JP2005333937A - 糖衣固形食品及び糖衣固形食品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、保存中の糖衣層の吸湿を有効に防止しつつ、食したときの口溶けがよい糖衣固形食品及びその製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】固形食品を糖衣層で被覆した糖衣固形食品において、該糖衣層全体を覆うように非水溶性成分を主成分とするコーティング層が形成され、かつ、該コーティング層に水溶性粉体が分散していることを特徴とする糖衣固形食品。また、糖衣層で被覆された固形食品を回転容器内で回転させながら、これに非水溶性成分を含む液状物を供給すると共に、水溶性粉体を供給しつつ乾燥させることにより、該糖衣層を覆う非水溶性成分を主成分とするコーティング層を形成させる工程を含むことを特徴とする糖衣固形食品の製造方法。
Description
本発明は、糖衣固形食品及び糖衣固形食品の製造方法に関する。より具体的には、糖衣層の外側にカルナバロウやシェラック樹脂などの非水溶性成分を主成分とするコーティング層を形成させた糖衣固形食品及び糖衣固形食品の製造方法に関する。
従来から、キャンディやチューイングガム等の種々の菓子類に対しては、所望の風味・味・食感・色彩を付与するため、又は外的圧力及び乾燥から保護するために糖衣層を形成する技術が用いられている。通常、糖衣層の形成には、糖衣パン或いは回転釜などと呼ばれる装置(以下、糖衣パン)が使用される。具体的には、先ず、糖衣パンの回転容器内に、キャンディやチューイングガム等の被糖衣物を投入し、次いで、この回転容器を回転させながら、糖衣蜜(糖類の溶液)を投入し、この糖衣蜜が被糖衣物の表面全体に被覆されたところで、粉体原料を投入するか或いは風を送るなどして上記糖衣蜜を乾かし、被糖衣物の外側に糖衣層を形成させる。
また、この糖衣層の吸湿を防止するため、又は光沢・色調を付与するために、糖衣層の外側にカルナバロウやシェラック樹脂などの非水溶性成分を主成分とするコーティング層を形成させることも行われている。通常、このコーティング層の形成は、糖衣層で被覆された固形食品を回転容器内で回転させながら、アルコールなどに非水溶性成分を溶解又は懸濁させた液状物を投入し、風を送るか又は風を送ることなく乾かし、糖衣層の外側にコーティング層を形成させる。
例えば、特許文献1は、比較的高水分含量で柔らかい固形食品に対して糖衣層のひび割れや剥がれ落ちを有効に防止する糖衣固形食品の製造方法に関して、水分8質量%以上の固形食品を回転容器内で回転させながら、これに第1糖衣層被覆用溶液を供給して、該固形食品全体を覆う第1糖衣層を形成させた後、第2糖衣層被覆用溶液を供給して、第1糖衣層よりも硬い第2糖衣層を形成させることを特徴とする糖衣固形食品の製造方法を開示している。
また、特許文献1は、糖衣層が形成された固形食品を回転容器内で回転させながら、これに艶出し用ワックスを供給し、ワックスをコーティングすることを開示している。このことは、特許文献2及び3にも同様に開示されている。
糖衣層の外側に非水溶性成分のコーティング層を形成した糖衣固形食品は、保存中の糖衣層の吸湿を防止することができる。しかし、非水溶性成分のコーティング層は水に対する溶解性が低いために、食したときに、コーティング層が溶解せず口溶けが悪い。
そこで、本発明の目的は、糖衣層の吸湿を防止しつつ、食したときの口溶けがよい糖衣固形食品及びその製造方法を提供することにある。
かかる技術的課題は、本発明の第一の観点によれば、 固形食品を糖衣層で被覆した糖衣固形食品において、該糖衣層全体を覆うように非水溶性成分を主成分とするコーティング層が形成され、かつ、該コーティング層に水溶性粉体が分散していることを特徴とする糖衣固形食品を提供することにより達成される。
また、本発明の第二の観点によれば、 糖衣層で被覆された固形食品を回転容器内で回転させながら、これに非水溶性成分を含む液状物を供給すると共に、更に水溶性粉体を供給しつつ乾燥させることにより、該糖衣層を覆う非水溶性成分を主成分とするコーティング層を形成させる工程を含むことを特徴とする糖衣固形食品の製造方法により達成される。
