JP2005343928A - 多孔性フィルム、非水電解質電池用セパレーターおよび非水電解質電池 - Google Patents

多孔性フィルム、非水電解質電池用セパレーターおよび非水電解質電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、良好な透気性を保持したまま所要の剛性を与えて腰をもたせることにより捲回時のハンドリング性が改善されており、かつ負荷をかけた時の伸びが少なく、さらに耐熱性にも優れた多孔性フィルムを提供することを課題としている。
【解決手段】 高密度ポリエチレン樹脂と非晶質熱可塑性樹脂からなる樹脂(A)と、平均粒径0.1〜25μmの充填剤(B)とを含む樹脂組成物からなるフィルムで、該フィルムが延伸により空孔が設けられている。非晶質熱可塑性樹脂を配合していることで強度および引張弾性率を高めている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多孔性フィルムに関し、包装用、衛生用、畜産用、農業用、建築用、医療用、分離膜、光拡散板、電池用セパレーターとして利用でき、特に、非水電解電池用セパレーターとして好適に利用できるものである。
従来、小型の二次電池はOA、FA、家電、通信機器等のポータブル電子機器用電源として幅広く使用されている。特に、機器に装備した場合に容積効率がよく機器の小型化および軽量化につながることからリチウムイオン二次電池を使用したポータブル機器が増加している。
一方、大型の二次電池はロードレベリング、無停電電源(UPS)、電気自動車をはじめ環境問題に関連する多くの分野において研究開発が進められ、大容量、高出カ、高電圧および長期保存性に優れている点より、非水電解液二次電池の一種であるリチウムイオン二次電池の用途が広がっている。
リチウムイオン二次電池の使用電圧は、通常4.1から4.2Vを上限として設計されている。このような高電圧では水溶液は電気分解を起こすので電解液として使うことができないため、高電圧でも耐えられる電解液として有機溶媒を使用したいわゆる非水電解液が用いられている。
非水電解液用の溶媒としては、より多くのリチウムイオンを存在させることができる高誘電率有機溶媒が用いられ、該高誘電率有機溶媒としてポリプロピレンカーボネートやエチレンカーボネート等の有機炭酸エステルが使用されている。溶媒中でリチウムイオン源となる支持電解質として、6フッ化リン酸リチウム等の反応性の高い電解質を溶媒中に溶かして使用している。
リチウムイオン二次電池は、構成材料に多くの可燃性物質が使われているため、誤使用されても発火等の事故が発生しないように種々の対策がなされている。特に、セパレータはリチウムイオンの通路となる透気性と電解液の拡散・保持機能を付与するために微細孔構造としながら、異常発熱時に微細孔を溶融・遮断するシャットダウン機能が求められている。
この安全性の観点から、微細孔構造を有し、高温(140〜160℃)状態になると微細孔が閉塞され、その結果、電池内部のイオン伝導を遮断し、その後の電池内部の温度上昇を防止できるシャットダウン機能を具備したポリオレフィン系樹脂からなるセパレーターが提供されている。
しかし、シャットダウン後も何らかの理由で電池温度の上昇が続いてセパレーターの耐熱温度を超えると、セパレーターが溶融し正極と負極との隔離性が著しく低下するため、電池内でショートが発生する恐れがある。
また、電池用セパレータは、正極と負極の間に介在させて巻回されるため、所要の強度および剛性を備え、腰のあるフィルムとして取り扱いやすいものとすることが要求される。さらに、正極と負極との間に介在させて巻回する際および電池缶内に収容した際に局部的に引張力が負荷されても破損等を生じさず、且つ、フィルムを引張しながら巻回させた後にも透気度を変化させないために引張弾性率が高いことが求められる。
上記問題を解決するため、種々の多孔性フィルムおよび該多孔性フィルムからなるセパレーターが提案されている。
例えば、特開平10−50287号(特許文献1)では、ポリオレフィン系樹脂と無機粉体または無機繊維とからなる混合物に対して、可塑剤として鉱物オイルが30〜70重量%配合された混練物からなる耐熱性に優れた無機質含有多孔膜のセパレータが提供されている。
しかし、ポリオレフィン系樹脂と無機粉体を素材としてセパレータ用の多孔性フィルムを製造する際、上記ポリエチレン樹脂と無機粉体に大量の鉱物オイルからなる可塑剤を混合し、この混合物をシート状に成形する一次加工、該シートを延伸・圧延等して空孔を設ける二次加工を行った後に、配合している鉱物オイルを有機溶媒で抽出除去する工程が必要となり、この抽出工程で多量の有機溶剤等を使用すると共に工程数が増加する等、生産性が悪い問題がある。
また、特開2001−164015号(特許文献2)には、ポリプロピレン系樹脂、充填剤及びアミド系可塑剤からなる多孔性フィルムが提供されている。
しかしながら、ポリプロピレンは融点が高く異常高温時での閉塞が困難で、シャットダウン機能を期待できない。よって、大容量の電池システム用のセパレーターとしては使用可能であるが、民生用電池のセパレーターとしては使用されていなのが現状である。
また、特許文献2に開示された多孔性フィルムは、ポリプロピレン樹脂を用いると共にアミド系可塑剤を用いているため、均一な透過性を有するフィルムを作成することは困難で、かつ、特定の厚みおよび特定の厚み精度に保持しにくい。よって、フィルムの厚さが均一になりにくいため、圧力が負荷された時に、薄い部分が裂け易くなり絶縁性に問題がある。かつ、巻芯を用いて正極、セパレータおよび負極を渦巻状に捲回する際に、フィルムが裂けやすいため、切断が困難で安定して電池を製造することができない問題もある。
