JP2005344981A - ガスタービン燃焼器及びガスタービン燃焼器の燃料供給方法 - Google Patents

ガスタービン燃焼器及びガスタービン燃焼器の燃料供給方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、NOx排出量を低減するガスタービン燃焼器を提供することにある。
【解決手段】
本発明は、燃料を噴出する第1の燃料ノズルと、該第1の燃料ノズルの外周側に位置し、燃焼用空気を噴出する燃焼バーナと、該燃焼バーナの下流側に位置し、その内部で燃料と燃焼用空気との混合燃焼が可能な内筒を備えたガスタービン燃焼器であって、前記第1の燃料ノズルより下流側の前記内筒壁面に、燃焼用空気と燃料との混合気が前記内筒の内部に流入可能な少なくとも一つの流入孔を形成したことを特徴とする。
【効果】
本発明によれば、NOx排出量を低減するガスタービン燃焼器を提供することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスタービン燃焼器及びガスタービン燃焼器の燃料供給方法に関する。
一般に、ガスタービン燃焼器では、地球環境保全の観点から窒素酸化物(以下、NOx)の排出量を低減することが大きな課題となっている。気体燃料を用いたガスタービン燃焼器におけるNOx排出量の低減方法の一つに、予め燃料と燃焼用空気とを予混合器で混合させてから燃焼させる希薄予混合燃焼方式がある。しかし、希薄予混合燃焼方式は拡散燃焼方式と比較して燃焼安定性が悪く、燃焼器の内圧が周期的に変動する燃焼振動が発生したり、予混合器の内部に火炎が逆流する火炎戻りを引き起こす可能性がある。
また、液体燃料を用いた場合、液体燃料を高温の燃焼用空気中に燃料ノズルから噴出して微粒化し、液体燃料を蒸発させてから燃焼用空気と混合させて燃焼させる予蒸発予混合燃焼方式がある。しかしながら、この燃焼方式も気体燃料の場合と同様に、予混合燃焼を行うことで燃焼振動や火炎戻りの発生が考えられ、さらに、高温空気中に噴出した液体燃料が、着火源なしに予混合器の内部で発火する自発着火現象が発生する可能性もある。
このような、NOx排出量を低減するガスタービン燃焼器に関する従来技術として、例えば特許文献1には、燃焼室の下流側で燃焼室内に燃焼用空気を導入する希釈用空気孔に臨むように追炊きバーナを設置し、燃焼室上流側に設置したメインバーナとの燃焼割合を制御して低NOx燃焼を行うことが開示されている。
特開平8−210641号公報
特許文献1に開示されている燃焼システムでは、メインバーナと追炊きバーナの燃焼割合を制御することによって、NOx排出量を低減することが可能である。しかし、追炊きバーナでは、希釈用空気孔から燃焼室に流入する空気流中に燃料ノズルから燃料を直接拡散させて供給するため、空気と燃料との混合気が燃焼域に到達するまでに混合が促進されず、追炊きバーナの燃料流量を増加させると、追炊きバーナの燃焼域に高温燃焼領域が形成されNOx排出量が急激に増加する可能性があった。
また、液体燃料を用いる場合も気体燃料を用いた場合と同様に、燃料ノズルから噴出した燃料液滴と、希釈用空気孔から流入した空気との混合及び蒸発が十分に促進されないため、追炊きバーナの燃料流量を増加すると、噴出した燃料液滴が蒸発混合せずに拡散燃焼のような燃焼状態となり、追炊きバーナの燃焼域に高温燃焼領域が形成され、NOx排出量の急激な増加が考えられた。
本発明の目的は、NOx排出量を低減するガスタービン燃焼器を提供することにある。
本発明は、第1の燃料ノズルより下流側の内筒壁面に、燃焼用空気と燃料との混合気が内筒の内部に流入可能な少なくとも一つの流入孔を形成したことを特徴とする。
本発明によれば、NOx排出量を低減するガスタービン燃焼器を提供することが可能となる。
上記課題は本発明によれば、燃料を噴出する第1の燃料ノズルと、該第1の燃料ノズルの外周側に位置し、燃焼用空気を噴出する燃焼バーナと、該燃焼バーナの下流側に位置し、その内部で燃料と燃焼用空気との混合燃焼が可能な内筒からなるガスタービン燃焼器であって、前記第1の燃料ノズルより下流側の前記内筒壁面に、燃焼用空気と燃料との混合気が前記内筒の内部に流入可能な少なくとも一つの流入孔を形成したことによって解決される。
本発明のように構成された燃焼器の場合、第1の燃料ノズルから燃料を噴出し、内筒内部で燃焼用空気と混合させて燃焼を行うが、第2の燃料ノズルは、第1の燃料ノズルの下流側に設置されているため、第1の燃料ノズルによって生成された燃焼ガスは、第2の燃料ノズルの設置位置においては、未燃成分のない完全燃焼状態となる。
