JP2005329670A - ディスク基板成形用金型装置およびディスク基板成形方法 - Google Patents

ディスク基板成形用金型装置およびディスク基板成形方法 Download PDF

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英昭 吉村
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Abstract

【課題】 ディスク基板の主面を平坦化することができ、それにより、光ディスクの製造におけるカバー層の厚みを均一化し、且つ多層光ディスクの製造における中間層による気泡の発生を防止することができるディスク基板成形用金型装置およびディスク基板成形方法を提供する。
【解決手段】 成形用金型10は、固定側金型と可動側金型で構成されている。固定側金型は、内周側ミラー11と外周側ミラー18とから構成される固定側ミラーを有する。可動側金型は、可動側ミラー14と外周リング17とを有する。スタンパ11aが取り付けられる固定側ミラー面を、内周側ミラー面11bと外周側ミラー面18aとで形成する。外周側ミラー18によって、成形されるディスク基板の外周部の厚みが徐々に薄くなる方向に固定側ミラー面の外周部を屈曲した構造とする。
【選択図】 図2


Description

この発明は、ディスク基板成形用金型装置およびディスク基板成形方法に関し、特に、ディスク基板の成形の際に外周部に生じる膨らみを抑えて平坦な主面を有するディスク基板を成形するためのディスク基板成形用金型装置およびディスク基板成形方法に関する。
コンピュータの記憶装置等には、再生専用光ディスク、光磁気ディスク、相変化型光ディスク等のように、光を用いて情報信号の書き込みや読み出しが行われるディスク状記録媒体(以下、光ディスクという。)が普及している。光ディスクには、一般に、ディスク基板として樹脂製のディスク基板が用いられている。
ディスク基板は、加熱溶融された樹脂材料を射出成形することにより製造される。ここでは、ペレット状の樹脂材料は乾燥機にて十分に水分除去された後、射出成形機に投入される。射出成形機に投入された樹脂材料は、ディスク基板成形部に形成される閉空間(以下、キャビティという。)内に射出される。キャビティ内には、スタンパが配されており、樹脂材料を固化させることによってスタンパの凹凸パターンが転写されたディスク基板が製造される。
ディスク基板を成形する成形用金型は、基板の一方の主面を成形する固定側ミラーと、基板の他方の主面を成形する可動側ミラーと、基板の外周部を成形する外周リングなどによって構成されている。図8は、従来の金型を示す断面図である。金型は、固定側金型と可動側金型とから構成される。固定側金型は、固定側ミラー101を有し、可動側金型は、可動側ミラー104と外周リング107とを有する。
固定側金型は、射出成形機本体部に対して固定された状態で設けられている。固定側金型には、溶融された樹脂材料の経路を備えたスプルブッシュ102が嵌め込まれている。スプルブッシュ102には、樹脂射出口102aが穿設されている。樹脂射出口102aは、成形用のキャビティ103の中心に位置して、射出ユニット側から供給される溶融されたポリカーボネート樹脂のような合成樹脂材料をキャビティ103内に射出する。
可動側金型は、固定側金型に対して近接離間する方向(図に向かって左右方向)に移動可能に設けられている。可動側金型には、固定側ミラー101の成形面を構成するスタンパ101aに対向するように、可動側ミラー104の成形面104aが配置されている。可動側金型には、成形された基板に中心孔を打ち抜くためのセンタポンチ105と、このセンタポンチ105の外周側に位置して、成形された基板をキャビティ103から取り外すための突き出し部材106が配設されている。
外周リング107は円環状に成形されており、可動側ミラー104の外周側に摺動自在に取り付けられている。固定側金型と可動側金型が当接した状態で、固定側ミラー101の成形面であるスタンパ101aと可動側ミラー104の成形面104aと外周リング107との間にキャビティ103が形成される。
