JP2005346011A - 電子写真感光体用添加物及びそれを用いた電子写真感光体、並びに画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【課題】 電子写真感光体の感光層中に安定に存在することができると共に、電子写真感光体の表面滑性を長期間にわたって高水準に維持できる電子写真感光体用添加物、及びそれを用いた電子写真感光体、並びにその電子写真感光体を用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供すること。
【解決手段】 下記一般式(I)で表される構造を有することを特徴とする電子写真感光体用添加物。式(I)中、Aはn価の電荷輸送性基を、Yは2価の有機基を、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は1価の置換基を、mは0又は1を、nは1〜4の整数を、示す。但し、R2及びR3のうちの少なくとも一つは、炭素数8以上のアルキレン基等の潤滑性基である。
【化1】
【選択図】 なし
【解決手段】 下記一般式(I)で表される構造を有することを特徴とする電子写真感光体用添加物。式(I)中、Aはn価の電荷輸送性基を、Yは2価の有機基を、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は1価の置換基を、mは0又は1を、nは1〜4の整数を、示す。但し、R2及びR3のうちの少なくとも一つは、炭素数8以上のアルキレン基等の潤滑性基である。
【化1】
【選択図】 なし
Description
本発明は、電子写真感光体用添加物及びそれを用いた電子写真感光体、並びに画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真方式の画像形成装置においては、光導電性物質を利用した電子写真感光体(以下、場合により単に「感光体」という)を用いて複数の工程からなる電子写真プロセスが行われ、画像が形成される。
電子写真プロセスでは、典型的には、感光体の表面を一様に帯電させた後、露光により静電潜像を形成し、その静電潜像を現像してトナー像を形成し、そのトナー像を直接又は中間転写体を介して用紙等の被転写媒体に転写する。この転写画像は、加熱、加圧若しくは加熱加圧、又は溶剤蒸気等による定着工程を経て定着画像となる。また、転写後の感光体は、必要に応じてその表面に残存するトナーをクリーニング装置によりクリーニングした後、再び上記の複数の工程に供される。
このため、電子写真感光体には、帯電時に発生するオゾンやNOXに対する化学的耐性、転写効率を高めるための離型性、その表面の滑り性(以下、「表面滑性」という)、耐摩耗性、硬度といった種々の特性が要求される。
これらの要求特性のうち表面滑性は、クリーニング装置等からの負荷に対する電子写真感光体の耐久性を高めるために有効である。この表面活性を改善するために、例えば、特許文献1及び2では、長鎖アルキル基を有する潤滑剤を電子写真感光体の感光層中に添加することが開示されている。
特開平5−40361号公報
特開平5−72790号公報
しかしながら、上記潤滑剤は、感光層の他の構成材料(結着樹脂など)との親和性が低いため、感光体製造後の初期の段階で感光層表面にブリードアウトする。そのため、上記潤滑剤を含有する感光体は、製造後の初期の段階では良好な表面滑性を示すが、電子写真プロセスを繰り返すと短時間で表面滑性が失われてしまう。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、電子写真感光体の感光層中に安定に存在することができると共に、電子写真感光体の表面滑性を長期間にわたって高水準に維持できる電子写真感光体用添加物、及びそれを用いた電子写真感光体、並びにその電子写真感光体を用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、潤滑性を有する化合物と感光層の他の構成材料に対して親和性の高い化合物とを複合化する分子設計を行った。そして、かかる分子設計に基づいて得られた特定構造を有する化合物を感光層に含有せしめることにより、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の電子写真感光体用添加物は、下記一般式(I)で表される構造を有することを特徴とする。
[上記式(I)中、Aはn価の電荷輸送性基を、Yは2価の有機基を、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は1価の置換基を、mは0又は1を、nは1〜4の整数を、示す。但し、R2及びR3のうちの少なくとも一つは、炭素数8以上のアルキレン基を有するアリールアルキル基、パーフルオロアルキル基を有する炭素数8以上の有機基、前記アリールアルキル基及び前記パーフルオロアルキル基を有する炭素数8以上の有機基以外の炭素数8以上の置換若しくは未置換のアルキル基、炭素数8以上の置換若しくは未置換のシクロアルキル基、炭素数8以上の置換若しくは未置換のアルキル基を有するアルキルアリール基、又はケイ素数3以上のシロキサンを有する有機基である。]
本発明の電子写真感光体用添加物は、上記構造を有することから、電子写真感光体の感光層中に安定に存在することができると共に、電子写真感光体の表面滑性を長期間にわたって高水準に維持できる。
なお、本発明により上記の効果が得られる理由は必ずしも明確ではないが、本発明者らは以下のように推察する。
すなわち、本発明の電子写真感光体用添加物は、潤滑性を有する化合物と感光層の他の構成材料に対して親和性の高い化合物とが複合化された構造を有しているため、R2及びR3を含み潤滑性に寄与する部位が親和性の低い構造であっても、分子全体としては十分な親和性を示し、ブリードアウトすることなく感光層中に、安定に存在することができると考えられる。
また、R2及びR3が結合している二重結合は、感光体を帯電させる際に生成するオゾン等の酸化性ガスやイオン化物に対して反応性が高く容易に酸化開裂することができるものである。ここで、本発明の電子写真感光体用添加物を感光層に含有させた場合、上記構造における炭素数8以上のアルキル基のように潤滑性を有する置換基(以下、場合により「潤滑性基」という。)は感光層の他の構成材料に対して親和性の低く、そのため本発明の電子写真感光体用添加物は感光層表面から所定の深さまでの領域に分布しやすいと考えられる。そのため、感光体表面近傍に存在する電子写真感光体用添加物は電子写真プロセスに伴い二重結合が徐々に開裂し、潤滑性基を有するアルデヒドやカルボン酸を生成すると考えられる。その結果、生成したアルデヒドやカルボン酸が潤滑剤として機能することから、電子写真感光体には所望の表面滑性が付与されると考えられる。
さらに、画像形成に伴い生成した潤滑剤が消費されても、感光体表面が摺擦装置により削られて新生面(fresh surface)が形成されて新たな潤滑剤の生成が繰り返し行われるため、電子写真感光体の表面滑性を長期間にわたって高水準に維持できると考えられる。
また、本発明の電子写真感光体用添加物は、感光層の構成材料との相溶性に優れ、且つ電気特性を向上させることができることから、一般式(I)で表される構造が下記一般式(II)又は(III)で表される構造であることが好ましい。
[上記式(II)中、Yは2価の有機基を、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は1価の置換基を、Ar1、Ar2及びAr3はそれぞれ独立に置換若しくは未置換のアリール基、又は置換若しくは未置換のアリーレン基を、mは0又は1を、pはそれぞれ独立に0又は1を、示す。但し、R2及びR3のうちの少なくとも一つは、炭素数8以上のアルキレン基を有するアリールアルキル基、パーフルオロアルキル基を有する炭素数8以上の有機基、前記アリールアルキル基及び前記パーフルオロアルキル基を有する炭素数8以上の有機基以外の炭素数8以上の置換若しくは未置換のアルキル基、炭素数8以上の置換若しくは未置換のシクロアルキル基、炭素数8以上の置換若しくは未置換のアルキル基を有するアルキルアリール基、又はケイ素数3以上のシロキサンを有する有機基であり、3つのpのうちの少なくとも一つは1である。]
[上記式(III)中、X及びYはそれぞれ独立に2価の有機基を、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は1価の置換基を、Ar4、Ar5、Ar6及びAr7はそれぞれ独立に置換若しくは未置換のアリール基、又は置換若しくは未置換のアリーレン基を、mは0又は1を、qはそれぞれ独立に0又は1を、示す。但し、R2及びR3のうちの少なくとも一つは、炭素数8以上のアルキレン基を有するアリールアルキル基、パーフルオロアルキル基を有する炭素数8以上の有機基、前記アリールアルキル基及び前記パーフルオロアルキル基を有する炭素数8以上の有機基以外の炭素数8以上の置換若しくは未置換のアルキル基、炭素数8以上の置換若しくは未置換のシクロアルキル基、炭素数8以上の置換若しくは未置換のアルキル基を有するアルキルアリール基、又はケイ素数3以上のシロキサンを有する有機基であり、4つのqのうちの少なくとも一つは1である。]
また、本発明の電子写真感光体用添加物は、モビリティーをさらに向上させることができることから、一般式(III)で表される構造が下記一般式(III−1)、(III−2)又は(III−3)で表される構造であることがより好ましい。
[上記式(III−1)、(III−2)及び(III−3)中、Yは2価の有機基を、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は1価の置換基を、Ar4、Ar5、Ar6及びAr7はそれぞれ独立に置換若しくは未置換のアリール基、又は置換若しくは未置換のアリーレン基を、mは0又は1を、qはそれぞれ独立に0又は1を、示す。但し、R2及びR3のうちの少なくとも一つは、炭素数8以上のアルキレン基を有するアリールアルキル基、パーフルオロアルキル基を有する炭素数8以上の有機基、前記アリールアルキル基及び前記パーフルオロアルキル基を有する炭素数8以上の有機基以外の炭素数8以上の置換若しくは未置換のアルキル基、炭素数8以上の置換若しくは未置換のシクロアルキル基、炭素数8以上の置換若しくは未置換のアルキル基を有するアルキルアリール基、又はケイ素数3以上のシロキサンを有する有機基であり、4つのqのうちの少なくとも一つは1である。]
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体及び該導電性支持体上に設けられた感光層を備え、感光層が、導電性支持体から最も遠い位置に、上記本発明の電子写真感光体用添加物を含有する層を有することを特徴とする。本発明の電子写真感光体は、導電性支持体から最も遠い側に配置される機能層に上記本発明の電子写真感光体用添加物を含有することから、高水準の表面滑性を長期間にわたり維持できる。さらに、本発明の電子写真感光体は、離型性に優れたものとなり、転写効率を向上させることができ、加えてゴーストの発生を十分に抑制できる。
また、本発明の電子写真感光体においては、上記機能層がポリカーボネート、ポリアリレート及びポリエステルから選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。このような結着樹脂と組み合わせて使用することで、電子写真感光体の電気特性がさらに向上する。
本発明の画像形成装置は、上記本発明の電子写真感光体と、電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、帯電した電子写真感光体を露光して静電潜像を形成させる露光装置と、静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、トナー像を被転写媒体に転写する転写装置と、電子写真感光体の機能層表面を摺擦して新生面を形成する摺擦装置とを備えることを特徴とする。
本発明のプロセスカートリッジは、上記本発明の電子写真感光体と、電子写真感光体の機能層表面を摺擦して新生面を形成する摺擦装置とを備え、画像形成装置に着脱可能であることを特徴とする。
本発明の画像形成装置及びプロセスカートリッジでは、感光体表面が摺擦装置により削られて新生面が形成されて潤滑剤の生成が繰り返し行われることで、電子写真感光体の表面滑性が長期間にわたって高水準に維持され、長期にわたり良好な画質を得ることができる。また、本発明の画像形成装置及びプロセスカートリッジでは、電子写真感光体に当接する各部材の損傷を抑制することができ、環境負荷の低減や大幅なコストダウンを図ることができる。
本発明によれば、電子写真感光体の感光層中に安定に存在することができると共に、電子写真感光体の表面滑性を長期間にわたって高水準に維持することができる電子写真感光体用添加物を提供できる。また、かかる電子写真感光体用添加物を含有する本発明の電子写真感光体は、高水準の表面滑性を長期間にわたり維持でき、さらに、離型性に優れたものとなり、転写効率を向上させることができ、加えてゴーストの発生を十分に抑制できる。
