JP2005337907A - 光センサおよびそれを用いたアクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】光ビームの2次元方向の移動位置を広範囲にかつ高精度で検出できる光センサを提供する。
【解決手段】光源10と、光源10からの光ビームを受光する受光素子24とを有し、受光素子24の出力に基づいて入射する光ビームの2次元方向の移動位置を検出する光センサ38において、受光素子24の受光領域30を、第1の方向Xに平行な第1の分割線40で第1の領域Aおよび第2の領域Bに分割すると共に、第1の領域Aおよび第2の領域Bの少なくとも一方を第1の分割線40に対して傾斜した第2の分割線42で分割する。
【選択図】図10

Description

本発明は、例えば、光磁気ディスク、追記型ディスク、DVD等の光記録媒体に対して情報を記録および/または再生する情報記録再生装置に使用する対物レンズアクチュエータや、光通信用の光偏向機等の光学装置に使用するガルバノミラーや、リニアステージ等に使用する移動ステージ等、の可動部の位置および/または傾き等を検出するのに好適な光センサおよびそれを用いたアクチュエータに関するものである。
情報記録再生装置等の対物レンズをフォーカス方向および/またはトラッキング方向に駆動する対物レンズアクチュエータや、ミラーを傾けて反射光を偏向制御するガルバノミラーや、移動ステージ等においては、可動部の位置や傾きを検出したり、あるいは可動部の駆動を制御したりするためにセンサが用いられており、そのセンサとして、高精度で非接触である光センサが多用されている。
その従来の光センサを用いたアクチュエータとしては、例えば、図19に示すようなチルトセンサ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このチルトセンサ装置は、光ディスク101をターンテーブル102に載置してスピンドルモータ103により回転させながら、記録または再生用のレーザビームを対物レンズ105により、光ディスク101の上側基板101aと下側基板101bとの間の信号面101cに集光して情報の記録または再生を行う光ピックアップにおいて、対物レンズ105の光軸に対する記録面101cの傾きを検出して、対物レンズ105の光軸の向きを調整するものである。
図19において、メインレーザ発光ダイオード111から出射された波長405nmの記録または再生用のメインレーザビームMLは、コリメータレンズ112により平行光にされた後、ハーフミラー113を透過し、さらにダイクロイックミラー114を透過して立ち上げミラー115で反射されて対物レンズ105により光ディスク101の記録面101cに集光される。
対物レンズ105は、図示しないフォーカスアクチュエータ等によりフォーカス方向に駆動可能になっていると共に、チルトアクチュエータ120より光ディスク101のラジアル方向およびタンジェンシャル方向における光軸の傾きを調整するように駆動可能になっている。
光ディスク101の記録面101cで反射される戻りメインレーザビームML′は、対物レンズ105を経て立ち上げミラー115で反射された後、ダイクロイックミラー114を透過し、さらにハーフミラー113で反射されて集光レンズ121により分割フォトディテクタ122上に集光され、その出力に基づいてRF信号やフォーカスエラー信号等が検出される。
一方、サブレーザ発光ダイオード125から出射された波長650nmのサブレーザビームSLは、コリメータレンズ126で平行光にされて、ハーフミラー127で反射された後、ダイクロイックミラー114で反射され、さらに立ち上げミラー115で反射されて対物レンズ105により光ディスク101の記録面101cにデフォーカス状態で集光される。
光ディスク101の記録面101cで反射される戻りサブレーザビームSL′は、対物レンズ105を経て立ち上げミラー115で反射された後、ダイクロイックミラー114で反射され、さらにハーフミラー126を透過して集光レンズ128により4分割フォトディテクタ129上に集光され、その出力に基づいて光ディスク傾き検出信号作成部130により、対物レンズ105の光軸に対する記録面101cのラジアル方向およびタンジェンシャル方向における傾きが検出され、それらの傾き信号に基づいてチルト制御部131によりチルトアクチュエータ120を介して対物レンズ105が駆動されて、光ディスク101のラジアル方向およびタンジェンシャル方向における対物レンズ105の光軸の傾きが調整されるようになっている。
また、従来の光センサを用いたアクチュエータとして、例えば、図20に示すような位置検出器も知られている(例えば、特許文献2参照)。
この位置検出器は、光ピックアップ装置における対物レンズのトラッキング方向Trの位置を検出するもので、対物レンズ(図示せず)はフォーカスバネ141を介してフォーカス方向Foに変位可能に回動板142に支持されており、回動板142は回動軸143によりトラッキング方向Trに変位可能にアクチュエータベース(図示せず)に支持されている。
また、回動板142には発光素子144が取り付けられており、この発光素子144からの出射光145を受光するようにアクチュエータベースに受光素子146が取り付けられている。受光素子146は、発光素子144の出射光145の光軸がトラッキングにより移動する方向147に対して傾斜した分割線148で2分割された受光部149a,149bを有しており、これら受光部149a,149bの出力差に基づいて対物レンズのトラッキング方向Trの位置を検出するようにしている。
特開2002−334464号公報 特開平5−210863号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示のチルトセンサ装置にあっては、対物レンズ105の光軸に対する記録面101cのラジアル方向およびタンジェンシャル方向における2方向の傾きは検出できても、その検出範囲が最大でも4分割フォトディテクタ129の受光面上における戻りサブレーザビームSL′の直径までとなる。
