JP2005345168A - カーナビゲーション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 経路案内に従って走行の後、案内経路として設定されなかった経路の所要時間との比較を可能とするカーナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】 出発地から目的地までの経路探索を行い、探索された複数の経路の一つを操作者の指示に従って案内経路として設定して経路案内をするカーナビゲーション装置において、案内経路として設定されなかった他の経路を経路情報記憶部26に記憶しておき、設定された案内経路にもとづいた経路案内が開始されたとき、他の経路にもとづいて、交通情報受信部6が新しく受信した交通情報を用いて、出発地から目的地まで実時間の走行シミュレーションの演算処理を走行シミュレーション部28で行い、途中結果を仮想車両情報記憶部29に記憶させ、走行シミュレーションの結果をディスプレイに表示させて、設定された案内経路の所要時間とを比較可能とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カーナビゲーション装置に関り、出発地から目的地まで設定した経路を仮想的に走行シミュレーションすることにより、ドライブの所要時間を確認できるカーナビゲーション装置に関するものである。
カーナビゲーション装置の機能として、設定された出発地から目的地までの経路を探索し、探索の結果の経路に対して走行シミュレーションを行い到着予想時間、所要高速道路料金などと合わせて操作者に表示し、複数の経路が探索された場合には、その中から操作者が一つの経路を選択し、選択された経路に沿って道路案内を行うものがある(特許文献1参照)。
特開平7−114697号公報
しかしながら、このような場合にカーナビゲーション装置が道路案内する経路は、操作者が選択した経路についてのみであり、操作者が選択しなかった他の経路については探索結果が消去され、カーナビゲーション装置ではそれ以降の出発地から目的地までの走行場面においてはなんらの取り扱いもしない。その結果、他の経路を採用したら実際にはどうなっていたのだろうかという疑問に答えられなかった。
例えば、ある出発地から目的地までの探索された複数の経路から、操作者が目的地への到着時間が最も早い経路を選択して実際にその経路に従って走行し目的地に到着したとき、予定の到着時間よりも遅れが大きく、自分の選択した経路が本当に時間的に最短の経路だったのだろうかという疑問や懐疑を抱くことがまま生じることがある。しかし、それに応えるような他の経路を選択した場合の実際に近い走行シミュレーションの結果を提示できなかった。
本発明は、上記の問題点を解決するために、案内経路として設定されなかった残りの探索された経路にもとづいた実時間の仮想車両の走行シミュレーションの結果を、設定された案内経路の実際の所要時間と比較可能とするカーナビゲーション装置を提供することを目的とする。
このため、本発明は、出発地から目的地までの経路探索を行い、探索された複数の経路の一つを操作者の指示に従って案内経路として設定して経路案内をするカーナビゲーション装置において、案内経路として設定されなかった残りの探索された経路を記憶しておき、設定された案内経路にもとづいた経路案内と並行して、残りの探索された経路にもとづいて、出発地から目的地まで実時間の仮想車両の走行シミュレーションの計算を、新たに取得した交通情報を使用して行い、走行シミュレーションの結果をディスプレイに表示させるものとした。
本発明により、案内経路として設定されなかった残りの探索された経路にもとづいて、出発地から目的地まで実時間の仮想車両の走行シミュレーションの計算を行うことができ、その結果を設定された案内経路にもとづいた実際の走行結果と比較できる。
操作者が選択した案内経路の所要時間が、経路選択時の推定所要時間より大きく掛かったとき、操作者は選択しなかった他の経路の実際に近い所要時間の推定結果と比較することができ、次回の同一目的地への走行のときの参考にできる。
以下本発明の実施の形態を実施例により説明する。
図1は第1の実施例のカーナビゲーション装置のブロック構成図である。
本カーナビゲーション装置は、入力部1と、地図情報記憶部3と、中央処理装置(CPU、以下CPUと称す)4と、ディスプレイ5aと、スピーカ5bと、交通情報受信部6と、経路情報記憶部26と、仮想車両情報記憶部29と、交通情報記憶部30とから構成されている。
CPU4は、カーナビゲーション装置全体を制御する部分であり、ソフトウェアの作用によって処理する現在位置検出部21と、目的地設定処理部23と、経路探索制御部24と、案内経路設定部25と、経路案内制御部27と、走行シミュレーション部28と、編集処理部31と、出力制御32とを有する。
CPU4は、入力部1、地図情報記憶部3、ディスプレイ5a、スピーカ5b、経路情報記憶部26、仮想車両情報記憶部29、交通情報記憶部30と接続している。
また、CPU4は、各種処理を行う際必要なBIOSやブートアッププログラムなどを格納している図示省略のROM、ワークエリアなどに使う図示省略のRAM、通常のカーナビゲーション装置が有する目的地設定履歴情報、操作者が高頻度に目的地設定のために使用する地点情報を予め登録しておく登録地点情報などを記憶する図示省略のフラッシュメモリなどの不揮発メモリにも接続する。
ディスプレイ5aは、操作者に操作メニュー画面、道路地図などを表示する。つまり、操作者が目的地検索・設定の操作や経路探索・設定の操作を行うときはメニューによる操作画面の表示を行い、走行時は道路案内の表示を行う。
スピーカ5bは、カーナビゲーション装置の各種操作時の音声によるヘルプ機能、音声による道路案内などを行う、
入力部1は、目的地検索・設定、経路探索・設定、地図表示の縮尺変更、メニュー画面の表示、メニュー画面における項目の選択操作などのための各種ボタンスイッチを有している。
地図情報記憶部3は、例えば地図情報を格納したハードディスク駆動装置である。
地図情報としては、道路地図をディスプレイ5aにグラフィック表示するための道路地図データと、経路探索に必要な一方通行や車両通行禁止などの交通規制データ、各地点の所在地データ、目的地検索や地点登録のために必要な登録地点データが記録されている。
地図情報としては、さらに経路探索において出発地から目的地までの所要時間を算出するために必要な次のデータが含まれている。
例えば、道路地図上の所定の道路区間(以下、道路リンクと称する)ごとにリンクIDが付され、各道路リンクに対して、道路種別(例えば高速道路、国道、県道、市道、農道など)、道路属性(その道路リンクが特定の道路、例えば国道1号線に属しているなどの関係付け)、リンク距離(その道路リンクの長さ)、ノード座標(その道路リンクの始点と終点の緯度経度座標)、リンク旅行時間(その道路リンクを走行するのに要する時間)などの道路リンクデータである。
なお、リンク旅行時間は、必ずしも全ての道路リンクに対して用意されているものではなく、例えば道路渋滞が予想される都心部とか高速道路のインターチェンジに接続する一般道部分などドライブの所要時間算出に必要な一部の道路に限定されていても良い。
経路情報記憶部26は、操作者が運転のために経路を探索・設定した場合に、探索された経路の経路情報を記憶する。なお、探索された経路が複数ある場合は、それら全てをまたは、操作者が指定したものを記憶する。
図2に経路情報のデータ構造例を示す。この経路情報は階層構造をしており、(a)は最上層のデータで、最初の欄には経路情報記憶部26に記憶されている経路の総数を示す経路総数N(経路データ数)が記録され、それに続いて各経路の経路データID((a)では経路データ#1、経路データ#2・・・と表示)とその経路データIDに属する下の階層のメモリアドレスとが記録された欄が経路総数N分だけ続く。
なお、経路データ#1が、操作者が選択した案内経路を示し、それ以降は探索された経路のうち、案内経路として選択されなかった残りの経路である。
図2の(b)は次の下位の階層のデータを示し、最初の欄には当該の経路に含まれる道路リンクの総数Nd(道路リンク数Nd(n))が記録され、それに続いて各道路リンクの道路リンクデータID((b)では道路リンクデータ#1、道路リンクデータ#2・・・と表示)とその道路リンクデータIDに属する下の階層のメモリアドレスとが記録された欄が道路リンク総数Nd分だけ続く。
(c)は最下位の階層のデータを示し、上から順に(1)リンクID、(2)道路種別、(3)道路属性、(4)リンク距離、(5)リンク旅行時間、(6)ノード座標、(7)リンク旅行時間記録時刻、(8)走行済みフラグ、(9)リンク走行開始時刻T、(10)リンク走行終了時刻Tが記録される。
