JP2005331082A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 音の発生源となっている出力ディスク8の振動を抑えて、騒音を低減する。
【解決手段】 インナーハブ22の外径ΦAをピン部23の内径ΦPよりも大きくしている。
金属製であるインナーハブ22の外径ΦAを樹脂製であるピン部23の部分まで大きくすることにより、出力ディスク8の剛性を高くしている。これによれば、出力ディスク8の振動が抑えられ、従来、回転装置である冷媒圧縮機をOFFしている時に発生していた1.5〜2KHz付近の騒音を、低減することができる。また、本構造の特徴として、出力ディスク8を大きくしたり他の部品を変更したりすることなく、出力ディスク8の変更のみで騒音の低減をすることができる。また、インナーハブ22の慣性重量のアップにより、冷媒圧縮機の圧縮仕事によるトルク(回転)変動を低減することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、駆動源から回転装置の回転軸へ回転動力を伝達する動力伝達装置に関するものであり、特に、車両用空調装置の可変容量コンプレッサ(回転装置)をエンジン(駆動源)にて駆動する場合のコンプレッサプーリーに適用して好適である。
従来、例えば0%容量まで冷媒の吐出容量を変化させることが可能な可変容量型冷媒圧縮機を備えた冷凍サイクルでは、エンジンから冷媒圧縮機の駆動軸へ回転動力(トルク)の伝達を断続するクラッチ機構が不要となる。しかし、クラッチ機構を廃止した場合には、冷媒圧縮機が焼き付き故障を生ずるなどして冷媒圧縮機の駆動軸のロックが発生すると、通常の伝達トルクよりも非常に大きい過負荷トルク(リミッタ作動トルク)が生じる。
それによって、冷媒圧縮機の駆動軸を駆動するためのプーリーの回転が止まるので、エンジンに駆動されるベルトが滑り、ベルトに摩耗が生じ、ベルトが発熱するなどしてベルトが破断する可能性がある。そこで、本出願人は先に、冷媒圧縮機の駆動軸がロックするなどの過負荷トルクが生じ、プーリーと冷媒圧縮機の駆動軸との間に設定トルク以上のトルク差が生じると、エンジンから冷媒圧縮機の駆動軸への動力伝達経路を遮断するトルクリミッタ機構を備えた特許文献1の動力伝達装置を提案している。
この動力伝達装置は、エンジンによりベルト駆動されるプーリーと、このプーリーとの間にゴム系の弾性体(以下、ゴムダンパと言う)とピン部とを介して連結されて冷媒圧縮機の駆動軸に連結された出力ディスクとを備えている。ゴムダンパは、冷媒圧縮機の圧縮仕事によって生ずるトルク変動を吸収すると共に、ベルトを介しての車両側への振動(回転角変動)伝達を軽減して実車騒音を低減するダンピング機構となっている。
また、出力ディスクは外径側の樹脂製アウターハブと、その内径側にインサート成形された金属製のインナーハブとを有し、インナーハブは、冷媒圧縮機の駆動軸に連結される内輪部と、外周側の外輪部と、その間を連結するブリッジ部とからなり、過負荷トルク(リミッタ作動トルク)が生じるとブリッジ部で破損して動力伝達を遮断するトルクリミッタ機構となっている。
特開平14−54711号公報
しかしながら、上記従来の動力伝達装置を採用した可変容量型冷媒圧縮機において、冷媒圧縮機の圧縮仕事が0の時(OFF運転時)に、冷媒圧縮機内部の遊びと、動力伝達装置の遊び(ゴムダンパの圧縮によるプーリーと出力ディスクとのずれ、図9参照)とをして起振力として出力ディスクが振動し、出力ディスクから1.5〜2KHzの周波数帯で異音が発生する場合があるという問題がある。
ちなみに、図9の(a)はゴムダンパ9とピン部23との間に正のトルクが掛かったときの状態を示し、(b)は負のトルクが掛かったときの状態を示す部分説明図である。また、図5は冷媒圧縮機より発生する音の周波数と音圧との関係を示したグラフであり、グラフ中に従来品として示すピーク部分が、問題とする音の部分である。本発明は、上記従来の問題に鑑みて成されたものであり、その目的は、音の発生源となっている出力ディスクの振動を抑えて、騒音を低減することのできる動力伝達装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項7に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、駆動源から回転動力を受けて回転する駆動側回転体(7)と、回転装置の回転軸(2)に結合される従動側回転体(8)とを備え、駆動側回転体(7)の軸方向の一端面には凹状嵌合部(15)が設けられ、従動側回転体(8)の軸方向の他端面には凸状嵌合部(23)が設けられ、凹状嵌合部(15)内に凸状嵌合部(23)嵌め込むことで連結して駆動側回転体(7)の回転を従動側回転体(8)に伝達する動力伝達装置であって、
従動側回転体(8)は、外径側に配されて凸状嵌合部(23)を有して樹脂製で円環状のアウターハブ(21)と、その内径側に配されてアウターハブ(21)にインサート成形されて回転軸(2)の外周側に結合される金属製で円環状のインナーハブ(22)とを有し、インナーハブ(22)の外径(ΦA)を凸状嵌合部(23)の内径(ΦP)よりも大きくしたことを特徴としている。