また、上記本発明の電子写真感光体を備える本発明の画像形成装置及びプロセスカートリッジは、長期にわたり良好な画質を得ることができ、さらに電子写真感光体に当接する各部材の損傷を抑制することができ、環境負荷の低減や大幅なコストダウンを図ることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付することとし、重複する説明は省略する。
(電子写真感光体用添加物)
先ず、本発明の電子写真感光体用添加物について説明する。本発明の電子写真感光体用添加物は、下記一般式(I)で表される構造を有する。
先ず、本発明の電子写真感光体用添加物について説明する。本発明の電子写真感光体用添加物は、下記一般式(I)で表される構造を有する。
ここで、上記式(I)中、Aはn価の電荷輸送性基を、Yは2価の有機基を、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は1価の置換基を、mは0又は1を、nは1〜4の整数を、示す。但し、R2及びR3のうちの少なくとも一つは、炭素数8以上のアルキレン基を有するアリールアルキル基、パーフルオロアルキル基を有する炭素数8以上の有機基、前記アリールアルキル基及び前記パーフルオロアルキル基を有する炭素数8以上の有機基以外の炭素数8以上の置換若しくは未置換のアルキル基、炭素数8以上の置換若しくは未置換のシクロアルキル基、炭素数8以上の置換若しくは未置換のアルキル基を有するアルキルアリール基、又はケイ素数3以上のシロキサンを有する有機基である(以下、場合によりこれらを「潤滑性基」という)。
Aで示されるn価の電荷輸送性基とは、電荷輸送性化合物(好ましくは正孔輸送性化合物)から誘導される1〜4価の基である。ここで、正孔輸送性化合物としては、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物及びヒドラゾン系化合物から選ばれる少なくとも1種が好ましく、トリアリールアミン系化合物又はベンジジン系化合物であることがより好ましい。
Yで示される2価の有機基としては、2価の炭化水素基、下記表1に示す(Y−1)〜(Y−5)で表される2価の基、又はこれら2価の炭化水素基及び2価の基が組み合わせられた2価の基が好ましい。これらの中でも、2価の炭化水素基、下記表1に示す(Y−1)〜(Y−3)で表される2価の基、又はこれら2価の炭化水素基及び2価の基が組み合わせられた2価の基がより好ましい。また、2価の炭化水素基としては、アルキレン基が好ましく、炭素数1〜5のアルキレン基がより好ましい。なお、mが0の場合には、Yは単結合である。
また、下記表1に示す(Y−6)〜(Y−15)で表される2価の基は、(Y−1)〜(Y−5)で表される2価の基とアルキレン基とを組み合わせた2価の基の具体例である。なお、下記表1中、Aは上述したn価の電荷輸送性基であり、Yで示される2価の有機基が結合している位置を明確にするために記載した。また、2価の有機基のうち、電荷輸送性基Aが結合していない結合手は、二重結合炭素と結合しているが、下記表1では二重結合の記載は省略した。
R1、R2及びR3で示される1価の置換基としては、ハロゲン原子又は炭素数1〜30の置換若しくは未置換の炭化水素基が好ましい(炭化水素基は直鎖状でも、分岐鎖状でもよい)。また、炭素数1〜30の置換若しくは未置換の炭化水素基としては、炭素数1〜20の置換若しくは未置換の炭化水素基がより好ましく、炭素数1〜20の置換若しくは未置換のアルキル基がさらに好ましい。なお、R1としては、水素原子又は炭素数1〜5の置換又は未置換のアルキル基が特に好ましい。
上記一般式(I)において、R2及びR3のうちの少なくとも一つは上述した潤滑性基であるが、R2及びR3のうちの一方が上述した潤滑性基であり、他方が水素原子又は炭素数1〜5の置換若しくは未置換のアルキル基であることが好ましい。
上述した潤滑性基についてさらに説明する。上記潤滑性基としては、置換基全体の炭素数が30以下のものが好ましい。また、潤滑性基としては、上記の中でも、炭素数8以上(好ましくは8〜30)の置換若しくは未置換のアルキル基、炭素数8以上(好ましくは8〜20)のアルキレン基を有するアリールアルキル基又はパーフルオロアルキル基を有する炭素数8以上(好ましくは8〜20)の有機基が好ましく、置換若しくは未置換のアルキル基は、直鎖状でも、分岐鎖状でもよい。なお、かかるアルキル基の置換基としては、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜10のアルコキシ基)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数1〜5のシクロアルキル基)、アルキルカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数1〜10のアルキルカルボニルオキシ基)が挙げられる。また、ケイ素数3以上(好ましくは3〜10)のシロキサンを有する有機基としては、ケイ素数3以上のシロキサンを有するアルキレン基を有するものが好ましい。
なお、上記アリールアルキル基(アラルキル基)とはアルキル基が上記式(I)中の二重結合炭素と結合手を有するものと、上記アルキルアリール基(アルカリール基)とはアリール基が上記式(I)中の二重結合炭素と結合手を有するものとして両者を区別した。
また、上述した潤滑性基としては、具体的には、下記式(R−1)〜(R−21)で表される1価の置換基が挙げられる。なお、以下の表中、Meはメチル基を意味する。
また、本発明の電子写真感光体用添加物は、一般式(I)で表される構造が下記一般式(II)又は(III)で表される構造であることが好ましい。
ここで、上記式(II)中、Yは2価の有機基を、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は1価の置換基を、Ar1、Ar2及びAr3はそれぞれ独立に置換若しくは未置換のアリール基、又は置換若しくは未置換のアリーレン基を、mは0又は1を、pはそれぞれ独立に0又は1を、示す。但し、R2及びR3のうちの少なくとも一つは上述した潤滑性基であり、3つのpのうちの少なくとも一つは1である。なお、式(II)中のY、R1、R2、R3及びmは、式(I)中のY、R1、R2、R3及びmと同義である。
ここで、上記式(III)中、X及びYはそれぞれ独立に2価の有機基を、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は1価の置換基を、Ar4、Ar5、Ar6及びAr7はそれぞれ独立に置換若しくは未置換のアリール基、又は置換若しくは未置換のアリーレン基を、mは0又は1を、qはそれぞれ独立に0又は1を、示す。但し、R2及びR3のうちの少なくとも一つは上述した潤滑性基であり、4つのqのうちの少なくとも一つは1である。なお、式(III)中のY、R1、R2、R3及びmは、式(I)中のY、R1、R2、R3及びmと同義である。
Ar1〜Ar7で示されるアリール基又はアリーレン基としては、炭素数6〜20のアリール基又はアリーレン基が好ましい。なお、p又はqが0のときAr1〜Ar7はアリール基であり、p又はqが1のときAr1〜Ar7はアリーレン基である。
Ar1〜Ar7で示されるアリール基としては、より具体的には、下記式(Ar−1)〜(Ar−6)で表されるアリール基が挙げられる。また、Ar1〜Ar7で示されるアリーレン基としては、上記アリール基から水素原子が1つが結合手に変わったアリーレン基が挙げられる。
R11〜R17はそれぞれ独立に炭素数1〜5の置換若しくは未置換のアルキル基、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のアルコキシ基、ハロゲン原子、又は炭素数1〜14の置換若しくは未置換のアリール基を示す。なお、これら1価の置換基は、芳香族環上の水素原子の複数個と置換していてもよい。
Xで示される2価の有機基としては、下記式(X−1)〜(X−7)で表される有機基が好ましい。
上記式中、R18は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、置換若しくは未置換のフェニル基、又は置換若しくは未置換のアラルキル基を示す。また、R19〜R24は、それぞれ独立に、炭素数1〜4の置換若しくは未置換のアルキル基、炭素数1〜4の置換若しくは未置換のアルコキシ基、炭素数6〜15の置換若しくは未置換のフェニル基、炭素数6〜15の置換若しくは未置換のアラルキル基又はハロゲン原子を表す。また、aは0又は1を示す。
また、Vは2価の有機基であり、下記式(V−1)〜(V−10)で表される2価の基が好ましい。
上記式中、bは1〜10の整数を示し、cは1〜3の整数を示す。
また、本発明の電子写真感光体用添加物は、一般式(III)で表される構造が下記一般式(III−1)、(III−2)又は(III−3)で表される構造であることがより好ましい。
ここで、上記式(III−1)、(III−2)及び(III−3)中、Yは2価の有機基を、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は1価の置換基を、Ar4、Ar5、Ar6及びAr7はそれぞれ独立に置換若しくは未置換のアリール基、又は置換若しくは未置換のアリーレン基を、mは0又は1を、qはそれぞれ独立に0又は1を、示す。但し、R2及びR3のうちの少なくとも一つは、上述した潤滑性基であり、4つのqのうちの少なくとも一つは1である。
なお、式(III−1)、(III−2)及び(III−3)中のY、R1、R2、R3及びmは、式(I)中のY、R1、R2、R3及びmと同義である。また、式(III−1)、(III−2)及び(III−3)中のAr4、Ar5、Ar6及びAr7は、式(III)中のAr4、Ar5、Ar6及びAr7と同義である。
また、一般式(I)で表される構造を有する電子写真感光体用添加物として、さらに具体的には、下記表に示す化合物(I−1)〜(I−102)が挙げられる。なお、これらの化合物のうち、化合物(I−1)〜(I−10)は上記一般式(II)で表される化合物の具体例であり、表中には一般式(II)中の符号Ar1、Ar2、Ar3、Y、R1、R2、R3、m及びnの組み合わせを示した。また、化合物(I−11)〜(I−102)は一般式(III)で表される化合物の具体例であり、表中には一般式(III)中の符号Ar4、Ar5、Ar6、Ar7、X、Y、R1、R2、R3、m及びnの組み合わせを示した。また、R2及びR3は、シス形でもトランス形でもよく、それらの混合物を使用することもできる。なお、以下の表中、Meはメチル基を意味し、Etはエチル基を意味する。また、「R2、R3」の欄中、R−4などの表記は、表2に示した1価の置換基を意味する。
以上説明した本発明の電子写真感光体用添加物は、例えば、ホルミル体とホスホニウム塩又はホスフェートとを塩基触媒を用いて反応させる、所謂、Wittig反応又はWitig−Horner反応等によって、容易に合成することができる。これらについては、例えば実験化学講座、第4版、19巻等に詳しく記載されている。反応終了後、反応液を水にあけ、トルエン、ヘキサン、酢酸エチル等の溶剤で抽出、水洗し、さらに、必要により活性炭、シリカゲル、多孔質アルミナ、活性白土等の吸着剤を用いて精製を行ってもよい。
(電子写真感光体)
次に、本発明の電子写真感光体について説明する。本発明の電子写真感光体は、導電性支持体及び該導電性支持体上に設けられた感光層を備え、感光層が導電性支持体から最も遠い位置に、上記本発明の電子写真感光体用添加物を含有する機能層を有する。なお、本発明の電子写真感光体が備える感光層は、電荷発生材料と電荷輸送材料とを同一の層に含有する単層型感光層、又は電荷発生材料を含有する層(電荷発生層)と電荷輸送材料を含有する層(電荷輸送層)とを別個に設けた機能分離型感光層のいずれであってもよい。機能分離型感光層の場合、電荷発生層と電荷輸送層の積層順序はいずれが上層であってもよい。
次に、本発明の電子写真感光体について説明する。本発明の電子写真感光体は、導電性支持体及び該導電性支持体上に設けられた感光層を備え、感光層が導電性支持体から最も遠い位置に、上記本発明の電子写真感光体用添加物を含有する機能層を有する。なお、本発明の電子写真感光体が備える感光層は、電荷発生材料と電荷輸送材料とを同一の層に含有する単層型感光層、又は電荷発生材料を含有する層(電荷発生層)と電荷輸送材料を含有する層(電荷輸送層)とを別個に設けた機能分離型感光層のいずれであってもよい。機能分離型感光層の場合、電荷発生層と電荷輸送層の積層順序はいずれが上層であってもよい。
図1は、本発明の電子写真感光体の好適な一実施形態を示す模式断面図である。図1に示すように、電子写真感光体1は、導電性支持体2と、感光層3とから構成されている。感光層3は、導電性支持体2上に、下引き層4、電荷発生層5及び電荷輸送層6がこの順序で積層された構造を有している。図1に示す電子写真感光体1では、電荷輸送層6が本発明の電子写真感光体用添加物を含有する機能層である。
