JP2005340272A - 基板研磨方法および基板研磨管理システム - Google Patents

基板研磨方法および基板研磨管理システム Download PDF

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Abstract

【課題】凹凸を有する基板の上に設けられた膜を、1回のCMPで所望の膜厚に研磨する。
【解決手段】本発明の基板研磨方法では、層間絶縁膜3における凸部4を研磨するときの研磨レートRSを、凸部4を除去した後に平坦な面を研磨するときの研磨レートRと、金属配線2のパターン密度Dと、補正係数Kとの関数で示すことにより算出する。ここで、補正係数Kは、凸部4の平面的なパターン密度が、層間絶縁膜6の厚みにより金属配線2のパターン密度と違う値になるのを補正するための補正係数である。この方法によると、凸部4を除去した後の平坦な面を研磨するときの研磨レートRさえ実測すれば、層間絶縁膜3を所望の膜厚にするのに必要な時間を求めることができる。したがって、1度のCMPで正確に研磨を行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体基板や液晶基板等よりなる基板の研磨面を平坦化処理するための化学機械研磨(以下、CMPという)を行う基板の研磨方法に関するものである。
近年、半導体製造プロセスの高密度化および微細化に伴い、種々の微細加工技術が研究開発されている。その中でも、CMPは半導体集積回路上に形成された多層配線構造の層間絶縁膜の平坦化を行うための必須技術である。図15は、CMPに用いられる基板研磨装置の構造を示す図である。図15に示すように、従来の基板研磨装置は、中心軸の回りに回転する円盤状のプラテン221(定盤)と、プラテン221の中心部の下に設けられ、プラテン221を支持するプラテン軸222と、プラテン221上に貼り付けられた独立発泡型ポリウレタン樹脂や不織布等からなる研磨布(パッド)223と、半導体基板などの基板が装着された円板状のキャリア224と、キャリア224を中心部で支持するキャリア軸225と、フュームドシリカまたはコロイダルシリカを主成分とする研磨剤(スラリー)226を供給するための研磨剤供給装置227とを備え、キャリア224に装着した半導体基板表面の凹凸面を研磨布(パッド)223に押しつけて得られる機械的研磨作用と、加工中に供給した研磨剤(スラリー)226と研磨対象膜との化学的研磨作用により、基板研磨面の凹凸をなくすよう研磨することを特徴としている。
また、研磨剤(スラリー)226による研磨布(パッド)223の目詰まりを解消するために、プラテン221の近傍に、100μmから200μmの大きさのダイヤモンド粒などの切削材料を接着したドレッサー228を設け、半導体基板数十枚からなる1バッチの研磨毎に研磨布(パッド)223へドレッシングを行なっている。ドレッシングとは、ドレッサー228を回転しながら研磨布(パッド)223の研磨面を定期的に切削し、研磨布(パッド)223の目詰まりを解消することである。このドレッシングは基板研磨中に同時に実施することもある。
図16(a)〜(c)は、従来の半導体集積回路の多層配線構造において、層間絶縁膜をCMP法によって研磨する工程を示す模式図である。多層配線構造では、図16(a)に示すように、シリコン基板上231の上に金属配線232がパターン形成され、シリコン基板231および金属配線232の上には層間絶縁膜233が積層されている。層間絶縁膜233の上面には金属配線232のパターンを反映した凹凸が形成されているため、その凹凸をCMP装置で研磨して平坦化する必要がある。このとき、下地の金属配線232におけるパターン密度が半導体チップ製品の品種によって異なるため、その品種によって研磨速度が異なる。したがって、研磨時間、研磨条件を一様に設定すると、研磨したあとの残膜膜厚が大きく異なってしまう。以上のことから、図16(b)に示す工程で凹凸が無くなる深さまで研磨した段階で一旦研磨を止めて、その後に図16(c)に示す工程で所望の膜厚になる深さまで研磨するというように、研磨を2回に分割することにより残膜制御を行っている。
ここで、各ロットの処理運用について図17を参照しながら説明する。図17は、従来のCMP法における研磨のステップを示すフローチャート図である。
まず、ステップR1で、パッド交換、キャリア交換、ドレッサー交換によるメンテナンスを行なった後、ステップR2で、研磨レート測定を行う。ここで、研磨レート測定は、シリコン基板の上に金属配線を形成せず層間絶縁膜を積層したモニター基板(以下では下地なしの基板と呼ぶ)を研磨することにより行う。モニター基板では、層間絶縁膜の上に凹凸が生じていないため、一定の研磨レートを得ることができる。
次に、ステップR3〜ステップR7で、実際の半導体集積回路における層間絶縁膜を各ロットごとに研磨する。具体的には、ステップR3において層間絶縁膜の初期膜厚を測定し、ステップR4において、1回目の研磨を、層間絶縁膜の段差が完全になくなると経験的に求められる時間で行う。続いて、ステップR5で、1回目の研磨後の残膜厚測定を行い、層間絶縁膜のうち金属配線の上に位置する部分の膜厚値を測定した後、ステップR6で2度目の研磨を行う。2度目の研磨を開始する時点では、すでに層間絶縁膜の上面に段差が無くなっているため、2度目の研磨は、ステップR2で測定した下地なしの基板の研磨レートを用いて、ステップR5で測定した残膜値から所望の膜厚値になるまでに必要な時間だけ研磨を行う。次に、ステップR7で残膜厚を測定し、その膜厚値が所望の膜厚値の検査規格内であることを確認する。以上のステップによって、一定枚数(ロット)の研磨工程が終了し、次のロットの層間絶縁膜の研磨工程に移る。各ロットの研磨工程が終了すると、ステップR8の研磨レート測定に移る。
ステップR2における研磨レート測定は、例えば100枚といった適当な枚数毎や、あるいは24時間といった適当な時間毎に実施され、研磨処理を行なう際に必要な研磨レートを随時更新している。なお、以上に述べたような研磨方法は、例えば特許文献1に開示されている。
特開2002−110603号公報(図5)
しかしながら、上述の方法で研磨を行うと、以下に示す不具合が生じていた。
まず、研磨を2回に分けて行ってそれぞれの研磨の後に膜厚測定を行うため、工程数が多くなり、CMP装置の処理能力が低くなり、製品コストが高くなるという不具合がある。また、2回の研磨によって、研磨布(パッド)223、キャリア224の処理枚数および研磨剤(スラリー)226の使用量といったランニングコストも高くなる。さらに、適当な枚数や時間毎に下地なしの基板の研磨レート測定を行うことにより、研磨レートを測定する処理だけではなく枚数や時間を測定する処理によっても装置の処理能力が落ちることになる。
しかしながら、研磨レートを測定することによる負担を低減するために、研磨レートの測定回数を削減すると、研磨布(パッド)223およびキャリア224の使用状態による研磨レートの変動に迅速に対応することができず、全ての被処理基板において目標膜厚を達成するのが難しくなる。上述したように、研磨布(パッド)223の目詰まりによる研磨レートの低下を防ぐために、ドレッシングによってパッド研磨面を再活性化して、研磨レートの安定化を図っている。しかしながら、ドレッシングにより研磨布(パッド)223の目詰まりを解消できても、研磨布(パッド)223の研磨面の粗さの状態を一定に保てず、研磨レートが低下して、研磨後の残膜厚が所望膜厚の規格の上限を超えて残る場合がある。この場合に残膜厚を規格の範囲内にするためには、追加研磨を行わなければならない。また、ドレッシングによって研磨パッドの厚さが変化することによって、長期的にみて研磨レートが変動することも研磨の精度に影響を与える。