例えば第2の燃料ノズルから液体燃料を噴出させる場合、第2の燃料ノズルから噴出した液体燃料と燃焼用空気とを混合室内部で十分に予混合させてから完全燃焼した燃焼ガス中に供給し、予混合燃焼を行うものである。第2の燃料ノズルから噴出した液体燃料は、混合室内部で高温の燃焼用空気と混合しながら蒸発して予混合気となり、さらに、燃焼ガスによって可燃温度以上に加熱されると次第に予混合燃焼を開始する。このため、本発明による燃焼器では、第2の燃料ノズルから噴出した燃料は十分に混合された予混合燃焼のような燃焼状態となるため、NOx排出量が低減する。
また、本発明では、燃料を噴出する第1の燃料ノズルと、該第1の燃料ノズルの外周側に位置し、燃焼用空気を噴出する燃焼バーナと、該燃焼バーナの下流側に位置し、その内部で燃料と燃焼用空気との混合燃焼が可能な内筒と、前記第1の燃料ノズルを固定する閉止板からなるガスタービン燃焼器であって、前記燃焼バーナ下流側の内筒壁面に、前記内筒の外側を流れる燃焼用空気と燃料との混合気が前記内筒の内部に流入可能な少なくとも一つの流入孔を形成し、該流入孔の形成位置に、流れ方向に拡大する中空円錐状に形成された混合室を配置し、燃焼用空気を前記混合室内部に導入する複数の小空気流入孔を前記混合室の外周側に形成すると共に、前記混合室の上流側に燃料を噴出する第2の燃料ノズルを設置した。
混合室は、燃焼用空気の流れ方向すなわち、第2の燃料ノズルの噴出方向に拡大する中空円錐状に形成されている。そのため、例えば第2の燃料ノズルから液体燃料を噴出させる場合、第2の燃料ノズルの噴出角度と混合室の流れ方向に拡大する開き角度を調整することで、噴出した燃料液滴が混合室の内壁に衝突付着するのを防止でき、コーキング発生を抑制することができる。
また、混合室壁には混合室内部に燃焼用空気を導入する複数の小空気流入孔が設置されているため、小空気流入孔から流入した空気流によって混合室内壁への燃料液滴の衝突付着を防止できる。
さらに、小空気流入孔から流入した空気流のせん断力によって、第2の燃料ノズルから噴出した燃料液滴を微粒化することができるため、燃料液滴の蒸発・混合が促進され、
NOx排出量を低減することができる。
更にまた、本発明では、液体燃料及び気体燃料を噴出する燃料ノズルと、該燃料ノズルの外周側に位置し、燃焼用空気を噴出する燃焼バーナと、該燃焼バーナの下流側に位置し、その内部で燃料と燃焼用空気との混合燃焼が可能な内筒と、前記燃料ノズルを固定する閉止板からなるガスタービン燃焼器であって、前記燃焼バーナの内側空間は流れ方向に拡大する中空円錐状に形成され、前記燃焼バーナ外周側に燃焼用空気を前記燃焼バーナ内部へ導入する複数の空気流入孔を形成し、前記燃焼バーナの上流側には液体燃料を噴出する第1の液体燃料ノズルを設置し、前記空気流入孔と対向する上流側に、気体燃料を噴出する第1の気体燃料ノズルを設置すると共に、前記燃焼バーナ下流側の内筒壁面に、前記内筒の外側を流れる燃焼用空気と燃料との混合気が前記内筒の内部に流入可能な少なくとも一つの流入孔を形成し、該流入孔の形成位置に、流れ方向に拡大する中空円錐状に形成された混合室を配置し、該混合室外周側に燃焼用空気を前記混合室内部に導入する複数の小空気流入孔を形成し、前記混合室の上流側に液体燃料を噴霧する第2の液体燃料ノズルを設置し、前記小空気流入孔と対向する上流側に、気体燃料を噴出する第2の気体燃料ノズルを設置したため、NOx排出量を抑制することができる。
すなわち、燃焼バーナ及び混合器の小空気流入孔と対向するそれぞれの位置に気体燃料ノズルが設置され、気体燃料が小空気流入方向と略同軸方向に噴出するように構成されているため、気体燃料は小空気流入孔の内部で空気と混合し、小空気流入孔から燃焼バーナ内部又は混合室に噴出する際に発生する渦によりさらに混合が促進し、さらに、燃焼バーナ内部又は混合室内部では、各小空気流入孔から噴出した混合気同士が衝突するため混合が大幅に促進される。
更にまた、本発明では、前記流入孔に前記内筒の軸中心に延びるガイドリングを設置するとともに、前記ガイドリングの延長方向を前記内筒の軸方向または接線方向に偏向させ、前記第2の燃料ノズルの燃料噴出方向が、前記ガイドリングから前記内筒に流入する空気流と略同軸となるように構成した。
これにより、例えば第2の燃料ノズルから液体燃料を噴出させる場合、第2の燃料ノズルから噴出した燃料液滴と燃焼用空気の予蒸発・予混合距離が長くなるため、混合が促進されNOx排出量を低減することができる。
また、ガイドリングを設置することで、内筒の内部に流入する予混合気の貫通力が増加するため、ガイドリングから流入した予混合気によって燃焼ガスが攪拌され、燃焼室出口部の燃焼ガス温度分布が均一化する。
さらに、流入孔に内筒の接線方向に延びるガイドリングを設置すると、内筒の内部に流入した燃焼用空気によって内筒内部に旋回流が形成されるため、この旋回流によって内筒内部の燃焼ガスが攪拌され、燃焼器出口部の燃焼ガス温度分布を均一化し、燃焼安定性を向上することができる。
さらに、ガイドリングの延長方向を内筒の軸方向に偏向させることで、燃焼安定性を確保することが可能となる。