本発明は、音の発生源となっている従動側回転体(8)の剛性を上げることにより、従動側回転体(8)の振動(いわゆる音の発生)を抑える構造を考案したものであり、本請求項の発明では、金属製であるインナーハブ(22)の外径(ΦA)を樹脂製である凸状嵌合部(23)の部分まで大きくすることにより、従動側回転体(8)の剛性を高くしている。
この請求項1に記載の発明によれば、従動側回転体(8)の振動が抑えられ、従来、回転装置である冷媒圧縮機をOFFしている時に発生していた1.5〜2KHz付近の騒音を、低減することができる。また、本構造の特徴として、従動側回転体(8)を大きくしたり動力伝達装置の他の部品を変更したりすることなく、従動側回転体(8)の変更のみで騒音の低減をすることができる。また、インナーハブ(22)の慣性重量のアップにより、冷媒圧縮機の圧縮仕事によるトルク(回転)変動を低減することができる。
また、請求項2に記載の発明では、駆動源から回転動力を受けて回転する駆動側回転体(7)と、回転装置の回転軸(2)に結合される従動側回転体(8)とを備え、駆動側回転体(7)の軸方向の一端面には凹状嵌合部(15)が設けられ、従動側回転体(8)の軸方向の他端面には凸状嵌合部(23)が設けられ、凹状嵌合部(15)内に凸状嵌合部(23)嵌め込むことで連結して駆動側回転体(7)の回転を従動側回転体(8)に伝達する動力伝達装置であって、
従動側回転体(8)は、外径側に配されて凸状嵌合部(23)を有して樹脂製で円環状のアウターハブ(21)と、その内径側に配されてアウターハブ(21)にインサート成形されて金属製で円環状のインナーハブ(22)とを有し、インナーハブ(22)は、回転軸(2)の外周側に結合される略円筒状の内輪部(31)と、この内輪部(31)よりも外周側に配される略円環板状の外輪部(32)とを有し、外輪部(32)の板厚(tA)を3mm以上、より好ましくは4mm以上としたことを特徴としている。
本発明も、音の発生源となっている従動側回転体(8)の剛性を上げることにより、従動側回転体(8)の振動(いわゆる音の発生)を抑える構造を考案したものであり、本請求項の発明では、金属製であるインナーハブ(22)の外輪部(32)の板厚(tA)を厚くすることにより、従動側回転体(8)の剛性を高くしている。
この請求項2に記載の発明によれば、従動側回転体(8)の振動が抑えられ、従来、回転装置である冷媒圧縮機をOFFしている時に発生していた1.5〜2KHz付近の騒音を、低減することができる。また、本構造の特徴として、従動側回転体(8)を大きくしたり動力伝達装置の他の部品を変更したりすることなく、従動側回転体(8)の変更のみで騒音の低減をすることができる。また、インナーハブ(22)の慣性重量のアップにより、冷媒圧縮機の圧縮仕事によるトルク(回転)変動を低減することができる。
また、請求項3に記載の発明では、従動側回転体(8)は、インナーハブ(22)の軸方向の一端面を覆うディスクカバー(60)を有し、ディスクカバー(60)を形成する素材に非金属材料を用いたことを特徴としている。
本発明は、音の発生源の1つとなっているディスクカバー(60)の固有振動数を変更することにより、ディスクカバー(60)からの音の発生を抑える構造を考案したものであり、この請求項3に記載の発明によれば、ディスクカバー(60)を従来はアルミニウム板で形成していたのに対して、ガスケット・ワニスシート・紙・布・ゴムなどの非金属材料を用いて形成したものである。
このようにアルミニウムと固有振動数の異なる素材を使用することにより、共振点を変えることができ、従来、回転装置である冷媒圧縮機をOFFしている時に発生していた1.5〜2KHz付近の騒音を、低減することができる。また、本構造の特徴として、動力伝達装置の他の部品を変更することなく、ディスクカバー(60)の変更のみで騒音の低減をすることができる。
また、請求項4に記載の発明では、駆動源から回転動力を受けて回転する駆動側回転体(7)と、回転装置の回転軸(2)に結合される従動側回転体(8)とを備え、駆動側回転体(7)の軸方向の一端面には凹状嵌合部(15)が設けられ、従動側回転体(8)の軸方向の他端面には凸状嵌合部(23)が設けられ、凹状嵌合部(15)内に凸状嵌合部(23)嵌め込むことで連結して駆動側回転体(7)の回転を従動側回転体(8)に伝達する動力伝達装置であって、
従動側回転体(8)は、外径側に配されて凸状嵌合部(23)を有して金属製で円環状のアウターハブ(21)と、その内径側に配されてアウターハブ(21)と結合されて回転軸(2)の外周側に結合される金属製で円環状のインナーハブ(22)とを有することを特徴としている。
本発明も、音の発生源となっている従動側回転体(8)の剛性を上げることにより、従動側回転体(8)の振動(いわゆる音の発生)を抑える構造を考案したものであり、本請求項の発明では、従来樹脂製であったアウターハブ(21)を金属製にすることにより、従動側回転体(8)の剛性を高くしている。