そこで、本発明では、凸部を研磨するときと凸部を除去した後の平坦な面を研磨するときの研磨レートの変動を把握する手段を講ずることにより、1回の研磨で、凹凸を有する基板上の膜を研磨して所望の残膜厚を達成できる研磨方法とCMP研磨管理システムを提供することを目的とする。
本発明の基板研磨方法は、半導体層と、上記半導体層の上の一部に設けられた凸状部材と、上記半導体層および上記凸状部材の上に設けられ、上面に上記凸状部材の形状が反映された凸部が設けられている被研磨膜を有する被処理基板を研磨する方法であって、上記被研磨膜における上記凸部を研磨装置における研磨布に押圧し、上記研磨布の表面に研磨剤を供給しながら上記被研磨膜に上記研磨布を摺動することにより、上記凸部を除去した後にさらに所定に膜厚になるまで上記被研磨膜を研磨する研磨工程を備え、上記凸部を除去した後の研磨レートとして実測研磨レートを用い、上記凸部を研磨するときの研磨レートとして上記凸状部材のパターン密度と、上記凸部の断面形状に基づいて決められた係数と、上記実測研磨レートとから算出した算出研磨レートとを用い、上記被研磨膜が上記所定の膜厚になるまでの研磨時間を算出する。
この方法では、凸部を除去するときの研磨レートを、平坦な面を研磨するときの実測研磨レートから算出することができる。これにより、凸状部材のパターン率がどのような値でも、そのパターン率に応じて研磨時間を算出して研磨を行うことができる。したがって、凸部を除去する工程および凸部を除去した後の工程のCMPを1度に行うことができるため、処理能力を高めることができ、製造コストを低く抑えることができる。また、研磨布(パッド)、キャリアの処理枚数、研磨材(スラリー)の使用量といったランニングコストを低く抑えることができる。
具体的には、上記研磨時間は、上記凸部を除去するときの研磨時間と、上記凸部を除去した後に上記被研磨膜が上記所定の膜厚になるまでの研磨時間との和であり、上記凸部を除去するときの研磨時間は、上記算出研磨レートと、上記凸部の段差とから算出し、上記凸部を除去した後に上記被研磨膜が上記所定の膜厚になるまでの研磨時間は、上記実測研磨レートと、上記凸部を除去した直後の上記被研磨膜の平坦な面から上記所定の膜厚となる面までの厚さとから算出すればよい。
上記実測研磨レートは、上記被研磨膜と同一材料からなり、表面が平坦なモニタ膜を予め研磨して求めた研磨レートであってもよい。
上記研磨工程で、上記被研磨基板を含む複数の基板が研磨される場合には、上記実測研磨レートを、上記被研磨基板の前に研磨された基板の被研磨膜における研磨レートを実測したものとしてもよい。この場合には、たとえ多くの基板を研磨することによって研磨布に目詰まりが生じたり研磨面の粗さが変動して研磨レートが除々に低下していっても、直前に行った基板の処理結果研磨レートを用いることにより、誤差を少なくできる。したがって、より正確に研磨を行うことができる。研磨のレートの精度を高めることにより、最終的な膜厚が規格範囲を超えることが少なくなるため、追加研磨回数を削減でき、工程のさらなる簡略化が可能となる。
また、上記研磨工程で、上記被研磨基板が研磨される前に複数の基板が研磨される場合には、上記実測研磨レートを、上記複数の基板において実測した研磨レートの平均値としてもよい。あるいは、上記研磨工程で、上記被研磨基板が研磨される前に複数の基板が処理される場合には、上記実測研磨レートを、上記複数の基板において実測した研磨レートの荷重平均値としてもよい。
これらの場合には、たとえ多くの基板を研磨することによって、研磨布に目詰まりが生じたり研磨面の粗さが変動して研磨レートが除々に低下していっても、直前に行った基板の処理結果研磨レートを用いることにより、誤差を少なくできる。また、処理結果研磨レートの平均値をとることにより、たとえ直前の研磨によって得られた処理結果研磨レートが突発的に大きく変動していた場合であっても、その影響を小さくすることができる。以上のことから、最終的な膜厚が規格範囲を超えることが少なくなるため、追加研磨回数を削減でき、工程のさらなる簡略化が可能となる。
上記研磨工程で、上記被処理基板の凸部と同じパターン密度の凸部を有する複数の基板で構成される被処理ロットを処理する場合には、上記被処理ロットにおける全ての上記基板において、1つの上記実測研磨レートおよび1つの上記算出研磨レートを用いて、1つの上記研磨時間を算出してもよい。この場合には、研磨レートを算出する工程を簡略化することができる。
上記研磨工程で上記被処理ロットを含む複数のロットが処理される場合には、上記実測研磨レートは、上記被処理ロットの前に処理されたロットにおける研磨レートを実測したものであってもよい。
上記研磨工程では、上記被処理ロットが処理される前に複数のロットが処理され、上記実測研磨レートは、上記複数のロットにおける研磨レートの平均値であってもよい。
上記研磨工程では、上記被処理ロットが処理される前に複数のロットが処理され、上記実測研磨レートは、上記複数のロットにおける研磨レートの荷重平均値であってもよい。
なお、実測研磨レートとして平均値を用いるときには、その平均値は移動平均値であってもよい。
また、実測研磨レートとして荷重平均値を用いるときには、その荷重平均値は移動荷重平均値であってもよい。
上記研磨工程では、バッチ処理方式の研磨装置を用い、1バッチを構成する全ての基板において、1つの上記実測研磨レートおよび1つの上記算出研磨レートを用いて、1つの上記研磨時間を算出してもよい。
本発明の基板研磨管理システムは、半導体層と、上記半導体層の上の一部に設けられた凸状部材と、上記半導体層および上記凸状部材の上に設けられ、上面に上記凸状部材の形状が反映された凸部が設けられている被研磨膜を有する被処理基板を用い、上記被研磨膜における上記凸部を研磨装置における研磨布に押圧し、上記研磨布の表面に研磨剤を供給しながら上記被研磨膜に上記研磨布を摺動することにより、上記凸部を除去した後にさらに所定に膜厚になるまで上記被研磨膜を研磨する研磨工程を上記研磨装置に行わせる基板研磨管理システムであって、上記凸部を除去した後の実測研磨レートと、上記凸部を研磨する時の算出研磨レートとを記憶する第1のデータベースと、上記凸状部材のパターン密度および上記凸部の断面形状を記憶する第2のデータベースと、上記実測研磨レートの算出と、上記凸状部材のパターン密度および上記凸部の断面形状に基づいて求められる係数の算出と、上記係数および上記実測研磨レートに基づく上記算出研磨レートの算出とを行うことができる計算手段と、上記実測研磨レートおよび上記算出研磨レートから、上記被研磨膜の研磨時間を算出する計算手段と、算出された上記研磨時間を上記研磨装置に転送する転送手段とを備える。
これにより、作業者が操作する必要があるのはロットを選択するときのみであり、研磨時間は、ロットの品種、プロセス、工程、装置および処理条件から自動的に算出されてCMP装置に自動転送されるため、作業者の負担を軽減することができる。
