1−シクロヘキシル−3−(2−モロホンリニル−(4)−エチル−カルボジイミド、1−シクロヘキシル−3−(4−ジエチル−アミノシクロヘキシル)ジカルボジイミド、等である。市販の種々の溶媒可溶性及び水分散性カルボジイミドがある。カルボジイミド化合物は、Union Carbide社から商品名「UCARLNK」で商的に入手できる。
(C)キャリヤー液体
塗料はキャリヤー液体で塗布される。キャリヤー液体は、1つ又は1つ以上の有機溶媒、又は主に水にすることができる、しかし少量の1つは、例えば、キャリヤーが主部の水と共に少部の溶媒、又は補助溶媒からなるように、材料の導入、補助溶和、分散のために他に含有され得る。本発明の塗料組成物は、1つ又は1つ以上の有機溶媒キャリヤーの形態でエラストマー基材に塗布することが望ましい。本発明における用語[溶媒]は、組成物の他の成分用のキャリヤーと広く定義できる、その場合の溶媒は成分を実質的に分散状態又は混合体に維持又は溶解できる。好適な溶媒は、水性ラテックス及び/又は非HAP(危険空気汚染物質)又は非VOC、又は非HAP、非VOC有機溶媒を含む。
非HAP溶媒は、酢酸メチル、酢酸n−ブチル、酢酸t−ブチル、アセトン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、テトラヒドフラン、n−メチルピロリドン、脂肪族炭化水素、例えば、ヘプタン、ジメチルホルアミド、ジイソブチルケトン(DIBK)、メチルイソアミルケトン、モノクロロトルエン、パラ−クロロベンゾトリフロリド(PCBTF)、及びvm&pナフサを含む。アセトンとDIBKとの組合せは好適な非HAP溶媒混合体である。アセトン、酢酸メチル、及びパラ−クロロベンゾトリフロリド(PCBTF)単独又は組合せはHAP及びVOC従順な塗料には好適な溶媒である。HAP溶媒の中で大気中で光化学的に反応性であるのは、キシレン、トルエン、MEK及びMIBKである。キシレン、トルエン、MEK及びMIBKは、HAP及びVOCコンプライアンスが臨界的でないときに好適な溶媒である。
本発明の塗料組成物用のキャリヤービヒクルとして有用な溶媒の1つのカテゴリーは本質的に、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体を溶解することが知られている有機溶媒又は他の材料にすることができる。本発明に有用な有機溶媒の例は、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、及びジイソブチルケトンのようなケトン;酢酸ブチルのような酢酸塩;トルエン、キシレン及びそれらの誘導体;ニトロプロパン;及びエチレンジクロリドを含む。
本発明に従った溶液型実施態様の有機溶媒は、典型的に全塗料組成物(溶媒、機能化HNBR,硬化成分、熱伝導性粒子及び任意の成分)の約70〜97重量%で使用される。好適な溶媒は、約3〜30重量%、望ましくは約5〜15重量%の範囲内の全非揮発性固形分を有する。
キャリヤーとして水を使用することは、しばしば極めて望ましく、環境的に有利である。重合体の乳化重合並びに水性転化分散液によって調製されたラテックス重合体の利用によって本発明が可能になる。固体バルクエラストマー皮膜形成剤は、適当な有機溶媒又は有機溶媒の混合体に溶解させることによって分散液に転化できる。有機溶媒の例は、限定ではないが、上記の有機溶媒の全てを含むが、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、及びメチルイソプロピルケトンが望ましい。溶媒混合体にできる溶媒は、低水溶性を有し、任意に、約50%以上の溶媒含量、又は約95℃以下の沸点、および水の沸点より少なくとも低いときに水と共沸を形成することが望ましい。連続層としての重合体溶液は、界面活性剤を導入し、続いて水の添加によって処理される。技術的に既知の混合法は、アニオン、カチオン、ノニオン又は両性乳化剤及びそれらの併用を使用できる。その水性有機溶媒混合体は高せん断下で混合されて、相転化が生じて、水が連続相になる。溶媒は、水の沸点以下、一般に95℃以下に加熱することによぅて除去される。硬化成分及び追加成分が、もしもあれば、そのラテックスに好適には塗布の直前に添加する。
X−HNBRゴムの水性ラテックスを調製するさらに適した方法の例は、米国特許第4,826.721号に記載されている。そのゴム成分は3−クロロ−トルエンのような溶媒に溶解する。アビエチン酸(ロジン型)誘導体及びデヒドロアビエチン酸誘導体のような乳化剤も添加できる。その組成物には水も添加した。その組成物は、乳化して、次に溶媒を好適には減圧下で回転蒸発を利用して遊離させる。X−HNBRラテックスはNippon Zeon(日本)からも入手できる。本発明に従って使用される水性ラテックス塗料組成物は一般に固形分30〜50重量%を有する。
本発明の輻射性塗料組成物は、硬化して実質的に透明なマトリックスエラストマーを形成する。入射輻射熱を下層の熱伝導性金属粒子に伝達させるために、透明性は必須である、その金属粒子は熱を塗料表面を介して放出する。塗布した基材中に熱を伝導するよりも、製品の表面下の温度監視において驚くレベルの熱反射率が観察された。この輻射性は、基材温度の低下は下層の成形品の体積に対する表面積の比に正比例すると期待されるけれども、低表面積成形基材にさえも観察される。
染料又は有機顔料のような任意の着色化合物を低レベルで導入できる。本発明にしたがって提供される着色塗料は、長期の屋外使用に対して目立った色及び皮膜の物理的性質を提供する。着色に輻射性を付加するのに適した有機顔料の広範囲のリストをLippincott & Peto 出版社によって出版された現在の本に見ることができる、そしてエラストマーの配合技術に精通した当業者には周知である。典型的に使用される有機の着色剤は種々の着色効果のために導入できる。非着色有機着色剤は、塗料の透明性を残すが、色又はシェードを伴う。