また、図2〜5はそれぞれ本発明の電子写真感光体の他の好適な実施形態を示す模式断面図である。図2〜3に示す電子写真感光体は、図1に示す電子写真感光体と同様に電荷発生層5と電荷輸送層6とに機能が分離された感光層3を備えるものである。また、図4〜5は、電荷発生材料と電荷輸送材料とを同一の層(単層型感光層8)に含有するものである。
図2に示す電子写真感光体1は、導電性支持体2上に下引き層4、電荷発生層5、電荷輸送層6及び保護層7が順次積層された構造を有するものであり、保護層7が本発明の電子写真感光体用添加物を含有する機能層である。また、図3に示す電子写真感光体1は、導電性支持体2上に下引き層4、電荷輸送層6、電荷発生層5、保護層7が順次積層された構造を有するものである。また、図4に示す電子写真感光体1は、導電性支持体2上に下引き層4、単層型感光層8が順次積層された構造を有するものであり、単層型感光層8が本発明の電子写真感光体用添加物を含有する機能層である。また、図5に示す電子写真感光体1は、導電性支持体2上に下引き層4、単層型感光層8、保護層7が順次積層された構造を有するものであり、保護層7が本発明の電子写真感光体用添加物を含有する機能層である。なお、電子写真感光体1においては、下引き層4は必ずしも設けられなくともよい。
以下、電子写真感光体1の各要素について説明する。
導電性支持体2としては、特に限定されないが、アルミニウムを構成材料とするものが好ましく、その形状は、使用される画像形成装置に応じて、ドラム状、シート状、プレート状等の所定の形状で使用される。導電性支持体2としては、アルミニウムをドラム状に形成したものが好ましい。導電性支持体2には、注入阻止、接着性改善、干渉縞防止等の目的で陽極酸化処理や、ベーマイト処理、ホーニング処理等を行ってもよい。
導電性支持体2としては、特に限定されないが、アルミニウムを構成材料とするものが好ましく、その形状は、使用される画像形成装置に応じて、ドラム状、シート状、プレート状等の所定の形状で使用される。導電性支持体2としては、アルミニウムをドラム状に形成したものが好ましい。導電性支持体2には、注入阻止、接着性改善、干渉縞防止等の目的で陽極酸化処理や、ベーマイト処理、ホーニング処理等を行ってもよい。
下引き層4は、有機金属化合物及び結着樹脂、その他の各構成材料を含有して構成される。
有機金属化合物としては、ジルコニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド化合物、ジルコニウムカップリング剤等の有機ジルコニウム化合物、チタンキレート化合物、チタンアルコキシド化合物、チタネートカップリング剤等の有機チタン化合物、アルミニウムキレート化合物、、アルミニウムカップリング剤等の有機アルミニウム化合物のほか、アンチモンアルコキシド化合物、ゲルマニウムアルコキシド化合物、インジウムアルコキシド化合物、インジウムキレート化合物、マンガンアルコキシド化合物、マンガンキレート化合物、スズアルコキシド化合物、スズキレート化合物、アルミニウムシリコンアルコキシド化合物、アルミニウムチタンアルコキシド化合物、アルミニウムジルコニウムアルコキシド化合物等が挙げられる。特に、有機ジルコニウム化合物、有機チタニル化合物及び有機アルミニウム化合物は、残留電位が低く良好な電子写真特性を示すため好ましく使用される。
結着樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレノキシド、エチルセルロース、メチルセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド、ポリイミド、カゼイン、ゼラチン、ポリエチレン、ポリエステル、フェノール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリウレタン、ポリグルタミン酸、ポリアクリル酸等の公知の樹脂を用いることもできる。これらの混合割合は、必要に応じて適宜設定することができる。
また、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス−2−メトキシエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−2−アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプロプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、β−3,4−エポキシシクロヘキシルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤を含有させて使用することができる。
また、下引き層4中には電子輸送性顔料を混合及び/又は分散して使用することもできる。電子輸送性顔料としては、特開昭47−30330号公報に記載のペリレン顔料、ビスベンズイミダゾールペリレン顔料、多環キノン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料等の有機顔料、また、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子等の電子吸引性の置換基を有するビスアゾ顔料やフタロシアニン顔料等の有機顔料、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機顔料が挙げられる。これらの顔料の中では、ペリレン顔料、ビスベンズイミダゾールペリレン顔料と多環キノン顔料、酸化亜鉛、酸化チタンが、電子移動性が高いので好ましく使用される。
また、これらの顔料の表面は、分散性、電荷輸送性を制御する目的で上記カップリング剤や、バインダー等で表面処理してもよい。電子輸送性顔料は多すぎると下引き層4の強度が低下し、塗膜欠陥を生じやすくなるため、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下で使用される。
下引き層4は、上述した各構成材料を含有する下引き層形成用塗布液を用いて形成される。下引き層形成用塗布液は、上述の各構成材料を有機溶剤中に混合及び/又は分散することで調製される。
ここで、混合及び/又は分散方法は、ボールミル、ロールミル、サンドミル、アトライター、超音波等を用いる常法が適用される。また、有機溶剤としては、有機金属化合物や樹脂を溶解し、また、電子輸送性顔料を混合及び/又は分散したときにゲル化や凝集を起こさないものであればいかなるものでも使用できる。
有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤が挙げられる。これらは、1種を単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
また、下引き層4を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。塗布したものを乾燥させて下引き層4を得るが、通常、乾燥は溶剤を蒸発させ、製膜可能な温度で行われる。特に、酸性溶液処理、ベーマイト処理を行った基材は、基材の欠陥隠蔽力が不十分となり易いため、下引き層4を形成することが好ましい。
下引き層4の膜厚は、好ましくは0.1〜30μm、より好ましくは0.2〜25μmである。
電荷発生層5は、電荷発生材料を含有して、又は電荷発生材料及び結着樹脂を含有して構成される。
電荷発生材料としては、ビスアゾ、トリスアゾ等のアゾ顔料、ジブロモアントアントロン等の縮環芳香族顔料、ペリレン顔料、ピロロピロール顔料、フタロシアニン顔料等の既知のもの全て使用することができる。特に、金属及び無金属フタロシアニン顔料やセレン合金微粒子、酸化亜鉛微粒子が好ましい。
その中でも、600〜850nmの半導体レーザーを露光光源に用いる場合には、特開平5−263007号公報及び特開平5−279591号公報に開示されたヒドロキシガリウムフタロシアニン、特開平5−98181号公報に開示されたクロロガリウムフタロシアニン号公報、特開平5−140472及び特開平5−140473号公報に開示されたジクロロスズフタロシアニン、特開平4−189873号公報及び特開平5−43813号公報に開示されたチタニルフタロシアニンが好ましい。また、350〜480nm域の半導体レーザーを露光光源に用いる場合には、三方晶セレン、酸化亜鉛微粒子が特に好ましい。
結着樹脂としては、広範な絶縁性樹脂から選択することができる。また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン、ポリシラン等の有機光導電性ポリマーから選択することもできる。好ましい結着樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノールAとフタル酸の重縮合体等により得られる樹脂)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等の絶縁性樹脂を挙げることができる。これらの結着樹脂は、1種を単独で、又は2種以上混合して用いることができる。
電荷発生層5が電荷発生材料及び結着樹脂を含有する場合には、電荷発生材料と結着樹脂の配合比(質量比)は、10:1〜1:10が好ましい。
一般的には、電荷発生層5は、上述した各構成材料を含有する電荷発生層形成用塗布液を用いて形成される。また、各構成材料を塗布液中に分散させる方法としては、ボールミル分散法、アトライター分散法、サンドミル分散法等の通常の方法を用いることができるが、この際、分散によって該の結晶型が変化しない条件が必要とされる。
さらに、この分散の際、粒子を好ましくは0.5μm以下、より好ましくは0.3μm以下、さらに好ましくは0.15μm以下の粒子サイズにすることが有効である。
また、これらの分散に用いる溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤が挙げられる。これらは、1種を単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
また、電荷発生層5を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。
電荷発生層5の膜厚は、好ましくは0.1〜5.0μm、より好ましくは0.2〜2.0μmである。
電荷輸送層6は、電荷輸送材料及び結着樹脂、又は高分子電荷輸送材を含有して構成される。なお、電荷輸送層6が図1に示される電子写真感光体のように、導電性支持体2から最も遠い位置に配置される場合には、電荷輸送層6は電子写真感光体用添加物を含有する。
電荷輸送材料としては、p−ベンゾキノン、クロラニル、ブロマニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノビニル系化合物、エチレン系化合物等の電子輸送性化合物、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合物等の正孔輸送性化合物が挙げられる。これらの電荷輸送材料は、1種を単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
また、これらの電荷輸送材料の中でも、モビリティーの観点から、下記式(IV−1)(IV−2)又は(IV−3)の構造のものが好ましい。
ここで、上記式中、R31は、水素原子又はメチル基を示す。また、nは1又は2を示す。また、Ar11及びAr12は置換又は未置換のアリール基を示し、置換基としてはハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、又は炭素数が1〜3のアルキル基で置換された置換アミノ基が挙げられる。
ここで、上記式中、R32、R32’は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、を示す。また、R33、R33’、R34及びR34’は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜2のアルキル基で置換されたアミノ基、置換又は未置換のアリール基、又は、−C(R35)=C(R36)(R37)を示し、R35、R36、R37は水素原子、置換又は未置換のアルキル基、置換又は未置換のアリール基を示す。m及びnは0〜2の整数を示す。
ここで、上記式中、R41は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、置換又は未置換のアリール基、又は、―CH=CH―CH=C(Ar)2を示す。R42及びR43は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜2のアルキル基で置換されたアミノ基、置換又は未置換のアリール基を示し、Arはアリール基を示す。
結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂や、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン、特開平8−176293号公報や特開平8−208820号公報に示されているポリエステル系高分子電荷輸送材等の高分子電荷輸送材を用いることもできる。