本発明では、凸部のパターン密度に対応して、1度の研磨で被研磨膜の平坦化を行うことができることから、処理能力を高めることができ、製造コストを低く抑えることができる。また、ランニングコストを低く抑えることができる。
また、本発明の研磨方法をシステム化することにより、研磨時間を自動的に定めて研磨することができるため作業者の負荷を軽減することができる。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1(a)は、半導体装置の層間絶縁膜に対してCMPを行う際に、時間の経過に沿って層間絶縁膜の膜厚が変化する様子を模式的に示す図であり、図1(b)は、層間絶縁膜の研磨時間と層間絶縁膜の膜厚との関係を近似的に示すグラフ図である。
図1(a)の工程(a1)に示すように、CMPの対象となる半導体装置では、シリコン基板1の上に金属配線2がパターン形成されて設けられ、シリコン基板1および金属配線2の上には層間絶縁膜3が積層されている。この段階では、層間絶縁膜3の上面には、金属配線2のパターンを反映した凸部4が設けられている。この層間絶縁膜3は、工程(a2)において凸部4がなくなる高さまで研磨され(以下では、この工程を段差緩和工程と呼ぶ)、工程(a3)において所望の膜厚値になるまで研磨される(以下では、この工程を段差緩和以降の工程と呼ぶ)。なお、層間絶縁膜3はTEOS膜またはBPSG膜などの酸化膜である。
図1(b)に示すグラフにおいて、横軸は研磨時間を示し、縦軸は層間絶縁膜3のうち金属配線2の上に位置する部分の膜厚値を示している。そして、直線8は段差緩和工程における膜厚の変化を示し、直線9は段差緩和以降の工程における膜厚の変化を示している。直線8の傾きおよび直線9の傾きはそれぞれ、段差緩和工程の研磨レートおよび段差緩和以降の工程の研磨レートを示している。
ここで、所望の膜厚を得るまでの総合研磨時間Tは、層間絶縁膜3の凸部4の段差緩和工程における時間t1と段差緩和以降の工程における時間t2の和であり、下記(1)式で示される。
Figure 2005340272
(1)式において、HTは層間絶縁膜3の凸部4の高さを、HIは、層間絶縁膜3のうち凸部4が設けられている領域において、凸部4の表面から金属配線2の表面までの長さを、H0は、層間絶縁膜3のうち金属配線2の上に位置する領域における所望の膜厚を、RSは、段差緩和工程における研磨レートを、Rは段差緩和以降の工程における研磨レートを、それぞれ示している。
一般的に、CMPにおける研磨レートは、基板を研磨パッドに押し付ける圧力に比例することが分かっている。ここで、段差緩和工程では研磨パッドに押しつけられるのは凸部のみであるのに対し、段差緩和以降の工程では研磨パッドには全面が押しつけられる。そのため、これら2つの工程において基板を装着したキャリアに一定の力をかける場合には、段差緩和工程の方が研磨パッドに押しつけられる面積が小さいために凸部にかかる圧力が大きくなり、研磨レートが速くなる。
また、凸部4のパターン密度によって凸部4に加わる圧力は異なるため、研磨レートは変動する。つまり、凸部4のパターン密度が少ない場合には圧力が高くなるため、研磨レートは点線10のように高くなり、凸部4のパターン密度が高い場合には圧力が低くなるため、研磨レートは点線11のように小さくなる。したがって、層間絶縁膜3を所望の膜厚にすることができる研磨の終了時刻は、図1(b)に示す変動時間t3の範囲内で変動する。
以上のように、段差緩和工程における研磨レートは、段差緩和以降の工程における研磨レートと、層間絶縁膜3の上面の単位面積における凸部4の面積である凸部4のパターン密度とによって変化することから、下記の(2)式で示される。
Figure 2005340272
(2)式において、RSは段差緩和工程における研磨レートを、Rは段差緩和以降の工程における研磨レートを、Dは金属配線2のパターン密度を、Kは凸部4のパターン密度に基づいた補正係数を、それぞれ示している。
(2)式によると、段差緩和工程における研磨レートRSは、段差緩和以降の工程、つまり表面が平坦な状態における研磨レートRを基準として、金属配線2のパターン密度Dおよび補正係数Kによって調整することにより求めることができる。
ここで、補正係数Kには次のような意味がある。層間絶縁膜3はある厚みを有しているため、金属配線2の上に層間絶縁膜3を形成すると、凸部4の平面積は金属配線2の平面積より大きくなる。また、凸部4の上面における縁部は丸みを帯びるため、その断面形状は金属配線2の断面形状とは異なったものとなる。このような相違を補正するために補正係数Kを設定しているのである。補正係数Kは、層間絶縁膜3の膜種や金属配線2のパターン密度等によって異なり、基板のマスクデータから求められたチップ内各点における金属配線2のパターン密度に対して、層間絶縁膜3の堆積によって変動した分の補正を施している。
なお、以上の説明では、層間絶縁膜3の最終仕上がりの所望の膜厚値を規格値の範囲内の中心値としているが、所望の膜厚の値を変更したい場合には、時間Tは下記(3)式で示される。
Figure 2005340272
なお、(3)式において、HSは、変更前の所望の膜厚値からの補正研磨量を示している。
研磨処理順をiとすると、i番目にCMP処理される基板iの研磨時間は、(1)式をもとにして下記(4)式より示される。
Figure 2005340272
(4)式において、凸部4の高さHT(i)は測定によって、所望の膜厚値H0(i)は設定値から、また、HI(i)は膜厚測定器によって測定することにより得られる。
また、(2)式より、RS(i)はR(i), D, Kの関数で示すことができ、金属配線2のパターン密度Dおよび補正係数K(i)はi番目に研磨する基板に形成された回路の品種および配線層パターンの設計データにより事前に導きだせる。以上のことから、研磨時間T(i)は、段差緩和以降の工程における研磨レートR(i)の変動に左右されることが分かる。段差緩和以降の工程では、原則的に平坦な表面を研磨するため、その研磨レートは、シリコン基板上に金属配線を形成せずに層間絶縁膜だけを堆積したモニタ基板(以下では下地なしの基板と呼ぶ)を研磨する場合と同じであるとする。この場合には、段差緩和以降の工程の研磨レートは、下記(5)式で示される。
Figure 2005340272
(5)式において、R0は、下地なしの基板における研磨レートを示している。
次に、本実施形態におけるCMP処理のフローについて、図2を参照しながら説明する。図2は、第1の実施形態におけるCMP法のフローを示すフローチャート図である。
まず、ステップS1で、パッド交換、キャリア交換、ドレッサー交換によるメンテナンスを行った後、ステップS2で、下地なし基板の研磨レート測定を行う。このように、メンテナンスを行った後に研磨レート測定を行うことによって、メンテナンスによってパッド、キャリア、ドレッサーの状態が変化してメンテナンス以前の状態から研磨レートが変化しても、正確な研磨レートを得ることができる。なお、研磨レート測定は、例えば100枚といった適当な枚数毎や、あるいは24時間といった適当な時間毎に実施され、研磨処理を行なう際に必要な研磨レートを随時更新している。
次に、ステップS3では、1番目のロットにおける研磨を行う。具体的には、ステップs1〜ステップs4の処理を行う。ステップs1において、層間絶縁膜3における凸部4の初期膜厚を測定し、ステップs2において、研磨レート測定の測定結果R0 を用いて、研磨時間Tを(4)式および(5)式より求める。次に、ステップs3で、研磨時間Tの研磨を行い、続いて、ステップs4で研磨後の層間絶縁膜3の膜厚を測定し、それが所望の膜厚の規格範囲内にあることを確認する。