さらに、特開2003−82139(特許文献3)には、高密度ポリエチレン樹脂、炭酸カルシウム等からなる充填剤、分子量200〜500の脂肪族炭化水素または高級アルコール等の低分子量化合物の可塑剤とからなる樹脂組成物の混練物からシートを成形し、該シートを延伸して形成する多孔性フィルムが提供されている。
しかしながら、本発明者が追試した結果、延伸工程で、均一な孔径を有するセパレーターを作ることが実際上困難であり、また、厚み精度も目的とする精度に制御することは非常に困難であった。そのため、円筒形、菱形または扁平形等の巻芯を用いて正極、セパレータおよび負極を重ねて渦巻状に捲回する際、所定のサイズに収めることができず、電池缶に収容出来なかったり、収容できても局所的に圧力がかかり短絡が発生する場合があった。
さらに、上記特許文献1、2、3に開示された多孔性フィルムおよび該多孔性フィルムからなるセパレータは、いずれもオレフィン樹脂の強度が低いため、該オレフィン樹脂を主成分とするフィルムは強度低下しフィルムの腰が弱く、かつ、引張弾性率も低い問題がある。よって、円筒形状の電池缶にセパレータとして用い、正極と負極に重ねて渦巻き状に巻回する工程で、セパレータが扱いにくく、安定した状態で高速で電池を組み立てることが困難となる。
特開平10−50287号 特開2001−164015号 特開2003−82139
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、多孔性フィルムを良好な透気性を保持した状態で強度を備え、腰をもたせることにより捲回時のハンドリング性を改善し、かつ、引張弾性率を高めて負荷をかけて巻回しても透気度が変化せず設計通りの電池特性が得られ、しかも、異常高温時におけるシャットダウン機構を備えると共に耐熱性にも優れた多孔性フィルムを提供することを課題としている。
本発明者らは数多くの樹脂から種々の配合について鋭意研究し実験を積み重ねた結果、樹脂として本質的に結晶構造を持たない非晶質熱可塑性樹脂と高密度ポリエチレン樹脂とを組み合わせて用いることにより、多孔性フィルムの強度および引張弾性率が向上し、腰のあり、しかも、引張弾性率の高いフィルムが得られることを知見した。
ポリオレフィン樹脂である高密度ポリエチレン樹脂を含むことから異常高温時のシャットダウン機能を有する多孔性フィルムとなる。
さらに、上記樹脂成分に比較的多くの充填剤(好ましくは無機フィラー)を添加することにより更に耐熱性を高めることができるとともに、このフィルムを延伸して充填剤との界面剥離で孔を設けることにより、良好な透気性を保持したまま強度および引張弾性率を向上させた多孔性フィルムとすることができる。
上記知見に基づき、本発明は、高密度ポリエチレン樹脂と非晶質熱可塑性樹脂からなる樹脂(A)と、充填剤(B)とを含む樹脂組成物からなるフィルムで、該フィルムが延伸により上記充填剤を起点とする空孔が設けられていることを特徴とする多孔性フィルムを提供している。
このように、樹脂(A)として高密度ポリエチレン樹脂と非晶質熱可塑性樹脂を用いていることにより、高密度ポリエチレン樹脂により異常高温時にシャットダウン機能を付与できる一方、非晶質熱可塑性樹脂により強度および引張弾性率を高めることができる。
本発明で用いる高密度ポリエチレンは、成形するフィルムの強度を所要に保持するために密度が0.94g/cm以上であることが好ましく、さらに0.95g/cm以上であることがより好ましい。なお、密度の上限は0.97g/cmである。かつ、メルトフローレートが1.5g/10分以下、好ましくは1.1g/10分以下、より好ましくは0.6g/10分以下で、0.1g/10分以下で最も好ましい。メルトフローレートが1.5g/10分より大きいと3倍以上の延伸が難しくなり、得られる多孔性フィルムの強度が低下する。なお、下限は0.01g/10分である。
上記高密度ポリエチレンとして、具体的にはホモポリマーポリエチレン或いはα−オレフィンコモノマー含量が2モル%以下のコポリマーポリエチレンが好ましく、ホモポリマーポリエチレンが更に好ましい。なお、α−オレフィンコモノマーの種類には特に制限はない。
上記高密度ポリエチレンの重合触媒には特に制限はなく、チーグラー型触媒、フイリップス型触媒、カミンスキー型触媒等いずれのものでも良い。ポリエチレンの重合方法として、一段重合、二段重合もしくはそれ以上の多段重合等があり、いずれの方法でもよい。
本発明で用いる上記非晶質熱可塑性樹脂としては、非晶質ポリオレフィン系樹脂、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリレート樹脂(PMMA)、ポリスチレン(PS)等が挙げられ、特に、非結晶ポリオレフィン樹脂が好ましい。
該非晶質ポリオレフィン系樹脂としては、結晶化を抑制すべくポリマー主鎖に立体的に嵩高い官能基を導入した6−メチル−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレンの開環重合体の水素添加物であるゼオネックス(日本ゼオン社の商品群名)、ノルボルネン樹脂系のアートン(JSR社の商品群名)、エチレン−ノルボルネン付加共重合体やエチレン−テトラシクロドデセン付加重合体であるアペル(三井石油化学社の商品群名)、TOPAS(Hoechst社製)等が挙げられる。
上記非晶質熱可塑性樹脂は、そのガラス転移温度Tgが10℃〜200℃であるものを用いている。ガラス転移温度Tgが10℃より低いと樹脂中の分子運動が活発であるため樹脂として柔らかくなり、ガラス転移温度Tgが200℃よりも高い樹脂はフィルム加工が困難なことによる。上記ガラス転移温度Tgは、好ましくは40℃〜200℃、最も好ましくは100℃〜200℃である。