以上のように構成されるディスク基板成形用金型を用いて、射出成形法でディスク基板を作成する場合、作成されたディスク基板の外周部に膨らみが生じてしまう。
下記の特許文献1には、ディスク外周部の成形と共にスタンパの保持を兼ねる外周リングを、スタンパを保持する保持面を複数条に分散された凹凸条面に形成し、各凸条面によってスタンパの外周面を保持するようにすることで、溶融樹脂の充填圧力を分散し、外周リングの押し返しによる外周縁部の膨らみの発生を最小限に抑えることができるディスク成形装置が記載されている。
特開平11−48291号公報
また、下記の特許文献2には、成形すべき基板周縁の領域にて、外側に向かって徐々に基板が薄くなるようにキャビティを形成することで、射出圧力による膨らみが発生しないようにした薄肉基板の射出成形方法および装置が記載されている。
特開平9−117927号公報
これら特許文献1および特許文献2では、射出圧力による外周部の膨らみの発生を防止し、成形されるディスク基板の厚みムラを抑えることができる。
しかしながら、従来のディスク基板成形用の金型では、樹脂の冷却速度の違いにより、ディスク基板の内周側より外周側が厚くなり、図9に示すように、ディスク基板110の最外周部に***111が形成されてしまう現象が生じる。このように外周部が***した形状のディスク基板により光ディスクを製造した場合、以下のような問題点ある。
多層構造の光ディスクにおける中間層をシート状部材の貼り合わせにより形成する場合、貼り合わせ面においてシート状部材が均一に加圧されず、図10に示す光ディスク120のように、ディスク基板110と中間層用のシート部材121との間に気泡122が発生してしまう。
また、スピンコートによって接着剤をディスク基板の主面上に塗布し、ディスク基板にシート部材を貼り合わせることで、カバー層を形成する場合、ディスク基板外周部のカバー層の膜厚が部分的に厚くなってしまうという問題点があった。
また、従来のディスク基板成形用の金型は、外周部の膨らみ具合に合わせて、膨らみの防止を適宜調整することが困難であるという問題点があった。
したがって、この発明の目的は、成形されるディスク基板の主面を平坦化することができ、それにより、光ディスクの製造におけるカバー層の厚みを均一化し、且つ多層光ディスクの製造における中間層による気泡の発生を防止することができるディスク基板成形用金型装置およびディスク基板成形方法を提供することにある。また、この発明の目的は、成形されるディスク基板の膨らみに合わせた調整が容易であるディスク基板成形用金型装置およびディスク基板成形方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、ディスク基板の主面を成形するミラー面を有するミラーを備えたディスク基板成形用金型装置において、ミラー面の内周側と外周側とでミラーが分割されており、外周側のミラーによって、成形されるディスク基板の外周部の厚みが徐々に薄くなる方向に、ミラー面が屈曲されていることを特徴とするディスク基板成形用金型装置である。
請求項6に係る発明は、ディスク基板の主面を成形するミラー面を有するミラーを用いるディスク基板成形方法において、ミラーは、ミラー面の内周側と外周側とで分割されており、外周側のミラーによって、成形されるディスク基板の外周部の厚みが徐々に薄くなる方向に、ミラー面が屈曲されていることを特徴とするディスク基板成形方法である。
この発明によれば、成形されるディスク基板の外周部の厚みが徐々に薄くなる方向に、ミラー面が屈曲されているため、成形されるディスク基板に生じる外周部の膨らみが薄い部分により解消され、成形されるディスク基板の主面を平坦化することができる。また、ミラー面の内周側と外周側とでミラーが分割されており、外周側のミラーによって、ミラー面が屈曲されているため、外周側のミラーを取り替えるだけで、容易に屈曲角度を変更することができる。
