JP2005507994A - 耐損傷性光学部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、光学部品の表面損傷の成長を抑制するシステムを提供する。光学部品の損傷は最小限に発生させられる。本発明の一つの態様においては、光学部品中の損傷部位が発生させられ、位置が特定され、それから損傷部位の成長を止めるための処理がされる。光学部品中の損傷部位を発生させる段階は、欠陥に損傷部位を発生させるレーザーを使用した光学部品の走査を含む。発生した部位の正確な位置が特定される。局部的にあるいは全体的に、後に起こる損傷部位の成長の原因を取り除く抑制処理が行われる。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は光学部品に関し、さらに詳しくは光学部品における表面損傷の成長を抑制するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
アメリカ合衆国政府は、アメリカ合衆国エネルギー省と、ローレンス・リバモア国立研究所を運営するカリフォルニア大学との間の契約書No.W−7405−ENG−48に基づき、本発明の権利を有する。
【0003】
本出願は、2000年10月23日に出願された、「レーザー光学部品を改良するためのCOレーザーおよびプラズママイクロジェット処理」という表題である米国仮出願番号第60/242,496号の仮出願の利益を主張するものであり、これはこの引用により開示に含まれる。
【0004】
1987年5月19日に特許された、ウィグベルト・シークハウスによる光学部品表面のレーザー損傷の閾値と位置の予測に関する米国特許第4,667,101号公報には、以下のように記載されている。
「レーザー装置の今日の応用には、一層強力かつ精密なビームが必要とされている。そのような応用においては、高分解能の、レンズ、フィルターおよびミラーなどの光学部品が必要である。これらの部品に強度の大きいレーザーエネルギーを与えることで、しばしば部品がレーザーの運転中に破壊されることがある。実験研究用(ローレンス・リバモア国立研究所におけるノバおよびノベッテプロジェクトのような)に必要とされる強度レベルはしばしば強すぎるので、その強度での光学部品の予備試験は実用的ではない。しかしながら、目的とする実験の準備および実行に必要な労力は非常に大きく、そのためそのような部品の予備試験のための有効な手段が望まれている。現在のところ、特殊な光学部品を「負荷試験」することが可能な市販されている装置はない。マイラムらによる、1976年12月28日に発行された米国特許第3,999,865号公報には、光学部品の損傷の要因を分析することができる装置が教示されている。それは、部品に損傷を与えるエネルギーと強度を与え、それからレーザーによって引き起こされる損傷のいくつかの事由のうちの1またはそれ以上を特定するために、時間と印加パワーの観点から、損傷を分析する。マイラムはシステム設計や生産技術の改良に役に立っているが、それは損傷の実際の発生が必要であり、また損傷を与える事象の条件の分析を通じて、間接的に欠陥を特定するにすぎない。試験された部品がもはや使用できないことは明らかである。」
【0005】
1998年8月18日に特許された、ジョン・M・ホールによる光学系のレーザー損傷制御に関する米国特許第5,796,523号公報には、以下のように記載されている。
「人間の目も含めた光放射検出器にダメージを与えることになりかねないレーザーエネルギーから保護するために、光学製品の保護方法と保護装置が試みられてきた。最も一般的な保護技術は、光学フィルター部品を含むものであり、これは十分な保護を与えるが、それは限られた、一定のスペクトルカラー領域においてのみである。標準的な誘電体塗膜がフィルターの最も一般的な形態であり、これらの「ノッチ」コーティングされた平板は、多くの一般的な光学系の中あるいは外側に容易に入れることができる。しかしながら上述したように、これらのフィルターは限られた領域の波長でしか有用ではなく、また意図しているスペクトル領域の有害でない光さえも遮断してしまうという別の欠点も有する。望遠鏡、潜望鏡、双眼鏡などの典型的な軍用の拡大光学系は様々であり、一般的に、入射口直径20mmから60mm、あるいはそれ以上で、4×から10×の範囲の拡大能を有する。拡大能が増加するにつれて角度分解能が増加し、それゆえ遥か向こうの対象物を認識することができる。遠く離れた対象物のための良好なコントラストを得るのに十分な光エネルギーを集めるためには、大きな口径が必要である。これらの拡大光学系は、通常は人間の目で使用されるように設計されているが、標準的なテレビカメラ機器に接続して、容易に同様な仕事をさせることもできる。過酷な軍事環境の中では、これらの光学系では、簡単にはレーザー保護機能を有する部品を使用することはできない。望遠鏡、潜望鏡、双眼鏡にみられる種類のすべての拡大光学系は、対物レンズセット、それにつながる接眼レンズ、そしてそれらの間にある本物の、あるいは仮想の焦点面と、イメージ方向の適正さを保つために介在する様々なプリズムアセンブリ(ほとんどはポロプリズム)からなるものとみなすことができる。拡大能は、対物レンズの焦点距離を接眼レンズの焦点距離で割った割合として定義される。これらの系の典型的な視野範囲は、倍率によるが、2°から10°の範囲である。これらすべての系の先行技術においては、対物レンズと接眼レンズ部の間の焦点面、あるいはその間にいかなるリレー光学部品が入った焦点面においても、収差が十分には修正されない。対物レンズの収差は接眼レンズのそれによって相殺されるので、これは全体の系の性能に影響を与えない。対物レンズと接眼レンズのおのおのが回折限界の焦点面を有するように設計することの方がずっと困難であり、それゆえこの特徴は現在の技術によっては通常取り入れられていない。加えて、拡大能は対物レンズと接眼レンズの焦点距離の比であるので、所定の倍率に対し、対物レンズの長さを最小限にするために比較的短い焦点距離の接眼レンズを使用することが望ましい。これにより系の全体のサイズが小さくなるが、接眼レンズ部と中間の焦点面との間にあまり空間を与えることができない。このために、先行技術の設計では、通常、中間にある焦点面中、あるいは近くの空間に、薄い透過型レチクル板以外の構成要素が入らない。レーザー保護手段を開発する先行技術は、サクリフィシャルミラー、透過型光出力リミッター、液体セルなどを含む、多くの手法を提示する。これらの手段は、通常光学系の中で、保護手段が作動するために十分な高エネルギーで光照射されるまで、受動的に機能するように設計されている。検出器(人の目、テレビカメラ等)の損傷閾値以下で作動閾値を設定するために、十分に修正された回折限界の焦点面の中、あるいは近傍にパワーリミッターを設置するのが望ましい。加えて、光学系は、パワーリミッター手段の容量を収容することができ、像転換を形成することができるような適切な像の方向付けを提供することができるものでなければならない。」
