JP2005336474A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 難燃性に優れ、かつ優れた衝撃特性を有する難燃性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 (A)ポリアミド樹脂、
(B)成分B1として、以下の式(I)で表されるホスフィン酸塩、及び/又は以下の式(II)で表されるジホスフィン酸塩、及び/又はこれらのポリマーを含み、そして成分B2として、メラミンの縮合生成物、及び/又はメラミンとリン酸との反応生成物、及び/又はメラミンの縮合生成物とリン酸との反応生成物、及び/又はこれらの混合物を含む難燃剤、
(C)赤燐、
(D)耐衝撃材、及び
(E)無機充填材
を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。
【化1】
Figure 2005336474

【化2】
Figure 2005336474

【選択図】 なし

Description

本発明は、難燃性に優れ、かつ優れた衝撃特性を有する難燃性樹脂組成物に関する。
難燃性ポリアミド樹脂に無機充填材を添加した強化難燃性ポリアミド樹脂は、その優れた機械的特性を生かして、自動車部品や、電源ブレーカー、電磁開閉器、配線コネクター、電動工具などの電気部品等に広く用いられている。
難燃性ポリアミド樹脂には、難燃剤としてトリアジン系化合物、ハロゲン化合物、水酸化マグネシウムまたは赤リンを配合したものが用いられているが、それぞれに問題を有している。
シアヌル酸メラミン等のトリアジン化合物を含む樹脂組成物では、加工や火災の際、アンモニアガス、アミン系ガス、シアンガス等の発生を抑制できない。またこれらの化合物は強化系ポリアミド組成物については充分な難燃効果が発現しにくいことや、分解温度が低いことも欠点として挙げられる。(メラミンシアヌレート、特許文献1参照。メレム、特許文献2参照。)
ハロゲン化合物を配合したものは、成形加工時に腐食性の分解ガスが発生し、成形機や金型を腐食させたり、焼却時に有害物が発生して環境を汚染する恐れがあるという問題を有する。
水酸化マグネシウムは無毒ノンハロゲン難燃剤であり、有毒ガス、加工機の腐食等の問題点はないが、充分な難燃性を発現させるには多量の添加が必要であり、多量に添加すると、強度、耐衝撃性等の機械特性が低下する問題がある。また良好な成形品外観を得ることも難しい。
赤リンを多量に配合したものは、成形加工時に赤リンが分解して有毒なホスフィンガスを発生する可能性があるため、安全面からみて好ましくない。また、多量の配合により、耐衝撃性等の靭性が低下する問題がある。
さらに、ホスフィン酸塩と、メラミン又はメラミン化合物、例えばメラミンシアヌレートやメラミンホスフェートとの難燃剤コンビネーション(特許文献3参照。)、ホスフィン酸塩と、メラミンの縮合生成物又はメラミンもしくはメラミンの縮合生成物とリン酸との反応生成物との難燃剤コンビネーション(特許文献4参照。)も提案されている。
これらの難燃剤コンビネーションを配合することにより、難燃性は改善されるが、一方でポリアミド樹脂の衝撃特性を改善するために、さらに耐衝撃材を配合すると難燃性が低下してしまうという問題があった。
特開昭53−31759号公報 特開昭58−45352号公報 特表2000−508365公報 特開2001−72978公報
本発明は、前記問題点を解決し、難燃性に優れ、かつ優れた衝撃特性を有する難燃性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、
(A)脂肪族ポリアミド樹脂、
(B)成分B1として、(B1a)以下の式(I)で表されるホスフィン酸塩、及び/又は(B1b)以下の式(II)で表されるジホスフィン酸塩、及び/又はこれら(B1a)及び(B1b)の少なくとも1つから成るポリマーを含み、そして成分B2として、(B2a)メラミンの縮合生成物、又は(B2b)メラミンとリン酸との反応生成物、又は(B2c)メラミンの縮合生成物とリン酸との反応生成物、又はこれら(B2a)〜(B2c)の少なくとも2つから成る混合物を含む難燃剤、
(C)赤燐、
(D)耐衝撃材、及び
(E)無機充填材
を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物に関するものである。
Figure 2005336474
Figure 2005336474
[式中、R及びRは、同一か又は異なり、線状もしくは分枝状のC−C−アルキル及び/又はアリールであり、Rは、線状もしくは分枝状のC−C10−アルキレン、C−C10−アリーレン、C−C10−アルキルアリーレン又はC−C10−アリールアルキレンであり、Mは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン及び/又は亜鉛イオンであり、mは、2又は3であり、nは、1又は3であり、xは、1又は2である。]