なお、(5)と、(7)〜(10)のについては、走行シミュレーションの演算処理において書き込みを受ける。
経路情報記憶部26は、さらに経路の所要時間算出および走行シミュレーションに必要な仮想車速データを記憶する。図3に仮想車速データの例を示す。仮想車速は道路種別ごとに用意されており、メニュー画面により必要に応じて操作者が仮想車速を設定変更可能とする。
仮想車両情報記憶部29は、走行シミュレーションの途中結果である仮想車両情報を逐次保存する。
図4は、仮想車両情報のデータ構造を示す。仮想車両情報は、例えば2段階の階層構造をしており、第1の階層には、仮想車両データ数Nr(=N−1)、続いてNr個の仮想車両データID(図4では仮想車両データ#1、仮想車両データ#2、・・・と表示)と、その仮想車両データIDに属する下の階層のデータのメモリアドレスとが記録されている。
次の階層には、(1)仮想車両が走行シミュレーション上で目的地に到着したかどうかを示すフラグ(図4では「目的地到着状態」と表示)、(2)仮想車両が走行シミュレーション上で目的地に到着した「目的地到着時刻」、(3)仮想車両が走行シミュレーション上で、走行中の道路リンクのリンクID、(4)仮想車両が走行シミュレーション上で位置する道路リンク内でのリンク内走行距離、(5)(4)の仮想車両の位置に対応する緯度経度座標、などが記録されている。
なお、仮想車両#nは経路情報の経路データ#(n+1)を仮想走行している対応関係である。
交通情報受信部6は、狭域無線通信装置またはFM放送受信機からなり、交通情報センタから送信される交通情報を受信する。
交通情報記憶部30は、交通情報受信部6が受信した交通情報を記憶し、逐次最新の交通情報に更新する。交通情報を記憶する時には、受信日時データも一緒に記憶する。
なお、受信する交通情報には、道路区間とその道路区間の走行所要時間などのデータが含まれている。
ここで経路情報記憶部26、仮想車両情報記憶部29、交通情報記憶部30は、個別に図1に示したが、上記不揮発メモリで兼用してもよい。
以下に、CPU4における走行シミュレーションに関わる処理機能について説明する。
現在位置検出部21は、周期的に得られる図示省略のGPS受信機からの緯度経度座標と、地図情報記憶部3に格納された道路地図データと、図示省略の車速センサおよび方位センサからの信号とにもとづいて、自車両の現在位置および走行方向を取得する。
目的地設定処理部23は、操作者がディスプレイ5aに表示される操作メニュー画面を見ながら入力部1を操作し、地図情報記憶部3に格納された地図情報から目的地を検索または、図示省略の不揮発メモリの登録地点情報からの選択による、操作者の目的地選択操作を受けて、目的地の名称、地点の緯度経度座標、設定日時などの目的地設定履歴情報を上記不揮発メモリに書き込む。
経路探索制御部24は、出発地から目的地設定処理部23によって設定された目的地までの経路を、地図情報記憶部3に格納された道路地図データ、交通規制データ、道路リンクデータなどにもとづき探索する。経路探索制御部24は、得られた経路に対して、図2に示すような経路情報を図示省略のRAM上に書き込み、経路情報の道路リンクデータを用いて、各径路の所要時間を算出してその結果をディスプレイ5aに表示させる。
各経路の所要時間の計算は、得られた経路情報に含まれる道路リンクデータにリンク旅行時間が記録されている場合はその値を当該道路リンクの走行所要時間として使用し、記録されていない場合は道路リンクデータの道路種別とリンク距離にもとづき、例えば図3に示す道路種別ごとの仮想車速の値を用いて当該道路リンクの走行所要時間を算出する。
なお、経路探索制御部24は、交通情報記憶部30を検索し、交通情報記憶部30が最新の交通情報を記憶している場合は、経路探索制御部24は、各経路の所要時間の計算を開始する前に、各経路に含まれる道路リンクデータの内、交通情報に対応する道路リンクに対しては、経路情報のリンク旅行時間欄を交通情報の走行所要時間を反映し書き換え、リンク旅行時間記録時刻欄に当該交通情報受信時刻を書き込む。その上で、各経路の所要時間を計算する。
案内経路設定部25は、操作者がディスプレイ5aに表示された探索された複数の経路から所望の経路を選択したのを受けて、経路探索制御部24が探索した複数の経路に対するRAM上の経路情報を、経路情報記憶部26に格納させる。そのとき、経路情報の経路データ#1は、操作者が選択した経路とする。
経路案内制御部27は、選択された案内経路に沿って乗員に道路案内をするため、現在位置検出部21からの現在位置にもとづき、走行中の道路リンクを特定し、分岐点の手前の道路リンクで、次の道路リンクに自車両が移る前に分岐点での走行方向を指示するように、出力制御部32において目的地までの経路をディスプレイ5aの画面上にグラフィックス表示させたり、現在地表示の地図上の前方の分岐点の走行方向指示の表示をさせたり、合成音声などでスピーカ5bから案内するように音声情報を出力させる。
また、経路案内制御部27は、交通情報記憶部30から現在走行中の道路リンクが属する道路の交通情報を取得し、ディスプレイ5aまたはスピーカ5bから乗員に交通情報を提示するように出力制御部32から交通情報を出力させる。
走行シミュレーション部28は、探索された複数の経路のうち選択されなかった経路に対し、出発地から目的地まで経路情報記憶部26に記憶された経路情報にもとづいて走行シミュレーションを行い、現時点における選択されなかった経路における仮想的な自車両の位置(以下、仮想車両の位置と称する)を算出する。
また、走行シミュレーション部28は、走行シミュレーションのデータ処理時に経路情報記憶部26の道路リンクデータの一部を必要に応じて書き換えを行う。
仮想車両情報記憶部29は、走行シミュレーション部28が行う走行シミュレーションの途中結果を逐次記憶して、データを更新する。
編集処理部31は、走行シミュレーションが終了したとき、経路情報記憶部26と仮想車両情報記憶部29に記憶されている経路情報と仮想車両情報のデータを用いて、ディスプレイ5aに走行シミュレーションの結果を表示するための編集処理をし、出力制御部32に出力する。
出力制御部32は、案内経路設定部25からの指令に従い、経路探索された結果の経路を表示したり、操作者が選択した経路を表示したりする。
また、経路案内制御部27からの指令に従い、走行方向前方の分岐点における走行方向の音声および表示による案内提示行わせたり、走行シミュレーション部28からの指令により、編集処理部31で編集処理された走行シミュレーションの結果をディスプレイ5aに出力するように制御したりする。
図5、図6は本実施例における走行シミュレーションの制御の流れを示す基本フローチャートである。
本カーナビゲーション装置が起動されると、CPU4の現在位置検出部21において自車両の現在位置を検出し、出力制御部32は検出された現在位置を中心にその周辺の道路地図を地図情報記憶部3の道路地図データに基づいてディスプレイ5aに表示する。
ステップ101では、操作者が行う入力部1の操作を受けて、目的地設定部23は、目的地を設定して図示省略の不揮発メモリに記憶させる。つまり目的地設定がなされる。
ステップ102では、操作者の指示により経路探索制御部24において、現在位置から設定された目的地までの経路を地図情報記憶部3の地図情報により探索する。このとき事前走行シミュレーションにより探索された各経路の所要時間も計算する。所要時間の計算においては、地図情報記憶部3の地図情報の道路リンクデータに加え、現時点から所定時間以内に受信された交通情報が交通情報記憶部30にあればそれも用いて、現在の渋滞状況を反映した道路リンクのリンク旅行時間を使用して計算する。地図情報または交通情報のいずれにもリンク旅行時間(または道路区間の走行所要時間)が含まれていない場合は、道路種別に応じた仮想車速データを用いて、当該道路リンクのリンク旅行時間を算出して用いる。
ステップ103では、案内経路設定部25は、探索された経路を出力制御部32を介してディスプレイ5aに表示する。このとき探索された各経路に対する事前走行シミュレーションによる所要時間も表示する。
ステップ104で、探索された経路と所要時間の表示を見て、操作者が入力部1を操作して経路を選択するのを受けて、案内経路設定部25において、選択された経路を案内経路として設定する。
ステップ105では、案内経路設定部25は、選択された経路および経路が複数あって選択されなかった経路の経路情報を経路情報記憶部26に記憶させる。また、経路案内制御部27に経路案内開始を、走行シミュレーション部28にシミュレーション開始を指令する。
ステップ106では、経路案内制御部27は、経路案内を開始し、現在位置を走行シミュレーション部28に出力する。
