JP2005501056A - 5−置換イソベンゾフランの製造方法 - Google Patents

5−置換イソベンゾフランの製造方法 Download PDF

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Abstract

シタロプラム及びその薬学的に許容可能な塩の製造方法が記載され、該方法は1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシム、好ましくはジフェニルメチル又はトリフェニルメチル基を有するO−置換されたものを蟻酸―酢酸無水物で処理することを含む。さらに、5−ホルミルフタリドから出発する、遊離の塩基又はその薬学的に許容可能な塩の形でのシタロプラムの全合成が記載される。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、シタロプラムの製造方法、より詳細には5−ホルムフタリドから出発するシタロプラムの製造方法に関する。
【0002】
以下の式
【化1】
Figure 2005501056
により表されるシタロプラム、即ち、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロー5−イソベンゾフランカルボニトリルは、うつ病治療のために指示される薬学的組成物の製造のために、臭化水素塩として使用される活性物質である。
【背景技術】
【0003】
シタロプラムはベルギーの特許第850,401号において初めて記述され、その後、その様々な製法が開示されてきた。
【0004】
例えば欧州特許第171943号は、5−シアノフタリドから出発して、2回の連続するグリニヤール反応、1回は4−フルオロフェニルマグネシウムブロマイドとの、そして2回目は、得られたマグネシウム誘導体上で[3−(ジメチルアミノ)プロピル]マグネシウムブロマイドとのグリニヤール反応により得られ得るシタロプラムの前駆体である以下の式のジオール、
【化2】
Figure 2005501056
の製法を記述する。しかし、シアノ基は、ハロマグネシウム反応物に対して不活性ではなく、分離するのが困難である副生物の生成を与える。
【0005】
国際特許出願公開第01/02383号は、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−5−ブロモ−1,3−ジヒドロイソベンゾフランを5位でマグネシウム誘導体へと転化すること、そのようにして得られたグリニヤール反応物をホルムアミドとの反応に供して1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボキシアルデヒドを与え、この最後の化合物をヒドロキシルアミンで処理すること、及びこのようにして得られた以下の式の化合物
【化3】
Figure 2005501056
を酢酸無水物での処理によりシタロプラムに転化させることをからなるシタロプラムの製造方法を記述する。この書類に従って、出発の臭化誘導体が英国第1,526,331号(ベルギー特許第850,401号に対応する)記載されたように得られ,即ち、5−ブロモフタリドを2重のグリニヤール反応に供し、上記5−ブロモフタリドは上記反応物と無関係ではなく、その結果、反応副生物を与え得る。
【0006】
文献は、様々なルートのシタロプラムの合成方法を開示し、それらは上に述べられたスキームを実質的に再現するか、又はあるいは最初のグリニヤール反応、中間体ケトンの還元と環化、そして最後にアルキル化による3−ジメチルアミノプロピル鎖の導入を含む(国際特許出願公開第98/19511号)。
【0007】
一般的に、公知の合成は、シタロプラムのシアノ基の前駆体として、シアノ(欧州特許第17143号)、ハロゲン(国際特許出願公開第00/11926号)、アミノ(国際特許出願公開第98/19512号)、アミノカルボニル又はアルコキシカルボニル(国際特許出願公開第98/19513号)、オキサゾリノ又はチアゾリノ(国際特許出願公開第00/23431号)基により置換された出発物質を用いる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
驚いたことに、グリニヤール反応の条件下で不活性なO−置換オキシムの製造による、異なる前駆体、即ち1−オキソ−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボキシアルデヒド、以後5−ホルムフタリドともまた呼ばれる、から、シタロプラムを合成する、簡便で実際的な代替ルートが今見出され、図1に略述されるように、該O−置換オキシムは、続けて2つのグリニヤール反応と環化反応に供されたとき、O−置換された1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシムを与え、それは容易にシタロプラムを与える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
このように本発明は、その実施態様の1つに従って、シタロプラムの製造方法を提供し、該方法は
(a)以下の式の5−ホルムフタリド
【化4】
Figure 2005501056
を式
【化5】
Figure 2005501056
のヒドロキシルアミンで処理すること、
ここでRは、水素原子(IIa)又はグリニヤール反応の条件下で不活性な置換基R’(IIb)を表す;
(b)このようにして得られた式
【化6】
Figure 2005501056
のオキシム、ここでRは上で定義された通りである、を、R=R’のときはそのまま(IIIb)、R=H(IIIa)のときはR’によるRの置換の後に、4−フルオロフェニルマグネシウムハライドと反応させること;
(c)式
【化7】
Figure 2005501056
の中間体ケトン、ここでR’は上で定義された通りであり、R’’はMgHal(IVa)を表し、ここでHalはハロゲン又は水素(IVb)である、を[3−(ジメチルアミノ)プロピル]マグネシウムハライドと反応させること、
(d)式
【化8】
Figure 2005501056
の中間体を環化させること、ここでR’は上で定義された通りである;
(e)式
【化9】
Figure 2005501056
の置換されたオキシム、ここでR’は上で定義された通りである、の基R’を除去すること、及び
(f)式
【化10】
Figure 2005501056
のオキシムの無置換オキシイミノ基をニトリル基に転化して、シタロプラム(A)又はその薬学上許容可能な塩に転化すること;又は
(e’)あるいは、R’がトリフェニルメチル又はジフェニルメチルであるとき、式VIの化合物の置換されたオキシイミノ基をそのまま、式
【化11】
Figure 2005501056
の混合酸無水物、ここでR’’’はC1〜C6のアルキル基、アラルキル基、又はアリール基を表す、での処理によりニトリル基へと転化して、シタロプラム(A)又はその薬学上許容可能な塩を与えることを特徴とする。
【0010】
本発明に従って、工程(a)において、式Iの5−ホルミルフタリドは、式IIのヒドロキシルアミンと反応される。
【0011】