本発明による燃焼器では、燃焼器上流側の完全燃焼領域に、混合室内部で生成した予混合気を噴出して予混合燃焼を行う。但し、第1の燃料ノズルから噴出した燃料が完全に燃焼するためには、ある時間(距離)が必要となる。そこで、ガイドリングの延長方向を内筒の軸方向下流側に偏向し、さらに、第2の燃料ノズルから供給する燃料がガイドリングから流入する燃焼用空気流と略同軸になるように供給することで、第2の燃料ノズルから供給した燃料が、燃料用空気と混合、蒸発して燃焼を開始する位置を、内筒の下流側に移動することができる。従って、燃焼の安定性を確保してNOx排出量を低減することができる。
更にまた、本発明では、前記燃焼バーナの上流側に前記内筒の内部に燃料を噴出する前記第1の燃料ノズルを第1の気体燃料ノズルとし、前記流入孔の位置に配置した前記混合室の内部に燃料を噴出する前記第2の燃料ノズルを第2の気体燃料ノズルとした。
これにより、第1の気体燃料ノズルから燃料を噴出し、内筒内部で燃焼用空気と混合させて燃焼を行うが、第2の気体燃料ノズルは、第1の気体燃料ノズルの下流側に設置されているため、第1の気体燃料ノズルによって生成された燃焼ガスは、第2の気体燃料ノズルの設置位置においては、未燃成分のない完全燃焼状態となる。同様に、第1の燃料ノズルと第2の燃料ノズルをともに液体燃料ノズルとした場合も、未燃成分のない完全燃焼状態にすることが可能である。
本発明では、第2の気体燃料ノズルから噴出した気体燃料と燃焼用空気を混合室内部で十分に予混合させてから完全燃焼した燃焼ガス中に供給し、予混合燃焼を行うものである。第2の気体燃料ノズルから噴出した気体燃料は、混合室内部で高温の燃焼用空気と混合し予混合気となり、さらに、燃焼ガスによって可燃温度以上に加熱されると予混合燃焼を開始する。このため、本発明による燃焼器では、第2の気体燃料ノズルから噴出した気体燃料は十分に混合された予混合燃焼のような燃焼状態となるため、NOx排出量が低減する。
以下、実施例1を図面を用いて説明する。図1は、本発明の燃焼器を備えたガスタービンプラントの要部が示されている。このガスタービンプラントは、主としてタービン2と、タービン2に連結され燃焼用の圧縮空気を得る圧縮機1と、燃焼器3を備え、圧縮機1より吐出された圧縮空気4は燃焼用空気として燃焼器3に導かれ燃焼器内筒5の内部に形成されている燃焼室6で燃料とともに燃焼する。燃焼によって生成された燃焼ガス7は、トランジションピース8を経てタービン2に噴出され、タービン2を駆動する。そして、一般にはガスタービンに連結された発電機によって発電するよう構成されている。
燃焼器3の主な構成は、燃焼ガスを生成する内筒5と、燃料を噴出する第1の燃料ノズルである主燃料ノズル9と、主燃料ノズル9に接続された液体燃料供給系10と、燃焼室6に供給する燃焼用空気に旋回成分を発生させる燃焼バーナ11と、燃焼バーナ11と内筒5とを支持するルーバ12と、燃焼器を点火させるための点火栓13を閉止板であるエンドカバー14と外筒15で密閉している。
実施例1は、燃焼バーナ11の下流側に位置し、燃料と燃焼用空気との混合燃焼が可能な内筒5に、内筒5内部の燃焼室6に燃料と燃焼用空気との混合気が流入可能な複数の流入孔16を形成し、それぞれの流入孔16の位置に混合室17を設置した。さらに、混合室17と対向する外筒15に、第2の燃料ノズルである副燃料ノズル18を設置し、副燃料ノズル18に液体燃料を供給する液体燃料供給系19を設置したものである。本実施例では、一例として第1の燃料ノズル及び第2の燃料ノズルから噴出する燃料として、ともに液体燃料の場合を説明する。
図2は燃焼器3の拡大詳細図を示したものである。また、図3は図2に示した副燃料ノズル18a,18bの位置を縦断面図で示したものである。
図2,図3に示すように、本実施例では、主燃料ノズル9から下流側L1の内筒5壁面に、外筒15と内筒5との環状間隙を流下し内筒5の外側を流れる燃焼用空気を内筒内部の燃焼室6に導入する流入孔16を内筒5の周方向に6箇所形成している。そして、それぞれの流入孔16の位置に、流れ方向に拡大する中空円錐状の混合室17を設置し、混合室17と対向する外筒15に、混合室17の内部に液体燃料を供給する副燃料ノズル18を設置するための燃料ノズル取付座20を設置した。この燃料ノズル取付座20に副燃料ノズル18a,18bを固定し、3個の副燃料ノズル18aには液体燃料供給系19aが、他の3個の副燃料ノズル18bには液体燃料供給系19bを接続する。
図4はガスタービン負荷に対する各燃料供給系の供給燃料流量を示したものであり、図2〜図4を用いてガスタービン負荷に対する各構成部品の作用や効果を説明する。
ガスタービンの起動・昇速から低負荷までは、燃料供給系10から主燃料ノズル9のみに燃料を供給し、主燃料ノズル9から噴出した燃料液滴と燃焼バーナ11から流入した燃焼用空気が内筒内の燃焼室6で混合し燃焼ガスを生成する。主燃料ノズル9へ供給する燃料流量を増加すると、主燃料ノズル9から距離L1だけ下流側の副燃料ノズル18a,