このため、4分割フォトディテクタ129の受光面上における戻りサブレーザビームSL′の直径を小さくすると、検出範囲が狭くなって、広範囲に亘って傾きを検出できなくなり、また、逆に戻りサブレーザビームSL′の直径を大きくすると、検出範囲は広くできても、4分割フォトディテクタ129が大きくなって、結果として光ピックアップが大型化するという問題がある。
また、上記特許文献2に開示の位置検出器にあっては、受光素子146の分割線148を、トラッキングによる出射光145の光軸の移動方向147に対して傾斜させているので、この分割線148を上記移動方向147に対して直交させる場合と比較して、トラッキングによって発光素子144からの出射光145が分割線148と交わる範囲が広くなり、広範囲に亘って対物レンズのトラッキング方向Trの位置を検出することが可能となる。
しかしながら、この位置検出器は、受光素子146に入射する出射光145の一方向の移動位置しか検出できないため、2次元方向の位置を検出する場合には適用できないことになる。なお、入射光束の2次元方向の位置を検出するものとして、2次元PSD(位置検出素子)(例えば、浜松ホトニクス社製のS5990等)もあるが、この2次元PSDは1次元PSDに比べて受光面の位置検出の歪みが大きく、位置検出誤差が大きいため、高精度の位置検出は困難である。
したがって、上述した事情に鑑みてなされた本発明の目的は、光ビームの2次元方向の移動位置を広範囲にかつ高精度で検出できる光センサおよびそれを用いたアクチュエータを提供することにある。
上記目的を達成する請求項1に係る発明は、光源と、該光源からの光ビームを受光する受光素子とを有し、該受光素子の出力に基づいて入射する光ビームの2次元方向の移動位置を検出する光センサにおいて、
前記受光素子の受光領域は、第1の方向に平行な第1の分割線で分割された第1の領域および第2の領域を有し、前記第1の領域および前記第2の領域の少なくとも一方は前記第1の分割線に対して傾斜した第2の分割線で分割されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の光センサにおいて、前記受光領域の出力に基づいて、前記第1の方向および該第1の方向に垂直な第2の方向における光ビームの位置に関連する情報を出力することを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の光センサにおいて、前記第2の分割線で分割された少なくとも2つの領域の出力差に基づいて前記第1の方向における光ビームの位置に関連する情報を出力し、前記第1の領域と前記第2の領域との出力差に基づいて前記第2の方向における光ビームの位置に関連する情報を出力することを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、光源と、該光源からの光ビームを受光する受光素子とを有し、該受光素子の出力に基づいて入射する光ビームの2次元方向の移動位置を検出する光センサにおいて、
前記受光素子の受光領域は、第1の方向に平行な2本の第1の分割線で分割された第1の領域、第2の領域および第3の領域を有すると共に、中央の前記第2の領域は、前記第1の分割線に対して傾斜した第2の分割線で分割されていることを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の光センサにおいて、前記受光領域の出力に基づいて、前記第1の方向および該第1の方向に垂直な第2の方向における光ビームの位置に関連する情報を出力することを特徴とするものである。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の光センサにおいて、前記第2の分割線で分割された前記第2の領域の少なくとも2つの領域の出力差に基づいて前記第1の方向における光ビームの位置に関連する情報を出力し、前記第2の領域の両側に位置する前記第1の領域および前記第3の領域の出力差に基づいて前記第2の方向における光ビームの位置に関連する情報を出力することを特徴とするものである。
請求項7に係る発明は、光源と、該光源からの光ビームを受光する受光素子とを有し、該受光素子の出力に基づいて入射する光ビームの2次元方向の移動位置を検出する光センサにおいて、
前記受光素子の受光領域は、第1の方向に平行な2本の第1の分割線で分割された第1の領域、第2の領域および第3の領域を有し、
前記第2の領域の両側に位置する前記第1の領域および前記第3の領域の出力に基づいて前記第1の方向とほぼ直交する第2の方向における光ビームの位置に関連する情報を出力し、前記第2の領域の出力に基づいて前記第1の方向における光ビームの位置に関連する情報を出力することを特徴とするものである。
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の光センサにおいて、前記第2の領域は、位置検出素子からなることを特徴とするものである。
請求項9に係る発明は、請求項7または8に記載の光センサにおいて、前記第1の領域および前記第3の領域は、フォトダイオードからなることを特徴とするものである。
請求項10に係る発明は、請求項2,3,5〜9のいずれか一項に記載の光センサにおいて、前記第1の方向における光ビームの位置検出範囲が、前記第2の方向における光ビームの位置検出範囲よりも大きいことを特徴とするものである。
請求項11に係る発明は、請求項2,3,5〜10のいずれか一項に記載の光センサにおいて、前記受光領域に入射する光ビームのスポットは、前記第1の方向よりも前記第2の方向が大きい形状であることを特徴とするものである。
さらに、上記目的を達成する請求項12に係るアクチュエータの発明は、固定部に対して可動する可動部と、該可動部の位置および/または傾き量を検出する請求項1〜11のいずれか一項に記載の光センサとを有することを特徴とするものである。
請求項13に係る発明は、請求項12に記載のアクチュエータにおいて、前記可動部は、少なくとも光学素子を有することを特徴とするものである。
請求項14に係る発明は、請求項13に記載のアクチュエータにおいて、前記光学素子は、ミラーであることを特徴とするものである。