すなわち、本発明によれば、コーティング層中に水溶性粉体を分散させたことから、保存中においては、コーティング層が密な組織構造を形成しており糖衣層の吸湿を防止することができる一方、食したときには、口の中でコーティング層中の水溶性粉体が溶解し、コーティング層の組織が粗い網目構造となって崩れ易くなり、これにより口溶けが改善される。
先ず、本発明に適用される固形食品としては、特に制限はない。具体的には、例えば、ハードキャンディやソフトキャンディ等のキャンディ、ゼラチンソフトカプセル等のゼラチン質固形食品、ゼリー、キャラメル、チューイングガム等が挙げられ、これらは、当該技術分野において公知の常法により調製することができる。例えば、キャンディの場合、まず、水に糖類及び水飴を添加混合し、品温100〜120℃にまで加熱溶解して糖液を調製し、次いで、この糖液を品温150〜180℃にまで加熱しながら煮詰め、必要により冷却してフレーバー等任意成分を添加混合した後、60〜90℃にまで冷却してキャンディ生地を調製する。次いで、このキャンディ生地を成形型に入れて乾燥させることによりキャンディを調製することができる。固形食品は、任意の形状であってもよいが、回転させながら糖衣層を形成することから、球状体、楕円体等が好ましい。また、その大きさは、例えば3〜30mm×3〜30mm×3〜30mmであるのが好ましく、より好ましくは5〜20mm×5〜20mm×5〜20mmである。
固形食品を覆う糖衣層の形成は、固形食品を回転容器内で回転させながら、これに糖衣層被覆用溶液を供給することにより行うことができる。ここで、回転容器とは、それ自体が回転可能であり、かつ、糖衣する固形食品を充填可能なものであればいずれのものであってもよい。例えば、一般に糖衣パン或いは回転釜と呼ばれる、糖衣品を形成するための装置に含まれるものであってもよい。このような糖衣パンは、例えば、糖衣層被覆用溶液供給装置、例えばスプレーノズルを備えていてもよく、更に、加熱装置、冷却装置、乾燥装置(送風装置等)を備えていてもよい。
また、糖衣層被覆用溶液とは、固形食品を覆う糖衣層を形成するための、いわゆる糖衣蜜からなる溶液をいう。ここで、糖衣蜜は、糖類及び水等を所定の量加熱混合することにより調製することができる。糖類としては、具体的には、例えば、トレハロース、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、ぶどう糖、果糖、乳糖等が挙げられる。また、二糖類としては、例えば、パラチニット、ショ糖、マルチトール、麦芽糖等が挙げられる。
これらの糖類の中で、トレハロースを用いる場合には、トレハロースと共に、更にトレハロース以外の単糖類及び二糖類のうちから選ばれる1種以上の糖類とを含む糖衣層被覆用溶液を用いるのがよい。すなわち、トレハロースを単独で用いた場合には、トレハロースの結晶化速度が非常に速いために、均質な厚みの糖衣層を形成するのが難しいのであるが、糖衣層被覆用溶液中に、トレハロースと上記糖類を共存させると、糖衣層を形成する際、トレハロースが結晶化する速度を遅らせて、均質な厚みの糖衣層を形成することができる。
また、これらの糖類の中で、トレハロースと併用する糖類としては、エリスリトールが好ましい。両者はいずれも耐水性が高いことから、両者を併用した場合、時間の経過に伴う糖衣層の聴解を抑制して一層保存性に優れ、また、エリスリトール特有の清涼感のある味覚の糖衣固形食品を提供することができる。
トレハロースを用いる場合、糖衣層被覆用溶液には、トレハロース100質量部に対して単糖類及び二糖類のうちから選ばれる1種以上の糖類を50〜300質量部、より好ましくは50〜150質量部の割合で含ませるのがよい。このような割合で両者を含ませることにより、トレハロースの結晶化を適度に遅らせて、均質な厚みの糖衣層を形成することができる。また、ここで、糖衣層被覆用溶液中のトレハロースの含有量としては、例えば20〜60質量%、より好ましくは30〜50質量%であるのがよい。
糖衣層被覆用溶液には、上記成分の他にも任意成分を含ませることができ、例えば酸処理澱粉等の還元澱粉糖化物を含ませると、一層均質な厚みの糖衣層を形成することができるのでよい。この場合、糖衣層被覆用溶液中の還元澱粉糖化物の含有量としては、例えば0.5 〜10質量%、より好ましくは1〜5質量%であるのがよい。