特に超微粉砕(0.5ミクロン以下の直径)の無機金属酸化物顔料は、エラストマー皮膜形成剤の100重量部当り2.0重量部まで含有できる、例えば、チタンは、塗料の輻射性を実質的に妨げることなく使用することができる。顔料は、バンバリー混合機又は2段ミルを使用して固体重合体に混合できる。その顔料を含有するゴムは次に溶媒に溶解され、次に溶媒和重合体混合物に添加される。これは、アルミニウムフレークを添加するのに好適な方法である。アルミニウムフレークの溶媒分散の例は、50部のアルミニウムフレーク及び55部のエチレングリコールと45部のエチレングリコールモノブチルエーテルの混合物からなる。
金属導体粒子
熱輻射性をさらに有する塗料の実施態様において、最少の表面被覆面積は有効な輻射性を提供するために必須である。用語[粒子は]は、不規則形状、粒状、リーフ形状又は複雑な種々の形状を含む。熱反射性顔料は、多くの形態、例えば、微細固体、又はリーフ、乾燥粉末形態又は分散又は溶媒又は可塑剤、例えば、ミネラルスピリット中のペーストで入手できる。微粉砕蒸気蒸着皮膜から誘導されたフレークが適する。熱伝導性金属粒子は、黄銅、チタン、銀又はアルミニウムの微粉砕不規則粒子、又はリーフ粒子を含む。リーフィング又は非リーフィングのアルミニウムフレークとしての導入が望ましい金属-塗工粒子/金属塗工皮膜が含まれる。リーフィングアルミニウム粒子又はフレークのようなリーフィングフレークは、塗料、例えば、ステアリン酸と商的に入手できる、そして表面に塗布したときに、粒子は最終の輻射性塗料の表面に平行にインターリーブド構造に配向する。皮膜形成エラストマーの100重量部当り10〜100重量部のレベルで使用される5〜25ミクロンの平均粒度の金属粒子は、0.01cmの薄膜に流延されたときに効果的な輻射エネルギーの輻射率を提供し、しかも皮膜において応力割れを受けないような十分な屈曲-疲労耐性を与える。応力割れは輻射性能の損失をもたらす。25〜100ミクロンの平均粒度を有する金属粒子は、皮膜形成剤の100重量部当り少なくとも20部から150重量部までのレベルで使用して、応力割れのない十分な輻射熱の輻射率を与えなければならない。アルミニウムフレークは、典型的に直径が約300μm以下の平均粒度で入手できる。平均粒度を特徴づける依存は供給者の明細書にある。アルミニウムフレークは、約1〜100ミクロン、望ましくは5〜60ミクロン、最適には10〜45ミクロンの数平均粒度を有することが望ましい。好適なアルミニウム粒子は325メッシュのふるいを99%が通過するようなサイズ、すなわち、約45ミクロン以下の直径、好適には8〜35、特に10〜20ミクロンの平均粒度のフレークである。
リーフィング金属フレークは、米国特許第5,045,114号に記載されているように少なくとも約40重量%のアルミニウムフレーク、好適には約60〜70重量%のアルミニウムフレークを有するアルミニウム及び溶媒のペーストよりも乾燥フレークとして導入できる。金属粒子は、輻射性能を示すために皮膜形成重合体に関して上記量で使用される。金属粒子の好適な量は皮膜形成剤の100重量部当り15〜30重量部の範囲内である。この割合は、表面添加物、例えば、界面活性剤、又は接着促進剤、例えば、シランの考慮を含む。
本発明の塗料組成物は、他の任意成分、例えば、ニトロソ化合物、ZnO,QDO,マレイミド、酸化防止剤、及び1ミクロン以下の寸法の微粒強化剤を含む。任意添加物の合計量は、機能化皮膜形成重合体の100部当り約15部を超えてはならない。本発明に有用な微粒強化材の特定例は、沈殿シリカ、及びヒュームドシリカを含む。技術的に周知の艶消剤は、硬化皮膜の光沢を制御するのに有効な量で利用さえる、そして限定ではないが珪酸塩を含む。任意のシリカは700nm以下、好適には20〜200nmの粒度を有する。ミクロン以下のサイズの微粒強化剤は、塗料の輻射性を下げる著しい作用に対して、皮膜形成剤の透明性に影響を与えず、機能化エラストマー皮膜生成重合体の100重量部当り20部を超えない種々の量で利用される。
その塗料組成物は、成分をへらを持った手で単に混合、又は機械的混合又は振とうによって調製される。その塗料組成物は、典型的に浸漬、吹付け、塗りつけ、刷毛塗り、等によってエラストマー材及び/又は他の基材に塗布される、その後、その塗料は一定時間、典型的に約30分〜2時間、好適には約45分〜1時間乾燥される。その塗料組成物は典型的に基材に約2.54μm〜127μm、好適には約12.7μm〜38.1μmの範囲内の厚さを有する乾燥層を形成するように塗布される。硬化した状態の非支持又は支持塗膜において、その皮膜は元の長さの少なくとも100%、好適には200%まで、最適には300%まで伸びることができる。
塗料組成物は、必要ならば、高温で、加硫又は非加硫された基材、又は非硬化基材及び共硬化基材に塗布できる。
透明性を著しく下げない硬化塗工基材の光沢は、種々の量の溶媒の利用、蒸発速度の制御、及び/又は種々の既知顔料及び/又は艶出剤の導入によって少なくとも操作できる。有機キャリヤー・ベースの塗料に関して、比較的迅速な蒸発はより長期の硬化速度よりも低光沢表面を与えることがわった。本発明の硬化塗料は、ASTM D−523及びD−2457によってByk−Gardner Mico TRI Glossmeterを使用して測定したとき、基材に一般に60度角度で約3%〜70%の光沢を与えることができる。光沢の要望は、用途によって変わり、迷彩色は低光沢レベルで望ましい、化粧塗料は高光沢レベルに対して中間で望ましい。例えば、塗料組成物は、「メタリックウェット」ルックのようなタイヤ側壁に美的楽しい外観を与えるのに有効に利用できる。硬化塗膜の得られる光沢は、有効に制御して、有効に基材に必要な表面、仕上げ、又は外観を与えることができる。
塗料組成物は、室温を含む周囲空気条件下で約2〜24時間以内に硬化する。その硬化は塗料を高温にさらすことによって加速できる(これは必要ない)。
(D)フレキシブル基材