請求項15に係る発明は、請求項13または14に記載のアクチュエータにおいて、前記光センサの一部が、前記可動部の重心に対して前記光学素子とは反対側において前記可動部に配置されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、光ビームの2次元方向の移動位置を広範囲にかつ高精度で検出できる光センサを提供できると共に、それを用いたアクチュエータを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図18を参照して説明する。
(第1実施の形態)
図1乃至図13は本発明の第1実施の形態を示すものである。本実施の形態は、2次元のレーザスキャナに用いられるアクチュエータとしてのガルバノミラー1を示すもので、図1はガルバノミラー1をミラー3の正面斜め上方から見た斜視図、図2はガルバノミラー1を背面側から見た斜視図、図3はガルバノミラー1の全体の分解斜視図、図4は可動部2の分解斜視図、図5はガルバノミラー1をミラー3の回転中心Gを通るX−Z平面で切った断面斜視図、図6は同じく回転中心Gを通るY−Z平面で切った断面平面図、図7は図5に示す状態から可動部2がY軸回りに回転した状態を示す断面平面図、図8は駆動手段を示す斜視図、図9(A),(B)は同じく駆動手段を示す平面図、図10はLEDユニット9の分解斜視図、図11は光センサ38を示す図、図12は受光素子24の受光領域30の構成を示す図、図13(A),(B)は光センサ38によるX方向位置SxおよびY方向位置Syの検出特性を示す図である。
本実施の形態のガルバノミラー1は、1つのミラー3を有しており、その表面には平面状の反射面3aを有している。図1に示すように、ミラー3は水平方向であるX軸の回りのθx方向と、それと直交する垂直方向であるY軸の回りであるθy方向との2方向に傾き可能に構成されており、X軸およびY軸は、傾きの回転中心Gを通っている。なお、反射面3aに垂直な方向をZ軸とする。
このガルバノミラー1は、外部の光源であるレーザ31から出射されてコリメータレンズ32で平行光にされた光34を、反射面3aで反射させて、その反射光34aを平面状のスクリーン33に投射するもので、反射面3aをθx方向に傾けて反射光34aをスクリーン33上で上下方向であるY2方向に移動させ、反射面3aをθy方向に傾けて反射光34aをスクリーン33上で左右方向であるX2方向に移動させることにより、反射光34aを2方向に傾き制御して、スクリーン33上に投射される光を2方向に移動制御するものである。
先ず、ガルバノミラー1の構成について、ほぼ組み立て順に従って説明する。
ミラー3を保持するホルダ4は、高剛性で軽量化を図るため、マグネシウムダイキャスト製とされ、そのY方向両側には、ほぼX−Z面に平行なコイル固定面4bが形成されており、そのコイル固定面4bに四角い枠状に巻回されたELコイル7が、その内側を突起4cで位置決めされて接着固定される。また、ELコイル7上には、扇型の中心部をカットしたような形状に巻回されたAZコイル8が、その内側を突起4dで位置決めされて接着固定される。
ホルダ4には、Z(−)方向の中心部にピボット取り付け部4eが形成されており、このピボット取り付け部4eにピボット6の一端が接着固定される。ピボット6には、その中央部にほぼ鼓型の屈曲部6aが形成されていると共に、中心にはバネ用のステンレス製のワイヤ13が、両端をピボット6から突出して設けられ、そのZ(+)方向の一端13aが、ピボット6をピボット取り付け部4eに接着固定する際に、ホルダ4の穴4fに挿入されて接着される。このピボット6は、熱硬化型のシリコンゴムにより金型を用いて成型され、その成型の際にピボット6の中心に屈曲部6aの直径に対しほぼ1/10の直径のワイヤ13がインサート成型される。本実施の形態では、ピボット6の屈曲部6aの直径が1mmとなっており、ワイヤ13の直径は0.1mmとなっている。
ミラー3は、シリコンウェハの表面に反射面3aを構成する金または誘電多層膜の反射コートが施された後、長方形にカットされて形成され、ホルダ4のZ(+)側に形成された貼り付け面4aにシリコン系の接着剤にて接着固定される。
ホルダ4には、Z(−)方向の中央部にフレキ取り付け部4gが形成されており、このフレキ取り付け部4gにフレキシブル基板5の中央部に位置する四角い枠状の取り付け部5aが接着される。取り付け部5aには、図示しないハンダ付けランドが設けられており、そのハンダ付けランドに合計2個のELコイル7および合計4個のAZコイル8の端末がハンダ付けされる。フレキシブル基板5には、その両側に2個の固定部5cが形成されており、これら取り付け部5aと固定部5cとは、図4に示すような屈曲した形状の変形可能な4本の連結部5bで連結される。
ホルダ4を支持する固定部であるベース21は、ホルダ4と同じマグネシウムダイキャスト製でほぼ四角い枠状に形成されている。ベース21には、そのY方向の両端内壁に鉄板からなる平板状のヨーク28が接着され、そのヨーク28の表面にマグネット27が接着される。
マグネット27は、図3に示すように、その表面をZ方向に2分割して着磁されている。これらY方向に対向する2つのマグネット27は、異極面が向かい合い、かつ対応するAZコイル8と間隔を有して対向するように配置される。
ベース21には、その中央に、両側の壁を連結してバー21bが設けられ、このバー21bにホルダ4が組み付けられる。すなわち、ホルダ4のZ(−)方向に突出した4本の互いに離間したポスト4hの間にバー21bが位置するように、ホルダ4が組み付けられて、ピボット6のZ(−)方向の一端が、バー21bに形成したピボット取り付け部21cに接着固定され、その際にワイヤ13のZ(−)方向の一端13aも、バー21bに形成された穴21dに挿入されて接着される。また、フレキシブル基板5の固定部5cは、ベース21のフレキ固定部21eに接着固定される。