ステップ107では、走行シミュレーション部28は、現在位置を仮想車両の出発点の位置として仮想車両情報記憶部29に記憶させ、選択されなかったそれぞれの経路について走行シミュレーションを開始する。
この時、走行シミュレーション部28は、経路案内開始時刻を経路情報記憶部26に記憶させ、各経路情報の道路リンクデータ#1の(9)リンク走行開始時刻Tの欄にも同一時刻を書き込ませる。
なお、出発点の位置が道路リンクの始点ではなく道路リンクの途中に対応する場合は、仮想車両データのリンク内走行距離のデータを、現在位置に対応するように走行済み距離として算出して記憶させる。
ステップ108では、経路案内制御部27は、経路案内を終了するかどうかを判定する。判定は自車両がステップ101において設定された目的地に到着した場合に経路案内終了とし、そうでない場合は経路案内を続ける。経路案内継続の場合はステップ109に進む。経路案内終了の場合は、経路案内制御部27は、走行シミュレーション部28にシミュレーション終了信号を出力し、ステップ113に進む。
ステップ109では、走行シミュレーション部28は、交通情報受信部6が新たな交通情報を受信して、交通情報記憶部30が記憶したかどうかをチェックする。新たな交通情報を受信していない場合はステップ111に進み、新たな交通情報を受信している場合はステップ110に進む。
ステップ110では、走行シミュレーション部28は、経路情報記憶部26に記憶されている各経路の道路リンクのうち未走行の道路リンクを検索し、また交通情報記憶部30に記憶されている交通情報の道路区間を検索し、上記経路情報の未走行道路リンクに対応する道路区間の交通情報がある場合は、未走行道路リンクのリンク旅行時間を、交通情報の走行所要時間にもとづいて書き換える。
つまり、交通情報の道路区間に対応する経路情報の道路リンクがあり、その道路リンクに走行済みフラグが立っていない場合は、走行中または未走行の道路リンクなので、当該の道路リンクデータのリンク旅行時間を交通情報の道路区間の走行所要時間をもとに必要に応じて換算計算し、新たに交通情報にもとづくリンク旅行時間に書き換える。この時、当該道路リンクデータのリンク旅行時間記録時刻を、交通情報受信時の時刻に書き換える。ステップ110の後、ステップ111に進む。
ステップ111では、経路案内制御部27は、経路情報記憶部26に記憶されている経路情報の経路データ#1にもとづいて、経路案内をする。つまり経路案内制御部27は、経路情報記憶部26の経路データ#1を読み出し、現在位置検出部21からの現在位置にもとづき、案内経路上のどの道路リンクに自車両が現在位置しているか判定し、分岐点における走行方向の指示や、高速道路の出口への接近案内などの案内メッセージを出力制御部32に必要に応じて出力する。
ステップ112では、走行シミュレーション部28は、走行シミュレーションの演算処理をする。つまり、走行シミュレーション部28は、選択されなかった経路に対し、経路情報記憶部26の経路情報にもとづき、実際の時間の経過に従い、最新の交通情報にもとづいたリンク旅行要時間から、現時点の仮想車両の位置を算出する。
走行シミュレーションの演算処理の詳細な制御の流れは、図7、図8、図9のフローチャートにもとづいて後述する。
ステップ112の後ステップ108に戻り、ステップ108から112の走行シミュレーションを周期的に、例えば1分周期で繰り返す。
ステップ108の後にステップ113に進んだ場合は、走行シミュレーション部28は、シミュレーション終了信号を受けて、各経路における現時点の仮想車両の現在位置を仮想車両情報記憶部29に記憶させ、編集処理部31に編集処理の指令を出す。
ステップ114では、編集処理部31は、経路情報記憶部26に経路情報を、仮想車両情報記憶部29に仮想車両情報を読み出させ、走行シミュレーションの結果の編集処理をし、出力制御部32に出力する。
具体的には、走行シミュレーション結果をディスプレイ5aに表示させるため、各経路上の仮想車両の位置、走行シミュレーションの結果すでに目的地に到着しているかどうかのフラグ、到着している場合は到着時刻を、到着していない場合は目的地までの残距離などを算出する。
ステップ115では、出力制御部32が、ディスプレイ5aに走行シミュレーションの結果を表示させる。
表示のための編集処理については、後述する図10、図11のフローチャートと図12の表示例により説明する。
次に、走行シミュレーションの詳細な制御の流れを図7、図8、図9のフローチャートにもとづいて説明する。
この走行シミュレーションの演算処理は、走行シミュレーション部28において周期的に行う。
ステップ201では、経路情報記憶部26に記憶された総経路数Nを読み出す。
ステップ202では、選択されなかった経路#m(=2〜N)に対応する仮想車両#n(=1〜N−1)に対して、走行シミュレーションを行うため、先ずn=1とする。
ステップ203では、仮想車両#n(=1)の仮想車両情報を仮想車両情報記憶部29に読み出させる。
ステップ204では、取得した仮想車両データ#1の(1)「目的地到着状態」から仮想車両#1が目的地に到着しているかどうかをチェックする。目的地に到着している場合は、この仮想車両の走行シミュレーションの演算処理を行わずに、ステップ226に進む。目的地に到着していない場合は、ステップ205に進む。
ステップ205では、仮想車両データ#1から仮想車両#1の走行中の道路リンクのリンクIDを取得する。
ステップ206では、経路情報記憶部26において、仮想車両#1に対応する経路データ#2から、ステップ205で取得したリンクIDに対応する道路リンクデータを読み出させる。
ステップ207では、当該の道路リンクデータにはリンク旅行時間のデータが書き込まれているかどうかをチェックする。リンク旅行時間が取得できない場合はステップ210に進む。
リンク旅行時間が書き込まれている場合は、ステップ208に進み、リンク旅行時間記録時刻を取得する。
ステップ209では、リンク旅行時間記録時刻が、現在時刻より所定時間以上過去のものかどうかをチェックする。例えば、現在より10分以上過去の記録時刻の場合は、ステップ210へ進み、10分未満ならステップ212へ進む。
ステップ210では、ステップ206において読み出した道路リンクデータから当該道路リンクの道路種別を取得する。
ステップ211では、ステップ210で取得した道路種別に対応する仮想車速を、経路情報記憶部26において仮想車速データから読み出させ、その道路リンクにおける仮想車両#1の仮想車速として設定する。ステップ211の後、ステップ213に進む。
ステップ209の後、ステップ212に進んだ場合は、当該の道路リンクのリンク旅行時間とリンク距離から仮想車速を算出して、その道路リンクにおける仮想車両#1の仮想車速として設定する。
なお、ステップ209において、走行シミュレーション部28が、リンク旅行時間記録時刻が現在から所定時間以上過去の場合、取得したリンク旅行時間を使用しないのは、交通情報がある程度古い場合、リンク旅行時間として記録された渋滞度合い情報は、現時点での走行シミュレーション演算処理に使用するには不適切と考えるからである。
なお、経路情報の道路リンクデータに記憶されたリンク旅行時間が交通情報にもとづくリンク旅行時間でなく、地図情報記憶部3の道路リンクデータによる場合は、リンク旅行時間記録時間がブランクであり、ステップ209において212に進む。
ステップ213では、設定した仮想車速と走行シミュレーションを行う処理周期(例えば、1分周期)から(仮想車速(分速))×(1分)により、前の処理周期から今回の処理周期までの時間、つまり処理周期間の仮想走行距離を算出する。
ステップ214では、仮想車両データ#1のリンク内走行距離を取得し、処理周期間の仮想走行距離と加算し、新しいリンク内走行距離を得る。
ステップ215では、得られた新しいリンク内走行距離が、当該道路リンクのリンク距離を越えたかどうかをチェックする。新しいリンク内走行距離がリンク距離を越えた場合はステップ216に進み、そうで無い場合はステップ223に進む。
ステップ216では、経路情報記憶部26において、経路データ#2の当該道路リンクデータにリンク走行済みフラグを設定して書き込ませ、走行済みの処理をする。
ステップ217では、ステップ214で算出された新しいリンク内走行距離から経路データ#2の当該道路リンクデータのリンク距離を減算して、次の道路リンクにおけるリンク内走行距離を得る。
ステップ218では、当該道路リンクを走行し終えたときの時刻(リンク走行終了時刻T)を求め、リンク走行開始時刻Tとの差からリンク旅行時間を算出する。
なお、リンク走行終了時刻Tは、ステップ213で処理周期の間に仮想車両が走行した距離と、ステップ214で得たリンク内走行距離の比例関係から、遡る時間が算出でき、容易に求められる。