18bを設置した位置に、未燃成分が発生しない完全燃焼領域を生成することができる。
また、ガスタービンの起動・昇速から低負荷の間は、燃焼器に供給される燃焼用空気流量の変化割合が大きいため、主燃料ノズル9と燃焼バーナ11で行う燃焼安定性に優れた拡散燃焼方式が有効である。
ガスタービンが低負荷に到達すると、液体燃料供給系19aから3個の副燃料ノズル
18aに燃料を供給する。副燃料ノズル18aから噴出した燃料液滴は混合室17の内部で燃焼用空気と混合し、流入孔16から燃焼室6へ流入するため、燃料液滴と燃焼用空気の混合が促進されるとともに、高温の燃焼用空気によって蒸発して予混合気を生成する。この予混合気が燃焼ガスによって過熱されると、可燃温度以上になった領域から徐々に予蒸発予混合燃焼を開始するため、高温の燃焼領域が発生しにくくNOx排出量を低減することが可能となる。
低負荷から中間負荷では、ガスタービンの負荷に応じ、液体燃料供給系19aによって燃料流量を増加させる。ガスタービンの負荷が中間負荷になると、液体燃料供給系19bによって他の3個の副燃料ノズル18bに燃料を供給し、定格負荷では6個の副燃料ノズルからほぼ均等の燃料流量を噴出し予蒸発予混合燃焼を行うように構成されている。
予蒸発予混合燃焼によってNOx排出量を低減するためには、流入孔から流入する燃焼用空気流量と、副燃料ノズルから噴出する燃料流量の割合である燃料濃度が重要となる。燃料濃度が高くなる、すなわち、流入する燃焼用空気流量に対する燃料流量が多くなると、予蒸発予混合燃焼を行っている領域に高温の燃焼領域が発生し、NOx排出量が増加することが考えられる。
このため、本実施例では、燃料濃度が高くなり過ぎることを防止するために、負荷に応じて燃料を供給する液体燃料ノズルの本数を制御し、定格負荷では各液体燃料ノズルの燃料流量が均等になるように構成したものである。
また、本実施例のガスタービン燃焼器では、燃焼器下流側に位置するタービン翼の信頼性を確保するため、燃焼器出口の燃焼ガス温度分布を均一にしなければならない。これは、燃焼器出口の燃焼ガス温度分布に高温領域が発生すると、高温の燃焼ガスにさらされるタービン翼にクラックなどが発生するためである。しかし、本実施例では複数の流入孔より、燃焼用空気あるいは予混合気が燃焼室内部に流入しているため、燃焼室内部の燃焼ガスが攪拌され、燃焼器出口部の燃焼ガス温度分布を均一化することができ、ガスタービン全体の信頼性を向上させることが可能となる。
図5〜図7は混合室17,副燃料ノズル18a近傍の詳細図を示し、図5は断面図、図6は混合室17の上流側に形成した小空気流入孔33の位置の断面図、図7は混合室17の下流側に形成した小空気流入孔31の位置の断面図を示したものである。
また、本実施例では副燃料ノズル18aに、典型的な圧力噴出式の渦巻き型液体燃料ノズルを適用した。副燃料ノズル18aは、旋回室21が形成されたノズルチップ22と、ノズルチップの一端を閉止する閉止板23と、ノズルチップ22と閉止板23とを収納するノズルキャップ24を備えている。液体燃料25は、ノズルチップ22に形成された燃料流入孔26から旋回室21へ流入し、燃料噴霧孔27から旋回力によって作用した遠心力により混合室17内部に矢印28のように噴霧し微粒化する。
混合室17を形成する内周壁29は、燃料液滴の噴出方向に拡大する中空円錐状に形成されており、混合室壁30に混合室内部に燃焼用空気34を導入する複数の小空気流入孔31,32,33を形成すると共に、中空円錐状の混合室17の上流側に、液体燃料を噴霧する液体燃料ノズルの燃料流入孔35を設置したものである。
図6及び図7に、小空気流入孔33及び31における縦断面図を示す。副燃料ノズル
18aに近い小空気流入孔33では、小空気流入孔33を混合室17の軸中心から周方向に距離Xだけオフセットした位置に形成し、下流側の小空気流入孔31では、混合室17の軸中心に向けて形成した。
本実施例では、図6に示したように燃料液滴36が噴霧される混合室上流の小空気流入孔33の位置では、混合室内周壁29のほぼ全周に渡って複数の小空気流入孔33が形成され、燃焼用空気34が混合室内部に流入するため、この領域では、燃料液滴36が付着しやすい淀み域が存在しにくくコーキング発生を防止することができる。
混合室下流側の小空気流入孔31では、小空気流入孔31が混合室17の軸中心に向かって流入するため、混合室上流側で微粒化した液滴との混合が促進される。混合室下流側において流入する空気流に旋回成分が作用すると、流入孔16から流入する空気流の貫通力が減衰し、燃焼ガスを攪拌する作用が低減するため、本実施例では混合室下流側で空気流に旋回成分が作用しないように構成した。