ホルダ4の4本のポスト4hには、光センサ38を構成するLEDユニット9が保持される。LEDユニット9は、銅製のバランサ12を有しており、このバランサ12に4角がカットされた基板11が貼り付けられて、この基板11に光源である波長900nmの赤外の光ビームを出射するLED10がハンダ付けされる。また、バランサ12には、その中央部にLED10から放射される光ビームの断面形状を整形する絞り12aが形成されている。なお、絞り12aは、X方向に比べてY方向の寸法が2倍大きな楕円状となっている。また、基板11とフレキシブル基板5の取り付け部5aとは、図示しないリード線により電気的に接続される。
LEDユニット9は、バランサ12の四隅をホルダ4の4本のポスト4hに接着固定されて保持され、これによりベース21に設けたバー21bを、ホルダ4の4本のポスト4hとLEDユニット9とに囲まれた空間に隙間を持って位置される。
上記のホルダ4、ミラー3、ELコイル7、AZコイル8、LEDユニット9、フレキシブル基板5の取り付け部5a、ピボット6の一端で可動部2が構成され、この可動部2がベース21に対して2方向に傾き移動される。
また、ベース21のZ(−)方向の面には、基板ユニット22が4本のビス35により固定される。基板ユニット22には基板23が設けられており、そのLEDユニット9と向かい合う面には、LEDユニット9とともに光センサ38を構成する受光素子24がハンダ付けされ、それと反対側の面には受光素子24のプリアンプやELコイル7、AZコイル8のドライブ回路、およびLED10のドライブ回路などの電気回路25と、コネクタ26とが配置される。また、基板23は、フレキシブル基板5の固定部5cと図示しないケーブルを介して電気的に接続される。なお、受光素子24は、その内部にシリコン基板上に分割された受光領域30を有するシリコンPINフォトダイオードをもって構成されている。
以下、可動部2について、さらに詳細に説明する。
上述したように、可動部2は、ピボット6および金属の細いワイヤ13により2方向に傾き可能にベース21に支持されている。ピボット6は、その中央部の屈曲部6aが鼓型で回転中心Gを中心にθx、θy方向に容易に傾き変形できるようになっており、ワイヤ13は、ピボット6の中心にインサートされている。また、可動部2の重心は、回転中心Gと一致させており、可動部2の慣性主軸は、X軸、Y軸に一致させてある。したがって、可動部2を傾き駆動したとき、不要な共振が発生しにくい構造となっている。
ここで、ピボット6の撓みのバネ定数は、断面二次モーメントとヤング率とに比例し、断面2次モーメントは、円形断面の半径の4乗に比例する。また、ピボット6が延在するZ方向のバネ定数は、ヤング率と断面積(円形断面の半径の2乗)とに比例する。本実施の形態では、ワイヤ13の直径を屈曲部6aの直径のほぼ1/10としているので、θx、θy方向のバネ定数の増加に比べて、Z方向の伸びのバネ定数を高くすることができる。したがって、可動部2がZ方向に振動する共振周波数を高くできるので、ガルバノミラー1に外部からZ方向の振動が加わった時の可動部2のZ方向振動量を小さくでき、安定した傾き制御特性を得ることができる。
マグネット27は、図8に示すようにZ方向に2分割された磁極面を有して、AZコイル8に間隔を有して対向配置されており、Y軸方向に対向する2つのマグネット27は異極面が向かい合うように配置されている。また、AZコイル8は、扇型の中心部をカットしたような形状に巻回されており、その斜めの2つの有効辺8aがマグネット27の2つの磁極にそれぞれ向かい合うように位置している。ELコイル7も、2つの有効辺7aがマグネット27の2つの磁極にそれぞれ向かい合うように位置している。
合計4つのAZコイル8と2つのELコイル7には、ガルバノミラー1の外部の電源からコネクタ26、基板23、図示しないケーブル、フレキシブル基板5を経て、傾ける方向に応じて電流が供給される。例えば、図8に示すように、θx方向に可動部2を傾ける時には、2つのELコイル7の有効辺7aに力Fxが発生するように電流が供給される。また、θy方向に可動部2を傾ける時には、4つのAZコイル8の有効辺8aに力Fyが発生するように電流が供給される。上記のELコイル7、AZコイル8、マグネット27およびヨーク28により、可動部2を2方向に傾ける駆動手段が構成される。
本実施の形態では、可動部2が傾く範囲を、θymaxで±20度、θxmaxで±5度とし、θxmaxに比べてθymaxを格段に大きくしている。
ここで、通常のガルバノミラーにおいては、駆動手段を可動部側と固定部側とに分けて、例えば可動部側にコイルを、固定部側にマグネットを配置してムービングコイル型としたり、逆に、可動部側にマグネットを、固定部側にコイルを配置してムービングマグネット型としたりしている。このため、コイルとマグネットとが干渉しないように、両者の間隔を大きくする必要があり、その結果、コイルに作用する磁界が低下して、可動部の駆動感度が低下すると共に、ガルバノミラーが大型化するという問題があった。
これに対して、本実施の形態では、可動部2の回転中心Gに対して、AZコイル8およびELコイル7を、2つの回転軸X軸、Y軸の一方の軸方向にのみ配置し、さらに傾き角度の大きな回転軸であるY軸の延在方向に離間して配置している。また、ELコイル7、AZコイル8、マグネット27は、いずれも扁平状とし、傾き角度の大きな回転軸であるY軸に垂直な平面であるX−Z平面にそれぞれ平行に配列している。したがって、可動部2が傾き角度の大きなY軸回りに傾いても、ELコイル7およびAZコイル8とマグネット27とのY軸方向の最小の間隔D(図6参照)は変わらないので、この間隔Dはθyの傾きのために広げる必要がない。また、ELコイル7およびAZコイル8が、マグネット27に対して平行な状態から非平行な状態になって、ELコイル7およびAZコイル8に発生する力が不均一になり、不要な共振を引き起こすこともない。
なお、最小の間隔Dは、可動部2がX軸回りに傾いた時に増減するので、このθxの傾きのみを考慮して決定すれば良い。本実施の形態では、θxmaxをθymaxの1/4としたので、この最小間隔Dはそれほど大きくする必要がない。したがって、ELコイル7およびAZコイル8に作用する磁界を強くできるので、駆動感度を高くでき、ガルバノミラー1を小型にできる。