これらの結着樹脂は単独又は2種以上混合して用いることができる。電荷輸送材料と結着樹脂との配合比(質量比)は10:1〜1:5が好ましい。
また、高分子電荷輸送材を単独で用いることもできる。高分子電荷輸送材としては、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の電荷輸送性を有する公知のものを用いることができる。特に、特開平8−176293号公報や特開平8−208820号公報に示されているポリエステル系高分子電荷輸送材は、高い電荷輸送性を有しており、特に好ましいものである。高分子電荷輸送材はそれだけでも電荷輸送層6の構成材料として使用可能であるが、上記結着樹脂と混合して成膜してもよい。
さらに電荷輸送層6を設けるときに用いる溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン、2−ブタノン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロンゲン化脂肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、エチルエーテル等の環状若しくは直鎖状のエーテル類等の通常の有機溶剤が挙げられる。これらは、1種を単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
また、装置内で発生するオゾンや酸化性ガス、又は光、熱による感光体の劣化を防止する目的で、感光層中に酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤等の添加剤を添加することができる。
酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン及びそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物等が挙げられる。
光安定剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペリジン等の誘導体が挙げられる。また、感度の向上、残留電位の低減、繰り返し使用時の疲労低減等を目的として、少なくとも1種の電子受容性物質を含有させることができる。
電子受容物質としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸等や、一般式(I)で表される化合物を挙げることができる。これらのうち、フルオレノン系、キノン系やCl,CN,NO2等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に好ましい。
塗布方法としては、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。
電荷輸送層6の膜厚は、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜30μmである。
単層型感光層8は、電荷発生物質と結着樹脂を含有して構成される。なお、単層型感光層8が図4に示される電子写真感光体のように、導電性支持体から最も遠い位置に配置される場合には、本発明の電子写真感光体用添加物を含有する。
結着樹脂としては、電荷発生層5及び電荷輸送層6に用いられる結着樹脂と同様のものを用いることができる。単層型感光層中の電荷発生物質の含有量は、10〜85質量%程度、好ましくは20〜50質量%とする。
単層型感光層8には、光電特性を改善する等の目的で電荷輸送物質や高分子電荷輸送物質を添加してもよい。その添加量は5〜50質量%とすることが好ましい。塗布に用いる溶剤や塗布方法は、上記と同様のものを用いることができる。単層型感光層8の膜厚は5〜50μmが好ましく、10〜40μmがさらに好ましい。
保護層7は、結着樹脂を含有して構成される。なお、保護層7が図2、3及び5に示される電子写真感光体のように、導電性支持体から最も遠い位置に配置される場合には、本発明の電子写真感光体用添加物を含有する。
保護層7としては、例えば、結着樹脂中に導電性微粒子を分散したもの、通常の電荷輸送層材料にフッ素樹脂、アクリル樹脂等の潤滑性微粒子を分散させたもの、シリコンや、アクリル等のハードコート剤、フェノール樹脂系の硬化材料を使用したものが挙げられる。なお、強度、電気特性、画質維持性等の観点から、電荷輸送性を有し、架橋構造を有するシロキサン系樹脂からなるものが好ましく、このうち特に、一般式(V)で表される構造のものが強度、安定性に優れ好ましい。
G−D−F (V)
ここで、上記式中、Gは無機ガラス質ネットワークサブグループを、Dは可とう性有機サブユニットを、Fは電荷輸送性サブユニットを示す。
ここで、上記式中、Gは無機ガラス質ネットワークサブグループを、Dは可とう性有機サブユニットを、Fは電荷輸送性サブユニットを示す。
一般式(V)におけるFは、光キャリア輸送特性を有する構造として、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合や、及びキノン系化合物、フルオレノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノビニル系化合物、エチレン系化合物等が挙げられる。
一般式(V)におけるG、特に好ましくは反応性を有するSi基は、互いに架橋反応を起こして3次元的なSi−O−Si結合、すなわち無機ガラス質ネットワークを形成するためのものである。
一般式(V)におけるDとは、電荷輸送性を付与するためのFを、3次元的な無機ガラス質ネットワークに直接結合で結びつけるためのものである。また、堅さの反面もろさも有する無機ガラス質ネットワークに適度な可とう性を付与し、膜としての強度を向上させるという働きもある。
一般式(V)で表される化合物と結合可能な基とは、一般式(V)で表される化合物を加水分解した際に生じるシラノール基と結合可能な基を意味し、具体的には、−Si(R1)(3−a)Qaで示される基、エポキシ基、イソシアネート基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、ハロゲン等を意味する。これらのうち、−Si(R1)(3−a)Qaで示される基、エポキシ基、イソシアネート基が有する化合物がより強い機械強度を有するため好ましい。さらに、これらの基を分子内に2つ以上持つものが硬化膜の架橋構造が3次元的になり、より強い機械強度を有するため好ましい。
膜の成膜性、可とう性を調整する等の目的から、他のカップリング剤、フッ素化合物、フッ素系ポリマーと混合して用いてもよい。このような化合物として、各種シランカップリング剤、及び市販のシリコン系ハードコート剤を用いることができる。
シランカップリング剤としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン等を用いることができる。市販のハードコート剤としては、KP−85、X−40−9740、X−40−2239(以上、信越シリコーン社製)、及びAY42−440、AY42−441、AY49−208(以上、東レダウコーニング社製)等を用いることができる。
また、撥水製等の付与のために、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロアルキルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトシキシラン等の含フッ素化合物を加えてもよい。
シランカップリング剤は任意の量で使用できるが、含フッ素化合物の量は、フッ素を含まない化合物に対して質量で0.25以下とすることが望ましい。これを越えると、架橋膜の成膜性に問題が生じる場合がある。また、膜の強度を向上させるために、−Si(R1)(3−a)Qaで示される加水分解性基を有する置換ケイ素基を2個以上有している化合物を同時に用いることがより好ましい。
これらの構成材料を含有する保護層形成用塗布液(コーティング液)の調整は、無溶媒で行うか、必要に応じてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類等が使用できる。これらの中でも、沸点が100℃以下のものが好ましく、任意に混合して使用することもできる。
溶剤量は任意に設定できるが、少なすぎると一般式(IV)で表される化合物が析出しやすくなるため、一般式(IV)で表される化合物1部に対し好ましくは0.5〜30部、より好ましくは1〜20部で使用される。
反応温度及び時間は原料の種類によっても異なるが、通常、0〜100℃、好ましくは10〜70℃、特に好ましくは150〜50℃の温度で行う。反応時間に特に制限はないが、反応時間が長くなるとゲル化を生じ易くなるため、10分から100時間の範囲で行うことが好ましい。
さらに、硬化触媒としては、以下の様なものを挙げることができる。塩酸、酢酸、リン酸、硫酸等のプロトン酸、アンモニア、トリエチルアミン等の塩基、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート、オクエ酸第一錫等の有機錫化合物、テトラ−n−ブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート等の有機チタン化合物、アルミニウムトリブトキシド、アルミニウムトリアセチルアセトナート等の有機アルミニウム化合物、有機カルボン酸の鉄塩、マンガン塩、コバルト塩、亜鉛塩、ジルコニウム塩等が挙げられる。
上記の中でも、保存安定性の点で金属化合物が好ましく、さらに、金属のアセチルアセトナート、又は、アセチルアセテートが好ましく、特にアルミニウムトリアセチルアセトナートが好ましい。
硬化触媒の使用量は任意に設定できるが、保存安定性、特性、強度等の点で加水分解性ケイ素置換基を含有する材料の合計量に対して0.1〜20wt%が好ましく、0.3〜10wt%がより好ましい。硬化温度は、任意に設定できるが、所望の強度を得るためには60℃以上、より好ましくは80℃以上に設定される。
硬化時間は、必要に応じて任意に設定できるが、10分〜5時間が好ましい。また、硬化反応を行ったのち、高湿度状態に保ち、特性の安定化を図ることも有効である。さらに、用途によっては、ヘキサメチルジシラザンや、トリメチルクロロシラン等を用いて表面処理を行い、疎水化することもできる。
電子写真感光体の表面架橋硬化膜には、帯電装置で発生するオゾン等の酸化性ガスによる劣化を防止する目的で、酸化防止剤を添加することが好ましい。感光体表面の機械的強度を高め、感光体が長寿命になると、感光体が酸化性ガスに長い時間接触することになるため、従来より強い酸化耐性が要求される。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系又はヒンダードアミン系が望ましく、有機イオウ系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤、チオウレア系酸化防止剤、ベンズイミダゾール系酸化防止剤等の公知の酸化防止剤を用いてもよい。酸化防止剤の添加量としては20質量%以下が望ましく、10質量%以下がさらに望ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマイド、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、2−t−ブチル−6−(3−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。
また、放電ガス耐性、機械強度、耐傷性、粒子分散性、粘度コントロール、トルク低減、磨耗量コントロール、ポットライフの延長等の目的でアルコールに溶解する樹脂を加えることもできる。
アルコール系溶剤に可溶な樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセトアセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニルアセタール樹脂等のポリビニルアセタール樹脂(例えば、積水化学社製エスレックB、K等)、ポリアミド樹脂、セルロ−ス樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
特に、電気特性上ポリビニルアセタール樹脂が好ましい。上記樹脂の分子量は2000〜100000が好ましく、5000〜50000がさらに好ましい。分子量が2000未満であると、所望の効果が得られ難くなる傾向があり、他方、100000を越えると溶解度が低くなり添加量が限られてしまったり、塗布時に製膜不良の原因になったりする傾向がある。
添加量は1〜40%が好ましく、さらに好ましくは1〜30%であり、5〜20%が最も好ましい。添加量が1%未満であると、所望の効果が得られにくくなる傾向があり、他方、40%を越えると高温高湿下での画像ボケが発生しやすくなる傾向がある。
更に、電子写真感光体表面の耐汚染物付着性、潤滑性を改善するために、各種微粒子を添加することもできる。それらは、単独で用いることもできるが、併用してもよい。