この糖衣層被覆用溶液は、固形分濃度が60〜80質量%、より好ましくは65〜75質量%であるのがよい。このような固形分濃度の糖衣層被覆用溶液を用いることにより、均質な厚みの糖衣層を効率的に形成させることができる。
糖衣層を形成する方法には、ハード掛け法、セミハード掛け法、及びソフト掛け法がある。ここで、「ハード掛け法」とは、固形食品に糖衣層被覆用溶液を掛け、これに送風して乾燥させる操作を繰り返すことにより糖衣層を形成する方法をいう。「セミハード掛け法」とは、固形食品に糖衣層被覆用溶液を掛け、次いで、更に粉体を掛け、これに送風して乾燥させる操作を繰り返すことにより糖衣層を形成する方法をいう。「ソフト掛け法」とは、固形食品に糖衣層被覆用溶液を掛け、次いで更に粉体を掛け、これに送風することなく糖衣層を形成する方法をいう。
例えば、ハード掛け法により糖衣層を形成する場合について詳述すると、固形食品を回転容器内で回転させながら、この固形食品に対して、上記糖衣層被覆用溶液を掛け、これに送風して乾燥させる操作を繰り返して糖衣層を形成する。この際、糖衣層被覆用溶液は、その温度を40〜80℃、より好ましくは40〜60℃に調整しておくのが、糖類の結晶化を適度に抑えつつ、均質な厚みの糖衣層を効率的に形成する上で好ましい。また、送風する際の風量としては3m3/分〜30m3/分を例示できる。本発明においては、糖衣層被覆用溶液を繰り返し掛けて、固形食品に対して適当な厚みの糖衣層を形成することができる。この際、繰り返し掛ける糖衣層被覆用溶液の組成は同一のものとしてもよいし、或いは種々の組成を設定してもよい。
このように、本発明の糖衣固形食品は、ハード掛け法による糖衣層だけで固形食品を覆ってもよいが、ハード掛け法以外の方法による糖衣層を含ませてもよい。例えば、固形食品に対して、先ず、セミハード掛け法による糖衣層を形成した後、この糖衣層の外側にハード掛け法による糖衣層を形
成してもよい。
成してもよい。
この場合は、例えば、固形食品を回転容器内で回転させながら、(a)この固形食品に対して、糖衣層被覆用溶液を掛けた後、更に粉体原料を掛け、送風して乾燥させる操作を繰り返すことにより、セミハード掛け法による第1の糖衣層を形成させ、その後、(b)糖衣層被覆用溶液を掛け、これに送風して乾燥させる操作を繰り返すことにより、ハード掛け法による第2の糖衣層を形成させる。尚、セミハード掛け法による糖衣層は、ハード掛け法による糖衣層よりも食したときの口どけが良い。したがって、ハード掛け法による第2の糖衣層の内側にセミハード掛け法による第1の糖衣層を形成した場合には、第2の糖衣層によって食べたときの舌触りが滑らかであるとともに、第1の糖衣層によって口どけが良い糖衣固形食品を得ることができる。また、上記粉体原料中にエリスリトールを含ませた場合には、エリスリトールの清涼感のある味覚が口の中に広がり易く一層清涼感のある糖衣固形食品を得ることができる。
ここで、第1の糖衣層を形成するための糖衣層被覆用溶液は、第2の糖衣層被覆用溶液の組成と同一のものとしてもよいし、或いは種々の組成を設定してもよい。また、粉体原料としては、前述の糖類の粉末を使用することができる。また、固形食品に対しては、糖衣層被覆用溶液を、例えば10〜50回繰り返し掛けるのが好ましい。
本発明においては、このようにして形成される糖衣層の外側に、非水溶性成分を主成分とするコーティング層を形成し、かつ、該コーティング層に水溶性粉体を分散させることを特徴とする。ここで、コーティング層を構成する非水溶性成分としては、カルナバロウ、カンデリラロウ、ミツロウ、サトウキビロウ、モクロウ等のロウ、シェラック樹脂、硬化油脂、トウモロコシタンパク質等のタンパク質などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、又は併用してもよい。また、コーティング層中に分散させる水溶性粉体としては、前述の糖類の粉末を使用することができる。
このコーティング層は、次のようにして形成することができる。すなわち、糖衣層で被覆された固形食品を回転容器内で回転させながら、これに非水溶性成分を含む液状物を供給すると共に、更に水溶性粉体を供給し、送風して又は送風することなく乾燥させることにより、水溶性粉体の分散したコーティング層を形成することができる。
ここで、コーティング層を形成するのに用いる非水溶性成分を含む液状物は、カルナバロウ、シェラック樹脂などの非水溶性成分を、アルコール等の溶媒に溶解又は懸濁させることにより調製することができる。