また、AZコイル8は、図9(A)に詳細に示すように、扇形の中心部をカットしたような形状となっており、その有効辺8aは、回転中心Gを通るθymaxの斜めの直線P1に対して、その回転範囲の外側にD2だけ離れて位置している。したがって、図9(B)に示すように、可動部2がθymax傾いた場合でも、一方の有効辺8aがマグネット27の磁極の境目27bに平行で、逆の磁極面には位置しない。このように、AZコイル8の有効辺8aを可動部2の回転角度の最大値と同程度か、それよりも若干大きく斜めにすることで、有効辺8aに安定した磁界を作用させることができる。
さらに、ベース21には、そのX方向の両方の璧に回転中心Gに達する大きな切り欠き21fが形成されているので、可動部2がθy方向に大きく傾いた場合でも、可動部2や反射面3aに対する入射光あるいは反射光が、ベース21のX方向の壁に干渉することはない。また、ELコイル7、AZコイル8、マグネット27、ヨーク28で構成される可動部2の駆動手段は、可動部2に対して大きく傾くX方向には配置せず、傾きの小さなY方向に配置されている。したがって、駆動手段を、可動部2およびベース21等に固定されている部品や、反射面3aに対する入射光あるいは反射光と干渉しないように容易に構成することができる。
また、LEDユニット9は、回転中心Gに対してミラー3とは反対側に配置しているので、このLEDユニット9をミラー3のカウンターバランスとして用いることができる。したがって、バランスを取るための別の部品を付加することなく、可動部2の重心を回転中心Gに容易に一致させることができるので、構成の簡略化が図れると共に、回転の慣性モーメントを小さくでき、駆動感度を高めることができる。
次に、光センサ38について、さらに詳細に説明する。
上述したように、光センサ38は、可動部2に保持されたLEDユニット9と、固定側の基板23に配置された受光素子24とにより構成されている。LEDユニット9のLED10には、ガルバノミラー1の外部の電源からコネクタ26、基板23、図示しないケーブル、フレキシブル基板5、図示しないリード線を経由して電流が供給され、このLED10から出射された光ビームは、楕円形状の絞り12aにて楕円の光ビームに整形されて、受光素子24の受光領域30に楕円のスポット29として投射される。
受光領域30は、図12に詳細に示すように、Y方向に楔状に8つに分割されており、Y−側よりB4,B3,B2,B1,A1,A2,A3,A4の8つの領域を有している。言い換えると、受光領域30は、Y方向にA1,A2,A3およびA4で構成される第1の領域AとB4,B3,B2およびB1で構成される第2の領域Bとが、X方向に平行な第1の分割線40で2分割されてY方向に配列され、さらに第1の領域Aと第2の領域Bとはそれぞれ、X方向に平行な分割線41でそれぞれ2分割され、さらにそれらの領域はX方向およびY方向に対して斜めの第2の分割線42により合計8つの領域に分割されている。
本実施の形態では、受光領域30を、X方向が9mm、Y方向が全長4mmとして、3本の分割線40,41,41により1mmの長さに分割している。また、楕円のスポット29は、Y方向が2mm、X方向が1mmとしている。したがって、スポット29は、受光領域30上でX方向に±4mm、Y方向に±1mm移動しても、受光領域30をはみ出すことはない。
図7は、可動部2が図5に示す状態から、回転中心Gを中心としてY軸回りにθy傾いた状態を示している。この際、LEDユニット9もY軸回りに傾き、かつX方向に移動するので、受光領域30上のスポット29もX方向に平行に移動する。同様に、可動部2が回転中心Gを中心としてX軸回りにθx傾いた場合には、LEDユニット9もX軸回りに傾き、かつY方向に移動するので、受光領域30上のスポット29もY方向に平行に移動する。
図12には、受光領域30の中央にスポット29aが位置する場合と、中央位置からY方向に1mm移動してスポット29bが位置する場合と、中央位置からX方向に4mm移動してスポット29cが位置する場合と、中央位置からX方向に4mm、かつY方向に1mm移動してスポット29dが位置する場合とを示している。なお、実際には、可動部2が傾くと、LEDユニット9と受光領域30との距離が増加して、受光領域30には光が斜めに投射されるので、スポット29b、29c、29dは、スポット29aに比べて長軸および/または短軸が大きくなって歪みを生じるが、図では単純化して示している。
受光領域30の8つの分割領域から出力される電流は、プリアンプでI/V変換し、その電圧に基づいて下記の演算を行うことにより、受光領域30に対するスポット29の正規化されたX方向の位置SxおよびY方向の位置Sy、すなわち可動部2の2方向の傾き角度に関係した情報を得ることができる。
Sx=((A3+A1+B2+B4)−(A4+A2+B1+B3))/(A1+A2+A3+A4十B1+B2+B3+B4)
Sy=((A1+A2+A3+A4)−(B1+B2+B3+B4))/(A1十A2+A3+A4+B1+B2+B3+B4)
図13(A)は、Y=0mmの位置でスポット29がX方向に移動した時のSxの一例を示しており、図13(B)は、X=0およびX=4mmの位置でスポット29がY方向に移動した時のSyの一例を示している。図13(A)から、X=4mmまで直線性の良好な位置情報信号Sxが得られることがわかる。また、図13(B)から、Y=2mmまで、直線性がほぼ良好な位置情報信号Syが得られることがわかる。
上記のように受光領域30を構成することで、Y方向の検出範囲±1mmに対して、X方向の検出範囲を±4mmと格段に大きくても、X方向の位置Sxを、X方向に平行な第1の分割線40および分割線41,41と、X方向およびY方向に対して斜めの第2の分割線42とで分割された領域の差分で検出することができ、Y方向の位置Syを、第1の分割線40でY方向に2分割される第1の領域Aと第2の領域Bとの差分で検出することができる。したがって、例えば受光領域を単純な2分割領域として、±4mmの検出範囲を得る場合には、光スポットの直径を8mm、受光領域の長さを16mmとする必要があるが、本実施の形態では約半分の9mmとすることができるので、受光素子24を小型にできると共に、可動部2が傾いたときに受光領域30に投射される光スポットの歪みも小さくできる。