本発明の樹脂成分は高密度ポリエチレン樹脂と非晶質熱可塑性樹脂とを組み合わせて主たる成分としていることが特徴であるが、さらに他の熱可塑性樹脂を混合して用いても良い。他の熱可塑性樹脂としては、例えばポリプロピレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリブテン、プロピレンエチレンブロック共重合体またはプロピレンエチレンランダム共重合体等が挙げられる。
樹脂成分における高密度ポリエチレン樹脂と非晶質熱可塑性樹脂の比率は、得られる多孔性フィルムの用途または物性により適宜選択することができるが、樹脂(A)を100質量部とすると高密度ポリエチレン樹脂が99〜70質量部、非晶質熱可塑性樹脂が1〜30質量部を占めていることが好ましい。上記配合比率としているのは、高密度ポリエチレン樹脂が70質量部より少なく、非晶質熱可塑性樹脂が30質量部より多いと、シャットダウン機能が低下し、かつ、硬度が高くなり過ぎセパレータとした時に巻回しにくくなるからである。
本発明で用いる充填剤(B)は、その平均粒径が0.1〜25μmであるフィラー状としている。平均粒径を上記範囲内としているのは、樹脂組成物中に均一に分散させるため、および、所望の空孔の大きさを得るためである。平均粒径を0.1μm未満とすると、充填剤同士の凝集により分散性が低下して延伸むらを引き起こすとともに、熱可塑性樹脂と充填剤との界面の接触面積が増大して延伸による界面剥離が難しくなり、多孔化が困難になりやすいからである。一方、平均粒径が25μmを超えると、フィルムを薄くすることが困難となるのに加えフィルムの機械強度が低下するからである。充填剤の平均粒径は好ましくは0.5〜5μm程度である。
上記充填剤としては、無機系及び有機系のいずれ充填剤も使用でき、1種を単独で使用しても良いし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
無機充填剤の例としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムなどの炭酸塩;硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩;塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどの塩化物;酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、シリカ等の酸化物のほか、タルク、クレー、マイカなどのケイ酸塩等が挙げられる。これらの中でも炭酸カルシウムまたは硫酸バリウムがより好ましく、硫酸バリウムが最も好ましい。
上記無機充填剤は樹脂中の分散性向上のため、表面処理剤で無機充填剤の表面を被覆して疎水化してよい。この表面処理剤としては、例えばステアリン酸もしくはラウリル酸等の高級脂肪酸またはそれらの金属塩を挙げることができる。
有機充填剤としては、延伸温度において充填剤が溶融しないように、高密度ポリエチレンおよび非晶質熱可塑性樹脂の融点よりも融点が高い樹脂粒子が好ましく、ゲル分が4〜10%程度の架橋した樹脂粒子がさらに好ましい。
有機充填剤の例としては、超高分子量ポリエチレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、メラミン、ベンゾグアナミンなどの熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂が挙げられ、これらの中でも、特に架橋させたポリスチレンなどが好ましい。
上記樹脂(A)と充填剤(B)との配合比は、樹脂100質量部に対して充填剤が50質量部以上400質量部以下であることが好ましい。充填剤の配合量を50質量部未満とすると、目的とする良好な透気性が発現されにくくなり、外観および風合いも悪くなりやすい。一方、充填剤の配合量が400質量部を超えると、フィルム成形の際に樹脂焼けなど工程上の不具合を起こしやすくなり、フィルム強度も大幅に低下する。
より好ましくは、樹脂100質量部に対して充填剤を60質量部以上150質量部以下の割合で配合する。
上記樹脂(A)と充填剤(B)とはフィルムの必須成分であるが、更に、これらの原料を混合溶融した時に樹脂中への充填剤の分散性を向上させる目的で可塑剤(C)を配合することが好ましい。
本発明で用いる可塑剤は、沸点が140℃以上であることが好ましい。沸点が140℃未満の可塑剤を用いた場合は、本発明のフィルムを有する製品が何らかの原因で高温となったときに可塑剤が揮発し、当該製品が破裂するおそれがある。沸点が140℃以上の可塑剤とは、大気圧での沸点が140℃以上であるもの、または140℃で1時間加熱した後の重量が加熱前の重量に対して10%以上減少していないものと定義する。
上記可塑剤(C)として使用可能なもの、エステル化合物、アミド化合物、側鎖を有する炭化水素重合体、脂肪酸、アルコール化合物、アミン化合物、エポキシ化合物、エーテル化合物、鉱油、パラフィンワックス、ワックス類、シリコーンオイル、液状シリコーン、フッ素オイル、液状ポリエーテル類、カルボン酸塩、スルホン酸塩、アミン塩、カルボン酸化合物、フッ素系化合物、スルホン結合を有する化合物等が挙げられる。
可塑剤は1種類を単独で使用しても良いし、2種類以上を組み合わせて用いても良い。
より具体的には、「プラスチックス配合剤」(株式会社 大成社発行 昭和62年11月30日 第2版発行)のP29〜64の可塑剤の項目に記載され、P49からP50の表4と、P52〜P54の表6に列挙されている可塑剤(TCP、TOP,PS ESBO等)が使用可能である。
但し、本発明が規定する範囲の物性(融点が25℃以上で且つ沸点が140℃以上)を示すものである必要がある。
