JP2005340271A - 化学機械研磨用パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 金属膜の研磨や絶縁膜の研磨に好適に適応でき、平坦な研磨面が得られるとともに、スラリーの除去が効率的に行われ、十分な寿命を有し、高い研磨速度を与えることができ、かつスクラッチ低減効果を有する化学機械研磨用パッドを提供すること。
【解決手段】 研磨面上に溝を有し、該溝は研磨面の中心部から周辺部へ向かう1本の仮想直線と溝とが複数回交差するように研磨面上に設けられており、溝巾が0.1〜1.5mmの範囲にあり、溝深さが0.9〜9.8mmの範囲にあり、上記仮想直線と交差する隣接交差点間の最小距離が0.3〜2.0mmの範囲にありそしてこの研磨研磨パッドの厚みに対する上記深さの比が1/7〜1/1.1の範囲にある、ことを特徴とする研磨パッド。
【選択図】 なし

Description

本発明は、化学機械研磨用パッドに関する。
半導体装置の製造において、優れた平坦性を有する表面を形成することができる研磨方法として、化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing=”CMP”)が注目されている。化学機械研磨は研磨パッドと被研磨面とを摺動させながら、化学機械研磨用パッド表面に、化学機械研磨用水系分散体(砥粒が分散された水系分散体)を流下させて研磨を行う技術である。この化学機械研磨においては、研磨パッドの性状および特性等により研磨結果が大きく左右されることが知られている。
従来、化学機械研磨では微細な気泡を含有するポリウレタンフォームを研磨パッドとして用い、この樹脂の表面に開口する穴(以下、「ポア」という)にスラリーを保持させて研磨が行われている。このとき、化学機械研磨用パッドの表面(研磨面)に溝を設けることにより研磨速度および研磨結果が向上することが知られている(特許文献1〜3参照。)。
しかし、近年、半導体装置の高性能・小型化に伴い、配線の微細化・多積層化が進んでおり、化学機械研磨および化学機械研磨用パッドへの要求性能が高くなってきている。上記特許文献1においては詳細に化学研磨用パッドのデザインが記載されているが、研磨速度および研磨後の被研磨面の状態は未だ満足できるものではない。特に、引っ掻き傷状の表面欠陥(以下、「スクラッチ」という。)が発生する場合があり、改善が望まれている。
また、通常、被研磨物の化学機械研磨を連続して行うと、徐々に研磨速度の低下が見られ、かつ、被研磨面の表面状態も悪化してくるため、一定数の被研磨物を化学機械研磨するごとにインターバルドレッシングを行う必要がある。すなわち、化学機械研磨工程を中断して、パッド表面の堆積物を除去することなどによりパッド表面を再生するため、ダイヤモンドカッター等のドレッサーによりいわゆる「目立て」を行うことが必要となる。従来知られている化学機械研磨用パッドでは、このインターバルドレッシングが1乃至5枚の研磨ごとに必要となっており、製品の歩留まり上問題があった。さらに、頻繁なインターバルドレッシングが必要であることから、化学機械研磨用パッドの寿命も短かった。
特開平11−70463号公報 特開平8−216029号公報 特開平8−39423号公報
本発明の目的は、金属膜の研磨や絶縁膜の研磨に好適に適応でき、平坦な研磨面が得られるとともに、スラリーの除去が効率的に行われ、十分な寿命を有し、高い研磨速度を与えることができ、かつスクラッチ低減効果を有する化学機械研磨用パッドを提供することにある。
本発明の他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、研磨面上に一本または複数本の溝を有し、該溝は研磨面の中心部から周辺部へ向かう1本の仮想直線と溝とが複数回交差するように研磨面上に設けられており、溝巾が0.1〜1.5mmの範囲にあり、溝深さが0.9〜9.8mmの範囲にあり、上記仮想直線と交差する隣接交差点間の最小距離が0.3〜2.0mmの範囲にありそしてこの研磨研磨パッドの厚みに対する上記溝深さの比が1/7〜1/1.1の範囲にある、ことを特徴とする研磨パッドによって達成される。
本発明によれば、平坦な研磨面が得られるとともに、スラリーの除去が効率的に行われ、十分な寿命を有し、高い研磨速度を与えることができ、かつスクラッチ低減効果を有する化学機械研磨用パッドが提供される。この化学機械研磨用パッドを用いることにより、被研磨面を高い研磨速度で研磨して良好な表面状態を与える化学機械研磨方法が実施できる。
上記溝は、化学機械研磨用パッドの研磨面に開口する。この溝は、研磨時に供給されるスラリーを保持し、スラリーを研磨面により均一に分配する機能を有する。さらに研磨により生じた磨耗屑や使用済みスラリー等の廃棄物を一時的に滞留させ、この廃棄物を外部へ排出するための排出経路となる機能を有する。
