JP2005508619A - エポキシドヒドロラーゼ、それらをコードした核酸及びそれらの作製法と利用法 - Google Patents

エポキシドヒドロラーゼ、それらをコードした核酸及びそれらの作製法と利用法 Download PDF

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Abstract

本発明は、エポキシドヒドロラーゼ活性を有するポリペプチド、そのポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、これらのポリペプチドと結合する抗体、及びこれらのポリペプチドやポリヌクレオチドの作製法、及び使用法を提示している。これらのエポキシドヒドロラーゼは、エポキシドやアレンオキシドのそれらと対応するジオールへの加水分解を触媒するために利用される。

Description

[関連出願の引照]
本出願は、2001年8月3日にファイルされた米国臨時出願 番号 (USSN) 60/309,478 、及び2002年7月3日にファイルされたUSSN 60/393,978の35 U.S.C. § 119(e) の優先的利点を求めるものである。前述の出願は、明確にすべての目的における参照としてここに取り込まれる。
[技術領域]
本出願は、分子ならびに細胞生物学及び生化学に関連している。特に、本出願は、エポキシドヒドロラーゼの活性、そのポリペプチドをコードしたポリヌクレオチド、及びそれらポリペプチドやポリヌクレオチドの作製ならびに使用について教示するものである。本出願のポリペプチドは、エポキシドヒドロラーゼとして、エポキシドやアレンオキシドのそれに対応するジオールへの加水分解を触媒するために利用される。
[背景]
エポキシドヒドロラーゼ (EH) は、エポキシドやアレンオキシドのジオールへの加水分解を触媒する。微生物由来のエポキシドヒドロラーゼは、エポキシドの不斉加水分解において、非常に用途の広い生物触媒である。非ラセミ体より、対応するジオール、及び非加水分解エポキシドを生成する変換能に加え、光学的収束反応をも触媒する。これらは、オキシランラセミ体より単一の鏡像異性体ジオールを形成させる点で非常に有用である (Steinreiber (2001) Curr. Opin. Biotechnol. 12:552-558.) 。
ミクロゾームエポキシドヒドロラーゼは、様々な生体異物エポキシド基質の高極性ジオール代謝物への変換を触媒する生物変換酵素である (Omiecinski (2000) Toxicol. Lett. 112-113:365-370)。ミクロゾーム エポキシドヒドロラーゼは、活性部位のカルボキシル基とオキシランの反応によるエステル中間体の生成、そしてそのエステルの加水分解の二段階反応によるエポキシドへの水分子の付加を触媒する。可溶性エポキシドヒドロラーゼは、炎症メディエーターの生合成、という役割を担っている (Morisseau (1999) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 96:8849-8854)。
アルコール、α-ヒドロキシ酸、及びエポキシドを含む不斉分子は、多くの化学物質と同様に、医薬品や農薬の合成において重要である。近代有機化学における主な試みは、これらの化合物を、高い立体、及び部位選択的な反応により、高収率で生産することである。
現在利用されている方法には、その利用が工業的なものに限定される、という欠点がある。最近の研究により、エポキシドヒドロラーゼは、不斉エポキシド、及び隣接ジオールの生成のための有用な生物触媒であることが示された。これらは、基質に対する高度な立体選択性を示すため、化学的な方法により調製されたエポキシドラセミ体の効率的な変換に利用することが可能である。図 1 に示されるように、エポキシドラセミ体の選択的加水分解は、高い鏡像異性体超過率 (enantiomeric excess (ee) value) において、対応するジオール、及び未反応エポキシドの両者を生成する。しかし、工業的利用における エポキシドヒドロラーゼ の有用性を十分理解するためには、(1) 利用可能な酵素量が少ない、(2) 利用可能な基質が制限される、という重要な問題を、早急に解決すべきである。
利用可能な酵素の多くは、特定の標的物質の鏡像異性体の両方と反応せず、いずれか一方の鏡像異性体にのみ選択的である。既存の合成的利用においては、それらの酵素の、高い基質 / 生産物濃度における低い触媒効率のため、高濃度の酵素と低濃度の基質が要求される。
上述のように、現在、バイオテクノロジーや、化学関連企業では、適切な生物、及び化学反応を行う分子 (酵素など) が必要とされている。例えば、化学品、医薬品、繊維製品、食品、及び洗剤等の市場で利用されている分子や化合物は、厳しい経済的、及び環境的基準を通過しなければならないであろう。有害な副産物を産生し、若しくは不十分な触媒効率の反応過程は、しばしばポリマー、医薬品、天然物、及び農業用化学物質の合成を妨げる。例えば、酵素は、触媒としてのこれらの問題を克服できるような、多くの利点を備えている:単一の官能基に作用し、分子中の類似の官能基を識別し、更に各々の鏡像異性体をも区別できる。加えて、酵素は、生物分解が可能であり、反応液中で、非常に低濃度で機能する。酵素は、化学的、及び部位特異的、且つ立体選択的に機能するため、要求される変換を適切に及び選択的に行う上で非常に有用である。これらの反応は、特に一段階反応等の化学的反応においては、再現することがしばしば非常に困難である。反応基保護過程が不必要であり、選択性が期待でき、単一反応容器中で、複数段階の変換を行うことが可能であり、更には付随した環境汚染の削減等により、化学品、及び医薬品企業における酵素の需要は高まっている。
化学的反応行程は、徐々に酵素を利用した行程へと置き換えられている。現在の工業的利用における制限は、第一に、工業利用が可能な酵素の数が少ないことである。3,000 種以上のDNA 修飾酵素以外の酵素が報告されているにも拘らず、わずか 〜300 種の酵素 (DNA 修飾酵素は除く) が現在工業利用可能である。
技術的適用における酵素の利用では、使用企業における条件下での能力が要求される。これには、その条件下における酵素の活性や、進化的に選択されていない既存の酵素の基質に対する活性が含まれる。しかし、天然の環境が、例えば温度や pH などの最も優れた条件である。
酵素は、温度、pH、及び塩濃度の条件下、生物体の周囲環境内で非常に特異的な生物学的機能を遂行するための選択的切迫により進化した。その大部分である現在までに同定された非DNA修飾酵素活性は、中温性の生物体から単離されており、役に立つ系統発生学的多様性の極一部を表しているにすぎない。生体触媒の活発な領域は、極端な環境に生きる微生物から単離された酵素の助けを持つ新しい次元の様相を帯びてきている。例えば、そのような酵素は、100 ℃以上の地上の熱泉や深海の高温孔、0 ℃以下の極地の水中、死海の飽和した塩環境、石炭堆積や高含硫地熱泉中のpH 0付近の環境、あるいは下水泥中のpH 11付近の環境で機能するはずである。例えば、生物体、ポリヌクレオチド、あるいはポリペプチド(例えば、酵素)を含んでいる過酷な条件から得られた環境サンプルは、生体触媒の新しい領域を切り開く。本発明は、興味あるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの迅速なスクリーニングによって、生物剤、治療剤、及び工業応用のための酵素の開発のための材料を提供するのみならず、例えば、特別な活性、特異性、あるいは条件のために修飾された分子、あるいはポリペプチドを開発するための指向的進化及び変異による更なる修飾工程のための新たな物質をも提供する。
工業使用のための新規酵素の需要に加え、新規な活性を持つ生物学的に活性な化合物の需要が飛躍的に増大した。この需要は、主に、現在入手可能な抗生物質に抵抗する病原性生物の数が明らかに増加傾向にあることと関連した全世界的な人口統計の変化により生じたものである。例えば、若い世代を持った新しい国々における抗バクテリア薬の需要が急増する一方で、老齢化した世代を抱えるアメリカのような国においては、癌、糖尿病、関節炎、及び他の衰弱状況に対処する医薬品の増大しつつある需要が存在している。感染症による死亡率は、1980〜1982年の間で58 %の増加を示し、抗生物質抵抗性の微生物の出現により、アメリカ単独で年間300億ドルの健康管理コストの超過を加えたものと概算されている。(Adams et al., Chemical and Engineering News, 1995; Amann 他, Microbiological Reviews, 59, 1995)。この傾向に対する対応として、製薬業界は、特徴的な活性、あるいは特異性を持った化合物を得るために多様な微生物のスクリーニングを著しく増加させてきた。従って、本発明は、ポリヌクレオチド及び関連した配列特異的な情報を、例えば、種々のマクロ生物体の腸内のような環境に存在する感染性微生物から搾取及び同定するために使用することができる。
環境サンプルから新規酵素を同定することはこの問題の一つの解決である。興味ある活性を持っているポリペプチド及び興味あるポリペプチドをコードしたポリヌクレオチドを迅速に同定することにより、本発明は、種々の方法、生物剤、診断薬、治療薬のための組成及び材料、また工業応用のための混合物等を提供する。
不斉エポキシドやジオールは、医薬品合成における重要な構築単位である。エポキシド基は、酸や塩基により触媒される開環反応により、様々な誘導体へと変換され、同様に、ジオールも様々な構造へと変換することができる。エポキシドは、抗がん剤、β- ブロッカー、β- アゴニスト、抗ウイルス剤、抗真菌剤、及び抗生物質などの広範な物質の合成に利用されている。不斉エポキシドは、C-3 やC-4 単位を含む小さな シントン (synthon) 、及び医薬品合成のため、それらから産生される化学中間体に利用される。
C-3 シントン は、多くの医薬品生産過程で使用され、且つ広範な下流産物を与えることができるために、非常に重要である。グリシドール (S-(1)、及びR-(2)) は、図2に示される代表的なC-3 シントン の中で、主要な不斉エポキシドである。例えば、R-グリシドールは、アテノロール (高血圧治療薬)合成の構築単位として、そしてS-グリシドールは、オキサゾリジノン系抗生物質の合成における重要なシントン であるR-グリシジルブチレート (7) へと変換される。オキサゾリジノンは、比較的新しいクラスの抗生物質であり、40 種以上の化合物が現在臨床開発における様々な段階で試験中である。また、R-、及びS-エピヒドロクロリン (3, 4) に対する需要も高まっている。C-4 シントン の中で、3,4-エポキシ-1-ブテン (8) は、化学工業品として非常に重要な低分子化合物である。エポキシド8 より、入手困難な30 種以上の不斉エポキシドが合成可能である。エポキシド10 は、抗ウイルス剤、サキナビルの合成に使用され、その立体鏡像異性体 11 は、他の抗ウイルス剤、アンプレナビルの合成に使用されている (図3)。これら2 種の化合物の混合品は、フェニルアラニンより、アルケン中間体を経て調製される。他のエポキシド 12 は、2 種の抗がん剤、ドセタキセル、及びパクリタキセルの合成における構築単位として使用されている(図4)。
エポキシドやジオールの化学的不斉合成
現在利用されているアルケンの不斉エポキシド化法は、Sharplessにより開発されたエポキシド化、Jacobsen のエポキシド化法、そして Yian Shi により開発された方法である。Sharplessの方法は、様々なアリルアルコールをエポキシド化するために、チタニウム系触媒を用いており、その光学的収率は、しばしば90% 以上である(Johnson, R. A.; Sharpless, K. B. Catalytic asymmetric epoxidation of allylic alcohols. In Catalytic Asymmetric Synthesis; Ojima, I. Ed.; VCH: New York, 1993; pp. 103-158.) 。この方法は、様々な関連方法との互換性を有し、合成化学の分野での広範な使用が可能である。しかし、Sharplessの方法には、アルケンがそのアリル部位に水酸基を持たなければならないという大きな制限がある。
Sharplessの方法に反し、光学的に活性な (サレン) マンガン (II) 複合体を用いるJacobsen や Katsuki による不斉エポキシド化法 (Jacobsen, E. N. Asymmetric catalytic epoxidation of unfunctionalized olefins. In Catalytic Asymmetric Synthesis; Ojima, I. Ed.; VCH: New York, 1993; pp. 159-202; and Katsuki, T. Coord. Chem. Rev. 1995, 140, 189-214) は、アリルアルコールを要求しない。しかし、この反応の適用は、触媒の立体的、及び電気的特性により、幾らかの制限を受け、最も優れた基質は、アリル基、アセチレン基、若しくはアルキル基のいずれかと結合した cis- アルケンである。この基質要求性もまた、この方法の適用範囲を制限している一因である。オクソンや、不斉ケトンに由来するオキシランを用いる Shi Yan の不斉エポキシド化法は、 trans- 、及び二置換型オレフィンに対して効果的である (Zhi-Xian Wang et al., “An Efficient Catalytic Asymmetric Epoxidation Method,” J. Am. Chem. Soc. 1997, 119, 11224-11235.)。しかし、オクソンの利用や、その触媒効率が、この方法の工業的利用を妨げる原因となっている。
ジオールが目的産物である場合、エポキシド化、及びその後の加水分解に代わる方法は、アルケンの直接の不斉ジヒドロキシル化である。隣接したジオールを産生するための、最も有効なアルケンの触媒的不斉ジヒドロキシル化 (AD) の方法は、Sharpless により開発された方法である (Johnson, R. A.; Sharpless, K. B. Catalytic asymmetric dihydroxylation. In Catalytic Asymmetric Synthesis; Ojima, I. Ed.; VCH: New York, 1993; pp. 227-272.)。この方法は、オスミウム系触媒を使用しており、広範なアルケンに対して適用可能である。しかしこの方法は、ある種の cis- アルケンに対しては効果的ではない。更に重要なことは、高毒性のオスミウムは、医薬品生産における使用が認可されていないことである。
不斉エポキシドやジオールの調製における異なる戦略として、エポキシドラセミ体の加水分解反応を介したものがある。現在工業利用されている、Jacobsen による (サレン) コバルト系触媒に基づく方法は、末端エポキシドに対して非常に有効である (Tokunaga, M.; Larrow, J. F.; Kakiuchi, F.; Jacobsen, E. N. Science 1997, 277, 936.)。しかし、内部エポキシドに対しては効率的ではない。加えてこの方法は、原子による金属触媒の干渉作用のため、多くのヘテロ原子含有基質 (ピリジン系エポキシド) には不適である。
上述の全ての方法は、高価な金属触媒の使用、低い基質 / 触媒比、不安定な立体選択性による低い効率、及び生産性などの問題により、工業的スケールによる使用が制限されている。これらの問題を打開するため、生物触媒に注目が集められている(Besse, Pl; Veschambre, H. Tetrahedron. 1994, 50, 8885-8927.) 。モノオキシゲナーゼ (チトクローム エポキシドヒドロラーゼ や、その他のモノオキシゲナーゼ) によるアルケンの直接的な立体選択的エポキシド化が報告されている (Archelas, A.; Furstoss, R. Top. Curr. Chem. 1999, 200, 159-191.)。これらの酵素触媒反応は、しばしばその高い立体選択性のために低収率である。エポキシドは、アルケンより、ハロペルオキシダーゼによるハロヒドリン形成、そして次に起こる閉環を通して、間接的に生産される(Besse, Pl; Veschambre, H. Tetrahedron. 1994, 50, 8885-8927.)。これらの酵素は、光学的に純粋なエポキシドの合成において、非常に高い有用性を示すが、補因子の要求性、複合体の形成、多成分による構成物、一般的に不安定であるなどの理由により、工業的利用が制限されている。このような限界が、これらの酵素の発見や、工業的生物触媒反応への適用等の重要な試みを停滞させている。
微生物 エポキシドヒドロラーゼ により立証された明らかな潜在能力が、研究者を調製スケールでのエポキシドやジオールの合成のために、これらの酵素を利用することを喚起させた。図 5 は、高い 立体超過率 (ee 値) を示す数グラムのエポキシド、及び/ 又はジオールが合成された代表例を示している(Choi, et al., Appl. Microbiol. Biotechnol. 1999, 53, 7-11; Guerard, et al., J. Eur. J. Org. Chem. 1999, 3399-3402; Goswami, et al., Tetrahedron: Asymmetry 1999, 10, 3167-3175; Cleij, M.; Archelas, A.; Furstoss, R. Tetrahedron: Asymmetry 1998, 9, 1839-1842; and Genzel, Y.; Archelas, A.; Broxterman, Q. B.; Furstoss, R. Tetrahedron: Asymmetry 2000, 11, 3041-3044.)。しかし、エポキシドやジオールの エポキシドヒドロラーゼ 触媒合成の広範な工業的利用を行う前に、幾つかの解決されるべき課題がある。まず、利用可能な酵素の種類はまだ少なく、それらの中で、合成的利用の可能性が示されているものは更に少ない。現在の培養株を用いたスクリーニングによる、新規の エポキシドヒドロラーゼ の発見は、利用可能な培養株の数や種類が限られており、且つ有効なスクリーニング系が確立されていない。次に、利用可能な酵素は、基質範囲が限定されており、何れか一方の鏡像体にのみ選択的である。例えば、 A. niger エポキシドヒドロラーゼ は、基質としてスチレンオキシド型基質を好み、図5に示したような全ての反応において、R- エナンチオマーを加水分解する。更に、これらの反応系の殆どにおいて、酵素の低触媒効率のため、高濃度の酵素 (全細胞系、若しくは粗抽出系) 、及び低基質濃度が使用される。
相補的な立体選択性を示す新規 エポキシドヒドロラーゼ の発見が必要とされている (例えば S- エナンチオマーを認識する酵素)。異なる型のエポキシドの大量合成に適した エポキシドヒドロラーゼ の発見もまた、必要とされている。同様に、タンパク質工学技術による、既存及び新規の エポキシドヒドロラーゼ の立体選択性や酵素活性の改良も重要である。
総括
本発明は、単離された、若しくは組換えにより得られた核酸を提供し、それらの核酸配列は、SEQ ID NO (配列認識番号) :1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含み、それらの中で核酸は、エポキシドヒドロラーゼ活性を有する、少なくとも一種のポリペプチドをコードしており、その配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定される。
他の一例として、単離された、若しくは組換えにより得られた核酸は、SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくはSEQ ID NO:79と、少なくとも約50, 100, 150, 200, 250, 300, 350, 400, 450, 500, 550, 600, 650, 700, 750, 800, 850, 900, 950, 1000, 1050, 1100, 1200, 1300, 1400, 若しくはそれ以上の残基の範囲において、少なくとも50%, 55%, 60%, 65%, 70%, 75%, 80%, 85%, 90%, 95%, 98%, 99%, 若しくは それ以上の配列相同性を示す核酸や、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約50, 100, 150, 200, 250, 300, 350, 400, 450, 500, 550, 600, 650, 700, 750, 800, 850, 900, 950, 1000, 1050, 1100, 1200, 1300, 1400, 若しくはそれ以上の残基の範囲において、少なくとも60%, 65%, 70%, 75%, 80%, 85%, 90%, 95%, 98%, 99%, 若しくは それ以上の配列相同性を示す核酸、又はSEQ ID NO:25, 若しくはSEQ ID NO:37と、少なくとも約100, 150, 200, 250, 300, 350, 400, 450, 500, 550, 600, 650, 700, 750, 800, 850, 900, 950, 1000, 1050, 1100, 1200, 1300, 1400, 若しくはそれ以上の残基の範囲において、少なくとも70%, 75%, 80%, 85%, 90%, 95%, 98%, 99%, 若しくは それ以上の配列相同性を示す核酸を含んでいる。
一例として、単離された、若しくは組換えにより得られた核酸は、SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約100残基の範囲において、少なくとも99% の配列相同性を示す核酸を含んでいる。
一例として、単離された、若しくは組換えにより得られた核酸は、SEQ ID NO:1に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:3に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:5に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:7に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:9に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:11に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:13に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:15に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:17に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:19に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:21に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:23に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:25に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:27に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:29に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:31に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:33に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:35に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:37に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:39に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:41に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:43に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:45に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:47に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:49に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:51に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:53に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:55に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:57に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:59に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:61に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:63に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:65に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:67に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:69に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:71に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:73に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:75に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:77に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:79に記載された配列を持つ核酸を含んでいる。
一例として、これらの核酸配列は、SEQ ID NO:2に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:4に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:6に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:8に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:10に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:12に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:14に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:16に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:18に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:20に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:22に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:24に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:26に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:28に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:30に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:32に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:34に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:36に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:38に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:40に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:42に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:44に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:46に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:48に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:50に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:52に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:54に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:56に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:58に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:60に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:62に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:64に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:66に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:68に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:70に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:72に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:74に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:76に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:78に記載された配列を持つポリペプチド、若しくはSEQ ID NO:80に記載された配列を持つポリペプチドをコードする。
一例として、配列比較アルゴリズム分析は、BLAST バージョン 2.2.2 アルゴリズムを使用し、フィルターの設定は、blastall −p blastp −d “nr pataa” −FF とし、その他の設定は、デフォルトとする。
一例として、エポキシドヒドロラーゼ 活性とは、オキシラン化合物への水分子付加を触媒する活性を含んでいる。エポキシドヒドロラーゼ 活性は更に、対応するジオールの生成をも含む。エポキシドヒドロラーゼ 活性は、立体異性的に濃縮 (富化)されたジオールの形成をも含んでいる。オキシラン化合物は、エポキシド、若しくはアレンオキシドより成る。オキシラン化合物や、それに対応するジオールは、光学的に活性である。一例として、オキシラン化合物や、それに対応するジオールは、光学的に純粋である。また、エポキシドヒドロラーゼ 活性は、立体選択的である。
一例として、エポキシドヒドロラーゼ 活性は、熱安定性である。そのポリペプチドは、37℃から70℃ の温度において、その活性を保持できる。また、エポキシドヒドロラーゼ 活性は、熱に対して寛容である。そのポリペプチドは、37℃から90℃ の処理後も、そのエポキシドヒドロラーゼ 活性を保持できる。一例として、そのポリペプチドは37℃から50℃ の温度に曝された後も、そのエポキシドヒドロラーゼ 活性を保持している。
本発明は、単離された、若しくは組換えにより得られた核酸を提供し、それらの核酸は、SEQ ID NO:1に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:3に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:5に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:7に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:9に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:11に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:13に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:15に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:17に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:19に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:21に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:23に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:25に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:27に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:29に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:31に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:33に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:35に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:37に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:39に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:41に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:43に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:45に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:47に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:49に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:51に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:53に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:55に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:57に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:59に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:61に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:63に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:65に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:67に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:69に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:71に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:73に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:75に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:77に記載された配列を持つ核酸、若しくはSEQ ID NO:79に記載された配列を持つ核酸と厳格な条件下でハイブリダイズする配列を含んでおり、これらの核酸は エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドをコードしている。他の一例として、これらの核酸は、その遺伝子、若しくは転写産物の、少なくとも100, 150, 200, 250, 300, 350, 400, 450, 500, 550, 600, 650, 700, 750, 800, 850, 900, 950, 1000, 1050, 1100, 1200, 1300, 1400 残基、それ以上の残基、若しくはその全てを含んでいる。一例として、厳格な条件は、約65℃ における 15 分間の、0.2 X SSC による洗浄過程を含んでいる。
本発明は、エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドをコードする核酸を同定するための核酸プローブをも提供し、これらのプローブは、SEQ ID NO:1に記載された配列、SEQ ID NO:3に記載された配列、SEQ ID NO:5に記載された配列、SEQ ID NO:7に記載された配列、SEQ ID NO:9に記載された配列、SEQ ID NO:11に記載された配列、SEQ ID NO:13に記載された配列、SEQ ID NO:15に記載された配列、SEQ ID NO:17に記載された配列、SEQ ID NO:19に記載された配列、SEQ ID NO:21に記載された配列、SEQ ID NO:23に記載された配列、SEQ ID NO:25に記載された配列、SEQ ID NO:27に記載された配列、SEQ ID NO:29に記載された配列、SEQ ID NO:31に記載された配列、SEQ ID NO:33に記載された配列、SEQ ID NO:35に記載された配列、SEQ ID NO:37に記載された配列、SEQ ID NO:39に記載された配列、SEQ ID NO:41に記載された配列、SEQ ID NO:43に記載された配列、SEQ ID NO:45に記載された配列、SEQ ID NO:47に記載された配列、SEQ ID NO:49に記載された配列、SEQ ID NO:51に記載された配列、SEQ ID NO:53に記載された配列、SEQ ID NO:55に記載された配列、SEQ ID NO:57に記載された配列、SEQ ID NO:59に記載された配列、SEQ ID NO:61に記載された配列、SEQ ID NO:63に記載された配列、SEQ ID NO:65に記載された配列、SEQ ID NO:67に記載された配列、SEQ ID NO:69に記載された配列、SEQ ID NO:71に記載された配列、SEQ ID NO:73に記載された配列、SEQ ID NO:75に記載された配列、SEQ ID NO:77に記載された配列、若しくはSEQ ID NO:79に記載された配列の、連続した少なくとも 10 残基を含み、結合やハイブリダイゼーションにより、それらの核酸を同定する。他の例として、それらのプローブは、本発明中の配列の、連続した少なくとも 10 から50, 約20 から60, 約30 から70, 約40 から80, 約60 から100 残基を含むオリゴヌクレオチドより成る。
本発明は、エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドをコードする核酸を同定するための核酸プローブを提供し、これらのプローブは本発明中の核酸を含んでいる。即ち、その核酸配列は、SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約100残基の範囲において、少なくとも50% の配列相同性を示す核酸、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示す核酸、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示す核酸を含み、その配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定される。他の例として、これらのプローブは、本発明中の配列の、連続した少なくとも 10 から50, 約20 から60, 約30 から70, 約40 から80, 約60 から100 残基を含むオリゴヌクレオチドより成る: 即ち、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸である。
プローブは、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸の、少なくとも約50, 100, 150, 200, 250, 300, 350, 400, 450, 500, 550, 600, 650, 700, 750, 800, 850, 900, 950, 1000, 1050, 1100, 1200, 1300, 1400 残基、若しくはそれ以上の領域に対し、少なくとも90%, 91%, 92%, 93%, 94%, 95%, 96%, 97%, 98%, 99%、若しくはそれ以上の配列相同性を示す核酸配列より成る。
本発明は、エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドをコードする核酸を増幅するためのプライマー配列対を提供し、これらのプライマー対は、本発明中の核酸、即ち、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を増幅できるものである。一例として、増幅用プライマー配列対の各々は、増幅されるべき配列の、連続した少なくとも約 10 から 50 塩基を含むオリゴヌクレオチドである。
本発明は、エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドをコードする核酸を増幅するための方法を提供し、これは、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を増幅可能な、増幅用プライマー配列対による、鋳型核酸の増幅法を含んでいる。
本発明は、本発明における核酸よりなる発現カセットを提供し、それらの核酸配列は、SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定され、更にそれらの核酸は、厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる。
本発明は、本発明における核酸よりなるベクターを提供し、それらのベクターは、本発明における以下の核酸配列を含んでいる: SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定され、更にそれらの核酸は、厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる。
本発明は、本発明におけるベクターを含むクローニング媒体を提供し、それは、ウイルスベクター、プラスミド、ファージ、ファージミド、コスミド、フォスミド、バクテリオファージ、若しくは人工クロモゾームを含む。ウイルスベクターは、アデノウイルスベクター、レトロウイルスベクター、若しくはアデノウイルス関連ベクターを含んでいる。また、クローニング媒体には、バクテリア人工クロモゾーム (BAC)、プラスミド、バクテリオファージ P-1 由来ベクター (PAC)、酵母人工クロモゾーム (YAC)、若しくは哺乳類人工クロモゾーム (MAC)が含まれる。
本発明は、ベクターを含む形質転換細胞を提供し、そのベクターには、本発明における以下の核酸配列が含まれる: SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定され、更にそれらの核酸は、厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる。
本発明は、本発明における核酸を含む形質転換細胞を提供し、その核酸配列は、 SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定され、更にそれらの核酸は、厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる。一例として、これらの細胞は、バクテリア細胞、哺乳類細胞、真菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞、若しくは植物細胞である。
本発明は、本発明における核酸を含む遺伝子組換え非ヒト動物を提供し、その核酸配列は、 SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定され、更にそれらの核酸は、厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる。遺伝子組換え非ヒト動物は、マウス、若しくはラットである。
本発明は、本発明における核酸を含む遺伝子組換え植物を提供し、その核酸配列は、 SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定され、更にそれらの核酸は、厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる。遺伝子組換え植物は、トウモロコシ、ジャガイモ、トマト、小麦、アブラナ、油種、大豆、若しくはタバコである。
本発明は、本発明における核酸を含む遺伝子組換え種子を提供し、その核酸配列は、 SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定され、更にそれらの核酸は、厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる。遺伝子組換え種子は、トウモロコシ、小麦、油種、大豆、ヤシ、ヒマワリ、ゴマ、ピーナッツ、若しくはタバコの種子である。
本発明は、アンチセンスオリゴヌクレオチドを提供し、それらには、本発明における以下の核酸配列が含まれる。即ち、それらの核酸は、以下の核酸と相補的であるか、若しくは 厳格な条件下でハイブリダイズ可能なものである: SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定され、更にそれらの核酸は、厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる。これらのアンチセンスオリゴヌクレオチドの持つ残基数は、約 10 から 50 残基、約 20 から 60 残基、約 30 から 70 残基、約 40 から 80 残基、約 60 から 100 残基のいずれかである。
本発明は、本発明における核酸を含む、アンチセンスオリゴヌクレオチドを投与された、若しくはそれを含む細胞中でのエポキシドヒドロラーゼ メッセージの翻訳を阻害させる方法を提供している。そしてその核酸は、以下の核酸と相補的であるか、若しくは 厳格な条件下でハイブリダイズ可能なものである: SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定され、更にそれらの核酸は、厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる。
本発明は、単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチドを提供し、それらのポリペプチドは、以下のアミノ酸を含んでいる: SEQ ID NO:2, SEQ ID NO:4, SEQ ID NO:6, SEQ ID NO:8, SEQ ID NO:12, SEQ ID NO:14, SEQ ID NO:16, SEQ ID NO:18, SEQ ID NO:20, SEQ ID NO:22, SEQ ID NO:32, SEQ ID NO:34, SEQ ID NO:36, SEQ ID NO:42, SEQ ID NO:44, SEQ ID NO:46, SEQ ID NO:48, SEQ ID NO:54, SEQ ID NO:58, SEQ ID NO:60, SEQ ID NO:62, SEQ ID NO:64, SEQ ID NO:68, SEQ ID NO:70, SEQ ID NO:72, SEQ ID NO:74, SEQ ID NO:76, SEQ ID NO:78, 若しくは SEQ ID NO:80と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:10, SEQ ID NO:24, SEQ ID NO:28, SEQ ID NO:30, SEQ ID NO:40, SEQ ID NO:50, SEQ ID NO:52, SEQ ID NO:56, 若しくは SEQ ID NO:66と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:26, 若しくは SEQ ID NO:38少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含むか、若しくは本発明における核酸によりコードされるポリペプチドであり、これらの核酸は (i) SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定されるか、若しくは (ii) それらの核酸は、厳格な条件下で、本発明における核酸とハイブリダイズできるものである。
一例として、そのポリペプチドは、エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つものである。エポキシドヒドロラーゼ 活性には、オキシラン化合物への水分子の添加を触媒する反応が含まれる。エポキシドヒドロラーゼ 活性は更に、対応するジオールへの変換も含まれる。エポキシドヒドロラーゼ 活性はまた、立体的に濃縮されたエポキシドの形成をも含む。オキシラン化合物は、エポキシド、若しくはアレンオキシドを含んでいる。オキシラン化合物、若しくは対応するジオールは、光学活性を有する。
一例として、オキシラン化合物、若しくは対応するジオールは、光学的に純粋である。エポキシドヒドロラーゼ 活性は、光学選択的である。そして、エポキシドヒドロラーゼ 活性は、一置換、2, 2- 二置換、2, 3- 二置換、若しくは三置換型エポキシド、若しくはスチレンオキシドの加水分解活性を持っている。
一例として、エポキシドヒドロラーゼ 活性は、熱安定性である。そのポリペプチドは、37℃から70℃ の温度より成る条件下において、その活性を示すことができる。また、エポキシドヒドロラーゼ 活性は、熱に対して寛容である。そのポリペプチドは、37℃から90℃ での処理後も、そのエポキシドヒドロラーゼ 活性を保持できる。一例として、そのポリペプチドは37℃ から50℃ の温度に曝された後も、そのエポキシドヒドロラーゼ 活性を保持している。
他の一例として、そのポリペプチドは、SEQ ID NO:2, SEQ ID NO:4, SEQ ID NO:6, SEQ ID NO:8, SEQ ID NO:12, SEQ ID NO:14, SEQ ID NO:16, SEQ ID NO:18, SEQ ID NO:20, SEQ ID NO:22, SEQ ID NO:32, SEQ ID NO:34, SEQ ID NO:36, SEQ ID NO:42, SEQ ID NO:44, SEQ ID NO:46, SEQ ID NO:48, SEQ ID NO:54, SEQ ID NO:58, SEQ ID NO:60, SEQ ID NO:62, SEQ ID NO:64, SEQ ID NO:68, SEQ ID NO:70, SEQ ID NO:72, SEQ ID NO:74, SEQ ID NO:76, SEQ ID NO:78, 若しくはSEQ ID NO:80と、少なくとも約50, 100, 150, 200, 250, 300, 350, 400, 450, 500, 550, 600, 650, 700, 750, 800, 850, 900, 950, 1000, 若しくはそれ以上の残基の範囲において、少なくとも50%, 55%, 60%, 65%, 70%, 75%, 80%, 85%, 90%, 95%, 98%, 99%, 若しくは それ以上の配列相同性を示すアミノ酸や、SEQ ID NO:10, SEQ ID NO:24, SEQ ID NO:28, SEQ ID NO:30, SEQ ID NO:40, SEQ ID NO:50, SEQ ID NO:52, SEQ ID NO:56, 若しくは SEQ ID NO:66と、少なくとも約50, 100, 150, 200, 250, 300, 350, 400, 450, 500, 若しくはそれ以上の残基の範囲において、少なくとも60%, 65%, 70%, 75%, 80%, 85%, 90%, 95%, 98%, 99%, 若しくは それ以上の配列相同性を示すアミノ酸、又はSEQ ID NO:26, 若しくは SEQ ID NO:38と、少なくとも約50, 100, 150, 200, 250, 300, 350, 400, 450, 500, 550, 600, 650, 700, 750, 800, 850, 900, 950, 1000, 若しくはそれ以上の残基の範囲において、少なくとも70%, 75%, 80%, 85%, 90%, 95%, 98%, 99%, 若しくは それ以上の配列相同性を示すアミノ酸を含んでいる。
本発明は、単離した、若しくは組換えにより得られたポリペプチドを提供し、これらのポリペプチドは、SEQ ID NO:2に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:4に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:6に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:8に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:10に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:12に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:14に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:16に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:18に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:20に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:22に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:24に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:26に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:28に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:30に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:32に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:34に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:36に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:38に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:40に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:42に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:44に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:46に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:48に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:50に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:52に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:54に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:56に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:58に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:60に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:62に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:64に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:66に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:68に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:70に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:72に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:74に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:76に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:78に記載された配列を持つアミノ酸、若しくはSEQ ID NO:80に記載された配列を持つアミノ酸、若しくはその一部を含んでいる。
一例として、単離した、若しくは組換えにより得られたポリペプチドは、本発明におけるポリペプチドを有し、シグナル配列を持たない。
一例として、エポキシドヒドロラーゼ は、約37℃において、タンパク質 1 mg 当り 100 から 1,000 ユニットの特異的活性を示す。他の一例として、エポキシドヒドロラーゼ は、タンパク質 1 mg 当り 500 から 1,200 ユニットの特異的活性を示す。または、エポキシドヒドロラーゼ は、約37℃において、タンパク質 1 mg 当り 500 から 1,000 ユニットの特異的活性を示す。更に一例として、エポキシドヒドロラーゼ は、約37℃において、タンパク質 1 mg 当り 750 から 1,000 ユニットの特異的活性を示す。
本発明は、単離した、若しくは組換えにより得られたポリペプチドを提供し、これらのポリペプチドは、高温処理後も、約37℃において、少なくとも半分の特異的活性を保持できる温度寛容性を示す。一例として、これらのポリペプチドは、高温処理後も、37℃において、タンパク質 1 mg 当り 500 から 1,200 ユニットの特異的活性を保持している。
本発明は、本発明におけるポリペプチドを提供し、これらのポリペプチドは、少なくとも一箇所のグリコシレーション部位を含んでいる。一例として、そのグリコシレーションは、N- 結合型のグリコシレーションである。他の一例として、エポキシドヒドロラーゼ は、P. pastoris 、若しくは S. pombe による発現後にグリコシル化される。
一例として、そのポリペプチドは、約 pH 4.5 から 5 の条件下においても、その エポキシドヒドロラーゼ 活性を示すことができる。または、そのポリペプチドは、約 pH 9.0, pH 9.5, 若しくは pH 10 の条件下においても、その エポキシドヒドロラーゼ 活性を保持することができる。
本発明は、本件のポリペプチドを含むタンパク質の調製法を提供し、これにより調製されたタンパク質は、液状、固体、若しくはゲル状である。
本発明は、本件のポリペプチド、及び第二の領域より成るヘテロ二量体を提供する。一例として、第二の領域はポリペプチドであり、ヘテロ二量体は、融合タンパク質である。一例として、第二の領域は、エピトープ、若しくはタグであろう。
本発明は、エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つ固定化ポリペプチドを提供し、それらのポリペプチドは、本発明におけるポリペプチド、本発明における核酸によりコードされるポリペプチド、若しくは本発明における一本のポリペプチド、及び第二の領域より成るポリペプチドを含んでいる。これらのポリペプチドは、細胞、金属、樹脂、ポリマー、セラミック、ガラス、微小電極、グラファイト粒子、ビーズ、ゲル、プレート、アレイ、若しくは毛細管上に固定化されるであろう。
本発明は、固定化ポリペプチドより成るアレイを提供し、そのポリペプチドは、本発明におけるポリペプチド、本発明における核酸によりコードされるポリペプチド、若しくは本発明における一本のポリペプチド、及び第二の領域より成るポリペプチドを含んでいる。
本発明は、本発明における核酸を固定化したアレイを提供している。更に本発明は、本発明における抗体より成るアレイをも提供している。
本発明は、本発明におけるポリペプチド、若しくは本発明における核酸によりコードされるポリペプチドと特異的に結合する、単離された、若しくは組換えにより得られた抗体を提供する。
本発明は、本発明におけるポリペプチド、若しくは本発明における核酸によりコードされるポリペプチドと特異的に結合する抗体ほ含むハイブリドーマを提供する。
本発明は、(a) 本発明中の抗体の提供、(b) ポリペプチドを含む試料の提供。及び (c) 抗体が特異的にポリペプチドと結合する条件下で、(a) の抗体と(b) の試料が結合するステップを含んだ、エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドの単離、及び同定法を提示している。
本発明は、非ヒト動物への、体液性免疫応答を得るに必要な量の本発明による核酸、若しくはポリペプチドの投与を含むエポキシドヒドロラーゼ 抗体の作成法を示し、この方法により、抗エポキシドヒドロラーゼ 抗体が得られる。
本発明は、(a) プロモーターと機能的に結合した本発明中の核酸の提供、及び (b) そのポリペプチドを発現させる条件下での (a) の核酸の発現のステップを含んだ組換えポリペプチドの生産法を提示している。一例として、この方法は、更に、形質転換細胞における組換えポリペプチドの発現のための (a) の核酸による宿主細胞の形質転換法、及びその核酸の発現法を含んでいる。
本発明は、以下のステップによる エポキシドヒドロラーゼ 活性を有するポリペプチドの同定法を提示している: (a) 本発明におけるポリペプチド、若しくは本発明における核酸によりコードされるポリペプチドの提供; (b) エポキシドヒドロラーゼ基質の提供; 及び (c) ステップ (a) のポリペプチド、若しくはその断片、又は変種と、ステップ (b) の基質との結合、及び基質の減少量、若しくは反応生産物の増加量の検出。基質量の減少、若しくは反応生産物量の増加は、そのポリペプチドが、エポキシドヒドロラーゼ 活性を有していることを示す。一例として、基質はエポキシドであろう。
本発明は、以下のステップによる エポキシドヒドロラーゼ 基質の同定法を提示している: (a) 本発明におけるポリペプチド、若しくは本発明における核酸によりコードされるポリペプチドの提供; (b) 被験試料の提供; 及び (c) ステップ (a) のポリペプチドと、ステップ (b) の被験試料との結合、及び基質の減少量、若しくは反応生産物の増加量の検出。基質量の減少、若しくは反応生産物量の増加は、その被験試料が、エポキシドヒドロラーゼ に対する基質であることを示す。
本発明は、以下のステップを含む、被験化合物のポリペプチドへの特異的な結合能の検定 法を提示している: (a) その核酸がポリペプチドへと翻訳され有る条件下での、核酸、若しくは核酸を含むベクターの発現 (核酸は、本発明におけるものを含み、本発明におけるポリペプチドを提供するものである); (b) 被験化合物の提供; (c) これらの被験化合物とポリペプチドとの結合; 及び (d) ステップ (b) の被験化合物とポリペプチドとの特異的な結合能の検定。
本発明は、以下のステップによる、 エポキシドヒドロラーゼ 活性調節物質の同定法を提示している: (a) 本発明におけるポリペプチド、若しくは本発明における核酸によりコードされるポリペプチドの提供; (b) 被験化合物の提供; 及び (c) ステップ (a) のポリペプチドとステップ (b) の被験化合物との結合、及び エポキシドヒドロラーゼ 活性の測定。ここでは、被験化合物がエポキシドヒドロラーゼ 活性を調節するか否かを検定するために、被験化合物の存在下及び非存在下でのエポキシドヒドロラーゼ 活性の差異が比較される。一例として、エポキシドヒドロラーゼ 活性は、エポキシドヒドロラーゼ 基質添加後の基質の減少量、若しくは反応生産物の増加量の測定、又は基質の増加量、若しくは反応生産物の減少量の測定により検出される。被験化合物非存在下でのエポキシドヒドロラーゼ 活性に比べ、被験化合物存在下での減少した基質、若しくは増加した反応生産物の検出は、その化合物が エポキシドヒドロラーゼ の活性化物質であることを示している。また、被験化合物非存在下でのエポキシドヒドロラーゼ 活性に比べ、被験化合物存在下での増加した基質、若しくは減少した反応生産物の検出は、その化合物が エポキシドヒドロラーゼ の活性阻害物質であることを示している。
本発明は、処理機やデータ保存装置より成るコンピューターシステムを提供し、本発明におけるポリペプチド、又はその一部の配列を含むポリペプチドや、本発明における核酸を含む核酸の配列は、これらのデータ保存装置に保存される。一例として、これらのコンピューターシステムは更に、配列比較アルゴリズムを含み、データ保存装置には、少なくとも一種の対照配列保存されている。一例として、配列比較アルゴリズムは、多型性を解析するコンピュータープログラムを含んでいる。他の一例として、これらのコンピューターシステムはまた、与えられた配列における一つ、若しくはそれ以上の特性を同定できる同定機能をも含んでいる。
本発明は、コンピューターによる読み込みが可能な媒体を含んでおり、これらの媒体には、本発明におけるポリペプチド、又はその一部の配列を含むポリペプチドや、本発明における核酸を含む核酸の配列の情報が保存されている。
本発明は、配列上の特徴を同定するための方法を提供しており、それは、以下のステップを含んでいる: (a) 配列上の特徴を同定するためのコンピュータープログラムを使用した、本発明におけるポリペプチド、又はその一部の配列を含むポリペプチドや、本発明における核酸を含む核酸の配列の読み込み; (b) そのコンピュータープログラムによる、一つ、若しくはそれ以上の配列上の特性の解析。
本発明は、第一の配列と、第二の配列との比較法を提供しており、それは、以下のステップを含んでいる: (a) 第一の配列と、第二の配列の、配列上の特徴を同定するためのプログラムを有するコンピューターへの読み込み。ここで、第一の配列は、本発明におけるポリペプチド、又はその一部の配列を含むポリペプチドや、本発明における核酸を含む核酸の配列である; (b) コンピュータープログラムによる、第一の配列と、第二の配列との比較解析。一例として、第一の配列と、第二の配列との比較解析には、それらの多型性解析のステップも含まれる。一例として、これらの方法には、与えられた配列における、一つ、若しくはそれ以上の配列上の特性の同定も含まれる。他の一例として、これらの方法には、コンピュータープログラムによる、第一の配列の読み込み、及びその配列中の、一つ、若しくはそれ以上の配列上の特性の同定も含まれる。
本発明は、環境試料からの、エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドをコードする核酸の単離、若しくは回収法を示し、これには以下のステップが含まれる: (a) エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドをコードする核酸を増幅させるための、増幅用プライマー配列対の提供であり、これらのプライマー配列対は、SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:25, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:37, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:55, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:65, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69、若しくはその配列の一部を増幅させることができる; (b) 環境試料からの核酸の単離、若しくは環境試料中の核酸を増幅用プライマー配列対と結合させるための環境試料の処理; 及び (c) ステップ (b) の核酸と、ステップ (a) の増幅用プライマー配列対の混合、及び環境試料からの核酸の増幅。これらにより、環境試料から、エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドをコードする核酸が単離、若しくは回収される。一例として、増幅用プライマー配列対中の、一本及び各々のプライマーは、SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:25, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:37, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:55, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:65, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69、若しくはその配列の一部と、少なくとも約 10 から 50 の連続した配列を有するオリゴヌクレオチドである。
本発明は、環境試料からの、エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドをコードする核酸の単離、若しくは回収法を示し、これには以下のステップが含まれる: (a) 本発明における核酸、若しくはその一部を含むポリヌクレオチドプローブの提供; (b) 試料中の核酸と、ステップ (a) のポリヌクレオチドプローブをハイブリダイズさせるための、環境試料中の核酸の単離、若しくは環境試料の処理; (c) ステップ (a) のポリヌクレオチドプローブとステップ (b) で単離された環境試料中の核酸、若しくはステップ (b) で処理された環境試料の混合; 及び (d) ステップ (a) のポリヌクレオチドプローブと特異的にハイブリダイズする核酸の単離であり、これらにより、環境試料からエポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドをコードする核酸が単離、若しくは回収される。一例として、環境試料は、水、液体試料、土壌試料、気体試料、若しくは生物試料である。生物試料は、細菌細胞、原生生物細胞、昆虫細胞、酵母細胞、植物細胞、真菌細胞、若しくは哺乳類細胞に由来するものである。
本発明は、エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドをコードする核酸の変種の作製法を示し、これには以下のステップが含まれる: (a) 本発明における核酸を含む鋳型核酸の提供; 及び (b)鋳型核酸への、一つ、若しくはそれ以上の残基の修飾、欠失、又は挿入、若しくはこれらの組み合わせによる、鋳型核酸変種の作製。一例として、これらの方法は更に、変異した エポキシドヒドロラーゼ ポリペプチドを産生するための、これら変異核酸の発現を含んでいる。
一例として、核酸の修飾、欠失、又は挿入は、エラープローン PCR、シャッフリング、オリゴヌクレオチド指向変異法、アセンブリーPCR、セクシュアルPCR 変異法、インビボ突然変異、カセット変異法、再帰的アンサンブル変異法、指数的アンサンブル変異法、部位特異的変異法、遺伝子再集合、遺伝子飽和部位変異法(GSSM) 、合成結合再集合 (SLR)、及びこれらの組み合わせにより導入される。他の一例として、これらの方法は更に、リコンビネーション、再帰的な配列リコンビネーション、フォスフォチオエイトDNA 変異法、ウラシル含有テンプレート変異法、ギャップデュプレックス変異法、ポイントミスマッチリペアー変異法、リペアー欠損宿主変異法、化学変異法、放射線変異法、デリーション変異法、リストリクション/セレクション変異法、リストリクション/ピューリフィケーション変異法、人工遺伝子合成、アンサンブル変異法、キメラ遺伝子重合体の創製、及びこれらの組み合わせによる方法により導入される。
一例として、これらの方法は、鋳型核酸によりコードされるポリペプチドと比べ、改変、若しくは異なった エポキシドヒドロラーゼ 活性、又は酵素の安定性が得られるまで反復されるであろう。一例として、変異したエポキシドヒドロラーゼ ポリペプチドは、温度寛容性を示し、且つ高温においても、幾らかのエポキシドヒドロラーゼ 酵素活性を保持しているであろう。他の例として、変異したエポキシドヒドロラーゼ ポリペプチドは、鋳型核酸によりコードされるエポキシドヒドロラーゼポリペプチドと比べ、高度にグリコシル化されているであろう。また、変異したエポキシドヒドロラーゼ ポリペプチドは、鋳型核酸によりコードされるエポキシドヒドロラーゼポリペプチドが失活してしまう高温下においても、そのエポキシドヒドロラーゼ 酵素活性を示すであろう。一例として、これらの方法は、鋳型核酸とは異なるコドンを利用したエポキシドヒドロラーゼ 配列が得られるまで反復されるであろう。他の例として、これらの方法は、鋳型核酸と比べ、高い、又は低い発現レベルや安定性を持つエポキシドヒドロラーゼ遺伝子が得られるまで反復されるであろう。
本発明は、宿主細胞における発現を増加させるための、エポキシドヒドロラーゼ 活性を有するポリペプチドをコードする核酸中のコドンの修飾法を提示し、その方法は、以下のステップを含んでいる: (a) 本発明における核酸を含む、エポキシドヒドロラーゼ 活性を有するポリペプチドをコードする核酸の提供; 及び (b) ステップ (a) の核酸中の非優先、若しくは低優先コドンの同定、及びそれらのコドンの同じアミノ酸をコードする優先、若しくは天然に利用されているコドンへの置換 (ここで、優先コドンとは、宿主細胞中の遺伝子において、過剰表示されているものを指し、また、非優先、若しくは低優先コドンとは、宿主細胞中の遺伝子において、過少表示されているものを指す)。これらの修飾により、宿主細胞中での、その遺伝子の発現が増加される。
本発明は、エポキシドヒドロラーゼポリペプチドをコードする核酸中のコドンの修飾法を提示し、その方法は、以下のステップを含んでいる: (a) 本発明における核酸を含む、エポキシドヒドロラーゼ 活性を有するポリペプチドをコードする核酸の提供; 及び (b) ステップ (a) の核酸中のコドンの同定、及びそれらのコドンの同じアミノ酸をコードする異なるコドンへの置換。これらの方法により、エポキシドヒドロラーゼポリペプチドをコードする核酸中のコドンが修飾される。
本発明は、宿主細胞中での、遺伝子の発現を増加させるための、エポキシドヒドロラーゼポリペプチドをコードする核酸中のコドンの修飾法を提示し、その方法は、以下のステップを含んでいる: (a) 本発明における核酸を含む、エポキシドヒドロラーゼポリペプチドをコードする核酸の提供; 及び (b) ステップ (a) の核酸中の非優先、若しくは低優先コドンの同定、及びそれらのコドンの同じアミノ酸をコードする優先、若しくは天然に利用されているコドンへの置換 (ここで、優先コドンとは、宿主細胞中の遺伝子において、過剰表示されているものを指し、また、非優先、若しくは低優先コドンとは、宿主細胞中の遺伝子において、過少表示されているものを指す)。これらの修飾により、宿主細胞中での、その遺伝子の発現が増加される。
本発明は、宿主細胞中での、遺伝子の発現を減少させるための、エポキシドヒドロラーゼポリペプチドをコードする核酸中のコドンの修飾法を提示し、その方法は、以下のステップを含んでいる: (a) 本発明における核酸を含む、エポキシドヒドロラーゼポリペプチドをコードする核酸の提供; 及び (b) ステップ (a) の核酸中の少なくとも一つの優先コドンの同定、及びそれらのコドンの、同じアミノ酸をコードする非優先、若しくは低優先コドンへの置換 (ここで、優先コドンとは、宿主細胞中の遺伝子において、過剰表示されているものを指し、また、非優先、若しくは低優先コドンとは、宿主細胞中の遺伝子において、過少表示されているものを指す)。これらの修飾により、宿主細胞中での、その遺伝子の発現が抑制される。一例として、宿主細胞には、細菌細胞、真菌細胞、昆虫細胞、酵母細胞、植物細胞、若しくは哺乳類細胞が利用されるであろう。
本発明は、第一の核酸に由来する エポキシドヒドロラーゼ 活性部位、若しくは基質結合部位をコードする配列を鋳型として、多数の改変されたエポキシドヒドロラーゼ 活性部位、若しくは基質結合部位をコードする核酸を含むライブラリーの作製法を提示し、その方法は、以下のステップを含んでいる: (a) 第一のエポキシドヒドロラーゼ 活性部位、若しくは基質結合部位をコードする第一の核酸の提供。ここで第一の核酸配列は、SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, SEQ ID NO:79 、若しくはその一部の配列と、厳格な条件下でハイブリダイズできる配列を含み、且つそれらの核酸は、エポキシドヒドロラーゼ 活性部位、若しくは基質結合部位をコードする; (b) 第一の核酸中の、多数の標的コドンに対して変異を導入するための、天然型アミノ酸をコードする変異導入用オリゴヌクレオチドの提供; 及び (c) 各々のアミノ酸コドンに変異を伴った、様々なエポキシドヒドロラーゼ 活性部位変種、若しくは基質結合部位変種をコードする核酸を作製するための一連の変異導入用オリゴヌクレオチドの利用。これらにより、多数の修飾されたエポキシドヒドロラーゼ 活性部位、若しくは基質結合部位をコードする核酸を含むライブラリーが作製される。一例として、これらの方法は更に、至適化された指向性進化、遺伝子部位飽和突然変異 (GSSM) 、合成連結再集合 (SLR)、エラープローン PCR、シャッフリング、オリゴヌクレオチド指向変異法、アセンブリーPCR、セクシュアルPCR 変異法、インビボ突然変異、カセット変異法、再帰的アンサンブル変異法、指数的アンサンブル変異法、部位特異的変異法、遺伝子再集合、及びこれらの組み合わせによる、ステップ (a) の第一の核酸への変異導入を含んでいる。他の一例として、これらの方法は更に、リコンビネーション、再帰的な配列リコンビネーション、フォスフォチオエイトDNA 変異法、ウラシル含有テンプレート変異法、ギャップデュプレックス変異法、ポイントミスマッチリペアー変異法、リペアー欠損宿主変異法、化学変異法、放射線変異法、デリーション変異法、リストリクション/セレクション変異法、リストリクション/ピューリフィケーション変異法、人工遺伝子合成、アンサンブル変異法、キメラ遺伝子重合体の創製、及びこれらの組み合わせによる、ステップ (a) の第一の核酸や、その変種への変異導入を含んでいる。
本発明は、以下のステップを含む低分子化合物の作製法を提供する: (a) 本発明の核酸を含む核酸によりコードされる、エポキシドヒドロラーゼ を含む低分子を合成、若しくは修飾する能力を有する多数の酵素の提供; (b) ステップ (a) の少なくとも一つの酵素に対する基質の提供: 及び (c) 多数の生物触媒反応を促進する条件下における、一連の生物触媒反応による低分子化合物の生産を行うための、酵素とステップ (b) の基質との反応。
本発明は、低分子化合物の修飾を行うための、以下のステップを含む方法を提供する: (a) 本発明のポリペプチド、若しくは本発明の核酸によりコードされるポリペプチドを含む エポキシドヒドロラーゼ 酵素の提供; (b) 低分子化合物の提供; 及び (c) エポキシドヒドロラーゼ 酵素により触媒される低分子化合物の修飾反応を促進する条件下における、ステップ (a) の酵素とステップ (b) の低分子化合物との反応。一例として、これらの方法では更に、ステップ (a) の酵素に対する多数の低分子基質が含まれるため、エポキシドヒドロラーゼ 酵素により触媒される、少なくとも一つの酵素反応により生産される修飾された低分子化合物のライブラリーが作製される。一例として、これらの方法では更に、多数の酵素反応により生産される修飾された低分子化合物のライブラリーを作製するため、付加的に多数の酵素が、それらの酵素が、多数の生物触媒反応を行えるような条件下で、添加されるであろう。一例として、これらの方法には、目的の活性を有する修飾された低分子化合物が、ライブラリー中に存在するか否かの試験ステップが含まれる。ライブラリーの試験過程は、ライブラリー中の多数の修飾低分子化合物の中から、一部の修飾低分子化合物のみを生産させるような生物触媒反応以外の反応を意図的に排除するステップを含み、これには、修飾低分子化合物の一部に、目的の活性を持つ修飾低分子化合物が存在するか否かの確認試験、及び、その化合物を産生させる、少なくとも一つの生物触媒反応の同定も含まれる。
本発明は、エポキシドヒドロラーゼ 酵素の機能的断片の決定法を提示し、それは、以下のステップを含んでいる: (a) 本発明のポリペプチド、若しくは本発明の核酸によりコードされるポリペプチドを含む エポキシドヒドロラーゼ 酵素の提供; (b) ステップ (a) の配列からの、多数のアミノ酸の除去、及び エポキシドヒドロラーゼ 酵素の機能的断片を決定するための、それらの部分配列よりなるポリペプチドのエポキシドヒドロラーゼ 酵素活性の測定。一例として、エポキシドヒドロラーゼ 酵素活性は、エポキシドヒドロラーゼ 酵素に対する基質添加後の基質の減少量、若しくは反応産物の増加量を測定することにより評価される。
本発明は、代謝流量実時間分析による、新規、若しくは修飾された表現型を持つ細胞の全細胞エンジニアリングの方法を提示し、それは、以下のステップを含んでいる: (a) 本発明の核酸の細胞への添加による遺伝子構成の修飾された細胞の作製; (b) 多数の修飾細胞を産生するためのこれらの細胞の培養; (c) ステップ (b) の細胞を実時間的に観察することによる少なくとも一つの代謝パラメーターの測定; 及び (d) 同一条件下で測定されたステップ (c) の代謝流量実時間分析によるデータと、非修飾細胞でのパラメーターとの比較による修飾細胞の表現型の同定。一例として、細胞の遺伝子構成は、細胞中の遺伝子の欠失や修飾を含む方法、若しくは発現遺伝子のノックアウトにより修飾される。また一例として、これらの方法は、新たに修飾された表現型を持ち、新たに樹立、選別された細胞株の培養も含んでいる。
本発明は、エポキシドの加水分解法を提示し、それは、以下のステップを含んでいる: (a) エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドの提供。これらのポリペプチドは、本発明のポリペプチド、若しくは本発明の核酸によりコードされるポリペプチドを含んでいる; (b) エポキシドを含む構成物質の提供; 及び (c) ポリペプチドが、エポキシドを加水分解する条件下での、(a) のポリペプチドと(b) の構成物質の混合。一例として、エポキシドは、一置換、2, 2- 二置換、2, 3- 二置換、三置換型エポキシド、若しくはスチレンオキシドである。
本発明は、キラルジオールの生産法を提示し、それは、以下のステップを含んでいる: (a) エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドの提供。これらのポリペプチドは、本発明のポリペプチド、若しくは本発明の核酸によりコードされるポリペプチドを含んでいる; (b) キラルエポキシドを含む構成物質の提供; 及び (c) ポリペプチドが、キラルエポキシドをキラルジオールに変換する条件下での、(a) のポリペプチドと(b) の構成物質の混合。
本発明は、エポキシドの加水分解法を提示し、それは、以下のステップを含んでいる: (a) エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドの提供。これらのポリペプチドは、本発明のポリペプチド、若しくは本発明の核酸によりコードされるポリペプチドを含んでいる; (b) エポキシドを含む構成物質の提供; 及び (c) ポリペプチドが、エポキシドを加水分解する条件下での、(a) のポリペプチドと(b) の構成物質の混合。一例として、エポキシドは、一置換、2, 2- 二置換、2, 3- 二置換、三置換型エポキシド、若しくはスチレンオキシドである。
本発明は、キラルエポキシドの生産法を提示し、それは、以下のステップを含んでいる: (a) エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドの提供。これらのポリペプチドは、本発明のポリペプチド、若しくは本発明の核酸によりコードされるポリペプチドを含んでおり、また、エポキシドヒドロラーゼ 活性は、立体選択的、若しくは立体特異的である; (b) キラルエポキシドのラセミ混合物を含む構成物質の提供; 及び (c) 立体選択的、若しくは立体特異的であるポリペプチドが、特定のキラリティーを有するエポキシド基質をジオールに変換する条件下での、(a) のポリペプチドと(b) の構成物質の混合で、これにより、基質と反対のキラリティーを有する未反応エポキシドが蓄積される。
本発明は、エポキシドヒドロラーゼ ポリペプチドの温度安定性、若しくは温度寛容性を増加させるための方法を提示し、それは、本発明のポリペプチド、若しくは本発明の核酸によりコードされるポリペプチドの、少なくとも30 の連続した残基を含むエポキシドヒドロラーゼ ポリペプチドに対する温度安定性、若しくは温度寛容性を増加させるようなグリコシル化の方法を含んでいる。一例として、これらの特異的エポキシドヒドロラーゼ活性は、約37℃から90℃ 以上の温度範囲において、温度安定性、若しくは温度寛容性を示す。
本発明は、少なくとも約 100 残基以上の範囲で、本発明の核酸と、少なくとも 50% の配列相同性を有する核酸を含む発現ベクターを持った細胞中での、組換えエポキシドヒドロラーゼ ポリペプチドの過剰発現法を提示し、これらの核酸の配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定される。また、発現ベクターの過剰発現は、高活性プロモーター、ジシストロニックベクターの利用、若しくはベクターの遺伝子増幅量による影響を受ける。
本発明は、生育を指標とした、エポキシドヒドロラーゼ をコードする核酸を含んだ細胞の選別法を提示し、それは、以下のステップを含んでいる: (a) 生育に不可欠な構成物を欠損した多数の細胞の提供; (b) エポキシドヒドロラーゼ により、細胞の生育に不可欠な物質へと変換される前駆物質、若しくは基質の提供; (c) 生育に不可欠な炭素源を含まない培地中での、細胞の培養、及びステップ (b) での前駆物質、若しくは基質の添加; 及び (d) 細胞の生育能による選別。ここで、生育が誘導された細胞のクローンは、添加された前駆物質、若しくは基質の生育に不可欠な物質への変換能を有する エポキシドヒドロラーゼ をコードする核酸を含んでいることが判定されるため、エポキシドヒドロラーゼ をコードする核酸を含んだ細胞のみが選別される。
本発明は、生育を指標とした、エポキシドヒドロラーゼ をコードする核酸の選別法を提示し、それは、以下のステップを含んでいる: (a) ポリペプチドをコードする核酸の提供; (b) エポキシドヒドロラーゼ により、細胞の生育に不可欠な物質へと変換される前駆物質、若しくは基質の提供; (c) ステップ (b)の物質を生産できない多数の細胞の提供; (d) 核酸の、細胞への導入、その核酸が発現し、それがコードするポリペプチドへと翻訳される条件下における、生育に不可欠な炭素源を含まない培地中での、細胞の培養、及びステップ (b) での前駆物質、若しくは基質の添加; そして(e) 細胞の生育能による選別。ここで、生育が誘導された細胞クローン中の核酸は、添加された前駆物質、若しくは基質の生育に不可欠な物質への変換能を有する エポキシドヒドロラーゼ をコードする核酸を含んでいることが判定されるため、エポキシドヒドロラーゼ をコードする核酸のみが選別される。
本発明は、エポキシドヒドロラーゼ をコードする核酸の同定法を提示し、それは、以下のステップを含んでいる: (a) 核酸ライブラリーの提供; (b) エポキシドヒドロラーゼ により、細胞の生育に不可欠な物質へと変換される前駆物質、若しくは基質の提供; (c) ステップ (b)の物質を生産できない多数の細胞の提供; (d) 核酸ライブラリー中の一つの核酸の細胞への導入、及び生育に不可欠な物質を含まない培地中での細胞の培養; (e) ステップ (b) での前駆物質、若しくは基質の培地への添加; (f) 細胞の生育能による選別、及びステップ (d) で導入されたライブラリー中の核酸の同定。ここで、生育が可能である細胞は、添加された前駆物質の生育に不可欠な物質への酵素的変換能を有しており、その酵素は、ライブラリー中の核酸によりコードされるため、エポキシドヒドロラーゼ をコードする核酸のみが選別される。
一例として、前駆物質、若しくは基質には、グリシドールやプロピレンが含まれる。一例として、生育に不可欠な物質は、グリセロールやプロパンを含んでいる。また一例として、前駆物質、若しくは基質は、純粋な、何れか一方の鏡像体、若しくはラセミ混合物である。生育に不可欠な物質には、純粋な、何れか一方の鏡像体、若しくはラセミ混合物が含まれる。一例として、核酸は、遺伝子ライブラリーの構成成分である。一例として、ライブラリーは、生物体の混合群より得られる。生物体の混合群は、土壌試料、水試料、若しくは気体試料に由来する。一例として、細胞は、E. coli の fucA-遺伝子破壊変種である。
本発明は、エポキシドヒドロラーゼの同定法を提示し、それは、以下のステップを含んでいる: (a) ポリペプチドの提供; (b) エポキシドヒドロラーゼ により、細胞の生育に不可欠な物質へと変換される前駆物質、若しくは基質の提供; (c) ステップ (b)の物質を生産できない多数の細胞の提供; (d) ポリペプチドの細胞への導入、生育に不可欠な炭素源を含まない培地中での細胞の培養、及びステップ (b) での前駆物質、若しくは基質の添加; そして(e) 細胞の生育能による選別。ここで、生育が誘導された細胞クローン中のポリペプチドは、添加された前駆物質、若しくは基質の生育に不可欠な物質への変換能を有する エポキシドヒドロラーゼを含んでいることが判定されるため、エポキシドヒドロラーゼが選別される。
本発明は、エポキシドヒドロラーゼの同定法を提示し、それは、以下のステップを含んでいる: (a) ポリペプチドライブラリーの提供; (b) エポキシドヒドロラーゼ により、細胞の生育に不可欠な物質へと変換される前駆物質、若しくは基質の提供; (c) ステップ (b)の物質を生産できない多数の細胞の提供; (d) ライブラリー中のポリペプチドの細胞への導入、生育に不可欠な炭素源を含まない培地中での細胞の培養; (e) ステップ (c)の細胞への、ステップ (a)のポリペプチドライブラリー、及びステップ (b) での前駆物質、若しくは基質の添加; そして(f) 細胞の生育能による選別,及びステップ (d) で導入されたライブラリー中のポリペプチドの同定。ここで、生育が誘導された細胞は、添加された前駆物質、若しくは基質の生育に不可欠な物質への変換能を有すると判定されるため、エポキシドヒドロラーゼが選別される。一例として、ライブラリーは、生物体の混合群より得られる。
本発明は、エポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドのスクリーニングのための、直接的活性測定法を提示し、それは、以下のステップを含んでいる: (a) 多数のポリペプチドの提供; (b) 蛍光発色団と共役結合したエポキシドヒドロラーゼ によりジオールへと変換される前駆物質、若しくは基質の提供。これらの蛍光発色団は、解離された状態で蛍光シグナルを発する; (c) ポリペプチドが、前駆物質、若しくは基質を、蛍光発色団と結合したジオールへと変換できる条件下での、ステップ (a)のポリペプチドとステップ (b)の前駆物質、若しくは基質の混合; (d) ステップ (c) の蛍光発色団と結合したジオールからの解離した蛍光発色団への変換; (e) 蛍光量子の測定; そして(f) エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドの同定。解離した蛍光発色団の形成により増加した蛍光量子が検出されたポリペプチドは、前駆物質、若しくは基質を、ジオールへと変換するエポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドであると同定され、よってこれらにより、エポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドが選別される。一例として、蛍光発色団と結合したジオールからの、蛍光発色団の解離反応には、以下のステップが含まれる: (a) 蛍光発色団と結合したジオールの過ヨウ素酸酸化による蛍光発色団と結合したアルデヒドの形成; (b) ステップ (a)のアルデヒドのBSA- 触媒 β- 脱離による解離した蛍光発色団の形成。一例として、蛍光発色団は、ウンベリフェロンである。
本発明は、エポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドのスクリーニングのための、直接的比色活性測定法を提示し、それは、以下のステップを含んでいる: (a) 多数のポリペプチドの提供; (b) エポキシドヒドロラーゼ によりジオールへと変換される前駆物質、若しくは基質の提供; (c)前駆物質、若しくは基質と反応し、可視光吸収を持つ生産物を形成する化学物質の提供。この化学物質は、ジオールと反応しない; (d) ポリペプチドが、前駆物質、若しくは基質を、ジオールへと変換できる条件下での、ステップ (a)のポリペプチドと、ステップ (b)の前駆物質、若しくは基質の混合; (e) 生産物が、前駆物質、若しくは基質と結合したことを示す、特定の波長における可視光吸収の測定; 及び (f) エポキシドヒドロラーゼ 活性を持つポリペプチドの同定。ジオールの形成による、特定の波長における減少した可視光吸収が検出されたポリペプチドは、前駆物質、若しくは基質を、ジオールへと変換するエポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドであるものと同定され、これらにより、エポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドが選別される。一例として、蛍光発色団と結合したジオールからの蛍光発色団の解離反応には、以下のステップが含まれる: (a) 蛍光発色団と結合したジオールの過ヨウ素酸酸化による蛍光発色団と結合したアルデヒドの形成; (b) ステップ (a)のアルデヒドのBSA- 触媒 β- 脱離による解離した蛍光発色団の形成。一例として、前駆物質、若しくは基質と反応し、可視光吸収を持つ生産物を形成する化学物質は、4-(p-ニトロベンジル)-ピリジンである。
本発明は、ジオール化合物を生産するエポキシドヒドロラーゼをコードする核酸を発見するための、エポキシドを前駆物質として使用した、インビトロでの生育を指標とした選別法を提示し、それは、以下のステップを含んでいる: (a) 核酸ライブラリーの提供; (b) ジオールへと変換される前駆物質の提供; (c) ジオールを含まないインビトロ転写 / 翻訳系の提供; (d) ライブラリー中の核酸の、インビトロ転写 / 翻訳系への添加; (e) ステップ (b)の前駆物質の添加; 及び (f) ジオール化合物を生産する試料の選別、及びステップ (d) で添加されたライブラリー中の核酸の同定。ここで、選別された核酸は、添加された前駆物質に対する エポキシドヒドロラーゼ をコードする核酸である。
本発明は、ジオール化合物を生産するエポキシドヒドロラーゼを発見するための、エポキシドを前駆物質として使用したインビトロでの生育を指標とした選別法を提示し、それは、以下のステップを含んでいる: (a) ポリペプチドライブラリーの提供; (b) ジオールへと変換される前駆物質の提供; (c) ジオールを含まないインビトロ転写 / 翻訳系の提供; (d) ライブラリー中のポリペプチドの、インビトロ転写 / 翻訳系への添加; (e) ステップ (b)の前駆物質の添加; 及び (f) ジオール化合物を生産する試料の選別、及びステップ (d) で添加されたライブラリー中のポリペプチドの同定。ここで、選別された核酸は、添加された前駆物質に対する エポキシドヒドロラーゼである。
図表の解説
図 1は、高い鏡像異性体超過率 (enantiomeric excess (ee) value) での、ラセミ体エポキシドの選択的加水分解による対応するジオール、及び未反応エポキシドの産生を示している。
図2 は、C-3 シントンの中で、代表的なキラルエポキシドである、グリシドール, (S-(1), 及び R-(2)), を示している。
図3 は、抗ウイルス薬、サキナビル、及び他の抗ウイルス薬、アンプレナビルの合成経路を示している。
図 4 は、二種の抗がん剤、ドセタキセル、及びパクリタキセルの合成経路を示している。
図5 は、R-エナンチオマーを加水分解する、A. niger エポキシドヒドロラーゼによる、スチレンオキシド系基質の加水分解を示している。
図6 は、本発明のエポキシドヒドロラーゼによる、典型的な反応を示している。
図7 は、本発明のエポキシドヒドロラーゼが、メソエポキシドの脱対掌化に利用された際の典型的な反応を示している。
図8 は、コンピューターシステムの構成図である。
図9 は、新規の配列と、データベース中の配列との相同性検索を行うための、新規ヌクレオチド、若しくはタンパク質配列のデータベース中の配列との比較行程の一例を示した模式図である。
図10 は、コンピューター上での、二種の配列の相同性検索行程の一例を示した模式図である。
図11 は、与えられた配列中の特徴的配列の存在を決定するための、identifier process 300 による行程の一例を示した模式図である。
図12 は、A. radiobacter エポキシドヒドロラーゼの反応機構を示している。
図13 は、エポキシド基質の例を示している。
図14 は、Norcardia エポキシドヒドロラーゼ1により触媒される、cis-2,3-エポキシヘプタンの、2R,3R-2,3-ジヒドロキシヘプタンへの、光学的収束加水分解反応を示している。
図15 は、選別用基質として使用される、グリシドール、及びプロピレンを示している。
図16 は、過ヨウ素酸と共役した蛍光発色性物質による、エポキシドヒドロラーゼの高速大量処理スクリーニング法を示している。
図17 は、過ヨウ素酸と共役した蛍光発色性物質による、エポキシドヒドロラーゼのスクリーニングに使用される基質の合成経路を示している。
図18 は、超高速大量処理での、単一細胞活性、若しくは配列スクリーニングに使用される蛍光活性化細胞選別法を示している。
図19 は、新規配列発見における、環境試料ライブラリーのバイオパンニング行程を示している。
様々な図表中において、同様の参照記号は、同様の成分を示している。
詳細
本発明は、エポキシドヒドロラーゼ活性を有するポリペプチド、そのポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、及びこれらのポリヌクレオチドやポリペプチドの生産法、及び利用法を提示している。本発明のポリペプチドは、エポキシドヒドロラーゼとして利用され、エポキシドやアレンオキシドを、それらと対応するジオールへと変換する反応を触媒する。本発明のエポキシドヒドロラーゼは、基質を、対応するジオールへと変換するためのエポキシド環の開環反応を触媒する加水分解酵素である。本発明のエポキシドヒドロラーゼは、高度に部位、及び立体選択的であるため、純粋なエナンチオマーを調製できる。本発明のポリペプチドは、生物中において、過酸化により産生される有害エポキシド化合物の加水分解やエポキシド化合物の高い化学反応性を抑えるために利用されるであろう。
本発明は、酵素や、遺伝子ライブラリーなどの、広範、且つ多様な資源より、エポキシドヒドロラーゼ (以下、エポキシドヒドロラーゼ とする) を提供する。本発明は、有用な エポキシドヒドロラーゼ を得るための、酵素や、遺伝子の迅速な選別法、若しくはスクリーニング法を提供する。本発明は、未開発の生物多様性の利用法、及び組換え DNA 技術による目的の配列や活性の迅速なスクリーニング法を提示している。本発明は、天然化合物の迅速なスクリーニングの柔軟性と、生物体より得られる、遺伝的物質が提供する再現性の利点を組み合わせたものである。
本発明は、本案中の酵素による、有用なエポキシドの合成法を提示している。本発明は、本発明における エポキシドヒドロラーゼ により生産された有用なキラルエポキシド、及びそれらの誘導体を提供している。
本発明の エポキシドヒドロラーゼ は、調製スケールでの、エポキシドの非対掌的加水分解において、非常に多用途的な触媒である。本発明の エポキシドヒドロラーゼ は、ラセミ体中で、対応する隣接したジオール、及び残りの非加水分解エポキシドを提供する反応の他に、ラセミオキシランからの単一のジオールエナンチオマーを産出する鏡像収束行程にも利用される。本発明の エポキシドヒドロラーゼ は、高度に置換されたエポキシド、2,2- 二置換、及び2,3-二置換エポキシドの加水分解にも利用される。本発明の エポキシドヒドロラーゼ は、既知の技術の何れにおいても使用されるであろう(Orru (1999) Curr. Opin. Chem. Biol. 3:16-21 参照)。