本発明の塗料組成物は、予備硬化又は後硬化条件における無数の成形エラストマー材料のようなフレキシブル基材を塗工できる。その塗料は基材の全外表面に塗布される。その塗料組成物は、熱可塑性加硫ゴム又は熱硬化性ゴムから作ったもののような成形及び造形品に塗布できる。本発明の塗料組成物は、金属部品に接着された加硫エラストマー部品から成る硬化ゴムエンジン取付け部品の塗工に特に適する。
エンジンマウント構造は、自動車構造及びエンジンハウジングに固定するような1つ以上の金属取付け部材の周りに任意に接着及び/又は成形された天然ゴムから成形された基層からなる。その基層は熱、酸化、オゾン攻撃、又は紫外線放射に起因する劣化を受けやすい。輻射性塗料は、吹付け又は浸漬し、前記基層に塗布後完全に硬化されたマウントの輪郭に合致され、輻射性塗料は、マウントのゴム部分内の動作又は平行温度が使用に配置されたときに少なくとも16℃、好適には少なくとも27℃、最適には41.6℃に下がるように基層に塗布される。
好適な輻射性塗料組成物は、限定された油及び溶媒耐性を有する硬化エラストマーの塗料として特に有効である。かかるエラストマーは、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、エチレンプロピレン及びエチレンプロピレンジエンゴム、ポリイソブチレン−イソプレンゴム、ポリクロロプレン、低アクリロニトリル含量(<35重量%)のニトリル−ブタジエンゴム、等を含む。塗料組成物は、金属、プラスチック、セラミック、及び複合物のような硬質基材の上にも使用できる。熱可塑性プラスチック及び/又は熱硬化性基材の例は、限定ではないが、軟質ポリ塩化ビニル、PVC−エラストマーアロイ、同様にPVC−ニトリル;配合ポリエチレン及びポリプロピレンのような接着促進又は改質ポリオレフィン;PBT,軟質又はゴム状ポリウレタン−、ポリウレア−、リムのような軟質ポリエステル;繊維強化軟質プラスチックス、及び気泡質ビニル及びポリウレタンを含む。それらの塗料は、エラストマー及び硬質要素の両方を含む接着ゴムマウントに特に有用である。基材は、基材の伸びが25%以上の場合にフレキシブル(軟質)と考える。
本発明の塗料組成物が塗布される一般に入手できるフレキシブル基材の例は、限定ではないが、タイヤ、バンパ、ワイパーブレード、振動遮断器、ゴムマウント、レールトラックパッド締結具、ヘリコプターロータ軸受、シャシマウント、ワイパーフレーム、ガスケット、ヒール、シューソール、印刷ロール、ベルト、ホース、燃料タンク、ゴム成形品、TPO又はTPE成形品、看板、及びフレキシブルな工業用ゴム製品を含む。輻射性に加えて、それらの塗料は油、溶媒、酸素、オゾン及びUV光に優れた耐性を有する。
本発明の塗料組成物は基材の1つ又は全ての面に塗布できる。しばしば、熱源に配向される基材の一面のみを塗工するのが熱放散に有効であることを考慮すべきである。上記のように、光、空気、油及び溶媒にさらされる基材の表面を塗工することが有利である。光、空気、油及び溶媒と接触しない基材の表面は必ずしも塗工する必要がないことは明白である。その塗料は、基材の意図する表面を完全に被覆する皮膜状の連続塗料であることが望ましい。保護する必要の表面を被覆する前記厚さの塗料は、基材の機械的性質を実質的に変える程著しく厚くないものである。
タイヤは本発明の組成物で塗工できる。その塗料組成物はタイヤの全外面及び/又は内面を被覆するために利用できる。さらに、側壁、トレッドなどのようなタイヤのある部分のみを塗工することも必要である。タイヤは、一般にトレッド、肩部でトレッドに隣接する一対の側壁、トレッド及び側壁を支えるための一般にトロイダル状の布補強ゴムカーカス及び1つ以上のプライ、及びカーカスとトレッドの間に配置される1つ以上のプライの円周布補強ベルトからなる。タイヤは一般に、実質的に伸張しない一対の円周方向に延在する束のワイヤビードをも含み、カーカスは1つのビードから別のビードに伸びて、側縁はビードの周りに巻かれる。タイヤは、好適には硬い構造で、ビード領域に三角形横断面を有する一対の先端部材、及びビード領域に配置される一対の硬いシャファー部材も含む。タイヤの上記部材は、通常のものであって、挙げなかった別の部材が含まれ、上記の部材が省略されることを理解すべきである。タイヤは、空気の不透過性を改善するためにタイヤの内表面に加えられる内ライナーも含む。全てのタイヤ部材は本発明の塗料組成物で塗工できる。トレッド及び/又は側壁領域は塗工することが望ましい。
塗布用エラストマー基材の調製
塗布すべきエラストマー表面又は基材は、任意に次亜塩素ナトリウム及び次亜塩素酸のような塩素化剤で予備処理される。塗料組成物の塗布用エラストマー材料を調製するために種々の塩素化剤の使用は、技術的に周知である。塩素化剤の一例は、ロード社から商品名CHEMLOK−7701で商的に入手できる。その塩素化剤はエラストマー材料の表面にはけ塗り、浸漬、吹付け、塗り付け、等によって塗布される。塩素化剤は極めて揮発性で、典型的に数秒又は数分足らずで乾燥する。
本発明の塗料組成物は、フレキシブルエラストマー部品単独、及び金属部品にも頑強な結合を形成する驚く能力を有する(これらの部品はエラストマー部品に隣接して貼りつけられる)。エラストマーと金属の間の境界が塗料組成物で適切に保護できるように、エラストマー及び金属の両方の上に弾性塗料を提供することが望ましい。従って、本発明は、保護すべき1つのタイプの基材に接着能力を有するだけの多くの伝統的な保護塗料組成物とは異なる。
次の実施例は、本発明を説明するためのものであって、クレームによって規定される発明の範囲を限定するものではない。
実施例1
次の実施例は、Zeon Chemical社製で、5モル%の不飽和をもつ36%のアクリロニトリル含量を有するZetpol 2220、X−HNBR重合体を使用して調製した。適当な商的代用品はTherban KA8889である。
エラストマー塗料溶液は次のように調製した:
成 分 説 明 PHR