この請求項4に記載の発明によれば、従動側回転体(8)の振動が抑えられ、従来、回転装置である冷媒圧縮機をOFFしている時に発生していた1.5〜2KHz付近の騒音を、低減することができる。また、本構造の特徴として、従動側回転体(8)を大きくしたり動力伝達装置の他の部品を変更したりすることなく、従動側回転体(8)の変更のみで騒音の低減をすることができる。また、従動側回転体(8)の慣性重量のアップにより、冷媒圧縮機の圧縮仕事によるトルク(回転)変動を低減することができる。
また、請求項5に記載の発明では、アウターハブ(21)にてインナーハブ(22)の軸方向の一端面を覆ったことを特徴としている。この請求項5に記載の発明によれば、ディスクカバー(60)を不要とすることができ、動力伝達装置のコストを抑えることができる。
また、請求項6に記載の発明では、駆動源から回転動力を受けて回転する駆動側回転体(7)と、回転装置の回転軸(2)に結合される従動側回転体(8)とを備え、駆動側回転体(7)の軸方向の一端面には凹状嵌合部(15)が設けられ、従動側回転体(8)の軸方向の他端面には凸状嵌合部(23)が設けられ、凹状嵌合部(15)内に凸状嵌合部(23)嵌め込むことで連結して記駆動側回転体(7)の回転を従動側回転体(8)に伝達する動力伝達装置であって、
従動側回転体(8)は、回転軸(2)の外周側に結合される略円筒状の内輪部(31)と、この内輪部(31)よりも外周側に配されて凸状嵌合部(23)を有して略円環板状の外輪部(32)とを、金属材料にて一体に形成していることを特徴としている。
本発明も、音の発生源となっている従動側回転体(8)の剛性を上げることにより、従動側回転体(8)の振動(いわゆる音の発生)を抑える構造を考案したものであり、本請求項の発明では、従来アウターハブ(21)とインナーハブ(22)とで構成していた従動側回転体(8)を、金属材料にて一体に形成することにより、従動側回転体(8)の剛性を高くしている。
この請求項6に記載の発明によれば、従動側回転体(8)の振動が抑えられ、従来、回転装置である冷媒圧縮機をOFFしている時に発生していた1.5〜2KHz付近の騒音を、低減することができる。また、本構造の特徴として、従動側回転体(8)を大きくしたり動力伝達装置の他の部品を変更したりすることなく、従動側回転体(8)の変更のみで騒音の低減をすることができる。また、従動側回転体(8)の慣性重量のアップにより、冷媒圧縮機の圧縮仕事によるトルク(回転)変動を低減することができる。
また、請求項7に記載の発明では、駆動源から回転動力を受けて回転する駆動側回転体(7)と、回転装置の回転軸(2)に結合される従動側回転体(8)とを備え、駆動側回転体(7)の軸方向の一端面には凹状嵌合部(15)が設けられ、従動側回転体(8)の軸方向の他端面には凸状嵌合部(23)が設けられ、凹状嵌合部(15)内に凸状嵌合部(23)嵌め込むことで連結して駆動側回転体(7)の回転を従動側回転体(8)に伝達する動力伝達装置であって、
従動側回転体(8)は、外径側に配されて凸状嵌合部(23)を有して樹脂製で円環状のアウターハブ(21)と、その内径側に配されてアウターハブ(21)にインサート成形されて回転軸(2)の外周側に結合される金属製で円環状のインナーハブ(22)と、これらの軸方向の一端面を覆う吸音部材(70)とを有していることを特徴としている。
本発明は、音の発生源となっている従動側回転体(8)を吸音部材(70)で覆うことにより、従動側回転体(8)からの音の伝播を抑える構造を考案したものであり、本請求項の発明では、従動側回転体(8)の一端面を吸音部材(70)で覆っている。この請求項7に記載の発明によれば、従動側回転体(8)からの音の伝播が抑えられ、従来、回転装置である冷媒圧縮機をOFFしている時に発生していた1.5〜2KHz付近の騒音を、低減することができる。
また、本構造の特徴として、従動側回転体(8)を大きくしたり動力伝達装置の他の部品を変更したりすることなく、吸音部材(70)の追加のみで騒音の低減をすることができる。また、吸音部材(70)がディスクカバー(60)の機能であるトルクリミッタ機構の保護および作動後の破片の飛散防止を兼ねることでディスクカバー(60)を不要とすることができ、動力伝達装置のコストを抑えることができる。ちなみに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図1ないし図4は本発明の第1実施形態を示したものである。図1は、本発明の第1実施形態におけるコンプレッサプーリー装置を示した正面図と、半側面図および半断面図である。図2の(a)は図1の出力ディスク8を内側から見た半正面図であり、(b)は図1の出力ディスク8の半断面図、(c)は従来の出力ディスク8の半断面図である。また、図3は図1のインナーハブ22の正面図と断面図であり、図4は図1のディスクカバー60の正面図と断面図である。
本実施形態のコンプレッサプーリー装置は、エンジン(本発明の駆動源に相当する)を搭載する自動車などの車両のエンジンルーム内に配設されて、エンジン補機(以下、コンプレッサと言う)へエンジンの回転動力を伝達する動力伝達装置で、後述するダンピング機構とトルクリミッタ機構とを備えている。