さらに、本実施の形態では、受光領域30上のスポット29を、検出範囲の大きいX方向をY方向に比べて小さくしたので、さらに受光領域30の大きさを小さくすることができる。すなわち、Y方向の位置Syについては、スポット29が移動する方向に垂直な第1の分割線40で分割される第1の領域Aおよび第2の領域Bの2分割領域の差で検出しているので、スポット29のY方向の長さは検出範囲よりも小さくできないが、X方向の位置Sxに関しては、斜めの第2の分割線42で分割された領域を用いて検出しているので、検出範囲よりも短くできる。
なお、本実施の形態では、受光領域30をX方向に平行な第1の分割線40および分割線41,41によりY方向に4つの領域に分割し、さらに斜めの第2の分割線42で各々2つに分割したが、分割方法はこれに限定されない。例えば、X方向に平行な分割線によりY方向に2つの領域に分割しても良いし、6つ以上の領域に分割しても良い。また、全ての領域を第2の分割線42で分割する必要はなく、例えば、A3とA4、B3とB4は分割せず、X方向の位置Sxを、中央の斜めに分割された領域A1,A2,B1,B2のみ使用して、
Sx=((A1+B2)−(A2+B1))/(A1+A2+B1+B2)
により検出することもできる。
(第2実施の形態)
図14は、本発明の第2実施の形態の要部を示す概略斜視図である。
本実施の形態は、アクチュエータとしての1軸のリニアステージ50を示すものである。この1軸のリニアステージ50は、固定部51に対して可動部52がX方向に移動可能にクロスローラガイド等のリニアガイドに支持されており、図示しないサーボモータおよび送りネジ等によりX方向に駆動されるようになっている。
可動部52の側面には、第1実施の形態に示したLEDユニット9が取り付けられ、固定部51側には、第1実施の形態に示した受光領域30を有する受光素子24が配置されて、LEDユニット9から受光領域30にスポット29が投射され、その受光領域30の出力は第1実施の形態と同様に演算処理される。
したがって、本実施の形態によれば、可動部52がX方向に直線移動したときのX方向位置を検出できると共に、可動部52がリニアガイドのうねり等によってY方向に移動または傾いた量に関係した値を得ることができる。
(第3実施の形態)
図15は、本発明の第3実施の形態に係るガルバノミラー60の要部を示す概略斜視図である。
このガルバノミラー60は、第1実施の形態に示したガルバノミラー1を変形したもので、第1実施の形態と同機能部位には同一番号を付与し、説明部以外は第1実施の形態と同様であるので、簡略化して図示している。
すなわち、本実施の形態では、可動部2に第1実施の形態のLEDユニット9に代えて、ミラー3と回転中心Gを挟んで光センサの一部であるセンサミラー63が配置されている。また、ベース21に取り付ける基板23には、受光領域30を有する受光素子24とともに、LED61およびコリメータレンズ62が配置されており、LED61から放射された光ビームがコリメータレンズ62で平行光にされてセンサミラー63に投射され、その反射光が受光領域30にスポット29として入射するようになっている。
したがって、可動部2がθx方向に傾くと、センサミラー63での反射光はY方向に傾いて受光領域30上のスポット29もY方向に移動し、可動部2がθy方向に傾くと、センサミラー63での反射光はX方向に傾いて受光領域30上のスポット29もX方向に移動するので、第1実施の形態と同様にして、可動部2の2方向の傾き量に関係した出力を得ることができる。
本実施の形態によれば、LED61を可動部2ではなく、ベース21側の基板23に配置し、可動部2にはセンサミラー63を配置するので、可動部2へのLEDの電流供給が不要となり、給電が容易になると共に、可動部2の構成も単純化できる。
また、LED61からの光ビームを、Y−Z面に平行でセンサミラー63に対して傾けて入射させている。ここで、Y−Z面は傾き角度の大きな回転軸であるY軸を含んでいるので、可動部2がY軸回りにθy回転した場合には、反射光はθyの2倍より小さな角度で反射することになる。例えば、センサミラー63への入射角度が45度の場合には、θyの21/2倍となる。これに対し、可動部2がX軸回りにθx回転した場合には、センサミラー63での反射光はθxの2倍傾くことになる。このように、本実施の形態では、センサミラー63での反射光の傾き倍率が小さい方向を回転角度の大きなθy方向としているので、受光領域30の回転角度の大きな方向の長さを短くすることができ、受光素子24の小型化が図れる。
図16(A)〜(C)は、第1〜3実施の形態に示した受光素子24における受光領域30の3つの変形例を示すものである。
図16(A)に示す受光領域30は、X方向両端を長くして、上記実施の形態に示した領域A2と領域A4、領域A1と領域A3、領域B1と領域B3、領域B2と領域B4とをそれぞれX方向の端部で連結して、新たに合計4つの領域A2,A1,B1,B2に分割したものである。すなわち、第1の分割線40で第1の領域Aおよび第2の領域Bに分割し、さらに第1の領域AはX方向と平行な分割線41およびX方向に対して傾斜した2本の第2の分割線42,42で領域A2,A1に分割し、同様に、第2の領域BもX方向と平行な分割線41およびX方向に対して傾斜した2本の第2の分割線42,42で領域B1,B2に分割したものである。
このように、X方向位置SxおよびY方向位置Syの算出時に出力が加算される領域を連結すれば、受光素子24に対する配線を容易にできる。
図16(B)に示す受光領域30は、第2の分割線42の一部の方向を逆にして、分割領域を8つから6つに少なくし、これによりスポット29に位置する分割線の数を、上記実施の形態の場合の最大4本から最大3本となるようにしたものである。すなわち、第1の分割線40で第1の領域Aおよび第2の領域Bに分割し、さらに第1の領域Aは傾斜方向が逆の2本の第2の分割線42,42で3分割し、同様に、第2の領域Bも傾斜方向が逆の2本の第2の分割線42,42で3分割したものである。