出発の5−ホルミルフタリドは公知の化合物であり、例えばJ.Chem.Soc.,1925年,2279〜2290頁において記述されるように得られ得るか又は、本発出願の実験の部において説明されるように、5−クロロカルボニルフタリドの水素化によって得られ得る。
【0012】
本発明に従うヒドロキシルアミンIIは、O−置換(IIb、R=R’)又は無置換(IIa、R=H)であり得る。
【0013】
式IIb(R=R’)のO−置換ヒドロキシルアミンは、従来の文献の方法に従って容易に製造され得る。最も一般的なもの、特にO−トリフェニルメトキシアミンは通常、市販品である。
【0014】
O−置換ヒドロキシルアミンの置換基R’は、グリニヤール反応の条件下で不活性であればどのような置換基でもよく、例えば、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C3)アルコキシ(C2〜C4)アルキル、又は有利には、無置換の、又はベンゼン環上で(C1〜C6)アルキル、(C1〜C3)アルコキシ及びニトロ基から独立して選択された1以上の基、又は2,3−又は3,4−メチレンジオキシ基で置換されたベンジル、ジフェニルメチル、又はトリフェニルメチル基である。
【0015】
好ましくは、R’は、任意的に置換されていてもよいトリフェニルメチル又はジフェニルメチル基である。
【0016】
工程(a)において、5−ホルミルフタリドIとO-置換ヒドロキシルアミンIIb、そのまま又はその塩、例えば塩酸塩又は臭酸塩との反応は、有機溶媒、例えば炭化水素、例えばシクロヘキサン、トルエン、キシレン、塩化メチレン、又はエーテル例えばメチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン又はジオキサン又は極性非プロトン性溶媒、例えばジメチルアセトアミド中において行われる。式IIのヒドロキシルアミンは一般的に5−ホルミルフタリドに関して1:1〜2:1、好ましくは1.1:1に含まれるモル比で使用される。
【0017】
ヒドロキシルアミン(IIb)がその塩の形にあるとき、有機塩基、例えばトリメチルアミン、又はトリエチルアミン,好ましくは使用されるヒドロキシルアミン塩について5〜10%モル過剰において操作することが適する。
【0018】
一般的に、R=R’のとき、反応混合物を20℃から還流温度において攪拌した後、O−置換された1−オキソ−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシム(IIIb)が従来のテクニック、例えば溶媒の一部を気化させること、反応混合物を水で希釈して沈殿した生成物を単離して、該沈殿した生成物はその塩、例えば塩酸塩又は臭酸塩へと転化され得る、に従って単離される。
【0019】
反対に、工程(a)において、5−ホルミルフタリドが塩の形における無置換のヒドロキシルアミン(IIa、R=H)と反応されるとき、無置換のオキシムIIIa(R=H)が得られる。そのような場合、グリニヤール反応を行う前に、遊離の水酸基を基R’で適切に保護し、そのようにして保護されたオキシムIIIb(R=R’)を得ることが好ましい。
【0020】
一般的に、塩としてのヒドロキシルアミンと5−ホルミルフタリドは、通常室温において、2:1〜1:1に含まれるモル比、好ましくは1.1:1のモル比で、非プロトン性溶媒、例えばジメチルホルムアミド中で、塩基例えばトリエチルアミンの存在下において反応させられる。次に、化合物IIIa(R=H)の単離、一般的には水による沈殿へ進み、オキシム上での次に置換へ進み、IIIb(R=R’)を与える。一般的にオキシムIIIb及び反応物R’−X、ここでXは脱離基、即ち、ハライド、好ましくはクロライド、又はスルホネートである、は溶媒、例えばテトラヒドロフラン中に塩基、例えばt−ブチル酸カリウム、炭酸カリウム、又はピリジンの存在下、一般的には室温において溶解される。
【0021】
式IV,V,VI,及びVIIの上に記載された工程(a)に従って製造された式IIIのオキシム、及び一般に本発明に従ってそれらから誘導されたオキシムは、それらの幾何異性体E及びZの1つの形、又はそれらの混合物として偏らずに得られ得る。
【0022】
工程(b)及び(c)において、このようにして得られた式IIIb(R=R’)の化合物は、連続する2回のグリニヤール反応に供される。特に、式IIIbの化合物は、4―フルオロフェニルマグネシウムハライド、好ましくはブロマイドと、エーテル、好ましくはテトラヒドロフラン、あるいは芳香族溶媒,例えばトルエンとのそれらの混合物を溶媒として用いるグリニヤール反応の通常の条件下において、−20〜約20℃の温度において、好ましくは約15℃において反応物を添加することにより反応される。4−フルオロフェニルマグネシウムハライドは、式IIIbのオキシムに関して、一般的に1.3:1〜1:1好ましくは1.2:1に含まれるモル比で使用される。
【0023】
出発物質IIIbが反応されるとき、攪拌下、およそ約10〜15時間後、式IVa、ここでR’は上で定義された通りであり、Halはハロゲン、好ましくは臭素を表す、のマグネシウム誘導体を含む反応混合物は、一般的にはそのまま、前のグリニヤール反応のために使用された同じ溶媒、好ましくはテトラヒドロフラン中に溶解された[3−(ジメチルアミノ)プロピル]マグネシウムハロゲン化物、好ましくは塩化物と再びグリニヤール反応の通常の条件下において処理される(工程(c))。[3−(ジメチルアミノ)プロピル]マグネシウムハロゲン化物は、式IIIbのオキシムに関して、1.5:1〜1:1、好ましくは1.3:1〜1.1:1に含まれるモル比で一般的に使用される。
【0024】
このように、式
【化12】
Figure 2005501056
を有するマグネシウム誘導体が得られ、ここでR’は上で定義された通りであり、Halはハロゲンを表す、該誘導体は通常、少し酸性、好ましくは酢酸の媒体中においてインシチューで水性塩化アンモニウムによる処理により分解される。
【0025】
このように、式V、ここでR’は上で定義された通りである、のジオールを含む溶液が得られ、それは、従来の技術に従って、そのままあるいはその塩として単離され得るか、又は上記基(R’=H,Vb)の性質に応じて古典的な方法に従って基R’の除去により、対応する遊離のオキシムに転化され得る。
【0026】
あるいは、式Vの化合物を含む溶液は、次の工程(工程d)にそのまま供され得る。
【0027】
工程(d)において、このようにして得られた化合物Vの環化は、脱離反応、例えばジオールの活性エステルの生成により、有利には上記ジオールのアルキル又はアリールスルホニルクロライドによる処理により、スルホネート例えばp―トルエンスルホネート又は好ましくはメタンスルホネートを与え、これは、アルカリ性媒体中で例えばアルカリ水酸化物又は3級塩基、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルピペリジン又はN−メチルモルホリンによる処理により除去可能な脱離基として振舞い、式VIのO−置換された1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシム、ここでR’は上で定義された通りである、を与え,該オキシムは一般的に90%より高い収率において単離される。
【0028】
