JP2005351355A - 複列スラスト針状ころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低騒音および低振動性において優れた性能を発揮する複列スラスト針状ころ軸受を提供する。
【解決手段】 径方向に複数のころ3,4を配置した複列スラスト針状ころ軸受は、固定側軌道輪1と回転側軌道輪2とを備える。固定側軌道輪1および回転側軌道輪2は、制振材料によって形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複列スラスト針状ころ軸受に関し、特に自動車のエアーコンディショナー用コンプレッサ、オートマチックトランスミッション、電動ブレーキ等に使用される複列スラスト針状ころ軸受に関するものである。
一般的に、スラスト針状ころ軸受は、軌道輪と、複数の針状ころと、保持器とからなり、単純な構造で高負荷容量と高剛性とを実現できるものとして知られている。また、スラスト針状ころ軸受は、軸方向の高さ(厚み)が小さい等の利点を有するので、コンプレッサを始めとして省スペース化が要求される用途に広く使用されている。
スラスト針状ころ軸受では、その基本構造に由来して、ころと軌道輪との間に差動すべりが生ずる。より詳しく説明すると、スラスト針状ころ軸受の場合、平面の軌道面を有する軌道輪の上に、転動体として円柱形状の針状ころを配置し、このころと軌道面とが線接触する構造になっている。軸受の回転中心と、ころの公転運動の中心とは一致する。ころは軸受の径方向に所定の長さを有しているが、ころの転動面上における周速度は、同じ速度である。一方、ころに転がり接触する軌道輪の軌道面は、軸受の回転中心から外径方向に向かうほど周速度は大きくなる。そのため、ころと軌道輪の軌道面との間の周速度差は、ころの両端部で最大となる。
理論上では、軸受のピッチ円上のみで純転がり運動を行い、ピッチ円上の点からころの両端部に向けて、ころと軌道面との周速度差が大きくなり、差動すべりが増大する。この差動すべりは、ころの長さに比例して大きくなる。
スラスト針状ころ軸受における差動すべりは、他の形式の軸受と比較して大きい。そのため、差動すべりが原因となって、ころのエッジ部と軌道輪との間でエッジ応力が発生しやすく、軌道輪のころ転走部のエッジ部に表面起点型の剥離が発生しやすくなる。
ころと、軌道輪の軌道面との間の差動すべりの影響を緩和する方策として、ころの長さを短くすることが考えられる。しかしながら、ころの長さを単純に短くすれば、ころの接触面積が小さくなるので、ころの接触面圧が増大し、ころ外面に早期剥離等の問題が生じるおそれがある。
上記の問題を改善するものとして、複列スラスト針状ころ軸受が提案されている。この軸受の場合、ころの長さを短くしながら、軸受の径方向に複数のころを配置することにより、差動すべりの影響を緩和しつつ、ころに作用する接触面圧を低く保つことができる。
複列スラスト針状ころ軸受は、例えば、特開2003−97562号公報(特許文献1)、特開2003−156050号公報(特許文献2)、特開2004−36849号公報(特許文献3)に開示されている。
特開2003−97562号公報(特許文献1)に開示された複列スラスト針状ころ軸受では、転動体面に発生する差動すべりを減少させ、さらに負荷容量低下と転がり接触面圧の増加とを抑制するために、複数のころ列の少なくとも1列のころの転動面にクラウニングを形成している。
特開2003−156050号公報(特許文献2)に開示された複列スラスト針状ころ軸受では、差動すべりを低減させ、転がり接触面圧の増加を抑えるとともに、軌道輪の摩耗を小さくして耐表面損傷特性を優れたものにするために、クラウニング付きのころと、少なくとも表層0.1mmの深さまで粒径0.6μm以上の炭化物を単面積当たり10000個/mm以上、40000個/mm未満有する軌道輪とを備えるようにしている。
特開2004−36849号公報(特許文献3)に開示された複列スラスト針状ころ軸受では、ドリリング摩耗が生じにくく、かつ軸受音響を小さくするために、ころの端面をF端面にするとともに、ころの端面精度を30μm以下としている。
特開2003−97562号公報 特開2003−156050号公報 特開2004−36849号公報
近年、自動車のエアーコンディショナー用コンプレッサ、オートマチックトランスミッション、電動ブレーキ等については、高出力化および高速化が進んでいる。それに伴い、これらの部位に使用されるスラスト針状ころ軸受の騒音や振動が大きくなりつつある。自動車の車内空間の静粛性や快適性が強く求められる近年においては、スラスト針状ころ軸受のさらなる低騒音化および低振動化が要望される。
この発明の目的は、低騒音および低振動特性において優れた性能を発揮する複列スラスト針状ころ軸受を提供することである。
