JP2005324737A - 車両の走行状態制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高μ路・低μ路において正確に路面反力トルクを推定し、その路面反力トルク推定値を用いて車両の走行状態制御を行なう。
【解決手段】
ステアリング軸反力トルク信号をローパスフィルタ処理する時定数が最適でない場合でも、実摩擦トルクと推定摩擦トルクに基づいて路面反力トルク推定値の補正を行ない、全領域路面反力トルク推定値を出力し、この全領域路面反力トルク推定値に基づき、アシストトルクを決定し、その他の車両の走行状態制御を行なう。
【選択図】図2

Description

この発明は、自動車などの車両におけるステアリング制御、制動制御などの走行状態制御を行なう車両の走行状態制御装置に関するものである。
例えば、特開2003−312521号公報(先行技術1)には、車両のステアリング制御を行なう電動式パワーステアリング制御装置において、路面反力トルクを推定するために、ステアリング軸反力トルク信号をローパスフィルタ処理するものが開示されている。この先行技術では、前記ローパスフィルタ処理における時定数を、アシストモータ速度と車速に応じて可変とすることにより、高い車速、速い操舵速度においても、路面反力トルクの推定精度が向上するようにしている。
また、特開2003−341538号公報(先行技術2)には、路面反力トルクと横滑り角とを用いて車両の走行状態を検出し、横滑り角と路面反力トルクとの特性を用いて、横滑り角が小さい領域での直線勾配と横滑り角とから規範値を求め、実測値との偏差が大きくなると走行挙動が不安定状態であると判定するものが開示されている。
また、特開2003−312465号公報(先行技術3)には、車輪に対する横方向のグリップの程度を表すグリップ度を精度よく推定し、グリップ度に基づき適切に車両の運動制御を行うものが開示されている。
また、特開2003−127888号公報(先行技術4)には、セルフアライニングトルク(路面反力トルク)に基づいてヒステリシス特性を除去した補正値を出力し、この補正値に基づいて路面摩擦状態を推定し、全操舵角範囲において正確に路面摩擦状態推定するものが開示されている。
特開2003−312521号公報 特開2003−341538号公報 特開2003−312465号公報 特開2003−127888号公報
しかしながら、先行技術1では、ローパスフィルタの時定数τestを次式(1)で演算している。
τest=Tf_abs/(Kalign×ωs) (1)
ここで、
Tf_abs:ステアリング機構の摩擦トルク(アシストモータの摩擦トルクも含む)の絶対値
Kalign:車速に応じた路面反力トルクと操舵角の比
ωs:アシストモータ速度より得られる操舵速度
式(1)の時定数演算式では、路面反力トルクが通常走行での使用領域である線形領域を想定しているため滑りやすい路面等で飽和した場合、Kalignが小さくならないので、ステアリング軸反力トルクに適用する可変ローパスフィルタの時定数が、最適値よりも小さくなり、適切な路面反力トルク推定ができなくなるという問題が生じる。
また、先行技術2では、路面反力トルクの検出手法について言及されておらず、必然的にロードセルなどのセンサを用いる必要があるため、構成が非常に高価になる問題が生じる。
また、先行技術3では、グリップ度の推定に実路面反力トルク検出手段と基準路面反力トルク検出手段を設けて推定しているが、実路面反力トルクの検出に車両のサイドフォースとニューマチックトレールとキャスタトレールを用いているために、横Gセンサ及びヨーレートセンサが必要となり、実路面反力トルクの検出構成が非常に高価になるという問題がある。
さらに、先行技術4では、摩擦項を定常値外乱としてステアリング軸換算の路面反力トルクのヒステリシスを除去して得る手法であるため、路面の不備な表面から受ける振動など高周波外乱に対して推定精度が悪化する。また高周波外乱を打ち消すためにステアリング軸換算の路面反力トルクを、ローパスフィルタ処理することが考えられるが、この方法では実際の路面反力トルクに対して位相遅れやゲインのずれが生じるという問題がある。
この発明は上記問題点を解消するためになされたもので、この発明の第1の目的は、ステアリング軸換算の路面反力トルク推定値に誤差が生じた場合においても、路面反力トルク推定値を補正し、適切な路面反力トルク推定値を安価な構成で演算し、この適切な路面反力トルク推定値を用いて、ステアリング機構の操舵トルクをアシストするアシストトルクを決定できる車両の走行状態制御装置を提案するである。
また、この発明の第2の目的は、ステアリング軸換算の路面反力トルク推定値に誤差が生じた場合においても、路面反力トルク推定値を補正し、適切な路面反力トルク推定値を安価な構成で演算し、この適切な路面反力トルク推定値を用いて、車両の走行状態を検出し、走行状態を安定させる車両の走行状態制御装置を提案するである。
この発明の第1の目的に対応する車両の走行状態制御装置は、ステアリングハンドルに連結されたステアリング軸を有し、このステアリング軸により車両を操舵するステアリング機構を備えた車両の走行状態制御装置であって、
車両に発生する路面反力トルクを前記ステアリング軸に換算したステアリング軸反力トルクを表わすステアリング軸反力トルク信号を出力するステアリング軸反力トルク信号出力手段、
前記路面反力トルクの線形領域における線形路面反力トルクを表わす線形路面反力トルク推定値を出力する線形路面反力トルク演算手段、
前記ステアリング機構の摩擦トルクを表わす実摩擦トルク信号を出力する実摩擦トルク信号出力手段、
前記ステアリング軸反力トルク信号と、前記実摩擦トルク信号とに基づく補正量により、前記線形路面反力トルク推定値を補正して全領域路面反力トルク推定値を出力する全領域路面反力トルク推定手段、および
前記全領域路面反力トルク推定値を用いて、前記ステアリング機構に運転者が与える操舵トルクをアシストするアシストトルクを決定するアシストトルク決定手段を備えたことを特徴とする。
また、この発明の第2の目的に対応する車両の走行状態制御装置は、ステアリングハンドルに連結されたステアリング軸を有し、このステアリング軸により車両を操舵するステアリング機構を備えた車両の走行状態制御装置であって、
車両に発生する路面反力トルクを前記ステアリング軸に換算したステアリング軸反力トルクを表わすステアリング軸反力トルク信号を出力するステアリング軸反力トルク信号出力手段、