ここで、分割線は受光感度を有しておらず、その幅は、例えばシリコンからなる受光領域にマスクをして形成する場合には、数ミクロンから数十ミクロンとなる。したがって、図16(B)のように、分割線を少なくすれば、その分、受光面積を増やすことができるので、高振幅・低ノイズの出力が得られ、位置検出精度を高めることができる。
図16(C)に示す受光領域30は、広い検出範囲が必要なX方向に平行な第1の分割線40でY方向に第1の領域Aおよび第2の領域Bに2分割し、さらに第1の領域Aおよび第2の領域BをX方向に対して傾斜した第2の分割線42でそれぞれ2分割して、合計4つの領域に分割したものである。
このように、受光領域30を4分割としても、X方向位置の検出範囲が広く、さらにX方向と直交するY方向位置も検出できる光センサを構成することができる。
なお、第1〜3実施の形態では、受光領域30を8つの領域に分割したが、領域の分割数は、分割線の幅の影響や、クロストーク等の影響等に応じて適宜増減すれば良い。
(第4実施の形態)
図17は、本発明の第4実施の形態に係る光センサの要部の構成を示すものである。
本実施の形態では、上述した実施の形態において、光センサを構成する受光素子の受光領域30を、広い検出範囲が必要なX方向に平行な2本の第1の分割線44,44でY方向に第1の領域A、第2の領域Bおよび第3の領域Cに3分割すると共に、中央の第2の領域BをX方向に対して斜めの第2の分割線43で2つの領域B1,B2に分割したものである。
この場合、受光領域30に対するスポット29のX方向位置Sxは、
Sx=(B2−B1)/(B1+B2)
により求めることができ、Y方向位置Syは、
Sy=(A−C))/(A+C)
により求めることができる。
このように、X方向およびY方向の位置を検出するための領域を兼用せず、専用にすることで、演算を簡単にできる。
(第5実施の形態)
図18は、本発明の第5実施の形態に係る光センサの要部の構成を示すものである。
本実施の形態では、上述した実施の形態において、光センサを構成する受光素子の受光領域70を、広い検出範囲が必要なX方向に平行な2本の第1の分割線74,74でY方向に分割した第1の領域A、第2の領域Bおよび第3の領域Cをもって構成すると共に、両端の第1の領域Aおよび第3の領域CはシリコンPINフォトダイオードとし、中央の第2の領域Bは、例えば浜松ホトニクス社製のS5629と同等のX方向のみの光量重心位置に関連した信号を出力する位置検出素子とする。また、受光領域70に投射するスポット29は、Y方向に長い長方形とする。
したがって、中央の第2の領域Bから、スポット29のX方向の光量重心位置に関連した出力を得ることができるので、これによりスポット29のX方向の位置を検出することができる。しかも、スポット29は、Y方向に長い長方形となっているので、スポット29がY方向に移動しても、第2の領域Bでのスポット29の外形は変化しない。したがって、スポット29がY方向に移動した際のX方向の位置検出誤差を小さくできる。また、Y方向位置Syは、第1の領域Aおよび第3の領域Cの出力から、Sy=(A−C)/(A+C)、により求めることができる。
このように、受光領域70をY方向に3分割して、中央の第2の領域Bを位置検出素子とすることにより、検出範囲の広いX方向位置を、受光領域70をX方向に分割することなく第2の領域Bの出力から検出することができる。しかも、第2の領域Bには、長方形のスポット29の中央部を入射させることから、特にY方向の強度変化を少なくできるので、スポット29がY方向に変位した際のX方向の位置検出誤差を小さくできる。また、受光領域70のY方向両端の第1の領域Aおよび第3の領域Cを高感度のシリコンPINフォトダイオードとして、その出力の作動によりY方向位置を検出することにより、検出範囲の狭いY方向位置を高精度で検出することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態および変形例に限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、本発明は、ガルバノミラーの傾き検出やリニアステージの位置検出に限らず、CD等の光記録装置における対物レンズの位置検出や、ボイスコイルモータ等の移動体の位置検出等にも適用可能である。また、例えば第1実施の形態では、光源であるLED10を可動部2に配置したが、LED2を固定部であるステージ21側に、受光素子24を可動部2に配置することもできる。さらに、上記実施の形態や変形例に示した受光領域の分割方法や、反射ミラーを使用した例などを適宜組み合わせて使用することもできる。
また、受光領域は、連続した受光領域を分割線で分割して構成する場合に限らず、独立した小さな受光素子を組み合わせて構成することもできると共に、シリコンPINフォトダイオードや位置検出素子に限らず、光感度を有するアバランシェフォトダイオードやシンチレータ等を用いることもできる。さらに、受光領域に投射するスポット形状は、楕円や長方形に限らず、円形等の他の形状に適宜選定することができると共に、投射する光ビームも、波長900nmの赤外光に限らず、可視光、紫外光、X線等の広義の光とすることができる。また、上記実施の形態においては、受光領域上における光の位置および傾きを検出したが、この信号を微分することにより、速度、加速度、角速度、角加速度に関係する信号を生成し、これらの信号を用いて光学素子等を有する可動部を駆動制御したり、この可動部に関連した他の装置を制御したりすることもできる。例えば、光ディスクの記録再生装置においては、対物レンズ駆動装置における対物レンズのトラッキング方向の速度を検出し、その信号を対物レンズ駆動装置を搭載する粗アクセス駆動装置の駆動制御に用いることが可能となる。