本発明のポリペプチドは、 Sharpless のエポキシド化法, Katsuki-Jacobsen の反応、 Shi のエポキシド化法、及び Jacobsen 加水分解反応 (図 6参照) における、エポキシドヒドロラーゼ として使用される。
本発明は、立体特異的な反応産物を与えるための、本発明における エポキシドヒドロラーゼ の使用法を提示している。本発明のポリペプチドは、メソエポキシドの脱対掌化に使用される。一例として、基質の、R,R-、若しくは S,S- 生産物の、何れか一方の物質への変換は立体超過率 97% 以上であり、またある一例として、その変換率は99% 以上である。図7 は、本発明のエポキシドヒドロラーゼが、メソエポキシドの脱対掌化に利用された際の典型的な反応を示している。
一例として本発明は、スチレングリコールを生産する エポキシドヒドロラーゼ の提供、及びそれを行う方法を提供している。エポキシドヒドロラーゼ は、スチレンオキシドと反応し、スチレングリコールを生産する。
本発明は、エポキシドエナンチオマー混合物の酵素的分離法を提供している。本発明は、エポキシドヒドロラーゼ を含む抗酸化物質の、細胞内外への適用を含む、酸化剤 (即ち、免疫毒性反応誘導剤) からの細胞の保護法を提供している。本発明は、エポキシドヒドロラーゼ 阻害物質 (例えば、本発明におけるアンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイムヌクレオチド、若しくは抗体) の免疫疾患、即ち T 細胞を介する疾患への提供、及びこれらと関連したT 細胞を介する免疫疾患の改良法を提示している。本発明は、エポキシドヒドロラーゼの、ペルオキシソーム系疾患への提供、及びこれらと関連したペルオキシソーム系疾患の改良法を提示している。本発明は、呼吸器系の機能不全、障害、若しくは疾患に対するエポキシドヒドロラーゼの提供、及びこれらと関連した呼吸器系の機能不全、障害、若しくは疾患の改良法を提示している。本発明は、本発明中のエポキシドヒドロラーゼ を含むクロモゾームマーカー、組織や臓器に対する特異的マーカー等の法医学的試薬を提供している。本発明は、エポキシドヒドロラーゼ 阻害物質 (即ち、本発明におけるアンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイムヌクレオチド、若しくは抗体) を含む昆虫や薬剤を含む新規駆虫薬の開発に対するエポキシドヒドロラーゼを提供している。
本発明は、エポキシドヒドロラーゼ の、ロイコトリエン加水分解への提供、及びそれに相当する方法を提供しており、それは即ち、エポキシドヒドロラーゼ の、抗炎症薬としての利用である。よって本発明は、ロイコトリエンやその他の炎症性物質の加水分解による抗炎症剤として、本発明中の一つ、若しくはそれ以上の エポキシドヒドロラーゼ を、医薬品配合物として提供する。また、ポリ不飽和脂質代謝物により誘導される炎症は、エポキシドヒドロラーゼ 阻害物質 (即ち、本発明におけるアンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイムヌクレオチド、若しくは抗体) 配合剤による、エポキシドヒドロラーゼ の阻害により抑えられる。本発明は、細胞中の エポキシドヒドロラーゼ 発現の測定による、化合物の細胞毒性評価に対する エポキシドヒドロラーゼ の提供、及びその評価法を提示している。
本発明のポリペプチドは、以下に示された方法、プロトコール、若しくは工業的利用法における エポキシドヒドロラーゼ として生産、又は利用される: エポキシドヒドロラーゼ 阻害物質による、ポリ不飽和脂質代謝物により誘導される炎症の阻害 (U.S. Patent Nos. 6,387,668; 6,379,938; 6,372,469; 6,372,469; 5,635,369; 6,174,695); 細胞中の エポキシドヒドロラーゼ 発現の測定による化合物の細胞毒性評価に対する エポキシドヒドロラーゼ の利用、及びその評価法 (U.S. Patent No. 5,759,765); エポキシドヒドロラーゼ による立体選択的反応物の生産 (WO 01/46476); エポキシドエナンチオマー混合物の、酵素による分離法 (WO 01/07623, WO 00/68394, WO 00/37619); エポキシドヒドロラーゼ を含む抗酸化物質の細胞内への導入による免疫毒性からの細胞の保護法 (WO 99/06059); エポキシドヒドロラーゼ 阻害物質による免疫疾患、即ち T 細胞を介する疾患の改良 (WO 00/23060); エポキシドヒドロラーゼの、ペルオキシソーム系疾患への利用 (WO 00/29846); 呼吸器系の機能不全、障害、若しくは疾患に対するエポキシドヒドロラーゼの利用 (WO 99/64627); エポキシドヒドロラーゼ のクロモゾームマーカー、組織や臓器に対する特異的マーカー等の法医学的試薬における利用 (WO 01/42451); エポキシドヒドロラーゼ 阻害物質の、駆虫薬としての利用 (U.S. Patent Nos. 6,153,397, 6,143,542, 6,037,160, 及びWO 99/32153); エポキシドヒドロラーゼ のスチレンオキシドとの反応による、スチレングリコールの生産における利用 (JP 20217597); 及び、エポキシドヒドロラーゼ のロイコトリエン加水分解への提供、及びその抗炎症薬としての利用 (WO 00/50577) 。
定義条項
用語「エポキシドヒドロラーゼ」は、例えばエポキシドなどのオキシラン化合物を、水分子付加により、対応するジオールへと加水分解する反応、補因子非依存的に触媒する酵素を網羅している。この用語はまた、高温、若しくは低温において、アルカリ性 pH、若しくは酸性 pH で、ペプチド結合を加水分解する酵素をも含む。エポキシドヒドロラーゼ活性は、例えば基質中の、二つの反応可能な炭素が攻撃されるとき等にみられる部位特異的なエポキシドヒドロラーゼ活性を含んでいる。エポキシドヒドロラーゼ活性はまた、いずれか一方のキラリティーを有する基質と選択的に反応するような、立体選択的なエポキシドヒドロラーゼ活性を含んでいる。ある種のエポキシドヒドロラーゼ活性は、立体選択的でないエポキシドヒドロラーゼ活性を含んでいる。
「エポキシドヒドロラーゼ変種」は、「エポキシドヒドロラーゼ前駆体」中のアミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を含んでいる。「エポキシドヒドロラーゼ前駆体」は、天然型エポキシドヒドロラーゼと組換えエポキシドヒドロラーゼを含む。「エポキシドヒドロラーゼ変種」のアミノ酸配列は、エポキシドヒドロラーゼ前駆体中の一つ、若しくはそれ以上のアミノ酸の置換、欠失、又は挿入により得られる、エポキシドヒドロラーゼ前駆体のアミノ酸配列に「由来」している。これらの修飾は、エポキシドヒドロラーゼ酵素自身の前駆体の改変よりはむしろ、エポキシドヒドロラーゼ前駆体のアミノ酸配列をコードする「前駆体のDNA配列」の修飾により行われる。このような、前駆体のDNA配列を改良するために適した方法には、既知の方法に加え、本発明中の方法も含まれる、
用語「抗体」とは、抗原やエピトープに特異的に結合できる免疫グロブリン遺伝子、免疫グロブリン、あるいはそれらの断片によって設計されたものか実体的にコードされたものに由来するペプチド、あるいはポリペプチドを含む;Fundamental Immunology, Third Edition W.E. Paul 編集, Raven出版, N.Y.(1993); Wilson(1994)J.Immunol.Methods 175:267−73;Yarmush(1992)J.Biochem.Biophys.Methods 25:85−97参照。一つの特殊技術として、抗体をコードした核酸やポリペプチドが化学的、あるいは組み換え遺伝子の方法論により単離、あるいは新規に合成されることは評価される。用語「抗体」とは、抗原結合部分、即ち、抗原に結合する能力を持った抗原結合部位(例えば、断片、サブ配列、相補的決定領域(CDRs))を含むものであり、それらは、
(i) VL、VH、CL及びCH1ドメインを含む一価断片であるFab断片
(ii) VH及びCH1ドメインを含む二価断片であるF(ab')2断片
(iii) VH及びCH1ドメインより成るFd断片
(iv) 抗体の一アーム部分のVL及びVHドメインより成るFv断片
(v) VHドメインより成るaAb断片(Ward et al., (1989) Nature 341:544−546)
(vi) 単離された相補的決定領域(CDR)
を含む。また、一本鎖抗体も参照により用語「抗体」に含める。
ここで用いる用語「アレー」、あるいは「マイクロアレー」,あるいは「バイオチップ」、あるいは「チップ」とは、多数の標的断片であり、以下に更に詳述するように、各標的断片は、一種、あるいはそれ以上の明確な量のポリペプチド(抗体を含む)、あるいは基質表面の明確な部位に固定化された核酸を含んでいる。
ここで用いる用語「コンピューター」、「コンピュータープログラム」及び「処理機」は、以下に詳細を記述するように、それらの最も広い背景において使われ、そのような全ての装置を含める。
ここで用いる用語「発現カセット」は、宿主細胞において両立し得る構造遺伝子(例えば、本発明のエポキシドヒドロラーゼポリペプチドのような配列をコードしたタンパク)の発現に影響を及ぼすことのできるヌクレオチド配列を意味する。発現カセットは、少なくとも配列をコードしたポリペプチドと動作可能的に、また、他の配列(例えば、転写停止シグナル)と任意的に結合したプロモーターを含む。発現に影響を及ぼすために必要又は補助的な付加ファクター、例えば、エンハンサー、を使用してもよい。ここで用いる「動作可能的に結合した」とは、そのDNA配列の転写を媒介できるようなDNA配列から上流のプロモーターの結合を意味する。従って、発現カセットは、プラスミド、発現ベクター、組換えウイルス、如何なる形態の組換え「むき出しDNA」ベクター、及びその類をも含んでいる。「ベクター」は、一過性に感染できる核酸、あるいは恒久的に細胞を変換できる核酸から成る。ベクターは、むき出しDNAであり、又はタンパク、あるいはリピドとの複合体でもあり得ることが認識されるであろう。ベクターは、任意にウイルス、あるいは細菌の核酸、及び/又はタンパク、及び/又はメンブラン(例えば、細胞膜、ウイルスのリピドエンベロープ等)を含む。レプリコン(例えば、RNAレプリコン、バクテリオファージ)に限らず、添付されて複製されるようになるDNA断片を含む。従って、ベクターは、RNAに限らず、独立した自己複製する環状あるいは直鎖DNA、あるいはRNA (例えば、プラスミド、ウイルス、及びその類、例えば、US特許番号 5,217,879参照)を含み、そして、発現及び非発現プラスミドの両方を含む。組換え微生物、あるいは細胞培養が「発現ベクター」を宿していると記述される場合は、これは、クロモゾーム外の環状や直鎖の及び宿主のクロモゾームに取り込まれているDNAを含む。ベクターが宿主細胞により維持されている場合、ベクターは、独立構造として有糸***の間に安定に複製されるか、あるいは、宿主のゲノム内に取り込まれる。
「プラスミド」は、非制限的な基盤の上に商業的、公共的な入手が可能であり、既に報告されている操作による入手可能なプラスミドから構築することができる。ここに述べられるものと同等のプラスミドは、既に、公に知られ、また、通常の熟練した研究者には明白なものであろう。
用語「遺伝子」は、転写産物(例えば、メッセージ)の生産に関与する DNA 断片を意味する。それは、引き続き翻訳されてペプチド鎖を産生したり、遺伝子の転写、複製、あるいは安定性を調節したりする。とりわけ、遺伝子は、適用され得る個々の翻訳領域(エクソン)間に存在する非翻訳配列(イントロン)だけでなく、リーダー及びトレイラー領域、プロモーター及びエンハンサーのようなコード領域の前後の領域を含む。
ここに用いられる「核酸」あるいは「核酸配列」とは、オリゴヌクレオチド、ヌクレオチド、ポリヌクレオチド、あるいは、それらの如何なる断片、ゲノム又は合成起源のDNA又はRNA(例えば、mRNA、rRNA、tRNA)で、それらは、一本鎖又は二本鎖でもよく、ペプチド核酸(PNA)あるいはDNA様又はRNA様物質に対するセンス又はアンチセンス鎖、例えば、リボヌクレオプロテイン(iRNA)を含む天然又は合成の起源のものを含めて言及される。その用語は、天然ヌクレオチドの類似体を含む核酸、即ち、オリゴヌクレオチドをも包括する。その用語はまた、合成された骨格 (バックボーン) を持つ、核酸様構造物をも包括する(Mata (1997) Toxicol. Appl. Pharmacol. 144:189-197; Strauss-Soukup (1997) Biochemistry 36:8692-8698; Samstag (1996) Antisense Nucleic Acid Drug Dev 6:153-156 を参照のこと) 。
ここに用いられる「アミノ酸」、あるいは「アミノ酸配列」は、オリゴペプチド、ペプチド、ポリペプチド、あるいは、如何なるそれらの断片、部分あるいはサブユニットを意味する。
ここに用いられる用語「ポリペプチド」及び「タンパク」は、ペプチド結合あるいは修飾ペプチド結合(即ち、ペプチド イソステレス)によりお互いに結合したアミノ酸を意味し、20種の遺伝子にコードされたアミノ酸以外の修飾アミノ酸を含んでもよい。用語「ポリペプチド」は、また、ペプチドやポリペプチドの断片、モチーフ及びその類を含む。その用語は、グリコシル化ペプチドをも含む。本発明のペプチド及びポリペプチドは、以下に更に詳細を述べるように、全ての「疑似体」及び「ペプチド疑似体」をも含んでいる。
用語「単離された」は、その材料が起源環境(それが天然由来の場合、その自然環境)より採集されたことを意味する。例えば、生物体に存在する天然由来ポリヌクレオチド酵素は、単離されたのではなく、天然界に共在する物質から分離された同一のポリヌクレオチド、あるいはペプチドを「単離された」と言う。このようなポリヌクレオチドは、ベクターの一部、そして(もしくは)このようなポリヌクレオチドや酵素は、構成成分の一部であり、このようなベクターや構成成分がその自然環境の一部でない場合でも単離される。ここに用いるように、単離された物質又は組成は、「精製された」組成でもあり得る。即ち、それは絶対的な純正純度を要求しない;むしろ、それは相対的な精製度を意味する。ライブラリーから得られた個々の核酸は、電気泳動的に単一なまでに習慣的な手法により精製することができる。別の例として、本発明は、ゲノムDNA、ライブラリー中の他の配列、あるいは他の環境から少なくとも1倍、2倍、3倍、4倍、5倍あるいはそれ以上の度合いに精製された核酸を提供する。
ここに用いるように用語「組換え」とは、核酸が「バックボーン」核酸に近いが天然の環境に存在するものには近くないことを意味する。一例において、核酸は、核酸「バックボーン」分子の集団において、5 %又はそれ以上の核酸挿入数を示す。本発明による「バックボーン分子」核酸には、発現ベクター、自己複製核酸、ウイルス、完成しつつある核酸、及び興味のある挿入核酸の維持、あるいは細工に用いられる他のベクター又は核酸のような核酸を含む。一例として、挿入を豊富にした核酸は、組換えバックボーン分子の集団において15 %、20 %、30 %、40 %、50 %、60 %、70 %、80 %、90 %あるいはそれ以上の核酸挿入数を示す。「組換え」ポリペプチド、あるいはタンパクは、組換えDNA技術により産生されるポリペプチド、あるいはタンパク、例えば、好ましいポリペプチド又はタンパクをコードした外因性のDNA構築体により形質変換した細胞から得られるものを意味する。「合成の」ポリペプチド又はタンパクは、以下に更に述べるように、化学合成により調製されたものである。
以下に更に述べるように、プロモーター配列は、プロモーターで転写を開始するRNAポリメラーゼがコードしている配列をmRNAに転写する場合、その配列に「動作可能的に結合」している。
「オリゴヌクレオチド」は、化学的に合成されるような一本鎖ポリデオキシヌクレオチド、あるい二本の相補的なポリデオキシヌクレオチド鎖をいう。そのような合成ポリデオキシヌクレオチドは、5'リン酸基を持たず、ATP及びキナーゼの存在下でもリン酸の添加なくしては他のオリゴヌクレオチドと結合することができない。合成オリゴヌクレオチドは、脱リン酸化していない断片とは結合する。
「ハイブリダイゼーション」は、それにより核酸鎖が塩基のペアーリングにより相補的な鎖と結合する過程を意味する。ハイブリダイゼーション反応は、興味のある特別な配列がサンプル中に低濃度で存在している場合でも同定できるように高感度で選択的である。厳格な条件下とは、例えば、プレハイブリダイゼーション及びハイブリダイゼーション溶液中の塩、あるいはホルムアミド濃度、ハイブリダイゼーションの温度等により定義され、既にそのことはよく知られている。例えば、その厳格度は、以下に詳述するように、塩濃度を減少させること、ホルムアミド濃度を増加させること、あるいはハイブリダイゼーション温度を上昇させること、ハイブリダイゼーション時間を変えること等により増加させることができる。別の例として、本発明の核酸は、種々の(高、中そして低)厳格な条件下におけるそれらのハイブリダイズする能力により明確にされる。
用語「変種」とは、一つ又はそれ以上の塩基対、コドン、イントロン、エクソン、あるいはアミノ酸残基(それぞれ)が修飾され、本発明のエポキシドヒドロラーゼの生物学的な活性をまだ保持している本発明のポリヌクレオチド、あるいはポリペプチドを言及する。変種は、例えば、エラープローンPCR、シャッフリング、オリゴヌクレオチド指向変異法、アセンブリーPCR、セクシュアルPCR 変異法、インビボ変異法、カセット変異法、再帰的アンサンブル変異法、指数的アンサンブル変異法、部位特異的変異法、遺伝子再集合、遺伝子飽和部位変異法(GSSM)、及びそれらの組み合わせ等の手段を如何なる組み合わせで用いて作製することができる。野生型エポキシドヒドロラーゼとは異なるpH、あるいは温度で活性を持つ変種の作製技術はここに含まれる。
用語「飽和変異」、あるいは「GSSM」とは、以下に詳しく述べられるように、ポリヌクレオチドに点変異を導入するためのオリゴヌクレオチド プライマーの変異に用いられる方法を含む。
用語「至適化指向的進化システム」、あるいは「至適化指向的進化」とは、関連した核酸配列、例えば、関連した遺伝子の断片を再集合するのための方法を含み、以下に詳しく述べられる。
用語「合成結合再集合」、あるいは「SLR」とは、オリゴヌクレオチド断片を非確率的に結合させる方法を提供するもので、以下に詳しく述べられる。
核酸の作製と細工
本発明は、発現ベクターのような発現カセットを含む本発明のポリペプチドをコードする核酸を提供する。また、本発明は、本発明の核酸を用いた新規エポキシドヒドロラーゼ配列の発見のための方法を含む。また、提供される方法は、例えば、合成ライゲーション再集合、至適化指向進化システム及び/又は飽和変異導入により本発明の核酸を修飾するためのものでもある。
本発明の核酸は、例えば、cDNAライブラリーのクローニングや発現、メッセージあるいはゲノムDNAのPCRによる増幅、及びその類により、作製、単離及び/又は細工される。本発明の方法を実践することにおいて、相同な遺伝子は、ここに述べられるように、鋳型核酸を細工することにより修飾されることができる。本発明は、如何なる方法又はプロトコール、あるいは既に知られている装置との組み合わせにより実践することができる。
一般的な技術
本発明の実践に使われる核酸は、RNA、iRNA、アンチセンス核酸、cDNA、ゲノムDNA、ベクター、ウイルス、あるいは雑種の類に関わらず、種々の資源から単離され、遺伝学的にエンジニアされ、増幅され、及び/又は発現(組換え的に作製)されてもよい。これら核酸より作製された組換えポリペプチドは、望まれる活性のために個々に単離あるいはクローン化し調べることができる。細菌、高等動物、酵母、昆虫、あるいは植物細胞の発現システムを含む如何なる組換え発現システムを使うことができる。
別法として、これら核酸は、例えば、以下に述べられるような、よく知られる化学合成技術によりインビトロで合成することができる。
Adams (1983) J. Am. Chem. Soc. 105:661; Belousov (1997) Nucleic Acids Res. 25:3440-3444; Frenkel (1995) Free Radic. Biol. Med. 19:373-380; Blommers (1994) Biochemistry 33:7886-7896; Narang (1979) Meth. Enzymol. 68:90; Brown (1979) Meth. Enzymol. 68:109; Beaucage (1981) Tetra. Lett. 22:1859; U.S. 特許番号 4,458,066
例えば、サブクローニング、プローブの標識(例えば、クレノー ポリメラーゼを用いたランダム‐プライマー標識、ニックトランスレーション、増幅)、配列、ハイブリダイゼーション及びその類のような核酸を細工する技術は、科学文献ならびに特許文献によく述べられている。例えば、以下を参照。
Sambrook, 編集, Molecular Cloning: a Laboratory Manual (2nd ed.), Vols. 1-3, Cold Spring Harbor Laboratory, (1989); Current Protocols in Molecular Biology、Ausubel, 編集, John Wiley & Sons, Inc., New York (1997); Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology: Hybridization With Nucleic Acid Probes, Part I. Theory and Nucleic Acid Preparation、Tijssen, 編集, Elsevier, N.Y. (1993)
本発明の方法を実践するために使われる核酸を得たり細工したりする他の有用な手段は、ゲノムサンプルからクローンすること、望ましいならば、例えば、ゲノムクローン、あるいはcDNAクローンからスクリーン単離するかあるいは増幅した挿入を再クローンすることである。本発明の方法に使われる核酸の起源は、高等動物の人工クロモゾーム(MACs)に含まれるゲノムあるいはcDNAライブラリーである。例えば、以下を参照。U.S. 特許番号 5,721,118; 6,025,155; ヒト人工クロモゾーム、Rosenfeld (1997) Nat. Genet. 15:333-335; yeast artificial chromosomes (YAC); 細菌人工クロモゾーム(BAC); P1 人工クロモゾーム、Woon (1998) Genomics 50:306-316; P1-由来 ベクター (PACs)、Kern (1997) Biotechniques 23:120-124; コスミド、組換えウイルス、ファージ、あるいはプラスミド。
一例として、本発明のポリペプチドをコードする核酸は、翻訳されたポリペプチド、あるいはその断片の類が分泌されるようにするリーダー配列をもって適当な段階で修飾することができる。
本発明は、融合タンパク質、及びこれらをコードする核酸を提供している。本発明中のポリペプチドは、安定性の増加や精製の簡便化等、目的の特性を、そのポリペプチドの、例えばその N 末端側に与えるために、異種性のペプチドやポリペプチドと融合させることができる。本発明中のペプチドや、ポリペプチドはまた、増加した免疫原性の獲得、精製の簡便化、抗体、及び抗体産生 B 細胞の同定、若しくは単離などを目的とした融合タンパク質として、一つ、若しくはそれ以上の付加的な領域と結合した形で合成、若しくは発現される。 検出や精製に有効な領域として、以下のものが含まれる; 固定化金属による精製のための、ポリヒスチジン鎖、及びヒスチジン − トリプトファンモジュールなどの金属キレートペプチド; 固定化免疫グロブリンによる精製のための、プロテイン A 領域; FLAGS 伸張 / 親和性精製システム (Immunex Corp, Seattle WA) において利用される領域; 及び精製用領域と、モチーフ含有ペプチドとの間への、Factor Xa や、エンテロキナーゼ (Invitrogen, San Diego CA) による切断部位の導入。例えば、発現ベクターは、エピトープをコードする核酸配列と、六つのヒスチジン残基が、チオレドキシンと、エンテロキナーゼ切断部位で繋がれた配列を含んでいる (Williams (1995) Biochemistry 34:1787-1797; Dobeli (1998) Protein Expr. Purif. 12:404-414 参照) 。ヒスチジン残基は、検出や精製に利用され、エンテロキナーゼ切断部位は、エピトープの他の融合タンパク部位からの分離に利用される。融合タンパク質をコードするベクターや融合タンパク質の利用に関する技術は、科学論文や特許に記述されている (Kroll (1993) DNA Cell. Biol., 12:441-53 参照) 。
転写、及び翻訳を調節する配列
本発明は、発現 (例えば、転写、若しくは翻訳) 調節配列、即ち、RNA 合成 / 発現を誘導、若しくは調節するプロモーターやエンハンサーと、機能的に結合した、本発明における核酸配列 (即ち、DNA) を提供している。それらの発現調節配列は、発現ベクター中に含まれる。代表的な細菌のプロモーターには、 lacIプロモーター, lacZプロモーター, T3プロモーター, T7プロモーター, gptプロモーター, ラムダ PRプロモーター, PLプロモーター、及びtrp プロモーターが含まれる。代表的な真核生物のプロモーターには、CMV 前初期プロモーター, HSV チミジンキナーゼプロモーター, 初期、及び後期 SV40プロモーター, レトロウイルス由来LTRプロモーター, 及びマウスメタロチオネイン I プロモーター が含まれる。
細菌における、ポリペプチド発現に適したプロモーターには、E. coli lacIプロモーター, lacZプロモーター, T3プロモーター, T7プロモーター, gptプロモーター, ラムダ PRプロモーター, PLプロモーター、3- フォスフォグリセリン酸キナーゼ (PGK) などの解糖系酵素をコードするオペロン由来のプロモーター、及び酸ホスファターゼプロモーターが含まれる。真核生物のプロモーターには、CMV 前初期プロモーター, HSV チミジンキナーゼプロモーター, 熱ショックプロモーター, 初期、及び後期 SV40プロモーター, レトロウイルス由来LTRプロモーター, 及びマウスメタロチオネイン I プロモーター が含まれる。 原核細胞、真核細胞、及びそれらのウイルスにおいて、遺伝子発現を調節することが知られているその他のプロモーターもまた使用されるであろう。
発現ベクター、及びクローニング用媒体
本発明は、本発明におけるタンパク質をコードする核酸を含む発現ベクター及びクローニング用媒体を提供する。本発明における発現ベクター、及びクローニング用媒体には、ウイルス粒子、バキュロウイルス、ファージ、プラスミド、ファージミド、コスミド、フォスミド、バクテリア人工クロモゾーム、ウイルス DNA (例えば、ワクチニア、アデノウイルス、ポックスウイルス、仮性狂犬病ウイルス、及び SV40 型ウイルス)、P-1 由来人工クロモゾーム、酵母プラスミド、酵母人工クロモゾーム、及び特定の宿主 (枯草菌、アスペルギルス、及び酵母) に対して特異的なその他のベクターが含まれる。本発明のベクターは、クロモゾーム由来、非クロモゾーム由来、及び合成された DNA 配列を含むことができる。多数の有用なベクターが、関連技術内で知られており、これらは商業的な入手が可能である。代表的なベクターには、細菌用: pQE ベクター (キアゲン), pBluescript プラスミド, pNH ベクター, ラムダ-ZAP ベクター (ストラテジーン); ptrc99a, pKK223-3, pDR540, pRIT2T (ファルマシア); 真核細胞用: pXT1, pSG5 (ストラテジーン), pSVK3, pBPV, pMSG, pSVLSV40 (ファルマシア) 。しかし、宿主内での複製が可能であるのなら、その他のプラスミドやベクターも利用されるであろう。低コピー数、若しくは高コピー数のベクターが、本発明において使用されるであろう。
発現ベクターは、プロモーター、翻訳開始のためのリボゾーム結合部位、及び転写終結配列を含んでいる。これらのベクターはまた、発現を増加させるためのその他の適切な配列も含むであろう。哺乳類発現ベクターは、複製オリジン、必要なリボゾーム結合部位、ポリアデニル化部位、スプライシングドナー、及びアクセプター部位、転写終結配列、及び5' 非転写配列を含んでいる。ある例では、SV40 スプライス由来の DNA 配列やポリアデニル化部位が、必要な非転写領域として、使用されるであろう。
一例として、発現ベクターは、そのベクターを含んでいる宿主細胞を選別するための、一つ、若しくはそれ以上の選別用マーカー遺伝子を有している。このような選別用マーカーには、真核細胞用として、ジヒドロ葉酸レダクターゼをコードする遺伝子、若しくはネオマイシン耐性遺伝子、E. coli におけるテトラサイクリン、若しくはアンピシリン耐性遺伝子、及びS. cerevisiae TRP1 遺伝子が含まれる。プロモーター領域は、選別用マーカー遺伝子を含む、クロラムフェニコールトランスフェラーゼ (CAT) ベクターやその他のベクターを用いて、目的の遺伝子より選別される。
真核細胞中でのポリペプチド、若しくはその断片の発現ベクターは、その発現レベルを増加させるためのエンハンサーも含まれるであろう。エンハンサーは、その遺伝子のプロモーターに作用して、その遺伝子の転写を増加させるcis- 作動性の DNA 領域で、通常約 10 から約 300 塩基対の長さを持つ。その例として、その複製オリジンより約 100 から 270 塩基対下流に存在する SV40 エンハンサー、サイトメガロウイルス初期プロモーターエンハンサー、複製オリジン下流に存在するポリオーマエンハンサー、及びアデノウイルスエンハンサーがある。
DNA 配列は、様々な行程により、ベクターへと挿入される。一般的に、DNA 配列、及びベクターは、適当な制限エンドヌクレアーゼにより切断され、ベクター中の目的の部位に、そのDNA 配列は挿入、連結される。または、DNA 配列、及びベクターの平滑末端同士が連結されるであろう。Ausubel や Sambrookにより記述されているような様々なクローニング技術が関連技術内で知られている。これらの行程等は、関連技術における適用範囲内であるとみなされる。
ベクターは、プラスミド、ウイルス粒子、若しくはファージの形で存在しているであろう。その他のベクターとして、クロモゾーム由来、非クロモゾーム由来、及び合成された DNA 配列、SV40 誘導体、細菌プラスミド、ファージDNA、バキュロウイルス、酵母プラスミド、プラスミド、及びファージDNA の組み合わせに由来するベクター、ワクチニアウイルス、アデノウイルス、ポックスウイルス、仮性狂犬病ウイルスなどのウイルス DNA が含まれる。原核細胞宿主、及び真核細胞宿主における、様々なクローニングベクター、及び発現ベクターが、Sambrook により記述されている。
利用されるであろう細菌用ベクターには、pBR322 (ATCC 37017), pKK223-3 (ファルマシア, Uppsala, Sweden), GEM1 (プロメガ, Madison, WI, USA) pQE70, pQE60, pQE-9 (キアゲン), pD10, psiX174 pBluescript II KS, pNH8A, pNH16a, pNH18A, pNH46A (ストラテジーン), ptrc99a, pKK223-3, pKK233-3, pDR540, pRIT5 (ファルマシア), pKK232-8, 及び pCM7などの、 既知のクローニングベクター中の必要な遺伝的配列を含む、商業的に入手可能なプラスミドが含まれる。真核細胞用ベクターとしては、pSV2CAT, pOG44, pXT1, pSG (ストラテジーン) pSVK3, pBPV, pMSG, 及び pSVL (ファルマシア) が含まれる。しかし、宿主内での複製が可能であり、且つ維持されるものであるなら、その他のベクターも利用されるであろう。
宿主細胞、及び形質転換細胞
本発明はまた、本発明におけるポリペプチドをコードする核酸、若しくは本発明中のベクターを含む形質転換細胞を提供する。宿主細胞としては、細菌細胞、真菌細胞、酵母細胞、哺乳類細胞、昆虫細胞、若しくは植物細胞を含む、関連技術内で利用されている原核細胞、若しくは真核細胞の何れの宿主細胞も使用されるであろう。代表的な細菌細胞には、E. coli, Streptomyces, Bacillus subtilis, Salmonella typhimurium, 及び、Pseudomonas, Streptomyces, 若しくは Staphylococcus 属に属する様々な種 (species) の細菌が含まれる。代表的な昆虫細胞には、Drosophila S2、及びSpodoptera Sf9が含まれる。また、代表的な動物細胞には、CHO, COS 、若しくはBowes メラノーマや、 その他のマウスやヒト細胞株が含まれる。適切な宿主細胞の選択も関連技術の範囲内である。
ベクターは、形質転換、トランスフェクション、トランスダクション、ウイルス感染、遺伝子ガン、若しくはTi-媒介遺伝子導入を含む、様々な技術により、宿主細胞に導入される。特有の方法として、カルシウム燐酸によるトランスフェクション、DEAE- デキストランによるトランスフェクション、リポフェクション、若しくは電気穿孔法が含まれる (Davis, L., Dibner, M., Battey, I., Basic Methods in Molecular Biology, (1986)) 。
設計された宿主細胞は、適切な場所において、通常の栄養培地を基に、プロモーターの活性化、形質転換体の選別、若しくは本発明中の遺伝子の増殖を可能にするように修飾された培地中で培養されるであろう。適切な宿主細胞の形質転換、及びその宿主細胞が適切な細胞密度を得るまで生育させた後、選択されたプロモーターが、適当な手段 (即ち、温度変化、若しくは化学物質の添加) により誘導され、更にその宿主細胞は、目的のポリペプチド、若しくはその断片が生産されるまでの期間、培養されるであろう。
その細胞は、遠心分離により回収され、物理的、若しくは化学的手段により破砕され、得られた粗抽出物は、精製に用いられる。タンパク質の発現に使用された微生物細胞は、反復凍結融解、超音波破砕、機械的破砕、若しくは細胞溶解試薬を含む適切な方法により、破砕されるであろう。このような方法は、関連研究者内でよく知られている。発現されたポリペプチド、若しくはその断片は、硫酸アンモニウム、若しくはエタノールによる沈殿、酸による抽出、陽イオン、若しくは陰イオン交換クロマトグラフィー、セルロース燐酸クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、及びレクチンクロマトグラフィーを含む方法により、組換え細胞培養物より回収、及び精製されるであろう。必要であるならば、タンパク質の立体構造を完全なものとするために、折りたたみ化行程が行われるであろう。更に、最終的な精製が必要である場合は、高速液体クロマトグラフィー (HPLC) が使用されるであろう。
様々な哺乳類細胞培養系が、組換えタンパク質の発現に使用される。哺乳類細胞発現系には、サル腎臓繊維芽細胞の COS-7 細胞株や、C127, 3T3, CHO, HeLa, 及び BHK 細胞のような、適当なベクターからタンパク質を発現できる樹立細胞株が含まれる。
組換え配列によりコードされる遺伝子産物の生産には、宿主細胞中構成成分が、通常の様式で利用されるであろう。ベクターを含む宿主細胞により生産されるポリペプチドは、組換え体生産工程に使用される宿主細胞に依存して、グリコシル化を受けるか、若しくは受けないであろう。本発明のポリペプチドの第一のアミノ酸は、メチオニンであるか、若しくはそれとは異なるアミノ酸である。
無細胞翻訳系もまた、本発明のポリペプチドの生産に使用される。無細胞翻訳系は、ポリペプチド、若しくはその断片をコードする核酸と機能的に連結されたプロモーターを含むDNA 構成物より転写された mRNA を利用できる。一例として、それらのDNA 構成物は、インビトロ転写反応を受ける前に、鎖状化されるであろう。転写された mRNAはそして、目的のポリペプチド、若しくはその断片を生産するために、ウサギ網状赤血球抽出物のような適切な無細胞翻訳系抽出物とともに培養される。
発現ベクターは、形質転換された宿主細胞を選別するために、真核細胞用として、ジヒドロ葉酸レダクターゼをコードする遺伝子、若しくはネオマイシン耐性遺伝子、E. coli におけるテトラサイクリン、若しくはアンピシリン耐性遺伝子などの、特定の表現型特性を示すような一つ、若しくはそれ以上の選別用マーカー遺伝子を含むことができる。
核酸の増幅
本発明を実行する上で、本発明のポリペプチドをコードする核酸、若しくは修飾された核酸は、増幅により再生産される。本発明は、エポキシドヒドロラーゼポリペプチドをコードする核酸を増幅するための増幅用プライマー対を提供し、そのプライマー対は、例えば、SEQ ID NO:1, 若しくはその部分配列; SEQ ID NO:3, 若しくはその部分配列; SEQ ID NO:5, 若しくはその部分配列; SEQ ID NO:7, 若しくはその部分配列; SEQ ID NO:9, 若しくはその部分配列を含む核酸配列を増幅できる。関連研究者は、これらの全長配列を、若しくはその部分配列の何れの配列をも増幅可能な増幅用プライマー対を設計できる; 例えば、代表的なSEQ ID NO:1 の配列は、
atgtcaaaca acgctcccca atcctcgtcg cgccgccatt tcgtcggcgt ggccgctgcg 60
gcgctcgcga caggctcgct gagccggctc gcctttgcca acgcattccc gactgtcggc 120
acgatcacgg aacccgccaa tggcgacaag gcagcgctgc gcccgttccg cgttcacatt 180
cctgaagcgc agctcgtcga catgcggcgg cgcatcaagg cgacgcgctg gccggaccgc 240
gaaaccgtgc ccgacgaatc gcagggtatt cagctcgcca ccatccaggg actcgcccaa 300
tactgggcga ccggatacga ctggcgtaaa tgcgaggcgc gactgaattc gtatccgcaa 360
ttcatcacgg agatcgacgg actcgatatc catttcatcc atgtgcgctc gaagcacgcc 420
gacgccatgc cgttgatcgt cacgcatgga tggcccgggt cggtcatcga acagttcaag 480
atcatcgatc cgctcgtcaa tccgaccgcg tacggcgcgc cggcatcgga tgccttccat 540
ctcgtgattc cctctttgcc cggttacggc ttttcggcca gaccgaccac gacgggatgg 600
ggaccggagc gcaccgcacg cgcgtgggtc accttgatga aacgcctcgg ctatgagcgt 660
tttgcttcgc agggcggcga tctcggcggg atcgtcacga acatcatggc caaacaggcg 720
ccgcccgaac tgatcggcat tcatgtgaac ttccctgcct ccgttccagc ggagattctg 780
aagtcgctgg ctgccggtga atcgatgccc gccggattat cggacgagga aaagcacgcg 840
tatgagcagt tgagtgccaa cttcaagaag aagcgcggct acgcattcga aatgggcacg 900
cgcccgcaga cgctttacgg actcgccgac tcacccatcg cgctggcttc ctggctactc 960
gaccacggcg acggctacgg ccagcccgcg gctgcgctga gcgcggccgt ccttggtcac 1020
cccgtcaacg gtcactcagc aggcgcgctg acgcgagacg acatactcga cgacatcacg 1080
ctttactggc tgaccaacac cggtatctcg gcagcgcgtt tctactggga gtcgcatgcg 1140
aacttctttc tcgcagccga cgtcaatgtg cctgctgccg tgagcgcatt tcccggagaa 1200
aattaccagg cgccgaagag ctggacggaa aaggcctatc acaagctgat ttacttcaac 1260
aagcccgaaa cgggcggcca cttcgcggca tgggaagagc cgatgatctt cgcgaatgaa 1320
gtgcgctcgg ggttaaggcc cttgcgcgcg tga である。
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:1 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:1の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:1は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Ser Asn Asn Ala Pro Gln Ser Ser Ser Arg Arg His Phe Val Gly
Val Ala Ala Ala Ala Leu Ala Thr Gly Ser Leu Ser Arg Leu Ala Phe
Ala Asn Ala Phe Pro Thr Val Gly Thr Ile Thr Glu Pro Ala Asn Gly
Asp Lys Ala Ala Leu Arg Pro Phe Arg Val His Ile Pro Glu Ala Gln
Leu Val Asp Met Arg Arg Arg Ile Lys Ala Thr Arg Trp Pro Asp Arg
Glu Thr Val Pro Asp Glu Ser Gln Gly Ile Gln Leu Ala Thr Ile Gln
Gly Leu Ala Gln Tyr Trp Ala Thr Gly Tyr Asp Trp Arg Lys Cys Glu
Ala Arg Leu Asn Ser Tyr Pro Gln Phe Ile Thr Glu Ile Asp Gly Leu
Asp Ile His Phe Ile His Val Arg Ser Lys His Ala Asp Ala Met Pro
Leu Ile Val Thr His Gly Trp Pro Gly Ser Val Ile Glu Gln Phe Lys
Ile Ile Asp Pro Leu Val Asn Pro Thr Ala Tyr Gly Ala Pro Ala Ser
Asp Ala Phe His Leu Val Ile Pro Ser Leu Pro Gly Tyr Gly Phe Ser
Ala Arg Pro Thr Thr Thr Gly Trp Gly Pro Glu Arg Thr Ala Arg Ala
Trp Val Thr Leu Met Lys Arg Leu Gly Tyr Glu Arg Phe Ala Ser Gln
Gly Gly Asp Leu Gly Gly Ile Val Thr Asn Ile Met Ala Lys Gln Ala
Pro Pro Glu Leu Ile Gly Ile His Val Asn Phe Pro Ala Ser Val Pro
Ala Glu Ile Leu Lys Ser Leu Ala Ala Gly Glu Ser Met Pro Ala Gly
Leu Ser Asp Glu Glu Lys His Ala Tyr Glu Gln Leu Ser Ala Asn Phe
Lys Lys Lys Arg Gly Tyr Ala Phe Glu Met Gly Thr Arg Pro Gln Thr
Leu Tyr Gly Leu Ala Asp Ser Pro Ile Ala Leu Ala Ser Trp Leu Leu
Asp His Gly Asp Gly Tyr Gly Gln Pro Ala Ala Ala Leu Ser Ala Ala
Val Leu Gly His Pro Val Asn Gly His Ser Ala Gly Ala Leu Thr Arg
Asp Asp Ile Leu Asp Asp Ile Thr Leu Tyr Trp Leu Thr Asn Thr Gly
Ile Ser Ala Ala Arg Phe Tyr Trp Glu Ser His Ala Asn Phe Phe Leu
Ala Ala Asp Val Asn Val Pro Ala Ala Val Ser Ala Phe Pro Gly Glu
Asn Tyr Gln Ala Pro Lys Ser Trp Thr Glu Lys Ala Tyr His Lys Leu
Ile Tyr Phe Asn Lys Pro Glu Thr Gly Gly His Phe Ala Ala Trp Glu
Glu Pro Met Ile Phe Ala Asn Glu Val Arg Ser Gly Leu Arg Pro Leu
Arg Ala (SEQ ID NO:2)
SEQ ID NO:1 の配列は、以下の通りである:
atgcgggtgc agctgtccga ggtgaacctc gacgtcgagg tgagcgggga ggggccggcc 60
gtgctgctcg tgcacggctt ccccgacagc catcgtctgt ggcgtcatca ggtcgcggcg 120
ctgaacgacg ccggtttcac cacggtcgcg cccaccctgc ggggcttcgg cgcctcggac 180
cgccccgagg gcggccccgc ggcgtaccac ccgggcaggc acgtcgccga cctggtcgag 240
ctcctggcgc acctcgacct cgaccgggtc catctggtgg gccacgactg gggttcgggc 300
atcgcgcagg ccctgaccca gttctacccg gaccgggtgc ggagcctgag catcctgtcc 360
gtcggccatc tggcgtcgat ccggtcggcg ggctgggagc agaagcagcg gtcctggtac 420
atgcttctgt tccagctggc cggggtggcc gaggactggc tggcgcggga cgacttcgcg 480
aacatgcggg agatgctggg cgagcacccg gacgccgagt ccgcgatcga ggcgctgcgc 540
gcgcccggag cgctgacggc cgcgctggac atctaccgcg cgggcctgcc gcctgaggtg 600
ctgttcggcg cggacgcgcc ggcggtgccg ctgccggagt cggtcccggt gctgggcctg 660
tggtcgaccg gcgaccgttt cctcaccgag cgctcgatgg cggggacggc cgagtacgtc 720
gccgggccgt ggcgctacga gcgcgtcgag gacgcgggcc actggctgca gctcgaccag 780
ccggagaggg tcaacgaact gctgctctcc ttcctcaagg agaacggcta g 831
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:3 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:3の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:3は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Arg Val Gln Leu Ser Glu Val Asn Leu Asp Val Glu Val Ser Gly
Glu Gly Pro Ala Val Leu Leu Val His Gly Phe Pro Asp Ser His Arg
Leu Trp Arg His Gln Val Ala Ala Leu Asn Asp Ala Gly Phe Thr Thr
Val Ala Pro Thr Leu Arg Gly Phe Gly Ala Ser Asp Arg Pro Glu Gly
Gly Pro Ala Ala Tyr His Pro Gly Arg His Val Ala Asp Leu Val Glu
Leu Leu Ala His Leu Asp Leu Asp Arg Val His Leu Val Gly His Asp
Trp Gly Ser Gly Ile Ala Gln Ala Leu Thr Gln Phe Tyr Pro Asp Arg
Val Arg Ser Leu Ser Ile Leu Ser Val Gly His Leu Ala Ser Ile Arg
Ser Ala Gly Trp Glu Gln Lys Gln Arg Ser Trp Tyr Met Leu Leu Phe
Gln Leu Ala Gly Val Ala Glu Asp Trp Leu Ala Arg Asp Asp Phe Ala
Asn Met Arg Glu Met Leu Gly Glu His Pro Asp Ala Glu Ser Ala Ile
Glu Ala Leu Arg Ala Pro Gly Ala Leu Thr Ala Ala Leu Asp Ile Tyr
Arg Ala Gly Leu Pro Pro Glu Val Leu Phe Gly Ala Asp Ala Pro Ala
Val Pro Leu Pro Glu Ser Val Pro Val Leu Gly Leu Trp Ser Thr Gly
Asp Arg Phe Leu Thr Glu Arg Ser Met Ala Gly Thr Ala Glu Tyr Val
Ala Gly Pro Trp Arg Tyr Glu Arg Val Glu Asp Ala Gly His Trp Leu
Gln Leu Asp Gln Pro Glu Arg Val Asn Glu Leu Leu Leu Ser Phe Leu
Lys Glu Asn Gly (SEQ ID NO:4)
SEQ ID NO:5 の配列は、以下の通りである:
atgaggccaa cctccacacc cgagggcccc ggctccgtct ccggggcacc caacctcccg 60
gaggggttcg ccgacacctt caccagcagg tacgtcgacg ccggtgagct gcgtctccat 120
gcagttaccg gcggcgaagg cccgcccctg ctcctcgtcc acgggtggcc cgagacctgg 180
tacgcctggc ggatggtgat gccggcgttg gccgagcact tcgaggtgat cgcggtcgac 240
cagcgcgggg tcgggctgtc cgacaagccc gaggacggat acgacagcac aagcctcgcc 300
aacgacctcg tcggactgat ggacgcgctc ggccatgagc ggttcgcact gtatggaacc 360
gacactggaa tgccgatcgc ctatgcactg gctgcggacc agccggaccg aatcgaccgt 420
ttgatcgtct cggaggcccc gcttcccggc gtgactccct caccaccttt gctcctcccg 480
ccccaactca ctgccaagtt ctggcacctg atgttcaacc agctccccgc cgaggtgaac 540
gaggcgctcg tcagggggcg ggaggacatc ttcttcgggg cggagttcga cgcctctgcc 600
gggacgaaga agctgccagc cgacatcgtg aggtactaca tcgatacggt cgcgaccgac 660
cccgaccatc tgcgcgggag cttcgggttc taccgggcga tcccgaccac gatcgcgcag 720
aacgagcagc ggaagacacg gcgtctgccc atgcccgttc tcgcgatcgg cggggaggag 780
agcggtggag aagggccggg gaacgcgatg aagctcgtcg cagacgacgt gcagaccctg 840
gtcctcgcgg gcagcggcca ctgggtcgcc gagcaggcgc ctcacgcgct gctggcggcg 900
ctgagcgagt tcctggctcc ctacctcgag gaagcgactg cacaggtagg agcggcccgc 960
tga
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:5 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:5の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:5は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Arg Pro Thr Ser Thr Pro Glu Gly Pro Gly Ser Val Ser Gly Ala Pro Asn Leu Pro Glu Gly Phe Ala Asp Thr Phe Thr Ser Arg Tyr Val Asp Ala Gly Glu Leu Arg Leu His Ala Val Thr Gly Gly Glu Gly Pro Pro Leu Leu Leu Val His Gly Trp Pro Glu Thr Trp Tyr Ala Trp Arg Met Val Met Pro Ala Leu Ala Glu His Phe Glu Val Ile Ala Val Asp
Gln Arg Gly Val Gly Leu Ser Asp Lys Pro Glu Asp Gly Tyr Asp Ser Thr Ser Leu Ala Asn Asp Leu Val Gly Leu Met Asp Ala Leu Gly His Glu Arg Phe Ala Leu Tyr Gly Thr Asp Thr Gly Met Pro Ile Ala Tyr Ala Leu Ala Ala Asp Gln Pro Asp Arg Ile Asp Arg Leu Ile Val Ser Glu Ala Pro Leu Pro Gly Val Thr Pro Ser Pro Pro Leu Leu Leu Pro Pro Gln Leu Thr Ala Lys Phe Trp His Leu Met Phe Asn Gln Leu Pro Ala Glu Val Asn Glu Ala Leu Val Arg Gly Arg Glu Asp Ile Phe Phe Gly Ala Glu Phe Asp Ala Ser Ala Gly Thr Lys Lys Leu Pro Ala Asp Ile Val Arg Tyr Tyr Ile Asp Thr Val Ala Thr Asp Pro Asp His Leu
Arg Gly Ser Phe Gly Phe Tyr Arg Ala Ile Pro Thr Thr Ile Ala Gln Asn Glu Gln Arg Lys Thr Arg Arg Leu Pro Met Pro Val Leu Ala Ile Gly Gly Glu Glu Ser Gly Gly Glu Gly Pro Gly Asn Ala Met Lys Leu Val Ala Asp Asp Val Gln Thr Leu Val Leu Ala Gly Ser Gly His Trp Val Ala Glu Gln Ala Pro His Ala Leu Leu Ala Ala Leu Ser Glu Phe Leu Ala Pro Tyr Leu Glu Glu Ala Thr Ala Gln Val Gly Ala Ala Arg (SEQ ID NO:6)
SEQ ID NO:7 の配列は、以下の通りである:
atgtcgcccc gttcgattcc tgctctggct ctactgctct gttcgactgt ctccgctttg 60
gccgccgatt tcgaatcgcg cgtgaagcat ggctacgccg actccaacgg cgtgaagatt 120
cactacgcca cgatcggcag cgggccgctg atcgtgatga tccacggctt ccccgacttc 180
tggtacacgt ggcgcaagca gatggagggt ttgtcggaca agtaccaatg cgtggccatc 240
gaccagcgcg gctataacct cagcgacaag ccgcagggcg tcgagaacta cgacatgagc 300
ctgctggtgg gcgacgtcat cgccgtgatc aagcacctgg gcaaagacaa ggccatcatc 360
gtcggtcacg actggggcgg ggcggtcgca tggcagctgg ctctgaacgc gccccagtat 420
gtcgaccgcc taatcattct taacctccca tacccgcgcg gcatcatgcg cgagctggct 480
cacaacccca agcaacaagc cgccagcgcc tacgcccgca attttcagac tgagggcgcg 540
gaagccatga tcaagccgga gcaactggcc ttctgggtca ccgatgccga ggccaagccg 600
aaatacgtgg aggcctttca gcgctcggac atcaaggcca tgctgaacta ctacaagcgc 660
aactacccgc gagagccgta tcaggaaaac acctcgccgg tggtgaagac gcagatgccc 720
gtgctcatgt tccacggtct caaagacacc gcgctgctct ccgacgcgct caacaacacc 780
tgggactgga tgggcaaaga cctcaccctg gtgaccatcc ctgattccgg ccacttcgtg 840
cagcaagatg cagccgacct ggtgacgcgg atgatgcggg cgtggctgga acgttga 897
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:7 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:7の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:7は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Ser Pro Arg Ser Ile Pro Ala Leu Ala Leu Leu Leu Cys Ser Thr Val Ser Ala Leu Ala Ala Asp Phe Glu Ser Arg Val Lys His Gly Tyr Ala Asp Ser Asn Gly Val Lys Ile His Tyr Ala Thr Ile Gly Ser Gly Pro Leu Ile Val Met Ile His Gly Phe Pro Asp Phe Trp Tyr Thr Trp Arg Lys Gln Met Glu Gly Leu Ser Asp Lys Tyr Gln Cys Val Ala Ile Asp Gln Arg Gly Tyr Asn Leu Ser Asp Lys Pro Gln Gly Val Glu Asn Tyr Asp Met Ser Leu Leu Val Gly Asp Val Ile Ala Val Ile Lys His Leu Gly Lys Asp Lys Ala Ile Ile Val Gly His Asp Trp Gly Gly Ala Val Ala Trp Gln Leu Ala Leu Asn Ala Pro Gln Tyr Val Asp Arg Leu Ile Ile Leu Asn Leu Pro Tyr Pro Arg Gly Ile Met Arg Glu Leu Ala His Asn Pro Lys Gln Gln Ala Ala Ser Ala Tyr Ala Arg Asn Phe Gln Thr Glu Gly Ala Glu Ala Met Ile Lys Pro Glu Gln Leu Ala Phe Trp Val Thr Asp Ala Glu Ala Lys Pro Lys Tyr Val Glu Ala Phe Gln Arg Ser Asp Ile Lys Ala Met Leu Asn Tyr Tyr Lys Arg Asn Tyr Pro Arg Glu Pro Tyr Gln Glu Asn Thr Ser Pro Val Val Lys Thr Gln Met Pro Val Leu Met Phe His Gly Leu Lys Asp Thr Ala Leu Leu Ser Asp Ala Leu Asn Asn Thr Trp Asp Trp Met Gly Lys Asp Leu Thr Leu Val Thr Ile Pro Asp Ser Gly His Phe Val Gln Gln Asp Ala Ala Asp Leu Val
Thr Arg Met Met Arg Ala Trp Leu Glu Arg (SEQ ID NO: 8)
SEQ ID NO:9 の配列は、以下の通りである:
atgagtgtcg ttacagaaca cactgacaag accgctattc gtccgttcaa gatcaatgtg 60
ccggaggcgg acctgaagga tttgcacagg cgcatccagg cgaccaagtt tcccgaacgc 120
gagacggttc cggatgccac gcagggcgtg cagcttgcca cggttcaggc cctcgcgcag 180
tattgggcga aagactacaa ctggcacaag tgtgagtcga ggctgaatgc actgccgcag 240
ttcatgaccg agattgaggg gctcgacatt catttcattc acgttcgttc gaagcatccg 300
aacgcgctgc cggtcatcgt gacgcacggc tggccaggat cgatcgtcga gcagttgaag 360
atcatcgatc cgctgacgaa tccgacggcg catggtggaa gcgcatcgga cgccttcgac 420
gtggtggtcc cgtccatgcc cggctatgga tactccggca agcctaccgc cgccgggtgg 480
aatcccgttc gcatcgcgcg tgcctgggtt gtgctgatga agcgcctggg ttacacgaag 540
ttcgtagccc aaggtggtga ctggggcgca gtcgtcgtcg acatgatggg gctacaagca 600
cctcctgagt tgctaggtat ccacaccaac atgcctggca tctttccgac cgacattgac 660
caggcggctt tcggcggcgc accgacgcca ggagggtttt cacccgacga gaaagttgct 720
tacgagcgtg tgcgcttcgt ctatcaaaag ggagtcgcct acggtttcca gatggggctt 780
cgaccgcaga cactgtacgc aatcggggac tcaccggttg ggctcgcggc ctatttcctt 840
gatcacgacg cccggagcta tgagctgatc gcacgcgtct ttcaaggaca ggccgaaggc 900
ctcacgcgcg atgacatcct ggacaacgtc acgatcacgt ggttgacgaa caccgccgtc 960
tctggcgctc gcctctattg ggagtattgg ggcaaagggt cgtacttcag cgccaagggc 1020
gtctccatcc cggttgccgt gagcgtgttc cctgacgaac tctatcccgc cccccagagc 1080
tggacagagc gcgcctatcc gaaactgatg tacttcaaga agcacaacaa gggcgggcac 1140
ttcgcggcat gggaacagcc acaactcttg tctgaggacc tgcgcgaggg cttccgatcg 1200
ttgcggtag 1209
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:9 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:9の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:9は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Ser Val Val Thr Glu His Thr Asp Lys Thr Ala Ile Arg Pro Phe Lys Ile Asn Val Pro Glu Ala Asp Leu Lys Asp Leu His Arg Arg Ile Gln Ala Thr Lys Phe Pro Glu Arg Glu Thr Val Pro Asp Ala Thr Gln Gly Val Gln Leu Ala Thr Val Gln Ala Leu Ala Gln Tyr Trp Ala Lys Asp Tyr Asn Trp His Lys Cys Glu Ser Arg Leu Asn Ala Leu Pro Gln Phe Met Thr Glu Ile Glu Gly Leu Asp Ile His Phe Ile His Val Arg Ser Lys His Pro Asn Ala Leu Pro Val Ile Val Thr His Gly Trp Pro Gly Ser Ile Val Glu Gln Leu Lys Ile Ile Asp Pro Leu Thr Asn Pro Thr Ala His Gly Gly Ser Ala Ser Asp Ala Phe Asp Val Val Val Pro Ser Met Pro Gly Tyr Gly Tyr Ser Gly Lys Pro Thr Ala Ala Gly Trp Asn Pro Val Arg Ile Ala Arg Ala Trp Val Val Leu Met Lys Arg Leu Gly Tyr Thr Lys Phe Val Ala Gln Gly Gly Asp Trp Gly Ala Val Val Val Asp Met Met Gly Leu Gln Ala Pro Pro Glu Leu Leu Gly Ile His Thr Asn Met Pro Gly Ile Phe Pro Thr Asp Ile Asp Gln Ala Ala Phe Gly Gly Ala Pro Thr Pro Gly Gly Phe Ser Pro Asp Glu Lys Val Ala Tyr Glu Arg Val Arg Phe Val Tyr Gln Lys Gly Val Ala Tyr Gly Phe Gln Met Gly Leu Arg Pro Gln Thr Leu Tyr Ala Ile Gly Asp Ser Pro Val Gly Leu Ala Ala Tyr Phe Leu Asp His Asp Ala Arg Ser Tyr Glu Leu Ile Ala Arg Val Phe Gln Gly Gln Ala Glu Gly Leu Thr Arg Asp Asp Ile Leu Asp Asn Val Thr Ile Thr Trp Leu Thr Asn Thr Ala Val Ser Gly Ala Arg Leu Tyr Trp Glu Tyr Trp Gly Lys Gly Ser Tyr Phe Ser Ala Lys Gly Val Ser Ile Pro Val Ala Val Ser Val Phe Pro Asp Glu Leu Tyr Pro Ala Pro Gln Ser Trp Thr Glu Arg Ala Tyr Pro Lys Leu Met Tyr Phe Lys Lys His Asn Lys Gly Gly His Phe Ala Ala Trp Glu Gln Pro Gln Leu Leu Ser Glu Asp Leu Arg Glu Gly Phe Arg Ser Leu Arg (SEQ ID NO:10)
SEQ ID NO:11 の配列は、以下の通りである:
atgagcaaca cacacgtcgc cgccgggacg gagatccgcc ccttcaccgt cgaggtcgcc 60
caagacgagt tggacgacct cagccgtcgc atctcggcga cgcgctggcc cgaggaggag 120
accgtcgagg atcagtcgca gggcgtgccg ctggcgacga tgcaggagct cgtccgctac 180
tggggctccg agtacgactt cggaaggctg gaggcacggt tgaacgcctt ccctcagttc 240
atcaccgaga tcgacggcct cgacatccac ttcatccacg ttcgctcgcc ggaggagaac 300
gcgctgccga tcatcctcac gcacggctgg ccgggctcgt tcatcgagat gctgaacgtg 360
atcgggccac tgtccgaccc gaccgcgcac ggcggcgacg cggaggacgc gttcgacgtc 420
gtggttccgt ccatcccggg ctacgggttc tcggggaagc cgagcgcgac cgggtgggac 480
ccggttcaca tcgcgcgcgc gtggatcgcc ctgatggagc gcctcggccc tgaccgctac 540
gtcgcgcagg gcggcgactg gggcgcgcag atcacggatg tgatgggtgc ggaggcgccg 600
ccggaactgg cggggatccc gggcttttac accaagacgg gcttcggcac gcaggtcgcc 660
gaagggaagg aagtgaaaga gttcgagggc gagcaatata tactcgagcg cgggattcgc 720
gccgacctct cgatcgtcaa gggatggaag gccgacgaga ccggcaatct catgttccgc 780
aagacaacgc gaaacttcaa cctgccggct gcgacctgcg ggaaggtgtg cctcgccgag 840
gtggaagaga tcgtcccggt cggctcgctt gatcccgact gcatccacct gccctcgatc 900
tatgtgaacc ggttgatcga tggctcgccc tacgagaaga agatcgagtt ccggaccgtc 960
cgtcagcacg aggcggcatg a 981
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:11 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:11の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:11は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Ser Asn Thr His Val Ala Ala Gly Thr Glu Ile Arg Pro Phe Thr Val Glu Val Ala Gln Asp Glu Leu Asp Asp Leu Ser Arg Arg Ile Ser Ala Thr Arg Trp Pro Glu Glu Glu Thr Val Glu Asp Gln Ser Gln Gly Val Pro Leu Ala Thr Met Gln Glu Leu Val Arg Tyr Trp Gly Ser Glu Tyr Asp Phe Gly Arg Leu Glu Ala Arg Leu Asn Ala Phe Pro Gln Phe Ile Thr Glu Ile Asp Gly Leu Asp Ile His Phe Ile His Val Arg Ser Pro Glu Glu Asn Ala Leu Pro Ile Ile Leu Thr His Gly Trp Pro Gly Ser Phe Ile Glu Met Leu Asn Val Ile Gly Pro Leu Ser Asp Pro Thr Ala His Gly Gly Asp Ala Glu Asp Ala Phe Asp Val Val Val Pro Ser Ile Pro Gly Tyr Gly Phe Ser Gly Lys Pro Ser Ala Thr Gly Trp Asp Pro Val His Ile Ala Arg Ala Trp Ile Ala Leu Met Glu Arg Leu Gly Pro Asp Arg Tyr Val Ala Gln Gly Gly Asp Trp Gly Ala Gln Ile Thr Asp Val Met Gly Ala Glu Ala Pro Pro Glu Leu Ala Gly Ile Pro Gly Phe Tyr Thr Lys Thr Gly Phe Gly Thr Gln Val Ala Glu Gly Lys Glu Val Lys Glu Phe Glu Gly Glu Gln Tyr Ile Leu Glu Arg Gly Ile Arg Ala Asp Leu Ser Ile Val Lys Gly Trp Lys Ala Asp Glu Thr Gly Asn Leu Met Phe Arg Lys Thr Thr Arg Asn Phe Asn Leu Pro Ala Ala Thr Cys Gly Lys Val Cys Leu Ala Glu Val Glu Glu Ile Val Pro Val Gly Ser Leu Asp Pro Asp Cys Ile His Leu Pro Ser Ile Tyr Val Asn Arg Leu Ile Asp Gly Ser Pro Tyr Glu Lys Lys Ile Glu Phe Arg Thr Val Arg Gln His Glu Ala Ala (SEQ ID NO:12)
SEQ ID NO:13 の配列は、以下の通りである:
atgatttcgc tcttcgcccc cggaatcctc gccatcgcgc tcggcagcgc gcaggcgccg 60
cgcgacgatg tgttcgatcg cgtgacgcac ggttacgcga cgtcggatgg cggcgtgaag 120
atccactacg cgtcgctcgg ccaggggccg ctcgtggtga tgatccacgg cttcccggat 180
ttctggtact cgtggcggcg ccagatgcaa gcgttgtcgg atcgctatca ggtggtcgcc 240
atcgatcagc gcggctacaa cctgagcgac aagcccaagg gcgtcgacgc ctacgacatg 300
cgcctgctcg tcggcgacgt cgccgctgtg atccgcagcc tcggcaaaga caaagccacg 360
atcgtcggcc acgactgggg cggcatcgtc gcatggaact tcgcgatgaa cctgccccag 420
atgaccgaga acctgatcat cctgaacctg ccgcatccga acggccttgc ccgggagctc 480
aagaacaatc ccgatcagat caagaacagt gagtacgcgc gcaacttcca gaccaagtcg 540
ccgtccgatc cgaccgtgtt cttcggcagg ccgatgacgg cggagaacct ggcgggctgg 600
gtccgcgatc ccgaggcgcg caagcggtac gtcgaggcgt tccagaagtc cgatttcgag 660
gcgatgctga actactacaa gcggaactac ccgcgcggcg cgggcgcgga cgcgccgacg 720
ccgccgccgc tcccgaaggt gaagatgccg gtgctgatgt ttcacgggct caacgacacc 780
gcgttgaacg cgtcgggact gaacgacacg tggcagtggc tggagaagga tctgacgctc 840
gtcacggttc cgggctcggg acacttcgtg cagcaggatg cggccgacct cgtcgccaac 900
acgatgaagt ggtggctcgc gatgcgttga
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:13 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:13の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:13は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Ile Ser Leu Phe Ala Pro Gly Ile Leu Ala Ile Ala Leu Gly Ser Ala Gln Ala Pro Arg Asp Asp Val Phe Asp Arg Val Thr His Gly Tyr Ala Thr Ser Asp Gly Gly Val Lys Ile His Tyr Ala Ser Leu Gly Gln Gly Pro Leu Val Val Met Ile His Gly Phe Pro Asp Phe Trp Tyr Ser Trp Arg Arg Gln Met Gln Ala Leu Ser Asp Arg Tyr Gln Val Val Ala Ile Asp Gln Arg Gly Tyr Asn Leu Ser Asp Lys Pro Lys Gly Val Asp Ala Tyr Asp Met Arg Leu Leu Val Gly Asp Val Ala Ala Val Ile Arg Ser Leu Gly Lys Asp Lys Ala Thr Ile Val Gly His Asp Trp Gly Gly Ile Val Ala Trp Asn Phe Ala Met Asn Leu Pro Gln Met Thr Glu Asn Leu Ile Ile Leu Asn Leu Pro His Pro Asn Gly Leu Ala Arg Glu Leu Lys Asn Asn Pro Asp Gln Ile Lys Asn Ser Glu Tyr Ala Arg Asn Phe Gln Thr Lys Ser Pro Ser Asp Pro Thr Val Phe Phe Gly Arg Pro Met Thr Ala Glu Asn Leu Ala Gly Trp Val Arg Asp Pro Glu Ala Arg Lys Arg Tyr Val Glu Ala Phe Gln Lys Ser Asp Phe Glu Ala Met Leu Asn Tyr Tyr Lys Arg Asn Tyr Pro Arg Gly Ala Gly Ala Asp Ala Pro Thr Pro Pro Pro Leu Pro Lys Val Lys Met Pro Val Leu Met Phe His Gly Leu Asn Asp Thr Ala Leu Asn Ala Ser Gly Leu Asn Asp Thr Trp Gln Trp Leu Glu Lys Asp Leu Thr Leu Val Thr Val Pro Gly Ser Gly His Phe Val Gln Gln Asp Ala Ala Asp Leu Val Ala Asn Thr Met Lys Trp Leu Ala Met Arg (SEQ ID NO:14)
SEQ ID NO:15 の配列は、以下の通りである:
gtgagagcag gtagggttcg ggcgcgcggg atcgagttcg cgacgctgga ggagggcaac 60
ggtccgctcg tcctctgcct gcacgggttc cccgatcatc cccgctcgtt ccggcaccag 120
ctgccggcgc tcgcgaaggc cggattccgc gcggtcgcgc ccgcgctccg tggctacgcg 180
ccgaccgggc cggcccccga cggccgctat cagtcggcgg cgctcgccat ggatgccgtc 240
gcgctgatcg aggcactcgg ttacgacgac gcggtcgtct tcgggcacga ctggggcgcg 300
accgccgcct acggcgccgc gctcgccgca ccgcagcggg tccgcaagct cgtcaccgcc 360
gcggtgccgt acggcccgca ggtggtcggc tcgttcatga ccagctacga ccagcagcgc 420
cggtcctggt acatgttctt ctttcagacg ccgttcgccg acgccgccgt cgcgcacgac 480
gacttcgcgt tcctcgagcg gctgtggcgc gattggtcgc cgggctggaa gtacccaccc 540
gaagagatgg ccgcgctcaa agagacgttc cgccagcccg gcgtgctgga ggccgcactc 600
ggctactacc gcgccgcctt caatccggcg ctgcaggacc ccgagctcgc ggcgttgcag 660
ggccggatga tgacggaccc gatcgaggtg ccgggcctga tgctgcacgg cgccgccgac 720
ggttgcatgg gcgctgagct cgtcgagggg atggcggcgc tcttcccgcg cggcctccgc 780
gtcgaaatcg tcccgggaac gggccacttc ctgcaccagg aagcccccga tcggatcaat 840
ccgatcgtcc tcgacttcct gcggtcgtag 870
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:15 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:15の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:13は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Arg Ala Gly Arg Val Arg Ala Arg Gly Ile Glu Phe Ala Thr Leu Glu Glu Gly Asn Gly Pro Leu Val Leu Cys Leu His Gly Phe Pro Asp His Pro Arg Ser Phe Arg His Gln Leu Pro Ala Leu Ala Lys Ala Gly Phe Arg Ala Val Ala Pro Ala Leu Arg Gly Tyr Ala Pro Thr Gly Pro Ala Pro Asp Gly Arg Tyr Gln Ser Ala Ala Leu Ala Met Asp Ala Val Ala Leu Ile Glu Ala Leu Gly Tyr Asp Asp Ala Val Val Phe Gly His Asp Trp Gly Ala Thr Ala Ala Tyr Gly Ala Ala Leu Ala Ala Pro Gln Arg Val Arg Lys Leu Val Thr Ala Ala Val Pro Tyr Gly Pro Gln Val Val Gly Ser Phe Met Thr Ser Tyr Asp Gln Gln Arg Arg Ser Trp Tyr Met Phe Phe Phe Gln Thr Pro Phe Ala Asp Ala Ala Val Ala His Asp Asp Phe Ala Phe Leu Glu Arg Leu Trp Arg Asp Trp Ser Pro Gly Trp Lys Tyr Pro Pro Glu Glu Met Ala Ala Leu Lys Glu Thr Phe Arg Gln Pro Gly Val Leu Glu Ala Ala Leu Gly Tyr Tyr Arg Ala Ala Phe Asn Pro Ala Leu Gln Asp Pro Glu Leu Ala Ala Leu Gln Gly Arg Met Met Thr Asp Pro Ile Glu Val Pro Gly Leu Met Leu His Gly Ala Ala Asp Gly Cys Met Gly Ala Glu Leu Val Glu Gly Met Ala Ala Leu Phe Pro Arg Gly Leu Arg Val Glu Ile Val Pro Gly Thr Gly His Phe Leu His Gln Glu Ala Pro Asp Arg Ile Asn Pro Ile Val Leu Asp Phe Leu Arg Ser (SEQ ID NO:16)
SEQ ID NO:17 の配列は、以下の通りである:
atggcgaggg tcaatcgacg gttgacggtt ttcggactcg tagtcgcgct gtcggtcgtg 60
ggcgcacggg cggctcagac ccagcgtgcg tcgaactcct tcgctgcagg cgcgggcgcg 120
aagactgcct caggcgaagc gatcgtgcct ttcaagatcc atgttcccga ctctgtcgtg 180
gccgacctga agcagcggct ccagcgcgcc cggtttgcgg acgagattcc cgaggtggga 240
tgggactatg gcacgaacct ggcctatctc aaggagctcg tgacgtactg gcgcgacaag 300
tacgactggc gggctcagga gcggcgcctc aaccagtacg accaattcaa gacgaacatc 360
gacgggctcg acatccactt cattcatcaa cgatcgaagg tgccgaacgc caagcccctc 420
ctgctgctga acgggtggcc gagctcgatc gaggagtaca cgaaggtcat cggtcctctc 480
actgacccgg ccgcccacgg cggccgcacc accgacgcct ttcacgtcgt catcccgtcg 540
atgccgggct acggcttctc ggacaaaccg cgcgagcgcg gctacaaccc cgagcgcatg 600
gcaagcgtat gggtgaagct gatggcgcgc ctcggataca cgcgttacct gacgcatggc 660
agcgattggg gaatcgcggt agccacgcac ctcgccctga aagacccggg gcatctggcg 720
gcgcttcatc ttgcgggctg cccgggcggc ctgatcgggc agtctccgtc acggcccgca 780
ggcgcgcccc cgccgccacc agcccccccg cctccagccg cgccagtctc cgcgaatctg 840
gggtatcagg aaatacaaac gaccaagccg cagacactcg gccacgggct gagtgattca 900
cccctggggc tcgcgtcgtg gattatcgac aagtggcagt cctggaccga tcacgatggc 960
gatctcgaga aggtctacac caaagaccag ctgctgacga atgtcatgat ttactgggtc 1020
accaactcag gggcgtcttc ggctcgcttg tactacgaga cgagacatgt ggatggacgg 1080
ctgctgccga cctttttcga gaactttctt ccgaagcttc ccgagggccg cgtcaacgtt 1140
ccaaccggat gcgggacgtt tccctcgcag tacgatcgcc gcgacattcc gatcagcatg 1200
aacactgcag cagcacgcac ggctgctgag gcccgctaca acgtggtcta tctgacgatt 1260
tcgccacacg gaggccactt tccggcgctc gagcagccgc aggtctgggc cgacgacatt 1320
cgagcgttct tccgcgatcg gccactgtaa 1350
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:17 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:17の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:17は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Ala Arg Val Asn Arg Arg Leu Thr Val Phe Gly Leu Val Val Ala Leu Ser Val Val Gly Ala Arg Ala Ala Gln Thr Gln Arg Ala Ser Asn Ser Phe Ala Ala Gly Ala Gly Ala Lys Thr Ala Ser Gly Glu Ala Ile Val Pro Phe Lys Ile His Val Pro Asp Ser Val Val Ala Asp Leu Lys Gln Arg Leu Gln Arg Ala Arg Phe Ala Asp Glu Ile Pro Glu Val Gly Trp Asp Tyr Gly Thr Asn Leu Ala Tyr Leu Lys Glu Leu Val Thr Tyr Trp Arg Asp Lys Tyr Asp Trp Arg Ala Gln Glu Arg Arg Leu Asn Gln Tyr Asp Gln Phe Lys Thr Asn Ile Asp Gly Leu Asp Ile His Phe Ile His Gln Arg Ser Lys Val Pro Asn Ala Lys Pro Leu Leu Leu Leu Asn Gly Trp Pro Ser Ser Ile Glu Glu Tyr Thr Lys Val Ile Gly Pro Leu Thr Asp Pro Ala Ala His Gly Gly Arg Thr Thr Asp Ala Phe His Val Val Ile Pro Ser Met Pro Gly Tyr Gly Phe Ser Asp Lys Pro Arg Glu Arg Gly Tyr Asn Pro Glu Arg Met Ala Ser Val Trp Val Lys Leu Met Ala Arg Leu Gly Tyr Thr Arg Tyr Leu Thr His Gly Ser Asp Trp Gly Ile Ala Val Ala Thr His Leu Ala Leu Lys Asp Pro Gly His Leu Ala Ala Leu His Leu Ala Gly Cys Pro Gly Gly Leu Ile Gly Gln Ser Pro Ser Arg Pro Ala Gly Ala Pro Pro Pro Pro Pro Ala Pro Pro Pro Pro Ala Ala Pro Val Ser Ala Asn Leu Gly Tyr Gln Glu Ile Gln Thr Thr Lys Pro Gln Thr Leu Gly His Gly Leu Ser Asp Ser Pro Leu Gly Leu Ala Ser Trp Ile Ile Asp Lys Trp Gln Ser Trp Thr Asp His Asp Gly Asp Leu Glu Lys Val Tyr Thr Lys Asp Gln Leu Leu Thr Asn Val Met Ile Tyr Trp Val Thr Asn Ser Gly Ala Ser Ser Ala Arg Leu Tyr Tyr Glu Thr Arg His Val Asp Gly Arg Leu Leu Pro Thr Phe Phe Glu Asn Phe Leu Pro Lys Leu Pro Glu Gly Arg Val Asn Val Pro Thr Gly Cys Gly Thr Phe Pro Ser Gln Tyr Asp Arg Arg Asp Ile Pro Ile Ser Met Asn Thr Ala Ala Ala Arg Thr Ala Ala Glu Ala Arg Tyr Asn Val Val Tyr Leu Thr Ile Ser Pro His Gly Gly His Phe Pro Ala Leu Glu Gln Pro Gln Val Trp Ala Asp Asp Ile Arg Ala Phe Phe Arg Asp Arg Pro Leu (SEQ ID NO:18)
SEQ ID NO:19 の配列は、以下の通りである:
atgagcgaag taaaacatcg cgaggtagat acgaacggta tccgcatgca catcgctgaa 60
agcgggacgg gcccgttggt gttgctgtgc catggttttc ccgaatcttg gtattcgtgg 120
cgccaccagt tggatgcggt cgcagaagct ggattccacg tggttgcacc tgacatgcga 180
ggttatggcc taactgagag tccagaagaa atcgaccggt acaccctcct ccatttggtc 240
ggggatatgg tcggcctgct ggacgctctt ggggaggaga gggcggtgat tgctgggcac 300
gattggggtg ctccggtcgc gtggcacgcc gctcttctac gccccgatcg cttccgcggt 360
gtgatcggct tgagcgtgcc cttcacgccg cggcggcctg cacgccccac cagcatgatg 420
cctcagacgg aagacgcgtt gttctatcaa ctttacttcc aatctccagg cgttgcggaa 480
gcggagttcg agcgcgacgt tcgtctaagc atccgaagcc tcctctactc cgcttccggg 540
gatgctccac gttgggaaaa ccgtgaaggg gctcgagagg aagttggtat ggtaccgcgc 600
cgaggtggct tactttcgcg gttgatgaac cctgcctcgt tgccgccttg gatcaccgag 660
gcggacgtgg acttctacgt gagcgagttc acgcgcacgg gatttcgcgg gccactgaac 720
tggtaccgca atatcgaccg caactgggaa ctcctagcac ccatggcggc aacgacagtg 780
tcagtcccgg ggctgtacat cgcaggcgac cgcgatctcg ttttggcttt tcgtgggatg 840
gaccagatca tcgccagcct gtccaagttt gtaccgcggc ttcagggaac agtcgtgctc 900
ccaggttgcg gtcattggac ccagcaggaa cgggcccgag aggtcacgaa ggccatgatt 960
gacttcgccc ggcgacttta g 981
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:19 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:19の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:19は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Ser Glu Val Lys His Arg Glu Val Asp Thr Asn Gly Ile Arg Met His Ile Ala Glu Ser Gly Thr Gly Pro Leu Val Leu Leu Cys His Gly Phe Pro Glu Ser Trp Tyr Ser Trp Arg His Gln Leu Asp Ala Val Ala Glu Ala Gly Phe His Val Val Ala Pro Asp Met Arg Gly Tyr Gly Leu Thr Glu Ser Pro Glu Glu Ile Asp Arg Tyr Thr Leu Leu His Leu Val Gly Asp Met Val Gly Leu Leu Asp Ala Leu Gly Glu Glu Arg Ala Val Ile Ala Gly His Asp Trp Gly Ala Pro Val Ala Trp His Ala Ala Leu Leu Arg Pro Asp Arg Phe Arg Gly Val Ile Gly Leu Ser Val Pro Phe Thr Pro Arg Arg Pro Ala Arg Pro Thr Ser Met Met Pro Gln Thr Glu Asp Ala Leu Phe Tyr Gln Leu Tyr Phe Gln Ser Pro Gly Val Ala Glu Ala Glu Phe Glu Arg Asp Val Arg Leu Ser Ile Arg Ser Leu Leu Tyr Ser Ala Ser Gly Asp Ala Pro Arg Trp Glu Asn Arg Glu Gly Ala Arg Glu Glu Val Gly Met Val Pro Arg Arg Gly Gly Leu Leu Ser Arg Leu Met Asn Pro Ala Ser Leu Pro Pro Trp Ile Thr Glu Ala Asp Val Asp Phe Tyr Val Ser Glu Phe Thr Arg Thr Gly Phe Arg Gly Pro Leu Asn Trp Tyr Arg Asn Ile Asp Arg Asn Trp Glu Leu Leu Ala Pro Met Ala Ala Thr Thr Val Ser Val Pro Gly Leu Tyr Ile Ala Gly Asp Arg Asp Leu Val Leu Ala Phe Arg Gly Met Asp Gln Ile Ile Ala Ser Leu Ser Lys Phe Val Pro Arg Leu Gln Gly Thr Val Val Leu Pro Gly Cys Gly His Trp Thr Gln Gln Glu Arg Ala Arg Glu Val Thr Lys Ala Met Ile Asp Phe Ala Arg Arg Leu (SEQ ID NO:20)
SEQ ID NO:21 の配列は、以下の通りである:
gtgagagtag aggcagacgg cgtcgggatc tcgtacgagg tgaccggaca gggacggccg 60
gtgatcctgc tgcacggctt cccagactcg ggacggcttt ggcgcaacca ggtgccggct 120
ttggctgagg ccggcttcca ggtgatcgtc cctgacctgc gcgggtacgg gcagtccgat 180
aagccagagg ccgtcgatgc gtactccctt ccggccctgg ccggggacgt catggcggta 240
ctggctgatg cgggcgtcga tcgggcccac gtcgtgggcc acgactgggg tgcggcgctc 300
ggctgggtgc tggcctcgct cgtgcccgac cgggtcgatc acctcgccgt tctgtcggtc 360
ggccatcccg cgaccttccg caggacgctg gcacagaacg agaagtcctg gtacatgctt 420
ctcttccagt tcgcgggcat cgccgagcac tggctcagcg acaacgactg ggccaacttc 480
cgcgcctggg cgcggcaccc tgacaccgac gcagtcatca gcgacctcga ggcgaccaag 540
tccctgacgc ctgcgctgaa ctggtatcgc gccaatgtcc cgcccgagtc ctggaccgcg 600
cctccgctgg ctcttcctgc cgtgcccgcg cccgtgatgg ggatctggag caccggcgac 660
atagccctga ccgagaagca gatgacggac tcgcaggaga acgtcagcgg cccgtggcgg 720
tacgagcgga tcgatggccc tggccactgg atgcagctcg aggctccgga gacgatcagc 780
cgcctgctcc tcgactttct ccctgcctag 810
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:21 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:21の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:21は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Arg Val Glu Ala Asp Gly Val Gly Ile Ser Tyr Glu Val Thr Gly Gln Gly Arg Pro Val Ile Leu Leu His Gly Phe Pro Asp Ser Gly Arg Leu Trp Arg Asn Gln Val Pro Ala Leu Ala Glu Ala Gly Phe Gln Val Ile Val Pro Asp Leu Arg Gly Tyr Gly Gln Ser Asp Lys Pro Glu Ala Val Asp Ala Tyr Ser Leu Pro Ala Leu Ala Gly Asp Val Met Ala Val Leu Ala Asp Ala Gly Val Asp Arg Ala His Val Val Gly His Asp Trp Gly Ala Ala Leu Gly Trp Val Leu Ala Ser Leu Val Pro Asp Arg Val Asp His Leu Ala Val Leu Ser Val Gly His Pro Ala Thr Phe Arg Arg Thr Leu Ala Gln Asn Glu Lys Ser Trp Tyr Met Leu Leu Phe Gln Phe Ala Gly Ile Ala Glu His Trp Leu Ser Asp Asn Asp Trp Ala Asn Phe Arg Ala Trp Ala Arg His Pro Asp Thr Asp Ala Val Ile Ser Asp Leu Glu Ala Thr Lys Ser Leu Thr Pro Ala Leu Asn Trp Tyr Arg Ala Asn Val Pro Pro Glu Ser Trp Thr Ala Pro Pro Leu Ala Leu Pro Ala Val Pro Ala Pro Val Met Gly Ile Trp Ser Thr Gly Asp Ile Ala Leu Thr Glu Lys Gln Met Thr Asp Ser Gln Glu Asn Val Ser Gly Pro Trp Arg Tyr Glu Arg Ile Asp Gly Pro Gly His Trp Met Gln Leu Glu Ala Pro Glu Thr Ile Ser Arg Leu Leu Leu Asp Phe Leu Pro Ala (SEQ ID NO:22)