【0006】
2000年8月8日に特許された、ニコールらによる光学部品の製造に関する米国特許第6,099,389号公報には、以下のように記載されている。
「高エネルギーレーザー、高出力レーザー、半導体製造装置、医療機器等のレーザー光学系に使用される光学部品を成形するための方法。紫外光領域の高出力レーザー運転中に光学部品は損傷を受けない。素材は、最初に製造の間に作られた表面下の傷を除去するために、固定砥粒研磨法で研磨される。次に、次の段階における溶融ガラス汚染物の量を減らすために、エッジを研磨し、斜角を作る。遊離性の研磨剤が、固定砥粒あるいは「ブランシャール(blanchard)」除去工程の間に表面下に作られた傷を取り除く。斜角の再研磨および任意的なフッ素エッチングの後、素材の表面はジルコニアスラリーを用いて磨かれる。遊離性の研磨剤による研磨の間に作られた傷は、このジルコニア研磨の間に除去される。再沈着した汚染物を取り除くために、研磨エッチングの後処理が行われることもある。もう一つの方法では、遊離性の研磨剤による研磨の間に作られた表面下の傷を除去するために、セリア研磨工程が用いられる。しかしながら、いくらか残ってしまったセリアが、完成部品の光学特性に悪影響を与えるおそれがある。そのために、セリアや他の汚染物は、セリア研磨後のジルコニア研磨や、セリア研磨エッチングの後処理を行うことによって取り除かれる。」
【0007】
1995年12月5日に特許された、ウォルフらによる薄膜光学材料の永久レーザー処理に関する米国特許第5,472,748号公報には、以下のように記載されている。
「核融合研究や材料加工に使用されるような高ピークパワーレーザーの性能は、しばしばレーザー系を構成する光学部品の損傷閾値に制限される。特に光学薄膜は、一般的にバルクの光学材料よりも低い損傷閾値を有するので、薄膜がこれらのレーザーシステムの出力性能を制限することになる。光学薄膜は、高反射板、偏光子、ビームスピリッター、反射防止膜として使用される。ローレンス・リバモア国立研究所のノバプロジェクトは、慣性閉じ込め核融合を起こすためのレーザーの使用を研究するために設計されている。1.06μmの波長のノバレーザー出力は、一つには、平面基板上にコートされた大きな径(直径約1m)の誘電体薄膜の損傷閾値によって制限される。計画されている将来の核融合レーザーは、1.06μmの波長での10nsパルスにおいて、35J/cmフルエンスを超えるレーザー損傷閾値を有する光学塗膜を必要としている。フルエンスは、特定波長と特定パルス長のパルスレーザーについての明細書と請求の範囲において、単一パルスによって生み出される単位面積あたりのエネルギーとして定義される。発明以前においては、もっとも高い損傷閾値は、1.06μmの波長での10nsパルスにおいて、10〜20J/cmの範囲であった。したがって、誘電体薄膜(あるいは塗膜)のレーザー損傷閾値を大きくする方法が必要とされている。」
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、光学部品中のレーザーによって引き起こされる表面損傷の成長を抑制するシステムを提供する。光学部品中に損傷部位が発生させられる。発生した損傷部位の位置が特定される。続いて起こる損傷部位の成長についての原因を取り除く抑制処理が行われる。本発明の一つの態様においては、システムは、1060nmあるいはそれ以下の波長を有する高出力レーザーにさらされた光学部品中の表面損傷の成長を抑制する。光学部品中の損傷部位が発生させられ、その位置が特定され、それから続いて起こる損傷部位の成長を止めるように処理される。光学部品の損傷は最小限に発生させられる。光学部品における損傷部位の発生の段階は、欠陥を発生させるためのレーザーを使用した、光学部品の走査を含むものである。発生させられた部位の正確な位置が特定される。続いて起こる損傷部位の成長の原因を、局部的あるいは全体的に取り除く抑制処理が、局部的あるいは全体的に行われる。
【0009】
本発明のもう一つの態様では、溶融石英光学部品の抑制処理は、それぞれの損傷部位を滑らかにし、レーザーエネルギー吸収性欠陥を取り除くために、それぞれの損傷部位を局部的にエッチング処理することによって行われる。エッチング処理は、酸溶液の局部的な塗布、あるいはフッ素原子を含む小口径プラズマジェットに損傷部位をさらすことによって行われる。本発明のもう一つの態様では、溶融石英光学部品の抑制処理は、光学部品表面のすべての損傷部位を滑らかにし、すべての損傷部位中のレーザーエネルギー吸収性欠陥を取り除くために、光学部品の全表面を全体的にエッチング処理することによって行われる。エッチング処理は、酸溶液への光学部品全体の浸漬、あるいはフッ素原子を含む大口径プラズマジェットに光学部品の表面全体をさらすことによって行われる。本発明のもう一つの態様では、溶融石英光学部品の抑制処理は、それぞれの損傷部位を焼きなますために、COレーザーを用いてそれぞれの損傷部位とそのすぐ近くを局所的に軟化することにより行われる。本発明のもう一つの態様では、溶融石英光学部品の抑制処理は、損傷部位全体を焼きなますために、COレーザーで光学部品表面全体を走査することによって行われる。本発明のもう一つの態様では、溶融石英、KDP、あるいはDKDP光学部品の抑制処理は、損傷部位中のレーザーエネルギー吸収性欠陥を局所的に除去するために10ns以下のパルス長を有するレーザーを用いて行われる。本発明のもう一つの態様では、KDPあるいはDKDP光学部品における抑制処理は、局所的な水エッチング処理による損傷部位の不活性化処理によって行われる。本発明のもう一つの態様では、KDPあるいはDKDP光学部品における抑制処理は、機械的な研磨工具で損傷部位を除去することによって行われる。
【0010】
本発明の具体的な態様の特徴は、光学部品が、約1060nm、あるいはそれ以下の波長を有する高出力レーザービームへの長期にわたる暴露に耐え抜くことができるために、溶融石英、リン酸二水素カリウム(KDP)、およびリン酸二水素カリウムの重水素化物(DKDP)の光学部品の表面の重篤な損傷の成長を減らすことである。もう一つの特徴は、溶融石英、リン酸二水素カリウム(KDP)、およびリン酸二水素カリウムの重水素化物(DKDP)からなる光学部品が、約1060nm、あるいはそれ以下の波長を有する高出力レーザービームへの長期にわたる暴露に耐え抜くことができるために、これらの光学部品の寿命を十分に向上させることである。本発明の他の特徴と利点は、以下の詳細な説明から明らかにされる。しかし、詳細な説明の記載から、および本発明を実施することによって、本発明の趣旨および範囲の範囲内で様々な変更や修正を加えることは当業者にとって自明であるので、詳細な説明と具体例は、発明の具体的な態様を示してはいるが、例示の目的で示されているにすぎないものとして理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図面、以下の説明、そして組み込まれた情報を参照して、本発明の具体的な態様が述べられる。具体的な態様の詳細な説明は、発明の一般的な説明と共に、本発明の本質を説明する役割を果たしている。