ステップ219では、経路情報記憶部26において、当該道路リンクのリンク旅行時間とリンク走行終了時刻Tを書き込ませる。
ステップ220では、経路情報記憶部26に、経路データ#2内の次の道路リンクのリンクIDを読み出させる。
ステップ221では、次の道路リンクのリンクIDが取得できたかどうかをチェックする。取得できた場合はステップ222に進み、取得できなかった場合はステップ225に進む。
ステップ222では、経路情報記憶部26において、次の道路リンクデータにリンク走行開始時刻Tを書き込ませる。
ステップ223では、仮想走行中の道路リンク内のリンク内走行距離から、仮想車両#1の緯度経度座標を算出する。これは経路データ#2の当該道路リンクデータの(8)ノード座標に、道路リンクの始点と終点の緯度経度座標が記録されているので、リンク内走行距離とリンク距離および道路地図データとから容易に内挿して算出できる。
ステップ224では、仮想車両情報記憶部29において、仮想車両データ#1に仮想走行中の道路リンクのリンクIDと、リンク内走行距離を書き込ませる。
ステップ224の後、ステップ226に進む。
ステップ221の後、ステップ225に進んだ場合は、目的地に仮想車両が到着した事を意味し、仮想車両情報記憶部29において、仮想車両データ#1に目的地到着フラグを立て、現在時刻を到着時刻として書き込ませる。
ステップ226では、nが総経路数Nに対して、n≧N−1かどうかをチェックする。
n<N−1の場合は、ステップ227に進み、n=n+1として、次の仮想車両#2に対するこの周期における走行シミュレーションの演算処理を行う。このようにn=N−1になるまで、仮想車両#2、#3、・・・、#(N−1)と全ての仮想車両に対して、対応する経路データ#3、#4、・・・・、#Nと、対応する仮想車両データ#2、#3、・・・・、#(N−1)を用いて走行シミュレーションのこの処理周期における演算処理を行う。
n≧N−1の場合は、全ての仮想車両(#1〜#(N−1))に対して、この周期における走行シミュレーションの演算処理が終わったことを意味する。
次に、走行シミュレーションの結果を乗員に表示するための編集処理の流れを図10、図11のフローチャートにもとづいて説明する。
自車両が目的地付近へ到着し経路案内を終了すると、走行シミュレーション部28からの指令を受けて編集処理部31が自動的に走行シミュレーション結果の編集処理を行う。
ステップ251では、経路情報記憶部26に、記憶されている総経路数Nを読み出させる。
以下の処理で、選択されなかった経路の全てに対して走行シミュレーションの結果の編集処理を行うため、ステップ252では、初期値n=1とする。
ステップ253では、経路情報記憶部26において、経路情報データ#(n+1)を読み出させる。
ステップ254では、仮想車両情報記憶部29において、仮想車両#1の仮想車両情報を読み出させる。
ステップ255では、仮想車両#1は目的地に到着しているかどうか目的到着状態を示すフラグによりチェックする。目的地に到着している場合はステップ260に進み、目的地に到着していない場合はステップ256に進む。
ステップ256では、読み出された仮想車両情報から仮想車両の走行中の道路リンクのリンクIDとリンク内走行距離を取得する。
ステップ257では、経路情報記憶部経路データ#(n+1)の仮想車両の走行中の道路リンクに対応する道路リンクのリンク距離から仮想車両のリンク内走行距離を減算して、走行中の道路リンクの未走行距離を算出する。
ステップ258では、経路データ#(n+1)内のステップ256で取得されたリンクIDの次に続く道路リンクから目的地までの仮想車両が未走行の道路リンクに対して、リンク距離をすべて加算する。
ステップ259では、ステップ257の未走行距離とステップ258の未走行道路リンクのリンク距離の和を加算して、残距離の総和を算出する。
ステップ259の後ステップ261に進む。
仮想車両#nは走行シミュレーションの結果すでに目的地に到着しており、ステップ255の後ステップ260に進んだ場合、ステップ254で読み出した仮想車両情報#nの到着時刻を取得する。ステップ260の後ステップ261に進む。
ステップ261では、仮想車両情報#nの車両位置座標を取得する。
ステップ262では、nが仮想車両(N−1)個分に達したかどうかをチェックする。仮想車両(N−1)個分に達して無い場合は、ステップ263に進み、n=n+1としてステップ253に戻り、他の仮想車両に対する走行シミュレーションの結果の編集処理を繰り返す。
仮想車両(N−1)個分の編集処理を完了すると、ステップ264に進み、走行シミュレーション結果をディスプレイ5aに表示させるため編集処理したものを出力制御部32に出力する。
具体的には、各経路上の仮想車両の位置、走行シミュレーションの結果すでに目的地に到着しているかどうかのフラグ、到着している場合は到着時刻を、到着していない場合は経路上の途中位置および目的地までの残距離のデータを出力する。
図12は、走行シミュレーションの結果をディスプレイに表示した経路図である。
選択された経路(#1の破線で表示)と、他の選択されなかった経路(#2、#3、#4の実線で表示)と、自車両が目的地に到着した時点における仮想車両の位置を数字(2)、(3)、(4)で示している。経路#2と経路#3による実時間の走行シミュレーションの結果は、目的地に未到着であるが、経路#4の実時間の走行シミュレーション結果は、実際に選択した走行経路の所要時間よりも25分早く目的地に到着した結果となった。
つまり、当初の出発時に入手した交通情報と地図情報記憶部3からのデータによって経路探索して選択した経路#1よりも、選択されなかった経路#4の方がその後の交通状況の変化により早く到着できた可能性があることを示している。
本実施例のフローチャートにおけるステップ114は、本発明の編集処理手段を構成する。
以上のように本実施例によれば、案内経路として操作者が選択した経路に従って走行した時に、経路候補として他に挙がっていた経路に対して、実時間の走行シミュレーションがなされ、自車両が目的地に到着すると走行シミュレーションが終了し、自動的にその結果が表示される。したがって、自分が選択した経路が結果として最も短時間であったのかどうかが確認でき、次回の同じ目的地への走行時の参考になる。
実時間の走行シミュレーションの結果表示は、仮想車両が到着したかどうか、到着した場合はその時刻を、到着していない場合は経路上の位置と残距離を示すので、明確に一目で分かりやすい表示方法となっている。
また、ある道路リンクを仮想車両が走行中に、交通情報が複数受信されて交通情報が変化しても、最新の交通情報でその道路リンクの未走行部分の走行シミュレーションをし、道路リンク全体のリンク旅行時間は、リンク走行開始時刻Tとリンク走行終了時刻Tで再計算するので、高速道路のような一つの道路リンクが長い場合でも正確にシミュレーションできる。またリンク走行開始時刻Tとリンク走行終了時刻Tから再計算されたリンク旅行時間は、走行シミュレーションにおけるその道路リンクを走行中に受信した交通情報全体を代表していることになる。
次に本発明の第2の実施例を説明する。
図13は第2の実施例のカーナビゲーション装置のブロック構成図である。
本実施例のカーナビゲーション装置の構成は、第1の実施例と比較して、CPU4’において、案内経路設定部25が案内経路設定部25’に、編集処理部31が編集処理部31’に置き換わっている。
また、経路情報記憶部26が経路情報記憶部26’に置き換わっている。
第1の実施例と同じ構成に対しては、第1の実施例と同じ符号を付して説明を省略する。
経路情報記憶部26’は、第1の実施例において経路情報記憶部26が記憶する各種データに加えて、初期経路交通情報をも記憶する。
初期経路交通情報とは、操作者が経路探索・設定を行った時に、交通情報を受信して各経路の所要時間を算出するのに用いた情報であり、図14に示すように各経路に含まれる道路リンク全てのリンク旅行時間を記録したものである。
受信した交通情報に、経路に含まれる道路リンクに対応する道路区間の走行所要時間データがない場合は、地図情報記憶部3の当該道路リンクに対するリンク旅行時間を、それにもリンク旅行時間がない場合は、その道路リンクの道路種別に応じて予め定めた仮想車速とリンク距離から算出したリンク旅行時間をもって初期経路交通情報の当該道路リンクのリンク旅行時間とする。
案内経路設定部25’の機能は、第1の実施例における機能に加えて、経路探索後に操作者が経路を選択したのを受けて経路を設定するとき、経路情報記憶部26’に初期経路交通情報を書き込ませる。