X−HNBR カルボキシル化水素化ニトリルブタジエン 100.0
この配合物は、メチルイソブチルケトン(MIBK,CAS No.108−10−1)に固形分12重量%に溶解させた。
40gの溶液に、ビス-[イソシアナートフェニル]メタン(ジイソシアナート)のキシレン中53%を0.1g、0.5g及び1.0gのレベルで添加した。0.1gのジイソシアナートのレベルで、その溶液は室温の16時間以下で硬化した。0.5gで、その溶液は30分で硬化した。
40gの溶液に、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、CAS#24801−88−5を0.3g、0.7g、1.0g及び1.3gの量で添加した。全てのレベルで、塗料組成物は45分〜1時間以内で硬化を開始して、16時間以下で完全に硬化した。
耐燃料油性試験
塗料は、Chemlok 7701で処理したジュロメーターが55の天然ゴムコンパウンド(A135Q)で試験した。その塗料は、次に市販のフルオロカーボン塗料PLV−2100、及び米国特許第5,314,955号に従って教示された市販のHNBR SPE XV及び非塗工対照と比較した。
室温で24時間ジェットA燃料に浸漬したとき、得られた体積%膨潤結果は次の通りである:
対照 非塗工 192.9%
対照 PLV2100 0.1%
対照 HNBR SPE XV 33.6%
ビス-[イソシアナートフェニル]メタンの実施例塗料
2.2%
3−イソシアナートプロピルトリエトキシシランの実施例塗料 2.3%
接着試験
ゴムの接着性は、2つの1インチ(2.54cm)幅のストリップを一緒に接着し、180°剥離で引張ることによって試験した。そのゴムストリップは、Chemlok 7701で処理したジュロメーターが55の市販の天然ゴムコンパウンド(A135Q)から作った。約2インチ(5.08cm)長さ部分を塗工した;各ストリップは相互に接触配置して472gの錘を加えて確実に密着させた。その錘は10分間そのままにした。8日間の乾燥時間後、各ストリップはTinius Olsen 引張り試験機で引離した。次の表はそれらの結果を示す。
塗料の種類 剥離結果、kgm
対照 PLV2100 0.28
対照 HNBR SPE XV 1.18
ビス-[イソシアナートフェニル]メタンの実施例塗料
2.14
3−イソシアナートプロピルトリエトキシシランの実施例塗料 2.91
金属の接着は、2.54cm幅のゴムストリップと2.54cmの金属クーポンに6,54cmの重なりで接着してせん断試験をした。そのゴムストリップは、Chemlok 7701で処理したジュロメーターが55の市販の天然ゴムコンパウンド(A135Q)から作った。金属クーポンは304のステンレス鋼であった。ステンレスは、接着が困難であることが知られているために選択した。塗工後、各々を相互に接触配置して472gの錘を加えて確実に密着させた。その錘は10分間そのままにした。8日間の乾燥時間後、各ストリップはTinius Olsen 引張り試験機で引離した。次の表はそれらの結果を示す。
塗料の種類 接着結果、kg/cm
対照 PLV2100 1.29
対照 HNBR SPE XV 1.35
ビス-[イソシアナートフェニル]メタンの実施例塗料
1.27
3−イソシアナートプロピルトリエトキシシランの実施例塗料 1.29
オゾン耐性
オゾン試験は、動的オゾン試験(ASTM−D3395)を使用して5pphmオゾンで40℃の温度で行なった。
試料は、オゾン亀裂防止剤ワックス及びアルキル−アリールフェニレン−ジアミン−オゾン亀裂防止剤(M122N)で保護したジュロメーターが55の市販硫黄硬化天然ゴム/ポリブタジエン配合物をベースにした。動的条件下で、カルボキシル化水素化塗料は、HNBR塗料SPE XVよりもオゾンバリヤーとして有効である。
初割れまでの経過時間
対照 6.5時間
対照HNBR SPE XV 6.5時間
ビス-[イソシアナートフェニル]メタンの実施例1塗料は28時間で割れない。
3−イソシアナートプロピルトリエトキシシランの実施例1塗料は28時間で割れない。
低接着性値を有する外に、PLV2100塗膜は割れて屈曲がゴム表面から離層する。孔抜きDeMattia屈曲試料(55ジュロメーターの天然ゴムコンパウンドから作成)は、これらと同一の塗料を塗布してASTM D813に従って屈曲した。PLV2100塗膜は、基材を4000サイクル以下で暴露して、激しく割れて、離層した。ベークしたHNBR SPE XV及び実施例1は両方とも80,000サイクルを行い、その点で天然ゴム基材は割れた。実施例の塗料はいずれも離層の兆候はなかった。このベースの配合物は、有効量の熱伝導性金属粒子を提供したときに、上記試験と同じ良好な性能を示し、さらに輻射特性を与えた。
実施例2
次の実施例は、Bayer AG社から商標Therbanで商品名Therban KA8889として入手できるX−HNBR重合体を使用して調製した。適当な商的代用品はTherban KA8889である。
エラストマー塗料溶液は次のように調製した:
成 分 説 明 PHR
X−HNBR カルボキシル化水素化ニトリルブタジエン 100.0
この配合物は、メチルイソブチルケトン(MIBK,CAS No.108−10−1)に固形分15重量%に溶解させた。
その塗料溶液に16ミクロンの平均粒径を有するアルミニウムフレーク33phrを添加した。
97.5湿量部の溶液に、2.5湿量部のビス-[イソシアナートフェニル]メタン(ジイソシアナート)(Casabond TX,キシレン中53%)を添加した。
65のジュロメーターAを有する天然ゴムの硬化ブロック(7.6cmx7.7cmx1.2cm)は、約0.025mmの乾燥塗膜厚さに塗工した。
3.8cmの孔をあけて、ブロックの中心温度を監視するために熱電対を挿入した。そのブロックは250ワットの赤外線ランプ下にゴムブロックから20cmはなして配置した。温度の記録は、Cole−Parmer Dual JTEK熱電対温度計91100−40型を使用して下記の時間間隔で行なった。