【0012】
本発明は、光学部品中のレーザーによって引き起こされた表面損傷の成長を抑制するシステムを提供する。光学部品中に損傷が発生させられる。発生した損傷部位の位置が特定される。後に起こる損傷部位の成長の原因を取り除く抑制処理が行われる。本発明の一つの態様は、光学部品が約1060nmあるいはそれ以下の波長を有する高出力レーザーにさらされる環境で使用されるとき、前記光学部品が損傷の広がりを抑制する処理を受けるシステムを提供する。波長は、例えばYAG第1高調波(1060nm)レーザービーム、YAG第2高調波(530nm)レーザービーム、YAG第3高調波(355nm)レーザービーム、YAG第4高調波(250nm)レーザービーム、XeFエキシマーレーザービーム(351および355nm)、KrFエキシマーレーザービーム(248nm)、XeClレーザービーム(308nm)、ArFエキシマーレーザービーム(193nm)によってつくられるような、約1060nmから下は約150nmの範囲である。高出力は、照射された光学部品に約0.001%あるいはそれ以上の損傷の発生、あるいは存在している損傷の成長、をもたらすのに十分な出力レベルとして定義される。例えば、ある出力で光学部品中の所定の面積に照射されたレーザーパルスの総数が10(百万)だとすると、もし、それらのうちの10のレーザーパルスが光学部品のその領域のどこかに損傷を起こしたとしたら、そのとき出力は高いといえる。もう一つの例として、光学部品が10(百万)の総数のレーザーパルスの照射に耐えることが要求されている場合に、10パルス前に最初の損傷が起こると、その出力は高いといえる。もう一つの例として、光学部品の1000cmの領域にわたって照射された場合に、光学部品上の発生した損傷あるいは成長した損傷の領域が0.01cmあるいはそれ以上であったとき、その出力は高いといえる。
【0013】
本発明の一つの態様は、約1060nmあるいはそれ以下の波長を有する高出力レーザー、すなわちYAG第1高調波(1060nm、しばしば1ωと呼ばれる)レーザービーム、YAG第3高調波(355nm、しばしば3ωと呼ばれる)レーザービーム、エキシマーレーザービーム、あるいは国立点火施設(National Ignition Facility)で意図されているような他の高出力レーザービーム等、で光学部品が照射される状況において、レーザーによって引き起こされた光学部品表面の損傷の成長を抑える方法を提供する。さらに詳しくは、本発明の態様は、溶融石英、KDP、あるいはDKDP光学部品の重篤な故障へとつながる表面損傷部位の成長を抑制する方法に関する。さらに、本発明の態様は、約1060nmあるいはそれ以下の波長を有する高出力レーザービームを使用する装置の組立のための、レンズや周波数変換結晶のような最終製品の寿命を著しく増加させることに関する。
【0014】
背景情報−核融合研究に使用されるような高ピークパワーレーザーの持続性能は、光学系を構成する光学部品の損傷によって制限される。損傷は、レーザーのピークフルエンスによるが、10ミクロンのオーダーの小さなサイズで発生し始める。損傷の成長は、ショット数に対して指数関数的であり、またこれは過剰な散乱と、ビームの変調を起こす。レーザー装置の性能を維持するために損傷した光学部品を交換することも選択肢ではあるが、これは非常に費用がかかるものとなってしまう。それゆえ、損傷部位の壊滅的な広がりを減らす、あるいはなくす方法が望まれている。
【0015】
熱核融合点火を達成するために設計された、最も大きく、最もパワフルなレーザーは、赤外(1060nm波長)から紫外(355nm波長)の波長領域において運転される。最後の光学部品の段階では、赤外ビームは紫外ビームに変換され、それから目的物に焦点が合わせられる。最後の光学部品は、355nmの波長で3ナノセカンドのパルス幅、約15J/cm2のピークである分布したフルエンスによって照射される。フルエンスは、特定波長と特定パルス長のパルスレーザーについての明細書と請求の範囲において、単一パルスによって生み出される単位面積あたりのエネルギーとして定義される。
【0016】
光学部品、特に溶融石英からなるものは、レーザービームを作り、これらのビームを目的物に送るのに不可欠なものである。光学部品、特にリン酸二水素カリウムの重水素化物(DKDP)からなるものは、赤外(1060nm波長)から紫外(355nm波長)へレーザー波長を変換するのに必要なものである。これらの光学部品には、前述したレーザーシステムにおいて意図されるレーザーフルエンスで損傷を受けやすい弱い領域ができる。損傷は、1060nmの基本レーザー波長でも起こり、特に、355nmの3倍波長で起こりやすい。光学部品の使用を続けることができるための一つの選択肢は、光学部品が過剰な散乱やビームの変調を起こす前に、損傷部位の広がりを抑制することである。
【0017】
実験室や光産業界において、レーザー光学部品の内部で、および伝送光学部品上で外部的にレーザーの高ピークパワーによって作られる損傷を理解し、なくすために多くの研究がなされてきた。多くの場合においては、いったんレーザー光学部品が損傷を受けると、損傷が表面の大部分を覆うように広がる前に、連続して照射することができるパルス数に関してみると、その寿命はとても短い。
【0018】
高品質溶融石英光学部品の初期の製造には、所定のグリットサイズでの、複数深度への特別な深い研磨、研磨レベル間の酸エッチング、そして研磨材料のベースとしてのジルコニアの使用を含む、高度な加工段階が含まれる。この処理は、現在、3ナノセカンドのパルス幅、起点発生(イニシエーション)フルエンス8から10J/cmにおいて1部位/cmのオーダーの損傷起点密度であり、起点発生(イニシエーション)フルエンス4から6J/cmにおいておおよそ0.001損傷部位/cmである光学部品をつくる。この起点密度は、従来得られている最良なものに比べても非常に低いが、光学部品上の一つの損傷発生部位でさえ、続くレーザーショットで損傷の指数関数的な広がりをもたらす。この指数関数的な広がりは、わずか30レーザーショットで光学部品を事実上使用不可能にすることができる。溶融石英光学部品中の損傷部位の成長を止める手段は、長寿命の高パワー光学系を実現するのに非常に重要である。