この溝の研磨面上における形状は特に限定されない。例えば、研磨面の中心部から周辺部へ向かって次第に拡大する1本以上例えば1本または2本のうず巻、または互いに交差することがなく且つ同心状に配置された複数個の環もしくは多角形であることができる。環状溝は例えば円形、楕円形等であることができ、多角形溝は例えば4角形、5角形以上の多角形であることができる。
これらの溝は、研磨面の中心部から周辺部へ向かう1本の仮想直線と溝とが複数回交差するように研磨面上に設けられている。例えば溝の形状が上記複数個の環からなる場合、2つの環では交差点が2個であり、3つの環では3個となり、同様にn個の環ではn個となる。また、1本のうず巻の場合には、うず巻の巻数(360度でひと巻とする)がふた巻に入ったときに交差点は2個となり、n巻ではn個となるが、2本のうず巻の場合にはふた巻に入る前に交差点の数は2個となり、ふた巻に入ったときに交差点を3個とすることができ、n巻では(n+1)個とすることができる。
複数個の多角形からなるときにも、複数個の環からなる場合と同様である。
複数個の環や多角形からなるとき、複数個の環や多角形は互いに交差しないように配置されるが、その配置は同心であっても偏心であってもよいが、同心であることが好ましい。複数個の環が複数個の円環からなることが好ましく、それらの円環が同心に配置されるのがさらに好ましい。同心状に配置されている研磨パッドは他のものに比べて上記機能に優れる。また、同心円状であることにより、さらにこれらの機能に優れ、また、溝の作製もより容易である。
また、溝の幅方向(溝方向に直角方向)における断面形状は特に限定されない。例えば、平坦な側面と底面により形成された三面以上の多面形状、U字形状、V字形状等とすることができる。
溝の幅は0.1〜1.5mmの範囲にあり、好ましくは0.1〜1.4mmの範囲にあり、さらに好ましくは0.2〜1.2mmの範囲にある。幅が0.1mm未満である溝を形成するのはスラリーの保持力が極端に低下するとともに技術的に困難となる傾向にある。
また、溝の深さは0.9〜9.8mmの範囲であり、好ましくは1.0〜7.0mmの範囲であり、さらに好ましくは1.4〜4.5mmの範囲である。溝の深さが0.1mm未満では研磨パッドの寿命が過度に短くなるため好ましくない。
さらに、溝の間隔は、研磨面の中心部から周辺部に向かう仮想直線と交差する隣接交差点間の最小距離が0.3〜2.0mm、さらに、溝の間隔は、隣り合う溝の間の最小距離が0.3〜2.0mmの範囲にあり、好ましくは0.4〜2.0mmの範囲にあり、さらに好ましくは0.5〜2.0mmの範囲にある。この最小距離が0.05mm未満である溝を形成するのは技術的に困難となる。
さらに、深さ/研磨パッド厚みの比は、1/7〜1/1.1の範囲にあり、好ましくは1/6〜1/1.2の範囲にあり、さらに好ましくは1/4〜1/1.3の範囲にある。深さ/研磨パッド厚みの比が、1/7未満の場合には、研磨用パッドの厚みが極端に厚くなり実際の使用が不可能となる。また、1/1.1より大きい場合には、溝と研磨用パッドの厚みがほぼ同じとなり、溝の間の部分が倒れ、溝を維持できなくなる場合がある。
研磨面は、これらの溝以外に、他の形状の溝や凹部を備えることができる。他の形状の溝としては、例えば、研磨パッドの中心部から周辺部へ向かう方向に研磨面における形状が直線である溝(通常、環状の溝と交差する)を挙げることができる。また、凹部としては、円形や多角形等の平面形状で開口する凹部である例えばドットパターンを挙げることができる。
上記の如き溝を備える研磨パッドは、研磨パッドとしての機能を発揮できるものであればどのような素材から構成されていてもよい。研磨パッドとしての機能の中でも、特に、研磨時にスラリーを保持し、研磨屑を一時的に滞留させる等の機能を有するポアが研磨時までに形成されていることが好ましい。このため、水溶性粒子と水溶性粒子が分散された非水溶性マトリックスからなる素材か、または、空洞と空洞が分散された非水溶性マトリクス材からなる素材、例えば発泡体等を備えることが好ましい。
このうち、前者の素材は、水溶性粒子が研磨時に水系媒体と固形分とを含有するスラリーの水系媒体と接触し、溶解または膨潤して脱離し、そして、脱離により形成されたポアにスラリーを保持できる。一方、後者の素材は、空洞として予め形成されているポアにスラリーを保持できる。
上記「非水溶性マトリックス」を構成する材料は特に限定されないが、所定の形状および性状への成形が容易であり、適度な硬度や、適度な弾性等を付与できることなどから、有機材料が好ましく用いられる。有機材料としては、例えば熱可塑性樹脂、エラストマー、ゴム(架橋ゴム)および硬化樹脂(熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等、熱、光等により硬化された樹脂)等を単独または組み合わせて用いることができる。