ここで、本実施形態で使用されるコンプレッサ(本発明の回転装置に相当する)は、車両用空調装置の冷凍サイクルの一構成部品である。このコンプレッサは、図示しない冷媒圧縮部と、0%容量まで冷媒の吐出容量を変化させることが可能な図示しない吐出容量可変手段と、その冷媒圧縮部および吐出容量可変手段を収容する円筒形状のコンプレッサハウジング(以下ハウジングと略す)1とから構成された可変容量型冷媒圧縮機である。
ハウジング1は、例えばコンプレッサプーリー装置側から順に、フロントハウジング、シリンダおよびリヤハウジングなどよりなる。そして、冷媒圧縮部は、シャフト2を回転させることにより吸入した冷媒を圧縮して吐出する。そのシャフト2は、本発明の回転軸に相当するもので、先端部に外周ねじ部(雄ねじ部)3を有している。
ハウジング1の前端部には、中央部より軸方向外方側に突出するように円筒形状のスリーブ部4が一体的に形成されている。このスリーブ部4は、外周側においてボールベアリング5を保持する軸受保持部である。尚、スリーブ部4の外周には、ボールベアリング5をハウジング1の円環状の段差部分との間に挟み込んだ状態で係止するサークリップ6が嵌め込まれている。
コンプレッサプーリー装置は、エンジンの運転時に常時回転するVプーリー7と、このVプーリー7からトルクを受けて回転する出力ディスク8と、Vプーリー7と出力ディスク8との間に装着された複数個のゴムダンパ9とから構成されている。Vプーリー7は、本発明の駆動側回転体に相当するもので、例えば鉄系やアルミニウム系の金属材料、もしくはフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂材料により所定の形状に形成されている。
このVプーリー7は、エンジンに常時駆動される略円筒形状の筒壁部11、この筒壁部11よりも内径側に設けられた側壁部12、およびこの側壁部12よりも内径側に設けられた軸受保持部13などを有しており、軸受保持部13は、ボールベアリング5の外周側を保持する。また、筒壁部11の外周には、多段式の図示しないVベルトが掛けられている。このため、筒壁部11の外周には、Vベルトの内周面に形成された複数のV字状溝部に対応した複数のV字状溝部14が形成されている。
そして、そのVベルトは、エンジンのクランク軸に取り付けられた図示しないクランクプーリーに掛け渡されている。尚、Vベルトは、コンプレッサプーリー装置だけでなく、他のエンジン補機類(例えばオルタネータ、エンジン冷却装置のウォータポンプ、パワーステアリング装置の油圧ポンプなど)のVプーリー装置にも共掛けされている。
側壁部12には、図1(a)の平面図に示したように、複数個のゴムダンパ9がそれぞれ装着される軸方向穴(本発明の凹状嵌合部に相当する)15が複数個形成されている。複数個の軸方向穴15は、周方向に等間隔(例えば60°間隔)で設けられている。出力ディスク8は、本発明の従動側回転体に相当するもので、Vプーリー7の側壁部12よりも前方側で、側壁部12の前壁面に対向するように配置されたハブ部材である。
この出力ディスク8は、外周側(外径側)に配された樹脂製のアウターハブ21、およびコンプレッサのシャフト2の外周に結合する金属製のインナーハブ22などから構成されている。アウターハブ21は、例えばナイロン樹脂などの熱可塑性樹脂、またはフェノール系樹脂などの熱硬化性樹脂により所定の形状に一体成形されている。このアウターハブ21の後壁面からは、図1(b)に示すように、図示右側に突出する複数個のピン部(本発明の凸状嵌合部に相当する)23が周方向に等間隔(例えば60°間隔)で設けられている。
インナーハブ22は、例えば焼結金属、鋳鉄またはアルミニウム製鋳物などの金属により一体的に設けられて、アウターハブ21にインサート成形されている。このインナーハブ22は、内周側(内径側)に配される略円筒状の内輪部(以下インナーリングと言う)31、このインナーリング31よりも外周側(外径側)に配される略円環板状の外輪部(以下アウターリングと言う)32、およびインナーリング31の外周とアウターリング32の内周とを連結する複数個(本例では3個)のブリッジ部33を有している。
インナーリング31の中央部には、コンプレッサのシャフト2の外周にインナーハブ22を締め付け固定するための締め付け工具が係合する工具孔部34(本例では3個)が形成されている。このインナーリング31の内周には、コンプレッサのシャフト2の外周に設けられた外周ねじ部3に螺合する内周ねじ部35が成形されている。
本実施形態のアウターリング32の表面は、アウターハブ21を構成する樹脂材料で覆われている。そして、アウターリング32には、アウターハブ21を構成する樹脂材料との結合力を高めるための複数個(本例では3個)の丸穴部36が設けられている。これらの丸穴部36は、周方向に等間隔(例えば120°間隔)で形成されている。
複数個のブリッジ33は、インナーリング31の外周面よりアウターリング32の内周面にかけて径方向に放射状に設けられている。これらのブリッジ33は、出力ディスク8のインナーハブ22が受けるトルク伝達による応力が、その他の箇所に比べて高い複数個(本例では3個)の破損部37を設けている。これらの破損部37は、ブリッジ33のインナーリング31側の根元部分に設けられ、周方向に形成された略円弧状の貫通孔38間に設けられている。