【0019】
レーザーによって引き起こされる溶融石英、KDP、およびDKDP光学部品中の損傷のメカニズムと発現の科学的研究は、現在進行中である。例えば、マイラムらによる、1976年12月28日に発行された米国特許第3,999,865号公報には、時間内の強度が一定であり、きっちり焦点が合わせられたレーザービームを、多くの損傷部位に連続照射する手段を利用して、サンプル内のレーザーによって引き起こされた損傷の原因のメカニズムを割り出すシステムが述べられている。寿命の統計的分析によって、損傷が以下のメカニズムの一つによるものであると決定される;1.線形吸収、2.非線形吸収、3.吸収性の内包物、4.機械的欠陥、5.電子なだれ降伏。しかし、存在する損傷部位の成長を抑制する方法については与えられていない。
【0020】
特定のレーザー用のいくつかの光学材料の損傷閾値が、同じレーザーの閾値フルエンス以下で光学材料を最初に照射することによって増加することについて、数人の研究者らが報告している。ウォルフらによる、1995年12月5日に発行された、米国特許第5,472,478号公報には、運転波長1060nmで、損傷フルエンス以下で照射することによって、多層誘電体塗膜のレーザー損傷閾値を恒久的に増加させる方法が述べられている。しかしながら、そのような手段が、特に355nmの紫外波長で、溶融石英あるいはDKDP部品に有効であるか明らかではない。さらに、米国特許第5,472,748号公報では、表面損傷部位の成長を抑制する手段は与えられていない。
【0021】
1987年5月19日に発行された米国特許第4,667,101号公報では、シークハウスは、実際に損傷を引き起こす強度より小さいレーザー強度を材料に照射することによって、レーザーによって引き起こされる損傷の原因となる可能性のある脆弱な箇所を発見し、位置を確認するための装置について述べており、またこれらの脆弱な箇所は、レーザービームの持続的な照射によって除去されることについて言及している。シークハウスは、損傷の原因となる可能性のある光学部品表面の不純物をクリーニングするための装置の使用の可能性についても言及している。しかし、米国特許第4,667,101号公報中でシークハウスによって説明されている装置が、光学部品が高出力レーザーパルスに繰り返し照射されたときに、表面損傷部位の成長を抑制することができるかは明らかではない。
【0022】
ワングらは1974年、表面が最初に閾値以下の照射を受けたときに、一部の光学部品表面と薄膜の、1060nmでのレーザー損傷に対する耐性が増加することを教示している。テンプルらは1979年、溶融石英光学部品表面をCOレーザー処理することによって、1060nmの波長を有するレーザー光による表面損傷に対する耐性が増加することを教示している。バン・ストライランドらは、様々な材料において、270nmと380nmのレーザーパルスで繰り返し照射することによって、バルク損傷に対する閾値の増加が実現されることを教示している。スワインらは、1982年、1.06μmレーザービームを閾値以下で照射することによって、KDP結晶を、1060nmでのバルクレーザー損傷に対して強くすることができることを教示している。バルクレーザー損傷閾値について、1.5から3倍の増加が観測されている。アサートンらは、1993年、同じ波長でレーザーフルエンスを次第に上昇させたレーザーを結晶に照射させることによって、350nmでのバルクレーザー損傷に対してKDPとDKDPの両方が強くなることを教示している。同様な効果が、連続的に高いレーザーフルエンスで光学部品に繰り返しラスタリングすることによって示された。
【0023】
上述の文献のいずれにも溶融石英、KDP、あるいはDKDP光学部品が高出力レーザーパルスに繰り返しさらされたときに、これら光学部品の表面損傷部位の成長を抑制する手段は開示されていない。
【0024】
図1は、351nmの波長と45J/cmのフルエンスを有する高出力レーザーで発生させられた、溶融石英光学部品中の発生損傷部位11を示している。図1は、8J/cmのフルエンスの同じレーザーで38レーザーショット照射した後の、成長した同じ損傷部位12も示している。
【0025】
同様に、DKDPからなる結晶は、最初はダイアモンドチップカッターを含む加工技術を用いて仕上げられる。表面損傷の起点となる部位の密度は非常に小さいが、光学部品上の一つの損傷が発生した部位でさえ、連続的なレーザーショットで損傷の指数関数的な広がりをもたらすことができる。DKDP光学部品中の損傷部位の成長を止める手段は、長寿命の高パワー光学系を実現するのに非常に重要である。
【0026】
レーザーによって引き起こされた表面損傷の特性を明らかにする簡便な方法は、いくつかの小さな部位の最小損傷閾値を実験的に決定するものである。そのような閾値は、レーザーパルスの通過の結果として光学部品表面あるいはバルクに何らかの変化が起こる時点の、フルエンスレベルとして定義される。レーザー損傷閾値を決定するのに使用される照射手順には4つのタイプがある。これらは、当業者間で1−on−1、S−on−1、N−on−1、R−on−1損傷試験タイプと呼ばれる。1−on−1試験手順は、一つのレーザーショットだけで一つの部位を照射する。S−on−1試験手順は、同じフルエンスの数百のショットで一つの部位を照射する。N−on−1試験手順は、S方法と同様なやり方で、照射の間隔をあけて一つの部位に照射するフルエンスを増加させていく。R−on−1試験は、一つの部位への数百のショットについて、傾斜をつけてフルエンスをゆっくり増加させていく。S−on−1とR−on−1試験の両方は、それぞれのレーザーパルスの間隔はわずか100msで行われる。レーザー条件に関する全てのこれまでの研究は、これら4つのタイプの照射手順のうちの一つによって測定されたレーザー損傷閾値に対するその影響を扱っている。これらの試験では、多くある個々の試験部位は、はっきり分離される。積算損傷確率対フルエンスの曲線は、あるフルエンス以下で損傷を受けた部位の数対試験部位の総数の比から求められる。約1mmの直径のレーザービームが通常使用される。それぞれの試験部位は、レーザービームの直径と同じくらいの大きさ程度しかないなので、これらの試験は、小さい光学部品サンプルで行うことができ、また光学部品を改良するための処理の有効性を早くスクリーニングするために、非常にすばやく行われる。しかし、これらの試験は、光学部品のごく一部の領域をサンプリングしており、感知できるほどの損傷のデータは、実際的な運転条件下で大きい光学部品に使用するのに適したフルエンスよりもずっと大きいフルエンスにおいてでしか得ることができない。