さらに、本実施例では混合室17の内壁29が流れ方向に拡大する中空円錐状に形成されていること、混合室17の出口部において空気流に旋回成分が作用していないため、混合室17内に火炎が逆流する逆火現象の発生を防止することができ、ガスタービン全体の信頼性を向上することができる。
図8を用いて実施例2を説明する。実施例2では、流入孔16の位置に内筒5の軸中心部に延びるガイドリング39を設置したものであり、他の主要な構成部品は実施例1と同様である。
本実施例では、内筒5の軸中心部に延びるガイドリング39を設置したことにより、副燃料ノズル40より噴霧した燃料液滴と混合室17に流入した燃焼用空気との混合・蒸発距離を長くすることができるため、混合蒸発が促進されNOx排出量の更なる低減が期待できる。
また、ガイドリング39を設置することで、予混合気41が燃焼室6に噴出する際に、予混合気の噴流が広がることを防止し、貫通力を増加させることができる。予混合気噴流の広がりを抑制すると、予混合気41が燃焼ガスによって可燃温度に加熱されるまでの時間(距離)が長くなるため、燃焼用空気中に噴霧した燃料との混合が促進され、NOx排出量の低減が期待できる。
また、予混合気41の貫通力が増加することで、燃焼ガスを攪拌する作用が大きくなるため、燃焼器出口部の燃焼ガス温度分布が均一になり、ガスタービン翼の信頼性が向上する。
図9を用いて実施例3を説明する。実施例3では、流入孔16の位置に、内筒5の軸中心部に対し外周側にオフセットされたガイドリング42を設置したものであり、他の主要な構成部品は第一の実施例と同様である。
ガイドリング42は、燃焼室6の軸中心に対し外周側にオフセットして取付けてあり、副燃料ノズル43はガイドリング42と略同軸方向に設置されている。このため、燃焼室6に流入した予混合気44によって、燃焼室6には旋回成分が作用する。燃焼ガスに旋回成分が作用すると、燃焼器出口部の燃焼ガス温度分布がさらに均一化されるため、ガスタービン翼の信頼性向上にとって有利となる。
図10,図11を用いて実施例4を説明する。図10は実施例4の主燃料ノズル45及び燃焼バーナ46を示したものであり、主燃料ノズル45の外周側に燃焼バーナ46が配置されている。主燃料ノズル45は、その軸中心に圧力噴出式の渦巻き型液体燃料ノズル47が設置されており、その外周側に気体燃料を噴出する気体燃料ノズル48が配置されている。
気体燃料は気体燃料供給系49より供給され、気体燃料ノズル48の燃料噴出孔50から、燃焼バーナ46の旋回器52の下流側に噴出し、旋回器52を流下する燃焼用空気
51と燃焼室6の内部で混合し燃焼ガスを生成する。
図11は実施例4の副燃料ノズル53を示したものであり、主燃料ノズル45と同様に、圧力噴出式の渦巻き型液体燃料ノズル54の外周側に、気体燃料を噴出する気体燃料ノズル55を配置したものである。副燃料ノズル53に供給される気体燃料は、副気体燃料供給系56より供給され、気体燃料ノズル55に形成された複数の燃料噴出孔57より噴出する。気体燃料ノズル55から噴出される気体燃料は、混合室17の小空気流入孔から流入した燃焼用空気と混合して予混合気を生成する。このとき、混合室17に流入する燃焼用空気は実施例1で説明したように、小空気流入孔の各位置で流入方向が異なっているため、混合室内部での攪拌作用が強くなり、気体燃料との混合が促進される。混合室17の内部で十分に混合された予混合気は、燃焼室6の内部に流出し、燃焼ガスによって可燃温度以上に加熱された領域から予混合燃焼を行うため、高温の燃焼領域が発生しにくく、NOx排出量を低減することが可能となる。
実施例4では、気体燃料を用いた場合について述べたが、第一の実施例で説明した火炎戻り現象の防止や、燃焼器出口の燃焼ガス温度分布の均一性などの効果は、実施例1と同様である。
実施例5を、図12,図13を用いて説明する。図12は主燃料ノズル及び燃焼バーナを示し、第1の液体燃料ノズルである液体燃料ノズル58の外周側に燃焼バーナ59が配置され、さらにその外周側に第1の気体燃料ノズルである気体燃料ノズル60が設置されている。
燃焼バーナ59の内側空間に形成する内周壁61は、流れ方向に拡大する中空円錐状に形成され、燃焼バーナ内部62に燃焼用空気を導入する複数の小空気流入孔63,64,65を燃焼バーナ内周壁61に形成すると共に、小空気流入孔63,64,65と対向する上流側には、気体燃料を噴出する第1の気体燃料ノズルである気体燃料ノズル60を設置している。
また、小空気流入孔63,64,65は実施例1の図6に示したように、燃焼バーナ内部62の軸中心から周方向に距離Xだけオフセットした位置に形成してあるため、燃焼バーナ内部62は小空気流入孔63,64,65から流入した燃焼用空気によって旋回成分が作用する。
実施例5によれば、燃料液滴が噴出される燃焼器上流側では、燃焼バーナ59の内周壁61のほぼ全周に渡って複数個の空気流入孔63が形成される。そして、燃焼用空気が第1の液体燃料ノズルである液体燃料ノズル58の噴出中心に向かい流入するため、この領域では、燃料液滴が付着しやすい淀み域が存在しにくくコーキングの発生を防止することができる。
