JP2005351294A - 無段変速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 遊星歯車式変速機に組み込んだラジアルニードル軸受31a、31bに潤滑油を効率良く送り込み、且つ、この潤滑油中に混入した異物を除去する事で、上記遊星歯車式変速機の耐久性を十分に確保できる構造を実現する。
【解決手段】 入力軸5に設けた基潤滑油流路50から上記ラジアルニードル軸受31a、31bに潤滑油を、給油孔56、57、空間58a、凹部61、給油通路53a、53bを介して送り込み自在とする。給油通路53aの上流端部にフィルタ64を設置し、上記潤滑油中に混入した異物を捕集する。この構成により、上記ラジアルニードル軸受31a、31bに清浄な潤滑油を送り込む様にして、上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、車両(自動車)用自動変速装置として利用する、トロイダル型無段変速機と遊星歯車式変速機とを組み込んだ無段変速装置の改良に関する。具体的には、この遊星歯車式変速機を構成するラジアルニードル軸受の潤滑性を確保し、しかもこのラジアルニードル軸受に異物が入り込むのを防止して、このラジアルニードル軸受の耐久性向上を図るものである。
自動車用自動変速装置としてトロイダル型無段変速機を使用する事が研究され、一部で実施されている。又、トロイダル型無段変速機と遊星歯車式変速機とを組み合わせて無段変速装置を構成する事も、特許文献1〜8等に記載されている様に、従来から知られている。図3〜5は、このうちの特許文献4に記載された無段変速装置を示している。この無段変速装置は、トロイダル型無段変速機1と、第一〜第三各遊星歯車式変速機2〜4とを組み合わせて成るもので、互いに同心に、且つ、相対回転自在に支持された、入力軸5と、伝達軸6と、出力軸7とを有する。そして、上記第一、第二両遊星歯車式変速機2、3を上記入力軸5と上記伝達軸6との間に掛け渡す状態で、上記第三遊星歯車式変速機4をこの伝達軸6と上記出力軸7との間に掛け渡す状態で、それぞれ設けている。
このうちのトロイダル型無段変速機1は、1対の入力側ディスク8a、8bと、一体型の出力側ディスク9と、複数のパワーローラ10、10とを備える。このうちの両入力側ディスク8a、8bは、それぞれが断面円弧形のトロイド曲面である軸方向片側面同士を互いに対向させた状態で、上記入力軸5のうちで軸方向に離隔した2個所位置に、互いに同心に、且つ、この入力軸5と同期した回転を自在として支持している。又、上記出力側ディスク9は、上記入力軸5の中間部周囲で上記両入力側ディスク8a、8b同士の間位置に、それぞれが断面円弧形のトロイド曲面である軸方向両側面をこれら両入力側ディスク8a、8bの軸方向片側面に対向させた状態で、これら両入力側ディスク8a、8bと同心に、且つ、これら両入力側ディスク8a、8bに対する相対回転を自在に支持している。
更に、上記各パワーローラ10、10は、上記出力側ディスク9の軸方向両側面と上記両入力側ディスク8a、8bの軸方向片側面との間に、それぞれ複数個ずつ挟持している。これら各パワーローラ10、10は、その周面を球状凸面としており、上記両入力側ディスク8a、8bと上記出力側ディスク9との間に挟持した状態で、これら入力側、出力側両ディスク8a、8b、9同士の間での動力の伝達を自在としている。又、上記各パワーローラ10、10は、トラニオン11、11の内側面に回転自在に支持している。又、これら各トラニオン11、11は、それぞれの両端部に設けた各枢軸12、12を、ケーシング14内に設置した支持板13a、13bに、揺動並びに軸方向の変位自在に支持している。これら両支持板13a、13bは、上記ケーシング14内に、連結板15とアクチュエータボディー16とを介して支持固定された支柱17、17の両端部に、それぞれ支持されている。
又、環状に形成したこれら各支柱17、17の中間部同士の間に、上記出力側ディスク9を、1対のスラストアンギュラ玉軸受18、18により回転自在に支持している。又、上記出力側ディスク9に中空回転軸19の基端部(図3の左端部)をスプライン係合させている。そして、この中空回転軸19を、エンジンから遠い側(図3の右側)の入力側ディスク8aの内側に挿通し、上記出力側ディスク9に伝わる動力を取り出し自在としている。更に、上記中空回転軸19の先端部(図3の右端部)で上記入力側ディスク8aの外側面から突出した部分に、前記第一遊星歯車式変速機2を構成する為の、第一太陽歯車20を固設している。
一方、上記中空回転軸19の内側に挿通した前記入力軸5の先端部(図3の右端部)でこの中空回転軸19から突出した部分と、上記入力側ディスク8aとの間に、特許請求の範囲に記載したキャリアに相当する第一キャリア21を掛け渡す様に設けて、この入力側ディスク8aと上記入力軸5とが、互いに同期して回転する様にしている。上記第一キャリア21は、図5〜6に詳示する様に、断面L字形で全体を円環状とした中間支持板22と、それぞれが円輪状に形成された第一、第二両連結板23、24との間に、それぞれ複数本ずつ(例えば3本ずつ)の第一、第二各遊星軸25、26を、上記第一、第二両連結板23、24同士の間に複数本(例えば3本)の第三遊星軸27を、それぞれ掛け渡して成る。尚、これら両連結板23、24のうちの第一連結板23が特許請求の範囲に記載した連結板に、上記中間支持板22が特許請求の範囲に記載した支持板に、それぞれ相当する。
