JP2005331154A - 絞り弁装置および空気調和機 - Google Patents

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Mitsuo Sugita
三男 杉田
Osamu Sugano
治 菅野
Takayuki Iriko
隆之 入子
Hisayuki Ashizawa
久幸 芦澤
Yoshio Maruyama
美穂 丸山
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Abstract

【課題】絞り弁装置内の絞り部で生じる振動自体を低減し、効果的に騒音低減を図ること。
【解決手段】弁体20が弁閉状態において第1の入出口ポート12と第2の入出口ポート13とを連通接続する通路より分岐した流路に、バッファチャンバ33を形成する。
【選択図】図2

Description

この発明は、絞り弁装置および空気調和機に関し、特に、除湿モードを有する空気調和機で除湿用絞り弁として使用される絞り弁装置および空気調和機に関するものである。
除湿運転を行える空気調和機として、室内熱交換器が2分割され、その2個の室内熱交換器間に、弁閉状態で絞り弁となる絞り弁装置(除湿用絞り弁、サイクルドライ弁)が設けられ、除湿運転時には、弁閉して絞り弁として作用する絞り弁装置の絞り通路を冷媒が流れることにより、2分割された室内熱交換器のうちの上流側の室内熱交換器を凝縮器、下流側の室内熱交換器を蒸発器とし、室内空気に対して下流側の室内熱交換器によって冷却・除湿を行い、上流側の室内熱交換器によって加熱を行い、空気温度を下げずに除湿を行うことができる除湿モード付きの空気調和機が知られている(例えば、特許文献1)。
上述のような空気調和機では、除湿運転時に、サイクルドライ用の絞り弁装置が弁閉状態になり、絞り効果を得るために、絞り弁装置内の狭い絞り通路を冷媒が流れるため、冷媒流に乱れが生じる。
このため、絞り弁装置が設置される室内機において、乱流に起因する振動が冷媒液中を伝播し、室内機の凝縮器、蒸発器が共鳴板として作用し、耳障りな冷媒流動音(冷媒擦過音)が発生する。つまり、サイクルドライ除湿運転時には、絞り部を液とガスの混合冷媒が通過し、間欠的な冷媒通過音が生じる。このことによって絞り部より上流側の室内機の熱交換器で共鳴が生じ、これが室内において耳障りな騒音になる。
このようなことは、圧縮機回転数の増加により冷媒循環流量が増加し、絞り弁装置内の絞り通路前後の圧力差が大きいほど顕著になり、不快騒音レベルが上昇する。
このことに鑑みて、絞り弁装置の絞り通路に、焼結金属等による多孔質部材を設けたり、多孔質部材によって絞り通路を構成したり、絞り通路の前後に多孔質部材を設けたりし、冷媒が多孔質部材を流れることにより、乱流の通過を抑え、整流化作用を得て冷媒流動音の低減を図ることが、既に提案されている(例えば、特許文献2、3、4、5)。
ところで、サイクルドライ除湿運転時に、絞り部で間欠的な冷媒通過音が発生するのは、絞り部の上流側の流体が液とガスとが混合したスラグ流と呼ばれる状態の時であり、液冷媒とガス冷媒の流動抵抗の違いにより、ガスが絞り部に入る瞬間と、液が絞り部に入る瞬間とで、冷媒通路内の圧力が急激に変化する。このため、振動的な圧力変動が生じ、配管等が加振され、その結果、騒音が生じる。このことに対して、従来のものでは、絞り弁装置内の絞り部で生じる振動自体を低減する抜本的な対策がなされておらず、騒音低減に限界がある。
特開平11−51514号公報 特開2000−346495号公報 特開2001−311573号公報 特開2002−310540号公報 特開2002−323273号公報
この発明が解決しようとする課題は、絞り弁装置内の絞り部で生じる振動自体を低減し、効果的に騒音低減を図ることである。