前記難燃性樹脂組成物は、難燃性に優れ、かつ優れた衝撃特性を有するので、自動車部品、機械部品、ブレーカ部品、電動工具、電気コネクター、パソコン筐体等の電気・電子部品用途等に好適に使用でき、ノンハロゲン系難燃樹脂組成物として極めて有用である。
本発明における(A)ポリアミド樹脂とは、アミノカルボン酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸を主たる原料とするポリアミドである。
アミノカルボン酸としては炭素数6〜12のアミノカルボン酸が挙げられ、例えば、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が挙げられる。
ラクタムとしては、炭素数6〜12のラクタム類が挙げられ、また、例えば、α−ピロリドン、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム、ε−エナントラクタム等が挙げられる。
ジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミンなどの脂肪族、脂環族、芳香族のジアミン等が挙げられる。
ジカルボン酸としては、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナルタレンジカルボン酸などの脂肪族、脂環族、芳香族のジカルボン酸が挙げられる。
本発明においては、これらの原料から誘導されるポリアミドホモポリマーまたはコポリマーを各々単独または混合物の形で用いることができる。
本発明で使用するポリアミド樹脂の具体的な例としては、ポリアミド6、ポリアミド46、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド6/66、ポリノナンメチレンテレフタルアミド(ポリアミド9T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ポリアミド66/6T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ポリアミド6T/6)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ポリアミド66/6I)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ポリアミド6I/6)、ポリドデカミド/ポリヘキサメチレンテレフタラミドコポリマー(ポリアミド12/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ポリアミド66/6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ポリアミド6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリ(2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド)コポリマー(ポリアミド6T/M5T)、ポリキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、およびこれらの混合物ないし共重合樹脂もしくは混合物が挙げられ、特に有用なものとしては、ポリアミド6、ポリアミド46、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12またはポリアミド6/66が挙げられる。
本発明で用いる(A)ポリアミド樹脂の配合割合は、樹脂組成物全体に対し、30〜80重量%が適当であり、好ましくは40〜60重量%である。(A)ポリアミド樹脂の配合割合が30重量%未満になると、成形加工性が悪く、十分な材料物性が得らないため好ましくなく、80重量%を超えると十分な難燃性が得られないため好ましくない。
本発明で使用されるポリアミド樹脂としては、特定範囲内の重合度、すなわち相対粘度を有するものが好ましい。好ましい相対粘度は、JIS K 6920に準じて測定した値で1.8〜5.0、特に好ましくは2.0〜4.5の範囲である。相対粘度が低いと、材料強度が小さくなり、逆に高すぎると、流動性が低下し成形性や製品外観を損なうことがあるので好ましくない。