又、上記各遊星軸25〜27の周囲に各遊星歯車28〜30を、それぞれラジアルニードル軸受31a、31b、31cを介して、回転自在に支持している。そして、外径側の遊星歯車30と内径側の各遊星歯車28、29とを互いに噛合させると共に、内径側の遊星歯車28、29を、上記中空回転軸19の先端部(図3、5の右端部)に固設した上記第一太陽歯車20又は前記伝達軸6の基端部に固設した第二太陽歯車32に、外径側の遊星歯車30を、上記第一キャリア21の周囲に回転自在に設けた第一リング歯車33に、それぞれ噛合させている。
又、上記中間支持板22の中心に設けた円筒部34は、上記入力軸5の中間部先端寄り部分にスプライン係合させ、ローディングナット35により抑え付けている。尚、図6に示す様に、上記中間支持板22の円輪部36と上記第一、第二両連結板23、24とは、上記各遊星歯車28〜30から円周方向に外れた位置に設けた柱部37、37により、互いに連結している。図示の例の場合、上記第一キャリア21を構成する上記中間支持板22と第一、第二両連結板23、24とを、一体に形成している。そしてこの構成により、上記第一キャリア21の、回転伝達方向の力に対する強度及び剛性を確保している。又、前記入力側ディスク8aと上記第一キャリア21との間での回転伝達を行なわせるべく、この入力側ディスク8aの外側面複数個所に形成した凸部38と、上記第一連結板23の外周縁部に形成した切り欠き39とを係合させている。
一方、前記第三遊星歯車式変速機4を構成する為の第二キャリア40を、前記出力軸7の基端部(図3の左端部)に結合固定している。そして、この第二キャリア40と上記第一リング歯車33とを、低速用クラッチ41を介して結合している。又、上記伝達軸6の先端寄り(図3の右端寄り)部分に第三太陽歯車42を固設している。又、この第三太陽歯車42の周囲に第二リング歯車43を配置し、この第二リング歯車43と前記ケーシング14等の固定の部分との間に、高速用クラッチ44を設けている。更に、この第二リング歯車43と上記第三太陽歯車42との間に配置した複数組の遊星歯車45、46を、上記第二キャリア40に回転自在に支持している。これら各遊星歯車45、46は、互いに噛合すると共に、上記第二キャリア40の径方向に関して内側に設けた遊星歯車45を上記第三太陽歯車42に、同じく外側に設けた遊星歯車46を上記第二リング歯車43に、それぞれ噛合している。
上述の様に構成する無段変速装置の場合、駆動軸47から前記入力軸5に伝達され、更にこの入力軸5から前記両入力側ディスク8a、8b及び前記各パワーローラ10、10を介して前記一体型の出力側ディスク9に伝わった動力は、前記中空回転軸19を通じて取り出される。そして、上記低速用クラッチ41を接続し、前記高速用クラッチ44の接続を断った低速モード時には、前記トロイダル型無段変速機1の変速比を変える事により、上記入力軸5の回転速度を一定にしたまま、上記出力軸7の回転速度を、停止状態を挟んで正転、逆転に変換自在となる。即ち、この状態では、上記入力軸5と共に正方向に回転する第一キャリア21と、上記中空回転軸19と共に逆方向に回転する前記第一太陽歯車20との差動成分が、前記第一リング歯車33から、上記低速用クラッチ41、上記第二キャリア40を介して、上記出力軸7に伝達される。この状態では、上記トロイダル型無段変速機1の変速比を所定値にする事で上記出力軸7を停止させられる他、このトロイダル型無段変速機1の変速比を上記所定値から増速側に変化させる事により上記出力軸7を、車両を後退させる方向に回転させられる。これに対して、上記トロイダル型無段変速機1の変速比を上記所定値から減速側に変化させる事により上記出力軸7を、車両を前進させる方向に回転させられる。
更に、上記低速用クラッチ41の接続を断ち、上記高速用クラッチ44を接続した高速モード時には、上記出力軸7を、車両を前進させる方向に回転させる。即ち、この状態では、上記入力軸5と共に正方向に回転する上記第一キャリア21と、上記中空回転軸19と共に逆方向に回転する上記第一太陽歯車20との差動成分に応じて回転する、前記第一遊星歯車式変速機2の遊星歯車28の回転が、前記外径側の遊星歯車30を介して、前記第二の遊星歯車式変速機3の遊星歯車29に伝わり、前記第二太陽歯車32を介して、前記伝達軸6を回転させる。そして、この伝達軸6の先端部に設けた前記第三太陽歯車42と、この第三太陽歯車42と共に前記第三遊星歯車式変速機4を構成する第二リング歯車43及び遊星歯車45、46との噛合に基づき、上記第二キャリア40及びこの第二キャリア40に結合した上記出力軸7を、前進方向に回転させる。この状態では、上記トロイダル型無段変速機1の変速比を増速側に変化させる程、上記出力軸7の回転速度を速くできる。