非塗工ゴムブロック 塗工ゴムブロック
時間(分) 温度(℃) 温度(℃)
最初 0 23.2 23.1
10 172.2 36.2
20 101.6 48.1
30 114.7 54.7
非塗工試料は、熱源にさらして最初の10分以内に発煙し始めた。
DeMattia屈曲試料は、ASTM D813に従って実施例2で使用した塗料材料を塗工した。77,000サイクル後、塗膜には割れ又は離層の兆候は観察されなかった。割れはゴム基材に生じた、そして塗膜は基材の割れが生じた場合に裂けた。接着性はすばらしかった、そして破損は下層の基材にのみ観察され、最高レベルの塗膜結合が得られることを示す。
図1に示した結果は、実施例2の繰り返しを示し、40.6cm長さ試料を塗工、低速度でファンを動かし(速度3)、試料に2.9mの距離から空気を吹き込み、試料から10.1cmの位置に赤外線ランプを配置した。実際の自動車にシミュレートした空気移動下で試験を行なった。
非塗工ゴムブロック 塗工ゴムブロック
時間(分) 温度(℃) 温度(℃)
最初 0 22.7 22.7
4 35 25.5
10 55 28.8
20 77.7 33.3
35 82.7 35.5
50 87.2 37.2
120 87.2 37.2
実施例3−機能化HNBR水性ラテックス
本発明に従って水性機能化HNBRラテックスを調製した。41%固体分のカルボキシル化HNBRラテックス、Zeon Chemical社からLatex Bとして販売されている404EXPLTX005も使用した。次の表1に示す組成物を調製した。
Figure 2005520016
DeMattia Flex試料は、上記ラテックス/イソシアナートの組合せ物を吹付けた。DeMattia試料は、MIBKを塗りつけてChemlok 7701で処理した、そして塗料はその試料に吹付けによって塗布した。全ての試料は80,000サイクル行なったが、割れ又は離層の兆候はなかった。接着性はすばらしかった。
オゾン試験は、動的オゾン試験(ASTM−D3395)を使用して5pphmオゾンで40℃の温度で行なった。
試料は、オゾン亀裂防止剤ワックス及びアルキル−アリールフェニレン−ジアミン−オゾン亀裂防止剤(M122N)で保護したジュロメーターが55の市販硫黄硬化天然ゴム/ポリブタジエン配合物をベースにした。観察は2時間間隔で行なった。
縁割れを観察した時間
A.非塗工対照 4時間
B.Chemisat LCH7302を塗工、
非−機能化HNBR 2時間
C.Chemisat LCH7302を塗工、非−機能化HNBR
Bayhydur 3028(1,6-HDI)100重量部
当り5.0部 4時間
D.カルボキシル化HNBR 404EXPLTX005
を塗工 10時間
E.カルボキシル化HNBR 404EXPLTX005を塗工、
1,6-HDIの100重量部当り5.0部 22時間
Chemisat LCH7302は、Zeon Chemical社の最近製造したHNBRラテックスであり、前はGoodyear Chemical社によって製造された。
実施例4
4E 4F 4G 4A

銀1 銀2 銀3 グリーン
Therban KA8889* 100 100 100 100
Akrocem E2557グリーン --- --- --- 2.5
Alglo 400 Alペースト** 10.0 --- ---
Alペースト586
---
12.5
---
Stapa Metallux2141 ---
--- 10.0 ---
Alペースト

*Bayer Agからのカルボキシル化HNBR。
**平均直径45ミクロン。
Alglo 400及びAlペースト586は、Toyal America社から供給され、Stapa Metallux2141はEckart America L.P.社から供給、Alペースト565及びStapa Metallux2156も使用された。種々の粒度の薄片及び非薄片アルミニウム顔料は共に使用して種々の視覚効果を得ることができる。配合したエラストマーはそれぞれ溶媒に10%固形分に溶解させた。それらは、色合わせの既知技術に従って着色剤を混合して種々の着色シェードにできる。一方、90%銀3と10%グリーンの混合体はパステルグリーンのヒントで銀色を与える。
Caswell社からの銅伝導性粉末と銀2(実施例4)とのブレンドはメタリック金色を与えた。
実施例5−対照
米国特許第5,314,741号に従って、亜鉛-硫黄硬化を使用した有機溶媒にアクリロニトリル及びブタジエンの水素化共重合体の塗料硬化を使用した対照例を過酸化物硬化天然ゴム基材に塗布した。
塗料組成物
成 分 重量部
HNBR 100
酸化亜鉛 4.00
硫黄 1.75
ZMBT(2) 2.00
ジブチルジチオカルバミド酸亜鉛 0.75
合計 108.50
亜鉛2−メルカプトベンゾチアゾール促進剤
HNBRを除く成分をミル混合し、次にMIBK溶媒中で10%溶液に溶解させた。塗料組成物は、固体ゴムを2段ミルで混合し、続いてHNBRを溶媒に溶解することによって調製した。硫黄硬化天然ゴムの2.54cm幅の試料は塗料組成物を塗布する前にイソプロピルアルコ−ルで洗浄した。
塗料組成物は、天然ゴム基材試料の表面に塗布した。塗膜の厚さは約0.0254mm乾燥であった。2つの塗工、未硬化ストリップは塗工した面を相互に対して一緒に配置した。塗料は室温で24時間乾燥した。若干の試料は、オーブン内の152℃で15分間ベークして塗料を硬化した。これは、製品として、約0.05mm厚さの塗料を有し一緒に接着された塗工天然ゴム引張りシートを与えた。その接着された試料は、剥離で引離し、それらを分離するの必要な力を記録した。
未硬化塗膜(乾燥、未ベーク) 0.27kg剥離強さ
硬化塗膜(153℃で15分ベーク) 0.8kg剥離強さ