糖衣層で被覆された固形食品に対し、非水溶性成分を含む液状物を供給すると共に、水溶性粉体を供給しつつ乾燥させる際には、送風することなく乾燥させてもよいが、短時間で効率的にコーティング層を形成させるという観点から、送風して乾燥させるのがよい。送風する際の風量としては3m3/分〜30m3/分を例示できる。
非水溶性成分を含む液状物は、得られる糖衣固形食品100質量部に対し、非水溶性成分が0.05〜0.20質量部、より好ましくは0.10〜0.15質量部の割合となるように供給するのがよい。また、水溶性粉体は、コーティング層が、非水溶性成分100質量部に対して水溶性粉体を100〜500質量部、より好ましくは200〜400質量部の割合で含むように供給するのがよい。このような割合でコーティング層が非水溶性成分と水溶性粉体を含むことにより、保存中の糖衣層の吸湿を有効に防止しつつ、食したときの口溶けがよい糖衣固形食品を提供することができる。
(1)キャンディ(固形食品)の調製 水19質量部(以下、単に「部」という。)に対し、トレハロース150部及び水飴150部を添加混合した後、品温110℃まで加熱して溶解した。次に、これを品温160℃にまで加熱しながら煮詰めて水分2%に調整し、次いで、これを品温130℃まで冷却した時点でフレーバー4.0部を添加混合した後、品温90℃まで冷却してキャンディ生地を調製した。次いで、このキャンディ生地をスタンピング装置で成形し、楕円体のキャンディを調製した。尚、この楕円体のキャンディは、中央の直径が約10mm、長さが約15mmの大きさのものであった。
(2)糖衣層被覆用溶液の調製 水37部に対し、トレハロース47部、エリスリトール47部及び酸処理澱粉5部を加えて品温100℃で加熱混合して糖衣層被覆用溶液を調製した。また、この糖衣層被覆用溶液は、糖衣キャンディの製造に当たり、品温45℃に調整した。尚、この糖衣層被覆用溶液の固形分濃度は72.8質量%であった。
(3)非水溶性成分を含む液状物の調製 エタノール86部に対し、カルナバロウ2部、ミツロウ10部及びシェラック樹脂2部を加えて混合し、非水溶性成分を含む液状物を調製した。
(4)糖衣キャンディの製造糖衣パンの鉛直線に対し傾斜して配置された回転軸を中心に回転可能な回転容器内に、(1)で調製したキャンディ80.0kgを投入し、該回転容器を毎分15回転で回転させながら、このキャンディに対して、(2)で調製した品温45℃の糖衣層被覆用溶液を0.5kg掛け、この溶液がキャンディ全体に行き渡ったところで、送風管より27℃、湿度40%の風を風量15m3/分でキャンディに対して送風した。この操作を30回繰り返して、糖衣層被覆用溶液を計15.0kg掛け乾燥させて糖衣層を形成した。
引き続き、糖衣層を形成したキャンディに対して、(3)で調製した非水溶性成分を含む液状物を0.8kg掛け、この溶液がキャンディ全体に行き渡ったところで直ちに、更に水溶性粉体としてエリスリトール0.3kgを掛け、この水溶性粉体が全体に行き渡ったところで、送風管より27℃、湿度40%の風を風量15m3/分でキャンディに対して送風しながら乾燥することによりコーティング層を形成して本発明の糖衣キャンディを得た。
この糖衣キャンディを糖衣パンから取り出して、25℃、湿度40%の雰囲気下で16時間乾燥させて糖衣層の水分が1.5%の本発明の糖衣キャンディを得た。尚、この糖衣キャンディは、その糖衣層中にトレハロースを47質量%、エリスルトールを47質量%含むものであった。
(比較例1) コーティング層を形成させないこと以外は、実施例1と同様にして糖衣キャンディを得た。
(比較例2) 水溶性粉体としてのエリスリトール0.3kgを掛けることなくコーティング層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして糖衣キャンディを得た。
(比較試験1) 実施例1、比較例1及び比較例2の糖衣キャンディを、夫々、温度25℃、湿度60%の雰囲気下に18日間置き、糖衣層の時間の経過に伴う水分増加量を測定した。その結果を表1に示す。
表1に示すように、コーティング層を形成していない比較例1は、16日間を経過すると水分増加量が3%を超えている。これに対して、コーティング層を形成した実施例1と比較例2は、略同じような吸湿曲線をたどり、16日間を経過した時点でも水分増加量は2.5%を下回っている。