これらの破損部37は、出力ディスク8のインナーハブ22に通常の伝達トルク(例えば15Nm)よりも非常に大きい過負荷トルク(例えば40Nm)が生じた際に優先的に破損してインナーハブ22の外径側と内径側とが分離することで、エンジンからコンプレッサのシャフト2への動力伝達経路を遮断するトルクリミッタ機構を構成する。
出力ディスク8は、インナーハブ22の軸方向の一端面を覆うディスクカバー60を有している。このディスクカバー60は、トルクリミッタ機構の保護および作動後の破片の飛散防止を行うためのものであり、インナーハブ22と一緒にアウターハブ21にインサート成型したものである。但し、従来はアルミニウム板で形成していたのに対し、本発明ではガスケット・ワニスシート・紙・布・ゴムなどの非金属材料を用いて形成している。
複数個のゴムダンパ9は、例えば塩素化ブチルゴム、スチレンブタジエンゴムまたは天然ゴムなどを略U字形状となるように一体成形されたゴム系の弾性体である。これらのゴムダンパ9は、アウターハブ21の後壁面より後方側に突出するピン部23が嵌め合わされる凹状の被嵌合部39を有している。複数個のゴムダンパ9は、アウターハブ21のピン部23の外周面とVプーリー7の側壁部12の前壁面に形成された軸方向穴15の内周面との間の横U字状の中空部にそれぞれ圧入または接着などにより装着されて、Vプーリー7から出力ディスク8へのトルク変動を吸収する。
次に、本発明の要部を、図2を用いて説明する。図2は、出力ディスク8の構造を、従来(c)と本発明(b)との対比で示したものである。従来はインナーハブ22の外径ΦBが、ピン部23の内径ΦPよりも小さかったのに対し、本発明ではインナーハブ22の外径ΦAをピン部23の内径ΦPよりも大きくしている。また、従来はアウターリング32の板厚tBが2.7mmであったのに対し、本発明では4mmとしている。いずれも出力ディスク8の剛性を向上させるためのものである。
次に、本実施形態のコンプレッサプーリー装置の作用を図1に基づいて簡単に説明する。コンプレッサプーリー装置の通常作動時には、出力ディスク8のインナーハブ22が駆動可能な状態に保持されている。従って、エンジンが始動することによりクランク軸が回転し、クランクプーリーおよびVベルトを介してVプーリー7の筒壁部11にエンジンの回転動力(トルク)が伝達される。
そして、Vプーリー7の側壁部12に設けられた軸方向穴15の周方向の内壁面からゴムダンパ9にトルクが伝わり、更に、ゴムダンパ9の凹状被嵌合部39の内側面から出力ディスク8のアウターハブ21に設けられたピン部23の外周面にトルクが伝わる。これにより、アウターハブ21が回転するので、アウターハブ21にインサート成形されたインナーハブ22のインナーリング31、アウターリング32および複数個のブリッジ33も回転する。
そして、インナーハブ22のインナーリング31の内周ねじ部35がコンプレッサのシャフト2の外周ねじ部3に螺合しているので、出力ディスク8のインナーハブ22に追従してコンプレッサのシャフト2が回転する。このため、コンプレッサが、エバポレータ(冷媒蒸発器)より吸引した冷媒を圧縮して高温・高圧の冷媒ガスをコンデンサ(冷媒凝縮器)に向けて吐出するので、自動車などの車両車室内の冷房が成される。
ここで、コンプレッサが焼き付き故障を起こすなどしてコンプレッサのシャフト2のロックが生じると、出力ディスク8の回転が停止したままVプーリー7が回転をし続けようとするため、出力ディスク8のインナーハブ22に通常の伝達トルク(例えば15Nm)よりも非常に大きい過負荷トルク(例えば40Nm:衝撃トルク)が発生する。
すなわち、出力ディスク8のインナーハブ22のインナーリング31とアウターリング32との間に設定トルク以上のトルク差が発生すると、インナーハブ22のブリッジ33でインナーリング31側の根元部分に設けられた複数個の破損部37、つまりトルク伝達による応力がその他の箇所に比べて高い部位に多大な応力が加わり、複数個の破損部37は優先的に破損する(折れる)。
このため、インナーハブ22のインナーリング31とアウターリング32とが分離され、Vプーリー7、複数個のゴムダンパ9、出力ディスク8のアウターハブ21およびインナーハブ22のアウターリング32がインナーリング31に対してフリーで自転する。このように、インナーハブ22のインナーリング31とアウターリング32との間に設定トルク以上のトルク差が発生した時には、ブリッジ33に設けた破損部37が優先的に破損する。
つまり、トルクリミッタ機構が作動することにより、Vプーリー7からコンプレッサのシャフト2へのトルクの伝達が遮断されるので、エンジンからコンプレッサのシャフト2への動力伝達経路が遮断される。尚、破損してインナーハブ22のインナーリング31およびブリッジ33の内径側より離れた出力ディスク8のアウターハブ21、インナーハブ22のアウターリング32およびブリッジ33の外径側は、コンプレッサのシャフト2の軸方向に平行な軸線に対してコンプレッサ側が小径となるように複数個の破損部37が傾斜して設けられている。