さらに、液体燃料ノズル58に圧力噴出式渦巻型液体燃料ノズルを用いた場合、液体燃料ノズル58から噴出した燃料液滴は、遠心力の作用により外周側に噴出する。これに対し、燃焼用空気は液体燃料ノズル58の略噴出中心に向かって流入するため、燃料液滴には空気流の剪断力を最大限に近い状態で作用させることができるため、燃料液滴の燃焼バーナ内周壁61への衝突を防止すると共に、噴出した燃料液滴を微粒化し燃焼用空気との混合を促進することができ、NOxの排出量を抑制する効果がある。
更にまた、本実施例では燃料バーナ59の下流側の小空気流入孔64,65も、燃焼バーナ内部62の軸中心から周方向に距離Xだけオフセットした位置に形成してあるため、燃焼バーナ59の出口部に強い旋回成分が発生し、燃焼の安定性を向上することができる。
そして、本実施例によれば、小空気流入孔63,64,65と対向する上流側に、気体燃料を噴出する気体燃料ノズル60を設置したため、NOx排出量を抑制した燃焼を行うことが可能となる。すなわち、小空気流入孔63,64,65と相対する位置に気体燃料ノズル60が設置され、気体燃料が空気流入方向と略同軸方向に噴出するように構成されているため、気体燃料は先ず小空気流入孔の内部で燃焼用空気と混合する。小空気流入孔内部で混合した混合気は、小空気流入孔から燃焼バーナ内部62に噴出する際に発生する渦によりさらに混合が促進する。さらに、燃焼バーナ内部62では各小空気流入孔から噴出した混合気同士が衝突するため大幅に混合が促進され、NOx排出量を抑制することができる。
図13は、実施例5における第2の液体燃料ノズルである副燃料ノズル66,混合室
67,第2の気体燃料ノズルである気体燃料ノズル68及び各気体燃料ノズル68に燃料を供給する燃料マニホールド69を示したものであり、その他の構成部品は実施例2と同様である。
本実施例では、混合室67に形成した小空気流入孔70にそれぞれ対向する上流側に、気体燃料を噴出する第2の気体燃料ノズルである気体燃料ノズル68が設置され、気体燃料が小空気流入方向と略同軸方向に噴出するように構成されているため、気体燃料は小空気流入孔70の内部で空気と混合し、小空気流入孔70から混合室内部に噴出する際に発生する渦によりさらに混合が促進し、さらに、混合室内部では、各小空気流入孔から噴出した混合気同士が衝突するため混合が大幅に促進されるため、NOx排出量を大幅に低減することができる。
実施例6を図14を用いて説明する。本実施例は、副燃料ノズルに噴霧空気によって液体燃料を微粒化する二流体ノズルを用いたものであり、他の主要構成部品は他の実施例と同様である。
副燃料ノズル97はノズルコア71とノズルキャップ72で構成され、ノズルコア71にはノズルキャップ72との間隙に形成された混合室73に液体燃料74を噴霧する噴孔75が形成されている。噴孔75から噴霧した液体燃料は、混合室73で噴霧空気76と内部混合し、副燃料ノズル97の下流端に形成された環状間隙77から噴霧し、噴霧空気のせん断力によって微粒化される。
他の実施例に用いた圧力噴霧式の渦巻き型燃料ノズルは、液体燃料に高い圧力を作用させ、液滴と液滴が噴霧する場との噴霧速度差によって微粒化するため、燃料ノズルに供給される燃料流量が少ない場合、燃料の供給圧力が低くなり微粒化特性が悪くなる傾向があった。燃料液滴の微粒化が劣化すると、燃焼用空気との混合が悪くなったり、蒸発に要する時間が長くなるため、その結果、NOx排出量が増加する可能性があった。
しかし、実施例6では噴霧空気によって液体燃料を微粒化するため燃料流量によらず、圧力噴霧式の液体燃料ノズルと比較して微粒化特性に優れている。そのため、短い混合距離で燃焼用空気との混合・蒸発が促進され、液体燃料の流量によらず広い作動範囲でNOx排出量を低減する効果が期待できる。
また、副燃料ノズル97には、液体燃料供給系78,気体燃料供給系79,噴霧空気用圧縮機80が、各逆止弁81,82,83を介して接続されており、使用する燃料や用途により切替えが可能な構成となっている。
液体燃料を用いる場合、液体燃料供給系78から逆止弁81を介してノズルコア71に液体燃料74を供給し、噴霧空気用圧縮機80から逆止弁83を介して供給される噴霧空気によって液体燃料を微粒化する。この時、逆止弁81が液体燃料配管に設置されているため、液体燃料供給系78に噴霧空気76が逆流するのを防止できる。同様に、逆止弁
82,83が各配管に設置されているため、液体燃料が気体燃料供給系79及び、噴霧空気用圧縮機80に逆流することはない。
一方、気体燃料を用いる場合、気体燃料供給系79からノズルコア71に気体燃料を供給すると、副燃料ノズル97の内部混合室73で気体燃料と噴霧空気が混合し、副燃料ノズル97の下流端に形成された環状間隙77から予混合気が噴出することになるため、混合が促進され、NOx排出量を低減することが期待できる。