編集処理部31’は、経路交通情報比較部33を有し、第1の実施例における機能に加えて、走行シミュレーション結果の編集処理において、経路選択時の初期経路交通情報と走行シミュレーション時の経路交通情報とを経路交通情報比較部33で比較させて、その結果を出力制御部32に出力させる機能を有している。
経路交通情報比較部33の詳細な機能は、後述の図17、図18に示すフローチャートの中で説明する。
図15、図16は第2の実施例における走行シミュレーションの制御の流れを示す基本フローチャートである。
ステップ301〜304、およびステップ306〜314は、第1の実施例のステップ101〜113と同じである。
ただし、案内経路設定部25は案内経路設定部25’に、経路情報記憶部26は経路情報記憶部26’に読み直す。
ステップ305では、案内経路設定部25’は、経路探索時に用いた交通情報を反映したリンク旅行時間を図14に示すようなデータ構造で、経路ごとに初期経路交通情報として、経路情報記憶部26’に記憶させる。
ステップ315では、編集処理部31’が、走行シミュレーションの結果の編集処理を行い、出力制御部32に出力する。編集処理部31’は、第1の実施例の図10、図11のフローチャートに示した走行シミュレーションの結果の編集処理の他に、後述の図17、図18のフローチャートに詳細を示す追加の編集処理を行う。
追加の編集処理は、編集処理部31’の経路交通情報比較部33において、経路情報記憶部26’から初期経路交通情報のリンク旅行時間と、走行シミュレーションの結果のリンク旅行時間とを取得し、経路全体の所要時間の差を求める比較処理である。
なお、第2の実施例においては、第1の実施例における図10、図11のフローチャートの説明中、案内経路設定部25は案内経路設定部25’に、経路情報記憶部26は経路情報記憶部26’に、編集処理部31は編集処理部31’に読み直す。
ステップ316では、出力制御部32が、ディスプレイ5aに走行シミュレーションの結果を表示させる。
具体的には、各経路上の仮想車両の位置、走行シミュレーションの結果すでに目的地に到着している場合は到着時刻を、到着していない場合は目的地までの残距離などを表示するのに加えて、走行シミュレーション結果の初期経路交通情報との比較結果を表示する。
図17、図18は、経路交通情報比較部における走行シミュレーション結果の初期経路交通情報との比較処理の制御の流れを示すフローチャートである。
ステップ351では、経路交通情報比較部33は、経路情報記憶部26’に記憶されている総経路数Nを読み出す。
以下の処理は、選択されなかった経路の全てに対して走行シミュレーション結果の表示処理を行うため、ステップ352では、初期値n=2とする。
ステップ353では、経路交通情報の初期経路交通情報からの差異の度合いを示す指標SUM(n)を0に初期化する。
ステップ354では、経路情報記憶部26’の経路#nの道路リンク数Nd(n)を読み出させる。
ステップ355では、経路#n(n=2)の最初の道路リンクデータ#1として、m=1とする。
ステップ356では、経路情報記憶部26’の初期経路交通情報の道路リンクデータ#mのリンク旅行時間を読み出させる。
ステップ357では、経路情報記憶部26’の経路情報から道路リンクデータ#mを読み出させる。
ステップ358では、経路情報のリンク旅行時間を取得する。
ステップ359では、経路情報のリンク距離を取得する。
ステップ360では、SUM(n)=SUM(n)+{(経路情報のリンク旅行時間)−(初期経路交通情報のリンク旅行時間)}/(リンク距離)の計算を行う。
ここで、{(経路情報のリンク旅行時間)−(初期経路交通情報のリンク旅行時間)}/(リンク距離)は、単位距離当たりのリンク旅行時間の変化の度合いを示し、正の場合はこの道路リンクの走行に掛かる所要時間が、経路選択をしたときよりも多く掛かったことを、つまり渋滞の度合いが強まったことを意味する。逆に、負の場合はこの道路リンクの走行に掛かった所要時間が、経路選択をしたときよりも短くなったことを、つまり渋滞の度合いが弱まったことを意味する。
ステップ361では、mがNd(n)に達したかどうかをチェックする。mが当該の経路の道路リンク数Nd(n)に達していない場合は、ステップ362に進み、m=m+1とした後、ステップ356に戻り、ステップ356〜361を繰り返す。
mが当該の経路の道路リンク数Nd(n)に達した場合は、ステップ363に進む。
ステップ363では、SUM(n)>10かどうかをチェックする。10より大きい場合はステップ364に進み、当該の経路は渋滞の度合いが経路選択時よりも強まったことを示す「渋滞増加」の表示メッセージを生成する。ステップ364の後ステップ367に進む。
ステップ363においてSUM(n)が10以下の場合は、ステップ365に進み、SUM(n)<−10かどうかをチェックする。−10より小さい場合はステップ366に進み、当該の経路は渋滞の度合いが経路選択時よりも弱まったことを示す「渋滞緩和」の表示メッセージを生成する。ステップ366の後ステップ367に進む。
ステップ365において、SUM(n)が−10以上の場合は、ステップ367に進む。
ステップ367では、nが総経路数Nに達したかどうかをチェックする。総経路数Nに達して無い場合は、ステップ368に進み、n=n+1としてステップ353に戻り、残りの経路に対して、初期経路交通情報からの交通情報の変化評価を繰り返す。
選択されなかった経路(N−1)個分の比較処理を完了すると交通情報の変化に対する編集処理を完了する。
図19は、走行シミュレーション結果をディスプレイに表示する経路図である。
選択された経路(#1の破線で表示)と、他の選択されなかった経路(#2、#3、#4の実線で表示)と、自車両が目的地に到着した時点における仮想車両の位置を数字(2)、(3)、(4)で示している。経路#2と経路#3による実時間の走行シミュレーションの結果は、目的地に未到着であるが、経路#3は出発時に入手した交通情報より変化指標SUM(3)が10を越え、「渋滞増加」が表示されている。
経路#4の実時間の走行シミュレーション結果は、実際に選択した走行経路の所要時間よりも25分早く目的地に到着した結果となっており、変化指標SUM(4)が−10より負側であり、「渋滞緩和」が表示されている。
以上のように、当初の出発時に入手した交通情報と地図情報記憶部3からのデータによって経路探索して選択した経路#1よりも、選択されなかった経路#4の方がその後の交通状況の変化により早く到着で来た可能性があることを示している。
本実施例のフローチャートにおけるステップ315は、本発明の編集処理手段を構成する。特に、フローチャートのステップ351〜368は、本発明の交通情報比較手段を構成する。
以上のように本実施例によれば、選択されなかった経路に対する実時間の走行シミュレーションの結果である、選択されなかった経路を走行していた場合の、現時点での目的地への到着の有無、残距離などが第1の実施例と同じく表示され、その他に初期経路交通情報から現時点までの走行シミュレーションにおける交通情報の変化による差異を表示できる。
したがって、出発当初の交通情報だけで経路選択した結果が適切であったかどうかが分かり、今後の同一目的地への走行時の参考にできる。
次に本発明の第3の実施例を説明する。
図20は第3の実施例のカーナビゲーション装置のブロック構成図である。
本実施例のカーナビゲーション装置の構成は、第2の実施例と比較して、CPU4”において、経路探索制御部24が経路探索制御部24”に、編集処理部31’が編集処理部31”に置き換わっている。
また、地図情報記憶部3が地図情報記憶部3”に置き換わり、さらに補正統計交通情報記憶部36が加わっている。
第2の実施例と同じ構成に対しては、第2の実施例と同じ符号を付して説明を省略する。
地図情報記憶部3”は、第2の実施例における地図情報記憶部3が有している道路リンクデータが、さらに統計交通情報データを含んでいる。
統計交通情報とは、一部の混雑する道路、例えば都心部の平日の朝夕の出勤時に混雑する道路に対して、道路リンクごとに平日、休祭日別を含む、時間帯別のリンク旅行時間を別途用意し、道路リンクごとの走行所要時間算出において、走行時刻を算出しながら、時間帯に応じたリンク旅行時間を選択して、経路全体の所用時間を算出するためのものである。
そのデータ構造は、例えば図21に示すように階層構造であり、道路リンクごとにリンクIDの下に複数の時間帯とその時間帯におけるリンク旅行時間を記録したものである。
補正統計交通情報記憶部36は、不揮発メモリで構成され、補正統計交通情報を記憶する。
補正統計交通情報は、例えば図22に示すように統計交通情報と同じ階層構造であり、道路リンクごとにリンクIDの下に時間帯とその時間帯におけるリンク旅行時間補正値を記録した構成である。