この発明による絞り弁装置は、第1の入出口ポート、第2の入出口ポート、前記第1の入出口ポートと常時連通している弁室、前記弁室と前記第2の入出口ポートとの間に設けられた弁ポートを画定する弁ハウジングと、前記弁室内に設けられて前記弁ポートを開閉する弁体とを有する絞り弁装置において、前記弁体に弁閉状態において前記第1の入出口ポートと前記第2の入出口ポートとを連通接続する通路が形成され、前記通路に緩衝部材と絞り部材とが配置され、当該通路を流れる流体流で見て前記緩衝部材の一方の側において前記通路より分岐した流路にバッファチャンバが形成されており、好ましくは、前記バッファチャンバの入口部に連通孔が形成された仕切板を有している。
この発明による絞り弁装置は、好ましくは、前記緩衝部材と前記絞り部材とが当該通路を流れる流体流で見て互いに直列に配置されている。
また、この発明による絞り弁装置は、好ましくは、さらに、前記通路を流れる流体流で見て前記緩衝部材と前記絞り部材との各々の前後に多孔質体によるフィルタ要素が配置されている。
この発明による空気調和機は、圧縮機と、室外熱交換器と、第1の室内熱交換器と、第2の室内熱交換器と、これらをループ接続する冷媒通路と、前記室外熱交換器と前記第1の室内熱交換器との間の冷媒通路に設けられた膨張弁とを有し、前記第1の室内熱交換器と前記第2の室内熱交換器との間に上述のいずれかの発明による絞り弁装置が接続されているものである。
この発明による絞り弁装置では、緩衝部材の一方の側において通路より分岐した流路にバッファチャンバが、当該通路を流れるガスや液とガスの混合流体等、圧縮性流体の圧力変動を緩衝する圧力バッファとして作用する。特に、バッファチャンバの入口部に連通孔が形成された仕切板があると、バッファチャンバと連通孔とで、ヘルムホルツレゾネータをなし、振動的な圧力変動の低減が効果的に行われる。このことにより、絞り部材に入る流体の圧力変動、特に、相変化が緩やかになり、これに応じて振動的な圧力変動の振幅が小さくなり、絞り動作時の騒音発生が低減する。
また、緩衝部材と絞り部材とが、通路を流れる流体流で見て直列に配置されていると、緩衝部材によって絞り部材に入る流体の圧力変動、特に、相変化が緩やかになる。このことにより、絞り部材での振動的な圧力変動の振幅がさらに小さくなり、絞り動作時の騒音発生がさらに低減する。
さらに、通路を流れる流体流で見て緩衝部材と絞り部材との各々の前後に多孔質体によるフィルタ要素が配置されていることにより、冷媒流動音の伝播が防止される。
また、この発明による空気調和機では、絞り弁装置での絞り動作時に生じる振動的な圧力変動の振幅が小さくなり、絞り動作時の騒音発生が低減し、さらには、冷媒流動音の伝播が防止され、室内熱交換器での共鳴による騒音の発生が効果的に低減する。
以下に添付の図を参照してこの発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1に示されているように、絞り弁装置10は弁ハウジング11を有している。弁ハウジング11は、第1の入出口ポート12と、第2の入出口ポート13と、第1の入出口ポート12と常時直接連通している弁室14と、弁室14と第2の入出口ポート13との間に設けられた弁ポート15とを画定している。弁ポート15の弁室14の側の開口端周りには弁座部16が画定されている。第1の入出口ポート12と、第2の入出口ポート13には、各々継手管17、18が接続されている。
弁室14には弁体20が図にて上下方向(弁リフト方向)に移動可能に設けられている。弁体20は、図2に示されているように、先端外周面20Aにて弁ポート15の周りに画定されている弁座部16に着座して弁ポート15を閉じる弁閉位置と、図1に示されているように、弁座部16より離れて弁ポート15を開く弁開位置との間に移動可能になっている。