硬化及び未硬化塗料としてゴム基材に対するこれらの接着レベルは、不合格と低く、屈曲疲労及び屈曲後エラストマー基材の割れをもたらした。
実施例6
透明下塗り塗料は、X−HNBRエラストマー(Bayer AG社からのTherban KA−8889)をMIBKに5重量%の固形分に溶解させることによって作った。99.25湿量部の溶液に、0.75湿量部のビス−[イソシアナートフェニル]メタン(ジイソシアナート)、キシレン(Casabond TX)に53%を添加した。その透明下塗り塗料に熱伝導性アルミニウム顔料を重合体の重量を基準にして種々の重量%で添加した。
65のジュロメーターを有する天然ゴムの硬化ブロック(7.6cmx7.6cmx1.2cm)を塗工して約0.025mmの乾燥塗膜にした。
3.8cmの孔をあけて、ブロックの中心温度を監視するために熱電対を挿入した。そのブロックは250ワットの赤外線ランプ下に配置し、ゴムブロックから20cmはなして配置した。対照ブロックは塗工しなかった。温度の記録は、Cole−Parmer Dual JTEK熱電対温度計91100−40型を使用して下記の時間間隔で行なった。この実験ではファンは使用しなかった。
非塗工ゴムブロック
時間(分) 温度(℃)
初0 22
5 36
10 46
15 54
20 63
実施例6A
STAPA Metallux 2156(Eckart America L.P.)70%固体、非リーフィング、16ミクロンの平均直径。
STAPA Metallux 2156を使用した塗工ゴムブロック
10phr 20phr
時間(分) 温度(℃) 温度(℃)
初 0 22 22
5 30 20
10 41 32
15 49 38
20 54 42
それらの結果は図2にグラフで示す。
実施例6B
アルミニウムペースト565(Toyal America)65%固体、13ミクロンの平均直径。
アルミニウムペースト565を使用した塗工ゴムブロック
10phr 20phr
時間(分) 温度(℃) 温度(℃)
初 0 22 22
5 29 27
10 36 34
15 41 38
20 47 43
それらの結果は図3にグラフで示す。
実施例6C
Alglo 400 アルミニウムペースト565(Toyal America)70%固体、非リーフィング、45ミクロンの平均直径。
Alglo 400を使用した塗工ゴムブロック
10phr 50phr
時間(分) 温度(℃) 温度(℃)
初 0 22 22
5 28 27
10 38 34
15 44 38
20 47 43
それらの結果は図4にグラフで示す。
実施例6D
Sparkle Silvex 760−20−A(Silberline)80%固体、非リーフィング、54ミクロンの平均直径。
Sparkle Silvex 760-20-Aを使用塗工ゴムブロック
10phr 50phr
時間(分) 温度(℃) 温度(℃)
初 0 23 23
5 30 28
10 38 33
15 47 39
20 51 42
それらの結果は図5にグラフで示す。
実施例7
3つの類似塗料は、フルオロエラストマー、水性XHNBRラテックス、及びポリウレタンを、それぞれ使用して作った。フルオロエラストマー下塗り塗料は、次の配合物を混合し、次にそれをMIBKに溶解して固形分30%の溶液を作った。
実施例7A
Viton A-100(DuPon)) 100.0PHR
酸化マグネシウム(Maglite
D) 1.0
水酸化カルシウム工業銘柄
2.0
Metallux 2156(Eckart America) 10.0
アルミニウムペースト586(Toyal America) 5.0
120.0gの溶解溶液に1.8gのN−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンを添加した。4時間後、5gの3−イソシアナートプロピルトリエトキシシランとさらに25gのMIBK一緒に添加した。
実施例7B
XHNBRラテックスは、Zeon Chemical社からのラテックスB(41%固形分)で出発することによって作った。ラテックスB100.0gに、20.0gのSparkle Silvex 760−20−A(Silberline)及び5.0gの水分散性ポリイソシアナートBayhydur 302(Bayer)を添加した。
実施例7C
ポリウレタンは、7.0g(ウレタン固体の21.8phr)のアルミニウムペースト586(Toyal America)に100.0gのChemglaze V021透明、湿分硬化性ポルウレタンに32重量%固体で添加することによって作った、115cpsの粘度、0℃以下のT、約210kg/cm2の硬化引張強さ、350%の極限伸びを有した。
65のジュロメーターAを有する天然ゴムの硬化ブロック(7.6cmx7.6cmx1.2cm)は実施例A、B、及びCの塗料を使用して塗工し、約0.025mmの乾燥塗膜にした。
3.8cmの孔を試験ブロックの中心にあけて、ブロックの中心温度を監視するために熱電対を挿入した。そのブロックは250ワットの赤外線ランプ下に配置し、ゴムブロックの上面から7.5cmはなして配置した。対照ブロックは塗工しなかった。表面温度はOmegascope Model OS530シリーズの非接触赤外線温度計を使用して監視した。内部温度は、Cole−Parmer Dual JTEK熱電対温度計91100−40型を使用して監視した。この実験ではファンは使用しなかった。
非塗工ゴムブロック
時間(分) 内部温度(℃) 表面温度(℃)
初 0 20.8 20
1 23.3 83
2 33.2 116(発煙)
3 45.3 131
4 57.2 148
5 68.9 164
6 80 167
8 98.4 178
10 114.4 190
フルオロエラストマー(実施例7A)塗工ゴムブロック
時間(分) 内部温度(℃) 表面温度(℃)
初 0 20.9 20
1 23 63
2 31.2 85
3 40.3 97
4 49.3 107
5 58.1 114