なお、補正統計交通情報記憶部36に、新たな道路リンクまたは新たな時間帯のデータを書き込むたびに、地図情報記憶部3”の道路リンクデータ中の統計交通情報データを参照して、その時間帯区分を示すデータ書式をコピーしてリンク旅行時間補正値を記録する。
編集処理部31”の編集処理は、第2の実施例と同様に図10、図11に示すフローチャートの編集処理に加えて、経路交通情報比較部33”において走行シミュレーション終了時の経路情報に記憶されているリンク旅行時間と、初期経路交通情報のリンク旅行時間との差を求めさせている。さらに、その差を補正統計交通情報作成部35に受け渡し、補正統計交通情報作成部35において、地図情報記憶3”を検索させて当該道路リンクが統計交通情報データを有する道路リンクかどうかをチェックして、統計交通情報データを有する道路リンクに対しては、リンク旅行時間の差にもとづいて、リンク旅行時間補正値を算出し、補正統計交通情報記憶部36に記憶させる。
経路探索制御部24”の機能は、基本的に第2の実施例における機能と同じであるが、経路探索後の経路の所要時間算出において、地図情報記憶部3”を検索して、経路に含まれる道路リンクが統計交通情報を有しているかどうかチェックする。
経路の中に統計交通情報を有する道路リンクが含まれている場合は、地図情報記憶部3”から統計交通情報データのリンク旅行時間を引っ張り出して取得し、さらに補正統計交通情報記憶部36の補正統計交通情報データが当該の道路リンクの対応する時間帯のリンク旅行時間補正値を記憶していればそれも取得し、それらを使用して経路の所要時間を算出する。
なお、受信した最新の交通情報に含まれる道路区間が、経路の道路リンクに対応するときは、交通情報の道路区間の走行所要時間を反映する。
第3の実施例における走行シミュレーションの制御の流れを示す基本フローチャートは、第2の実施例と基本的には同じであるが、ステップ302の経路探索制御部24”における経路の所要時間の算出は図23、図24に示すフローチャートにもとづいて行う。
また、ステップ315の走行シミュレーションの結果の編集処理一部が異なる。つまり、図10、図11のフローチャートの編集処理に加えて、後述の図25、図26に示すフローチャートにもとづいて、初期経路交通情報との交通情報の変化の比較および、リンク旅行時間の補正値を算出する。
なお、変わらない部分については、地図情報記憶部3は地図情報記憶部3”に、経路探索制御部24は経路探索制御部24”に、編集処理部31’は編集処理部31”に、経路交通情報比較部33は、経路交通情報比較部33”に読み直す。
次に、本実施例のカーナビゲーション装置の経路探索制御部24”における、探索された経路に対する所要時間算出方法について説明する。
図23と図24は、探索された経路に対する所要時間算出の制御の流れを説明するフローチャートである。
すでに経路探索制御部24”は、出発地から目的地までの経路を、地図情報記憶部3”に格納された道路地図データ、交通規制データなどにもとづき探索し、得られた経路に含まれる道路リンクの道路リンクデータを地図情報記憶部3”から取得し、経路情報記憶部26’に記憶させた状態とする。
なお、交通情報受信部6が交通情報を受信して交通情報記憶部30に交通情報を記憶している場合は、経路探索制御部24”は各経路の所要時間の計算を開始する前に、各経路に対する道路リンクデータの内、交通情報に対応する道路リンクに対しては、経路情報のリンク旅行時間欄を交通情報の走行所要時間に書き換え、またリンク旅行時間記録時刻欄を当該交通情報受信時刻に書き換える。
この所要時間の算出は、探索された総経路数Nのとき、n=1〜Nの各経路に対して行う。
ステップ401では、経路探索制御部24”は、経路#nの初期化のため、走行時刻Tn=現在の時刻、所要時間ETn=0、経路総距離Ln=0とする。
ステップ402では、経路情報記憶部26’に、経路情報データ#nの経路内道路リンク数Nd(n)を読み出させる。
ステップ403では、経路内に含まれる道路リンクデータ#1〜Nd(n)までループで回して繰り返すために、初期値としてm=1とする。
ステップ404では、経路情報記憶部26’に、道路リンクデータ#m(=1)を読み出させる。
ステップ405では、道路リンクデータ#1のリンク距離データを取得し、総経路距離Lnに加算する。
ステップ406では、当該道路リンクの始点位置は、経路総距離Ln>20kmにあたるかどうかをチェックする。当該道路リンクの始点位置が経路総距離Lnで20kmを越えている場合はステップ408に進む。これは、道路リンクの始点が経路の出発点から20kmを越えるような場合、現在入手している交通情報によるリンク旅行時間の信頼性が低いと判定し、使用しないことにするものである。
経路総距離Lnが20km以下の場合は、ステップ407に進み、経路情報データ#n内の道路リンクデータ#1のリンク旅行時間データを取得できたかどうかをチェックする。
リンク旅行時間のデータを取得できた場合は、ステップ416に進み、取得できない場合は、ステップ408に進む。
ステップ408では、ステップ404で読み出された道路リンクデータからリンクIDを取得し、地図情報記憶部3”の統計交通情報から当該の道路リンクの統計交通情報を検索し、統計交通情報が存在する場合は、地図情報記憶部3”に走行時刻Tnが適合する時間帯のリンク旅行時間を読み出させる。統計交通情報が存在しない場合は、地図情報記憶部3”に、道路リンクデータのリンク旅行時間を読み出させる。
ステップ409ではリンク旅行時間を取得できたかどうかをチェックする。リンク旅行時間を取得できなかった場合はステップ410に進み、取得できた場合はステップ413に進む。
ステップ410では道路リンクデータ#1の道路種別を取得し、ステップ411では経路情報記憶部26’において、当該道路リンクの道路種別に対応する仮想車速を読出させ、仮想車速を設定する。
ステップ412では、道路リンクデータ#1のリンク距離を取得し、(リンク距離)÷(仮想車速)からリンク旅行時間を算出する。ステップ412の後、ステップ416に進む。
ステップ409からステップ413に進んだ場合は、道路リンクデータ#1のリンクIDにもとづき、補正統計交通情報記憶部36の補正統計交通情報を検索し、補正統計交通情報の対応する道路リンクの走行時刻Tnが適合する時間帯のリンク旅行時間補正値を読み出させる。
ステップ414では、リンク旅行時間補正値を取得できたかどうかチェックする。リンク旅行時間補正値が取得できた場合は、ステップ415に進み、ステップ408において読み出されて取得したリンク旅行時間にリンク旅行時間補正値を加算し、新たなリンク旅行時間を算出する。ステップ415の後、ステップ416に進む。
ステップ414においてリンク旅行時間補正値が取得できなかった場合は、ステップ416に進む。
ステップ416では、所要時間ETn=ETn+(リンク旅行時間)の演算をする。
ステップ417では、走行時刻Tn=Tn+(リンク旅行時間)の演算をする。
ステップ418では、mがNd(n)以上かどうかをチェックする。Nd(n)未満の場合はステップ419に進み、m=m+1とし、その後ステップ404に戻り、道路リンクデータ#2に対し同様にステップ404からステップ418を繰り返し、道路リンクデータ#m(=Nd(n))になるまで繰り返す。
ステップ419においてm=Nd(n)の場合は、経路情報データ#1に対する所要時間のETnの算出が完了する。
その後、残りの経路情報データ#2、#3に対して同様に所要時間の算出を行う。
次に、第3の実施例における編集処理における初期経路交通情報との比較処理および補正統計交通情報の作成の制御について説明する。
図25、図26は、走行シミュレーション結果の初期経路交通情報との比較処理および補正交通情報の作成の制御の流れを示すフローチャートである。
ステップ451〜457は、第2の実施例のステップ351〜357と同じであり、ステップ464〜471は第2の実施例のステップ361〜368と同じである。
ただし、走行シミュレーション部28は走行シミュレーション部28”に、編集処理部31’は編集処理部31”に、経路交通情報比較部33は経路交通情報比較部33”に読み直す。
ステップ458では、経路交通情報比較部33”は、リンク旅行時間とリンク旅行時間記録時刻を取得する。
ステップ459では、経路交通情報比較部33”は、リンク距離を取得する。
ステップ460では、経路交通情報比較部33”は、SUM(n)=SUM(n)+{(経路情報のリンク旅行時間)−(初期経路交通情報のリンク旅行時間)}/(リンク距離)の計算を行う。
以上のステップ458からステップ460は第2の実施例のステップ358から360に対応する。