スルホン化試薬は、式Vのジオールに関して、一般的には4:1〜1:1、好ましくは2.5:1〜1.5:1に含まれるモル比で使用される。塩基は一般的には、スルホン化試薬に関して過剰に、好ましくは約2:1のモル比で用いられる。
【0029】
工程(e)において、保護基R’は、従来の方法に従って除去され、式VIIの1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシムを与え,それは例えば国際特許出願公開第01/02383号の特許願書に記載されたように、酢酸無水物による処理でシタロプラムに容易に転化されることができる(工程(f))。
【0030】
使用された置換基R’を除去する方法は一般的に慣用の方法であり、例えばT.Green、P, Wuts,著“有機合成における保護基”,第3版 Wiley Interscienceにおいて記載される方法である。
【0031】
例えば、R’がアルキル又はアルコキシアルキル基、特にメチル基であるとき、特に強い酸性条件下で処理をするのが一般的である。
【0032】
R’がジフェニルメチル又はトリフェニルメチルであるとき、除去は好ましくは蟻酸で起きる。反対にR’がベンジルであるとき、触媒的な水素化による除去が好ましい。
【0033】
しかし、好まれる保護基、即ちトリフェニルメチル及びジフェニルメチル基は、驚いたことに、そして有利に、式VIの中間体のシタロプラムへの直接転化を許す(工程(e’))。
【0034】
特に、置換基R’がトリフェニルメチル又はジフェニルメチル基であるとき、5−ホルミルフタリドから出発するシタロプラムの製造は4工程のみの、あるいは多くて5工程において起こり、非常に満足できる純度の条件において、かつ非常に良好な収率におけるシタロプラムの単離を許す。
【0035】
このように、シタロプラム及びその薬学的に許容可能な塩の製造方法を提供することは本発明の好ましい目的であり、該方法は、
(i)5−ホルミルフタリドIを式IIbのO−トリフェニルメチロキシアミン(R’=トリフェニルメチル)で処理すること、あるいは、最初にヒドロキシルアミン(IIa)で、そして次にアルキル化剤R’−X、ここでR’はトリフェニルメチルを表す、で処理すること;
(ii)このようにして得られた式IIIbのO−トリフェニルメチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボクサルドキシム(R’=トリフェニルメチル)を2回の次のグリニヤール反応、最初のグリニヤール反応は4−フルオロフェニルマグネシウムハライドとであり、第2のグリニヤール反応は[3−(ジメチルアミノ)プロピル]マグネシウムハライドとである、に供すること;
(iii)このようにして得られた式VのO−トリフェニルメチル−3−ヒドロキシメチル−4−[α―ヒドロキシ−α−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−4−フルオロベンジル]ベンズアルドキシム(R’=トリフェニルメチル)をアルキル、又はアリールスルホニルクロライドにより連続的に処理して、ジオール活性エステルを与え、それがアルカリ性媒体中で処理されること;
(iv)このようにして得られた式VIのO−トリフェニルメチル−1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)―1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボクサルドキシム(R’=トリフェニルメチル)を式VIIIの混合酸無水物と反応させて、ここでR’’’は(C1〜C6)アルキル基、アリールアルキル基又はアリール基を表す、シタロプラム(A)又はその薬学的に許容可能な塩を与えることを特徴とする。
【0036】
工程(i)及び(ii)は、5−ホルミルフタリド及びO−トリフェニルメチロキシアミンIIb(R’=トリフェニルメチル)から、あるいは5−ホルミルフタリド、ヒドロキシルアミン及び次にアルキル化試薬R’−X(R’=トリフェニルメチル)から出発する工程(a)及び(b)について上に記載されたように行われ,式IIIb(R’=トリフェニルメチル)の生成物が非常に良好な収率において単離される。
【0037】
工程(iii)において、式V(R’=トリフェニルメチル)のジオールの環化は、工程(d)のために説明された方法に類似の方法において、好ましくは、メタンスルホニルクロライドによる処理及びそのモノエステルへの転化、続いて塩基との反応、メタンスルホン酸の脱離、及び環の閉鎖により起きる。
【0038】
脱離基がメタンスルホニロキシであるという特異的な場合において、式VIの環化された生成物(R’=トリフェニルメチル)は一般的に、上記メタンスルホニルクロライドの添加の終了においてすでに、80%より低くはない量において存在する。
【0039】
工程(iv)に従って、この点において、溶媒は一般的に気化され、混合酸無水物VIIIが残渣に添加され、混合物は反応が終了するまで加熱される。
【0040】
一般的に、式VIIIの無水物は、大過剰において、好ましくは反応溶媒として使用される。
【0041】
式VIIIの混合酸無水物は、通常の方法に従って、例えば蟻酸塩、例えば蟻酸アルカリ塩、好ましくは蟻酸ナトリウムを他のカルボン酸のハライド、好ましくは塩化物、R’’’―COClと処理すること、及びそのようにして得られた混合酸無水物を単離することによって製造され得る。
【0042】
あるいは、混合酸無水物VIIIは等モル量の蟻酸及び他のカルボン酸の無水物(R’’’−CO)2Oを混合し、そのようにして混合酸無水物VIIIと対応するカルボン酸R’’’−COOHとの混合物を得ることにより製造され得る。カルボン酸酸R’’’−COOH、その無水物、又はその塩化物が固体生成物であるとき、混合酸無水物VIIIの製造は無水の有機溶媒、例えば炭化水素、例えばシクロヘキサン、トルエン、キシレン、塩化メチレン、又はエーテル、例えばメチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン又はジオキサン中で行われ得る。
【0043】
好ましい、式VIIIの混合酸無水物は、R’’’が(C1〜C4)アルキル、ベンジル、又はフェニル基であるところのものであり、より好ましくはR’’’はメチルである。
【0044】
実際、特に有利な実施態様に従って、混合無水物として、蟻酸―酢酸無水物が、単独で又は酢酸との混合物としてあるいは適する溶媒の存在下、使用される。蟻酸―酢酸無水物によるニトリルへの転化は、特に純粋な形における、容易に単離可能なシタロプラムの直接的な獲得を可能にする。この最後の工程において、トリフェニルメタノール酢酸エステル及び蟻酸が生成され、そのことは、望まれない副生物、例えばアルデヒド又は対応する遊離のオキシムの生成を妨げる。
【0045】
実際には、蟻酸ナトリウムを塩化アセチルで処理し、そのようにして得られた蟻酸酢酸無水物を蒸留することにより、又は1モルの蟻酸、そして好ましくは1.25モルの酢酸無水物の混合物を約1時間還流して、蟻酸―酢酸無水物と酢酸との混合物を得ることにより予め生成された蟻酸―酢酸無水物を使用することが可能である。そのようにして得られた混合物を約60℃まで冷却し、それを、気化の後に残った環化された中間体VI(R’=トリフェニルメチル)に添加することは有利であり得る。一般的に、反応混合物は、80℃〜還流温度に含まれる温度において、好ましくは約120℃において加熱される。