弁ハウジング11には電磁ソレノイド装置40が取り付けられている。電磁ソレノイド装置40は、吸引子レスタイプのものであり、弁ハウジング11に固定された円筒状のプランジャチューブ41と、プランジャチューブ41内に画定されたプランジャ室42に軸線方向(上下方向)に移動可能に嵌合したカップ形状のプランジャ43と、プランジャチューブ41の先端部(上端部)に固定されたプラグ部材44と、プランジャチューブ41の外側にてボルト45によりプラグ部材44に連結されたコの字形の外凾46と、プランジャチューブ41の外周囲に固定されたボビン47A、巻線部47Bによる電磁コイル部47と、プランジャ43をプラグ部材44側に付勢する圧縮コイルばねによるプランジャばね(弁開ばね)48とにより構成されている。
弁室14は弁ポート15とは反対側(上側)にてプランジャチューブ41の内側(プランジャ室42)と直接連続している。弁体20は、弁室14およびプランジャチューブ41の内側にあり、ステム部20Bをプランジャ43の底部にかしめ結合されている。これにより、弁体20とプランジャ43とが一体化連結され、弁体20はプランジャ43と一体的に上下方向(軸線方向)に移動する。
電磁ソレノイド装置40は、電磁コイル部47に通電が行われていない非通電時には、プランジャばね48のばね力によってプランジャ43と共に弁体20を上方(弁開方向)へ駆動する。これに対し、電磁ソレノイド装置40は、電磁コイル部47に通電が行われている通電時には、プランジャ43がプランジャばね48のばね力に抗して外凾46の下側片部46Aの側に磁気的に吸引されることにより、弁体20を下方(弁閉方向)へ駆動する。
すなわち、電磁ソレノイド装置40は、非通電時には、図1に示されているように、プランジャばね48のばね力により弁体20を弁座部16より引き離した弁開位置へ駆動し、通電時には、図2に示されているように、プランジャばね48のばね力に抗して弁体20を弁座部16に着座させる弁閉位置へ駆動し、絞り弁装置10は、常開型、通電閉型の電磁弁になっている。
図1に示されているように、弁体20は弁ポート15の真上位置にあり、弁体20には弁閉状態において第1の入出口ポート12と第2の入出口ポート13とを連通接続する内部通路が形成されている。この内部通路の大部分は、弁ポート15に向かい合う弁体20の先端面(下底面)に開口した中空開口部21によって与えられる。つまり、中空開口部21は、弁体20の先端面にて弁ポート15に向けて開口(下端開口)しており、上端閉の有底孔をなしている。また、図2によく示されているように、弁体20には中空開口部21の上部領域に連通する複数個の径方向通路23が穿設されている。
これにより、中空開口部21、径方向通路23が、弁体20に弁閉状態において第1の入出口ポート12と第2の入出口ポート13とを連通接続する内部通路をなす。
径方向通路23が穿設されている部分の弁体20の外周部には多孔質体による円筒状フィルタ要素24が嵌合装着されている。円筒状フィルタ要素24は、混入物捕捉と気液混合流体中のガス粒の細分化を行う。
中空開口部21には、仕切板32、多孔質体による円盤状フィルタ要素25、流通孔26Aを有する緩衝部材26、多孔質体による円盤状フィルタ要素27、絞り孔28Aを有する絞り部材28、多孔質体による円盤状フィルタ要素29、リング状の座金30が順に挿入され、これらは、中空開口部21の先端部かしめによって弁体20に固定されている。
上述の構成により、緩衝部材26と絞り部材28は、通路(中空開口部21、径方向通路23)を流れる流体流で見て縦方向に直列に配置されている。絞り部材28の絞り孔28Aの口径は、絞り弁装置10に要求される絞り度を得る大きさに設定されている。
緩衝部材26は絞り部材28より上流側に位置し、中空開口部21の内径よりも小さい外径で形成されていて、中空開口部21の内周面との間に環状の隙間Aが形成されるように、中空開口部21と同心円上に配置されている。緩衝部材26の流通孔26Aの口径は、絞り弁装置10の絞り度に影響を与えない値に設定され、絞り部材28における流体の圧力変動を緩和させる。