微粒子としては、例えば、ケイ素含有微粒子を挙げることができる。ケイ素含有微粒子とは、構成元素にケイ素を含む微粒子であり、具体的には、コロイダルシリカ及びシリコーン微粒子等が挙げられる。ケイ素含有微粒子として用いられるコロイダルシリカは、平均粒子径1〜100nm、好ましくは10〜30の酸性若しくはアルカリ性の水分散液、又はアルコール、ケトン、エステル等の有機溶媒中に分散させたものから選ばれ、一般に市販されているものを使用することができる。
保護層7中のコロイダルシリカの固形分含有量は、特に限定されるものではないが、製膜性、電気特性、強度の面から保護層7の全固形分中の0.1〜50質量%の範囲、好ましくは0.1〜30質量%の範囲で用いられる。
ケイ素含有微粒子として用いられるシリコーン微粒子は、球状で、平均粒子径1〜500nm、好ましくは10〜100nmの、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、シリコーン表面処理シリカ粒子から選ばれ、一般に市販されているものを使用することができる。
シリコーン微粒子は、化学的に不活性で、樹脂への分散性に優れる小径粒子であり、さらに十分な特性を得るために必要とされる含有量が低いため、架橋反応を阻害することなく、電子写真感光体の表面性状を改善することができる。即ち、強固な架橋構造中に均一に取り込まれた状態で、電子写真感光体表面の潤滑性、撥水性を向上させ、長期間にわたって良好な耐摩耗性、耐汚染物付着性を維持することができる。本発明の電子写真感光体における保護層7中のシリコーン微粒子の含有量は、保護層7の全固形分中の0.1〜30質量%の範囲であり、好ましくは0.5〜10質量%の範囲である。
また、その他の微粒子としては、4弗化エチレン、3弗化エチレン、6弗化プロピレン、弗化ビニル、弗化ビニリデン等のフッ素系微粒子や”第8回ポリマー材料フォーラム講演予稿集 p89”に示されるような、上記フッ素樹脂と水酸基を有するモノマーを共重合させた樹脂からなる微粒子、ZnO−Al2O3、SnO2−Sb2O3、In2O3−SnO2、ZnO−TiO2、ZnO−TiO2、MgO−Al2O3、FeO−TiO2、TiO2、SnO2、In2O3、ZnO、MgO等の半導電性金属酸化物を挙げることができる。
また、同様な目的でシリコーンオイル等のオイルを添加することもできる。シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、フェニルメチルシロキサン等のシリコンオイル、アミノ変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、カルボキシル変性ポリシロキサン、カルビノール変性ポリシロキサン、メタクリル変性ポリシロキサン、メルカプト変性ポリシロキサン、フェノール変性ポリシロキサン等の反応性シリコンオイル、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシクロシロキサン類、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチル−1,3,5,7,9−ペンタフェニルシクロペンタシロキサン等の環状メチルフェニルシクロシロキサン類、ヘキサフェニルシクロトリシロキサン等の環状フェニルシクロシロキサン類、3−(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルシクロトリシロキサン等のフッ素含有シクロシロキサン類、メチルヒドロシロキサン混合物、ペンタメチルシクロペンタシロキサン、フェニルヒドロシクロシロキサン等のヒドロシリル基含有シクロシロキサン類、ペンタビニルペンタメチルシクロペンタシロキサン等のビニル基含有シクロシロキサン類等の環状のシロキサン等を挙げることができる。
電荷輸送性を有し、架橋構造を有するシロキサン系樹脂は、優れた機械強度を有する上に光電特性も十分であるため、これをそのまま積層型感光体の電荷輸送層6として用いることもできる。
その場合、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。ただし、1回の塗布により必要な膜厚が得られない場合、複数回重ね塗布することにより必要な膜厚を得ることができる。複数回の重ね塗布を行なう場合、加熱処理は塗布の度に行なってもよいし、複数回重ね塗布した後でもよい。
本発明の電子写真感光体用添加物は、保護層7に含まれることが最も好ましい。この際、本発明の電子写真感光体用添加物は、保護層7の構成材料の固形分全量基準として好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.02〜15質量%、さらには、0.03〜10質量%含有される。この場合には、保護層7の製膜性、電気特性、潤滑性がより向上し好ましい。
また、本発明の電子写真感光体用添加物は、他の電荷輸送材料と混合して使用することが好ましく、この際、本発明の電子写真感光体用添加物は、保護層7に含まれる全ての電荷輸送材料うちの0.01〜30質量%、好ましくは0.02〜20質量%、さらには、0.03〜15質量%が、電気特性に優れ好ましい。
保護層7の膜厚は0.5〜15μmが好ましく、1〜10μmがさらに好ましい。
保護層7上には、さらにフッ素系樹脂を必須成分とする改質樹脂の水性分散液を塗布、又は浸漬処理することもできる。この場合、さらなるトルク低減が図れるとともに転写効率の向上も図れるため好ましい。
以下、フッ素系樹脂を必須成分とする改質樹脂の水性分散液について説明する。フッ素系樹脂としては、テトラフルオロエチレンのホモポリマー又はテトラフルオロエチレンとオレフィン、含フッ素オレフィン、パーフルオロオレフィン、フルオロアルキルビニルエーテル等とのコポリマー、フッ化ビニリデンのホモポリマー又はフッ化ビニリデンとオレフィン、含フッ素オレフィン、パーフルオロオレフィン、フルオロアルキルビニルエーテル等とのコポリマー、クロロトリフルオロエチレンのホモポリマー又はクロロトリフルオロエチレンとオレフィン、含フッ素オレフィン、パーフルオロオレフィン、フルオロアルキルビニルエーテル等とのコポリマー等が挙げられる。特に、テトラフルオロエチレンのホモポリマー又はコポリマーが好ましい。また、テトラフルオロエチレンのホモポリマーと各種コポリマーを質量比で95:5〜10:90で混合して用いることも好ましい。
フッ素系樹脂を必須成分とする改質樹脂は、水性分散液として用いられるが、この水性分散液にはさらにワックス及び/又はシリコーンを含有させることもできる。ワックス及び/又はシリコーンを含有させることにより、フッ素系樹脂がブレード内部に浸透することを促進するため好ましい。
ここで、ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペロトラタム等が挙げられる。シリコーンとしては、シリコーンオイル、シリコーングリス、オイルコンパウンド、シリコーンワニス等が挙げられる。
フッ素系樹脂を必須成分とする改質樹脂の水性分散液には、必要に応じて、フッ素系又はその他ノニオン系、カチオン系、アニオン系又は両性界面活性剤、pH調整剤、溶剤、多価アルコール、柔軟剤、粘度調整剤、光安定剤、酸化防止剤等を混合することもできる。
また、浸透層の形成は、スプレーや塗布法により保護層7表面に付着させたのち、40℃以上、好ましくは50℃以上に加熱し、浸透層を形成することができる。フッ素系樹脂を必須成分とする改質樹脂の水性分散液を付着させた後、加熱乾燥を行う前、又は行った後にふき取り、又は洗浄を行うこともできる。
なお、上述した水性分散液による処理は、後述する画像形成装置におけるブレード部材及びその他の各種部材に対しても行うことが、トルク低減が図れるとともに転写効率の向上も図れるため好ましい。
この場合、浸透層の形成は、ブレード部材に対しては、フッ素系樹脂を必須成分とする改質樹脂の水性分散液中に浸漬することにより行うことができるが、フッ素系樹脂のブレード部材内部への浸透を促進するために、減圧下で行うこともできる。この際の圧力としては、0.9気圧以下、好ましくは0.8気圧以下、より好ましくは0.7気圧以下にて処理する。また、水性分散液を40℃以上、好ましくは50℃以上に加熱することが浸透の促進に効果的である。さらに、0.1気圧以上、好ましくは0.2気圧以上、より好ましくは0.3気圧以上にて処理することも効果的であり、減圧、加圧、加熱処理を組み合わせることも効果的である。
(画像形成装置)
次に、本発明の画像形成装置について説明する。本発明の画像形成装置は、本発明の電子写真感光体を搭載している。
次に、本発明の画像形成装置について説明する。本発明の画像形成装置は、本発明の電子写真感光体を搭載している。
図6は、本発明の画像形成装置の好適な一実施形態の基本構成を示す模式図である。図6に示す画像形成装置100は、電子写真感光体1と、電子写真感光体1を電子写真感光体1を接触方式により帯電させる帯電装置8と、帯電装置8に接続された電源9と、帯電した電子写真感光体1を露光して静電潜像を形成させる露光装置10と、静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置11と、現像装置11により電子写真感光体7に現像されたトナー像を被転写媒体に転写する転写装置12と、クリーニング装置13と、除電器14と、定着装置15とを備える。なお、露光装置10、現像装置11、転写装置12、クリーニング装置13及び除電器14は、電子写真感光体1の周方向に沿って、この順に配置されている。
ここで、クリーニング装置13には、クリーニングブレード等のクリーニング部材が備えられており、かかる部材により電子写真感光体1表面上の残存トナーは除去されるが、それ共にそのような摺擦部材により電子写真感光体1表面は摺擦されて新生面が形成する。したがって、クルーニング装置17は、画像形成装置100においては摺擦装置としても機能する。本発明の画像形成装置100においては、摺擦装置として機能するものは、クリーニング装置17に限られず、帯電ブラシ等の帯電部材を備える帯電装置8が摺擦装置として機能してもよい。また、電子写真感光体1表面を摺擦するための摺擦部材を備える摺擦装置を新たに設けてもよい。
また、露光装置10としては、レーザー光学系やLEDアレイ等の露光装置が使用される。また、帯電装置8は接触帯電方式に限定されるものではなく、従来から公知のコロトロン、スコロトロンによる非接触方式等を採用することもできる。なお、強い機械的強度を有している電子写真感光体の場合、電子写真感光体へのストレスが大きい接触帯電を用いた場合、特に優れた耐久性を示し、高水準の画質を長期にわたり維持することができる。
また、現像装置11としては、通常使用されるものが使用される。現像装置11に使用されるトナーとしては、特に限定されないが、例えば、結着樹脂、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を混練、粉砕、分級する混練粉砕法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力又は熱エネルギーにて形状を変化させる方法、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法、結着樹脂を得るための重合性単量体と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法、結着樹脂、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等により製造されたものが挙げられる。
また上記方法で得られたトナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法等、公知の方法を使用することができるが、形状制御、粒度分布制御の観点から水系溶媒にて製造する懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法が好ましく、乳化重合凝集法が特に好ましい。
トナー母材は、結着樹脂、着色剤及び離型剤からなり、必要であれば、シリカや帯電制御剤を用いてもよい。平均粒径は好ましくは2〜12μmのトナー、より好ましくは3〜9μmのトナー母材を用いることができる。トナーの平均形状指数(ML2/A)が100〜140のものを用いることにより高い現像、転写性、及び高画質の画像を得ることができる。
使用される結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα―メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体及び共重合体を例示することができる。
特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレンーアクリル酸アルキル共重合体、スチレンーメタクリル酸アルキル共重合体、スチレンーアクリロニトリル共重合体、スチレンーブタジエン共重合体、スチレンー無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等を挙げることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等を挙げることができる。