前記路面反力トルクの線形領域における線形路面反力トルクを表わす線形路面反力トルク推定値を出力する線形路面反力トルク演算手段、
前記ステアリング機構の摩擦トルクを表わす実摩擦トルク信号を出力する実摩擦トルク信号出力手段、
前記ステアリング軸反力トルク信号と、前記実摩擦トルク信号とに基づき、前記線形路面反力トルク信号を補正して全領域路面反力トルク推定値を出力する全領域路面反力トルク推定手段、
前記全領域路面反力トルク推定値に基づいて車両の走行状態を検出する走行状態検出手段、および
前記走行状態検出手段の出力に基づいて車両の走行状態を制御する走行状態制御手段を備えたものである。
この発明の第1の目的に対応する車両の走行状態制御装置では、ステアリング軸反力トルク信号と、ステアリング機構の摩擦トルクを表わす実摩擦トルク信号とに基づく補正量により、線形路面反力トルク推定値を補正する全領域路面反力トルク推定手段を有し、この全領域路面反力トルク推定手段から出力される全領域路面反力トルク推定値を用いて、アシストトルク決定手段がアシストトルクを決定するので、線形路面反力トルク推定値に誤差が生じた場合においても、線形路面反力トルク推定値を補正し、適切な全領域路面反力トルク推定値を安価な構成で演算し、この全領域路面反力トルク推定値を用いて、ステアリング機構の操舵トルクをアシストするアシストトルクを決定できる。
この発明の第2の目的に対応する車両の走行状態制御装置では、ステアリング軸反力トルク信号と、ステアリング機構の摩擦トルクを表わす実摩擦トルク信号とに基づき、線形路面反力トルク推定値を補正する全領域路面反力トルク推定手段を有し、この全領域路面反力トルク推定手段から出力される全領域路面反力トルク推定値を用いて、車両に走行状態を検出する走行状態検出手段を設け、この走行状態検出手段の出力により、車両の走行状態が安定するように制御するので、線形路面反力トルク推定値に誤差が生じた場合においても、線形路面反力トルク推定値を補正し、適切な全領域路面反力トルク推定値を安価な構成で演算し、この全領域路面反力トルク推定値を用いて、車両の走行状態を安定化できる。
以下この発明による車両の走行状態制御装置のいくつかの実施の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
まず、この発明による車両の走行状態制御装置の実施の形態1を添付図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の実施の形態1に係る代表的な車両のステアリング制御装置の全体構成図である。この図1のステアリング制御装置は、自動車のステアリング機構SMを有し、このステアリング機構SMは、ステアリングハンドル1、ステアリング軸2、ステアリングギヤボックス3、操舵トルク信号出力手段4、アシストモータ5、ラックとピニオン機構6、タイヤ7、制御装置8を含んでいる。操舵トルク信号出力手段4は、トルクセンサであり、ステアリング軸2に配置され、運転者により与えられる操舵トルク9を検出して操舵トルク9を表わす操舵トルク信号13を出力する。
運転者による操舵トルク9はステアリングハンドル1に与えられる。ステアリング軸2はステアリングハンドル1に連結され、ステアリングギヤボックス3と、ラックとピニオン機構6を介してタイヤ7を操作し、車両を操舵する。アシストモータ5は電気モータであり、モータギヤ(図示せず)を介して、ステアリング軸2に結合される。このアシストモータ5は、モータギヤのギヤ比により減速してステアリング軸2を駆動し、ステアリング軸2に操舵トルク9をアシストするアシストトルク10を与える。
ステアリング機構SMのステアリング軸2には、操舵トルク9と、アシストトルク10とが加え合わせて与えられる。アシストトルク10はアシストモータ5により、操舵トルク9をアシストするようにステアリング軸2に与えられる。これらの操舵トルク9とアシストトルク10は、ステアリングギアボックス3を通じて数倍にされ、ラックとピニオン機構6を通じてタイヤ7を操舵する。
次に電気的、力学的な構成を説明する。図1のステアリング制御装置は、運転者による操舵トルク9に応じたアシストトルク10をアシストモータ5により発生させることを主な機能とする。電気的には、運転者がステアリングハンドル1を切ったときの操舵トルク9を操舵トルク信号出力手段4で測定し、制御装置8に操舵トルク信号13が送られる。制御装置8は、アシストモータ5の状態量である電流検出信号15と電圧検出信号16と操舵トルク信号13を受け、アシストトルク10を発生させるための駆動電圧14を演算し、この駆動電圧14をアシストモータ5に印加する。この制御装置8は、例えばマイクロコンピュータにより構成される。
力学的には、操舵トルク9とアシストトルク10の和がステアリング軸反力トルク17に抗してステアリング軸2を回転させる。このステアリング軸反力トルク17は、タイヤ7に作用する路面反力トルク12を、ステアリング軸2に換算した反力トルクである。またステアリングハンドル1を回転させるときには、アシストモータ5の慣性項も作用するので、次の関係式(2)が成立する。
Ttran=Thdl+Tassist−J×(dω/dt) (2)
ただし、ステアリング軸反力トルク17をTtran、操舵トルク9をThdl、アシストトルク10をTassist、アシストモータ5の慣性トルクをJ・dω/dtとする。
また、アシストモータ5によるアシストトルク10(Tassist)は、次式(3)で与えられる。
Tassist=Ggear×Kt×Imtr (3)
ただし、アシストモータ5のモータギア比をGgear、アシストモータ5のトルク定数をKt、アシストモータ5のモータ電流をImtrとする。
また、ステアリング軸反力トルク17(Ttran)は、次の式(4)で与えられ、また摩擦トルク11(Tfric)は次の式(5)で与えられる。
Ttran=Talign+Tfric (4)
Tfric=Tf_abs×signθ (5)
ただし、タイヤ7に作用する路面反力トルク12をTalignとし、アシストモータ5をも含めたステアリング機構SMの摩擦トルク11をTfricとする。Tf_absは、ステアリング機構SMの摩擦トルク11(Tfric)の絶対値であり、θはステアリングハンドル1に与えられる操舵角である。操舵角θは、その操舵角θを表わす操舵角信号を発生する操舵角信号出力手段を、ステアリング軸2に配置することにより、検知できる。