(比較試験2) 実施例1、比較例1及び比較例2の糖衣キャンディについて、夫々、官能評価を行った。その結果を表2に示す。
表2に示すように、コーティング層を有しない比較例1は、口溶けがよいとの評価が得られている。これに対して、水溶性粉体が分散しないコーティング層を形成した比較例2は、明らかに口溶けが悪いと評価されている。一方、水溶性粉体が分散したコーティング層を有する実施例1は、コーティング層を有しているにもかかわらず、口溶けがよいと評価されている。
実施例1と同様にして、キャンディと糖衣層被覆用溶液を調製した。次に、実施例1と同様の回転容器内に、実施例1と同様に調製したキャンディ80.0kgを投入し、該回転容器を毎分15回転で回転させながら、このキャンディに対して、実施例1と同様に調製した糖衣層被覆用溶液を0.5kg掛け、この溶液がキャンディ全体に行き渡ったところで、更に粉体原料としてエリスリトール0.5kgを掛け、この粉体原料がキャンディ全体に行き渡ったところで、送風管より27℃、湿度40%の風を風量15m3/分でキャンディに対して送風した。この操作を10回繰り返して、糖衣層被覆用溶液を計5.0kg及び粉体原料を計5.0kg掛けて乾燥させ第1の糖衣層を形成させた。
続いて、第1の糖衣層を形成したキャンディに対して、糖衣層被覆用溶液を0.5kg掛け、この溶液がキャンディ全体に行き渡ったところで、送風管より27℃、湿度40%の風を風量15m3/分でキャンディに対して送風した。この操作を10回繰り返して、糖衣層被覆用溶液を計5.0kg掛けて乾燥させて第2の糖衣層を形成した。
続いて、第1、第2の糖衣層を形成したキャンディに対して、(3)で調製した非水溶性成分を含む液体の調製を0.8kg掛け、この溶液がキャンディ全体に行き渡ったところで直ちに、更に水溶性粉体としてエリスリトール0.3kgを掛け、この水溶性粉体が全体に行き渡ったところで、送風管より27℃、湿度40%の風を風量15m3/分で送風して乾燥させることによりコーティング層を形成して本発明の糖衣キャンディを得た。
この糖衣キャンディを糖衣パンから取り出して、25℃、湿度40%の雰囲気下で16時間乾燥させて糖衣層の水分が2.0%の本発明の糖衣キャンディを得た。尚、この糖衣キャンディは、その糖衣層中にトレハロースを47質量%、エリスルトールを47質量%含むものであった。
この糖衣キャンディは、実施例1と同様に、糖衣層の吸湿が抑えられ、また、食すると、口溶けのよいものであった。
Claims (3)
- 固形食品を糖衣層で被覆した糖衣固形食品において、該糖衣層全体を覆うように非水溶性成分を主成分とするコーティング層が形成され、かつ、該コーティング層に水溶性粉体が分散していることを特徴とする糖衣固形食品。
- 前記コーティング層が、非水溶性成分100質量部に対して水溶性粉体を10〜500質量部の割合で含む、請求項1に記載の糖衣固形食品。
- 糖衣層で被覆された固形食品を回転容器内で回転させながら、これに非水溶性成分を含む液状物を供給すると共に、更に水溶性粉体を供給しつつ乾燥させることにより、該糖衣層を覆う非水溶性成分を主成分とするコーティング層を形成させる工程を含むことを特徴とする糖衣固形食品の製造方法。
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JP2004160480A JP2005333937A (ja) | 2004-05-31 | 2004-05-31 | 糖衣固形食品及び糖衣固形食品の製造方法 |
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Cited By (1)
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JP2013236575A (ja) * | 2012-05-14 | 2013-11-28 | Hamada Shokuhin Kogyo Kk | 氷菓の製造方法 |
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2004
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