また、トナーの着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示することができる。
離型剤としては、低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロピィシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等を代表的なものとして例示することができる。
また、トナーには必要に応じて帯電制御剤が添加されてもよい。帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。
湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減の点で水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。本発明におけるトナーは、磁性材料を内包する磁性トナー及び磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
トナーは上記トナー粒子及び上記外添剤をヘンシェルミキサー又はVブレンダー等で混合することによって製造することができる。また、トナー粒子を湿式にて製造する場合は、湿式にて外添することも可能である。
また、トナーに添加される滑性粒子としてはグラファイト、二硫化モリブデン、滑石、脂肪酸、脂肪酸金属塩等の固体潤滑剤や、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を有するシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪族アミド類やカルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物、石油系ワックス、及びそれらの変性物が使用でき、これらを単独で使用するか、又は併用してもよい。
但し、平均粒径としては0.1〜10μmの範囲で、上記化学構造のものを粉砕して、粒径をそろえてもよい。トナーへの添加量は好ましくは0.05〜2.0質量%、より好ましくは0.1〜1.5質量%の範囲である。
また、トナーには、電子写真感光体表面の付着物、劣化物除去の目的等で、無機微粒子、有機微粒子、該有機微粒子に無機微粒子を付着させた複合微粒子等を加えることができるが、研磨性に優れる無機微粒子が特に好ましい。
無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、酸化アンチモン、酸化タングステン、酸化スズ、酸化テルル、酸化マンガン、酸化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の各種無機酸化物、窒化物、ホウ化物等が好適に使用される。
上記無機微粒子にテトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネート等のチタンカップリング剤、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトエリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤等で処理を行ってもよい。また、シリコーンオイル、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩によって疎水化処理することも好ましく使用される。
有機微粒子としては、スチレン樹脂粒子、スチレンアクリル樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、ウレタン樹脂粒子等を挙げることができる。
粒子径としては、小さすぎると研磨能力に欠け、また、大きすぎると電子写真感光体表面に傷を発生しやすくなるため、平均粒子径で5nm〜1000nm、好ましくは5nm〜800nm、より好ましくは5nm〜700nmでのものが使用される。また、滑性粒子の添加量との和が0.6質量%以上であることが好ましい。
トナーに添加されるその他の無機酸化物としては粉体流動性、帯電制御等の為、1次粒径が40nm以下の小径無機酸化物を用い、更に付着力低減や帯電制御の為、それより大径の無機酸化物を添加することが好ましい。これらの無機酸化物微粒子は公知のものを使用できるが、精密な帯電制御を行う為にはシリカと酸化チタンを併用することが好ましい。また、小径無機微粒子については表面処理することにより、分散性が高くなり、粉体流動性をあげる効果が大きくなる。
また、電子写真用カラートナーはキャリアと混合して使用されるが、キャリアとしては、鉄粉、ガラスビーズ、フェライト粉、ニッケル粉又はそれ等の表面に樹脂コーテイングを施したものが使用される。また、キャリアとの混合割合は、適宜設定することができる。
また、画像形成装置100は、子写真感光体を200000サイクル以上、さらに、250000サイクル、又は、300000サイクル以上も使用する場合には、トナーのみを単独に補給できる機構を有するものが好ましい。
また、画像形成装置100における画像形成の際には、磨耗量、表面粗さは、適性に制御することが好ましい。この手段としては、ブレード部材等の摺擦部材を電子写真感光体に当接し、その当接圧や角度を調整、保護層材料の適性化、ブレード部材の材質による制御、研磨ロールやブラシ部材との併用による調整、電子写真感光体保護層材料による強度制御、トナーに酸化アルミニウム、酸化セリウム、硫酸バリウム等の無機微粒子を添加して制御する等の方法が挙げられ、これらの制御を組み合わせることによって適性な範囲に制御する。
磨耗率の適性な範囲としては、電子写真感光体の1000回転当り0.1〜80nmであることが好ましい。磨耗率が1000回転当り0.1nm未満では電子写真感光体表面の汚染物が十分に除去できないため特に高温高湿下で画像流れを生じやすくなる傾向があり、他方、100nmを超えると磨耗が多いため長寿命化が困難となる傾向がある。また、表面粗さRzが2μm以下であることが好ましい。表面粗さRzが2μmを越えるとトナーのすり抜けを生じ、画質欠陥が生じやすくなる傾向がある。
図7は、本発明の画像形成装置の他の好適な一実施形態の基本構成を示す模式図である。画像形成装置200は、中間転写方式の画像形成装置であり、ハウジング220内において4つの電子写真感光体201a〜201d(例えば、201aがイエロー、201bがマゼンタ、201cがシアン、201dがブラックの色からなる画像をそれぞれ形成可能である)が中間転写ベルト209に沿って相互に並列に配置されている。ここで、画像形成装置200に搭載されている電子写真感光体201a〜201dは、それぞれ本発明の電子写真感光体である。
電子写真感光体201a〜201dのそれぞれは所定の方向(紙面上は反時計回り)に回転可能であり、その回転方向に沿って帯電ロール202a〜202d、現像装置204a〜204d、1次転写ロール210a〜210d、クリーニングブレード215a〜215dが配置されている。現像装置204a〜204dのそれぞれには、トナーカートリッジ205a〜205dに収容されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが供給可能である。
また、1次転写ロール210a〜210dは、それぞれ中間転写ベルト209を介して電子写真感光体201a〜201dに当接している。
さらに、ハウジング220内の所定の位置にはレーザー光源(露光装置)203が配置されている。レーザー光源203から出射されたレーザー光は、帯電後の電子写真感光体201a〜201dの表面に照射できるようになっている。これにより、電子写真感光体201a〜201dの回転工程において帯電、露光、現像、1次転写、クリーニングの各工程が順次行われ、各色のトナー像が中間転写ベルト209上に重ねて転写される。
中間転写ベルト209は、駆動ロール206、バックアップロール208及びテンションロール207により所定の張力をもって支持されており、これらのロールの回転によりたわみを生じることなく回転可能となっている。また、2次転写ロール213は、中間転写ベルト209を介してバックアップロール208と当接するように配置されている。バックアップロール208と2次転写ロール213との間を通った中間転写ベルト209は、例えば駆動ロール206の近傍に配置されたクリーニングブレード216により清浄面化された後、次の画像形成プロセスに繰り返し供される。
また、ハウジング220内の所定の位置にはトレイ(被転写媒体トレイ)211が設けられており、トレイ211内の紙等の被転写媒体230が移送ロール212により中間転写ベルト209と2次転写ロール213との間、さらには相互に当接する2個の定着ロール214の間に順次移送された後、ハウジング220の外部に排紙される。
なお、上述の説明においては中間転写体として中間転写ベルト209を使用する場合について説明したが、中間転写体は、上記中間転写ベルト209のようにベルト状であってもよく、ドラム状であってもよい。中間転写体として中間転写ベルト209のようなベルトの形状の構成を採用する場合、一般にベルトの厚さは50〜500μmが好ましく、60〜150μmがより好ましい。なお、ベルトの厚さは、材料の硬度に応じて適宜選択することができる。また、中間転写体としてドラム形状を有する構成を採用する場合、基材としては、アルミニウム、ステンレス鋼(SUS)、銅等で形成された円筒状基材を用いることが好ましい。この円筒状基材上に、必要に応じて弾性層を被覆し、該弾性層上に表面層を形成することができる。
なお、本発明でいう被転写媒体とは、電子写真感光体状に形成されたトナー像を転写する媒体であれば特に制限はない。例えば、電子写真感光体から直接、紙等に転写する場合は紙等が被転写媒体であり、また、中間転写体を用いる場合には中間転写体が被転写媒体になる。
(プロセスカートリッジ)
次に、本発明の電子写真感光体を搭載したプロセスカートリッジについ説明する。
図8は、本発明のプロセスカートリッジの好適な一実施形態の基本構成を示す模式図である。
次に、本発明の電子写真感光体を搭載したプロセスカートリッジについ説明する。
図8は、本発明のプロセスカートリッジの好適な一実施形態の基本構成を示す模式図である。
プロセスカートリッジ300は、ケース20内に、電子写真感光体1とともに帯電装置8a、露光装置10、現像装置11、クリーニング装置13及び除電器14を取り付けレール16を用いて組み合わせて一体化したものである。かかるプロセスカートリッジ300は、転写装置12と、定着装置15と、図示しない他の構成部分とからなる画像形成装置本体に対して着脱可能としたものであり、画像形成装置本体とともに画像形成装置を構成するものである。
プロセスカートリッジ300においても、クリーニング装置13は摺擦装置としても機能する。また、プロセスカートリッジ300においても、摺擦装置として機能するものは、クリーニング装置17に限られず、帯電ブラシ等の帯電部材を備える帯電装置8が摺擦装置として機能してもよい。また、電子写真感光体1表面を摺擦するための摺擦部材を備える摺擦装置を新たに設けてもよい。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例になんら限定されるものではない。なお、以下の実施例において「部」は質量部を意味する。
本実施例では、先ず、電子写真感光体用添加物を合成し、その電子写真感光体用添加物を用いて電子写真感光体を製造した。また、得られた電子写真感光体を用いて画像形成装置を作製し、各特性について評価した。
(実施例1−1)
下記式(VI−1)で表されるホルミル体10g、(VI−2)で表されるホスホニウム化合物22.5g、N,N−ジメチルホルムアミド200mlを500mlのフラスコに入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら、水素化ナトリウム1.6gを加えた。70℃に昇温し、10時間反応させた後、反応液を水に注入し、トルエンで抽出した。トルエン相を十分に水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、淡い黄色油状物として上記化合物(I−3)を11.1g得た。化合物(I−3)のIRスペクトルを図9に示す。
下記式(VI−1)で表されるホルミル体10g、(VI−2)で表されるホスホニウム化合物22.5g、N,N−ジメチルホルムアミド200mlを500mlのフラスコに入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら、水素化ナトリウム1.6gを加えた。70℃に昇温し、10時間反応させた後、反応液を水に注入し、トルエンで抽出した。トルエン相を十分に水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、淡い黄色油状物として上記化合物(I−3)を11.1g得た。化合物(I−3)のIRスペクトルを図9に示す。
(実施例1−2)