このうち、熱可塑性樹脂としては、例えば1,2−ポリブタジエン樹脂、ポリエチレンの如きポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリル樹脂例えば(メタ)アクリレート系樹脂等、ビニルエステル樹脂(アクリル樹脂を除く)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフッ化ビニリデンの如きフッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂等を挙げることができる。
エラストマーとしては、例えば1,2−ポリブタジエンの如きジエンエラストマー、ポリオレフィンエラストマー(TPO)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、その水素添加ブロック共重合体(SEBS)の如きスチレン系エラストマー、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)、熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPEE)、ポリアミドエラストマー(TPAE)の如き熱可塑性エラストマー、シリコーン樹脂エラストマー、フッ素樹脂エラストマー等を挙げることができる。ゴムとしては、例えばブタジエンゴム(高シスブタジエンゴム、低シスブタジエンゴム等)、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレンゴムの如き共役ジエンゴム、アクロルニトリル−ブタジエンゴムの如きニトリルゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴムの如きエチレン−α−オレフィンゴムおよびブチルゴムや、シリコーンゴム、フッ素ゴムの如きその他のゴムを挙げることができる。
硬化樹脂としては、例えばウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン−ウレア樹脂、ウレア樹脂、ケイ素樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂等を挙げることができる。
また、これらの有機材料は、酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基等により変性されたものであってもよい。変性により、後述する水溶性粒子や、スラリーとの親和性を調節することができる。
これらの有機材料は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
さらに、これらの有機材料は、その一部または全部が架橋された架橋重合体でもよく、非架橋重合体でもよい。従って、非水溶性マトリックスは、架橋重合体のみからなってもよく、架橋重合体と非架橋重合体との混合物であってもよく、非架橋重合体のみからなってもよい。しかし、架橋重合体のみからなるか、または架橋重合体と非架橋重合体との混合物からなることが好ましい。架橋重合体を含有することにより、非水溶性マトリックスに弾性回復力が付与され、研磨時に研磨パッドにかかるずり応力による変位を小さく抑えることができる。また、研磨時およびドレッシング時に非水溶性マトリックスが過度に引き延ばされ塑性変形してポアが埋まること、さらには、研磨パッド表面が過度に毛羽立つこと等を効果的に抑制できる。従って、ドレッシング時にもポアが効率よく形成され、研磨時のスラリーの保持性の低下が防止でき、さらには、毛羽立ちが少なく研磨平坦性を阻害しない。なお、上記架橋を行う方法は特に限定されず、例えば有機過酸化物、硫黄、硫黄化合物等を用いた化学架橋、電子線照射等による放射線架橋などにより行うことができる。
この架橋重合体としては、上記有機材料の中でも架橋ゴム、硬化樹脂、架橋された熱可塑性樹脂および架橋されたエラストマー等を用いることができる。さらに、これらの中でも、多くのスラリー中に含有される強酸や強アルカリに対して安定であり、且つ吸水による軟化が少ないことから架橋熱可塑性樹脂および/または架橋エラストマーが好ましい。また、架橋熱可塑性樹脂および架橋エラストマーのうちでも、有機過酸化物を用いて架橋されたものが特に好ましく、さらには、架橋1,2−ポリブタジエンがより好ましい。
これら架橋重合体の含有量は特に限定されないが、非水溶性マトリックス全体の、好ましくは30体積%以上、より好ましくは50体積%以上、さらに好ましくは70体積%以上であり100体積%であってもよい。非水溶性マトリックス中の架橋重合体の含有量が30体積%未満では十分に架橋重合体を含有する効果を発揮させることができない場合がある。
