JP2005515986A - 異常な細胞増殖を処置するための置換された二環式誘導体の製造方法 - Google Patents

異常な細胞増殖を処置するための置換された二環式誘導体の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(1)の化合物、ならびにその医薬的に許容できる塩類、溶媒和物およびプロドラッグの製造方法に関する:式中のR、R、R、R、R11、mおよびpは明細書中に定めるものである。式(1)の化合物は、医薬組成物の投与により哺乳動物における異常な細胞増殖を処置するのに有用である。
【化1】

Description

発明の詳細な説明
関連出願の引照
本出願は、米国仮特許出願No.60/334,647(2001年11月30日出願)に基づく優先権を主張し、その内容全体を本明細書に援用する。
発明の背景
本発明は、式1の化合物:
Figure 2005515986
ならびにその医薬的に許容できる塩類、溶媒和物およびプロドラッグの製造方法に関する;式中のR、R、R、R、R11、mおよびpは本明細書に定めるものである。
式1の化合物は、哺乳動物における異常な細胞増殖、たとえば癌の処置に有用であり、米国特許出願No.09/883,752(2001年6月18日出願)に記載されている;その内容全体を本明細書に援用する。
細胞のDNAの一部がトランスフォーメーションして癌遺伝子(すなわち、活性化されると悪性腫瘍細胞の形成をもたらす遺伝子)になることにより細胞が癌性になる可能性があることは知られている。多くの癌遺伝子が、細胞トランスフォーメーションを引き起こす可能性をもつ異常なチロシンキナーゼであるタンパク質をコードする。あるいは、正常な癌原遺伝子性のチロシンキナーゼの過剰発現が増殖性障害を生じ、時には悪性表現型となる可能性もある。
受容体型チロシンキナーゼは細胞膜を貫通する酵素であり、上皮増殖因子のような増殖因子に対する細胞外結合ドメイン、膜貫通ドメイン、およびタンパク質中に存在する特定のチロシン残基をリン酸化するキナーゼとして機能する細胞内部分をもち、したがって細胞増殖に影響を与える。他の受容体型チロシンキナーゼには、c−erbB−2、c−met、tie−2、PDGFr、FGFr、およびVEGFRが含まれる。そのようなキナーゼは、胸部癌、消化器癌、たとえば結腸癌、直腸癌または胃癌、白血病、および卵巣癌、気管支癌または膵癌などの一般的なヒト癌において異常発現する頻度の高いことが知られている。チロシンキナーゼ活性をもつ上皮増殖因子受容体(EGFR)が多くのヒト癌、たとえば脳、肺、扁平上皮細胞、膀胱、胃、胸部、頭頚部、食道、婦人科および甲状腺の腫瘍において変異および/または過剰発現することも示された。
したがって、受容体型チロシンキナーゼ阻害薬は哺乳動物癌細胞の増殖の選択的阻害薬として有用であると認識されている。たとえばチロシンキナーゼ阻害薬エルブスタチン(erbstatin)は、無胸腺マウスにおいて上皮増殖因子受容体型チロシンキナーゼ(EGFR)を発現する移植ヒト乳癌の増殖を選択的に減退させるが、EGF受容体を発現しない他の癌の増殖には影響を与えない。したがって、特定の受容体型チロシンキナーゼの選択的阻害薬である本発明化合物は、哺乳動物における異常な細胞増殖、特に癌の処置に有用である。受容体型チロシンキナーゼのほか、本発明化合物は多様な他の非受容体型チロシンキナーゼ(たとえばlck、src、abl)またはセリン/トレオニンキナーゼ(たとえばサイクリン依存性キナーゼ)に対する阻害活性も示すことができる。
他の多様な化合物、たとえばスチレン誘導体がチロシンキナーゼ阻害特性をもつことも示された。5つの欧州特許出願公開、すなわちEP 0 566 226 A1(1993年10月20日公開)、EP 0 602 851 A1(1994年6月22日公開)、EP 0 635 507 A1(1995年1月25日公開)、EP 0 635 498 A1(1995年1月25日公開)、およびEP 0 520 722 A1(1992年12月30日公開)は、特定の二環式誘導体、特にキナゾリン誘導体がそれらのチロシンキナーゼ阻害特性により生じる抗癌特性をもつと述べている。国際特許出願WO92/20642(1992年11月26日公開)も、特定のビス−単環式および二環式アリールおよびヘテロアリール化合物が異常な細胞増殖を阻害するのに有用なチロシンキナーゼ阻害薬であると述べている。国際特許出願WO96/16960(1996年6月6日公開)、国際特許出願WO96/09294(1996年3月6日公開)、国際特許出願WO97/30034(1997年8月21日公開)、国際特許出願WO98/02434(1998年1月22日公開)、国際特許出願WO98/02437(1998年1月22日公開)、国際特許出願WO98/02438(1998年1月22日公開)も、置換された二環式ヘテロ芳香族誘導体が同じ目的に有用なチロシンキナーゼ阻害薬であると述べている。抗癌化合物について述べている他の特許出願は米国特許出願No.09/488,350(2000年1月20日出願)および09/488,378(2000年1月20日出願)であり、両者の内容全体を本明細書に援用する。
発明の概要
本発明は、式1の化合物、その医薬的に許容できる塩類、溶媒和物およびプロドラッグ:
Figure 2005515986
[式中:
mは、0〜3の整数であり;
pは、0〜4の整数であり;
およびRは、それぞれ独立してHおよびC−Cアルキルから選択され;
は、−(CR(4〜10員複素環)であり、ここでtは0〜5の整数であり、この複素環式基はベンゼン環またはC−Cシクロアルキル基に縮合していてもよく、前記R基の−(CR−部分は炭素−炭素二重結合または三重結合を含むこともでき、その場合、tは2〜5の整数であり、前記の縮合していてもよい環を含めてR基は1〜5個のR基で置換されていてもよく;
は、−C≡C−(CR1617、−C=C−(CR1617−R、−C≡C−(CR161713、または−C=C−(CR161713であり、これらにおいてRへの結合点はR基の炭素原子を介したものであり、kはそれぞれ1〜3の整数であり、tはそれぞれ0〜5の整数であり、mはそれぞれ0〜3の整数であり;
は、それぞれ独立してハロ、ヒドロキシ、−NR、C−Cアルキル、トリフルオロメチル、C−Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、−NRC(O)R、−C(O)NR、−SONR、−NRC(O)R、および−NRC(O)ORから選択され;
、R6aおよびRは、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択され、これらにおいてtは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、これらRおよびR基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、ヒドロキシおよびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
あるいは、RとR、またはR6aとRは、窒素原子(同一窒素原子、またはたとえば−C(O)もしくは−SO−による結合によって互いに近接した2個の別個の窒素原子を含む)に結合した場合、一緒になって4〜10員複素環式環を形成してもよく、これはR、R6aおよびRが結合している窒素のほか、N、N(R)、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ部分をさらに含むことができ、ただし2個のO原子、2個のS原子、またはO原子とS原子が互いに直接結合することはなく;
は、それぞれ独立してオキソ(=O)、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アジド、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−C10アルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、
Figure 2005515986
−S(O)(C−Cアルキル)(ここでjは0〜2の整数である)、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)、−(CRC(O)(CR(C−C10アリール)、−(CRC(O)(CR(4〜10員複素環)、−(CRO(CR(C−C10アリール)、−(CRO(CR(4〜10員複素環)、−(CRS(O)(CR(C−C10アリール)、および−(CRS(O)(CR(4〜10員複素環)(これらにおいてjは0、1または2であり、qおよびtはそれぞれ独立して0〜5の整数である)から選択され、前記R基の複素環式部分の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アジド、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NR、−NROR、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、tは0〜5の整数であり;
は、非芳香族単環式環、縮合もしくは架橋した二環式環、またはスピロ環式環であり、この環は3〜12個の炭素原子を含み、それらのうち0〜3個の炭素原子は独立してN、O、S(O)(ここでjは0〜2の整数である)、および−NR−から選択されるヘテロ部分と交換されていてもよく、ただし2個のO原子、2個のS(O)部分、O原子とS(O)部分、N原子とS原子、またはN原子とO原子が環内で互いに直接結合することはなく、その環の炭素原子は1または2個のR基で置換されていてもよく;
11は、それぞれ独立してRの定義に示した置換基から選択され、ただしR11はオキソ(=O)ではなく;
12は、
Figure 2005515986
またはハロであり、jは0〜2の整数であり;
13は、−NR14または−OR14であり;
14は、H、R15、−C(O)R15、−SO15、−C(O)NR15、−SONR15、または−CO15であり;
15は、R18、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)であり、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R15基のアリールおよび複素環式部分は、1〜3個のR置換基で置換されていてもよく;
16およびR17は、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、および−CHOHから選択され、あるいはR16とR17は−CHCH−または−CHCHCH−として一緒になっていてもよく;
18は、C−Cアルキルであり、NもしくはO原子に、またはS(O)(ここでjは0〜2の整数である)に結合していない各炭素はR12で置換されていてもよく;
ハロゲノ、SOもしくはSO基に、またはN、OもしくはS原子に結合していないCH(メチル)、CH(メチレン)、またはCH(メチン)基を含む前記の置換基はいずれも、ヒドロキシ、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシおよび−NRから選択される基で置換されていてもよい]の製造方法であって、式2の化合物:
Figure 2005515986
(式中のXはハライドであり、R、R、R、R11、mおよびpは式1について定義したものである)を、式H−C≡C−(CR1617、M−C=C−(CR1617−R、H−C≡C−(CR161713、またはM−C=C−(CR161713[これらにおいてRへの結合点はR基の炭素原子を介したものであり、kはそれぞれ1〜3の整数であり、tはそれぞれ0〜5の整数であり、mはそれぞれ0〜3の整数であり、MはH、B(R19、Al(R20、Sn(R21、MgW、またはZnWよりなる群から選択され、R19は9−BBN、C−C10アルキル、C−C10アルコキシ、C−C10シクロアルキルおよびハロよりなる群から選択され、R20はC−C10アルキル、C−C10アルコキシ、C−C10シクロアルキルおよびハロよりなる群から選択され、R21はC−C10アルキルであり、WはCl、BrまたはIである]と反応させ、その際、反応をパラジウム触媒、配位子、塩基、および任意の添加剤の存在下で実施することを含む方法に関する。
本発明はまた、式1の化合物、その医薬的に許容できる塩類、溶媒和物およびプロドラッグ:
Figure 2005515986
[式中:
mは、0〜3の整数であり;
pは、0〜4の整数であり;
およびRは、それぞれ独立してHおよびC−Cアルキルから選択され;
は、−(CR(4〜10員複素環)であり、ここでtは0〜5の整数であり、この複素環式基はベンゼン環またはC−Cシクロアルキル基に縮合していてもよく、前記R基の−(CR−部分は炭素−炭素二重結合または三重結合を含むこともでき、その場合、tは2〜5の整数であり、前記の縮合していてもよい環を含めてR基は1〜5個のR基で置換されていてもよく;
は、−C≡C−(CR1617、−C=C−(CR1617−R、−C≡C−(CR161713、または−C=C−(CR161713であり、これらにおいてRへの結合点はR基の炭素原子を介したものであり、kはそれぞれ1〜3の整数であり、tはそれぞれ0〜5の整数であり、mはそれぞれ0〜3の整数であり;
は、それぞれ独立してハロ、ヒドロキシ、−NR、C−Cアルキル、トリフルオロメチル、C−Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、−NRC(O)R、−C(O)NR、−SONR、−NRC(O)R、および−NRC(O)ORから選択され;
、R6aおよびRは、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択され、これらにおいてtは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、これらRおよびR基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、ヒドロキシおよびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
あるいは、RとR、またはR6aとRは、窒素原子(同一窒素原子、またはたとえば−C(O)もしくは−SO−による結合によって互いに近接した2個の別個の窒素原子を含む)に結合した場合、一緒になって4〜10員複素環式環を形成してもよく、これはR、R6aおよびRが結合している窒素のほか、N、N(R)、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ部分をさらに含むことができ、ただし2個のO原子、2個のS原子、またはO原子とS原子が互いに直接結合することはなく;
は、それぞれ独立してオキソ(=O)、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アジド、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−C10アルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、
Figure 2005515986
−S(O)(C−Cアルキル)(ここでjは0〜2の整数である)、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)、−(CRC(O)(CR(C−C10アリール)、−(CRC(O)(CR(4〜10員複素環)、−(CRO(CR(C−C10アリール)、−(CRO(CR(4〜10員複素環)、−(CRS(O)(CR(C−C10アリール)、および−(CRS(O)(CR(4〜10員複素環)(これらにおいてjは0、1または2であり、qおよびtはそれぞれ独立して0〜5の整数である)から選択され、前記R基の複素環式部分の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アジド、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NR、−NROR、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、tは0〜5の整数であり;
は、非芳香族単環式環、縮合もしくは架橋した二環式環、またはスピロ環式環であり、この環は3〜12個の炭素原子を含み、それらのうち0〜3個の炭素原子は独立してN、O、S(O)(ここでjは0〜2の整数である)、および−NR−から選択されるヘテロ部分と交換されていてもよく、ただし2個のO原子、2個のS(O)部分、O原子とS(O)部分、N原子とS原子、またはN原子とO原子が環内で互いに直接結合することはなく、その環の炭素原子は1または2個のR基で置換されていてもよく;
11は、それぞれ独立してRの定義に示した置換基から選択され、ただしR11はオキソ(=O)ではなく;
12は、
Figure 2005515986
またはハロであり、jは0〜2の整数であり;
13は、−NR14または−OR14であり;
14は、H、R15、−C(O)R15、−SO15、−C(O)NR15、−SONR15、または−CO15であり;
15は、R18、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)であり、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R15基のアリールおよび複素環式部分は、1〜3個のR置換基で置換されていてもよく;
16およびR17は、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、および−CHOHから選択され、あるいはR16とR17は−CHCH−または−CHCHCH−として一緒になっていてもよく;
18は、C−Cアルキルであり、NもしくはO原子に、またはS(O)(ここでjは0〜2の整数である)に結合していない各炭素はR12で置換されていてもよく;
ハロゲノ、SOもしくはSO基に、またはN、OもしくはS原子に結合していないCH(メチル)、CH(メチレン)、またはCH(メチン)基を含む前記の置換基はいずれも、ヒドロキシ、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシおよび−NRから選択される基で置換されていてもよい]を製造するための第2方法であって、式3の化合物:
Figure 2005515986
(式中のAはClまたはFであり、R、Rおよびmは式1について定義したものである)を、式4の化合物:
Figure 2005515986