下記式(VI−3)で表されるホルミル体10g、上記式(VI−2)で表されるホスホニウム化合物33g、N,N−ジメチルホルムアミド200mlを500mlのフラスコに入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら、水素化ナトリウム2.5gを加えた。70℃に昇温し、10時間反応させた後、反応液を水に注入し、トルエンで抽出した。トルエン相を十分に水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、淡い黄色油状物として化合物(I−36)を13.1g得た。化合物(I−36)のIRスペクトルを図10に示す。
下記式(VI−3)で表されるホルミル体10g、上記式(VI−2)で表されるホスホニウム化合物33g、N,N−ジメチルホルムアミド200mlを500mlのフラスコに入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら、水素化ナトリウム2.5gを加えた。70℃に昇温し、10時間反応させた後、反応液を水に注入し、トルエンで抽出した。トルエン相を十分に水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、淡い黄色油状物として化合物(I−36)を13.1g得た。化合物(I−36)のIRスペクトルを図10に示す。
(実施例1−3)
下記式(VI−4)で表されるホルミル体12.5g、(VI−5)で表されるホスホニウム化合物23.6g、N,N−ジメチルホルムアミド300mlを500mlのフラスコに入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら、水素化ナトリウム2.0gを加えた。90℃に昇温し、5時間反応させた後、反応液を水に注入し、トルエンで抽出した。トルエン相を十分に水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、アセトン/トルエンから再結晶して淡い黄色粉末として化合物(I−24)を8.7g得た。化合物(I−24)のIRスペクトルを図11に示す。
下記式(VI−4)で表されるホルミル体12.5g、(VI−5)で表されるホスホニウム化合物23.6g、N,N−ジメチルホルムアミド300mlを500mlのフラスコに入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら、水素化ナトリウム2.0gを加えた。90℃に昇温し、5時間反応させた後、反応液を水に注入し、トルエンで抽出した。トルエン相を十分に水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、アセトン/トルエンから再結晶して淡い黄色粉末として化合物(I−24)を8.7g得た。化合物(I−24)のIRスペクトルを図11に示す。
(実施例1−4)
上記式(VI−4)で表されるホルミル体2.9g、下記式(VI−6)で表されるホスホニウム化合物10.0g、トルエン200mlを500mlのフラスコに入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら、カリウム−t−ブトキシド10.0gを加えた。室温で35時間反応させた後、反応液を水に注入し、トルエンで抽出した。トルエン相を十分に水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、淡い黄色油状物として化合物(I−23)を2.0g得た。化合物(I−23)のIRスペクトルを図12に示す。
上記式(VI−4)で表されるホルミル体2.9g、下記式(VI−6)で表されるホスホニウム化合物10.0g、トルエン200mlを500mlのフラスコに入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら、カリウム−t−ブトキシド10.0gを加えた。室温で35時間反応させた後、反応液を水に注入し、トルエンで抽出した。トルエン相を十分に水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、淡い黄色油状物として化合物(I−23)を2.0g得た。化合物(I−23)のIRスペクトルを図12に示す。
(実施例2−1)
酸化亜鉛(SMZ−017N、テイカ製)100質量部をトルエン500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(A1100、日本ユニカー社製)2質量部を添加し、5時間攪拌した。その後トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で2時間焼き付けを行った。得られた表面処理酸化亜鉛を蛍光X線により分析した結果、Si元素強度は亜鉛元素強度の1.8×10−4であった。
酸化亜鉛(SMZ−017N、テイカ製)100質量部をトルエン500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(A1100、日本ユニカー社製)2質量部を添加し、5時間攪拌した。その後トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で2時間焼き付けを行った。得られた表面処理酸化亜鉛を蛍光X線により分析した結果、Si元素強度は亜鉛元素強度の1.8×10−4であった。
表面処理を施した酸化亜鉛35部と、硬化剤としてブロック化イソシアネート(スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製)15部と、ブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)6部と、メチルエチルケトン44部とを混合し、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて2時間の分散を行い、分散液を得た。得られた分散液に触媒としてジオクチルスズジラウレート0.005部、トスパール130(GE東芝シリコン社製)17部を添加し、下引き層形成用塗布液を得た。この塗布液を浸漬塗布法にてJIS A3003合金よりなる直径84mmの引き抜き管基材(導電性支持体)上に塗布し、160℃、100分の乾燥硬化を行い膜厚20μmの下引き層を形成した。
X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が、7.4°、16.6°、25.5°及び28.3°に強い回折ピークを持つクロロガリウムフタロシアニンの1部をポリビニルブチラール(エスレックBM−S、積水化学)1部、及び酢酸n−ブチル100部と混合し、ガラスビーズとともにペイントシェーカーで1時間処理して分散し、電荷発生層形成用塗布液を得た。得られた電荷発生層形成用塗布液を下引き層上に浸漬コートし、100℃で10分間加熱乾燥して膜厚約0.15μmの電荷発生層を形成した。
下記式(VI−7)で表されるベンジジン化合物2部、化合物(I−23)を0.1部、下記式(VI−8)で表される構造単位を有する高分子化合物(粘度平均分子量39,000)3部をクロロベンゼン20部に溶解させた。その後、ポリテトラフルオロエタン微粒子(ダイキン工業製、ルブロンL−2)0.3部を分散して、電荷輸送層形成用塗布液を得た。得られた塗布液を電荷発生層上に浸漬コーティング法で塗布し、110℃、40分の加熱を行ない膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。なお、得られた電子写真感光体を感光体1とした。
(実施例2−2)
実施例2−1と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層を形成した。また、ポリテトラフルオロエタン微粒子(ルブロンL−2)を入れなかったこと以外は実施例2−1と同様に電荷輸送層を形成し、感光体を得た。なお、得られた電子写真感光体を感光体2とした。
実施例2−1と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層を形成した。また、ポリテトラフルオロエタン微粒子(ルブロンL−2)を入れなかったこと以外は実施例2−1と同様に電荷輸送層を形成し、感光体を得た。なお、得られた電子写真感光体を感光体2とした。
(実施例2−3)
実施例2−1と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層を形成した。また、化合物(I−23)を化合物(I−3)に代えた以外は実施例2−1と同様に電荷輸送層を形成し、感光体を得た。なお、得られた電子写真感光体を感光体3とした。
実施例2−1と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層を形成した。また、化合物(I−23)を化合物(I−3)に代えた以外は実施例2−1と同様に電荷輸送層を形成し、感光体を得た。なお、得られた電子写真感光体を感光体3とした。
(実施例2−4)
実施例2−1と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層を形成した。また、化合物(I−23)を化合物(I−24)に代えた以外は実施例2−1と同様に電荷輸送層を形成し、感光体を得た。なお、得られた電子写真感光体を感光体4とした。
実施例2−1と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層を形成した。また、化合物(I−23)を化合物(I−24)に代えた以外は実施例2−1と同様に電荷輸送層を形成し、感光体を得た。なお、得られた電子写真感光体を感光体4とした。
(実施例2−5)
実施例2−1と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層を形成した。また、上記式(VI−7)で表される化合物を下記式(VI−9)で表される化合物に代え、高分子化合物を下記式(VI−10)で表される構造単位を有する高分子化合物に代えたこと以外は実施例2−1と同様に電荷輸送層を形成し、感光体を得た。なお、得られた電子写真感光体を感光体5とした。
実施例2−1と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層を形成した。また、上記式(VI−7)で表される化合物を下記式(VI−9)で表される化合物に代え、高分子化合物を下記式(VI−10)で表される構造単位を有する高分子化合物に代えたこと以外は実施例2−1と同様に電荷輸送層を形成し、感光体を得た。なお、得られた電子写真感光体を感光体5とした。
(実施例2−6)
実施例2−1と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層を形成した。また、化合物(I−23)及びポリテトラフルオロエタン微粒子(ルブロンL−2)を入れなかったこと以外は実施例2−1と同様に電荷輸送層を形成した。
次に、下記式(VI−11)で表される化合物2部、メチルトリメトキシシラン2部、テトラメトキシシラン0.5部及びコロイダルシリカ0.3部を、イソプロピルアルコール5部、テトラヒドロフラン3部及び蒸留水0.3部の混合溶液に溶解させ、イオン交換樹脂(アンバーリスト15E)0.5部を加え、室温で攪拌することにより24時間加水分解を行った。
実施例2−1と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層を形成した。また、化合物(I−23)及びポリテトラフルオロエタン微粒子(ルブロンL−2)を入れなかったこと以外は実施例2−1と同様に電荷輸送層を形成した。
次に、下記式(VI−11)で表される化合物2部、メチルトリメトキシシラン2部、テトラメトキシシラン0.5部及びコロイダルシリカ0.3部を、イソプロピルアルコール5部、テトラヒドロフラン3部及び蒸留水0.3部の混合溶液に溶解させ、イオン交換樹脂(アンバーリスト15E)0.5部を加え、室温で攪拌することにより24時間加水分解を行った。
加水分解したものからイオン交換樹脂を濾過分離した溶液に対し、アルミニウムトリスアセチルアセトナート(Al(aqaq)3)を0.1部、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)を0.4部、化合物(I−24)を0.05部及びルブロンL−2を0.02部加えた。得られた保護層形成用塗布液を、電荷輸送層の上にリング型浸漬塗布法により塗布し、室温で30分風乾した。その後、170℃で1時間加熱処理して硬化し、膜厚約3μmの保護層を形成した。なお、得られた電子写真感光体を感光体6とした。
(実施例2−7)
実施例2−6と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層を形成した。上記式(VI−11)で表される化合物を下記式(VI−12)に代えたこと以外は、実施例2−6と同様にして感光体を作製した。なお、得られた電子写真感光体を感光体7とした。