架橋重合体を含有する非水溶性マトリックスは、JIS K 6251に準じて非水溶性マトリックスからなる試験片を80℃において破断させた場合に、破断後に残留する伸び(以下、単に「破断残留伸び」という)が100%以下とすることができる。即ち、破断した後の標線間合計距離が破断前の標線間距離の2倍以下となる。この破断残留伸びは、好ましくは30%以下、さらに好ましくは10%以下、とりわけ好ましくは5%以下であり、通常0%以上であることがより好ましい。破断残留伸びが100%を超えると、研磨時および面更新時に研磨パッド表面から掻き取られたまたは引き延ばされた微細片がポアを塞ぎ易くなる傾向にあり好ましくない。この「破断残留伸び」とは、JIS K 6251「加硫ゴムの引張試験方法」に準じて、試験片形状ダンベル状3号形、引張速度500mm/分、試験温度80℃で引張試験において試験片を破断させた場合に、破断して分割された試験片の各々の標線から破断部までの合計距離から、試験前の標線間距離を差し引いた伸びである。また、実際の研磨においては摺動により発熱するため温度80℃における試験である。
上記「水溶性粒子」は、研磨パッド中において水系分散体であるスラリーと接触することにより非水溶性マトリックスから脱離する粒子である。この脱離は、スラリー中に含有される水等との接触により溶解することで生じてもよく、この水等を含有して膨潤し、ゲル状となることで生じるものであってもよい。さらに、この溶解または膨潤は水によるものばかりでなく、メタノール等のアルコール系溶剤を含有する水系混合媒体との接触によるものであってもよい。
この水溶性粒子は、ポアを形成する効果以外にも、研磨パッド中においては、研磨パッドの押し込み硬さを大きくする効果を有する。例えば、水溶性粒子を含有することにより本発明の研磨パッドのショアD硬度を、好ましくは35以上、より好ましくは50〜90、さらに好ましくは60〜85そして通常100以下にすることができる。ショアD硬度が35を超えると、被研磨体に負荷できる圧力を大きくでき、これに伴い研磨速度を向上させることができる。さらに加えて、高い研磨平坦性が得られる。従って、この水溶性粒子は、研磨パッドにおいて十分な押し込み硬さを確保できる中実体であることが特に好ましい。
この水溶性粒子を構成する材料は特に限定されないが、例えば、有機水溶性粒子および無機水溶性粒子を挙げることができる。有機水溶性粒子の素材としては、例えば糖類(でんぷん、デキストリンおよびシクロデキストリンの如き多糖類、乳糖、マンニット等)、セルロース類(ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等)、蛋白質、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリエチレンオキサイド、水溶性の感光性樹脂、スルホン化ポリイソプレン、スルホン化ポリイソプレン共重合体等を挙げることができる。さらに、無機水溶性粒子の素材としては、例えば酢酸カリウム、硝酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、リン酸カリウム、硝酸マグネシウム等を挙げることができる。これらの水溶性粒子は、上記各素材を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。さらに、所定の素材からなる1種の水溶性粒子であってもよく、異なる素材からなる2種以上の水溶性粒子であってもよい。
また、水溶性粒子の平均粒径は、好ましくは0.1〜500μm、より好ましくは0.5〜100μmである。ポアの大きさは、好ましくは0.1〜500μm、より好ましくは0.5〜100μmである。水溶性粒子の平均粒径が0.1μm未満であると、形成されるポアの大きさが使用する砥粒より小さくなるためスラリーを十分に保持できる研磨パッドが得難くなる傾向にある。一方、500μmを超えると、形成されるポアの大きさが過大となり得られる研磨パッドの機械的強度および研磨速度が低下する傾向にある。
この水溶性粒子の含有量は、非水溶性マトリックスと水溶性粒子との合計を100体積%とした場合に、水溶性粒子は、好ましくは10〜90体積%、より好ましくは15〜60体積%、さらに好ましくは20〜40体積%、である。水溶性粒子の含有量が10体積%未満であると、得られる研磨パッドにおいてポアが十分に形成されず研磨速度が低下する傾向にある。一方、90体積%を超えて水溶性粒子を含有する場合は、得られる研磨パッドにおいて研磨パッド内部に存在する水溶性粒子が膨潤または溶解することを十分に防止でき難くなる傾向にあり、研磨パッドの硬度および機械的強度を適正な値に保持し難くなる。
また、水溶性粒子は、研磨パッド内において表層に露出した場合にのみ水に溶解し、研磨パッド内部では吸湿してさらには膨潤しないことが好ましい。このため水溶性粒子は最外部の少なくとも一部に吸湿を抑制する外殻を備えることができる。この外殻は水溶性粒子に物理的に吸着していても、水溶性粒子と化学結合していても、さらにはこの両方により水溶性粒子に接していてもよい。このような外殻を形成する材料としては、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリシリケート等を挙げることができる。なお、この外殻は水溶性粒子の一部のみに形成されていても十分に上記効果を得ることができる。