(式中のR、R、R、R11およびpは式1について定義したものである)と反応させることを含む方法に関する。
本発明の具体的態様においては、本発明方法を用いて、Rは−(CR(4〜10員複素環)であり、tは0〜5の整数であり、前記R基は1〜3個のR基で置換されていてもよく;この複素環式基はベンゼン環またはC−Cシクロアルキル基に縮合していてもよく、前記の縮合していてもよい環を含めて前記R基は1〜3個のR基で置換されていてもよい、式1の化合物を製造する。
本発明の他の具体的態様においては、本発明方法を用いて、R
Figure 2005515986
から選択され、前記R基は1〜3個のR基で置換されていてもよい、式1の化合物を製造する。
他の具体的態様においては、本発明方法を用いて、Rは1〜3個のR基で置換されていてもよいピリジン−3−イルである、式1の化合物を製造する。
他の具体的態様においては、本発明方法を用いて、Rは−C≡C−(CR1617であり、mは0〜3の整数であり、tは0〜5の整数である、式1の化合物を製造する。
他の具体的態様においては、本発明方法を用いて、Rは−C≡C−(CR1617であり、mは0〜3の整数であり、tは0〜5の整数であり、Rは3−ピペリジニルおよび4−ピペリジニルから選択され、これらはそれぞれ1または2個のR基で置換されていてもよい、式1の化合物を製造する。
他の具体的態様においては、本発明方法を用いて、Rは−C=C−(CR1617−Rであり、mは0〜3の整数であり、tは0〜5の整数である、式1の化合物を製造する。
他の具体的態様においては、本発明方法を用いて、Rは−C=C−(CR1617−Rであり、mは0〜3の整数であり、tは0〜5の整数であり、Rは3−ピペリジニルおよび4−ピペリジニル(1または2個のR基で置換されていてもよい)から選択される、式1の化合物を製造する。
他の具体的態様においては、本発明方法を用いて、Rは−C≡C−(CR161713であり、kは1〜3の整数であり、mは0〜3の整数である、式1の化合物を製造する。
他の具体的態様においては、本発明方法を用いて、Rは−C≡C−(CR161713であり、kは1〜3の整数であり、mは0〜3の整数であり、R13は、−NR14であり、R14は−C(O)R15、−SO15、および−C(O)NR15から選択される、式1の化合物を製造する。
他の具体的態様においては、本発明方法を用いて、Rは−C=C−(CR161713であり、kは1〜3の整数であり、mは0〜3の整数である、式1の化合物を製造する。
他の具体的態様においては、本発明方法を用いて、Rは−C=C−(CR161713であり、kは1〜3の整数であり、mは0〜3の整数であり、R13は、−NR14であり、R14は−C(O)R15、−SO15、および−C(O)NR15から選択される、式1の化合物を製造する。
他の具体的態様においては、本発明方法を用いて、Rは−C≡C−(CR161713または−C=C−(CR161713であり、kは1〜3の整数であり、mは0〜3の整数であり、R13は−NR14または−OR14であり、R14はR15であり、R15はR18であり、R18は、−OR、S(O)、−NR、−NRC(O)R、−NRSO、−NRCO、CN、−C(O)Rまたはハロで置換されていてもよいC−Cアルキルである、式1の化合物を製造する。
本発明方法を用いて製造される具体的な好ましい化合物には、下記よりなる群から選択されるものが含まれる:
)−[3−メチル−4−(ピリジン−3−イルオキシ)−フェニル]−(6−ピペリジン−3−イルエチニル−キナゾリン−4−イル)−アミン;
2−メトキシ−N−(3−{4−[3−メチル−4−(ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アセトアミド;
)−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニル]−(6−ピペリジン−3−イルエチニル−キナゾリン−4−イル)−アミン;
[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニル]−(6−ピペリジン−4−イルエチニル−キナゾリン−4−イル)−アミン;
2−メトキシ−N−(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アセトアミド;
2−フルオロ−N−(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アセトアミド;
E−2−メトキシ−N−(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−アリル)−アセトアミド;
[3−メチル−4−(ピリジン−3−イルオキシ)−フェニル]−(6−ピペリジン−4−イルエチニル−キナゾリン−4−イル)−アミン;
2−メトキシ−N−(1−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イルエチニル}−シクロプロピル)−アセトアミド;
E−N−(3−{4−[3−クロロ−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−アリル)−2−メトキシ−アセトアミド;
N−(3−{4−[3−クロロ−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アセトアミド;
N−(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アセトアミド;
E−N−(3−{4−[3−クロロ−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−アリル)−アセトアミド;
E−2−エトキシ−N−(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−アリル)−アセトアミド;
1−エチル−3−(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−尿素;
ピペラジン−1−カルボン酸(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アミド;
)−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−カルボン酸(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アミド;
2−ジメチルアミノ−N−(3−{4−[3−メチル−4−(ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アセトアミド;
E−N−(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−アリル)−メタンスルホンアミド;
イソオキサゾール−5−カルボン酸(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アミド;
1−(1,1−ジメチル−3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−3−エチル−尿素;
ならびに前記化合物の医薬的に許容できる塩類、プロドラッグおよび溶媒和物。
本発明の好ましい1態様においては、式2の化合物:
Figure 2005515986
を、式2Aの化合物:
Figure 2005515986
(式中のYはハライドであり、X、Rおよびmは式1について定義したものである)と式Eの化合物:
Figure 2005515986
(式中のR、R、R11およびpは式1について定義したものである)の反応により製造する。
好ましい1態様においては、本発明方法を用いて式1の化合物を製造し、その際XはBrまたはIであり、Rは−C=C−(CR1617−Rまたは−C=C−(CR161713であり、この反応は下記よりなる群から選択されるパラジウムまたはニッケル触媒の存在下で実施される:
Figure 2005515986
Figure 2005515986
本発明方法の好ましい1態様において、パラジウム触媒はPd(OAc)、Pd(dba)、およびPd(PPhよりなる群から選択される。
本発明方法のより好ましい態様において、パラジウム触媒はPd(OAc)およびPd(PPhよりなる群から選択される。
本発明方法の好ましい態様において、配位子は下記よりなる群から選択される:ポリマー結合ホスフィン、
Figure 2005515986
2−メチル−2’−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、2−ジメチルアミノ−2’−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、およびP(R22;ここでR22はそれぞれ独立して2−メチル−2’−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、2−ジメチルアミノ−2’−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、フェニル、o−トルイル、OMeおよびフリルよりなる群から選択される。
本発明方法のより好ましい態様において、配位子は下記よりなる群から選択される:PPh、P(o−Tol)、P(o−OMePh)、P(2−Furyl)
Figure 2005515986
本発明方法の最も好ましい態様において、配位子はPPh、P(o−Tol)、およびP(2−Furyl)よりなる群から選択される。
本発明方法の好ましい態様において、MはH、Al(R20、Sn(R21、MgW、およびZnWよりなる群から選択され、塩基は(R)N、(R)NH、RNH、QX、QCO、QPO、QOCRよりなる群から選択され、これらにおいてQは(R)N、Na、K、Cs、Cu、Cd、およびCaよりなる群から選択され、Rはそれぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)よりなる群から選択され、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、およびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、RおよびRは式1について定義したものである。
本発明方法の好ましい態様において、塩基はRNF、RNCl、RNBr、EtN、MeNEt、iPrNEt、CuBr、CuI、CdCl、CsF、KCO、NaPO、NaHPO、NaOAc、DABCO、および1,8−(ジメチルアミノ)ナフタレンよりなる群から選択され、Rはそれぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)よりなる群から選択され、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、およびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、RおよびRは式1について定義したものである。
本発明方法の好ましい態様において、塩基はNaOEt、NaOMe、NaOH、KOH、LiOH、Ca(OH)、TlOH、Ba(OH)、EtN、MeNEt、iPrNEt、CuBr、CuI、CdCl、CsF、KF、KCl、KCO、NaPO、NaHPO、NaOAc、DABCO、1,8−(ジメチルアミノ)ナフタレン、RNF、RNCl、およびRNBrよりなる群から選択され、これらにおいてRはそれぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択され、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、およびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、RおよびRは式1について定義したものである。
本発明方法のより好ましい態様において、塩基はEtN、MeNEt、iPrNEt、CuBr、CuI、CdCl、CsF、RNF、RNCl、RNBr、KCO、NaPO、NaHPO、NaOAc、DABCO、および1,8−(ジメチルアミノ)ナフタレンよりなる群から選択され、これらにおいてRはそれぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択され、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、およびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、RおよびRは式1について定義したものである。
本発明方法のより好ましい態様において、塩基はEtN、MeNEt、KCO、NaPOおよびNaOAcよりなる群から選択される。
本発明方法の好ましい態様において、反応はトルエン、ベンゼン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、ジメトキシエタン、CHCl、CHCl、ClCHCHCl、N(C−Cアルキル)、N(ベンジル)、およびその混合物よりなる群から選択される溶媒中で実施される。
本発明方法のより好ましい態様において、溶媒はトルエン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、N−メチルピロリジノン、ジメトキシエタン、ClCHCHCl、N(C−Cアルキル)、N(ベンジル)、およびその混合物よりなる群から選択される。
本発明方法のさらに好ましい態様において、溶媒はテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、およびその混合物から選択される。
本発明方法の最も好ましい態様において、溶媒はテトラヒドロフラン、水、またはテトラヒドロフランと水の混合物である。
本発明方法の好ましい態様において、反応は約25〜約175℃の温度で実施される。
本発明方法の好ましい態様において、MはB(R19であり、塩基は(R)N、(R)NH、RNH、DABCO、1,8−(ジメチルアミノ)ナフタレン、QX、QCO、QPO、QHPO、QOCR、QOH、およびQORよりなる群から選択され、これらにおいてQは(R)N、Na、K、Cs、Cu、Cd、およびCaよりなる群から選択され、Rはそれぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)よりなる群から選択され、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、およびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、RおよびRは式1について定義したものである。
本発明の他の具体的態様においては、式2の化合物と式H−C≡C−(CR161713の化合物の反応により式1の化合物を製造する。その際、−(CR161713は−CHNHC(O)R15、−CHNHSO15、および−CHNHCO15よりなる群から選択され、HC≡CCHNHC(O)R15、HC≡CCHNHSO15、およびHC≡CCHNHCO15は、HC≡CCHNHをそれぞれ式ClC(O)R15、ClSO15、またはClCO15の化合物と反応させることにより製造される。
本発明の他の具体的態様においては、式2の化合物と式M−C=C−(CR161713の化合物の反応により式1の化合物を製造する。その際、−(CR161713は−CHNHC(O)R15、−CHNHSO15、および−CHNHCO15よりなる群から選択され、HC=CCHNHC(O)R15、HC=CCHNHSO15、およびHC=CCHNHCO15は、HC=CCHNHをそれぞれ式ClC(O)R15、ClSO15、またはClCO15の化合物と反応させることにより製造される。
本発明の好ましい1態様においては、式3の化合物:
Figure 2005515986
を、次式の化合物:
Figure 2005515986
(式中のXはハライドであり、A、Rおよびmは請求項1に定義したものである)と式MRの化合物(式中のRおよびMは請求項1に定義したものである)の反応により製造する。
本発明方法の1態様においては、式1の化合物を製造し、その際XはClであり、Rは−C=C−(CR1617−Rまたは−C=C−(CR161713であり、MはB(R19である。この反応は触媒、配位子、塩基、および溶媒の存在下で実施され、触媒、配位子、塩基、および溶媒は下記よりなる群から選択される:
(i)触媒はPd(dba)またはPd(OAc)であり、配位子は2−メチル−2’−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、2−ジメチルアミノ−2’−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、およびP(R22であり、R22はC−Cアルキル、2−メチル−2’−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニルおよび2−ジメチルアミノ−2’−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニルよりなる群から選択され、塩基は(R)N、MCO、MPO、およびMXよりなる群から選択され、Rはそれぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)よりなる群から選択され、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、およびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、RおよびRは式1について定義したものであり、MはNa、K、Csよりなる群から選択され、Xはハライドであり、溶媒はトルエン、ベンゼン、キシレン、DME、アセトン、ジオキサン、DMF、DMAC、NMP、およびACNよりなる群から選択される;あるいは
(ii)触媒はPd(OAc)、PdCl、Pd(MeCN)Cl、Pd(PhCN)Cl、およびPd(PPhよりなる群から選択され、配位子はPhPXであり、XはCl、BrおよびIよりなる群から選択され、塩基はNaOAcまたはNNジメチルグリシンであり、溶媒はDMF、DMAC、水、ジオキサン、THF、ACNおよびNMPよりなる群から選択される;あるいは