ステップ461では、補正統計交通情報作成部35は、リンクIDにもとづいて地図情報記憶部3”を検索し、この道路リンクが統計交通情報を有するかどうかチェックする。当該の道路リンクが統計交通情報を有する場合はステップ462に進み、有しない場合はステップ464に進む。
ステップ462では、補正統計交通情報作成部35は、リンク旅行時間補正値を算出する。
リンク旅行時間補正値は、{(経路情報のリンク旅行時間)−(初期経路交通情報のリンク旅行時間)}/定数 で求める。
ステップ463では、補正統計交通情報作成部35は、補正統計交通情報記憶部36の補正統計交通情報データにおいて、経路情報のリンク旅行時間記録時刻が対応する道路リンクの時間帯データに対して、リンク旅行時間補正値を算術平均で加算する。
つまり、補正統計交通情報作成部35は、補正統計交通情報記憶部36の補正統計交通情報データの中に道路リンクの時間帯データに対応したリンク旅行時間補正値がすでに書き込まれているときは、その値を読み出してステップ462で算出したリンク旅行時間補正値との平均値を新たなリンク旅行時間補正値として補正統計交通情報記憶部36に書き込ませる。
補正統計交通情報作成部35は、リンク旅行時間補正値が書き込まれていないときは、ステップ462で算出したリンク旅行時間補正値をそのままリンク旅行時間補正値として補正統計交通情報記憶部36に書き込ませる。
ステップ463の後ステップ464に進む。
本実施例のフローチャートにおけるステップ251〜264と、ステップ451〜460およびステップ464〜471は、本発明の編集処理手段を、ステップ461〜463は、本発明の補正統計交通情報作成手段を構成する構成する。特に、ステップ451〜460およびステップ464〜471は、本発明の交通情報比較手段を構成する。
以上のように本実施例によれば、第2の実施例と同じく選択されなかった経路を走行していた場合の、現時点での目的地への到着の有無、残距離の表示の他に、当初の交通情報から現時点までの走行シミュレーションにおける交通情報の変化が表示できる。
したがって、出発当初の交通情報だけで経路選択した結果が適切であったかどうかが分かり、今後の同一目的地への走行時の参考にできる。
さらに、実時間の走行シミュレーションの演算処理において記録したリンク旅行時間とリンク旅行時間記録時刻を利用して、当該道路リンクが統計交通情報を有している場合は、当該統計交通情報の時間帯別のリンク旅行時間の補正値を作成するので、統計交通情報のリンク旅行時間を最近の交通状況を反映して補正でき、各経路に対する事前の所要時間の算出精度が向上する。
なお、本実施例において補正統計交通情報作成部35を編集処理部31”の一部として構成したがそれに限定されるものではなく、編集処理部31”の外に別個に設けてもよい。
次に、本発明第3の実施例における変形を説明する。
本変形例では、カーナビゲーション装置の走行シミュレーション部28の機能と、仮想車両情報記憶部29と、編集処理部31”の機能とを、交通情報センタに持たせ、カーナビゲーション装置には交通情報センタとの通信のための通信装置を備える。
また、交通情報センタは、カーナビゲーション装置のものとは別個に地図情報記憶する機能と経路情報を記憶する機能を備え、交通情報が記憶された交通情報サーバに接続する構成となっている。
カーナビゲーション装置は、交通情報センタに対して経路探索・設定時に得られた複数の経路の経路情報と初期経路交通情報を送信し、交通情報センタ側に経路情報と初期経路交通情報を格納させる。
また、カーナビゲーション装置は、案内経路設定部25’が出す走行シミュレーション開始の指令に対応して走行シミュレーション開始信号を交通情報センタに送信し、以後、一定の周期で自車両の現在位置を交通情報センタに通知する。経路案内制御部27が目的地到着を検知して経路案内終了の指令を出すと、走行シミュレーション終了の信号を交通情報センタに送信する。
本変形例における走行シミュレーションの基本フローチャートは、第3の実施例における図15、図16の説明に準拠し、以下のように読み替える。
ステップ304では、車両側で案内経路設定をすると、カーナビゲーション装置は、交通情報センタと通信接続する。
また、ステップ305において、カーナビゲーション装置は初期経路交通情報を交通情報センタに送信し、初期経路交通情報を交通情報センタに記憶させる。
ステップ306では、案内経路設定部25’は、経路情報記憶部26’に案内経路の経路情報を記憶させ、また探索されたすべての経路情報を交通情報センタに送信し、交通情報センタに記憶させる。また、案内経路設定部25’は、経路案内制御部27に経路案内開始を指令するとともに、走行シミュレーション開始信号を交通情報センタに送る。
ステップ308では、カーナビゲーション装置は、交通情報センタに現在位置を示す座標信号を送る。交通情報センタはそれを受信して、現在位置からの走行シミュレーションを開始する。
ステップ309では、交通情報センタは、カーナビゲーション装置から経路案内終了の信号を受信したかどうかをチェックする。経路案内が続いている場合はステップ310に進む。経路案内終了の場合は、ステップ314に進む。
ステップ310からステップ314は、ステップ312を除き交通情報センタ側で実行される。
ステップ315では、交通情報センタは走行シミュレーション結果の編集処理と、補正統計交通情報の作成を行い、その結果をカーナビゲーション装置に送信する。
ステップ316では、カーナビゲーション装置において、交通情報センタから送られてきた走行シミュレーションの結果を、出力制御部32がディスプレイ5aに表示させる。
また、交通情報センタから送られてきた補正統計交通情報を補正統計交通情報記憶部36に更新記憶させる。このとき必要に応じて記憶済みのリンク旅行時間補正値と算術平均を取って更新記憶する。
本変形例における交通情報センタは、本発明のセンタに対応する。
本変形例によれば、カーナビゲーション装置は、第3の実施例と同じ効果を得ることができる。さらに、補正統計交通情報を交通情報センタが作成できるので、交通情報センタにおいて自動的に統計交通情報を改定するためのデータが蓄積できる。
なお、本変形例ではセンタとして交通情報センタとしたがそれに限定されるものではない。交通情報センタの代わりに地図情報管理センタにおいて、統計交通情報の改定のためのデータ蓄積のために走行シミュレーションをすることにしても良い。
また、本変形例において、通信装置が交通情報受信部を兼ねても良い。
なお、第1、第2、第3実施例における走行シミュレーションの基本フローチャートにおいては、仮想車両の経路情報のリンク旅行時間について書き換えることとしたが、それに加えて、実際の走行経路のリンク旅行時間についても、リンク走行開始時刻Tとリンク走行終了時刻Tの差から当該の道路リンクのリンク旅行時間として書き込ませることによって、実績のリンク旅行時間を経路情報に書き込ませても良い。
このようにすることにより、図17、図18または図25、図26のフローチャートにおいて、n=1の実際に採用された経路に対しても、初期経路交通情報と実際の走行結果の比較させることによって、渋滞が緩和したのか逆に悪化したのかが分かる。
また、実際の走行経路の道路リンクに対する統計交通情報の補正データも得ることができる。
さらに、第3の実施例またはその変形例における補正統計交通情報の作成は、初期経路交通情報と走行シミュレーションの結果の経路情報のリンク旅行時間との差にもとづいて、リンク旅行時間記録時刻に対応する時間帯のリンク旅行時間の補正値として求めたが、その代わりに、地図情報記憶部3”の当該道路リンクの統計交通情報のリンク旅行時間記録時刻に対応する時間帯のリンク旅行時間との差異をリンク旅行時間の補正値として求めても良い。
このようにする事により、初期経路交通情報と走行シミュレーション結果の経路交通情報が大きくずれていた場合も、より正確な時間帯ごとの統計交通情報の補正値が算出できる。
また、時間帯を対応させる時に交通情報を受信したリンク旅行時間記録時刻を用いると当該道路リンクを走行中に受信した最後の交通情報の受信時間を使う事になるので、その代わりにリンク走行開始時刻Tとリンク走行終了時刻Tの平均値をもって対応させると、より平均的な時刻で時間帯を選定する事が出来る。
さらに、第3の実施例において走行シミュレーションを行わせながらの走行中に、休憩のためエンジンを停止した場合、エンジン停止を検出して走行シミュレーションを停止し、エンジン始動を検出して走行シミュレーションを再開するようにしても良い。このとき経路情報記憶部26’当該の道路リンクにエンジン停止時間を記憶させ、リンク旅行時間としては正味の走行所要時間だけを記憶させることによって、リンク旅行時間補正値の算出に影響の無いようにすることができる。