【0046】
好ましくは、上で述べられた工程(iii)及び(iv)は、中間体化合物を単離することなく、連続して行われる。
【0047】
典型的には、式Vのジオール(R’=トリフェニルメチル)は、有機溶媒,例えば炭化水素、例えばシクロヘキサン、トルエン、キシレン、又は塩化メチレン、又はエーテル、例えばメチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、又はジオキサン中でトリエチルアミンの存在下、メタンスルホニルクロライドの溶液(好ましくは同じ溶媒中)を、予め0〜5℃に冷却されたジオールVとトリエチルアミンとを含む溶液中に滴加し、混合物を約10〜30分静置させ、溶媒を気化させ、上で説明されたように予め製造された蟻酸―酢酸混合無水物を添加し、反応混合物を還流において2〜4時間加熱し、次に、室温まで冷却し、そして混合物を2〜72時間の指示された期間の間、静置させることにより、メタンスルホニルクロライドで処理される。
【0048】
工程(iv)の終わりにおいて得られたシタロプラムは慣用の方法に従って、溶媒を気化すること及び残渣を精製,例えば水による処理及び有機溶媒による不純物の抽出により単離される。シタロプラムは、水性相を中和し、遊離の塩基を有機溶媒で抽出し、溶媒の気化後それを回収し、それを精製することにより遊離の塩基として単離され得る。該遊離の塩基は、好ましくは、溶媒の気化の後得られた、既に十分に純粋である、遊離の塩基をアセトンで溶解し、得られた溶液に所望される酸の水性溶液、好ましくは48%の臭化水素酸を添加すること、溶媒を気化させ、そして残渣を結晶させることにより、転化されてシタロプラムの薬学的に許容可能な塩、好ましくは臭酸塩の形において単離される。
【0049】
もう1つの実施態様に従って、本発明は式VIIの1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシム及び、任意的に、対応する1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルデヒドの製造方法を提供することであり、両方とも国際特許出願公開第01/02383号に記載されている。
【0050】
そのような方法は、5−ホルミルフタリドIを上の工程(a)〜(e)に供し、そのようにして得られた生成物をそのまま又はその塩の形において単離することを含む。
【0051】
単一の鏡像体としてのシタロプラムの製造を提供することは、本発明のさらなる目的である。実際、好ましくは、式V及びVIの対応するラセミ混合物の、光学活性な酸、例えば酒石酸又はカンファ−スルホン酸による分割により製造された、式V又はVIの化合物の対応する単離された鏡像体から出発してシタロプラムの単一の鏡像体を得ることが可能である。
【0052】
もう1つの面に従って、本発明は、シタロプラムの合成において特に有用な、式III、IV,V及びそれぞれVIの新しい中間体を提供する。
【0053】
より特には、本発明は式IIIの新しいオキシムを提供し、ここでRは水素又は上で定義された置換基R’及びそれらの塩を表す。式IIIの化合物、ここでRはトリフェニルメチル及びジフェニルメチルから選択された置換基R’を表す、が特に好まれる。
【0054】
式IIIbのオキシムは、本発明の方法に従うシタロプラムの直接合成においてばかりでなく、国際特許出願公開第01/02383号に記載された式VIIの1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシムの合成にとってもまた有用である。本発明に従うそのような合成は公知の合成に関して有利である;実際、国際特許出願公開第01/02383号に従って、シタロプラムの前駆体として使用される、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシムが、除去するのが困難である副生物を生成するところの反応に従って得られ得る臭素誘導体から出発して製造される。
【0055】
本発明のもう1つの面は、式IVのケトンにより表され、ここでR’はすでに定義されたグリニヤール反応の条件下で不活性な基又は水素を表し、R’’は水素又はMgHalを表し、ここでHalはハロゲンである。
【0056】
式IVの化合物、ここでR’’は水素である、は、たとえ、好ましくはそれらが次のグリニヤール反応に直接共されるとしても、反応混合物から工程(b)の後、例えばマグネシウム中間体の水性酸による簡単な処理により、単離され得る。
【0057】
式IVの化合物、ここでR’は水素を表す、は、上に述べられた、古典的な脱保護方法に従って、基R’、ここでR’はグリニヤール反応の条件下で不活性な置換基である、の除去により容易に得られる。式IVの化合物、ここでR’はトリフェニルメチル又はジフェニルメチルを表す、が好まれる。
【0058】
式V及びその塩の中間体ジオールを提供することは本発明の更なる目的であり、ここでR’は前で定義されたようにグリニヤール反応の条件下で不活性な基又は水素を表す。式IVの化合物のように、式Vのジオール、ここでR’は水素である、もまた、従来の脱保護方法に従ってR’の簡単な除去により製造され得る。
【0059】
式Vの好まれる中間体ジオールは、R’がジフェニルメチル又はトリフェニルメチルであるものである。
【0060】
式VIの新しいオキシムを提供することは本発明の最後の目的であり、ここでR’は、メチル以外の、上で定義されたグリニヤール反応の条件下で不活性な基である。式VIの化合物、ここでR’はトリフェニルメチル又はジフェニルメチルを表す、が好まれる。式VIの新しいオキシムは、R’がトリフェニルメチル又はジフェニルメチルを表すとき、好ましくは、単一の工程により容易にシタロプラムに転化される。
【0061】
さらに、式VIのオキシムは1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボクサルドキシム(VII)及び、任意的に1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボキシアルデヒドの合成における有用な中間体であり、共に国際特許出願公開第01/02383号において記述される。
【0062】
本発明の方法の好ましい実施態様に従って、工程(a)は5−ホルミルフタリド及び式IIbのO−置換されたヒドロキシルアミン、任意的にそれらの塩から出発して、約1.1:1のモル比で、室温において、塩化メチレン及びジメチルアセトアミドから選択される溶媒中で、任意的に有機塩基例えばトリエチルアミンの存在下、行われる。
【0063】
あるいは、オキシムIIIbは無置換のヒドロキシルアミンを、その塩として、トリエチルアミン、及び5−ホルミルフタリドをモル比1.1;1において、ジメチルホルムアミド中で室温において反応させ、無置換のオキシムIIIa(R=H)を水で沈殿させ、続いて該オキシムを、化合物IIIaに関して約1.15:1のモル比でピリジン中、約80℃の温度においてトリフェニルメチルクロリドでアルキル化し、IIIb(R=R’=トリフェニルメチル)を与える。
【0064】