(iii)触媒はPd(OAc)、PdCl、Pd(MeCN)Cl、およびPd(PhCN)Clよりなる群から選択され、配位子はP(OR)であり、ここでRはEt、iPr、Ph、2,4−ジt−BuPhおよびArよりなる群から選択され、塩基は(R)N、MCO、およびMOCRよりなる群から選択され、これらにおいてMはNa、K、Csよりなる群から選択され、Rはそれぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)よりなる群から選択され、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、およびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、RおよびRは式1について定義したものであり、溶媒はDMF、DMAC、水、ジオキサン、THF、ACNおよびNMPよりなる群から選択される;あるいは
(iv)触媒は下記よりなる群から選択され:
Figure 2005515986
配位子はP(R22であり、R22はC−Cアルキル、2−メチル−2’−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニルおよび2−ジメチルアミノ−2’−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニルよりなる群から選択され、塩基は(R)NまたはMCOであり、MはNa、K、Csよりなる群から選択され、Rはそれぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)よりなる群から選択され、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、およびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、RおよびRは式1について定義したものであり、溶媒はトルエン、ベンゼン、キシレン、DME、アセトン、ジオキサン、DMF、DMACおよびNMPよりなる群から選択される;あるいは
(v)触媒はPd(dba)であり、配位子は配位子4または5であり、塩基は(R)NまたはMCOであり、MはNa、K、Csよりなる群から選択され、Rはそれぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)よりなる群から選択され、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、およびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、RおよびRは式1について定義したものであり、溶媒はトルエン、ベンゼン、キシレン、DME、アセトン、ジオキサン、DMF、DMACおよびNMPよりなる群から選択される。
本発明方法の1態様においては、Xは塩素であり、Rは−C=C−(CR1617−Rまたは−C=C−(CR161713であり、MはHである式1の化合物を製造する。この反応は、下記のいずれかを含む触媒、配位子、塩基、および溶媒混合物の存在下で実施される:
(i)触媒はPd(dba)またはPd(OAc)であり、配位子は2−メチル−2’−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、2−ジメチルアミノ−2’−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、およびP(R22であり、R22はC−Cアルキル、2−メチル−2’−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニルおよび2−ジメチルアミノ−2’−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニルよりなる群から選択され、塩基はMCO、MPO、およびMXよりなる群から選択され、MはNa、K、Cs、および(R)Nよりなる群から選択され、Rはそれぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)よりなる群から選択され、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、およびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、RおよびRは式1について定義したものであり、溶媒はトルエン、ベンゼン、キシレン、DME、アセトン、ジオキサン、DMF、DMAC、NMP、およびACNよりなる群から選択される;あるいは
(ii)触媒はPd(OAc)、PdCl、Pd(MeCN)Cl、Pd(PhCN)Cl、およびPd(PPhよりなる群から選択され、配位子はPhPXであり、XはCl、BrおよびIよりなる群から選択され、塩基はNaOAcまたはNNジメチルグリシンであり、溶媒はDMF、DMAC、水、ジオキサン、THF、ACNおよびNMPよりなる群から選択される;あるいは
(iii)触媒は下記よりなる群から選択され:
Figure 2005515986
塩基はNaOAc、BuNBr、ヒドラジン、またはNaOCHOであり、溶媒はトルエン、ベンゼン、キシレン、DME、アセトン、ジオキサン、DMF、DMACおよびNMPよりなる群から選択される;あるいは
(iv)触媒はPd(dba)であり、配位子は下記のものであり:
Figure 2005515986
塩基はNaOAc、BuNBr、ヒドラジン、およびNaOCHOよりなる群から選択され、溶媒はトルエン、ベンゼン、キシレン、DME、アセトン、ジオキサン、DMF、DMACおよびNMPよりなる群から選択される。
本発明方法の1態様においては、式1の化合物を製造し、その際Xは塩素であり、Rは−C=C−(CR1617−Rまたは−C=C−(CR161713であり、MはSn(R)である。この反応は触媒、配位子、塩基、および溶媒混合物の存在下で実施され、触媒はPd(dba)またはPd(OAc)であり、配位子はP(R22であり、R22はC−Cアルキル、2−メチル−2’−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニルおよび2−ジメチルアミノ−2’−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニルよりなる群から選択され、塩基はMCO、MPO、MOHおよびMXよりなる群から選択され、MはNa、K、Cs、および(R)Nよりなる群から選択され、Rはそれぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)よりなる群から選択され、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、およびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、RおよびRは式1について定義したものであり、溶媒はDME、DMF、DMAC、水、ジオキサン、THF、ACNおよびNMPよりなる群から選択される。
本発明方法の1態様においては、式1の化合物を製造し、その際XはBrまたはIであり、Rは−C≡C−(CR1617または−C≡C−(CR161713である。この反応は触媒、配位子、塩基、および溶媒混合物の存在下で実施され、触媒は
Figure 2005515986
よりなる群から選択され、配位子はPPh、P(o−Tol)、P(o−OMePh)、P(2−Furyl)よりなる群から選択され、塩基は(R)NH、RNH、および(R)Nよりなる群から選択され、Rはそれぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)よりなる群から選択され、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、およびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、RおよびRは式1について定義したものであり、溶媒はトルエン、ベンゼン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、N−メチルピロリジノン、ジメトキシエタン、アセトン、CHCl、CHCl、およびClCHCHClよりなる群から選択される。
本発明はまた、式H−C≡C−(CR1617の化合物に関する;式中:
16およびR17は、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、および−CHOHから選択され、あるいはR16とR17は−CHCH−または−CHCHCH−として一緒になっていてもよく;
は、非芳香族単環式環、縮合もしくは架橋した二環式環、またはスピロ環式環であり、この環は3〜12個の炭素原子を含み、それらのうち0〜3個の炭素原子は独立してN、O、S(O)(ここでjは0〜2の整数である)、および−NR−から選択されるヘテロ部分と交換されていてもよく、ただし2個のO原子、2個のS(O)部分、O原子とS(O)部分、N原子とS原子、またはN原子とO原子が環内で互いに直接結合することはなく、その環の炭素原子は1または2個のR基で置換されていてもよく、RおよびRは、それぞれ独立してHおよびC−Cアルキルから選択され、Rは、それぞれ独立してオキソ(=O)、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アジド、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−C10アルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、
Figure 2005515986
−S(O)(C−Cアルキル)(ここでjは0〜2の整数である)、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)、−(CRC(O)(CR(C−C10アリール)、−(CRC(O)(CR(4〜10員複素環)、−(CRO(CR(C−C10アリール)、−(CRO(CR(4〜10員複素環)、−(CRS(O)(CR(C−C10アリール)、および−(CRS(O)(CR(4〜10員複素環)(これらにおいてjは0、1または2であり、qおよびtはそれぞれ独立して0〜5の整数である)から選択され、前記R基の複素環式部分の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アジド、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NR、−NROR、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、tは0〜5の整数であり;RおよびRは、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択され、これらにおいてtは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、これらRおよびR基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、ヒドロキシおよびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;あるいは、RとRは、窒素原子(同一窒素原子、またはたとえば−C(O)もしくは−SO−による結合によって互いに近接した2個の別個の窒素原子を含む)に結合した場合、一緒になって4〜10員複素環式環を形成してもよく、これはRおよびRが結合している窒素のほか、N、N(R)、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ部分をさらに含むことができ、ただし2個のO原子、2個のS原子、またはO原子とS原子が互いに直接結合することはなく;tは0〜5の整数である。
本発明はまた、式M−C=C−(CR1617−Rの化合物に関する;式中:
MはH、B(R19、Al(R20、Sn(R21、MgW、またはZnWよりなる群から選択され、R19は9−BBN、C−C10アルキル、C−C10アルコキシ、C−C10シクロアルキルおよびハロよりなる群から選択され、R20はC−C10アルキル、C−C10アルコキシ、C−C10シクロアルキルおよびハロよりなる群から選択され、R21はC−C10アルキルであり、WはCl、BrまたはIであり;
16およびR17は、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、および−CHOHから選択され、あるいはR16とR17は−CHCH−または−CHCHCH−として一緒になっていてもよく;
は、非芳香族単環式環、縮合もしくは架橋した二環式環、またはスピロ環式環であり、この環は3〜12個の炭素原子を含み、それらのうち0〜3個の炭素原子は独立してN、O、S(O)(ここでjは0〜2の整数である)、および−NR−から選択されるヘテロ部分と交換されていてもよく、ただし2個のO原子、2個のS(O)部分、O原子とS(O)部分、N原子とS原子、またはN原子とO原子が環内で互いに直接結合することはなく、その環の炭素原子は1または2個のR基で置換されていてもよく、RおよびRは、それぞれ独立してHおよびC−Cアルキルから選択され、Rは、それぞれ独立してオキソ(=O)、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アジド、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−C10アルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、
Figure 2005515986
−S(O)(C−Cアルキル)(ここでjは0〜2の整数である)、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)、−(CRC(O)(CR(C−C10アリール)、−(CRC(O)(CR(4〜10員複素環)、−(CRO(CR(C−C10アリール)、−(CRO(CR(4〜10員複素環)、−(CRS(O)(CR(C−C10アリール)、および−(CRS(O)(CR(4〜10員複素環)(これらにおいてjは0、1または2であり、qおよびtはそれぞれ独立して0〜5の整数である)から選択され、前記R基の複素環式部分の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アジド、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NR、−NROR、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、tは0〜5の整数であり;RおよびRは、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択され、これらにおいてtは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、これらRおよびR基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、ヒドロキシおよびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;あるいは、RとRは、窒素原子(同一窒素原子、またはたとえば−C(O)もしくは−SO−による結合によって互いに近接した2個の別個の窒素原子を含む)に結合した場合、一緒になって4〜10員複素環式環を形成してもよく、これはRおよびRが結合している窒素のほか、N、N(R)、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ部分をさらに含むことができ、ただし2個のO原子、2個のS原子、またはO原子とS原子が互いに直接結合することはなく;tは0〜5の整数である。
本発明はまた、式H−C≡C−(CR161713の化合物に関する;式中:
16およびR17は、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、および−CHOHから選択され、あるいはR16とR17は−CHCH−または−CHCHCH−として一緒になっていてもよく;
13は、−NR14または−OR14であり;R14は、H、R15、−C(O)R15、−SO15、−C(O)NR15、−SONR15、または−CO15であり;R15は、R18、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)であり、RおよびRは、それぞれ独立してHおよびC−Cアルキルから選択され、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R15基のアリールおよび複素環式部分は、1〜3個のR置換基で置換されていてもよく;R18はC−Cアルキルであり、NもしくはO原子に、またはS(O)(ここでjは0〜2の整数である)に結合していない各炭素はR12置換基で置換されていてもよく;R12は、
Figure 2005515986
またはハロであり、jは0〜2の整数であり;R、R6aおよびRは、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択され、これらにおいてtは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、これらRおよびR基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、ヒドロキシおよびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
あるいは、RとR、またはR6aとRは、窒素原子(同一窒素原子、またはたとえば−C(O)もしくは−SO−による結合によって互いに近接した2個の別個の窒素原子を含む)に結合した場合、一緒になって4〜10員複素環式環を形成してもよく、これはR、R6aおよびRが結合している窒素のほか、N、N(R)、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ部分をさらに含むことができ、ただし2個のO原子、2個のS原子、またはO原子とS原子が互いに直接結合することはなく;
は、それぞれ独立してオキソ(=O)、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アジド、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−C10アルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、
Figure 2005515986