次に、ステップS4は、2番目のロットにおける研磨として、ステップs1〜ステップs4と同様のステップを経る。このとき用いる研磨レートは、ステップS2で測定した研磨レートR01である。この後、3番目以降のロットの処理を、研磨レートR01を用いて行う。
次に、ステップS5では、新たに研磨レート測定を行い、研磨レートR02を得る。その後、研磨レートR02を用いて、ステップs1〜ステップs4と同様の処理を繰り返す。
図3(a), (b)は、第1の実施形態の方法を用いてCMP処理を行った場合における層間絶縁膜の最終残り膜厚を測定した結果を示す表図およびグラフ図である。この測定は、異なる品種A〜I、異なる配線層のパターン率(パターン密度)基板を有するロットを用いて行った。図3(a)に示す研磨時間Tは、下地なし基板の研磨レート測定で得られた研磨レートRを用いて求めている。研磨前の凸部の高さの値HTは、各ロット内における複数枚の基板の平均として求めている。また、残膜結果は、各ロット内における複数枚の基板を同一研磨時間で処理した後に、複数枚の基板の残り膜厚値を平均した値である。品種Aから品種Cにおいては、1回目の研磨レート測定から得られた研磨レートを用い、品種D以降においては2回目の研磨レート測定から得られた研磨レートを用いている。
図3(b)のグラフの横軸は処理枚数を示し、縦軸はCMP処理後の膜厚値を示している。図3(b)に示すように、残膜値の規格値の上限は1200nmであり、下限は800nmである。品種AからIまでの残膜結果はいずれもこの規格値の範囲内にあるため、本実施形態の研磨方法では、層間絶縁膜の残膜厚を所望の膜厚の範囲内に合わせ込むことが可能であることがわかる。
なお、図3(a)に示すように、品種A〜Iの研磨レートは、品種Hの30.85%から品種Aの49.86%までと広範囲である。このように、本実施形態では、パターン密度が大きく異なるロットにおいても所望の膜厚を得ることができる。
以上のように、本実施形態では、金属配線のパターン率がどのような値の場合でも、そのパターン率に応じて研磨時間を算出して研磨を行うことができる。したがって、段差緩和工程および段差緩和以降の工程を1度に行うことができるため、CMP装置の処理能力を高めることができ、製造コストを低く抑えることができる。また、研磨布(パッド)、キャリアの処理枚数、研磨材(スラリー)の使用量といったランニングコストを低く抑えることができる。
(第2の実施形態)
−第1の方法−
第2の実施形態の第1の方法では、段差緩和以降の工程における研磨レートRiとして、i番目の前に研磨したi−1番目の基板の処理結果から得られる研磨レート(以下では、処理結果研磨レートと呼ぶ)を用いる。この処理結果研磨レートR(i)は、Rs(i)がR(i)の関数であるから(4)式に、研磨時間Tとしてi−1番目の基板を研磨するのに要した時間を代入し、膜厚H0 としてi−1番目の基板の研磨後における膜厚を代入し、(4)式を解いて求めることができる。つまり、i番目の基板の研磨レートR(i)は、i−1番目の基板の処理結果研磨レートをRB(i−1)とすると、下記(6)式で示すことができる。
Figure 2005340272
このR(i)を第1の実施形態で述べた(4)式に代入すると、i番目の基板における研磨時間T(i)を求めることができる。
次に、(6)式によって研磨レートを算出してCMP処理を行う場合のフローについて、図4を参照しながら説明する。図4は、第2の実施形態における1つめのCMP法のフローを示すフローチャート図である。
まず、ステップU1で、パッド交換、キャリア交換、ドレッサー交換によるメンテナンスを行う。次に、ステップU2で、下地なし基板の研磨レート測定を行う。
次に、ステップU3において、ステップU2で測定した研磨レートR0 を用いて研磨を行う。なお、ステップU3における研磨は、第1の実施形態における1番目のロット処理のステップと同様であるので説明を省略する。
次に、ステップU4において2番目のロットの研磨処理を行う。具体的には、ステップu1〜ステップu5の処理を行う。ステップu1では、2番目のロットにおける基板の層間絶縁膜の初期膜厚を測定する。次に、ステップu2で、(5)式にステップU3で得られた結果を代入することにより、1番目ロットの処理結果研磨レートRB1を求める。(6)式より、この処理結果研磨レートRB1を2番目のロットにおける研磨レートR(2)であるとする。次に、ステップu3では、2番目のロットにおける基板の研磨時間T(2)を、研磨レートR(2)を(4)式に代入することにより算出する。次に、ステップu4において、実際に時間T(2)の研磨を行う。次に、ステップu5において、研磨後の層間絶縁膜の膜厚を測定する。以上によりステップU3の処理は終了し、3番目のロット処理に移行する。その後、ステップU(i+2)でも同様に、i−1番目ロットの処理結果研磨レートRBi−1を(4)式から求め、i番目ロットの処理の研磨レートRiをRBi−1として、研磨時間T(i)を(4)式から算出して研磨を行う。
−第2の方法−
本実施形態におけるi番目ロットの研磨レートR(i)は、i番目の処理の前に処理したn個のロットを抽出して、下記(7)式によって算出してもよい。この場合について以下に説明する。
Figure 2005340272
(7)式では、各ロットにおける研磨レートの移動平均を求めていることになる。なお、(6)式の研磨レートの算出の仕方は、(7)式においてn=1とした場合、つまり1つ前のロットの処理分のみを考慮する場合と同様である。
(7)式を用いるCMPの方法では、n個の処理結果研磨レートのデータがそろうまでは、研磨レートRiとして(5)式の研磨レートを用いる。そして、n+1個目以降のロットにおいて(7)式の研磨レートを用いる。以下に、この方法について図5を参照しながら説明する。図5は、第2の実施形態における2つめのCMP法のフローを示すフローチャート図である。なお、図5には、n=3としたときの例を示している。
まず、ステップV1で、パッド交換、キャリア交換、ドレッサー交換によるメンテナンスを行う。次に、ステップV2で、下地なし基板の研磨レート測定を行うことにより、研磨レートR0 を算出する。
次に、ステップV3において、ステップV2で測定した研磨レートR0 を用いて研磨を行う。なお、ステップV3における研磨は、第1の実施形態における1番目のロット処理のステップと同様であるので説明を省略する。その後、ステップV4およびステップV5においても、ステップV3と同様の研磨レートR0 を用いて研磨を行う。
次に、ステップV6では、ステップv1〜v5の処理を行う。まず、ステップv1では、4番目のロットにおける基板の層間絶縁膜の初期膜厚を測定する。次に、ステップv2で、(4)式にステップV3〜V5で得られた結果を代入することにより、1番目〜3番目のロットの処理結果研磨レートRB1〜RB3を求める。その後、この処理結果研磨レートRB1〜RB3を(7)式に代入して、処理結果研磨レートの平均値を求めて、研磨レートR(4)とする。