したがって、単層および多層光ディスクにおける、カバー層の厚みを均一にすることができ、多層光ディスクにおける、中間層による気泡の発生を防止することができる。これにより、良好な光ディスクを製造することができるという効果を奏する。また、外周側のミラーの交換によって、成形されるディスク基板の膨らみに合わせた調整を容易に行うことができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施形態によるディスク基板成形用金型装置を適用した射出成形機の概略断面構成の一例を示す。射出成形機1の射出ユニット側は、シリンダ2、ノズル3、ホッパ4などにより構成され、成形ユニット側は、固定盤5、可動盤6、成形用金型10などから構成される。成形用金型10は、固定盤5に取り付けられた固定側金型と可動盤6に取り付けられた可動側金型とで構成される。
成形用金型10以外のシリンダ2、ノズル3、ホッパ4、固定盤5、可動盤6などの射出成形機1を構成する各要素の構造および動作は、従来のディスク基板成形用の射出成形機と同様である。すなわち、可動側金型を固定側金型に当接した状態で、乾燥機にて十分に水分除去されたペレット状の樹脂材料が射出成形機1のホッパ4に投入される。ホッパ4は、シリンダ2の内部空間と通じており、ホッパ4に投入された樹脂材料は、シリンダ2内に供給される。シリンダ2内に供給された樹脂材料は、図示しないスクリューおよび図示しないヒーターによって加熱溶融されながら、ホッパ4側からノズル3側に押しだされ、ノズル3の射出口から射出される。なお、シリンダ2およびノズル3内の温度は、例えば300℃〜390℃に制御される。
ノズル3から射出された樹脂材料は、固定盤5および固定側金型に設けられた樹脂射出孔を介して、固定側金型と可動側金型との間に構成されるキャビティ13内に射出される。このときの、1回の射出時間は、例えば0.2秒〜0.5秒とされる。樹脂材料の射出後、成形用金型10を型締めする。このときの成形用金型10の型締め力は、例えば15〜40トンであり、金型温度は、例えば60℃〜110℃である。型締め後、樹脂材料を固化させることによって、キャビティ13により型取られたディスク基板が製造される。
ここで、一実施形態によるディスク基板成形用金型装置の金型の構造について、詳細に説明する。図2は、一実施形態によるディスク基板成形用金型の構造の一例を示す断面図である。成形用金型10は、固定側金型と可動側金型とから構成される。
固定側金型は、射出成形機1の本体部の固定盤5に対して固定された状態で設けられている。固定側金型には、溶融された樹脂材料の経路を備えたスプルブッシュ12が嵌め込まれている。スプルブッシュ12には、樹脂射出孔12aが穿設されている。樹脂射出孔12aは、成形用のキャビティ13の中心に位置して、射出ユニット側から供給される溶融されたポリカーボネートのような合成樹脂材料をキャビティ13内に射出する。
可動側金型は、射出成形機1の本体部の可動盤6に対して固定された状態で設けられており、固定側金型に対して近接離間する方向(図に向かって左右方向)に移動可能とされている。可動側金型には、成形された基板に中心孔を打ち抜くためのセンタポンチ15と、このセンタポンチ15の外周側に位置して、成形された基板をキャビティ13から取り外すための突き出し部材16が配設されている。
固定側金型は、ディスク基板の一方の主面を形成するための固定側ミラーを有する。固定側ミラーは、ディスク基板の一方の主面の内周側を形成するための内周側ミラー11と、外周側を形成するための外周側ミラー18とに分割された構造とされている。すなわち、ディスク基板の一方の主面を形成するためのミラー面(固定側ミラー面)は、内周側が内周側ミラー面11bで形成され、外周側が外周側ミラー面18aで形成されている。
外周側ミラー18は、円環状に形成されており、内周側ミラー11の外周部に取り付けられている。なお、外周側ミラー18は、内周側ミラー11に対して着脱可能とされている。