上記エステル化合物としては、テトラグリセリントリステアレート、グリセリントリステアレート、グリセリントリ(12−ヒドロキシステアレート)、グリセリンモノステアレート、ソルビタンモノステアレート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ステアリルステアレート、ジステアリルカーボネート、ジオクチルナフタレート、トリメリット酸トリ2エチルヘキシルなどが挙げられる。
上記アミド化合物としては、エチレンビスステアリン酸アミドまたはヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどが挙げられる。
上記側鎖を有する炭化水素重合体としては、ポリαーオレフィン類で炭素数4以上の側鎖を有するオリゴマー領域のものが好ましいが、エチレン−プロピレン共重合体、そのマレイン酸誘導体、イソブチレンの重合体、又はブタジエンもしくはイソブチレンのオリゴマー及びその水添物やこれらの誘導体が挙げられる。また、液状ポリブテン類、液状ポリブタジエン類なども含まれる。
上記アルコール化合物としては、ステアリルアルコール、オレイルアルコールまたはドデシルフェノールなどが挙げられる。
上記アミン化合物としては、ジヒドロジエチルステアリルアミンまたはラウリルアミンなどが挙げられる。
上記エポキシ化合物としては、エポキシ大豆油などが挙げられる。
上記エーテル化合物としては、トリエチレングリコールなどが挙げられる。
上記鉱油としては、灯油またはナフテン油などが挙げられる。
上記シリコーンオイルとしては、例えばポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン等が挙げられる。
上記カルボン酸塩としては、ステアリン酸カルシウムまたはオレイン酸ナトリウムなどが挙げられる。
上記スルホン酸塩としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。
上記アミン塩としては、ステアリルジメチルベタインまたはラウリルトリメチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。
上記カルボン酸化合物としては、ステアリン酸もしくはオレイン酸、またはこれらのエステル体などの誘導体(ただし塩は除く。)などが挙げられる。
上記スルホン結合を有する化合物としては、スルホランまたはジプロピルスルホン酸などが挙げられる。
本発明の可塑剤(C)としては、上記列挙したなかでもエステル化合物、アミド化合物、脂肪酸、長鎖アルコール、パラフィンワックス、長鎖脂肪酸塩長鎖アミン塩または長鎖アミン等を用いることが好ましく、特にプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、トリメット酸トリ2メチルヘキシルまたはエチレンビスステアリン酸アミドを可塑剤として用いることがより好ましい。
上記可塑剤(C)の配合比は樹脂(A)100質量部に対し1〜30質量部であることが好ましい。より好ましくは1〜20質量部である。可塑剤の配合比が1質量部未満であると、目的とする良好な延伸性が発現されにくくなり、厚さ精度を保持しにくくなり、かつ、外観および風合いも悪くなりやすい。一方、可塑剤の配合比が30質量部を超えるとフィルム成形の際に樹脂焼けなど工程上の不具合を起こしやすくなる。
さらに、本発明の多孔性フィルムでは、一般に樹脂組成物に配合される添加剤、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、スリップ剤、着色剤等を、多孔性フィルムの特性を損なわない程度の範囲で配合してもよい。
具体的には、前記「プラスチックス配合剤」のP154〜P158に記載されている酸化防止剤、P178〜P182に記載されている紫外線吸収剤、P271〜P275に記載されている帯電防止剤としての界面活性剤、P283〜294に記載されている滑剤が必要に応じて適宜に配合される。
本発明の多孔性フィルムは、電池用セパレータ、特に、非水電解質電池のセパレータとして好適に用いられる。
電池用セパレータとして用いる場合は、平均厚みが5μm以上40μm以下であることが好ましく、5〜30μmであることがより好ましい。厚みが5μm未満であるとフィルムが破れやすくなり、一方、40μmを越えると電池用セパレーターとして所定の電池缶に捲回して収納する際、電池面積が小さくなり、ひいては電池容量が小さくなる。
さらに、本発明の多孔性フィルムは厚みの最大値と最小値とが厚みの平均の±25%未満、すなわち厚みの振れを±25%未満であることが好ましい。特に、厚みの最大値と最小値とが平均厚みの±25%以下であることがより好ましい。厚みの振れが平均厚みの±25%を越えると、捲回した時に部分的に圧力がかかり、電池用セパレーターとして用いたときに絶縁性が低下する。
なお、上記多孔性フィルムの平均厚みは、1/1000mmのダイアルゲージにて面内を不特定に30箇所測定し、その平均を算出して得られる値である。また、厚みの最大値とは前記30箇所の測定値のうち最も大きい値をいい、厚みの最小値とは前記30箇所の測定値のうち最も小さい値をいう。厚みの振れとは、式;{(最大厚みまたは最小厚み−平均厚み)/平均厚み}×100(%)により算出される値である。
上記多孔性フィルムの厚さは、上記樹脂(A)、充填剤(B)および可塑剤(C)の種類もしくは配合量、延伸条件(延伸倍率、延伸温度等)によって自由に調整できる。
特に、本発明の好ましい態様においては、充填剤(B)を樹脂(A)100質量部に対し50〜400質量部と比較的大量に充填しており、充填剤(B)の配合が少ない場合もしくは充填剤が配合されていない場合と比較して強度が比較的低くなるが、樹脂(A)はは高密度ポリエチレンに非晶質熱可塑性樹脂を配合しているため補強することができる。