上述の様な無段変速装置の運転時に、上記トロイダル型無段変速機1を構成する前記両入力側ディスク8a、8bの内側面及び前記出力側ディスク9の軸方向両側面と各パワーローラ10、10の周面との転がり接触部(トラクション部)に、適切な面圧を付与する必要がある。この為に図3〜5に示した無段変速装置を構成するトロイダル型無段変速機1の場合には、前記入力軸5のうちで前記駆動軸47側の端部と、この端部周囲に設けられた入力側ディスク8bとの間に、押圧装置48を設けている。図3に示した構造の場合にこの押圧装置48は、それぞれが軸方向に拡縮自在である1対の油圧室49a、49bを備えた、ダブルピストン型である。この様な油圧式の押圧装置48を備えた構造の場合、上記各油圧室49a、49b内に送り込む圧油を制御する事で、上記各トラクション部に付与する面圧を常に適正な値に調節する。
又、上記無段変速装置の運転時に、前記第一〜第三各遊星歯車式変速機2〜4を構成する前記各遊星歯車28〜30、45、46は高速で回転する。従って、これら各遊星歯車28〜30を前記各遊星軸25〜27の周囲に回転自在に支持しているラジアルニードル軸受31a、31b、31cには、十分量の潤滑油を供給する必要がある(上記各遊星歯車45、46を回転自在に支持しているラジアルニードル軸受に就いても同じ)。この為に図示の例では、上記入力軸5の中心部に設けた基潤滑油流路50から径方向外方に吐出した潤滑油を、前記各連結板23、24に形成した給油通路51a、51b、51cを通じて、上記各遊星軸25〜27の中心部に設けた各第二給油通路52a、52b、52c内に導入する様に構成している。これら各第二給油通路52a、52b、52c内に導入した潤滑油は、上記各遊星軸25〜27の中間部に設けたノズル孔から吐出して、上記各ラジアルニードル軸受31a、31b、31cを潤滑する。
前述の様に構成し上述の様に作用する先発明に係る無段変速装置の場合、構成各部材の加工作業及び組立作業が面倒で、コストが嵩むだけでなく、上記各ラジアルニードル軸受31a、31b、31cに送り込む潤滑油を十分に確保できない可能性がある。即ち、上記従来構造の場合には、上記各連結板23、24に上記各給油通路51a、51b、51cを形成する作業、これら各給油通路51a、51b、51cと上記各遊星軸25〜27の中心部に設けた上記各第二給油通路52a、52b、52cとを連通させる作業が面倒で、コスト上昇の原因となる。又、潤滑油を上記基潤滑油流路50から上記各給油通路51a、51b、51cに受け渡す際に、この潤滑油のうちのかなりの部分が周囲に飛散し、これら各給油通路51a、51b、51c内に送り込まれる潤滑油の量を、必ずしも十分に確保できない可能性がある。
特に、本発明の対象となる無段変速装置の場合、前記第一キャリア21の回転方向と、前記中空回転軸19並びに伝達軸6のそれぞれの端部に設けた第一、第二両太陽歯車20、32の回転方向とが互いに逆になるので、上記第一〜第三各遊星軸25〜27の周囲に支持した前記各遊星歯車28〜30の自転速度は、一般的な遊星歯車式の自動変速機の場合に比べて、非常に速くなる。この為、上述の様な潤滑油の供給不足が生じると、上記各ラジアルニードル軸受31a、31b、31cの寿命を確保しにくくなると共に、著しい場合には焼き付きが生じる可能性もあり、これら各ラジアルニードル軸受31a、31b、31cへの給油量を十分に確保する必要がある。
この様な事情に鑑みて、特願2004−119870号には、図7〜11に示した様な構造で、各遊星歯車に潤滑油を送り込む構造が開示されている。本発明は、この先発明に係る構造を改良するものであるから、この先発明に就いて説明する。
先ず、図7に示した先発明の第1例の構造の場合には、第一キャリア21に支持した第一〜第三各遊星軸25〜27の内部にそれぞれ給油通路53a、53b、53cを設けている。これら各給油通路53a、53b、53cは、それぞれ、上記第一〜第三各遊星軸25〜27の中心部に設けた軸方向孔54a、54b、54cと、これら各軸方向孔54a、54b、54cと上記第一〜第三各遊星軸25〜27の外周面とを連通させる径方向孔55a、55b、55cとから成る。又、内径側の第一、第二両遊星軸25、26の中心部に形成した軸方向孔54a、54b同士を、中間支持板22に対する嵌合支持部でそれぞれの端部開口を対向させる事により、互いに連通させている。
更に、入力軸5の中心部に形成した基潤滑油流路50と、上記各給油通路53a、53b、53cとを、上記入力軸5の中間部に形成した給油孔56と、中空回転軸19の中間部先端寄り部分に形成した給油孔57と、第一連結板23の内径側の空間58と、この第一連結板23と入力側ディスク8aとの外側面同士の間に形成した潤滑油流路59とを介して連通させている。図7に示した構造の場合には、この潤滑油流路59を形成する為に、上記入力側ディスク8aの外側面の内径寄り部分に、外径寄り部分よりも凹んだ段差面60を全周に亙って設け、上記入力側ディスク8aの外側面(図7の右側面)と上記第一連結板23の外側面(図7の左側面)とを、上記段差面60よりも外径側部分で当接させている(突き合わせている)。そして、この段差面60よりも内径寄り部分で上記第一連結板23の外側面と入力側ディスク8aの外側面とが対向した部分に存在する隙間を、上記潤滑油流路59としている。