6 66.3 125
8 81.5 131(発煙)
10 94.5 144
XHNBRラテックス(実施例7B)被覆ゴムブロック
時間(分) 内部温度(℃) 表面温度(℃)
初 0 21 20
1 22.3 69
2 28.2 80
3 35.6 90
4 43.5 95
5 51.4 100
6 59.9 113
8 72.8 123(発煙)
10 85.6 129
ポリウエタン(実施例7C)塗工ゴムブロック
時間(分) 内部温度(℃) 表面温度(℃)
初 0 22.2 20
1 24.4 53
2 32.4 63
3 40.7 79
4 49.2 83
5 57.2 87
6 64.73 125
8 81.5 92
10 90.2 106(無煙)
実施例7A,7B及び7Cに基づいた非塗工対照及び塗工試料の表面温度を比較した結果は図6にグラフで示す。
実施例8
室温硬化性反射性塗料の配合物は次にように作った:
実施例8A 実施例8B
成 分 重量部
MIBK 90.0 90.0
DIBK 5.0 5.0
Therban KA−8889
(X−HNBR) 5.0 5.0
その重合体を溶解後、次の成分を添加した:
アミノプロピルトリエトキシシラン 5.0 5.0
アルミニウムペースト586 2.5 2.5
KBM−7803 ---- 5.0
KBM−7803は、ヘプタデカトリフルオロデシルトリメトキシシランCF(CFCHCHSi(OCHであって、信越シリコーン社から商的に入手できる。15.2x15.2x1.9cmの天然ゴムパッド(65ジュロメーター)に塗料の各々を塗工した。それらの塗料を硬化後、それらは塗料の上15.2cmに吊り下げた赤外ランプにさらした。その表面温度は、Cole−Parmer Dual JTEK熱電対温度計91100−40型を使用して以下に示す時間間隔で監視した。
表面温度測定
非塗工 塗工93−6 塗工93−6
時間(分) 温度(℃) 温度(℃) 温度(℃)
初0 27.7 27.7 27.7
1 80 53.8 48.8
2 112 70 63
3 137 87.7 76
4 151 90 85
6 171 99.4 95
7 173.8 102 97
175℃での変色−老化: 激しい 最少
アミノアルキルトリアルコキシシラン及びフルオロアルキルトリアルコキシシランの加水分解性混合体をベースにした輻射性塗料は、迅速硬化及び加熱老化後の低変色を示す。
以上、特許法に従って、最良形態及び好適な実施態様を示してきたが、本発明の範囲はそれに限定されないで、付属の特許請求の範囲に限定される。
赤外線加熱源に120分に渡って暴露した塗工対非塗工ゴムブロックについての内部温度対時間ノプロットである。(実施例2) 熱伝導性顔料の0、10、及び20phrにおける輻射熱下で発生する内部熱に及ぼす天然ゴムに塗布された0.00040cm熱伝導性塗料の影響を示すグラフである。(実施例6A) 熱伝導性顔料の0、10、及び20phrにおける輻射熱下で発生する内部熱に及ぼす天然ゴムに塗布された0.00040cm熱伝導性塗料の影響を示すグラフである。(実施例6B) 熱伝導性顔料の0、20、及び50phrにおける輻射熱下で発生する内部熱に及ぼす天然ゴムに塗布された0.00040cm熱伝導性塗料の影響を示すグラフである。(実施例6C) 熱伝導性顔料の0、20、及び50phrにおける輻射熱下で発生する内部熱に及ぼす天然ゴムに塗布された0.00040cm熱伝導性塗料の影響を示すグラフである。(実施例6D) 輻射熱下10分後に3つの異なる熱伝導性塗料対非塗工ブロックを使用して塗工された天然ゴムブロックの内部温度に及ぼす影響を示すグラフである。

Claims (25)

  1. 第1部と第2部からなる二液型液体塗料組成物であって、前記第1部における0℃以下のTを示し活性水素含有硬化剤に反応性であり、かつ活性水素含有基である官能基を導入し、10%以下のエチレン性不飽和を含有するフレキシブル皮膜形成重合体と;前記第2部における活性水素含有基及び架橋基、又は活性水素及び架橋基と反応性の基を含有する硬化成分;及びキャリヤー液体からなることを特徴とする周囲温度硬化性、二液型液体塗料組成物。
  2. さらに、(a)皮膜形成重合体の100重量部当り10〜100重量部の2〜10μmの平均粒度を有する熱伝導性金属粒子、又は(b)10〜150重量部の20〜60μmの平均粒度を有する熱伝導性金属粒子からなることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  3. 前記皮膜形成重合体が、20,000〜200,000の分子量を有する水素化ランダム又はブロックジエン共重合体であることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  4. 前記皮膜形成重合体が、カルボキシル化HNBRであることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  5. 前記皮膜形成重合体が、機能化アクリルゴムあることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  6. 前記皮膜形成重合体が、エチレン性不飽単量体及びα,β−不飽和カルボン酸から誘導されることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  7. 前記皮膜形成重合体の前記官能基は、スルホン酸、スルホン酸誘導体、クロロスルホン酸、ビニルエーテル、ビニルエステル、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、モノ−カルボン酸、ジカルボン酸、部分又は完全誘導モノ−カルボン酸、部分又は完全誘導ジカルボン酸、無水ジカルボン酸、ジカルボン酸の環状イミド、そのイオノマー誘導体、及びそれらの混合体からなる群から選択されることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  8. 前記皮膜形成重合体が、メチロール官能基からなる水素化ジエンエラストマーであることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  9. 前記皮膜形成重合体が、フェノールメチロール官能基からなる水素化ジエンエラストマーであることを特徴とする請求項6記載の塗料組成物。