SEQ ID NO:23 の配列は、以下の通りである:
atgaccccga ccgttgcgac aaaaaccagc gaccagcaga cagcggagaa gacagcgatt 60
cggccgtttc gcatcaacgt tcccgacgcg gaactgaccg acctgcgcag gcgcgtcagc 120
gcgacgaggt ggcccgaacg cgagacggtt ccggatcaaa cgcagggcgt gcagctcgcg 180
acggttcaac agcttgcgcg ttattgggcg accgagtacg actggcgtaa gtgcgaggcg 240
aggctgaatg ccctgccgca gttcatcacg gagatcgatg ggctggatat ccacttcatt 300
cacgtgcgct cgaagcacga tcgcgcgttg ccgctcatcg tcacgcacgg atggcctggc 360
tccatcgtcg agcagctgaa gatcatcgat ccgctcacca atcccacggc ccatggcggc 420
accgcgtccg acgccttcga cgtcgtgatc ccgtcgatgc ccggctacgg gtgttcaggc 480
cggccgtcga ccaccggctg ggacgtcgca cacatcgcgc gcgcgtgggt ggtgctcatg 540
aaacgcctcg gctactcgaa gttcgcggcg cagggtggcg attggggcgc gattgtggtc 600
gatcagatgg gcgtccaggc ggctccggaa ttgatcggca ttcacaccaa catgcctggt 660
atctttcccg cggacatcga tcaggcggcg tttgccggga agccggcgcc atcgggtctg 720
tcagccgacg agaaagttgc gtacgagcgc ttgctgttcg tgtatcaaaa gggaatcggg 780
tacggatatc agatgggact gcgaccgcag acgctgtacg gaatcgccga ttcacccgtc 840
ggcctggcgg cgtattttct cgatcacgac gcgcgcagtc tcgatctgat ctcgcgcgtc 900
ttcgcgggag cgtccgaggg cctctcacgc gatgacgtcc tcgacaacgt cacgatcgcc 960
tggttgacga acacgggggt gtccggcggc cgtctctact gggagaacta tggcaagctc 1020
ggattcttca atgtcaaagg cgtatcgatc ccggtggccg tgagcgtgtt ccccgacgag 1080
ctctatccag cgccgcggag ctggacggag aaggcgtatc cgaaactgat ccacttcaac 1140
aaggtcgaca agggcggaca cttcgcggcc ttcgagcagc cgaagctctt gtccgacgag 1200
attcgcacgg gtctgaagtc tctgcgcacc tga 1233
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:23 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:23の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:23は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Thr Pro Thr Val Ala Thr Lys Thr Ser Asp Gln Gln Thr Ala Glu Lys Thr Ala Ile Arg Pro Phe Arg Ile Asn Val Pro Asp Ala Glu Leu Thr Asp Leu Arg Arg Arg Val Ser Ala Thr Arg Trp Pro Glu Arg Glu Thr Val Pro Asp Gln Thr Gln Gly Val Gln Leu Ala Thr Val Gln Gln Leu Ala Arg Tyr Trp Ala Thr Glu Tyr Asp Trp Arg Lys Cys Glu Ala Arg Leu Asn Ala Leu Pro Gln Phe Ile Thr Glu Ile Asp Gly Leu Asp Ile His Phe Ile His Val Arg Ser Lys His Asp Arg Ala Leu Pro Leu Ile Val Thr His Gly Trp Pro Gly Ser Ile Val Glu Gln Leu Lys Ile Ile Asp Pro Leu Thr Asn Pro Thr Ala His Gly Gly Thr Ala Ser Asp Ala Phe Asp Val Val Ile Pro Ser Met Pro Gly Tyr Gly Cys Ser Gly Arg Pro Ser Thr Thr Gly Trp Asp Val Ala His Ile Ala Arg Ala Trp Val Val Leu Met Lys Arg Leu Gly Tyr Ser Lys Phe Ala Ala Gln Gly Gly Asp Trp Gly Ala Ile Val Val Asp Gln Met Gly Val Gln Ala Ala Pro Glu Leu Ile Gly Ile His Thr Asn Met Pro Gly Ile Phe Pro Ala Asp Ile Asp Gln Ala Ala Phe Ala Gly Lys Pro Ala Pro Ser Gly Leu Ser Ala Asp Glu Lys Val Ala Tyr Glu Arg Leu Leu Phe Val Tyr Gln Lys Gly Ile Gly Tyr Gly Tyr Gln Met Gly Leu Arg Pro Gln Thr Leu Tyr Gly Ile Ala Asp Ser Pro Val Gly Leu Ala Ala Tyr Phe Leu Asp His Asp Ala Arg Ser Leu Asp Leu Ile Ser Arg Val Phe Ala Gly Ala Ser Glu Gly Leu Ser Arg Asp Asp Val Leu Asp Asn Val Thr Ile Ala Trp Leu Thr Asn Thr Gly Val Ser Gly Gly Arg Leu Tyr Trp Glu Asn Tyr Gly Lys Leu Gly Phe Phe Asn Val Lys Gly Val Ser Ile Pro Val Ala Val Ser Val Phe Pro Asp Glu Leu Tyr Pro Ala Pro Arg Ser Trp Thr Glu Lys Ala Tyr Pro Lys Leu Ile His Phe Asn Lys Val Asp Lys Gly Gly His Phe Ala Ala Phe Glu Gln Pro Lys Leu Leu Ser Asp Glu Ile Arg Thr Gly Leu Lys Ser Leu Arg Thr (SEQ ID NO:24)
SEQ ID NO:25 の配列は、以下の通りである:
atgtccgaac cctggaagca tcacgccaaa gttgtcaacg gctttcgtat gcactatgtc 60
attgccggtt ccggctaccc actcgtattt ctgcatggct ggccccagag ttggtatgag 120
tggcgaaaga tcattccggc actcgctgag aagttcacgg taattgcccc ggacctacgc 180
ggattgggag attctgaacg tcctctcaca gggtatgata aacgtaccct ggcctcagat 240
gtgtacgagt tggtgaaatc cctgggcttc agcaaaattg ggctcactgg ccatgactgg 300
ggtggtgccg tagcgttcta ctttgcttac gatcatccag agatggtcga acgcttgctg 360
attctcgaca tggtgccagg ttacgggcgc aaaggtgggt caatggacct tcgccaagca 420
cagcgctatt ggcacgcgtt ctttcacggt ggcatgccag acttagctga aaagctggtc 480
agcgccaacg tcgaagccta cttaagccat ttctacactt cgaccacgta caactacagt 540
ccaaatgtgt tcagtgcaga agatatagcc gaatacgtgc gcgtatattc cgctccaggg 600
gcgatccgtg ccgggtttca atactatcgt gctgcgttgc aagaagacct tgacaacctc 660
agcagctgca cagaaaaact gaaaatgcct gtgctcgcat ggggaggcga agcattcatg 720
ggcaacgttg taccggtgtg gcagacggtc gccgagaacg tacaaggagg cgagctcaag 780
cagtgtggcc acttcatcgc ggaggagaaa cctgagttcg ccactcaaca agcgctggaa 840
tttttcgcgc cgctccgggg agcaaagtag 870
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:25 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:25の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:25は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Ser Glu Pro Trp Lys His His Ala Lys Val Val Asn Gly Phe Arg Met His Tyr Val Ile Ala Gly Ser Gly Tyr Pro Leu Val Phe Leu His Gly Trp Pro Gln Ser Trp Tyr Glu Trp Arg Lys Ile Ile Pro Ala Leu Ala Glu Lys Phe Thr Val Ile Ala Pro Asp Leu Arg Gly Leu Gly Asp Ser Glu Arg Pro Leu Thr Gly Tyr Asp Lys Arg Thr Leu Ala Ser Asp Val Tyr Glu Leu Val Lys Ser Leu Gly Phe Ser Lys Ile Gly Leu Thr Gly His Asp Trp Gly Gly Ala Val Ala Phe Tyr Phe Ala Tyr Asp His Pro Glu Met Val Glu Arg Leu Leu Ile Leu Asp Met Val Pro Gly Tyr Gly Arg Lys Gly Gly Ser Met Asp Leu Arg Gln Ala Gln Arg Tyr Trp His Ala Phe Phe His Gly Gly Met Pro Asp Leu Ala Glu Lys Leu Val Ser Ala Asn Val Glu Ala Tyr Leu Ser His Phe Tyr Thr Ser Thr Thr Tyr Asn Tyr Ser Pro Asn Val Phe Ser Ala Glu Asp Ile Ala Glu Tyr Val Arg Val Tyr Ser Ala Pro Gly Ala Ile Arg Ala Gly Phe Gln Tyr Tyr Arg Ala Ala Leu Gln Glu Asp Leu Asp Asn Leu Ser Ser Cys Thr Glu Lys Leu Lys Met Pro Val Leu Ala Trp Gly Gly Glu Ala Phe Met Gly Asn Val Val Pro Val Trp Gln Thr Val Ala Glu Asn Val Gln Gly Gly Glu Leu Lys Gln Cys Gly His Phe Ile Ala Glu Glu Lys Pro Glu Phe Ala Thr Gln Gln Ala Leu Glu Phe Phe Ala Pro Leu Arg Gly Ala Lys (SEQ ID NO:26)
SEQ ID NO:27 の配列は、以下の通りである:
atgacacgcg actcactcca actcgccgcc gtcgcgttgg ccatggtgct cgccggcgcc 60
ttcgcgattc ccgggtgggc gcaaaccacc gtcggcagcg atgcctcgat ccgtcccttc 120
aagatccaag tgccgcaagc ctcgctcgac gacctgcgcc ggcgtattgc ggcaacgcgc 180
tggcccgaca aggagaccgt cgacaacgca tcccagggcg cgcagcttgc gcagatgcag 240
gagctcgtga ggtactgggg cacgagctac gactggcgca aggccgaggc gaagctcaac 300
gcgttgccgc aattcacgac caacatcgac ggcgtcgaca ttcatttcat ccacgtgcgc 360
tcgcgtcatc ccaatgcgct gcccgtcatc attacgcacg gctggcccgg atcggtgatc 420
gagcagctca agctcatcga tccgctcacg gatccgaccg cgcacggcgg cagcgccgac 480
gacgcgttcg acgtcgtcat tccgtcggtg ccgggctacg ggttttccgg caagccgacc 540
ggcaccgggt gggatccgga tcgcatcgcg cgcgcgtggg cggagctcat gaaacgcctc 600
ggctacacac gttatgtcgc gcaaggcggc gactggggct cgccgatctc gagcgcgatg 660
gcgcggcagg gagcgccggg gttgctcggt attcacatca acctgcctgc gacggtgccg 720
ccggaagcag ccgccgcgct cgggggtggc ccgctgccgg cagggctttc cgacaaggaa 780
cgcgccgcga tcgacacgct catggcttat gccaaggccg gcaacgcctc gtacttcacg 840
atgttgacgg cgcgcccgca aaccgtcggt tacggcgcga acgactcgcc gacgggcctt 900
gcggcctgga tcctcgtgca tccgggtttc aggcaatggt cgtacggcgt cgatccgacg 960
gagtcgccga gcaaggacga cgtgctcgac gacatcacgc tgtattggct caccgggacc 1020
gcgacctcgg ccggccggct gtactgggag aacggcgcgc gcggcagcgt catcgtcgcc 1080
gccgcgcaga agaccggcga gatctcgctt ccggtcgcga tcacggtgtt tcccgacgac 1140
gtctatcgcg cgccggagac ctgggcgcgg cgcgcgtacc gcaacctcgt ctacttccac 1200
gaagtggaca agggcggaca tttcgcagcg tgggaacagc ccgagctgtt cagcgccgag 1260
ctgcgcgctg cgttcaggcc gctgcgcgag gcgcactga 1299
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:27 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:27の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:27は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Thr Arg Asp Ser Leu Gln Leu Ala Ala Val Ala Leu Ala Met Val Leu Ala Gly Ala Phe Ala Ile Pro Gly Trp Ala Gln Thr Thr Val Gly Ser Asp Ala Ser Ile Arg Pro Phe Lys Ile Gln Val Pro Gln Ala Ser Leu Asp Asp Leu Arg Arg Arg Ile Ala Ala Thr Arg Trp Pro Asp Lys Glu Thr Val Asp Asn Ala Ser Gln Gly Ala Gln Leu Ala Gln Met Gln Glu Leu Val Arg Tyr Trp Gly Thr Ser Tyr Asp Trp Arg Lys Ala Glu Ala Lys Leu Asn Ala Leu Pro Gln Phe Thr Thr Asn Ile Asp Gly Val Asp Ile His Phe Ile His Val Arg Ser Arg His Pro Asn Ala Leu Pro Val Ile Ile Thr His Gly Trp Pro Gly Ser Val Ile Glu Gln Leu Lys Leu Ile Asp Pro Leu Thr Asp Pro Thr Ala His Gly Gly Ser Ala Asp Asp Ala Phe Asp Val Val Ile Pro Ser Val Pro Gly Tyr Gly Phe Ser Gly Lys Pro Thr Gly Thr Gly Trp Asp Pro Asp Arg Ile Ala Arg Ala Trp Ala Glu Leu Met Lys Arg Leu Gly Tyr Thr Arg Tyr Val Ala Gln Gly Gly Asp Trp Gly Ser Pro Ile Ser Ser Ala Met Ala Arg Gln Gly Ala Pro Gly Leu Leu Gly Ile His Ile Asn Leu Pro Ala Thr Val Pro Pro Glu Ala Ala Ala Ala Leu Gly Gly Gly Pro Leu Pro Ala Gly Leu Ser Asp Lys Glu Arg Ala Ala Ile Asp Thr Leu Met Ala Tyr Ala Lys Ala Gly Asn Ala Ser Tyr Phe Thr Met Leu Thr Ala Arg Pro Gln Thr Val Gly Tyr Gly Ala Asn Asp Ser Pro Thr Gly Leu Ala Ala Trp Ile Leu Val His Pro Gly Phe Arg Gln Trp Ser Tyr Gly Val Asp Pro Thr Glu Ser Pro Ser Lys Asp Asp Val Leu Asp Asp Ile Thr Leu Tyr Trp Leu Thr Gly Thr Ala Thr Ser Ala Gly Arg Leu Tyr Trp Glu Asn Gly Ala Arg Gly Ser Val Ile Val Ala Ala Ala Gln Lys Thr Gly Glu Ile Ser Leu Pro Val Ala Ile Thr Val Phe Pro Asp Asp Val Tyr Arg Ala Pro Glu Thr Trp Ala Arg Arg Ala Tyr Arg Asn Leu Val Tyr Phe His Glu Val Asp Lys Gly Gly His Phe Ala Ala Trp Glu Gln Pro Glu Leu Phe Ser Ala Glu Leu Arg Ala Ala Phe Arg Pro Leu Arg Glu Ala His (SEQ ID NO:28)
SEQ ID NO:29 の配列は、以下の通りである:
atgcatgaga taaagcatcg cgttgtcgaa acgaatggca tccgcatgca cgtcgctgag 60
tgcggggtgg gtccgcttgt gctcctgtgt cacgggtttc ccgagtgttg gtattcgtgg 120
cgccatcagt tgccggccct cgcggaagct ggattccacg tcgtcgcgcc tgacatgcga 180
ggctacggcg agacagaccg gccacaggaa atcgaggagt acacgctcct gcatttagtt 240
ggtgacatga taggtctgct cgacgttttg ggtgcagaaa gcgcggtgat cgccggccac 300
gattggggtg ccccggtggc gtggcattct gcgcttctac gcccagatcg gttccgcgcc 360
gtcatcggct tgagcgtacc gttcaggccg agactccccg tgcgcccgac tagcgtcatg 420
cctcagaccg acgacgcgct cttctaccag ctttacttcc aaacttcagg catcgccgag 480
gcggagttcg agcgcgacgt ccggctgagc atccgcagcc tcctctattc ggcttcgggc 540
gatgcgccgc gtcgcgataa caccggaatg cctggtggcg aagtcggaat ggtgccacgc 600
caaggtggtt tcctctcgcg cctgataaat cccgcatcgc taccccactg gctcaccgac 660
gcggacgtag acttctacgt gaaggagttc acgcgcacag gatttcgcgg cggtctgaac 720
tggtaccgca acatcgaccg caattgggag ctcttggcgc ccttcactgc ggcgcgtgtg 780
tccgtccccg cactctttgt cgccggcgac cgcgatctcg tagtcgcctt tcgtgggatg 840
gaccaactca tccccaatct ggcgaagttt gtcccgcagc tccttggcac cctcatgctc 900
ccaggctgcg gccactggac ccaacaggaa tgtccgcgcg aggtcaatga cgccatgctc 960
gatttccttc gtcggctgta g 981
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:29 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:29の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:29は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met His Glu Ile Lys His Arg Val Val Glu Thr Asn Gly Ile Arg Met His Val Ala Glu Cys Gly Val Gly Pro Leu Val Leu Leu Cys His Gly Phe Pro Glu Cys Trp Tyr Ser Trp Arg His Gln Leu Pro Ala Leu Ala Glu Ala Gly Phe His Val Val Ala Pro Asp Met Arg Gly Tyr Gly Glu Thr Asp Arg Pro Gln Glu Ile Glu Glu Tyr Thr Leu Leu His Leu Val Gly Asp Met Ile Gly Leu Leu Asp Val Leu Gly Ala Glu Ser Ala Val Ile Ala Gly His Asp Trp Gly Ala Pro Val Ala Trp His Ser Ala Leu Leu Arg Pro Asp Arg Phe Arg Ala Val Ile Gly Leu Ser Val Pro Phe Arg Pro Arg Leu Pro Val Arg Pro Thr Ser Val Met Pro Gln Thr Asp Asp Ala Leu Phe Tyr Gln Leu Tyr Phe Gln Thr Ser Gly Ile Ala Glu Ala Glu Phe Glu Arg Asp Val Arg Leu Ser Ile Arg Ser Leu Leu Tyr Ser Ala Ser Gly Asp Ala Pro Arg Arg Asp Asn Thr Gly Met Pro Gly Gly Glu Val Gly Met Val Pro Arg Gln Gly Gly Phe Leu Ser Arg Leu Ile Asn Pro Ala Ser Leu Pro His Trp Leu Thr Asp Ala Asp Val Asp Phe Tyr Val Lys Glu Phe Thr Arg Thr Gly Phe Arg Gly Gly Leu Asn Trp Tyr Arg Asn Ile Asp Arg Asn Trp Glu Leu Leu Ala Pro Phe Thr Ala Ala Arg Val Ser Val Pro Ala Leu Phe Val Ala Gly Asp Arg Asp Leu Val Val Ala Phe Arg Gly Met Asp Gln Leu Ile Pro Asn Leu Ala Lys Phe Val Pro Gln Leu Leu Gly Thr Leu Met Leu Pro Gly Cys Gly His Trp Thr Gln Gln Glu Cys Pro Arg Glu Val Asn Asp Ala Met Leu Asp Phe Leu Arg Arg Leu (SEQ ID NO:30)
SEQ ID NO:31 の配列は、以下の通りである:
atgaagcgta tggttctaaa aacagcaatc gccctgcttg cgtcggatgc agccgagggt 60
ggcgagttcg agtcgcgggt gacgcatggt tacgccgatt cttcgggggt aaaaatccac 120
tatgccagca tgggcaaggg tccactggta gtgatggtcc acggtttccc cgatttctgg 180
tacacctggc gggcacaaat ggaagcactt tccgattcgt tccaatgtgt tgccatcgac 240
caacgcggat acaatttgag cgacaagccc atcggcgtcg agaactacgg cgtccgcctg 300
ttggtcggag acgtttcggc ggtgataaaa aagctgggca aagaaaaggc gatcctggtt 360
ggacatgact ggggcgggct ggttgcctgg caattcgcgc tcacccaacc gcaaatgacc 420
gagcggctca tcattctgaa tttgccgcat cctcggggcc tgctgcgcga gttggcccag 480
aatccgcaac agcagaagaa cagccagtat gcacgggact ttcagcaacc cgaggccgcc 540
tcgaaattga cggccgagca gcttgccttc tgggtgaaag atgcggaggc ccggaccaag 600
tacatcgaag cgttcaaacg ctccgatttt gaggcgatgc tcaactatta caagcgcaac 660
tacccgcgcg agccttacac cgaggatact tcgccagtgg taaaggtgca ggtgcctgtt 720
cttatgattc atgggttagg cgacacggct ttgctgcccg gcgcgctcaa caacacgtgg 780
gattggttgg agaaagattt gacgctggtc acgattcctg gcgccggcca cttcgttcaa 840
caggacgccg ctgaattggt gtcgcgctcg atgagagcat ggttgctgcg ctga 894
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:31 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:31の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:31は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Lys Arg Met Val Leu Lys Thr Ala Ile Ala Leu Leu Ala Ser Asp Ala Ala Glu Gly Gly Glu Phe Glu Ser Arg Val Thr His Gly Tyr Ala Asp Ser Ser Gly Val Lys Ile His Tyr Ala Ser Met Gly Lys Gly Pro Leu Val Val Met Val His Gly Phe Pro Asp Phe Trp Tyr Thr Trp Arg Ala Gln Met Glu Ala Leu Ser Asp Ser Phe Gln Cys Val Ala Ile Asp Gln Arg Gly Tyr Asn Leu Ser Asp Lys Pro Ile Gly Val Glu Asn Tyr Gly Val Arg Leu Leu Val Gly Asp Val Ser Ala Val Ile Lys Lys Leu Gly Lys Glu Lys Ala Ile Leu Val Gly His Asp Trp Gly Gly Leu Val Ala Trp Gln Phe Ala Leu Thr Gln Pro Gln Met Thr Glu Arg Leu Ile Ile Leu Asn Leu Pro His Pro Arg Gly Leu Leu Arg Glu Leu Ala Gln Asn Pro Gln Gln Gln Lys Asn Ser Gln Tyr Ala Arg Asp Phe Gln Gln Pro Glu Ala Ala Ser Lys Leu Thr Ala Glu Gln Leu Ala Phe Trp Val Lys Asp Ala Glu Ala Arg Thr Lys Tyr Ile Glu Ala Phe Lys Arg Ser Asp Phe Glu Ala Met Leu Asn Tyr Tyr Lys Arg Asn Tyr Pro Arg Glu Pro Tyr Thr Glu Asp Thr Ser Pro Val Val Lys Val Gln Val Pro Val Leu Met Ile His Gly Leu Gly Asp Thr Ala Leu Leu Pro Gly Ala Leu Asn Asn Thr Trp Asp Trp Leu Glu Lys Asp Leu Thr Leu Val Thr Ile Pro Gly Ala Gly His Phe Val Gln Gln Asp Ala Ala Glu Leu Val Ser Arg Ser Met Arg Ala Trp Leu Leu Arg (SEQ ID NO:32)
SEQ ID NO:33 の配列は、以下の通りである:
atgcagctcg aaaaagcgca gtacatgccc gccttagcgt catcgcacac ttggcgcagc 60
tttcttcgct acataacagt cgcgtgcttt ttgggcattt tcctgctcgg cgctcagagc 120
tacgcccaga ccggtaggac cgccatcgcg gaggcctccg tcagcagctc gcttcctgcg 180
aagccgcctg cagcgaccga agataaggcg atccgtcctt tccgcgtcca cgtcccacaa 240
gaggcgctcg acgacctcag ccgtcgcctc gcggcgacgc gcttgcctga ccaggagacc 300
gtcaacgatc gatcgcaggg caatcagttg gcaacgatga aggaactcgt gcggtattgg 360
cagacaggct acgactggcg caaggcggag cagaaactga acgcattgcc gcagtttgtt 420
acgacgatag acggcctaga catccatttc atccacgtcc gctcgaaaca tcccaacgcg 480
atgccactca ttatcacgca cggctggcct ggatcgatat ttgaattact aaaggttatc 540
ggcccgctta ccgatccgac ggcgttcggc agcggcgcgg aagatgcctt cgacgtcgtg 600
atcccgtcga tgcctggcta tggcttctcc ggcaagccga cggacgccgg ttgggacccc 660
gaacacatcg cgcgagtctg ggcggagctg atgaagcgcc tcggatacac ccgctacgtc 720
gcccagggcg gcgactgggg ctcccccgtc tccagcgcga tggcgcgcca ggcgccggcg 780
ggactgctcg gcatccacgt caacttgccg gcggctatac cgcccgacgt gggcagggcg 840
ctcaacgccg gcgggcccgc gccggcggga ctctccgaga aggagcgcgc ggcgtttgac 900
gcgctcgtca cgttcaacac gaagaacagg gcctactcgg tgatgatggc cacgcggccg 960
cagacgatag gctacgcctt gacggattct ccggcggggc ttgcggcctg gatatatgac 1020
tacaacaacg gcgagcccga gcgctcactg accaaagacg agatgctgga cgacatcacg 1080
ctgtactggc tgacgaacag cgcgacctcg gcggcgcggc tgtactggga gaacagcgga 1140
cgaagccttc tttctgtggc cgcgcagaag accgccgaga tctcgctccc agtggccatc 1200
acggtatttc cgggagagat ctatcgagcc ccggagacgt gggcccggct cgcctatcgc 1260
aacctgatct actttcacga ggtcgacagg ggcggacact tcgcggcctg ggaagagccg 1320
gagcttttct ccgccgagtt gcgcgccgcc ttcagatcac ttcagaaaca gcaatga 1377
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:33 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:33の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:33は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Gln Leu Glu Lys Ala Gln Tyr Met Pro Ala Leu Ala Ser Ser His Thr Trp Arg Ser Phe Leu Arg Tyr Ile Thr Val Ala Cys Phe Leu Gly Ile Phe Leu Leu Gly Ala Gln Ser Tyr Ala Gln Thr Gly Arg Thr Ala Ile Ala Glu Ala Ser Val Ser Ser Ser Leu Pro Ala Lys Pro Pro Ala Ala Thr Glu Asp Lys Ala Ile Arg Pro Phe Arg Val His Val Pro Gln Glu Ala Leu Asp Asp Leu Ser Arg Arg Leu Ala Ala Thr Arg Leu Pro Asp Gln Glu Thr Val Asn Asp Arg Ser Gln Gly Asn Gln Leu Ala Thr Met Lys Glu Leu Val Arg Tyr Trp Gln Thr Gly Tyr Asp Trp Arg Lys Ala Glu Gln Lys Leu Asn Ala Leu Pro Gln Phe Val Thr Thr Ile Asp Gly Leu Asp Ile His Phe Ile His Val Arg Ser Lys His Pro Asn Ala Met Pro Leu Ile Ile Thr His Gly Trp Pro Gly Ser Ile Phe Glu Leu Leu Lys Val Ile Gly Pro Leu Thr Asp Pro Thr Ala Phe Gly Ser Gly Ala Glu Asp Ala Phe Asp Val Val Ile Pro Ser Met Pro Gly Tyr Gly Phe Ser Gly Lys Pro Thr Asp Ala Gly Trp Asp Pro Glu His Ile Ala Arg Val Trp Ala Glu Leu Met Lys Arg Leu Gly Tyr Thr Arg Tyr Val Ala Gln Gly Gly Asp Trp Gly Ser Pro Val Ser Ser Ala Met Ala Arg Gln Ala Pro Ala Gly Leu Leu Gly Ile His Val Asn Leu Pro Ala Ala Ile Pro Pro Asp Val Gly Arg Ala Leu Asn Ala Gly Gly Pro Ala Pro Ala Gly Leu Ser Glu Lys Glu Arg Ala Ala Phe Asp Ala Leu Val Thr Phe Asn Thr Lys Asn Arg Ala Tyr Ser Val Met Met Ala Thr Arg Pro Gln Thr Ile Gly Tyr Ala Leu Thr Asp Ser Pro Ala Gly Leu Ala Ala Trp Ile Tyr Asp Tyr Asn Asn Gly Glu Pro Glu Arg Ser Leu Thr Lys Asp Glu Met Leu Asp Asp Ile Thr Leu Tyr Trp Leu Thr Asn Ser Ala Thr Ser Ala Ala Arg Leu Tyr Trp Glu Asn Ser Gly Arg Ser Leu Leu Ser Val Ala Ala Gln Lys Thr Ala Glu Ile Ser Leu Pro Val Ala Ile Thr Val Phe Pro Gly Glu Ile Tyr Arg Ala Pro Glu Thr Trp Ala Arg Leu Ala Tyr Arg Asn Leu Ile Tyr Phe His Glu Val Asp Arg Gly Gly His Phe Ala Ala Trp Glu Glu Pro Glu Leu Phe Ser Ala Glu Leu Arg Ala Ala Phe Arg Ser Leu Gln Lys Gln Gln (SEQ ID NO:34)
SEQ ID NO:35 の配列は、以下の通りである:
atgaacttca ataccgtcga ggtcacaggc cttaagatct tctaccgcga ggccgggaac 60
ccgtcaaagc cggccatcgt cctgctgcac gggttccctt cgtcctcgta ctcattccac 120
gatctcattc cgctcctgtc ggatcgtttt catgtcattg cgccggacta ccccggcatg 180
gggtacagcg aagcgccacc cacgggcgca atgcgcccga ctttcgacga tatggtgaag 240
gccatggaca catttatcgc ccaatgtgcc cctgggccgg tcatcttgta catgcatgac 300
atcggcggcc ccatcggctt gcgaatcgcg gcggcacacc cggagaggat cgcgggcctg 360
atctttcaga acttcacgat ttcgatggag ggttggaacc cggagcgtct caaggtctac 420
gagcggcttg gcggtccgga aaccccggag aatctggccg aaaccgagca attcgcaacc 480
gtagaacgca gtgcgtttct tcataagagg ggcgcgcatc ggcccgaggc cctgaatccg 540
gacagttggg cgattgatgc ctatgccttc tcgatcccgg ccagccgcgc ctttatgtcg 600
agcttgttta tgaatgtcac cagcaacatt ccgcactatc cggaatggca ggcatatctg 660
aaagaccggc agccgagatc gctgatcgtg tgggggcaaa atgacccggt tttctcgccg 720
gcagctccgg aaaccgtcaa gaggctcttg ccggcggcga gggttcattc tttcaacggc 780
ggacacttcg tgctcgacga atacgccgaa ccgatcgccg cggcgatcat cgagacgttt 840
gccggagaca agaaatga 858
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:35 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:35の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:35は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Asn Phe Asn Thr Val Glu Val Thr Gly Leu Lys Ile Phe Tyr Arg Glu Ala Gly Asn Pro Ser Lys Pro Ala Ile Val Leu Leu His Gly Phe Pro Ser Ser Ser Tyr Ser Phe His Asp Leu Ile Pro Leu Leu Ser Asp Arg Phe His Val Ile Ala Pro Asp Tyr Pro Gly Met Gly Tyr Ser Glu Ala Pro Pro Thr Gly Ala Met Arg Pro Thr Phe Asp Asp Met Val Lys Ala Met Asp Thr Phe Ile Ala Gln Cys Ala Pro Gly Pro Val Ile Leu Tyr Met His Asp Ile Gly Gly Pro Ile Gly Leu Arg Ile Ala Ala Ala His Pro Glu Arg Ile Ala Gly Leu Ile Phe Gln Asn Phe Thr Ile Ser Met Glu Gly Trp Asn Pro Glu Arg Leu Lys Val Tyr Glu Arg Leu Gly Gly Pro Glu Thr Pro Glu Asn Leu Ala Glu Thr Glu Gln Phe Ala Thr Val Glu Arg Ser Ala Phe Leu His Lys Arg Gly Ala His Arg Pro Glu Ala Leu Asn Pro Asp Ser Trp Ala Ile Asp Ala Tyr Ala Phe Ser Ile Pro Ala Ser Arg Ala Phe Met Ser Ser Leu Phe Met Asn Val Thr Ser Asn Ile Pro His Tyr Pro Glu Trp Gln Ala Tyr Leu Lys Asp Arg Gln Pro Arg Ser Leu Ile Val Trp Gly Gln Asn Asp Pro Val Phe Ser Pro Ala Ala Pro Glu Thr Val Lys Arg Leu Leu Pro Ala Ala Arg Val His Ser Phe Asn Gly Gly His Phe Val Leu Asp Glu Tyr Ala Glu Pro Ile Ala Ala Ala Ile Ile Glu Thr Phe Ala Gly Asp Lys Lys (SEQ ID NO:26)
SEQ ID NO:37 の配列は、以下の通りである:
atgacccaga cgacaacccg ccctgccatc cgctccttcg aggtctcctt tcccgatgaa 60
gcactcgcgg acctccgccg gcgcttagca gcgacgcgct ggccggagaa agagaccgtc 120
gccgacaact cacaaggcgt cccgctggtc aacatgcagc agctggcccg ctactgggcg 180
gccgaatacg actggcgcaa gacggaggcg aagctcaacg ccttgcccca attcctgact 240
gaaatcgacg ggctgggcat tcacttcatt cacgtccgct cgcgccatga gaacgccctg 300
ccgatcatca tcacgcacgg ctggccgggc tcgattatcg agcagctcaa gatcatcgag 360
ccgctcacca acccgaccgc ctctggcggt agcgccgaag acgccttcca cgtggtcatc 420
ccttcgctgc ccggctatgg cttttccggc aagccggcgg cgccgggctg gaacccaatc 480
accatcgcaa ctgcctggac cacactgatg aaacgccttg gctactcccg cttcgtcgcc 540
cagggcggcg actggggcaa cgccgtatcg gagatcatgg ccttgcaggc tcctcccgaa 600
ctggtcggca tccacaccaa catggcggcc accgttccgg ccaacgtcgc gaaggcgctc 660
gcattccacg agggcccgcc ttccggcctt tcgcccgaag agtcctccgc ctggagccag 720
ctggactact tttacaagaa gggcctgggc tacgccctgg agatgaatac ccggccccag 780
accctgtacg ggctggcgga ttcgccggtt ggcctggccg cctggatgct cgaccacgac 840
attcgcagcc aggagctaat cgcccgcgtc tttgacggac agtcggaggg cctatctaaa 900
gaggacgtga tcgagaacgt caccctctac tggctgacga gcaccgcgat ttcctcggcg 960
cgcctctact gggataccgc tcaacttggc ggtggcgggt ttttcgacgt ccgaggtatc 1020
aagattccgg tcgccgtcag cgccttcccg gatgagatct acacgccgcc ccgcagttgg 1080
gccgaggcgg cctacccgaa gctcatccat tacaaccggc tcgacaaagg cggccacttc 1140
gccgcctggg aacaaccgca gctcttctcg tccgagctgc gcgcagcatt tagaactttg 1200
cgctag 1206
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:37 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:37の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:37は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Thr Gln Thr Thr Thr Arg Pro Ala Ile Arg Ser Phe Glu Val Ser Phe Pro Asp Glu Ala Leu Ala Asp Leu Arg Arg Arg Leu Ala Ala Thr Arg Trp Pro Glu Lys Glu Thr Val Ala Asp Asn Ser Gln Gly Val Pro Leu Val Asn Met Gln Gln Leu Ala Arg Tyr Trp Ala Ala Glu Tyr Asp Trp Arg Lys Thr Glu Ala Lys Leu Asn Ala Leu Pro Gln Phe Leu Thr Glu Ile Asp Gly Leu Gly Ile His Phe Ile His Val Arg Ser Arg His Glu Asn Ala Leu Pro Ile Ile Ile Thr His Gly Trp Pro Gly Ser Ile Ile Glu Gln Leu Lys Ile Ile Glu Pro Leu Thr Asn Pro Thr Ala Ser Gly Gly Ser Ala Glu Asp Ala Phe His Val Val Ile Pro Ser Leu Pro Gly Tyr Gly Phe Ser Gly Lys Pro Ala Ala Pro Gly Trp Asn Pro Ile Thr Ile Ala Thr Ala Trp Thr Thr Leu Met Lys Arg Leu Gly Tyr Ser Arg Phe Val Ala Gln Gly Gly Asp Trp Gly Asn Ala Val Ser Glu Ile Met Ala Leu Gln Ala Pro Pro Glu Leu Val Gly Ile His Thr Asn Met Ala Ala Thr Val Pro Ala Asn Val Ala Lys Ala Leu Ala Phe His Glu Gly Pro Pro Ser Gly Leu Ser Pro Glu Glu Ser Ser Ala Trp Ser Gln Leu Asp Tyr Phe Tyr Lys Lys Gly Leu Gly Tyr Ala Leu Glu Met Asn Thr Arg Pro Gln Thr Leu Tyr Gly Leu Ala Asp Ser Pro Val Gly Leu Ala Ala Trp Met Leu Asp His Asp Ile Arg Ser Gln Glu Leu Ile Ala Arg Val Phe Asp Gly Gln Ser Glu Gly Leu Ser Lys Glu Asp Val Ile Glu Asn Val Thr Leu Tyr Trp Leu Thr Ser Thr Ala Ile Ser Ser Ala Arg Leu Tyr Trp Asp Thr Ala Gln Leu Gly Gly Gly Gly Phe Phe Asp Val Arg Gly Ile Lys Ile Pro Val Ala Val Ser Ala Phe Pro Asp Glu Ile Tyr Thr Pro Pro Arg Ser Trp Ala Glu Ala Ala Tyr Pro Lys Leu Ile His Tyr Asn Arg Leu Asp Lys Gly Gly His Phe Ala Ala Trp Glu Gln Pro Gln Leu Phe Ser Ser Glu Leu Arg Ala Ala Phe Arg Thr Leu Arg (SEQ ID NO:38)
SEQ ID NO:39 の配列は、以下の通りである:
atgacctcag agaaactgca gtacccggcg agaactcaaa cgacccgcct tagcgccgcc 60
gcggcggccg ggcttgcctc gggacttctc gtcttctctt gcccgaatta cggccagacc 120
accaccgatc gtgggagcgc gatcgtcgcc caggcgtctg cgcagcgcgc ggcagcggaa 180
gatccatcga tccgcccctt caaggtgcaa ataccgcaag ccgcgctcga cgacctgcgc 240
cggcgcatca acgccacgcg ctggcccgac aaggagaccg tcgccgacga gtcgcagggt 300
gcgcagttgg cgaggctcca ggagctggtt cgctactggg gcagcggcta cgactggcgc 360
aagctggaag cgaagctgaa tgccctgccg caattcacga cgaccatcga cggtgtcgag 420
attcacttca tccacgtccg ctctcgtcac aagaatgcgc tcccggtgat cgtcacccac 480
gggtggccgg gatccgtcgt cgagcaactc aagatcatcg gcccgctcac ggatccaacc 540
gcccatggcg gcagcgccga ggatgctttc gacgtcgtga tcccgtccct gccaggttac 600
ggcttctccg gcaagccaac cggtaccggc tgggaccccg accgaatcgc gcgagcctgg 660
gcggagctga tgaagcgcct cgggtacacc cgctacgtcg cccagggcgg cgactggggt 720
gcccccatca cgagcgcgat ggcacgccag aaagcggcgg gattgcaggg tatccacgtc 780
aacctgcccg caacgctgcc gcccgaggtg actgcagcgc tcggcaccgg cgggcctgcg 840
ccggcgggac tctccgagaa ggaaagcgca gtgttcgagg cactgaagaa gtacggcatg 900
acggggaact cggcctactt cacgatgatg acggcgcggc cgcagacggt cggctatggc 960
gcgacggact caccggccgg cctcgcggca tggatcctcg tgcatccagg cttcgcccag 1020
tggagatacg gcgccgatcc aaagcagtcg ccgactaagg acgacgtgct cgacgacatc 1080
acgctgtact ggctgacgaa caccgcggcg tcggcggcgc ggctgtactg ggagaacggc 1140
gcacgaggca gcgtcattgc cgccgcgccg cagaaaacct ccgaaatctc gctgcccgtg 1200
gccattacgg ttttcccgga cgacgtctat cgagccccgg agtcatgggc ccggcgggca 1260
taccccaacc tgacctattt ccacgaggtc gacaagggcg gacatttcgc cgcgtgggag 1320
cagccggaac tcttcgcggc cgagctgcgc gccgcgttca agccacttcg gggggtgcaa 1380
tga 1383
よって、典型的な増幅用プライマー対は、SEQ ID NO:39 における、残基 1 から 21、及びSEQ ID NO:39の相補的核酸鎖中の最後の 21 残基である。
SEQ ID NO:39は、以下の配列を有するポリペプチドをコードする:
Met Thr Ser Glu Lys Leu Gln Tyr Pro Ala Arg Thr Gln Thr Thr Arg Leu Ser Ala Ala Ala Ala Ala Gly Leu Ala Ser Gly Leu Leu Val Phe Ser Cys Pro Asn Tyr Gly Gln Thr Thr Thr Asp Arg Gly Ser Ala Ile Val Ala Gln Ala Ser Ala Gln Arg Ala Ala Ala Glu Asp Pro Ser Ile Arg Pro Phe Lys Val Gln Ile Pro Gln Ala Ala Leu Asp Asp Leu Arg Arg Arg Ile Asn Ala Thr Arg Trp Pro Asp Lys Glu Thr Val Ala Asp Glu Ser Gln Gly Ala Gln Leu Ala Arg Leu Gln Glu Leu Val Arg Tyr Trp Gly Ser Gly Tyr Asp Trp Arg Lys Leu Glu Ala Lys Leu Asn Ala Leu Pro Gln Phe Thr Thr Thr Ile Asp Gly Val Glu Ile His Phe Ile His Val Arg Ser Arg His Lys Asn Ala Leu Pro Val Ile Val Thr His Gly Trp Pro Gly Ser Val Val Glu Gln Leu Lys Ile Ile Gly Pro Leu Thr Asp Pro Thr Ala His Gly Gly Ser Ala Glu Asp Ala Phe Asp Val Val Ile Pro Ser Leu Pro Gly Tyr Gly Phe Ser Gly Lys Pro Thr Gly Thr Gly Trp Asp Pro Asp Arg Ile Ala Arg Ala Trp Ala Glu Leu Met Lys Arg Leu Gly Tyr Thr Arg Tyr Val Ala Gln Gly Gly Asp Trp Gly Ala Pro Ile Thr Ser Ala Met Ala Arg Gln Lys Ala Ala Gly Leu Gln Gly Ile His Val Asn Leu Pro Ala Thr Leu Pro Pro Glu Val Thr Ala Ala Leu Gly Thr Gly Gly Pro Ala Pro Ala Gly Leu Ser Glu Lys Glu Ser Ala Val Phe Glu Ala Leu Lys Lys Tyr Gly Met Thr Gly Asn Ser Ala Tyr Phe Thr Met Met Thr Ala Arg Pro Gln Thr Val Gly Tyr Gly Ala Thr Asp Ser Pro Ala Gly Leu Ala Ala Trp Ile Leu Val His Pro Gly Phe Ala Gln Trp Arg Tyr Gly Ala Asp Pro Lys Gln Ser Pro Thr Lys Asp Asp Val Leu Asp Asp Ile Thr Leu Tyr Trp Leu Thr Asn Thr Ala Ala Ser Ala Ala Arg Leu Tyr Trp Glu Asn Gly Ala Arg Gly Ser Val Ile Ala Ala Ala Pro Gln Lys Thr Ser Glu Ile Ser Leu Pro Val Ala Ile Thr Val Phe Pro Asp Asp Val Tyr Arg Ala Pro Glu Ser Trp Ala Arg Arg Ala Tyr Pro Asn Leu Thr Tyr Phe His Glu Val Asp Lys Gly Gly His Phe Ala Ala Trp Glu Gln Pro Glu Leu Phe Ala Ala Glu Leu Arg Ala Ala Phe Lys Pro Leu Arg Gly Val Gln (SEQ ID NO:40)
配列同等性の度合い決定
本発明は、以下の配列に少なくとも99 %、98 %、97 %、96 %、95 %、90 %、85 %、75 %、70 %、65 %、60 %、55 %、あるいは50 %の配列同等性(相同性)を持つ核酸及びポリペプチドを提供する。その配列は、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、 SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:10、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:12、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:14、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:17、SEQ ID NO:18、SEQ ID NO:19、SEQ ID NO:20、SEQ ID NO:21、SEQ ID NO:22、SEQ ID NO:23、SEQ ID NO:24、SEQ ID NO:25、SEQ ID NO:26、SEQ ID NO:27、SEQ ID NO:28、SEQ ID NO:29、SEQ ID NO:30、SEQ ID NO:31、SEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33、SEQ ID NO:34、SEQ ID NO:35、SEQ ID NO:36、SEQ ID NO:37、SEQ ID NO:38、SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:40、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:42、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:44、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:46、SEQ ID NO:47、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:49、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:51、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:53、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:55、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:57、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:59、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:61、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:63、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:65、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:67、SEQ ID NO:68、SEQ ID NO:69、SEQ ID NO:70、SEQ ID NO:71、SEQ ID NO:72、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:74、SEQ ID NO:75、SEQ ID NO:76、SEQ ID NO:77、SEQ ID NO:78、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:80である。他の例として、配列同等性は、核酸あるいはポリペプチドの5、10、20、30、40、50、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000あるいはそれ以上の連続残基あるいは全長にわたり得る。
配列同等性(相同性)の度合いは、この中に述べられるように、 デフォルトのパラメーターを用いてBLAST 2.2.2. あるいは FASTA バージョン3.0t78のような如何なるコンピューター プログラム及び関連パラメーターを用いて決定できる。
相同的な配列は、その核酸配列中のチミンをウリジンに変えたRNA配列をも含む。相同配列は、ここに述べるどのような操作を用いて作製してもよく、また、シークエンシングのエラーによるものでもよい。この中に示すような核酸配列は、伝統的な単一文字形式(例えば、Stryer、Lubert、Biochemistry、3rd編集, W. H Freeman & Co., New York参照)、あるいは配列中のヌクレオチドの同等性を記録する他の如何なる形式によっても表されることができる。
この中で認められる種々の配列比較プログラムは、本発明の展望において使用される。タンパク及び/又は核酸の配列同等性(相同性)は、多様な配列比較アルゴリズム及び既に知られるプログラムのどれを用いて評価されてもよい。そのようなアルゴリズム及びプログラムは、以下のものには限定されない。
TBLASTN、BLASTP、FASTA、TFASTA、及び CLUSTALW (Pearson and Lipman, Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85(8):2444-2448, 1988; Altschul 他, J.Mol.Biol. 215(3):403-410, 1990; Thompson他, Nucleic Acids Res. 22(2):4673-4680, 1994; Higgins他, Methods Enzymol. 266:383-402, 1996; Altschul他, J.Mol.Biol. 215(3):403-410, 1990; Altschul他, Nature Genetics 3:266-272, 1993)
相同性又は同等性は、配列分析ソフトウエアー(例えば、Sequence Analysis Software Package of the Genetics Computer Group, University of Wisconsin Biotechnology Center, 1710 University Avenue, Madison, WI 53705)を利用して調べることができる。そのようなソフトウエアーは、種々の削除、置換及び他の修飾に対する相同性の度合いを帰属することにより類似した配列を一致させる。二種以上の核酸又はポリペプチド配列関して用いる用語「相同性」及び「同等性」とは、比較ウィンドウ上で最大の範囲、あるいは指定した領域で、二種以上の配列あるいはサブ配列を比較又は整列させた時に同等か又はある特定の割合で同じアミノ酸やヌクレオチドを持つ配列又はサブ配列を意味する。配列比較のためには、一つの配列が対照配列として働く。(典型的な配列としては、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:10、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:12、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:14、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:17、SEQ ID NO:18、SEQ ID NO:19、SEQ ID NO:20、SEQ ID NO:21、SEQ ID NO:22、SEQ ID NO:23、SEQ ID NO:24、SEQ ID NO:25、SEQ ID NO:26、SEQ ID NO:27、SEQ ID NO:28、SEQ ID NO:29、SEQ ID NO:30、SEQ ID NO:31、SEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33、SEQ ID NO:34、SEQ ID NO:35、SEQ ID NO:36、SEQ ID NO:37、SEQ ID NO:38、SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:40、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:42、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:44、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:46、SEQ ID NO:47、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:49、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:51、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:53、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:55、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:57、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:59、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:61、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:63、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:65、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:67、SEQ ID NO:68、SEQ ID NO:69、SEQ ID NO:70、SEQ ID NO:71、SEQ ID NO:72、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:74、SEQ ID NO:75、SEQ ID NO:76、SEQ ID NO:77、SEQ ID NO:78、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:80である。) 配列比較アルゴリズムを用いた場合、被験及び対照配列がコンピューターにインプットされ、もし必要ならば、サブ配列が指名され、配列アルゴリズムプログラムのパラメーターが指定される。デフォルトプログラムのパラメーターが使われるが、異なるパラメーターも指定できる。そして、配列比較アルゴリズムは、対照配列に関連した被験配列の配列同等性パーセンタイルをプログラムパラメーターを基に算出する。
ここで用いられる「比較ウィンドウ」とは、如何なる近接残基数のセグメントに対する対照をも含む。例えば、本発明の異なる例として、以下の典型的な配列、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:10、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:12、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:14、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:17、SEQ ID NO:18、SEQ ID NO:19、SEQ ID NO:20、SEQ ID NO:21、SEQ ID NO:22、SEQ ID NO:23、SEQ ID NO:24、SEQ ID NO:25、SEQ ID NO:26、SEQ ID NO:27、SEQ ID NO:28、SEQ ID NO:29、SEQ ID NO:30、SEQ ID NO:31、SEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33、SEQ ID NO:34、SEQ ID NO:35、SEQ ID NO:36、SEQ ID NO:37、SEQ ID NO:38、SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:40、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:42、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:44、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:46、SEQ ID NO:47、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:49、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:51、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:53、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:55、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:57、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:59、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:61、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:63、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:65、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:67、SEQ ID NO:68、SEQ ID NO:69、SEQ ID NO:70、SEQ ID NO:71、SEQ ID NO:72、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:74、SEQ ID NO:75、SEQ ID NO:76、SEQ ID NO:77、SEQ ID NO:78、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:80についてその中の場所を問わず20〜完全長の範囲で、二種の配列を至適に整列させた後に対照配列中の同数の近接配列部位とが比較される。もしその対象配列が、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9に対して必要とされる配列同等性を持つ場合、例えば、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:10、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:12、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:14、SEQ ID NO:15、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:17、SEQ ID NO:18、SEQ ID NO:19、SEQ ID NO:20、SEQ ID NO:21、SEQ ID NO:22、SEQ ID NO:23、SEQ ID NO:24、SEQ ID NO:25、SEQ ID NO:26、SEQ ID NO:27、SEQ ID NO:28、SEQ ID NO:29、SEQ ID NO:30、SEQ ID NO:31、SEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33、SEQ ID NO:34、SEQ ID NO:35、SEQ ID NO:36、SEQ ID NO:37、SEQ ID NO:38、SEQ ID NO:39、SEQ ID NO:40、SEQ ID NO:41、SEQ ID NO:42、SEQ ID NO:43、SEQ ID NO:44、SEQ ID NO:45、SEQ ID NO:46、SEQ ID NO:47、SEQ ID NO:48、SEQ ID NO:49、SEQ ID NO:50、SEQ ID NO:51、SEQ ID NO:52、SEQ ID NO:53、SEQ ID NO:54、SEQ ID NO:55、SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:57、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:59、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:61、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:63、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:65、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:67、SEQ ID NO:68、SEQ ID NO:69、SEQ ID NO:70、SEQ ID NO:71、SEQ ID NO:72、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:74、SEQ ID NO:75、SEQ ID NO:76、SEQ ID NO:77、SEQ ID NO:78、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:80に対して50 %、55 %、60 %、65 %、70 %、75 %、80 %、90 % 又は95 %の配列同等性を持つならば、その配列は、本発明のスコープに範囲に入る。別の具体例として、20〜600、50〜200、100〜150の範囲でサブ配列は、対照配列と至適に整列させた後に対照配列中の同数の近接配列部位と比較される。比較のための配列アラインメントの方法は、既によく知られた技術である。比較のための至適な配列アラインメントの方法が、SmithとWatermanの局所相同性アルゴリズム;Adv.Appl.Math. 2:482, 1981, NeedlemanとWunschの相同性アラインメントアルゴリズム;J.Mol.Biol. 48:443, 1970, Lipman らの類似性の検索; Proc.Nat'l.Acad.Sci.USA 85:2444, 1988, これらアルゴリズムのコンピューターによる実施(GAP、BESTFIT、FASTA、及びTFASTA:Wisconsin Genetics Software Package, Genetics Computer Group, 575 Science Dr., Madison、WI)、あるいは手動のアラインメント及び視覚的な検索によって行うことができる。BLAST プログラム(Basic Local Alignment Search Tool at the National Center for Biological Information)に加え、相同性又は同等性を決定するための他のアルゴリズムには、例えば、ALIGN、AMAS (Analysis of Multiply Aligned Sequences)、AMPS (Protein Multiple Sequence Alignment)、ASSET (Aligned Segment Statistical Evaluation Tool)、BANDS、BESTSCOR, BIOSCAN (Biological Sequence Comparative Analysis Node)、BLIMPS (BLocks IMProved Searcher)、FASTA、Intervals & Points、BMB、CLUSTAL V、CLUSTAL W、CONSENSUS、LCONSENSUS、WCONSENSUS、Smith-Waterman アルゴリズム、DARWIN、Las Vegas アルゴリズム、FNAT (Forced Nucleotide Alignment Tool)、Framealign、Framesearch、DYNAMIC、FILTER、FSAP (Fristensky Sequence Analysis Package)、GAP (Global Alignment Program)、GENAL、GIBBS、GenQuest、ISSC (Sensitive Sequence Comparison)、LALIGN (Local Sequence Alignment)、LCP (Local Content Program)、MACAW (Multiple Alignment Construction & Analysis Workbench)、MAP (Multiple Alignment Program)、MBLKP, MBLKN, PIMA (Pattern-Induced Multi-sequence Alignment)、SAGA (Sequence Alignment by Genetic Algorithm) 及び WHAT-IFが含まれる。そのようなアラインメントプログラムは、実体的に同じ配列を持つポリヌクレオチド配列ゲノムデーターベースをスクリーンするために使うことができる。多くのゲノムデーターベースが使用可能であり、例えば、かなりの部分のヒトゲノムがヒトゲノムシークエンシングプロジェクト(Gibbs、1995)として利用可能である。いくつかのゲノム、例えば、M. genitalium (Fraser et al.、1995)、M. jannaschii (Bult et al.、1996)、H. influenzae (Fleischmann et al., 1995)、E. coli (Blattner et al.、1997)、及び酵母 (S. cerevisiae) (Mewes et al.、1997)、及びD. melanogaster (Adams et al.、2000)、が既に配列決定されている。モデル生物体、例えば、C. elegans及び Arabadopsis spの配列決定について非常に大きな進歩がなされている。いくつかの機能情報を注釈されたゲノム情報を含むデーターベースが異なる組織において維持され、インターネットを通じてアクセス可能である。
BLAST、BLAST 2.0 及びBLAST 2.2.2アルゴリズムが本発明の実行に使われることができる。それらは、例えば、Altschul (1977) Nuc.Acids Res. 25:3389-3402; Altschul (1990) J.Mol.Biol. 215:403-410に述べられている。BLAST分析を行うためのソフトウェアーは、National Center for Biotechnology Informationを通して公共的に入手が可能である。このアルゴリズムは、調べられる配列において、長さWのショートワードを同定することにより高いスコアーを持つ配列(HSPs)を初めに同定することに関与しており、それは、あるデーターベース配列において同じ長さのワードで整列させた場合に、一致するかあるいは正の値の閾値スコアーを満たすものである。Tは、近傍ワードスコアー閾値(Altschul (1990) supra)を意味する。これら初期の近傍ワードのヒットは、それらを含むより長いHSPsを見出すための初期検索のシードとして作用する。そのワードは、累積アラインメント スコアーが上昇する限り各配列に沿ってその両方向に伸長される。累積スコアーは、ヌクレオチド配列についてはパラメーターM(一致している残基ペアーに対する報酬スコアー;常に0より大)を用いて計算される。アミノ酸配列については、スコアリング マトリックスを用いて累積スコアーが計算される。各方向におけるワードヒットの伸長は、累積アラインメント スコアがその最大到達値から量Xだけ低下する場合;1つ以上の負のスコアリング残基アラインメントの累積のために累積スコアがゼロ、あるいはそれ以下になる場合:又は、いずれかの配列が末端に到達した場合に停止される。BLASTアルゴリズム パラメーターW、T及びXは、アラインメントの感度及び速度を決定する。BLASTNプログラム(ヌクレオチド配列用)は、デフォルト値としてワード長(word length、W)11、期待値(E)10、カットオフ100、M=5、N=-4、及び両鎖の比較を用いる。アミノ酸配列については、BLASTPプログラムは、デフォルト値としてワード長(W)3、期待値(E)10、及びBLOSUM62スコアリングマトリックス(Henikoff & Henikoff(1989) Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 89:10915参照)。BLASTアルゴリズムは、二種の配列間の類似性の統計的分析も実行する(例えば、Karlin及びAltshul(1993) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:5873-5787参照)。BLASTアルゴリズムから提供される類似性の尺度の一つは、最小合計確率(P(N))であり、これは二種のヌクレオチド配列間又は二種のアミノ酸配列間のマッチングが偶然に発生する確率の指標を提供する。例えば、被験配列と参照配列との比較における最小合計確率が約0.2未満、より好ましくは約0.01未満、最も好ましくは約0.001未満である場合に、その核酸は参照配列と類似であるとみなされる。一例として、タンパク及び核酸の配列相同性は、Basic Local Alignment Search Tool (「BLAST」)により評価される。例えば、5種の特別なBLASTプログラムが以下の用件を実行するために使われることができる:(1) BLASTP及びBLAST3は、被験アミノ酸配列をタンパク配列データーベースと比較する;(2) BLASTNは、被験ヌクレオチド配列をヌクレオチド配列データーベースと比較する;(3) BLASTXは、被験ヌクレオチド配列に由来する6種の概念的翻訳産物(両鎖)をタンパク配列データーベースと比較する;(4) TBLASTNは、被験タンパク配列を6種全てのリーディングフレーム(両鎖)に翻訳されたポリヌクレオチド配列データーベースを比較する;そして、(5) TBLANTXは、被験ヌクレオチド配列の6種の翻訳をヌクレオチド配列データーベースの6種の翻訳と比較する。そのBLASTプログラムは、類似した部分を同定することにより相同的な配列を同定し、ここには、被験アミノ酸、あるいはヌクレオチド配列、好ましくは、タンパク又はヌクレオチド配列データーベースから得られる試験配列間の「高スコアーセグメント ペアー」として言及される。高スコアーセグメント ペアーは、好ましくはスコアリング マトリックスにより同定(即ち、アラインメント)され、その大部分は既によく知られている。使用されるスコアリング マトリックスは、 好ましくは、BLOSUM62である(Gonnet他, Science 256:1443-1445, 1992; Henikoff and Henikoff, Proteins 17:49-61, 1993)。より好ましくはないが、PAM、あるいはPAM250を使用することもできる(例えば、Schwartz and Dayhoff, 編集, 1978, Matrices for Detecting Distance Relationships: Atlas of Protein Sequence and Structure, Washington: National Biomedical Research Foundation を参照)。
本発明の一例として、ある核酸が本発明のスコープに入るような必要とされている配列同等性を持つものかを調べるために、NCBI BLAST 2.2.2プログラムが、blastpへのデフォルトオプションで、使用される。約38のオプション セッティングがNCBI BLAST 2.2.2プログラムに存在する。本発明のこの典型的な例として、全てのデフォルト値が、デフォルト フィルターリングセッティング(即ち、OFFにセットしてあるフィルターリングを除き、デフォルトへセットされた全てのパラメーター)を除き使用される。デフォルト フィルターリングセッティングでは、「-FF」セッティングが使用され、これはフィルターリングを不能にする。デフォルト フィルターリングの使用は、配列が短いためにKarlin-Altschulバイオレーションを引き起こす。
本発明のこの典型的な例において使用されるデフォルト値は以下を含む。
“低複雑度のためのフィルター : ON
ワードサイズ : 3
マトリックス : BLOSUM62
ギャップコスト :Existence: 11
拡張 : 1”
他のデフォルトセッティングは:低複雑度のためのフィルターがOFF、ワードサイズがタンパクのために3、BLOSUM62マトリックス、ギャップExistence Penaltyが‐11、拡張Penaltyが‐1である。
典型的なNCBI BLAST 2.2.2セッティングは、以下の例−1に示す。「−W」オプションを0にデフォルトすることに注意。これは、もしセットしない場合に、ワードサイズをタンパクのためには3、ヌクレオチドのためには11にデフォルトすることを意味する。
上記プログラムを用いることにより検出されるかもしれないモチーフに、ロイシンジッパー、ヘリックス−ターン−ヘリックス モチーフ、グルコシレーション サイト、ユビキチン サイト、アルファ及びベーター ヘリックス、タンパクが分泌するためのシグナルペプチドをコードしたシグナル配列、ホメオボックス、酸性ストレッチ、酵素活性部位、基質結合部位、及び酵素解裂部位のような転写制御における暗示配列が含まれる。
コンピューターシステムとコンピュータープログラム産物
配列同等性、構造相同性、モチーフ及びその類を決定及び同定するために、本発明の配列は、コンピューターによって読まれ、そしてアクセスすることのできる如何なる媒体(メディア)上に保存、記録、及び細工することができる。従って、本発明は、コンピューター、コンピューターシステム、コンピューターで可読性の媒体、コンピュータープログラム産物、及び本発明の核酸及びポリペプチド配列を記録保存する類を提供する。ここに用いられるように、用語「記録される」及び「保存される」とは、コンピューターメディア上に情報を保存するための工程を意味する。熟練した研究者は、本発明の一種以上の核酸及び/又はポリペプチドから成る製品をつくるために、コンピューターで可読性のメディア上に配列情報を保存するための既知の如何なる方法にも容易に適応できる。
本発明の別の展望は、少なくとも一種の核酸及び/又ポリペプチド配列を記録したコンピューター可読性媒体である。コンピューター可読性媒体は、磁気的に読める媒体、視覚的に読める媒体、電気的に読める媒体及び磁気/視覚媒体を含む。例えば、コンピューター可読性媒体には、他のタイプの既によく知られている他の媒体に加えて、ハードディスク、フロッピィー、磁気テープ、CD-ROM、デジタル多様ディスク(DVD)、ランダムアクセスメモリー(RAM)、あるいはリードオンリーメモリー(ROM)でもよい。
本発明の展望には、システム(例えば、インターネットを基にしたシステム)、特に、コンピューターシステムが含まれ、それは、この中に述べられる配列や配列情報を保存したり細工したりする。コンピューターシステム100の一例を図−8におけるブロックダイアグラムで描写する。ここに用いられる「コンピューターシステム」とは、本発明のヌクレオチド、あるいはポリペプチドの配列を分析するためのハードウェアー、ソフトウェアー、及びデータ保存のための構成成分を意味している。コンピューターシステム100には、配列データについてプロッセッシング、アクセッシング及び細工するためのプロセッサーを含めることができる。プロセッサー105は、例えば、IntelのPentium(登録商標)III、あるいは Sun、Motorola、Compaq、AMD、あるいはInternational Business Machinesの同様なプロセッサーのようないくらかはよく知られているタイプのセントラルプロッセッシングユニットである。コンピューターシステム100は、プロセッサー105とデータ保存のための一つあるいはそれ以上の内部データ保存コンポーネント110、及びデータ保存コンポーネントに保存したデータの検索のための一種、あるいはそれ以上のデータ検索装置から成る通常の目的に合うシステムである。熟練した研究者は、現在入手可能などのシステムが適しているものか容易に判断できる。
一例において、コンピューターシステム100は、メインメモリー115(好ましくはRAMとして実施)及び一つ又はそれ以上のハードドライブ及び/又はその上に記録したデータを持ったコンピューター可読性媒体のような媒体内部データ保存装置110と接続した母線に連結したプロセッサー105を含む。コンピューターシステム100は、更に、内部データ保存装置110上に保存したデータを読むために一つ又はそれ以上の検索装置118を含めることができる。データ検索装置118は、例えば、フレキシブルディスクドライブ、コンパクトディスクドライブ、磁気テープドライブ、あるいは遠隔データ保存システム(例えば、インターネットを通して)等に接続可能なモデムを意味してもよい。いくらかの具体例として、内部データ保存装置110は、記録したコントロール論理及び/又はデータを含んだフレキシブルディスクドライブ、コンパクトディスクドライブ、磁気テープドライブ等のような除去可能なコンピューター可読性媒体である。コンピューターシステム100は、一旦データ検索装置に挿入されたコントロール論理及び/又はデータをデータ保存コンポネントから読み出すための適当なソフトウェアーを含むか、あるいはそのためにプログラムされてもよい。コンピューターシステム100は、コンピューター使用者にアウトプットを表示するために使われるディスプレー120を含む。コンピューターシステム100が、コンピューターシステム100への中央集中的アクセスを提供するあるネットワーク、あるいは広域ネットワークにおいて他のコンピューターシステム125a-cに接続できることも注目すベきことである。本発明のヌクレオチド配列やアミノ酸配列にアクセスしたり、それらを処理するためのソフトウェアーは、実行の間、メインメモリー115に存在する。いくつかの例において、コンピューターシステム100は、本発明の核酸配列を比較するための配列比較アルゴリズムを更に含めることができる。そのアルゴリズムと配列は、コンピューター可読性媒体上に保存できる。「配列比較アルゴリズム」とは、あるヌクレオチド配列をデータ保存媒体中の他のヌクレオチド及び/又は化合物と比較するためのコンピューターシステム100上で実行される(地域的あるいは遠隔的に)一種あるいはそれ以上のプログラムを意味する。例えば、配列比較アルゴリズムは、相同性又は構造モチーフを同定するためにコンピューター可読性媒体上に保存した本発明のヌクレオチド配列をコンピューター可読性媒体上の対照配列と比較できる。
上記アルゴリズムで使用されるパラメーターは、配列の長さや相同性の度合いに依存して変更されるであろう。一例として、アルゴリズムで使用されるパラメーターは、使用者が命令を与えない限り、デフォルトのパラメーターである。図 9 は、新規配列と、データベース中の配列との間の相同性の度合いを決定するためのプロセス 200 による新規核酸、若しくはタンパク質配列の配列データベースを用いた比較の一例を示した行程模式図である。配列データベースは、コンピューターシステム 100 に保存された私設データベース、若しくはインターネットによる利用が可能なGENBANK 等の公共用データベースである。プロセス 200 は、開始段階 201 で開始され、その後、段階 202 へと移行し、そこで、比較されるべき配列が、コンピューターシステム 100 におけるメモリー上に保存される。上述のように、そのメモリーは、RAM 、若しくは内部保存装置を含むどのようなタイプのメモリーでもよい。プロセス 200 はその後、段階 204 へと移行し、そこで、配列データベースは、分析、及び比較のために開かれる。プロセス 200 はその後、段階 206 へと移行し、ここで、データベース中に保存されている第一の配列は、コンピューター上のメモリーに読み込まれる。そして、第一の配列が、第二の配列と同一であるかの比較が、段階 210 で行われる。このステップは、新たな配列とデータベース中の最初の配列との正確な比較を行うことに限定されないことを留意することが重要である。二種類のヌクレオチド、若しくはタンパク質の配列が同一でない場合であっても、それらの配列の比較のための既知の方法が、関連研究者に知られている。例えば、二種類の精査されるべき配列間の相同性の度合いを高めるため、一つの配列に、間隙が導入される。比較過程において、一つの配列に間隙、若しくは他の特性を導入するかを調節するパラメーターは、通常、コンピューターシステムの使用者により入力される。段階 210 で、二種類の配列比較が行われると、二種類の配列が同一であるかの決定が、決定段階 210 において為される。用語「同一」は、当然、絶対的に同一である配列に限定されない。使用者により入力された相同性パラメーターの範囲に収まる配列は、プロセス 200 中で、「同一」と表示されるであろう。二種類の配列が同一であると決定された場合、プロセス 200 は、段階 214 となり、データベース中の同一配列名が表示される。この状態は、使用者に表示された名前の配列が、入力された相同性パラメーターを満たすことを示している。保存された配列の名前が使用者に対して表示されると、プロセス 200 は、決定段階 218 となり、そこで、データベース中にその他の配列が存在するか決定される。データベース中にその他の配列が存在しない場合、プロセス 200 は、終了段階 220 で終了する。データベース中にその他の配列が存在する場合、プロセス 200 は、段階 224 へと移行し、そこでポインターは、データベース中の次の配列へと移動し、新しい配列との比較が行われる。このような様式で、新たな配列は、データベース中の全ての配列と比較、整列される。その配列の相同性が、段階 212 で決定されているか、そしてプロセス 200 が、データベースに比較のための他の配列が存在するかを決定するため、直ちに決定段階 218へと移行するか、に留意しておくことが必要である。従って、本発明の一部として、処理機、本発明の核酸配列を保存するための保存装置、及び比較を行うための配列比較装置を含むコンピューターシステムが含まれる。配列比較装置は、比較されるべき配列間の相同性度合いを示し、また、構造モチーフの同定を行い、若しくはこれらの核酸コード、及びポリペプチドコードと比較された配列中の構造モチーフの同定を行う。図 10 は、二種類の配列間相同性を決定する、コンピューターにおけるプロセス 250 による行程の行程模式図を示している。プロセス 250 は、開始段階 252 で開始され、比較される第一の配列が、メモリー上に保存される段階 254 へと移行する。比較される第二の配列が、段階 256 で、メモリー上に保存される。プロセス 250 は更に、段階 260 へと移行し、そこで、第一の配列中の第一の文字が読み込まれ、その後、段階 262 へと移行し、第二の配列中の第一の文字が読み込まれる。その配列がヌクレオチド配列である場合、その文字は通常、A, T, C, G, 若しくは U であることは言うまでも無い。その配列がタンパク質配列である場合、第一の配列と、第二の配列との比較を容易にするため、それらは一文字表記アミノ酸コードである。二つの文字が同一であるかが、決定段階 264 で決定される。それらが同一である場合、プロセス 250 は段階 268 へと移行し、そこで、第一の配列、及び第二の配列の次の文字が読み込まれる。そして、次の文字が同一であるかが決定される。それらが同一である場合、プロセス 250 は、二つの文字が同一で無くなるまで、上記の過程を繰り返す。次の文字が同一で無いと決定された場合、プロセス 250 は更に、決定段階 274 へと移行し、そこで、何れかの配列中に、更に読み込むべき文字があるかを決定する。更に読み込むべき文字が無い場合、プロセス 250 は、段階 276 へと移行し、そこで、第一の配列と、及び第二の配列との間の相同性度合いが、使用者に提示される。相同性の度合いは、第一の配列中の全配列数に対する、第二の配列との間の相同的文字数の比率を計算することにより決定される。よって、第一の配列100 残基中の全ての文字が、第二の配列中の文字と同一であった場合、それらの相同性の度合いは 100% である。
また、このコンピュータープログラムは、対照配列と、本発明の配列との比較により、これらの配列間に一つ、若しくはそれ以上の配列の違いが存在するかを決定できる。このプログラムは、対照配列、若しくは本発明の配列の長さ、及び挿入、欠失、若しくは置換されたヌクレオチドのデータを保存できる。このコンピュータープログラムは、本発明の配列が対照配列に対する一塩基変異多型性 (SNP) を示すか、若しくは本発明の配列が既知配列に対するSNPを示すかをも決定できるプログラムである。よって、ある例として、このコンピュータープログラムは、SNP を同定するプログラムである。SNP を同定する方法は、コンピュータープログラムに、本発明の配列、及び対照配列を読み込ませ、このコンピュータープログラムによって、これらの配列間の違いを同定させることにより行われる。