工程(b)、即ち、最初のグリニヤール反応は、好ましくは、4−フルオロフェニルマグネシウムブロマイドを式IIIbのO−置換された化合物のテトラヒドロフラン溶液に、化合物IIIbについて1.2:1のモル比で、約15℃の温度において、好ましくは不活性雰囲気下、ゆっくり添加することにより行われる。
【0065】
工程(c)、即ち第2のグリニヤール反応は、好ましくは、工程(b)において得られた式IVのケトンに対応するマグネシウム中間体から直接出発して、不活性雰囲気下、約5〜10℃の温度において、化合物IIIbに関して1.3:1〜1.1:1に含まれるモル比で、テトラヒドロフラン中に溶解された[3−(ジメチルアミノ)プロピル]マグネシウムクロライドを添加することにより行われる。
【0066】
工程(d)、即ち、環化反応は、水性塩化アンモニウムによる処理の後単離された式Vのジオールから出発して、塩化メチレン中において、約5〜7℃の温度において、約4:1のモル比におけるトリエチルアミンの存在下、ジオールVについて約2:1のモル比でメタンスルホニルクロライドとの反応により行われることが好ましい。
【0067】
工程(e’)、即ち、式VI、ここでR’はトリフェニルメチル又はジフェニルメチルを表す、の中間体のシタロプラムへの直接転化は、工程(d)における気化の後に得られた残渣の原料物質に対して、過剰の蟻酸無水物による反応、約120℃の温度において反応を完結するために必要な時間の期間の間加熱することにより行われることが好ましい。
【0068】
本発明をよりよく説明するためにしかし、本発明を制限することなく、以下の実施例が示される。
【0069】
NMRスペクトルは、(DMSO)−d6又はCDCl3溶液中においてVarian300MHz(Mercury)の分光光度計を用いて記録された。
【実施例】
【0070】
5−ホルミルフタリドの製造
水素化装置中に、23lのN,N−ジメチルアセトアミド、1.65Kg(8.39モル)の5−クロロカルボニルフタリド(例えばJ.Chem.Soc.,1931年、867〜871ページにおいて記載されるように製造される)及び200gの5%Pd/BaSO4が充填される。水素が次に3barにおいてそこへ充填され、混合物は60±3℃において、合計48時間加熱される。混合物は冷却され、ろ過による触媒の除去の後、濾液は真空下、75℃において固体の残渣まで濃縮される。生成物は、攪拌下5〜10℃において8lの脱イオン水で分散され、混合物のpHは、2.3lの10%水酸化アンモニウム溶液の添加により7.0〜7・5に調節される。30分の攪拌後、生成物はろ過され、脱イオン水で洗浄され、真空下、50℃において乾燥されて、m.p.=163〜165℃を有する、885g(65%)の所望される生成物を与える(J.Chem.Soc.,1925年、2290ページにおいてm.p.=159〜160℃が与えられる)
Figure 2005501056
【0071】
実施例1
O−ベンジル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシム(IIIb、R’=ベンジル)
250mlの80%エタノール中の、上で述べられたように製造された81.07g(0.5モル)の5−ホルミルフタリドに、95.78g(0.6)モルのベンジルオキシアミン塩酸塩及び61.5g(0.7モル)の酢酸ナトリウムが添加される。混合物は30分間攪拌下保たれ、次に、100mlのエタノールが留去される。冷却後、反応混合物は100mlの水で希釈され、ろ過され、50℃において真空下乾燥される。このようにして125gのO−ベンジル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシムが得られる(収率93.5%)。
Figure 2005501056
【0072】
実施例2
O−ベンジル−3−ヒドロキシメチル−4−(4−フルオロベンゾイル)−ベンズアルドキシム(IV、R’=ベンジル)
70.8g(0.265モル)のO−ベンジル 1−オキソ−1,3−ジヒドロー5−イソベンゾフランカルボアルドキシムの450mlの無水テトラヒドロフラン中の溶液が窒素雰囲気下−10℃まで冷却され、81gの4−フルオロフェニルマグネシウムブロマイドの14.5%溶液(0.46モル)が、温度を−5〜−10℃に保つことにより、そこへゆっくり添加され、次に溶液の温度は5℃まで上昇させられ、混合物は1時間この温度において保たれる。混合物は20℃まで加熱され、攪拌下、この温度において15間保たれる。HPLCによるO―ベンジル 1−オキソ−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシムの消失のチェックの後、混合物はそのまま次の工程に供される。
【0073】
実施例3
O−ベンジル−3−ヒドロキシメチル−4−[α―ヒドロキシ−α−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−4−フルオロベンジル]ベンズアルドキシム(V,R’=ベンジル)
中間体ケトン(式IV、R’=ベンジル)のマグネシウム誘導体を含む溶液が−5℃まで冷却され、210gの[3−(ジメチルアミノ)プロピル]マグネシウムクロライド(1.44モル)の30%無水テトラヒドロフラン溶液でゆっくり処理される。溶液の温度は5℃まで上昇させられ、1時間の攪拌後、中間体ケトンの消失がHPLCにより確認される。このようにして得られた、マグネシウム誘導体(式V、R’=ベンジル)を含む、10〜15℃の温度に至らせられた溶液に、1500gの15%水性塩化アンモニウム溶液が添加され、30分の攪拌後、2つの層は分離させられる。水性相は500mlのトルエンで2回抽出され、テトラヒドロフラン溶液からなる上の層は、500mlの脱イオン水で希釈され、次に混合物のpHが、酢酸の添加により6に調節され、テトラヒドロフランが蒸発除去される。以前のトルエンの抽出物が残った水性相に添加され、混合物は攪拌下保たれ、28%の水酸化アンモニウム溶液の添加によりpHが9に調節される。相は分離させられ,水性相は150mlのトルエンで2回抽出され、有機相は集められ、このようにして得られた溶液は酸性の水性の酢酸の希釈された溶液により、次に水により洗浄される。有機相のほんの一部が蒸発され、NMRに供され、溶液は直接次の工程のために使用される。
Figure 2005501056
【0074】
実施例4
O−ベンジル−1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシム(VI、R’=ベンジル)
このようにして得られたO−ベンジル−3−ヒドロキシメチル−4−[α―ヒドロキシ−α−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−4−フルオロベンジル]ベンズアルドキシム(式V、R’=ベンジル)のトルエン溶液は真空下濃縮されて、残渣を得、それは1300mlの塩化メチレンで溶解される。このようにして得られた該溶液に、110mlのトリエチルアミンが添加され、混合物は5℃まで冷却され、21.9mlのメタンスルホニルクロライドの220mlの塩化メチレン中の溶液で処理される。反応混合物の温度は約25℃まで上昇させられ,次に混合物は攪拌下同じ温度において2時間保たれ、5℃まで冷却され、0.1Nの水酸化ナトリウム溶液の添加によりpHが8〜9に至らせられる。相は分離される;有機相は脱イオン水で洗浄され、無水の硫酸ナトリウム上で乾燥され、真空下濃縮される。75.37gのO−ベンジル−1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシムがオイルの形において得られる(収率78.2%)。