次に、ステップv3で、4番目のロットにおける基板の研磨時間T(4)を、研磨レートR(4)を(4)式に代入することにより算出する。次に、ステップv4において、時間T(4)の研磨を実際に行う。次に、ステップv5において、研磨後の層間絶縁膜の膜厚を測定する。以上によりステップV6の処理は終了し、5番目のロット処理に移行する。その後、ステップV(i+2)でも同様に、i−1番目の処理の研磨レートRBi−1、i−2番目の処理の研磨レートRBi−2、i−3番目処理の研磨レートRBi−3を(4)式から求め、これらの平均をi番目の研磨レートRiとして研磨時間T(i)を(4)式から算出して研磨を行う。
図6は、第2の実施形態の方法を用いてCMP処理を行った場合における層間絶縁膜の膜厚をシミュレーションした結果を示すグラフ図である。
図6において、プロファイルaは、段差緩和以降の工程における研磨レートRiとして、(5)式より求めた下地なし基板における研磨レートを用いた場合の残膜結果であり、プロファイルbは、段差緩和以降の工程における研磨レートRiとして、(6)式に示す値、つまり1ロット前における研磨レートRB(i−1)を用いた場合の残膜結果であり、プロファイルcは、段差緩和以降の研磨レートRiとして、(7)式にn=3を代入した値、つまり3ロット分の段差緩和以降の研磨レート平均値を用いた場合の残膜結果を示している。
なお、ウエハA〜Iは、パターン率が異なる品種のロットから1枚ずつ抽出された基板であるため、互いに異なるパターン率を有する。
プロファイルbにおいては、基板Bの研磨レートを基板Aの処理結果研磨レートとし、基板Cの研磨レートを基板Bの処理結果研磨レートとして、研磨時間Tを算出している。また、プロファイルcにおいては、基板Dの研磨レートを基板A, 基板B, 基板Cの処理結果研磨レートとし、基板Eの研磨レートを基板B, 基板C, 基板Dの処理結果研磨レートとして、研磨時間Tを算出している。
図6に示すように、プロファイルcでは膜厚がより均一になっている。このように、処理結果研磨レートの平均値を用いる方法では、1つ前のロットにおける研磨レートが突発的に変動した場合にも、この変動の影響を小さく抑えることができ、膜厚をより均一にすることができる。
−第3の方法−
以上では、1枚の基板ごとに研磨条件を決定する方法について述べてきたが、ロットが同一品種の基板からなる場合には、その1ロットにつき1つの段差緩和以降の工程における研磨レートRと研磨時間Tとを求めて、一括処理してもよい。この場合には、上述した方法におけるウエハ1枚を1ロットに置き換えて処理を行えばよい。
この場合には、ロット内における基板が同一品種であるため、(4)式における層間絶縁膜の凸部の高さHT(i)、所望の膜厚H0(i)、補正係数K(i)は固定値となる。HI(i)は同一品種の基板であっても膜厚バラツキを有するため、ロット内の複数枚の基板の平均として求める。これらの値を(4)式に代入することにより研磨時間T(i)を算出し、ロット内における複数の基板を同一の研磨時間で処理する。なお、この場合においても、処理結果研磨レートRBiはロット内の基板から抽出した2枚以上の基板における処理結果研磨レートの平均として求めてもよい。
図7は、第2の実施形態における3つめのCMP法を行った場合における層間絶縁膜の膜厚をシミュレーションした結果を示すグラフ図である。この測定は、図5に示す方法において、基板をロットに置き換えて処理を行った。つまり、ロットが同一品種の基板のみからなる場合に、ロットごとに研磨レートRおよび研磨時間Tを算出しておこなった。なお、研磨レートは、そのロットの前に処理した3つのロットのそれぞれにおいて、最終バッチで処理した3枚の基板を抽出し、これらの処理結果研磨レートの平均値をとることにより求めた。
図7において、横軸は処理枚数を示し、縦軸はCMP処理後の層間絶縁膜の膜厚値を示している。また、グラフの上下にのびる1点鎖線34は、次のロットに変化する時点を示している。
図7では、どの基板においても膜厚値が所望の膜厚の規格(800nm以上1200nm以下)の中心値(1000nm)に合わせ込まれていることが分かる。
本実施形態の第1の方法では、第1の実施形態と同様の効果が得られることに加えて、前に行った基板の処理結果研磨レートから次の研磨の研磨レートを定めることにより、より高い精度で研磨を行うことができる。これの主要な理由は、多くの基板を研磨することによって、研磨布に目詰まりが生じたり研磨面の粗さが変動して研磨レートが除々に低下していっても、直前に行った基板の処理結果研磨レートを用いることにより、誤差を少なくできるためである。研磨のレートの精度を高めることにより、最終的な膜厚が規格範囲を超えることが少なくなるため、追加研磨回数を削減でき、工程のさらなる簡略化が可能となる。
本実施形態の第2の方法では、第1の実施形態と同様の効果が得られることに加えて、前に行った基板の処理結果研磨レートの平均値を随時フィードバックして次の研磨の研磨レートを定めることによって、より高い精度で研磨を行うことができる。これの主要な理由は、多くの基板を研磨することによって、研磨布に目詰まりが生じたり研磨面の粗さが変動して研磨レートが除々に低下していっても、直前に行った基板の処理結果研磨レートを用いることにより、誤差を少なくできるためである。また、処理結果研磨レートの平均値をとることにより、たとえ直前の研磨によって得られた処理結果研磨レートが突発的に大きく変動していた場合であっても、その影響を小さくすることができる。以上のことから、最終的な膜厚が規格範囲を超えることが少なくなるため、追加研磨回数を削減でき、工程のさらなる簡略化が可能となる。
本実施形態の第3の方法では、ロットごとに研磨レートを算出するので、研磨レートを算出する工程を簡略化することができる。
(第3の実施の形態)
第3の実施形態では、段差緩和以降の工程における研磨レートR(i)として、i番目の基板の前に処理したi−1、i−2・・・・番目の基板のそれぞれの処理結果から得られる処理結果研磨レートの荷重平均値を用いる。
つまり、本実施形態におけるi番目の基板の研磨レートR(i)は、下記(8)式で示すことができる。
Figure 2005340272
(8)式は移動加重平均を求めるものである。
図8は、第3の実施形態の方法を用いてCMPを行った場合における層間絶縁膜の膜厚をシミュレーションした結果を示すグラフ図である。図8において、プロファイルa, b, cは比較のために示すものであり、図6に示すプロファイルa, b, cと同様である。そして、プロファイルdは、(8)式に、n=3、α1=0.5、α2=0.3、α3=0.2を代入することによってR(i)を算出してCMPを行った場合の残膜結果を示す。
図8に示すように、プロファイルdでも、プロファイルcと同様に、1つ前のロットにおける研磨レートが突発的に変動した場合にも、この変動の影響を小さく抑えることができ、膜厚をより均一にすることができる。
本実施形態の方法では、第1の実施形態と同様の効果が得られることに加えて、前に行った基板の処理結果研磨レートの平均値を随時フィードバックして次の研磨の研磨レートを定めることによって、より高い精度で研磨を行うことができる。この主要な理由は、多くの基板を研磨することによって、研磨布に目詰まりが生じたり研磨面の粗さが変動して研磨レートが除々に低下していっても、直前に行った基板の処理結果研磨レートを用いることにより、誤差を少なくできるためである。また、処理結果研磨レートの平均値をとることにより、たとえ直前の研磨によって得られた処理結果研磨レートが突発的に大きく変動していた場合であっても、その影響を小さくすることができる。以上のことから、最終的な膜厚が規格範囲を超えることが少なくなるため、追加研磨回数を削減でき、工程のさらなる簡略化が可能となる。