本発明の多孔性フィルムは下記の方法で製造している。
まず、各成分をヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、タンブラー型ミキサー等の粉体混合機で混合する。このとき、樹脂(A)はパウダーあるいはペレット状、充填剤(B)はパウダー、可塑剤はパウダー、延伸補助財はペレット状に予めしておくことが好ましい。
ついで、1軸あるいは2軸混練機、ニーダー等で加熱混練する。その後、ペレット化して成膜工程に移行しても良いし、ペレット化せずに直接成型機で製膜してもよい。このペレットはサイロ、ホッパーフレコン等の原料を保存する設備、容器に一時的に保存しておいても良い。
本発明では、通常、上記ペレットの水分率が1000ppm以下、好ましくは700ppm以下にして溶融成形してフィルム化している。ペレットの水分が1000ppmより大きいとゲル、ピンボールが極度に発生して好ましくないためである。一方、溶融混合物をペレット化せずに直接成膜工程にもって行く場合も溶融混合物の水分率が1000ppm以下となるように溶融混練工程から成膜工程までの途中で真空脱気もしくは解放脱気を行うことが好ましい。
その後、高密度ポリエチレン樹脂および非晶質熱可塑性樹脂の融点以上、好ましくは融点+20℃以上で分解温度未満の温度条件下において押出成形機等を用いて溶融、成膜することによりフィルム(原反シート)を得ている。成膜方法としては、具体的にはTダイ成形、カレンダー成形、プレス成形等が挙げられる。このようにして成形されるフィルム(原反シート)の厚さは延伸性等を損なわない範囲で適時選択できるが、0.02〜2mmの範囲内が好ましい。
上記成形された樹脂フィルム(原反シート)をロール延伸、テンター延伸、同時2軸延伸、圧延等の方法により、フィルム長手方向(縦方向)と直交する横方向の2軸方向に2軸延伸している。なお、1軸延伸でも良いが引き裂き性の面から二軸延伸が好ましい。
延伸処理は、上記樹脂の軟化点(JIS K6760による測定値)付近で行うことが好ましい。上記延伸により樹脂と充填剤との界面を剥離させることにより多数の空孔を設けることができる。なお、開孔径を安定させるために延伸後に熱処理してもよい。
上記延伸工程における延伸倍率は、延伸時のフィルムの破れ、得られるフィルムの透気度またはフィルムの硬さ等に対応させて適宜選択する。
具体的には、2軸延伸で、縦横方向の延伸倍率は少なくとも一方向が1.5倍以上、好ましくは縦横方向の各延伸倍率が2倍以上6倍以下としている。本発明の多孔性フィルムを電池用セパレーターとして用いる場合は縦横方向の各延伸倍率を2倍〜4.5倍としていることが好ましい。
上記多孔性フィルムの延伸により充填剤(B)を起点として形成される空孔は、三次元網状としフィルムの両面開口に連通させ、気体または水蒸気は透過可能とし、液滴は透過不可としている。
より具体的には、本発明の多孔性フィルムは、その透気度が50〜500(sec/100cc)であることが好ましく、100〜500(sec/100cc)であることがより好ましく、100〜300(sec/100cc)が最も好ましい。
透気度を前記のように50〜500(sec/100cc)としているのは、50(sec/100cc)未満とすると、電解液の含浸性・保持性が低下して二次電池の容量が低くなったり、サイクル性が低下したりする恐れがある。一方、透気度が500(sec/100cc)を超えると、イオン伝導性が低くなり非水電解質電池用セパレーターとして用いた場合に十分な電池特性を得ることができないことに因る。
なお、上記透気度(ガーレ値)はJIS P8117に準拠して通気度(sec/100cc)を測定している。
さらに、本発明の多孔性フィルムは、その引張弾性率が450MPa以上4000MPa以下としている。より好ましくは、500MPa以上3000MPa以下で、600MPa以上800MPa以下が最も好ましい。
引張弾性率が450MPa未満であるとフィルムの腰が弱く、渦巻き状に巻回する際に取り扱いにくいものとなる。一方、4000MPaを越えると硬すぎて巻回時にクラックが生じやすい。該引張弾性率はJIS K 7161に準拠して測定している。
上述したように、本発明の多孔性フィルムは、樹脂成分として高密度ポリエチレン樹脂と非晶質熱可塑性樹脂とを組み合わせているため、所要の強度と引張弾性率を備え、腰があるため捲回時のハンドリング性に優れている。さらに、高密度ポリエチレン樹脂が含まれていることからセパレータとして用いた場合、異常高温時にシャットダウン機能を備え、ているため安全性を高めることができる。その上、上記樹脂成分に比較的多くの充填剤(好ましくは無機フィラー)を添加することにより耐熱性が向上されているとともに、このフィルムを延伸して充填剤との界面剥離で孔を設けることにより、安価に所要の透気度を保持する優れた多孔性フィルムとすることができる。
さらにまた、樹脂(A)、充填剤(B)および可塑剤(C)の配合量や種類、延伸条件(延伸倍率、延伸温度等)によって多孔性フィルムの厚さを自由に調整できると共に厚さ精度も高めることができる。このように、該条件等を種々変化させることにより、用途に応じた所望の物性を有する多孔性フィルムを得ることができる。
以下、図面を用いて本発明を具体的に説明する。
図1は多孔性フィルムの断面模式図であり、多孔性フィルム1は三次元網状の空孔1aを備え、該空孔1aは多孔性フィルムの両面1b、1cに連通し、多孔性フィルムの透気度は50〜500(sec/100cc)の範囲内としている。該多孔性フィルム1aの厚さは5〜40μm、厚みの振れを平均厚さの±25%以下としている。