【0027】
損傷は照射された領域の最も弱い部位で最初に起こり、より大きな領域の試験では損傷部位の発見の可能性が増加するので、特に、大きい径の場合には、単一の損傷閾値の値も、オフライン試験による損傷閾値の確率曲線でさえも、直接的には適用することができない。大きい光学部品のレーザー出力対応能力特性を見る好ましい方法は、損傷密度対フルエンスの曲線を測定することである。損傷密度は、固定されたフルエンスで照射された領域に作られた、損傷部位の数の割合である。それぞれのフルエンスで損傷密度の正確な値を得るためには、光学部品中の、相対的に非常に大きい領域が試験されなければならない。そのような大きい領域は、大きなビーム径のレーザービームを使用することによって、あるいは光学部品の大きな領域にわたって小さな径のレーザービームでラスター走査することによって、試験される。
【0028】
通常、予想された損傷密度は、フルエンスの出力として目盛られ、ビームの形とフルエンス分布を考慮に入れる必要がある。損傷を起こす欠陥密度は、繰り返し照射による損傷成長の種類とともに、一連のレーザーショット後のレーザー損傷によって不透明になった光学部品の部分を見積もるために使用される。損傷の成長はレーザーショット数に対して対数関数的であり、その速度定数はフルエンスに依存する。したがって、損傷の発生が起こるのを減らすだけでなく、損傷の成長を止めることができるようにすることが、基本的に重要になる。
【0029】
図2は、351nmの波長、8J/cmのフルエンスにおける、レーザーショットの数の関数としての損傷サイズの対数的な成長を示している。発生した損傷部位のサイズは、約0.25mmである。損傷部位のサイズは、わずか35レーザーショットの後で1.25mmへ成長した。
【0030】
(発明の具体的態様)
高フルエンス、高ピークパルス出力レーザーの運転に使用される光学部品の使用可能な寿命は、通常、後で大きいサイズに成長して光学部品の透過性を低下させる損傷点の発生によって決まる。本発明は、高出力運転下での光学部品の使用の間にできる損傷の成長を抑制する処理を光学部品にするためのシステムを提供する。本発明は、損傷の光学部品中での成長を停止させるシステムを提供する。
【0031】
本発明の一つの態様では、光学部品の損傷の成長を抑制するための処置が行われる。最初の段階で、光学部品の損傷は、高出力レーザーを使用した光学部品の加工の後処理走査によって、最小限で発生させられる。次に、発生部位の正確な位置が特定される。それから、後に起こる損傷部位の成長の原因を局所的に、あるいは全体的に取り除く抑制処理が行われる。
【0032】
図3は、光学部品の一部が、ある数のレーザーショット毎にラインから取り出され、検査され、処理される、本発明の一つの実施態様における処置のフローチャートである。高度な仕上げ処理および研磨処理で損傷起点密度ができるだけ減らされた光学部品が、業者から入手される31。光学部品はそれから、仕上げ処理および研磨処理で残った欠陥上に損傷部位を発生させるために、高出力小口径レーザーでラスター走査される32。光学部品表面は、損傷部位の成長を抑制するために処理される33。抑制処理の後、光学部品は、高出力大口径レーザー設備に組み込まれる。光学部品の約15%から20%が高フルエンスショットのたび毎に取りだされ、損傷の検査がされる36。もし何らの損傷も見つからなければ、光学部品は再び取り付けられ、レーザー設備の運転が続けられる35。もし損傷が見つかったら、光学部品の表面は、損傷部位の成長を抑制するための処理が行われる33。損傷抑制処理の後、光学部品は再び取り付けられ、レーザー設備の運転が続けられる35。
【0033】
図4は、損傷のある光学部品を探すためにそのままの位置(in situ)での検査が行われ、そしてそれから損傷のある光学部品がラインから取り出されて処理される、本発明のもう一つの実施態様における処置のフローチャートを示している。高度な仕上げ処理および研磨処理で損傷起点密度ができるだけ減らされた光学部品が、業者から入手される41。光学部品はそれから、仕上げ処理および研磨処理で残った欠陥上に損傷部位を発生させるために、高出力小口径レーザーでラスター走査される42。光学部品表面は、損傷部位の成長を抑制するために処理される43。抑制処理の後、光学部品は、高出力大口径レーザー設備に組み込まれる44。そのままの位置(in situ)での損傷の検査が、レーザー設備の運転の間に損傷が起こったかどうかを判断するために行われる45。もし何らの損傷も見つからなければ、レーザー設備の運転が続けられる46。もし損傷が見つかったら、光学部品はラインから取り出されて、光学部品の表面は、損傷部位の成長を抑制するための処理が行われる43。損傷抑制処理の後、光学部品は再び取り付けられ、レーザー設備の運転が続けられる46。
【0034】
図5は、光学部品がコートされ、取り外し可能なカセットに収納されており、そしてある数のレーザーショット毎にカセットの一部がラインから取り出され、分解され、検査され、そして処理される、本発明のもう一つの実施態様における処置のフローチャートを示している。高度な仕上げ処理および研磨処理で損傷起点密度ができるだけ減らされた光学部品が、業者から入手される51。光学部品はそれから、仕上げ処理および研磨処理で残った欠陥上に損傷部位を発生させるために、高出力小口径レーザーでラスター走査される52。光学部品表面は、損傷部位の成長を抑制するために処理される53。それから光学部品にゾルゲルコーティングが施される54。光学部品は、カセットに入れられ55、レーザー設備に組み込まれる56。カセットを抜くことによって光学部品の約15%から20%が高フルエンスショットのたび毎に取りだされ58、光学部品の表面は損傷の検査がされる59。カセットと光学部品は、汚れを除かれ60、解体される61。光学部品のゾルゲルコーティングは取り除かれ62、表面は、損傷成長抑制のための処理が行われる53。カセットは洗浄され63、ゾルゲルコートされた光学部品を入れるのに再利用される55。
【0035】