それによって、出力ディスク8のアウターハブ21、インナーハブ22のアウターリング32およびブリッジ33の外径側がVプーリー7の筒壁部11の前端面よりも前方側(図1(b)において図示左側)へ移動することはなく、Vプーリー7の筒壁部11よりも内径側に保持される。従って、出力ディスク8のアウターハブ21、インナーハブ22のアウターリング32およびブリッジ33の外径側は、Vプーリー7の回転に伴って複数個のゴムダンパ9と共に回転する。
次に、本実施形態での特徴と、その効果について述べる。まず、出力ディスク8は、外径側に配されてピン部23を有して樹脂製で円環状のアウターハブ21と、その内径側に配されてアウターハブ21にインサート成形されてシャフト2の外周側に結合される金属製で円環状のインナーハブ22とを有し、インナーハブ22の外径ΦAをピン部23の内径ΦPよりも大きくしている。
また、インナーハブ22は、シャフト2の外周側に結合される略円筒状のインナーリング31と、このインナーリング31よりも外周側に配される略円環板状のアウターリング32とを有し、アウターリング32の板厚tAを4mmとしている。また、出力ディスク8は、インナーハブ22の軸方向の一端面を覆うディスクカバー60を有し、ディスクカバー60を形成する素材に非金属材料を用いている。
本発明は、音の発生源となっている出力ディスク8の剛性を上げることにより、出力ディスク8の振動(いわゆる音の発生)を抑える構造を考案したものであり、本実施形態では、金属製であるインナーハブ22の外径ΦAを樹脂製であるピン部23の部分まで大きくすることにより、また金属製であるインナーハブ22のアウターリング32の板厚tAを厚くすることにより、出力ディスク8の剛性を高くしている。
これによれば、出力ディスク8の振動が抑えられ、従来、回転装置であるコンプレッサをOFFしている時に発生していた1.5〜2KHz付近の騒音を、低減することができる。図5は、コンプレッサより発生する音の周波数と音圧との関係を示したグラフであり、本実施形態での効果を表す。従来品に比べ、外形アップ・板厚同等(2.7mm)の発明品、外形アップ・板厚アップ(4mm)の発明品、それぞれでグラフに示すような低減効果があった。
また、本構造の特徴として、出力ディスク8を大きくしたり動力伝達装置の他の部品を変更したりすることなく、出力ディスク8の変更のみで騒音の低減をすることができる。また、インナーハブ22の慣性重量のアップにより、コンプレッサの圧縮仕事によるトルク(回転)変動を低減することができる。
また本実施形態は、音の発生源の1つとなっているディスクカバー60の固有振動数を変更することにより、ディスクカバー60からの音の発生を抑える構造を考案したものであり、これによれば、ディスクカバー60を従来はアルミニウム板で形成していたのに対して、ガスケット・ワニスシート・紙・布・ゴムなどの非金属材料を用いて形成したものである。
このようにアルミニウムと固有振動数の異なる素材を使用することにより、共振点を変えることができ、これによっても従来、回転装置であるコンプレッサをOFFしている時に発生していた1.5〜2KHz付近の騒音を、低減することができる。またこれも、本構造の特徴として、動力伝達装置の他の部品を変更することなく、ディスクカバー60の変更のみで騒音の低減をすることができる。
(第2実施形態)
図6は、本発明の第2実施形態における出力ディスク8の半断面図である。出力ディスク8は、外径側に配されてピン部23を有して金属製で円環状のアウターハブ21と、その内径側に配されてアウターハブ21と結合されてシャフト2の外周側に結合される金属製で円環状のインナーハブ22とを有する。上述した第1実施形態と異なるのは、アウターハブ21も金属製として、金属製のインナーハブ22と例えばねじ締めによって結合している点のみである。
本実施形態も、音の発生源となっている出力ディスク8の剛性を上げることにより、出力ディスク8の振動(いわゆる音の発生)を抑える構造を考案したものであり、本実施形態では、従来樹脂製であったアウターハブ21を金属製にすることにより、出力ディスク8の剛性を高くしている。
これによれば、出力ディスク8の振動が抑えられ、従来、回転装置であるコンプレッサをOFFしている時に発生していた1.5〜2KHz付近の騒音を、低減することができる。また、本構造の特徴として、出力ディスク8を大きくしたり動力伝達装置の他の部品を変更したりすることなく、出力ディスク8の変更のみで騒音の低減をすることができる。また、出力ディスク8の慣性重量のアップにより、冷媒圧縮機の圧縮仕事によるトルク(回転)変動を低減することができる。また、そのアウターハブ21にてインナーハブ22の軸方向の一端面を覆っている。これによれば、ディスクカバー60を不要とすることができ、動力伝達装置のコストを抑えることができる。
(第3実施形態)
図7は、本発明の第3実施形態における出力ディスク8の半断面図である。出力ディスク8は、シャフト2の外周側に結合される略円筒状のインナーリング31と、このインナーリング31よりも外周側に配されてピン部23を有して略円環板状のアウターリング32とを、金属材料にて一体に形成している。上述した実施形態と異なるのは、出力ディスク8を金属材料にて一体に形成している点のみである。