この様な先発明に係る構造の第1例の場合には、上記入力軸5の中心部に形成した基潤滑油流路50から、この入力軸5の中間部及び中空回転軸19の中間部先端寄り部分に形成した各給油孔56、57を通じて、上記第一連結板23の内径側の空間58内に吐出された潤滑油が、この第一連結板23の外側面と上記入力側ディスク8aの外側面とにより構成される上記潤滑油流路59内に送り込まれる。そして、上記潤滑油は、この潤滑油流路59から、上記各給油通路53a、53b、53cを通じて前記各ラジアルニードル軸受31a、31b、31c内に送り込まれ、これら各ラジアルニードル軸受31a、31b、31cを潤滑する。更に、一部の潤滑油は、上記入力側ディスク8aの外側面と上記第一連結板23の外側面の当接面同士の間に送り込まれてこの間部分を潤滑し、これら両外側面にフレッチング摩耗が発生する事を防止する。
又、図8〜9に示した、先発明に係る構造の第2例の場合には、入力側ディスク8aの外側面(図8の右側面)と第一連結板23の外側面(図8の左側面)との当接面積を、上述した第1例の場合よりも広くしている。この為に本例の場合には、上記入力側ディスク8aの外側面に、この外側面の内周縁から径方向中間部まで、第一遊星軸25に見合う数{例えば、図9(A)に示す様に3本、又は同図(B)に示す様に6本}の凹部61、61を径方向に形成している。そして、これら各凹部61、61を、第一〜第三各遊星軸25〜27の中心部に設けた各給油通路53a、53b、53c(第三遊星軸27に関しては、図7参照)に潤滑油を送り込む為の潤滑油流路としている。上記両外側面同士は、上記各凹部61、61から外れた部分で、ほぼ隙間なく当接している。
上述の様な構成を採用した本例の場合には、上記入力側ディスク8aの外側面と第一連結板23の外側面との当接面積を広くしているので、これら両外側面にフレッチング摩耗を発生しにくくすると共に、上記入力側ディスク8aの軽量化が可能になる。このうちのフレッチング摩耗の防止は、上記当接面積を広くして上記両外側面同士の当接部の面圧を低く抑える事で図られる。又、上記入力側ディスク8aの軽量化は、上記第一連結板23を含む第一キャリア21により、この入力側ディスク8aの外側面をバックアップ(支持)する事で、この入力側ディスク8aの軸方向に関する厚さを小さくしても、この入力側ディスク8aの弾性変形量を、実用上問題ない程度に抑えられる事により図れる。
更に、図10〜11に示した、先発明に係る構造の第3例の場合には、入力側ディスク8aと別体で各凹部61、61を形成した、円板状の潤滑油流路用部材62を、この入力側ディスク8aの外側面に結合固定している。本例の場合には、この入力側ディスク8aの外側面に環状凹部63を形成し、この環状凹部63内に上記潤滑油流路用部材62を嵌装している。尚、この潤滑油流路用部材62は、上記入力側ディスク8aを構成する軸受鋼程硬い材料ではないが、十分な耐圧縮強度を有する、鋼等の金属材料により造る。又、上記潤滑油流路用部材62と入力側ディスク8aとの、回転方向の位相を合わせる為に、これら潤滑油流路用部材62と入力側ディスク8aとは、圧入、ねじ止め、溶接、スプライン係合等により結合している。
上述の様な先発明に係る構造の場合、各ラジアルニードル軸受31a、31b、31cに送り込む潤滑油の量を十分に確保する事はできるが、この潤滑油中に異物が混入する事を防止する事に就いては、特に考慮してはいない。一方、この潤滑油中には、無段変速装置の構成各部品を造る際にこれら構成各部品の表面に付着したままその後の洗浄作業によっても取り除けなかったバリが、組立後の運転に伴って上記各部品から分離する事により異物(金属小片)となって、混入する可能性がある。又、上記入力側ディスク8aの外側面と前記第一連結板23の外側面の当接面で、多少のフレッチング摩耗が発生する事は避けられず、この結果生じた金属製の摩耗粉が上記潤滑油に混入する可能性もある。
金属製の異物が混入した潤滑油を上記各ラジアルニードル軸受31a、31b、31cに送り込んだ場合、これら各ラジアルニードル軸受31a、31b、31cの転がり接触部の転がり疲れ寿命確保の面から悪影響が生じる事が避けられない。特許文献9には、トロイダル型無段変速機に関して、入力側、出力側両ディスクの内側面とパワーローラの周面との転がり接触部(トラクション部)に供給する潤滑油(トラクションオイル)中の異物をフィルタにより除去する技術が記載されている。但し、上記特許文献9に記載された技術は、トロイダル型無段変速機と遊星歯車式変速機とを組み合わせた無段変速装置に関するものではない。具体的には、この遊星歯車式変速機に組み込んだラジアルニードル軸受に潤滑油を効率良く送り込み、且つ、この潤滑油中に混入した異物を除去する事に就いては、上記特許文献9にも記載されていない。
特開平6−174033号公報 特開2000−220719号公報 特開2002−139124号公報 特開2004−84712号公報 米国特許第5607372号明細書 米国特許第6059685号明細書 米国特許第6099431号明細書 米国特許第6358178号明細書 特開2002−286110号公報