図6は、光学部品がコートされ、取り外し可能なカセットに収納されており、損傷のある光学部品を探すためにそのままの位置(in situ)での検査が行われ、そしてそれから損傷のある光学部品が入ったカセットがラインから取り出され、分解され、そして処理される、本発明のもう一つの実施態様における処置のフローチャートを示している。高度な仕上げ処理および研磨処理で損傷起点密度ができるだけ減らされた光学部品が、業者から入手される65。光学部品はそれから、仕上げ処理および研磨処理で残った欠陥上に損傷部位を発生させるために、高出力小口径レーザーでラスター走査される66。光学部品表面は、損傷部位の成長を抑制するために処理される67。それから光学部品にゾルゲルコーティングが施される68。光学部品は、カセットに入れられ69、レーザー設備に組み込まれる70。そのままの位置(in situ)での損傷の検査が、レーザー設備の運転の間に損傷が起こったかどうかを判断するために行われる71。もし損傷が起こっていたら、カセットが抜かれる73。カセットと光学部品は、汚れを除かれ74、解体される75。光学部品のゾルゲルコーティングは取り除かれ76、表面は、損傷成長抑制のための処理が行われる67。カセットは洗浄され77、ゾルゲルコートされた光学部品を入れるのに再利用される69。
【0036】
発明の実施態様について説明する。最初の段階は、光学部品の損傷を発生させることである。起点発生(イニシエーション)処理は、Nd:ガラスレーザーやUVエキシマーレーザーのようなレーザーで行われる。例えば、ガラスレーザーは、低出力Nd:YLF発振器と、それに続く位相共役を有するジグザグスラブ型マルチパス増幅器、および赤外出力を紫外に変換するための一組の結晶を有するものであることができる。加工の後処理走査の時間は、光学部品の大きさと損傷を発生させるレーザーの平均出力に依存する。処理されるべき光学部品は、x−yトランスレーションステージに載せられ、レーザー光は、使用中の光学部品の最終的な稼動に要求されるフルエンスよりずっと大きな、あるいはわずかに過剰なフルエンスで、最適な形状に整えられる。最適な形状は光学部品のサイズとタイプによる。十分な出力が利用できるとき、サイズと形状は光学部品と同じであり、光学部品の単一パルスラスター走査のために、それは四角である。光学部品は段階的なフルエンスの増加を必要としているので、端から中央へ傾斜したフルエンスを有する長方形のビームが最良である。
【0037】
図7は小さいビームによるラスタリングによって、大きい径の光学部品上に損傷部位を発生させるために使用される装置の説明図である。全体の装置は、参照番号70で示されている。処理と損傷の起点発生(イニシエーション)の両方に使用されるレーザー71は、355nmの波長、10Hzの繰返し速度で運転される、3倍化されたNd:YAGである。可変減衰器72は、レーザーエネルギーを、ほぼゼロから使用可能な最大にまで変化させることができ、不要なレーザーエネルギーはビームダンプ73に導かれる。ビームは、一続きのミラー75、76によって運ばれ、それから集束光学部品79、80によって、0.7〜0.8mm、50%FWHMのビーム径まで集光される。レーザーフルエンスは、同じサンプル平面のサンプリングウエッジ81と、一続きのミラー77、78を使用して、CCDカメラ82とジュールメーターを有するビーム観測装置にビームの一部を向けることによって測定される。光学部品は、400ポンドの重さにもなるメータースケールの光学部品を動かすことが可能な、並進ステージ(translational stage)86に載せられる。並進ステージ(translational stage)と損傷検査システム全体は、クラス100のクリーンルーム84によって保護される。光学部品は、次の段落で論じられる方法の一つを使用して損傷が観測される。
【0038】
2番目の段階は、光学部品の損傷部位を探すことである。光学部品の表面は、レーザーをパルス照射し、連続的に光学部品を動かすことによって走査される。損傷の起点発生(イニシエーション)は、CCDカメラで表面のプラズマフラッシュを観測することによって、あるいは光学部品のバルクを伝播する音響応答の検出によって、あるいは共直線的レーザービームやブライトサイド照射(bright side illumination)からの検出光散乱の検出によって、検出される。音響波は、起点となる損傷にならない表面のほこり粒子のプラズマフラッシュや音響サインと異なり、起点損傷に特徴的である。システムは、表面損傷が許容できないサイズに成長しないために、表面損傷の検出でレーザービームを一時的に遮断するフィードバックループを有している。
【0039】
図8は、光学部品のバルク87を伝播する音響応答88を検出することによって損傷部位の発生を検出するために使用される装置の説明図である。音響シグナルのxとy成分は、連絡部89、90によってスコープ91に導かれる。
【0040】
図9は、損傷部位からの局部的な応力複屈折を検出するための偏光アナライザを有するマイクロスコープイメージャーを用いて、損傷部位の起点発生(イニシエーション)を検出する装置の説明図である。光学部品92は偏光光源93によって後ろから照射される。損傷部位94は偏光アナライザを有するマイクロスコープイメージャー95によって検出される。いかなる損傷も、局部的な応力複屈折の存在によって検出される。
【0041】
3番目の段階は、損傷の成長を抑制するために光学部品の損傷部位を処理することである。抑制処理は、後に起こる損傷部位の成長の原因を、局所的にあるいは全体的に取り除くことにより行われる。溶融石英、KDP、およびDKDP光学部品の損傷部位の成長を抑制するのには様々な方法が存在する。
【0042】
(エッチング処理)
本発明の一つの実施態様では、溶融石英光学部品中の局所的な損傷領域を処理するために、低温プラズマジェットあるいは局所的酸エッチング処理が使用される。酸エッチング処理あるいはプラズマエッチング処理は、発生した損傷部位から物質を取り除くために使用することができる。処理されると、光学部品は、損傷発生や成長を示す部位がないことを確かめるために再び処理レーザーで検査される。この方法は、使用の間に損傷の発生が起こった光学部品を処理するためにも使用される。使用の間に損傷が発生した光学部品の処理では、光学部品は使用の状態から出され、抑制処理がされ、そして再使用の前に適性検査が行われる。特定された欠陥は、酸エッチング処理あるいはプラズマエッチング処理によって不活性化される。
【0043】
図10は、酸エッチング処理前101と後102の溶融石英光学部品上の損傷部位と、351nmの波長と8.5J/cmのフルエンスで1000レーザーショット照射した後の抑制された損傷成長103の実例を示している。
【0044】
同様な方法で、KDPとDKDPの結晶も発生させられた損傷部位から原因となる部分を取り除くために、局所的な水エッチングあるいは機械的な研磨を用いて処理することができる。
【0045】
(COレーザー処理)
本発明のもう一つの態様では、材料を局所的に柔らくし、残った損傷部位を焼きなますために、溶融石英中の損傷部位にCOレーザーの局所的な照射を行う。一つの態様では、抑制処理においては、溶融石英を熱的に柔らかくするが溶融石英の気化と熱的に伴う応力を最小限にする出力密度と継続時間に調節した、COレーザーの連続波が使用される。COレーザーは、小さな損傷点だけを、あるいは全体の光学部品表面を、処理することができる。この処理は、部位の損傷成長特性をなくし、その部位を後に起こる損傷の成長に対して高い耐性をもたせることが分かった。