他の例として、このコンピューターシステムは、本発明の核酸、若しくはポリペプチド中の配列上の特徴を同定する、同定機能を有している。「同定機能」は、核酸配列中の、特定の配列的特徴を同定する一つ、若しくはそれ以上のプログラムを意味している。例えば、同定機能は、核酸配列中の読み取り枠 (ORF) を同定するプログラムを含んでいる。図 11 は、同定機能プロセス 300 により、ある配列中の配列的特徴の存在を検出する行程の一例を示した行程模式図である。プロセス 300 は、開始段階 302 で開始され、配列的特徴が精査される第一の配列が、コンピューターシステム 100 中のメモリー 115上に保存される段階 304 へと移行する。プロセス 300 は更に、段階 306 へと移行し、そこで、配列的特徴を含んだデータベースが開かれる。このようなデータベースには、各々の配列的特徴の属性、及びその名称の一覧が含まれている。例えば、ある配列的特徴の名称は「開始コドン」であり、その属性は「ATG」である。他の例として、ある配列的特徴の名称は「TAATAA ボックス」であり、その属性は「TAATAA」である。このようなデータベースの一例は、ウイスコンシン大学遺伝子コンピューターグループにより作成されたものである。また、これらの配列的特徴としては、アルファー へリックスや、ベーター シートのような構造的ポリペプチドモチーフ、酵素活性部位のような機能的ポリペプチドモチーフ、若しくはへリックス- ターン- へリックスや関連研究者に良く知られているその他のモチーフが含まれる。配列的特徴を含んだデータベースが、段階 306において開かれると、プロセス 300 は、段階 308 へと移行し、そこで、第一の配列的特徴が、データベースより読み込まれる。第一の配列と、最初の配列的特徴の属性が、段階 310 において比較される。そして、第一の配列中に、最初の配列的特徴の属性が含まれるかが、決定段階 316 で決定される。第一の配列中に、最初の配列的特徴の属性が含まれていた場合、プロセス 300 は、段階 318 へと移行し、その属性の名称が使用者に提示される。そしてプロセス 300 は、決定段階 320 へと移行し、他の配列的特徴があるかを決定する。他の配列的特徴が存在しなかった場合、プロセス 300 は、終了段階 324 へと移行し、終了する。しかし、更に他の配列的特徴が、データベース中に存在した場合、プロセス 300 は、段階 326 において、次の配列的特徴を読み込み、そして段階 310 に戻り、第一の配列中に、次の配列的特徴の属性が含まれているかを決定する。第一の配列中に、その配列的特徴の属性が含まれていないものと決定段階 316 で決定された場合、プロセス 300 は直接、決定段階 320 へと移行し、データベース中に、その他の配列的特徴が存在するかを検索する。よって、一例として、本発明は、読み取り枠 (ORF) を同定するコンピュータープログラムを提供している。
本発明の核酸、若しくはポリペプチド配列は、様々な形式の様々なデータ処理プログラムにより、保存、及び処理されるであろう。例えばその配列は、マイクロソフトワードや、ワードパーフェクトのような文章処理ファイル上に、文字として、若しくは関連研究者にとって精通したDB2, SYBASE、又はORACLE のような、様々なデータベースプログラム中に、ASCII ファイルとして保存される。加えて、多くのコンピュータープログラムやデータベースが、本発明の核酸配列との比較のための、配列比較アルゴリズム、同定機能、若しくは対照核酸配列、又は対照ポリペプチド配列の提供源として利用される。本発明を行う上で利用されるこれらのプログラムやデータベースには、これらに限定されないが、以下のものが含まれる: MacPattern (EMBL), DiscoveryBase (Molecular Applications Group), GeneMine (Molecular Applications Group), Look (Molecular Applications Group), MacLook (Molecular Applications Group), BLAST and BLAST2 (NCBI), BLASTN and BLASTX (Altschul et al, J. Mol. Biol. 215: 403, 1990), FASTA (Pearson and Lipman, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 85: 2444, 1988), FASTDB (Brutlag et al. Comp. App. Biosci. 6:237-245, 1990), Catalyst (Molecular Simulations Inc.), Catalyst/SHAPE (Molecular Simulations Inc.), Cerius2.DBAccess (Molecular Simulations Inc.), HypoGen (Molecular Simulations Inc.), Insight II, (Molecular Simulations Inc.), Discover (Molecular Simulations Inc.), CHARMm (Molecular Simulations Inc.), Felix (Molecular Simulations Inc.), DelPhi, (Molecular Simulations Inc.), QuanteMM, (Molecular Simulations Inc.), Homology (Molecular Simulations Inc.), Modeler (Molecular Simulations Inc.), ISIS (Molecular Simulations Inc.), Quanta/Protein Design (Molecular Simulations Inc.), WebLab (Molecular Simulations Inc.), WebLab Diversity Explorer (Molecular Simulations Inc.), Gene Explorer (Molecular Simulations Inc.), SeqFold (Molecular Simulations Inc.), the MDL Available Chemicals Directory database, the MDL Drug Data Report data base, the Comprエポキシドヒドロラーゼensive Medicinal Chemistry database, Derwent's World Drug Index database, the BioByteMasterFile database, the Genbank database, 及び the Genseqn database 。その他多くのプログラムやデータベースが、関連研究者に対して、公開されている。
上記のプログラムを使用して検索されるモチーフには、ロイシンジッパー、へリックス- ターン- へリックス、グリコシレーション部位、ユビキチン化部位、アルファー へリックスや、ベーター シートをコードする配列、タンパク質の分泌を導くシグナルペプチドをコードするシグナル配列、ホメオボックスのような転写調節に関連する配列、酸性領域、酵素活性部位、基質結合部位、及び酵素切断部位などが含まれる。
核酸のハイブリダイゼーション
本発明は、単離された、若しくは組換えにより得られた核酸を提供し、それらの核酸は、SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:10, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:12, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:14, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:16, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:18, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:20, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:22, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:24, SEQ ID NO:25, SEQ ID NO:26, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:28, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:30, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:32, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:34, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:36, SEQ ID NO:37, SEQ ID NO:38, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:40, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:42, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:44, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:46, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:48, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:50, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:52, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:54, SEQ ID NO:55, SEQ ID NO:56, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:58, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:60, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:62, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:64, SEQ ID NO:65, SEQ ID NO:66, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:68, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:70, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:72, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:74, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:76, SEQ ID NO:77, SEQ ID NO:78, SEQ ID NO:79,若しくは SEQ ID NO:80に記載された配列を持つ核酸と厳格な条件下でハイブリダイズする配列を含んでいる。この厳格な条件とは、高度に厳格な条件、中程度に厳格な条件、若しくは低度に厳格な条件から成り、本発明中で示されている、高度に厳格な条件、若しくはその厳格度を低下させた条件が含まれている。他の一例として、厳格な条件でハイブリダイズできる、本発明中の核酸の長さは、本発明中の核酸の約 5 残基から、その核酸の全長の範囲である。即ちこれらは、残基数として、少なくとも 5, 10, 15, 20, 25, 30, 35, 40, 50, 55, 60, 65, 70, 75, 80, 90, 100, 150, 200, 250, 300, 350, 400 である。また、その全長より短い核酸も含まれる。これらの核酸は、ハイブリダイゼーション用プローブ、標識化用プローブ、PCR 用オリゴヌクレオチドプローブ、iRNA、アンチセンス、若しくは抗体結合ペプチド (エピトープ) 、モチーフ、及び活性部位などをコードする配列として有用である。
核酸のハイブリダイゼーション反応において、特定レベルの厳格度を得るために使用される条件は、ハイブリダイズされる核酸の性質により、変えられるであろう。例えば、核酸の長さ、相補性の度合い、ヌクレオチド配列の組成 (GC 対 AT 含有量) 、及びハイブリダイズされる領域の核酸のタイプ (RNA、若しくはDNA) が、ハイブリダイゼーション反応の条件を選択する上で、考慮される。その他、考慮に入れるべきこととしては、例えば、フィルターなどに、いずれか一方の核酸を固定化するかどうかである。
ハイブリダイゼーションは、高度に厳格な条件、中程度に厳格な条件、若しくは低度に厳格な条件下で行われる。核酸のハイブリダイゼーションの一例として、固定化された変性した核酸を含むポリマーメンブランが先ず、0.9 M 塩化ナトリウム、50 mM 燐酸二水素ナトリウム (pH 7.0)、5.0 mM EDTA -2ナトリウム、0.5% SDS, 10X デンハート、及び 0.5 mg/ml ポリリボアデニル酸より成る溶液中で、 30 分間、45℃ にてプレハイブリダイズされる。そして、およそ 2 X 107cpm (特異的活性 4-9 X 108cpm/μg) に、32P で末端が標識化されたオリゴヌクレオチドプローブが、その溶液に添加される。12 から 14 時間のインキュベーション後、そのメンブランは、0.5% SDSを含む 1 X SET (150 mM塩化ナトリウム、20 mM トリス塩酸, pH 7.8, 1 mM EDTA -2ナトリウム)中で、室温にて 30 分間の洗浄後、新しい1 X SET 中で、30 分間、Tm - 10℃ にて洗浄される。そしてそのメンブランは、ハイブリダイゼーションによるシグナルを検出するため、オートラジオグラフィー用のフィルムに曝される。
検出用プローブとハイブリダイズするcDNA や、ゲノム由来の DNA のような核酸を同定するために使用されるハイブリダイゼーション条件の厳格度を変えることにより、プローブに対して異なる程度の相同性を持つ核酸が同定、及び単離される。そのプローブの持つ融解温度以下の異なる温度において、ハイブリダイゼーションを行うことにより、厳格度の程度が変えられる。融解温度、Tm, は、(一定のイオン強度、及び pH において) 50% の標的配列が、その相補的プローブと完全にハイブリダイズする温度である。高度に厳格な条件においては、特定のプローブの Tm と等しい温度、若しくはそのプローブの Tm より約 5度 低い温度が選ばれる。そのプローブの融解温度は、以下の計算式により計算される。
残基数が14 から70 のプローブにおける融解温度(Tm) は、以下の式により求められる: Tm=81.5+16.6(log [Na+]) +0.41(fraction G+C)-(600/N) 、ここでN は、プローブの残基数である。
ハイブリダイゼーションが、ホルムアミドを含む溶液中で行われた場合、その融解温度 は、以下の式により求められる: Tm=81.5+16.6(log [Na+]) +0.41(fraction G+C)-(0.63% formamide)-(600/N) 、ここでN は、プローブの残基数である。
プレハイブリダイゼーションは、6 X SSC, 5 X デンハート溶液、0.5% SDS、100 μg の変性した断片化サケ***由来 DNA より成る溶液中、若しくは6 X SSC, 5 X デンハート溶液、0.5% SDS、100 μg の変性した断片化サケ***由来 DNA、及び 50% ホルムアミドより成る溶液中で行われる。SSC、及びデンハート溶液の組成は、前述の Sambrook に記述されている。
ハイブリダイゼーションは、上述のプレハイブリダイゼーション溶液に検出用プローブを添加することにより行われる。プローブが二本鎖 DNA である場合、そのプローブを、ハイブリダイゼーション溶液に添加するする前に変性させる。プローブを、プローブと相補的な、若しくはプローブと相同的な配列を含む cDNAやゲノム由来の DNA とハイブリダイズさせるため、そのフィルターを、ハイブリダイゼーション溶液に十分な時間接触させる。残基数が 200 以上のヌクレオチドプローブの場合、そのハイブリダイゼーションは、そのプローブの Tm より約 15 から 25度 低い温度で行われる。オリゴヌクレオチドのような短いプローブの場合、ハイブリダイゼーションは、そのプローブの Tm より約 5 から 10度 低い温度で行われる。典型的には、6 X SSC 溶液中でのハイブリダイゼーションの場合、約68℃ で、ハイブリダイゼーションが行われる。通常、50% ホルムアミドを含む溶液中でのハイブリダイゼーションの場合、約42℃ で、ハイブリダイゼーションが行われる。
前述の全てのハイブリダイゼーションは、高度に厳格な条件下で行われているものと見なされる。
以下のハイブリダイゼーションにおいて、フィルターは、非特異的に結合した検出用プローブを取り除くために洗浄される。フィルターを洗浄するために使用される厳格度は、ハイブリダイズされる核酸の性質、核酸の長さ、相補性の度合い、ヌクレオチド配列の組成 (GC 対 AT 含有量) 、及びハイブリダイズされる領域の核酸のタイプ (RNA、若しくはDNA)により変えられるであろう。洗浄における、進行的に高度な厳格な条件は、以下の通りである: 2 X SSC, 0.1% SDS 中での、室温における、15 分間の洗浄 (低度な厳格度); 0.1 X SSC, 0.5% SDS 中での、室温における、30 分から 1 時間の洗浄 (中程度な厳格度); 0.1 X SSC, 0.5% SDS 中での、ハイブリダイゼーションの温度から、68℃までの温度における、15 分から 30 分間の洗浄 (高度な厳格度); 及び 0.15 M 塩化ナトリウム中での、72℃における、15 分間の洗浄 (非常に高度な厳格度) 。最終段階である、低度な厳格度における洗浄は、0.1 X SSC中で、室温において行われる。上述の例は、フィルター洗浄に使用される条件の一連の実施例に過ぎない。関連研究者は、非常に多くの異なる厳格度洗浄法が存在することを知っているであろう。その他、幾つかの例が以下に示されている。
プローブとハイブリダイズされた核酸は、オートラジオグラフィーや、その他の習慣的な技術により同定される。
上記の行程は、プローブに対して、相同性の度合いが低い核酸を同定する場合には、変更されるべきである。例えば、検出用プローブに対して、相同性の度合いが低い核酸を得る場合には、より低度な厳格度の条件が使用される。例えば、約 1 M のナトリウムイオン濃度を持つハイブリダイゼーション溶液中で、ハイブリダイゼーションの温度は、68℃ から 42℃ の範囲で、5℃ ずつ低下させる。それに続くハイブリダイゼーションにおいて、フィルターは、ハイブリダイゼーションの温度で、 2 X SSC, 0.5% SDS より成る溶液で洗浄される。これらの条件は、50℃ 以上のときは、「中程度の厳格度条件」であり、50℃ 以下のときは、「低度の厳格度条件」であると見なされる。「中程度の厳格度条件」の具体的な例は、上記ハイブリダイゼーションが、55℃ において行われる場合である。「低度の厳格度条件」の具体的な例は、上記ハイブリダイゼーションが、45℃ において行われる場合である。
また、ハイブリダイゼーションは、ホルムアミドを含む6 X SSC などの溶液中において、42℃ で行われる。この場合、プローブに対して、相同性度合いの低い核酸を同定するためには、ハイブリダイゼーション用緩衝液中のホルムアミド濃度を、50% から 0% の範囲で、5% ずつ低下させてゆく。それに続くハイブリダイゼーションにおいて、フィルターは、50℃ において、 6 X SSC, 0.5% SDS より成る溶液で洗浄される。これらの条件は、ホルムアミド濃度が25% 以上のときは、「中程度の厳格度条件」であり、25% 以下のときは、「低度の厳格度条件」であると見なされる。「中程度の厳格度条件」の具体的な例は、上記ハイブリダイゼーションが、30% ホルムアミドを含む溶液中において行われる場合である。「低度の厳格度条件」の具体的な例は、上記ハイブリダイゼーションが、10% ホルムアミドを含む溶液中において行われる場合である。
例えば、上記の方法は、本発明の核酸配列、若しくはその核酸の、少なくとも5, 10, 15, 20, 25, 30, 35, 40, 50, 55, 60, 65, 70, 75, 80, 90, 100, 150, 200, 250, 300, 350, 400、若しくは 500 の連続した残基を含む断片、及びその核酸と相補的な配列を持つ核酸に対して、少なくとも約 97%、少なくとも約 95%、少なくとも約 90%、少なくとも約 85%、少なくとも約 80%、少なくとも約 75%、少なくとも約 70%、少なくとも約 65%、少なくとも約 60%、少なくとも約 55%、若しくは少なくとも約 50% の相同性を持つ核酸を単離するために使用される。相同性は、整列アルゴリズムを用いて決定される。例えば、相同的ポリヌクレオチドは、ここで記述されているコーディング配列のうちの一つの自然発生的対立遺伝子多型のコーディング配列を含んでいるであろう。このような対立遺伝子多型は、本発明の核酸、若しくはその核酸に対する相補的配列に対して一つ、若しくはそれ以上の置換、欠失、又は挿入変異を含んでいる。
しかし、ハイブリダイゼーション様式の選択は、重要ではない − 重要なのは、その核酸が、本発明の目的範囲内の核酸であるかを決めるための、ここで記載されているような、洗浄条件の厳格度である。本発明の目的範囲内の核酸であるかを同定するために使用される洗浄条件は、塩濃度が約 0.02 M、pH 7 で、少なくとも約 50℃、若しくは約55℃ から60℃; 0.15 M 塩化ナトリウム存在下、72℃ で 15 分間; 0.2 X SSC存在下、少なくとも約 50℃、若しくは約55℃ から60℃ で約 15 分から約 20分間; 若しくは、ハイブリダイゼーション混合物を、室温にて 15分間、0.1% SDS を含む 2 X SSC で 2 回洗浄後、更に68℃にて 15分間、0.1% SDS を含む 0.1 X SSC で 2 回洗浄、若しくはこれらに相当する方法を含んでいる。SSC 緩衝液や、これらに相当する条件に関しては、Sambrook, Tijssen、及び Ausubel を参照のこと。
本発明の核酸配列における、3' 、若しくは 5' 付近の配列に由来するプローブはまた、ゲノム由来の配列などの付随した配列を含むクローンを同定するために、クロモゾームウォーキング行程にも使用される。このような方法により、宿主細胞から目的のタンパク質に付随した配列をコードする遺伝子の単離が可能となる。
一例として、本発明の核酸は、関連核酸の単離、及び同定のためのプローブとして使用される。
一例として、これらの方法により同定された関連核酸は、本発明の核酸が、最初に単離された生物とは異なる生物に由来する cDNA、若しくはゲノム DNA である。このような行程において、核酸試料は、プローブが関連核酸と特異的にハイブリダイズするような条件下で、そのプローブと混合される。そして、関連生物より得た核酸と、プローブのハイブリダイゼーションは、上述の、何れかの方法により検出される。
核酸のハイブリダイゼーション反応において、特定レベルの厳格度を得るために使用される条件は、ハイブリダイズされる核酸の性質により、変えられるであろう。例えば、核酸の長さ、相補性の度合い、ヌクレオチド配列の組成 (GC 対 AT 含有量) 、及びハイブリダイズされる領域の核酸のタイプ (RNA、若しくはDNA) が、ハイブリダイゼーション反応の条件を選択する上で考慮される。その他、考慮に入れるべきこととしては、例えば、フィルターなどに、いずれか一方の核酸を固定化するかどうかである。ハイブリダイゼーションは、高度に厳格な条件、中程度に厳格な条件、若しくは低度に厳格な条件下で行われる。核酸のハイブリダイゼーションの一例として、固定化された変性した核酸を含むポリマーメンブランが先ず、0.9 M 塩化ナトリウム、50 mM 燐酸二水素ナトリウム (pH 7.0)、5.0 mM EDTA -2ナトリウム、0.5% SDS, 10X デンハート、及び 0.5 mg/ml ポリリボアデニル酸より成る溶液中で、 30 分間、45℃ にてプレハイブリダイズされる。そして、およそ 2 X 107cpm (特異的活性 4-9 X 108cpm/μg) に、32P で末端が標識化されたオリゴヌクレオチドプローブが、その溶液に添加される。12 〜 14 時間のインキュベーション後、そのメンブランは、0.5% SDSを含む 1 X SET (150 mM塩化ナトリウム、20 mM トリス塩酸, pH 7.8, 1 mM EDTA -2ナトリウム)中で、室温にて 30 分間の洗浄後、新しい1 X SET 中で、30 分間、Tm - 10℃ にて洗浄される。そしてそのメンブランは、ハイブリダイゼーションによるシグナルを検出するため、オートラジオグラフィー用のフィルムに曝される。
検出用プローブとハイブリダイズするcDNA やゲノム由来の DNA のような核酸を同定するために使用されるハイブリダイゼーション条件の厳格度を変えることにより、プローブに対して異なる程度の相同性を持つ核酸が、同定、及び単離される。そのプローブの持つ融解温度以下の異なる温度において、ハイブリダイゼーションを行うことにより、厳格度の程度が変えられる。融解温度、Tm, は、(一定のイオン強度、及び pH において) 50% の標的配列が、その相補的プローブと、完全にハイブリダイズする温度である。高度に厳格な条件においては、特定のプローブの Tm と等しい温度、若しくはそのプローブの Tm より約 5度 低い温度が選ばれる。そのプローブの融解温度は、以下の計算式により計算される。残基数が14 から70 のプローブにおける融解温度(Tm) は、以下の式により求められる: Tm=81.5+16.6(log [Na+]) +0.41(fraction G+C)-(600/N) 、ここでN は、プローブの残基数である。ハイブリダイゼーションが、ホルムアミドを含む溶液中で行われた場合、その融解温度は、以下の式により求められる: Tm=81.5+16.6(log [Na+]) +0.41(fraction G+C)-(0.63% formamide)-(600/N) 、ここでN は、プローブの残基数である。プレハイブリダイゼーションは、6 X SSC, 5 X デンハート溶液、0.5% SDS、100 μg の変性した断片化サケ***由来 DNA より成る溶液中、若しくは6 X SSC, 5 X デンハート溶液、0.5% SDS、100 μg の変性した断片化サケ***由来 DNA、及び 50% ホルムアミドより成る溶液中で行われる。SSC、及びデンハート溶液の組成は、前述の Sambrook に記述されている。
ハイブリダイゼーションは、上述のプレハイブリダイゼーション溶液に、検出用プローブを添加することにより行われる。プローブが二本鎖 DNA である場合、そのプローブは、ハイブリダイゼーション溶液に添加するする前に変性させる。プローブをプローブと相補的な、若しくはプローブと相同的な配列を含む cDNAやゲノム由来の DNA とハイブリダイズさせるため、そのフィルターをハイブリダイゼーション溶液に、十分な時間、接触させる。残基数が 200 以上のヌクレオチドプローブの場合、そのハイブリダイゼーションは、そのプローブの Tm より約 15 から 25度 低い温度で行われる。オリゴヌクレオチドのような短いプローブの場合、ハイブリダイゼーションは、そのプローブの Tm より約 5 から 10度 低い温度で行われる。典型的には、6 X SSC 溶液中でのハイブリダイゼーションの場合、約68℃ で、ハイブリダイゼーションが行われる。通常、50% ホルムアミドを含む溶液中でのハイブリダイゼーションの場合、約42℃ で、ハイブリダイゼーションが行われる。前述の全てのハイブリダイゼーションは、高度に厳格な条件下で行われているものと見なされる。
次のハイブリダイゼーションにおいて、フィルターは、非特異的に結合した検出用プローブを取り除くために洗浄される。フィルターを洗浄するために使用される厳格度は、ハイブリダイズされる核酸の性質、核酸の長さ、相補性の度合い、ヌクレオチド配列の組成 (GC 対 AT 含有量) 、及びハイブリダイズされる領域の核酸のタイプ (RNA、若しくはDNA)により変えられるであろう。洗浄における進行的に高度な厳格な条件は、以下の通りである: 2 X SSC, 0.1% SDS 中、室温で、15 分間の洗浄 (低度な厳格度); 0.1 X SSC, 0.5% SDS 中、室温で、30 分から 1 時間の洗浄 (中程度な厳格度); 0.1 X SSC, 0.5% SDS 中での、ハイブリダイゼーションの温度から68℃までの温度で、15 分から 30 分間の洗浄 (高度な厳格度); 及び 0.15 M 塩化ナトリウム中、72℃で、15 分間の洗浄 (非常に高度な厳格度) 。最終段階の低度な厳格度における洗浄は、0.1 X SSC中で、室温において行われる。上述の例は、フィルター洗浄に使用される条件の一連の実施例に過ぎない。関連研究者は、非常に多くの異なる厳格度洗浄法が存在することを知っているであろう。
プローブとハイブリダイズされた核酸は、オートラジオグラフィーや、その他の習慣的な技術により同定される。上記の行程は、プローブに対して、相同性の度合いが低い核酸を同定する場合には、変更されるべきである。例えば、検出用プローブに対して、相同性の度合いが低い核酸を得る場合には、より低度な厳格度の条件が使用される。例えば、約 1 M のナトリウムイオン濃度を持つハイブリダイゼーション溶液中で、ハイブリダイゼーションの温度は、68℃ から 42℃ の範囲で、5℃ ずつ低下させる。それに続くハイブリダイゼーションにおいて、フィルターは、ハイブリダイゼーションの温度で、 2 X SSC, 0.5% SDS より成る溶液で洗浄される。これらの条件は、50℃ 以上のときは、「中程度の厳格度条件」であり、50℃ 以下のときは、「低度の厳格度条件」であると見なされる。「中程度の厳格度条件」の具体的な例は、上記ハイブリダイゼーションが、55℃ において行われる場合である。「低度の厳格度条件」の具体的な例は、上記ハイブリダイゼーションが、45℃ において行われる場合である。
また、ハイブリダイゼーションは、ホルムアミドを含む6 X SSC などの溶液中において、42℃ で行われる。この場合、プローブに対して、相同性度合いの低い核酸を同定するためには、ハイブリダイゼーション用緩衝液中のホルムアミド濃度を、50% から 0% の範囲で、5% ずつ低下させてゆく。それに続くハイブリダイゼーションにおいて、フィルターは、50℃ において、 6 X SSC, 0.5% SDS より成る溶液で洗浄される。これらの条件は、ホルムアミド濃度が25% 以上のときは、「中程度の厳格度条件」であり、25% 以下のときは、「低度の厳格度条件」であると見なされる。「中程度の厳格度条件」の具体的な例は、上記ハイブリダイゼーションが、30% ホルムアミドを含む溶液中において行われる場合である。「低度の厳格度条件」の具体的な例は、上記ハイブリダイゼーションが、10% ホルムアミドを含む溶液中において行われる場合である。
例えば上記のプローブや方法は、本発明の核酸配列、若しくはその核酸の、少なくとも10, 15, 20, 25, 30, 35, 40, 50, 55, 60, 65, 70, 75, 80, 90, 100, 150, 200, 250, 300, 350, 400, 500, 550, 600, 650, 700, 750, 800, 850, 900, 950, 1000、若しくは それ以上の連続した残基を含む断片、及びその核酸と相補的な配列を持つ核酸に対して、少なくとも約 99%, 98%, 97%、少なくとも約 95%、少なくとも約 90%、少なくとも約 85%、少なくとも約 80%、少なくとも約 75%、少なくとも約 70%、少なくとも約 65%、少なくとも約 60%、少なくとも約 55%、若しくは少なくとも約 50% の相同性を持つ核酸を単離するために使用される。相同性は、整列アルゴリズムを用いて決定される。例えば、相同的ポリヌクレオチドは、ここで記述されているコーディング配列のうちの一つの自然発生的対立遺伝子多型のコーディング配列を含んでいるであろう。このような対立遺伝子多型は、本発明の核酸、若しくはその核酸に対する相補的配列に対して一つ、若しくはそれ以上の置換、欠失、又は挿入変異を含んでいる。
更に、上記のプローブや方法は、本発明の核酸配列、若しくはその核酸の、少なくとも5, 10, 15, 20, 25, 30, 35, 40, 50, 75, 100, 若しくは 150の連続したアミノ酸残基を含む、本発明のポリペプチドと、少なくとも約 99%、少なくとも約 95%、少なくとも約 90%、少なくとも約 85%、少なくとも約 80%、少なくとも約 75%、少なくとも約 70%、少なくとも約 65%、少なくとも約 60%、少なくとも約 55%、若しくは少なくとも約 50% の相同性を持つ、ポリペプチドをコードする核酸を単離するために使用され、それらの相同性は、配列整列アルゴリズム (即ち、デフォルトパラメーターを用いた FASTA バージョン 3.0t78、若しくはここで記載されたパラメーターを用いた BLAST 2.2.2 プログラムなどによる解析) を用いて決定される。
オリゴヌクレオチドプローブ、及びそれらの使用法
本発明はまた、 エポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドをコードする核酸の同定に使用される核酸プローブを提供する。一例として、これらのプローブは、本発明に記載された配列の連続した少なくとも 10 残基を含んでいる。または、本発明のプローブは、本発明の配列の連続した少なくとも 5, 6, 7, 8、若しくは9 から約 40残基、約10 から 50 残基、約20 から 60 残基、若しくは約30 から 70 残基より成る。これらのプローブは、結合やハイブリダイゼーションにより、核酸を同定する。これらのプローブは、キャピラリーアレイを含む本発明中の様々な実験に使用される (後述の討論を参照)。本発明のプローブはまた、その他の核酸やポリペプチドの単離にも利用される。
本発明のプローブは、土壌試料などの生物試料中に、本発明の核酸配列を持つ生物、若しくはその核酸の得られた生物が含まれるかを検定するために利用される。このような行程において、その核酸が単離される生物を含むと思われる生物試料、及びそれらの核酸を試料中より調製する。それらの核酸は、試料中に存在する相補的配列の全てが、プローブと特異的に結合できる条件下で、そのプローブと混合される。必要であれば、プローブと相補的配列が特異的に結合する条件を、プローブとその相補的配列を含むことがわかっている試料より得た核酸とを混合することにより決定する。対照として、相補的配列を含まない試料より得た核酸と、プローブとの混合も行う。ハイブリダイゼーション緩衝液中の塩濃度、ハイブリダイゼーション緩衝液中のホルムアミド濃度、若しくはハイブリダイゼーションの温度などの、ハイブリダイゼーション条件は、プローブと相補的核酸が特異的に結合する条件を同定するために変更される (特異的ハイブリダイゼーション条件に関する記述を参照) 。
その試料が、目的の核酸を持つ生物を含んでいる場合、プローブの特異的ハイブリダイゼーションが検出される。ハイブリダイゼーションは、放射性同位元素、蛍光色素、若しくは検出可能な生産物の生成を触媒する酵素などの検出用物質で標識したプローブを用いることにより検出される。標識されたプローブを用いることによる相補的核酸の存在を検出するための多くの方法は、関連研究者間でよく知られている。これらの方法には、サザンブロット、ノーザンブロット、コロニーハイブリダイゼーション法、及びドットブロットなどが含まれる。各々の実験法は、Ausubel 、及び Sambrook により記述されている。
あるいは、一つ以上のプローブ (これらのうちの、少なくとも一つのプローブは、核酸試料中に存在する全ての相補的配列と、特異的に結合できる) が、その試料に本発明の核酸配列を持つ生物 (即ち、その核酸が単離された生物) が含まれるかを検定するための増幅反応に使用される。一例として、そのプローブは、オリゴヌクレオチドを含んでいる。一例として、その増幅反応は、PCR 反応を含んでいる。PCR の手順は、Ausubel 、及び Sambrook により記述されている (増幅反応に関する記述を参照) 。このような行程において、試料中の核酸は、プローブと混合され、増幅反応が行われ、そして、その増幅反応による生成物が、検定される。増幅反応による生成物は、ゲル電気泳動後に、臭化エチジウムなどのインターカレーターにより染色され、検出される。また、一つ、若しくはそれ以上のプローブは、放射性同位元素により標識され、増幅反応により増幅された、放射活性を持つ生成物が、ゲル電気泳動後のオートラジオグラフィーにより検出される。
本発明の核酸配列における、3' 、若しくは 5' 付近の配列に由来するプローブはまた、ゲノム由来の配列などの付随した配列を含むクローンを同定するために、クロモゾームウォーキング行程にも使用される。このような方法により、宿主細胞より、目的のタンパク質に付随した配列をコードする遺伝子の単離が可能となる。一例として、本発明の核酸は、関連核酸の単離、及び同定のためのプローブとして使用される。
一例として、これらの方法により同定された関連核酸は、本発明の核酸が、最初に単離された生物とは異なる生物に由来する cDNA、若しくはゲノム DNA である。このような行程において、核酸試料は、プローブが関連核酸と特異的にハイブリダイズするような条件下で、そのプローブと混合される。そして、関連生物より得た核酸と、プローブのハイブリダイゼーションは、上述の、何れかの方法により検出される。
核酸のハイブリダイゼーション反応において、特定レベルの厳格度を得るために使用される条件は、ハイブリダイズされる核酸の性質により変えられるであろう。例えば、核酸の長さ、相補性の度合い、ヌクレオチド配列の組成 (GC 対 AT 含有量) 、及びハイブリダイズされる領域の核酸のタイプ (RNA、若しくはDNA) が、ハイブリダイゼーション反応の条件を選択する上で考慮される。その他、考慮に入れるべきこととしては、例えば、フィルターなどに、いずれか一方の核酸を固定化するかどうかである。ハイブリダイゼーションは、高度に厳格な条件、中程度に厳格な条件、若しくは低度に厳格な条件下で行われる。核酸のハイブリダイゼーションの一例として、固定化された変性した核酸を含むポリマーメンブランが先ず、0.9 M 塩化ナトリウム、50 mM 燐酸二水素ナトリウム (pH 7.0)、5.0 mM EDTA -2ナトリウム、0.5% SDS, 10X デンハート、及び 0.5 mg/ml ポリリボアデニル酸より成る溶液中で、 30 分間、45℃ にてプレハイブリダイズされる。そして、およそ 2 X 107cpm (特異的活性 4-9 X 108cpm/μg) に、32P で末端が標識化されたオリゴヌクレオチドプローブが、その溶液に添加される。12 〜 14 時間のインキュベーション後、そのメンブランは、0.5% SDSを含む 1 X SET (150 mM塩化ナトリウム、20 mM トリス塩酸, pH 7.8, 1 mM EDTA -2ナトリウム)中で、室温にて 30 分間の洗浄後、新しい1 X SET 中で、30 分間、Tm - 10℃ にて洗浄される。そしてそのメンブランは、ハイブリダイゼーションによるシグナルを検出するため、オートラジオグラフィー用のフィルムに曝される。
検出用プローブとハイブリダイズするcDNA やゲノム由来の DNA のような核酸を同定するために使用されるハイブリダイゼーション条件の厳格度を変えることにより、プローブに対して異なる程度の相同性を持つ核酸が、同定、及び単離される。そのプローブの持つ融解温度以下の異なる温度において、ハイブリダイゼーションを行うことにより、厳格度の程度が変えられる。融解温度、Tm, は、(一定のイオン強度、及び pH において) 50% の標的配列が、その相補的プローブと、完全にハイブリダイズする温度である。高度に厳格な条件においては、特定のプローブの Tm と等しい温度、若しくはそのプローブの Tm より約 5度 低い温度が選ばれる。そのプローブの融解温度は、以下の計算式により計算される。残基数が14 から70 のプローブにおける融解温度(Tm) は、以下の式により求められる: Tm=81.5+16.6(log [Na+]) +0.41(fraction G+C)-(600/N) 、ここでN は、プローブの残基数である。ハイブリダイゼーションが、ホルムアミドを含む溶液中で行われた場合、その融解温度は、以下の式により求められる: Tm=81.5+16.6(log [Na+]) +0.41(fraction G+C)-(0.63% formamide)-(600/N) 、ここでN は、プローブの残基数である。プレハイブリダイゼーションは、6 X SSC, 5 X デンハート溶液、0.5% SDS、100 μg の変性した断片化サケ***由来 DNA より成る溶液中、若しくは6 X SSC, 5 X デンハート溶液、0.5% SDS、100 μg の変性した断片化サケ***由来 DNA、及び 50% ホルムアミドより成る溶液中で行われる。SSC、及びデンハート溶液の組成は、前述の Sambrook に記述されている。
ハイブリダイゼーションは、上述のプレハイブリダイゼーション溶液に検出用プローブを添加することにより行われる。プローブが二本鎖 DNA である場合、そのプローブをハイブリダイゼーション溶液に添加するする前に、変性させる。プローブをプローブと相補的な、若しくはプローブと相同的な配列を含む cDNAやゲノム由来の DNA とハイブリダイズさせるため、そのフィルターをハイブリダイゼーション溶液に、十分な時間、接触させる。残基数が 200 以上のヌクレオチドプローブの場合、そのハイブリダイゼーションは、そのプローブの Tm より約 15 から 25度 低い温度で行われる。オリゴヌクレオチドのような短いプローブの場合、ハイブリダイゼーションは、そのプローブの Tm より約 5 から 10度 低い温度で行われる。典型的には、6 X SSC 溶液中でのハイブリダイゼーションの場合、約68℃ で、ハイブリダイゼーションが行われる。通常、50% ホルムアミドを含む溶液中でのハイブリダイゼーションの場合、約42℃ で、ハイブリダイゼーションが行われる。前述の全てのハイブリダイゼーションは、高度に厳格な条件下で行われていると見なされる。
次のハイブリダイゼーションにおいて、フィルターは、非特異的に結合した検出用プローブを取り除くために洗浄される。フィルターを洗浄するために使用される厳格度は、ハイブリダイズされる核酸の性質、核酸の長さ、相補性の度合い、ヌクレオチド配列の組成 (GC 対 AT 含有量) 、及びハイブリダイズされる領域の核酸のタイプ (RNA、若しくはDNA)により変えられるであろう。洗浄における進行的に高度な厳格な条件は、以下の通りである: 2 X SSC, 0.1% SDS 中、室温で、15 分間の洗浄 (低度な厳格度); 0.1 X SSC, 0.5% SDS 中での、室温における、30 分から 1 時間の洗浄 (中程度な厳格度); 0.1 X SSC, 0.5% SDS 中、ハイブリダイゼーションの温度から68℃までの温度で15 分〜 30 分間の洗浄 (高度な厳格度); 及び 0.15 M 塩化ナトリウム中、72℃で15 分間の洗浄 (非常に高度な厳格度) 。最終段階である、低度な厳格度における洗浄は、0.1 X SSC中、室温において行われる。上述の例は、フィルター洗浄に使用される条件の、一連の実施例に過ぎない。関連研究者は、非常に多くの異なる厳格度洗浄法が存在することを知っているであろう。
プローブとハイブリダイズされた核酸は、オートラジオグラフィーやその他の習慣的な技術により同定される。上記の行程は、プローブに対して相同性の度合いが低い核酸を同定する場合には、変更されるべきである。例えば、検出用プローブに対して相同性の度合いが低い核酸を得る場合には、より低度な厳格度の条件が使用される。例えば、約 1 M のナトリウムイオン濃度を持つハイブリダイゼーション溶液中で、ハイブリダイゼーションの温度は、68℃ から 42℃ の範囲で、5℃ ずつ低下させる。それに続くハイブリダイゼーションにおいて、フィルターは、ハイブリダイゼーションの温度で、 2 X SSC, 0.5% SDS より成る溶液で洗浄される。これらの条件は、50℃ 以上のときは、「中程度の厳格度条件」であり、50℃ 以下のときは、「低度の厳格度条件」であると見なされる。「中程度の厳格度条件」の具体的な例は、上記ハイブリダイゼーションが、55℃ において行われる場合である。「低度の厳格度条件」の具体的な例は、上記ハイブリダイゼーションが、45℃ において行われる場合である。
また、ハイブリダイゼーションは、ホルムアミドを含む6 X SSC などの溶液中において、42℃ で行われる。この場合、プローブに対して、相同性度合いの低い核酸を同定するためには、ハイブリダイゼーション用緩衝液中のホルムアミド濃度を、50% から 0% の範囲で、5% ずつ低下させてゆく。それに続くハイブリダイゼーションにおいて、フィルターは、50℃ において、 6 X SSC, 0.5% SDS より成る溶液で洗浄される。これらの条件は、ホルムアミド濃度が25% 以上のときは、「中程度の厳格度条件」であり、25% 以下のときは、「低度の厳格度条件」であると見なされる。「中程度の厳格度条件」の具体的な例は、上記ハイブリダイゼーションが、30% ホルムアミドを含む溶液中において行われる場合である。「低度の厳格度条件」の具体的な例は、上記ハイブリダイゼーションが、10% ホルムアミドを含む溶液中において行われる場合である。
例えば、上記のプローブや方法は、本発明の核酸配列、若しくはその核酸の、少なくとも10, 15, 20, 25, 30, 35, 40, 50, 55, 60, 65, 70, 75, 80, 90, 100, 150, 200, 250, 300, 350, 400, 500, 550, 600, 650, 700, 750, 800, 850, 900, 950, 1000、若しくは それ以上の連続した残基を含む断片、及びその核酸と相補的な配列を持つ核酸に対して、少なくとも約 99%, 98%, 97%、少なくとも約 95%、少なくとも約 90%、少なくとも約 85%、少なくとも約 80%、少なくとも約 75%、少なくとも約 70%、少なくとも約 65%、少なくとも約 60%、少なくとも約 55%、若しくは少なくとも約 50% の相同性を持つ核酸を単離するために使用される。相同性は、整列アルゴリズムを用いて決定される。例えば、相同的ポリヌクレオチドは、ここで記述されているコーディング配列のうちの一つの自然発生的対立遺伝子多型のコーディング配列を含んでいるであろう。このような対立遺伝子多型は、本発明の核酸、若しくはその核酸に対する相補的配列に対して一つ、若しくはそれ以上の置換、欠失、又は挿入変異を含んでいる。
更に、上記のプローブや方法は、本発明の核酸配列、若しくはその核酸の、少なくとも5, 10, 15, 20, 25, 30, 35, 40, 50, 75, 100, 若しくは 150の連続したアミノ酸残基を含む本発明のポリペプチドと、少なくとも約 99%、少なくとも約 95%、少なくとも約 90%、少なくとも約 85%、少なくとも約 80%、少なくとも約 75%、少なくとも約 70%、少なくとも約 65%、少なくとも約 60%、少なくとも約 55%、若しくは少なくとも約 50% の相同性を持つ、ポリペプチドをコードする核酸を単離するために使用され、それらの相同性は、配列整列アルゴリズム (即ち、デフォルトパラメーターを用いた FASTA バージョン 3.0t78、若しくはここで記載されたパラメーターを用いた BLAST 2.2.2 プログラムなどによる解析) を用いて決定される。
エポキシドヒドロラーゼの発現阻害
本発明は更に、本発明の核酸配列に対し、相補的な核酸 (即ち、アンチセンス配列) を提供している。アンチセンス配列は、エポキシドヒドロラーゼをコードする遺伝子の輸送、スプライシング、若しくは転写を阻害する能力を有している。この阻害効果は、ゲノム DNA やメッセンジャー RNA を標的とすることにより生じる。標的核酸の転写、若しくは機能は、例えばハイブリダイゼーション、及び / 若しくは切断により、阻害される。本発明により提供される、特に有用な一連の阻害剤には、エポキシドヒドロラーゼ遺伝子、若しくはそのメッセンジャーの何れかと結合するオリゴヌクレオチドが含まれており、何れの場合においても、エポキシドヒドロラーゼの生産、若しくは機能が妨害、又は阻害される。これらの結合は、配列特異的なハイブリダイゼーションにより行われる。もう一つの有用なクラスの阻害剤には、エポキシドヒドロラーゼのメッセージの不活化、若しくは切断を行うオリゴヌクレオチドが含まれる。これらのオリゴヌクレオチドは、このような切断を触媒するリボザイムのような酵素活性を持つ。これらのオリゴヌクレオチドは、化学的に修飾されるか、若しくは相補的核酸を切断するような酵素やその他の構成物と結合している。これらのオリゴヌクレオチドを含む多くの異なるオリゴヌクレオチドプールを用いて、目的の活性を示すオリゴヌクレオチドのスクリーニングが行われる。
アンチセンスオリゴヌクレオチド
本発明は、エポキシドヒドロラーゼのメッセージと結合するアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供し、これらは、mRNA を標的とすることにより、その酵素活性を阻害する。アンチセンスオリゴヌクレオチドの設計法は、科学文献や特許に記述されており、そして、関連研究者は、本発明の新規の試薬を使用することにより、このようなエポキシドヒドロラーゼオリゴヌクレオチドを設計できるであろう。例えば、有用アンチセンスオリゴヌクレオチドのスクリーニングのための、遺伝子ウォーキング / RNA マッピングの手順は、関連研究者によく知られている、即ち、有効なアンチセンス配列選別のための標準的分子生物学的技術を基にした簡便、且つ信頼性の高いRNA マッピング法が、Ho (2000) Methods Enzymol. 314:168-183 に記述されている。また、Smith (2000) Eur. J. Pharm. Sci. 11:191-198 も参照のこと。
天然由来の核酸が、アンチセンスオリゴヌクレオチドとして利用される。これらのアンチセンスオリゴヌクレオチドは、どのような長さでも良い; 例えばある一例として、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、約 5 から 100 残基、約 10 から 80 残基、約 15 から 60 残基、若しくは約 18から 40 残基である。最適な長さは、日常的なスクリーニングにより決定できる。また、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、どのような濃度においても使用できる。最適な濃度は、日常的なスクリーニングにより決定できる。これらの予想される問題に対応するための、様々な合成非天然型ヌクレオチド、及び核酸アナログが知られている。例えば、N-(2-アミノエチル)グリシン単位のような非イオン性骨格を持つペプチド核酸 (PNA) が使用される。WO 97/03211; WO 96/39154; Mata (1997) Toxicol Appl Pharmacol 144:189−197; Antisense Therapeutics, ed. Agrawal (Humana Press, Totowa, N.J., 1996) に記載されているような、フォスフォロチオエート結合を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドも使用されている。本発明により提供される合成的 DNA 骨格類縁体より成るアンチセンスオリゴヌクレオチドもまた、上述のようなフォスフォロ- ジチオエート、メチルフォスフォネート、フォスフォロアミデート、アルキルフォスフォトリエステル、スルファミン酸、3-チオアセタール、メチレン (メチルイミノ)、3'-N- カルバミン酸、及びモルフォリノカルバミン酸核酸などを含むことができる。
本発明のエポキシドヒドロラーゼ配列に対するセンス、及びアンチセンスオリゴヌクレオチドなど、様々な標的に対する適当な結合親和性、及び結合特異性を持つ特異的なオリゴヌクレオチドを迅速にスクリーニングするための非常に多くのオリゴヌクレオチドが、コンビナトリアルケミストリーによる技術を用いて作製される (Gold (1995) J. of Biol. Chem. 270:13581-13584 を参照のこと) 。
阻害的リボザイム
本発明は、エポキシドヒドロラーゼのメッセージと結合するリボザイムを提供し、これらは、mRNA を標的とすることにより、その酵素活性を阻害する。リボザイムの設計法、及び標的とする配列に対するエポキシドヒドロラーゼ特異的アンチセンス配列の選択法は、科学文献や特許に記述されており、そして、関連研究者は、本発明の新規の試薬を使用することにより、このようなリボザイムを設計できるであろう。リボザイムは、標的 RNA上の酵素的に切断されるべき部位に近接するRNA 結合部位を通して標的 RNAと結合し、そしてその標的 RNAを切断する。よってリボザイムは、相補的塩基対形成により、標的 RNAを認識し、それと結合する。リボザイムが正確な部位と結合すると、その酵素的作用により、標的 RNAを切断、不活化する。このような様式による標的 RNAの切断が、コーディング領域中で起こった場合、コードされるタンパク質の合成を指示する RNA の能力は消失される。通常、リボザイムは、その標的 RNA と結合し、それを切断した後、その RNA より解離し、新たな標的との結合、及びその切断を繰り返す。
医薬品として効果を示すために必要なリボザイムの濃度が、アンチセンスオリゴヌクレオチドのそれよりも低い場合などの状況において、リボザイムの持つこのような性質は、アンチセンス技術 (アンチセンスオリゴヌクレオチド分子は単に、標的核酸と結合し、その転写、翻訳、若しくは他の分子との結合を阻害する) などの技術より勝っている。この潜在的な利点は、酵素的に作用するリボザイムの可能性を高めている。よって、一分子のリボザイムは、多数の標的 RNA 分子を切断することができる。加えて、リボザイムは、通常、塩基対形成機構での結合のみでなく、また、その結合による、標的 RNA の発現阻害にも依存する高度に特異的な阻害剤である。つまり、その阻害活性は、標的 RNA の切断に起因し、その特異性は、非標的 RNA の切断量に対する標的 RNA の切断量として定義される。この切断機構は、塩基対形成に関与する因子に加え、他の因子にも依存している。よって、リボザイムの作用特異性は、同じ RNA 部位に結合するアンチセンスオリゴヌクレオチドよりも高い。
酵素的リボザイム RNA 分子は、ハンマーヘッドモチーフ中に形成される。しかしまた、ヘアピン、肝炎デルタウイルス、グループ I イントロン、若しくは (RNA ガイド配列と結合した) RNase P-like RNA のモチーフ中にも見られる。このようなハンマーヘッドモチーフの例は、Rossi (1992) Aids Research and Human Retroviruses 8:183; hairpin motifs by Hampel (1989) Biochemistry 28:4929, and Hampel (1990) Nuc. Acids Res. 18:299; the hepatitis delta virus motif by Perrotta (1992) Biochemistry 31:16; the RNaseP motif by Guerrier-Takada (1983) Cell 35:849; and the group I intron by Cech U.S. Pat. No. 4,987,071 に記述されている。これらの具体的なモチーフに関する記述は、これらの中で示されたものに限定されることを意図しているわけではない; 関連研究者は、本発明の酵素的RNA 分子が、一つ、若しくはそれ以上の、標的 RNA 領域に対して相補的な、特異的基質結合部位を持ち、更に、その分子に RNA 切断活性を持たせる配列を、基質結合部位の内側、若しくは周辺に有していることを理解するであろう。
核酸の修飾
本発明は、本発明の核酸の変種、例えば、エポキシドヒドロラーゼ酵素をコードする核酸、を作製する方法を提供し、鋳型核酸によりコードされたエポキシドヒドロラーゼとは変化又は異なる活性又は安定性を持ったエポキシドヒドロラーゼ酵素を作製するために、それらを繰り返し、あるいは種々の組み合わせにおいて使用することができる。これらの方法は、種々の組み合わせにおいて、例えば、遺伝子/メッセージの発現、メッセージの翻訳又はッセージの安定性に関する変種を作製するために繰り返し、あるいは種々の組み合わせにおいて使用することができる。他の例として、細胞の遺伝的組成は、例えば、エックス ビボでの相同遺伝子の修飾等によって変えられる。
本発明の核酸は、如何なる手段によっても変えられる。例えば、無作為又は確率的な方法、非確率的方法、あるいは「指向進化」等の方法は、例えば、U.S. 特許番号 6,361,974を参照。遺伝子の無作為的変異の方法は、既によく知られた技術であり、U.S. 特許番号 5,830,696を参照。変異原には、再組換えにより修復され得るDNA解裂を誘導する、例えば、紫外線、ガンマ放射線、あるいはマイトマイシン、亜硝酸、光活性化ソラレン等の化学変異原、単独あるいは組み合わせによる使用が含まれる。他の化学変異原には、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硝酸、ヒドロキシルアミン、ヒドラジン、あるいは蟻酸が含まれる。他の変異原には、ヌクレオチド前駆体類似物、例えば、ニトロソグアニジン、5-ブロモウラシル、2-アミノプリン、あるいはアクリジンが含まれる。これらの化薬は、ヌクレオチド前駆体の代わりにPCR反応に加えることができ、それによってその配列を変異させる。プロフラビン、アクリフラビン、キナクリンおよびその類のような介在試薬もまた使用することができる。
分子生物学のどのような技術、例えば、無作為PCR 突然変異誘発法;Rice (1992) Proc.Natl.Acad.Sci. USA 89:5467-5471参照、多数のカセット突然変異誘発法の組合わせ;Crameri (1995) Biotechniques 18:194-196参照、等が使用することができる。別の例として、核酸は、例えば、遺伝子、無作為あるいは「確率的」な断片化の後でも再構成できる、例えば、U.S. 特許番号 6,291,242;6,287,862;6,287,861;5,955,358;5,830,721;5,824,514; 5,811,238;5,605,793参照。別の例として、修飾、挿入又は削除は、エラープローンPCR、シャッフリング、オリゴヌクレオチド指向変異法、アセンブリーPCR、セクシュアルPCR 変異法、インビボ変異法、カセット変異法、再帰的アンサンブル変異法、指数的アンサンブル変異法、部位特異的変異法、遺伝子再集合、遺伝子飽和部位変異法(GSSM)、合成結合再集合(SLR)、リコンビネーション、再帰的な配列リコンビネーション、フォスフォチオエイトDNA 変異法、ウラシル含有テンプレート変異法、ギャップデュプレックス変異法、ポイントミスマッチリペアー変異法、リペアー欠損宿主変異法、化学変異法、放射線変異法、デリーション変異法、リストリクション/セレクション変異法、リストリクション/ピューリフィケーション変異法、人工遺伝子合成、アンサンブル変異法、キメラ遺伝子重合体の創製及び/又はそれらと他の方法の組み合わせ等の方法によって導入される。
次の出版物は、本発明の方法に組み込むことができる方法及び/又は再帰的な配列組換えの操作を記述している: Stemmer (1999) “Molecular breeding of viruses for targeting and other clinical properties” Tumor Targeting 4:1-4; Ness (1999) Nature Biotechnology 17:893-896; Chang (1999) “Evolution of a cytokine using DNA family shuffling” Nature Biotechnology 17:793-797; Minshull (1999) “Protein evolution by molecular breeding” Current Opinion in Chemical Biology 3:284-290; Christians (1999) “Directed evolution of thymidine kinase for AZT phosphorylation using DNA family shuffling” Nature Biotechnology 17:259-264; Crameri (1998) “DNA shuffling of a family of genes from diverse species accelerates directed evolution” Nature 391:288-291; Crameri (1997) “Molecular evolution of an arsenate detoxification pathway by DNA shuffling,” Nature Biotechnology 15:436-438; Zhang (1997) “Directed evolution of an effective fucosidase from a galactosidase by DNA shuffling and screening” Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94:4504-4509; Patten 他. (1997) “Applications of DNA Shuffling to Pharmaceuticals and Vaccines” Current Opinion in Biotechnology 8:724-733; Crameri 他. (1996) “Construction and evolution of antibody-phage libraries by DNA shuffling” Nature Medicine 2:100-103; Gates他, (1996) “Affinity selective isolation of ligands from peptide libraries through display on a lac repressor `headpiece dimer`” Journal of Molecular Biology 255:373-386; Stemmer (1996) “Sexual PCR and Assembly PCR” : The Encyclopedia of Molecular Biology. VCH 出版, New York. pp.447-457; Crameri and Stemmer (1995) “Combinatorial multiple cassette mutagenesis creates all the permutations of mutant and wildtype cassettes” BioTechniques 18:194-195; Stemmer 他, (1995) “Single-step assembly of a gene and entire plasmid form large numbers of oligodeoxyribonucleotides” Gene, 164:49-53; Stemmer (1995) “The Evolution of Molecular Computation” Science 270: 1510; Stemmer (1995) “Searching Sequence Space” Bio/Technology 13:549-553; Stemmer (1994) “Rapid evolution of a protein in vitro by DNA shuffling” Nature 370:389-391; 及び Stemmer (1994) “DNA shuffling by random fragmentation and reassembly: In vitro recombination for molecular evolution.” Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:10747-10751。
多様性を発生させる変異法は、例えば、部位特異的変異法(Ling他, (1997) “Approaches to DNA mutagenesis: an overview” Anal Biochem. 254(2): 157-178; Dale 他, (1996) “Oligonucleotide-directed random mutagenesis using the phosphorothioate method” Methods Mol. Biol. 57:369-374; Smith (1985) “In vitro mutagenesis” Ann. Rev. Genet. 19:423-462; Botstein & Shortle (1985) “Strategies and applications of in vitro mutagenesis” Science 229:1193-1201; Carter (1986) “Site-directed mutagenesis” Biochem. J. 237:1-7; 及び Kunkel (1987) “The efficiency of oligonucleotide directed mutagenesis” :Nucleic Acids & Molecular Biology (Eckstein, F. and Lilley, D. M. J. 編集, Springer Verlag, Berlin)); 鋳型を含むウラシルを用いた変異法 (Kunkel (1985) “Rapid and efficient site-specific mutagenesis without phenotypic selection” Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82:488-492; Kunkel他, (1987) “Rapid and efficient site-specific mutagenesis without phenotypic selection” Methods in Enzymol. 154, 367-382; 及び Bass他, (1988) “Mutant Trp repressors with new DNA-binding specificities” Science 242:240-245); oligonucleotide-directed mutagenesis (Methods in Enzymol. 100: 468-500 (1983); Methods in Enzymol. 154: 329-350 (1987); Zoller & Smith (1982) “Oligonucleotide-directed mutagenesis using M13-derived vectors: an efficient and general procedure for the production of point mutations in any DNA fragment” Nucleic Acids Res. 10:6487-6500; Zoller & Smith (1983) “Oligonucleotide-directed mutagenesis of DNA fragments cloned into M13 vectors” Methods in Enzymol. 100:468-500; 及びZoller & Smith (1987) “Oligonucleotide-directed mutagenesis: a simple method using two oligonucleotide primers and a single-stranded DNA template” Methods in Enzymol. 154:329-350); フォスフォチオエイト修飾DNA 変異法(Taylor他, (1985) “The use of phosphorothioate-modified DNA in restriction enzyme reactions to prepare nicked DNA” Nucl. Acids Res. 13: 8749-8764; Taylor他, (1985) “The rapid generation of oligonucleotide-directed mutations at high frequency using phosphorothioate-modified DNA” Nucl. Acids Res. 13: 8765-8787 (1985); Nakamaye (1986) “Inhibition of restriction endonuclease Nci I cleavage by phosphorothioate groups and its application to oligonucleotide-directed mutagenesis” Nucl. Acids Res. 14: 9679-9698; Sayers他, (1988) “Y-T Exonucleases in phosphorothioate-based oligonucleotide-directed mutagenesis” Nucl. Acids Res. 16:791-802; 及びSayers他, (1988) “Strand specific cleavage of phosphorothioate-containing DNA by reaction with restriction endonucleases in the presence of ethidium bromide” Nucl. Acids Res. 16: 803-814);ギャップデュプレックス DNAを用いた変異法 (Kramer他, (1984) “The gapped duplex DNA approach to oligonucleotide-directed mutation construction” Nucl. Acids Res. 12: 9441-9456; Kramer & Fritz (1987) Methods in Enzymol. “Oligonucleotide-directed construction of mutations via gapped duplex DNA” 154:350-367; Kramer他, (1988) “Improved enzymatic in vitro reactions in the gapped duplex DNA approach to oligonucleotide-directed construction of mutations” Nucl. Acids Res. 16: 7207; 及び Fritz他, (1988) “Oligonucleotide-directed construction of mutations: a gapped duplex DNA procedure without enzymatic reactions in vitro” Nucl. Acids Res. 16: 6987-6999、を含んでいる。
本発明の方法に使われる付加的なプロトコールには、点ミスマッチ修復(Kramer (1984) “Point Mismatch Repair” Cell 38:879-887)、修復不能宿主株を用いた変異法(Carter他, (1985) “Improved oligonucleotide site-directed mutagenesis using M13 vectors” Nucl. Acids Res. 13: 4431-4443; 及び Carter (1987) “Improved oligonucleotide-directed mutagenesis using M13 vectors” Methods in Enzymol. 154: 382-403), deletion mutagenesis (Eghtedarzadeh (1986) “Use of oligonucleotides to generate large deletions” Nucl. Acids Res. 14: 5115)、制限-選別及び制限-選別と制限-精製 (Wells他, (1986) “Importance of hydrogen-bond formation in stabilizing the transition state of subtilisin” Phil. Trans. R. Soc. Lond. A 317: 415-423)、全遺伝子合成による変異法(Nambiar他, (1984) “Total synthesis and cloning of a gene coding for the ribonuclease S protein” Science 223: 1299-1301; Sakamar and Khorana (1988) “Total synthesis and expression of a gene for the a-subunit of bovine rod outer segment guanine nucleotide-binding protein (transducin)” Nucl. Acids Res. 14: 6361-6372; Wells et al. (1985) “Cassette mutagenesis: an efficient method for generation of multiple mutations at defined sites” Gene 34:315-323; 及びGrundstrom他, (1985) “Oligonucleotide-directed mutagenesis by microscale `shot-gun` gene synthesis” Nucl. Acids Res. 13: 3305-3316)、二本鎖解裂修復 (Mandecki (1986); Arnold (1993) “Protein engineering for unusual environments” Current Opinion in Biotechnology 4:450-455. “Oligonucleotide-directed double-strand break repair in plasmids of Escherichia coli: a method for site-specific mutagenesis” Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 83:7177-7181)、等が含まれる。上記方法の多数の付加的な細部は、Methods in Enzymology 154巻に見ることができ、それは、様々な変異誘発方法のトラブルシューテ-ィングにとって有用なコントロール手段をも記述している。以下を参照。U.S. 特許番号 5,605,793, Stemmer (1997年2月25日) “Methods for In Vitro Recombination;” U.S. 特許番号 5,811,238, Stemmer 他 (1998年9月22日) “Methods for Generating Polynucleotides having Desired Characteristics by Iterative Selection and Recombination;” U.S. 特許番号 5,830,721, Stemmer 他 (1998年11月3日) “DNA Mutagenesis by Random Fragmentation and Reassembly;” U.S. 特許番号 5,834,252, Stemmer 他 (1998年11月10日) “End-Complementary Polymerase Reaction;” U.S. 特許番号 5,837,458, Minshull, 他 (1998年11月17日) “Methods and Compositions for Cellular and Metabolic Engineering;” WO 95/22625, Stemmer 及び Crameri, “Mutagenesis by Random Fragmentation and Reassembly;” WO 96/33207, Stemmer 及び Lipschutz “End Complementary Polymerase Chain Reaction;” WO 97/20078, Stemmer 及び Crameri “Methods for Generating Polynucleotides having Desired Characteristics by Iterative Selection and Recombination;” WO 97/35966, Minshull 及び Stemmer, “Methods and Compositions for Cellular and Metabolic Engineering;” WO 99/41402, Punnonen 他 “Targeting of Genetic Vaccine Vectors;” WO 99/4138, Punnonen 他 “Antigen Library ImLmunization;” WO 99/41369, Punnonen 他 “Genetic Vaccine Vector Engineering;” WO 99/41368, Punnonen 他 “Optimization of Immunomodulatory Properties of Genetic Vaccines;” EP 752008, Stemmer 及び Crameri, “DNA Mutagenesis by Random Fragmentation and Reassembly;” EP 0932670, Stemmer “Evolving Cellular DNA Uptake by Recursive Sequence Recombination;” WO 99/23107, Stemmer 他 “Modification of Virus Tropism and Host Range by Viral Genome Shuffling;” WO 99/21979, Apt 他 “Human Papillomavirus Vectors;” WO 98/31837, del Cardayre 他 “Evolution of Whole Cells and Organisms by Recursive Sequence Recombination;” WO 98/27230, Patten 及び Stemmer, “Methods and Compositions for Polypeptide Engineering;” WO 98/27230 , Stemmer 他 “Methods for Optimization of Gene Therapy by Recursive Sequence Shuffling and Selection,” WO 00/00632, “Methods for Generating Highly Diverse Libraries,” WO 00/09679, “Methods for Obtaining in Vitro Recombined Polynucleotide Sequence Banks and Resulting Sequences,” WO 98/42832 , Arnold 他 “Recombination of Polynucleotide Sequences Using Random or Defined Primers,“ WO 99/29902, Arnold 他 “Method for Creating Polynucleotide and Polypeptide Sequences,” WO 98/41653, Vind, “An in Vitro Method for Construction of a DNA Library,” WO 98/41622, Borchert 他 “Method for Constructing a Library Using DNA Shuffling,” 及び WO 98/42727, Pati and Zarling, “Sequence Alterations using Homologous Recombination”を参照。
ある米国特許出願は、様々な多様性を発生させる方法に関する付加的な詳細を提供している。それらには、以下が含まれる: “ 遺伝子を変えるコドンのシャフリング”, Patten 他, 1999年9月28日, (U.S. 通し番号 09/407,800); “ 繰り返し配列組換えによる全細胞そして生物体の進化”, del Cardayre 他, 1998年7月15日, (U.S. 連載番号 09/166,188)、及び1999年7月15日, (U.S. 連載番号 09/354,922); “オリゴヌクレオチドに媒介された核酸再組換え ”, Crameri 他, 1999年9月28日, (U.S. 連載番号 09/408,392)、及び“オリゴヌクレオチドに媒介された核酸再組換え ”, Crameri 他, 2000年1月18日, (PCT/US00/01203); “合成シャフリングのための様々なコドンによるオリゴヌクレオチド合成の使用”, Welch 他, 1999年9月28日, (U.S. 通し番号 09/408,393); “好ましい特徴を持つ特性ストリング、ポリヌクレオチド及びポリペプチドの作製のための方法 ”, Selifonov 他, 2000年1月18日, (PCT/US00/01202) 及び、例えば、“好ましい特徴を持つ特性ストリング、ポリヌクレオチド及びポリペプチドの作製のための方法 ”, Selifonov 他, 2000年7月18日, (U.S. 連載番号 09/618,579); “進化擬態に使用するためのデータ構造集団化の方法”, Selifonov 及び Stemmer, 2000年1月18日, (PCT/US00/01138); 及び “一本鎖核酸の鋳型に媒介される再組換えと核酸断片の単離”, Affholter, 2000年9月6日, (U.S. 連載番号 09/656,549)を含んでいる。
例えば、飽和変異法(GSSM)、合成結合再構成(SLR)、あるいはそれらの組み合わせを含む非確率的又は「指向進化」の方法は、新しいか変えられた特性(例えば、非常に酸性かアルカリ条件、高い温度、及びその類の下における活性)を持つエポキシドヒドロラーゼを作製するために、本発明の核酸の修飾に使用される。修飾された核酸によってコードされるポリペプチドは、蛋白質分解活性、あるいは他の活性を調べる前にある活性のためにスクリーンされることができる。どのような試験形態、あるいはプロトコール、例えば、キャピラリーアレーのプラットホーム、をも使用できる、例えば、U.S.特許番号 6,361,974; 6,280,926; 5,939,250を参照。
飽和変異法、あるいは、GSSM
本発明の一例として、非確率的な遺伝子の修飾、「指向進化のプロセス」が、新しいか変えられた特性を持つエポキシドヒドロラーゼを作製するために使用される。この方法は、別名として、「遺伝子部位−飽和変異法」、「部位−飽和変異法」、「飽和変異法」又は簡単に「GSSM」と呼ばれている。他の突然変異法との組み合わせでも使用することができる。例えば、U.S. 特許番号 6,171,820; 6,238,884を参照。 一例として、GSSMは、与えられている鋳型ポリヌクレオチドと多数のオリゴヌクレオチドから成り、その中の各オリゴヌクレオチドは、鋳型ポリヌクレオチドに相同な配列を含んでおり、鋳型ポリヌクレオチドの特異的な配列及び相同遺伝子の変種である配列を標的とする;オリゴヌクレオチドを用いて鋳型ポリヌクレオチドを複製することによって非確率的な配列多様性を持つ祖先ポリヌクレオチドを作製する。それにより、相同性のある遺伝子配列の多様性を持つポリヌクレオチドを作製する。
本発明の一例として、縮重N,N,G/T配列を含むコドンプライマーが、単アミノ酸置換の全範囲が各アミノ酸の位置、例えば、修飾される標的にされる酵素の活性部位あるいはリガンド結合部位のアミノ酸残基に表示されている子孫ポリペプチドの集団を作製できるように、ポリヌクレオチドに点変異を導入するために使用される。これらのオリゴヌクレオチドは、近接する第一の相同配列、縮重N,N,G/T配列、及び第二の相同配列を任意に含める。そのようなオリゴヌクレオチドの使用に由来する下流の子孫翻訳産物は、縮重N,N,G/T配列が20種全てのアミノ酸のためのコドンを含んでいることから、ポリペプチドに沿った各アミノ酸で全ての可能なアミノ酸変異を含んでいる。一例として、一種のそのような縮重オリゴヌクレオチド(例えば、一種の縮重N,N,G/Tカセットを含む)が、親ポリヌクレオチド鋳型の各コドンを全範囲でコドン置換させるために使用される。他の例として、同じオリゴヌクレオチドあるいは異なる少なくとも二種の縮重カセットが、親ポリヌクレオチド鋳型の少なくとも二つコドンを全範囲でコドン置換させるために使用される。例えば、一種以上のN,N,G/T配列を、一ヶ所以上の部位でアミノ酸の変異を導入するためのあるオリゴヌクレオチドに含めることができる。この多数のN,N,G/T配列は、直接連続的であるか、又は一つあるいはそれ以上の付加的なヌクレオチドによって分けられることができる。他の例として、挿入及び削除を導入するために使われるオリゴヌクレオチドは、N,N,G/T配列を持ったコドン単独で又は組み合わせで如何なる組換え、あるいはアミノ酸の挿入、削除、及び/又は置換を導入するために使用可能である。
一例として、二ヶ所あるいはそれ以上の連続したアミノ酸部位の同時変異誘発が、連続的なN,N,G/Tトリプレットを含んだオリゴヌクレオチド、即ち、縮重N,N,G/T配列、を用いてなされる。他の例として、そのN,N,G/T配列よりもより少ない縮重を持つ縮重カセットが使われる。例えば、ある例では、一つのNだけを含む縮重トリプレット配列(例えば、オリゴヌクレオチドで)を使用することが望ましいかもしれない。このNとは、トリプレットの第2又は第3番目の位置にある。如何なる組合せ及びここに含まれる変換を含む他のどのような塩基でもトリプレットの残った部位に使用することができる。代わりに、ある例では、縮重N,N,Nトリプレット配列(例えば、オリゴヌクレオチドで)を使用することが好ましいかもしれない。
一例として、縮重トリプレット(例えば、N,N,G/Tトリプレット)の使用は、系統的及び容易にポリペプチドのアミノ酸一残基ごとに天然アミノ酸を全体的に(合計で20アミノ酸)発現生成することを可能にする(別の例として、その方法は、可能な全てよりも少ないアミノ酸残基あるいはコドン部位当たりの置換の作製をも含む)。例えば、100アミノ酸ポリペプチドでは、2000の異なる種(即ち、部位当たり20種の可能なアミノ酸 X 100アミノ酸部位)を作製することができる。オリゴヌクレオチド又は縮重N,N,G/Tトリプレットを含む一式のオリゴヌクレオチドを用いることによって、32の個々の配列を可能な20種全ての自然アミノ酸でコードさせることができる。従って、親ポリヌクレオチド配列が少なくとも一つのそのようなオリゴヌクレオチドを用いた飽和変異法に供与される試験管内では、20種の異なるポリペプチドをコードしている作製された32種の異なる子孫ポリヌクレオチドが存在する。対照的に、部位特異的変異誘発に非縮重オリゴヌクレオチドを使用することは、反応当たり一つの子孫ポリペプチド産物だけが得られる。非縮重オリゴヌクレオチドは、開示した縮重プライマーの組み合わせにより任意に使用することができる; 例えば、非縮重オリゴヌクレオチドは、対象ポリヌクレオチド中に特定の点変異を発生させるために使用することができる。これは、特定のサイレント点変異、対応するアミノ酸の変異を導く点変異、及び停止コドンやポリペプチド断片の発現を引き起こす点変異を作り出す一つの手段を提供する。
一例として、各飽和変異誘発反応容器には、親ポリヌクレオチド中の変異されるコドンに対応する特定アミノ酸部位で20種の自然アミノ酸全てが表示されるように(他の側面では、20種以下の自然アミノ酸の組合せを使用)、少なくとも20種の子孫ポリペプチド(例えば、エポキシドヒドロラーゼ) 分子をコードしたポリヌクレオチドが含まれている。各飽和変異誘発反応から得られる32倍に縮重した子孫ポリペプチドは、クローンの増幅(例えば、発現ベクターを用いて、大腸菌のような適した宿主にクローン化される)したり、発現スクリーニングにかけることができる。特性の好ましい変化(親ポリペプチドと比較して、アルカリあるいは酸性条件の下で増強された蛋白質分解活性のような)を表示する個々の子孫ポリペプチドがスクリーニングによって同定された場合、その中に含まれた相当する好ましいアミノ酸置換を同定するために配列決定される。
一例において、この中に開示されるうような飽和変異誘発法を使用して親ポリペプチドの各アミノ酸部位を変異させると、好ましいアミノ酸変異が一ヶ所以上のアミノ酸部位で同定されるかもしれない。これらの好ましいアミノ酸置換を全体又は一部の組合せを含む一種あるいはそれ以上の新しい子孫分子を作製することができる。例えば、ポリペプチドのアミノ酸部位三ヶ所それぞれに二つの特別の好ましいアミノ酸変異が同定されれば、変異は各部位において三つの可能性(元のアミノ酸からの変異が無いか、それぞれ二種の好ましい変異)及び三 つの部位を含んでいる。従って、3 x 3 x 3又は27の可能性が存在し、これには、前に調べられた-6つ単一点変異(即ち、三ヶ所のそれぞれで二つ)とどの部位にも変異の無いものも7種を含んでいる。
別の例において、部位飽和変異誘発法は、配列を変化させるための他の確率的あるいは非確率的な手段、例えば、合成ライゲーション再集合(以下参照)、シャフリング、キメラ化、再組換え、及び他の変異プロセスや変異試薬等、とともに使用することができる。この発明は、反復的な飽和変異誘発を含むあらゆる変異プロセスの使用を提供する。
本発明は、新しいか変化された性質を持つエポキシドヒドロラーゼを作製するための「合成ライゲーション再集合」あるいは単に「SLR」、「指向進化プロセス」と呼ばれる非確率的遺伝子修飾システムにを提供する。SLRは、オリゴヌクレオチド断片を非確率的に結合させる方法である。この方法は、確率的オリゴヌクレオチドシャフリングとは、核酸のビルディングブロックがシャフルされず、任意に結合あるいはキメラ化され、むしろ非確率的に組み立てられる点において異なる。例えば、U.S.特許番号 (USSN) 09/332,835 “Synthetic Ligation Reassembly in Directed Evolution” 1999年6月14日ファイル(“USSN 09/332,835”)を参照。一例において、SLRは、次のステップから成り立つ:
(a) 鋳型ポリヌクレオチドを提供する。この中で、鋳型ポリヌクレオチドは、相同遺伝子をコードした配列を含む;
(b) 多数のブロックのビルディングブロック ポリヌクレオチドを提供する。この中で、そのビルディングブロック ポリヌクレオチドは、前もって決定された配列部位で鋳型と交叉(クロスオーバー)するように設計され、あるビルディングブロックポリヌクレオチドは、相同遺伝子の変種である及びその変種配列に隣接した鋳型ポリヌクレオチドに相同的な配列を含む;
(c) ビルディングブロック ポリヌクレオチドを、ビルディングブロック ポリヌクレオチドが鋳型ポリヌクレオチドとクロスオーバー再集合し、相同遺伝子配列の亜型ができるように、鋳型ポリヌクレオチドと混合する。
SLRは、再集合されるべきポリヌクレオチド間にハイレベルの相同性が存在してもそれに左右されない。従って、この方法は、非確率的に10100以上のキメラから成る子孫分子のライブラリー(あるいは、セット)を作製するために使用することができる。SLRは、101000以上のキメラから成る子孫分子のライブラリーを作製するために使用することができる。従って、本発明の展望は、デザインにより選択された包括的な集合順序を削る最終的なキメラ核酸分子の集団を作製するための非確率的方法を含んでいる。この方法は、デザインされた包括的なアセンブリーオーダーが達成できるように、デザインにより相互に互換性のある結合可能末端を持つ特定の核酸ビルディングブロックを多数作製するステップ及びこれらの核酸ビルディングブロックを組み立てるステップを含んでいる。
組み立てられる核酸ビルディングブロックの相互に互換性のある結合可能末端は、もしそれらが前もって決定された順序でそのビルディングブロックを結合させ得るならば、このタイプの集合のために「利用可能」であると考えられる。従って、核酸ビルディングブロックが結合するその包括的な集合順序は、結合可能末端の設計によって特定される。複数の集合ステップが使用される場合、核酸ビルディングブロックが結合するその包括的な集合順序は、集合ステップの連続的な順序によっても特定される。一例として、アニールしたビルディングブロック片は、それらを共有的に結合させるためにリガーゼのような酵素(例えば、T4 DNAリガーゼ)で処理される。
一例として、オリゴヌクレオチド ビルディングブロックの設計は、最終的なキメラポリヌクレオチドの子孫集団を作製するための元として働く一郡の子孫核酸配列の鋳型を分析することにより得られる。これらの親オリゴヌクレオチドの鋳型は、変異、例えば、キメラ化又はシャッフルされる核酸ビルディングブロックのデザインを助ける。この方法の一例として、多数の親核酸の鋳型配列が、一つ以上の境界点を選ぶためにアラインメントされる。境界点は、相同性のある区域に設定され、そして一種以上のヌクレオチドを含む。これらの境界点は、好ましくは少なくとも二種の子孫鋳型に共有される。それにより、境界点は、親ポリヌクレオチドを再配置することを目的に、作製されるオリゴヌクレオチド ビルディングブロックの境界を描写するために利用されることができる。祖先分子内で同定及び選択された境界点は、最終的なキメラ子孫分子の集合における潜在的なキメラ化点として働く。境界点は、少なくとも二種の祖先鋳型により共有された(少なくとも一つの相同核酸塩基から成る)相同的領域である。別の意味で、境界点は、少なくとも半分の祖先鋳型により共有された相同的領域、あるいは、少なくとも3分の2の祖先鋳型により共有された相同的領域である。更により好ましくは、利用可能な境界点は、少なくとも4分の3の祖先鋳型により共有された相同的領域、更に一層より好ましくは、殆ど全ての祖先鋳型により共有された相同的領域である。一例として、境界点は、全ての祖先鋳型により共有された相同的領域である。
一例として、徹底的な子孫キメラポリヌクレオチド ライブラリーを作製するために、結合再集合過程が徹底的に実施される。換言すると、核酸ビルディングブロックの全ての可能な順序の組み合わせが、最終キメラ核酸分子の集団中に表示される。同時に、別の側面において、各組み合わせにおける集合順序(即ち、各最終キメラ核酸の5'から3'配列における各ビルディングブロックの集合順序)は、上述されたように、設計(又は非確率的な)による。本発明の非確率的性質のために、好ましくない副産物が生成する可能性は大きく減少する。
別の例として、結合再集合法は、体系的に実施される。 例えば、本法は、祖先分子の区分されたライブラリーを作製するために、例えば、一つずつ体系的にスクリーニングされうる区分を利用して実施される。換言すると、本発明は、連続段階的集合反応の選択的で適切な使用を組み合わせた特定の核酸ビルディングブロックの選択的で適切な使用により、子孫産物の特定の集団が、各反応容器中で作製されることが達成される状況を提供する。これは、実施される実験及びスクリーニング操作を体系的にする。従って、潜在的に非常に多数の子孫分子がより少ない集団で体系的に調べられることを可能にする。非常に柔軟かつ徹底的及び体系的にキメラ化を行えることから、本発明は、特に、祖先分子間に低いレベルの相同性しかない場合に、多数の子孫分子から成るライブラリー(又は、集団)の作製を提供する。本結合再集合の発明が非確率的な性質を持つために、作製される子孫分子は、好ましくは、設計により選ばれる包括的なアセンブリー順序を持つ最終的なキメラ核酸分子のライブラリーを含む。飽和変異誘発法及び指向進化法は、異なる子孫分子種を作製するためにも使用することができる。本発明が、境界点の選択、核酸ビルディングブロックの大きさや数、及び結合の大きさや設計に関する選択と制御の自由を与えることは評価される。さらに、分子間相同性の要求性が、本発明の操作性に対して非常に緩和されていることも評価される。実際に、殆ど又は全く分子間相同性のない領域においても、境界点は選択されることさえできる。例えば、コドンのゆらぎ、即ち、コドンの縮重のために対応する祖先鋳型に本来コードされたアミノ酸を変えることなく核酸ビルディングブロック中にヌクレオチド置換を導入することができる。異なる例として、本来のアミノ酸に関するコードが変更されるようにコドンを変更することができる。本発明は、分子間の相同的な境界点の頻度を増加させるため及びビルディングブロック間で達成される結合数を増加させるために、そのような置換を核酸ビルディングブロック中に導入させることを提供し、その結果として、多数の子孫キメラ分子が作製されるようになる。
別の例において、ビルディングブロックが作製される段階における合成的性質は、後にインビトロ過程(例えば、変異誘発による)又はインビボ過程(例えば、宿主生物の遺伝子スプライシング能を利用する)において任意に除去されうるヌクレオチド(例えば、一種以上のヌクレオチド、コドンもしくはイントロン又は調節配列であってもよい)の設計及び導入を可能にする。多くの場合、他の多くの理由により、利用可能な境界点を作製するという潜在的な恩典に加えて 、これらの核酸の導入もまた望ましくあり得ることが理解される。
一例として、核酸ビルディングブロックは、イントロンを導入するために使用することができる。従って、機能的イントロンが、この中に述べられる方法により、本発明の人工遺伝子に導入される。人工的に導入したイントロンは、天然に存在するイントロンが遺伝子スプライシングに機能的であるように宿主における遺伝子スプライシングにおいても機能的であり得る。
至適化指向進化システム
本発明は、「至適化指向進化システム」と呼ばれる新しいか、又は変化させた性質を持つエポキシドヒドロラーゼを作製するための非確率的遺伝子修飾システムを提供する。至適化指向進化システムは、組換えを通して核酸の指向的分子進化を行わせる還元再組合せ、組換え、及び選択の反復サイクルを使用を教示する。至適化指向的進化は、進化したキメラ配列の大集団の作製を可能にするもので、この中では、作製された集団は、予め決定された数の交叉(クロスオーバー)イベントを有する配列のために非常に富化されている。
クロスオーバーイベントは、親変異体からその他の親変異体に配列のシフトが起こるキメラ配列の点である。そのような点は、通常二種の親からのオリゴヌクレオチドが互いに連結して単一の配列を形成する交差点である。この方法は、最終的な配列のキメラ集団が選択された回数のクロスオーバーイベントのために富化されるように、オリゴヌクレオチド配列の正しい濃度計算を可能にする。これは、予め決定された回数のクロスオーバーイベントを有するキメラ変異体選択の高い管理を提供する。
更に、本方法は、他のシステムに比べ、莫大な量の可能なタンパク変異体スペースを調査する手段を与える。以前は、例えば、反応中に1013のキメラ分子が生成されると、特定の活性をそのような多量のキメラ変異体について調べることは非常に困難であった。また、子孫集団の大部分は、特定の活性レベルを高められていないタンパクを生み出す非常に多くのクロスオーバーイベント数を持っているであろう。これらの方法を使用して、キメラ分子の集団は、特定の数のクロスオーバーイベントを有する変異体のために富化されることができる。従って、反応中に1013のキメラ分子を作製されるが、更なる分析を行うために選択したそれぞれの分子は、例えば、わずか三回のクロスオーバーイベントしか有していない可能性が高い。結果として生ずる子孫集団は、予め決定された数のクロスオーバーイベントを有するように変えられるので、キメラ分子間の機能的多様性の境界限度は減少される。これは、初期親ポリヌクレオチドに由来するどのオリゴヌクレオチドが特定の特質に影響を与えているのかを判断する時に、取り扱い易い変異数を与える。
キメラ子孫ポリヌクレオチド配列を作製する一つの方法は、それぞれの親配列の断片または部分に対応するオリゴヌクレオチドの作製することである。好ましくは、それぞれのオリゴヌクレオチドは、それによりオリゴヌクレオチドの混合によって正しい順序でそれぞれのオリゴヌクレオチド断片を有する新しい変異体が得られるように、特異的な重複区域を含む。更なる情報は、例えば、USSN09/332,835; US 特許番号 6,361,974に記載されている。それぞれの親変異体の為に作製されたオリゴヌクレオチドの数は、最終的に作製されるキメラ分子内に生ずるクロスオーバーの総数と関連がある。例えば、三つの親ヌクレオチド配列の変異体が、例えば、高温下で高活性を示すキメラ変種を探すためにライゲーション反応を起こすものとする。一例として、それぞれの親変異体のそれぞれの部分に対応して50種のオリゴヌクレオチド配列が作製される。この場合、結合組換えプロセス中には、それぞれのキメラ配列の中に最高で50回のクロスオーバーイベントがあることになる。作製されたそれぞれのキメラポリヌクレオチドが、交互に親変種からのオリゴヌクレオチドを含有している確率は、極めて低い。それぞれのオリゴヌクレオチド断片が同一の分子数で結合反応中に存在している場合、同じ親ポリヌクレオチドからのオリゴヌクレオチドがいくつかの部位で互いに結合し、そのためにクロスオーバーイベントが起こらないらしい。それぞれの親からの各オリゴヌクレオチドの濃度は、本例のどのライゲーションステップの間も一定に保たれ、同じ親変異体に由来するオリゴヌクレオチドがキメラ配列内で結合し、かつ、クロスオーバーを起こさない確率は(三種の親があると仮定した場合)1/3である。
従って、それぞれの結合反応ステップ中に、決められた数の親変異体、それぞれの変異体に対応するいくらかのオリゴヌクレオチド、及びそれぞれの変異体の濃度において起こるであろうクロスオーバーイベントの起きる集団を予想するために、確率密度関数(PDF)を決定することができる。PDF決定の統計的及び数学的な背景を以下に説明する。これらの方法を利用して、そのような確率密度関数を推定することができ、その結果、特定の結合反応から生じる予め決められた回数のクロスオーバーイベントのためにキメラ子孫集団を富化することができる。更に、クロスオーバーイベントの目標回数を予め決定することができ、その後、システムは、結合反応中のそれぞれのステップにおいて各親オリゴヌクレオチドの開始時の量を計算するようにプログラムされ、それによって、予め決められた回数のクロスオーバーイベントを集中させる確率密度関数が得られる。これらの方法は、組換えを通してポリペプチドをコードする核酸の指向的分子進化を行わせる還元再組合せ、組換え、及び選択の反復サイクルを使用を教示する。このシステムは、進化したキメラ配列の大集団の作製を可能にするもので、この中では、作製された集団は、予め決定された回数のクロスオーバーイベントを有する配列のために非常に富化されている。クロスオーバーイベントは、親変異体からその他の親変異体に配列のシフトが起こるキメラ配列の点である。そのような点は、通常二つの親からのオリゴヌクレオチドが互いに連結して単一の配列を形成する交差点である。この方法は、最終的な配列のキメラ集団が選択された回数のクロスオーバーイベントのために富化されるように、オリゴヌクレオチド配列の正しい濃度計算を可能にする。これは、予め決定された回数のクロスオーバーイベントを有するキメラ変異体選択の高い管理を提供する。
更に、本方法は、他のシステムに比べ、莫大な量の可能なタンパク変異体スペースを調査する手段を与える。これらの方法を使用して、キメラ分子の集団は、特定の数のクロスオーバーイベントを有する変異体のために富化されることができる。従って、反応中に1013のキメラ分子が作製されるが、更なる分析を行うために選択されるそれぞれの分子は、例えば、わずか三回のクロスオーバーイベントしか有していない可能性が高い。結果として生ずる子孫集団は、予め決定された数のクロスオーバーイベントを有するように変えられるので、キメラ分子間の機能的多様性の境界限度は減少される。これは、初期親ポリヌクレオチドに由来するどのオリゴヌクレオチドが特定の特質に影響を与えているのかを判断する時に、取り扱い易い変異数を与える。