本発明における(B)難燃剤は、成分B1として、(B1a)以下の式(I)で表されるホスフィン酸塩、及び/又は(B1b)以下の式(II)で表されるジホスフィン酸塩、及び/又はこれら(B1a)及び(B1b)の少なくとも1つから成るポリマーを含み、そして成分B2として、(B2a)メラミンの縮合生成物、又は(B2b)メラミンとリン酸との反応生成物、又は(B2c)メラミンの縮合生成物とリン酸との反応生成物、又はこれら(B2a)〜(B2c)の少なくとも2つから成る混合物を含むものである。
Figure 2005336474
Figure 2005336474
成分B1において、R及びRは、好ましくは、同一か又は異なり、線状もしくは分枝状のC−C−アルキル及び/又はアリールであり、特に好ましくは、同一かまたは異なり、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル及び/またはフェニルである。
は、線状もしくは分枝状のC−C10−アルキレン、C−C10−アリーレン、C−C10−アルキルアリーレン又はC−C10−アリールアルキレンであり、好ましくは、メチレン、エチレン、n−プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン、tert−ブチレン、n−ペンチレン、n−オクチレン、n−ドデシレン、あるいはフェニレンまたはナフチレン、あるいはメチルフェニレン、エチルフェニレン、tert−ブチルフェニレン、メチルナフチレン、エチルナフチレンまたはtert−ブチルナフチレン、あるいはフェニルメチレン、フェニルエチレン、フェニルプロピレンまたはフェニルブチレンである。
Mは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン及び/又は亜鉛イオンであり、好ましくは、アルミニウムイオンまたは亜鉛イオンである。
以下に使用する“ホスフィン酸塩”という用語は、ホスフィン酸及びジホスフィン酸の塩並びにこれらのポリマーを包含する。
このホスフィン酸塩は、水性媒体中で製造されるものであり、そして本質的にモノマー性の化合物である。また、その反応条件に依存して、環境によっては、縮合度が1〜3のポリマー性のホスフィン酸塩も含まれる。
ホスフィン酸塩の成分として適したホスフィン酸の例は、ジメチルホスフィン酸、エチルメチルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、イソブチルメチルホスフィン酸、オクチルメチルホスフィン酸、メチル−n−プロピルホスフィン酸、メタン−1,2−ジ(メチルホスフィン酸)、エタン−1,2−(ジメチルホスフィン酸)、ヘキサン−1,6−ジ(メチルホスフィン酸)、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)、メチルフェニルホスフィン酸及びジフェニルホスフィン酸である。
本発明のホスフィン酸塩は、例えばヨーロッパ特許出願公開第699708号に詳述されているような公知の方法によって製造することができる。この場合ホスフィン酸は、例えば、水溶液中で、金属炭酸塩、金属水酸化物または金属酸化物を用いて製造される。
成分B2は、好ましくは、(B2a)メラミンの縮合生成物、さらに、好ましくは、メレム、メラム、メロン及び/またはこれらのより高程度に縮合した化合物であるか、あるいは成分B2は、好ましくは、(B2b)メラミンとリン酸との反応生成物、又は(B2c)メラミンの縮合生成物とリン酸との反応生成物、あるいはこれら(B2a)〜(B2c)の少なくとも2つから成る混合物であり、ここでこの反応生成物は、好ましくは、ジメラミンピロホスフェート、メラミンポリホスフェート、メレムポリホスフェート、メラムポリホスフェート及び/またはこの種の混合ポリ塩である。特に好ましくは、2より長い、特に10より長い鎖長を有するメラミンポリホスフェートである。
本発明で使用される(B)難燃剤の配合量は、上記の成分B1及びB2を、互いに独立して、樹脂組成物全体に対し、それぞれ1〜30重量%が適当であり、好ましくは、3〜20重量%、さらに好ましくは、3〜15重量%である。
本発明に用いられる(C)成分である赤燐は平均粒子径1〜50μmのものが好ましい。特に機械強度の低下やホスフィン発生を抑制するには必要に応じて表面処理され、粒子表面が滑らかであるものが好ましいが、表面処理の有無、表面処理剤の種類、表面処理の方法や粒子の表面性については特に限定されるものではない。
前記(C)赤燐の配合量としては、樹脂組成物全体に対して、1〜20重量%、特に3〜10重量%が好ましい。なお、(C)成分が1重量%未満の場合は、難燃性が充分に与えられないため好ましくなく、20重量%を超えると生産、成形時にホスフィン発生などの問題が大きくなるので好ましくない。