上記非水溶性マトリックスは、水溶性粒子との親和性並びに非水溶性マトリックス中における水溶性粒子の分散性を制御するため、相溶化剤を含有することができる。相溶化剤としては、例えば酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、オキサゾリン基およびアミノ基等により変性された重合体、ブロック共重合体、並びにランダム共重合体、さらに、種々のノニオン系界面活性剤、カップリング剤等を挙げることができる。
一方、後者の空洞が分散して形成された非水溶性マトリクス材(発泡体等)を備える研磨パッドを構成する非水溶性マトリックス材としては、例えば、ポリウレタン、メラミン樹脂、ポリエステル、ポリスルホン、ポリビニルアセテート等を挙げることができる。
このような非水溶性間とマトリックス材中に分散する空洞の大きさは、平均値で、好ましくは0.1〜500μm、より好ましくは0.5〜100μmである。
さらに、非水溶性マトリックスは、上記相溶化剤以外にも、従来からスラリーに含有されている砥粒、酸化剤、アルカリ金属の水酸化物、酸、pH調節剤、界面活性剤およびスクラッチ防止剤等の1種または2種以上を含有することができる。これにより研磨時に水のみを供給して研磨を行うことも可能となる。
上記砥粒としては、例えばシリカ、アルミナ、セリア、ジルコニアおよびチタニア等からなる粒子を挙げることができる。これらは1種または2種以上を用いることができる。
上記酸化剤としては、例えば過酸化水素、過酢酸、過安息香酸、tert−ブチルハイドロパーオキサイドの如き有機過酸化物、過マンガン酸カリウムの如き過マンガン酸化合物、重クロム酸カリウムの如き重クロム酸化合物、ヨウ素酸カリウムの如きハロゲン酸化合物、硝酸および硝酸鉄の如き硝酸化合物、過塩素酸の如き過ハロゲン酸化合物、過硫酸アンモニウムの如き過硫酸塩、並びにへテロポリ酸等が挙げられる。これらの酸化剤のうちでは、分解生成物が無害である過酸化水素および有機過酸化物の他、過硫酸アンモニウムの如き過硫酸塩が特に好ましい。これらは1種または2種以上を用いることができる。
上記アルカリ金属の水酸化物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウムおよび水酸化セシウム等が挙げられる。これらは1種または2種以上を用いることができる。
上記酸としては有機酸および無機酸のいずれでもよい。このうち有機酸としては、例えばパラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、イソプレンスルホン酸、グルコン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、マロン酸、ギ酸、シユウ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸およびフタル酸等が挙げられる。また、無機酸としては、例えば硝酸、塩酸および硫酸等が挙げられる。これら酸は1種または2種以上を用いることができる。
上記界面活性剤としては、例えばカチオン系界面活性剤およびアニオン系界面活性剤等が挙げられる。このうちアニオン系界面活性剤としては、例えば脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩の如きカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩の如きスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩の如き硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩の如きリン酸エステル塩等を挙げることができる。これらは1種または2種以上を用いることができる。
上記スクラッチ防止剤としては、例えばビフェノール、ビピリジル、2−ビニルピリジンおよび4−ビニルピリジン、サリチルアルドキシム、o−フェニレンジアミンおよびm−フェニレンジアミン、カテコール、o−アミノフェノール、チオ尿素、N−アルキル基含有(メタ)アクリルアミド、N−アミノアルキル基含有(メタ)アクリルアミド、7−ヒドロキシ−5−メチル−1,3,4−トリアザインドリジン、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、フタラジン、メラミンおよび3−アミノ−5,6−ジメチル−1,2,4−トリアジン等が挙げられる。これらは1種または2種以上を用いることができる。