−S(O)(C−Cアルキル)(ここでjは0〜2の整数である)、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)、−(CRC(O)(CR(C−C10アリール)、−(CRC(O)(CR(4〜10員複素環)、−(CRO(CR(C−C10アリール)、−(CRO(CR(4〜10員複素環)、−(CRS(O)(CR(C−C10アリール)、および−(CRS(O)(CR(4〜10員複素環)(これらにおいてjは0、1または2であり、qおよびtはそれぞれ独立して0〜5の整数である)から選択され、前記R基の複素環式部分の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アジド、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NR、−NROR、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、tは0〜5の整数である。
本発明はまた、式M−C=C−(CR161713の化合物に関する;式中:
MはH、B(R19、Al(R20、Sn(R21、MgW、またはZnWよりなる群から選択され、R19は9−BBN、C−C10アルキル、C−C10アルコキシ、C−C10シクロアルキルおよびハロよりなる群から選択され、R20はC−C10アルキル、C−C10アルコキシ、C−C10シクロアルキルおよびハロよりなる群から選択され、R21はC−C10アルキルであり、WはCl、BrまたはIであり;
16およびR17は、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、および−CHOHから選択され、あるいはR16とR17は−CHCH−または−CHCHCH−として一緒になっていてもよく;
13は、−NR14または−OR14であり、R14は、H、R15、−C(O)R15、−SO15、−C(O)NR15、−SONR15、または−CO15であり、R15は、R18、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)であり、RおよびRは、それぞれ独立してHおよびC−Cアルキルから選択され、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R15基のアリールおよび複素環式部分は、1〜3個のR置換基で置換されていてもよく、R18は、C−Cアルキルであり、NもしくはO原子に、またはS(O)(ここでjは0〜2の整数である)に結合していない各炭素はR12置換基で置換されていてもよく;R12は、
Figure 2005515986
またはハロであり、jは0〜2の整数であり;R、R6aおよびRは、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択され、これらにおいてtは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、これらRおよびR基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、ヒドロキシおよびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
あるいは、RとR、またはR6aとRは、窒素原子(同一窒素原子、またはたとえば−C(O)もしくは−SO−による結合によって互いに近接した2個の別個の窒素原子を含む)に結合した場合、一緒になって4〜10員複素環式環を形成してもよく、これはR、R6aおよびRが結合している窒素のほか、N、N(R)、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ部分をさらに含むことができ、ただし2個のO原子、2個のS原子、またはO原子とS原子が互いに直接結合することはなく;
は、それぞれ独立してオキソ(=O)、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アジド、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−C10アルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、
Figure 2005515986
−S(O)(C−Cアルキル)(ここでjは0〜2の整数である)、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)、−(CRC(O)(CR(C−C10アリール)、−(CRC(O)(CR(4〜10員複素環)、−(CRO(CR(C−C10アリール)、−(CRO(CR(4〜10員複素環)、−(CRS(O)(CR(C−C10アリール)、および−(CRS(O)(CR(4〜10員複素環)(これらにおいてjは0、1または2であり、qおよびtはそれぞれ独立して0〜5の整数である)から選択され、前記R基の複素環式部分の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アジド、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NR、−NROR、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、tは0〜5の整数である。
好ましい1態様においては、スズキ反応を用い、式2の化合物と式M−C=C−(CR1617−RまたはM−C=C−(CR161713の化合物(MはBである)を反応させることにより、式1の化合物を製造する。下記の概説文(本明細書に援用する)により、本発明の化合物を製造するスズキ反応に使用できるPd触媒および試薬が確認される:(a)Suzuki,A.Metal−catalyzed Cross−coupling Reactions,Deiderich,F.,Stang,P.J.,編,Wiley,ニューヨーク,1998,2章;および(b)Miyamura,N.,Suzuki,A.Chem.Rev.1995,95,2457−2483。アリールクロリドを用いるスズキ反応について下記の報文を本明細書に援用する:(a)Litke,A.F.,Fu,G.C.,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.1998,37,3387−3388、(b)Wolfe,J.P.,Buchwald,S.L.,,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.1999,38,2413−2416、および(c)Litke,A.F.,Dai,C.,Fu,G.C.,J.Am.Chem.Soc.,2000,122,4020−4028。
スズキ反応により本発明化合物を製造するために用いるPd触媒、配位子、塩基および溶媒の好ましい組合わせを次表に挙げる。
Figure 2005515986
下記のボラン類を用いて、対応するアセチレンからスズキ反応におけるビニルボラン系の結合パートナーを得ることができる:カテコールボラン、9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン[9−BBN]、ジテキシルボラン、ジイソアミルボラン、ジシクロヘキシルボラン、またはHB(OR):ここでRはC−C10アルキル、フェニル、およびベンジルまたはHである。
XがClである好ましい1態様において式1の化合物を製造するために使用できるPd触媒、配位子、塩基および溶媒を次表に挙げる。Buchwald,S.L.,Fox,J.M.,The Strem Chemiker,Vol 18,no.1,p.1−14,2000に示される関連情報をも本明細書に援用する。
Figure 2005515986
好ましい1態様においては、ヘック反応を用い、式2の化合物と式M−C=C−(CR1617−RまたはM−C=C−(CR161713の化合物(MはHである)を反応させることにより、式1の化合物を製造する。下記の概説文(本明細書に援用する)により、本発明の化合物を製造するヘック反応に使用できる試薬が確認される:(a)Heck,R.F.,Comprehensive Organic Synthesis,Trost,B.M.,編,Pergamon;ニューヨーク,1991,Vol.4,4.3章;(b)Braese,S.,deMeijere,A.,Metal−catalyzed Cross−coupling Reactions,Deiderich,F.,Stang,P.J.,編,Wiley,ニューヨーク,1998,3章;(c)Cabri,W,Candiani,I.,Acc.Chem.Res.,1995,28,2−7;および(d)deMeijere,A.,Meyer,F.E.,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.1994,33,2379−2411。
本発明の好ましい1態様においては、ヘック反応にアリールクロリドを用いる。ヘック反応におけるアリールクロリドの使用が下記の報文に示されており、これらを本明細書に援用する:
Figure 2005515986
ヘック反応に用いるのに好ましいPd触媒、配位子、塩基および溶媒を次表に挙げる;Braese,S.,deMeijere,A.,Metal−catalyzed Cross−coupling Reactions,Deiderich,F.,Stang,P.J.,編,Wiley,ニューヨーク,1998,3章,p.108−109より。
Figure 2005515986
XがClである好ましい1態様において、ヘック反応により式1の化合物を製造するために使用できるPd触媒、配位子、塩基および溶媒を次表に挙げる。
Figure 2005515986
本発明の1態様においては、スティル(Still)結合反応を用い、配位子、塩基および溶媒の存在下で式2の化合物と式M−C=C−(CR1617−RまたはM−C=C−(CR161713の化合物(MはSnである)を反応させることにより、式1の化合物を製造する。下記の概説文:Mitchell,T.N.,Metal−catalyzed Cross−coupling Reactions,Deiderich,F.,Stang,P.J.,編,Wiley,ニューヨーク,1998,4章(本明細書に援用する)により、本発明の化合物を製造するスティル結合反応に使用できる試薬が確認される。
スティル結合反応により本発明化合物を製造するために使用できるPd触媒、配位子、塩基および溶媒の好ましい組合わせを次表に挙げる。
Figure 2005515986
XがClである好ましい1態様において、スティル結合反応により式1の化合物を製造するために使用できるPd触媒、配位子、塩基および溶媒を次表に挙げる。
Figure 2005515986
本発明の1態様においては、金属触媒による架橋結合反応を用い、配位子、塩基および溶媒の存在下で式M−C=C−(CR1617−RまたはM−C=C−(CR161713の化合物(MはMg、Zn、ZrまたはAlである)と式2の化合物を反応させることにより、式1の化合物を製造する。MがMg、Zn、ZrまたはAlである場合に金属触媒による架橋結合反応を用いて本発明化合物を製造するために使用できるPd触媒、配位子、塩基および溶媒の好ましい組合わせを次表に挙げる。同様にNegishi,E−i,Liu,F.,Metal−catalyzed Cross−coupling Reactions,Deiderich,F.,Stang,P.J.,編,Wiley,ニューヨーク,1998,1章を本明細書に援用する。
Figure 2005515986
本発明の1態様においては、ソノガシラ結合反応を用い、CuIまたはCuBrの存在下で式H−C≡C−(CR1617またはH−C≡C−(CR161713の化合物と式1の化合物を反応させることにより、式1の化合物を製造する。配位子、塩基および溶媒も使用する。下記の概説文:Sonogashira,K.Metal−catalyzed Cross−coupling Reactions,Deiderich,F.,Stang,P.J.,編,Wiley,ニューヨーク,1998,5章(本明細書に援用する)により、本発明の化合物を製造するソノガシラ結合反応に使用できる試薬が確認される。ソノガシラ結合反応により本発明化合物を製造するために使用できるPd触媒、配位子、塩基および溶媒の好ましい組合わせを次表に挙げる。
Figure 2005515986
好ましくは、本発明に用いるパラジウム触媒はパラジウム(0)触媒であり、より好ましいパラジウム(0)触媒はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)である。これを反応混合物に直接添加してもよく、あるいはトリフェニルホスフィンと酢酸パラジウムを添加し、これを反応条件下でパラジウム(0)種に変換することにより、その場で生成させてもよい。
異常な細胞増殖の処置に有効な量の前記に定義した式1の化合物またはその医薬的に許容できる塩、溶媒和物もしくはプロドラッグを哺乳動物に投与することにより、この式1の化合物を用いてヒトを含めた哺乳動物における異常な細胞増殖を処置できる。異常な細胞増殖には下記の癌が含まれるが、これらに限定されない:肺癌、骨癌、膵癌、皮膚癌、頭頸部癌、皮膚もしくは眼内の黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部の癌、胃癌、結腸癌、胸部癌、子宮癌、ファロピウス管癌、子宮内膜癌、子宮頚癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、食道癌、小腸癌、内分泌系の癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎の癌、軟部組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性もしくは急性白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎癌もしくは尿管癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)腫瘍、原発性CNSリンパ腫、脊髄腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、または1以上のこれらの癌の複合。式1の化合物を使用する他の態様において、異常な細胞増殖は良性増殖性疾患であり、これには乾癬、良性前立腺肥大または再狭窄が含まれるが、これらに限定されない。
血管新生関連の障害の処置に有効な量の前記に定義した式1の化合物またはその医薬的に許容できる塩、溶媒和物もしくはプロドラッグを哺乳動物に投与することにより、式1の化合物を用いてヒトを含めた哺乳動物における血管新生関連の障害を処置できる。そのような障害には下記のものが含まれるが、これらに限定されない:癌性腫瘍、たとえば黒色腫;眼障害、たとえば加齢性黄斑変性症、推定眼ヒストプラスマ症候群、および増殖性糖尿病性網膜障害による網膜血管新生;慢性関節リウマチ;骨損失障害、たとえば骨粗鬆症、ページェット病、体液性悪性高カルシウム血症、骨への腫瘍転移による高カルシウム血症、およびグルココルチコイド処置により誘発される骨粗鬆症;冠[動脈再狭窄;ならびにアデノウイルス、ハンタウイルス(hantavirus)、ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)、エルシニア属(Yersinia)菌種、百日咳菌(Bordetella pertussis)、およびA群ストレプトコッカス(Streptococcus)から選択される病原微生物に関連するものを含めた特定の心筋梗塞。
本明細書中で用いる”異常な細胞増殖”は、別途指示しない限り、正常な調節機序とは無関係な細胞増殖(たとえば接触阻止の喪失)を表わす。これには下記の異常な増殖が含まれる:(1)変異チロシンキナーゼの発現または受容体型チロシンキナーゼの過剰発現により増殖する腫瘍細胞(腫瘍);(2)異常なチロシンキナーゼ活性化が起きる他の増殖性疾患の良性および悪性細胞;(4)受容体型チロシンキナーゼにより増殖する腫瘍;(5)異常なセリン/トレオニンキナーゼ活性化により増殖する腫瘍;ならびに(6)異常なセリン/トレオニンキナーゼ活性化が起きる他の増殖性疾患の良性および悪性細胞。
本明細書中で用いる”処置する”は、別途指示しない限り、そのような用語を適用した障害または症状を回復、軽減、進行阻止、または抑制することを意味する。本明細書中で用いる”処置”は、別途指示しない限り、上記に定義した”処置する”行為を表わす。
本明細書中で用いる用語”ハロ”は、別途指示しない限り、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを含む。好ましいハロ基はフルオロおよびクロロである。
本明細書中で用いる用語”アルキル”は、別途指示しない限り、直鎖、環式(単環式または多環式部分を含む)または分枝鎖部分をもつ飽和一価炭化水素基を含む。環式部分を含むアルキル基が少なくとも3個の炭素原子を含有しなければならないことは理解される。
本明細書中で用いる用語”シクロアルキル”は、別途指示しない限り、環式(単環式または多環式部分を含む)部分をもつ飽和一価炭化水素基を含む。
本明細書中で用いる用語”アルケニル”は、別途指示しない限り、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合をもつ前記アルキル基を含む。
本明細書中で用いる用語”アルキニル”は、別途指示しない限り、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合をもつ前記アルキル基を含む。
本明細書中で用いる用語”アリール”または”Ar”は、別途指示しない限り、芳香族炭化水素から1個の水素の除去により誘導される有機基、たとえばフェニルまたはナフチルを含む。”アリール”または”Ar”は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アジド、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NR、−NROR、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく、tは0〜5の整数であり、t、R、R、R、およびRは式1について定義したものである。
本明細書中で用いる用語”アルコキシ”は、別途指示しない限り、−O−アルキル基を含み、ここでアルキルは前記に定義したものである。