本発明の無段変速装置は、上述の様な事情に鑑みて、トロイダル型無段変速機と遊星歯車式変速機とを組み合わせた無段変速装置に関して、この遊星歯車式変速機に組み込んだラジアルニードル軸受に潤滑油を効率良く送り込み、且つ、この潤滑油中に混入した異物を除去する事で、上記遊星歯車式変速機の耐久性を十分に確保できる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の無段変速装置は、入力軸と、出力軸と、トロイダル型無段変速機と、遊星歯車式変速機とを備える。
これらトロイダル型無段変速機と遊星歯車式変速機とは、トロイダル型無段変速機を構成する入力側ディスクと遊星歯車式変速機を構成するキャリアとを隣接させると共に、これら入力側ディスクとキャリアとが同期して回転する状態に組み合わせている。
又、このキャリアは、上記入力軸に支持固定された支持板と、この支持板と同心に且つ軸方向に間隔をあけた状態で配置され、その側面を上記入力側ディスクの外側面に当接させた円輪状である連結板と、この連結板にそれぞれの一端部を支持された複数の遊星軸とを備えている。
又、上記遊星歯車式変速機は、上記各遊星軸の周囲に軸受を介して遊星歯車を回転自在に支持すると共に、これら各遊星軸の内部に給油通路を設けている。
又、潤滑油の流れ方向に関してこれら各給油通路の上流側端部を上記入力側ディスクの外側面に対向する状態で、下流側端部を上記各遊星軸の外周面に、それぞれ開口させている。
そして、上記入力側ディスクの外側面と上記連結板の側面との間に潤滑油流路を設け、この潤滑油流路を通じて上記給油通路に潤滑油を送り込み自在としている。
更に、上記潤滑油が流れる部分でこの給油通路の下流側端部開口よりも上流側部分に、この潤滑油中の異物を捕集する為のフィルタを設けている。
上述の様に構成する本発明の無段変速装置によれば、前述した先発明の場合と同様に、入力側ディスクの外側面とこの外側面に対向する連結板の側面との間に設けた潤滑油流路を通じて、各遊星軸の内部に設けた給油通路に潤滑油を供給できる。この為、連結板に給油路を設けるべくこの連結板に穿孔作業を行なう必要がなくなる。又、これと共に、この連結板と上記各遊星軸とを組み付ける際に、上記連結板に設けた給油路と上記各遊星軸の内部に設けた給油通路とを整合させる必要もなくなる為、キャリアの加工・組立作業の容易化を図れる。
更に、上記各遊星軸の内部に設けた給油通路の下流端開口からこれら各遊星軸の周囲に設けた軸受に向け送り出される潤滑油は、フィルタを通過して異物を除去されたものとなる。従って、この異物によって上記軸受の耐久性が損なわれる事を防止できる。
この為、十分な耐久性を有する無段変速装置を、低コストで実現できる。
本発明を実施する場合に例えば、請求項2、3に記載した様に、キャリアとして、支持板の軸方向に関して連結板と反対側に、この支持板と同心に且つ軸方向に間隔をあけた状態で配置された第二連結板を備えたものを使用する。
そして、請求項2に記載した発明の場合には、上記第二連結板と上記支持板とにそれぞれの両端部を支持された複数の第二遊星軸の周囲に軸受を介して第二遊星歯車を回転自在に支持すると共に、上記各第二遊星軸の中心部に第二給油通路を設ける。そして、この第二給油通路の端部と給油通路の端部とを、互いに対向する面にそれぞれ開口させ、互いの開口部の少なくとも一部を、上記給油通路と第二給油通路との間での潤滑油の受け渡しを可能な状態に対向させる。
又、請求項3に記載した発明の場合には、各遊星軸の両端部を、上記第二連結板と上記連結板とに支持する。
この様に構成すれば、軸方向に隣接して1対の遊星歯車式変速機を配置した構造で、両方の遊星歯車式変速機に組み込んだ軸受に、異物が混入していない潤滑油を効率良く送り込める構造を実現できる。
又、本発明を実施する場合に、例えば請求項4に記載した様に、フィルタを、給油通路の上流端開口部に設置する。
或は、請求項5に記載した様に、給油通路のうちで潤滑油流路に対向する端部開口を潤滑油を通過させないプラグで塞ぎ、このプラグと上記給油通路の下流端開口との間部分で給油通路内にフィルタを設ける。そして、各遊星軸の一部に、この給油通路のうちでこのフィルタに対向する部分と上記潤滑油流路とを連通させる給油孔を形成する。
この様な請求項5に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項6に記載した様に、フィルタを、上記プラグとの間に空間を介在させた状態で設ける。そして、上記各遊星軸の一部に、この空間と上記潤滑油流路とを連通させる給油孔を形成する。
この様に構成すれば、上記フィルタの設置、並びに、修理等の為の着脱を容易に行なえる。
更に、請求項5又は請求項6に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項7に記載した様に、給油孔の上流端を各遊星軸の軸方向端面に、下流端を給油通路の内周面に、それぞれ開口させる。