また、非水溶性マトリックスは、上記相溶化剤、上記従来からスラリーに含有されている各種材料以外に、充填剤、軟化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤等の各種の添加剤を含有することができる。このうち充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、クレーの如き剛性を向上させる材料、およびシリカ、アルミナ、セリア、ジルコニア、酸化チタン、酸化ジルコニウム、二酸化マンガン、三酸化二マンガン、炭酸バリウムの如き研磨効果を備える材料等を用いてもよい。
本発明の研磨パッドの形状は特に限定されない。例えば、円盤状、多角柱状等とすることができる。研磨装置に応じて適宜選択することが好ましい。また、使用前における研磨パッドの大きさも特に限定されない。円盤状の研磨パッドでは、直径は、例えば0.5〜500cm、好ましくは1.0〜250cm、さらに好ましくは20〜200cmであり、厚みは、例えば0.1mmを超え且つ100mm以下、好ましくは特に1〜10mmとすることができる。
本発明の研磨パッドの製造方法は特に限定されず、研磨パッドの有する溝の形成方法も特に限定されない。例えば、予め研磨パッドとなる研磨パッド用組成物を準備し、この組成物を所望形の概形に成形した後、切削加工により溝を形成することができる。さらに、溝となるパターンが形成された金型を用いて研磨パッド用組成物を金型成形することにより、研磨パッドの概形と共に溝を同時に形成することができる。また、金型成形によると容易に溝の内面の表面粗さを20μm以下にすることができる。
また、研磨パッド用組成物を得る方法は特に限定されない。例えば、所定の有機材料等の必要な材料を混練機等により混練して得ることができる。混練機としては従来より公知のものを用いることができる。例えば、ロール、ニーダー、バンバリーミキサー、押出機(単軸、多軸)等の混練機を挙げることができる。
さらに、水溶性粒子を含有する研磨パッドを得るための水溶性粒子を含有する研磨パッド用組成物は、例えば、非水溶性マトリックス、水溶性粒子およびその他の添加剤等を混練して得ることができる。但し、通常、混練時には加工し易いように加熱して混練されるが、この時の温度において水溶性粒子は固体であることが好ましい。固体であることにより、非水溶性マトリックスとの相溶性の大きさに関わらず水溶性粒子を前記の好ましい平均粒径で分散させることができる。
従って、使用する非水溶性マトリックスの加工温度により、水溶性粒子の種類を選択することが好ましい。
本発明の化学機械研磨用パッドは、上記のようなパッドの非研磨面側に支持層を備える多層型パッドであることもできる。
上記支持層は、化学機械研磨用パッドを研磨面の裏面側で支える層である。この支持層の特性は特に限定されないが、パッド本体に比べてより軟質であることが好ましい。より軟質な支持層を備えることにより、パッド本体の厚さが薄い場合例えば、1.0mm以下であっても、研磨時にパッド本体が浮き上がることや、研磨層の表面が湾曲すること等を防止でき、安定して研磨を行うことができる。この支持層の硬度は、パッド本体のショアD硬度の90%以下が好ましく、さらに好ましくは50〜90%であり、特に好ましくは50〜80%であり、就中50〜70%が特に好ましい。
また、支持層は、多孔質体(発泡体)であっても、非多孔質体であってもよい。さらに、その平面形状は特に限定されず、研磨層と同じであっても異なっていてもよい。この支持層の平面形状としては、例えば、円形、多角形(四角形等)などとすることができる。また、その厚さも特に限定されないが、例えば、0.1〜5mmが好ましく、さらに好ましくは0.5〜2mmとすることができる。
支持層を構成する材料も特に限定されないが、所定の形状および性状への成形が容易であり、適度な弾性等を付与できることなどから有機材料を用いることが好ましい。
上記したような本発明の化学機械研磨用パッドは、平坦な被研磨面を与えるとともに、高い研磨速度を与えることができ、かつ十分な寿命を有するものである。
本発明の化学機械研磨用パッドは、市販の研磨装置に装着し、公知の方法により化学機械研磨に使用することができる。
その場合の被研磨面、使用する化学機械研磨用水系分散体の種類は問わない。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
[1]研磨パッドの作製
実施例1
架橋されて非水溶性マトリックスとなる1,2−ポリブタジエン(JSR(株)製、商品名「JSR RB830」)70体積部と、水溶性粒子であるβ−サイクロデキストリン((株)横浜国際バイオ研究所製、商品名「デキシパールβ−100」、平均粒径20μm)30体積部とを、160℃に調温されたルーダーにより混練し、白色ペレットを得た。その後、有機過酸化物(日本油脂(株)製、商品名「パークミルD−40」)0.3体積部を配合して、120℃にてさらに混練し、次いで、混練物を金型内に押出し、170℃で18分加熱し、架橋させて、直径60cm、厚さ3.0mmの円盤状の成形体を得た。その後、この成形体の一面側に切削加工機((株)加藤機械製)を用いて、幅が0.25mm、深さが1.5mm、ピッチが2.00mm、隣り合う溝の間の最小距離が1.75mmである同心円状の溝を形成した(溝深さ/研磨層厚み=1/2.0)。