【0075】
実施例5
O−トリフェニルメチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシム(IIIb、R’=トリフェニルメチル)
35gの5−ホルミルフタリド(0.216モル)の800mlの塩化メチレン分散物に、350mlの塩化メチレン中の65.4gのトリフェニルメチロキシアミン(0.25モル)の溶液が45分間に添加される。約2時間の後、25〜27℃において溶液は真空下、50℃において約100mlの体積まで濃縮され、そうすることにより結晶化が始まる。該混合物に200mlのメタノールが添加され、混合物は再び濃縮され、次にさらに300mlのメタノールが添加され、溶液は20〜25℃において完了するまで放置されて結晶化する。2時間後,更なる400mlの体積のメタノールが添加され、濃い塊が300mlのメタノールで希釈され、攪拌下20〜25℃において1時間放置される。沈殿はろ過され、100mlのメタノールで洗浄され、真空下乾燥される。純度90%におけるO−トリフェニルメチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシムからなる98gの白色生成物が得られる。この生成物は1lのトルエン中に分散され、該分散物は1時間還流において加熱され、次におそらく存在する不溶部分が温めながらのろ過により除去され、溶液は最初室温まで、次に0〜5℃まで冷却され、この温度において約1時間保たれる。更なる200mlの体積のトルエンが溶液に添加され、次に沈殿がろ過され、100mlのトルエンで洗浄される。このようにして72.5gのO−トリフェニルメチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロー5−イソベンゾフランカルボアルドキシムが95.1%の純度(HPLC)で得られる。母液の少しの体積までの濃縮により、さらに10.9gの量の生成物が98.2%の純度で得られる。合計重量86.1g(収率90%)。
Figure 2005501056
【0076】
上に記述されたように操作することにより、ジフェニルメチロキシアミンをトリフェニルメチロキシアミンの代わりに使用することにより、O―ジフェニルメチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロー5−イソベンゾフランカルボアルドキシムが得られる。
【0077】
実施例6
1−オキソ−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシム(IIIa、R=H)
20g(0.123モル)の5−ホルミルフタリド及び9.4g(0.135モル)のヒドロキシルアミン塩酸塩の100mlのN,N−ジメチルホルムアミド中の分散物に、17ml(0.126モル)のトリエチルアミンが20〜22℃において20分間に添加される。混合物は1時間攪拌され、次に得られる分散物は700mlの脱イオン水に注がれる。15分の攪拌の後、それはろ過され、生成物は水で洗浄され、真空下、60℃において乾燥されて、18.85g(収率86%)の所望される生成物が得られ、m.p.=208〜212℃である。
Figure 2005501056
【0078】
実施例7
O−トリフェニルメチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシム(IIIb、R’=トリフェニルメチル)
40mlのピリジン中の2g(0.011モル)の1−オキソ−1,3−ジヒドロ―5−イソベンゾフランカルボアルドキシム及び4.72g(0.017モル)のトリフェニルクロロメタンの混合物が80℃において5時間加熱され、次に60℃において真空下濃縮される。残渣は400mlの脱イオン水で処理され、次に、混合物は再び濃縮され、200mlのメタノールが残渣に添加される。室温における15時間の攪拌の後、生成物はろ過され、メタノールで洗浄され、60℃において真空下乾燥されて、4.42g(収率89%)のO−トリフェニルメチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシムを与える。
Figure 2005501056
【0079】
実施例8
O−トリフェニルメチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシム(IIIb、R’=トリフェニルメチル)
40mlのアセトニトリル中の2g(0.011モル)の1−オキソ−1,3―ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシム、4.72g(0.017モル)のトリフェニルクロロメタン、3.90gのミクロ化された炭酸カルシウム及び臭化テトラブチルアンモニウム(触媒量)の混合物が還流において5時間加熱され、次に室温まで冷却され、100mlの酢酸エチル及び100mlの水で処理される。相は分離され、有機相は再び100mlの水で洗浄される。合わせられた有機相は60℃において残渣まで濃縮され、該残渣は、溶媒を数回気化させることにより、そして最終的にはメタノール中の生成物を2時間攪拌下室温においてそのままにさせることにより、メタノールで溶解される。生成物はろ過され、メタノールで洗浄され、乾燥機中で60℃において乾燥される。このようにして、3.07gのO−トリフェニルメチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシムが白色の固体として95%の純度で(HPLC)得られる(収率61%)。
【0080】
実施例9
O−トリフェニルメチル−3−ヒドロキシメチル−4−(4−フルオロベンゾイル)−ベンズアルドキシム(IVb、R’=トリフェニルメチル)
25g(0.06モル)のO−トリフェニルメチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシムの125mlテトラヒドロフラン溶液に、92.8mlの4−フルオロフェニルマグネシウムブロマイド(0.067モル)の14.5%溶液が3.5時間内に15℃においてゆっくり窒素雰囲気下添加される。残っている出発物質の量が2%未満(面積)であることを確認するためのHPLCコントロール後、塩化アンモニウムの15%の水性溶液が混合物に添加される;有機相は分離され、脱イオン水で洗浄され、pHを5.5に調節する。混合物は、テトラヒドロフランを除くために真空下蒸留され、トルエンが残渣に添加され、15%の水性水酸化アンモニウムでpHを9.5に調節する。相は分離され、水性相はトルエンで2回抽出され、集められたトルエン層は真空下濃縮される。51gの重さの残渣はO―トリフェニルメチル−3−ヒドロキシメチル−4−(4−フルオロベンゾイル)−ベンズアルドキシムを含む(33gの量において、収率65%)。
Figure 2005501056
【0081】
実施例10
シタロプラム(A)