上記多孔性フィルムにおいては、樹脂として密度0.95g/cm以上で且つメルトフローレートが1.5g/10分以下である高密度ポリエチレンと、ガラス転移温度が70〜150℃の非晶質ポリオレフィンまたはガラス転移温度が70〜130℃のポリスチレンとを組み合わせて用いている。
高密度ポリエチレン樹脂と非晶質熱可塑性樹脂(非晶質ポリオレフィンまたはポリスチレン)の配合比は、樹脂全体を100質量部とすると高密度ポリエチレン樹脂が95〜70質量部、非晶質熱可塑性樹脂が5〜30質量部である。
また、充填剤として粒径0.1〜25μm(本実施形態では平均粒径が0.1〜0.15μm)の硫酸バリウムまたは炭酸カルシウムを用い、可塑剤として沸点が140℃以上であるプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、トリメット酸トリ2メチルヘキシルまたはエチレンビスステアリン酸アミドを用いている。充填剤と可塑剤の配合比は、上記樹脂100質量部に対して充填剤を100〜150質量部、可塑剤が5〜10質量部としている。
上記原料を混合、混練して充填剤を樹脂中に分散させる。この混練物を所要温度で加熱して溶融した後、Tダイで成形してフィルム(原反シート)を作成する。成形温度は、樹脂の種類などに応じて適宜選択することができるが、150〜250℃、好ましくは180〜220℃である。得られたフィルム(原反シート)の厚さは0.02〜2mmとしている。
このフィルムを2軸延伸機で、まずフィルム(原反シート)の長手方向(縦方向)に延伸倍率4.5倍で延伸し、ついで長手方向と直交方向(横方向)に延伸倍率4倍で延伸する。このような縦・横方向の2軸延伸により、図2に示すように樹脂11中に充填剤12が分散されているフィルム10は樹脂11と充填剤12との界面で剥離が生じ、この剥離した部分が空孔1aとなり、多孔性フィルム1が得られる。その際、多孔性フィルム1の厚さは前記したように5〜40μmで、厚みの振れが平均厚さの±25%以下となっている。このような多孔性フィルム1は連続材として得られ、コイル状に巻き取られる。
本実施形態では得られた多孔性フィルム1を所要長さに切断して非水電解質電池用のセパレーター1’としている。セパレーター1’は正極板21と負極板22との間に介在させて渦巻き状に巻回され図3に示す円筒型のリチウム二次電池20の内部に収容されている。
リチウム二次電池について詳細に説明する。電解液としては、例えばリチウム塩を支持電解質とし、これを有機溶媒に溶解した電解液が用いられる。有機溶媒としては特に限定されるものではないが、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ジメチルカーボネート、プロピオン酸メチル、酢酸ブチルなどのエステル類;アセトニトリル等のニトリル類;1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジメトキシメタン、ジメトキシプロパン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、4−メチル−1,3−ジオキソランなどのエーテル類;さらにはスルホランなどが使用できる。これら溶媒は1種類を単独で使用しても良いし、2種類以上の混合溶媒としてもよい。なかでもより好ましい実施形態では、エチレンカーボネート1質量部に対してメチルエチルカーボネートを2質量部配合した混合溶媒中にL1PF6を1.4mol/Lの割合で溶解した電解液を調整している。
負極としてはアルカリ金属またはアルカリ金属を含む化合物をステンレス銅製網などの集電材料と一体化したものが用いられる。その際、アルカリ金属としては、例えばリチウム、ナトリウムまたはカリウムなどが挙げられる。上記アルカリ金属を含む化合物としては、例えばアルカリ金属とアルミニウム、鉛、インジウム、カドミウム、スズもしくはマグネシウムなどとの合金、さらにはアルカリ金属と炭素材料との化合物、低電位のアルカリ金属と金属酸化物もしくは硫化物との化合物などが挙げられる。負極に炭素材料を用いる場合、該炭素材料としてはリチウムイオンをドープ・脱ドープできるものであればよく、例えば黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維または活性炭などを用いることができる。
より好ましい実施形態では、フッ化ビニリデンをN−メチルピロリドンに溶解させた溶液と平均粒径10μmの炭素材料を混合してスラリーにし、この負極合剤スラリーを70メッシュの網を通過させて大きなものを取り除いた後、厚さ18μmの帯状の銅箔からなる負極集電体の両面に均一に塗布して乾燥し、その後ロールプレス機により圧縮成形し切断し、帯状の負極板としている。
正極としては、正極活物質に導電助剤やポリテトラフルオロエチレンなどの結着剤などを適宜添加した合剤を、ステンレス銅製網などの集電材料を芯材として成形体に仕上げたものが用いられる。前記正極活物質としては、例えばリチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムマンガン酸化物、二酸化マンガン、五酸化バナジウム、クロム酸化物などの金属酸化物、二硫化モリブデンなどの金属硫化物などが挙げられる。
より好ましい実施形態では、リチウムコバルト酸化物(LiCoO)に導電助剤としてリン状黒鉛を重量比90:5で加えて混合し、この混合物とポリフッ化ビニリデンをN−メチルピロリドンに溶解させた溶液とを混合してスラリーにし、この正極合剤スラリーを70メッシュの網を通過させて大きなものを取り除いた後、厚さ20μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の両面に均一に塗布して乾燥し、その後、ロールプレス機により圧縮成形した後、切断し帯状の正極板としている。