第1の実施例のカーナビゲーション装置のブロック構成図である。 経路情報のデータ構造を示す図である。 道路種別に応じた仮想車速の例を示す図である。 仮想車両情報のデータ構造を示す図である。 第1の実施例の走行シミュレーションの制御の流れを示す基本フローチャートである。 第1の実施例の走行シミュレーションの制御の流れを示す基本フローチャートである。 走行シミュレーションの演算処理の制御の流れを示す詳細フローチャートである。 走行シミュレーションの演算処理の制御の流れを示す詳細フローチャートである。 走行シミュレーションの演算処理の制御の流れを示す詳細フローチャートである。 走行シミュレーション結果の編集処理の制御の流れを示すフローチャートである。 走行シミュレーション結果の編集処理の制御の流れを示すフローチャートである。 第1の実施例の走行シミュレーション結果のディスプレイ表示を説明する図である。 第2の実施例のカーナビゲーション装置のブロック構成図である。 初期経路交通情報のデータ構造を示す図である。 第2の実施例の走行シミュレーションの制御の流れを示す基本フローチャートである。 第2の実施例の走行シミュレーションの制御の流れを示す基本フローチャートである。 第2の実施例の走行シミュレーション結果の編集処理(比較処理)の制御の流れを示すフローチャートである。 第2の実施例の走行シミュレーション結果の編集処理(比較処理)の制御の流れを示すフローチャートである。 第2の実施例の走行シミュレーション結果のディスプレイ表示を説明する図である。 第3の実施例のカーナビゲーション装置のブロック構成図である。 統計交通情報のデータ構造を示す図である。 補正統計交通情報のデータ構造を示す図である。 第3の実施例の探索された経路の所要時間を算出する制御の流れを示すフローチャートである。 第3の実施例の探索された経路の所要時間を算出する制御の流れを示すフローチャートである。 第3の実施例の走行シミュレーション結果の編集処理(比較処理および補正統計交通情報作成)の制御の流れを示すフローチャートである。 第3の実施例の走行シミュレーション結果の編集処理(比較処理および補正統計交通情報作成)の制御の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 入力部
3、3” 地図情報記憶部
4、4’、4” 中央処理装置
5a ディスプレイ
5b スピーカ
6 交通情報受信部
21 現在位置検出部
23 目的地設定処理部
24、24” 経路探索制御部
25、25’ 案内経路設定部
26、26’ 経路情報記憶部
27 経路案内制御部
28 走行シミュレーション部
29 仮想車両情報記憶部
30 交通情報記憶部
31、31’、31” 編集処理部
32 出力制御部
33、33” 経路交通情報比較部
35 補正統計交通情報作成部
36 補正統計交通情報記憶部

Claims (10)

  1. 自車両の現在位置を検出する現在位置検出部と、地図情報を格納する地図情報記憶部と、ディスプレイに道路地図を表示させる出力制御部とを備えるカーナビゲーション装置において、
    交通情報受信部と、
    出発地から目的地までの経路探索を行う経路探索制御部と、
    前記経路探索制御部により探索された複数の経路の一つを操作者の指示に従って案内経路として設定する案内経路設定部と、
    前記案内経路設定部により案内経路として設定されなかった残りの前記探索された経路を記憶しておく経路情報記憶部と、
    前記設定された案内経路にもとづいて経路案内を行う経路案内制御部と、
    前記経路案内と並行して、前記残りの探索された経路にもとづいて、前記出発地から前記目的地まで実時間の仮想車両の走行シミュレーションの計算を行う走行シミュレーション部と、
    前記走行シミュレーションの結果を、前記出力制御部を介して前記ディスプレイに表示させるための編集処理を行う編集処理手段とを備え、
    前記走行シミュレーション部は、前記走行シミュレーションの計算時に、新たに前記交通情報受信部により取得した交通情報を使用して走行シミュレーションの計算を行うことを特徴とするカーナビゲーション装置。
  2. 前記走行シミュレーション部は、走行シミュレーションの計算を所定の周期で行うことを特徴とする請求項1に記載のカーナビゲーション装置。
  3. 前記編集処理手段は、自車両が前記案内経路の目的地に到着したときに、前記走行シミュレーションの結果を編集処理することを特徴とする請求項1または2に記載のカーナビゲーション装置。
  4. 前記編集処理手段は、前記走行シミュレーションの結果、前記仮想車両が前記目的地に到着していない場合は、前記編集処理において、前記目的地までの残距離を算出して、残距離と仮想車両の位置を前記ディスプレイに表示させるように、前記出力制御部に出力することを特徴とする請求項3に記載のカーナビゲーション装置。
  5. 前記編集処理手段は、前記走行シミュレーションの結果、前記仮想車両が前記目的地に到着している場合は、前記編集処理において、仮想車両が前記目的地に到着した時刻を仮想車両の位置と共に前記ディスプレイに表示させるように、前記出力制御部に出力することを特徴とする請求項3または4に記載のカーナビゲーション装置。
  6. 前記経路探索制御部は、交通情報受信部により取得した交通情報を使用して、前記探索した経路の所要時間を算出し、
    前記編集処理手段は、前記経路の所要時間算出時の交通情報と、前記走行シミュレーションの計算時に使用した交通情報とを比較する交通情報比較手段を有し、
    前記比較された交通情報間の差異を、前記走行シミュレーションの結果と共に前記ディスプレイに表示させるように、前記出力制御部に出力することを特徴とする請求項3から5のいずれか1に記載のカーナビゲーション装置。
  7. 前記比較された交通情報間の差異とは、渋滞の増減であることを特徴とする請求項6に記載のカーナビゲーション装置。
  8. 前記地図情報は、道路区間に対する時間帯ごとの走行所要時間を記録した統計交通情報を含み、
    さらに前記経路探索時に取得した経路の各道路区間の走行所要時間と、自車両が前記案内経路の目的地に到着したときまでに、前記走行シミュレーションの間に取得された前記経路の各道路区間の走行所要時間とを比較して、前記統計交通情報の各道路区間の所要時間を補正する補正データを生成する補正統計交通情報作成手段と、
    前記作成された補正データを記憶する補正統計交通情報記憶部とを備え、
    前記経路探索制御部は、次回の経路探索において探索された経路の所要時間を算出するときに、前記統計交通情報と、必要に応じて前記補正データとを用いることを特徴とする請求項6または7に記載のカーナビゲーション装置。
  9. 自車両の現在位置を検出する現在位置検出部と、地図情報を格納する地図情報記憶部と、ディスプレイに道路地図を表示させる出力制御部とを備えるカーナビゲーション装置において、
    交通情報の取得機能および走行シミュレーション機能を備えるセンタと通信可能の通信装置と、
    出発地から目的地までの経路探索を行う経路探索制御部と、
    前記経路探索制御部により探索された複数の経路の一つを操作者の指示に従って案内経路として設定する案内経路設定部と、
    前記設定された案内経路にもとづいて経路案内を行う経路案内制御部とを備え、
    前記案内経路が設定されたとき、前記案内経路として設定されなかった残りの前記探索された経路の情報を、前記通信装置を介してセンタに送信し、
    前記センタに、前記経路案内と並行して、送信された経路にもとづいて、前記出発地から前記目的地まで実時間の仮想車両の走行シミュレーションの計算を、新たに取得した交通情報を使用して行なわせ、
    前記走行シミュレーションの結果を、前記通信装置を介して前記センタから受信し、前記出力制御部が前記ディスプレイに表示させることを特徴とするカーナビゲーション装置。
  10. 出発地から目的地までの経路探索を行い、前記探索された複数の経路の一つを操作者の指示に従って案内経路として設定して経路案内をするカーナビゲーション装置における走行結果の表示方法において、
    前記案内経路として設定されなかった残りの前記探索された経路を記憶しておき、前記設定された案内経路にもとづいた経路案内と並行に、前記残りの探索された経路にもとづいて、前記出発地から前記目的地まで実時間の仮想車両の走行シミュレーションの計算を、新たに取得した交通情報を使用して行い、前記走行シミュレーションの結果をディスプレイに表示させて、前記設定された案内経路の所要時間とを比較可能とすることを特徴とするカーナビゲーション装置における走行結果の表示方法。
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