この発明は、径方向に複数のころを配置した複列スラスト針状ころ軸受であって、軌道輪が制振機能を有することを特徴とする。このような構成によれば、軌道輪が制振機能を有するので軸受の振動を吸収することができ、軸受の低振動化および低騒音化を実現できる。
典型的には、軌道輪は、固定側軌道輪と回転側軌道輪とを備える。この場合、固定側軌道輪および回転側軌道輪のうちの少なくともいずれか一方が、制振機能を有する。具体的には、固定側軌道輪が制振機能を有し、回転側軌道輪が制振機能を有しない構造、固定側軌道輪が制振機能を有しておらず、回転側軌道輪が制振機能を有している構造、固定側軌道輪および回転側軌道輪の両者が制振機能を有している構造のいずれの構造であってもよい。
一つの実施形態では、軌道輪が、制振材料で形成されている。
他の実施形態では、軌道輪が、軸受用鋼と制振材料とを張り合せた構造を有している。この場合、典型的には、軌道輪は、固定側軌道輪と回転側軌道輪とを備え、固定側軌道輪および回転側軌道輪のうちの少なくともいずれか一方が、その外面側に制振材料を有している。具体的には、固定側軌道輪のみがその外面側に制振材料を有する構造、回転側軌道輪のみがその外面側に制振材料を有する構造、固定側軌道輪および回転側軌道輪の両者がその外面側に制振材料を有する構造のいずれの構造であってもよい。
図1〜図6は、それぞれ、この発明に従った複列スラスト針状ころ軸受の実施形態を示している。また、図7〜図9は、それぞれ、異なったころの配置形態を示している。これらの図において、同一の参照番号は、同一または相当の要素を示すものである。
まず、図1を参照して、複列スラスト針状ころ軸受の基本構造を説明する。複列スラスト針状ころ軸受は、固定側軌道輪1と、回転側軌道輪2と、両軌道輪1,2の間に配置されて保持器5によって保持された複数のころ3,4とを備える。ころ3,4は、軸受の径方向に複数配置されている。ころ3は径方向に見て内側に配置され、ころ4は径方向に見て外側に配置されている。
径方向に複数のころ3,4を配置する形態として、基本的には3種類のものがある。図7に示す形態では、保持器5の各ポケットに、複数のころ3,4を配置している。
図8に示す形態では、保持器5が径方向の内側に位置する内側ポケット列と、外側に位置する外側ポケット列とを有し、各ポケットに1個のころを配置している。この形態では、内側ポケット列に配置されるころ3の数と、外側ポケット列に配置されるころ4の数とが同じである。
図9に示す形態では、保持器5が内側ポケット列と外側ポケット列とを有し、各ポケットに1個のころを配置している。この形態では、内側に配置されるころ3の数と、外側に配置されるころ4の数とが異なっている。図9の例では、外側ポケット列が内側ポケット列に比べてころを多くしてある。つまり、周方向ピッチが小さくなっている。
なお、図7〜図9に示す形態では、径方向に2個のころを配置しているが、径方向に3個以上のころを配置することもある。
図1〜図3に示す各実施形態において、相違しているのは保持器5の形態だけである。図1および図3に示す実施形態では、保持器5は、上下に重ね合わせて接合される板状の第1部材5aと第2部材5bとからなる。図1に示す保持器5の場合、第1部材5aの外周部分を折り曲げて第2部材5bの外周部を挟持するようにし、第2部材5bの内周部分を折り曲げて第1部材5aの内周部を挟持するようにしている。
図3に示す保持器5の場合、リング状の第1部材5aの外周部および内周部を第2部材5b側に向かって折り曲げ、第2部材5bの外周部および内周部を第1部材5a側に向かって折り曲げている。第1部材5aの折り曲げ外周部および内周部は、第2部材5bの折り曲げ外周部および内周部内に嵌め入れられている。
図2に示す保持器5は、例えば樹脂によって形成された単一部品である。
図1〜図3に示した実施形態において共通している点は、固定側軌道輪1および回転側軌道輪2が、制振材で形成されていることである。制振材として、例えば、大同特殊鋼株式会社製の双晶型の制振合金D2052を使用することができる。
通常の軸受材で軌道輪を製造する場合と比較して、制振材で軌道輪を形成する場合には、熱処理工程が異なってくる。すなわち、軌道輪に制振材を適用する場合には、メッキ処理(硬質クロムメッキなど)による表面硬化工程が必要になる。
図1〜図3に示した実施形態と異なり、固定側軌道輪1および回転側軌道輪2のうちのいずれか一方のみを制振材で形成するようにしてもよい。具体的には、固定側軌道輪1を通常の軸受材で形成し、回転側軌道輪2を制振材で形成するようにしてもよいし、その逆に、固定側軌道輪1を制振材で形成し、回転側軌道輪2を通常の軸受材で形成するようにしてもよい。
上記のように固定側軌道輪1および回転側軌道輪2のうちの少なくともいずれか一方を制振材で形成すれば、制振材が軸受の振動を吸収するので、軸受の低振動化および低騒音化を実現できる。