制御装置8は操舵トルク信号13を受け、アシストモータ5に対するアシストトルク10(Tassist)の目標値と、モータ電流Imtrの目標値を演算し、これに対して、アシストモータ5の電流検出信号15が一致するように電流制御がなされて、アシストモータ5は、モータ電流Imtrと、トルク定数Ktと、モータギア比Ggearを乗じたアシストトルク10(Tassist)を発生し、運転者が操舵する操舵トルク9(Thdl)をアシストする構成となっている。
制御装置8によるアシストトルク10(Tassist)の目標値の演算には、図2に示すアシストトルク決定手段110が使用される。このアシストトルク決定手段110には、操舵トルク9(Thdl)を表わす操舵トルク信号13の他に、車両の車速を表わす車速信号Sveh、ステアリング軸2の回転速度を表わす操舵速度信号Ssteer、ステアリング軸2の回転加速度を表わす操舵加速度信号Asteer、および路面反力トルク12(Talign)を推定した全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)が入力され、アシストトルク決定手段110はこれらの信号に基づき、アシストモータ5のアシストトルク10(Tassist)を決定する。全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)は、この発明により導入されたものである。
車速信号Svehは、例えば車軸の回転数を検出する車速信号出力手段から出力される。操舵速度信号Ssteerは、操舵速度信号出力手段から出力される。この操舵速度信号出力手段は、例えばアシストモータ5に内蔵され、アシストモータ5の回転速度を検出し、このアシストモータ5の回転速度に基づいて、出力される。操舵加速度信号Asteerは、この操舵速度信号Sateerを微分することにより得られる。
図2は実施の形態1における信号処理手段20を示す。図2を用いて、全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)を推定するための構成と、この全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)を用いて、車両の走行状態検出および走行状態制御を行なう構成について説明する。
図2に示す信号処理手段20は、ステアリング軸反力トルク出力手段30と、線形路面反力トルク演算手段40と、実摩擦トルク出力手段50と、全領域路面反力トルク推定手段60と、走行状態検出手段70と、走行状態制御手段100を含んでいる。走行状態制御手段100は、アシストトルク決定手段110と、その他の制御手段120を含んでいる。信号処理手段20において、少なくとも線形路面反力トルク演算手段40と、全領域路面反力トルク推定手段60と、走行状態検出手段70、アシストトルク決定手段110は、制御装置8を構成するマイクロコンピュータにより実行される。
ステアリング軸反力トルク信号出力手段30は、例えばステアリング軸2にステアリング軸反力トルク17(Ttran)を検出するロードセルを配置して、ステアリング軸反力トルク17(Ttran)を表わすステアリング軸反力トルク信号301を出力する。しかし、例えば操舵トルク9(Thdl)を表わす操舵トルク信号13と、アシストモータ5のモータ電流Imtrを表わす電流検出信号15と、ステアリング軸2の回転加速度を表わすステアリング軸加速度信号Asteerとを使用し、式(2)に基づきステアリング軸反力トルク17(Ttran)を表わすステアリング軸反力トルク信号301を発生することもできる。
線形路面反力トルク演算手段40は、路面反力トルク12(Talign)の線形領域における線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)を演算するもので、例えば、ステアリング軸反力トルク17(Ttran)を表わすステアリング軸反力トルク信号301をローパスフィルタ処理することにより、線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)を出力する。このローパスフィルタ処理には、時定数τestが使用される。ローパスフィルタ処理は、ステアリング軸反力トルク信号301(Ttran)に対し、1/(τest×s+1)を乗算する演算を行ない、線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)を出力する。このローパスフィルタ処理もマイクロコンピュータにより実行される。なお、sはラプラス演算子である。
実摩擦トルク出力手段50は、例えば、予め求めたステアリング機構SM内の摩擦トルクTfricの値を、マイクロコンピュータのメモリ内に記憶し、摩擦トルクTfricを表わす実摩擦トルク信号501を出力する。この実摩擦トルク信号501は、ステアリング機構SMの摩擦トルクTfricの絶対値Tf_absに、符号(極性)を乗算して得られた値とし、この符号としては、図4(b)に示す操舵速度信号Ssteerの符号(極性)を用いる。
全領域路面反力トルク推定手段60は、ステアリング軸反力トルク信号出力手段30からのステアリング軸反力トルク信号301(Ttran)と、線形路面反力トルク推定手段からの線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)と、実摩擦トルク出力手段50からの実摩擦トルク信号501(Tfric)を用いて全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)を演算する。
ここで、線形路面反力トルク演算手段40は、各車速における「操舵角θと路面反力トルクTalignの関係」が線形となる線形領域(主に通常走行)を想定して、線形路面反力トルク401(Talign_est)を演算するのに対し、全領域路面反力トルク推定手段60は、上記線形領域に加え、「操舵角θと路面反力トルクTalignの関係」が非線形の領域(例えば滑りやすい路面)でも、路面反力トルク12(Talign)を精度良く推定した全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)を演算する。全領域路面反力トルク推定手段60にて演算し求めた全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)を用いて、アシストトルク決定手段110により、操舵トルク9をアシストするアシストトルク10(Tassist)を決定し、併せて走行状態検出手段70にて車両の走行状態の検出を行ない、車両の走行状態信号701を出力する。