本明細書中で用いる用語”4〜10員複素環式”は、別途指示しない限り、それぞれO、SおよびNから選択される1個以上の異種原子を含有する芳香族および非芳香族複素環式基であって、各複素環式基がその環系中に4〜10個の原子をもつものを含む。非芳香族複素環式基にはそれらの環系中に4個の原子のみを含む基が含まれるが、芳香族複素環式基はそれらの環系中に少なくとも5個の原子をもたなければならない。複素環式基には、ベンゾ縮合環系および1個以上のオキソ部分で置換された環系が含まれる。4員複素環式基の例は、アゼチジニル(アゼチジンから誘導)である。5員複素環式基の例はチアゾリルであり、10員複素環式基の例はキノリニルである。非芳香族複素環式基の例は下記のものである:ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3H−インドリルおよびキノリジニル。芳香族複素環式基の例は下記のものである:ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、およびフロピリジニル。前記化合物から誘導される以上の基は、可能ならばC−結合またはN−結合できる。たとえばピロールから誘導される基はピロール−1−イル(N−結合)またはピロール−3−イル(C−結合)であってよい。
用語”Me”はメチル、”Et”はエチル、”Ac”はアセチルを意味する。
本明細書中で用いる用語”DME”は、別途指示しない限り、ジメトキシエタンを意味する。
本明細書中で用いる用語”DMF”は、別途指示しない限り、ジメチルホルムアミドを意味する。
本明細書中で用いる用語”DMAC”は、別途指示しない限り、ジメチルアセトアミドを意味する。
本明細書中で用いる用語”ACN”は、別途指示しない限り、アセトニトリルを意味する。
本明細書中で用いる用語”NMP”は、別途指示しない限り、N−メチルピロリジノンを意味する。
本明細書中で用いる用語”DMSO”は、別途指示しない限り、ジメチルスルホキシドを意味する。
本明細書中で用いる用語”BINAP”は、別途指示しない限り、次式により表わされる:
Figure 2005515986
本明細書中で用いる用語”DABCO”は、別途指示しない限り、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンを意味する。
本明細書中で用いる用語”DBA”は、別途指示しない限り、ジベンゾアントラセンを意味する。
本明細書中で用いる用語”dppe”は、別途指示しない限り、PhP(CHPPhを意味する。
本明細書中で用いる用語”dppp”は、別途指示しない限り、PhP(CHPPhを意味する。
本明細書中で用いる用語”dppb”は、別途指示しない限り、PhP(CHPPhを意味する。
本明細書中で用いる用語”dippb”は、別途指示しない限り、iPrP(CHPiPrを意味する。
本明細書中で用いる用語”dppf”は、別途指示しない限り、次式により表わされる:
Figure 2005515986
本明細書中で用いる用語”パラダサイクル(paladacycle)1”は、別途指示しない限り、次式により表わされる:
Figure 2005515986
本明細書中で用いる用語”プロテインスポンジ(protein sponge)”は、別途指示しない限り、1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレンを意味する。
本明細書中で用いる用語”触媒1”は、別途指示しない限り、次式により表わされる:
Figure 2005515986
本明細書中で用いる用語”触媒2”は、別途指示しない限り、次式により表わされる:
Figure 2005515986
本明細書中で用いる用語”配位子1”は、別途指示しない限り、次式により表わされる:
Figure 2005515986
本明細書中で用いる用語”配位子4”は、別途指示しない限り、次式により表わされる:
Figure 2005515986
本明細書中で用いる用語”配位子5”は、別途指示しない限り、次式により表わされる:
Figure 2005515986
本明細書中で用いる用語”Otfa”は、別途指示しない限り、OCCFを意味する。
本明細書中で用いる用語”R”は、別途指示しない限り、それが独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)よりなる群から選択されことを意味し、これらにおいてtは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、およびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、RおよびRは式1について定義したものである。
本明細書中で用いる”用語医薬的に許容できる塩(類)”は、別途指示しない限り、本発明化合物中に存在する可能性のある酸性基または塩基性基の塩類を含む。塩基性である本発明化合物は、多様な無機酸および有機酸と多種多様な塩類を形成できる。そのような塩基性化合物の医薬的に許容できる酸付加塩を調製するのに使用できる酸は、無毒性の酸付加塩、すなわち医薬的に許容できるアニオンを含有する下記の塩類を形成するものである:塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、およびパモエート[すなわち1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート)]。アミノ基のような塩基性部分を含む本発明化合物は、前記の酸のほか、多様なアミノ酸とも医薬的に許容できる塩類を形成できる。
酸性である本発明化合物は、薬理学的に許容できる多様なカチオンと塩基塩を形成できる。そのような塩類の例には、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩類、特に本発明化合物のカルシウム塩、マグネシウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩が含まれる。
本発明化合物に含有される特定の官能基をバイオアイソスター基(bioisosteric group)、すなわち親基と類似の空間的または電子的要件をもつが異なるかまたは改良された物理化学的特性その他の特性を示す基で置換してもよい。適切な例は当業者に周知であり、Patini et al.,Chem.Rev.1996,96,3147−3176およびそこに引用された参考文献に記載の部分が含まれるが、それらに限定されない。
本発明化合物は不斉中心をもち、したがって異なる鏡像異性体形およびジアステレオマー形で存在する。本発明は、本発明化合物のすべての光学異性体および立体異性体およびその混合物の使用、ならびにそれらを使用または含有しうるすべての医薬組成物および処置方法に関する。式1の化合物は互変異性体として存在する可能性もある。本発明は、そのようなすべての互変異性体およびその混合物の使用に関する。
本発明には、同位体標識化合物、ならびにその医薬的に許容できる塩類、溶媒和物およびプロドラッグも含まれる。これらは、1個以上の原子が自然界で通常みられる原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数をもつ原子と交換されているという事実以外は式1に示したものと同じである。本発明化合物に取り込ませることができる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素、たとえばそれぞれH、H、13C、14C、15N、18O、17O、35S、18F、38Clが含まれる。これらの同位体および/または他の原子の他の同位体を含有する本発明化合物、そのプロドラッグ、およびその化合物またはプロドラッグの医薬的に許容できる塩類は、本発明の範囲に含まれる。本発明の特定の同位体標識化合物、たとえばHおよび14Cなどの放射性同位体を取り込ませたものは、薬物および/または基質の組織分布のアッセイ法に有用である。トリチウム化、すなわちH、およびカーボン−14、すなわち14C同位体は、それらの製造しやすさおよび検出適性のため特に好ましい。さらに、より重い同位体、たとえばジュウテリウム、すなわちHによる置換は、より大きな代謝安定性から生じる何らかの療法効果、たとえばインビボ半減期の延長または投与必要量の減少をもたらすことができ、したがって場合によっては好ましいであろう。本発明の式の同位体標識化合物およびそのプロドラッグは一般に、下記の反応経路および/または実施例および製造例に開示する方法を、同位体−非標識試薬の代わりに容易に入手できる同位体標識試薬を用いて実施することにより製造できる。
本発明は、式1の化合物のプロドラッグを含有する医薬組成物を含み、プロドラッグを投与することにより細菌感染症を処置する方法をも含む。アミノ、アミド、ヒドロキシまたはカルボキシル基をもつ式1の化合物を、プロドラッグに変換できる。プロドラッグは、アミノ酸残基が、またはアミノ酸残基2個以上(たとえば2、3または4個)のポリペプチド鎖が、式1の化合物の遊離アミノ、ヒドロキシまたはカルボン酸基にアミド結合またはエステル結合により共有結合した化合物を含む。アミノ酸残基には、一般に3文字記号で表示される20種類の天然アミノ酸、ならびに4−ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリシン、デモシン(demosine)、イソデモシン、3−メチルヒスチジン、ノルバリン、β−アラニン、γ−アミノ酪酸、シトルリン、ホモシステイン、ホモセリン、オルニチンおよびメチオニンスルホンが含まれるが、これらに限定されない。他のタイプのプロドラッグも含まれる。たとえば遊離カルボキシル基は、アミドまたはアルキルエステルとして誘導体化できる。遊離ヒドロキシ基は、ヘミスクシネート、リン酸エステル、ジメチルアミノアセテートおよびホスホリルオキシメチルオキシカルボニルなどの基により誘導体化できるが、これらに限定されない:Advanced Drug Delivery Reviews,1996,19,115に概説。ヒドロキシ基およびアミノ基のカルバメート系プロドラッグ、ならびにヒドロキシ基のカーボネート系プロドラッグ、スルホン酸エステルおよび硫酸エステルも含まれる。(アシルオキシ)メチルおよび(アシルオキシ)エチルエーテルとしてのヒドロキシ基の誘導体化であって、アシル基が、所望によりエーテル、アミンおよびカルボン酸官能基(これらに限定されない)などの基で置換されたアルキルエステルであってもよいもの、あるいはアシル基が前記アミノ酸エステルであるものも含まれる。このタイプのプロドラッグはJ.Med.Chem.1996,39,10に記載されている。遊離アミンは、アミド、スルホンアミドまたはホスホンアミドとして誘導体化することもできる。これらのプロドラッグ部分はすべて、エーテル、アミンおよびカルボン酸官能基などの基を含むことができるが、これらに限定されない。
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発明の詳細な説明
本発明化合物の製造について挙げることができる一般的な合成法は、下記に示されている:USP5,747,498(1998年5月5日交付)、米国特許出願No.08/953078(1997年10月17日出願)、WO98/02434(1998年1月22日公開)、WO98/02438(1998年1月22日公開)、WO96/40142(1996年12月19日公開)、WO96/09294(1996年3月6日公開)、WO97/03069(1997年1月30日公開)、WO95/19774(1995年7月27日公開)、およびWO97/13771(1997年4月17日公開)。他の方法が米国特許出願No.09/488,350(2000年1月20日出願)および09/488,378(2000年1月20日出願)に述べられている。以上の特許および特許出願の全体を本明細書に援用する。ある出発物質は当業者に慣用される方法に従って製造でき、当業者に慣用される方法に従ってある合成修飾を行うことができる。6−ヨードキナゾリノン類を製造するための標準法は、Stevenson,T.M.,Kazmierczak,F.,Leonard,N.J.,J.Org.Chem.,1986,51,5,p.616に示されている。パラジウム触媒によるボロン酸結合は、Miyaura,N.,Yanagi,T.,Suzuki,A.Syn.Comm.1981,11,7,p.513に記載されている。パラジウム触媒によるヘック結合は、Heck et al.,Organic Reactions,1982,27,345、またはCabri et al.,Acc.Chem.Res.,1995,28,2に記載されている。パラジウム触媒によるハロゲン化アリールへの末端アルキンの結合の例としてはCastro et al.,J.Org.Chem.,1963,28,3136またはSonogashira et al.,Sunthesis,1977,777を参照されたい。末端アルキン合成は、適宜置換/保護されたアルデヒド類を用い、下記の記載に従って実施できる:Colvin,E.W.J.et al.,Chem.Soc.Perkin Trans.I,1977,869;Gilbert,J.C.et al.,J.Org.Chem.,47,10,1982;Hauske,J.R.et al.,Tel.Lett.,33,26,1992,3715;Ohira,S.et al.,J.Chem.Soc.Chem.Commun.,9,1992,721;Trost,B.M.J.Amer.Chem.Soc.,119,4,1997,698;またはMarshall,J.A.et al.,J.Org.Chem.,62,13,1997,4313。
あるいは、末端アルキンは2工程法で製造できる。まず、下記に従ってTMS(トリメチルシリル)アセチレンのリチウムアニオンを置換/保護されたアルデヒド類に付加する:Nakatani,K.et al.,Tetrahedron,49,9,1993,1901。次いで、後続の塩基による脱保護を用いて中間体末端アルキンを遊離させることができる:Malacria,M.;Tetrahedron,33,1977,2813;またはWhite,J.D.et al.,Tet.Lett.,31,1,1990,59に従う。
合成法を前記に具体的に記載していない出発物質は市販されているか、あるいは当業者に周知の方法で製造できる。
前記の反応経路で考察または説明した各反応において、圧力は別途指示しない限り決定的ではない。約0.5〜約5気圧の圧力が一般に許容され、周囲圧力、すなわち約1気圧が便宜上好ましい。
前記の反応経路1に関して、式1の化合物は、式Dの化合物(RおよびRは前記に定義したものである)と式Eのアミン(R、RおよびR11は前記に定義したものである)を、無水溶媒、特にDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、DME(エチレングリコールジメチルエーテル)、DCE(ジクロロエタン)、ならびにt−ブタノールおよびフェノール、またはこれらの溶媒の混合物から選択される溶媒中、約50〜150℃の温度で1〜48時間結合させることにより製造できる。式Eのヘテロアリールオキシアニリンは、当業者に周知の方法、たとえば対応するニトロ中間体の還元によりで製造できる。芳香族ニトロ基の還元は、Brown,R.K.,Nelson,N.A.,J.Org.Chem.,1954,p.5149;Yuste,R.,Saldana,M.,Walls,F.,Tet.Lett.,1982,23,2,p.147;または前記のWO96/09294に概説される方法により実施できる。適宜なヘテロアリールオキシニトロベンゼン誘導体は、ハロニトロベンゼン前駆物質から、ハライドと適宜なアルコール類の求核置換により製造できる:Dinsmore,C.et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.,7,10,1997,1345;Loupy,A.et al.,Syn.Commun.,20,18,1990,2855;またはBrunelle,D.J.,Tet.Lett.,25,32,1984,3383に記載。RがC−Cアルキル基である式Eの化合物は、親アニリンをRCH(O)で還元アミノ化することにより製造できる。式Dの化合物は、式Cの化合物[Zは活性化基、たとえばブロモ、ヨード、−N、または−OTf(これは−OSOCFである)、または活性化基の前駆体、たとえばNO、NHまたはOHである]を、結合パートナー、たとえば末端アルキン、末端アルケン、ビニルハライド、ビニルスタンナート、ビニルボラン、またはアルキルもしくはアルケニル亜鉛試薬で処理することにより製造できる。式Cの化合物は、式Bの化合物を塩素化剤、たとえばPOCl、SOClまたはClC(O)C(O)Cl/DMFにより、ハロゲン化溶媒中、約60〜150℃の温度で2〜24時間処理することにより製造できる。式Bの化合物は、式Aの化合物(Zは前記に定義したものであり、ZはNH、C−CアルコキシまたはOHである)から前記のWO95/19774に記載の1以上の方法に従って製造できる。
反応経路2の化合物および反応体は、反応経路1の方法を用い、この反応経路を1つ変更して製造できる。前記の反応経路1の記載に従って活性化基Zと結合パートナーを反応させる前に、式Cの化合物を式Eのヘテロアリールオキシアニリンで処理して式Fの化合物を形成する。
式1の化合物はいずれも、R基に対する標準操作法により他の式1の化合物に変換できる。これらの方法は当業者に周知であり、下記のものを含む:a)保護基を除去する:T.W.Greene and P.G.M.Wuts,”Protective Gruops in Organic Synthesis”,第2版,John Wiley & Sons,ニューヨーク,1991に概説される方法による;b)脱離基(ハライド、メシラート、トシラートなど)を第一級もしくは第二級アミン、チオールまたはアルコール類で置換して、それぞれ第二級もしくは第三級アミン、チオエーテルまたはエーテルを形成する;c)フェニル(または置換フェニル)カルバメートを第一級または第二級アミンで処理して、対応する尿素を形成する:Thavonekham,B et al.,Synthesis(1997),10,p1189に従う;d)プロパルギルもしくはホモプロパルギルアルコールまたはN−BOC保護された第一級アミンを、水素化ナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウム(Red−Al)処理により、対応するE−アリルまたはE−ホモアリル誘導体に還元する:Denmark,S.E.,Jones,T.K.,J.Org.Chem.(1982)47,4595−4597またはvan Benthem,R.A.T.M.,Michels,J.J.,Speckamp,W.N.,Synlett(1994),368−370に従う;e)アルキンを水素ガスおよびPd触媒で処理することにより、対応するZ−アルケン誘導体に還元する:Tomassy,B.et al.,Syn.Commun.(1998),28,p1201に従う;f)第一級および第二級アミンをイソシアナート、酸クロリド(または他の活性カルボン酸誘導体)、クロロギ酸アルキル/アリール、またはスルホニルクロリドで処理して、対応する尿素、アミド、カルバメートまたはスルホンアミドを得る;g)第一級または第二級アミンをRCH(O)で還元アミノ化する;ならびにh)アルコール類をイソシアナート、酸塩化物(または他の活性カルボン酸誘導体)、クロロギ酸アルキル/アリール、またはスルホニルクロリドで処理して、対応するカルバメート、エステル、カーボネートまたはスルホン酸エステルを得る。