この様に構成すれば、この給油通路を通じての、入力側ディスクの外側面と連結板の側面との間に設けた潤滑油流路から、上記各遊星軸の周囲に設置した軸受への潤滑油の送り込みを、効率良く行なえる。
又、本発明を実施する場合に好ましくは、請求項8に記載した様に、潤滑油の送り方向に関して、フィルタよりも上流寄り部分に、この潤滑油中に混入した磁性材製の異物を捕集する為の永久磁石を設置する。
この様に構成すれば、バリ、摩耗粉等として潤滑油中に混入した、磁性材(鋼材)製の異物を上記フィルタよりも上流側で捕集して、この磁性材製の異物がこのフィルタにまで達するのを阻止できる。この結果、このフィルタが詰まりにくくなって、各遊星軸の周囲に設置した軸受に、長期間に亙って十分な潤滑油を供給できる。
又、本発明を実施する場合に好ましくは、請求項9に記載した様に、入力側ディスクの外側面と連結板の側面との間に設ける潤滑油流路を、この入力側ディスクの外側面に、この入力側ディスクの内周縁から径方向中間部まで形成された凹部とする。
この場合に、例えば請求項10に記載した様に、これら各凹部を、入力側ディスクの外側面に、各遊星軸に見合う数だけ、円周方向に関して間欠的に形成する。
この様に構成すれば、上記入力側ディスクの外側面と上記連結板の側面との当接部の面積を確保し、この当接部の面圧の上昇を抑えて、この当接部でフレッチング摩耗が発生するのを抑えられる。
又、本発明を実施する場合に好ましくは、請求項11に記載した様に、連結板の側面と入力側ディスクの外側面とのうちで潤滑油流路よりも径方向外側に位置する部分同士の間部分に第一シール部材を、上記連結板の内周縁とこの連結板の径方向内側に存在する部材の外周面との間部分に第二シール部材を、それぞれ設ける。そして、上記潤滑油流路内に入り込んだ潤滑油が給油通路以外の部分に流れる事を防止する。
この様に構成すれば、入力側ディスクの外側面と連結板の側面との当接部でフレッチング摩耗により生じた摩耗粉等の異物が、上記各間部分から上記潤滑油流路外に流失する事を防止できる(異物をこの潤滑油流路内に閉じ込められる)。この結果、上記異物により、無段変速装置の各部に、異常摩耗等の損傷が発生する事を防止できる。
図1は、請求項1、2、4、9、10、11に対応する、本発明の実施例1を示している。尚、本実施例の特徴は、入力側ディスク8aの外側面と第一連結板23の側面との間に設けた潤滑油流路である、各凹部61内に流入した潤滑油中に混入した異物が、これら各凹部61外に流失しない様にする構造にある。これら各凹部61内に潤滑油を送り込み、更にこれら各凹部61内の潤滑油を、第一、第二両遊星軸25、26の周囲に設置したラジアルニードル軸受31a、31bに供給する部分の構造及び作用は、前述の図8〜9に示した先発明に係る構造と同様である。又、第三遊星軸27の周囲に設置したラジアルニードル軸受31c(図7参照)に関しても、前述した先発明と同様の構造により、潤滑油を送り込み自在とする。就いては、この先発明と同様の構成を有する部分には同一符号を付して重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本実施例の特徴部分を中心に説明する。
本実施例の場合には、上記第一遊星軸25内に設けた給油通路53aの上流端開口部にフィルタ64を、この開口部を覆う状態で設置している。即ち、この給油通路53aを構成する軸方向孔54aのうちで、上記各凹部61に対向する部分に上記フィルタ64を、圧入若しくは接着剤により、内嵌固定している。入力軸5の中心部に設けた基潤滑油流路50から、給油孔56と、中空回転軸19に設けた給油孔57と、第一連結板23の側面内径寄り部分に設けた空間58aとを通じて上記各凹部61内に送り込まれた潤滑油は、上記フィルタ64を通過してから、上記給油通路53a及び上記第二遊星軸26内に設けた給油通路53bを構成する軸方向孔54a、54b内に流入する。従って、これら各給油通路53a、53bを構成する径方向孔55a、55bから上記各ラジアルニードル軸受31a、31bに向けて送り出される潤滑油は、異物を含まない清浄なものとなる。この結果、これら各ラジアルニードル軸受31a、31bの転がり接触部に、異物の噛み込みに伴う圧痕等の損傷が生じる事を防止して、これら各ラジアルニードル軸受31a、31bの耐久性を十分に確保できる。尚、前記入力側ディスク8aの内周面に設けたシールリング70により、上記空間58a内の潤滑油を上記各凹部61内に、効率良く送り込める様にしている。
更に、本実施例の場合には、前記第一連結板23の側面と上記入力側ディスク8aの外側面とのうちで、潤滑油流路である上記各凹部61の端部よりも径方向外側に位置する部分同士の間部分に、Oリング、シールリング等の第一シール部材65を設けている。即ち、この第一シール部材65を、上記第一連結板23の側面と上記入力側ディスク8aの外側面との間で、弾性的に圧縮した状態で挟持している。
又、上記第一連結板23の内周縁と、この第一連結板23の径方向内側に存在する部材である中空回転軸19の外周面との間部分に、Oリング、セルフシールリング等の第二シール部材66を設けている。即ち、上記第一連結板23の内周縁部に形成した係止溝に係止した、この第二シール部材66の内周縁を、上記中空回転軸19の外周面に、全周に亙って摺接させている。