外周側ミラー面18aは、ディスク基板の厚み方向に対して垂直な内周側ミラー面11bに対して、成形されるディスク基板の外周部の厚みが徐々に薄くなるような傾斜面を有している。依って、ディスク基板の一方の主面を形成するミラー面の外周部は、成形されるディスク基板の外周部の厚みが徐々に薄くなる方向、すなわちキャビティ13の内側に向かって屈曲されている。
この屈曲の起点となる直径Dは、例えば、成形されるディスク基板の外径がφ120mmである場合には、φ119〜φ120.5mmの範囲が主面の平坦化に対して好適とされる。ここで、直径Dの中心は、成形されるディスク基板の外径の中心と同じである。また、屈曲の角度αは、樹脂材料の種類、温度変化等により適宜決定されるものであるが、例えば、一般的な光ディスク用のディスク基板を製造する場合には、0.5°〜5°の範囲が主面の平坦化に対して好適とされる。
この屈曲されている固定側ミラー面に沿って、スタンパ11aが湾曲して取り付けられている。スタンパ11aは、ニッケルなどの金属原盤からなり、可動側金型と対向する面上には、信号層形成用の凹凸形状を有している。この凹凸形状は、例えば、読み取り専用の光ディスクのディスク基板の場合には、ピット形成用のものであり、書き込み可能な光ディスクのディスク基板の場合には、ランドおよびグルーブ形成用のものである。
可動側金型は、ディスク基板の他方の主面を形成するための可動側ミラー14と、ディスク基板の外周を形成するための外周リング17とを有する。可動側ミラー14は、ディスク基板の主面の他方を成形する成形面14a(可動側ミラー面)を有する。可動側ミラー14の成形面14aは、固定側ミラー11側の成形面を構成するスタンパ11aに対向するように配置されており、ディスク基板の他方の主面を成形する。
外周リング17は、円環状に成形されており、可動側ミラー14の外周側に摺動自在に取り付けられている。外周リング17の内周面によってディスク基板の外周が形成される。
内周側ミラー11および外周側ミラー18とからなる固定側ミラーと、可動側ミラー14とが当接した状態で、固定側ミラーに取り付けられたスタンパ11aと可動側ミラー14の成形面14aと外周リング17との間にキャビティ13が形成される。依って、この成形用金型10では、キャビティ13によって型取られ、スタンパ11aの凹凸形状が転写されたディスク基板が作成される。
ディスク基板の一方の主面を形成するミラー面の外周部を屈曲させた構造とすることで、射出圧力および樹脂の冷却速度の違いなどにより、成形されるディスク基板の外周部に生じる樹脂の膨らみが、ディスク基板外周部の薄い部分に吸収されて解消し、図3に示すような、主面が平坦なディスク基板20が成形できる。また、外周側ミラー18を交換するだけで、成形されるディスク基板の外周部の膨らみ具合に合わせた調整を容易に行うことができる。
図2に示す例では、外周側ミラー面18aの全てを傾斜面としているが、外周側ミラー面18aの途中から屈曲させて傾斜面を設ける構造であっても良い。また、光ディスクの信号読み取り面側は、高い厚み精度が要求される。依って、この一実施形態では、信号読み取り面側のスタンパ11aが取り付けられる固定側ミラー面のみを屈曲させているが、可動側ミラー面、すなわち成形面14aについても同様に、成形されるディスク基板の外周部の厚みが徐々に薄くなる方向に外周部を屈曲した構造とし、両主面を共に平坦化しても良い。
ここで、一実施形態によるディスク基板成形用金型装置で成形したディスク基板を用いて製造できる光ディスクのいくつかの例について説明する。図4は、薄型カバー層を使用した単層の光ディスクの構成の一例を示す拡大断面図である。参照符号21は、薄型カバー層を使用する構造の単層の高密度記録用の光ディスクである。この光ディスク21は、基板22の一主面に反射膜または記録膜23、カバー層24が順次積層されて構成される。
基板22は、例えばポリカーボネート(PC)やシクロオレフィンポリマーなどの低吸収性の樹脂から構成される。高い開口数(NA)のレンズ25で集光されたレーザ光が反射膜又は記録膜23に照射される。例えば2枚のレンズを貼り合わせた構成をレンズ25が有し、NAが0.85とされる。記録可能なディスクの場合では、反射膜又は記録膜23として例えば相変化膜が使用される。