本発明化合物は、不斉炭素原子をもつ場合がある。ジアステレオマー混合物を、それらの物理化学的相異に基づいて当業者に既知の方法で、たとえばクロマトグラフィーまたは分別結晶化により、それらの個々のジアステレオマーに分離できる。鏡像異性体は、鏡像異性体混合物を適宜な光学活性化合物(たとえばアルコール類)との反応によりジアステレオマー混合物に変換し、ジアステレオマーを分離し、そして個々のジアステレオマーを対応する純粋な鏡像異性体に変換する(たとえば加水分解する)ことにより分離できる。ジアステレオマー混合物および純粋な鏡像異性体を含めたこれらすべての異性体を本発明の一部とみなす。
塩基性である式1の化合物は、多様な無機酸および有機酸と多種多様な塩類を形成できる。そのような塩類は動物に投与するためには医薬的に許容できるものでなければならないが、実際には、まず式1の化合物を医薬的に許容できない塩として反応混合物から単離し、次いでこれをアルカリ試薬での処理により遊離塩基化合物に簡単に変換し、続いてこの遊離塩基を医薬的に許容できる酸付加塩に変換することが望ましい場合が多い。本発明の塩基化合物の酸付加塩は、塩基化合物を、水性溶媒または適切な有機溶媒、たとえばメタノールもしくはエタノール中における実質的に当量の選択した鉱酸または有機酸で処理することによって容易に調製される。溶媒を慎重に蒸発させると、目的の固体塩が容易に得られる。目的の酸塩は、有機溶媒中の遊離塩基溶液から、溶液に適宜な鉱酸または有機酸を添加することにより沈殿させることもできる。
酸性である式1の化合物は、薬理学的に許容できる多様なカチオンと塩基塩を形成できる。そのような塩類の例には、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、特にナトリウム塩およびカリウム塩が含まれる。これらの塩類はすべて常法により調製される。医薬的に許容できる本発明の塩基塩を調製するための試薬として用いられる塩基は、式1の酸性化合物と無毒性塩基塩を形成するものである。そのような無毒性塩基塩には、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムなどの薬理学的に許容できるカチオンから誘導されるものが含まれる。これらの塩類は、薬理学的に許容できる目的カチオンを含有する水溶液で対応する酸性化合物を処理し、次いで、得られた溶液を好ましくは減圧下で蒸発乾固することによって容易に調製できる。あるいは、それらは酸性化合物の低級アルカノール溶液と目的とするアルカリ金属アルコキシドを混和し、次いで、得られた溶液を上記と同様に蒸発乾固することによっても調製できる。いずれの場合も、反応の完結および目的とする最終生成物の最大収率を確実に達成するためには、化学量論的量の試薬を用いるのが好ましい。本発明の単一化合物が1個より多い酸性および塩基性部分を含む場合があるので、本発明化合物は単一化合物中にモノ、ジまたはトリ−塩を含むことができる。
本発明化合物(以下、”有効化合物”)の投与は、それらの化合物を作用部位へ送達できるいかなる方法でも行うことができる。これらの方法には、経口経路、十二指腸内経路、非経口注射(静脈内、皮下、筋肉内、血管内、または注入を含む)、局所、および直腸投与が含まれる。
有効化合物の投与量は、処置される対象、障害または症状の重症度、投与速度、化合物の分布、および担当医の自由裁量に依存するであろうが、有効量は約0.001〜約100mg/体重kg/日、好ましくは約1〜約35mg/kg/日(1回量または分割量で)である。70kgのヒトについて、これは約0.05〜約7g/日、好ましくは約0.2〜約2.5g/日となる。場合によっては上記範囲の下限より少量の方が適切であり、他の場合はさらに多量を用いても有害な副作用が起きないこともある。ただし、そのような多量はまず、1日にわたって投与するために数回の少量に分割される。
有効化合物を唯一の療法として適用してもよく、あるいは1種類以上の他の抗腫瘍性物質、たとえば下記より選択されるものを伴ってもよい:有糸***阻害薬、たとえばビンブラスチン(vinblastine);アルキル化剤、たとえばシスプラチン(cis−platin)、カルボプラチン(carboplatin)およびシクロホスファミド;代謝拮抗薬、たとえば5−フルオロウラシル、シトシンアラビノシドおよびヒドロキシ尿素、またはたとえばEPA−239362に開示される1種類以上の好ましい代謝拮抗薬、たとえば−(5−[−(3,4−ジヒドロ−2−メチル−4−オキソキナゾリン−6−イルメチル)−−メチルアミノ]−2−テノイル)−L−グルタミン酸;成長因子阻害薬;細胞周期阻害薬;インターカレーション型抗生物質、たとえばアドリアマイシンおよびブレオマイシン;酵素、たとえばインターフェロン;ならびにホルモン阻害薬、たとえばノルバデックス(Norvadex、商標)(タモキシフェン(tamoxifen))などの抗エストロゲン薬、またはたとえばカソデックス(Casodex、商標)(4’−シアノ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−3’−(トリフルオロメチル)プロピオンアニリド)などの抗アンドロゲン薬。そのような併用療法は、処置の各成分を同時、逐次または分離投与することにより達成できる。
医薬組成物は、たとえば経口投与に適した剤形、たとえば錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、持続放出製剤、液剤、懸濁液剤、非経口注射に適した剤形、たとえば無菌の液剤、懸濁液剤もしくは乳剤、局所投与に適した剤形、たとえば軟膏剤もしくはクリーム剤、または直腸投与に適した剤形、たとえば坐剤であってよい。医薬組成物は、1回投与または正確な投与に適した単位剤形であってもよい。医薬組成物は、一般的な医薬用のキャリヤーまたは賦形剤、および有効成分としての本発明化合物を含有するであろう。さらに、組成物は他の医薬、キャリヤー、佐剤などを含有してもよい。
非経口投与剤形の例には、無菌水溶液、たとえばプロピオングリコールまたはデキストロースの水溶液中における有効化合物の液剤または懸濁液剤が含まれる。そのような剤形は、所望により適宜緩衝化することができる。
適切な医薬キャリヤーには、不活性な希釈剤または充填剤、水および種々の有機溶剤が含まれる。医薬組成物は、所望により他の成分、たとえば着香剤、結合剤、賦形剤などを含有してもよい。たとえば経口投与のためには、クエン酸など種々の賦形剤を種々の崩壊剤、たとえばデンプン、アルギン酸およびある種の複合ケイ酸塩ならびに結合剤、たとえばショ糖、ゼラチンおよびアラビアゴムと共に含有する錠剤を使用できる。さらに、滑沢剤、たとえばステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウムおよびタルクも、錠剤製造用にしばしば用いられる。同様なタイプの固体組成物を軟および硬充填ゼラチンカプセル剤中に用いることもできる。これに好ましい材料には、たとえば乳糖(lactose,milk sugar)および高分子量ポリエチレングリコールが含まれる。経口投与のために水性の懸濁液剤またはエリキシル剤が適切な場合、その有効化合物を種々の甘味剤または着香剤、着色剤または色素、および所望により乳化剤または沈殿防止剤、ならびに希釈剤、たとえば水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリンまたはその組合わせと混和できる。
特定量の有効化合物を含む種々の医薬組成物の調製方法は、当業者に既知であるか、または自明であろう。たとえばRemington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Company,ペンシルベニア州イースター,第15版(1975)参照。
以下に示す実施例および製造例により本発明化合物およびそれらの化合物の製造方法をさらに説明および例示する。以下の実施例および製造例の範囲により本発明の範囲は決して限定されないことを理解すべきである。以下の実施例において1つのキラル中心をもつ分子は、別途明記しない限りラセミ混合物として存在する。2つ以上のキラル中心をもつ分子は、別途明記しない限りジアステレオマーのラセミ混合物として存在する。単一の鏡像異性体/ジアステレオマーは、当業者に既知の方法により得ることができる。
以下の製造例および実施例においてHPLCクロマトグラフィーという場合、別途指示しない限り、用いる一般的条件は下記のとおりである。用いるカラムは、長さ150mmおよび内径4.6mmのZORBAX(商標)RXC18カラム(Hewlett Packard製)である。試料をHewlett Packard−1100システムに流す。10分かけて100%酢酸アンモニウム/酢酸緩衝液(0.2M)から100%アセトニトリルまでの濃度勾配溶剤法を用いる。次いでこのシステムで、100%アセトニトリルで1.5分間、次いで100%緩衝液で3分間の洗浄サイクルを行う。この期間の流速は一定の3mL/分である。
本発明を以下の実施例により説明する。ただし、本発明が以下の実施例の具体的詳細事項により限定されないことは理解されるであろう。
実施例1
6−ヨード−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン
Figure 2005515986
三つ口丸底フラスコに機械的撹拌機を取り付け、N下に保持した。フラスコにクロロキナゾリン(10.0g,34.43mol)および乾燥THF(35ml)を装入した。3−アミノ−4−メチルピリジン(7.38g,34.43mmol)および乾燥THF(45ml)を添加し、黄色懸濁液を加熱還流した。15分後、大部分の反応体が溶解し、微細な黄色懸濁液が得られた。25分後、反応混合物の内部温度は56℃であり、目的生成物が沈殿し始めた。加熱をさらに2時間続け、反応混合物を油浴に入れたまま室温に放冷した。黄色結晶を濾過により採集し、冷(0℃)THF(10mlで1回)で洗浄し、50℃、圧力<200mbarで乾燥させた。表題化合物を淡黄色結晶として得た(15.75g,98%);
Figure 2005515986
表題化合物は、下記のRP−HPLC条件下で12.3のt(分)をもっていた:Symmetry Shield RP18、75×4.6mm;流速1.0mL/分;205/210/220/245nm;温度25℃;注入容量:ACN/HO 9/1中の約0.5%溶液10μL;溶離剤:B:ACN,C:HO中の0.01mmol NHOAc,pH=6.0;ならびに濃度勾配:0分:B=30%,C=70%;および20分:B=85%,C=15%。
実施例2
2−メトキシ−酢酸プロパルギルアミド
Figure 2005515986
メトキシアセチルクロリド(12.5ml,0.137mol,1.2当量)の、乾燥CHCl(45ml)中における溶液を、N下に保持しながら−40℃に冷却した。プロパルギルアミン(7.98ml,0.125mol,1.0当量)の、乾燥CHCl(40ml)中における溶液を、温度を−25℃より低く維持しながら45分かけて添加した。15分後、トリエチルアミン(17.4ml,0.125mol,1.0当量)を、温度を−25℃より低く維持しながら45分かけて添加した。反応混合物を室温にまで高めた。3時間後、TCLは転化の完了を示した。反応混合物をHO(50ml)で反応停止し、有機相を半飽和NaCl溶液で洗浄し、原綿で濾過し、40℃の温度および650mbarより高い圧力で濃縮した。粗製化合物を短行程(short path)蒸留により精製した(沸点49℃、および圧力0.09mbar)。表題化合物が無色液体として得られ(7.84g,50%)、これを放置すると結晶化した。
=0.36(ヘプタン/EtOAc=7/3)
Figure 2005515986
ガスクロマトグラフィーにより、次表に示す条件下でt(分)6.42と判定された。
Figure 2005515986
実施例3
スズキ結合反応による6−(N−メトキシアセチル−3−アミノ−プロペン−1−イル)−4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリンの製造
Figure 2005515986
2−メチル−2−ブテン(0.59ml,5.60mmol,2.8当量)を、N下に保持したBH THF錯体(1.0M溶液,3.0ml,3.0mmol,1.5当量)の冷(0〜5℃)溶液に1時間かけて添加した。反応混合物をこの温度で30分間撹拌し、続いて乾燥THF(1ml)に溶解した2−メトキシ−酢酸プロパルギルアミド(255mg,2mmol,1.0当量)を15分かけて添加した。氷浴を取り除き、20分かけて反応混合物を室温に高めた。次いで反応混合物を35℃に1時間加熱した。脱ガスHO(1.2ml)に溶解したKCO(0.55g,4mmol,2.0当量)を30分かけて反応混合物に添加した。最初の半分を添加する間にガスの発生がみられ、さらに添加すると止んだ。6−ヨード−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン(1.41g,,3mmol,1.5当量)を3回に分けて添加すると黄色懸濁液が得られた。PPh(21mg,,0.08mmol,4mol%)およびPd(OAc)(4.5mg,,0.02mmol,1mol%)をそれぞれ一度に添加し、反応混合物を加熱還流した(65〜68℃)。約30分後、黄色溶液が得られ、反応をHPLC分析によりモニターした。18時間後、反応混合物を室温に冷却し、続いて半飽和NaCl溶液(10ml)およびEtOAc(10ml)を添加した。有機相を分離し、HO(5ml)で洗浄し、50℃の温度および200mbarより低い圧力で濃縮した。プラグ濾過により精製した、SiO、EtOAc/MeOH=9/1。表題化合物が淡黄色結晶として得られた(0.55g,59%)。
Figure 2005515986
逆相高速液体クロマトグラフィーにより、次表に示す条件下で、表題化合物のt(分)が6.02であることが認められた。
Figure 2005515986
実施例4
2−メトキシ−酢酸プロパルギルアミド−9−BBNの製造
Figure 2005515986
9−ボラビシクロノナン(9−BBN)18.88gの、テトラヒドロフラン(THF)242ml中における溶液に、19.67gの2−メトキシ酢酸プロパルギルアミドおよび48.3mlのTHFを、19〜25℃で18分かけて添加した。反応混合物を周囲温度で21時間撹拌した。
実施例5
スズキ結合反応による6−(N−メトキシアセチル−3−アミノ−プロペン−1−イル)−4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリンの製造
Figure 2005515986
実施例4からの反応混合物を8.5℃に冷却し、ポット温度を8〜10℃に維持しながら42分かけて、水348ml中における炭酸カリウム42.77gの溶液を添加した。この反応物に24.15gの(6−ヨード−キナゾリン−4−イル)−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニル]−アミン、541mgのトリフェニルホスフィン、および116mgの酢酸パラジウム(II)を添加し、混合物を50℃に21時間加熱した。完了した反応物を次いで周囲温度に冷却し、290mlの酢酸エチル(EtOAc)を添加し、層を分離した。次いで生成物を有機層から140mlの1N塩酸中へ抽出し、生成物に富む水層を145mlのEtOAcで4回洗浄した。1Lの丸底フラスコに、この生成物に富む水層、290mlの新たなEtOAc、2.42gのKBB Darco(活性炭、Aldrich,Inc.)、2.42gの濾過助剤(Celite、Aldrich,Inc.)、および150mlの1N水酸化ナトリウムを装入した。混合物を周囲温度で26分間撹拌し、次いで固体を濾過助剤により濾過し、24mlのEtOAcで洗浄した。濾液の層を分離し、生成物に富む有機層を145mlの水で洗浄した。次いで140mlの30%過酸化水素を有機層に装入し、20分間撹拌した。水4ml中における塩化ナトリウム1gの溶液をこの過酸化物混合物に添加し、層を分離した。有機層を氷水中で12℃に冷却し、ポット温度を26℃より低く維持しながら23分かけて、水131ml中における亜硫酸水素ナトリウム14.5gの溶液を添加した。層を分離し、生成物に富む酸性亜硫酸水素ナトリウム層に300mlのEtOAcを添加した。160mlの1N水酸化ナトリウムで水層のpHをpH10〜10.5に調整し、層を分離した。生成物に富む有機層を100mlの水で洗浄し、層を分離し、有機層を真空濃縮して125mlの容量にした。濃縮物を真空下に483mlのEtOAcで置換し、固体を濾過した。固体を24mlのEtOAcで洗浄し、次いで46℃で20時間真空乾燥して、10.70gの淡黄色固体を得た。分析用HPLC分析により、この固体は95.6%(面積%)の6−(N−メトキシアセチル−3−アミノ−プロペン−1−イル)−4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリンであることが示された。
実施例6
ヘック結合反応による6−(N−メトキシアセチル−3−アミノ−プロペン−1−イル)−4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリンの製造