図4〜図6に示す各実施形態において、相違しているのは保持器5の形態だけである。図4および図6に示す実施形態では、保持器5は、上下に重ね合わせて接合される板状の第1部材5aと第2部材5bとからなる。図4に示す保持器5の場合、第1部材5aの外周部分を折り曲げて第2部材5bの外周部を挟持するようにし、第2部材5bの内周部分を折り曲げて第1部材5aの内周部を挟持するようにしている。
図6に示す保持器5の場合、リング状の第1部材5aの外周部および内周部を第2部材5b側に向かって折り曲げ、第2部材5bの外周部および内周部を第1部材5a側に向かって折り曲げている。第1部材5aの折り曲げ外周部および内周部は、第2部材5bの折り曲げ外周部および内周部内に嵌め入れられている。
図5に示す保持器5は、例えば樹脂によって形成された単一部品である。
図4〜図6に示した実施形態において共通している点は、固定側軌道輪10および回転側軌道輪20が、軸受材と制振材とを張り合せた構造を有していることである。具体的には、固定側軌道輪10は、ころに接する内面側に軸受材11を有し、外面側に制振材12を有している。回転側軌道輪20は、ころに接する内面側に軸受材21を有し、外面側に制振材22を有している。制振材として、例えば、大同特殊鋼株式会社製の制振合金D2052や、熱可塑性ポリエーテルエステルエラストマー等を使用することができる。
図4〜図6に示した実施形態と異なり、固定側軌道輪10および回転側軌道輪20のうちのいずれか一方のみが、制振材を有するものであってもよい。具体的には、固定側軌道輪10を通常の軸受材のみで形成し、回転側軌道輪20を軸受材(内面側)と制振材(外面側)とで張り合せた構造にしてもよい。その逆に、回転側軌道輪20を通常の軸受材のみで形成し、固定側軌道輪10を軸受材(内面側)と制振材(外面側)とで張り合せた構造にしてもよい。
上記のように固定側軌道輪10および回転側軌道輪20のうちの少なくともいずれか一方が、その外面側に制振材を有するようにすれば、制振材が軸受の振動を吸収するので、軸受の低振動化および低騒音化を実現できる。
本件発明者は、軌道輪に制振材を取付けた場合の効果を確認するために、種々の構造の騒音レベルを測定した。その結果は、次の通りである。
[試験条件]
潤滑油: スピンドル油塗布
回転速度: 1000r.p.m.
荷重: 5000N
[試験結果]
制振材なし: 82dBA
両方の軌道輪の外面側に制振材を用いる: 76dBA
固定側軌道輪の外面側のみに制振材を用いる: 80dBA
回転側軌道輪の外面側のみに制振材を用いる: 77dBA
上記の測定結果から明らかなように、固定側軌道輪および回転側軌道輪のうちの少なくともいずれか一方の外面側に制振材を取り付けることにより、騒音レベルは低下する。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明は、特に自動車のエアーコンディショナー用コンプレッサ、オートマチックトランスミッション、電動ブレーキ等に使用される複列スラスト針状ころ軸受に有利に適用され得る。
この発明の一実施形態を示す断面図である。 この発明の他の実施形態を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態を示す断面図である。 複数のころの配置形態の一例を示す平面図である。 複数のころの配置形態の他の例を示す平面図である。 複数のころの配置形態のさらに他の例を示す平面図である。
符号の説明
1 固定側軌道輪、2 回転側軌道輪、3 ころ、4 ころ、5 保持器、5a 第1部材、5b 第2部材、10 固定側軌道輪、11 軸受用鋼、12 制振材料、20 回転側軌道輪、21 軸受用鋼、22 制振材料。

Claims (5)

  1. 径方向に複数のころを配置した複列スラスト針状ころ軸受において、
    軌道輪が制振機能を有することを特徴とする、複列スラスト針状ころ軸受。
  2. 前記軌道輪は、固定側軌道輪と回転側軌道輪とを備え、
    前記固定側軌道輪および前記回転側軌道輪のうちの少なくともいずれか一方が、制振機能を有する、請求項1に記載の複列スラスト針状ころ軸受。
  3. 前記軌道輪が、制振材料で形成されている、請求項1または2に記載の複列スラスト針状ころ軸受。
  4. 前記軌道輪が、軸受用鋼と制振材料とを張り合せた構造を有している、請求項1に記載の複列スラスト針状ころ軸受。
  5. 前記軌道輪は、固定側軌道輪と回転側軌道輪とを備え、
    前記固定側軌道輪および前記回転側軌道輪のうちの少なくともいずれか一方が、その外面側に制振材料を有している、請求項4に記載の複列スラスト針状ころ軸受。
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