上記正極板21、負極板22の両極をセパレーター1’を介して互いに重なるようにし、渦巻き状に捲回し、巻き止めテープで外側を止めて捲回体としている。この渦巻き状に巻回する際、セパレーター1’は厚さが5〜40μmである。
上記正極板21、セパレーター1’および負極板22を一体的に巻き付けた捲回体を有底円筒状の電池ケース内に充填し、正極及び負極のリード体24、25と溶接する。ついで、上記電解液を電池缶内に注入し、セパレーター1’などに十分に電解液を浸透させた後、電池缶の開口周縁にガスケット26を介して正極蓋27を封口し、予備充電、エージングを行い、筒型の二次リチウム電池を作製する。
上記多孔性フィルム1からなるセパレーターは絶縁性を有するため両面に直接接触する正極板21と負極板22との短絡を防止し、リチウムイオンは空孔1aを透過する一方で液は透過できないため、電解液の拡散・保液を図ることができる。
「実施例」
本発明の多孔性フィルムと比較例の多孔性フィルムを作製して、厚み、厚み精度、透気度、引張弾性率を測定した。
「実施例1」
高密度ポリエチレン[三井化学社製 HI−ZEX7000FP、密度:0.956g/cm、メルトフローレート:0.04g/10分]80質量部と、非晶質ポリオレフィン[日本ゼオン社製 ZEONOR 1410R、ガラス転移温度136℃]20質量部との混合樹脂に、可塑剤としてプロピレンカーボネート[和光純薬工業社製 試薬 融点−49℃、沸点242℃]8質量部、充填剤として硫酸バリウム[堺化学社製 B−55]110質量部をブレンドしてコンパウンドを行った。上記硫酸バリウムは平均粒径0.66μmであった。
次に、上記溶融したコンパウンドを温度220℃でTダイに充填して成形を行い、原反シート(フィルム)を得た。原反シートの厚みは平均250μmであった。次に、得られた原反シートを130℃でシートの長手方向(縦方向)に4.5倍、次いで145℃で横方向に4倍の延伸倍率で逐次延伸を行い、厚み平均30μm、透気度280sec/100cc、引張弾性率700MPaの多孔性フィルムを得た。
「実施例2」
高密度ポリエチレン[三井化学社製 HI−ZEX3300F、密度:0.950g/cm、メルトフローレート:1.1g/10分]50重量部と、非晶質ポリオレフィン[日本ゼオン社製 ZEONEX R480R、ガラス転移温度138℃]50質量部との混合樹脂に、充填剤として炭酸カルシウム[日東粉化社製 NCC#2310]100質量部、可塑剤としてエチレンカーボネート[和光純薬工業社製 試薬 融点39℃、沸点238℃]8質量部をブレンドしてコンパウンドを行った。上記炭酸カルシウムは平均粒径0.97μmであった。
次ぎに、上記コンパウンドを温度200℃でTダイ成形を行い原反シート(フィルム)を得た。原反シートの厚みは平均200μmであった。該シートを120℃でシートの長手方向(MD)に4.5倍、次いで125℃で直交する横方向(TD)に3倍の延伸倍率で延伸を行い、厚み平均15μm、透気度280sec/100cc、引張弾性率800MPaの本発明の多孔性フィルムを得た。
「実施例3」
高密度ポリエチレン[三井化学社製 HI−ZEX7000FP、密度:0.956g/cm、メルトフローレート:0.04g/10分]95質量部と、ポリスチレン[旭化成(株)製“スタイロン”666、ガラス転移温度105℃]5質量部との混合樹脂に、可塑剤としてトリメリット酸トリ2エチルヘキシル[花王社製 トリメックスT一08 融点−45℃、沸点は140℃・1時間の加熱時重量減少率が0.9%]5質量部、充填剤として硫酸バリウム[堺化学社製 B−55]100質量部をブレンドしてコンパウンドを行った。該コンパウンドを用い、実施例1と同一の方法で、厚み平均30μm、透気度280sec/100cc、引張弾性率650MPaの本発明の多孔性フィルムを得た。
「実施例4」
高密度ポリエチレン[三井化学社製HI−ZEX7000FP、密度:0.956g/cm、メルトフローレート:0.04g/10分]30質量部と、非晶質ポリオレフィン[三井化学社製 アペルAPL6015、ガラス転移温度145℃]70質量部との混合樹脂に、充填剤として炭酸カルシウム[日東粉化社製 NCC#2310]110質量部、可塑剤としてエチレンビスステアリン酸アミド[日本油脂社製 アルフロ−H−50L 融点144℃、沸点は140℃・1時間の加熱時重量減少率が2.0%]8質量部をブレンドしてコンパウンドを行った。
次に、該コンパウンドを温度200℃でTダイ成形を行い原反シート(フィルム)を得た。原反シートの厚みは平均250μmであった。該シートを130℃で縦方向に4.5倍延伸し、次いで横方向に145℃で4倍延伸し、厚み平均30μm、透気度280sec/100cc、引張弾性率600MPaの本発明の多孔性フィルムを得た。
「比較例1」
線状低密度ポリエチレン[三井化学社製 ウルトゼックス2023FP、密度;0.920g/cm、メルトフローレート;2.1g/10分]、充填剤として炭酸カルシウム[日東粉化社製 NCC#2310]110質量部、可塑剤としてジメチルシリコーンに[GE東芝シリコーン社製 TSF451−100、25℃での動粘度100mm/sec]8質量部をブレンドしてコンパウンドを行った。該コンパウンドを温度200℃でTダイ成形を行い、原反シートを得た。原反シートの厚みは平均250μmであった。得られた原反シートを80℃でシートの縦方向に4.5倍、次いで115℃で横方向に4倍の逐次延伸を行い、厚み平均30μm、透気度280sec/100cc、引張弾性率300MPaの多孔性フィルムを得た。
「比較例2」