窒素雰囲気、還流冷却器、油浴およびオーバーヘッド撹拌機を備えた丸底フラスコに、5容量の無水DMFを装入し、溶媒を窒素でパージした。フラスコに0.04当量の酢酸パラジウムを添加し、混合物を窒素でパージし、次いで0.08当量のトリフェニルホスフィンを添加し、混合物を再び窒素でパージした。混合物を撹拌すると赤色溶液が得られた(約30〜60分)。撹拌期間後、溶液を窒素でパージし、2当量の酢酸ナトリウム、1当量の(6−ヨード−キナゾリン−4−イル)−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニル]−アミン、および1.1当量のN−アリル−2−メトキシ−アセトアミドをフラスコに装入した。混合物を再び窒素でパージし、100℃に4〜6時間加熱した。反応の完了(HPLCにより判定)後、10容量の1N HClで反応停止した。水層を分離し、20容量のEtOAcで1回、再抽出した。水層を6N NaOHでpH9の塩基性にした。生成物を水層からEtOAc(20容量で1回、次いで10容量で1回)により抽出した。有機層を分離し、濃縮して低容量にし、残留する酢酸エチルをアセトニトリルで置換した。溶液を一夜撹拌すると、生成物6−(N−メトキシアセチル−3−アミノ−プロペン−1−イル)−4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリンが沈殿した。次いで固体を粗砕し、濾過した。
実施例7
6−クロロ−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン
Figure 2005515986
三つ口丸底フラスコに機械的撹拌機を取り付け、窒素下に保持した。フラスコに乾燥THF(400ml)、ジクロロキナゾリン(18.6g,93.3mol)および3−アミノ−4−メチルピリジン(20.0g,93.3mmol)を装入した。明るい淡黄色のスラリーを50℃に加熱した。約4時間後、HPLCによれば反応は完了していた。より暗い濃黄色になったスラリーを徐々に20℃に放冷した。目的生成物を濾過により採集し、THF(100mlで1回)で洗浄した。黄色固体を20℃、圧力約23インチHgで乾燥させた。黄色結晶を64%の収率(22.41g)で得た;
Figure 2005515986
表題化合物は、下記のRP−HPLC条件下で7.213のt(分)をもっていた:SB−CN 4.6×150mm;流速2ml/分;λ=237nm;温度20℃;注入容量:5μL;溶離剤=0.1%リン酸、0.3%トリエチルアミン(脱イオン水中)/MeCN(60:40);濃度勾配、5分、5分で90%に、次いで10m。
実施例8
ヘック結合反応による6−(N−メトキシアセチル−3−アミノ−プロペン−1−イル)−4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリンの製造
反応フラスコに、DMF(5容量)、トリ−t−ブチルホスフィン(0.06当量)および酢酸パラジウム(0.04当量)を装入することにより、ヘック反応を実施した。反応物に窒素を装入し、30分間撹拌した。撹拌後、反応物に10.0gの(6−クロロ−キナゾリン−4−イル)−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニル]−アミン、および1.1当量のN−アリル−2−メトキシ−アセトアミド、および酢酸ナトリウム(2当量)を装入した。反応物を分離し、100℃に24時間加熱した。冷却後、HPLCによれば反応は完了したとみなされた。続いて1N HCl(10容量)および酢酸エチル(20容量)の装入により仕上げ処理した。分離後、水層を20容量の酢酸エチルで1回洗浄した。次いで水層に0.05重量当量のCelite、0.05重量当量のDarco、10容量の酢酸エチル、0.76容量のTHF、および15容量の3N NaOHを装入した。混合物を30分間撹拌し、Celiteで濾過した。層を分離し、生成物層(有機層)を20容量のブラインで1回洗浄した。次いで生成物層を濃縮して低容量にし、残留する水を過剰の酢酸エチルとの共沸蒸留により除去した。最終溶液を濃縮して低容量にした。溶液を一夜撹拌すると、生成物6−(N−メトキシアセチル−3−アミノ−プロペン−1−イル)−4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリンが沈殿した。次いで固体を粗砕し、濾過した。

Claims (15)

  1. 式1の化合物
    Figure 2005515986
    [ここで:mは、0〜3の整数であり;
    pは、0〜4の整数であり;
    およびRは、それぞれ独立してHおよびC−Cアルキルから選択され;
    は、−(CR(4〜10員複素環)であり、ここでtは0〜5の整数であり、この複素環式基はベンゼン環またはC−Cシクロアルキル基に縮合していてもよく、前記R基の−(CR−部分は炭素−炭素二重結合または三重結合を含むこともでき、その場合、tは2〜5の整数であり、前記の縮合していてもよい環を含めてR基は1〜5個のR基で置換されていてもよく;
    は、−C≡C−(CR1617、−C=C−(CR1617−R、−C≡C−(CR161713、または−C=C−(CR161713であり、これらにおいてRへの結合点はR基の炭素原子を介したものであり、kはそれぞれ1〜3の整数であり、tはそれぞれ0〜5の整数であり、mはそれぞれ0〜3の整数であり;
    は、それぞれ独立してハロ、ヒドロキシ、−NR、C−Cアルキル、トリフルオロメチル、C−Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、−NRC(O)R、−C(O)NR、−SONR、−NRC(O)R、および−NRC(O)ORから選択され;
    、R6aおよびRは、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択され、これらにおいてtは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、これらRおよびR基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、ヒドロキシおよびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
    あるいは、RとR、またはR6aとRは、窒素原子(同一窒素原子、またはたとえば−C(O)もしくは−SO−による結合によって互いに近接した2個の別個の窒素原子を含む)に結合した場合、一緒になって4〜10員複素環式環を形成してもよく、これはR、R6aおよびRが結合している窒素のほか、N、N(R)、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ部分をさらに含むことができ、ただし2個のO原子、2個のS原子、またはO原子とS原子が互いに直接結合することはなく;
    は、それぞれ独立してオキソ(=O)、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アジド、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−C10アルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、
    Figure 2005515986
    −S(O)(C−Cアルキル)(ここでjは0〜2の整数である)、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)、−(CRC(O)(CR(C−C10アリール)、−(CRC(O)(CR(4〜10員複素環)、−(CRO(CR(C−C10アリール)、−(CRO(CR(4〜10員複素環)、−(CRS(O)(CR(C−C10アリール)、および−(CRS(O)(CR(4〜10員複素環)(これらにおいてjは0、1または2であり、qおよびtはそれぞれ独立して0〜5の整数である)から選択され、前記R基の複素環式部分の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アジド、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NR、−NROR、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、tは0〜5の整数であり;
    は、非芳香族単環式環、縮合もしくは架橋した二環式環、またはスピロ環式環であり、この環は3〜12個の炭素原子を含み、それらのうち0〜3個の炭素原子は独立してN、O、S(O)(ここでjは0〜2の整数である)、および−NR−から選択されるヘテロ部分と交換されていてもよく、ただし2個のO原子、2個のS(O)部分、O原子とS(O)部分、N原子とS原子、またはN原子とO原子が環内で互いに直接結合することはなく、その環の炭素原子は1または2個のR基で置換されていてもよく;
    11は、それぞれ独立してRの定義に示した置換基から選択され、ただしR11はオキソ(=O)ではなく;
    12は、
    Figure 2005515986
    またはハロであり、jは0〜2の整数であり;
    13は、−NR14または−OR14であり;
    14は、H、R15、−C(O)R15、−SO15、−C(O)NR15、−SONR15、または−CO15であり;
    15は、R18、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)であり、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R15基のアリールおよび複素環式部分は、1〜3個のR置換基で置換されていてもよく;
    16およびR17は、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、および−CHOHから選択され、あるいはR16とR17は−CHCH−または−CHCHCH−として一緒になっていてもよく;
    18は、C−Cアルキルであり、NもしくはO原子に、またはS(O)(ここでjは0〜2の整数である)に結合していない各炭素はR12で置換されていてもよく;
    ハロゲノ、SOもしくはSO基に、またはN、OもしくはS原子に結合していないCH(メチル)、CH(メチレン)、またはCH(メチン)基を含む前記の置換基はいずれも、ヒドロキシ、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシおよび−NRから選択される基で置換されていてもよい]、
    その医薬的に許容できる塩類、溶媒和物およびプロドラッグの製造方法であって、式2の化合物:
    Figure 2005515986
    (式中のXはハライドであり、R、R、R、R11、mおよびpは式1について定義したものである)を、式H−C≡C−(CR1617、M−C=C−(CR1617−R、H−C≡C−(CR161713、またはM−C=C−(CR161713[これらにおいてRへの結合点はR基の炭素原子を介したものであり、kはそれぞれ1〜3の整数であり、tはそれぞれ0〜5の整数であり、mはそれぞれ0〜3の整数であり、MはH、B(R19、Al(R20、Sn(R21、MgW、またはZnWよりなる群から選択され、R19は9−BBN、C−C10アルキル、C−C10アルコキシ、C−C10シクロアルキルおよびハロよりなる群から選択され、R20はC−C10アルキル、C−C10アルコキシ、C−C10シクロアルキルおよびハロよりなる群から選択され、R21はC−C10アルキルであり、WはCl、BrまたはIである]と反応させ、その際、反応をパラジウム触媒、配位子、塩基、および任意の添加剤の存在下で実施することを含む、前記方法。
  2. 式1の化合物
    Figure 2005515986
    [ここで:mは、0〜3の整数であり;
    pは、0〜4の整数であり;
    およびRは、それぞれ独立してHおよびC−Cアルキルから選択され;
    は、−(CR(4〜10員複素環)であり、ここでtは0〜5の整数であり、この複素環式基はベンゼン環またはC−Cシクロアルキル基に縮合していてもよく、前記R基の−(CR−部分は炭素−炭素二重結合または三重結合を含むこともでき、その場合、tは2〜5の整数であり、前記の縮合していてもよい環を含めてR基は1〜5個のR基で置換されていてもよく;
    は、−C≡C−(CR1617、−C=C−(CR1617−R、−C≡C−(CR161713、または−C=C−(CR161713であり、これらにおいてRへの結合点はR基の炭素原子を介したものであり、kはそれぞれ1〜3の整数であり、tはそれぞれ0〜5の整数であり、mはそれぞれ0〜3の整数であり;
    は、それぞれ独立してハロ、ヒドロキシ、−NR、C−Cアルキル、トリフルオロメチル、C−Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、−NRC(O)R、−C(O)NR、−SONR、−NRC(O)R、および−NRC(O)ORから選択され;
    、R6aおよびRは、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択され、これらにおいてtは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、これらRおよびR基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、ヒドロキシおよびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
    あるいは、RとR、またはR6aとRは、窒素原子(同一窒素原子、またはたとえば−C(O)もしくは−SO−による結合によって互いに近接した2個の別個の窒素原子を含む)に結合した場合、一緒になって4〜10員複素環式環を形成してもよく、これはR、R6aおよびRが結合している窒素のほか、N、N(R)、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ部分をさらに含むことができ、ただし2個のO原子、2個のS原子、またはO原子とS原子が互いに直接結合することはなく;
    は、それぞれ独立してオキソ(=O)、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アジド、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−C10アルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、
    Figure 2005515986
    −S(O)(C−Cアルキル)(ここでjは0〜2の整数である)、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)、−(CRC(O)(CR(C−C10アリール)、−(CRC(O)(CR(4〜10員複素環)、−(CRO(CR(C−C10アリール)、−(CRO(CR(4〜10員複素環)、−(CRS(O)(CR(C−C10アリール)、および−(CRS(O)(CR(4〜10員複素環)(これらにおいてjは0、1または2であり、qおよびtはそれぞれ独立して0〜5の整数である)から選択され、前記R基の複素環式部分の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アジド、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NR、−NROR、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、tは0〜5の整数であり;
    は、非芳香族単環式環、縮合もしくは架橋した二環式環、またはスピロ環式環であり、この環は3〜12個の炭素原子を含み、それらのうち0〜3個の炭素原子は独立してN、O、S(O)(ここでjは0〜2の整数である)、および−NR−から選択されるヘテロ部分と交換されていてもよく、ただし2個のO原子、2個のS(O)部分、O原子とS(O)部分、N原子とS原子、またはN原子とO原子が環内で互いに直接結合することはなく、その環の炭素原子は1または2個のR基で置換されていてもよく;
    11は、それぞれ独立してRの定義に示した置換基から選択され、ただしR11はオキソ(=O)ではなく;
    12は、
    Figure 2005515986
    またはハロであり、jは0〜2の整数であり;
    13は、−NR14または−OR14であり;
    14は、H、R15、−C(O)R15、−SO15、−C(O)NR15、−SONR15、または−CO15であり;
    15は、R18、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)であり、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R15基のアリールおよび複素環式部分は、1〜3個のR置換基で置換されていてもよく;
    16およびR17は、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、および−CHOHから選択され、あるいはR16とR17は−CHCH−または−CHCHCH−として一緒になっていてもよく;
    18は、C−Cアルキルであり、NもしくはO原子に、またはS(O)(ここでjは0〜2の整数である)に結合していない各炭素はR12で置換されていてもよく;
    ハロゲノ、SOもしくはSO基に、またはN、OもしくはS原子に結合していないCH(メチル)、CH(メチレン)、またはCH(メチン)基を含む前記の置換基はいずれも、ヒドロキシ、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシおよび−NRから選択される基で置換されていてもよい]、
    その医薬的に許容できる塩類、溶媒和物およびプロドラッグの製造方法であって、
    式3の化合物:
    Figure 2005515986
    (式中のAはClまたはFであり、R、Rおよびmは式1について定義したものである)を、式4の化合物:
    Figure 2005515986
    (式中のR、R、R、R11およびpは式1について定義したものである)と反応させることを含む、前記方法。
  3. 請求項1または2記載の方法であって、Rは−(CR(4〜10員複素環)であり、tは0〜5の整数であり、前記R基は1〜3個のR基で置換されていてもよい、前記方法。
  4. 請求項3記載の方法であって、複素環式基はベンゼン環またはC−Cシクロアルキル基に縮合していてもよく、前記の縮合していてもよい環を含めて前記R基は1〜3個のR基で置換されていてもよい、前記方法。
  5. 請求項1または2記載の方法であって、R
    Figure 2005515986
    から選択され、前記R基は1〜3個のR基で置換されていてもよい、前記方法。
  6. 請求項1または2記載の方法であって、Rは1〜3個のR基で置換されていてもよいピリジン−3−イルである、前記方法。