そして、上記第一、第二両シール部材65、66により、上記各凹部61内に入り込んだ潤滑油が、前記各給油通路53a、53b、53c以外の部分に流れる事を防止している。
本実施例の場合には、この様にして、上記各凹部61内に入り込んだ潤滑油が上記各給油通路53a、53b、53c以外の部分に流れない様に構成しているので、上記入力側ディスク8aの外側面と上記第一連結板23の側面との当接部でフレッチング摩耗により生じた摩耗粉等の異物を、上記各凹部61内に閉じ込める事ができる。この結果、この異物により、両入力側ディスク8a、8bの内側面及び出力側ディスク9の軸方向両側面と各パワーローラ10、10の周面との転がり接触部(図3〜4参照)を含む、無段変速装置の各部に、異常摩耗等の損傷が発生する事を防止できる。
図2は、請求項1、2、4、5、7、8、9、10に対応する、本発明の実施例2を示している。本実施例に関しても、上述した実施例1と同様に、各凹部61内に潤滑油を送り込み、更にこれら各凹部61内の潤滑油を、第一、第二両遊星軸25、26の周囲に設置したラジアルニードル軸受31a、31bに供給する部分の構造及び作用は、前述の図8〜9に示した先発明に係る構造と同様である。又、第三遊星軸27の周囲に設置したラジアルニードル軸受31c(図7参照)に関しても、前述した先発明と同様の構造により、潤滑油を送り込み自在とする。就いては、この先発明と同様の構成を有する部分には同一符号を付して重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本実施例の特徴部分を中心に説明する。
本実施例の場合には、第一遊星軸25内に設けた給油通路53aのうちで、潤滑油流路である上記凹部61に対向する端部開口を、潤滑油を通過させないプラグ67で塞いでいる。そして、上記給油通路53aのうちで、このプラグ67とこの給油通路53aの下流端開口との間部分に、フィルタ64を設けている。本実施例の場合には、このフィルタ64を、上記プラグ67に隣接する状態で設けている。そして、上記第一遊星軸25の一部に、上記給油通路53aのうちで上記フィルタ64に対向する部分と、上記凹部61とを連通させる給油孔68を形成している。本実施例の場合には、この給油孔68の上流端を上記第一遊星軸25の軸方向端面に、下流端を上記給油通路53の内周面で上記フィルタ64の外周面に対向する部分に、それぞれ開口させている。尚、図示はしないが、フィルタ64とプラグ67との間に空間を介在させ、給油孔68の下流端を、この空間部分に開口させる事もできる。
更に、本実施例の場合には、上記凹部61の端部で、入力側ディスク8aの径方向に関して上記給油孔68の上流端開口よりも外寄り部分に、永久磁石69を設置している。
本実施例の場合には、この様な位置に永久磁石69を設ける事により、バリ、摩耗粉等として潤滑油中に混入した、磁性材(鋼材)製の異物を、上記フィルタ64よりも上流側で捕集して、この磁性材製の異物がこのフィルタ64にまで達するのを阻止できる。即ち、この磁性材製の異物は、潤滑油に比べて比重が大きいので、上記入力側ディスク8aの回転に伴う遠心力により、上記凹部61の外径側端部にまで達し、この部分に設置された上記永久磁石69に吸着され、そのままの位置に留る。この結果、上記フィルタ64が詰まりにくくなって、上記第一遊星軸25を含む、各遊星軸25〜27の周囲に設置したラジアルニードル軸受31a、31b、31cに、長期間に亙って十分な潤滑油を供給できる。
本発明の実施例1を示す、図8と同様の断面図。 同実施例2を示す、図8と同様の断面図。 従来の無段変速装置の第1例を示す断面図。 図3のB−B断面図。 図3のA部拡大図。 キャリアを取り出して示す斜視図。 先発明に係る構造の第1例を示す、図3のA部に相当する断面図。 同第2例を示す、図7の上半部に相当する図。 入力側ディスクの外側面に形成した凹部の形状の2例を、図8の右方から見た状態で示す図。 先発明に係る構造の第3例を示す、図7の上半部に相当する図。 潤滑油流路用部材の外側面に形成した凹部の形状の2例を、図10の右方から見た状態で示す図。
符号の説明
1 トロイダル型無段変速機
2 第一遊星歯車式変速機
3 第二遊星歯車式変速機
4 第三遊星歯車式変速機
5 入力軸
6 伝達軸
7 出力軸
8a、8b 入力側ディスク
9 出力側ディスク
10 パワーローラ
11 トラニオン
12 枢軸
13a、13b 支持板
14 ケーシング
15 連結板
16 アクチュエータボディー
17 支柱
18 スラストアンギュラ玉軸受
19 中空回転軸
20 第一太陽歯車
21 第一キャリア
22 中間支持板
23 第一連結板
24 第二連結板
25 第一遊星軸
26 第二遊星軸
27 第三遊星軸
28 遊星歯車
29 遊星歯車
30 遊星歯車
31a、31b、31c ラジアルニードル軸受
32 第二太陽歯車
33 第一リング歯車
34 円筒部
35 ローディングナット
36 円輪部
37 柱部
38 凸部
39 切り欠き
40 第二キャリア
41 低速用クラッチ