走行状態検出手段70は、全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)に基づき、例えば車両の走行状態におけるアンダーステア状態の検出を行なうように構成され、走行状態信号701はアンダーステア状態を示す。この走行状態信号701は、走行制御手段100のアシストトルク決定手段110に伝達され、アシストトルク10(Tassist)を修正し、アンダーステア状態を抑制して、車両の走行状態を安定化する。
また、走行状態信号701は、その他の制御手段120にも伝達され、車両のアンダーステアを改善して、車両の走行状態を安定化する。その他の制御手段120は、アシストトルク10(Tassist)以外の車両の走行状態制御を行なうもので、例えば4輪独立制動装置であり、走行状態信号701がアンダーステア状態を示すときに、この4輪独立制動装置により、アンダーステア状態を抑制するように車両に対する制動力を制御する。その他の制御手段120は、また、例えばステアリングハンドル1の操舵角θに対して車輪舵角を電子的に変化できるステアバイワイヤシステムとすることもできる。このステアバイワイヤシステムにおいて、走行状態信号701がアンダーステア状態を示すときには、ステアリングハンドル1と車輪舵角との比率を変化させ、車輪の余分な切込みを抑制して、車両の走行状態を安定化させる。
続いて図3を用いて、全領域路面反力トルク推定手段60について説明する。この全領域反力トルク推定手段60は、図3に示すように、補正量演算手段61と、補正路面反力トルク推定手段62と、演算手段63とを含む。演算手段63は、ステアリング軸反力トルク出力手段30からのステアリング軸反力トルク信号301(Ttran)と、線形路面反力トルク推定手段40からの線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)とから、推定摩擦トルク信号503(Tfric_est)を出力する。補正量演算手段61は、演算手段63からの推定摩擦トルク信号503(Tfric_est)と、実摩擦トルク出力手段50からの実摩擦トルク信号501(Tfric)とにより、線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)に対する補正量603(Tfric_err)を演算する。
演算手段63による推定摩擦トルク信号503をTfric_estとすると、この推定摩擦トルク信号Tfric_estは次の式(6)で与えられる。また、補正量演算手段61による補正量603をTfric_errとすると、この補正量Tfric_errは次の式(7)により与えられる。
Tfric_est=Ttran−Talign_est (6)
Tfric_err=Tfric−Tfri_est (7)
ここで、Talign_estは、線形路面反力トルク推定手段40による線形路面反力トルク推定値401を示す。
路面反力トルクTalignと摩擦トルクTfricの和であるステアリング軸反力トルク信号17(Ttran)と、線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)の差は、線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)が正確に推定された場合には、実摩擦トルク信号501(Tfric)に相当することに着目し、「ステアリング軸反力トルク信号301(Ttran)−線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)」と、既知である実摩擦トルク信号501(Tfric)の関係から線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)を補正するものであり、補正路面反力トルク推定手段62にて、線形路面反力トルク演算手段40からの線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)と、補正量演算手段61からの補正量603(Tfric_err)から、全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)を得ることができる。
この全領域路面反力トルク推定値601をTalign_revとすれば、これは次式(8)に基づき演算される。
Talign_rev=Talign_est−LPF(Tfric_err) (8)
ここで、LPF(Tfric_err)は、線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)に対する補正量603(Tfric_err)をローパスフィルタ処理して得られる値である。ここでのローパスフィルタの時定数は特に限定するものではなく、線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)に対する補正量603(Tfric_err)のノイズ除去に好適な時定数であれば良い。
式(8)にて全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)を算出するため、線形路面反力トルク演算手段40にてステアリング軸反力トルク信号301(Ttran)をローパスフィルタ処理する際の時定数τestが最適で無い場合、例えば高μ路、低μ路でも、全領域路面反力トルク推定手段62にて、推定精度の良い全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)が得られる。
このように、本実施の形態1によれば、線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)に、実摩擦トルク信号501(Tfric)と推定摩擦トルク信号503(Tfric_est)との差に基づく補正を行なうことにより、全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)を得ることができる。この全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)は、アシストトルク決定手段110に送られ、アシストモータ5のアシストトルク10(Tassist)が、推定精度のよい全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)を用いて決定され、より的確なアシストトルク10(Tassist)を与えることができる。