つまり、図1に示されているように、緩衝部材26と絞り部材28とが、弁体20の内部通路(中空開口部21、径方向通路23)を流れる流体流で見て直列に配置されている。
円盤状フィルタ要素25、27、29は、弁体20の内部通路(中空開口部21、径方向通路23)を流れる流体流で見て緩衝部材26と絞り部材28の前後にあり、専ら、ここを流れる気液混合流の整流化を行い、乱流の通過を抑える。
円筒状フィルタ要素24、円盤状フィルタ要素25、27、29を構成する多孔質体としては、ステンレス鋼、真鍮等による連続気孔構造の多孔性焼結金属、ニッケル、ニッケル−銅合金による三次元網目状の発泡金属あるいは金属多孔質体、プラスチック粉末を原料として焼結成形した連続気孔構造のプラスチック焼結多孔質体、ステンレス鋼等による金網を数枚重ねて焼結した焼結多層金網等、ロングライフタイプの多孔質体が好ましく、これらフィルタ要素24、25、27、29は、混入物捕捉や気液混合流体中のガス粒の細分化作用、気液混合流の整流化作用を行うための適正な気孔径やメッシュに設定されている。
弁体20には、中空開口部21の図にて上側に、比較的大きい内容積を有するバッファチャンバ33が形成されている。バッファチャンバ33は、図2に示されているように、仕切板32に貫通形成された連通孔34によって円盤状フィルタ要素25の一方の面(緩衝部材26とは反対側の面)に連通している。すなわち、通路(中空開口部21、径方向通路23)を流れる流体流で見て緩衝部材26の一方の側において前記通路より分岐した流路(連通孔34)の先端にバッファチャンバ33が形成されている。
このように、バッファチャンバ33の入口部が連通孔34になっていることにより、バッファチャンバ33と連通孔34は、共鳴による消音効果がある一種のヘルムホルツレゾネータをなす。
弁ハウジング11には可動カラー部材31が軸線方向と径方向の各々に変位可能に設けられている。可動カラー部材31は、真鍮、非磁性材、樹脂等により構成され、円筒部31Aと、円筒部31Aの上端に一体形成された上部フランジ31Bとを有し、上部フランジ31Bの下底面が、中心軸線に直交する方向に延在する環状の可動側摩擦面をなしている。
弁ハウジング11は、プランジャチューブ41の付け根部(プランジャチューブ41の弁ハウジング11に対する固定端部)に段差部11Aを有し、段差部11Aの上面が、中心軸線に直交する方向に延在する環状の固定側摩擦面をなしている。この固定側摩擦面には、可動カラー部材31の上部フランジ31Bの下底面がなす可動側摩擦面が摺動可能に面接触している。
可動カラー部材31の円筒部31Aは、上部フランジ31Bと弁ハウジング11の段差部11Aとの係合によって吊り下げ状態で、弁室14内に位置し、弁開状態での弁体20の先端側の外周を、全周、取り囲んでいる。
可動カラー部材31の上部フランジ31Bにはプランジャばね48の下端側の巻端が着座している。プランジャばね48の上端側の巻端はプランジャ43の段差部43Aに着座している。これにより、可動カラー部材31は、プランジャばね48のばね力を及ぼされ、上述の可動側摩擦面を弁ハウジング11の上述の固定側摩擦面に弾力的に付勢されている。すなわち、可動カラー部材31の可動側摩擦面が弁ハウジング11の固定側摩擦面に面接触状態で押し付けられている。
つぎに、上述の構成による絞り弁装置10の動作について説明する。
電磁ソレノイド装置40に通電が行われていない状態では、図1に示されているように、プランジャばね48のばね力によってプランジャ43と共に弁体20が持ち上げられて弁体20が弁座部16より離れ、弁ポート15が完全に開かれた全開の実質的な絞り作用がない弁開状態が得られる。
この弁開状態時には、可動カラー部材31の円筒部31Aによって弁体20の先端側外周が取り囲まれるので、弁室14内を第1の入出口ポート12より、弁ポート15、第2の入出口ポート13へ流れる流体流(乱流)が弁体20に直接当たらないようになる。これにより、弁体20に作用する流体流による加振力が低減する。