一例として、その方法は、キメラ子孫ポリヌクレオチド配列をそれぞれの親配列の断片または部分に対応するオリゴヌクレオチドの作製することによって作製する。好ましくは、各オリゴヌクレオチドは、それによりオリゴヌクレオチドの混合によって正しい順序でそれぞれのオリゴヌクレオチド断片を有する新しい変異体が得られるように、特異的な重複区域を含む。USSN 09/332,835も参照。
各親変異体の為に作製されたオリゴヌクレオチドの数は、最終的に作製されるキメラ分子内に生ずるクロスオーバーの総数と関連がある。例えば、三つの親ヌクレオチド配列の変異体が、例えば、高温下で高活性を示すキメラ変種を探すためにライゲーション反応を起こすものとする。一例として、それぞれの親変異体のそれぞれの部分に対応して50種のオリゴヌクレオチド配列が作製される。この場合、結合組換えプロセス中には、それぞれのキメラ配列の中に最高で50回のクロスオーバーイベントがあることになる。作製されたそれぞれのキメラポリヌクレオチドが、交互に親変種からのオリゴヌクレオチドを含有している確率は、極めて低い。それぞれのオリゴヌクレオチド断片が同一の分子数で結合反応中に存在している場合、同じ親ポリヌクレオチドからのオリゴヌクレオチドがいくつかの部位で互いに結合し、そのためにクロスオーバーイベントが起こらないらしい。それぞれの親からの各オリゴヌクレオチドの濃度は、本例のどのライゲーションステップの間も一定に保たれ、同じ親変異体に由来するオリゴヌクレオチドがキメラ配列内で結合し、かつ、クロスオーバーを起こさない確率は(三種の親があると仮定した場合)1/3である。
従って、それぞれの結合反応ステップ中に、決められた数の親変異体、それぞれの変異体に対応するいくらかのオリゴヌクレオチド、及びそれぞれの変異体の濃度において起こるであろうクロスオーバーイベントの起きる集団を予想するために、確率密度関数(PDF)を決定することができる。PDF決定の統計的及び数学的な背景を以下に説明する。そのような確率密度関数は、推定することができ、その結果、特定の結合反応から生じる予め決められた回数のクロスオーバーイベントのためにキメラ子孫集団を富化することができる。更に、クロスオーバーイベントの目標回数を予め決定することができ、その後、システムは、結合反応中のそれぞれのステップにおいて各親オリゴヌクレオチドの開始時の量を計算するようにプログラムされ、それによって、予め決められた回数のクロスオーバーイベントを集中させる確率密度関数が得られる。
クロスオーバーイベントの決定
本発明の展望には、望まれるクロスオーバー確率密度関数(PDF)、再集合される親遺伝子の数、及びその断片の数をインプットとして受けるシステム及びソフトウェアが含まれる。このプログラムのアウトプットは、「断片PDF」であり、再集合遺伝子及びそれらの推定されるクロスオーバーPDFを得るための処方を決定するために使用できる。好ましくは、ここで説明されるプロセスは、プログラミング言語であり、また技術的なコンピュータの利用における環境開発をするMATLAB(登録商標)(マスワークス、Natick、Massachusetts)で行われる。
反復プロセス
本発明の実施において、これらのプロセスは、反復的に繰り返えすことができる。例えば、エポキシドヒドロラーゼの表現型を変化させるとある核酸(例えば、その核酸)は、同定され、再単離され、再び修飾され、その活性を再び調べられる。このプロセスは、好ましい表現型がエンジニアされるまで反復的に繰り返えすことができる。例えば、タンパク分解活性を含む生化学的な異化あるいは同化の全経路を細胞中にエンジニアすることが可能である。
同様に、ある特定のオリゴヌクレオチドが望ましい特質(例えば、新規エポキシドヒドロラーゼの表現型)に全く影響を与えないと確認された場合、排除される配列を含むより大きな親オリゴヌクレオチドを合成することにより、変異としてそれを排除することができる。より大きな配列内にその配列を組み入れることは、どのようなクロスオーバーイベントをも妨げることから、子孫ポリヌクレオチド内でこの配列の如何なる変異種ももはや存在しないことになる。どのオリゴヌクレオチドが最も望まれる特質に関連するか、あるいはどれが関連していないか、を決定するこの反復操作は、特定の特質又は活性を提供する可能なタンパク変種の全てをより効果的に調査すること可能にする。
インビボ シャッフリング
分子のインビボ シャッフリングは、本発明のポリペプチドの変種、例えば、抗体、エポキシドヒドロラーゼ、あるいはその類を提供する本発明の方法における用途である。インビボ シャッフリングは、多重体を再組換え細胞の自然特性を利用して行うことができる。インビボにおける組換えは、分子多様性への主要な自然経路を提供するが、遺伝的組換えは、以下の点に関連して、比較的に複雑なプロセスである。
1) 相同性の認識;
2) 遺伝子鎖の切断、遺伝子鎖の侵入、及び組換えキアズマ形成に導く代謝ステップ繋がる;そして、最後に、
3) 個別の組換え分子へのキアズマの解離キアズマの形成は、相同配列の認識を必要とする。
一例において、本発明は、少なくとも初期ポリヌクレオチド及び第二のポリヌクレオチドからハイブリッド ポリヌクレオチドを作製する方法を提供する。本発明は、部分的配列相同性の少なくとも一領域を共有する少なくとも初期ポリヌクレオチド及び第二のポリヌクレオチドを適当な宿主細胞へ導入してハイブリッド ポリヌクレオチドを作製するために使用することができる。部分的に配列相同のある領域は、ハイブリッド ポリヌクレオチドを作り出す配列の再集合を生じるようなプロセスを促進する。ここに使用される用語「ハイブリッド ポリヌクレオチド」とは、本発明の方法により生じ、かつ少なくとも二種の初期ポリヌクレオチド配列由来の配列を含む如何なるヌクレオチド配列をも意味する。そのようなハイブリッド ポリヌクレオチドは、DNA分子間の配列組込みを促進する分子内再集合の事象により生じ得る。更に、そのようなハイブリッド ポリヌクレオチドは、DNA分子内のヌクレオチド配列を変化させるために反復配列を用いる分子内還元的再集合プロセスにより作製することができる。
配列変種の産生
本発明は、本発明の核酸及びエポキシドヒドロラーゼ配列の配列変種の作製あるいは本発明の核酸あるいはポリペプチドを用いてエポキシドヒドロラーゼを単離する方法も提供する。一例として、本発明は、本発明のエポキシドヒドロラーゼ遺伝子の変種を提供し、それらは、例えば、無作為あるいは確率的な方法、あるいは非確率的な方法、あるいは「指向進化」の方法等、上記した如何なる手段によっても作り出せる。
単離した変種は、天然に存在する可能性がある。変種は、インビトロでも作製できる。変種は、部位特異的突然変異、無作為的化学変異、エキソヌクレアーゼIIIデリーション法、及び標準的なクローニング技術のような遺伝的エンジニア技術を用いて作製してもよい。別法として、そのような変種、断片、類似物、あるいは誘導体は、化学的な合成又は修飾によって作製してもよい。変種を作製するための他の方法も熟練した研究者にはよく知られている。これらは、天然から単離されたものに由来する核酸配列を、企業又は研究応用のために価値を増強された特性を持つポリペプチドをコードする核酸へと修飾する方法を含む。そのようなプロセスにおいて、天然から単離されたものから得られた配列に関して、一つあるいはそれ以上のヌクレオチド変異を持つ変種配列が非常に多く作製され、その特徴が調べられる。これらヌクレオチド変異が、天然から単離されたものから得られた核酸の配列にコードされたポリペプチド上にアミノ酸変異を引き起こす。
例えば、変種をエラープローンPCRを利用して作製してもよい。エラープローンPCRにおいて、PCRは、点突然変異が高い割合でPCR産物の全長にわたり得られるように、DNAポリメラーゼのコピー忠実度が低い条件で行われる。エラープローンPCRは、例えば、Leung, D.W., 他, Technique, 1:11-15, 1989) 及び Caldwell, R. C. & Joyce G.F., PCR Methods Applic., 2:28-33, 1992に述べられている。簡単に言うと、その操作において、変異される核酸は、点突然変異が高い割合でPCR産物の全長にわたり得られるように、PCRプライマー、反応緩衝液、MgCl2、MnCl2、Taqポリメラーゼ及び適当量のdNTPsと混合される。例えば、その反応は、変異される核酸20 fM、30 pMのPCR プライマー、50 mM KCl、10 mM Tris HCl (pH 8.3) 及び0.01 %ゲラチンを含んだ反応緩衝液、7 mM MgCl2、0.5 mM MnCl2、5 ユニットの Taq ポリメラーゼ、0.2 mM dGTP、0.2 mM dATP、1 mM dCTP、及び1 mM dTTPを用いて実行される。PCRは、94℃にて1分、45℃にて1分、及び72℃にて1分のサイクルを30回繰り返して行われる。しかしながら、これらのパラメーターは、適当に変えられることは認識されるであろう。変異された核酸は、適当なベクターにクローン化され、変異核酸によってコードされたポリペプチドの活性が評価される。
変種は、関心対象のクローン化DNAに部位特異的な変異を発生させるために、オリゴヌクレオチド特異的変異誘発法を用いて作製してもよい。オリゴヌクレオチドの変異誘発は、例えば、Reidhaar-Olson (1988) Science 241:53-57に記述されている。簡潔に言うと、そのような操作において、クローン化したDNAに導入される一つ以上の変異を持つ多数の二本鎖オリゴヌクレオチドが合成され、変異されるDNAに挿入される。変異DNAを含んでいるクローンは、回収され、それらがコードするポリペプチドの活動が評価される。
変種を作製する他の方法は、アセンブリーPCRである。アセンブリーPCRは、小さいDNA断片の混合物に由来するPCR産物のアセンブリを含む。多数の異なったPCR反応が、同じバイアル中で平行して起き、別の反応産物をプライムする他の反応産物が得られる。アセンブリーPCRは、例えば、U.S. 特許番号 5,965,408に記述されている。
変種を作製する更に別の方法は、セクシュアルPCRである。セクシュアルPCRでは、強制的な相同組換えが、配列の相同性に基づいたそのDNA分子の無作為な断片化とそれに引き続くPCR反応におけるプライマー伸張によるクロスオーバーの固定の結果として、インビトロにおいて異なるが非常に相関したDNA 分子間で起こる。セクシュアルPCRは、例えば、Stemmer (1994) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:10747-10751に記述されている。簡潔に言うと、そのような操作において、再組換えされる核酸の多数は、平均サイズ50〜200のヌクレオチド断片を作製するためにDNaseによって消化される。好ましい平均サイズの断片は、精製され、PCR混合物中に再懸濁させる。PCRを核酸断片間の再組換えを容易にする条件下で行う。例えば、PCRは、精製した核酸断片を10〜30ng/mlの濃度で以下の組成の溶液中に再懸濁させることによって行ってもよい:0.2 mM dNTP、2.2 mM MgCl2、50 mM KCL、10 mM Tris Hcl(pH 9.0)及び0.1 % Triton X-100。Taqポリメラーゼを100:lの反応溶液中に2.5ユニット加え、PCRは、以下の条件で行われる:94 ℃で60秒間、94 ℃で30秒間、50〜55 ℃で30秒間、72 ℃で30秒間(30〜45サイクル)そして72 ℃で5分間。しかしながら、これらのパラメーターは、適当に変えられることは認識されるであろう。いくつかの例において、オリゴヌクレオチドがPCR反応中に含まれてもよい。他の例において、最初のPCR反応にはDNAポリメラーゼIのクレノー断片を、引き続くPCR反応にはTaqポリメラーゼを使用してもよい。再組換え配列は、単離され、それらがコードするポリペプチドの活動が評価される。
変種は、インビボ変異法によって作製してもよい。いくつかの例において、関心対象の配列における無作為変異は、大腸菌のような細菌株において関心対象の配列を広げることによって作製され、それは、一つ以上のDNA修復経路において変異を伝える。そのような「ミューテーター」株は、野生型の親のそれよりも高い無作為変異率を持っている。これらの株の一つにおいてDNAを増やすことは、結果的に、そのDNA中に無作為な変異を作製するであろう。インビボ変異方の使用に適したミューテーター株は、例えば、 PCT出版番号 WO 91/16427に記述されている。
変異体は、また、カセット変異法を使って作製することができる。カセット変異法において、二本鎖DNA分子の小さな領域が元の配列とは異なる合成オリゴヌクレオチド「カセット」と置き換えられる。そのオリゴヌクレオチドは、完全に及び/又は部分的に無作為化された元の配列をしばしば含む。
再帰的エンゼンブル変異法は、変種を作製するするためにも使用される。再帰的エンゼンブル変異法は、アミノ酸配列は異なるが表現型に関連のある多様な変異株の集団を作製するために開発されたタンパク エンジニアリング(タンパク変異)のアルゴニズムである。再帰的エンゼンブル変異法は、例えば、Arkin (1992) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:7811-7815に記述されている。
いくつかの例において、変種は、指数的エンゼンブル変異法によって作製される。指数的エンゼンブル変異法は、高い割合で特徴的あるいは機能的な変異株を含む混合ライブラリーを作製するためのプロセスであり、その中では、残基の小さな集団が平行して無作為化され、それぞれ変異された部位で、機能タンパクへ導くアミノ酸が同定される。指数的エンゼンブル変異法は、例えば、Delegrave (1993) Biotechnology Res. 11:1548-1552に、無作為及び部位特異的変異法は、例えば、Arnold (1993) Current Opinion in Biotechnology 4:450-455にそれぞれ記述されている。
いくつかの例において、変異体は、シャフリング操作を用いて作製され、その中では異なるポリペプチドをコードした多数の核酸の一部がお互いに融合しキメラポリペプチドをコードするキメラ核酸を作り出す。これは、例えば、 U.S. 特許番号 5,965,408; 5,939,250に記述されている。
本発明は、一つ以上のアミノ酸残基(例えば、SEQ ID NO:2のような典型的なポリペプチドの)が保存的あるいは非保存的なアミノ酸残基(例えば、保存的なアミノ酸残基)と置換された配列を含む本発明のポリペプチドの変種を提供し、そのような置換アミノ酸残基は、遺伝コードによりコードされたものであってもなくてもよい。保存的な置換は、類似した性質を持つ他のアミノ酸によりポリペプチド中の与えられたアミノ酸を置換するものである。従って、本発明のポリペプチドは、本発明の配列、例えば、典型的なSEQ ID NO:2、を保存的なアミノ酸で置換したものを含み、以下の置換に限定されないものも含む:アラニン、バリン、ロイシン、及びイソロイシンのような脂肪族アミノ酸を他の脂肪族アミノ酸の置換;セリンのスレオニンとの置換、又はその逆;アスパラギン酸及びグルタミン酸のような酸性アミノ酸残基の他の酸性アミノ酸残基との置換;アスパラギン及びグルタミンのようなアミド基を持つ残基とアミド基を持つ他の残基との置換;リジン及びアルギニンのような塩基性アミノ酸と他の塩基性残基との交換;及びフェニルアラニン、トリプトファンのような芳香族残基と他の芳香との残基置換。他の変種は、本発明のポリペプチドの一つ以上のアミノ酸残基が置換基を含むものである。
本発明のスコープに入る他の変種は、そのポリペプチドが他の化合物、例えば、ポリエチレングリコールのようにポリペプチドの半減期を延ばすような化合物と結合したものである。
本発明のスコープに入る更なる変種は、付加的なアミノ酸がポリペプチドに融合したものである。そのようなものには、リーダー配列、分泌配列、プロタンパク配列、あるいはポリペプチドの精製、強化、あるいは安定性を容易にするような配列がある。
いくつかの例において、本発明のポリペプチドの変種、断片、誘導体、及び類似物は、この中に述べられるような典型的なポリペプチド、例えば、タンパク分解活性のように同じ生物学的機能又は活性を保持している。他の例において、変種、断片、誘導体、及び類似物は、変種、断片、誘導体、及び類似物がプロタンパク部分の解裂により活性化されて活性なポリペプチドを生成するようなプロタンパクを含む。
宿主において高レベルのタンパク発現を達成するためのコドン至適化
本発明は、コドンの慣用を修飾するために、エポキシドヒドロラーゼをコードした核酸を修飾するための方法を提供する。一例として、本発明は、宿主におけるその発現を増加あるいは減少させるために、エポキシドヒドロラーゼをコードする核酸中のコドンを修飾する方法を提供する。本発明は、宿主における発現を増加させるために修飾したエポキシドヒドロラーゼをコードしている核酸、そのように修飾されたエポキシドヒドロラーゼ、及び修飾エポキシドヒドロラーゼを作製する方法を提供する。その方法は、エポキシドヒドロラーゼをコードする核酸中の「非優先」あるいは「低優先」コドンを同定し、そして、これら「非優先」、あるいは「低優先」コドンの一つ以上を置換コドンとして同じアミノ酸をコードした「優先」コドンと置き換えることを含み、その核酸中の少なくとも一つの非優先又は低優先コドンを同じアミノ酸をコードする優先コドンで置き換える。優先コドンは、宿主の遺伝子においてコードしている配列中に過剰表示するコドンであり、「非優先」あるいは「低優先」コドンは、宿主の遺伝子においてコードしている配列中に過小表示されるコドンである。
本発明の核酸、発現カセット及びベクターを発現するための宿主は、細菌、酵母、カビ、植物細胞、昆虫細胞、あるいは高等動物細胞である。従って、本発明は、これら全ての細胞におけるコドン慣用、コドンを変えられた核酸、及びそのコドンを変えられた核酸により作られるポリペプチドを至適化する方法を提供する。典型的な宿主細胞は、Escherichia coliやPseudomonas fluorescens のようなグラム陰性細菌を含む;グラム陽性細菌、Streptomyces diversa、Lactobacillus gasseri、Lactococcus lactis、Lactococcus cremoris、Bacillus subtilis。典型的な宿主細胞は真核細胞も含む:
Saccharomyces sp.、Saccharomyces cerevisiae、Schizosaccharomyces pombe、Pichia pastorisを含む種々の酵母、及びKluyveromyces lactis、Hansenula polymorpha、Aspergillus niger、及び高等動物細胞あるいはその細胞株及び昆虫細胞あるいはその細胞株。従って、本発明はこれら生物体及び種における発現を至適化した核酸やポリペプチドを含む。
例えば、細菌細胞から単離されたエポキシドヒドロラーゼをコードしている核酸のコドンは、その核酸が、エポキシドヒドロラーゼが由来した細菌とは異なる細菌、酵母、カビ、植物細胞、昆虫細胞、あるいは高等動物細胞で至適に発現されるように修飾される。コドンの至適化法は、既によく知られた技術である。例えば、 U.S. 特許番号 5,795,737; Baca (2000) Int. J. Parasitol. 30:113-118; Hale (1998) Protein Expr. Purif. 12:185-188; Narum (2001) Infect. Immun. 69:7250-7253を参照。また、マウス システムにおけるコドンの至適化について述べたNarum (2001) Infect. Immun. 69:7250-7253;酵母におけるコドンの至適化について述べた Outchkourov (2002) Protein Expr. Purif. 24:18-24;大腸菌におけるコドンの至適化について述べた; Feng (2000) Biochemistry 39:15399-15409; 大腸菌における分泌に影響を与えるコドンの至適化について述べた Humphreys (2000) Protein Expr. Purif. 20:252-264をも参照。
形質変換非ヒト動物
本発明は本発明の核酸、ポリペプチド(例えば、エポキシドヒドロラーゼ)、発現カセット又はベクター、あるいは感染又は形質変換した細胞を含む形質変換非ヒト動物を提供する。形質変換非ヒト動物は、本発明の核酸を含む、例えば、ヤギ、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ラット及びマウスであり得る。これらの動物は、例えば、エポキシドヒドロラーゼの活性を調べるためのインビトロ モデルとして、あるいはインビボでエポキシドヒドロラーゼ活性の調節因子をスクリーンするためのモデルとして使用できる。形質変換非ヒト動物において発現されるポリペプチドのためにコードされている配列は、内在的、あるいは、組織特異的コントロールのもとに、成長特異的あるいは、誘導的な転写制御因子であるようにデザインすることができる。形質変換非ヒト動物はすでによく知られた技術を用いてデザインして作製することができる;例えば、 U.S. 特許番号 6,211,428; 6,187,992; 6,156,952; 6,118,044; 6,111,166; 6,107,541; 5,959,171; 5,922,854; 5,892,070; 5,880,327; 5,891,698; 5,639,940; 5,573,933; 5,387,742; 5,087,571等、形質転換細胞やその卵及び、形質変換マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、及びウシの作製及び使用について述べているものを参照。また、例えば、形質変換酪農動物のミルクにおける組換えタンパクの産生について記述してある Pollock (1999) J. Immunol. Methods 231:147-157;形質変換ヤギの産生について述べているBaguisi (1999) Nat. Biotechnol. 17:456-461も参照。U.S.特許番号6,211,428は、あるDNA配列を含む核酸構造物を脳内で発現する形質変換非ヒト高等動物の作製及び使用を述べている。U.S.特許番号5,387,742は、クローン化した組換え体、あるいは合成DNA配列を受精したマウスの卵への注入、偽妊娠雌への注入卵への移植、及びアルツハイマー病の病理と関係したタンパクを発現する細胞を持つ形質変換マウスへの成長について述べている。U.S.特許番号6,187,992は、アミロイド前駆体(APP)をコードしている遺伝子の分解を含むゲノムをもつ形質変換マウスの作製と使用について述べている。
「ノックアウト動物」を本発明の方法の実践に使用することができる。例えば、一例として、本発明の形質変換あるいは修飾された動物には、「ノックアウト動物」、例えば、エポキシドヒドロラーゼを発現しないか、又はできないようにエンジニアした「ノックアウトマウス」が含まれる。
ポリペプチド及びペプチド
本発明は、本発明の典型的な配列に配列同等性を持った単離あるいは組換えポリペプチドを提供する。その典型的な配列は、例えば、SEQ ID NO:2; SEQ ID NO:4; SEQ ID NO:6; SEQ ID NO:8, SEQ ID NO:10, SEQ ID NO:12, SEQ ID NO:14, SEQ ID NO:16, SEQ ID NO:18, SEQ ID NO:20; SEQ ID NO:22; SEQ ID NO:22; SEQ ID NO:26; SEQ ID NO:28, SEQ ID NO:30, SEQ ID NO:32, SEQ ID NO:34, SEQ ID NO:36; SEQ ID NO:38, SEQ ID NO:40, SEQ ID NO:42, SEQ ID NO:44, SEQ ID NO:46, SEQ ID NO:48, SEQ ID NO:50; SEQ ID NO:52; SEQ ID NO:54; SEQ ID NO:56、SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68、SEQ ID NO:70、SEQ ID NO:72、SEQ ID NO:74、SEQ ID NO:76、SEQ ID NO:78、SEQ ID NO:80である。先に考察したように、その同等性は、ポリペプチドの全長、あるいは、少なくとも50、60、70、80、90、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700あるいはそれ以上の残基にわたり得る。本発明のポリペプチドは、典型的な配列(例えば、SEQ ID NO:2; SEQ ID NO:4; SEQ ID NO:6; SEQ ID NO:8, SEQ ID NO:10, SEQ ID NO:12, SEQ ID NO:14, SEQ ID NO:16; SEQ ID NO:18, SEQ ID NO:20; SEQ ID NO:22; SEQ ID NO:22; SEQ ID NO:26; SEQ ID NO:28, SEQ ID NO:30, SEQ ID NO:32, SEQ ID NO:34, SEQ ID NO:36; SEQ ID NO:38, SEQ ID NO:40, SEQ ID NO:42, SEQ ID NO:44, SEQ ID NO:46, SEQ ID NO:48, SEQ ID NO:50; SEQ ID NO:52; SEQ ID NO:54; SEQ ID NO:56, SEQ ID NO:58、SEQ ID NO:60、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:66、SEQ ID NO:68、SEQ ID NO:70、SEQ ID NO:72、SEQ ID NO:74、SEQ ID NO:76、SEQ ID NO:78、SEQ ID NO:80)の全長よりの短いものもあり得る。異なる例として、本発明は、サイズで5〜全長の範囲のポリペプチド(ペプチド、断片)を提供する。例えば、エポキシドヒドロラーゼ;典型的には5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、100、125、150、175、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、あるいはそれの残基数を持つ、例えば、本発明のある典型的なエポキシドヒドロラーゼのそのような隣接残基をもつもの。本発明のペプチドは、例えば、標識プローブ、抗原、耐性原、モチーフ、エポキシドヒドロラーゼ活性部位、として有用である。
本発明のポリペプチド及びペプチドは、天然の資源からの単離、合成によるもの、又は組換え的に作製したものであり得る。ペプチド及びポリペプチドは、インビボ、あるいはインビトロで組換え的に発現させることができる。本発明のペプチド及びポリペプチドは、既によく知られているどのような技術によって作製及び単離されることができる。本発明のポリペプチド及びペプチドは、既によく知られている化学的方法により、全合成、あるいは部分合成することができる。例えば、Caruthers (1980) Nucleic Acids Res. Symp. Ser. 215-223; Horn (1980) Nucleic Acids Res. Symp. Ser. 225-232; Banga, A.K., Therapeutic Peptides and Proteins, Formulation, Processing and Delivery Systems (1995) Technomic 出版社, Lancaster, PAを参照。例えば、ペプチド合成は、種々の固層技術を利用して行うことができ(例えば、Roberge (1995) Science 269:202; Merrifield (1997) Methods Enzymol. 289:3-13参照)、また、例えば、ABI 431A Peptide Synthesizer (Perkin Elmer) を製造業者から提供された手引きに従って用いることにより、自動合成を行ってもよい。
本発明のペプチド及びポリペプチドは、グリコシレーションをされうる。そのグリコシレーションは、化学的又は細胞の生合成機構によって翻訳後に添加されうる。後者は、既知のグリコシレーション モチーフの利用を含み、それは、その配列に自然(当然)であり得るか、又はあるペプチド、あるいはその核酸がコードしている配列に付加されうる。グリコシレーションは、O-結合、あるいはN-結合である。
先に明確にしたように、本発明のペプチド及びポリペプチドは、全ての「疑似体」及び「ペプチド疑似体」を含む。用語「疑似体」及び「ペプチド疑似体」は、本発明のポリペプチドと実体的に同じ構造及び/又は機能特性を持つ合成化学化合物を意味する。疑似体は、全てが合成の非天然類似アミノ酸から成るか、部分的に天然のペプチドアミノ酸と非天然類似アミノ酸から成るキメラである。疑似体は、また、天然アミノ酸保存的置換をそのような置換が実体的に疑似体の構造像及び/又は活性を変えない限り如何なる量でも含める。保存的変種である本発明のポリペプチドを用いて行うように、疑似体が本発明のスコープに入るかものか、即ち、その構造及び/又は機能が実体的に変わっていないかをルーチンに調べられる。従って、一例として、疑似体の組成がエポキシドヒドロラーゼ活性を持つ場合には、それは本発明のスコープに入る。
本発明のポリペプチド疑似体組成は、非天然構造的な組成を如何なる組み合わせでも含められる。別の例として、本発明の疑似体組成は、次の三種の構造基を一つあるいは全て含む:a)天然のアミド結合(「ペプチド結合」)以外の残基結合グループ;b)天然に存在するアミノ酸残基に代わる非天然残基;あるいは、c)二次的な構造疑似を誘導する残基、即ち、例えば、ベーターターン、ガンマターン、ベーターシート、アルファーへリックスのコンフォメーション及びその類など、二次的構造を誘導あるいは安定化するもの。例えば、本発明のポリペプチドは、その全てあるいは一部が天然のペプチド結合以外の化学的手段によって結合されている場合、疑似体として調べることができる。個々のペプチド疑似体残基は、ペプチド結合、他の化学結合、あるいはカップリング手段、例えば、グルタールアルデヒド、N-ヒドロキシサクシンイミドエステル、二機能性マレイミド、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)等によって結合させることができる。天然のアミド結合(「ペプチド結合」)に代えることのできる結合グループは、例えば、ケトメチレン(例えば、-C(=O)-CH2-)、アミノメチレン(CH2-NH)、エチレン、オレフィン(CH=CH)、エーテル(CH2-O)、チオエーテル(CH2-S)、テトラゾール(CN4-)、チアゾール、レトロアミド、チアミド、あるいはエステル(例えば、Spatola (1983) Chemistry and Biochemistry of Amino Acids, Peptides and Proteins, 7巻, pp 267-357, “Peptide Backbone Modifications,” Marcell Dekker, NY参照)である。
本発明のポリペプチドは、天然に存在するアミノ酸残基に代わり非天然残基を全て又はいくらか含ませることにより、疑似体として調べることができる。非天然残基は、科学文献又は特許によく述べられている;天然アミノ酸残基の疑似体として有用である典型的な非天然組成及び指針は以下に述べられる。芳香族アミノ酸の疑似体は、例えば、次による置換によって作製できる。それらは、D- あるいは L-ナフチルアラニン;D-あるいはL-フェニルグリシン; D-あるいは L-2-チエニルアラニン; D-あるいは L-1、2-、3-、あるいは4-ピレニルアラニン;D-あるいはL-3-チエニルアラニン;D-あるいは L-(2-ピリジル)-アラニン;D-あるいはL-(3-ピリジル)-アラニン;D-あるいはL-(2-ピラジニル)-アラニン;D-あるいはL-(4-イソプロピル)-フェニルグリシン;D-(トリフルオロメチル)-フェニルグリシン;D-(トリフルオロメチル)-フェニルアラニン;D-p-フルオロ-フェニルアラニン;D-あるいはL-p-ビフェニルアラニン;K-あるいはL-p-メトキシ-ビフェニルフェニルアラニン;D-あるいはL-2-インドール(アルキル)アラニン;及び D-あるいはL-アルキルアラニン等で、アルキルは、メチル、エチル、プロピル、ヘキシル、ブチル、ペンチル、イソプロピル、イソブチル、セクイソチル、イソペンチル、あるいは非アミノ酸で置換してもしなくてもよい。
酸性アミノ酸の疑似体は、負に荷電しているが非カルボキシレートアミノ酸、例えば、(フォスホ)アラニン、硫酸化スレオニンによる置換によって作製できる。カルボキシ側鎖(例えば、アスパルチル、あるいはグルタミル)は、1-シクロヘキシル-3(2-モルフォリニル-(4-エチル)カルボジイミド、あるいは1-エチル-3(4-アゾニア-4,4-ジメソルペンチル)カルボジイミドのようなカルボジイミド(R'-N-C-N-R')を用いた反応によっても選択的に修飾することができる。アスパルチル、あるいはグルタミルは、アンモニウムイオンを用いた反応によってアスパラギニル、あるいはグルタミニル残基に転換できる。塩基性アミノ酸の疑似体は、(リジン、アルギニンに加え)アミノ酸オルニチン、シトルリン、あるいは(グアニジノ)アルキル-酢酸で、アルキルは、先に明確にしたものを用いた置換によって作製できる。ニトリル誘導体(例えば、COOH に代わりCN-残基を含んでいる)は、アスパラギンあるいはグルタミンの代わりにすることができる。アスパラギニル、あるいはグルタミニル残基は、対応するアスパラギニル、あるいはグルタミニル残基に脱アミノ化することができる。アルギニン残基疑似体は、アルギニルと一種以上の古典的な試薬、例えば、フェニルグリオキザール、2,3-ブタンジオン、1,2-シクロ-ヘキサンジオン、あるいはニンヒドリン等、を、好ましくは、アルカリ条件下で反応させることにより作製することができる。チロシン残基疑似体は、チロシルを、例えば、芳香族ジアゾニウム化合物又はテトラニトロメタンと反応させることにより作製することができる。N-アセチルイミダゾール及びテトラニトロメタンは、それぞれO-アセチルチロシル体及び3-ニトロ誘導体を形成するために使用することができる。システイン残基疑似体は、システイニル残基を、例えば、クロロ酢酸、あるいはクロロアセトアミド及び対応するアミンのようなカルボキシメチル又はカルボキシアミドメチル誘導体を与えるアルファ-ハロアセテートと反応させることにより作製することができる。システイン残基疑似体は、システイニル残基を、例えば、ブロモ-トリフルオロアセトン、アルファー-ブロモ-ベーター-(5-イミドゾイル)プロピオン酸;クロロアセチルフォスフェート、N-アルリルマレイミド、3-ニトロ-2-ピリジルジスルフィッド;メチル 2-ピリジルジスルフィッド;p-クロロマーキュリベンゾエイト;2-クロロマーキュリ-4 ニトロフェノール;又はクロロ-7-ニトロベンゾ-オギザ-1,3-ヂアゾールと反応させることにより作製することができる。リジン残基疑似体(及びアミノ末端残基は、変えられることができる)は、リジニル残基を、例えば、サクシン、あるいは他の無水カルボン酸と反応させることにより作製することができる。リジン及び他のアルファーアミノ含有残基疑似体は、メチルピコリンイミデート、ピリドキサルフォスフェート、ピリドキサル、クロロボロヒドリッド、トリニトロ-ベンゼンスルフォン酸、O-メチルイソウレア、2,4-ペンタンヂオン、及びグリオキシレイトとのトランスアミダーゼ-触媒反応等のようなイミドエステルとの反応により作製することもできる。メチオニン疑似体は、例えば、メチオニンスルホキシドを用いた反応により作製できる。プロリン疑似体は、例えば、ピペコリック酸、チアゾリジン、カルボン酸、3-あるいは4-ホドロキシプロリン、デヒドロプロリン、3-あるいは4-メチルプロリン、あるいは3,3-ジメチルプロリン等を含む。ヒスチジン残基疑似体は、ヒスチジルと、例えば、ジエチルプロカーボネイト、あるいはパラ-ブロモフェナシルブロミドを反応させることにより作製できる。他の疑似体は、例えば、プロリン及びリジンの水酸化;セリル、あるいはスレオニル残基の水酸基のリン酸化;リジン、アルギニン及びヒスチジンのアルファー-アミノ基のメチル化;N-末端アミンのアスル化;主鎖アミド残基のメチル化、あるいはN-メチルアミノ酸との置換;又はC-末端カルボキシル基のアミド化等が含まれる。
本発明のポリペプチドのある残基、例えば、アミノ酸、は、キラリティーが逆のアミノ酸(又はペプチド疑似体)により置き換えることもできる。従って、L-配座(それは、化学的実体の構造に依存してRあるいはSとして言及されることもできる)で天然に存在するどのようなアミノ酸も、同じ構造的タイプ、あるいはペプチド疑似的なアミノ酸で置換することができるが、逆のキラリティーでD-アミノ酸と呼ばれるがR-、あるいはR-型として呼ばれることもできる。
本発明は、本発明のポリペプチドを転写後の修飾(例えば、リン酸化、アシル化等)のような天然のプロセス、あるいは化学的修飾技術により修飾する方法も提供し、その結果ポリペプチドを修飾する。修飾は、ポリペプチドのどの部分でも起こり、それには、ペプチドバックボーン、アミノ酸側鎖及びアミノ末端又はカルボキシ末端を含んでいる。同じタイプの修飾が、与えられたポリペプチド中の数ヵ所で同じか異なった度合で存在するかもしれないことが理解されるであろう。修飾は、アセチル化、アシル化、ADP-リボシル化、アミド化、フラビンの共有的な付加、ヘム基の共有的付加、ヌクレオチド、あるいはヌクレオチド誘導体の共有的付加、脂質又は脂質誘導体の共有的付加、フォスファチジルイノシトールの共有的付加、クロスリンク環状化、ジスルフィッド結合の形成、脱メチル化、共有クロスリンクの形成、システインの形成、ピログルタメートの形成、ホルミル化、ガンマ-カルボキシル化、グリコシディレーション、GPIアンカーの形成、水酸化、ヨウ素化、メチル化、ミリストイル化、酸化、ペジル化、タンパク分解的修飾、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、及びアルギニル化のようなトランスファーRNAにより媒介されるアミノ酸のタンパクへの付加等が含まれる。例えば、Creighton, T.E., Proteins − Structure and Molecular Properties 2nd 編集, W.H. Freeman and Company, New York (1993); Posttranslational Covalent Modification of Proteins, B.C. Johnson, 編集, Academic Press, New York, pp. 1-12 (1983)を参照。
固層化学的ポリペプチド合成法は、本発明のポリペプチド、あるいは断片の合成に用いることもできる。そのような方法は、1960年代初頭以来よく知られた技術であり(Merrifield, R. B., J. Am. Chem. Soc., 85:2149-2154, (1963); Stewart, J. M. and Young, J. D., Solid Phase Peptide Synthesis, 2nd編集, Pierce Chemical Co., Rockford, Ill., pp. 11-12))、また、商業的に入手可能な研究室レベルのペプチドデザイン及びキット(Cambridge Research Biochemicals)にも最近は利用されている。そのような商業的に入手可能な研究室キットは、一般的に H. M. Geysen et al, Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 81:3998 (1984)の教えが使われ、一枚のプレートに全てが結合している多数の「竿」、あるいは「ピン」のチップ上でペプチドの合成を提供する。そのようなシステムが使われる場合、竿及びピンのプレートは二番目のプレートの対応するウェルへ転化及び挿入され、それは、ピン又は竿のチップに適当なアミノ酸を付着、あるいは結合させるための溶液を含む。このプロセスを繰り返すことにより、即ち、その竿及びピンのチップを適当な溶液に転化又は挿入すること、アミノ酸は望ましいペプチドに組み込まれる。更に、多数の入手可能なFMOCペプチド合成システムが利用できる。例えば、ポリペプチド、あるいは断片のアセンブリは、 Applied Biosystems, Inc. Model 431ATM自動ポリペプチド合成機を用いた固層系システムで行うことができる。そのような機器は、直接合成、あるいは既に知られている技術を用いて結合することのできる一連の断片の合成によって本発明のペプチドにへの迅速なアクセスを提供する。
エポキシドヒドロラーゼ
エポキシドヒドロラーゼ (エポキシドヒドロラーゼ) は、ラセミエポキシドの加水分解による光学的に純粋なエポキシドの合成用試薬として、その有効性を示している。この有用な酵素の持つ魅力的な特徴が、以下に記述されている。
エポキシドヒドロラーゼ は、天然界に普遍的に存在している。エポキシドヒドロラーゼ は、試験された全ての哺乳類中に存在し、その最も研究されているものは、哺乳類肝ミクロゾーム中のエポキシドヒドロラーゼ (mエポキシドヒドロラーゼ) である (Armstrong, R. N. Drug Metab. Rev. 1999, 31, 71-86) 。殆どの哺乳類エポキシドヒドロラーゼ は、エポキシド化合物の解毒化に関与しており、幾つかのものは、ホルモンの生合成に関与している。哺乳類エポキシドヒドロラーゼ は、昔から良く知られているが、殆どの研究は、それらの生物学的役割や機構に、焦点が当てられている。有機合成におけるエポキシドヒドロラーゼ の利用に関して、幾つかの研究が報告されており、数種類の基質が、エポキシドヒドロラーゼ により効率的に、光学的に濃縮されたエポキシド、若しくは / 及びそれらに対応する、隣接したジオールへと変換されることが解明された (Archer, I. V. J. Tetrahedron 1997, 53, 15617-15662.) 。これらの酵素の内在的な光学特異性は、キラルエポキシドやジオール合成におけるエポキシドヒドロラーゼ の生物触媒としての可能性を示している。しかし、これらの酵素の調製的規模での利用は、過剰発現による酵素の大量調製の困難さにより不可能であった。
過去十年間で、多くの エポキシドヒドロラーゼ が、様々な細菌、酵母、及び真菌より発見されている (Svaving, J.; de Bont, J. A. M. Enz. Microbiol. Technol. 1998, 22, 19-26.) 。細菌由来の エポキシドヒドロラーゼ として、Agrobacterium radiobacter, Rhodococcus sp., Corynebacterium sp., Mycobacterium paraffinicum, Nocardia sp., Pseudomonas NRRL B-2994, 及び 幾つかのStreptomyces 株より単離されたものが含まれる。細菌由来の エポキシドヒドロラーゼ としては、Aspergillus niger, Helminthosporum sativum, Diploida gossypina, Beauveria sulfurescens、及び 幾つかのFursarium株より単離されたものが含まれる。最も知られている酵母 エポキシドヒドロラーゼ は、Rhodotorula glutinis に由来する酵素である。これらの酵素の殆ど全ては、様々なエポキシド基質を用いた利用可能な株のスクリーニングにより発見され、それらのごく一部のもののみが遺伝子レベルで研究されている。これらの酵素の幾つかは、良好な光学特異性を示し、更に大量培養による調製が可能である。しかし、大規模な工業的エポキシドの生産にエポキシドヒドロラーゼ を利用するためには、微生物 エポキシドヒドロラーゼ により認識される基質の範囲を広げる必要があり、新規 エポキシドヒドロラーゼ の発見また、この問題に対する解決策を提供するであろう。
エポキシドヒドロラーゼ は、補因子を必要としない「扱いやすい」触媒である。生化学的研究は、エポキシドヒドロラーゼ が、リパーゼやエステラーゼなど、他の良く知られた加水分解酵素と同様、活性を示すための補欠分子団や金属イオンを必要としないことを示している。現在提唱されている エポキシドヒドロラーゼ の反応機構は、その触媒反応経路において、酵素活性部位と基質との共役的付加物が形成されるという点で、エステラーゼの反応機構と類似している。部位指向性突然変異、及び細菌酵素 (A. radiobacter) の構造データは、活性部位中の Asp が、求核試薬として作用することを示している (Nardini, M.; Ridder, I. S.; Rozeboon, H. J.; Kalk, K. H.; Rink, R.; Janssen, D. B.; Dijkstra, B. W. J. Biol. Chem. 1999, 274, 14579-14596.) 。
図 12 は、A. radiobacter 由来 エポキシドヒドロラーゼ の、反応機構を示している。その触媒機構には、二つの別個のステップが関与している。第一の段階 (a) は、Asp107 のカルボン酸酸素によるエポキシド上の最も込み入っていない炭素に対するSN2 求核攻撃であり、この反応により、共役的エステル中間体が形成される。第二の段階 (b) では、そのエステル中間体が、Asp246-His275 対により活性化された水分子により加水分解される。立体化学的に障害が無いエステル加水分解に対し、エポキシド加水分解においては、立体化学的環境が、重要性を持っている: つまり、部位選択性 (二つの攻撃可能な炭素) 及び攻撃される炭素の立体配置の反転である。よって、エポキシドヒドロラーゼ により触媒される反応の場合、部位選択性、及び光学選択性の両者を考慮する必要がある。
エポキシドヒドロラーゼ はしばしば、高い光学選択性を示すと共に、一定のエポキシド基質に対して高い活性を示す。
異なる エポキシドヒドロラーゼ を用いた研究により、様々な エポキシドヒドロラーゼ の異なるエポキシド基質に対する立体選択性に関する膨大な情報が提供されている (Orru, R. V. A.; Faber, F. Curr. Opin. Chem. Biol. 1999, 3, 16-21.) 。一般的に、エポキシド基質は五つの型に分けられる: 一置換エポキシド、2,2- 二置換エポキシド、2,3- 二置換エポキシド、三置換エポキシド、及びスチレンエポキシドである (図 13) 。既知の エポキシドヒドロラーゼ は、異なるタイプの基質に対して異なる立体選択性を持つことが示されている。
研究されている殆どの細菌 エポキシドヒドロラーゼ 、及び真菌 エポキシドヒドロラーゼ は、一置換エポキシドに対する立体選択性がそれほど高くはない。他のタイプの基質分子と比べ、幾分柔軟であり、且つ小さいこれらの分子は、キラル認識を困難にさせているのであろう。しかし、Rhodotorula glutinis strain CIMW 147 などの赤色酵母由来の幾つかの酵素は、優れた選択性を示す (Weijers, C. A. G. M.; Botes, A. L.; van Dyk, M. S.; de Bont, J. A. M. Tetrahedron: Asymmetry 1998, 9, 467-473.) 。これらの酵素の殆どは、基質の R- エポキシドに対して選択性を持っている。
立体的によりかさばった2,2- 二置換エポキシドに対して、ある種の細菌酵素、特にRhodococcus (strains NCIMB 11216, DSM 43338)、 及び これらと関連した属であるNocardia sp. (strains H8, TB1, エポキシドヒドロラーゼ1) 由来の エポキシドヒドロラーゼは、良好な光学選択性を示す(Orru, R. V. A.; Archelas, A.; Furstoss, R.; Faber, K. Adv. Biochem. Eng. Biotechnol. 1998, 63, 145-167) 。幾つかの例では、部位特異性が絶対的に必要とされる (例えば、攻撃は専ら、非置換オキシランの、込み合っていない炭素原子におこる)。興味深いことに、細菌に由来する殆どの エポキシドヒドロラーゼ 酵素は、基質の S- エナンチオマーに対して選択性を持っている。
2,3- 二置換基質の加水分解においては、混在した部位選択性が多く見られ、これらの反応では、オキシラン環の両方の部位が、様々な割合で開環される。これは、両方の反応中心が、同様の立体的効果を示すからだと考えられる。
興味深いことに、重要な適用法が、二つのシナリオ中に含まれている。R1 と、R2 が同一である場合、基質はメソ化合物である。エポキシドヒドロラーゼ により触媒される脱対掌化により、単一のジオールエナンチオマーが収率 100% で得られる。ある他の場合では、加水分解は、光学的収束様式で進行し、唯一の生産物として、一種類のジオール立体異性体が得られる。これは、光学的に純粋なジオールの合成において有用である。例えば、Norcardia エポキシドヒドロラーゼ1 は、高収率、且つ光学選択的に cis-2,3-エポキシヘプタンの2R,3R-2,3-ジヒドロキシヘプタンへの変換において、光学的収束加水分解を触媒する (図 14) (Kroutil, W.; Mischitz, M.; Plachota, P.; Faber, K. Tetrahedron Lett. 1996, 37, 8379-8382) 。2S,3R-エナンチオマーは、2R,3S-エナンチオマーより10 倍速く反応するが、両者の加水分解は、S-中心の攻撃により、専ら2R,3R-ジオール体が生産される。
三置換エポキシドの酵素的加水分解に関しては、データが限られている。幾つかの例では、細菌、及び酵母 エポキシドヒドロラーゼ が、これらのかさばった基質に対する良好な光学選択性を示している (Weijers, C. A. G. M. Tetrahedron: Asymmetry 1997, 8, 639-647; and Archer, I. V. J.; Leak, D. J.; Widdowson, D. A. Tetrahedron Lett. 1996, 37, 8819-8822) 。これらの基質に対する多くの酵素が、新規 エポキシドヒドロラーゼ として発見され続けるであろう。
スチレンオキシド基質中のベンジル型炭素は、反応の遷移状態において、炭素陽イオンに安定性を提供するため、これらの基質は、エポキシドヒドロラーゼ 基質としては特別なグループと見なされる。結果的に、このグループの基質は、ベンジル型炭素が立体的に込み合っている場合、通常、低い部位選択性を示す。しかし、Rhodotorula glutinis strain CIMW 147 などの赤色酵母、及びAspergillus niger などの糸状菌に由来する エポキシドヒドロラーゼ 酵素は、それらの触媒反応において、優れた立体選択性を示す(Weijers, C. A. G. M. Tetrahedron: Asymmetry 1997, 8, 639-647; and Archelas, A.; Furstoss, R. Curr. Opin. Chem. Biol. 2001, 5, 112-119) 。後者の場合、ジオールの合成において、非常に優れた部位選択性をも示す。
特定の微生物源と、様々なタイプのエポキシド基質の置換パターンとの間に関連性が見られるが、現在までに報告されているデータは、殆ど全てのエポキシド基質に対して、高い立体選択性を持つ エポキシドヒドロラーゼ が存在することを示唆している。例えば、酵母エポキシドヒドロラーゼ は、一置換型オキシランに対して最も有効に作用し、糸状菌 エポキシドヒドロラーゼ は、スチレンオキシド型基質に対する優れた光学特異性を示す。細菌 エポキシドヒドロラーゼ 酵素は、2,2- 二置換型エポキシド、及び2,3- 二置換型エポキシドを基質として選択する触媒である。しかし、ごく一部の酵素が発見、及び研究されているに過ぎないため、これらの相関は、偏ったデータによる結論である。それでもなお、微生物 エポキシドヒドロラーゼ の特定のエポキシド基質に対する高い立体選択性、及び酵素活性は、これらの酵素が、光学的に純粋なエポキシドや隣接ジオールを調製するために、化学者が探し求めている試薬であることを強く示唆している。
キラルエポキシドやジオールは、抗がん剤、抗ウイルス薬、抗真菌薬、抗生物質、及びその他の医薬品としての適用において重要である。これらの重要な化合物の調製において、エポキシドヒドロラーゼ の重要性は既に示されている。反応学的に、その収率は 50% が限界であるため、エポキシドヒドロラーゼ による合成は、既存の非対掌的エポキシド化と完全に取って代わることは期待されていない。しかし、以下のような可能性が、エポキシドヒドロラーゼ の工業的応用法として期待される: 洗浄触媒として、化学洗剤との代替; 化学的方法に限界がある場合にその他の触媒としての選択; 収率を50% に限定しない場合に、光学的収束様式による特定のジオールの調製; 及び少量のエポキシドエナンチオマーの加水分解による全体的な ee 値を改良するために、他の非対掌的エポキシド化法との組み合わせによる利用。
ここで使用されている目的物質の生物活性とは、エポキシドの修飾における、触媒としての活性である。ここで使用されている生物分子とは、エポキシドヒドロラーゼを意味している。
望ましくは、これらの酵素の発見に対する第一の試みは、エポキシドの修飾を行う触媒の探索において、高感度、且つ高速大量処理が可能な方法を開発することである。環境由来の遺伝子ライブラリーの中から、生物触媒が得られることを示すために、最適化されたアッセイ系と、宿主のスクリーニングの組み合わせが利用される。宿主株ライブラリー、及び環境由来の遺伝子ライブラリーは、U.S. Patent No. 5,958,672, U.S. Patent No. 6,001,574 and U.S. Patent No. 5,763,239 に記述された技術により構築される。
混成エポキシドヒドロラーゼ、及びペプチドライブラリー
一例として、本発明は、本発明の配列を持つペプチドライブラリーを含む、混成 エポキシドヒドロラーゼ 、及び融合タンパク質を提供する。本発明の配列を含むペプチドライブラリーは、標的 (例えば、受容体や酵素) に対する阻害物質の単離、及び標的に対する正式な結合相手 (例えば、サイトカイン、ホルモン等のリガンド) の同定に利用される。
生物学的、及び医薬学的関連物質探索のための生物分子スクリーニングの分野は、急速に発展している。このようなスクリーニングにおいて注目されている生物分子には、化学物質ライブラリー、核酸ライブラリー、及びペプチドライブラリー等が含まれ、これらは、目的の生物活性を阻害、若しくは上昇させるような分子を探索するためにスクリーニングされる。特にペプチドライブラリーに関しては、標的に対するペプチド性阻害剤の単離、及びその阻害剤の正式な結合相手の同定が主要な関心の的である。標的細胞に対する医薬候補品探索のために、コンビナトリアルライブラリースクリーニングも急速に発展している重要な分野である。ペプチドライブラリーにおける、一つの具体的な問題としては、ペプチドが生物学的活性を持つかどうかを決定する以前に、ペプチドが発現されるのか、またどの程度発現されるのか、を評価することが難しいことである。よって、細胞中でペプチドを発現させ、機能的なペプチドのスクリーニングを行うためには、それらのペプチドは、タンパク質分解、及び細胞質からエンドソームへの輸送等による異化、代謝機構を受けてもなお十分な量の発現が為されねばならない。
一例として、本発明 (例えば、ペプチドの部分) の融合タンパク質は、細胞内の標的に対し高い親和性を示すため、直線状ペプチドと比較して、立体構造的に安定化されている。本発明は、本発明の エポキシドヒドロラーゼ と、既知のペプチド、若しくは無作為ペプチドを含む、他のペプチドとの融合タンパク質を提供し、これらは、エポキシドヒドロラーゼ の構造を著しく乱さず、且つ代謝的、構造的、若しくは立体配座的に安定するような様式で融合されている。これにより、細胞内での存在、及び量の両者を、容易に追跡できるようなペプチドライブラリーの作製が可能となる。
本発明のアミノ酸配列変種は、その変異が予め特定されるため、エポキシドヒドロラーゼ アミノ酸配列の自然発生型対立遺伝子多型や種間変異とは区別できる。一例として、本発明の変種は、自然発生型類縁体と同様の生物学的活性を示すが、修飾された特性による選別も可能である。アミノ酸配列に変異を導入する部位、若しくは領域は、予め決められているが、導入される変異自体は、事前に決める必要はない。例えば、決められた部位における変異の導入を最適化するために、標的コドン、若しくは領域に対する無作為な突然変異導入が行われ、発現した エポキシドヒドロラーゼ 変種の中から、目的の活性を示す最適な組み合わせが探索される。既知の配列を持つ DNA 中の予め決められた部位への置換変異の導入技術は、良く知られており、例えば、M13 プライマー突然変異やPCR 突然変異がある。変種のスクリーニングは、タンパク質分解活性の測定により行われる。他の例として、アミノ酸置換は、一残基置換である; 変異挿入は、かなりの長さが可能であるが、約 1 から 20 のアミノ酸残基である 。欠失変異は、ある場合では、更に長いであろうが、約 1 から 20 のアミノ酸残基である 。最適の特性を有する最終的な変種を得るために、置換変異、欠失変異、挿入変異、若しくはこれらの組み合わせによる変異導入が利用される。一般的に、これらの変異は、その分子の変質を最小限にするため、少数のアミノ酸に対して行われる。しかし、ある状況においては、多数の変異導入も可能である。
本発明は、ポリペプチド骨格、二次構造、若しくは三次構造、即ち アルファー へリックス、又はベーター シート構造、の修飾された エポキシドヒドロラーゼ を提供する。一例として、その電荷や疎水性が修飾される。また一例として、側鎖のかさも修飾される。高度に保存されていない部位に置換を導入することにより、それらの機能や免疫特性における本質的な変化が引き起こされる。例えば、置換変異は、そのペプチドに重大な影響を与える以下のような部位に導入される: 改変されるべき領域中のポリペプチド骨格の構造、例えば、アルファー へリックス、又はベーターシート構造; 標的部位における、分子の電荷や疎水性; 若しくは側鎖のかさ。一般的に、ポリペプチドの特性に最も大きな変化をもたらす変異は、置換変異であり、それは、以下のような置換である: (a) 親水性側鎖 (例えば、セリン、若しくはスレオニン) と、疎水性側鎖 (即ち、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、バリン、若しくはアラニン) との置換、若しくはその反対; (b) システイン、若しくはプロリンと、他の残基との置換、又はその反対; (c) 側鎖が正電荷を帯びた残基 (即ち、リジン、アルギニン、若しくはヒスチジン) と、側鎖が負電荷を帯びた残基 (即ち、グルタミン酸、若しくはアルギニン酸) との置換、若しくはその反対; 若しくは (d) かさ高い側鎖を持つ残基 (例えば、フェニルアラニン) の、側鎖を持たない残基 (即ち、グリシン) との置換、若しくはその反対。これらの変種は、同様の生物学的活性 (例えば、タンパク質分解活性) を示すが、必要であれば、修飾された エポキシドヒドロラーゼ 特性を持つ変種の選別も可能である。
一例として、本発明の エポキシドヒドロラーゼ は、エピトープ、精製用タグ、シグナル配列、若しくはその他の融合配列を含んでいる。一例として、本発明の エポキシドヒドロラーゼ は、融合ポリペプチドを形成するために、無作為ペプチドと融合される。ここで使用される用語「融合した (された)」や「機能的に結合した (された)」とは、エポキシドヒドロラーゼ 構造の安定性が維持され (例えば、タンパク質分解活性が保持されている) 、若しくは少なくとも42℃の Tm が保持されるような様式で、エポキシドヒドロラーゼ と無作為ペプチドが結合した (された) ことを意味している。融合ポリペプチド (若しくは、融合ポリペプチドをコードする融合ポリヌクレオチド) は、複数のペプチドやループを含むその他の成分を有することができる。
一例として、これらをコードするペプチドや核酸は無作為化される。即ち、完全に無作為化されるか、若しくは一般には残基当り、又は位置当りのヌクレオチドの頻度でそれらは偏って無作為化される。「無作為化される (された)」は、各々の核酸、及びペプチドが、本質的に、それぞれ無作為なヌクレオチド、及びアミノ酸から構成されていることを意味している。一例として、ペプチドをコードする核酸は、化学的に合成され、よって、何れの位置にも目的のヌクレオチドを導入できる。従って、その核酸が、ペプチドを形成するために発現すると、目的の位置に目的のアミノ酸残基を有するペプチドが発現される。合成行程は、その核酸の全ての領域において、全て、若しくは殆どの可能な組み合わせを持つ無作為化された核酸を作製するために設計され、これにより、無作為化された核酸より成るライブラリーが構築される。このライブラリーは、十分な構造的多様性を持つ無作為化された、一つ、若しくはそれ以上の目的とする細胞応答を与えるために、確立的には十分な範囲の発現産物を提供する。よって、本発明では、十分大きなライブラリーが構築されるため、それらの中の少なくとも一つ、若しくはそれ以上の構成物は、ある種の分子、タンパク質、若しくはその他のシグナル伝達経路に必要な因子等と高い親和性を示す構造を有しているであろう。
一例として、本発明のペプチドライブラリーは、何れの位置においても配列の優先性を持たず、完全に無作為化されている。もう一つの例として、そのライブラリーは、偏向性を有しており、これはつまり、配列中のある位置は、不変性を示すか、若しくは限定された数の可能な組み合わせが選択されている。例えば一例として、それらの核酸、若しくはアミノ酸残基は、特定のクラス、例えば、疎水性アミノ酸、親水性アミノ酸、立体的偏向 (小さい残基、若しくは大きい残基) 、クロスリンクのためのシステイン導入、SH-3 へのプロリン導入、リン酸化部位へのセリン、スレオニン、チロシン、若しくはヒスチジンの導入など、又はプリン等の導入により無作為化されている。例えば、各々の残基は、構造的偏向性を与えるため、挿入される無作為ペプチド配列中で固定される。他の例として、無作為ライブラリーには、特定の二次構造をとる適当な数の残基を (グリシンリンカーを挟んで) 含ませることで、二次構造的な偏向性が与えられる。
一例として、その偏向性は、既知の分子と結合するペプチドに関しても与えられる。例えば、多くの細胞内シグナル伝達は、ポリペプチドと他のポリペプチドとの短い領域同士での相互作用により引き起こされることが知られている。例えば、HIV-1 エンベロープ細胞質領域由来の短い領域が、細胞内におけるカルモジュリンの作用を阻害することが示されている。蜂由来のマストパラン毒素と相同性を持つFas 細胞質領域中のある領域のみが、細胞自殺を誘導するアポトーシス、若しくはG タンパク質誘導性の機能に関与している。よって、これらの分子、若しくはタンパク質領域は、偏向性を持つ無作為ペプチドライブラリーの作製における開始物質として適当である。多くの低分子、及び領域が、共通の機能、構造、若しくは親和性を示すことが知られている。加えて、低いアミノ酸相同性領域は、高い構造的相同性を有している。本発明で利用される典型的な分子、領域、若しくは / 及びそれらに対応する共通配列 (即ち、本発明の融合タンパク質に取り込まれるもの) には、SH-2 領域、SH-3 領域、Pleckstrin、デス領域、エポキシドヒドロラーゼ 切断 / 認識部位、酵素阻害剤、酵素基質、及び Traf などが含まれる。他にも、本発明での使用において、適当な領域を含む既知の核酸結合タンパク質、例えばロイシンジッパー共通配列が多数存在する。
本発明は、融合タンパク質をコードする核酸を含む本発明における核酸配列を持つ様々な発現ベクターを提供する。これらの発現ベクターは、クロモゾーム外で自己複製能を有するもの、若しくは宿主クロモゾームと一体化するベクターである。一般的に、これらの発現ベクターは、融合タンパク質をコードする核酸と機能的に連結した転写、及び翻訳調節配列を含んでいる。用語「調節配列」は、特定の宿主中で発現するために必要な DNA 配列を意味し、これらは、融合タンパク質をコードする核酸と機能的に連結されている。原核生物に適当な調節配列としては、例えば、プロモーター、付随的に、オペレーター、及びリボゾーム結合配列が含まれる。
本発明における発現カセット、及びベクターに対して使用される転写、及び翻訳調節配列には、これらに限定されないが、プロモーター配列、転写開始、及び停止配列、翻訳開始、及び停止配列、及びエンハンサー、若しくは活性化配列が含まれる。一例として、調節配列には、プロモーター配列、転写開始配列、及び転写停止配列が含まれる。プロモーター配列としては、構成的プロモーター配列、若しくは誘導的プロモーター配列の何れかが含まれる。これらのプロモーターは、天然型プロモーター、若しくは混成プロモーターの何れかである。一つ以上のプロモーター成分を組み合わせた混成プロモーターもまた、関連研究者には良く知られており、これらは、本発明においても有用である。一例として、これらのプロモーターは、細胞内で高い発現性を示す強力なプロモーターであり、具体的には、CMV プロモーターにTet 調節配列を結合させたもので、これは、哺乳類動物細胞に使用される。
加えて、これらの発現用プロモーターは、付随的な成分も含んでいる。一例として、発現ベクターは、二種類の複製系を持ち合わせ、よって、二種類の生物中で維持されることができる。例えばそれは、哺乳類動物細胞、若しくは昆虫細胞中で発現し、そのベクターのクローニングや増幅には、原核生物細胞が使用される。さらに、宿主クロモゾームと一体化するタイプのベクターとしては、宿主細胞ゲノムと、少なくとも一つの相同性領域を有する発現ベクターがあり、できれば、発現構成物と並んだ、二つの相同性領域を持つものが好ましい。これらの一体化するタイプのベクターは、適当な相同性配列を含ませることにより、宿主細胞ゲノム中の、相同性を有する特定の領域に組み込まれる。一体化するタイプのベクター作製法は、関連研究者には良く知られている。
一例として、本発明における核酸、及びベクターは、スクリーニングのために細胞中に導入され、よって、その核酸は、その発現に適した様式で、細胞中に入り込む。導入法は、標的細胞の種類に大きく影響される。具体的な方法として、リン酸カルシウム沈殿法、リポソーム法、リポフェクション (即ち、リポフェクチンTM)、電気的穿孔法、及びウイルス感染法などがある。目的物の候補となる核酸は、宿主細胞ゲノム中に組み込まれる (例えば、レトロウイルス感染法により) 、若しくは細胞質中に、一過的に、若しくは安定して存在する (例えば、標準的な調節配列、選別用マーカー等を含んだ通常のプラスミドを使用した場合) 。多くの、医薬品探索を目的としたスクリーニングにおいて、ヒト、若しくはモデル哺乳類動物の細胞が必要とされるため、これらの核酸の導入を可能にするレトロウイルスベクターが頻用されている。
本発明における発現ベクターはまた、形質転換された細菌宿主を選別するための、選別用マーカー遺伝子を含んでおり、これらには、細菌宿主に、以下のような薬物に対する耐性を獲得させる遺伝子が利用される: アンピシリン、クロラムフェニコール、エリスロマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、及びテトラサイクリン。選別用マーカーはまた、ヒスチジン、トリプトファン、及びロイシン生合成経路における生合成遺伝子も含まれる。
スクリーニング法、及び「オンライン」検出装置
本発明の方法を行う上で、本発明の核酸やポリペプチドに関連した様々な装置や技術が利用される。これらには、ポリペプチドのエポキシドヒドロラーゼ 反応性に対するスクリーニング、活性調節物質 (例えば、酵素活性の阻害剤、若しくは活性化剤) のスクリーニング、本発明のポリペプチドと結合する抗体のスクリーニング、及び本発明の核酸とハイブリダイズする核酸のスクリーニングなどが含まれる。
固定化酵素支持体
エポキシドヒドロラーゼ 酵素、その断片、酵素をコードする核酸、及びその断片は、固形化支持体に固定化される。これはしばしば、工業的行程での エポキシドヒドロラーゼ の利用において、経済的、且つ効率的である。例えば、特別な化学反応に利用されるエポキシドヒドロラーゼ 酵素 (若しくは、その活性部位) を含む混合物や溶液は、固形化支持体と混合され、行程用タンクに入れられる。その酵素反応が行われた後、エポキシドヒドロラーゼ の固定された固形化支持体は、行程用タンクより回収され、再利用される。本発明の一例として、本発明の単離された核酸が、固形化支持体に固定化される。本発明の他の一例として、固形化支持体としては、ゲル、樹脂、ポリマー、セラミック、ガラス、微小電極、及びこれらの組み合わせが利用される。
例えば、ゲルは、本発明に利用される固形化支持体として有用である。ゲルの例として、以下のものが利用される: セファロース、ゼラチン、グルタルアルデヒド、キトサン処理されたグルタルアルデヒド、アルブミン- グルタルアルデヒド、キトサン- キサンタン、トヨパールゲル (ポリマーゲル)、アルギン酸、アルギン酸ポリリジン、カラギーナン、アガロース、グリオキシルアガロース、磁化グリオキシルアガロース、デキストランアガロース、ポリカルバミルスルフォン酸ハイドロゲル、BSA-PEG ハイドロゲル、リン酸化ポリビニルアルコール (PVA) 、モノアミノエチル-N- アミノエチル (MANA), アミノ、若しくはこれら何れかの組み合わせ。
他の例として、樹脂やポリマーも、本発明に利用される固形化支持体として、有用である。樹脂やポリマーの例として、以下のものが利用される: セルロース、アクリルアミド、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、陰イオン交換樹脂、アンバーライトTM XAD-7 、アンバーライトTM XAD-8 、アンバーライトTM IRA-94 、アンバーライトTM IRC-50 、ポリビニル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、若しくはこれら何れかの組み合わせ。セラミックも、本発明に利用される固形化支持体として有用である。その例として、無孔性セラミック、有孔性セラミック、及びSiO2, Al2O3 が含まれる。ガラスも、本発明に利用される固形化支持体として有用である。その例として、無孔性ガラス、有孔性ガラス、アミノプロピルガラス、若しくはこれら何れかの組み合わせが利用される。微小電極も、本発明に利用される固形化支持体として有用であり、その例は、ポリエチレンイミンで覆われたマグネタイトである。黒鉛状粒子もまた、固形化支持体として利用される。また、その他の、固形化支持体として、赤血球のような細胞も利用される。
固定化法
多数の、酵素、若しくはその断片、又は核酸の固形化支持体への固定化法が、関連研究者に知られている。このような方法の例として、以下のものが利用される: 静電液滴法、吸着、共有結合、クロスリンク、化学反応や化学行程、カプセル化、封じ込め、アルギン酸カルシウム、若しくはポリ (2- ヒドロキシエチルメタクリル酸) による電気化学的方法。同様の方法が、以下に記述されている: Methods in Enzymology, Immobilized Enzymes and Cells, Part C. 1987. Academic Press. Edited by S. P. Colowick and N. O. Kaplan. Volume 136; and Immobilization of Enzymes and Cells. 1997. Humana Press. Edited by G. F. Bickerstaff. Series: Methods in Biotechnology, Edited by J. M. Walker 。
キャピラリーアレイ
ギガマトリックスTM, Diversa Corporation, CA, USA, のような、キャピラリーアレイが、本発明の方法には利用される。本発明の核酸やポリペプチドは、キャピラリーアレイを含むアレイと固定化、若しくはそれらに添加される。アレイは、ライブラリー構成物 (例えば、低分子化合物、抗体、核酸など) の本発明の核酸やポリペプチドに対する結合性や活性を評価するためのスクリーニングや検出に利用される。キャピラリーアレイは、試料の保持、及びスクリーニングにおけるもう一つの系として利用できる。例えば、スクリーニング装置は、少なくとも一つの壁により、光束と、保持された試料が隔てられているキャピラリーが多数連なったアレイを含むことができる。この装置は更に、アレイ中の隣接したキャピラリーを整列させるための間質材を含んでおり、その間質材の間に一つ、若しくはそれ以上の参照印が置かれている。試料をスクリーニングするためのキャピラリーは、キャピラリーアレーで結合するように改良されており、試料を保持するための光束を隔てる第一の壁があり、更に、試料を励起させるために与えられる励起光を透過するためのフィルター材を持つ第二の壁がある。
ポリペプチド、若しくは核酸、即ちリガンド、は、キャピラリーアレー中における少なくとも一部のキャピラリーに、第一の試料として導入される。キャピラリーアレーの各々のキャピラリーは、第一の試料を保持するための光束を隔てる少なくとも一つの壁を持つ。キャピラリー中には、第一の成分の後に空気泡が導入される。第二の試料がキャピラリーへ導入され、ここで第二の試料は、空気泡により第一の試料から分離される。対象試料は、検出可能な粒子で標識された第一液としてキャピラリーアレー中の一つのキャピラリーに導入され、その中で各々のキャピラリーは、第一液と検出用粒子を保持するための光束で仕切られた少なくとも一つの壁を形成しており、そこでは、少なくとも一つの壁が検出用粒子を結合させるための結合基剤で覆われている。本法は更に、キャピラリーからの第一液の除去についても述べられ、そこでは、結合した検出用粒子がキャピラリー中に保持されており、そして、そのキャピラリーに第二液が導入される。
キャピラリーアレーは、光束を隔てる少なくとも一つの外壁を持つ個々のキャピラリーにより形成されている。キャピラリーの外壁は、互いに結合した一つ、若しくはそれ以上の壁を持つ。同様に、その壁は、それが液体や試料を保持する光束を形成する限りは、円筒形、四角、六角形やその他の幾何学的形態の光束を隔たらせる。キャピラリーアレー中のキャピラリーは、平面構造を形成するように近接して互いに支えあっている。キャピラリーは、融合 (この例では、キャピラリーはガラス製)、接着剤、粘結剤、若しくは固定具などにより互いに結着している。キャピラリーアレーは、何れの数のキャピラリーからでも形成できる (例えば、100 から 4,000,000 のキャピラリー)。キャピラリーアレーは、約 100,000、若しくはそれ以上の互いに結着したキャピラリーを持つマイクロタイタープレートを形成できる。
アレイ、若しくは「バイオチップ」
本発明の核酸やポリペプチドは、アレイと固定化、若しくはそれらに添加される。アレイは、ライブラリー構成物 (例えば、低分子化合物、抗体、核酸など) の、本発明の核酸やポリペプチドに対する結合性や、活性を評価するためのスクリーニングや検出に利用される。例えば、本発明の一例として、測定されるパラメーターは、エポキシドヒドロラーゼ 遺伝子転写物の発現である。細胞中の一つ、若しくはそれ以上、又は全ての転写物が、細胞の転写物、転写物である核酸、若しくは転写物と相補的な核酸を含む試料のハイブリダイゼーションにより、又はアレイ、若しくは「バイオチップ」上に固定化された核酸とのハイブリダイゼーションにより測定される。マイクロチップ上の核酸の「アレイ」を使用し、細胞中の幾つかの、若しくは全ての転写物が、同時に分析される。または、ゲノム由来の核酸を含むアレイもまた、本発明の方法により、新たに作製された株の遺伝子型を決定するために、使用される。「ポリペプチドアレイ」は、多数のタンパク質を同時に検定するために用いられる。本発明は、既知の、全ての「アレイ」を用いても実行可能であり、これらのアレイには、「マイクロアレイ」、「核酸アレイ」、「ポリペプチドアレイ」、「抗体アレイ」、「バイオチップ」、若しくはこれらを改変したものが含まれる。アレイは一般的に、多数の「スポット」、若しくは「標的成分」であり、一定量の一つ、若しくはそれ以上の生物分子、即ちオリゴヌクレオチドを含む各々の標的成分は、試料分子、即ち mRNA 転写物との特異的結合を行わせるため、基質表面の一定の領域に固定化されている。
本発明の方法を実行するにあたり、既知のアレイ、若しくは / 及びアレイの作製法、及びその使用法は、その全て、若しくは一部、またはその改変されたものが、例えば、以下に記述されている: U.S. Patent Nos. 6,277,628; 6,277,489; 6,261,776; 6,258,606; 6,054,270; 6,048,695; 6,045,996; 6,022,963; 6,013,440; 5,965,452; 5,959,098; 5,856,174; 5,830,645; 5,770,456; 5,632,957; 5,556,752; 5,143,854; 5,807,522; 5,800,992; 5,744,305; 5,700,637; 5,556,752; 5,434,049; see also, e.g., WO 99/51773; WO 99/09217; WO 97/46313; WO 96/17958; see also, e.g., Johnston (1998) Curr. Biol. 8:R171-R174; Schummer (1997) Biotechniques 23:1087-1092; Kern (1997) Biotechniques 23:120-124; Solinas-Toldo (1997) Genes, Chromosomes & Cancer 20:399-407; Bowtell (1999) Nature Genetics Supp. 21:25-32 。また、U.S. 特許出願番号20010018642; 20010019827; 20010016322; 20010014449; 20010014448; 20010012537; 20010008765 も参照のこと。
抗体、及び抗体を基にしたスクリーニング法
本発明は、本発明の エポキシドヒドロラーゼ と特異的に結合する単離された、若しくは組換えにより得られた抗体を提供している。これらの抗体は、本発明の蛍光ポリペプチド、若しくはその関連ポリペプチドの単離、同定、若しくはその定量に利用される。これらの抗体はまた、本発明の領域内のポリペプチド、若しくはその他の エポキシドヒドロラーゼ 関連ポリペプチドの単離にも利用される。
抗体は、免疫沈降、染色、及び免疫親和性カラム等に利用される。必要ならば、特定の抗原に対する抗体をコードする核酸配列は、免疫付与に続くポリペプチド、若しくは核酸の単離、増幅、クローニング、及び本発明のアレイへのポリペプチドの固定化により得られる。または、本発明における方法は、細胞により生産された抗体の構造の修飾、即ち抗体の持つ親和性の増加、又は減少にも利用される。さらに、本発明の方法により設計された細胞の抗体を生産、若しくは修飾する能力は、表現型として現れるであろう。
免疫付与、抗体 (モノクロナール、及びポリクロナール) の生産、及び単離の方法は、関連研究者には良く知られており、科学文献や特許などにも記述されている: Coligan, CURRENT PROTOCOLS IN IMMUNOLOGY, Wiley/Greene, NY (1991); Stites (eds.) BASIC AND CLINICAL IMMUNOLOGY (7th ed.) Lange Medical Publications, Los Altos, CA (“Stites”); Goding, MONOCLONAL ANTIBODIES: PRINCIPLES AND PRACTICE (2d ed.) Academic Press, New York, NY (1986); Kohler (1975) Nature 256:495; Harlow (1988) ANTIBODIES, A LABORATORY MANUAL, Cold Spring Harbor Publications, New York を参照のこと。動物を使用した通常のインビボにおける方法に加え、抗体はまた、インビトロにおいても生産され、即ちそれは、組換え抗体結合部位を発現するファージディスプレイライブラリーを使用するものである: Hoogenboom (1997) Trends Biotechnol. 15:62-70; Katz (1997) Annu. Rev. Biophys. Biomol. Struct. 26:27-45 。
ポリペプチド、若しくはペプチドは、本発明におけるポリペプチドと特異的に結合する抗体を生産するために利用される。これらの抗体は、ポリペプチドを単離、若しくは精製するため、免疫親和性クロマトグラフィーに使用されるか、若しくは生物試料中にそのポリペプチドが含まれるかを試験するためにも利用される。このような工程において、抽出物などのタンパク質含有物、若しくは生物試料は、本発明のポリペプチドのうちの一つと特異的に結合する抗体と混合される。
免疫親和性工程において、抗体は、ビーズやその他のカラム基材のような固形支持体と結合される。タンパク質含有物は、本発明のポリペプチドのうちの一つと、抗体が特異的に結合する条件下で、その抗体と混合される。非特異的に結合したタンパク質を取り除くための洗浄を行った後、特異的に結合したタンパク質が溶出される。
生物試料中のタンパク質の抗体に対する結合能は、関連研究者が熟知した様々な方法の中の何れによっても決定できる。例えば、その結合は、蛍光試薬、酵素的標識、若しくは放射性同位元素のどの検出可能な試薬による抗体の標識化によってでも測定される。または、試料と結合する抗体は、検出可能な試薬と結合した二次抗体を用いた方法によっても測定される。具体的なアッセイ法としては、ELISA 法、サンドウィッチ法、放射能免疫法、及びウェスタンブロット法が含まれる。
本発明のポリペプチドに対して生成されたポリクロナール抗体は、そのポリペプチドの動物に対する直接注射、若しくは非ヒト動物への投与により得られる。そして、ここで得られた抗体は、そのポリペプチドと結合する。この様式において、たとえ、そのポリペプチドの一部の断片が抗体作成に用いられようとも、生じた抗体は、全体の配列を持つそのポリペプチドとの結合能を有する。このような抗体は、そのポリペプチドを発現する細胞からポリペプチドを単離するために利用される。
モノクロナール抗体の産生には、継続して培養できる細胞株による抗体の産生が可能な系であれば、何れの方法をも適用できる。これらの例としては、ハイブリドーマ技術、トリオーマ技術、ヒト B 細胞ハイブリドーマ技術、及び EBV- ハイブリドーマ技術が含まれる (Cole (1985) in Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, Alan R. Liss, Inc., pp. 77-96 を参照のこと) 。
本発明のポリペプチドに対する一本鎖抗体を産出するために、U.S. 特許番号 4,946,778 に記述された方法が利用される。または、これらのポリペプチド、若しくはその断片に対するヒト化された抗体を産生するために、形質転換されたマウスが使用される。
本発明のポリペプチドに対して生成された抗体は、その他の生物や試料より得られた類似のポリペプチドのスクリーニングにも利用される。このような技術において、生物試料より得られたポリペプチドは、抗体と混合され、その抗体と特異的に結合したポリペプチドが測定される。上記に記された何れの方法も、抗体との結合を測定するために利用できる。
キット
本発明は、核酸、発現用カセット、ベクター、細胞、ポリペプチド (即ち、エポキシドヒドロラーゼ) 、及び / 若しくは本発明の抗体を含む一連のキットを提供する。このキットはまた、ここで記されたような本発明の使用方法、及び工業的利用法が記述された取り扱い説明書をも含んでいる。
代謝パラメーターの測定
本発明の方法は、細胞への核酸の導入により、その遺伝的構成物が修飾された新規の遺伝子型を持つ細胞株の樹立を行うための細胞全体の進化、若しくは設計法を提示している。新規の遺伝子型を持つ細胞を検出するために、修飾された細胞内における一つ、若しくはそれ以上の代謝パラメーターが、ある時間枠で「実時間」的に、若しくは「オンライン」的に測定される。一例として、多数の代謝パラメーターが、「実時間」的に、若しくは「オンライン」的に測定される。その代謝パラメーターは、本発明の蛍光性ポリペプチドを用いて測定される。
代謝経路分析 (metabolic flux analysis, MFA) は、既知の生化学的構成に基づいている。経路上、独立した代謝マトリックスは、細胞内代謝物における、質量保存の法則、及び擬似定常状態仮説 (pseudo-steady state hypothesis, PSSH) に基づいている。本法を実行するにあたり、構成される代謝ネットワークは、以下に示した要素を含んでいる:
・その経路における、全ての基質、生産物、及び中間代謝物の同定
・その経路の代謝物が相互変換される、全ての化学反応の同定、及びそれらの反応の化学量論的解析
・その経路に関与する全ての酵素の同定、及びその酵素の行う化学反応の反応速度論的解析
・その経路の構成成分間の調節的相互作用、即ちアロステリック相互作用、酵素間相互作用など。
・酵素の細胞内局在、若しくはその酵素と他の分子との複合体形成、及び
・代謝産物、酵素若しくはエフェクター分子の濃度勾配、若しくはそれらの細胞内移動における拡散的障壁の存在
その細胞における代謝ネットワークが構築されると、オンラインメタボロームに関するデータが利用可能な場合は、その細胞内代謝流路を推定するために、マトリクス概念による数学的解析が行われる。代謝的表現型は、細胞内における、全体の代謝ネットワークの変化に依存している。代謝的表現型はまた、環境条件、遺伝子レベルでの調節、発育状態、及びその細胞の遺伝子型などにおけるその経路の利用状態の変化にも依存している。本発明の方法の一例として、オンラインによるMFA 解析の後、その経路の利用状態を測定することにより、その細胞の動的挙動、表現型、及びその他の特性が解析される。例えば、酵母の発酵において、グルコースの供給が増加し、酸素量が低下した場合、呼吸経路の利用は低下、若しくは / 及び停止され、嫌気的醗酵経路の利用が優位となる。細胞培養における生理学的条件の調整は、その経路の解析の後に可能となる。本発明の方法は、細胞の生理学的条件を目的の状態へと調整するための基質供給、温度、誘導物質などの条件を決定することによる最適な醗酵方法の決定を支援する。本法を実行するにあたり、そのMFA 解析データはまた、代謝経路設計、若しくは遺伝子シャッフリングなどの実験法やプロトコールを作成ために、トランスクリプトームデータ、及びプロテオームデータと比較検討される。
本法を利用することにより、細胞中における、修飾された、若しくは新規の表現型を含む何れの表現型をも比較、及び検出可能である。また、代謝、若しくは生育における何れの特性をも測定できる。
mRNA 転写物発現の測定
本発明の一例として、細胞における、設計された表現型には、細胞中でのmRNA 転写物、又は新規転写物の発現の増加、若しくは減少が含まれる。増加、若しくは減少した転写物の発現は、本発明の蛍光性ポリペプチドを利用して追跡される。mRNA転写物,若しくはそのメッセージはまた、ノーザンブロット、定量的増幅反応、ハイブリダイゼーションなどを含む何れの既知の方法によっても、その検出、及び定量が可能である。定量的増幅反応は、定量的逆転写ポリメラーゼ連鎖反応 (RT-PCR) 、定量的実時間 RT-PCR 、若しくは「実時間動的 RT-PCR」などの定量的 PCR を含んでいる (Kreuzer (2001) Br. J. Haematol. 114:313-318; Xia (2001) Transplantation 72:907-914 を参照のこと) 。
本発明の一例として、設計される表現型は、相同的遺伝子の発現のノックアウトにより作製される。その遺伝子のコーディング配列、又はその一つ、若しくはそれ以上の転写調節配列、即ちプロモーターやエンハンサー、がノックアウトされる。よって、その転写物の発現は、完全に停止、若しくは減少する。
本発明の一例として、設計される表現型には、相同的遺伝子の発現が増加したものが含まれる。これは、シス、若しくはトランス的に作用する転写調節配列を含む負の調節配列のノックアウト、若しくは正の調節配列への突然変異の導入により作製される。細胞における一つ、若しくはそれ以上、又は全ての転写産物は、細胞の転写物を含む試料のハイブリダイゼーション、若しくは細胞の転写物である核酸、又は転写物と相補的な核酸のアレイ上に固定化された核酸とのハイブリダイゼーションにより測定される。
ポリペプチド、ペプチド、及びアミノ酸の発現の測定
本発明の一例として、細胞における設計された表現型には、細胞中でのポリペプチド、若しくは新規ポリペプチドの発現の増加、若しくは減少が含まれる。増加、若しくは減少したポリペプチドの発現は、本発明のエポキシドヒドロラーゼを利用して追跡される。ポリペプチド、ペプチド、及びアミノ酸はまた、核磁気共鳴法 (nuclear magnetic resonance, NMR) 、分光測光法、X 線撮影法 (放射性同位元素による標識化) 、電気泳動法、キャピラリー電気泳動法、高速液体クロマトグラフィー (high performance liquid chromatography, HPLC) 、薄相クロマトグラフィー (thin layer chromatography, TLC) 、高拡散クロマトグラフィー 、免疫沈降法、免疫拡散法、免疫電気泳動法、放射免疫測定法 (radioimmunoassay, RIAs) 、酵素免疫吸着法 (enzyme-linked immunosorbent assays, ELISAs) 、免疫蛍光法、電気泳動 (即ち、SDS-PAGE) 後の抗体染色、及び蛍光活性化細胞選別法 (fluorescent activated cell sorter, FACS) などの各種の免疫学的方法、熱分解質量分析、フーリエ変換赤外分析法、ラマン分光光度法、GC-MS 、LC- 電気スプレイ、及び cap-LC- タンデム電気スプレイ質量分析法などを含む何れの既知の方法によっても、その検出、及び定量が可能である。新規の生物活性もまた、U.S. 特許番号 6,057,103 に記述された方法、若しくはその変法によりスクリーニングできる。更に、細胞中の一つ、若しくはそれ以上、又は全てのポリペプチドの測定が、以下に詳細が記載されているタンパク質アレイを利用することにより可能である。
アッセイ系の開発
エポキシドヒドロラーゼ を得るために、幾つかのアッセイ法が利用される。これらの方法には、生育を基にしたアッセイ法、直接的活性測定によるアッセイ法、及び配列を基にしたアッセイ法が含まれる。目的の特性を持つ広範な エポキシドヒドロラーゼ を得るためには、これら三種類のアッセイの全てを補足的に行うことが望ましい。
生育を基にしたアッセイ法
エポキシドの修飾を触媒することのできる酵素を同定するための最も直接的、且つ高速大量処理が可能な方法は、生育を基にした選別法である。ここでは、エポキシド基質を宿主細胞が炭素源として利用可能なジオールへと変換できるエポキシドヒドロラーゼ が探索される。細胞のライブラリーをエポキシドを唯一の炭素源として含む最小培地中で生育させたとき、活性 エポキシドヒドロラーゼ を含むクローンのみが、そのエポキシドに対応するジオールを生産し、そのジオールを生育や増殖のための炭素源として利用できる。時間が経つに連れ、これらのクローン集団が優位となるため、それらの単離が容易となる。
二種類のエポキシド、グリシドール、及びプロピレンオキシド (図 15) が先ず、選択用基質として使用される。それは、これらのエポキシドに対応する隣接したジオールを持つ化合物、グリセリン酸、及びプロパンジオール、が、E. coli 、若しくはその変種における唯一の炭素源として、その生育を支えることが知られているからである (Maloy, S. R.; Nunn, W. D. J. Bacteriol. 1982, 149, 173-180; and Hacking, A. J.; Lin, E. C. C. J. Bacteriol. 1976, 126, 1166-1172.) 。これらの化合物は、ラセミ混合物、若しくは純粋な鏡像異性体として使用される。これらの二種類のエポキシドが、精製化学製品工業上、及び製薬化学上、非常に重要なキラル シントン であることに留意すべきである。
これらの選別実験において、適切な宿主細胞を使用することが重要である。例えば、プロピレンオキシドの選別には、プロパンジオールを唯一の炭素源として利用するE. coli fucA- 破壊変種が使用されるべきである (Hacking, A. J.; Lin, E. C. C. J. Bacteriol. 1976, 126, 1166-1172.) 。これらの宿主細胞は、特定の遺伝子を標的とした突然変異導入、若しくは無作為的な様式でのトランスポゾン (Tn) 突然変異により産生される。後者の方法は、簡便、且つ非常に効果的であるため、前者に比べてより有力な方法である。Tn は、電気穿孔法により、宿主である E. coli に導入され、インビボにおけるTnのゲノム DNA への無作為な挿入転移が起こる。これにより、プロパンジオールを炭素源として利用するような目的の変種のスクリーニングに適したE. coli の挿入変種ライブラリーが得られる。具体的には、その細胞のライブラリーは、プロパンジオールを唯一の炭素源として含む最小培地により作製したアガープレート上に播かれる。一定期間の培養後、そのプレート上には、プロパンジオールを利用できるクローンのみが成育し、そのクローンよりなるコロニーを形成する。
これら二種の単純なエポキシドの探索用基質としての利用により、異なる特異性を有する、様々な エポキシドヒドロラーゼ の獲得が期待できる; 例えば、それらの エポキシドヒドロラーゼ が、グリシドール、若しくはプロピレンオキシドに対して弱い活性を持つ場合、更に複雑な構造を持つエポキシドに対して最適な特異性を示す様々な エポキシドヒドロラーゼ の探索が可能である。究極的には、この探索技術の大部分は、選別法の感度に依存している。選別におけるその他のエポキシド基質の利用により、E. coli Tn 挿入変種ライブラリーの中から、その他の隣接したジオールを持つ化合物を生育に利用できる E. coli 変種の同定が可能である。これらのジオール利用特性変種のスクリーニングにも、上記のプロトコールが使用できる。
エポキシドは、そのタンパク質や核酸に対するアルキル化作用により、微生物に対して毒性を示すことが知られている。E. coli 宿主細胞の生育に対する、グリシドールの濃度依存性が評価された。この結果は、E. coli が、0.05% (v/v) のグリシドール濃度まで寛容性を持つことが示された。細胞は、唯一の炭素源として、0.025% のグリセリン酸が細胞外より培地中に提供された場合、生育が可能であるため、選別実験において、このグリシドール濃度は、十分に高い濃度である。しかし、必要であれば、上記の Tn 挿入変種などを含む宿主変種ライブラリーの中から、更に高いグリシドール寛容性を持つ E. coli 変種を探索することが可能である。
また、エポキシドヒドロラーゼ 活性を有する、ポジティブコントロールクローンが作製された。これらは、選別法、及びスクリーニング法の構築における指針や評価を与えるために非常に有用である。A. radiobacter 由来のエポキシドヒドロラーゼ は、そのヌクレオチド配列が報告されており、E. coli 中で容易にクローン化、及び発現が可能である (Arand, M.; Oesch, F. Biochem. J. 1999, 344, 273-280.) 。この遺伝子を増幅、及びクローニングするためのプライマーは、設計、及び合成されている。加えて、上述のように、ポジティブコントロールとしての利用が可能な、活性な エポキシドヒドロラーゼ もまた、同定されている。
配列に基づくアッセイ法
エポキシドヒドロラーゼ の活性に基づくアッセイ法に対する、補足的な方法には、エポキシドヒドロラーゼ の配列に基づくアッセイ法、及びそれに続く二次的アッセイ法による、それらの基質特異性の評価がある。エポキシドヒドロラーゼ の配列に基づくアッセイ法の利用は、特定のクラスの酵素を探索する場合に非常に有用である。非常に多くのエポキシドヒドロラーゼ の配列、及び構造的データが利用可能であり、これらのデータを利用することにより、エポキシドヒドロラーゼ の配列に基づくアッセイ法が可能となる。
この方法は、活性に基づく方法ではないため、その他の活性に基づく方法に対する、補足的なものである。加えて、この方法は、極めて迅速なハイスループット型のアッセイ法である。原核生物、及び真核生物由来の両方の エポキシドヒドロラーゼ は、α, β- ヒドロラーゼスーパーファミリーに属しており、低くはあるが、重要な配列相同性を有している (Nardini, M.; Ridder, I. S.; Rozeboon, H. J.; Kalk, K. H.; Rink, R.; Janssen, D. B.; Dijkstra, B. W. J. Biol. Chem. 1999, 274, 14579-14596; Argiridadi, et. al, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1999, 96, 10637-10642; and Zou, J.; et al., Structure 2000, 8, 111-122.) 。しかし、細菌由来の エポキシドヒドロラーゼ は、高度な配列相同性を示している。細菌由来 エポキシドヒドロラーゼ のヌクレオチド配列の整列により、保存されている配列の同定が可能である。これらの配列に基づき、プライマーが設計される。これらのプライマーは、DNA ライブラリーからPCR 産物を得るために使用される。その生産物は、電気泳動ゲルより分離、精製され、その配列が分析される。アッセイにおいて陽性となったものの全長配列が、サザンブロットにより、回収される。そして、これらの活性は、蛍光、若しくは発光によるアッセイ系により、評価される。活性によるアッセイ法と比較した際の、配列に基づくアッセイ法の一つの限界は、既存の遺伝子に対して、相同性を有する遺伝子の探索にのみ、その利用が限定されることである。しかし、新規の エポキシドヒドロラーゼ 遺伝子が発見され、それらの エポキシドヒドロラーゼ 配列のデータベースが構築された際は、プローブの設計において、更に多くの配列が利用可能となるため、この配列に基づくアッセイ法は、より一層有用な方法となる。
DNA データベースの生物情報学的分析により、六つの エポキシドヒドロラーゼ 遺伝子の存在が推定され、更に、A. radiobacter 、及びその他のエポキシドヒドロラーゼ との相同性を有する三つの部分的読み取り枠 (open reading frame, ORF) が推定された。これらの ORF より抽出された保存されているヌクレオチド配列を基に、デジェネレートプライマーが設計され、これらの遺伝子のうちの一つを含むことがわかっている、遺伝子ライブラリーのスクリーニングに使用された。このスクリーニングにより、期待された通り、既知の遺伝子が発見された。もう一つの得られた PCR 産物 (~200 bp) の配列を決定したところ、その部分的 ORF は、その他の既知の エポキシドヒドロラーゼ 遺伝子と高い配列相同性を有していることが示された。この予想外の結果は、配列に基づくアッセイ法が、新規の エポキシドヒドロラーゼ 遺伝子探索に有用であることを示している。
蛍光に基づくアッセイ法
酵素の同定、及び探索のためのハイスループットスクリーニングにおいて、蛍光、及び発光に基づくアッセイ法の利用は、非常に効果的である。蛍光発生アッセイ法は、基質が、その加水分解反応により、蛍光シグナルを放出するような多くの加水分解酵素反応において、頻用されている。これらのアッセイ法は、上述の選別法のような、活性に基づくアッセイ法であるが、選別法で利用される基質に比べてより多くの多様な基質が利用可能である。しかし、この方法の限界は、選別法に比べてその処理能力が低いことである。
文献に記載されているエポキシドヒドロラーゼ スクリーニングにおける、過ヨウ素酸- 結合型蛍光発生アッセイ法が改変され、ハイスループットスクリーニングに適した方法が開発された (Badalassi, F.; Wahler, D.; Klein, G.; Crotti, P.; Reymond, J.-L. Angew. Chem. Int. Ed. 2000, 39, 4067-4070.) 。図 16 に示したように、このアッセイ法で使用されるエポキシド基質 (13) は、それが放出された際、強力な蛍光を発するマスクされた蛍光発色団を有している。エポキシドヒドロラーゼ により触媒される、13 の加水分解による14 の生成に続き、過ヨウ素酸の酸化反応による隣接したジオール基を有する化合物 (14) のカルボニル基を含む反応中間体 (15) への変換が行われる。アルカリ性条件下において、化合物 15 は、ウシ血清アルブミン (bovine serum albumin, BSA) により触媒される β 脱離反応により、ウンベリフェロンのような蛍光発生性生産物 (16) を放出する。
このアッセイは、1536 穴 (ウエル) プレートを用いて行われる。遺伝子ライブラリー由来のクローンは、個々のウエルに分配されるが、各ウエル当たり、5 クローンを含む系により一次スクリーニングを行うことが好ましい。これらのクローンは、基質 19 の添加前 24 − 48 時間培養される。基質 19 を添加した後、2時間の培養後、過ヨウ素酸ナトリウム、及び BSA が添加され、β- 脱離反応が誘導される。各ウエル中の蛍光レベルが測定され、一次スクリーニングにおけるヒットが同定される。これらのヒットは、二次スクリーニングにより、その活性が再確認される。ロボットによる溶液処理、及び蛍光測定工程の自動化システムが開発されている。
このアッセイにおける最初の基質 19 は、図 17 に従って合成される。炭酸カリウムの存在下、50℃におけるウンベリフェロン (17) と4- ブロモ-1- ブテンの結合により、オレフィン 18 が得られ、更に、メタクロロ過安息香酸 (meta-chloroperbenzoic acid, mCPBA) によるエポキシド化反応を受ける。ここで生成した化合物 19 が、上述の 6 クローンのエポキシドヒドロラーゼ 活性測定に使用された。これらのクローンは、推定上のエポキシドヒドロラーゼ 遺伝子を含んでいる。これらのうちの一つが、19 を用いたアッセイ系において、活性を示した。このことは、ここで使用されたアッセイ系が有効であることを示している。
比色定量アッセイ
比色定量アッセイは、高感度な色度変化が得られ、且つ固体寒天培地でのアッセイが可能な場合、極めて有用なハイスループットスクリーニング系である。固体寒天培地でのスクリーニングは、非常に迅速、且つ大量処理が可能であり、色度変化により、ヒットの同定が簡便となる。エポキシド基質を検出するために、4- パラニトロベンジルピリジン (20) を使用した比色定量アッセイが利用される。この液体系アッセイにおいて (スキーム 12) 、エポキシドは、20 と反応して、その付加物 21 を生成する。21 は、互変異性化により、高度に共役した化合物 22 へと変換される。22 は、青色を示す (lmax = 560 nm) 。加水分解されたエポキシド (例えば、ジオール) は、20 と反応しないため、560 nm における吸収の減少は、エポキシドの加水分解を示唆している。固体アッセイにおいて、寒天培地上で生育したコロニーは、エポキシドで前処理された濾紙に移される。エポキシドヒドロラーゼ 活性は、青色濾紙上に生じた無色の輪の形成により検出される。このアッセイ系は、ハイスループット (high throughput, HTP) スクリーニングへの応用の可能性を持っている。このアッセイ系の欠点は、生産物の出現ではなく、基質の消失を検出することである。しかし、このアッセイ系の持つ利点は、基質を直接標的としており、それらの誘導体ではない点である。よって、比較的低い感度であっても、この HTP スクリーニング系は、二次スクリーニングとして、他の探索法により得られたヒットの評価に利用される。
上述の三種の エポキシドヒドロラーゼ 陽性クローンが、三種類のエポキシド、スチレンオキシド、エピクロロヒドリン、及びグリシドール、を用いた比色定量アッセイにより試験された。これら全てのエポキシドが基質として利用され、特にエピクロロヒドリンに対する最も高い活性が示された。
これらのスクリーニング法は、広範な新規 エポキシドヒドロラーゼ の探索に利用され、これにより、合成上、有用な触媒を含むライブラリーが作製される。必要であれば、以下に記述される進化技術が、それら酵素の特性を最適化するために利用される。