また、実施の形態1によれば、路面反力トルクTalignと操舵角θとの比、すなわちトルク勾配Kalignが比例関係でない場合でも、ステアリング軸反力トルク信号301(Ttran)と線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)と実摩擦トルク信号501(Tfric)による補正に基づき、推定精度の良い全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)が推定可能となり、車両の走行状態検出の精度も向上するので、常に適切な車両の走行状態の制御ができる。
また実施の形態1において、補正路面反力トルク推定手段62は、補正量603(Tfric_err)が所定値より小さい場合に、補正を行なわないようにすれば、路面反力トルクTalignと操舵角θとの比Kalignが線形領域において、ノイズに対する不感帯が設けられ、不要な全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)の切り替えをなくすことができる。
なお、推定摩擦トルク信号503(Tfric_est)の絶対値が、実摩擦トルク信号501(Tfric)の絶対値より大きい場合は、全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)の演算を行なわず、線形路面反力トルク演算手段40の演算結果として得られる線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)を、全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)としてそのまま用いても良い。
また、補正量演算手段61の演算では、図4(b)に示す操舵速度Ssteerの符号を用いて、実摩擦トルク信号601(Tfric)の符号とするが、図4(b)(d)に示すように推定摩擦トルク信号503(Tfric_est)の符号と操舵速度Ssteerの符号はほぼ等しいので、図4(d)に示す推定摩擦トルク信号503(Tfric_est)の符号を用いて、補正量603(Tfric_err)の演算を行っても良い。図4は、ステアリングハンドル1に与えられる操舵角θの変化を図4(a)に示すように、例えば正弦波と想定し、この場合の操舵速度Ssteerの変化を図4(b)に、操舵速度Ssteerの符号(極性)を図(c)に、また推定摩擦トルク信号503(Tfric_est)の符号(極性)を図4(d)に示したものである。
このように、実摩擦トルク信号501(Tfric)は実摩擦トルクTfricの絶対値に符号を乗じて得るようにし、この符号には、操舵速度信号Ssteerの符号と、推定摩擦トルク信号503(Tfric_est)の符号のいずれかを用いるので、操舵速度信号Ssteerが小さく、回転方向を誤認識する可能性がある場合でも、推定摩擦トルク信号503(Tric_est)を用いることにより、操舵方向を認識可能である。
実施の形態2.
次に、この発明による車両の走行状態制御装置の実施の形態2を図5に基づいて説明する。
実施の形態1は、図3に示す全領域路面反力トルク推定手段60を用いて全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)を演算するが、実施の形態2は、図5に示す全領域路面反力トルク推定手段60Aを用いて、全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)を得る。この図5に示す全領域路面反力トルク推定手段60Aは、図3に示す全領域路面反力トルク推定手段60に対し、操舵速度Ssteerに応じて補正量演算手段61からの補正量603(Tfric_err)を変化できる可変調整手段64を付加したものであり、操舵速度Ssteerに応じて補正量演算手段61からの補正量603(Tfric_err)を変更することができる。なお、その他は、実施の形態1と同じに構成される。
この実施の形態2による全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)は、次の式(9)で表わされる。
Talign_rev=Talign_est−LPF(Gain×Tfric_err) (9)
ここで、
Talign_rev:全領域路面反力トルク推定手段60Aによる全領域路面反力トルク推定値
Talign_est:線形路面反力トルク推定手段40による線形路面反力トルク推定値
Tfric_err:補正量演算手段61による補正量
Gain:操舵速度Ssteerに応じて変更される比率
保舵時の実摩擦トルクTfricは、±α(αは所定値)の範囲で変動するが、ほぼ0付近となるため、補正量演算手段61からの補正量603(Tfric_err)に基づき、線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)の補正を行なうと、路面反力トルクTalignより下回ってしまう可能性がある。そこで、操舵速度Ssteerに応じてゲインGainを変更できる可変調整手段64により、操舵速度Ssteerが小さい場合は、ゲインGainを1以下に設定することにより、全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)の推定精度を向上させる。
このように実施の形態2によれば、保舵時は、摩擦トルクの影響が実摩擦トルクよりも小さく0付近となり、操舵速度検出誤差により、保舵を操舵と誤認識して摩擦トルクの影響を過剰に補正してしまうことがなくすることができる。
なお、推定摩擦トルク信号503(Tfric_est)の絶対値が実摩擦トルク信号501(Tfric)の絶対値より大きい場合は、全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)の算出を式で行なわず、線形路面反力トルク演算手段40からの線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)をそのまま全領域路面反力推定値601(Talign_rev)として用いても良い。
実施の形態3.