実施例7を、図15を用いて説明する。実施例7では、主燃料ノズル98から軸方向
L2の位置に一段目の副燃料ノズル84を、副燃料ノズル84から軸方向L3の位置に二段目の副燃料ノズル85を設置したもので、他の主要な構成部品は他の実施例と同様である。
実施例1で説明したように、燃料ノズルから供給される燃料と燃焼用空気によって生成される予混合気を完全燃焼させるためには、予混合気が生成される上流側で、予混合気を完全燃焼させるための充分な燃焼ガス量が必要となる。供給される予混合気流量に対し上流側燃焼ガスの熱量が少ないと、予混合気を可燃温度以上に加熱することができなくなり、未燃成分が発生し、燃焼効率が低下するなどの問題が発生する。
本実施例では、完全燃焼に必要な燃焼ガスを、主燃料ノズル98によって生成しているが、主燃料ノズル98はガスタービンの起動・昇速から定格負荷までの広い作動範囲で運転するため、燃焼安定性に優れた拡散燃焼方式を採用することが多い。しかしながら、拡散燃焼方式はNOx排出量が多いため、全燃焼流量に対する拡散燃焼流量の割合が燃焼器全体のNOx排出量特性を支配することになる。
他の実施例のように、予混合燃焼用の混合気を燃焼器軸方向の一箇所で投入し燃焼効率を満足するためには、副燃料ノズルで燃焼する予混合燃焼量に対して主燃料ノズルで燃焼する拡散燃焼流量の燃焼割合が多くなるため、NOx排出量の低減割合が抑制されることが考えられる。
このため、実施例7では、副燃料ノズル84,85と流入孔86,87を、燃焼室軸方向の異なった位置に分割して設置し、予混合燃焼を行う燃料流量を分割したものである。
副燃料ノズル84,流入孔86の領域で行われる一段目の予混合燃焼に必要な燃焼ガスは、主燃料ノズル98の拡散燃焼で生成される。副燃料ノズル85,流入孔87の領域で行われる二段目の予混合燃焼に必要な燃焼ガスは、一段目の予混合燃焼で生成した燃焼ガスを利用することができるため、燃焼器全体の燃焼量に対する拡散燃焼割合が低減し、
NOxの排出量を大幅に低減することが可能となる。
実施例8を、図16を用いて説明する。実施例8では、主燃料ノズル88から軸方向の下流側に、燃焼室6の軸中心に延びるガイドリング89を設置する。そして、ガイドリング89と燃焼器軸方向が同じ位置で内筒5周方向の異なった位置に、燃焼室6の軸中心方向に延びながら燃焼器下流側に偏向するガイドリング90を設置する。それぞれのガイドリング89,90の上流位置には混合室91,92と気体燃料及び液体燃料が供給可能な副燃料ノズル93,94を設置する。副燃料ノズル93には燃料供給系95から、副燃料ノズル94には燃料供給系96からそれぞれ燃料が供給され、他の主要な構成部品は第一の実施例と同様である。
本実施例を適用するガスタービン燃焼器では、ガスタービンの構造上、実施例7に示したように燃料ノズルを軸方向に分割することが困難な場合があり、このような時に本実施例が有効となる。
すなわち、本実施例では、主燃料ノズルによって生成した燃焼ガスが、副燃料ノズル
93から噴出する燃料を予混合燃焼で燃焼させる。次に、下流側に偏向したガイドリング90から流入する燃焼用空気と、副燃料ノズル94から噴出される燃料によって生成された予混合気は、燃焼室6の下流側に向かって流下するため、副燃料ノズル93によって予混合燃焼する領域より下流側で予混合燃焼を開始させることが可能であり、実施例7と同等の効果が期待できる。
実施例1におけるガスタービンプラントの要部を示す。 燃焼器3の拡大詳細図を示す。 図2の副燃料ノズル18a,18bの位置における縦断面図を示す。 ガスタービン負荷に対する各燃料供給系の供給燃料流量を示す。 混合室17,副燃料ノズル18a近傍の断面図を示す。 混合室17の上流側に形成した小空気流入孔33の位置の断面図を示す。 混合室17の下流側に形成した小空気流入孔31の位置の断面図を示す。 実施例2における流入孔16の拡大図を示す。 実施例3における流入孔16の拡大図を示す。 実施例4における主燃料ノズル45及び燃焼バーナ46の断面図を示す。 実施例4における副燃料ノズル53の拡大図を示す。 実施例5における主燃料ノズル58及び燃焼バーナ59の断面図を示す。 実施例5における副燃料ノズル66周辺の断面図を示す。 実施例6における副燃料ノズルの断面図を示す。 実施例7における主燃料ノズル98,2つの副燃料ノズル84,85の配置図を示す。 実施例8における主燃料ノズル88,副燃料ノズルの配置図を示す。
符号の説明
1…圧縮機、2…タービン、3…燃焼器、4…燃焼用空気、5…内筒、6…燃焼室、7…燃焼ガス、8…トランジションピース、9,45,88,98…主燃料ノズル、10,
95,96…燃料供給系、18a,18b,40,43,53,66,84,85,93,94,97…副燃料ノズル。