実施例2
実施例1と同様に成型した厚み3.0mmの円盤状の一面側に切削加工機((株)加藤機械製)を用いて、幅が0.25mm、深さが2.31mm、ピッチが2.00mm、隣り合う溝の間の最小距離が1.75mmである同心円状の溝を形成した(溝深さ/研磨層厚み=1/1.3)。
実施例3
実施例1と同様に成型した厚さ6.0mmの円盤状の一面側に切削加工機((株)加藤機械製)を用いて、幅が0.25mm、深さが1.5mm、ピッチが2.25mm、隣り合う溝の間の最小距離が2.00mmである同心円状の溝を形成した(溝深さ/研磨層厚み=1/4.0)。
実施例4
実施例1と同様に成型した厚さ6.0mmの円盤状の一面側に切削加工機((株)加藤機械製)を用いて、幅が1.00mm、深さが3.0mm、ピッチが2.00mm、隣り合う溝の間の最小距離が1.00mmである同心円状の溝を形成した(溝深さ/研磨層厚み=1/2.0)。
実施例5
実施例1と同様に成型した厚さ6.0mmの円盤状の一面側に切削加工機((株)加藤機械製)を用いて、幅が0.25mm、深さが4.5mm、ピッチが2.25mm、隣り合う溝の間の最小距離が2.00mmである同心円状の溝を形成した(溝深さ/研磨層厚み=1/1.3)。
実施例6
実施例1と同様に成型した厚さ9.0mmの円盤状の一面側に切削加工機((株)加藤機械製)を用いて、幅が0.25mm、深さが1.5mm、ピッチが2.00mm、隣り合う溝の間の最小距離が1.75mmである同心円状の溝を形成した(溝深さ/研磨層厚み=1/6.0)。
実施例7
実施例1と同様に成型した厚さ9.0mmの円盤状の一面側に切削加工機((株)加藤機械製)を用いて、幅が0.25mm、深さが2.25mm、ピッチが2.00mm、隣り合う溝の間の最小距離が1.00mmである同心円状の溝を形成した(溝深さ/研磨層厚み=1/4.0)。
実施例8
実施例1と同様に成型した厚さ9.0mmの円盤状の一面側に切削加工機((株)加藤機械製)を用いて、幅が0.25mm、深さが8.18mm、ピッチが2.00mm、隣り合う溝の間の最小距離が1.75mmである同心円状の溝を形成した(溝深さ/研磨層厚み=1/1.1)。
実施例9
分子の両末端に2個の水酸基を有する数平均分子量650のポリテトラメチレングリコール(三菱化学(株)製、品名「PTMG650」)28.2質量部と4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(住化バイエルウレタン(株)製、品名「スミジュール44S」)21.7質量部を反応容器に仕込み、攪拌しながら90℃で3時間保温して反応させ、その後冷却して、両末端イソシアネートプレポリマーを得た。
架橋剤として3個の水酸基を有する数平均分子量330のポリプロピレングリコール(日本油脂(株)製、品名「ユニオールTG330」、グリセリンとプロピレンオキサイドの付加反応生成物)21.6質量部とポリテトラメチレングリコール「PTMG650」6.9質量部を用い、これに水溶性粒子であるβ−サイクロデキストリン((株)横浜国際バイオ研究所社製、品名「デキシパールβ−100」、平均粒径20μm)14.5質量部を攪拌して分散させ、さらに反応促進剤として2−メチルトリエチレンジアミン(エアープロダクツジャパン(株)製、品名「Me-DABCO」)0.1質量部を攪拌して溶解させた。この混合物を上記両末端イソシアネートプレポリマーの反応容器に添加した。
さらに4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート「スミジュール44S」21.6質量部を上記両末端イソシアネートプレポリマーの反応容器に添加して、室温にて2分間200回転で攪拌し、さらに減圧脱泡して原料混合物を得た。
この原料混合物を直径60cm、厚さ3mmの金型に注入し、80℃で20分間保持してポリウレタンの重合を行い、さらに110℃で5時間ポストキュアを行い、直径60cm、厚さ3mmの研磨パッドを得た。その後、この成形体の一面側に切削加工機((株)加藤機械製)を用いて、幅が0.25mm、深さが1.5mm、ピッチが2.00mm、隣り合う溝の間の最小距離は1.75mmである同心円状の溝を形成した(溝深さ/研磨層厚み=1/2.0)。
実施例10
65℃の温度下、ポリエーテル系ウレタンプレポリマーであるアジプレンL−325(ユニロイヤル社製)2997gを4,4‘−メチレン−ビス〔2−クロロアニリン〕768gと混合し、その後、エクスパンセル511DE(エクスパンセル社製)69gを分散させ原料混合物を得た。