  10. 前記皮膜形成重合体が、カルボン酸ジアリールとアミン機能化HNBRの熱割れ反応性生物であることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  11. 前記皮膜形成重合体が、エチレン、C−Cアルキルアセテート及びカルボン酸単量体単位のターポリマーからなることを特徴とする請求項5記載の塗料組成物。
  12. 前記皮膜形成重合体が、少なくとも30モル%のエチレン、及び10〜70モル%のモノエチルマレエイトからなることを特徴とする請求項5記載の塗料組成物。
  13. 前記皮膜形成重合体が、エラストマーから誘導のカルボキシル化、ブロック共重合体であり、水素化スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、及び水素化スチレン−イソプレンースチレンブロック共重合体から選択されることを特徴する請求項1記載の塗料組成物
  14. 前記皮膜形成重合体が、ポリα−オレフィンーアクリルエステルーアクリルカルボキシレートターポリマーであることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  15. 前記皮膜形成重合体が、ヒドロキシル基を含有する水素化ニトリルブタジエン重合体であることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  16. 前記皮膜形成重合体が、水素化ヒドロキシルブタジエンと、カルボキシ改質塩素化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリエピクロロヒドリン、ポリエチレン−アクリル酸、SBR、SBS、NBR、SIBS、EPDM、EPM、ポリアクリレート、ハロゲン化ポリイソブチレン、及びポリプロピレンオキシドからなる群から選択する皮膜形成剤との混合体である(該混合体における不飽和の全比率は10%以下である)ことを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  17. 前記皮膜形成重合体が、オゾン化条件下で炭化水素重合体を処理してオゾン化飽和炭化水素重合体を生成し、続いて該オゾン化飽和炭化水素重合体を還元することによって導入されるヒドロキシル基からなることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  18. 前記皮膜形成重合体が、オゾン化条件下で炭化水素重合体を処理してオゾン化飽和炭化水素重合体を生成し、続いて該オゾン化飽和炭化水素重合体を還元することによって導入されるカルボキシル基を含有することを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  19. 前記皮膜形成重合体は、2つ以上のα−モノオレフィン、及び非共役ジエンコモノマーからなり、そしてそれに、カルボン酸、無水物、エポキシ、リン酸、スルホン酸、スルフェネート、スルフィネート、ヒドロキシ、エポキシ、イソシアナート、アミン、及びオキサゾリン基からなる群から選択の官能基が導入されることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  20. 前記皮膜形成重合体が、ヒドロキシ基を、デヒドロ塩素化、ヒドロ臭素化及び塩素−末端ポリイソブチレンを酸化することによってカチオン重合イソブチレンの末端位置に導入することによって調製されたヒドロキシを末端基とするポリイソブチレンからなることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  21. 前記硬化剤が、周囲温度で液体である10〜50%反応性NCO基を含有するポシイソシアナートからなることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  22. 前記硬化剤が、2つの部にあり、多官能性エチレン性不飽和化合物、酸化剤及び還元剤からなる還元−酸化硬化剤系かなることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  23. 前記皮膜形成重合体が、酸又は無水物基で改質された塩素化ポリオレフィンからなることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  24. 任意に造形金属製品にはりつける成形エラストマー製品の表面に溶液型、金属粉顔料充てん、室温硬化エラストマー皮膜形成塗料を前記成形エラストマー製品の表面に吹付け、浸漬又ははけ塗りすることからなり、前記塗料が硬化剤、少なくとも10重量%の熱伝導性粒子及び0℃以下のTを示し活性水素含有硬化剤に反応性であり、又は活性水素含有基である官能基を導入し、10%以下のエチレン性不飽和を含有するフレキシブル皮膜形成重合体からなることを特徴とする成形エラストマ−製品の塗工方法。
  25. 前記エラストマー製品が、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ポリイソブチレン−イソプレンゴム、ポリクロロプレン、及び低アクリロニトリル含量(<25%)のニトリル−ブタジエンゴムからなる群から選択したエラストマーからなることを特徴とする請求項24記載の方法。
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