光ディスク21は、中心部にセンターホール(図示せず)が開口された略円盤形状をしている。一例として、ディスク径が120mmであり、センターホール径が15mm、ディスクの厚みが1.2mmである。基板22の厚みが例えば1.1mmであり、カバー層14の厚みが例えば0.1mmである。
光ディスク21の反射膜又は記録膜23に対して、レンズ25を介されたレーザ光がカバー層24の側から照射される。レンズ25の光ディスク21からの距離を調整して、反射膜又は記録膜23に焦点を合わせ、反射膜又は記録膜23に対して記録または再生がなされる。再生時には、反射膜又は記録膜23で反射された戻り光が受光素子で受光される。
反射膜又は記録膜23による光学記録層は、微細な凹凸形状によりピットパターンを形成する。ピットは、記録データに応じて変調されたピット長を有する。ピットパターンは、読み出し専用ディスクの場合に形成されるものである。
書き込み可能な光ディスクの場合には、上述した微細な凹凸形状は、ランドおよびグルーブを形成する。例えば光ピックアップからみて近い部分がグルーブと定義され、光ピックアップからみて遠い部分がランドと定義される。グルーブとランドが交互に形成され、ランドおよびグルーブの一方の光学記録層またはその両方の光学記録層に対して信号が記録される。ランドおよびグルーブは、トラッキングのために使用され、また、スピンドルモータの回転制御に使用され、さらに、ウォブルされたグルーブによってディスク上の位置を示すアドレス情報を記録するために使用される。記録可能なディスクでは、このアドレス情報を参照して所望の位置にデータを記録している。
書き込み可能な光ディスクの場合には、反射膜又は記録膜23は、上層側から例えば誘電体膜、相変化膜等の記録膜、誘電体膜および反射膜が順に積層された構成を有する。層構成、層数は、記録材料の種類や設計によって異なる。
ここで、再生専用の光ディスク21の製造方法の一例について説明する。まず、基板成形工程において、基板22が射出成形法等により、中央部にセンターホールを有する略円盤形状に成形される。このとき、金型内に取り付けられたスタンパにより、基板22の一主面上に記録データに対応した微細な凹凸、すなわちピットとなる凹部が形成される。ピットは、記録データに応じて変調されたピット長を有しており、ピットおよび複数のピットからなるピットパターンは、所定の再生条件(レーザ波長405nm、対物レンズの開口数0.85など)に対応した形状を有している。
基板22の成形後、基板22のピットを有する面上に反射膜又は記録膜23が成膜され、光学記録層が形成される。反射膜又は記録膜23の膜材としては、例えば、アルミニウム、銀、金またはこれらを含む合金が用いられる。この反射膜又は記録膜23は、所望の反射率を備えるように、膜材、厚さなどが考慮されて基板22のピットを有する面上にスパッタリング、真空蒸着などにより成膜される。ここで所望の反射率とは、再生光を反射したときに、少なくとも、戻り光が光ディスク外部の受光素子で受光され、ピットの有無を検出することが可能な反射率である。
反射膜又は記録膜23の形成後、反射膜又は記録膜23の上にカバー層24が形成される。カバー層24は、光透過性を有するUV硬化型接着剤を、スピンコート装置によりスピンコートし、ポリカーボネート(PC)シート等の光透過性を有するシート部材を貼り合わせることで反射膜又は記録膜23の上に形成される。UV硬化型接着剤をコーティングし、シート状部材の貼り合わせ後、コーティングされたUV硬化型接着剤に向けて紫外線が照射され、UV硬化型接着剤が硬化する。これにより、カバー層24が形成される。
図示しないが、必要に応じてカバー層24の表面に、ハードコート等の潤滑材をコーティングする。潤滑材は、カバー層24の表面の保護および表面を滑らかにするためのものである。この潤滑材の塗布は、スピンコート装置により、カバー層24の表面に均等な膜厚で形成される。