本発明で用いられる(D)成分である耐衝撃材は、一般的にゴムやエラストマーと呼ばれるものを挙げることができ、その具体例としては、EPR(エチレン・プロピレン共重合体)、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン共重合体)、EBR(エチレン・ブテン共重合体)、EOR(エチレン・オクテン共重合体)等のオレフィン系エラストマー、SBS(スチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体)、SEBS(スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体)、SEPS(スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体)、SIS(スチレン・イソプレン・スチレン共重合体)等のスチレン系エラストマー、EEA(エチレン・アクリル酸エチル共重合体)、EMA(エチレン・アクリル酸メチル共重合体)、EAA(エチレン・アクリル酸共重合体)、EMAA(エチレン・メタクリル酸メチル共重合体)等のα−オレフィン・(不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸エステル)、アイオノマー等の耐衝撃材が挙げられ、これら耐衝撃材を2種類以上併用することも可能である。また、これら耐衝撃材をマレイン酸、イタコン酸などのジカルボン酸やその無水物で、酸変性処理して使用することは、より優れた機械的強度を得る意味において好ましい。
前記(D)耐衝撃材の配合量としては、樹脂組成物全体に対して5〜30重量%、好特に10〜20重量%が好ましい。なお、(D)成分が5重量%未満では、衝撃性の改善効果が充分でないので好ましくなく、(D)成分が30重量%を超えると機械的強度が悪くなるので好ましくない。
本発明で使用される(E)無機充填材としては、ガラス繊維やカーボン繊維、ワラストナイトやチタン酸カリウムウイスカー等の繊維状無機材料、モンモリロナイト、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、シリカ、クレイ、カオリン、ガラスパウダー、ガラスビーズ等の無機充填材、各種有機または高分子パウダー等の有機充填材等が挙げられるが、好ましくはガラス繊維またはタルクが用いられ、より好ましくはガラス繊維である。
繊維状充填材としては、繊維径が0.01〜20μm、好ましくは0.03〜15μmであり、繊維カット長は0.5〜10mm、好ましくは0.7〜5mmである。
本発明で使用される(E)無機充填材の配合量は、樹脂組成物全体に対し、0.5〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%である。
0.5重量%より少ないとポリアミド樹脂の機械的強度は充分満足されない。50重量%より多ければ、機械的強度は充分満足されるが、成形性や表面状態が悪くなり好ましくない。
本発明の樹脂組成物は、そのままでも各種部品用材料として使用できるが、その目的を損なわない範囲で耐熱剤、耐候剤、結晶核剤、結晶化促進剤、離型剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤等の機能性付与剤を用いることができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物の製造方法については特に制限するものではないが、(A)ポリアミド樹脂、(B)難燃剤、(C)赤燐、(D)耐衝撃材、及び(E)無機充填材をヘンシェルミキサー、タンブラー及びリボンブレンダー等の混合機を用いて予めブレンドし、スクリュー式押出機などの単軸もしくは2軸押出機のホッパーに投入し溶融混練を行う方法、あるいは前記各成分のいずれか、もしくはその一部を予めブレンドし、単軸もしくは2軸押出機のホッパーにそれらを投入し、押出機内で溶融後、押出機の途中の溶融ゾーンから残りの成分を投入し溶融混練を行う方法などがある。
また、本発明のポリアミド樹脂組成物から成形品を成形する方法については特に制限はなく、射出成形機を用いて、ポリアミド樹脂組成物を射出成形するか、プレス成形機を用いてプレス成形することができる。
1.使用成分
(A)ポリアミド樹脂、
A1:ポリアミド6(宇部興産(株)製1011FB)
A2:ポリアミド6(宇部興産(株)製1015B)
A3:ポリアミド66(宇部興産(株)製2020B)
A4:ポリアミド6I/6T(エムス社製グリボリーG21)
(B)難燃剤
B:Exolit OP1311(TP)(クラリアント社製)
(C)赤燐
C1:30wt%赤燐マスターPA6樹脂(日本化学工業(株)ヒシガードLPマスター)
C2:50wt%赤燐マスターPA6樹脂(クラリアント・ジャパン(株)Exolit RP694)
(D)耐衝撃材
D1:エチレン・α−オレフィン共重合体(三井化学(株)タフマーMC1307)