2g(0.0033モル)のO−トリフェニルメチル−3−ヒドロキシメチル−4−[α―ヒドロキシ−α−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−4−フルオロベンジル]ベンズアルドキシムの22mlの塩化メチレンの溶液に、2.2mlのトリエチルアミン(0.016モル)が添加される。得られた溶液は0〜5℃において冷却され、20分間に、0.6mlのメタンスルホニルクロライド(0.007モル)の40mlの塩化メチレン溶液がそこに添加される。1時間の20℃における攪拌後,反応の終点がHPLCによりチェックされ、そして溶媒が40℃において真空下気化されて、O−トリフェニルメチル−1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシムに対応する油状残渣を得る。
Figure 2005501056
【0082】
58mlの酢酸無水物と20mlの95%蟻酸の混合物は、別々に1時間還流において加熱し、次に約60℃まで冷却することにより製造される。蟻酸―酢酸無水物を含むこの溶液は、上の残渣オイルで処理される。混合物は3時間還流により加熱され、HPLCコントロールにより、指示された時間の期間の後、反応は実質的に終了していることが観察される。混合物は約60℃まで冷却され、溶媒が真空下気化されて油状の残渣を得、それは150mlの脱イオン水で溶解される。混合物は3×100mlの酢酸エチルで抽出され、次に相は分離され、有機相は捨てられ、3.45のpHを有する、集められた水性相は、NaHCO3の飽和水性溶液で中和され、pH=7・5に到達する。混合物は3×200mlの酢酸エチルで抽出され、集められた有機相は真空下、60℃において濃縮されて、0.95gのシタロプラム塩基を純度(HPLC)=95.6%で得る(収率86%)。
【0083】
実施例11
シタロプラム(A)
(a)800mlの塩化メチレン中の35g(0.216モル)の5−ホルミルフタリドの分散物に、65.4gのトリフェニルメチロキシアミン(0.25モル)の350mlの塩化メチレン中の溶液の800mlが45分内に添加される。2時間後、25〜27℃において得られた溶液は約50℃において真空下約100mlの体積まで濃縮され、そうすることにより、生成物の結晶化が始まる。200mlの体積のメタノールが混合物に添加され、それは再び少量の体積まで濃縮され、次にさらに300mlのメタノールで希釈され、20〜25℃において2時間結晶化を完結させるために静置させる。さらなる700mlの体積のメタノールが濃い分散物に添加され、混合物は20〜25℃において1時間攪拌され、生成物はろ過され、100mlのメタノールで洗浄され、40℃において真空下、乾燥され、m.p.=203〜206℃及び純度(HPLC)=95.1%を有する、75.2gのO−トリフェニルメチル−1−オキソ−1,3―ジヒドロイソベンゾフランカルボアルドキシムを与える。母液から、少量の体積までの濃縮により、98.2%(HPLC)の純度を有する10.9gの生成物がさらに回収される。総収率:86.1g(90%)
Figure 2005501056
【0084】
(b)125mlのテトラヒドロフラン中の25g(0.06モル)のO−トリフェニルメチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシムの溶液に、92.8mlの4−フルオロフェニルマグネシウムブロマイドの14.5%テトラヒドロフラン溶液(0.067モル)が、15℃において窒素雰囲気下3.5時間内にゆっくり添加される。未反応の出発物質が2%未満(面積)であることを確認するためのHPLCによるコントロールの後、混合物はゆっくり10℃まで冷却され、次に65mlの[3−(ジメチルアミノ)プロピル]マグネシウムクロライド(0.135モル)の30%テトラヒドロフラン溶液がゆっくりそれに5〜10℃において添加される。ジオールの含有量が23.1gであることを示すHPLCコントロールの後、1400gの塩化アンモニウムの15%水性溶液が混合物に攪拌下、5〜10℃において添加される。上記混合物は30分間攪拌され、次に相は分離される。水性相は150+130mlのトルエンで抽出され、有機相は濃縮され、残渣は最終的に200mlのトルエンで溶解される。トルエン層は集められ、200mlの脱イオン水で処理され、pHは酢酸の添加により3.0に調節される。相は分離され、有機相は120mlの酢酸及び190mlの脱イオン水で洗浄される。ジオールをその塩の形で含む水性相は集められ、攪拌下、300mlのトルエンがそこへ添加され、次に混合物のpHが約10に30%の水性水酸化アンモニウムの添加により至らせられる。相は分離され、有機相は集められ、水性相は2×60mlのトルエンで抽出される。集められたトルエン相は、3×60mlの脱イオン水で洗浄される。有機相は、真空下約50℃において濃縮され、27.2g(75%)のO−トリフェニルメチル−3−ヒドロキシメチル−4−[α―ヒドロキシ−α−3−(ジメチルアミノ)プロピル−4−フルオロベンジル]ベンズアルドキシムが白色生成物として、純度(HPLC)94.5%で得られる。
Figure 2005501056
【0085】
(c)260mlの塩化メチレン中の23.3g(0.039モル)のO−トリフェニルメチル−3−ヒドロキシメチル−4−[α―ヒドロキシ−α−3−(ジメチルアミノ)プロピル−4−フルオロベンジル]ベンズアルドキシムの溶液に、25.5ml(0.18モル)のトリエチルアミンが添加される。混合物は5℃まで冷却され、そこへ、温度を5〜7℃に保つことにより、300mlの塩化メチレン中の6mlのメタンスルホニルクロライドの溶液がゆっくり(3時間内に)添加される。2%未満のジオールにおける含有量を示すHPLCによるコントロールの後、230mlの0.1NNaOHが、温度を0〜5℃に維持することにより添加される。相は分離され、有機相は200mlの脱イオン水と25mlの20%塩化ナトリウム溶液との混合物で3回洗浄される。水性相は捨てられ,有機相は集められ,真空下、固体残渣まで濃縮される。このようにして22.3g(97%)のO−トリフェニルメチル−1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシムが淡黄色の生成物として純度(HPLC)=90.8%で得られる。
Figure 2005501056
【0086】
(d)640mlの無水酢酸及び220mlの98%蟻酸の混合物が、1時間110℃において加熱され、それから60℃まで冷却され、17.6g(0.03モル)のO−トリフェニルメチル−1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボアルドキシムがそこへ添加される。得られた混合物は120℃において5時間加熱される。88.2%(面積)のシタロプラムへの転化を示すHPLCコントロールの後、混合物は真空下60℃においてオイルまで濃縮され、該オイルは170mlの酢酸エチル及び350mlの脱イオン水(約4のpH)で溶解される。約10mlの10%HClの添加によりpHは、2.1に調節される。相は分離され、水性相は170mlの酢酸エチルで抽出される。水性相のpHは、45mlの10%水性水酸化アンモニウムの添加により8.5に至らせられる;90mlのトルエンがそこへ添加され、混合物は攪拌下2時間保たれる。相は分離され、水清掃は3×100mlのトルエンで抽出される。トルエン層は集められ、真空下50℃において固体残渣まで濃縮され、該残渣は35mlの塩化メチレンで溶解され、塩化メチレン/メタノール=9/1混合物で溶出することによりSiO2カラム上にかけられる。溶出物を濃縮することにより、7.1g(73%)のシタロプラム塩基が純度(HPLC)=98.2%で得られる。