好適な実施例として、ここで開発されたアッセイ系は、環境由来の遺伝子ライブラリーに必要な活性、及び基質特異性を有する微生物酵素が存在するか、をスクリーニングするために利用される。これらのスクリーニングにおけるヒットはそして、配列が決定され、その遺伝子のクローンが、発現ベクターに導入される。発現された組換え酵素は、その活性、及び基質特異性が評価される。同定された酵素は、一つ、若しくはそれ以上の、改善された特性 (例えば、至適 pH 、及び温度、熱安定性、熱寛容性、基質特異性、等) が要求されるため、以下に記述されるような、遺伝子部位飽和突然変異Gene Site Saturation Mutagenesis、GSSMTM) 、遺伝子再集合 (Gene ReassemblyTM) 、及びその他の関連技術により、至適化される。これらの エポキシドヒドロラーゼ は、特定の純化学品、及び高価な前駆体から、医薬品、及び農業用化学品の化学 − 酵素的合成に利用される。本発明の方法により最適化された酵素は、一つ、若しくはそれ以上の標的化合物のための商業上実行可能な合成経路の開発にも利用される。具体的には、エポキシドヒドロラーゼ は、要求される純度を持つ化学品、及び鏡像体医薬品の合成における、主要な中間体の合成に利用される。
一例として、環境由来の遺伝子ライブラリーは、世界中の様々な微環境より単離した DNA を使用して構築される。適切な探索法の利用により、酵素の機能、酵素の種類、若しくはこれら二つの特定の組み合わせに基づいて、これらのライブラリーより、目的の酵素が抽出される。従来の探索法とは対照的に、この好適な探索法は、培養されない微生物の遺伝子を獲得でき、更に明確な、研究室で頻用されている宿主を用いることで、これらの効率的なスクリーニングが可能となる。この発現クローニング方法により、酵素活性の検出、及びそれをコードする遺伝子の遺伝学的情報の取得の両方が同時に行われる。
探索系には以下のものが含まれる: 天然試料、若しくはその他の適切な資源からの核酸の単離、及び分画化; 環境由来の遺伝子ライブラリーの構築; 以下に述べられている方法を利用して、好ましい酵素をコードする好ましい遺伝子を発見するためにその環境ライブラリーをスクリーニングする; 以下に述べられている進化技術を利用して、好ましい酵素の活性を至適化するためにその好ましい遺伝子を至適化する: U.S. 特許番号 5,830,696, U.S. 特許番号 5,939,250 、及び U.S. 特許番号5,965,408。これらは、本案件中に参照として記載されている; 最適化された遺伝子の配列決定; 最適な宿主細胞中における、配列が決定された遺伝子の過剰発現; 最適化された遺伝子を含む宿主細胞の大量培養、そして、随意的に、細胞中に含まれたままで、目的の酵素を精製 の後に得る。
新たにクローン化された、若しくは発見された酵素は更に、必要に応じて、U.S. 特許番号5,830,696, U.S. 特許番号5,939,250 、及び U.S. 特許番号5,965,408 に記述された進化技術、及び以下に記される進化技術の組み合わせにより修飾される。
本発明の一例として、スクリーニング系は、発現、及び配列に基づくスクリーニング、単一細胞活性に基づくスクリーニング、マイクロタイタープレートを用いたスクリーニング、若しくは生育に基づくスクリーニングのうち、何れか一つ、若しくはそれ以上を利用して行われる。これらの方法の全ては、上記のアッセイ法を利用したエポキシドヒドロラーゼ の探索法として適用可能である。
単一細胞活性スクリーニングは、環境ライブラリーを用いた発現、及び配列ハイブリダイゼーションに基づくスクリーニングを行うために、蛍光活性化細胞選別法 (fluorescent activated cell sorter, FACS) を修飾したものである (図 18) 。発現スクリーニングにおいては、蛍光基質がクローンライブラリーに加えられ、そのクローンが、基質を切断することのできる遺伝子産物を発現する場合、蛍光基質より放出される蛍光量子が増加する。または、FACS- ハイブリダイゼーションクローニング技術により、配列相同性に基づく組換えクローンが検出される。この単一細胞活性スクリーニング法により、一秒当たり 50,000 クローン、及び一日当たり 109 クローンのスクリーニングが可能である。
生育に基づく選別法は、酵素探索における、最も有効な方法の一つである。この方法において、選択された基質は、宿主細胞が目的の酵素活性を示す時にのみ、生育に利用できる栄養素を提供する物質である。細胞株の遺伝子修飾が、この生育に基づく選別法に関与している。この方法で用いられる基質もまた、必要に応じて合成される。
他の一例として、配列に基づく探索法は、発現クローニングに対して補足的に行われる有効な方法である。液相系、及び FACS 系スクリーニングの両者ともに、大量、且つ複雑な環境遺伝子ライブラリーのスクリーニングが可能な環境生物パンニングなど、超高速大量処理型DNA ハイブリダイゼーションに基づく探索技術に利用できる。液相系環境生物パンニング技術において、大規模なライブラリー由来の配列は、一本鎖とされ、溶液中で、フック (hook) と呼ばれるビオチン化されたハイブリダイゼーション用プローブのアレイと混合される (図 19) 。フックと相補的な配列を持つライブラリー中のクローンは、そのフックとハイブリダイズし、ストレプトアビジンでコーティングされた磁性ビーズ上に結合する。そして、そのビーズより溶出された DNA 配列は、更にもう一度、生物パンニング工程に使用されるか、若しくはラムダファージベクターに戻され、クローニングされるか、のいずれかである。この方法により、目的の DNA 配列は、1,000 倍以上に濃縮される。FACS系生物パンニングは更に、短い配列、及び長い配列の両方のクローンを、増幅反応を利用しない生物パンニングにより濃縮できるため、酵素の同定過程を容易なものとする。
酵素の改良、カスタム化、若しくはその特性の改善のため、研究室における酵素進化が利用される。これらの研究室における進化技術には、遺伝子部位飽和突然変異Gene Site Saturation Mutagenesis、GSSMTM) 、遺伝子再集合 (Gene ReassemblyTM) が含まれ、組み合わせによる進化された遺伝子ライブラリーを作製するために、様々な天然由来の遺伝子が組み合わせられる。必要であれば、酵素探索法により発見された エポキシドヒドロラーゼ の熱安定性、特異的活性、若しくは立体選択性を、より望ましいものに改良する目的にこれらの技術が利用される。
一例として、本発明は、例えば環境試料、培養されない微生物群、若しくは培養された微生物群など、一種類以上の生物よりなる生物の混合群を含むライブラリーの迅速なスクリーニング法を提供する。
一例として、遺伝子ライブラリーは、生物の混合群より得られた核酸、及び多数の形質転換されたクローンを得るために、それらの核酸を、適当なベクターにクローニングしたものにより構築される。よって、遺伝子ライブラリーは、生物の混合群中に存在する遺伝子、若しくはその断片を含んでいる。遺伝子ライブラリーが発現ライブラリーである場合、そのライブラリーは、目的の活性を持つ発現されたポリペプチドのスクリーニングに使用される。または、遺伝子ライブラリーは、例えば PCR 、若しくはハイブリダイゼーションにより、特定の配列を探索するためにスクリーニングされる。一例として、生物の混合群を含む試料より単離された株に由来する核酸が回収され、その核酸が、遺伝子ライブラリーを作製するために使用される。
「単離株」とは、一種以上の生物を含む試料、若しくは生物の混合群より得られた特定の生物種、属、群、目、若しくは綱を意味する。そして、これらの単離された生物集団が、遺伝子ライブラリーを作製するために使用される。単離株は、一種以上の生物を含む試料、若しくは生物の混合群を選択的にろ過、若しくは培養することにより得られる。例えば、細菌の単離株は、濾紙を用いた濾過により、その大きさに基づいて、他の生物と分離されるか、特定の生物集団を得るための選択培地、若しくは選択的な阻害剤を含む培地中で試料を培養することにより得られる。
「濃縮された集団」とは、全体の集団に対して、特定の生物種、属、群、目、若しくは綱に属する生物集団の百分率が増加された生物集団を意味している。例えば、選択培地、若しくは選択的な阻害剤を含む培地中で試料を培養することにより為される。一例では、これにより、全集団中における、特定の原核生物が濃縮される。同様に、選択的な阻害剤を含む培地、若しくは特定の生物集団の生育を促進させるような培地において混合群を培養することにより、特定の生物種、属、群、目、若しくは綱に属する生物集団が濃縮される。
他の一例として、生物の混合群より単離された複数の単離株 (例えば、二種、若しくはそれ以上の種) より得た核酸が、複数のクローンを含む遺伝子ライブラリーを作製するために使用され、その、少なくとも二種の単離株に由来する遺伝子ライブラリーから「集団単離株ライブラリー」が作製される。
遺伝子ライブラリーが作製されると、それらのクローンの生物活性がスクリーニングされ、この場合は、エポキシドの修飾、若しくは目的の生物分子 (例えば、エポキシドヒドロラーゼ) に対する触媒活性が測定される。このようなスクリーニング技術には、例えば、基質や、目的の生物分子との結合、若しくはその生物活性により検出可能なシグナルを提供するような検出用物質を含む基質を用いたクローンの結合、集団のクローン化、若しくは核酸配列の集団化が含まれる。このような基質は、酵素に対する基質、生物活性を有する分子、及びオリゴヌクレオチドなどである。
一例として、遺伝子ライブラリーが作製され、それらのクローンは、呈色性、又は蛍光性基質、若しくは目的の基質と混合されるか、または、それらのクローンは、目的の配列に対応する配列を持った標識化されたプローブ (例えば、検出用物質を含むオリゴヌクレオチド) とハイブリダイズされる。そして、目的の活性を示すクローンが、その検出用シグナル (例えば、蛍光発色など) の検出により、同定される。
一例として、生物の混合群より作製された発現ライブラリーは、目的の活性に対してスクリーニングされる。具体的には、発現ライブラリーが作製され、それらのクローンは、基質、若しくは目的の基質と混合され、目的の活性を示すクローンが同定、及び単離される。本発明において、細胞は、長期間生存する必要はない。細胞は、検出されるべき分子を生産する期間のみ生育できれば十分であり、その後は、発現された生物分子 (例えば、酵素) がその活性を有してさえいれば、生育していてもいなくてもよい。
特定の例として、本発明は、環境試料中の、新規の、若しくは目的の生物活性を持つ分子をコードする遺伝子の直接的クローニング法とそれらの分子 (例えば、酵素) を迅速、且つ大量に探索するスクリーニング法を組み合わせる方法を提供している。この方法は、非常に多くの天然に存在する微生物より得たゲノムを、E. coli やその他の適当な宿主細胞中で発現可能なベクターにクローニングしたものよりなる、環境由来の「発現ライブラリー」の構築に基づいている。クローン化される DNA は先ず、環境試料より直接、若しくは環境試料より得られた単離株より抽出されるため、そのライブラリーは、純粋培養により生育できるような一部の原核生物に由来するものではない。加えて、これらの試料中に存在する環境 DNA の標準化により、試料中に存在する全ての DNA の発現量が均一化される。以下に記述される標準化技術により、試料中に優位にに存在する成分と比べて、数桁低く存在する目的遺伝子の発見効率が、劇的に増加する。標準化は、試料、若しくは単離株より核酸を得た後の何れの実施例においても行われる。
他の一例として、本発明は、非常に多くのクローンの同定、及び有用な酵素やその他の生物分子 (例えば、リガンド) をコードする核酸の回収を、高速、且つ大量にスクリーニングするための、キャピラリーアレイ系を提供している。具体的には、ここで記述されているキャピラリーアレイに基づく技術は、目的の生物活性を有するタンパク質、若しくは目的の結合親和性を有するリガンドなどのスクリーニング、同定、及びそれらの回収に利用される。例えば、結合アッセイは、目的の結合が起こった際に、検出可能なシグナルを放出するような、適当な基質、若しくはその他のマーカーを用いて行われる。
加えて、目的の活性、若しくは配列を有するクローンをスクリーニング、及び同定するために、蛍光活性化細胞選別法 (fluorescent activated cell sorter, FACS) が利用される。前述の利用法では、FACS 装置が、真核細胞系、及び原核細胞系の分析や培養の工程において利用された。FACS はまた、例えば、遺伝子発現の差異を検出するなどの目的で、真核細胞系、及び原核細胞系における外来タンパク質の生産性の測定にも利用される。FACS 法の持つ検出能、及び計数能が、これらの例において利用されている。しかし、FACS が今まで、原核生物中の生物活性物質のスクリーニング、及びそれらの回収工程において利用されたことはない。さらに、本発明において、目的の核酸 (組換え体のクローン) は、生細胞、及び死細胞の両方から回収できるため、前述の技術と同様に、細胞が生存している必要はない。細胞は、検出されるべき物質を生産する期間のみ生育できれば十分であり、その後は、発現された生物分子がその活性を有してさえいれば、生育していても、いなくてもよい。本発明はまた、組換え酵素を発現する E. coli の検出、及びそれらをコードする核酸の回収に関連した諸問題に対する解決を与えている。加えて本発明は、一例として、生物物質に関連した蛍光波長を検出できる装置を含み、それらには、ここで示されているような蛍光分析装置 (その一例は FACS 装置) が含まれる。
ある例においては、生物混合群、単離株、若しくは濃縮された生物集団に由来する核酸配列の同定が必要である。この例において、それらの遺伝子産物が発現される必要はない。目的の核酸配列は、クローン、装置 (例えば、遺伝子チップ) 、濾紙、若しくは核酸試料の検出可能な分子を含むプローブとの混合により、その同定、若しくは「生物パンニング」が行われる。プローブは通常、目的の核酸配列と実質上同一の配列を有している。または、プローブは、目的のポリペプチドをコードする核酸の全部、若しくはその一部である。プローブ、及び核酸は、そのプローブと、実質的に相補的な配列がハイブリダイズできる条件下で、混合される。ハイブリダイゼーションの厳格度は、例えば、プローブの長さやその GC 含量によって変えられる。このような要素は、実験的に決定される (Sambrook et al., Molecular Cloning --A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY, 1989, 及び Current Protocols in Molecular Biology, M. Ausubel et al., eds., (Current Protocols, a joint venture between Greene Publishing Associates, Inc. and John Wiley & Sons, Inc., most recent Supplement などを参照) 。ハイブリダイゼーションが行われると、その相補的な配列は、PCR により増幅され、ハイブリダイゼーション (例えば、プローブと、核酸の混合物をX 線フィルムなどに露光する) 、若しくはチップによる核酸の検出により同定される。
本発明がなされる以前は、遺伝子ライブラリーや発現ライブラリーの評価が最も時間のかかる工程であった。本発明により、例えば、数千の異なる生物、若しくはその一部、及びその単離株のゲノムに由来する配列を含む複合環境ライブラリーの迅速なスクリーニングが可能となった。本発明の利点は、例えば、複合環境試料のスクリーニングに見られる。複合試料のスクリーニングには、以前は、ゲノムの多様性を網羅するために、数百万種のクローンのスクリーニングが必要であった。本発明は、このように、非常に多数のクローンを評価するための、非常に迅速、且つ大量処理によるスクリーニング法を提供している。本発明により、目的の核酸配列、生物活性、若しくは生物分子の探索が、一時間当たり、約 30 万から約 200 万のクローンに対して行われる。これにより、新規の生物活性、若しくは生物分子探索を目的とした環境ライブラリーの完全なスクリーニングが可能となる。
目的 (例えば、酵素など) の配列、若しくは生物活性が同定されると、目的 の生物活性をコードする配列、若しくはポリヌクレオチドは、例えばその温度安定性、特異性、若しくは活性を改良するために、そのアミノ酸配列が進化、若しくは修飾される。
本発明は、既知、若しくは新規の機能を有するポリヌクレオチドをコードする核酸配列の同定法を提供している。例えば、微生物ゲノムの持つ多様性のほとんどが、微生物ゲノム中での遺伝子クラスターの再編成に起因している。これらの遺伝子クラスターは種を越えて、若しくは系統発生学的に関連した他の生物中に存在している。
例えば、細菌や多くの真核生物は、遺伝子産物が関連したプロセスに関与するその遺伝子の調節機構を有している。これらの遺伝子は、「遺伝子クラスター」と呼ばれるクラスターを一つのクロモゾーム上で形成しており、これらの遺伝子は、クラスター中の全ての遺伝子の転写を開始する一つのプロモーターを含み、一つの調節配列の制御の下で、連動して転写される。遺伝子クラスター、そのプロモーター、及びクラスター中の全ての遺伝子を制御する機能を持つその他の付加的な配列は、「オペロン」と呼ばれ、20 、若しくはそれ以上の遺伝子 (通常は 2 から 6 の遺伝子) を含むことができる。よって、遺伝子クラスターは、通常、機能的に同一、若しくは関連した隣接遺伝子の集団である。
幾つかの遺伝子ファミリーは、同一の構成成分より成っている。クラスターを形成している遺伝子同士は同一である必要はないが、クラスター形成は、各遺伝子の独自性を維持するために重要である。遺伝子クラスターは、隣接した関連遺伝子が重複しているような場合や多くの同一遺伝子が一列に並んでいる場合など、多岐に渡っている。特定の遺伝子の反復が、明確な効果を示さない場合もある。この主要な例として、ある種の生物では、重複したインシュリン遺伝子の発現が要求されるが、他の哺乳動物種では、単一のインシュリン遺伝子で十分である。
更に遺伝子クラスターは、断続的に再編成されるため、例えば細菌や、その他の原核生物に由来する遺伝子クラスターより成る異種性ライブラリーを作製することは、具体的には、多くの様々な有用な活性を有するポリケチドの生合成を司るポリケチドシンターゼなどの酵素を含む新規のタンパク質資源の探索に非常に有用である。例えば、ポリケチドは、抗生物質 (テトラサイクリンやエリスロマイシンなど) 、抗がん剤 (ダウノマイシン) 、免疫抑制剤 (FK506 やラパマイシン) 、及び獣医用薬品 (モネンシン) を含む生物活性を有する化合物の非常に重要な資源分子である。多くのポリケチド (ポリケチドシンターゼにより生合成される) は、医薬用物質として非常に重要である。ポリケチドシンターゼは、長さ、官能基、及び環化状態の異なる非常に多くの炭素鎖の生合成を触媒する多機能な酵素である。ポリケチドシンターゼ遺伝子は、遺伝子クラスターを形成し、その中の、少なくとも一つのポリケチドシンターゼ (タイプ I) は、長い遺伝子、且つ大きな酵素分子であり、その遺伝子改変やインビトロでの遺伝子、及びタンパク質レベルでの研究は困難である。遺伝子クラスターにより生産されるその他のタンパク質、例えば、抗生物質、抗ウイルス物質、抗癌物質、インスリンなどの調節タンパク質も検討されている。
ポリケチド生合成遺伝子、及びその下流遺伝子のライブラリーを用いた、目的成分の選別、及びそれらの組み合わせによる新規ポリケチドの生産が検討されている。本発明の方法により、遺伝子クラスターのクローニングを容易にする長い挿入配列を含むクローン (特に、f 因子に基づくベクターの利用) の遺伝子バンクが構築できるため、上述のような新規ポリケチドシンターゼ、及びその他の遺伝子クラスターのクローニングが可能となる。
例えば、遺伝子クラスターは、遺伝子クラスターから、目的のタンパク質、及びそのタンパク質に関連した一連の活性の発現を調節する調節配列を含むベクターに挿入される。このような遺伝子クラスター、及びここで記述された例に対して利用されるベクターは、外来性核酸の導入に対して、非常に大きな寛容性を有する必要があり、これには、E. coli のf 因子 (fertility factor) が含まれる。このE. coli のf 因子は、接合において、それ自身の高頻度の移動に影響を及ぼすプラスミドであり、混合微生物試料由来の遺伝子クラスターなど、長い核酸断片の安定した伝播に適している。
これらの試料 (例えば、微生物の混合集団) 、若しくはそこからの単離株に由来する、又はそれらから単離された核酸は、そのポリヌクレオチドのスクリーニングに先立ち、ベクター、若しくはプラスミドに導入される。このようなベクター、若しくはプラスミドは、通常、プロモーター、及びエンハンサーなどを含む発現調節配列を有している。
従って、本発明は、目的の活性、酵素活性、及び生物活性を有する分子をコードするポリヌクレオチドの微生物の混合集団、濃縮された試料、若しくはそこからの単離株からのインビトロでのクローニング法、及びスクリーニング法を提供している。本発明の方法は、新規生物活性分子、特に、培養されない、若しくは培養可能な試料中からの新規生物活性物質のインビトロでのクローニング、及びスクリーニングを可能とする。長い遺伝子クラスター、遺伝子、及び遺伝子の断片は、本発明の方法により、クローニングされ、配列が決定され、そしてスクリーニングされる。従来の方法と異なり、本発明の方法により、様々な環境試料に由来するポリヌクレオチド、及びそれらのポリヌクレオチドにコードされるポリペプチドのインビトロでのクローニング、スクリーニング、及び同定が可能である。
本発明は、混合環境試料、その濃縮試料、若しくはそこからの単離株からのポリヌクレオチド配列のスクリーニング、及び同定を可能にしている。遺伝子ライブラリーは、細胞を含まない試料 (それらが核酸配列を含んでいる場合) 、細胞を含む試料、細胞、ウイルス粒子などの試料より調製される。ライブラリーの調製に利用される生物には、真正細菌 や古細菌などの原核微生物、糸状菌、藻類、及び原生動物などの下等真核微生物や、植物、植物芽胞、及び花粉などの混合集団が含まれる。これらの生物は、培養された生物、培養されない生物、環境試料より得られた生物、及び好熱菌、低温菌、好冷菌などの好極限性微生物を含んでいる。
DNAライブラリーを作製するための核酸資源は、これに限らないが、北極や南極の氷、水、永久凍土地帯より得られる資源、火山地帯より得られる資源、熱帯地方の土壌や植物、哺乳類や無脊椎動物を含む、様々な生物の糞、死体や腐乱物などに由来する微生物などの環境試料より得られる。遺伝子ライブラリーを作製するための核酸は、例えば、これらの試料より濃縮された集団、若しくは単離された株より得られる。他の一例として、多数の単離株より得た DNA は、ライブラリーを作製するための核酸資源として集められる。または、これらの核酸は、多数の単離株より得られ、これら多数の単離株より作製された多数の遺伝子ライブラリーが得られる。単離されたライブラリーを得るために、二種類、若しくはそれ以上の遺伝子ライブラリーが集められ、若しくは組み合わせられる。よって、例えば、これらの核酸は、培養された生物、若しくは培養されない生物より集められ、目的の生物分子 (例えば、ポリヌクレオチド配列) の同定、若しくは目的の生物活性 (例えば、酵素、若しくは生物学的活性) をスクリーニングに用いる、適当な遺伝子ライブラリー (例えば、組換え発現ライブラリー) を作製するために利用される。
以下は、培養された生物、若しくは培養されない生物、混合生物試料、その濃縮試料、若しくはそこからの単離株からのライブラリー作製法の概略が示しており、これらのライブラリーは、同定された、若しくは要求される、又は予想される生物活性 (例えば、酵素活性) を有する核酸配列を選択するために、精査され、配列が決定され、若しくはスクリーニングされ、そして、これらにより選別された核酸は更に、進化され、突然変異が導入され、若しくは修飾される。
ここで使用されるように、環境試料は、生物、ポリヌクレオチド、若しくはそれらの組み合わせを含む何れの試料でも良い。よって、環境試料は、例えば、昆虫の糞、温泉、及び土壌などを含む多くの資源 (上述のように) より得ることができる。核酸資源は、「精製された」ものでも、精製されていなくても、開始試料として利用できる。よって核酸は、生物の混ざっている試料から、若しくは細胞を含むどのような試料からでも得ることができる。環境試料は、哺乳類生物の血液、尿、脊髄液、組織、口腔内液、大便、若しくは羊水などの生体試料に由来する何れの抽出物をも利用できる。非哺乳類動物 (即ち、無脊椎動物) 由来の試料には、組織試料、唾液試料、糞、若しくは消化管内在物などが含まれる。環境試料にはまた、例えば、高含硫地熱泉、火口、及び凍土を含む、極限環境由来の試料も含まれる。さらに、これらの試料は、様々な資源より得られる。例えば、園芸や農業試料としては、植物、肥料、土壌、園芸用水、農業用水、若しくはその他の園芸、若しくは農業産物; 食品試料としては、新鮮な食品、若しくは加工食品 (例えば、特殊調製粉乳、海鮮食品、生鮮食品、及び包装食品) ; 及び環境試料としては、液体、土壌、汚水、汚泥、及びその他の、生物、若しくはポリヌクレオチドを含むと思われる何れの環境試料も含まれる。
試料が、例えば血液、土壌、若しくは汚泥などの混合生物集団を含むものである場合、それらは、効果的に細胞を溶解し、核酸鎖を露出、若しくは分離させるために適当な試薬で処理される。この溶解、及び核酸の変性工程は、必要でない場合でも、核酸のクローニング、増幅、若しくは配列決定をより簡便なものとする。更に、必要であれば、混合生物集団は、分析に先立ち、特定の集団、若しくは目的の単離株 (例えば、特定の生物種、属、若しくは族) を単離、若しくは濃縮するために培養され、これにより、純粋な試料が得られる。しかし、これは必要ではない。例えば、試料中の生物の培養には、ミクロドロプレット中での生物の培養、及びミクロドロプレットでの培養生物の選別機による、マルチウェル型組織培養用プレート各ウェルへの分配が含まれる。または、試料は、特定の生物集団の生育を抑える、若しくは誘導するように調製された任意の数の選択培地中で培養される。
単離株が、混合生物集団を含む試料より得られたものである場合、それらの核酸は、以下に記述された方法により、単離株より分離される。単離株より得られた核酸は、遺伝子ライブラリーを作製するために利用されるか、若しくはその試料中の、他の単離株を含む分画と共に集められ、これらの集合された核酸が、遺伝子ライブラリーを作製するために利用される。特定の生物集団の単離法は、混合集団の項に記述されている。
従って、試料は、例えば、多様な混合生物集団 (例えば、昆虫の腸管に存在する微生物など) より得られる核酸を含んでいる。核酸は、DNA や RNA を単離するための多くの方法を利用して、試料中より単離される。これらの核酸単離法は、関連研究者内で、一般的に利用されている。核酸が RNA である場合、その RNA は、既知のプライマーを用いて、DNA に逆転写される。DNAがゲノム DNA である場合、その DNA は、例えば 25-ゲージ針により、剪断される。
これらの核酸は、適当なベクター中にクローニングされる。その DNA が、関連技術内でよく知られている、多くの方法により、発現されるのか、配列が決定されるのか、若しくは修飾されるのか、などの目的により、使用されるベクターは異なる(例えば、ハイスループット配列決定用ベクターについて公開しているU.S. 特許番号 6,022,716 を参照のこと) 。クローニング技術は、関連技術内でよく知られているが、関連研究者には、過度の検討をせずに、それらを改良できる。ベクターの選択はまた、本発明の方法において利用されるポリヌクレオチド配列の長さ、及び宿主細胞の種類により決められる。よって、本発明で使用されるベクターは、プラスミド、ファージ、コスミド、ファージミド、ウイルス (例えば、レトロウイルス、パラインフルエンザウイルス、ヘルペスウイルス、レオウイルス、パラミクソウイルスなど) 、若しくはこれらのうちの、特定の部位 (例えば、コートタンパク質、スパイク糖タンパク質、キャプシドタンパク質) などである。例えば、コスミド、及びファージミドは、長いポリヌクレオチドを、安定して複製できるため、通常、分析、若しくは修飾されるべき核酸配列が長い場合に利用される。
そして、クローン化された核酸配列を有するベクターは、ベクターを含む適当な宿主のプレート上での増殖 (例えば、クローンによる増幅) 、若しくはベクターの適当な宿主細胞へのトランスフェクション (例えば、E. coli へのファージの導入) により、増幅される。クローン化された核酸配列は、適当な宿主の形質転換により、スクリーニング (例えば、発現スクリーニング、PCRスクリーニング、及びハイブリダイゼーションスクリーニングなど) のためのライブラリー作製に利用される。関連業者に、よく知られている宿主は、その形質転換を行うことのできる条件下において、目的の核酸配列を有するベクターの宿主細胞への人工的な導入により形質転換される。これにより、二本鎖の環状、若しくは直鎖状核酸配列による形質転換が可能であり、また、一本鎖の環状、若しくは直鎖状核酸配列による形質転換も可能である。形質転換とは、新たな DNA (例えば、その細胞にとっての外来 DNA) の細胞への導入 により引き起こされた、その細胞中での、遺伝子の永久的な、若しくは一過性の変化を意味している。その細胞が哺乳類動物細胞である場合、遺伝子の永久的な変化は、通常、外来 DNA の細胞内ゲノムへの導入により成される。一般的に、形質転換された細胞、若しくは宿主細胞とは、宿主には通常存在しない DNA が、組換え DNA 技術により、細胞 (若しくは、その祖先細胞、ここで細胞とは、例えば原核細胞、若しくは真核細胞である) に導入された場合、そのDNA が導入された細胞を意味する。
本発明に使用する特別のタイプのベクターは、f-ファクター複製開始点を含んでいる。大腸菌における f-ファクター(あるいは稔性ファクター)は、接合中に起こるそれ自体の高頻度トランスファー及び細菌クロモゾーム自体のより低い頻度のトランスファーに影響するプラスミドである。特別な具体例において、「フォスミド」あるいは細菌人工クロモゾーム(BAC)ベクターとして言及されるクローニングベクターが使用される。これらは、大きなDNAセグメンドを安定に組み込ませることのできる大腸菌f‐ファクターに由来する。混合した非培養環境サンプルに由来するDNAを取り込ませる場合、これは、安定な環境遺伝子ライブラリーの産生において、大きなゲノム断片を達成することを可能にする。
混合集団あるいはサンプルに由来する核酸は、種々の操作によりベクターに挿入されてもよい。一般に、その核酸配列は、既によく知られる技術により適当な制限エンドヌクレアーゼ部位に挿入される。そのような、あるいは他の操作は、熟練した研究者のスコープ範囲以内であるものと考えられる。典型的なクローニングの筋書きは、DNAを適当なヌクレアーゼ(例えば、マング豆ヌクレアーゼ)で「平滑に」し、例えば、 EcoR I メチラーゼによりメチル化し、更に EcoR I リンカー GGAATTCC(SEQ ID NO:1)に結合させるかもしれない。従って、そのリンカーは、EcoR I によって消化され、そのDNAサイズ分画される(例えば、ショ糖密度勾配)。サイズ分画して得られるDNAは、従って、配列決定、スクリーニング、あるいは発現に適したベクターに結合される(例えば、ラムダベクター及びインビトロ ラムダパッケージング抽出物を用いてパッケージした物)。
組換えDNAを用いた宿主細胞の形質変換は、熟練した研究者によく知られるような伝統的な手法により行われてもよい。宿主が大腸菌のように原核性の場合、DNAを取り込めるコンピーテント細胞は、対数増殖期から集めた細胞を集め、引き続きよく知られる操作により CaCl2法により処理して調整することができる。別法として MgCl2あるいはRbClが使われる。形質変換は、宿主細胞のプロトプラストを作製した後、あるいはエレクトロポレーションによって行うこともできる。
宿主が真核性の場合、DNAを用いたトランスフェクションあるいは形質変換は、カルシウム−フォスフェート共沈法、ミクロインジェクションのような習慣的な機械操作、エレクトロポレーション、リポソームに包埋したプラスミドの挿入、あるいはウイルスベクター等、他によく知られた技術以外の方法を利用してもよい。真核細胞は、ヘルペスの単一チミジンキナーゼ遺伝子のような選択マーカーをコードしている二次外来DNAとともに感染させることもできる。他の方法は、シミアンウイルス40(SV40)あるいは牛パピローマウイルスのような真核ウイルスを使用し、一過性に真核細胞を感染あるいは形質変換してそのタンパクを発現させることである(Eukaryotic Viral Vectors, Cold Spring Harbor Laboratory, Gluzman 編集, 1982)。真核細胞は、酵母(例えば、Saccharomyces cerevisiae)、昆虫細胞(例えば、Drosophila sp)、あるいはヒトを含む高等動物の細胞でもよい。
真核システム、及び高等動物発現システムは、発現した高等動物タンパクの翻訳後の修飾を可能にする。初期転写の修飾、グリコシレーション、リン酸化、あるいは遺伝子産物の分泌のための細胞機構を持ち備えた真核細胞を使用するべきである。そのような宿主細胞株は、限定はされないが、CHO、VERO、BHK、HeLa、COS、MDCK、Jurkat、HEK-293、及びWI38を含む。
一例として、一旦、クローンのライブラリーが上述したような方法を含む何通りの方法を利用して作製された場合、そのクローンは、例えば、栄養豊富な培地あるいは既に知られている他の成長培地等の液体培地に再懸濁される。ライブラリーの少なくとも一つのクローンを含んだ一つ以上のタイプの培地が、個々にあるいは混合物としてキャピラリーアレーのキャピラリーに導入される。
他の例として、ライブラリーは、最初、キャピラリー装置に導入あるいは分配される前にバイオパンニングされる。そのようなバイオパンニングの方法は、関心対象の配列あるいは活性のためにライブラリーを富化(強化)する。バイオパンニングあるいは強化の方法例は、以下に述べる。
一例として、ライブラリーは、興味のもたれる配列又は活性を含むクローンのためにライブラリーあるいはクローンに存在する配列を基にスクリーン又は選別強化されることができる。従って、本発明は、望まれる生物活性又は生物学的配列のため及び更に指向進化、分子生物学的、生物学的、バイオテクノロジー及び商業的な応用に利用できる興味の持たれる配列を得ることを助けるために有用な方法及び組成を提供する。
それ故に、本発明は、サンプル中に存在する核酸配列をスクリーニング及び同定することにより、迅速なスクリーン、強化及び/又はサンプル中の配列を同定する方法を提供する。従って、本発明は、商業応用のための診断、治療、あるいは分子の開発に使用できる配列のレパートリーを増やす。従って、本発明の方法は、望まれる生物活性を持つタンパクあるいはポリペプチドをコードする新規核酸配列を同定できる。
遺伝子ライブラリー(例えば、発現ライブラリー)を作製した後、そのようなライブラリーをスクリーニングする前に「バイオパンニング」のステップを加えることができる。その「バイオパンニング」操作は、特別な生物活性を持つクローンをクローンのライブラリー中に配列の相同性をスクリーニングすることにより同定する操作過程を意味する。
ライブラリー中の関心対象の標的配列と特異的に相互作用させるために使われるプローブ配列は、領域配列の全長あるいは既知の生物活性のためにコードされている部分領域でもよい。ライブラリーは、既知の生物活性又は望まれる生物活性をコードする配列の少なくとも部分配列から成るプローブの混合物を用いて試験することができる。これらのプローブ又はプローブライブラリーは、好ましくは、一本鎖である。一例として、ライブラリーは、好ましくは、一本鎖へと変換される。特に適したプローブは、特定される生物活性に類似又は同等な生物活性をコードしているDNAに由来するプローブであり、それがスクリーンされる。プローブは、PCR増幅に使用でき、従って、標的配列を選別できる。それ故に、プローブの配列は、実体的あるいは望まれる相同性を持つ配列を同定するためのハイブリダイゼーション プローブとして使用することができる。
他の例において、インビボ バイオパンニングは、FACSを基にした装置を用いて行ってもよい。遺伝子ライブラリーあるいは発現ライブラリーは、ベクターを用いて構築され、それは、配列を含み、転写RNAを安定化する。例えば、ヘアーピンのような二次構造を生じ、そのRNAの転写領域を隣接させるようにデザインした配列の含有は、それらの安定性を増強するように働く。バイオパンニング プロセスに用いるプローブ分子は、標的配列と相互作用すると同時に検出可能シグナル与える(プローブが標的分子と結合すると同時に、例えば、蛍光だけを)検出可能な分子で標識されたオリゴヌクレオチドから成る。例えば、“Practical Flow Cytometry”, 1995 Wiley-Liss, Inc., Howard M. Shapiro, M.D.に述べられているような既によく知られている種々の色素あるいは染料は、オリゴヌクレオチドを「標識する」ために核酸の間に挿入又は結合するために使用できる。これらのプローブは、ライブラリーの組換え細胞にいくつかの形質転換法を利用して導入される。プローブ分子は、転写された標的RNA又はDNAと相互作用あるいはハイブリダイズし、DNA/RNAヘテロ二量体あるいはDNA/DNA二量体を生じる。プローブの標的への結合は、検出可能なシグナルを与え(例えば、蛍光シグナル)、それは、FACS装置あるいはその類により、スクリーニングのプロセスの間に検出又は選別される。
DNAプローブは、少なくとも10塩基、好ましくは少なくとも15塩基、であるべきである。一例として、ある経路の一部の領域をコードしている全体をプローブとして使用してもよい。インビトロシステムにおいて、標的DNAにそのプローブがハイブリダイズするところで、標的DNAが少なくとも一つのDNAプローブの使用によって選択的に単離されるハイブリダイゼーション条件が、少なくとも約50%の配列同等性のハイブリダイゼーションの厳格度、より特別には少なくとも約70%の配列同等性を与える厳格度を与えるようにデザインされる。
結果として生じる形質変換クローンのライブラリーは、関心対象の活性を表示するクローンのために更にスクリーンすることができる。クローンは活性化合物を発現させるための異なった宿主に移すことができ、あるいはこの中に述べられている方法を利用してスクリーンされることができる。
上述したインビボ バイオパンニングの変法は、例えば、ゲルマイクロドロップレットのような包埋技術であり、それは、FACSにおいてスクリーンされる一部位に複数のクローンを局在させるために使用されるかもしれない。クローンは、それから個々のポジティブクローンを単離するためにFACSにより再度スクリーンされる個々のクローンに分けられる。FACSを利用したこのような方法によるスクリーニングは、特許番号 08/876,276(1997年6月16日ファイル)に全容が述べられている。従って、例えば、もしクローンの混合中に望まれる活性を持つ場合、個々のクローンは、回収され、どのクローンが望まれる活性をもつものかを調べるためにFACSを利用して再スクリーンされてもよい。
異なったタイプの包埋戦略及び化合物あるいはポリマーを本発明に使用することができる。例えば、高温アガロースが高温で安定なマイクロドロップレットを作製するために使うことができ、熱に安定な生物活性をスクリーンする場合、それは、全てのバックグラウンド活性を除くために使用された熱処理に続く細胞の安定な包埋を可能にする。包埋は、ビーズ、高温アガロース、ゲルマイクロドロップレット、赤血球やマクロファージのような細胞、リポソーム、あるいは分子を包埋及び局在させるどのような方法も利用できる。
例えば、リポソームを調整法が、例えば、U.S. 特許番号 5,653,996、5393530 及び 5,651,981に、多様な分子の包埋へのリポソームの利用が U.S. 特許番号 5,595,756、5,605,703、5,627,159、5,652,225、5,567,433、4,235,871、5,227,170に述べられている。タンパク、ウイルス、細菌、及びエンドサイトーシス中の赤血球のDNAの捕捉についても Journal of Applied Biochemistry 4, 418−435 (1982)にその例が述べられている。膜の低張溶解又は不伝導性分解の間に捕捉される基質のためのインビボあるいはインビトロ担体として使用される赤血球も既に述べられている(Ihler, G. M. (1983) J. Pharm. Ther)。これらの技術は、スクリーニングのために微小環境においてサンプルを包埋する本発明において有用である。
この中で用いるように「微小環境」は分子の構造であり、それは本発明の方法に必要な相互作用を容易にするための適当な環境を提供する。分子の相互作用を容易にするために適した微小環境は、例えば、リポソームを含む。リポソームは、ホスホリピド、グリコリピド、ステロイド、長鎖アルキルエステル;例えば、アルキルフォスフェート、脂肪酸エステル;例えば、レシチン、脂肪酸アミン及びその類、を含む多様なリピドから調整することができる。脂肪物質の混合物は、中性ステロイド、荷電両性体、及びホスホリピドの組み合わせのように使われる。ホスホリピドの描写的な量は、レシチン、スフィンゴミエリン及びジパルミトイルフォスファチジルコリンを含む。代表的なステロイドは、コレステロール、コレスタノール及びラノステロールを含む。代表的な荷電両性化合物は、一般に12〜30の炭素原子を含んでいる。典型的な化合物は、モノ又はジアルキルリン酸エステル、あるいはアルキルアミン;例えば、ジアセチルフォスフェート、ステアリルアミン、ヘキサデシルアミン、ジラウリルフォスフェート、及びその類を含む。
更に、上述の展望のいくつか、あるいは全部を発現ライブラリーを作製する前に標準化ステップが行えるように組み合わせることが可能であり、その発現ライブラリーが作製され、そのように作製された発現ライブラリーは、バイオパンニングされ、バイオパンニングされた発現ライブラリーは、ハイスループット細胞選別及びスクリニング装置を利用してスクリーンされる。従って、次のようなオプションがある:(i)ライブラリーを作製し、それをスクリーンする;(ii)標的DNAを標準化し、ライブラリーを作製し、それをスクリーンする;(iii)標準化し、ライブラリーを作製、バイオパン及びスクリーン;あるいは(iv)作製、バイオパン及びライブラリーのスクリーン。ライブラリーを作製するために使用する核酸は、例えば、環境サンプル、生物体の混合集団(例えば、培養あるいは非培養)、それらの強化した集団、及びそれらの単離物から得ることができる。更に、スクリーニング技術は、例えば、ハイブリダイゼーションスクリーニング、PCRスクリーニング、発現スクリーニング、及びその類を含む。
ゲルミクロドロプレット技術は、フローサイトメトリー分析に利用可能なシグナルの増幅や、バイオテクノロジーのための株改良プログラムにおいて微生物株のスクリーニングを可能にするために重要である。Wittrup等は、 Aspergillus awamori のグルコアミラーゼの分泌を増大させるために、106個以上の酵母細胞の迅速にかつ定量的なスクリーニングを可能にする微小包埋選択法を開発した(Biotechnolo. Bioeng. (1993) 42:351-356)。この方法は、高分泌変異株のために、一回の操作で400倍の強化を与える。
ゲルミクロドロプレットや他の関連した技術は、組換えライブラリーのハイスループットスクリーニングにおけるシグナルの増強に加え、局在、選別を行うために本発明において使用することができる。核酸がミクロドロプレットから回復されることから、スクリーニングにおける細胞成育は、問題あるいは懸念にならない。
関心対象の配列を含むクローンのためのライブラリー集団を強化することのできる何通りものバイオパンニング技術を行った後、強化されたクローンは、栄養培地あるいは他の成長生殖培地などの液体培地に懸濁される。従って、強化されたクローンは、サンプル(例えば、生物体の混合集団、それらの単離物、そしてその類)に由来する核酸配列を取り込ませたベクターを含む構築物で形質変換した多数の宿主細胞を含む。クローンのサブセット及び検出可能な分子を持つ一つ以上の基質(例えば、酵素基質)を含む液体培地は、それから、個々あるいは混合物として一緒に強化したクローンと混ぜられるか接触させられる(例えば、キャピラリーアレーのキャピラリー中に)。基質と好ましい酵素活性を持つ酵素を発現するクローンの相互作用(反応を含む)は、産物又は検出可能なシグナルを生じ、それは、一つ以上のクローン又は少なくとも一つのシグナルを産生しているクローンを同定するために空間的に検出されることができる。シグナルを産生しているクローンあるいはシグナルを産生しているクローンに含まれている核酸は、多様な技術を利用して回収することができる。
ここに用いる「基質」は、例えば、生物活性あるいは生物分子(例えば、酵素及びその特異的酵素活性)の検出のための基質を含む。そのような基質は、既によく知られている。例えば、種々の酵素及びその酵素に対して適当な特異的基質が Molecular Probes, Handbook Of Fluorescent Probes and Research Chemical (Molecular Probes, Inc.; Eugene, OR)に与えられており、その開示は、ここに参照として取り込まれる。基質は、例えば、呈色あるいは蛍光分子と関連した検出分子を持つ。本発明の使用に適した基質は、望まれる活性を持つ与えられている酵素又はそのような酵素をコードしているクローンと相互作用すると同時に可視的に検出可能なシグナルを生じるどのような基質をも含む。
その技術に習熟した研究者は、例えば、望まれる酵素活性を基に、適した基質を選択することができる。望まれる酵素/酵素活性の例は、この中に示したものを含む。望ましい酵素活性は、可視的なシグナル基質が存在する酵素経路の酵素集団を含んでもよい。その一例はカロテノイド合成酵素群である。
なかんずく、グリコシダーゼ、プロテアーゼ、フォスファターゼ、及びモノオキシゲナーゼのための基質が知られ及び/又は商業的に入手可能である。望まれる活性が他のどの生物分子又は既知の多くの基質を持つ酵素と同じクラスにあるものか、その活性が既知の基質カクテルを用いて調べられる。例えば、おおよそ商業的に入手可能な20種のエステラーゼの基質が知られ、もし至適でないならば、それらの組み合わせにより検出可能なシグナルが得られるようになる。
可視シグナル基質は、呈色基質、蛍光基質、生物あるいは化学蛍光基質、あるいは蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)基質であり得る。検出可能な種は、基質の解裂あるいはその解裂又は検出可能な変化を受けるための他の基質/生物分子の相互作用により影響される二次的な分子によるものである。非常に多数の検出可能なアッセイが免疫アッセイ、呈色アッセイ、及び標識プローブの方法論を利用した診断技術から知られている。
一例として、可視シグナル基質は、生物あるいは化学蛍光基質であり得る。Tropix (Bedford, MA) からいくつかの酵素のための化学蛍光基質が入手可能である。既知の化学蛍光基質を持つ酵素の中でには、アルカリフォスファターゼ、ベーター ガラクトシダーゼ、及びベーター グルコシダーゼがある。
他の例として、呈色基質は、特に、加水分解酵素のような酵素のために使用してもよい。例えば、可視シグナル基質は、インドール誘導体であり得、それは、酵素的に解裂して色素を産生する。呈色基質を用いる場合は、可視的に検出可能なシグナルは吸光度(吸光度の変化を含む)である。この具体例として、シグナルの検出は、吸光度計やその類を用いた吸光度の測定により得られる。
他の例として、蛍光基質の可視的に検出可能なシグナルは、蛍光である。蛍光基質は、異なる検出モードだけでなく改良された検出のために高い感度を提供する。クマリンの水酸基やアミノ基置換体が蛍光基質を調整するために最も広く使用される蛍光団となっている典型的なクマリン系蛍光基質は、7-ヒドロキシルクマリンであり、ウンベリフェロン(Umb)として通常知られている。ウンベリフェロンの誘導体及び類似体も使用される。フルオレスセイン(FDGあるいはC12-FDGのような)及びローダミンの誘導体及び類似体を基にした基質も使用される。レゾルフィンに由来する基質(例えば、レゾルフィン ベーター-D-ガラクトシドあるいはレゾルフィン ベーター-D-グルクロニド)は、特に、本発明において有用である。レゾルフィン系基質は、例えば、グリコシダーゼ、加水分解酵素及び脱アルキル酵素のためのスクリーニングに有用である。前述の基質の脂肪誘導体(例えば、アルキル化誘導体)は、それらが容易に細胞に負荷でき、そして細胞のリピド領域と結合する傾向にあることから、ある具体例において有用かもしれない。フルオレスセイン及びレゾルフィンは、相対的に水に不溶な(即ち、脂溶性)産物を形成するアルキル誘導体として商業的に入手可能である。例えば、フルオレスセイン イメージングは、基質として Molecular Probes(Eugene, OR)により製造されている C12-レゾルフィン ガラクトシドを使用して行うことができる。特別な蛍光基質は、スクリーンされる酵素活性を基に選ばれてもよい。
典型的には、基質は、細胞中に入ることができ、解析が行われる十分な時間の間、細胞中でその存在を維持できる(例えば、一旦、基質が細胞に入ると、それは、スクリーンされる酵素と検出可能な応答を産生するために十分な程度反応する前には「漏出」しない)。細胞中での基質の保持は、多様な技術によって促進できる。一法として、基質化合物は、疎水性テイル(例えば、アルキル)を付加することにより構造的に修飾できる。他の具体例として、DMSOあるいはグリセロールのような溶媒を細胞外壁をコートするために使用することができる。また、基質は、低温下で細胞に投与することができ、それによる細胞からの基質の漏出が遅延することが観察されている。しかしながら、基質の細胞中への侵入は、例えば、酵素あるいはペプチドが分泌される場合、溶解細胞サンプル中に存在する場合又はその類、あるいは基質が外因的に細胞に作用する場合(例えば、細胞外の受容体−リガンド複合体)には必要とされない。
可視シグナル基質は、いくつかの具体的例において、FRET基質であり得る。FRETは、蛍光団の近接及び角配向を計れる吸光法である。基質あるいは産物の濃度を測定するFRETを利用する蛍光指示システムは、一方を「供与体」蛍光残基、他方を「受容体」蛍光残基にさせる励起及び放射スペクトルを持つ二つの蛍光残基を含む。二つの蛍光残基は、受容体蛍光残基の励起スペクトラムがその励起残基の放射スペクトル(供与体蛍光残基)が重なるように選択される。その供与体残基は、供与体残基の励起波長の範囲内で適当な強さの光により励起させ傾向として吸収されたエネルギーを放射する。受容体蛍光タンパク残基が励起状態で供与体残基を消光するように位置する場合、蛍光エネルギーは、受容体残基に移され、二次光子を放射することができる。供与体及び受容体残基の放射スペクトルは、二つの放射が区別できるように最小の重なりを持つ。従って、受容体が、供与体、それからその正味の安定状態の効果が、供与体の放射が消光する長い波長で蛍光を放射すると、その受容体は供与体の最大吸収で放射するようになる。
検出可能あるいは可視的なシグナルは、例えば、蛍光偏光、時間分解蛍光、あるいはFRETを含む蛍光を測定する蛍光高度計(あるいはその類)を用いて測定することができる。一般に、初期波長を持つ励起源からの励起放射線は、サンプルを励起する励起放射線を生ずる。応答として、サンプル中の蛍光化合物は、励起波長とは異なる波長を持つ放射線を放射する。蛍光物質に関するアッセイを行うための方法は、既によく知られる技術であり、例えば、以下に述べられている: Lakowicz (Principles of Fluorescence Spectroscopy, New York,, Plenum Press, 1983) 及び Herman (“Resonance energy transfer microscopy,”:Fluorescence Microscopy of Living Cells in Culture, Part B, Methods in Cell Biology, vol. 30, 編集. Taylor & Wang, San Diego, Academic Press, 1989, pp. 219-243)。蛍光検出技術の例を以下に更に詳しく述べる。
更に、遺伝子の発現の測定にリポーター遺伝子を使用するいくつかの方法が文献に述べられている。Norlan等は、高等動物細胞において、ベーターガラクトシダーゼの発現を分析する技術について述べている。この技術は、ベーター ガラクトシダーゼの基質としてフルオレスセイン-ジ-ベーター ガラクトシド(FDG)を使用し、それは、加水分解と同時にその蛍光放射により検出することのできる産物であるフルオレスセインを遊離する(Nolan 等, 1991)。5-ドデカノイルアミノフルオレスセイン-ジ-ベーター ガラクトシド(C12-FDG) (Molecular Probes)のような他の蛍光基質が開発されており、それは、それらが生理的培養条件の下で殆どの細胞膜を容易に通過することのできる脂質性フルオレスセイン誘導体であると言う点でFDGとは異なる。
上述したベーター ガラクトシダーゼのアッセイは、例えば、 Sulfolobus solfataricus のような抗耐熱性原生動物から単離したベーター ガラクトシダーゼの組換え体を発現している単一大腸菌細胞をスクリーンするために使用されてもよい。他のリポーター遺伝子は、基質として有効であり、ベーター グルクロニダーゼ、アルカリフォスファターゼ、クロラムフェニコール アセチルトランスフェラーゼ(CAT)及びルシフェラーゼとして知られている。
例えば、そのライブラリーは、特別な酵素活性のためにスクリーンされてもよい。例えば、スクリーンされる酵素活性は、エポキシダーゼあるいはオキシゲナーゼとしてでもよい。組換え体酵素、それから、より特別な酵素活性のために再スクリーニングされてもよい。
別法としてそのライブラリーは、更に特別な酵素活性のためにスクリーニングされてもよい。例えば、生物活性の、遺伝子的スクリーニングの代わりに、そのライブラリーは、更に特定の活性に対してスクリーニングされ、それは例えば、エポキシドヒドロラーゼが作用する結合のタイプに対してである。よって、例えば、そのライブラリーは、これらのエポキシドヒドロラーゼが、一置換型エポキシド、2,2- 二置換型エポキシド、2,3- 二置換型エポキシド、三置換型エポキシド、及びスチレンオキシドなどの、特定のタイプのエポキシドのうちの一つ、若しくはそれ以上のエポキシドに対して作用するかを検定するためのスクリーニングに利用される。
上述の展望の一つに関して述べたように、本発明は、微生物に由来した選別されたDNAを含むクローンの活性スクリーニングのための操作法を提供する。それは、以下の方法を含む。
関心対象の生物分子あるいは生物活性のためのライブラリーをスクリーンすることで、そのライブラリーは多数のクローン、混合している生物体の集団由来の核酸(例えば、ゲノムDNA )を回収することにより調整されたクローン、それらの強化された又は単離された集団を含む。更に、関心対象の生物分子あるいは生物活性のためにスクリーンされたクローンを産生する核酸で宿主を形質変換すること。
他の例において、強化ステップは、活性を基にしたスクリーニングの前に行ってもよい。例えば、その強化ステップは、バイオパンニング法であり得る。このバイオパンニングの操作は、U.S. 特許番号 6,054,002(2000年4月25日発布)に述べられ、具体化されており、この中に参照として取り込まれる。
他の例において、ポリヌクレオチドは、混合生物体集団の核酸配列から調製されたクローンであるクローンに含まれ、その中の核酸配列は、混合生物体集団の遺伝子ライブラリーを作製するために使用される。その遺伝子ライブラリーは、ライブラリーを含む宿主細胞を望まれる活性を持つ生物活性をコードするDNA配列の全体又は一部に少なくとも一つの検出可能分子を持つ核酸配列で感染させることにより関心対象の配列をスクリーンし、例えば、蛍光を基にした分析により望まれる配列を含むライブラリークローンを分離する。
上述したバイオパンニングのアプローチは、与えられているプローブ配列に相同的な配列を持つクローンで強化したライブラリの作製に使用できる。このアプローチを利用することにより、挿入が40 kbpまでのクローンを含むライブラリーを各ラウンドのパンニングによりおおよそ1,000倍ずつに強化できる。これにより、一回のバイオパンニング強化の後にスクリーンされるクローンの数を減らすことができる。この戦略は、例えば、ポリケチド配列のような関心対象の生物活性に関連する関心対象の配列を担っているクローンのために強化したライブラリーの作製に応用できる。
高密度フィルターあるいはバイオパンニングを利用したハイブリダイゼーション スクリーニングは、保存された遺伝子を含む経路の相同性を検出するための効果的なアプローチを立証した。相手方が未知な新規生物活性分子を発見するためには他のアプローチが必要である。本発明の他のアプローチは、少分子環構造あるいは「バックボーン」の発現のために大腸菌をスクリーンすることである。これらポリ環状構造をコードする遺伝子は、しばしば大腸菌において発現されることができるので、少分子バックボーンは、不活性型ではあるが製造されることができる。生物活性は、活性型に構造を修飾又は「授与する」する必要なグリコシレーションやメチレーションを発現する適当な宿主にその分子あるいは経路を移すと同時に与えられる。従って、大腸菌において組換え体として発現された不活性環状化合物は、クローンを同定するために検出され、それは、引き続き生物活性分子を産生のために Streptomyces のような代謝的に豊富な宿主へ移される。自動ハイスループット システムの使用は、ミクロタイター プレートにおける多様なアレーにより非常に多数のクローンをスクリーンすることを可能にする。
これらの構造を担うクローンを検出あるいは強化するための一つのアプローチは、キャピラリー スクリーニング法又はFACSスクリーニング法を利用することである。それらの操作は、U.S.連載番号08/876,276(1997年6月16日発布)に述べられ、具体化されている。ポリ環状化合物は、紫外線で励起させた場合、特徴的な蛍光スペクトルを持つ。従って、これらの分子を発現しているクローンは、十分な感度を持った方法により、バックグラウンドと区別されることができる。例えば、ハイスループットFACSスクリーニングは、大腸菌ライブラリー中の少分子バックボーンをスクリーンするために使用されることができる。商業的に入手可能なFACS装置は、UV活性分子について、1秒当たり100,000クローンをスクリーンする能力がある。これらのクローンは、更なるFACSスクリーニングのために選別でき、在住プラスミドは、抽出し、活性スクリーニングのためにStreptomycesへ移すことができる。
別のスクリーニング アプローチとして、Streptomycesに宿主を移した後、クローンの候補を有機溶媒抽出したものについて、Staphylococcus aureus、E. coli、あるいは Saccharomyces cerevisiaeのような試験生物体に対する感受性スクリーニングにより生物活性を調べることができる。FACSスクリーニングは、その試験生物体にクローンを包埋することにより、このアプローチに利用することができる。
本発明により提供される上述したスクリーニングの変法は、「混合抽出」と呼ばれるアプローチである。「混合抽出」スクリーニング アプローチは、修飾遺伝子がポリ環状バックボーンを代謝的に豊富なStreptomycesのような宿主で発現させると同時に活性が授けられるために必要とされるという事実を利用するものであり、その酵素は、抽出され、インビトロで生物活性化合物を産生するために大腸菌クローンから抽出されたバックボーンと混合される。Streptomycesのような代謝的に豊富な宿主から種々の増殖期で得た酵素抽出画分は、大腸菌ライブラリーから得た有機溶媒抽出物のプールと混合して生物活性を評価する。
大腸菌クローンにおける活性を検出するための別のアプローチは、生物活性化合物を異なるものに変換することのできる遺伝子をスクリーンすることである。
例えば、キャピラリー スクリーニングは、Streptomycesのような代謝的に豊富な宿主におけるUV蛍光分子の発現を検出するためにも使用できる。組換えオキシテトラサイクリンは、S.lividans TK24において異種的に産生された場合、特徴的な赤色蛍光を保持する。従って、本発明の方法及びシステムにより同定できる経路クローンをポリ環状分子のためにハイスループット スクリーンできる。
組換え生物活性化合物は、インビボにおいて「ツーハイブリッド」システムを利用してスクリーンされることができ、それは、エンハンサーやタンパク−タンパク相互作用又は転写因子とそれらの活性化因子、あるいは受容体とそれらが認識する標的間の相互作用、を阻害するのような他の相互作用を検出できる。この具体例として、小分子経路及びGFPレポーター構築物の両方がともに発現される。従って、GFPの発現を変化させるクローンは、同定され、そのクローンは、特徴を調べるために単離されることができる。
本発明は、クローン化した非培養サンプルに由来する経路を簡略し、上述した多様なスクリーニングアプローチを利用した異種間発現及び興味の持たれる生物活性化合物のダウンストリーム(下流)スクリーニングのために代謝的に豊富な宿主に移すことを可能にもする。
遺伝子ライブラリーに由来する異なる発現クローンを個々に含む増殖又は非増殖細胞をスクリーンし、ポジティブなクローンを回収した後、DNAは、既によく知られている技術によりポジティブなクローンから単離することができる。そのDNAは、それから、既によく知られているどのような増幅技術でもインビボあるいはインビトロで増幅されることができる。インビボ増幅は、クローンあるいは基質の増殖宿主への形質変換とそれに続く宿主の増殖を含む。インビトロ増殖は、ポリメラーゼ チェイン リアクションのような技術を利用して行うことができる。一旦、増幅したならば、同定した配列は、「進化」あるいは配列決定されることができる。
本発明により供与される利点は、同定された生物分子、あるいは生物活性を配列、活性又は特異性を変えるようにコードした変種を産生及び選別するための細工する能力である。
生物分子又は生物活性をスクリーンし、それらを持つことが見いだされたクローンは、熱や有機溶媒に対する安定性のように、天然(例えば、野生型の活性)においては見られないか、あるいは非常に稀な特別に望ましい性質を持つ新しい生物分子又は生物活性を開発するために指向進化を行うことができる。指向変異誘発のためのどのような既知の技術も本発明に利用できる。例えば、本法に従って使用される特別に好ましい変異技術は以下に述べるものを含む。
オプションとして、この中に述べられるように、得られ、同定され、あるいはクローン化された生物分子(例えば、ペプチド、あるいはポリペプチド配列)あるいは生物活性(例えば、酵素活性)に変化を与えることが望まれるかもしれない。そのような変化は、例えば、ポリペプチドの活性、特異性、親和性、機能、及びその類を増加、あるいは減少させるために、それら生物分子又は生物活性を修飾することができる。DNAシャフリングは、特定のサンプルにおける変化を増加させるために使用できる。DNAシャフリングは、同等ではないが実体的に相同である配列間の組換えを意味し、いくつかの具体例においては、それは、cer/lox 及び/又は flp/frt システム及びその類のように非相同組換えを介したクロスオーバーを含めてもよい(参照、U.S.特許番号5,939,250、1999年8月17日に Jay Short博士に対して発布、及びDiversa Corporationに帰属、その開示は、この中に参照として組み込まれる)。
核酸シャッフリングは、1種又は複数のポリヌクレオチドを作成するためのより短いあるいは小さいポリヌクレオチドのプールのインビトロ又はインビボ相同的組換え法である。関連した核酸配列又はポリヌクレオチドの混合物は、無作為ポリヌクレオチドを作成するためにセクシュアル(sexual)PCRが施され、かつ組換えハイブリッド核酸分子又はポリヌクレオチドのライブラリーあるいは混合集団を得られるように再集合させる。カセット突然変異とは対照的に、シャッフリング及びエラープローンPCRのみが盲検的(プライマー以外の配列情報はない)配列プールの突然変異を可能にするものである。
反復選択に関するエラープローンPCR単独に勝る本発明の変異原性シャッフリングの利点を以下に説明する。DNAシャッフリングをエラープローンPCR(セクシュアルPCRでない)と比べてみる。選択されプールされた配列の最初のライブラリーは、関連のある多様な起源からなるか、又は単一遺伝子のいずれかの種類の変異に由来することができる(シャッフリングを含む)。選択されプールされた配列の最初の配列が第一ラウンドの活性の選別の後に得られる。例えば、シャッフリングは、関連した全ての配列が自由な組み合わせによって結合することを可能にする。
本方法は、エラープローンPCRとは、逆連鎖反応である点で異なる。エラープローンPCRにおいて、ポリメラーゼ開始部位の数及び分子の数は、指数関数的に増大する。しかし、ポリメラーゼ開始部位の配列及び当該分子の配列は本質的に同じである。対照的に、無作為ポリヌクレオチドの再集合又はシャッフリングする核酸において、開始部位の数及び無作為ポリヌクレオチドの数(サイズではない)は、経時的に減少する。全プラスミドに由来したポリヌクレオチドについて、理論的エンドポイントは、1本の巨大なコンカテマー分子である。
相同領域でクロスオーバーが生じるので、組換えは、同じ配列ファミリーのメンバーの間で初めに生じる。これは、総体的に共存性のないCDRの組合せを邪魔する(例えば、同じ抗原の異なるエピトープに対して)。配列の複数のファミリーを同じ反応においてシャッフリングすることができることが考案されている。更に、シャッフリングは一般に、相対的順番を維持する。
稀なシャッフラント(shufflant)は、非常に多数の最良(例えば、最高親和性)のCDRを含み、かつこれらの稀なシャッフラントは、それらの優れた親和性を基に選択することができる。
100種の異なる選択された抗体配列のプールからのCDRは、最大103種の異なる方法で並べ替えることができる。この非常に多数の並べ替えは、DNA配列の単独のライブラリーにおいては表すことができない。従って、DNAシャッフリング及び選択の複数のサイクルが、所望の配列長さ及び配列の多様性に応じて必要であると考えられている。対照的にエラープローンPCRは、同じ相対的配列において全ての選択されたCDRを維持し、非常に小さい変異体クラウド(cloud)を形成している。
本発明の方法で使用することができる鋳型ポリヌクレオチドは、DNA又はRNAであることができる。これは、遺伝子のサイズ又は再結合もしくは再集合される短かく小さいポリヌクレオチドに応じて、様々な長さであることができる。好ましい鋳型ポリヌクレオチドは50bp〜50kbである。関心対象のタンパク質をコードしている核酸を含むベクター全体を、本発明の方法において使用することができることが考案されており、かつ実際にうまく使用されている。
鋳型ポリヌクレオチドは、PCR反応を用いる増幅(U.S.特許番号4,683,202及び4,683,195)、又は他の増幅又はクローニング法により得ることができる。しかし、PCR産物のプール及びセクシュアルPCRを施す前にPCR産物から自在なプライマーを除去することは、より効率的結果をもたらす。セクシュアルPCR前の本来のプールからのこのようなプライマーの適切な除去の失敗は、低頻度のクロスオーバー クローンへつながる。
鋳型ポリヌクレオチドは、しばしば、二本鎖である。二本鎖核酸分子は、得られる一本鎖ポリヌクレオチド領域が互いに相補的であり、その結果ハイブリダイズし、二本鎖分子を形成することができることを確実にすることが推奨されている。
この段階では、鋳型ポリヌクレオチドと同じ領域及び鋳型ポリヌクレオチドと異なる領域を有する一本鎖又は二本鎖核酸ポリヌクレオチドが、鋳型ポリヌクレオチドに添加されることが考案されている。更に二種の異なるが関連したポリヌクレオチド鋳型をこの段階で混合することができると考えられている。
二本鎖ポリヌクレオチド鋳型及びいずれか添加された二本鎖又は一本鎖ポリヌクレオチドについて遅延又は停止を含むセクシュアルPCRが施され、5bp〜5kb又はそれ以上の混合物が提供される。好ましくは、無作為ポリヌクレオチドのサイズは、約10〜1000bpであり、より好ましくはこのポリヌクレオチドのサイズは、約20〜500bpである。
あるいは、同じく複数のニックを有する二本鎖核酸を、本発明の方法において使用することが考察されている。ニックは、二本鎖核酸の一本の鎖中の切れ目である。このようなニック間の距離は、好ましくは5bp〜5kbであり、より好ましくは10〜1000bpである。これは、例えば無作為プライマーから生じるポリヌクレオチドと共に含まれるより短いか又はより小さいポリヌクレオチドを作成するための自己プライミング領域を提供する。
いずれか一種の特異的ポリヌクレオチドの濃度は、総ポリヌクレオチドの1質量%よりも大きくはなく、より好ましくは、いずれか一種の特異的核酸配列は、総核酸の0.1質量%よりも大きいことはない。
このような混合物中の様々な特異的ポリヌクレオチドの数は、少なくとも約100個であり、好ましくは少なくとも約500個であり、より好ましくは、少なくとも約1,000個である。
この段階で、一本鎖又は二本鎖ポリヌクレオチドは、合成又は天然に関わらず、ポリヌクレオチド混合物の不均一性を増大するために、無作為で二本鎖のより短いか又は小さいポリヌクレオチドに添加することができる。
更に、二本鎖の無作為に破壊されたポリヌクレオチドの集団を、この段階で、セクシュアルPCR法由来のポリヌクレオチドと混合又は一緒にすることができ、かつ任意に1種以上の追加のセクシュアルPCRサイクルを施すことが考案されている。
鋳型ポリヌクレオチドへの変異の挿入が望ましい場合、鋳型ポリヌクレオチドと同じ領域及び鋳型ポリヌクレオチドと異なる領域を有する一本鎖又は二本鎖ポリヌクレオチドを総核酸に対して質量で20倍過剰に添加することができ、より好ましくは、総核酸に対して質量で10倍過剰に添加することができる。
異種であるが関連した鋳型ポリヌクレオチドの混合物が望ましい場合には、各鋳型由来のポリヌクレオチドの集団は、約1:100未満の比で、より好ましくは、約1:40未満の比で一緒にすることができる。例えば、変異されたポリヌクレオチド集団による野生型ポリヌクレオチドの戻し交配は、中立突然変異(例えば、選択される表現型特性における非現実的変更を生じる変異)を排除するために望ましい。このような例において、無作為に提供されたセクシュアルPCRサイクル ハイブリッド ポリヌクレオチドに対する、添加することができる無作為に提供された野生型ポリヌクレオチドの比は、およそ1:1〜約100:1であり、より好ましくは、1:1〜40:1である。
無作為ポリヌクレオチドの混合された集団は、一本鎖のポリヌクレオチドを形成するために変性され、次いで再アニーリングされる。他の一本鎖ポリヌクレオチドは、相同性のある領域を持つ一本鎖ポリヌクレオチドだけが再アニーリングされると考えられる。
無作為ポリヌクレオチドは、加熱によって変性させることができる。熟練した研究者は、二本鎖の核酸を完全に変性させるために必要な条件を決定することができる。好ましくは、80〜100 ℃、より好ましくは、90〜96 ℃の温度である。ポリヌクレオチドを変性させるために使われうる他の方法には、圧力及びpHが含まれる。
ポリヌクレオチドは、冷却によって再アニーリングすることができる。好ましくは、20〜75 ℃の間、より好ましくは、40〜65 ℃の間の温度である。平均わずか4連続塩基配列の相同性に基づいて高頻度の交叉(クロスオーバー)が必要とされるならば、プロセスは、より困難になるが、低いアニーリング温度を用いて組換えを強制的に行うことができる。生ずる再生の程度は、一本鎖ポリヌクレオチドの集団間の相同性の程度に依存する。
再生は、ポリエチレングリコール(「PEG」)あるいは塩の添加によって加速されうる。塩濃度は、好ましくは、0 〜200 mMまで、より好ましくは、10〜100 mMまでである。塩は、KClあるいはNaClでありうる。PEGの濃度は、好ましくは、0〜20 %まで、より好ましくは、5〜10 %までである。
アニーリングされたポリヌクレオチドは、次に、核酸ポリメラーゼ及びdNTP(即ち、dATP、dCTP、dGTP、及びdTTP)の存在下でインキュベートされる。核酸ポリメラーゼは、クレノー断片、Taqポリメラーゼ、あるいは 既知の任意の他のDNAポリメラーゼでもよい。
集合のために用いられるアプローチは、クロスオーバーが得られる最小程度の相同性に依存する。もし、同等領域が大きいときは、Taqポリメラーゼを45〜65 ℃の間のアニーリング温度で使うことができる。もし、同等領域が小さいときは、クレノーポリメラーゼを20〜30 ℃の間のアニーリング温度で使うことができる。熟練した研究者は、クロスオーバーが達成させる数を増加させるために温度を変化させることができる。
アニーリングに先立って、アニーリングと同時に、又はアニーリングの後に、ポリメラーゼをランダムポリペプチドに添加することができる。
この中でいうポリメラーゼ存在下での変性、再生及びインキュベーションのサイクルとは、核酸のシャッフリング又は集合を意味する。このサイクルは、望ましい回数繰り返される。好ましくは、サイクルは2〜50回繰り返され、より好ましくは、シークエンスは10〜40回繰り返される。
その結果として得られる核酸は、約50bpから約100kbpまでのより大きな二本鎖ポリヌクレオチドであり、好ましくは、500bpから50 kbpまでである。
このより大きなポリヌクレオチドは、鋳型ポリヌクレオチドと同じ大きさをもつポリヌクレオチドの多数のコピーを直列に含みうる。この直鎖状結合ポリヌクレオチドは、次に、鋳型ポリヌクレオチドの単一コピーへと変性する。この結果、鋳型ポリヌクレオチドとほぼ同じ大きさを持つポリヌクレオチド集団ができると考えられる。集団は、混合された集団であると考えられ、同一の領域及び異種の領域を持つ一本鎖又は二本鎖のポリヌクレオチドが、シャッフリングの前に、鋳型ポリヌクレオチドに加えられる。次にこれらのポリヌクレオチドは、適当なベクターにクローニングされ、そして及びそのライゲーション混合物を 細菌の形質転換に用いる。
その直鎖状結合体の消化よりはむしろPCR(U.S.特許番号4,683,195号及びU.S.特許番号4,683,202号)を含む種々の方法によって、クローニングの前に単一のポリヌクレオチドを増幅することにより、単一のポリヌクレオチドがより大きな鎖状体状のポリペプチドから得られうることが予測される。
クローニングのために使用されるベクターは、好ましい大きさのポリヌクレオチドが受容されるならば、それほど重要ではない。もし、特定のポリヌクレオチドの発現が望ましいのであれば、宿主細胞中でポリヌクレオチドを発現させるために、クローニングの媒体は、ポリヌクレオチドの挿入部位の隣に転写シグナル及び翻訳シグナルを更に含むべきである。
その結果得られた細菌集団は、無作為変異を有する多くの組換えポリヌクレオチドを含むと考えられる。この混合集団は、所望の組換えポリヌクレオチドを同定するために試験されうる。選択の方法は、所望のポリヌクレオチドに依存すると考えられる。
例えば、もし、リガンドへの増大された結合効率をもつタンパク質をコードするポリヌクレオチドが望ましいならば、集団又はライブラリーにおいてポリヌクレオチドそれぞれの部分により発現されたタンパク質は、当技術分野で既知の方法(即ち、パニングやアフィニティクロマトグラフィー)によって、リガンドへの結合能について試験されうる。もし、増大された薬剤耐性をもつタンパク質をコードするポリヌクレオチドが望ましいならば、集団又はライブラリーにおけるそれぞれのポリヌクレオチドによって発現されたタンパク質は、宿主生物に薬剤耐を付与する性能について試験されうる。所望のタンパク質の知識を持つ研究者は、集団を容易に試験して、望ましいの特性をタンパク質に付与するポリヌクレオチドを同定することができる。
熟練した研究者は、タンパク質の断片を融合タンパク質としてファージ表面に発現させるファージディスプレイ システム(Pharmacia, Milwaukee WI)を利用できるかもしれない。組換えDNA分子は、ある部位でファージDNAにクローニングされ、その結果、その一部が組換えDNAによってコードされた融合タンパク質の転写が起こる。組換え核酸分子を含むファージは、細胞の中で複製及び転写をうける。融合タンパク質のリーダー配列は、融合タンパク質の輸送をファージ粒子の先端に向ける。従って、組換えDNA分子によって部分的にコードされた融合タンパク質は、上記の方法による検出及び選択のためにファージ粒子の上に提示される。
核酸シャッフリングの多数のサイクルは、最初の集団の亜集団に由来するポリヌクレオチドを用いて行われることがさらに期待され、その亜集団は、望ましい組換えタンパク質をコードするDNAを含んでいる。このようにして、より高い結合親和性又は酵素的活性を有するタンパク質ができあがる。
亜集団に由来するサイレント変異を除くために、核酸シャッフリングの多数のサイクルが、野生型ポリヌクレオチド及び最初又はそれに続くラウンドの核酸シャッフリング由来の核酸の亜集団の混合物を用いて行われることが更に予測される。
精製された形態において、核酸の任意の供給源は、開始核酸として使用されうる。従って、そのプロセスは、DNA又はメッセンジャーRNAを含むRNAを利用することができ、それらDNA又はRNAは、一本鎖でも二本鎖でもよい。更に、それぞれの一本鎖を含むDNA-RNAハイブリッドも使用することができる。核酸の配列は、変異される核酸配列の大きさに依存して、様々な長さでありうる。好ましくは、特異的な核酸の配列は50〜50,000塩基対である。関心対象のタンパク質をコードする核酸を含むベクター全体が、本発明の方法において使用されうることが予測される。
任意の特異的な核酸配列を、本方法によるハイブリッド集団作製のために用いることができる。特定の核酸配列のハイブリッド配列の小さな集団が存在するか、あるいは本方法に利用可能であることだけが必要とされる。
変異を持つ特定の核酸配列の最初の小さな集団は、多くの異なった方法で作製される。変異はエラープローンPCRで作製されうる。エラープローンPCRは、低忠実度の重合条件を利用し、長い配列にわたって低いレベルでの点変異を無作為に導入する。別法として、オリゴヌクレオチドによる突然変異誘発によって、鋳型ポリヌクレオチドに変異を導入することができる。オリゴヌクレオチドによる突然変異誘発において、ポリヌクレオチドの短い配列が制限酵素消化によりポリヌクレオチドから除去され、本来の配列が様々な塩基により変化された合成ポリヌクレオチドで置き換えられる。ポリヌクレオチド配列は、また、化学的突然変異誘発によっても変化させることができる。化学的突然変異誘発は、例えば、亜硫酸水素ナトリウム、亜硝酸、ヒドロキシアミン、ヒドラジン、又はギ酸を含む。ヌクレオチド前駆体の類似体である他の薬剤は、ニトロソグアニジン、5-ブロモウラシル、2-アミノプリン、又はアクリジンを含む。一般的に、これらの薬剤は、ヌクレオチド前駆体の代わりにPCR反応に加えられ、それにより配列が変異される。プロフラビン、アクリフラビン、キナクリンなどのようなインターカレーション試薬を使用してもよい。ポリヌクレオチド配列の無作為突然変異誘発は、また、X線あるいはUV光の照射によって達成されうる。一般的に、このように突然変異誘発されたプラスミド ポリヌクレオチドを大腸菌に導入し、ハイブリッド プラスミドのプール又はライブラリーとして増殖させる。
別の観点において、同一遺伝子の異なった対立遺伝子又は異なった関連種由来の同一遺伝子(即ち、同族遺伝子)から成るという点で、特定の核酸の小さな混合集団は、天然にも見出だされうる。それとは別に、それらは、一つの種の中に見られる関連した遺伝子、例えば、免疫グロブリン遺伝子であるかもしれない。
一旦、特定の核酸配列の混合された集団が作製されると、既によく知られた技術を用いて、ポリヌクレオチドは、直接用いるか、あるいは適当なクローニングベクターに挿入することができる。
ベクターの選択は、本発明の方法において使用されるポリヌクレオチド配列の大きさや宿主細胞に依存している。本発明における鋳型は、プラスミド、ファージ、コスミド、ファージミド、ウイルス(例えば、レトロウイルス、パラインフルエンザウイルス、ヘルペスウイルス、レオウイルス、パラミクソウイルス等)、又はその中の選ばれた一部分(例えば、コートタンパク質、スパイク糖タンパク質、キャプシドタンパク質)でもよい。例えば、変異される特定の核酸配列がより大きい場合には、大きなポリヌクレオチドを安定に保持することのできるコスミド及びファージミド ベクターが好ましい。
もし、特定の核酸配列の混合集団をベクターにクローン化した場合、それは、クローンとして増幅することができる。有用性は、発現されたポリペプチドをスクリーニングすることで容易に調べることができる。
本発明のDNAシャッフリング法を、未知の配列のプールにおいて盲目的に行うことができる。オリゴヌクレオチドの再集合混合物(再集合される配列に対して相同的な末端を有する)を添加することにより、任意の配列混合物を、任意の特定の部位において、別の配列混合物の中に組み込むことができる。従って、合成オリゴヌクレオチド、PCRポリヌクレオチドあるいは遺伝子全体の混合物でも、特定の部位において別の配列ライブラリー中に混合することができることが予想される。一つの配列(混合物)の挿入は、鋳型の他の部位での配列の挿入に依存しない。従って、組換えの程度、必要な相同性及びライブラリーの多様性は、再集合されたDNAの長さに沿って独立してかつ同時に変化することができる。
シャッフリングには、多様性の領域を分けている相同的な領域の存在が必要である。骨格様タンパク質構造は、シャッフリングには特に適しているかもしれない。保存された骨格は、特異的結合を媒介する比較的制限されないループを示す一方で、自己会合による全体の折り畳み構造を決定する。このような骨格の例としては、既によく知られている免疫グロブリンβバレル構造及び4-ヘリックス バンドルが挙げられる。このシャッフリングは、結合のための変異配列の種々の組み合わせを持つ、骨格様タンパク質を作製するために使用できる。
いくつかの標準的遺伝子交配と同等のことがインビトロ シャッフリングによってもまた実施されうる。例えば、「分子戻し交配」を、関心対象の変異に関する選択の際にハイブリッド核酸を野生型核酸と繰り返し混合させることにより実施することができる。伝統的育種と同様に、本アプローチを、異なる供給源由来の表現型を選択したバックグラウンドに組み合わせるために使用することができる。これは、例えば、選択されていない特性(即ち、免疫原性)に影響を与える中立の変異を除去するために有用である。従って、これは、タンパク質の変異が増大された生物学的活性に関与するかどうかを判定するために有用であり、これは、エラープローン変異誘発法又はカセット変異誘発法によっては達成することができない利点である。
大型の機能的遺伝子を、小型ランダムポリヌクレオチドの混合物から正確に集合させることができる。本反応は、化石における高度に断片化されたDNAから遺伝子を再集合させるために有用でありうる。更に、化石由来の無作為な核酸断片は、関連する種由来の類似遺伝子由来のポリヌクレオチドと組み合わされうる。
本発明の方法が、様々な研究及び診断応用のために必要とされるような一つの細胞から全ゲノムをインビトロ増幅するために使用されうることも考えられる。PCRによるDNA増幅は、現実的には約40 kbの長さに限定される。例えば、大腸菌のゲノム(5,000 kb)などの全ゲノムのPCR増幅には、125個の40 kbポリヌクレオチドを生じる約250個のプライマーを必要とすると考えられる。一方、セクシュアルPCRを用いたゲノムのポリヌクレオチドの無作為な作製及びそれに引き続く小さなポリヌクレオチドのゲル精製は、多数の潜在的プライマーを提供すると考えられる。全ゲノムDNAとともに、この無作為な小さいポリヌクレオチド混合物をPCR反応のプライマーとして単独又は鋳型として用いる使用は、ゲノムの多くのコピーを含む単一の直鎖連結構造の理論的終了点を持った逆連鎖反応をもたらすはずである。
コピー数の100倍の増幅及び50 kb超のポリヌクレオチドの平均の大きさは、ランダムポリヌクレオチドのみが使用された場合に得られうる。多数のより小さなポリヌクレオチドの重複により、より大きな直鎖連結構造が作製されると考えられる。合成プライマーを用いて得られた特異的PCR産物の質は、非増幅DNAから得られた産物と区別できないと考えられる。本アプローチがゲノムマッピングにおいても有用であることが期待される。
実施者の判断で、シャッフリングされるべきポリヌクレオチドは、無作為又は非無作為なポリヌクレオチドとして作製されうる。更に、本発明は、より大きなポリヌクレオチドの再集合において、ビルディング ブロックとして使用されるポリヌクレオチド モノマーを産生する段階を含んだ広範囲のポリヌクレオチドのサイズ及び型に適用可能なシャッフリング法を提供する。例えば、ビルディング ブロックは、遺伝子の断片又は遺伝子全体あるいは遺伝子経路又はそれらの任意の組み合わせからなることができる。
インビボ シャッフリングの態様においては、少なくとも二つの異なる核酸配列が各宿主細胞内に存在するような条件下で、特定の核酸配列の混合集団が細菌又は真核細胞内に導入される。ポリヌクレオチドは、様々な異なる方法で宿主細胞に導入することができる。宿主細胞は、既によく知られる方法、例えば、塩化カルシウム処理により小型のポリヌクレオチドで形質転換することが可能である。ポリヌクレオチドがファージゲノムに挿入されているならば、宿主細胞は、特定の核酸配列を有する組換えファージゲノムを用いてトランスフェクトされうる。又は、エレクトロポレーション、トランスフェクション、リポフェクション、微粒子銃(biolistics)、接合などを利用して、核酸配列を宿主細胞に導入することができる。
一般的に、この観点において、宿主細胞内で安定に配列を複製する能力を有するベクター内に特異的核酸配列が存在すると考えられる。更に、ベクターは、ベクターを有する宿主細胞が選択されうるためのマーカー遺伝子をコードすることが考えられる。これは、変異した特異的核酸配列が宿主細胞への導入後に回収されうることを確実にする。しかしながら、特異的核酸配列の全混合集団がベクター配列上に存在する必要がないことが考えられる。ポリヌクレオチドの宿主細胞への導入後に各宿主細胞がその中に少なくとも一つの特異的核酸配列を有する一つのベクターを含むことを確実にするために、むしろ十分な数の配列だけがベクターにクローン化される必要がある。ベクターにクローン化された特異的核酸配列の集団のサブセットを有するよりもむしろ、このサブセットが既に安定に宿主細胞に組み込まれうることも考えられる。
同等領域を有する二つのポリヌクレオチドが宿主細胞に挿入される場合、相同組換えが二つのポリヌクレオチド間で生じることが見出されている。二つの変異型特異的核酸配列間でのそのような組換えは、ある状況では二重又は三重ハイブリッドの作製をもたらすと考えられる。
いくつかの変異型特異的核酸配列が直鎖状核酸分子上に存在するならば、組換え頻度が増加することも見出されている。従って、一つの具体例として、いくつかの特異的核酸配列が直鎖上ポリヌクレオチド上に存在する。
形質転換後、宿主細胞形質転換体は、望ましい性質を有する変異型特異的核酸配列を含む宿主細胞形質転換体を同定するための選択下に置かれる。例えば、ある特定の薬剤への耐性の増加が望ましいならば、形質転換された宿主細胞が特定の薬剤の増加濃度に供され、薬剤耐性の増加を賦与する変異型タンパク質を作製する形質転換体が選択されるであろう。ある特定のタンパク質が受容体に結合する能力の増強が望ましいならば、形質転換体からタンパク質発現を誘導し、結果生じるタンパク質は、リガンドに対するその結合の増強を示す変異型亜集団中に同定するために既知の方法によるリガンド結合アッセイで評価する。又は、タンパク質は、適切なプロセシングを確実にするために別の系で発現することができる。
目的の特性を有する最初の組換え型特異的核酸配列(娘配列)の亜集団が同定されると、それらは続いて別の組換えラウンドに供される。二サイクル目の組換えでは、組換え型特異的核酸配列は、本来の変異型の特異的核酸配列(親配列)とシャッフリングされてもよく、サイクルは上述の通り繰り返される。このようにして、増強された特性を有する又は増強された特性を有するタンパク質をコードする第二の組換え型特異的核酸配列のセットが同定されうる。このサイクルは、望ましいならば、多数回繰り返してもよい。
二番目又は引き続く組換えサイクルにおいて戻し交配が実施されうることも考えられる。少なくとも一つの野生型核酸配列及び変異型核酸配列が形質転換後の同一の宿主細胞内に存在するような分子戻し交配は、目的の特異的核酸配列を多数の野生型配列とシャッフリングすることにより実施してもよい。野生型特異的核酸配列との組換えは、免疫原性等の選択されていない特性に影響を与えうるそれらの中立変異を除去するが、選択された特性は除去しない。
本発明の別の例として、第一ラウンドの間、特異的核酸配列の亜集団を、宿主細胞への導入前にそのPCR増幅を遅く又は停止させることにより、小さなポリヌクレオチドとして作製することができる。他の配列と相同組換えを起こすように、ポリヌクレオチドの大きさは、他のいくつかの配列と同一である領域を含む程度に大きくなくてはならない。ポリヌクレオチドの大きさは0.03〜100 kbの範囲であり、より好ましくは0.2〜10 kbの範囲であると考えられる。引き続くラウンドにおいて、以前のラウンドから選択された配列以外の全ての特異的核酸配列は、宿主細胞への導入前にそのPCRポリヌクレオチドを作製するために使用されてもよい。
より短いポリヌクレオチド配列は、一本鎖または二本鎖であることができる。核酸の鎖を分離するために適した反応条件は既によく知られている。
本過程の段階を無限に繰り返すことができ、達成可能なありうるハイブリッドの数によってのみ制限されている。
従って、変異型鋳型核酸配列の初期のプール又は集団は、大腸菌等の微生物中で複製可能なベクターにクローン化される。大腸菌で自律的複製が可能である限りは特定のベクターは必要ではない。ある具体例として、ベクターは、ベクターに連結された変異型特異的核酸配列によりコードされるタンパク質の発現及び作製を可能にするように設計されている。ベクターが選択標識をコードする遺伝子を含むこともまた好ましい。
変異型核酸配列のプールを含むベクター集団が大腸菌宿主細胞に導入される。ベクター核酸配列は、トランスフォーメーション、トランスフェクション、又はファージの場合には感染により導入されてもよい。微生物をトランスフォームするために用いられるベクターの濃度は、多数のベクターが各細胞に導入される程度のものである。細胞の中に存在する場合、相同組換えの効率は、相同組換えが様々なベクター間で起こる程度のものである。これは、本来の親変異型配列と異なる変異の組み合わせを有する(娘)ハイブリッドの作製につながる。その後、宿主細胞は、クローン状態で複製され、ベクターに存在する標識遺伝子により選択される。プラスミドを有するそれらの細胞のみが選択下で増殖すると考えられる。ベクターを含む宿主細胞は、続いて好ましい変異が存在するかを試験される。
一旦、目的の特性を与えるある特定の娘変異型核酸配列が同定されると、その核酸は、既にベクターに結合された核酸配列又はベクターから分離された核酸配列として単離される。この核酸は、それから最初の集団あるいは親核酸集団とシャッフリングされ、サイクルが繰り返される。
変異型特異的核酸の親集団は、ポリヌクレオチド又は同一のベクターにクローニングされた形で、既に娘核酸を含んでいる宿主細胞に導入される。細胞内で組換えが生じることは可能であり、次世代の組換え体、即ち、孫娘が上述された方法により選択される。このサイクルは、目的とする特性を有する核酸又はペプチドが得られるまで多数回にわたり繰り返すことが可能である。引き続くサイクルでは、好ましいハイブリッドに添加される変異型配列の集団は、親ハイブリッド又は他のどの様な引き続く世代に由来してもよい。
別の例として、本発明は、いかなる中立変異も除去するために、得られた組換え特異的核酸の「分子」戻し交配を実施する方法を提供する。中立変異は、核酸又はペプチドに目的とする特性を付与しない変異である。しかしながら、そのような変異は、核酸又はペプチドに望ましくない特性を与えてもよい。従って、そのような中立変異を除去することが望ましい。本発明の方法はそれを実施する方法を提供する。
この観点において、目的とする特性を有するハイブリッド核酸がその具体的な方法で得られた後、核酸、その核酸を有するベクター、又はそのベクターと核酸を含む宿主細胞が単離される。
核酸又はベクターは、それから大過剰の野生型核酸とともに宿主細胞に導入される。ハイブリッドの核酸及び野生型配列の核酸は、組換えを行うことが可能である。結果として生じる組換え体は、ハイブリッド核酸と同じ選択下に置かれる。目的とする特性を保持した組換え体のみが選択されるであろう。目的とする特性を与えないいかなるサイレント変異も野生型DNAとの組換えを通して失われるであろう。このサイクルは全てのサイレント変異が除去されるまで多数回繰り返すことができる。
他の例において、本発明は、子孫ポリヌクレオチドを作るために(例えば、ポリペプチド又は遺伝子経路を発現できる子孫ポリヌクレオチド キメラ)、シャフリング、集合、再集合、組換え、及び/又は少なくとも二種のポリヌクレオチドを直鎖状に連結するための方法を提供する。特別な具体例として、二本鎖ポリヌクレオチド(例えば、ハイブリダイゼーションの相手方としてお互いにハイブリダイズする二本の一本鎖配列)がエキソヌクレアーゼにより処理され、その二本の鎖の一方からヌクレオチドを遊離し、望ましいならば、残っている鎖が他の相手とハイブリダイズすることができるように残っている鎖を最初の相手から分ける。
特別な例として、二本鎖ポリヌクレオチド末端(ポリヌクレオチドあるいは非ポリヌクレオチド配列の一部であるか又はそれに結合しているかのしれない)がエキソヌクレアーゼの処理を受ける。3'エキソヌクレアーゼ活性を持つ酵素、5'エキソヌクレアーゼ活性を持つ酵素、3'エキソヌクレアーゼ活性と5'エキソヌクレアーゼ活性の両方を持つ酵素、及びそれらの組み合わせが本発明において使用される。エキソヌクレアーゼは、直鎖状の二本鎖ポリヌクレオチドの一方あるいは両方から、及び二つ以上の末端を持つ分枝ポリヌクレオチドの一つあるいは全部の末端からヌクレオチドを遊離させるために使用することができる。
対照的に、ポリヌクレオチドのビルディング ブロックをシャッフリング、集合、再集合、組換え、及び/又は直鎖状に連結させるために、被検サンプルを変性(又は「融解」)させたり、二本鎖ポリヌクレオチドが一本鎖ポリヌクレオチドに融解するような(例えば、温度、pH、及び/又は塩濃度条件を変えることにより)条件から成る非酵素的ステップを使用してもよい。一本鎖ポリヌクレオチドは、異なるハイブリダイゼーションの相手とのアニーリングにある程度関与することが望ましい(即ち、かつ変性ステップ前の相手との独占的再アニーリングに帰するだけでなく)。しかしながら、本来の二本鎖ポリヌクレオチドの再形成のために、反応器の中に存在する以前のハイブリダイゼーション相手の存在は、一本鎖ポリヌクレオチドが以前の相手と再アニーリングすることを妨害せず、時には促進しうる。
二本鎖ポリヌクレオチドビルディングブロックの変性、それに引き続くアニーリングから成るこの非酵素的シャッフリングステップとは対照的に、本発明は、変性を必要としないエキソヌクレアーゼに基づくアプローチをも提供する−むしろ、アニーリング(即ち、非変性)状態における変性条件の回避及び二本鎖ポリヌクレオチド基質の維持が、エキソヌクレアーゼ(例えば、エキソヌクレアーゼIII及びレッドα遺伝子産物)の作用に必要な条件である。更に対照的に、他の一本鎖ポリヌクレオチド配列にハイブリダイズ可能な一本鎖ポリヌクレオチド配列の生成は、ハイブリダイゼーション相手の一方における共有結合開裂、及びそれ故の配列破壊の結果である。例えば、エキソヌクレアーゼIII酵素は(ポリヌクレオチド鎖の共有結合加水分解を達成するために)一つのハイブリダイゼーション鎖における3'末端ヌクレオチドの酵素的遊離に用いられうる。これは、残りの一本鎖が新しい相手にハイブリダイゼーションするために有利である(その以前の相手は共有結合開裂に供されているため)。
特に開示された本アプローチについて、より至適な反応速度及び/又はより高い比活性を有し、及び/又は望ましくない活性をより多く欠失させた酵素が同定され、至適化され(例えば、指向進化により操作され)、又は同定及び至適化されることができるものと理解される。事実、本発明は、このような修飾酵素の発見及び/又は開発を促進しうると期待される。
更に、二本鎖ポリヌクレオチド末端を保護し、必要に応じて利用可能なエキソヌクレアーゼの望まれる酵素作用に対して感受性にできることがわかる。例えば、3'突出を有する二本鎖ポリヌクレオチド末端は、エキソヌクレアーゼIIIのエキソヌクレアーゼ作用に感受性ではない。しかしながら、以下の様々な方法により、エキソヌクレアーゼIIIのエキソヌクレアーゼ作用に対して感受性にされうる。例えば、それは、ポリメラーゼ処理による平滑化、平滑末端又は5'突出を作製するための切断、平滑末端又は5'突出を作製するための別の二本鎖ポリヌクレオチドとの連結(ライゲーション又はハイブリダイゼーション)、平滑末端又は5'突出を作製するための一本鎖ポリヌクレオチドとハイブリダイゼーションを可能にし、任意の種々の方法によっても修飾できる。
ある例において、エキソヌクレアーゼは、直鎖状二本鎖ポリヌクレオチドの一方又は両方の末端に作用し、完了点、ほぼ完了点、又は部分的な完了点まで進行する。エキソヌクレアーゼ作用が完了点まで進むことができる場合、「会合点」(ポリヌクレオチドの中間点付近のどこかでありうる)と考えられる方向へポリヌクレオチドの中間領域に沿って各5'突出端が伸長すると考えられる。最終的には、本来の二本鎖ポリヌクレオチドの各々約半分の長さの(解離されうる)一本鎖ポリヌクレオチドの作製が生成される。
従って、本エキソヌクレアーゼ媒介アプローチは、ポリヌクレオチド ビルディングブロックのシャッフリング、集合及び/又は再集合、組換えならびにライゲーションのために利用可能であり、ポリヌクレオチド ビルディングブロックは、10塩基又は数十塩基長、又は数百塩基長、又は数千塩基長、又は数万塩基長、又は数十万塩基長、又は数百万塩基長、又はそれ以上であってもよい。
エキソヌクレアーゼの基質は、二本鎖ポリヌクレオチドを断片化させることにより作製できる。断片化は、機械的手段(例えば、剪断、超音波処理等)、(例えば、制限酵素を用いた)酵素的手段、及びそれらの任意の組み合わせによってすることができる。より大きなポリヌクレオチド断片は、また、ポリメラーゼを媒介とした合成によっても作製されうる。
エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素の別の例は、レッドa及び毒液ホスホジエステラーゼを含む。レッドα (レッドα遺伝子産物(λエキソヌクレアーゼとも呼ばれる) )は、バクテリオファージのλである。レッドα遺伝子産物は、5'リン酸化末端に作用し、二本鎖DNAからモノヌクレオチドを遊離させる(Takahashi及びKobayashi, 1990 )。毒液ホスホジエステラーゼ(Laskowski, 1980 )は、速かにスーパーコイルDNAを開口することができる。
他の例として、核酸ビルディングブロックのデザインは、最終的なキメラ核酸分子の子孫集団を作製する基礎として働く祖先核酸鋳型集団の配列解析において得られる。従って、これらの祖先核酸鋳型は、変異誘発、即ち、キメラ化又はシャッフリングされるビルディングブロックのデザインを助ける配列情報の供給源として働く。
一具体例として、本発明は、関連遺伝子ファミリー及びそれらがコードする関連産物ファミリーのキメラ化を提供する。ある特定の例示として、そのコードされた産物とは酵素である。これらの具体例は、本発明のある特定の局面の説明はするが、開示された本発明の限定又はそのスコープの制限を描写するものではない。
従って、本発明の一例によると、本発明の方法を利用して同定された多数の祖先核酸鋳型配列は、境界点を選択するために整列化され、それにより、境界点は、相同的領域に位置されることができる。その境界点は、作製される核酸ビルディングブロック境界を示すために使用することができる。従って、祖先分子内で同定及び選択された境界点は、子孫分子の集合における潜在的なキメラ化点として働く。
典型的には、境界点は、少なくとも二つの祖先鋳型により共有された(少なくとも一つの相同核酸塩基から成る)相同的領域であるが、境界点は、少なくとも半分、少なくとも3分の2、少なくとも4分の3、更に、好ましくは、殆ど全ての祖先鋳型により共有された相同的領域である。なお一層より好ましくは、 境界点は、全ての祖先鋳型により共有された相同的領域である。
他の例として、結合再集合過程は、徹底的なライブラリーを作製するために徹底的に実施される。換言すると、核酸ビルディングブロックの全ての可能な順序の組み合わせが、最終キメラ核酸分子の集団中に示される。同時に、各組み合わせにおける集合順序(即ち、各最終キメラ核酸の5'から3'配列における各ビルディングブロックの集合順序)はデザインによる(又は非確率的)。本発明の非確率的性質のために、望ましくない副産物の可能性は大きく減少する。
更に別の例において、例えば、体系的に区分されたライブラリーを作製するために、本発明は、体系的にスクリーニングされうる区分、例えば、一つずつ、を用いたライゲーション再集合過程の体系的な実施を提供する。換言すると、本発明は、連続的な段階化集合反応の選択的かつ適切な使用を組み合わせた特定の核酸ビルディングブロックの選択的かつ適切な使用を通し、子孫産物の特定の集団が数個の反応容器各々の中で作製される実験デザインを提供する。これは、体系的な実験及びスクリーニング方法の実施を可能にする。従って、潜在的に非常に多数の子孫分子がより少ない群で体系的に試験されることを可能にする。
非常に柔軟でかつ同時に徹底的及び体系的な方法でキメラ化を実施する能力があるので、特に、祖先分子間の相同性が低い場合、本発明は、多数の子孫分子から成るライブラリー(又は集合)の作製を提供する。特別な具体例において、そのように作製されたライブラリーは、103〜101000超の異なる子孫分子種から成る。
一例として、記載されたように作製された最終的なキメラ核酸分子の集団は、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドから成る。ある具体例として、このポリヌクレオチドは、遺伝子であり、人工遺伝子であってもよい。別の具体例として、このポリヌクレオチドは、遺伝子経路であり、人工遺伝子経路でもよい。本発明は、本発明により作製された一つ以上の人工遺伝子が真核生物(植物を含む)内で動作可能な経路のような人工遺伝子経路に組み込まれうる条件を設定する。
別の具体例において、ビルディングブロックが作製される段階における合成特性は、後にインビトロ プロセス(例えば、変異誘発による)又はインビボ プロセス(例えば、宿主生物の遺伝子スプライシング能を利用することによる)によって任意に除去されうるヌクレオチド(例えば、コドンもしくはイントロン又は調節配列であってもよい、一つ以上のヌクレオチド)のデザイン及び導入を可能にする。 境界点を作製するという潜在的な恩典に加えた他の多くの理由により、これらの核酸の導入も多くの場合に望ましくありうるものと理解される。
従って、別の具体例において、本発明は、核酸ビルディングブロックがイントロンを導入するために使用されうる条件を提供する。従って、本発明は、機能的イントロンが本発明の人工遺伝子に導入されうる条件を提供する。本発明は、機能的イントロンが本発明の人工遺伝子経路に導入されうる条件も提供する。従って、本発明は人工的に導入されたイントロンを含む人工遺伝子であるキメラ ポリヌクレオチドの作製条件を提供する。
従って、本発明は、又、一つ(又はそれ以上)の人工的に導入されたイントロンを含む人工遺伝子経路であるキメラポリヌクレオチドの作製条件も提供する。好ましくは、天然のイントロンが遺伝子スプライシングにおいて機能的に働くのとほぼ同様に、人工的に導入されたイントロンが一つ以上の宿主細胞において遺伝子スプライシングに関して機能的である。本発明は、組換え及び/又はスプライシングのために宿主生物に導入されるべき人工イントロン含有ポリヌクレオチドを作製するプロセスを提供する。
本発明を利用して作製された人工遺伝子は、又、他の核酸との組換えのための基質としても働くことができる。同様に、本発明を利用して作製された人工遺伝子経路もまた他の核酸との組換えのための基質としても働くことができる。好ましい例では、人工イントロン含有遺伝子及び組換え相手として働く核酸との間の相同的領域により組換えが促進され、又は、そこで組換えが起こる。特に好ましい例では、組換え相手は、人工遺伝子又は人工遺伝子経路を含む、本発明により作製された核酸であってもよい。人工遺伝子に人為的に導入された一つ(又はそれ以上)のイントロンに存在する相同的領域により組換えが促進されてもよく、そこで組換えが起こってもよい。