なお、本実施形態においても、ロットが複数の同一品種の基板からなる場合には、その1ロットにつき1つの段差緩和以降の工程における研磨レートRと研磨時間Tとを求めて、一括処理してもよい。
なお、以上の第1〜第3の実施形態においては、図15に示すような基板を1枚ずつ研磨する基板研磨装置を用いて研磨を行った。しかし、本発明では、図9に示すように、1バッチで複数の基板を研磨する基板研磨装置を用いて研磨を行ってもよい。図9は、1度に複数の基板を研磨する基板研磨装置の構造を示す図である。図9に示す基板研磨装置では、研磨布(パッド)23の上に、円板状のキャリア24と、キャリア24を中心部で支持するキャリア軸25とがそれぞれ複数設けられている。基板(図示せず)は、キャリア24の下面上に装着されて、研磨布(パッド)23に接触することによって研磨される。
このように、1バッチで複数の基板を研磨する場合には、1バッチに処理する基板の枚数をm、各キャリアの番号をj、各キャリアでi番目に処理する基板の段差緩和以降の工程における研磨レートをRB(i,j)とすると、段差緩和以降の研磨レートRiは、下記(9)式で示すことができる。
Figure 2005340272
この方法では、バッチごとに1種類のRiを用いることになる。この方法は、第1〜第3の実施形態で述べた方法に適用することができる。その場合には、バッチごとに1つの基板を研磨する場合と同様の効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、第1〜第3の実施形態における研磨方法が組み込まれたCMP研磨管理システムについて説明する。
図10は、第4の実施形態におけるCMP研磨管理システムの構成を示す図である。図10に示すように、本構成は大きく分けて、製造実行システム101と、CMPの研磨時間管理システム113と、CMP装置110と、端末112とから構成されている。そして、各構成要素はLAN等の通信手段を介して接続されている。通常、1つのシステムには、複数のCMP装置110および端末112が接続されている。本実施形態のシステムは、ワークステーション、パソコン等の情報処理装置に実行させることができ、情報処理装置に備えられているデータ入出力手段であるキーボード、表示画面等を介して必要なデータの入力、出力等を実現できる。
製造実行システム101は、各ロットの投入から研磨完了までの進捗を管理する。製造プロセスデータベース102には、各工程での処理開始、終了等の時点において必要な製造情報であるプロセス名や現工程名が登録されている。ロット処理結果データベース103には、工程規格条件に基づいて良否判断された結果が保存される。工程規格定義用データベース104には、良否判断に用いられる工程規格条件が登録されている。品種情報データベース105には、基板の品種ごとの配線のパターン密度等の情報が登録されている。
製造実行システム101は、その他に、CMP工程特有のデータベースとして、研磨レート情報データベース106、研磨時間算出用情報データベース107および研磨処理結果データベース108を有する。
研磨レート情報データベース106は、第1〜第3の実施形態で説明した下地無し基板の研磨レートと、処理結果研磨レートと、処理結果研磨レートから(7)式および(8)式などで計算される研磨レートと、処理結果研磨レートから計算される研磨レートの抽出する個数((7)式および(8)式におけるn)とを、使用装置の台数分または各使用装置のチャンバ数分だけ保有する。
研磨時間算出用情報データベース107は、図11に示すテーブルを有する。図11に示すように、研磨時間算出用情報データベース107には、研磨時間計算式番号を決定する項目および研磨時間計算式に必要な項目を登録できる。1個の研磨時間計算式を指定するためには、プロセス名、工程名、装置名、例えば装置を処理する場合のレシピ名などの装置処理条件を指定して、研磨時間計算式の番号を定義する。その番号を定義した研磨時間計算式における必要な項目とは、具体的には、補正定数、層間絶縁膜の凸部による段差、目標設定仕上がり膜厚を変更する場合における、前の目標設定仕上がり膜厚からの補正膜厚である。また、算出された研磨時間が不適切であることを自己検知できるように、研磨時間警告最大値、研磨時間警告最小値を設けている。
研磨時間計算式に必要な項目のほとんどは研磨時間算出用情報データベース107から得られるが、配線のパターン率と研磨後の目標膜厚とは他のデータベースから値を獲得する。具体的には、配線のパターン率は半導体の品種固有であるため品種情報データベース105に登録される。目標膜厚は、他の値と同様に、二重に定義されるのが防止されており、工程規格定義用データベース104および研磨時間算出用情報データベース107の両方に登録されないように設定されている。
研磨処理結果データベース108には各ロットのCMP工程での研磨処理結果が保存されている。研磨処理結果の項目は初期膜厚、CMP後膜厚、研磨時間等であり、CMP工程での初期膜厚測定、研磨処理、研磨後膜厚測定の各工程の終了後に随時更新される。研磨処理結果データベース108は研磨処理結果の履歴として利用されると共に、研磨時間の算出、処理結果研磨レートの算出のためのデータとして使用される。
また、製造実行システム101が所有するデータベースの枠に、研磨レート情報データベース106、研磨時間算出用情報データベース107、研磨処理結果データベース108を組み込むことによって、これらデータベースが製造実行システム101と共有でき、CMP工程特有のデータベースにある項目を利用することができる。例えば、研磨レート情報データベース106にある研磨レートを検索し、研磨レートの値からそのCMP装置が特定の工程に対して研磨処理が可能であるか不可能であるかの判断が可能である。
また、製造実行システム101には、CMP装置110との通信機能としてオンラインサーバ109が設けられており、このオンラインサーバ109は、CMP処理レシピ及びレシピにおける可変項目の値をCMP装置110にダウンロードする機能をもつ。レシピにおける可変項目は本内容について言えば、研磨時間に相当する。製造実行システム101には、研磨時間管理システム113と端末112およびオンラインサーバ109との間に介在するレシピ情報データベース111も設けられている。
一方、研磨時間管理システム113は、第1〜第3の実施形態における研磨時間を算出するための計算ロジック114と、処理結果研磨レートを算出するための計算ロジック115とを設けている。
研磨時間管理システム113で算出した研磨時間は一旦、レシピ情報データベース111に転送され、作業者が端末112を操作することによって作業指示が行われると、オンラインサーバ109を通してCMP装置110に自動転送される。
次に、CMP研磨工程管理システムが行う処理手順について、図12〜図14を参照しながら説明する。図12〜図14は、第4の実施形態において、CMP研磨工程管理システムによって行われる処理の手順を詳細に示すタイムチャート図である。なお、図12〜図14における製造装置116とは、膜厚測定装置178、CMP装置などを総称したものである。