以上のようにして、光ディスク21が製造される。基板22の成形を、上述した射出成形機1を用いることで、基板22の主面を平坦にすることができ、それにより、カバー層24の厚みムラを解消し、膜厚を外周部まで均一にすることができる。
光ディスク21は単層構成であったが、多層構成の光ディスクの製造においてもこの発明を適用することができる。図5は、薄型カバー層を使用した多層構成の光ディスクの構成の一例を示す拡大断面図である。図5において、参照符号31は、2層構造の高密度記録用の光ディスクである。この光ディスク31は、基板32上に、反射膜33、中間層36、半透過反射膜37およびカバー層34が順次積層されて構成される。
基板32は、例えばポリカーボネート(PC)やシクロオレフィンポリマーなどの低吸収性の樹脂から構成される。高い開口数(NA)のレンズ35で集光されたレーザ光が反射膜33または半透過反射膜37に照射される。例えば2枚のレンズを貼り合わせた構成をレンズ35が有し、NAが0.85とされる。記録可能なディスクの場合では、反射膜33または半透過反射膜37として例えば相変化膜が使用される。
光ディスク31は、中心部にセンターホール(図示せず)が開口された略円盤形状をしている。一例として、ディスク径が120mmであり、センターホール径が15mm、ディスクの厚みが1.2mmである。基板32の厚みが例えば1.1mmであり、中間層36の厚みが例えば25μmであり、カバー層34の厚みが例えば75μmである。
図5に示すように、光ディスク31の反射膜33または半透過反射膜37に対して、レンズ35を介されたレーザ光がカバー層34の側から照射される。レンズ35の光ディスク31からの距離を調整して、反射膜33と半透過反射膜37の何れか一方に焦点を合わせ、反射膜33または半透過反射膜37の一方に対して記録または再生がなされる。半透過反射膜37は、半透過性であり、半透過反射膜37および中間層36を介してレーザ光が反射膜33に照射される。再生時には、反射膜33および半透過反射膜37の焦点が合わされた一方の記録層で反射された戻り光が受光素子で受光される。
反射膜33による第1の光学記録層(L0層)および半透過反射膜37による第2の光学記録層(L1層)は、微細な凹凸形状によりピットパターンを形成する。ピットは、記録データに応じて変調されたピット長を有する。ピットパターンは、読み出し専用ディスクの場合に形成されるものである。
書き込み可能な光ディスクの場合には、上述した微細な凹凸形状は、ランドおよびグルーブを形成する。例えば光ピックアップからみて近い部分がグルーブと定義され、光ピックアップからみて遠い部分がランドと定義される。グルーブとランドが交互に形成され、ランドおよびグルーブの一方の光学記録層またはその両方の光学記録層に対して信号が記録される。ランドおよびグルーブは、トラッキングのために使用され、また、スピンドルモータの回転制御に使用され、さらに、ウォブルされたグルーブによってディスク上の位置を示すアドレス情報を記録するために使用される。記録可能なディスクでは、このアドレス情報を参照して所望の位置にデータを記録している。
書き込み可能な光ディスクの場合には、反射膜33および半透過反射膜37のそれぞれは、上層側から例えば誘電体膜、相変化膜等の記録膜、誘電体膜および反射膜が順に積層された構成を有する。層構成、層数は、記録材料の種類や設計によって異なる。
ここで、2層の光学記録層を有する再生専用の光ディスク31の製造方法の一例について説明する。まず、基板成形工程において、基板32が射出成形法等により、中央部にセンターホールを有する略円盤形状に成形される。このとき、金型内に取り付けられたスタンパにより、基板32の一主面上に記録データに対応した微細な凹凸、すなわちピットとなる凹部が形成される。ピットは、記録データに応じて変調されたピット長を有しており、ピットおよび複数のピットからなるピットパターンは、所定の再生条件(レーザ波長405nm、対物レンズの開口数0.85など)に対応した形状を有している。