【0046】
図11は、レーザー溶融前111と後112の溶融石英光学部品上の損傷部位と、351nmの波長と12J/cmCOレーザーのフルエンスで1000レーザーショット照射した後の損傷成長の抑制の実例113を示している。
【0047】
(短パルスレーザー除去処理)
本発明のもう一つの態様では、溶融石英、KDP、およびDKDP光学部品の抑制処理は、損傷部位のレーザーエネルギー吸収性欠陥を局所的に除去するために、10ns未満のパルス長を有するレーザーで行われる。
【0048】
(仕上げと合体したCOレーザー処理)
仕上げ後の抑制処理によっても損傷や光学的ひずみが許容できないレベルの場合、光学部品は最後のいくつかの仕上げ段階に戻される。光学部品は研磨され、損傷発生の走査が完了する。例えば、それから全体の表面はCOレーザー表面抑制処理によって処理される。光学部品は生産プロセスに戻され、引き続き所望の表面形状と仕上がりにするために研磨処理が行われる。損傷領域のみのCOレーザー表面抑制処理の代わりに、全体の光学部品表面のCOレーザー表面抑制処理をすることも可能である。
【0049】
(仕上げと合体したエッチング処理)
同様な実施態様において、損傷成長を止めるために適切な深さまで光学部品全体を酸エッチング処理あるいはプラズマエッチング処理し、それから光学部品を再び所望の表面仕上がりにするために微細研磨することが行われる。抑制処理においては、最低限の量のガラスだけ取り除かれなくてはならず、これにより、ガラスの除去によって起こる位相摂動は、後のレーザー中での使用で、ビームのホットスポットに十分な量のレーザー光を屈折させないし、その結果光学部品への新たな損傷を起こさせない。抑制処理が終わると、引き続く高出力レーザーによる走査が、すべての潜在的な損傷部位を発生させ、潜在的な成長を止めるために用いられる。その結果、光学部品は使用可能になる。
【0050】
(光学部品製造の一部としての損傷成長抑制)
本発明のもう一つの態様には、光学部品の製造工程の一部として抑制を行うことが含まれる。抑制は、加工段階の一つの間の製造の間に行われる。例えば、光学部品の研磨の間に生じたひびが、主要な損傷発生源と分かる。研磨と、次の製造の仕上げ処理との間に、熱アニール処理による抑制が行われる。この方法によるすべての処理の中と同様に、仕上がった光学部品はイニシエーションレーザーシステムで走査され、続いて局所的な抑制処理と品質保証走査が行われる。
【0051】
(システムの実施)
損傷抑制は、統合処理システムの中で行われることが期待される。システムは、光学部品中のそれぞれの潜在的な損傷部位を発生させ、特定するための、レーザー、走査システム、および検出システムを含んだ、起点発生(イニシエーション)段階を有している。抑制システムは、発生段階の中に組み込まれても、後の加工段階として作られてもよい。抑制に続いて、光学部品は、すべての損傷部位が不活性化され、すべての潜在的な損傷部位が発生させられたことを確認するために、再び起点発生(イニシエーション)段階を通される。光学部品が順調に3つの段階を通ると、部品は使用可能となる。使用中、定期的に光学部品の損傷の点検をすることができ、そしてもし損傷が見つかると、損傷抑制処理システムへ戻される。この技術を使用することで、光学部品に、長く、高品質な使用寿命をもたせることができる。
【0052】
本発明は、様々な改良や代替形態が可能であるが、ここでは、具体的な実施形態が図面中の例を通じて示され、また詳細に述べられた。しかしながら、本発明は、開示された特定の形態に限定する意図はないものとして理解されなければならない。むしろ、本発明は添付される特許請求の範囲で明確にされるように、本発明の趣旨および範囲内で、すべての改良物、均等物、代替物を網羅するものである。
【図面の簡単な説明】
【0053】
添付の図面は、明細書に組み込まれ、その一部を構成して発明の具体的な態様を示し、また上述の発明の概要や具体的な態様の詳細な説明と共に、本発明の本質を説明する役割を果たしている。
【図1】図1は、溶融石英に発生した損傷部位と、高出力UVレーザーを繰り返し照射されることにより損傷が成長した後の同じ損傷部位である。
【図2】図2は、レーザーショット数の関数としての損傷の大きさの指数関数的な成長を、図示しているものである。
【図3】図3は、光学部品の一部が、ある数のレーザーショット毎にラインから取り出され、検査され、処理される、本発明の一つの実施態様における処理を示すフローチャートである。
【図4】図4は、損傷のある光学部品を探すためにそのままの位置(in situ)での検査が行われ、そしてそれから損傷のある光学部品がラインから取り出されて処理される、本発明のもう一つの実施態様における処理のフローチャートを示している。
【図5】図5は、光学部品がコートされ、取り外し可能なカセットに収納され、そしてある数のレーザーショット毎にカセットの一部がラインから取り出され、分解され、検査され、そして処理される、本発明のもう一つの実施態様における処理のフローチャートを示している。
【図6】図6は、光学部品がコートされ、取り外し可能なカセットに収納され、損傷のある光学部品を探すためにそのままの位置(in situ)での検査が行われ、そしてそれから損傷のある光学部品が入ったカセットがラインから取り出され、分解され、そして処理される、本発明のもう一つの実施態様における処理のフローチャートを示している。
【図7】図7は小さいビームによるラスタリングによって、大きい径の光学部品の損傷部位を発生させるために使用される装置の説明図である。
【図8】図8は、光学部品のバルクを伝播する音響応答を検出することによって損傷部位の発生を検出するために使用される装置の説明図である。
【図9】図9は、損傷部位からの局部的な応力複屈折を検出するための偏光アナライザを有するマイクロスコープイメージャーを用いて損傷部位の発生を検出する装置の説明図である。
【図10】図10は、酸エッチング処理前と後の溶融石英光学部品上の損傷部位と、351nmの波長と8.5J/cmのフルエンスで1000レーザーショット照射した後の、抑制された損傷成長の実例を示している。
【図11】図11は、COレーザー溶融前と後の溶融石英光学部品上の損傷部位と、351nmの波長と12J/cmのフルエンスで1000レーザーショット照射した後の、抑制された損傷成長の実例を示している。

Claims (33)

  1. 光学部品中に損傷部位を発生させる工程、
    前記発生した損傷部位の位置を特定する工程、