Claims (7)

  1. 燃料を噴出する第1の燃料ノズルと、
    該第1の燃料ノズルの外周側に位置し、燃焼用空気を噴出する燃焼バーナと、
    該燃焼バーナの下流側に位置し、その内部で燃料と燃焼用空気との混合燃焼が可能な内筒を備えたガスタービン燃焼器であって、
    前記第1の燃料ノズルより下流側の前記内筒壁面に、燃焼用空気と燃料との混合気が前記内筒の内部に流入可能な少なくとも一つの流入孔を形成したことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  2. 燃料を噴出する第1の燃料ノズルと、
    該第1の燃料ノズルの外周側に位置し、燃焼用空気を噴出する燃焼バーナと、
    該燃焼バーナの下流側に位置し、その内部で燃料と燃焼用空気との混合燃焼が可能な内筒と、
    前記第1の燃料ノズルを固定する閉止板を備えたガスタービン燃焼器であって、
    前記燃焼バーナ下流側の内筒壁面に、前記内筒の外側を流れる燃焼用空気と燃料との混合気が前記内筒の内部に流入可能な少なくとも一つの流入孔を形成し、
    該流入孔の形成位置に、流れ方向に拡大する中空円錐状に形成された混合室を配置し、燃焼用空気を前記混合室内部に導入する複数の小空気流入孔を前記混合室の外周側に形成すると共に、前記混合室の上流側に燃料を噴出する第2の燃料ノズルを設置したことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  3. 液体燃料及び気体燃料を噴出する燃料ノズルと、
    該燃料ノズルの外周側に位置し、燃焼用空気を噴出する燃焼バーナと、
    該燃焼バーナの下流側に位置し、その内部で燃料と燃焼用空気との混合燃焼が可能な内筒と、
    前記燃料ノズルを固定する閉止板を備えたガスタービン燃焼器であって、
    前記燃焼バーナの内側空間は流れ方向に拡大する中空円錐状に形成され、前記燃焼バーナ外周側に燃焼用空気を前記燃焼バーナ内部へ導入する複数の空気流入孔を形成し、
    前記燃焼バーナの上流側には液体燃料を噴出する第1の液体燃料ノズルを設置し、
    前記空気流入孔と対向する上流側に、気体燃料を噴出する第1の気体燃料ノズルを設置すると共に、
    前記燃焼バーナ下流側の内筒壁面に、前記内筒の外側を流れる燃焼用空気と燃料との混合気が前記内筒の内部に流入可能な少なくとも一つの流入孔を形成し、該流入孔の形成位置に、流れ方向に拡大する中空円錐状に形成された混合室を配置し、該混合室外周側に燃焼用空気を前記混合室内部に導入する複数の小空気流入孔を形成し、前記混合室の上流側に液体燃料を噴霧する第2の液体燃料ノズルを設置し、前記小空気流入孔と対向する上流側に、気体燃料を噴出する第2の気体燃料ノズルを設置したことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  4. 請求項2に記載のガスタービン燃焼器であって、
    前記流入孔に前記内筒の軸中心に延びるガイドリングを設置するとともに、前記ガイドリングの延長方向を前記内筒の軸方向または接線方向に偏向させ、前記第2の燃料ノズルの燃料噴出方向が、前記ガイドリングから前記内筒に流入する空気流と略同軸となるように構成したことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  5. 請求項2に記載のガスタービン燃焼器であって、
    前記燃焼バーナの上流側に前記内筒の内部に燃料を噴出する前記第1の燃料ノズルを第1の気体燃料ノズルとし、前記流入孔の位置に配置した前記混合室の内部に燃料を噴出する前記第2の燃料ノズルを第2の気体燃料ノズルとしたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  6. 請求項2に記載のガスタービン燃焼器であって、
    前記燃焼バーナの上流側に前記内筒の内部に燃料を噴出する前記第1の燃料ノズルを第1の液体燃料ノズルとし、前記流入孔の位置に配置した前記混合室の内部に燃料を噴出する前記第2の燃料ノズルを第2の液体燃料ノズルとしたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  7. 燃料と燃焼用空気とを混合燃焼させる内筒に、第1の燃料ノズルが噴出する燃料及び該第1の燃料ノズルの外周側から燃焼用空気を噴出させるガスタービン燃焼器の燃料供給方法であって、
    前記第1の燃料ノズルより下流側の前記内筒壁面に、前記内筒の外側を流れる燃焼用空気と燃料との混合気が前記内筒の内側に流入させ、該流入部で燃料と燃焼用空気とを混合させることを特徴とするガスタービン燃焼器の燃料供給方法。
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