  7. 請求項1または2記載の方法であって、Rは−C≡C−(CR1617であり、mは0〜3の整数であり、tは0〜5の整数である、前記方法。
  8. 請求項1または2記載の方法であって、Rは−C≡C−(CR1617であり、mは0〜3の整数であり、tは0〜5の整数であり、Rは3−ピペリジニルおよび4−ピペリジニルから選択され、これらはそれぞれ1または2個のR基で置換されていてもよい、前記方法。
  9. 請求項1または2記載の方法であって、Rは−C=C−(CR1617−Rであり、mは0〜3の整数であり、tは0〜5の整数である、前記方法。
  10. 請求項1または2記載の方法であって、Rは−C=C−(CR1617−Rであり、mは0〜3の整数であり、tは0〜5の整数であり、Rは3−ピペリジニルおよび4−ピペリジニル(1または2個のR基で置換されていてもよい)から選択される、前記方法。
  11. 請求項1または2記載の方法であって、Rは−C≡C−(CR161713であり、kは1〜3の整数であり、mは0〜3の整数である、前記方法。
  12. 請求項1または2記載の方法であって、製造される化合物が下記よりなる群から選択される、前記方法:
    )−[3−メチル−4−(ピリジン−3−イルオキシ)−フェニル]−(6−ピペリジン−3−イルエチニル−キナゾリン−4−イル)−アミン;
    2−メトキシ−N−(3−{4−[3−メチル−4−(ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アセトアミド;
    )−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニル]−(6−ピペリジン−3−イルエチニル−キナゾリン−4−イル)−アミン;
    [3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニル]−(6−ピペリジン−4−イルエチニル−キナゾリン−4−イル)−アミン;
    2−メトキシ−N−(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アセトアミド;
    2−フルオロ−N−(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アセトアミド;
    E−2−メトキシ−N−(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−アリル)−アセトアミド;
    [3−メチル−4−(ピリジン−3−イルオキシ)−フェニル]−(6−ピペリジン−4−イルエチニル−キナゾリン−4−イル)−アミン;
    2−メトキシ−N−(1−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イルエチニル}−シクロプロピル)−アセトアミド;
    E−N−(3−{4−[3−クロロ−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−アリル)−2−メトキシ−アセトアミド;
    N−(3−{4−[3−クロロ−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アセトアミド;
    N−(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アセトアミド;
    E−N−(3−{4−[3−クロロ−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−アリル)−アセトアミド;
    E−2−エトキシ−N−(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−アリル)−アセトアミド;
    1−エチル−3−(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−尿素;
    ピペラジン−1−カルボン酸(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アミド;
    )−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−カルボン酸(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アミド;
    2−ジメチルアミノ−N−(3−{4−[3−メチル−4−(ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アセトアミド;
    E−N−(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−アリル)−メタンスルホンアミド;
    イソオキサゾール−5−カルボン酸(3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−アミド;
    1−(1,1−ジメチル−3−{4−[3−メチル−4−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−フェニルアミノ]−キナゾリン−6−イル}−プロプ−2−イニル)−3−エチル−尿素;
    ならびに前記化合物の医薬的に許容できる塩類、プロドラッグおよび溶媒和物。
  13. 式M−C=C−(CR1617−Rの化合物であって、
    式中:MはH、B(R19、Al(R20、Sn(R21、MgW、またはZnWよりなる群から選択され、R19は9−BBN、C−C10アルキル、C−C10アルコキシ、C−C10シクロアルキルおよびハロよりなる群から選択され、R20はC−C10アルキル、C−C10アルコキシ、C−C10シクロアルキルおよびハロよりなる群から選択され、R21はC−C10アルキルであり、WはCl、BrまたはIであり;
    16およびR17は、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、および−CHOHから選択され、あるいはR16とR17は−CHCH−または−CHCHCH−として一緒になっていてもよく;
    は、非芳香族単環式環、縮合もしくは架橋した二環式環、またはスピロ環式環であり、この環は3〜12個の炭素原子を含み、それらのうち0〜3個の炭素原子は独立してN、O、S(O)(ここでjは0〜2の整数である)、および−NR−から選択されるヘテロ部分と交換されていてもよく、ただし2個のO原子、2個のS(O)部分、O原子とS(O)部分、N原子とS原子、またはN原子とO原子が環内で互いに直接結合することはなく、その環の炭素原子は1または2個のR基で置換されていてもよく、RおよびRは、それぞれ独立してHおよびC−Cアルキルから選択され、Rは、それぞれ独立してオキソ(=O)、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アジド、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−C10アルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、
    Figure 2005515986
    −S(O)(C−Cアルキル)(ここでjは0〜2の整数である)、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)、−(CRC(O)(CR(C−C10アリール)、−(CRC(O)(CR(4〜10員複素環)、−(CRO(CR(C−C10アリール)、−(CRO(CR(4〜10員複素環)、−(CRS(O)(CR(C−C10アリール)、および−(CRS(O)(CR(4〜10員複素環)(これらにおいてjは0、1または2であり、qおよびtはそれぞれ独立して0〜5の整数である)から選択され、前記R基の複素環式部分の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アジド、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NR、−NROR、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、tは0〜5の整数であり;RおよびRは、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択され、これらにおいてtは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、これらRおよびR基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、ヒドロキシおよびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;あるいは、RとRは、窒素原子(同一窒素原子、またはたとえば−C(O)もしくは−SO−による結合によって互いに近接した2個の別個の窒素原子を含む)に結合した場合、一緒になって4〜10員複素環式環を形成してもよく、これはRおよびRが結合している窒素のほか、N、N(R)、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ部分をさらに含むことができ、ただし2個のO原子、2個のS原子、またはO原子とS原子が互いに直接結合することはなく;tは0〜5の整数である、
    前記化合物。
  14. 式H−C≡C−(CR161713の化合物であって、
    式中:R16およびR17は、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、および−CHOHから選択され、あるいはR16とR17は−CHCH−または−CHCHCH−として一緒になっていてもよく;
    13は、−NR14または−OR14であり;R14は、H、R15、−C(O)R15、−SO15、−C(O)NR15、−SONR15、または−CO15であり;R15は、R18、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)であり、RおよびRは、それぞれ独立してHおよびC−Cアルキルから選択され、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R15基のアリールおよび複素環式部分は、1〜3個のR置換基で置換されていてもよく;R18はC−Cアルキルであり、NもしくはO原子に、またはS(O)(ここでjは0〜2の整数である)に結合していない各炭素はR12置換基で置換されていてもよく;R12は、
    Figure 2005515986
    またはハロであり、jは0〜2の整数であり;R、R6aおよびRは、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択され、これらにおいてtは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、これらRおよびR基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、ヒドロキシおよびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
    あるいは、RとR、またはR6aとRは、窒素原子(同一窒素原子、またはたとえば−C(O)もしくは−SO−による結合によって互いに近接した2個の別個の窒素原子を含む)に結合した場合、一緒になって4〜10員複素環式環を形成してもよく、これはR、R6aおよびRが結合している窒素のほか、N、N(R)、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ部分をさらに含むことができ、ただし2個のO原子、2個のS原子、またはO原子とS原子が互いに直接結合することはなく;
    は、それぞれ独立してオキソ(=O)、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アジド、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−C10アルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、
    Figure 2005515986
    −S(O)(C−Cアルキル)(ここでjは0〜2の整数である)、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)、−(CRC(O)(CR(C−C10アリール)、−(CRC(O)(CR(4〜10員複素環)、−(CRO(CR(C−C10アリール)、−(CRO(CR(4〜10員複素環)、−(CRS(O)(CR(C−C10アリール)、および−(CRS(O)(CR(4〜10員複素環)(これらにおいてjは0、1または2であり、qおよびtはそれぞれ独立して0〜5の整数である)から選択され、前記R基の複素環式部分の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アジド、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NR、−NROR、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、tは0〜5の整数である、
    前記化合物。
  15. 式M−C=C−(CR161713の化合物であって、
    式中:MはH、B(R19、Al(R20、Sn(R21、MgW、またはZnWよりなる群から選択され、R19は9−BBN、C−C10アルキル、C−C10アルコキシ、C−C10シクロアルキルおよびハロよりなる群から選択され、R20はC−C10アルキル、C−C10アルコキシ、C−C10シクロアルキルおよびハロよりなる群から選択され、R21はC−C10アルキルであり、WはCl、BrまたはIであり;
    16およびR17は、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、および−CHOHから選択され、あるいはR16とR17は−CHCH−または−CHCHCH−として一緒になっていてもよく;
    13は、−NR14または−OR14であり、R14は、H、R15、−C(O)R15、−SO15、−C(O)NR15、−SONR15、または−CO15であり、R15は、R18、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)であり、RおよびRは、それぞれ独立してHおよびC−Cアルキルから選択され、tは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R15基のアリールおよび複素環式部分は、1〜3個のR置換基で置換されていてもよく、R18は、C−Cアルキルであり、NもしくはO原子に、またはS(O)(ここでjは0〜2の整数である)に結合していない各炭素はR12置換基で置換されていてもよく;R12は、
    Figure 2005515986
    またはハロであり、jは0〜2の整数であり;R、R6aおよびRは、それぞれ独立してH、C−Cアルキル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択され、これらにおいてtは0〜5の整数であり、複素環式基の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、これらRおよびR基のアルキル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、−NR、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、ヒドロキシおよびC−Cアルコキシから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
    あるいは、RとR、またはR6aとRは、窒素原子(同一窒素原子、またはたとえば−C(O)もしくは−SO−による結合によって互いに近接した2個の別個の窒素原子を含む)に結合した場合、一緒になって4〜10員複素環式環を形成してもよく、これはR、R6aおよびRが結合している窒素のほか、N、N(R)、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ部分をさらに含むことができ、ただし2個のO原子、2個のS原子、またはO原子とS原子が互いに直接結合することはなく;
    は、それぞれ独立してオキソ(=O)、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アジド、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−C10アルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、
    Figure 2005515986
    −S(O)(C−Cアルキル)(ここでjは0〜2の整数である)、−(CR(C−C10アリール)、−(CR(4〜10員複素環)、−(CRC(O)(CR(C−C10アリール)、−(CRC(O)(CR(4〜10員複素環)、−(CRO(CR(C−C10アリール)、−(CRO(CR(4〜10員複素環)、−(CRS(O)(CR(C−C10アリール)、および−(CRS(O)(CR(4〜10員複素環)(これらにおいてjは0、1または2であり、qおよびtはそれぞれ独立して0〜5の整数である)から選択され、前記R基の複素環式部分の1または2個の環炭素原子はオキソ(=O)部分で置換されていてもよく、前記R基のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよび複素環式部分は、独立してハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アジド、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NR、−NROR、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−(CR(C−C10アリール)、および−(CR(4〜10員複素環)から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、tは0〜5の整数である、
    前記化合物。
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