本実施形態も、音の発生源となっているシャフト2の剛性を上げることにより、シャフト2の振動(いわゆる音の発生)を抑える構造を考案したものであり、本実施形態では、従来アウターハブ21とインナーハブ22とで構成していた出力ディスク8を、金属材料にて一体に形成することにより、出力ディスク8の剛性を高くしている。
これによれば、出力ディスク8の振動が抑えられ、従来、回転装置であるコンプレッサをOFFしている時に発生していた1.5〜2KHz付近の騒音を、低減することができる。また、本構造の特徴として、出力ディスク8を大きくしたり動力伝達装置の他の部品を変更したりすることなく、出力ディスク8の変更のみで騒音の低減をすることができる。また、出力ディスク8の慣性重量のアップにより、冷媒圧縮機の圧縮仕事によるトルク(回転)変動を低減することができる。
(第4実施形態)
図8は、本発明の第4実施形態における出力ディスク8の半断面図である。出力ディスク8は、外径側に配されてピン部23を有して樹脂製で円環状のアウターハブ21と、その内径側に配されてアウターハブ21にインサート成形されてシャフト2の外周側に結合される金属製で円環状のインナーハブ22と、これらの軸方向の一端面を覆う吸音部材70とを有している。
本実施形態は、音の発生源となっている出力ディスク8を、吸音部材70で覆うことにより、出力ディスク8からの音の伝播を抑える構造を考案したものであり、本実施形態では、出力ディスク8の一端面をゴム、発泡スチロール、スポンジおよびコルクなどの吸音部材70で覆っている。これによれば、出力ディスク8からの音の伝播が抑えられ、従来、回転装置であるコンプレッサをOFFしている時に発生していた1.5〜2KHz付近の騒音を、低減することができる。
また、本構造の特徴として、出力ディスク8を大きくしたり動力伝達装置の他の部品を変更したりすることなく、吸音部材70の追加のみで騒音の低減をすることができる。また、吸音部材70がディスクカバー60の機能であるトルクリミッタ機構の保護および作動後の破片の飛散防止を兼ねることでディスクカバー60を不要とすることができ、動力伝達装置のコストを抑えることができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、本発明を自動車などの車両に搭載されるエンジンなどの駆動源によりベルト駆動されるコンプレッサプーリー装置に適用した例を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明を前記の車両または工場などの定位置に置かれる内燃機関や電動モータなどの駆動源によりベルト駆動または出力軸により直接駆動される動力伝達装置に適用しても良い。
また、上述の実施形態では、駆動側回転体として多段式のVプーリー(いわゆるVリブドプーリー)を用いたが、駆動側回転体として1個のV溝を有するVプーリーを用いても良い。この場合には、そのVプーリーの外周形状に対応した内周形状のVベルトを使用する。
また、上述の実施形態では、本発明を、車両用空調装置の冷凍サイクルの一構成部品を成すコンプレッサのシャフト2を常時駆動するトルクリミッタ機構を備えたコンプレッサプーリー装置(動力伝達装置)に適用した例を説明したが、本発明を、その他の回転装置(例えばオルタネータ、ウォータポンプ、油圧ポンプ、ブロワまたはファン)を常時駆動するリミッタ機構を備えた動力伝達装置に適用しても良い。
(a)は本発明の第1実施形態におけるコンプレッサプーリー装置を示した正面図であり、(b)は(a)の半側面図および半断面図である。 (a)は図1の出力ディスク8を内側から見た半正面図であり、(b)は図1の出力ディスク8の半断面図、(c)は従来の出力ディスク8の半断面図である。 (a)は図1のインナーハブ22の正面図であり、(b)は(a)の断面図である。 (a)は図1のディスクカバー60の正面図であり、(b)は(a)の断面図である。 コンプレッサより発生する音の周波数と音圧との関係を示したグラフであり、本発明の効果を表す。 第2実施形態における出力ディスク8の半断面図である。 第3実施形態における出力ディスク8の半断面図である。 第4実施形態における出力ディスク8の半断面図である。 (a)はゴムダンパ9とピン部23との間に正のトルクが掛かったときの状態を示し、(b)は負のトルクが掛かったときの状態を示す部分説明図である。
符号の説明
2…シャフト(回転軸)
7…Vプーリー(駆動側回転体)
8…出力ディスク(従動側回転体)
15…軸方向穴(凹状嵌合部)
21…アウターハブ
22…インナーハブ
23…ピン部(凸状嵌合部)
31…インナーリング(内輪部)
32…アウターリング(外輪部)
60…ディスクカバー
70…吸音部材
tA…アウターリング(外輪部)の板厚
ΦA…インナーハブの外径
ΦP…ピン部(凸状嵌合部)の内径

Claims (7)

  1. 駆動源から回転動力を受けて回転する駆動側回転体(7)と、
    回転装置の回転軸(2)に結合される従動側回転体(8)とを備え、
    前記駆動側回転体(7)の軸方向の一端面には凹状嵌合部(15)が設けられ、
    前記従動側回転体(8)の軸方向の他端面には凸状嵌合部(23)が設けられ、