高密度ポリエチレン[三井化学社製 HI−ZEX7000F、密度:0.956g/cm、メルトフローレート:0.04g/10分]100重量部と、充填剤として平均粒径0.66μmの硫酸バリウム[堺化学社製 B−55]110質量部、可塑剤としてグリセリントリステアレート[和光純薬工業社製 試薬 融点72℃、沸点は140℃・1時間の加熱時重量減少率が1.1%]8質量部をブレンドしてコンパウンドを行った。即ち、高密度ポリエチレン単独とし、非晶質ポリオレフィンを配合しなかった。
次ぎに、上記コンパウンドを温度200℃でTダイ成形を行い平均250μmの原反シート(フィルム)を得た。該シートを130℃でシートの長手方向(MD)に4.5倍、直交する横方向(TD)に4倍の延伸倍率で延伸を行い、厚み平均30μm、透気度400sec/100cc、引張弾性率380MPaの多孔性フィルムを得た。
実施例1〜4および比較例1、2で作製した多孔性フィルムについて、厚み、厚み振れ、透気度および引張弾性率を以下のように測定した。
(厚みの測定)
1/1000mmのダイアルゲージにて面内の厚みを不特定に30箇所測定し、その平均値を算出した。
(厚み振れの測定)
上記測定方法で測定した30箇所の測定値のうち最も大きい値(最大厚み)、最も小さい値(最小厚み)および算出された平均値から次式に基づき厚み振れを算出した。なお、表中には次式で算出される値のうち大きい方を記載した。
(最大厚み−平均厚み)/平均厚み×100(%)
(最小厚み−平均厚み)/平均厚み×100(%)
(透気度)
JIS P 8117に準拠して、通気度(秒/100cc)を測定した。
(引張弾性率)
JIS K 7161に準拠して測定した。
上記実施例1〜4および比較例1、2の素材、配合割合、上記方法で測定した多孔性フィルムの平均厚さ、厚さの振れ、透気度、引張弾性率を下記の表1に示す。
なお、表中、(a)/(b)は2つの樹脂成分(a)および(b)の配合比(質量部)を示す。充填剤および可塑剤の配合割合は樹脂100質量部に対する割合(質量部)を示す。また、HDPEは高密度ポリエチレンの略称であり、LLPEは線状低密度ポリエチレンの略称である。
Figure 2005343928
実施例1〜4の多孔性フィルムの引張弾性率は600〜800MPaであるのに対し、比較例1、2の多孔性フィルムの引張弾性率は300〜380MPaであった。よって、実施例1〜4の多孔性フィルムは比較例1、2の多孔性フィルムに比べて引張弾性率において有意に優れていることが確認できた。
こうして得られるフィルムは、包装用、衛生用、畜産用、農業用、建築用、医療用、分離膜、光拡散板用、電池用セパレーター等の多岐の用途に利用できるが、非水電解質電池セパレーターとして好適に使用でき、良好な非水電解質電池が得られる。
上記多孔性フィルムの断面模式図である。 延伸による孔が形成される方法を示す説明図である。 電池内でのセパレーターを示す一部破断斜視図である。
符号の説明
1 多孔性フィルム
1a 空孔
1’セパレーター
10 フィルム
11 樹脂
12 充填剤
20 電池
21 正極板
22 負極板

Claims (11)

  1. 高密度ポリエチレン樹脂と非晶質熱可塑性樹脂を含む樹脂(A)と、充填剤(B)とを含む樹脂組成物からなるフィルムで、該フィルムが延伸により上記充填剤(B)を起点する空孔が設けられていることを特徴とする多孔性フィルム。
  2. 上記非晶質熱可塑性樹脂はガラス転移温度(Tg)が10℃〜200℃の非晶質ポリオレフィンである請求項1に記載の多孔性フィルム。
  3. 上記樹脂(A)を100質量部とすると、上記高密度ポリエチレン樹脂が99〜70質量部、上記非晶質熱可塑性樹脂が1〜30質量部である請求項1または請求項2に記載の多孔性フィルム。
  4. 上記充填剤(B)が平均粒径0.1〜25μmで、硫酸バリウムあるいは炭酸カルシウムを含む無機フィラーからなる請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の多孔性フィルム。
  5. 上記樹脂(A)100質量部に対して、上記充填剤(B)が50質量部以上400質量部以下である請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の多孔性フィルム。
  6. 上記樹脂組成物は、沸点が140℃以上の化合物からなる可塑剤(C)として含み、
    該可塑剤(C)の配合量は上記樹脂(A)100質量部に対して1質量部以上30質量部以下である請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の多孔性フィルム。
  7. 引張弾性率が450MPa以上4000MPa以下である請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の多孔性フィルム。
  8. 上記延伸は縦横方向のいずれか一方向に少なくとも1.5倍以上二軸延伸されている請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の多孔性フィルム。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の多孔性フィルムからなる非水電解質電池用セパレーター。
  10. 厚みが5μm以上40μm以下、透気度が50(sec/100cc)以上500(sec/100cc)以下である請求項9に記載の非水電解質電池用セパレーター。
  11. 請求項9または請求項10に記載の非水電解質電池用セパレーターを収容している非水電解質電池。
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