基板32の成形後、基板32のピットを有する面上に反射膜33が成膜され、第1の光学記録層が形成される。反射膜33の膜材としては、例えば、アルミニウム、銀、金またはこれらを含む合金が用いられる。この反射膜33は、所望の反射率を備えるように、膜材、厚さなどが考慮されて基板32のピットを有する面上にスパッタリング、真空蒸着などにより成膜される。ここで所望の反射率とは、再生光を反射したときに、少なくとも、戻り光が光ディスク外部の受光素子で受光され、ピットの有無を検出することが可能な反射率である。
第1の光学記録層を形成後、第1の光学記録層の上に中間層36が設けられる。中間層36は、UVシートの貼り合わせにより形成される。UVシートは、未硬化では粘着性があり、紫外線を照射すると硬化するシートで、形状転写性に優れ、且つ可視光領域の光線透過性に優れている。
中間層36の形成後、中間層36へスタンパが押圧される。このスタンパは、例えば金属で構成され、中間層36と接する面上に記録データに対応した微細な凹凸を有する。これにより中間層36の表面に、第2の光学記録層のピットとなる凹部が転写される。このピットは、記録データに応じて変調されたピット長を有しており、ピットおよび複数のピットからなるピットパターンは、所定の再生条件(レーザ波長405nm、対物レンズの開口数0.85など)に対応した形状を有している。スタンパを中間層36へ押圧後、中間層36を硬化し、スタンパと中間層36とが剥離される。
スタンパの剥離後、中間層36のピットを有する面上に半透過反射膜37が成膜され、第2の光学記録層が形成される。半透過反射膜37の膜材としては、例えば、シリコンまたはシリコンを含む化合物が用いられる。この半透過反射膜37は、所望の反射率を備えるように、膜材、厚さなどが考慮されて中間層36のピットを有する面上にスパッタリング、真空蒸着などにより成膜される。ここで所望の反射率とは、再生光を反射したときに、少なくとも、戻り光が光ディスク外部の受光素子で受光され、ピットの有無を検出することが可能な反射率であり、且つ第1の光学記録層の反射膜33が上述した所望の反射率を得ることが可能な光透過性を有する反射率である。
半透過反射膜37を形成後、半透過反射膜37の上にカバー層34が形成される。カバー層34は、光透過性を有するUV硬化型接着剤を、スピンコート装置によりスピンコートし、ポリカーボネート(PC)シート等の光透過性を有するシート部材を貼り合わせることで半透過反射膜37の上に形成される。UV硬化型接着剤をコーティングし、シート状部材の貼り合わせ後、コーティングされたUV硬化型接着剤に向けて紫外線が照射され、UV硬化型接着剤が硬化する。これにより、カバー層34が形成される。
図示しないが、必要に応じてカバー層34の表面に、ハードコート等の潤滑材をコーティングする。潤滑材は、カバー層34の表面の保護および表面を滑らかにするためのものである。この潤滑材の塗布は、スピンコート装置により、カバー層34の表面に均等な膜厚で形成される。
以上のようにして、光ディスク31が製造される。基板32の成形を、上述した射出成形機1を用いることで、基板32の主面を平坦にすることができ、それにより、カバー層34の厚みムラを解消し、膜厚を外周部まで均一にすることができる。また、基板32に中間層36を貼り合わせ、スタンパを加圧転写した際に生じる気泡の発生を防止することができる。
図6は、従来のディスク基板成形用金型装置によってディスク基板を成形した場合における光ディスクのカバー層の膜厚を計測した結果である。また、図7は、一実施形態によるディスク基板成形用金型装置によってディスク基板を成形した場合における光ディスクのカバー層の膜厚を計測した結果である。横軸Xは、ディスク基板の中心からの距離(mm)を示し、縦軸Yは、カバー層の平均膜厚(μm)を示す。
なお、光ディスクとしては、共に直径が120mmであり、センターホール径が15mmであり、厚さが1.2mm(ディスク基板の厚さは、1.1mm)の形状のものを作成した。また、一実施形態によるディスク基板成形用金型装置の金型の形状は、上述した分割の起点となる直径Dをφ119.6mmとし、ミラー面の屈曲の角度αを1.2°とした。