まず、図12に示すように、初期膜厚測定の工程において、作業者が端末112を操作することによってロットAを選択し(131)、製造実行システム101から端末112に、ロットAを選択した確認報告がされる(132)。作業者が端末112を操作して処理開始指示を行うと(133)、製造実行システム101から膜厚測定装置178に処理開始指示が出され、膜厚測定装置178に測定スロット番号および処理レシピがダウンロードされる(140)。膜厚測定装置178において膜厚が測定されると、膜厚測定装置178から製造実行システム101に処理終了報告(141)が出されると共に、膜厚測定装置178で計測された膜厚値のデータが製造実行システム101のロット処理結果データベース103に蓄積される(142)。その後、製造実行システム101から研磨時間管理システム113に処理終了報告(143)がなされると共に、スロット番号および初期膜厚値が研磨処理結果データベース108に保存される(144)。
次に、処理が図13に示す研磨工程に移行する。作業者が端末112によりロットAを選択すると(134、145)、研磨時間管理システム113は、製造実行システム101のプロセスフローデータベース102を検索して(146)、ロットAの品種名、品種のプロセス名、研磨工程名、処理装置名、処理レシピ名の工程情報を取得する(147)。続いて、研磨時間管理システム113は、製造実行システム101の研磨時間算出用情報データベース107を検索して(148)、研磨時間計算式番号および研磨時間算出項目の値を取得する(149)。続いて、研磨時間管理システム113は、品種情報データベース105を検索して(150)、金属配線のパターン密度の値を取得し(151)、工程規格定義用データベース104を検索して(152)その工程規格値を取得し(153)、研磨処理結果データベース108を検索して(154)初期膜厚値を取得し(155)、研磨レート情報データベース106を検索して(156)研磨レート値を取得する(157)。
次に、手順149から手順157によるデータに基づいて、研磨時間管理システム113は研磨時間を算出し(176)、研磨時間を製造実行システム101に転送する(158)。研磨時間を算出するための研磨レートとして、処理結果研磨レートデータがない場合は下地無し基板の研磨レートを用い、処理結果研磨レートが存在する場合は(6)式〜(8)式で算出される研磨レートを用いる。また、研磨時間を製造実行システム101に転送する際に、もし研磨時間が算出されていなければエラーとして製造実行システムに転送され、処理を開始することができない(158)。
次に、製造実行システム101から作業者にロットAを選択したことの確認報告およびロットAの研磨時間の報告がされれば(134)、作業者は端末112によって処理開始を指示する(135)。これにより、製造実行システム101は、処理を行うCMP装置110へ研磨時間管理システム113で計算された研磨時間、処理レシピを自動転送する(159)。そして、CMP装置110から製造実行システム101に処理終了が報告されると(160)、製造実行システム101からの処理終了報告が研磨時間管理システム113にされ(161)、処理したロットの研磨時間、処理装置のデータが研磨処理結果データベース108に保存される(162)。
次に、処理が図14に示す膜厚測定に移行する。この処理では、初期膜厚測定と同様に、膜厚測定装置178において、CMP処理後の層間絶縁膜の膜厚が測定され、その膜厚値が製造実行システム101のロット処理結果データベース103、研磨処理結果データベース108に保存される(165,167)。そして、CMP後の膜厚測定値が工程規格内にあれば、研磨時間管理システム113は、研磨処理結果データベース108を検索して(168)、その時点で処理の対象となっているウェハにおける層間絶縁膜の凸部における初期膜厚値とCMP後の測定膜厚値とを取得する(169)。さらに、研磨時間算出用情報データベース107を検索して(170)、研磨時間計算式番号と研磨時間算出項目の各種値を取得し(171)、品種情報データベース105を検索して(172)、凸部のパターン密度の値を取得する(173)。
以上の手順169から手順173によって取得された情報から、研磨時間管理システム113はロットAの処理結果研磨レートを算出し(177)、その処理結果研磨レートを研磨処理結果データベース108に保存する(174)。更に、このようにして計算されたロットAの処理結果研磨レートを最新の処理結果研磨レートとして研磨レート情報データベースに登録し(175)、(6)式から(8)式で得られる研磨レートを更新する。
本実施形態のように研磨時間管理システム113と製造実行システム101とを互いに独立させてシステム制御を行えるようにしておくと、システムの改善等のメンテナンスが行い易いという利点があるが、もちろん製造実行システム101の中に研磨時間管理システム113が組み込まれていても、第1〜第3の実施形態の研磨方法を実現することになんら支障はない。本実施形態では、第1〜第3の実施形態のCMP工程フローを製造実行システム101および研磨時間管理システム113に組み込むことによって、被研磨膜を目標膜厚へ合わせ込む精度を向上することができる。また、作業者が操作する必要があるのはロットを選択するときのみであり、計算されたロットの研磨時間はCMP装置に自動転送されるため、作業者の負荷を軽減できる。
本発明は、特に半導体デバイスの表面平坦化に使用されるものであるが、半導体プロセス以外の分野で凹凸面を一定の量だけ精密に研磨しなければならない工程においても利用することができることはいうまでもない。
本発明の基板研磨方法は、凸部のパターン密度に対応して、1度の研磨で被研磨膜の平坦化を行うことができるため、処理能力を高めることができ、製造コストを低く抑えることができる点で産業上の利用可能性は高い。この基板研磨方法をシステム化すると、研磨時間を自動的に定めて研磨が行われるため、作業者の負担を低減することができるため、本発明の基板研磨管理システムも産業上の利用可能性は高い。
(a)は、半導体装置の層間絶縁膜に対してCMPを行う際に、時間の経過に沿って層間絶縁膜の膜厚が変化する様子を模式的に示す図であり、(b)は、層間絶縁膜の研磨時間と層間絶縁膜の膜厚との関係を近似的に示すグラフ図である。 第1の実施形態におけるCMP法のフローを示すフローチャート図である。 (a), (b)は、第1の実施形態の方法を用いてCMP処理を行った場合における層間絶縁膜の最終残り膜厚を測定した結果を示す表図およびグラフ図である。 第2の実施形態における1つめのCMP法のフローを示すフローチャート図である。 第2の実施形態における2つめのCMP法のフローを示すフローチャート図である。 第2の実施形態の方法を用いてCMP処理を行った場合における層間絶縁膜の膜厚をシミュレーションした結果を示すグラフ図である。 第2の実施形態における3つめのCMP法を行った場合における層間絶縁膜の膜厚をシミュレーションした結果を示すグラフ図である。 第3の実施形態の方法を用いてCMPを行った場合における層間絶縁膜の膜厚をシミュレーションした結果を示すグラフ図である。 1度に複数の基板を研磨する基板研磨装置の構造を示す図である。 第4の実施形態におけるCMP研磨管理システムの構成を示す図である。 研磨時間算出用情報データベース107が保有するテーブルを示す表図である。 第4の実施形態において、CMP研磨工程管理システムによって行われる処理のうち初期膜厚測定を行う手順を詳細に示すタイムチャート図である。 第4の実施形態において、CMP研磨工程管理システムによって行われる処理のうちCMP処理を行う手順を詳細に示すタイムチャート図である。 第4の実施形態において、CMP研磨工程管理システムによって行われる処理のうち膜厚測定を行う手順を詳細に示すタイムチャート図である。 CMPに用いられる基板研磨装置の構造を示す図である。なお、本発明においてもこの基板研磨装置を用いることができる。 (a)〜(c)は、従来の半導体集積回路の多層配線構造において、層間絶縁膜をCMP法によって研磨する工程を示す模式図である。 従来のCMP法における研磨のステップを示すフローチャート図である。