本発明の合成ライゲーション再集合法は、多数のビルディングブロックを利用し、その各々は、好ましくは、二つのライゲーション可能末端を持つ。各核酸ビルディングブロック上の二つの結合可能末端は、二つの平滑末端(即ち、各々が0個の核酸の突出を持つ)又は、好ましくは、一つの平滑末端及び一つの突出、より好ましくは、二つの突出であってもよい。
この目的のための突出は、3'突出又は5'突出であってもよい。従って、核酸ビルディングブロックは、一つの3'突出もしくは代替的な一つの5'突出、もしくは代替的に二つの3'突出を有するか、あるいは別に二つの5'突出を有してもよい。核酸ビルディングブロックが最終キメラ核酸分子を形成するために集合される全体の順序は、意図的な実験的デザインにより決定されているために無作為ではない。
一例によると、核酸ビルディングブロックは、二種の一本鎖核酸の化学合成(一本鎖オリゴとも呼ばれる)及びそれらを二本鎖核酸ビルディングブロックが形成するようにそれらをアニールさせることにより作製される。
二本鎖核酸ビルディングブロックは、様々な大きさであることができる。これらビルディングブロックの大きさは、実験者の選択により小さくても大きくてもよい。好ましいビルディングブロックの大きさは、1塩基対(突出は全く含まない)から100,000塩基対(突出は全く含まない)の範囲内である。又、他の好ましい大きさの範囲は、1塩基対から10,000塩基対の下限(その間の全整数を含む)及び2塩基対から100,000塩基対の上限(その間の全整数を含む)を有するものである。
二本鎖核酸ビルディングブロックが作製されうる本発明で利用可能な他の多くの方法が存在する。それらは、既によく知られた技術であり、熟練した研究者によって容易に実施されうる。
一例として、二本鎖核酸ビルディングブロックは、最初に二本の一本鎖核酸を作製し、それらをアニーリングさせて二本鎖核酸構築ブロックを形成させることにより作製される。二本鎖核酸ビルディングブロックの二本の鎖は、突出を形成する任意のヌクレオチド以外の全てのヌクレオチドにおいて相補的であってもよい;従って、突出以外にはミスマッチを含まない。別の例として、二本鎖核酸ビルディングブロックの二本鎖は、突出を形成する任意のヌクレオチド以外の全ヌクレオチドより少ない数において相補的である。従って、この例において、二本鎖核酸ビルディングブロックは、コドン縮重を導入するために使用することができる。好ましくは、一つ以上のN、N、G/Tカセットあるいは代替的な一つ以上のN、N、Nカセットを用いた。この中で開示された部位飽和性変異誘発法を用いてコドン縮重が導入される。
本発明のインビボ組換えは、特定のポリヌクレオチドあるいは配列に関する未知のハイブリッド又は対立遺伝子のプールにおいて盲目的に行うことができる。しかしながら、特定のポリヌクレオチドの実際のDNA又はRNA配列を知る必要はない。
遺伝子の混合集団の中での組換えを利用したアプローチは、どのような有用タンパク質、例えば、インターロイキンI、抗体、tPA及び成長ホルモンの作製にも有用でありうる。このアプローチは、変化した特異性又は活性を持つタンパク質の作製に利用してもよい。アプローチは、ハイブリッド核酸配列、例えば、遺伝子のプロモーター領域、イントロン、エキソン、エンハンサー配列、3'非翻訳領域、又は5'非翻訳領域の作製に有用でもありうる。従って、このアプローチは、発現率が増大した遺伝子の作製に使われうる。このアプローチは、また、繰り返しDNA配列の研究においても有用でありうる。最後に、このアプローチは、リボザイム又はアプタマーを変異させるためにも有用でありうる。
本発明は、 ポリヌクレオチドの出発集団からポリヌクレオチドのサブセットを選択する方法を提供し、それは、それぞれの選択可能なポリヌクレオチドとしての選択(陽性選択)及び/又はそれぞれの選択可能なポリヌクレオチドに対する選択(陰性選択)を行うことが可能になるように、被検中のポリヌクレオチドのどこかに存在している一つ以上の選択可能な特徴(又は、選択マーカー)を識別できる能力に基づいている。一例として、末端選択法と呼ばれる方法が提供され、その方法は、選択可能なポリヌクレオチドの末端領域に部分的あるいは全体に存在した選択マーカーを利用することに基づいており、そのような選択マーカーは、「末端選択マーカー」と命名することができる。
末端選択法は、たとえ同じポリヌクレオチドを持った配列でも、天然に存在する配列中もしくは実験的に導入された配列(この中に述べられているどのような突然変異誘導法及びこの中に記載されていない突然変異誘導法をも含む)あるいはその両方の検出に基づいていてもよい。末端選択マーカーは、構造的な選択マーカー、又は機能的選択マーカー、あるいは構造的及び機能的な両選択マーカーであってもよい。末端選択マーカーは、ポリヌクレオチド配列又は ポリペプチド配列、あるいは何らかの化学的構造、また放射活性、酵素活性、蛍光、何らかの光学的特徴、磁気的性質(例えば、磁気ビーズを用いる)、免疫応答性、及びハイブリダイゼーションの検出に基づく方法を用いて選択されうるマーカー等の何らかの生物学的もしくは生化学的標識が含まれる。
末端選択法は、突然変異誘発を起こすのに役立つどのような方法と組み合わせても適用することができる。そのような突然変異誘発法には、限定するわけではないが、ここに記載された(上記及び下記)方法が含まれる。そのような方法には、限定的でない例示の様式でここに記載されている方法、又は次の用語のどれかによる技術方法が含まれる。「飽和突然変異誘発」、「シャッフリング」、「組換え」、「再集合法」、「エラープローンPCR」、「アセンブリPCR」、「セクシュアルPCR」、「クロスオーバーPCR」、「オリゴヌクレオチドプライマー誘導性突然変異誘発」、「再帰的(及び/又は指数関数的)エンゼンブル突然変異誘発(Arkin及びYouvan、1992参照)」、「カセット突然変異誘発」、「インビボ突然変異誘発」、及び「インビトロ突然変異誘発」である。更に、末端選択法は、何らかの突然変異誘発及び/又は増幅法によって作製した分子で行うとよい(例えば、Arnold、1993、Caldwell及びJoyce、1992、Stemmer、1994参照、その方法の後で、望ましい子孫分子を選択する(存在についてのスクリーニングを含む)ことが望ましい。
末端選択法は、更に、突然変異誘発法とは別のポリヌクレオチドに対して適用してもよい。一例として、ここに記載したような末端選択法は、例えば、別のポリヌクレオチドにライゲーションする(ベクターへのライゲーションを含む)ステップのような、クローニングステップを容易化するために使用することができる。従って、本発明は、一般に、望ましいポリヌクレオチド及びライブラリーの構築、選択及び/又は強化を容易にするための手段としての末端選択法を提供する。
他の例として、末端選択法はポリヌクレオチドのための(ポジティブ)選択に基づき;別法としてポリヌクレオチドのための(ネガティブ)選択に基づき;更なる別法として、ポリヌクレオチドのための(ポジティブ)選択及び(ネガティブ)選択の両方に基づくことができる。末端選択法は、他の選択及び/又はスクリーニング法と平行して、類似あるいは類似していない選択及び/又はスクリーニング法と変異誘発法あるいは指向変異法とのどのような組み合わせにおいても反復的に実行することができ、その全ては、反復方式で、どのような順番でも組み合わせあるいは入れ替えてをもっても行うことができる。末端選択法は、又、少なくとも部分的に環状(例えば、プラスミドもしくは何らかの他の環状ベクター、又は部分的に環状である他のポリヌクレオチド)、及び/又は分枝状、及び/又は何らかの化学的置換基もしくは一部分で修飾あるいは置換されているポリヌクレオチドを選択するために利用できる点も高く評価される。
ある非限定的な例として、直鎖状ポリヌクレオチドのための末端選択法は、ポリヌクレオチド末端、即ち、末端部(5'末端又は3'末端のいずれであってもよい) 又はその近くに存在する少なくとも一つの末端選択マーカーに基づいた一般的なアプローチを利用して行われる。ある特別な非限定的な例として、末端選択法は、末端あるいはその近くにある特定の配列、例えば、限定ではないが、ポリヌクレオチド配列を認識する酵素によって認識される配列に対する選択に基づいている。ポリヌクレオチドの化学的修飾を認識かつ触媒する酵素は、この中でポリヌクレオチド作用性酵素といわれている。好ましい具体例として、ポリヌクレオチド作用性酵素は、ポリヌクレオチドを開裂する活性を、ポリヌクレオチドをメチル化する活性、ポリヌクレオチドをライゲーションする活性、及び複数の識別可能な酵素活性を持つ酵素(非例外的に、例えば、ポリヌクレオチドを開裂する活性とポリヌクレオチドをライゲーションする活性の両方を含む)によって非例外的に例示される。
価値のあるポリヌクレオチド作用性酵素には、熟練した研究者により同定可能(例えば、商業的に入手可能)、あるいは現在は入手できないが将来的に開発されるであろう酵素、即ち、ポリヌクレオチドのライゲーションに互換性のある末端、好ましくは、付着末端を生じる酵素も含まれるものと理解される。末端選択法にかけられるポリヌクレオチドの内部に含まれないか、あるいは含まれることが期待されないか、又は含まれる見込みがないような(例えば、被検作用しているポリヌクレオチドに関する配列情報が不完全である場合)制限酵素部位を使用することが好ましいかもしれない。望ましくない内部制限酵素部位を除去するために手段(例えば、突然変異誘発法)が施せることも認識される。また、ポリヌクレオチドの内部に存在したり、同じ酵素によって認識されたりする感受性の高い制限酵素部位に対して反応せず、部分消化反応(即ち、部分的に起こる消化反応)は、末端領域にある認識部位の消化を達成するために利用できるものと理解される。一例として、認識配列が存在する位置及び環境に応じてある酵素が同じ認識配列の選択的な解裂を示す酵素があることから、部分消化反応は有用である。
酵素は、特定の制限酵素部位の存在に依存して被検ポリペプチドを切断してしまうが、保護方法を用いることで、その酵素による望ましくない消化に対して特定の制限酵素部位(例えば、内部部位)を保護できるものと理解される;そのような保護方法には、望ましくない酵素活性を阻害するメチル化や塩基の置換(例えば、Tに代わってU)といった修飾法が含まれる。
本発明の別の例として、末端選択マーカーは、特異的なポリヌクレオチド配列を認識するポリヌクレオチド作用性酵素によって認識される末端配列である。本発明の一例として、有用なポリヌクレオチド作用性酵素には、従来よりあるタイプII制限酵素に加えて他の酵素も含まれる。本発明のこの好ましい例として、有用なポリヌクレオチド作用性酵素には、ジャイレース、ヘリカーゼ、リコンビナーゼ、リラキサーゼ、及びそれらに関連するどのような酵素も含まれる。
末端選択法は、親の鋳型分子(例えば、突然変異誘発を起こさせるため)を子孫の分子(例えば、突然変異誘発によって生じた)と区別し、かつ、分離するために用いることができるものと理解される。例えば、トポイソメラーゼI認識部位を欠いているプライマーの第一セットは、親分子の末端領域を修飾するために用いることができる(例えば、ポリメラーゼに基づく増幅で)。異なる第二のプライマーセット(例えば、トポイソメラーゼI認識部位を持つ)は、その場合、増幅された鋳型分子由来の変異した子孫分子の末端領域を作製するために用いることができる(例えば、中途合成法、鋳型スイッチングポリメラーゼに基づく増幅法、もしくは切断合成法のようなポリヌクレオチド キメラ形成法を用いて;又は飽和突然変異誘発法を用いて;又はトポイソメラーゼIの認識部位を変異子孫分子に導入するためのどのような方法を利用して)。従って、トポイソメラーゼIに基づく末端選択法を用いることは、識別を容易化するだけでなく、望ましい子孫分子の選択的トポイソメラーゼIに基づくライゲーション反応を容易にできる。
トポイソメラーゼに基づくニック形成及びライゲーションを利用している末端選択アプローチは、以前に適用可能な選択方法を越えるいくつかの利点を持つことがわかる。換言すると、このアプローチは、指示クローニング(発現クローニングを含む)を可能にしている。
本方法は、開示されたどのような方法によるインビトロ及び/又はインビボでの組換え、及びペプチドディスプレイ法によって選択されたポリヌクレオチド配列のような組合わせによるシャッフリングのために使うことができる。その中の関連ポリヌクレオチドとは、ある表現型のためにスクリーンされた提示されたペプチドをコードしている(例えば、予め決定されている受容体(リガンド)に対する親和性に関して)。
生物医薬の開発や分子生物学で増大する重要な展望は、ペプチド、又は生物学的マクロ分子と相互作用するペプチド、あるいはペプチド模倣物の一次アミノ酸配列を含む構造の同定である。予め決定されている生物学的マクロ分子(例えば、受容体)への結合のように、望ましい構造又は機能的特性を持ったペプチドを同定する一つの方法は、ペプチドのアミノ酸配列によって与えられた望ましい構造又は機能的特性を持つ個々のライブラリーのメンバーのために大きなライブラリー又はペプチドをスクリーニングすることを含む。
ペプチドライブラリーを作製するための直接的な化学合成法に加えて、いくつかの組換えDNA法も報告されている。一つの型はバクテリオファージ粒子又は細胞の表面にペプチド配列、抗体、又は他のタンパク質を提示することを含んでいる。一般的にこれらの方法において、それぞれのバクテリオファージ粒子又は細胞は、天然のバクテリオファージ粒子又は細胞タンパク質の配列に加えて提示されたペプチドの単一の種類を提示する個々のライブラリーのメンバーとして働く。各バクテリオファージ粒子、又は細胞は、特定の提示されたペプチド配列をコードするヌクレオチド配列情報を含んでいる;従って、提示されたペプチド配列は、単離されたライブラリーのメンバーのヌクレオチド配列の決定によって確認することができる。
既によく知られているペプチドディスプレイ法には、典型的にはバクテリオファージのコートタンパク質との融合体として、糸状バクテリオファージの表面にペプチド配列を表示することが含まれる。バクテリオファージ ライブラリーは、固定化された予め決定された巨大分子又は小分子(例えば、受容体)とインキュベートされることができ、それによって、固定化された巨大分子と結合するペプチド配列を表示しているバクテリオファージ粒子は、予め決定された巨大分子と結合するペプチド配列を表示していない粒子から分離することができる。固定化された巨大分子に結合したそのバクテリオファージ粒子(即ち、ライブラリーのメンバー)回収及び複製し、それに引き続く親和性の増強及びファージ複製のラウンドのために選択されたバクテリオファージの亜集団を増幅する。数回の親和性の増強及びファージ複製の後、そのバクテリオファージ ライブラリーのメンバーを単離し、提示されたペプチド配列をコードしているヌクレオチド配列を決定する。それにより、予め決定された巨大分子(例えば、受容体)と結合するペプチドの配列を同定する。このような方法は、PCT特許公報WO 91/17271、WO 91/18980、WO 91/19818及びWO 93/08278に更に詳しく記載されている。
本発明は、又、無作為配列、偽無作為な配列、及び定義された配列のフレームワーク ペプチドライブラリー及びそれらのライブラリーの作製やスクリーニングの方法等、受容体分子又は関心対象のエピトープ又はペプチド又はRNAを修飾する遺伝子産物に結合する有用な組成物(例えば、一本鎖抗体を含むペプチド)を好ましい形態で同定するための方法を提供する。無作為配列、偽無作為な配列、及び限定配列のフレームワークペプチドは、表示ペプチドあるいは表示されるペプチドを合成するポリヌクレオチド鋳型に接着する表示一本鎖抗体から成るペプチド ライブラリーメンバーのライブラリーから作製される。接着の様式は、選択される本発明の特定の具体例に従って変えてもよく、ファージ粒子への封入又は細胞への組み込みを含むことができる。
本発明の重要な利点は、予想されるリガンド構造に関する情報が、関心対象のペプチド性リガンド又はペプチド性抗体を単離するために、予め必要とされないことである。同定されるペプチドは、生物活性を持つことができ、その活性とは、少なくとも選択される受容体分子に対する特異的な結合親和性を含むことを意味し、いくつかの例においては、代謝経路を刺激又は阻害したり、シグナル又はメッセンジャーとして作用したり、細胞活性を刺激又は阻害する他の化合物との結合をブロックする能力をも含む。
本発明は、予め決定された受容体(例えば、ペプチドホルモン受容体、細胞表層受容体、他のタンパク質と結合してヘテロ二量体及びその類等の細胞内タンパク質複合体を形成する細胞内タンパク質のような高等動物のタンパク質受容体)やエピトープ(例えば、固定化タンパク質、糖タンパク質、オリゴ糖及びその類)に結合するライブラリーメンバーのために、本発明の方法によって同定したポリヌクレオチド及び新生ペプチド(一本鎖抗体を含む)を表示しているポリソームのライブラリーのアフィニティー スクリーニングにより選別したポリヌクレオチドの集団をシャッフルする方法を提供する。
これらのどのような方法による最初の選抜ラウンド(典型的には、受容体への結合の親和性選抜による(例えば、リガンド))で選択されるポリヌクレオチド配列が集められ、そのプールは、選抜されたポリヌクレオチド組換え体の集団から成るシャッフリングされたプールを作製するために、インビトロ組換え及び/又はインビボ組換えによってシャッフリングされる。選抜されたポリヌクレオチド組換え体は、その後少なくとも一回選抜される。その後の選抜ラウンドで選抜されたポリヌクレオチド配列は、直接使用でき、配列決定でき、及び/又は一回以上の追加シャッフリング及びその後の選抜ができる。選択された配列は、例えば、天然型様の機能的ペプチドを産成する選択される配列と実質的に同一の野生型又は天然に存在する配列と戻し交配することにより、より免疫原であるかもしれない中間的な配列(例えば、結合に関する非実質的な機能的を持つ)をコードするポリヌクレオチド配列と戻し交配されることができる。一般的には、戻し交配の際に、その後の選抜は、予め決定された受容体(リガンド)に結合する性質を保持するように適用される。
選択された配列のシャッフリング前あるいはシャッフリング時に、配列は、変異誘発されることができる。一具体例として、選択ライブラリーメンバーは、原核生物ベクター(例えば、プラスミド、ファージミド、又はバクテリオファージ)へクローニングされ、その中に分離したライブラリーメンバーを表す個々のコロニー(又はプラーク)のコレクションが作製される。個々の選抜ライブラリーメンバーを、選抜されたライブラリーメンバーの配列に基づいた配列多様性のカーナルを示すライブラリーメンバーのコレクションを作製するためにその後、変異させることができる(例えば、部位特異的変異誘発法、カセット変異誘発法、化学的変異誘発法、PCR変異誘発法及びその類によって)個々の選択されたライブラリーメンバー又は集団の配列は、無作為変異、偽無作為な変異、限定カーナル変異(即ち、可変残基部位と不変残基部位、及び/又はアミノ酸残基の限定された部分集合から選択される残基を含むことができる可変残基部位から成る)、コドンに基づいた変異及びその類を個々の選択されるライブラリーメンバー配列の部分的又は全長にわたって組み込むように細工されることができる。変異された選択ライブラリーメンバーは、その後、ここに開示されたインビトロ及び/又はインビボ組換えシャッフリングによってシャッフリングされる。
本発明は、また、本発明の大多数の個々のライブラリーメンバーを含むペプチドライブラリーを提供し、これらは (1) 前記の多数の個々のライブラリーメンバーが、選択された配列のプールをシャッフリングすることによって作製された配列を含み、(2)個々のライブラリーメンバーは、可変ペプチド部分の配列もしくは多数の他のライブラリーメンバーの可変ペプチド部分の配列、又は一本鎖抗体配列とは異なる一本鎖抗体部分の配列を含んでいる (不均一な増幅、確率的可能性などにより、幾つかのライブラリーメンバーは、ライブラリー当たり、一つ以上の重複したメンバーが存在する可能性がある) 。
本発明は、過程による生成物(product-by-process)を提供し、予め決定された結合特異性を持つ選択されたポリヌクレオチド配列 (若しくは、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列) が以下の過程によって形成される:(1)予め決定された受容体(例えば、リガンド)又はエピトープ(例えば、抗原高分子)に対して提示されたペプチド、又は一本鎖抗体ライブラリーのスクリーニング、及び予め決定された受容体又はエピトープに結合するライブラリーメンバーを同定及び/又は濃縮し、選択されたライブラリーメンバーのプールを作製する過程、(2)選択されたライブラリーメンバー(又はそれらの増幅、或いはクローン化されたコピー) の組換えによるシャッフリング。そのメンバーは、予め決定されたエピトープに結合し、それにより単離、若しくはそのライブラリーからシャッフルされたライブラリーへと濃縮されている。及び(3)予め決定された受容体(例えば、リガンド)又はエピトープ(例えば、抗原高分子) に対するシャッフリングされたライブラリーのスクリーニング、及び予め決定された受容体又はエピトープに結合するシャッフリングされたライブラリーメンバーを同定及び/又は濃縮し、選択されるシャッフリングされたライブラリーメンバーのプールを作製する過程。
本発明は、開示した方法のいずれかの方法、及びそれらの組み合わせを用いたインビトロ及び/又はインビボでの組換による抗体のディスプレイ方法によって選択されたポリヌクレオチド配列のシャッフリングに利用され、そこでは関連するポリヌクレオチドは、表現型について(例えば、予め決められた抗原(リガンド)に対する結合親和性について)スクリーニングされるべき提示された抗体をコードしている。
さまざまな分子生物学的アプローチは、免疫グロブリン鎖に存在するであろう極めて多くの異なる可変領域によって提示される膨大な免疫学的なレパートリーを捕らえるように工夫されてきた。天然に発生する生殖系列の免疫グロブリン重鎖の遺伝子座は、多様性セグメント遺伝子であるタンデムアレイの上流側に位置する可変セグメント遺伝子から成る分離タンデムアレイより成り、ここで多様性セグメント遺伝子それ自体は、定常領域遺伝子の上流側に存在する連結(i)領域遺伝子のタンデムアレイの上流側に位置している。Bリンパ球が発生する過程でV-D-J再編成が起こるが、その際重鎖の可変領域遺伝子(VH)が転位して融合したDセグメントを形成し、続いてVセグメントとの転位が起こり、豊富に転位が起きた場合、これは重鎖の機能的な可変領域(VH)をコードするV-D-J関連生成物遺伝子が形成される。同様に軽鎖の遺伝子座は、数個のVセグメントの一つを数個のJセグメントと再編成することによって、軽鎖の可変領域(VL)をコードする遺伝子を形成する。
免疫グロブリンとなりうる可変領域の非常に多くのレパートリーの一部は、B細胞の発生における再構成過程での、V及びiセグメント(また、重鎖の遺伝子座の場合ではDセグメント)を連結する非常に多くの組み合わせの可能性に由来する。重鎖の可変領域における更なる配列多様性は、V-D-J連結過程でのDセグメントが不均一に再構成することから、若しくはN領域が付加することから生じる。さらに特異的なB細胞クローンの抗原選択性は、重鎖と軽鎖の可変領域の一方または両方に非生殖系列の突然変異を持つより高度な親和性変種について選択され、それは「親和的成熟化」または「親和的鋭敏化」ともいわれる現象である。通常これらの「親和的鋭敏化」突然変異は、可変領域の特定の領域に、最も一般的には、相補的決定領域(CDR)に密集している。
抗原により刺激されたB細胞の増殖(即ち、免疫化)による、親和性の高い免疫グロブリンの産生、及び同定における多くの制限に対処するために、特定の抗原に対する高親和性の抗体のスクリーニングに利用する、組み合わせ抗体ライブラリーを作製するために改良された様々な原核細胞の発現系が開発されている。大腸菌(Escherichia coli)及びバクテリオファージ系における抗体発現についての最近の進歩(「ペプチドディスプレイの別法(Alternative peptide display methods)」下記参照)は、実質的に何らかの特異性が、特定のハイブリドーマ由来の抗体遺伝子をクローニングするか、又は抗体遺伝子ライブラリー(例えば、Ig cDNAから)を用いてデノボ選択するかいずれかによって得ることができるという可能性を示した。
抗体のコンビナトリアルライブラリーは、バクテリオファージプラークとして、または溶原菌のコロニーとしてスクリーニングできるバクテリオファージラムダ発現系により作製された(Huseら、1989、Caton及びKoprowski、1990、Mullinaxら、1990、Perssonら、1991)。バクテリオファージ抗体ディスプレイライブラリー及びラムダファージ発現ライブラリーについての種々の例が記載されている(Kangら、1991、Clacksonら、1991、McCaffertyら、1990、Burtonら、1991、Hogenboomら、1991、Changら、1991、Breitlingら、1991、Marksら、1991, p.581、Barbasら、1992、Hawkins及びWinter、1992、Marksら、1992、すべて参照文献として本発明に組み入れられる)。一般にバクテリオファージ抗体ディスプレイライブラリーは、固定化された(例えば、親和性クロマトグラフィーによって反応性のファージを濃縮するためにクロマトグラフィー樹脂に共有結合させることによって)及び/又は標識された(例えば、生育したプラーク、若しくはコロニーをスクリーニングするため)受容体(例えば、ポリペプチド、炭水化物、糖タンパク質、核酸)を用いてスクリーニングされる。
ある具体的に有利なアプローチでは、いわゆる一本鎖断片可変(scfv)ライブラリーが利用されている(Marksら、1992, p.779、Winter及びMilstein、1991、Clacksonら、1991、Marksら、1991, p.581、Chaudharyら、1990、Chiswellら、1992、McCaffertyら、1990、及びHustonら、1988)。バクテリオファージ外殻タンパク質上で提示されたscfvライブラリーについての種々の例が記載されている。
1988年の初めに、一本鎖のFv断片アナログとその融合タンパク質が、抗体操作法によって実際に作製された。この第1段階には通常、望ましい結合特性を有するVH及びVL領域をコードする遺伝子を得る段階が関与しており、即ち、これらのV遺伝子は、特異的なハイブリドーマ細胞系から単離してもよいし、組み合わせV遺伝子ライブラリーから選択してもよいし、あるいはV遺伝子合成法によって作製してもよい。この一本鎖Fvは、構成要素のV遺伝子を、(Gly-Gly-Gly-Gly-Ser (SEQ ID NO:3))、またはそれと同等のリンカーペプチドのような適当に設計されたリンカーペプチドをコードするオリゴヌクレオチドと連結することによって形成される。このリンカーは、VH-リンカー-VLまたはVL-リンカー-VH'のいずれかの順番で、一つ目のV領域のC末端と二つ目のN末端を架橋する。原理的にはscfv結合部位は、その元の抗体結合部位の親和性と特異性の両方を忠実に複製できる。
このようにscfv断片は、自由度の高いリンカーペプチドによって一本のポリペプチド鎖に連結したVHドメインとVLドメインより形成される。scfv遺伝子の構築後、それらをファージミドにクローニングし、バクテリオファージPIII(遺伝子3)外殻タンパク質との融合タンパク質としてM13ファージ(又は同様の糸状バクテリオファージ)の先端で発現させる。対象の抗体を発現するファージを濃縮することは、予め決定したエピトープ(例えば、標的抗原、受容体)に結合するscfv群を提示する組換えファージを集めることで達成できる。
ライブラリーのメンバーである連結されたポリヌクレオチドは、スクリーニング段階または選択段階の後で行なわれるライブラリーメンバーの複製における原理を提供するとともに、提示されたペプチド配列、又はVH及びVLアミノ酸配列の同一性を、ヌクレオチド配列によって決定する基礎も提供する。提示されたペプチド、若しくは一本鎖の抗体(例えば、scfv)及び/又はそのVH及びVLドメイン、又はそれらのCDRは、クローニングせれ、適当な発現系で発現させれる。しばしば、単離されたVH及びVL領域をコードするポリヌクレオチドは、定常領域(CH及びCL)をコードするポリヌクレオチドに連結することによって、完全な抗体(例えば、キメラまたは全くのヒト)、抗体断片などをコードするポリヌクレオチドが形成される。単離されたCDRをコードするポリヌクレオチドが、適当な可変領域のフレームワーク(及び任意で定常領域)をコードするポリヌクレオチドに挿入されることで(例えば、ヒト様の又は完全にヒトの)完全な抗体、及び抗体断片などをコードするポリヌクレオチドが形成される。抗体は、免疫親和性クロマトグラフィーによって、調製的スケールの抗原を単離するために利用される。このような抗体のさまざまな利用法は、疾患(例えば、新生組織形成)の診断及び/又はステージ分類、及び例えば、新生組織形成、自己免疫疾患、AIDS、心臓血管系疾患、感染症などのような疾患を治療するための治療的応用である。
結合種のレパートリー(イディオタイプスペクトラム)を広げるべく、scfvライブラリーの組み合わせに多様性を持たせるための、様々な方法が報告されている。PCRを利用することで可変領域が、特異的なハイブリドーマ源から、または非免疫細胞より形成される遺伝子ライブラリーとしてのいずれかにより、迅速にクローニングされることが可能になり、組み合わせることのできるVH及びVLカセットの組み合わせに対して多様性が与えられる。さらにVH及びVLカセットはそれ自体、例えば無作為、擬似無作為、又は指向性突然変異導入などによって多様化される。通常VH及びVLカセットは、相補的決定領域(CDRS)、しばしば、第3のCDR であるCDR3の領域内、又はその近くで、多様化される。エラープローンPCR及び化学的突然変異誘発(Dengら、1994)と同様に、酵素的インバースPCR突然変異は、scfv部位指向性ハイブリッドからなる比較的大きなライブラリーを構築するための簡単で信頼性のある方法であることが示された(Stemmerら、1993)。Riechmann(Riechmannら、1993)は、変性(デジェネレート)オリゴヌクレオチドPCRによる、部位指向性の無作為化法を用いた抗体scfv断片の半合理的設計法と、それに続く、得られたscfvハイブリッドのファージディスプレイ法を示した。Barbas(Barbasら、1992)は、偏りのある可変領域配列を利用した際に生ずるレパートリーサイズの制限という問題を回避するため、ヒト破傷風毒素結合性Fabの合成CDR領域において、その配列を無作為化した。
CDR無作為化には、重鎖CDR3のみの場合は約 1 × 1020 個のCDRを作製する能力があり、重鎖のCDR1及びCDR2の変種と、軽鎖のCDR1-3の変種の数もほぼ同一である。個々に用いたり又は一緒に用いたりする場合、重鎖及び/または軽鎖のCDR無作為化の組み合わせの可能性において、その大部分が非結合性であるであろうが、すべての可能な組み合わせを提示するクローンライブラリーを作製するためには、極端に多くのバクテリオファージクローンを生じさせる必要がある。このような大量の一次形質転換体を生成させることは、現在の形質転換技術とバクテリオファージディスプレイ系を用いても実行できない。例えば、Barbas(Barbsら、1992)は、 5 × 107 の形質転換体を発生させたにすぎず、それは徹底的に無作為化したCDRの潜在的多様性のうちの極一部を提示させたにすぎない。
これらの実質的な限界があるにもかかわらず、scfvのバクテリオファージディスプレイによって、様々な有用な抗体と抗体融合タンパク質がすでに得られている。或る二重特異性の一本鎖抗体が、有効な腫瘍細胞の溶解を仲介することが示された(Gruberら、1994)。抗Rev scfvが細胞内で発現すると、インビトロでのHIV-1ウイルスの複製が阻害されることが示され(Duanら、1994)、また抗21ras scfvが細胞内で発現すると、アフリカツメガエル(Xenopus)の卵母細胞の減数***的成熟が阻害されることが示された(Bioccaら、1993)。HIVの感染を診断するために利用できる組換えscfvも報告されており、scfvの診断上の有効性を証明している(Lilleyら、1994)。scfvが第2のポリペプチドである、例えば、毒素又は繊維素溶解活性化タンパク質に結合している融合タンパク質も報告されている(Holvostら、1992、Nichollsら、1993)。
抗体多様性が広く、かつ潜在性のある配列組み合わせのうちのほんの一部しかカバーできない、従来のCDR突然変異導入法と無作為化法の持つ多くの限界に対処可能なscfvライブラリーを作製することが可能であるならば、治療用と診断用に使用するにふさわしいscfv抗体の数と品質が大きく改善できるであろう。このことに対応するため、本発明のインビトロ、及びインビボにおけるシャッフリング法が、選択されたディスプレイ抗体由来の核酸から得られた(通常は、PCR増幅またはクローニングによって得られる)CDRを組み換えるために用いられる。このような提示された抗体は、細胞上、バクテリオファージ粒子上、ポリソーム上、又はコードしている核酸と関連する適当な抗体のディスプレイ系に提示されるであろう。異なる場合では、CDRは先ず、抗体産生細胞(例えば、免疫化した野生型マウス、ヒト、又は国際公開公報第92/03918号、国際公開公報第93/12227号、及び国際公開公報第94/25585号に記載されているようなヒト抗体を作製する能力のあるトランスジェニックマウスから得られる血漿細胞/脾臓細胞)、若しくはそれらに由来するハイブリドーマ由来のmRNA(またはcDNA)より得られる。
これらの方法のいずれかによって、抗原(例えば、リガンド)に結合するディスプレイ抗体より、最初の選択ラウンド(通常は親和性による選択)で選択されたポリヌクレオチド配列が集められ、その集められた配列は、インビトロ及び/又はインビボでの組換えによりシャッフリングされ、これは、特定すると、CDRのシャッフリング(一般には、重鎖のCDRを他の重鎖のCDRとシャッフリングし、また軽鎖のCDRを他の軽鎖のCDRとシャッフリングする)による、組み換えで、選択されたポリヌクレオチド配列の集団を含む再編成されたプールの作製である。この組換え、選択されたポリヌクレオチド配列は、提示された抗体として、選択用フォーマットで発現され、そして引き続き、少なくとも一回の選択ラウンドにかけられる。この続く選択ラウンドで選択されたポリヌクレオチド配列は、そのまま利用され、配列が決定され、及び/又は望ましい結合親和性の抗体が得られるまで、一回、若しくはそれ以上のシャッフリングとそれに続く選別からなる工程が繰り返される。選択された配列は、また、中和抗体フレームワーク配列(即ち、抗原結合性に実質的な機能上の影響がない)をコードするポリヌクレオチド配列とともに戻し交配することもでき、それは、例えば、ヒト様配列抗体を産生するための、ヒト可変領域のフレームワークとの戻し交配である。一般に戻し交配を行う過程で、続いて選択を行うことにより、予め決定した抗原に対する結合能が保持される。
別法では、即ち、記述された変法と組み合わせた場合では、標的エピトープの抗原価を変えることにより、選択されたscfvライブラリーのメンバーの平均的な結合親和性をコントロールできる。標的エピトープは、競合するエピトープを含有させることにより、希釈により、あるいは当業者に既知の他の方法により、種々の密度で表面、若しくは基質に結合できる。予め決められたエピトープの密度(抗原価)が高いと、比較的低い親和性のscfvライブラリーメンバーを濃縮するために利用され、密度(抗原価)が低いと、高い親和性のscfvライブラリーのメンバーが効率的に濃縮される。
種々の異なるセグメントを作製するためには、無作為、偽無作為、またはペプチド配列の明らかになっている断片配列のセットをコードする合成オリゴヌクレオチドの集まりを、予め決められた部位(例えば、CDR)に連結することで挿入できる。同様に、一本鎖抗体カセットの、一つまたはそれ以上のCDRの配列多様性は、部位指向性突然変異導入、CDR置換などを用いてCDRを変異させることによって広げることが可能である。ここで得られるDNA分子は、シャッフリングする前に、クローニング及び増幅するために宿主中で増殖させるか、または直接用いられ(即ち、宿主細胞にて増殖させると起こるであろう多様性の喪失を避けることができる)、そして選択されたライブラリーメンバーが引き続いてシャッフリングされる。
対象物の可変セグメントペプチド配列、又は対象物の一本鎖抗体をコードするディスプレイされたペプチド/ポリヌクレオチド複合体(ライブラリーのメンバー)は、親和性を利用した技術によってライブラリーから選択される。これは、受容体、他の巨大分子、又は他のエピトープ種のような対象物のペプチド配列に特異的な、固定化された巨大分子、若しくは、エピトープを利用して行われる。親和性選択工程を繰り返すことで、望ましい配列をコードするライブラリーメンバーを濃縮でき、続いてそれを、配列決定のため、及び/又は更なる増殖と親和性濃縮のためにプールし、シャッフリングするために単離される。
望ましい特異性を持たないライブラリーメンバーは、洗浄により除去される。必要とされる洗浄の程度及び厳格性(厳格度)が、対象物のそれぞれのペプチド配列または一本鎖抗体及び、固定化された所定の巨大分子又はエピトープに対して決定される。回収された新たに生成したペプチド/ DNA複合体の結合特性に対する特定の条件設定は、結合のためのインキュベーション条件、及びそれに続く洗浄条件の調節により行われる。温度、pH、イオン強度、二価の陽イオン濃度、及び洗浄の容積と時間は、固定化巨大分子に対する特定の親和性の範囲内で、新生ペプチド/DNA複合体に対して定められる。通常親和性が高いと予測される遅い解離速度に基づいた選択は、しばしば、最も実用的な方法である。これは、飽和量の遊離の対象巨大分子の存在下で、継続したインキュベーション、あるいは洗浄の容量、回数、及び時間を増加することによって行われる。それぞれの場合において、解離した新生ペプチド/DNA又はペプチド/RNA複合体の再結合は抑制され、時間がたつにつれて高い親和性を有する新生ペプチド/DNA又はペプチド/RNA複合体が回収される。
結合段階と洗浄段階をさらに改変することによって、特別な特性を備えたペプチドを発見できる。いくつかのペプチドの親和性は、イオン強度、即ち、陽イオン濃度に依存している。これは、ペプチドからそのタンパク質を除去するために緩やかな条件が要求される場合、種々のタンパク質の親和的精製で利用されるペプチドにとって有用な特性である。
scfvライブラリーを、異なる結合特性を持つscfvの多様性に関して同時にスクリーニングできるように、ある変法には多重な結合標的(多重エピトープ種、多重受容体種)の使用が関与している。scfvライブラリーの大きさが潜在的なscfv配列の多様性を制限することが多いため、通常は、可能な限り大きいサイズのscfvライブラリーの使用が望まれる。たくさんの非常に大きなポリソームscFvディスプレイライブラリーを作製する時間と経済性を考慮すると、極端に負担が重くなる可能性がある。この実質的な問題を回避するために、多数の前もって決定したエピトープ種(受容体種)は、一つのライブラリーとの付随したスクリーニング、あるいは多数のエピトープ種に対する連続的なスクリーニングに利用される。一変法においては、それぞれが別個のビーズ(又は部分的なビーズの集合)にコードされている多数の標的エピトープ種は、適当な結合条件下でポリソームディスプレイscfvライブラリーと混合してインキュベートされる。集められたビーズは多数のエピトープ種を含んでおり、その後親和的選択によってscfvライブラリーのメンバーを単離するために用いることができる。一般に連続的な親和性スクリーニング工程には、同じビーズからなる混合物、それらの部分集合、又は一つもしくは二つの、個々のエピトープ種を含むビーズを含んでいる。このアプローチは効率的なスクリーニングを提供し、実験室での自動化、バッチ処理、及びハイスループットスクリーニング法に利用される。
本発明中の様々な技術は、ペプチドライブラリー又は一本鎖抗体ライブラリーの多様化、若しくは予め決められた巨大分子又はエピトープに対して十分な結合作用を持つように、早期のラウンドで見いだされた可変セグメントのペプチドの周囲を、シャッフリングする前又はそれと同時に、多様化するために利用される。一つのアプローチは、アッセイにおける陽性(ポジティブ)として選択されたペプチド/ポリヌクレオチド複合体(親和的濃縮を行う早期のラウンドで同定された複合体)は、活性なペプチドの特性を調べるために、その配列が決定される。続いて、これらの活性な一次オリゴヌクレオチド配列中に、わずかな変異を有するものを生産するために、低レベルの全ての塩基を各段階で、オリゴヌクレオチドに導入させるような合成が、これらの活性なオリゴヌクレオチド配列に基づいて行われる。続いて(わずかに)変異したオリゴヌクレオチドから成るこの混合物は、可変セグメント配列の適当な位置にクローニングされる。この方法は、出発物質であるペプチド配列に由来する、計画的にコントロールされた変種を生成し、さらにそれらはシャッフリングされる。しかしながら、個々の陽性の新生ペプチド/ポリヌクレオチド複合体が突然変異導入の前に配列決定されることが必要で、従って、それは、少数の回収された複合体の多様性を拡張する際、また、高い結合親和性及び/又は高い結合特異性を持つ変種を選択する際に有用である。別の方法、即ち、ポジティブとして選択されたペプチド/ポリヌクレオチド複合体(特に可変領域配列)の突然変異導入性のPCR増幅では、その増幅生成物がインビトロ及び/又はインビボでシャッフリングされ、そして一回又はそれ以上の追加のスクリーニングラウンドが配列決定の前に行なわれる。同様の一般的なアプローチを一本鎖の抗体を用いて行うことによって、通常はシャッフリングの前か、若しくはそれと同時にCDR、又はCDRと隣接するフレームワーク領域の多様化により、その多様性を広げ、結合親和性/特異性を高めることができる。望ましい場合には、シャッフリング反応は、選択されたライブラリーのメンバーとインビトロで組換えることのできる突然変異導入性のオリゴヌクレオチドによりスパイクすることができる。こうして合成オリゴヌクレオチドとPCRにより生成したポリヌクレオチド(間違いが起こりやすいか、忠実度の高い方法によって合成される)の混合物をインビトロでシャッフリング用混合物に添加し、得られるシャッフリングライブラリーメンバー(再集合物)に組み入れられる。
シャッフリングについての本発明は、CDR変種一本鎖抗体から成る大きなライブラリーの作製を可能にする。このような抗体を作製するための一方法は、合成のCDRを一本鎖抗体に挿入すること、及び/又はシャッフリングを行う前もしくはそれと同時にCDR無作為化を行うことである。この合成CDRカセットの配列は、ヒトCDRの既知の配列データを参照することによって選択され、また次の指針に従って実務者の判断で選択される: 合成CDRは既知のCDR配列に少なくとも40 % の位置的配列相同性を持っており、好ましくは既知のCDR配列に対して少なくとも 50〜70 % の位置的配列相同性を持っている。例えば、合成CDR配列の集団は、Kabat(Kabatら、1991)に列挙された天然に存在するヒトCDR配列に基づいて、オリゴヌクレオチド配列の集団を合成することによって作製できる; 即ち、合成CDRのプールは、少なくとも一つの既知の天然に存在するヒトCDR配列に対して、少なくとも 40 % の配列相同性を備えたCDRペプチド配列をコードしているものと計算上解釈される。また天然に発生するCDR配列の集団は、共通配列を探索するために比較され、頻繁に出現するアミノ酸残基の位置(即ち、既知のCDR配列の少なくとも 5 % で)に対して、そのアミノ酸が、合成CDRの対応する位置に組み入れられる。一般には数個(例えば、3〜約50個)の既知のCDR配列が比較され、既知のCDRの間で観察された天然の配列の変異が作表され、そして観察された天然の配列の変異のうちのすべて又はほとんどの置換を包含するCDRペプチド配列をコードするオリゴヌクレオチドの集団が合成される。例えば、限定するわけではないが、ヒトVH CDR配列の集団が、そのカルボキシ末端に、チロシン、バリン、フェニルアラニン、又はアスパラギン酸のいずれかのアミノ酸を持っている場合、合成CDRオリゴヌクレオチド配列のプールは、そのCDRカルボキシ末端残基が、これらのアミノ酸の何れかとなるように設計される。ある一例では、CDR配列の集団における残基の位置に天然に存在する残基以外の残基が導入され、即ちこの例では、保存的なアミノ酸の置換が頻繁に導入され、そして5個までの残基の位置が置換されることによって、既知の天然に存在するCDR配列に対して、非保存的アミノ酸置換が組み入れられる。このようなCDR配列は、一次ライブラリーのメンバー(最初のラウンドスクリーニングの前)で用いることもできるし、及び/又は選択されたライブラリーメンバーの配列のインビトロでのシャッフリング反応をスパイクするために用いることもできる。特定された配列及び/又はデジェネレートされた配列から成るこのようなプールは、当業者によって容易に構築されるであろう。
合成CDR配列の集団は、天然に存在するCDR配列であると同定されていない少なくとも一つのメンバーを含んでいる。重鎖CDRにおけるN領域付加に対応する無作為配列または偽無作為配列の一部分を含んでいるか、あるいは含んでいないかは、実務者の判断の範疇である。即ち、N領域の配列は、V-D及びD-J連結部において、1〜約4個のヌクレオチドの範囲にある。合成重鎖CDR配列の集団は、少なくとも約100個の特有のCDR配列、通常は少なくとも約1,000個の特有のCDR配列、好ましくは少なくとも約10,000個の特有のCDR配列、より頻繁には50,000個以上の特有のCDR配列から成るが、しかしながら通常は、集団に含まれる特有のCDR配列は約1×106個以上にはならないものの、時に 1 × 107 から 1 × 108 の特有のCDR配列が存在しており、それは特に、天然に存在するヒトCDRにおいて、保存的アミノ酸置換基がその位置に存在しないかまれにしか存在しない(即ち、0.1 % 以下)位置での保存的アミノ酸置換が許容される場合である。一般に、ライブラリーに含まれる特有のCDR配列の数は、ファクター10以下であり、そのライブラリー中の一次形質転換体における予測された数を越えないはずである。このような一本鎖の抗体は一般に、少なくとも 1 × 10 M-1の親和性、好ましくは、少なくとも約 5 × 107 M-1 の親和性を有し、より好ましくは少なくとも 1 × 108 M-1 から 1 × 109 M-1 もしくはそれ以上の親和性を有しており、時に 1 × 1010 M-1 もしくはそれ以上の高い親和性を有している。予め決められた抗原としては、例えば、ヒト細胞抗原(例えば、CD4、CD8、IL-2受容体、EGF受容体、PDGF受容体)、他のヒト生物学的巨大分子(例えば、トロンボモジュリン、プロテインC、炭水化物抗原、シアリルルイス抗原、Lセレクチン)などのヒトタンパク質、または非ヒト疾患関連の巨大分子(例えば、細菌性LPS、ビリオンキャプシドタンパク質もしくはエンベロープ糖タンパク質)などが頻用される。
望ましい特異性を有する高親和性一本鎖抗体を、さまざまなシステムで操作して発現できる。例えば、scfvは植物で産生され(Firekら、1993)、前核細胞系で容易に生成される(Owens及びYoung、1994、Johnson及びBird, 1991)。さらに一本鎖抗体は、完全抗体又はそのさまざまな断片を構築するための基礎として用いることができる(Kettleboroughら、1994)。可変領域をコードする配列を単離でき(例えば、PCR増幅またはサブクローニングによって)、そして望ましいヒト定常領域をコードする配列にスプライシングすることによって、最小限の免疫原性を有するヒトに対する治療目的用として適当なヒト配列抗体をコードできる。この結果として得られる、完全にヒト型ポリペプチド配列をコードするポリヌクレオチドは宿主細胞(例えば、哺乳動物細胞における発現ベクターから)で発現させることが可能で、そして薬学的製剤として精製することができる。
抗体、個々の変異した免疫グロブリン鎖、変異した抗体断片、及び本発明の他の免疫グロブリンポリペプチドは、その発現が行われた後、この技術分野で標準的な方法、即ち、硫酸アンモニウム沈殿法、カラムクロマトグラフィー分画法、ゲル電気泳動法などを含む方法(一般的にはScope、1982)により精製される。上記に記載したように部分的又は均質に精製されると、その後ポリペプチドは治療的に利用することもできるし、検定段階、免疫蛍光染色法などを開発したり実施したりする際に用いることもできる(一般的に、Lefkovits及びPernis、1979及び1981、Lefkovits、1997参照)。
本発明の方法によって産生した抗体は、診断及び治療の際に用いることができる。例示の様式により、しかしこれに限定しているわけではないが、それらは癌、自己免疫疾患、又はウイルス感染症を治療するために利用できる。癌の治療においては、一般的にこれらの抗体が、例えば、erbB-2、CEA、CD33のような癌細胞で優位に発現されている抗原や、当業者に周知の他の多くの抗原及び結合メンバーと結合するであろう。
シャッフリングは、また、予め決められたポリペプチド配列と結合するライブラリーメンバーを同定するツーハイブリッドスクリーニングシステムによるスクリーニングによって得られる、選択されたライブラリーメンバーのプールを組換えにより多様化するためにも利用される。この選択されたライブラリーメンバーは、プールされ、インビトロ及び/又はインビボでの組換えによりシャッフリングされる。シャッフリングされたプールは続いて、前記の予め決められたポリペプチド配列(例えば、SH2ドメイン)と結合するか、若しくは別の予め決められたポリペプチド配列(例えば、別のタンパク質種由来のSH2ドメイン)と結合するライブラリーメンバーを選択するために、酵母のツーハイブリッドシステムによりスクリーニングされる。
予め決められたポリペプチド配列と結合するポリペプチド配列を同定するためのアプローチとしては、予め決められたポリペプチド配列が融合タンパク質として存在している、いわゆる「ツーハイブリッド」システムが利用されている(Chienら、1991)。このアプローチは、転写活性化因子、即ち、酵母のGal4転写タンパク質より構成されており(Fields及びSong、1989)、インビボでのタンパク質-タンパク質相互作用を同定する。通常この方法は、DNA結合作用と転写の活性化に必要な分離した領域からなる酵母のGa14タンパク質の性質に基づいている。二つのハイブリッドタンパク質、即ち、既知のタンパク質のポリペプチド配列と融合した酵母のGa14 DNA結合性領域及び、第二のタンパク質のポリペプチド配列と融合したGal4活性化領域からなるもう一つのタンパク質とをコードするポリヌクレオチドが構築されて、宿主細胞である酵母に導入される。Gal4活性化領域とGal4 DNA結合性領域による二つの融合タンパク質の間の分子間結合によって、Gal4結合性部位と機能的に結合したリポーター遺伝子(例えば、lacz、HIS3)の転写が活性化される。通常ツーハイブリッド法は、既知のタンパク質と相互作用する新規なポリペプチド配列を同定するために用いられる(Silver及びHunt、1993、Durfeeら、1993、Yangら、1992、Lubanら、1993、Hardyら、1992、Bartelら、1993、及びVojtekら、1993)。しかしながらツーハイブリッド法の変法は、第二の既知タンパク質への結合に影響を与える既知のタンパク質の突然変異を同定するために用いられる(Li及びFields、1993、Laloら、1993、Jacksonら、1993、及びMaduraら、1993)。ツーハイブリッドシステムは、また、二つの既知のタンパク質が相互作用している構造的ドメインを同定するため(Bardwellら、1993、Chakrabartyら、1992、Staudingerら、1993、及びMilne及びWeaver、1993)、また一個のタンパク質中の、オリゴマー形成に関与している領域を同定するためにも用いられた(Iwabuchiら、1993、Bogerdら、1993)。ツーハイブリッドシステムの変法は、タンパク質分解酵素のインビボでの作用を研究するために用いられた(Dasmahapatraら、1992)。また、E.coli/BCCP相互作用のスクリーニングシステム(Germinoら、1993、Guarente、1993)は、相互作用するタンパク質の配列(即ち、ヘテロ二量体を形成するか、より高次のヘテロ多量体を形成するタンパク質の配列)を同定するために用いることができる。ツーハイブリッドシステムによって選択された配列をプールし、シャッフリングしてから一回又はそれ以上のそれらに続くスクリーニング工程を行うために、ツーハイブリッドシステムに導入し、予め決められた結合配列を含むハイブリッドと結合するポリペプチド配列を同定することができる。こうして同定された配列は、共通配列及び共通配列の核心部を同定するために比較される。
1μgの鋳型DNAを含む試料を入手し、紫外線 (UV) を照射することによりTT二量体を含む二量体、特定するとプリン二量体、を形成させることができる。UV照射は、鋳型DNA試料の遺伝子に対して、数個の光生成物が生成するように制限される。多数の試料を照射時間を変えてUV光で処理することによって、二量体の数が異なる鋳型DNA試料を得ることができる。
非校正機能型 (プルーフリーディング) ポリメラーゼを用いる無作為プライミングキット(例えば、Stratagene Cloning SystemsによるプライムイットII無作為プライマーラベリングキット(Prime-It II Random Promer Labeling kit))を用いた、UV処理で調製される鋳型(上記に記載したように)の無作為な部位でのプライミング、及びその鋳型に沿った伸張反応により、異なる大きさのポリヌクレオチドが生成される。プライムイットII無作為プライマーラベリングキットに記載されているようなプライミングプロトコールは、プライマーを伸張させるために利用できる。UV処理によって形成される二量体は、非プルーフリーディングポリメラーゼによる伸張反応における障害物として作用する。従って、ランダムプライマーによる伸張反応の結果、様々な長さのポリヌクレオチドのプールが作製される。
本発明はさらに、通常は増幅及び/又はクローン化されたポリヌクレオチドの形態として選択された変異ポリヌクレオチド配列(又は選択されたポリヌクレオチド配列の集団)を生成させる方法を提示し、それによって選択されたポリヌクレオチド配列は、選択可能な少なくとも一つの望ましい表現型の特徴(例えば、結合したポリヌクレオチドの転写を促進する、タンパク質と結合する、及び類似の特徴を有するポリペプチドをコードする)を持っている。予め決められた生物学的巨大分子(例えば、受容体)に対する結合性など、望ましい構造的、又は機能的な特徴を有するハイブリッドポリペプチドを同定するための方法には、ポリペプチドのアミノ酸配列によって与えられる、望ましい構造的又は機能的特徴を有する個々のライブラリーメンバーを探索するための、ポリペプチドの大きなライブラリーのスクリーニングが含まれる。
ある態様において、本発明は、親和的相互作用スクリーニング又は表現型スクリーニングに適する、提示されたポリペプチド、又は抗体からなるライブラリーを作製するための方法を提供する。この方法には、(1)提示されたポリペプチド、又は抗体、若しくはその提示されたポリペプチド、又は前述の表示ポリペプチド或いは表示抗体をコードする関連ポリヌクレオチドを含む第一の多数の選択されたライブラリーメンバーを得る段階、その関連するポリヌクレオチドが実質的に同一の配列から成る領域を含む前記関連するポリヌクレオチド又はその複製物を得る段階、及び任意であるが、それらのポリヌクレオチド又は複製物に変異を導入する段階、(2)それらのポリヌクレオチド又は複製物をプールする段階、(3)無作為又は特定のプライミング段階及び合成段階または増幅段階を妨害することによって、小さい、即ち、短いポリヌクレオチドを生成する段階及び(4)新しく合成したポリヌクレオチドを均一に組換えさせるために、増幅、好ましくはPCR増幅、及び任意であるが、突然変異導入を行う段階が含まれる。
本発明の目的の一つは、以下の一連の段階によって有用なハイブリッドポリペプチドを発現するハイブリッドポリヌクレオチドを生成するための方法を提供することである:
(a)増幅または合成段階を遮断したり、妨害したりするための手段を用いたポリヌクレオチド増幅または合成段階の妨害によるポリヌクレオチドの産生、及びそれにより得られた様々な終了段階にあるポリヌクレオチドを複製することで多数の小さい、即ち、短いポリヌクレオチドを提供する段階;
(b)得られた一本鎖又は二本鎖のポリヌクレオチドから成る集団に、一個又はそれ以上の一本鎖又は二本鎖のオリゴヌクレオチドを添加する段階。ここで、添加されたオリゴヌクレオチドは、その集団の一個又はそれ以上の一本鎖又は二本鎖のポリヌクレオチドにおける非相同的領域に対して、一つの同一の領域を含んでいる。
(c)一本鎖のポリヌクレオチドの混合物を作製するために、得られた一本鎖、または二本鎖のオリゴヌクレオチドを変性する段階、任意として、短い、即ち、小さなポリヌクレオチドを、様々な長さを持つポリヌクレオチドのプールに分割する段階、さらに任意として、前記ポリヌクレオチドプールの少なくとも一つに含まれる一個又はそれ以上のオリゴヌクレオチドを増幅させるための、前記オリゴヌクレオチドのPCR反応段階(d)一本鎖のポリヌクレオチド間の同一領域で結果的に一本鎖のポリヌクレオチドがアニーリングするような条件下で、ポリメラーゼとともに、複数の前記ポリヌクレオチド又は前記ポリヌクレオチドの少なくとも一つのプールをインキュベートする段階、そしてそれにより変異した二本鎖のポリヌクレオチド鎖を形成する段階;
(e)任意で段階(c)及び(d)を繰り返す段階;
(f)前記ポリヌクレオチド鎖の一本、又は複数より得られる、少なくとも一つのハイブリッドポリペプチドを発現させる段階;及び
(g)前記少なくとも一つのハイブリッドポリペプチドの有する有用な活性のスクリーニング段階。
本発明の好ましい局面において、増幅段階又は合成段階の遮断、若しくは妨害の手段には、UV光、DNA付加物、DNA結合タンパク質が利用される。
本発明のある態様においては、DNA付加物、又はそのDNA付加物を含むポリヌクレオチドは、更なる処理に先立ち、DNA断片を含む溶液の加熱処理などの方法により、ポリヌクレオチド又はポリヌクレオチドプールから除去される。
他の例として、目的対象の生物分子、若しくは生物活性を有すると同定されたクローンは、例えばポリペプチド (例えば、酵素) をコードする DNA 配列、若しくはそれ自身が特定の活性を有するポリペプチド配列を同定するために、その配列が決定される。よって、本発明において、以下のものの単離、及び同定が可能である: (i) 目的の生物活性 (例えば、特定の酵素活性を有する酵素) をコードする DNA 配列、(ii) 生物分子 (例えば、そのような活性を有するポリヌクレオチド、若しくは酵素 (そのアミノ酸配列を含む)) 、及び (iii) 組換えられた生物分子や生物活性物質
ライブラリーに由来する、適当なクローン (例えば、1 〜 1000 、若しくはそれ以上のクローン) が、本発明の方法、例えばハイスループット技術の利用により同定され、その配列が決定される。配列決定のための正確な方法は、本発明の制限要因ではない。特定の、クローン化された DNA 配列を決定するための方法には、何れの有用な方法をも適用できる。一般的には、配列決定は、DNA 複製における、自然過程の適応である。よって、ここでは、鋳型 (例えば、ベクター) 、及びプライマー配列が利用される。一般的な鋳型の調製、及び配列決定工程の一つは、細菌コロニーの自動的な摘み取りにより開始され、各々の摘み上げられたコロニーは、配列決定反応における鋳型として機能する別個の DNA クローンを含んでいる。そして、その DNA 鋳型は、細胞より単離され、水に懸濁される。 DNA の定量後、Prism 377 DNA Sequencers (アプライドバイオシステムズ社) などの配列決定装置により、ハイスループット配列決定が行われる。そして、ここで得られた配列は、データーベースによる検索を含む他の方法に利用される。
特定のポリヌクレオチド配列によりコードされる活性物質を同定、若しくは決定するための多くのデーターベースが、本発明を行う上で、利用可能であり、これらのデーターベースには、核酸配列、及び / 若しくは推定されるアミノ酸配列が含まれている。検索されるべき全ての配列、若しくはそれらの配列のうちの代表的な部分 (例えば、約 100 の別個のクローン) が、同時に、若しくは個々に、データーベース (例えば、GenBank, PFAM, 若しくは ProDom) による配列検索に使用される。これらの配列検索における、多くの異なる方法が、当該研究者には知られている。あるデーターベースは、特定の生物、若しくは特定の生物集団に限定されている。例えば、C. elegans, Arabidopsis . sp., M. genitalium, M. jannaschii, E. coli, H. influenzae, S. cerevisiae などのデーターベースが存在する。そして、二種、若しくはそれ以上の配列間における相同性を決定するためのアルゴリズムを利用して、これらのクローンの配列データが、データーベース中の配列に対して整列される。
ある例では、特定のクローンのポリヌクレオチド配列の相同性、若しくは活性が決定されるか、又は推定された相同性、若しくは活性がそのポリヌクレオチドと関連している場合、そのポリヌクレオチド配列を発現させる必要がある。このような場合、この目的のクローンが、未だ発現ベクターに導入されていない場合は、そのクローンが、調節配列 (例えば、プロモーターやエンハンサー) の下流に連結され、そして、適当な宿主細胞に導入される。宿主細胞に適した本発明に利用するための発現ベクターが市販されている。
ここで使用される発現ベクターの代表例は、ウイルス粒子、バキュロウイルス、ファージ、プラスミド、ファージミド、コスミド、フォスミド、細菌の人工クロモゾーム、ウイルスDNA(例えば、ワクシニア、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性狂犬病、及びSV40誘導体)、P1に基づいた人工クロモゾーム、酵母プラスミド、酵母人工クロモゾーム、及び関心対象の具体的な宿主に特異的ないずれか他のベクター(バシラス、アスペルギルス及び酵母など)を挙げることができる。従って、例えば、DNAは、ポリペプチドを発現するための様々な発現ベクターのいずれか一つに含まれる。このようなベクターは、クロモゾーム性、非クロモゾーム性、及び合成DNA配列を含む。多数の適当なベクターが、当業者に公知であり、かつ市販されている。下記のベクターを例として挙げることができる;細菌用:pQE70, pQE60, pQE-9 (Qiagen 社), psiX174, pBluescript SK, pBluescript KS, pNH8A, pNH16a, pNH18A, pNH46A (Stratagene 社); pTRC99a, pKK223-3, pKK233-3, pDR540, pRIT5 (Pharmacia 社); 真核細胞用: pWLNEO, pSV2CAT, pOG44, pXT1, pSG (Stratagene 社), pSVK3, pBPV, pMSG, pSVL (Pharmacia 社) 。しかし、いずれか他のプラスミド又は他のベクターを、宿主において複製及び生存可能な限り使用することができる。
発現ベクター内のDNA配列は、mRNA合成を指示するのに適当な発現制御配列 (複数) (プロモーター) に動作可能的に連結されている。特に言及された細菌用プロモーターには、lacI、lacZ、T3、T7、gpt、λPR、PLおよびtrpが含まれる。真核細胞用プロモーターには、極初期CMV、HSVチミジンキナーゼ、初期及び後期SV40、レトロウイルス由来のLTR及びマウスのメタロチオネイン-Iが含まれる。適当なベクター及びプロモーターの選択は、当業者には周知である。発現ベクターはまた、翻訳開始のためのリボソーム結合部位、および転写終結因子を含んでいる。このベクターも、発現を増幅するための、適当な配列を含んでいる。プロモーター領域は、CAT(クロラムフェニコールトランスフェラーゼ)ベクター又は選択マーカーを伴う他のベクターを用い、いずれか所望の遺伝子から選択することができる。
加えて、この発現ベクターは、一般的に、真核細胞培養物についてのジヒドロ葉酸レダクターゼまたはネオマイシン耐性、または大腸菌におけるテトラサイクリンまたはアンピシリン耐性のような形質転換された宿主細胞の選択のための表現型特性を提供する一種以上の選択マーカー遺伝子を含んでいる。
上述のように、選別され、クローン化され、配列が決定された核酸配列は、目的の生物分子、若しくは生物活性をスクリーニングするためのライブラリーを作製するために、更に、適当な宿主細胞に導入される。選択された核酸は、目的の活性を検出できるように、その核酸がコードする生物分子、若しくは生物活性を発現させるための適当な調節配列を含むベクターに連結されていることが望ましい。宿主細胞は、哺乳類細胞のような高等真核細胞、酵母のような下等真核細胞、若しくは宿主細胞は、細菌細胞のような原核細胞である。適当な宿主の選択は、ここでの指針に基づき、適当であると判断されたものを熟練した研究者が選択できる。
ある例においては、試料中、若しくは単離された特定のクローン中に存在する核酸配列の増幅反応が必要とされる。この例において、PCR 反応、若しくは熟練した研究者に知られている、同様の方法により、その核酸配列が増幅される。このような増幅反応を行うための増幅反応用キットが市販されている。
加えて、整列アルゴリズム、及びデータベース検索は、コンピューターハードウエア、ソフトウエア、若しくはそれらの組み合わせにより実行されることを認識しておく必要がある。従って、核酸、若しくはポリペプチド配列の単離、加工、及び同定は、自動化システムにより実行される。
上述の、配列に基づく技術に加え、酵素活性を測定するために、マルチウェル型プレートを用いた多くのアッセイ系が常用されている。例えば、現存のスクリーニング技術には、通常、二次元ウェルのプレート (例えば、96-, 384-, 及び 1536- ウェル) が利用されている。本発明はまた、各々のウェルに、液体 (例えば、反応溶液) を分注するための分配装置を必要としない、及びアレイ当たりの経費を削減できる (例えば、ガラス製キャピラリーは再利用が可能である) など、ウェルに基づくスクリーニングと比べ、多くの利点を有する、キャピラリーアレイに基づく方法を提供している (例えば、本案件中にも参照として含まれれいるU.S. 特許番号 09/444,112, filed November 22, 1999 を参照のこと) 。
従って、キャピラリー、キャピラリーアレイ、及び本発明のシステムは、特に、ポリヌクレオチドを含む目的の活性や生物分子を探索するための、ライブラリーのスクリーニングに非常に適している。活性に対するスクリーニングは、個々の発現クローンに対して行われるか、若しくは先ず、発現クローンの混合物に対して行われ、その混合物に一つ、若しくはそれ以上の特定の活性物質が含まれるかどうかが確認される。その混合物が、特定の活性を示した場合、個々のクローンは、キャピラリーアレイより回収された後、その活性、若しくは更に特異的な活性に対してスクリーニングされる。
ここで表記されている表題、及び副題は、読者に対し、便宜上提示されたものであり、本発明を限定するために文節化されている訳ではない。
ここで使用されている、及び本請求中に付加されている表記「a」、「and」、及び「the」には、特に明記しない限り、複数系としての意味も含まれている。よって、例えば、「a clone」にはその複数形の「clones」の意味が含まれ、「the nucleic acid」は、一般的に、一種、若しくはそれ以上の核酸配列、及び当該研究者に知られているそれらに相当するものなどを含んでいる。
特に明記しない限り、ここで使用されている全ての技術、科学用語は、本発明に関連している当該研究者に広く理解されている意味と同様の意味を持っている。ここで使用されているものと同様、若しくはそれらに相当する全ての方法、装置、材料が、本発明の実行、若しくは試験に利用できるが、ここでは、それらの方法、装置、材料のうち、望ましいものが記述されている。
ここで引用した全ての文献は、本発明に関連した文献に記述されているデータベース、タンパク質、及び方法を詳しく提示、及び公開することを目的として、参考文献として、本案件中に組み入れられている。上述の、及び本案件中に記されている文献は、本発明の出願日以前に公開されているもののみを提示している。ここで記述されているものの全ては、発案者が以前の発明による公開に言及する権利がないという承認とは見なされない。
以下の非限定例として、本発明のより詳細が記述される。
実施例
例1DNAの単離
DNAは、製造業者の指針に従って、IsoQuickを用いて単離する(Orca Research Inc., Bothell, WA)。単離したDNAは、任意に例2(以下)に従って標準化できる。単離と同時に、そのDNAは、25-ゲージの二頭針及び1-cc のシリンジで500回押引することによってせん断する。少量を0.8 %のアガロースゲルにかけ、そのDNAの大部分が望ましいサイズの範囲にあることを確認する。
平滑端DNA:そのDNAを、45 μlの10 Xマング豆緩衝液、2.0 μlマング豆ヌクレアーゼ(1050 u/μl)及び水で最終量405 μlとした混合液中で平滑化する。混合液は、37 ℃で15分間反応させる。混合液は、フェノール;クロロホルム抽出、それに次ぐ更なるクロロホルム抽出を行う。1 mlの氷冷エタノールを最終抽出物に加えてDNAを沈殿させる。そのDNAは、30分間の遠心分離により沈殿させる。ペレットは、1 mlの70 %エタノールで洗浄の後、再度、遠心分離によって沈殿させる。遠心分離に次ぎ、そのDNAを乾燥し、26 μlのTE緩衝液に穏やかに再懸濁させる。
DNAのメチル化:DNAは、4 μlの10X EcoRIメチラーゼ緩衝液、0.5 μlのSAM(32 mM)、5.0 μlのEcoRI メチラーゼ(40 u/μl)と混合し、37 ℃ で 1 時間反応させてメチル化する。平滑末端を確実にするために、次のものをメチル化反応に加える:5.0 μlの100 mM MgCl2、8.0 μlのdNTP 混合液(2.5 mM の各 dGTP、dATP、dTTP、dCTP)、4.0 μl のクレノー(5 u/μl)。その混合液を、更に、12 ℃で 30分間反応させる。
30分間の反応後、450 μlの1 X STEを加える。混合液は、フェノール;クロロホルム抽出、それに次ぐ更なるクロロホルム抽出を行う。1 mlの氷冷エタノールを最終抽出物に加えてDNAを沈殿させる。そのDNAは、30分間の遠心分離により沈殿させる。ペレットは、1 mlの70 %エタノールで洗浄の後、再度、遠心分離によって沈殿させ、DNAを10分間乾燥させる。
ライゲーション:DNAは、8 μl EcoRI アダプター(ストラタジーン社製cDNA 合成キット)、1.0 μlの10X ライゲーション緩衝液、1.0 μlの10 mM rATP、1.0 μlのT4 DNAリガーゼ(4 Wu/μl)中に穏やかに懸濁させ、4 ℃で2日間ライゲーションさせる。ライゲーション反応は、70 ℃で30分間加熱することにより停止させる。
アダプターのリン酸化:アダプターの末端は、1.0 μlの10 Xライゲーション緩衝液、2.0 μlの10 mM rATP、6.0 μlのH2O、1.0 μlのポリヌクレオチド キナーゼ(PNK)を混合した37 ℃、30分間のライゲーション反応によりリン酸化させる。30分間の反応後、31 μlのH2O 及び5 mlの10 X STEを加え、そのサンプルをSephacryl S-500のスピンカラムで分画する。集めた画分(1〜3)は、フェノール;クロロホルム抽出を一回、それに次ぎ更なるクロロホルム抽出を行う。そのDNAは、氷冷エタノールを添加し、氷浴中10分間沈殿させる。そのDNAは、30分間の遠心分離により沈殿させる。ペレットは、1 mlの70 %エタノールで洗浄の後、再度、遠心分離によって沈殿させ、そのDNAを10分間乾燥させる。そのサンプルは、10.5 μl TE 緩衝液中に懸濁させる。そのサンプルは、2.5 μlのDNA及び水を使用しない以外は、上述したようにラムダアームに直接ライゲーションする。
ショ糖密度勾配(2.2 ml)サイズ分画:65 ℃、10分間の熱処理によりライゲーションを停止させる。そのサンプルを2.2 mlのショ糖密度勾配上に穏やかに乗せ、45k rpm、20 ℃で4時間遠心分離する(ブレーキ無し)。フラクションは、勾配チューブの底を20−ゲージ針を挿入し、ショ糖液を針を通して溶出させる。最初の20滴をFalcon 2059チューブに採り、一滴ずつ10フラクション(labeled 1〜10)を採集する。 各一滴は、おおよそ60 μlである。各画分の5 μlを0.8 %のアガロースゲルにかけ、そのサイズを調べる。画分1-4(約10〜1.5 kb)、画分5〜7 (約5〜0.5 kb) を別々のチューブに集める。DNAを沈殿させるために1 mlの氷冷エタノールを加え、氷中に10分間置く。沈殿は、30分間の高速遠心分離によりペレットとする。そのペレットは、1 mlの70 % エタノールで洗浄の後、再度、遠心分離によって沈殿させ、乾燥させる。各ペレットは、10 μlのTE緩衝液に穏やかに再懸濁させる。
ラムダアームへの試験的ライゲーション:0.5 μlのサンプル及び適当量の標準(既知濃度のDNAサンプル)をエチジウムブロミドを含むアガロースにスポットする。UV照射の下、サンプルを標準と比較観察し、おおよその濃度を得る。表 1に示すように、次のライゲーション反応(5 μlの反応)を調製し、4 ℃で一夜反応させる。

表1
Figure 2005508619
試験的パッケージ及びプレート:製造業者の方法に従って、ライゲーション反応をパッケージする。パッケージ反応は、500 μlのSM緩衝液を添加して停止させ、同じライゲーション反応に由来するパッケージを集める。集めた反応の各1μlについて適当な宿主(OD600 = 1.0) (XL1-Blue MRF)を用いてタイターを測定する。200 μlの宿主(MgSO4中)をFalcon 2059チューブに加え、1 μlのパッケージファージと37 ℃で15分間反応させる。約3 mlの48 ℃トップアガー(150 μlのIPTG (0.5 M)及び300 μlのX-GAL (350 mg/ml)ストック)を加え、100 mmプレートに重層する。プレートは、37 ℃で一夜培養する。
ライブラリーの増幅(各ライブラリーから5.0 x 105の組換え体):約3.0 mlの宿主細胞(OD600 = 1.0)を2本の50 mlコニカルチューブに入れ、2.5 X 105 pfu/チューブのファージを加え、37 ℃で20分間インキュベートする。トップアガーを各チューブに加え、最終量45 mlとする。各チューブを5枚の150 mmプレート上に重層する。プレートは、37 ℃で6〜8時間又はプラークが針先程度の大きさになるまで培養する。プレートに8〜10 mlのSM緩衝液を加え、4 ℃で一夜置く(可能ならば、穏やかに揺り動かす)。
ファージの採取:SM緩衝液により各プレートからファージ懸濁液を50 mlコニカルチューブに回収する。約3 mlのクロロホルムを加え、激しく振り混ぜ、室温に15分間置く。チューブは、2K rpmで10分間遠心分離して細胞の残渣を取り除く。上清は、滅菌したチューブに入れ、500 μlのクロロホルムを加えて4 ℃で保存する。
増幅したライブラリーの力値(タイター):回収したファージの連続希釈を作り、(例えば、10-3希釈 = 1 mlのSM緩衝液中に1 μlの増幅したファージ;10-6希釈= 1 mlのSM緩衝液あるいはその類中に1 μlの10-3希釈したファージ)、200 μlの宿主(10 mM MgSO4中)を2本のチューブに加える。一方のチューブには10 μlの10-6希釈(10-5)を加える。他方のチューブには、1 μlの10-6 希釈(10-6)を加え、37 ℃で15分間インキュベートする。
約3 mlの48 ℃トップアガー(150 μlのIPTG (0.5 M)及び37 μlのX-GAL (350 mg/ml)ストック)を各チューブに加え、100 mmプレートに重層する。プレートは、37 ℃で一夜インキュベートする。
ZAP IIライブラリーは、製造業者(Stratagene社)の操作法に従って、切り出し、pBLUESCRIPTライブラリーとする。
そのDNAライブラリーは、宿主(例えば、E. coli)にトランスフォームし、クローンの発現ライブラリーを作製する。
例2 標準化
ライブラリーの作製に先立ち、精製DNAを標準化できる。DNAは、先ず、次の操作によって分画する。ゲノムDNAから成るサンプルは、塩化セシウム勾配で精製される。塩化セシウム(Rf = 1.3980)溶液を0.2 μmフィルターに通し、その15 mlを35 ml OptiSealチューブ(Beckman)に入れる。DNAを加え、激しく混合する。10 mgの ビス-ベンジミド(Sigma;Hoechst 33258)を加え、激しく混合する。チューブは、フィルターを通した塩化セシウムで満たし、Beckman L8-70超遠心機においてBti50ローターを用いて33k rpmで72時間遠心する。遠心の後、シリンジポンプ及び分画機(Brandel Model 186)を用いて280 nmの吸収をISCO UA-5UV吸光検出器で測定する。環境サンプル中に存在する生物体由来のDNAを示すピークが得られる。真性細菌の配列は、E. coli のピークの10倍希釈から得られるrRNAをコードしたDNAを以下のプライマーを用いたPCR増幅により検出できる。
フォワードプライマー: 5'-AGAGTTTGATCCTGGCTCAG-3' (SEQ ID NO:4)
リバースプライマー: 5'-GGTTACCTTGTTACGACTT-3' (SEQ ID NO:5)
回収したDNAは、剪断、あるいは酵素的に消化し、3〜6 kbの断片とする。単独リンカープライマーは、結合され、そのDNAは、サイズ-選別される。
標準化は、二本鎖DNAサンプルをハイブリダイゼーション緩衝液(0.12 M NaH2PO4、pH 6.8/0.82 M NaCl/1 mM EDTA/0.1 % SDS)に再懸濁することにより行われる。鉱油をサンプル上に重層し、沸騰下、 10分間変性させる。サンプルは、68 ℃で12〜36時間インキュベートする。二本鎖DNAは、60 ℃でヒドロキシルアパタイトを用いた標準的な操作(Sambrook, 1989)により一本鎖DNAから分離する。その一本鎖DNA画分は、脱塩し、PCRにより増幅する。そのプロセスは、数回以上繰り返される(5回まで)。
例3 酵素活性のアッセイ
以下は、ヒドロラーゼ活性のために、例1に従って作製した発現ライブラリーをスクリーニングするための代表的な操作例である。
例1に述べたようにして調整したライブラリーのプレートを各ウェルに200 μlのLB Amp/Methとglycerolを含む一枚のプレートへ多数回接種するためのこのステップは、ベックマン社製の高密度複製装置(HDRT)と1 %ブリーチ、水、イソプロパノール、各接種間の空乾滅菌サイクル を用いて行われる。その一枚のプレートは、37 ℃で2時間培養した後、各ウェルに250 μlのLB Amp/Methと glycerolを含む二枚の白色96-穴ダイナテック ミクロタイター娘プレートへ接種するために使われる。最初の一枚のプレートは、37 ℃で18時間インキュベートした後、-80 ℃で保存する。その二枚の濃縮娘プレートは、また、37 ℃で18時間インキュベートされる。その濃縮娘プレートは、更に、70 ℃で45分間加熱して宿主の大腸菌を殺し、大腸菌の酵素を失活させる。DMSO中5 mg/mLのモルフォウレア フェニルアラニル-7-アミノ-4-トリフルオロメチル クマリン(MuPheAFC、「基質」) のストック溶液を600 μMとなるように0.6 mg/mLの界面活性剤ドデシルマルトシドを含有する50 mM pH 7.5 Hepes緩衝液で希釈する。50 μlの600 μM MuPheAFC溶液を白色濃縮プレートに加え、BIOMEKを用いた一回100 μlの混合サイクルにより最終基質濃度を約100 μMにする。基質を添加後(t=0)速やかに、プレートリーダー蛍光測定器により蛍光を測定する (励起波長=400 nm、測定波長=505 nm)。プレートを70 ℃で100分間インキュベートし、暗冷所に更に15分間置いて冷却する。再び、蛍光を測定する(t=100)。活性のあるクローンが存在するかを調べるために、t=100の値からt=0での値を差し引く。
MuPheAFC











Figure 2005508619
そのデーターは、ある特定のウェル中の一クローンが基質を加水分解するかを示す。どのクローンが活性を保持するかを調べるために、元のライブラリープレートを融解し、個々のクローンを一つずつLB Amp/Methとglycerolを含んだ新しいプレートに摂取する。上述のように、プレートを37 ℃で培養し70 ℃の加熱により宿主の酵素を失活させ、Biomekを用いて50 μlの600 μM MuPheAFCを加える。
基質を添加後、t=0の蛍光を記録する。プレートを70 ℃でインキュベートし、上述のように、t=100の蛍光値を測定する。それらのデーターは、どのプレートに活性を持ったクローンが存在するかを示す。
基質に対する立体選択性値、E、は、以下の方程式により求める:
Figure 2005508619
eep = 加水分解生成物の立体超過率 (ee)及びc = 反応の変換率。Wong and Whitesides, Enzymes in Synthetic Organic Chemistry, 1994, Elsevier, Tarrytown, N.Y., pp. 9-12を参照。
立体超過率は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)あるいはキラルキャピラリー電気泳動(CE)によって決定する。定量は、以下のようにして行う:200 μlの適当な緩衝液を白色96-ウェル ミクロ タイタープレートの各ウェルに加え、50 μlの部分的あるいは完全精製した酵素溶液を加える;50 μlの基質を加え、50 %の基質が消費されるか、あるいは反応が停止するまで(どちらかが最初に起こるまで)蛍光:時間の増加を測定する。
例4 酵素活性陽性クローンの指向変異
指向変異を二つの異なる酵素(アルカリ フォスファターゼ及びアルカリ β-グリコシダーゼ) について、野生型の酵素よりもより高い活性を持つ新しい酵素を作製するために行った。
アルカリ フォスファターゼ
製造業者による操作に従って、XL1-Red株(ストラタジーン社)を、あるクジラの骨の表面から単離した生物体、OC9a、由来のアルカリフォスファターゼをコードしたゲノミッククローン27a3a(プラスミドpBluescript中)で形質変換する。5 mlの0.1 mg/ml アンピシリン含有LBに200 μlの形質変換混合物を接種し、37 ℃で30時間培養した。その培養について、ミニプレップを行い、単離した DNA は、その 2 μlをXL-1 Blue細胞(ストラタジーン社)に製造業者の操作に従って形質変換させてスクリーニングを行い、以下に概略したようにして定量を行った。スクリーニングアッセイにおいて、変異させたOC9aフォスファターゼは、発色に10分間を要し、野生型の酵素は、30分を要した。
標準的アルカリ フォスファターゼスクリーニングアッセイ
形質変換したXL1 Blue細胞をLB/アンピシリンプレートに播いた。生じたコロニーは、Duralon UV(ストラタジーン社)あるいはHATF(ミリポア)メンブラン上に付着させ、クロロホルム蒸気に30秒間置くことによって溶解させた。細胞は、30分間85 ℃で加熱することにより完全に殺した。フィルターは、BCIP緩衝液中で発色させ、一番早く発色したコロニー(「ポジティブ」)を選別し、再びBCIPプレート(BCIP緩衝液: 20 mM CAPS pH 9.0、1 mM MgCl2、0.01 mM ZnCl2、0.1 mg/ml BCIP)に播いた。
ベーター-グリコシダーゼ
この操作は、Thermococcus 9N2 ベーター-グリコシダーゼを変異させるために利用された。PCRは、2 μlのdNTP(10 mMストック);10 μlの10X PCR緩衝液; 0.5 μlのベクターDNA-31G1A-100 ng;20 μlの3'プライマー(100 pmol);20 μlの5'プライマー(100 pmol);16 μlのMnCl2 4H2O(1.25 mMストック);24.5 μlのH2O;及び1 μlのTaqポリメラーゼ(5.0 ユニット)を含む100 μlの反応溶液をインキュベートすることによって行った。PCRサイクルは:95 ℃、15秒;58 ℃、30秒;72 ℃、90秒;25サイクル(72〜4 ℃、10分の伸張)。
5 μlのPCR産物を1 %アガロースゲルにより泳動させて反応を調べた。PCR産物をQIAQUICKカラム(Qiagen)で精製し、50 μlのH2Oに再懸濁させる。
25 μlの精製PCR産物;10 μlのNEB緩衝液#2;3 μlのKpn I (1 OU/μl);3 μlのEcoR1 (20 U/μl);及び59 μlのH2Oを37 ℃で2時間インキュベートしてPCR産物を消化し、QIAQUICKカラム(Qiagen)で精製する。35 μlのH2Oで溶出させる。
10μlの消化したPCR産物、5μlのベクター(EcoRI/KpnIにより消化し、エビ アルカリフォスファターゼで脱リン酸化したもの)、4μlの 5 X ライゲーション緩衝液、及び 1μlのT4 DNAライゲース(BRL)をインキュベートし、PCR産物をベクターに結合させた。
結果として生じたベクターは、エレクトロポレーションによりM15pREP4細胞に形質変換させた。100又は200μlの細胞をLB amp/meth/kanプレートに播き、37 ℃で一夜培養した。
ベーター-ガラクトシダーゼを、(1)ミリポアHATFメンブランフィルター上にコロニーを付着させる;(2)150 mmガラス製ペトリ皿中のクロロホルム蒸気により細胞を溶解させる; (3)1 mg/ml XGLUを含有するZ緩衝液で飽和したワットマン3MMフィルターペーパー片を含んだ100 mmガラス製ペトリ皿へそのフィルターリフトを移す (溶解させたコロニーを保持しているフィルターをペトリ皿に移した後、ペトリ皿を室温に維持する);及び(4) 「ポジティブ」は、フィルター上で青いスポットとして観察される(「ポジティブ」は、早くに出現するスポット) 。 パスツールピペット(あるいはガラスキャピラリー管)を使用してフィルター上の青いスポットをくり抜く、の手順でアッセイを行った。そのくり抜いた小さなフィルターディスクを20 μl の水を含むエッペンドルフチューブに入れる。チューブは、75 ℃で5分間加熱し、プラスミドDNAをフィルターから溶出させるためにボルテックスする。そのDNAを電気的に調整したコンピーテント大腸菌に形質変換し、形質変換細胞を含むプレートについて「ポジティブ」を同定するためにフィルター−リフトアッセイを繰り返す。フィルターリフトを行った後、プレートは、37 ℃のインキュベーターに戻してクローンを再生させる。再精製したポジティブを3 mlのLBアンピシリン溶液を接種し、37 ℃で一夜インキュベートする。それらの培養からプラスミドDNAを単離し、プラスミドの挿入を配列決定する。フィルターアッサイには、1 mg/mlの基質5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル-ベータ-o-グルコピラノシド(XGLU)(ダイアグノステックケミカル又はシグマ)含有Z緩衝液(以下の処方を参照)を使用する。Z-緩衝液:(Miller, J. H. (1992) A Short Course in Bacterial Genetics, p. 445.に述べられている)1リットルあたり:
__________________________________________
Na2HPO4 -7H2O 16.1 g
Na2HPO4 -4H2O 5.5 g
KCl 0.75 g
Na2HPO4 -7H2O 0.246 g
6-メルカプトエタノール 2.7 ml
pHを7.0に調節
___________________________________________
例5 安定で大きな挿入を持つピコプランクトンゲノミックDNAライブラリーの構築
細胞の採取とDNAの調製。ニューポート、オレゴン、からハワイまでの海洋学的巡航により採取したサンプルから濃縮したピコプランクトンを含むアガロースプラグを調製した。海水(30リットル)をNiskinボトルに採取し、10 μmのNitexを通し、分子量30,000カットオフのポリスルフォンフィルターを用いたフォローファイバーろ過(Amicon DC10)により濃縮した。濃縮したバクテリオプランクトン細胞を0.22 μm、47 mmデュラポアーフィルター上に集め、1 mlの2 X STE緩衝液(1 M NaCl、0.1 M EDTA、10 mM Tris、pH 8.0)中に最終密度が約1 X 1010細胞/mlになるように際懸濁させた。細胞懸濁液を40 ℃に冷却した一容量の1 %モルトンSeaplaque LMP アガロース (FMC)と混合し、1 mlのシリンジで吸い取った。シリンジは、パラフィルムで密封し、氷中に10分間置いた。細胞を含んだアガロースプラグに10 mlの溶解緩衝液(10 mM Tris pH 8.0、50 mM NaCl、0.1 M EDTA、1 % サルコシル、0.2 % コール酸ナトリウム、1 mg/mlリゾチーム)を注入させ、更に、37 ℃で1時間インキュベートした。アガロースプラグは、40 mlのESP緩衝液(0.5 M EDTA中に1 %サルコシル、1 mg/mlプロテイナーゼ Kを含有)に写し、55 ℃で16時間インキュベートした。その溶液を取り去り、新しいESP緩衝液と交換し、更に1時間55 ℃でインキュウベートした。そのアガロースプラグを50 mM EDTA中に入れ、巡航の期間中4 ℃で保存した。
オレゴン沿岸で採取したサンプルから調整したアガロースプラグの一片(72 μl)を2 mlのミクロチューブ中で1 mLの緩衝液A (100 mM NaCl、10 mM Bis Tris Propane-HCl、100 μg/ml アセチル化BSA:25 ℃でpH 7.0)に対して4 ℃で一夜透析した。溶液は、250 μlの10 mM MgCl2及び1 mM DTTを含有する新しい緩衝液Aと交換し、室温で1時間振とうした。溶液を250 μlの同じ緩衝液中に4 UのSau3A1(NEB)を含む溶液と交換し、水浴中、37 ℃に平衡化し、更に、37 ℃のインキュベーター中で45分間振とうした。プラグを1.5 mlミクロチューブに移し、68 ℃で30分間インキュベートして酵素を失活させ、アガロースを溶解させた。製造業者の指示に従って、アガロースは、ゲラーゼ及びHK-フォスファターゼ(エピセントレ社)によりそれぞれ消化し、DNAの脱リン酸化を行った。タンパクは、温和なフェノール/クロロホルム抽出により取り除き、DNAは、エタノール沈殿させ、70 %エタノールで洗浄した。この部分消化DNAは、pFOS1ベクターへライゲーションさせるために濃度が2.5 ng/μlになるように滅菌水に再懸濁させた。
アガロースプラグのいくつかから得られるPCR増幅は、相当量の古生物DNAの存在を示した。オレゴン沿岸沖深さ200 mの海水から採めたサンプルの一つから抽出したrRNAを用いた定量的ハイブリダイゼーションは、この集団中に全ピコプランクトン生物量(Biomass)のおよそ4.7%を含んでいることを示した(このサンプルは、表 1の“PACI”-200 mに一致している:DeLong 他, Nature, 371:695-698, 1994)。アガロースプラグ溶解物について古生物-偏重rDNA PCR増幅を行った結果、そのサンプル中に相当量の古生物DNAの存在を確認した。このピコプランクトン サンプルから調製したアガロースプラグを、フォスミドライブラリーを作製するために選択した。この場所に由来するアガロースプラグ各1 mlには約7.5 X 105の細胞が含まれるので、部分消化DNAの調製に用いられた72 μlのスライスには、約5.4 X 105の細胞が存在する。
ベクターアームは、既に述べられたようにして、pFOS1から調製した(Kim 他, Stable propagation of cosmid sized human DNA inserts in an F factor based vector, Nucl. Acids Res., 20:10832-10835, 1992)。簡潔に述べると、プラスミドを完全にAstIIで消化し、HKフォスファターゼで脱リン酸化し、BamHIで消化して二つのアームを作製した。そのそれぞれには、35〜45 kbpのライゲートされたDNAをクローニング及びパッケージングするために、適当な向きのcos部位 が含まれる。部分消化ピコプランクトンDNAを、15 μlのライゲーション反応溶液中に各25 ngのベクター、その挿入DNA、及び1UのT4 DNAリガーゼ(ベーリンガーマンハイム)と一夜反応させた。4 μlの反応溶液をGigapack XLパッケージングシステム(ストラタジーン社製)を用いてインビトロでパッケージングし、フォスミド粒子を大腸菌DH10B株(BRL)に形質変換し、細胞をLBcm15 プレート上に播いた。結果として生じたフォスミドクローンは、7 %のグリセロールを添加したLBcm15を含む96-穴ミクロ タイタープレートに拾い上げた。それぞれ約40 kbピコプランクトンDNAインサートを持つ組換えフォスミドは、3.552フォスミドクローンのライブラリーを与え、それは、おおよそ1.4 x 108塩基対のクローン化したDNAを含んでいた。調べたクローンの全ては、38〜42 kbpの範囲のインサートを含んでいた。このライブラリーは、後の解析まで-80 ℃で保存した。
本発明の多くの修飾及び多様化は、上述の教授から可能である;従って、そのクレームのスコープの範囲内で、本発明は、既に述べた特別なもの以外のものに実践してもよい。一方、本発明は、それらの展望を含む文献に詳細が述べられており、その修飾及び多様化が、述べられているスコープの範囲内にあることが理解される。
この中に引照される全ての出版物、特許、特許出願、GenBankの配列及びATCCの供託物は、全ての目的のための引照として組み込まれる。
本発明の多くの展望が記述された。それにも関わらず、種々の修飾は、本発明のスコープ及びスピリットから離れることなくして行われかもしれないものと理解される。従って、他の展望は、以下のクレームのスコープに入る。
高い鏡像異性体超過率 (enantiomeric excess (ee) value) での、ラセミ体エポキシドの選択的加水分解による対応するジオール、及び未反応エポキシドの産生を示している。 C-3 シントンの中で、代表的なキラルエポキシドである、グリシドール, (S-(1), 及び R-(2)), を示している。 抗ウイルス薬、サキナビル、及び他の抗ウイルス薬、アンプレナビルの合成経路を示している。 二種の抗がん剤、ドセタキセル、及びパクリタキセルの合成経路を示している。 R-エナンチオマーを加水分解する、A. niger エポキシドヒドロラーゼによる、スチレンオキシド系基質の加水分解を示している。 本発明のエポキシドヒドロラーゼによる、典型的な反応を示している。 本発明のエポキシドヒドロラーゼが、メソエポキシドの脱対掌化に利用された際の典型的な反応を示している。 コンピューターシステムの構成図である。 新規の配列と、データベース中の配列との相同性検索を行うための、新規ヌクレオチド、若しくはタンパク質配列のデータベース中の配列との比較行程の一例を示した模式図である。 コンピューター上での、二種の配列の相同性検索行程の一例を示した模式図である。 与えられた配列中の特徴的配列の存在を決定するための、identifier process 300 による行程の一例を示した模式図である。 A. radiobacter エポキシドヒドロラーゼの反応機構を示している。 エポキシド基質の例を示している。 Norcardia エポキシドヒドロラーゼ1により触媒される、cis-2,3-エポキシヘプタンの、2R,3R-2,3-ジヒドロキシヘプタンへの、光学的収束加水分解反応を示している。 選別用基質として使用される、グリシドール、及びプロピレンを示している。 過ヨウ素酸と共役した蛍光発色性物質による、エポキシドヒドロラーゼの高速大量処理スクリーニング法を示している。 過ヨウ素酸と共役した蛍光発色性物質による、エポキシドヒドロラーゼのスクリーニングに使用される基質の合成経路を示している。 超高速大量処理での、単一細胞活性、若しくは配列スクリーニングに使用される蛍光活性化細胞選別法を示している。 新規配列発見における、環境試料ライブラリーのバイオパンニング行程を示している。

Claims (197)