(E)無機充填材
E1:カーボン繊維(三菱レーヨン(株)製TR06NEB3E)
E2:ガラス繊維(日本電気硝子(株)製ECS03T−249H)
(F)その他難燃剤
F1:水酸化マグネシウム(協和化学工業(株)KISUMA5E)

2.難燃性プラスチック成形材料の製造、加工及び試験
表1に示す各成分を混合し、そして260℃〜300℃(PA66を用いる場合)又は240℃〜280℃(PA6を用いる場合)の温度で二軸スクリュー押出機(WERNER&PFLEIDERER(株)製ZSK4ZSK40)中で均一化する。この均一化されたポリマー押出物を引き抜き、水浴中で冷却し次いでペレット化した。
十分に乾燥した後、得られた成形材料を、280℃〜300℃(PA66を用いる場合)又は270℃〜290℃(PA6を用いる場合)の溶融温度で射出成形機(FANUC(株)AUTO SHOTO 100D)を用いて加工して試験片を作製し、そしてUL94試験(Underwriters Laboratories) を用いてその難燃性について試験及び格付けした。
[引張り強さ及び破断伸び]ASTM D638に準拠した方法にて測定した。
[曲げ強さ及び曲げ弾性率]ASTM D790に準拠した方法にて測定した。
[Izod衝撃強度]ASTM D256に準拠した方法にて測定した。
表1にPAに耐衝撃材を加え難燃剤(B)と赤燐を併用した試験結果を実施例1〜5として示す。また難燃剤(B)を使用しない場合の比較例1〜2、赤燐を併用しない場合の比較例3及び耐衝撃材を含まない場合の比較例4を示す。
Figure 2005336474
実施例1〜2の材料は、比較例1、2の難燃剤処方を替えた時の難燃効果を比べてと強度や耐衝撃性などの機械物性を大きく損なうことなく、高い難燃効果が達成されている事が分かる。
また実施例3〜4の材料は、ポリアミド樹脂の種類を替えた場合でも実施例1〜2と同等の効果を有しており、臭素等を含まないノンハロゲン難燃材として有用である。
比較例3は、赤燐を添加せずに難燃剤(B)のみで組成物であるが、薄い成形物の難燃効果が低い、一方の実施例1〜2の材料は、薄い成形物でも十分な難燃効果が得られ有用である。
比較例4は、耐衝撃材を含まない組成物で難燃性効果は得られるが耐衝撃が低い、一方の実施例1〜2の材料は、他の難燃剤を使用した場合の時と同等以上の耐衝撃性を有している事がわかる。



Claims (4)

  1. (A)ポリアミド樹脂、
    (B)成分B1として、(B1a)以下の式(I)で表されるホスフィン酸塩、及び/又は(B1b)以下の式(II)で表されるジホスフィン酸塩、及び/又はこれら(B1a)及び(B1b)の少なくとも1つから成るポリマーを含み、そして成分B2として、(B2a)メラミンの縮合生成物、又は(B2b)メラミンとリン酸との反応生成物、又は(B2c)メラミンの縮合生成物とリン酸との反応生成物、又はこれら(B2a)〜(B2c)の少なくとも2つから成る混合物を含む難燃剤、
    (C)赤燐、
    (D)耐衝撃材、及び
    (E)無機充填材
    を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。
    Figure 2005336474
    Figure 2005336474
    [式中、R及びRは、同一か又は異なり、線状もしくは分枝状のC−C−アルキル及び/又はアリールであり、Rは、線状もしくは分枝状のC−C10−アルキレン、C−C10−アリーレン、C−C10−アルキルアリーレン又はC−C10−アリールアルキレンであり、Mは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン及び/又は亜鉛イオンであり、mは、2又は3であり、nは、1又は3であり、xは、1又は2である。]
  2. 前記(A)ポリアミド樹脂30〜80重量%、前記(B)難燃剤のB1成分1〜30重量%及びB2成分1〜30重量%、前記(C)赤燐1〜20重量%、前記(D)耐衝撃材5〜30重量%、及び(E)無機充填材0.5〜50重量%からなる請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 前記(A)脂肪族ポリアミド樹脂が、ポリアミド6、ポリアミド46、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12またはポリアミド6/66である請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載の難燃性樹脂組成物を成形してなる成形品。

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