次に、この発明による車両の走行状態制御装置の実施の形態3を図6に基づいて説明する。
この実施の形態3では、図6に示す全領域路面トルク推定手段60Bが使用される。この全領域路面反力トルク推定手段60Bでは、図3に示す全領域路面反力トルク推定手段60に実摩擦補償路面反力トルク推定手段65が付加され、また補正路面反力トルク推定手段62に代わって、路面反力トルク切替手段66が用いられる。その他は実施の形態1と同じに構成される。
実摩擦補償路面反力トルク推定手段65は、実摩擦トルク信号501(Tfric)と、ステアリング軸反力トルク301(Ttran)を受け、実摩擦補償路面反力トルク推定値607(Talign_fric)を出力する。路面反力トルク切替手段66は、線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)と、補正量演算手段61からの補正量603(Tfric_err)と、実摩擦補償路面反力トルク推定手段65からの実摩擦補償反力トルク推定値607(Talign_fric)を受け、線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)と実摩擦補償路面反力トルク推定値607(Talign_fric)とを切替える。
実摩擦補償路面反力トルク推定手段65は、ステアリング軸反力トルク信号301(Ttran)から実摩擦トルク信号501(Tfric)を差し引き、実摩擦補償路面反力トルク推定値607(Talign_fric)を演算する。実摩擦補償路面反力トルク推定値607をTalign_fricとすると、これは次の式(10)で演算される。
Talign_fric=Ttran−Tfric (10)
路面反力トルク切替手段66は、推定摩擦トルク信号503(Tfric_est)が小さいとき、つまり図11に示すようにステアリング軸反力トルクTtranに線形路面反力トルク推定値Talign_estが所定値に近づいた場合には、式(9)を用いて実摩擦補償路面反力トルク推定値607(Talign_fric)を、また、ステアリング軸反力トルクTtranから線形路面反力トルク推定値Talign_estが所定値以上遠ざかった場合には、線形路面反力トルク演算手段40からの線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)を、それぞれ路面反力トルク切替手段66の出力とし、全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)とする。
図11は横軸に操舵角θを、縦軸にトルクを採り、ある車速におけるステアリング軸反力トルクTtranの変化を濃い実線で示したもので、このステアリング軸反力トルクTtranはヒステリシスを持った変化となる。縦軸方向にステアリング軸反力トルクTtranのヒステリシス変化を二分する薄い実線が、線形路面反力トルク推定値Talign_estであり、また縦軸方向にステアリング軸反力トルクTtranをほぼ二分する点線が、全領域路面反力トルクTalign_revを示す。また、縦軸方向における薄い実線と濃い実線との間の距離が推定摩擦トルク信号Tfric_estであり、また同じく縦軸方向における点線と濃い実線との間の距離が実摩擦トルク信号Tfricである。
この実施の形態3によれば、線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)と実摩擦補償路面反力トル推定値607(Talign_fric)との切り替えにより、演算負荷を低減できる。
なお、実施の形態3において、全領域路面反力トルク推定値Talign_revが、連続性を保つようにするため、路面反力トルク切替手段66の出力をローパスフィルタ処理するようにしても良い。ここでのローパスフィルタ処理の時定数は特に限定するものではなく、路面反力トルク切替手段66の出力に連続性が保たれる時定数であれば良い。また、ローパスフィルタ処理の代わりに、実摩擦補償路面反力トルク推定値607(Ttran_fric)と線形路面反力トルク推定値401(Talign_est)の可重平均とし、推定摩擦トルク信号503(Tfric_est)の値に応じて、重み変えても良い。
実施の形態4.