    続いて起こる前記損傷部位の損傷成長の原因を取り除く抑制処理を行う工程、
    を含む、レーザーによって引き起こされた光学部品中の表面損傷の成長を抑制する方法。
  2. 前記続いて起こる前記損傷部位の損傷成長の原因を取り除く抑制処理を行う工程が、局部的に行われる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記続いて起こる前記損傷部位の損傷成長の原因を取り除く抑制処理を行う工程が、全体的に行われる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記光学部品が、溶融石英でできているものである、請求項1に記載の方法。
  5. 前記光学部品が、リン酸二水素カリウム(KDP)結晶でできているものである、請求項1に記載の方法。
  6. 前記光学部品が、リン酸二水素カリウムの重水素化物(DKDP)結晶でできているものである、請求項1に記載の方法。
  7. 前記損傷が、Nd:YAGレーザーによって、1060nm近傍のその基本赤外波長で、あるいは非線形光学材料によって530nm近傍の波長に2倍化された周波数で、あるいは非線形光学材料によって350nm近傍の波長に3倍化された周波数で、発生させられたものである、請求項1に記載の方法。
  8. 前記損傷が、XeFエキシマーレーザー(351と353nm)、KrFエキシマーレーザー(248nm)、XeClレーザー(308nm)、ArFエキシマーレーザー(193nm)のような、約350nmから下は約150nmの波長を有するUVエキシマーレーザーで発生させられたものである、請求項1に記載の方法。
  9. 前記損傷が、低出力Nd:YLF発振器と、それに続く位相共役を有するジグザグスラブ型マルチパス増幅器、および赤外出力を紫外に変換するための一組の結晶からなるレーザーで発生させられたものである、請求項1に記載の方法。
  10. 前記レーザーが100から500ワットの範囲の出力パワーを有しているものである、請求項9に記載の方法。
  11. 前記レーザーが、6Hzの繰返し率に至るまで、532nmの波長で少なくとも10Jの出力を与えるものである、請求項9に記載の方法。
  12. 前記損傷部位が最小限に発生させられる、請求項1に記載の方法。
  13. 前記光学部品中に損傷部位を発生させる工程が、欠陥に損傷部位を発生させるためのレーザーを使用した、前記光学部品の走査を含むものである、請求項1に記載の方法。
  14. 前記欠陥に損傷を発生させるための高出力レーザーを使用した光学部品の走査が、所望の運転フルエンスよりやや大きい出力のレーザーで行われる、請求項13に記載の方法。
  15. 前記光学部品の表面が、前記レーザーをパルス照射して、前記光学部品を連続的に動かすことによって走査されるものである、請求項14に記載の方法。
  16. 処理されるべき光学部品がx−yトランスレーションステージに載せられ、レーザー光が、前記光学部品を最終的に稼動するのに要求されるフルエンスと対等な、あるいはわずかに過剰なフルエンスを有し、立体的に正方形あるいは長方形に整えられる、請求項1に記載の方法。
  17. 損傷の発生が、CCDカメラで前記表面のプラズマフラッシュを観察することによって検出される、請求項1に記載の方法。
  18. 損傷の発生が、前記光学部品のバルクを伝播する音響応答を測定することによって検出される、請求項1に記載の方法。
  19. 損傷の発生が、レーザービームからの光散乱によって検出される、請求項1に記載の方法。
  20. 損傷の発生が、ブライトサイド照射(bright side illumination)からの光散乱によって検出される、請求項1に記載の方法。
  21. 損傷の発生が、偏光アナライザを有するマイクロスコープイメージャーを用いて、前記損傷部位からの局部的な応力複屈折を測定することによって検出される、請求項1に記載の方法。
  22. 前記溶融石英を局部的に柔らかくし、前記残存している損傷を焼きなますための局部的なCOレーザー処理で、前記抑制処理が溶融石英光学部品に対して行われる、請求項1に記載の方法。
  23. 前記COレーザーが、前記溶融石英を熱的に柔らかくするが前記溶融石英の気化と熱的に起こされる応力を最小限にするような出力密度と継続時間に調節されている、請求項22に記載の方法。
  24. 前記光学部品の前記表面全体の前記溶融石英を柔らかくし、前記残存している損傷の全てを焼きなますための全体的なCOレーザー処理で、前記抑制処理が溶融石英光学部品に対して行われる、請求項1に記載の方法。
  25. 前記COレーザーが、前記溶融石英を熱的に柔らかくするが前記溶融石英の気化と熱的に起こされる応力を最小限にするような出力密度と継続時間に調節されている、請求項24に記載の方法。
  26. 損傷成長を引き起こす前記損傷部位中の物質を部分的に取り除くために、局部的な酸エッチング処理あるいは局部的なプラズマエッチング処理によって、溶融石英光学部品中の前記特定された欠陥が取り除かれる、請求項1に記載の方法。
  27. 前記光学部品の前記表面全体から、すべての前記損傷部位において、損傷成長を引き起こす物質を取り除くために、全体的な酸エッチング処理あるいは全体的なプラズマエッチング処理によって、溶融石英光学部品上の前記特定された欠陥が取り除かれる、請求項1に記載の方法。
  28. KDPあるいはDKDP光学部品中の前記特定された欠陥が、局部的な水エッチング処理によって不活性化される、請求項1に記載の方法。
  29. 溶融石英、KDP、あるいはDKDP光学部品中の前記特定された欠陥が、10ns未満のパルス長を有するレーザーで除去される、請求項1に記載の方法。
  30. 溶融石英、KDP、あるいはDKDP光学部品中の前記特定された欠陥が、200nmより短い波長を有するレーザーで除去される、請求項1に記載の方法。
  31. KDP、あるいはDKDP光学部品中の前記特定された欠陥が、小さい機械的な研磨工具で取り除かれる、請求項1に記載の方法。
  32. 前記溶融石英光学部品の抑制処理を行うステップが、前記損傷の成長を止めるために適当な深さまでの光学部品全体の酸エッチング処理と、前記光学部品を所望の表面仕上がりに再びするための前記光学部品の微細研磨を含む、請求項1に記載の方法。
  33. 前記溶融石英光学部品の抑制処理を行うステップが、前記損傷の成長を止めるために適当な深さまでの光学部品全体のプラズマエッチング処理と、前記光学部品を所望の表面仕上がりに再びするための前記光学部品の微細研磨を含む、請求項1に記載の方法。
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