    前記凹状嵌合部(15)内に前記凸状嵌合部(23)嵌め込むことで連結して前記駆動側回転体(7)の回転を前記従動側回転体(8)に伝達する動力伝達装置であって、
    前記従動側回転体(8)は、外径側に配されて前記凸状嵌合部(23)を有して樹脂製で円環状のアウターハブ(21)と、その内径側に配されて前記アウターハブ(21)にインサート成形されて前記回転軸(2)の外周側に結合される金属製で円環状のインナーハブ(22)とを有し、
    前記インナーハブ(22)の外径(ΦA)を前記凸状嵌合部(23)の内径(ΦP)よりも大きくしたことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 駆動源から回転動力を受けて回転する駆動側回転体(7)と、
    回転装置の回転軸(2)に結合される従動側回転体(8)とを備え、
    前記駆動側回転体(7)の軸方向の一端面には凹状嵌合部(15)が設けられ、
    前記従動側回転体(8)の軸方向の他端面には凸状嵌合部(23)が設けられ、
    前記凹状嵌合部(15)内に前記凸状嵌合部(23)嵌め込むことで連結して前記駆動側回転体(7)の回転を前記従動側回転体(8)に伝達する動力伝達装置であって、
    前記従動側回転体(8)は、外径側に配されて前記凸状嵌合部(23)を有して樹脂製で円環状のアウターハブ(21)と、その内径側に配されて前記アウターハブ(21)にインサート成形されて金属製で円環状のインナーハブ(22)とを有し、
    前記インナーハブ(22)は、前記回転軸(2)の外周側に結合される略円筒状の内輪部(31)と、この内輪部(31)よりも外周側に配される略円環板状の外輪部(32)とを有し、
    前記外輪部(32)の板厚(tA)を3mm以上、より好ましくは4mm以上としたことを特徴とする動力伝達装置。
  3. 前記従動側回転体(8)は、前記インナーハブ(22)の軸方向の一端面を覆うディスクカバー(60)を有し、
    前記ディスクカバー(60)を形成する素材に非金属材料を用いたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の動力伝達装置。
  4. 駆動源から回転動力を受けて回転する駆動側回転体(7)と、
    回転装置の回転軸(2)に結合される従動側回転体(8)とを備え、
    前記駆動側回転体(7)の軸方向の一端面には凹状嵌合部(15)が設けられ、
    前記従動側回転体(8)の軸方向の他端面には凸状嵌合部(23)が設けられ、
    前記凹状嵌合部(15)内に前記凸状嵌合部(23)嵌め込むことで連結して前記駆動側回転体(7)の回転を前記従動側回転体(8)に伝達する動力伝達装置であって、
    前記従動側回転体(8)は、外径側に配されて前記凸状嵌合部(23)を有して金属製で円環状のアウターハブ(21)と、その内径側に配されて前記アウターハブ(21)と結合されて前記回転軸(2)の外周側に結合される金属製で円環状のインナーハブ(22)とを有することを特徴とする動力伝達装置。
  5. 前記アウターハブ(21)にて前記インナーハブ(22)の軸方向の一端面を覆ったことを特徴とする請求項4に記載の動力伝達装置。
  6. 駆動源から回転動力を受けて回転する駆動側回転体(7)と、
    回転装置の回転軸(2)に結合される従動側回転体(8)とを備え、
    前記駆動側回転体(7)の軸方向の一端面には凹状嵌合部(15)が設けられ、
    前記従動側回転体(8)の軸方向の他端面には凸状嵌合部(23)が設けられ、
    前記凹状嵌合部(15)内に前記凸状嵌合部(23)嵌め込むことで連結して前記駆動側回転体(7)の回転を前記従動側回転体(8)に伝達する動力伝達装置であって、
    前記従動側回転体(8)は、前記回転軸(2)の外周側に結合される略円筒状の内輪部(31)と、この内輪部(31)よりも外周側に配されて前記凸状嵌合部(23)を有して略円環板状の外輪部(32)とを、金属材料にて一体に形成していることを特徴とする動力伝達装置。
  7. 駆動源から回転動力を受けて回転する駆動側回転体(7)と、
    回転装置の回転軸(2)に結合される従動側回転体(8)とを備え、
    前記駆動側回転体(7)の軸方向の一端面には凹状嵌合部(15)が設けられ、
    前記従動側回転体(8)の軸方向の他端面には凸状嵌合部(23)が設けられ、
    前記凹状嵌合部(15)内に前記凸状嵌合部(23)嵌め込むことで連結して前記駆動側回転体(7)の回転を前記従動側回転体(8)に伝達する動力伝達装置であって、
    前記従動側回転体(8)は、外径側に配されて前記凸状嵌合部(23)を有して樹脂製で円環状のアウターハブ(21)と、その内径側に配されて前記アウターハブ(21)にインサート成形されて前記回転軸(2)の外周側に結合される金属製で円環状のインナーハブ(22)と、これらの軸方向の一端面を覆う吸音部材(70)とを有していることを特徴とする動力伝達装置。
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