次に、この発明による車両の走行状態制御装置の実施の形態4を図7に基づいて説明する。
この実施の形態4では、図2に示す走行状態検出手段70が、図7に示すように、基準路面反力トルク演算手段71と、走行状態判定手段72とで構成される。基準路面反力トルク演算手段71は、車速信号Svehと、操舵角信号θsを受けて、車速Svehによって異なる操舵角θと路面反力トルク12(Talign)との勾配から基準路面反力トルク値609を出力する。例えば、図11では、濃い実線で示されたステアリング軸反力トルクTtranの、操舵角θを示す横軸に対する勾配から演算される。走行状態判定手段72は、基準路面反力トルク値609と、実施の形態1で演算した全領域路面反力トルク推定値601を受けて、走行状態信号701を発生する。
車両がアンダーステア状態になると、前輪スリップ角αfに対し、図8に実線で示す路面反力トルクTalignと、図8に点線で示す前輪サイドファースFyfは、前輪スリップ角αfが大きくなるに伴なって飽和する。路面反力トルクTalignと前輪サイドファースFyfを比べると、前輪スリップ角αfに対し、路面反力トルクTalignが、前輪サイドフォースFyfより先に飽和する。この特性に基づき、基準路面反力トルク値609と全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)を用いて走行状態判定手段72にて車両のアンダーステア状態を判定し、走行状態信号701を出力する。
走行状態判定手段72は、図9に示すように演算手段73と、比例ゲイン74と、比較手段75と閾値手段76で構成される。演算手段73は、基準路面反力トルク推定値609から全領域路面反力トルク推定値601を減算し、この演算手段74の出力が比例ゲイン75で増幅される。この比例ゲイン75の出力と閾値手段76の出力とが比較手段75において比較され、比例ゲイン74の出力が閾値手段76の閾値出力以上のときに、走行状態信号701はアンダーステア状態を示す。
走行状態判定手段72にて検出した走行状態信号701は、走行制御手段100のアシストトルク決定手段110およびその他の制御手段120に伝達され、アンダーステアを抑制して車両の走行状態を安定化させる。アシストトルク決定手段110では、アンダーステアを示す走行状態信号701は、アシストトルクを減少させ、ステアリングハンドル1の操舵を重くして、切り増しを防止する。その他の制御手段120が4輪独立制動装置であるときには、走行状態信号701は制動力を増加させ、車両の走行状態を安定化させる。また、ステアリング機構SMがステアバイワイヤシステムであるときには、ステアリングハンドル1の操舵角θと車輪舵角との比率を変化させ、車輪の余分な切込みを防止する。
実施の形態4によれば、基準路面反力トルク値609と全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)を用いることにより、例えば車両のアンダーステア状態を検出することができる。また、実施の形態4では、全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)は、実施の形態1で演算した値を用いたが、実施の形態2、3で演算した全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)を用いても良い。
実施の形態5.
次に、この発明による車両の走行状態制御装置の実施の形態5について、図10に基づいて説明する。
実施の形態4で説明したように、路面反力トルクTalignは前輪サイドフォースFyfより先に飽和する特性がある。実施の形態5は、この特性を利用し、図10に示す走行状態判定手段72Aを用いて車両の走行状態を判定する。走行状態判定手段72Aは、図9に示した走行状態判定手段72に、微分手段77、78と、演算手段79と、微分ゲイン80と、演算手段81とを付加したものである。
微分手段77は基準路面反力トルク値609を微分し、微分手段78は全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)を微分する。演算手段79は、微分手段77の出力から微分手段78の出力を差し引き、微分ゲイン80はこの演算手段79の出力を微分ゲイン倍する。演算手段81は比例ゲイン74の出力と、微分ゲイン80の出力とを加算し、この演算手段81の出力と、閾値手段76からの閾値とが比較手段75で比較される。
比例ゲイン74の出力と微分ゲイン80の出力との和が、閾値手段76からの閾値以上である場合、車両がアンダーステア状態であると判定し、走行状態信号701を出力する。
車両の走行状態判定手段72Aにて検出した走行状態信号701は、実施の形態4と同様に、走行制御手段100に伝達され、アンダーステアの抑制を行う。
実施の形態5によれば、基準路面反力トルク値609と全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)を用いることにより、車両のアンダーステア状態を検出することができる。また、実施の形態5では、基準路面反力トルク値609の微分値と、全領域路面反力トルク推定値601の微分値を用いたので、走行状態信号701を、より早く検出できる。
なお、実施の形態5でも、全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)は、実施の形態1で演算した値を用いたが、実施の形態2、3で演算した全領域路面反力トルク推定値601(Talign_rev)を用いても良い。
この発明による車両の走行状態制御装置は、車両、例えば自動車のパワーステアリング制御装置として、また自動車の走行状態の安定化装置として、利用される。