実施例2−6と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層を形成した。上記式(VI−11)で表される化合物を下記式(VI−12)に代えたこと以外は、実施例2−6と同様にして感光体を作製した。なお、得られた電子写真感光体を感光体7とした。
(比較例2−1)
実施例2−1と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層を形成した。化合物(I−23)及びルブロンL−2を加えなかったこと以外は実施例2−1と同様にして電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を得た。なお、得られた電子写真感光体を感光体8とした。
実施例2−1と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層を形成した。化合物(I−23)及びルブロンL−2を加えなかったこと以外は実施例2−1と同様にして電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を得た。なお、得られた電子写真感光体を感光体8とした。
(比較例2−2)
実施例2−5と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層を形成した。化合物(I−23)及びルブロンL−2を加えなかったこと以外は実施例2−5と同様にして電荷輸送層を形成し、感光体を得た。なお、得られた電子写真感光体を感光体9とした。
実施例2−5と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層を形成した。化合物(I−23)及びルブロンL−2を加えなかったこと以外は実施例2−5と同様にして電荷輸送層を形成し、感光体を得た。なお、得られた電子写真感光体を感光体9とした。
(比較例2−3)
実施例2−6と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層を形成した。化合物(I−24)及びルブロンL−2を加えなかったこと以外は実施例2−6と同様にして保護層を形成し、感光体を得た。なお、得られた電子写真感光体を感光体10とした。
実施例2−6と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層を形成した。化合物(I−24)及びルブロンL−2を加えなかったこと以外は実施例2−6と同様にして保護層を形成し、感光体を得た。なお、得られた電子写真感光体を感光体10とした。
(比較例2−4)
実施例2−7と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層を形成した。化合物(I−24)及びルブロンL−2を加えなかったこと以外は実施例2−7と同様にして保護層を形成し、感光体を得た。なお、得られた電子写真感光体を感光体11とした。
実施例2−7と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層を形成した。化合物(I−24)及びルブロンL−2を加えなかったこと以外は実施例2−7と同様にして保護層を形成し、感光体を得た。なお、得られた電子写真感光体を感光体11とした。
(実施例3−1)
実施例2−1で得られた感光体1を画像形成装置(富士ゼロックス製、DocuCentre Color 500)に搭載した。次に、クリーニングブレードの設定パラメータ(セッティングアングル(BSA:度)、ブレード加重(N/F:g/mm)を表19に示した組み合わせのように改造し、画像形成装置を得た。なお、クリーニングブレードは、ドクター方向にセットした。
実施例2−1で得られた感光体1を画像形成装置(富士ゼロックス製、DocuCentre Color 500)に搭載した。次に、クリーニングブレードの設定パラメータ(セッティングアングル(BSA:度)、ブレード加重(N/F:g/mm)を表19に示した組み合わせのように改造し、画像形成装置を得た。なお、クリーニングブレードは、ドクター方向にセットした。
(実施例3−2)〜(実施例3−13)及び(比較例3−1)〜(比較例3−4)
電子写真感光体とクリーニングブレードの設定パレメータとを表19に示すように変えたこと以外は、実施例3−1の画像形成装置と同様にして、実施例3−2〜実施例3−13及び比較例3−1〜比較例3−4の画像形成装置を得た。
電子写真感光体とクリーニングブレードの設定パレメータとを表19に示すように変えたこと以外は、実施例3−1の画像形成装置と同様にして、実施例3−2〜実施例3−13及び比較例3−1〜比較例3−4の画像形成装置を得た。
(評価試験)
高温高湿(30℃、80%RH)の環境下で1万枚の画像形成テストを行い、次に、低温低湿(10℃、20%RH)の環境下にて1万枚の画像形成テストを行った。テスト後の感光体の磨耗率、表面粗さ、感光体への付着の有無、さらに高温高湿(30℃、80%RH)の環境下でのトナーのクリーニング性(クリーニング不良による帯電器の汚れや画質劣化)、転写性、ゴースト、トルク、画質を評価した。得られた結果を表19及び20に示す。
高温高湿(30℃、80%RH)の環境下で1万枚の画像形成テストを行い、次に、低温低湿(10℃、20%RH)の環境下にて1万枚の画像形成テストを行った。テスト後の感光体の磨耗率、表面粗さ、感光体への付着の有無、さらに高温高湿(30℃、80%RH)の環境下でのトナーのクリーニング性(クリーニング不良による帯電器の汚れや画質劣化)、転写性、ゴースト、トルク、画質を評価した。得られた結果を表19及び20に示す。
なお、付着は目視にて、A:付着無し、B:部分的(全体の30%程度以下)に付着あり、C:付着あり、の基準で判定した。クリーニング性は目視にて、A:良好、B:部分的(全体の10%程度以下)にスジ等の画質欠陥あり、C:広範に画質欠陥あり、の基準で判定した。転写性は、感光体表面の転写残トナーを粘着テープにて剥離し、質量を測定することにより、A:転写効率90%以上、B:転写効率85〜90%、C:転写効率85%未満、の基準で判定した。ゴーストは、図13に示されるパターンのチャートをプリントし、黒べた部分にGの文字の現れ具合を、A:良好〜軽微、B:若干目立つ程度、C:はっきり確認できる、の基準で判定した。画質は目視にて、A:良好、B:若干筋状欠陥発生、C1:筋状欠陥発生、C2:バンディング発生、の基準で判定した。
また、上述した画像形成装置を用い、プリントテストを行う前後の感光体トルクは、プリンターにセットしないで高温高湿(30℃、80%RH)の環境下、Heidon トライボギヤType94I(新東科学社製)にて測定した。得られた結果を表20に示す。
(実施例3−14)〜(実施例3−18)及び(比較例3−5)〜(比較例3−8)
電子写真感光体とクリーニングブレードの設定パレメータとを表19に示すように変え、さらに、露光光源を発振波長405nmのレーザーに代えかつプリント速度を1/2に設定したこと以外は、実施例3−1の画像形成装置と同様にして、実施例3−14〜実施例3−18及び比較例3−5〜比較例3−8の画像形成装置を得た。かかる画像形成装置を用いて、初期画質の評価のみを行った。得られた結果を表20に示す。
電子写真感光体とクリーニングブレードの設定パレメータとを表19に示すように変え、さらに、露光光源を発振波長405nmのレーザーに代えかつプリント速度を1/2に設定したこと以外は、実施例3−1の画像形成装置と同様にして、実施例3−14〜実施例3−18及び比較例3−5〜比較例3−8の画像形成装置を得た。かかる画像形成装置を用いて、初期画質の評価のみを行った。得られた結果を表20に示す。
表19及び表20に示した結果からわかるように、本発明の電子写真感光体用添加物は、感光層の構成材料である結着樹脂等との相溶性に優れ、電気特性、表面滑性等の優れた性能を発揮することが確認された。また、本発明は、ゴースト低減に関しても効果があることが確認され、安定した性能を発揮することが確認された。
(実施例1−5)
実施例1−1と同様にして反応を行い、化合物(I−101)を合成した。なお、原料には、化合物(I−101)に対応するホルミル体とホスホニウム化合物とを用いた。
実施例1−1と同様にして反応を行い、化合物(I−101)を合成した。なお、原料には、化合物(I−101)に対応するホルミル体とホスホニウム化合物とを用いた。
(実施例1−6)
実施例1−1と同様にして反応を行い、化合物(I−102)を合成した。なお、原料には、化合物(I−102)に対応するホルミル体とホスホニウム化合物とを用いた。
実施例1−1と同様にして反応を行い、化合物(I−102)を合成した。なお、原料には、化合物(I−102)に対応するホルミル体とホスホニウム化合物とを用いた。
(実施例2−8)
実施例2−1と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層を形成した。次に、化合物(I−23)を化合物(I−101)に代えたこと以外は、実施例2−1と同様にして電荷輸送層を形成し、電子写真感光体12を得た。
実施例2−1と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層を形成した。次に、化合物(I−23)を化合物(I−101)に代えたこと以外は、実施例2−1と同様にして電荷輸送層を形成し、電子写真感光体12を得た。
(実施例2−9)
実施例2−1と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層を形成した。次に、化合物(I−23)を化合物(I−102)に代えたこと以外は、実施例2−1と同様にして電荷輸送層を形成し、電子写真感光体13を得た。
実施例2−1と同様にして、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層を形成した。次に、化合物(I−23)を化合物(I−102)に代えたこと以外は、実施例2−1と同様にして電荷輸送層を形成し、電子写真感光体13を得た。
(実施例3−19)〜(実施例3−20)
電子写真感光体とクリーニングブレードの設定パラメータとを表21に示すように変えたこと以外は、実施例3−1の画像形成装置と同様にして、実施例3−19〜実施例3−20の画像形成装置を得た。また、実施例3−1の画像形成装置と同様にして、評価試験を行った。得られた結果を表21〜22に示す。
電子写真感光体とクリーニングブレードの設定パラメータとを表21に示すように変えたこと以外は、実施例3−1の画像形成装置と同様にして、実施例3−19〜実施例3−20の画像形成装置を得た。また、実施例3−1の画像形成装置と同様にして、評価試験を行った。得られた結果を表21〜22に示す。
1…電子写真感光体、2…導電性支持体、3…感光層。
Claims (8)
- 下記一般式(I)で表される構造を有することを特徴とする電子写真感光体用添加物。
- 前記一般式(I)で表される構造が下記一般式(II)又は(III)で表される構造であることを特徴とする、請求項1に記載の電子写真感光体用添加物。
- 前記一般式(III)で表される構造が下記一般式(III−1)、(III−2)又は(III−3)で表される構造であることを特徴とする、請求項1に記載の電子写真感光体用添加物。
- 導電性支持体及び該導電性支持体上に設けられた感光層を備え、
前記感光層が、前記導電性支持体から最も遠い位置に、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の電子写真感光体用添加物を含有する機能層を有することを特徴とする電子写真感光体。 - 前記機能層がポリカーボネート、ポリアリレート及びポリエステルから選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする、請求項4に記載の電子写真感光体。
- 請求項4又は5に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、
帯電した前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成させる露光装置と、
前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記トナー像を被転写媒体に転写する転写装置と、
前記電子写真感光体の前記機能層表面を摺擦して新生面を形成する摺擦装置と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記摺擦装置がクリーニング装置であることを特徴とする、請求項6に記載の画像形成装置。
- 請求項4又は5に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の前記機能層表面を摺擦して新生面を形成する摺擦装置と、
を備え、画像形成装置に着脱可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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