符号の説明
1 シリコン基板
2 金属配線
3 層間絶縁膜
4 凸部
21 プラテン
22 プラテン軸
24 キャリア
25 キャリア軸
27 研磨剤供給装置
28 ドレッサー
101 製造実行システム
102 プロセスフローデータベース
102 製造プロセスデータベース
103 ロット処理結果データベース
104 工程規格定義用データベース
105 品種情報データベース
106 研磨レート情報データベース
107 研磨時間算出用情報データベース
108 研磨処理結果データベース
109 オンラインサーバ
110 CMP装置
111 レシピ情報データベース
112 端末
113 研磨時間管理システム
114 計算ロジック
115 計算ロジック
116 製造装置
178 膜厚測定装置

Claims (14)

  1. 半導体層と、上記半導体層の上の一部に設けられた凸状部材と、上記半導体層および上記凸状部材の上に設けられ、上面に上記凸状部材の形状が反映された凸部が設けられている被研磨膜を有する被処理基板を研磨する方法であって、
    上記被研磨膜における上記凸部を研磨装置における研磨布に押圧し、上記研磨布の表面に研磨剤を供給しながら上記被研磨膜に上記研磨布を摺動することにより、上記凸部を除去した後にさらに所定に膜厚になるまで上記被研磨膜を研磨する研磨工程を備え、
    上記凸部を除去した後の研磨レートとして実測研磨レートを用い、
    上記凸部を研磨するときの研磨レートとして上記凸状部材のパターン密度と、上記凸部の断面形状に基づいて決められた係数と、上記実測研磨レートとから算出した算出研磨レートとを用い、
    上記被研磨膜が上記所定の膜厚になるまでの研磨時間を算出する、基板研磨方法。
  2. 請求項1に記載の基板研磨方法であって、
    上記研磨時間は、上記凸部を除去するときの研磨時間と、上記凸部を除去した後に上記被研磨膜が上記所定の膜厚になるまでの研磨時間との和であり、
    上記凸部を除去するときの研磨時間は、上記算出研磨レートと、上記凸部の段差とから算出し、
    上記凸部を除去した後に上記被研磨膜が上記所定の膜厚になるまでの研磨時間は、上記実測研磨レートと、上記凸部を除去した直後の上記被研磨膜の平坦な面から上記所定の膜厚となる面までの厚さとから算出する、基板研磨方法。
  3. 請求項1または2に記載の基板研磨方法であって、
    上記実測研磨レートは、上記被研磨膜と同一材料からなり、表面が平坦なモニタ膜を予め研磨して求めた研磨レートである、基板研磨方法。
  4. 請求項1または2に記載の基板研磨方法であって、
    上記研磨工程では、上記被研磨基板を含む複数の基板が研磨され、
    上記実測研磨レートは、上記被研磨基板の前に研磨された基板の被研磨膜における研磨レートを実測したものである、基板研磨方法。
  5. 請求項1または2に記載の基板研磨方法であって、
    上記研磨工程では、上記被研磨基板が研磨される前に複数の基板が研磨され、
    上記実測研磨レートは、上記複数の基板において実測した研磨レートの平均値である、基板研磨方法。
  6. 請求項1または2に記載の基板研磨方法であって、
    上記研磨工程では、上記被研磨基板が研磨される前に複数の基板が処理され、
    上記実測研磨レートは、上記複数の基板において実測した研磨レートの荷重平均値である、基板研磨方法。
  7. 請求項1または2に記載の基板研磨方法であって、
    上記研磨工程では、上記被処理基板の凸部と同じパターン密度の凸部を有する複数の基板で構成される被処理ロットを処理し、
    上記被処理ロットにおける全ての上記基板において、1つの上記実測研磨レートおよび1つの上記算出研磨レートを用いて、1つの上記研磨時間を算出する、基板研磨方法。
  8. 請求項7に記載の研磨方法であって、
    上記研磨工程では、上記被処理ロットを含む複数のロットが処理され、
    上記実測研磨レートは、上記被処理ロットの前に処理されたロットにおける研磨レートを実測したものである、基板研磨方法。
  9. 請求項7に記載の研磨方法であって、
    上記研磨工程では、上記被処理ロットが処理される前に複数のロットが処理され、
    上記実測研磨レートは、上記複数のロットにおける研磨レートの平均値である、基板研磨方法。
  10. 請求項7に記載の基板研磨方法であって、
    上記研磨工程では、上記被処理ロットが処理される前に複数のロットが処理され、
    上記実測研磨レートは、上記複数のロットにおける研磨レートの荷重平均値である、基板研磨方法。
  11. 請求項5または9に記載の基板研磨方法であって、
    上記平均値は移動平均値である、基板研磨方法。
  12. 請求項6または10に記載の基板研磨方法であって、
    上記荷重平均値は移動荷重平均値である、基板研磨方法。
  13. 請求項1または2に記載の基板研磨方法であって、
    上記研磨工程では、バッチ処理方式の研磨装置を用い、
    1バッチを構成する全ての基板において、1つの上記実測研磨レートおよび1つの上記算出研磨レートを用いて、1つの上記研磨時間を算出する、基板研磨方法。
  14. 半導体層と、上記半導体層の上の一部に設けられた凸状部材と、上記半導体層および上記凸状部材の上に設けられ、上面に上記凸状部材の形状が反映された凸部が設けられている被研磨膜を有する被処理基板を用い、上記被研磨膜における上記凸部を研磨装置における研磨布に押圧し、上記研磨布の表面に研磨剤を供給しながら上記被研磨膜に上記研磨布を摺動することにより、上記凸部を除去した後にさらに所定に膜厚になるまで上記被研磨膜を研磨する研磨工程を上記研磨装置に行わせる基板研磨管理システムであって、
    上記凸部を除去した後の実測研磨レートと、上記凸部を研磨する時の算出研磨レートとを記憶する第1のデータベースと、
    上記凸状部材のパターン密度および上記凸部の断面形状を記憶する第2のデータベースと、
    上記実測研磨レートの算出と、上記凸状部材のパターン密度および上記凸部の断面形状に基づいて求められる係数の算出と、上記係数および上記実測研磨レートに基づく上記算出研磨レートの算出とを行うことができる計算手段と、
    上記実測研磨レートおよび上記算出研磨レートから、上記被研磨膜の研磨時間を算出する計算手段と、
    算出された上記研磨時間を上記研磨装置に転送する転送手段と
    を備える、基板研磨管理システム。
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