図6に示す計測結果Aと図7に示す計測結果Cとを比較して明らかなように、一実施形態によるディスク基板成形用金型装置によって成形されたディスク基板を用いて製造した光ディスクは、図6に示す外周部Bのような***は形成されず、膜厚が主面全体において均一化されたことがわかる。依って、カバー層の厚み誤差を、±2μm以内とすることができる。
以上説明したように、この発明の一実施形態によるディスク基板成形用金型装置によれば、成形されるディスク基板の主面を平坦化することができる。依って、カバー層や中間層を形成する際に高い厚さ精度が要求される、Blu-ray Disc(商品名)などの高密度光ディスクのディスク基板を良好に製造することができる。また、成形されるディスク基板の膨らみに合わせた調整が容易である。
この発明は、上述したこの発明の実施形態に限定されるものでは無く、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、上述した実施形態では、光ディスクのディスク基板を成形するディスク基板成形用金型装置について説明したが、これに限らず、ディスク基板は、磁気ディスクのディスク基板など、他のディスク形状の基板の成形に適用することができる。
この発明の一実施形態によるディスク基板成形用金型装置を適用した射出成形機の構造の一例を示す断面図である。 この発明の一実施形態によるディスク基板成形用金型の構造の一例を示す断面図である。 一実施形態によるディスク基板成形用金型装置で成形されるディスク基板の一例の断面図である。 単層の高密度記録ディスクの構成の一例を示す断面図である。 多層の高密度記録ディスクの構成の一例を示す断面図である。 従来のカバー層の厚みの計測結果の一例を示す図である。 一実施形態によるカバー層の厚みの計測結果の一例を示す図である。 従来の金型の断面構造の一例を示す略線図である。 従来の金型装置で成形されるディスク基板の一例の断面図である。 中間層の形成の際に生じる気泡を説明するための図である。
符号の説明
1・・・射出成形機
10・・・成形用金型
11・・・内周側ミラー
11a・・・スタンパ
11b・・・内周側ミラー面
13・・・キャビティ
14・・・可動側ミラー
14a・・・成形面
18・・・外周側ミラー
18a・・・外周側ミラー面

Claims (6)

  1. ディスク基板の主面を成形するミラー面を有するミラーを備えたディスク基板成形用金型装置において、
    上記ミラー面の内周側と外周側とで上記ミラーが分割されており、上記外周側のミラーによって、成形されるディスク基板の外周部の厚みが徐々に薄くなる方向に、上記ミラー面が屈曲されていることを特徴とするディスク基板成形用金型装置。
  2. 請求項1において、
    上記ミラー面に沿ってスタンパが取り付けられていることを特徴とするディスク基板成形用金型装置。
  3. 請求項1において、
    成形されるディスク基板の外径がφ120mmであり、上記外径の中心を中心とするφ119mm〜φ120.5mmの範囲に上記屈曲の起点があることを特徴とするディスク基板成形用金型装置。
  4. 請求項1において、
    上記ミラー面の屈曲の角度は、0.5°〜5°であることを特徴とするディスク基板成形用金型装置。
  5. 請求項1において、
    上記外周側のミラーは、着脱可能であることを特徴とするディスク基板成形用金型装置。
  6. ディスク基板の主面を成形するミラー面を有するミラーを用いるディスク基板成形方法において、
    上記ミラーは、上記ミラー面の内周側と外周側とで分割されており、上記外周側のミラーによって、成形されるディスク基板の外周部の厚みが徐々に薄くなる方向に、上記ミラー面が屈曲されていることを特徴とするディスク基板成形方法。



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