【0087】
(e)7.1gのシタロプラム塩基の35ml塩化メチレン溶液に、7gのピロ亜硫酸ナトリウムの25mlの脱イオン水溶液が添加される。混合物のpHは、5%の水性水酸化アンモニウムの添加により6.0に至らせられ、有機相は捨てられ、水性相はpH=7.0に重炭酸ナトリウムの添加により至らせられ,2×10mlのトルエンで抽出される。有機相は真空下50℃において濃縮され、6.9gのシタロプラム塩基を純度(HPLC)=99.8%で与える。これらの6.9gのシタロプラム塩基は30mlのアセトンに溶解され、4〜5のpHまで48%のHBrが該溶液に添加される。得られる溶液は真空下気化され、残渣はアセトンで結晶化され、臭化水素酸シタロプラムを純度(HPLC)=99.4%(面積)及びm.p.185〜187℃で与える。
Figure 2005501056

【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】5−ホルムフタリドからのシタロプラムの合成ルート

Claims (26)

  1. シタロプラムの製造方法において、
    (a)式、
    Figure 2005501056
    の5−ホルミルフタリドを、式、
    Figure 2005501056
    のヒドロキシルアミン、ここでRは水素原子(IIa)、又はグリニヤール反応の条件下で不活性である置換基R’(IIb)である、で処理すること、
    (b)このようにして得られた式、
    Figure 2005501056
    のオキシム、ここでRは上で定義された通りである、をR=R’(IIIb)のときはそのまま、又はR=H(IIIa)のときはR’によるRの置換後に、4−フルオロフェニルマグネシウムハライドと反応させること、
    (c)式、
    Figure 2005501056
    の中間体ケトン、ここでR’は上で定義された通りであり、R’’はMgHal(IVa)を表し、ここでHalはハロゲン、又は水素(Vb)である、を[3−(ジメチルアミノ)プロピル]マグネシウムハライドと反応させること、
    (d)式、
    Figure 2005501056
    ここでR’は上で定義されたとおりである、の中間体ジオールを環化させること、
    (e)式、
    Figure 2005501056
    の置換されたオキシムのR’基、ここでR’は上で定義された通りである、を除去すること、 及び
    (f)式、
    Figure 2005501056
    のオキシムの無置換のオキシイミノ基をニトリルへと転化して、シタロプラム(A)又はその薬学的に許容可能な塩を与えること、あるいは
    (e’)任意的に、R’がトリフェニルメチル又はジフェニルメチルであるとき、式VIのオキシムの置換されたオキシイミノ基 をそのまま式、
    Figure 2005501056
    ここでR’’’はC1〜C6のアルキル基、アラルキル基、又はアリール基を表す、の混合酸無水物で処理することによりニトリルへと転化して、シタロプラム(A)又はその薬学的に許容可能な塩を与えること
    を含む方法。
  2. R’が(C1〜C6)アルキル、(C1〜C3)アルコキシ(C2〜C4)アルキル、ベンジル、無置換の、又は(C1〜C6)アルキル、(C1〜C3)アルコキシ及びニトロ基から独立して選択された1以上の基により、又は2,3−若しくは3,4−メチレンジオキシ基によりベンゼン環上で置換されたジフェニルメチル又はトリフェニルメチル基であるところの、請求項1に記載の方法。
  3. R’がトリフェニルメチル又はジフェニルメチルであるところの、請求項2に記載の方法。
  4. 上記4−フルオロフェニルマグネシウムハライドが臭化物であるところの、請求項1に記載の方法。
  5. 上記[3−(ジメチルアミノ)プロピル]マグネシウムハライドが塩化物であるところの、請求項1に記載の方法。
  6. アルキル−又はアリールスルホン酸のハロゲン化物の存在下、工程(d)が行われるところの、請求項1に記載の方法。
  7. 上記アルキル−又はアリールスルホン酸のハロゲン化物がメタンスルホニルクロライドであるところの請求項6に記載の方法。
  8. R’がトリフェニルメチル又はジフェニルメチルを表し、式VIの中間体がそのまま、工程(e’)に従ってシタロプラムに転化されるところの、請求項1に記載の方法。
  9. 上記式VIIIの無水物において、R’’’が(C1〜C4)アルキル、ベンジル又はフェニルを表すところの,請求項8に記載の方法。
  10. R’’’がメチルを表すところの、請求項9に記載の方法。
  11. 上記式VIIIの無水物が、酢酸との混合物として使用されるところの、請求項10に記載の方法。
  12. 上記混合物が、蟻酸及び酢酸無水物から1:1.25のモル比で製造されるところの、請求項11に記載の方法。
  13. 式VIの化合物のモルあたり、上記式VIIIの化合物が1.25モルで使用されるところの、請求項1に記載の方法。
  14. シタロプラムが臭酸塩の形で単離されるところの、請求項1に記載の方法。
  15. Rが水素又はグリニヤール反応の条件下で不活性である置換基R’を表すところの、式IIIの化合物。
  16. Rがトリフェニルメチル又はジフェニルメチルから選択された置換基R’を表すところの、請求項15に記載の方法。
  17. R’が水素又はグリニヤール反応の条件下で不活性である置換基を表し、R’’がMgHal(IVa)、ここでHalはハロゲンである、または水素(IVb)を表すところの、式IVの化合物。
  18. R’がトリフェニルメチル又はジフェニルメチルであるところの、請求項17に記載の化合物。
  19. R’が水素又はグリニヤール反応の条件下で不活性な置換基を表すところの、式Vの化合物。
  20. R’がトリフェニルメチル又はジフェニルメチルであるところの、請求項19に記載の化合物。
  21. R’がメチル以外の、グリニヤール反応の条件下で不活性な置換基を表すところの、式VIの化合物。
  22. R’がトリフェニルメチル又はジフェニルメチルであるところの、請求項21に記載の化合物。
  23. シタロプラムの製造のために式III,IV,V及びVIの化合物を中間体として使用する方法。
  24. 式V又はVIの化合物の対応する単離された鏡像体が中間体として使用されることを特徴とする、請求項1に従ってシタロプラムを単一の鏡像体として製造する方法。
  25. 式V又はVIの化合物の単離された鏡像体が、光学的に活性な酸を用いる、好ましくは酒石酸又はカンファ−スルホン酸を用いる、対応するラセミ混合物の分割により製造されることを特徴とする、請求項24に記載の方法。
  26. 単一の鏡像体としての、請求項19〜22のいずれか1項に記載の化合物。
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