  1. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含み、それらの中で核酸は、エポキシドヒドロラーゼ活性を有する少なくとも一つのポリペプチドをコードしており、その配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定される、単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  2. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 200 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 200 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 200 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含んでいる、請求項1記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  3. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 300 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 300 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 300 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含んでいる、請求項2記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  4. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 400 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 400 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 400 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含んでいる、請求項3記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  5. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 500 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 500 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 500 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含んでいる、請求項4記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  6. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 600 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 600 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 600 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含んでいる、請求項5記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  7. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 700 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 700 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 700 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含んでいる、請求項6記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  8. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 800 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 800 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 800 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含んでいる、請求項7記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  9. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 900 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 900 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 900 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含んでいる、請求項8記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  10. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 1000 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 1000 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 1000 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含んでいる、請求項9記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  11. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 80% 以上の配列相同性を示すものを含んでいる、請求項1記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  12. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 80% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 90% 以上の配列相同性を示すものを含んでいる、請求項11記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  13. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 80% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 90% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 95% 以上の配列相同性を示すものを含んでいる、請求項12記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  14. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 90% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 95% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 98% 以上の配列相同性を示すものを含んでいる、請求項13記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  15. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 95% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 98% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 99% 以上の配列相同性を示すものを含んでいる、請求項14記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  16. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 98% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 99% 以上の配列相同性を示すものを含んでいる、請求項15記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  17. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 99% 以上の配列相同性を示すものを含んでいる、請求項16記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  18. SEQ ID NO:1に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:3に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:5に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:7に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:9に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:11に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:13に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:15に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:17に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:19に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:21に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:23に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:25に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:27に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:29に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:31に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:33に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:35に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:37に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:39に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:41に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:43に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:45に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:47に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:49に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:51に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:53に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:55に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:57に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:59に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:61に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:63に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:65に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:67に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:69に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:71に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:73に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:75に記載された配列を持つ核酸、SEQ ID NO:77に記載された配列を持つ核酸、若しくはSEQ ID NO:79に記載された配列を持つ核酸を含んでいる、請求項1記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  19. 核酸配列が、SEQ ID NO:2に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:4に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:6に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:8に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:10に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:12に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:14に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:16に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:18に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:20に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:22に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:24に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:26に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:28に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:30に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:32に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:34に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:36に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:38に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:40に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:42に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:44に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:46に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:48に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:50に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:52に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:54に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:56に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:58に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:60に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:62に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:64に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:66に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:68に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:70に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:72に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:74に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:76に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:78に記載された配列を持つポリペプチド、若しくはSEQ ID NO:80に記載された配列を持つポリペプチドをコードする、請求項1記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  20. 配列比較アルゴリズム分析は、BLAST バージョン 2.2.2 アルゴリズムを使用し、フィルターの設定は、blastall -p blastp -d “nr pataa” -FF とし、その他の設定は、デフォルトとする、請求項1記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  21. エポキシドヒドロラーゼ活性が、オキシラン化合物への水分子付加を触媒する活性を含んでいる、請求項1記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  22. エポキシドヒドロラーゼ活性が更に、対応するジオールの生成をも含む、請求項21記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  23. エポキシドヒドロラーゼ活性が更に、立体異性的に濃縮されたジオールの形成をも含んでいる、請求項22記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  24. オキシラン化合物が、エポキシド、若しくはアレンオキシドより成る、請求項21、請求項22、若しくは請求項23記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  25. オキシラン化合物やそれに対応するジオールが、光学的に活性である、請求項21、請求項22、若しくは請求項23記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  26. オキシラン化合物やそれに対応するジオールが、光学的に純粋である、請求項 24 の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  27. エポキシドヒドロラーゼ活性が、立体選択的である、請求項21記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  28. エポキシドヒドロラーゼ活性が、熱安定性である、請求項1記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  29. ポリペプチドが、37℃から70℃ の温度の範囲でエポキシドヒドロラーゼ活性を保持できる、請求項28記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  30. エポキシドヒドロラーゼ活性が、熱に対して寛容である、請求項1記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  31. ポリペプチドが、37℃から90℃ の処理後も、エポキシドヒドロラーゼ 活性を保持できる、請求項30記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  32. ポリペプチドは37℃から50℃ の温度に曝された後も、エポキシドヒドロラーゼ活性を保持している、請求項31記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  33. 厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列を含む核酸とハイブリダイズできる配列を含み、且つその核酸は、エポキシドヒドロラーゼを有するポリペプチドをコードしている、単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  34. 核酸の長さが、少なくとも約 100 残基である、請求項33記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  35. 核酸の長さが、少なくとも約 200 残基である、請求項34記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  36. 核酸の長さが、少なくとも約 300 残基である、請求項35記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  37. 核酸の長さが、少なくとも約 400 残基である、請求項36記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  38. 核酸の長さが、少なくとも約 500, 600, 700, 800, 900, 1000 残基であるか、若しくはその遺伝子、又は転写物の全長である、請求項37記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  39. 厳格な条件が、約65℃ における 15 分間の0.2 X SSC による洗浄過程を含んでいる、請求項33記載の単離された、若しくは組換えにより得られた核酸。
  40. SEQ ID NO:1に記載された配列、SEQ ID NO:3に記載された配列、SEQ ID NO:5に記載された配列、SEQ ID NO:7に記載された配列、SEQ ID NO:9に記載された配列、SEQ ID NO:11に記載された配列、SEQ ID NO:13に記載された配列、SEQ ID NO:15に記載された配列、SEQ ID NO:17に記載された配列、SEQ ID NO:19に記載された配列、SEQ ID NO:21に記載された配列、SEQ ID NO:23に記載された配列、SEQ ID NO:25に記載された配列、SEQ ID NO:27に記載された配列、SEQ ID NO:29に記載された配列、SEQ ID NO:31に記載された配列、SEQ ID NO:33に記載された配列、SEQ ID NO:35に記載された配列、SEQ ID NO:37に記載された配列、SEQ ID NO:39に記載された配列、SEQ ID NO:41に記載された配列、SEQ ID NO:43に記載された配列、SEQ ID NO:45に記載された配列、SEQ ID NO:47に記載された配列、SEQ ID NO:49に記載された配列、SEQ ID NO:51に記載された配列、SEQ ID NO:53に記載された配列、SEQ ID NO:55に記載された配列、SEQ ID NO:57に記載された配列、SEQ ID NO:59に記載された配列、SEQ ID NO:61に記載された配列、SEQ ID NO:63に記載された配列、SEQ ID NO:65に記載された配列、SEQ ID NO:67に記載された配列、SEQ ID NO:69に記載された配列、SEQ ID NO:71に記載された配列、SEQ ID NO:73に記載された配列、SEQ ID NO:75に記載された配列、SEQ ID NO:77に記載された配列、若しくはSEQ ID NO:79に記載された配列の連続した少なくとも 10 残基を含み、結合やハイブリダイゼーションにより、それらの核酸を同定する、エポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドをコードする核酸を同定するための核酸プローブ。
  41. SEQ ID NO:1に記載された配列、SEQ ID NO:3に記載された配列、SEQ ID NO:5に記載された配列、SEQ ID NO:7に記載された配列、SEQ ID NO:9に記載された配列、SEQ ID NO:11に記載された配列、SEQ ID NO:13に記載された配列、SEQ ID NO:15に記載された配列、SEQ ID NO:17に記載された配列、SEQ ID NO:19に記載された配列、SEQ ID NO:21に記載された配列、SEQ ID NO:23に記載された配列、SEQ ID NO:25に記載された配列、SEQ ID NO:27に記載された配列、SEQ ID NO:29に記載された配列、SEQ ID NO:31に記載された配列、SEQ ID NO:33に記載された配列、SEQ ID NO:35に記載された配列、SEQ ID NO:37に記載された配列、SEQ ID NO:39に記載された配列、SEQ ID NO:41に記載された配列、SEQ ID NO:43に記載された配列、SEQ ID NO:45に記載された配列、SEQ ID NO:47に記載された配列、SEQ ID NO:49に記載された配列、SEQ ID NO:51に記載された配列、SEQ ID NO:53に記載された配列、SEQ ID NO:55に記載された配列、SEQ ID NO:57に記載された配列、SEQ ID NO:59に記載された配列、SEQ ID NO:61に記載された配列、SEQ ID NO:63に記載された配列、SEQ ID NO:65に記載された配列、SEQ ID NO:67に記載された配列、SEQ ID NO:69に記載された配列、SEQ ID NO:71に記載された配列、SEQ ID NO:73に記載された配列、SEQ ID NO:75に記載された配列、SEQ ID NO:77に記載された配列、若しくはSEQ ID NO:79に記載された配列の連続した少なくとも 10 から50, 約20 から60, 約30 から70, 約40 から80, 約60 から100 残基を含むオリゴヌクレオチドより成る、請求項40記載の核酸プローブ。
  42. SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示す核酸配列を含み、その配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定される、エポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドをコードする核酸を同定するための核酸プローブ。
  43. SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸の、連続した少なくとも 10 から50, 約20 から60, 約30 から70, 約40 から80, 約60 から100 残基を含むオリゴヌクレオチドより成る、請求項42記載の核酸プローブ。
  44. SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸の、少なくとも約100 残基の領域に対して、少なくとも 90% の配列相同性を持つ核酸配列を含んでいる、請求項42記載の核酸プローブ。
  45. SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸の、少なくとも約100 残基の領域に対して、少なくとも 95% の配列相同性を持つ核酸配列を含んでいる、請求項44記載の核酸プローブ。
  46. SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸の、少なくとも約100 残基の領域に対して、少なくとも 98% の配列相同性を持つ核酸配列を含んでいる、請求項45記載の核酸プローブ。
  47. SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸を増幅できるものである、エポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドをコードする核酸を増幅するための増幅用プライマー配列対。
  48. 増幅用プライマー配列対の各々が、増幅されるべき配列の連続した少なくとも約 10 から 50 塩基を含むオリゴヌクレオチドである、請求項47記載の増幅用プライマー配列対。
  49. SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を増幅可能な増幅用プライマー配列対を利用した鋳型核酸の増幅を含む、エポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドをコードする核酸を増幅するための方法。
  50. 以下の核酸配列を含んでいる核酸を含む発現カセット:
    (i)SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示す核酸、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示す核酸、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示す核酸を含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定さる; 又は
    (ii)厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる核酸。
  51. 以下の核酸配列を含んでいる核酸を含むベクター:
    (i)SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示す核酸、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示す核酸、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示す核酸を含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定される; 又は
    (ii)厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる核酸。
  52. ウイルスベクター、プラスミド、ファージ、ファージミド、コスミド、フォスミド、バクテリオファージ、若しくは人工クロモゾームを含む、請求項51に記載されたベクターを含むクローニング媒体。
  53. ウイルスベクターがアデノウイルスベクター、レトロウイルスベクター、若しくはアデノウイルス関連ベクターを含む、請求項52に記載されたクローニング媒体。
  54. バクテリア人工クロモゾーム (BAC)、プラスミド、バクテリオファージ P-1 由来ベクター (PAC)、酵母人工クロモゾーム (YAC)、若しくは哺乳類人工クロモゾーム (MAC)が含まれる、請求項53に記載されたクローニング媒体。
  55. 以下の核酸を含むベクターを含んでいる形質転換された細胞:
    (i)SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示す核酸、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示す核酸、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示す核酸を含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定さる; 又は
    (ii)厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる核酸。
  56. 以下の核酸を含んでいる、形質転換された細胞:
    (i)SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示す核酸、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示す核酸、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示す核酸を含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定さる; 又は
    (ii)厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる核酸。
  57. バクテリア細胞、哺乳類細胞、真菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞、若しくは植物細胞である請求項55または請求項56記載の形質転換細胞。
  58. 以下の核酸を含んでいる遺伝子組換え非ヒト動物:
    (i)SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示す核酸、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示す核酸、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示す核酸を含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定さる; 又は
    (ii)厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる核酸。
  59. マウスである、請求項58記載の遺伝子組換え非ヒト動物。
  60. 以下の核酸を含んでいる遺伝子組換え植物:
    (i)SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示す核酸、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示す核酸、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示す核酸を含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定される; 又は
    (ii)厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる核酸。
  61. トウモロコシ、ジャガイモ、トマト、小麦、アブラナ、油種、大豆、若しくはタバコである請求項60記載の遺伝子組換え植物。
  62. 以下の核酸を含んでいる遺伝子組換え種子:
    (i)SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示す核酸、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示す核酸、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示す核酸を含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定される; 又は
    (ii)厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる核酸。
  63. トウモロコシ、小麦、油種、大豆、ヤシ、ヒマワリ、ゴマ、ピーナッツ、若しくはタバコの種子である、請求項62記載の遺伝子組換え種子。
  64. 以下の核酸と相補的であるか、若しくは 厳格な条件下でハイブリダイズ可能な核酸を含んでいる、アンチセンスオリゴヌクレオチド:
    (i)SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示す核酸、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示す核酸、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示す核酸を含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定される; 又は
    (ii)厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる核酸。
  65. 残基数が、約 10 から 50 残基、約 20 から 60 残基、約 30 から 70 残基、約 40 から 80 残基、約 60 から 100 残基のいずれかである請求項64記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  66. アンチセンスオリゴヌクレオチドの細胞への投与、若しくはそのアンチセンスオリゴヌクレオチドの細胞中での発現が含まれ、そのアンチセンスオリゴヌクレオチドは、以下の核酸と相補的であるか、若しくは 厳格な条件下でハイブリダイズ可能な核酸を含んでいる、細胞内でのエポキシドヒドロラーゼメッセージの翻訳を阻害する方法:
    (i)SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示す核酸、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示す核酸、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示す核酸を含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定される; 又は
    (ii)厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる核酸。
  67. 以下のポリペプチドを含んでいる、単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド:
    (a)SEQ ID NO:2, SEQ ID NO:4, SEQ ID NO:6, SEQ ID NO:8, SEQ ID NO:12, SEQ ID NO:14, SEQ ID NO:16, SEQ ID NO:18, SEQ ID NO:20, SEQ ID NO:22, SEQ ID NO:32, SEQ ID NO:34, SEQ ID NO:36, SEQ ID NO:42, SEQ ID NO:44, SEQ ID NO:46, SEQ ID NO:48, SEQ ID NO:54, SEQ ID NO:58, SEQ ID NO:60, SEQ ID NO:62, SEQ ID NO:64, SEQ ID NO:68, SEQ ID NO:70, SEQ ID NO:72, SEQ ID NO:74, SEQ ID NO:76, SEQ ID NO:78, 若しくは SEQ ID NO:80と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:10, SEQ ID NO:24, SEQ ID NO:28, SEQ ID NO:30, SEQ ID NO:40, SEQ ID NO:50, SEQ ID NO:52, SEQ ID NO:56, 若しくは SEQ ID NO:66と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:26, 若しくは SEQ ID NO:38少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すアミノ酸配列を含むポリペプチド、若しくは
    (b)以下の核酸を含む核酸によりコードされるポリペプチド
    (i)SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, 若しくは SEQ ID NO:79 と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:55, 若しくは SEQ ID NO:65と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:25, 若しくは SEQ ID NO:37と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すものを含み、それらの中でその配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定されるか、若しくは
    (ii)厳格な条件下で、SEQ ID NO:1 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:3 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:5 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:7 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:9 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:11 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:13 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:15 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:17 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:19 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:21 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:23 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:25 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:27 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:29 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:31 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:33 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:35 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:37 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:39 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:41 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:43 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:45 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:47 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:49 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:51 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:53 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:55 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:57 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:59 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:61 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:63 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:65 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:67 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:69 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:71 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:73 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:75 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:77 に記載された配列、若しくはその一部の配列、SEQ ID NO:79 に記載された配列、若しくはその一部の配列を含む核酸とハイブリダイズできる核酸。
  68. エポキシドヒドロラーゼ活性を持つものである、請求項67記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  69. エポキシドヒドロラーゼ活性が、オキシラン化合物への水分子付加を触媒する活性を含んでいる、請求項68記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  70. エポキシドヒドロラーゼ活性が更に、対応するジオールの生成をも含む、請求項69記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  71. エポキシドヒドロラーゼ活性が更に、立体異性的に濃縮されたジオールの形成をも含んでいる、請求項70記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  72. そのオキシラン化合物が、エポキシド、若しくはアレンオキシドより成る、請求項69、請求項70、若しくは請求項71記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  73. そのオキシラン化合物やそれに対応するジオールが、光学的に活性である、請求項69、請求項70、若しくは請求項71記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  74. そのオキシラン化合物やそれに対応するジオールが、光学的に純粋である、請求項73記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  75. そのエポキシドヒドロラーゼ活性が、立体選択的である、請求項71記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  76. そのエポキシドヒドロラーゼ活性が、一置換、2,2- 二置換、2,3- 二置換、三置換エポキシド、若しくはスチレンオキシドの加水分解活性を含んでいる、請求項68記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  77. そのエポキシドヒドロラーゼ活性が、熱安定性である、請求項68記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  78. そのポリペプチドが、37℃から70℃ の温度の範囲でエポキシドヒドロラーゼ活性を保持できる、請求項76記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  79. そのエポキシドヒドロラーゼ活性が、熱に対して寛容である、請求項68記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  80. そのポリペプチドが、37℃から90℃ の処理後も、エポキシドヒドロラーゼ 活性を保持できる、請求項79記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  81. そのポリペプチドは37℃から50℃ の温度に曝された後も、エポキシドヒドロラーゼ活性を保持している、請求項79記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  82. 以下のアミノ酸配列を含む、請求項67記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド: SEQ ID NO:2, SEQ ID NO:4, SEQ ID NO:6, SEQ ID NO:8, SEQ ID NO:12, SEQ ID NO:14, SEQ ID NO:16, SEQ ID NO:18, SEQ ID NO:20, SEQ ID NO:22, SEQ ID NO:32, SEQ ID NO:34, SEQ ID NO:36, SEQ ID NO:42, SEQ ID NO:44, SEQ ID NO:46, SEQ ID NO:48, SEQ ID NO:54, SEQ ID NO:58, SEQ ID NO:60, SEQ ID NO:62, SEQ ID NO:64, SEQ ID NO:68, SEQ ID NO:70, SEQ ID NO:72, SEQ ID NO:74, SEQ ID NO:76, SEQ ID NO:78, 若しくは SEQ ID NO:80と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:10, SEQ ID NO:24, SEQ ID NO:28, SEQ ID NO:30, SEQ ID NO:40, SEQ ID NO:50, SEQ ID NO:52, SEQ ID NO:56, 若しくは SEQ ID NO:66と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:26, 若しくは SEQ ID NO:38少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すもの。
  83. 以下のアミノ酸配列を含む、請求項82記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド: SEQ ID NO:2, SEQ ID NO:4, SEQ ID NO:6, SEQ ID NO:8, SEQ ID NO:12, SEQ ID NO:14, SEQ ID NO:16, SEQ ID NO:18, SEQ ID NO:20, SEQ ID NO:22, SEQ ID NO:32, SEQ ID NO:34, SEQ ID NO:36, SEQ ID NO:42, SEQ ID NO:44, SEQ ID NO:46, SEQ ID NO:48, SEQ ID NO:54, SEQ ID NO:58, SEQ ID NO:60, SEQ ID NO:62, SEQ ID NO:64, SEQ ID NO:68, SEQ ID NO:70, SEQ ID NO:72, SEQ ID NO:74, SEQ ID NO:76, SEQ ID NO:78, 若しくは SEQ ID NO:80と、少なくとも約 200 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:10, SEQ ID NO:24, SEQ ID NO:28, SEQ ID NO:30, SEQ ID NO:40, SEQ ID NO:50, SEQ ID NO:52, SEQ ID NO:56, 若しくは SEQ ID NO:66と、少なくとも約 200 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:26, 若しくは SEQ ID NO:38少なくとも約 200 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すもの。
  84. 以下のアミノ酸配列を含む、請求項83記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド: SEQ ID NO:2, SEQ ID NO:4, SEQ ID NO:6, SEQ ID NO:8, SEQ ID NO:12, SEQ ID NO:14, SEQ ID NO:16, SEQ ID NO:18, SEQ ID NO:20, SEQ ID NO:22, SEQ ID NO:32, SEQ ID NO:34, SEQ ID NO:36, SEQ ID NO:42, SEQ ID NO:44, SEQ ID NO:46, SEQ ID NO:48, SEQ ID NO:54, SEQ ID NO:58, SEQ ID NO:60, SEQ ID NO:62, SEQ ID NO:64, SEQ ID NO:68, SEQ ID NO:70, SEQ ID NO:72, SEQ ID NO:74, SEQ ID NO:76, SEQ ID NO:78, 若しくは SEQ ID NO:80と、少なくとも約 300 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:10, SEQ ID NO:24, SEQ ID NO:28, SEQ ID NO:30, SEQ ID NO:40, SEQ ID NO:50, SEQ ID NO:52, SEQ ID NO:56, 若しくは SEQ ID NO:66と、少なくとも約 300 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:26, 若しくは SEQ ID NO:38少なくとも約 300 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すもの。
  85. 以下のアミノ酸配列を含む、請求項84記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド: SEQ ID NO:2, SEQ ID NO:4, SEQ ID NO:6, SEQ ID NO:8, SEQ ID NO:12, SEQ ID NO:14, SEQ ID NO:16, SEQ ID NO:18, SEQ ID NO:20, SEQ ID NO:22, SEQ ID NO:32, SEQ ID NO:34, SEQ ID NO:36, SEQ ID NO:42, SEQ ID NO:44, SEQ ID NO:46, SEQ ID NO:48, SEQ ID NO:54, SEQ ID NO:58, SEQ ID NO:60, SEQ ID NO:62, SEQ ID NO:64, SEQ ID NO:68, SEQ ID NO:70, SEQ ID NO:72, SEQ ID NO:74, SEQ ID NO:76, SEQ ID NO:78, 若しくは SEQ ID NO:80と、少なくとも約 400 残基の範囲において、少なくとも 50% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:10, SEQ ID NO:24, SEQ ID NO:28, SEQ ID NO:30, SEQ ID NO:40, SEQ ID NO:50, SEQ ID NO:52, SEQ ID NO:56, 若しくは SEQ ID NO:66と、少なくとも約 400 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:26, 若しくは SEQ ID NO:38少なくとも約 400 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すもの。
  86. 以下のアミノ酸配列を含む、請求項67記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド: SEQ ID NO:2, SEQ ID NO:4, SEQ ID NO:6, SEQ ID NO:8, SEQ ID NO:12, SEQ ID NO:14, SEQ ID NO:16, SEQ ID NO:18, SEQ ID NO:20, SEQ ID NO:22, SEQ ID NO:32, SEQ ID NO:34, SEQ ID NO:36, SEQ ID NO:42, SEQ ID NO:44, SEQ ID NO:46, SEQ ID NO:48, SEQ ID NO:54, SEQ ID NO:58, SEQ ID NO:60, SEQ ID NO:62, SEQ ID NO:64, SEQ ID NO:68, SEQ ID NO:70, SEQ ID NO:72, SEQ ID NO:74, SEQ ID NO:76, SEQ ID NO:78, 若しくは SEQ ID NO:80と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 60% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:10, SEQ ID NO:24, SEQ ID NO:28, SEQ ID NO:30, SEQ ID NO:40, SEQ ID NO:50, SEQ ID NO:52, SEQ ID NO:56, 若しくは SEQ ID NO:66と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:26, 若しくは SEQ ID NO:38少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 80% 以上の配列相同性を示すもの。
  87. 以下のアミノ酸配列を含む、請求項86記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド: SEQ ID NO:2, SEQ ID NO:4, SEQ ID NO:6, SEQ ID NO:8, SEQ ID NO:12, SEQ ID NO:14, SEQ ID NO:16, SEQ ID NO:18, SEQ ID NO:20, SEQ ID NO:22, SEQ ID NO:32, SEQ ID NO:34, SEQ ID NO:36, SEQ ID NO:42, SEQ ID NO:44, SEQ ID NO:46, SEQ ID NO:48, SEQ ID NO:54, SEQ ID NO:58, SEQ ID NO:60, SEQ ID NO:62, SEQ ID NO:64, SEQ ID NO:68, SEQ ID NO:70, SEQ ID NO:72, SEQ ID NO:74, SEQ ID NO:76, SEQ ID NO:78, 若しくは SEQ ID NO:80と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 70% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:10, SEQ ID NO:24, SEQ ID NO:28, SEQ ID NO:30, SEQ ID NO:40, SEQ ID NO:50, SEQ ID NO:52, SEQ ID NO:56, 若しくは SEQ ID NO:66と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 80% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:26, 若しくは SEQ ID NO:38少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 90% 以上の配列相同性を示すもの。
  88. 以下のアミノ酸配列を含む、請求項87記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド: SEQ ID NO:2, SEQ ID NO:4, SEQ ID NO:6, SEQ ID NO:8, SEQ ID NO:12, SEQ ID NO:14, SEQ ID NO:16, SEQ ID NO:18, SEQ ID NO:20, SEQ ID NO:22, SEQ ID NO:32, SEQ ID NO:34, SEQ ID NO:36, SEQ ID NO:42, SEQ ID NO:44, SEQ ID NO:46, SEQ ID NO:48, SEQ ID NO:54, SEQ ID NO:58, SEQ ID NO:60, SEQ ID NO:62, SEQ ID NO:64, SEQ ID NO:68, SEQ ID NO:70, SEQ ID NO:72, SEQ ID NO:74, SEQ ID NO:76, SEQ ID NO:78, 若しくは SEQ ID NO:80と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 80% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:10, SEQ ID NO:24, SEQ ID NO:28, SEQ ID NO:30, SEQ ID NO:40, SEQ ID NO:50, SEQ ID NO:52, SEQ ID NO:56, 若しくは SEQ ID NO:66と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 90% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:26, 若しくは SEQ ID NO:38少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 95% 以上の配列相同性を示すもの。
  89. 以下のアミノ酸配列を含む、請求項88記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド: SEQ ID NO:2, SEQ ID NO:4, SEQ ID NO:6, SEQ ID NO:8, SEQ ID NO:12, SEQ ID NO:14, SEQ ID NO:16, SEQ ID NO:18, SEQ ID NO:20, SEQ ID NO:22, SEQ ID NO:32, SEQ ID NO:34, SEQ ID NO:36, SEQ ID NO:42, SEQ ID NO:44, SEQ ID NO:46, SEQ ID NO:48, SEQ ID NO:54, SEQ ID NO:58, SEQ ID NO:60, SEQ ID NO:62, SEQ ID NO:64, SEQ ID NO:68, SEQ ID NO:70, SEQ ID NO:72, SEQ ID NO:74, SEQ ID NO:76, SEQ ID NO:78, 若しくは SEQ ID NO:80と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 90% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:10, SEQ ID NO:24, SEQ ID NO:28, SEQ ID NO:30, SEQ ID NO:40, SEQ ID NO:50, SEQ ID NO:52, SEQ ID NO:56, 若しくは SEQ ID NO:66と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 95% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:26, 若しくは SEQ ID NO:38少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 98% 以上の配列相同性を示すもの。
  90. 以下のアミノ酸配列を含む、請求項89記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド: SEQ ID NO:2, SEQ ID NO:4, SEQ ID NO:6, SEQ ID NO:8, SEQ ID NO:12, SEQ ID NO:14, SEQ ID NO:16, SEQ ID NO:18, SEQ ID NO:20, SEQ ID NO:22, SEQ ID NO:32, SEQ ID NO:34, SEQ ID NO:36, SEQ ID NO:42, SEQ ID NO:44, SEQ ID NO:46, SEQ ID NO:48, SEQ ID NO:54, SEQ ID NO:58, SEQ ID NO:60, SEQ ID NO:62, SEQ ID NO:64, SEQ ID NO:68, SEQ ID NO:70, SEQ ID NO:72, SEQ ID NO:74, SEQ ID NO:76, SEQ ID NO:78, 若しくは SEQ ID NO:80と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 95% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:10, SEQ ID NO:24, SEQ ID NO:28, SEQ ID NO:30, SEQ ID NO:40, SEQ ID NO:50, SEQ ID NO:52, SEQ ID NO:56, 若しくは SEQ ID NO:66と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 98% 以上の配列相同性を示すもの、又はSEQ ID NO:26, 若しくは SEQ ID NO:38少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 99% 以上の配列相同性を示すもの。
  91. 以下のアミノ酸配列を含む、請求項90記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド: SEQ ID NO:2, SEQ ID NO:4, SEQ ID NO:6, SEQ ID NO:8, SEQ ID NO:12, SEQ ID NO:14, SEQ ID NO:16, SEQ ID NO:18, SEQ ID NO:20, SEQ ID NO:22, SEQ ID NO:32, SEQ ID NO:34, SEQ ID NO:36, SEQ ID NO:42, SEQ ID NO:44, SEQ ID NO:46, SEQ ID NO:48, SEQ ID NO:54, SEQ ID NO:58, SEQ ID NO:60, SEQ ID NO:62, SEQ ID NO:64, SEQ ID NO:68, SEQ ID NO:70, SEQ ID NO:72, SEQ ID NO:74, SEQ ID NO:76, SEQ ID NO:78, 若しくは SEQ ID NO:80と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 98% 以上の配列相同性を示すもの、SEQ ID NO:10, SEQ ID NO:24, SEQ ID NO:28, SEQ ID NO:30, SEQ ID NO:40, SEQ ID NO:50, SEQ ID NO:52, SEQ ID NO:56, 若しくは SEQ ID NO:66と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 99% 以上の配列相同性を示すもの。
  92. 以下のアミノ酸配列を含む、請求項91記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド: SEQ ID NO:2, SEQ ID NO:4, SEQ ID NO:6, SEQ ID NO:8, SEQ ID NO:12, SEQ ID NO:14, SEQ ID NO:16, SEQ ID NO:18, SEQ ID NO:20, SEQ ID NO:22, SEQ ID NO:32, SEQ ID NO:34, SEQ ID NO:36, SEQ ID NO:42, SEQ ID NO:44, SEQ ID NO:46, SEQ ID NO:48, SEQ ID NO:54, SEQ ID NO:58, SEQ ID NO:60, SEQ ID NO:62, SEQ ID NO:64, SEQ ID NO:68, SEQ ID NO:70, SEQ ID NO:72, SEQ ID NO:74, SEQ ID NO:76, SEQ ID NO:78, 若しくは SEQ ID NO:80と、少なくとも約 100 残基の範囲において、少なくとも 99% 以上の配列相同性を示すもの。
  93. ポリペプチドが、SEQ ID NO:2に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:4に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:6に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:8に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:10に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:12に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:14に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:16に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:18に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:20に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:22に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:24に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:26に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:28に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:30に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:32に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:34に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:36に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:38に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:40に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:42に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:44に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:46に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:48に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:50に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:52に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:54に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:56に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:58に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:60に記載された配列を持つポリペプチド、SEQ ID NO:62に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:64に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:66に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:68に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:70に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:72に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:74に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:76に記載された配列を持つアミノ酸、SEQ ID NO:78に記載された配列を持つアミノ酸、若しくはSEQ ID NO:80に記載された配列を持つアミノ酸、若しくはその一部を含んでいる、請求項92記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  94. 請求項67に記載されたポリペプチド配列を有し、シグナル配列を持たない、単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  95. エポキシドヒドロラーゼ活性が、約37℃において、タンパク質 1 mg 当り 100 から 1,000 ユニットの比活性を示す、請求項68記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  96. エポキシドヒドロラーゼ活性が、タンパク質 1 mg 当り 500 から 750 ユニットの比活性を示す、請求項95記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  97. エポキシドヒドロラーゼ活性が、37℃において、タンパク質 1 mg 当り 500 から 1200 ユニットの比活性を示す、請求項96記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  98. エポキシドヒドロラーゼ活性が、37℃において、タンパク質 1 mg 当り 750 から 1000 ユニットの比活性を示す、請求項97記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  99. 温度寛容性が、エポキシドヒドロラーゼ活性が、高温処理後も、約37℃において、少なくとも半分の比活性を保持できることを含んでいる、請求項79記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  100. エポキシドヒドロラーゼ活性が、高温処理後も、37℃において、タンパク質 1 mg 当り 500 から 1,200 ユニットの比活性を保持している、請求項79記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  101. ポリペプチドが、少なくとも一箇所のグリコシレーション部位を含んでいる、請求項67記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  102. グリコシル化が、N- 結合型のグリコシル化である、請求項101記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  103. エポキシドヒドロラーゼが、P.パストリス(P. pastoris)、若しくはS.ポンベ(S. pombe)による発現後にグリコシル化される、請求項101記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  104. ポリペプチドが、約 pH 4.5 から 5 の条件下においても、エポキシドヒドロラーゼ活性を示すことができる、請求項68記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  105. ポリペプチドが、約 pH 9.0, pH 9.5, 若しくは pH 10 の条件下においても、 エポキシドヒドロラーゼ 活性を保持することができる、請求項68記載の単離された、若しくは組換えにより得られたポリペプチド。
  106. タンパク質調製物が、液状、固体、若しくはゲル状である、請求項67に記載されたポリペプチドを含むタンパク質調製物。
  107. 請求項67に記載されたポリペプチド、及び第二の領域を含む、ヘテロ二量体。
  108. 第二の領域がポリペプチドであり、ヘテロ二量体が融合タンパク質である、請求項107記載のヘテロ二量体。
  109. 第二の領域はエピトープである、請求項107記載のヘテロ二量体。
  110. 第二の領域はタグである、請求項107記載のヘテロ二量体。
  111. ポリペプチドが、請求項67または請求項107に記載された配列を持つ、エポキシドヒドロラーゼ活性を有する固定化ポリペプチド。
  112. ポリペプチドが、細胞、金属、樹脂、ポリマー、セラミック、ガラス、微小電極、グラファイト粒子、ビーズ、ゲル、プレート、アレイ、若しくは毛細管に固定化されている、請求項110記載の固定化ポリペプチド。
  113. 請求項67または請求項107に記載された、固定化されたポリペプチドを有するアレイ。
  114. 請求項1または請求項33に記載された、固定化された核酸を有するアレイ。
  115. 請求項67に記載されたポリペプチドと、または請求項1または請求項33に記載された核酸によりコードされるポリペプチドと特異的に結合する、単離された、若しくは組換えにより得られた抗体。
  116. モノクロナール抗体、若しくはポリクロナール抗体である、請求項115の単離された、若しくは組換えにより得られた抗体。
  117. 請求項67に記載されたポリペプチドと、または請求項1または請求項33に記載された核酸によりコードされるポリペプチドと特異的に結合する抗体を含んでいるハイブリドーマ。
  118. 以下のステップが含まれている、エポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドの単離、及び同定法:
    (a)請求項115に記載された抗体の提供;
    (b)ポリペプチドを含む試料の提供; 及び
    (c)抗体が特異的にポリペプチドと結合する条件下での、(a) の抗体と(b) の試料の混合
    これらの操作により、エポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドの単離、及び同定が可能となる。
  119. 体液性免疫応答を得るに必要な量の、請求項1または請求項33に記載された核酸、若しくは請求項67に記載されたポリペプチドの非ヒト動物への投与が含まれており、これらの操作により、抗エポキシドヒドロラーゼ抗体が作製される、抗エポキシドヒドロラーゼ抗体の作製法。
  120. 以下のステップが含まれている、組換えポリペプチドの生産法:
    (a)プロモーターと機能的に結合した核酸の提供。ここでその核酸は、請求項1または請求項33に記載された配列を持つ; 及び
    (b)そのポリペプチドを発現させる条件下での (a) の核酸の発現
    これらの操作により、組換えポリペプチドが生産される。
  121. 更に、形質転換細胞における組換えポリペプチドの発現のための (a) の核酸による宿主細胞の形質転換法、及び (a) の核酸の発現法を含んでいる、請求項120に記載された方法。
  122. 以下のステップが含まれている、エポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドの同定法:
    (a)請求項67に記載されたポリペプチド、若しくは請求項1または請求項33に記載された配列を持つ核酸にコードされるポリペプチドの提供;
    (b)エポキシドヒドロラーゼ基質の提供; 及び
    (c)ステップ (a) のポリペプチド、若しくはその断片、又は変種とステップ (b) の基質との結合、及び基質の減少量、若しくは反応生産物の増加量の検出。
    ここで、基質量の減少、若しくは反応生産物量の増加は、そのポリペプチドがエポキシドヒドロラーゼ活性を有していることを示す。
  123. 基質がエポキシドである、請求項122に記載された方法。
  124. 以下のステップが含まれている、エポキシドヒドロラーゼ基質の同定法:
    (a)請求項68に記載されたポリペプチド、若しくは請求項1または請求項33に記載された配列を持つ核酸にコードされるポリペプチドの提供;
    (b)被験基質の提供; 及び
    (c)ステップ (a) のポリペプチド、若しくはその断片、又は変種とステップ (b) の被験基質との結合、及び基質の減少量、若しくは反応生産物の増加量の検出。
    ここで、基質量の減少、若しくは反応生産物量の増加は、その被験試料が、エポキシドヒドロラーゼに対する基質であることを示す。
  125. 以下のステップが含まれている、被験化合物の、ポリペプチドへの特異的な結合能の検定法:
    (a)酸がポリペプチドへと翻訳され有る条件下での、核酸、若しくは核酸を含むベクターの発現。ここでそれらの核酸は、請求項1または請求項33に記載された配列を持つ核酸である。若しくは、請求項67に記載されたポリペプチドの提供;
    (b)被験試料の提供;
    (c)そのポリペプチドと被験試料との混合; 及び
    (d)ステップ (b) の被験試料のそのポリペプチドへの特異的な結合能の検定。
  126. 以下のステップが含まれている、エポキシドヒドロラーゼ活性の調節物質の同定法:
    (a)請求項68に記載されたポリペプチド、若しくは請求項1または請求項33に記載された配列を持つ核酸にコードされるポリペプチドの提供;
    (b)被験試料の提供; 及び
    (c)ステップ (a) のポリペプチドとステップ (b) の被験化合物との結合、及びエポキシドヒドロラーゼ活性の測定。ここでは、被験化合物がエポキシドヒドロラーゼ活性を調節するか否かを検定するために、被験化合物の存在下、及び非存在下でのエポキシドヒドロラーゼ活性の差異が比較される。
  127. エポキシドヒドロラーゼ活性が、エポキシドヒドロラーゼ基質添加後の基質の減少量、若しくは反応生産物の増加量の測定、又は基質の増加量、若しくは反応生産物の減少量の測定により検出される、請求項126に記載された方法。
  128. 被験化合物非存在下でのエポキシドヒドロラーゼ活性に比べ、被験化合物存在下での減少した基質、若しくは増加した反応生産物の検出が、その化合物がエポキシドヒドロラーゼの活性化物質であることを示している、請求項127に記載された方法。
  129. 被験化合物非存在下でのエポキシドヒドロラーゼ活性に比べ、被験化合物存在下での増加した基質、若しくは減少した反応生産物の検出が、その化合物がエポキシドヒドロラーゼの活性阻害物質であることを示している、請求項127に記載された方法。
  130. 請求項67に記載された配列を含むポリペプチド配列、又はその一部の配列を含むポリペプチド配列や請求項1または請求項33に記載された配列を持つ核酸、又はその一部の配列を含む核酸の配列は、これらのデータ保存装置に保存される、処理機やデータ保存装置より成るコンピューターシステム。
  131. 更に、配列比較アルゴリズムを含み、データ保存装置には、少なくとも一つの対照配列保存されている、請求項130に記載されたコンピューターシステム。
  132. 配列比較アルゴリズムが、多型性を解析するコンピュータープログラムを含んでいる、請求項131に記載されたコンピューターシステム。
  133. 更に、与えられた配列における一つ、若しくはそれ以上の特性を同定できる同定機能をも含んでいる、請求項131に記載されたコンピューターシステム。
  134. 請求項67に記載された配列を含むポリペプチド配列、又はその一部の配列を含むポリペプチド配列や請求項1または請求項33に記載された配列を持つ核酸、又はその一部の配列を含む核酸の配列の情報が保存されている、コンピューターによる読み込みが可能な媒体。
  135. 以下のステップが含まれている、配列上の特徴を同定するための方法:
    (a)配列上の特徴を同定するためのコンピュータープログラムを使用した請求項67に記載された配列を含むポリペプチド配列、又はその一部の配列を含むポリペプチド配列や請求項1または請求項33に記載された配列を持つ核酸、又はその一部の配列を含む核酸の配列の読み込み; 及び
    (b)そのコンピュータープログラムによる、一つ、若しくはそれ以上の配列上の特性の解析。
  136. 以下のステップが含まれている、第一の配列と第二の配列との比較法:
    (a) 第一の配列と第二の配列の配列上の特徴を同定するためのプログラムを有するコンピューターへの読み込み。ここで、第一の配列は、請求項67に記載された配列を含むポリペプチド配列、又はその一部の配列を含むポリペプチド配列や請求項1または請求項33に記載された配列を持つ核酸、又はその一部の配列を含む核酸の配列である; 及び
    (b)コンピュータープログラムによる第一の配列と第二の配列との比較解析。
  137. 第一の配列と、第二の配列との比較解析には、それらの多型性解析のステップも含まれる、請求項136に記載された方法。
  138. 更に、与えられた配列における、一つ、若しくはそれ以上の配列上の特性の同定も含まれる、請求項137に記載された方法。
  139. コンピュータープログラムによる、第一の配列の読み込み、及びその配列中の、一つ、若しくはそれ以上の配列上の特性の同定も含まれる、請求項138に記載された方法。
  140. 以下のステップが含まれている、環境試料由来のエポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドをコードする核酸の単離、若しくは回収法:
    (a)エポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドをコードする核酸を増幅させるための増幅用プライマー配列対の提供であり、これらのプライマー配列対は、SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:25, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:37, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:55, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:65, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69、若しくはその配列の一部を増幅させることができる;
    (b)環境試料からの核酸の単離、若しくは環境試料中の核酸を増幅用プライマー配列対と結合させるための環境試料の処理; 及び
    (c)ステップ (b) の核酸とステップ (a) の増幅用プライマー配列対の混合、及び環境試料からの核酸の増幅。
    これらの操作により、エポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドをコードする核酸が環境試料から、単離、若しくは回収される。
  141. 増幅用プライマー配列対中の、一本及び各々のプライマーが、SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:9, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:23, SEQ ID NO:25, SEQ ID NO:27, SEQ ID NO:29, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:37, SEQ ID NO:39, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:49, SEQ ID NO:51, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:55, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:65, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69、若しくはその配列の一部と、少なくとも約 10 から 50 の連続した配列を有するオリゴヌクレオチドである、請求項140に記載された方法。
  142. 以下のステップが含まれてい、環境試料由来のエポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドをコードする核酸の単離、若しくは回収法:
    (a)請求項1または請求項33に記載された配列を持つ核酸、又はその一部の配列を含むポリヌクレオチドプローブの提供;
    (b)環境試料からの核酸の単離、若しくは環境試料中の核酸をステップ (a) のポリヌクレオチドプローブと結合させるための環境試料の処理;
    (c)ステップ (a) のポリヌクレオチドプローブとステップ (b) で単離された環境試料中の核酸、若しくはステップ (b) で処理された環境試料の混合; 及び
    (d)ステップ (a) のポリヌクレオチドプローブと特異的にハイブリダイズする核酸の単離。
    これらの操作により、エポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドをコードする核酸が環境試料から、単離、若しくは回収される。
  143. 環境試料が、水、液体試料、土壌試料、気体試料、若しくは生物試料である、請求項141または請求項142に記載された方法。
  144. 生物試料が、細菌細胞、原生生物細胞、昆虫細胞、酵母細胞、植物細胞、真菌細胞、若しくは哺乳類細胞に由来するものである、請求項143に記載された方法。
  145. 以下のステップが含まれる、エポキシドヒドロラーゼ活性を持つポリペプチドをコードする核酸の変種の作製法:
    (a)請求項1または請求項33に記載された配列を持つ核酸を含む鋳型核酸の提供; 及び
    (b)鋳型核酸への、一つ、若しくはそれ以上の残基の修飾、欠失、又は挿入、若しくはこれらの組み合わせによる鋳型核酸変種の作製。
  146. 更に、変異したエポキシドヒドロラーゼポリペプチドを産生するための、これら変異核酸の発現も含まれている、請求項145に記載された方法。
  147. 核酸の修飾、欠失、又は挿入が、エラープローン PCR、シャッフリング、オリゴヌクレオチド指向変異法、アセンブリーPCR、セクシュアルPCR 変異法、インビボ突然変異、カセット変異法、再帰的アンサンブル変異法、指数的アンサンブル変異法、部位特異的変異法、遺伝子再集合、遺伝子飽和部位変異法(GSSM) 、合成結合再集合 (SLR)、及びこれらの組み合わせにより導入される、請求項146に記載された方法。
  148. 核酸の修飾、欠失、又は挿入が、リコンビネーション、再帰的な配列リコンビネーション、フォスフォチオエイトDNA 変異法、ウラシル含有テンプレート変異法、ギャップデュプレックス変異法、ポイントミスマッチリペアー変異法、リペアー欠損宿主変異法、化学変異法、放射線変異法、デリーション変異法、リストリクション/セレクション変異法、リストリクション/ピューリフィケーション変異法、人工遺伝子合成、アンサンブル変異法、キメラ遺伝子重合体の創製、及びこれらの組み合わせによる方法により導入される、請求項145に記載された方法。
  149. 核酸の修飾、欠失、又は挿入が、エラープローン PCRにより導入される、請求項145に記載された方法。
  150. 核酸の修飾、欠失、又は挿入が、シャッフリングにより導入される、請求項145に記載された方法。
  151. 核酸の修飾、欠失、又は挿入が、オリゴヌクレオチド指向変異法により導入される、請求項145に記載された方法。
  152. 核酸の修飾、欠失、又は挿入が、アセンブリーPCRにより導入される、請求項145に記載された方法。
  153. 核酸の修飾、欠失、又は挿入が、セクシュアルPCR 変異法により導入される、請求項145に記載された方法。
  154. 核酸の修飾、欠失、又は挿入が、インビボ突然変異により導入される、請求項145に記載された方法。
  155. 核酸の修飾、欠失、又は挿入が、カセット突然変異により導入される、請求項145に記載された方法。
  156. 核酸の修飾、欠失、又は挿入が、再帰的アンサンブル変異法により導入される、請求項145に記載された方法。
  157. 核酸の修飾、欠失、又は挿入が、指数的アンサンブル変異法により導入される、請求項145に記載された方法。
  158. 核酸の修飾、欠失、又は挿入が、部位特異的変異法により導入される、請求項145に記載された方法。
  159. 核酸の修飾、欠失、又は挿入が、遺伝子再集合により導入される、請求項145に記載された方法。
  160. 核酸の修飾、欠失、又は挿入が、合成結合再集合 (SLR)により導入される、請求項145に記載された方法。
  161. 核酸の修飾、欠失、又は挿入が、遺伝子飽和部位変異法 (GSSM)により導入される、請求項145に記載された方法。
  162. これらの方法が、鋳型核酸によりコードされるポリペプチドと比べ、改変、若しくは異なったエポキシドヒドロラーゼ活性、又は酵素の安定性が得られるまで反復される、請求項145に記載された方法。
  163. 変異したエポキシドヒドロラーゼポリペプチドが、温度寛容性を示し、且つ高温においても、幾らかのエポキシドヒドロラーゼ酵素活性を保持している、請求項162に記載された方法。
  164. 変異したエポキシドヒドロラーゼポリペプチドが、鋳型核酸によりコードされるエポキシドヒドロラーゼポリペプチドと比べ、高度にグリコシル化されている、請求項162に記載された方法。
  165. 変異したエポキシドヒドロラーゼポリペプチドが、鋳型核酸によりコードされるエポキシドヒドロラーゼポリペプチドが失活してしまう高温下においても、そのエポキシドヒドロラーゼ酵素活性を示す、請求項162に記載された方法。
  166. これらの方法が、鋳型核酸とは異なるコドンを利用したエポキシドヒドロラーゼ配列が得られるまで反復される、請求項145に記載された方法。
  167. これらの方法が、鋳型核酸と比べ、高い、又は低い発現レベルや安定性を持つエポキシドヒドロラーゼ遺伝子が得られるまで反復される、請求項145に記載された方法。
  168. 以下のステップを含んでいる、宿主細胞における発現を増加させるための、エポキシドヒドロラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸中のコドンの修飾法:
    (a)請求項1または請求項33に記載された配列を含む核酸、及びエポキシドヒドロラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸の提供; 及び
    (b)ステップ (a) の核酸中の、非優先、若しくは低優先コドンの同定、及びそれらのコドンの、同じアミノ酸をコードする優先、若しくは天然に利用されているコドンへの置換。ここで、優先コドンとは、宿主細胞中の遺伝子において、過剰表示されているものを指し、また、非優先、若しくは低優先コドンとは、宿主細胞中の遺伝子において、過少表示されているものを指す。
    これらの核酸の修飾により、宿主細胞中での、その遺伝子の発現が増加される。
  169. 以下のステップを含んでいる、エポキシドヒドロラーゼポリペプチドをコードする核酸中のコドンの修飾法:
    (a)請求項1または請求項33に記載された配列を含む核酸、及びエポキシドヒドロラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸の提供; 及び
    (b)ステップ (a) の核酸中のコドンの同定、及びそれらのコドンの同じアミノ酸をコードする異なるコドンへの置換。
    これらの方法により、エポキシドヒドロラーゼをコードする核酸中のコドンが修飾される。
  170. 以下のステップを含んでいる、遺伝子の宿主細胞中における発現を増加させるための、エポキシドヒドロラーゼポリペプチドをコードする核酸中のコドンの修飾法:
    (a)請求項1または請求項33に記載された配列を含むエポキシドヒドロラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸の提供; 及び
    (b)ステップ (a) の核酸中に、非優先、若しくは低優先コドンの同定、及びそれらのコドンの、同じアミノ酸をコードする優先、若しくは天然に利用されているコドンへの置換。ここで、優先コドンとは、宿主細胞中の遺伝子において、過剰表示されているものを指し、また、非優先、若しくは低優先コドンとは、宿主細胞中の遺伝子において、過少表示されているものを指す。
    これらの核酸の修飾により、宿主細胞中での、その遺伝子の発現が増加される。
  171. 以下のステップを含んでいる、遺伝子の宿主細胞中における発現を抑制させるための、エポキシドヒドロラーゼポリペプチドをコードする核酸中のコドンの修飾法:
    (a)請求項1または請求項33に記載された配列を含むエポキシドヒドロラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸の提供; 及び
    (b)ステップ (a) の核酸中の、少なくとも一つの優先コドンの同定、及びそれらのコドンの、同じアミノ酸をコードする非優先、若しくは低優先コドンへの置換。ここで、優先コドンとは、宿主細胞中の遺伝子において、過剰表示されているものを指し、また、非優先、若しくは低優先コドンとは、宿主細胞中の遺伝子において、過少表示されているものを指す。
    これらの核酸の修飾により、宿主細胞中での、その遺伝子の発現が抑制される。
  172. 宿主細胞が、細菌細胞、真菌細胞、昆虫細胞、酵母細胞、植物細胞、若しくは哺乳類細胞である、請求項170または請求項171に記載された方法。
  173. 以下のステップを含んでいる、第一の核酸に由来するエポキシドヒドロラーゼ活性部位、若しくは基質結合部位をコードする配列を鋳型として、多数の改変されたエポキシドヒドロラーゼ活性部位、若しくは基質結合部位をコードする核酸を含むライブラリーの作製法:
    (a)第一のエポキシドヒドロラーゼ活性部位、若しくは基質結合部位をコードする第一の核酸の提供。ここで第一の核酸配列は、SEQ ID NO:1, SEQ ID NO:3, SEQ ID NO:5, SEQ ID NO:7, SEQ ID NO:11, SEQ ID NO:13, SEQ ID NO:15, SEQ ID NO:17, SEQ ID NO:19, SEQ ID NO:21, SEQ ID NO:31, SEQ ID NO:33, SEQ ID NO:35, SEQ ID NO:41, SEQ ID NO:43, SEQ ID NO:45, SEQ ID NO:47, SEQ ID NO:53, SEQ ID NO:57, SEQ ID NO:59, SEQ ID NO:61, SEQ ID NO:63, SEQ ID NO:67, SEQ ID NO:69, SEQ ID NO:71, SEQ ID NO:73, SEQ ID NO:75, SEQ ID NO:77, SEQ ID NO:79 、若しくはその一部の配列と、厳格な条件下でハイブリダイズできる配列を含み、且つそれらの核酸は、エポキシドヒドロラーゼ活性部位、若しくは基質結合部位をコードする;
    (b)第一の核酸中の多数の標的コドンに対して変異を導入するための、天然型アミノ酸をコードする変異導入用オリゴヌクレオチドの提供
    (c)各々のアミノ酸コドンに変異を伴った、様々なエポキシドヒドロラーゼ活性部位変種、若しくは基質結合部位変種をコードする核酸を作製するための一連の変異導入用オリゴヌクレオチドの利用。
    これらの操作により、多数の修飾されたエポキシドヒドロラーゼ活性部位、若しくは基質結合部位をコードする核酸を含むライブラリーが作製される。
  174. 至適化されたを指向性進化系を含む方法によるステップ (a) の第一の核酸への変異導入を含んでいる、請求項173に記載された方法。
  175. 遺伝子部位飽和突然変異 (GSSM)含む方法によるステップ (a) の第一の核酸への変異導入を含んでいる、請求項173に記載された方法。
  176. 合成連結再集合 (SLR)を含む方法によるステップ (a) の第一の核酸への変異導入を含んでいる、請求項173に記載された方法。
  177. 更に、エラープローン PCR、シャッフリング、オリゴヌクレオチド指向変異法、アセンブリーPCR、セクシュアルPCR 変異法、インビボ突然変異、カセット変異法、再帰的アンサンブル変異法、指数的アンサンブル変異法、部位特異的変異法、遺伝子再集合、遺伝子飽和部位変異法(GSSM) 、合成結合再集合 (SLR)、及びこれらの組み合わせにによる、ステップ (a) の第一の核酸、若しくはその変種への変異導入を含んでいる、請求項173に記載された方法。
  178. 更に、リコンビネーション、再帰的な配列リコンビネーション、フォスフォチオエイトDNA 変異法、ウラシル含有テンプレート変異法、ギャップデュプレックス変異法、ポイントミスマッチリペアー変異法、リペアー欠損宿主変異法、化学変異法、放射線変異法、デリーション変異法、リストリクション/セレクション変異法、リストリクション/ピューリフィケーション変異法、人工遺伝子合成、アンサンブル変異法、キメラ遺伝子重合体の創製、及びこれらの組み合わせによるステップ (a) の第一の核酸やその変種への変異導入を含んでいる、請求項173に記載された方法。
  179. 以下のステップが含まれている、低分子化合物の作製法:
    (a)請求項1または請求項33に記載された配列を含む核酸によりコードされるエポキシドヒドロラーゼを含む低分子を合成、若しくは修飾する能力を有する多数の酵素の提供;
    (b)ステップ (a) の少なくとも一つの酵素に対する基質の提供: 及び
    (c)多数の生物触媒反応を促進する条件下において、一連の生物触媒反応による低分子化合物の生産を行うための酵素とステップ (b) の基質との反応。
  180. 以下のステップが含まれている、低分子化合物の修飾法:
    (a)請求項67 に記載されたアミノ酸配列を含むエポキシドヒドロラーゼ酵素、若しくは請求項1または請求項33に記載された配列を含む核酸によりコードされるエポキシドヒドロラーゼ酵素の提供;
    (b)低分子化合物の提供; 及び
    (c)エポキシドヒドロラーゼ酵素により触媒される低分子化合物の修飾反応を促進する条件下における、ステップ (a) の酵素とステップ (b) の低分子化合物との反応。
    これらの操作により、低分子化合物が、エポキシドヒドロラーゼの酵素反応により修飾される。
  181. ステップ (a) の酵素に対する多数の低分子基質が含まれるため、エポキシドヒドロラーゼ酵素により触媒される少なくとも一つの酵素反応により生産される修飾された低分子化合物のライブラリーが作製される、請求項180に記載された方法。
  182. 更に、多数の酵素反応により生産される修飾された低分子化合物のライブラリーを作製するため、付加的に多数の酵素が、それらの酵素が、多数の生物触媒反応を行えるような条件下で添加される、請求項180に記載された方法。
  183. 更に、目的の活性を有する修飾された低分子化合物が、ライブラリー中に存在するか否かの試験ステップが含まれる、請求項180に記載された方法。
  184. ライブラリーの試験過程が、ライブラリー中の多数の修飾低分子化合物の中から、一部の修飾低分子化合物のみを生産させるような生物触媒反応以外の反応を意図的に排除するステップを含み、これには、修飾低分子化合物の一部に、目的の活性を持つ修飾低分子化合物が存在するか否かの確認試験、及び、その化合物を産生させる少なくとも一つの生物触媒反応の同定も含まれる、請求項181に記載された方法。
  185. 以下のステップを含んでいる、エポキシドヒドロラーゼ酵素の機能的断片の決定法:
    (a)請求項67に記載されたアミノ酸配列を含むエポキシドヒドロラーゼ酵素、若しくは請求項1または請求項33に記載された配列を含む核酸によりコードされるエポキシドヒドロラーゼ酵素の提供; 及び
    (b)ステップ (a) の配列からの、多数のアミノ酸を除去する、又はエポキシドヒドロラーゼ酵素の機能的断片を調べる。それにより、それらの部分配列よりなるポリペプチドのエポキシドヒドロラーゼ酵素活性のを決定する。
  186. エポキシドヒドロラーゼ酵素活性が、エポキシドヒドロラーゼ酵素に対する基質添加後の基質の減少量、若しくは反応産物の増加量を測定することにより評価される、請求項185に記載された方法。
  187. 以下のステップを含んでいる、代謝流量実時間分析による、新規、若しくは修飾された表現型を持つ細胞の全細胞エンジニアリングの方法:
    (a)遺伝子構成の修飾された細胞を作製する。この中で、遺伝子構成物は請求項1または請求項33に記載された配列を含む核酸の細胞への添加により修飾される。
    (b)多数の修飾細胞を産生するための、これらの細胞の培養;
    (c)ステップ (b) の細胞を実時間的に観察することによる、少なくとも一つの代謝パラメーターの測定; 及び
    (d)同一条件下で測定された、ステップ (c) の代謝流量実時間分析によるデータと、非修飾細胞でのパラメーターとの比較による、修飾細胞の表現型の同定。
    これらの操作により、代謝流量実時間分析による、新規、若しくは修飾された表現型を持つ設計された細胞が同定される。
  188. 細胞の遺伝子構成が、細胞中の遺伝子の欠失や修飾を含む方法、若しくは発現遺伝子のノックアウトにより修飾される、請求項187に記載された方法。
  189. 更に、新たに修飾された表現型を持つ細胞株の選別も含まれる、請求項187に記載された方法。
  190. 更に、新たに修飾された表現型を持つ、新たに樹立、選別された細胞株の培養も含んでいる、請求項189に記載された方法。
  191. 以下のステップを含んでいる、エポキシドの加水分解法:
    (a)エポキシドヒドロラーゼ活性を有するポリペプチドの提供。この中で、ポリペプチドは請求項67に記載されたアミノ酸配列を含むか、若しくは請求項1または請求項33に記載された配列を含む核酸によりコードされる。
    (b)エポキシドを含む構成物質の提供; 及び
    (c)そのポリペプチドが、エポキシドを加水分解する条件下での、(a) のポリペプチドと、(b) の構成物質の混合;
  192. エポキシドが、一置換、2, 2- 二置換、2, 3- 二置換、三置換型エポキシド、若しくはスチレンオキシドである、請求項191に記載された方法。
  193. 以下のステップを含んでいる、キラルジオールの生産法:
    (a)エポキシドヒドロラーゼ活性を有するポリペプチドの提供。この中で、ポリペプチドは請求項67 に記載されたアミノ酸配列を含むか、若しくは請求項1または請求項33に記載された配列を含む核酸によりコードされる。
    (b)キラルエポキシドを含む構成物質の提供; 及び
    (c)そのポリペプチドが、キラルエポキシドをキラルジオールへと変換する条件下での、(a) のポリペプチドと、(b) の構成物質の混合。
  194. 以下のステップを含んでいる、キラルエポキシドの生産法:
    (a)エポキシドヒドロラーゼ活性を有するポリペプチドの提供。この中で、ポリペプチドは請求項67に記載されたアミノ酸配列を含むか、若しくは請求項1または請求項33に記載された配列を含む核酸によりコードされる。 そして、そのポリペプチドは立体選択的、若しくは立体特異的である;
    (b)キラルエポキシドのラセミ混合物を含む構成物質の提供; 及び
    (c)立体選択的、若しくは立体特異的であるポリペプチドが、特定のキラリティーを有するエポキシド基質をジオールに変換する条件下での、(a) のポリペプチドと、(b) の構成物質の混合。
    これらの操作により、基質と反対のキラリティーを有する未反応エポキシドが蓄積される。
  195. 請求項67に記載されたアミノ酸配列の少なくとも30の連続した残基を含むポリペプチド、若しくは請求項1又は請求項33に記載された配列を含む核酸によりコードされるポリペプチドに対する温度安定性、若しくは温度寛容性を増加させるようなグリコシル化の方法を含んでいる、エポキシドヒドロラーゼポリペプチドの温度安定性、若しくは温度寛容性を増加させるための方法。
  196. エポキシドヒドロラーゼの特異的活性が、約37℃から90℃ 以上の温度範囲において、温度安定性、若しくは温度寛容性を示す、請求項194に記載された方法。
  197. 以下を含む、組換えエポキシドヒドロラーゼポリペプチドの、細胞内での過剰発現法;少なくとも約 100 残基以上の範囲で、請求項1または請求項33に記載された核酸と少なくとも 50% の配列相同性を有する核酸を含む発現ベクターを持った細胞中における組換えエポキシドヒドロラーゼポリペプチドの過剰発現が含まれている。ここで、これらの核酸の配列相同性は、配列比較アルゴリズム分析、若しくは肉眼による精査により決定される。また、発現ベクターの過剰発現は、高活性プロモーター、ジシストロニックベクターの利用、若しくはベクターの遺伝子増幅量による影響を受ける。
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