42 第三太陽歯車
43 第二リング歯車
44 高速用クラッチ
45 遊星歯車
46 遊星歯車
47 駆動軸
48 押圧装置
49a、49b 油圧室
50 基潤滑油流路
51a、51b、51c 給油通路
52a、52b、52c 第二給油通路
53a、53b、53c 給油通路
54a、54b、54c 軸方向孔
55a、55b、55c 径方向孔
56 給油孔
57 給油孔
58、58a 空間
59 潤滑油流路
60 段差面
61 凹部
62 潤滑油流路用部材
63 環状凹部
64 フィルタ
65 第一シール部材
66 第二シール部材
67 プラグ
68 給油孔
69 永久磁石
70 シールリング

Claims (11)

  1. 入力軸と、出力軸と、トロイダル型無段変速機と、遊星歯車式変速機とを備え、これらトロイダル型無段変速機と遊星歯車式変速機とは、トロイダル型無段変速機を構成する入力側ディスクと遊星歯車式変速機を構成するキャリアとを隣接させると共に、これら入力側ディスクとキャリアとが同期して回転する状態に組み合わされており、このキャリアは、上記入力軸に支持固定された支持板と、この支持板と同心に且つ軸方向に間隔をあけた状態で配置され、その側面を上記入力側ディスクの外側面に当接させた円輪状である連結板と、この連結板にそれぞれの一端部を支持された複数の遊星軸とを備えたものであり、上記遊星歯車式変速機は、これら各遊星軸の周囲に軸受を介して遊星歯車を回転自在に支持すると共に、これら各遊星軸の内部に給油通路を設けており、潤滑油の流れ方向に関してこれら各給油通路の上流側端部を上記入力側ディスクの外側面に対向する状態で、下流側端部を上記各遊星軸の外周面に、それぞれ開口させると共に、上記入力側ディスクの外側面と上記連結板の側面との間に潤滑油流路を設け、この潤滑油流路を通じて上記給油通路に潤滑油を送り込み自在としており、上記潤滑油が流れる部分でこの給油通路の下流側端部開口よりも上流側部分に、この潤滑油中の異物を捕集する為のフィルタを設けている無段変速装置。
  2. キャリアが、支持板の軸方向に関して連結板と反対側に、この支持板と同心に且つ軸方向に間隔をあけた状態で配置された第二連結板を備えており、この第二連結板と上記支持板とにそれぞれの両端部を支持された複数の第二遊星軸の周囲に軸受を介して第二遊星歯車を回転自在に支持すると共に、上記各第二遊星軸の中心部に第二給油通路を設けており、この第二給油通路の端部と給油通路の端部とを、互いに対向する面にそれぞれ開口させ、互いの開口部の少なくとも一部を、上記給油通路と第二給油通路との間での潤滑油の受け渡しを可能な状態に対向させている、請求項1に記載した無段変速装置。
  3. キャリアが、支持板の軸方向に関して連結板と反対側に、この支持板と同心に且つ軸方向に間隔をあけた状態で配置された第二連結板を備えており、各遊星軸の両端部は、この第二連結板と上記連結板とに支持されている、請求項1〜2の何れかに記載した無段変速装置。
  4. フィルタが、給油通路の上流端開口部に設置されている、請求項1〜3の何れかに記載した無段変速装置。
  5. 給油通路のうちで潤滑油流路に対向する端部開口を潤滑油を通過させないプラグで塞ぎ、このプラグと上記給油通路の下流端開口との間部分で給油通路内にフィルタを設けると共に、各遊星軸の一部に、この給油通路のうちでこのフィルタに対向する部分と上記潤滑油流路とを連通させる給油孔を形成している、請求項1〜4の何れかに記載した無段変速装置。
  6. 給油通路のうちで潤滑油流路に対向する端部開口を潤滑油を通過させないプラグで塞ぎ、このプラグと上記給油通路の下流端開口との間部分で給油通路内にフィルタを、このプラグとの間に空間を介在させた状態で設けると共に、各遊星軸の一部に、この空間と上記潤滑油流路とを連通させる給油孔を形成している、請求項1〜5の何れかに記載した無段変速装置。
  7. 給油孔の上流端を各遊星軸の軸方向端面に、下流端を給油通路の内周面に、それぞれ開口させている、請求項5又は請求項6に記載した無段変速装置。
  8. 潤滑油の送り方向に関して、フィルタよりも上流寄り部分に、この潤滑油中に混入した磁性材製の異物を捕集する為の永久磁石を設置している、請求項1〜7の何れかに記載した無段変速装置。
  9. 潤滑油流路が、入力側ディスクの外側面に、この入力側ディスクの内周縁から径方向中間部まで形成された凹部である、請求項1〜8の何れかに記載した無段変速装置。
  10. 各凹部が、入力側ディスクの外側面に、各遊星軸に見合う数だけ、円周方向に関して間欠的に形成されている、請求項9に記載した無段変速装置。
  11. 連結板の側面と入力側ディスクの外側面とのうちで潤滑油流路よりも径方向外側に位置する部分同士の間部分に第一シール部材を、上記連結板の内周縁とこの連結板の径方向内側に存在する部材の外周面との間部分に第二シール部材を、それぞれ設ける事により、上記潤滑油流路内に入り込んだ潤滑油が給油通路以外の部分に流れる事を防止した、請求項1〜10の何れかに記載した無段変速装置。
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