この原料混合物を直径60cm、厚み3.0mmの金型に注入し、80℃で20分間保持してポリウレタン化の反応を行い、さらに110℃で5時間ポストキュアを行い、直径60cm、厚み3.0mmの円盤状の成形体を得た。その後、この成形体の一面側に切削加工機((株)加藤機械製)を用いて、幅が0.25mm、深さが1.5mm、ピッチが2.00mm、隣り合う溝の間の最小距離が1.75mmである同心円状の溝を形成した(溝深さ/研磨層厚み=1/2.0)。
なお、上記で製造した研磨パッドのマトリックス中に分散した空洞の平均径は、10μmであった。
比較例1
実施例1と同様に成型した厚み3.0mmの円盤状の一面側に切削加工機((株)加藤機械製)を用いて、幅が0.25mm、深さが2.90mm、ピッチが2.00mm、隣り合う溝の間の最小距離が1.75mmである同心円状の溝を形成した(溝深さ/研磨層厚み=1/1.05)。
比較例2
実施例1と同様に成型した厚み3.0mmの円盤状の一面側に切削加工機((株)加藤機械製)を用いて、幅が0.25mm、深さが0.75mm、ピッチが2.00mm、隣り合う溝の間の最小距離は1.75mmである同心円状の溝を形成した(溝深さ/研磨層厚み=1/4.0)。
比較例3
実施例1と同様に成型した厚み3.0mmの円盤状の一面側に切削加工機((株)加藤機械製)を用いて、幅が0.25mm、深さが0.38mm、ピッチが2.00mm、隣り合う溝の間の最小距離が1.75mmである同心円状の溝を形成した(溝深さ/研磨層厚み=1/8.0)。
比較例4
実施例10と同様に成型した厚み2.0mmの円盤状の一面側に切削加工機((株)加藤機械製)を用いて、幅が0.50mm、深さが0.85mm、ピッチが3.00mm、隣り合う溝の間の最小距離が2.50mmである同心円状の溝を形成した(溝深さ/研磨層厚み=1/2.35)。
[2]研磨性能の評価
(1)インターバルドレッシングの評価
実施例1〜9および比較例1〜4で得られた各研磨パッドをそれぞれ研磨機((株)荏原製作所製、型式EPO112)の定盤上に装着し、定盤回転数100rpm、ヘッド回転数105rpm、スラリーの流量200ml/分、研磨加重105hPaの条件で60秒間8インチ銅膜付ウェハを研磨し、研磨速度が5%以上変動した時点での研磨枚数を基準とした。なお、スラリーとしてiCue5003(キャボット・マイクロエレクトロニクス社製)を使用した。研磨速度はKLA-Tencor社製、型式「オムニマップRS75」で測定した。
(2)化学機械用研磨パッドの寿命の評価
上記した研磨条件の下で、8インチ銅膜付ウェハを連続して化学機械研磨した。ここで、イオン交換水を100ml/分の速度で供給しつつ、100メッシュのダイヤモンドを使用したドレッサーにより定盤回転数20rpm、ドレッサー回転数19rpm、ドレッサー加重60Nの条件で30秒間インターバルドレッシングを行った。
研磨したウェハ50枚ごとに研磨速度を算出し、前回までの研磨速度の平均値から15%以上減じた研磨速度を2回連続して記録した時点を、化学機械用研磨パッドの寿命とした。
(3)スクラッチの評価
上記した研磨条件の下で、8インチ銅膜付ウェハを連続して化学機械研磨した。その研磨後のウェハをKLA-Tencor社製、型式「SP1」を用いてスクラッチの評価を実施した。
上記評価(1)〜(3)の結果を下記表1に示した。
Figure 2005340271

Claims (7)

  1. 研磨面上に一本または複数本の溝を有し、該溝は研磨面の中心部から周辺部へ向かう1本の仮想直線と溝とが複数回交差するように研磨面上に設けられており、溝巾が0.1〜1.5mmの範囲にあり、溝深さが0.9〜9.8mmの範囲にあり、上記仮想直線と交差する隣接交差点間の最小距離が0.3〜2.0mmの範囲にありそしてこの研磨研磨パッドの厚みに対する上記溝深さの比が1/7〜1/1.1の範囲にある、ことを特徴とする研磨パッド。
  2. 上記溝の研磨面上における形状が、研磨面の中心部から周辺部へ向かって次第に拡大する1本以上のうず巻または互いに交差することがなく且つ円心状に配置された複数個の環もしくは多角形である請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 架橋重合体を含有する非水溶性マトリックスおよび該非水溶性マトリックス中に分散された水溶性粒子からなる素材で形成されている請求項1または2に記載の研磨パッド。
  4. 溝巾が0.2〜1.2mmの範囲にある請求項1〜3のいずれかに記載の研磨パッド。
  5. 溝深さが1.4〜4.5mmの範囲にある請求項1〜4のいずれかに記載のパッド。
  6. 仮想直線と交差する隣接交差点間の最小距離が0.5〜2.0mmの範囲にある請求項1〜5のいずれかに記載の研磨パッド。
  7. 研磨パッドの厚みに対する溝深さの比が1/4〜1/1.3の範にある請求項1〜6のいずれかに記載の研磨パッド。

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