また、可動カラー部材31が弁体20の加振運動を受けて径方向に動くことにより、可動側摩擦面(上部フランジ31Bの下底面)と固定側摩擦面(弁ハウジング11の段差部11Aの上面)との摩擦によって、弁体20に作用している振動エネルギが熱エネルギに変換され、振動減衰作用、すなわちダンパ効果が得られる。これらのことにより、弁体20が弁室14内の流体流の影響を受け難くなり、弁体20が共振することが避けられ、弁鳴りを生じなくなる。
電磁ソレノイド装置40に通電が行われると、プランジャばね48のばね力に抗してプランジャ43が外凾46の下側片部46Aの側に磁気的に吸引され、弁体20が弁閉方向へ駆動され、図2に示されているように、弁体20が先端外周面20Aをもって弁座部16に着座する。
この弁閉状態では、円筒状フィルタ要素24、径方向通路23、円盤状フィルタ要素25、緩衝部材26の流通孔26A、円盤状フィルタ要素27、絞り部材28の絞り孔28A、円盤状フィルタ要素29をもって弁室14と第2の入出口ポート13とが連通し、第1の入出口ポート12が高圧側で、第2の入出口ポート13が低圧側である場合には、円筒状フィルタ要素24→径方向通路23→円盤状フィルタ要素25→緩衝部材26の流通孔26A、あるいは、弁体20の中空開口部21の内周面と緩衝部材26の外周面との間に形成される環状の隙間A→円盤状フィルタ要素27→絞り部材28の絞り孔28A→円盤状フィルタ要素29の順に、液とガスの混合冷媒等の流体が流れる。
この流体の流路より分岐した形態で、バッファチャンバ33があることにより、バッファチャンバ33が、通路(中空開口部21、径方向通路23)を流れるガスや液とガスの混合流体等、圧縮性流体の圧力変動を緩衝する圧力バッファとして作用する。特に、バッファチャンバ33の入口部に連通孔34があることにより、バッファチャンバ33と連通孔34とで、ヘルムホルツレゾネータをなし、特定周波数域において、振動的な圧力変動の低減が効果的に行われる。このことにより、緩衝部材26に入る流体の圧力変動、特に、相変化が緩やかになり、これに応じて振動的な圧力変動の振幅が小さくなり、絞り動作時の騒音発生が低減する。
また、上述のように流体が流れることにより、まず、円筒状で表面積が大きい円筒状フィルタ要素24によって流体流れ中のコンタミネーションの捕捉が行われると共に液流中の気泡(ガス粒)の細分化が行われる。そして流体は、複数個の径方向通路23を通り、分散された流れで円盤状フィルタ要素25に流入し、円盤状フィルタ要素25より、まず、絞り弁装置10の絞り度に影響を与えない口径に設定された緩衝部材26の流通孔26A、あるいは、弁体20の中空開口部21の内周面と緩衝部材26の外周面との間に形成される環状の隙間Aを流れ、緩衝部材26の流通孔26Aを流体が流れることによって、あるいは、緩衝部材26の外周を流体が流れることによって、流体の圧力変動、特に、相変化が緩やかになり、振動的な圧力変動の振幅が小さくなる。
その後、流体は、円盤状フィルタ要素27を通過し、絞り部材28の絞り孔28Aを流れて絞られる。この絞り部材28の絞り孔28Aを流れる流体は、これより上流側の緩衝部材26によって振動的な圧力変動の振幅が小さくなっているから、絞り部材28における間欠的な冷媒通過音の発生が低減する。
その後、流体は、円盤状フィルタ要素29を通過して第2の入出口ポート13へ流れる。この流体流において、緩衝部材26と絞り部材28の各々の前後に多孔質体による円盤状フィルタ要素25、27、29が配置されていることにより、冷媒流動音の伝播も防止される。
図3は上述した実施形態による絞り付きの絞り弁装置10をサイクルドライ弁として組み込まれたこの発明による空気調和機を示している。