本発明の第1実施の形態に係るガルバノミラー1をミラー3の正面斜め上方から見た斜視図である。 同じく、ガルバノミラー1を背面側から見た斜視図である。 ガルバノミラー1の全体の分解斜視図である。 ガルバノミラー1の可動部2の分解斜視図である。 ガルバノミラー1をミラー3の回転中心Gを通るX−Z平面で切った断面斜視図である。 同じく、回転中心Gを通るY−Z平面で切った断面平面図である。 図5に示す状態から可動部2がY軸回りに回転した状態を示す断面平面図である。 ガルバノミラー1の駆動手段を示す斜視図である。 同じく、駆動手段を示す平面図である。 LEDユニット9の分解斜視図である。 光センサ38を示す図である。 受光素子24の受光領域30の構成を示す図である。 光センサ38によるX方向位置SxおよびY方向位置Syの検出特性を示す図である。 本発明の第2実施の形態に係る1軸のリニアステージ50の要部を示す概略斜視図である。 本発明の第3実施の形態に係るガルバノミラー60の要部を示す概略斜視図である。 第1〜3実施の形態に示した受光素子24における受光領域30の3つの変形例を示す図である。 本発明の第4実施の形態に係る光センサの要部の構成を示す図である。 本発明の第5実施の形態に係る光センサの要部の構成を示す図である。 従来の光センサを用いたアクチュエータの一例を示す図である。 同じく、他の例を示す図である。
符号の説明
1 ガルバノミラー
2 可動部
3 ミラー
4 ホルダ
4h ポスト
5 フレキシブル基板
6 ピボット
7 ELコイル
8 AZコイル
9 LEDユニット
10 LED
11 基板
12 バランサ
12a 絞り
13 ワイヤ
21 ベース
21b バー
22 基板ユニット
23 基板
24 受光素子
27 マグネット
28 ヨーク
29 スポット
30 受光領域
38 光センサ
40 第1の分割線
41 分割線
42 第2の分割線
44 第1の分割線
50 リニアステージ
51 固定部
52 可動部
60 ガルバノミラー
61 LED
62 コリメータレンズ
63 センサミラー
70 受光領域
74 第1の分割線

Claims (15)

  1. 光源と、該光源からの光ビームを受光する受光素子とを有し、該受光素子の出力に基づいて入射する光ビームの2次元方向の移動位置を検出する光センサにおいて、
    前記受光素子の受光領域は、第1の方向に平行な第1の分割線で分割された第1の領域および第2の領域を有し、前記第1の領域および前記第2の領域の少なくとも一方は前記第1の分割線に対して傾斜した第2の分割線で分割されていることを特徴とする光センサ。
  2. 前記受光領域の出力に基づいて、前記第1の方向および該第1の方向に垂直な第2の方向における光ビームの位置に関連する情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の光センサ。
  3. 前記第2の分割線で分割された少なくとも2つの領域の出力差に基づいて前記第1の方向における光ビームの位置に関連する情報を出力し、前記第1の領域と前記第2の領域との出力差に基づいて前記第2の方向における光ビームの位置に関連する情報を出力することを特徴とする請求項2に記載の光センサ。
  4. 光源と、該光源からの光ビームを受光する受光素子とを有し、該受光素子の出力に基づいて入射する光ビームの2次元方向の移動位置を検出する光センサにおいて、
    前記受光素子の受光領域は、第1の方向に平行な2本の第1の分割線で分割された第1の領域、第2の領域および第3の領域を有すると共に、中央の前記第2の領域は、前記第1の分割線に対して傾斜した第2の分割線で分割されていることを特徴とする光センサ。
  5. 前記受光領域の出力に基づいて、前記第1の方向および該第1の方向に垂直な第2の方向における光ビームの位置に関連する情報を出力することを特徴とする請求項4に記載の光センサ。
  6. 前記第2の分割線で分割された前記第2の領域の少なくとも2つの領域の出力差に基づいて前記第1の方向における光ビームの位置に関連する情報を出力し、前記第2の領域の両側に位置する前記第1の領域および前記第3の領域の出力差に基づいて前記第2の方向における光ビームの位置に関連する情報を出力することを特徴とする請求項5に記載の光センサ。
  7. 光源と、該光源からの光ビームを受光する受光素子とを有し、該受光素子の出力に基づいて入射する光ビームの2次元方向の移動位置を検出する光センサにおいて、
    前記受光素子の受光領域は、第1の方向に平行な2本の第1の分割線で分割された第1の領域、第2の領域および第3の領域を有し、
    前記第2の領域の両側に位置する前記第1の領域および前記第3の領域の出力に基づいて前記第1の方向とほぼ直交する第2の方向における光ビームの位置に関連する情報を出力し、前記第2の領域の出力に基づいて前記第1の方向における光ビームの位置に関連する情報を出力することを特徴とする光センサ。
  8. 前記第2の領域は、位置検出素子からなることを特徴とする請求項7に記載の光センサ。
  9. 前記第1の領域および前記第3の領域は、フォトダイオードからなることを特徴とする請求項7または8に記載の光センサ。
  10. 前記第1の方向における光ビームの位置検出範囲が、前記第2の方向における光ビームの位置検出範囲よりも大きいことを特徴とする請求項2,3,5〜9のいずれか一項に記載の光センサ。
  11. 前記受光領域に入射する光ビームのスポットは、前記第1の方向よりも前記第2の方向が大きい形状であることを特徴とする請求項2,3,5〜10のいずれか一項に記載の光センサ。
  12. 固定部に対して可動する可動部と、該可動部の位置および/または傾き量を検出する請求項1〜11のいずれか一項に記載の光センサとを有することを特徴とするアクチュエータ。
  13. 前記可動部は、少なくとも光学素子を有することを特徴とする請求項12に記載のアクチュエータ。
  14. 前記光学素子は、ミラーであることを特徴とする請求項13に記載のアクチュエータ。
  15. 前記光センサの一部が、前記可動部の重心に対して前記光学素子とは反対側において前記可動部に配置されていることを特徴とする請求項13または14に記載のアクチュエータ。
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