この空気調和機は、圧縮機100と、室外熱交換器101と、第1の室内熱交換器102と、第2の室内熱交換器103と、これらをループ接続する冷媒通路105〜113と、室外熱交換器101と第1の室内熱交換器102との間の冷媒通路(107〜109)に設けられた膨張弁104と、冷房モードと暖房モードとの切換のためにループ接続された冷媒通路105〜113における冷媒の流れ方向を反転する四方弁115とを有している。
第1の室内熱交換器102と第2の室内熱交換器103との間の冷媒通路110には絞り弁装置(サイクルドライ弁)10が接続されている。
冷房モードでは、図3にて実線の矢印で示されている方向に冷媒が循環し、絞り弁装置10が弁開している状態で、冷房モードが得られ、絞り弁装置10が弁閉している状態では、当該絞り弁装置10が絞り弁として作用し、冷媒が、第1の入出口ポート12より、円筒状フィルタ要素24→径方向通路23→円盤状フィルタ要素25→緩衝部材26の流通孔26A、あるいは、弁体20の中空開口部21の内周面と緩衝部材26の外周面との間に形成される環状の隙間A→円盤状フィルタ要素27→絞り部材28の絞り孔28A→円盤状フィルタ要素29の順路(図2参照)を経て第2の入出口ポート13へ流れ、冷房サイクルドライモード(冷房時除湿)が得られる。この冷媒流れにおいて、絞り弁装置10内のバッファチャンバがガス状の冷媒の圧力変動を緩衝する。
これにより、冷房サイクルドライモードでの絞り弁装置10における間欠的な冷媒通過音の発生が低く、絞り弁装置10より上流側の第1の室内熱交換器102での共鳴による騒音の発生が低減する。
なお、暖房モードでは、図3の矢印で示されている方向とは逆方向に冷媒が循環し、通常、絞り弁装置10は弁開状態を維持する。
この発明による絞り弁装置の一つの実施形態を示す断面図である。 一つの実施形態による絞り弁装置の要部の拡大断面図である。 この発明による絞り弁装置が組み込まれた空気調和機を示すブロック図である。
符号の説明
10 絞り弁装置
11 弁ハウジング
12 第1の入出口ポート
13 第2の入出口ポート
14 弁室
15 弁ポート
16 弁座部
20 弁体
24 円筒状フィルタ要素
25 円盤状フィルタ要素
26 緩衝部材
27 円盤状フィルタ要素
28 絞り部材
29 円盤状フィルタ要素
31 可動カラー部材
33 バッファチャンバ
34 連通孔
40 電磁ソレノイド装置

Claims (5)

  1. 第1の入出口ポート、第2の入出口ポート、前記第1の入出口ポートと常時連通している弁室、前記弁室と前記第2の入出口ポートとの間に設けられた弁ポートを画定する弁ハウジングと、前記弁室内に設けられて前記弁ポートを開閉する弁体とを有する絞り弁装置において、
    前記弁体に弁閉状態において前記第1の入出口ポートと前記第2の入出口ポートとを連通接続する通路が形成され、前記通路に緩衝部材と絞り部材とが配置され、当該通路を流れる流体流で見て前記緩衝部材の一方の側において前記通路より分岐した流路にバッファチャンバが形成されている絞り弁装置。
  2. 前記バッファチャンバの入口部に連通孔が形成された仕切板を有する請求項1記載の絞り弁装置。
  3. 前記緩衝部材と前記絞り部材とが当該通路を流れる流体流で見て互いに直列に配置されている請求項1または2記載の絞り弁装置。
  4. 前記通路を流れる流体流で見て前記緩衝部材と前記絞り部材の各々の前後に多孔質体によるフィルタ要素が配置されている請求項1〜3の何れか1項記載の絞り弁装置。
  5. 圧縮機と、室外熱交換器と、第1の室内熱交換器と、第2の室内熱交換器と、これらをループ接続する冷媒通路と、前記室外熱交換器と前記第1の室内熱交換器との間の冷媒通路に設けられた膨張弁とを有し、前記第1の室内熱交換器と前記第2の室内熱交換器との間に、請求項1〜4の何れか1項記載の絞り弁装置が接続されている空気調和機。
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