この発明による車両の走行状態制御装置の実施の形態1の全体構成を示す構成図。 実施の形態1における信号処理手段を示すブロック図。 実施の形態1における全領域路面反力トルク推定手段を示すブロック図。 実施の形態1における操舵角、操舵速度、操舵速度の符号および推定摩擦トルクの符号の変化を示すグラフ。 この発明による車両の走行状態制御装置の実施の形態2における全領域路面反力トルク推定手段を示すブロック図。 この発明による車両の走行状態制御装置の実施の形態3における全領域路面反力トルク推定手段を示すブロック図。 この発明による車両の走行状態制御装置の実施の形態4における走行状態検出手段を示すブロック図。 自動車の前輪スリップ角に対すると路面反力トルクと前輪サイドフォースとの関係を示す特性図。 この発明による車両の走行状態制御装置の実施の形態4における走行状態判定手段を示すブロック図。 この発明による車両の走行状態制御装置の実施の形態5における走行状態判定手段を示すブロック図。 自動車の操舵角と線形路面反力トルク推定値及び全領域路面反力トルク推定値、ステアリング軸反力トルクの関係図。
符号の説明
1:ステアリングハンドル、2:ステアリング軸、3:ステアリングギアボックス、
4:操舵トルク信号出力手段、5:アシストモータ、6:ラック&ピニオン軸、
7:タイヤ、8:制御装置、9:操舵トルク、10:アシストトルク、11:摩擦トルク、12:路面反力トルク、13:操舵トルク信号、14:印加電圧、15:電流検出信号、16:電圧検出信号、17:ステアリング軸反力トルク、20:信号処理手段、
30:ステアリング軸反力トルク出力手段、40:線形路面反力トルク演算手段、
50:実摩擦トルク出力手段、60、60A、60B:全領域路面反力トルク推定手段、
61:補正量演算手段、62:補正路面反力トルク推定手段、64:可変調整手段、
65:実摩擦補償路面反力トルク推定手段、66:路面反力トルク切替手段、
70:走行状態検出手段、71:基準路面反力トルク演算手段、
72、72A:走行状態判定手段。

Claims (12)

  1. ステアリングハンドルに連結されたステアリング軸を有し、このステアリング軸により車両を操舵するステアリング機構を備えた車両の走行状態制御装置であって、
    車両に発生する路面反力トルクを前記ステアリング軸に換算したステアリング軸反力トルクを表わすステアリング軸反力トルク信号を出力するステアリング軸反力トルク信号出力手段、
    前記路面反力トルクの線形領域における線形路面反力トルクを表わす線形路面反力トルク推定値を出力する線形路面反力トルク演算手段、
    前記ステアリング機構の摩擦トルクを表わす実摩擦トルク信号を出力する実摩擦トルク信号出力手段、
    前記ステアリング軸反力トルク信号と、前記実摩擦トルク信号とに基づく補正量により、前記線形路面反力トルク推定値を補正して全領域路面反力トルク推定値を出力する全領域路面反力トルク推定手段、および
    前記全領域路面反力トルク推定値を用いて、前記ステアリング機構に運転者が与える操舵トルクをアシストするアシストトルクを決定するアシストトルク決定手段を備えたことを特徴とする車両の走行状態制御装置。
  2. 請求項1記載の車両の走行状態制御装置であって、前記全領域路面反力トルク推定手段は、補正量演算手段および補正路面反力トルク推定手段を有し、
    前記補正量演算手段は、前記ステアリング軸反力トルク信号と前記線形路面反力トルク推定値とに基づき演算される推定摩擦トルク信号と、前記実摩擦トルク信号とを用いて前記補正量を出力し、
    また、前記補正路面反力トルク推定手段は、前記線形路面反力トルク推定値と前記補正量とに基づき、前記全領域路面反力トルク推定値を演算することを特徴とする請求項1記載の車両の走行状態制御装置。
  3. 請求項2記載の車両の走行状態制御装置であって、前記補正路面反力トルク推定手段は、前記補正量が所定値より小さい場合、補正を行なわないことを特徴とする車両の走行状態制御装置。
  4. 請求項2記載の車両の走行状態制御装置であって、前記ステアリング機構の操舵速度を表わす操舵速度信号を出力する操舵速度信号出力手段を備え、前記実摩擦トルク信号は、実摩擦トルクの絶対値に符号を乗じて得るようにし、前記符号には、前記操舵速度信号の符号と前記推定摩擦トルク信号の符号のいずれかを用いることを特徴とする車両の走行状態制御装置。
  5. 請求項4記載の車両の走行状態制御装置であって、前記全領域路面反力トルク推定手段は、前記操舵速度信号に基づき、前記補正量演算手段から出力される前記補正量を調整できる可変調整手段を備え、前記操舵速度が小さいときに前記可変調整手段にて前記補正量を小さくすることを特徴とする車両の走行状態制御装置。
  6. 請求項1記載の車両の走行状態制御装置であって、前記全領域路面反力トルク推定手段は、実摩擦補償路面反力トルク推定手段および路面反力トルク切替手段を有し、
    前記実摩擦補償路面反力トルク推定手段は、前記ステアリング軸反力トルク信号と前記実摩擦トルク信号とに基づき、実摩擦補償路面反力トルク推定値を演算し、
    また、前記路面反力トルク切替手段は、前記補正量に基づいて、前記全領域路面反力トルク推定値を、前記実摩擦補償路面反力トルク推定値、または前記線形路面反力トルク推定値に切替えることを特徴とする車両の走行状態制御装置。
  7. ステアリングハンドルに連結されたステアリング軸を有し、このステアリング軸により車両を操舵するステアリング機構を備えた車両の走行状態制御装置であって、
    車両に発生する路面反力トルクを前記ステアリング軸に換算したステアリング軸反力トルクを表わすステアリング軸反力トルク信号を出力するステアリング軸反力トルク信号出力手段、
    前記路面反力トルクの線形領域における線形路面反力トルクを表わす線形路面反力トルク推定値を出力する線形路面反力トルク演算手段、
    前記ステアリング機構の摩擦トルクを表わす実摩擦トルク信号を出力する実摩擦トルク信号出力手段、
    前記ステアリング軸反力トルク信号と、前記実摩擦トルク信号とに基づき、前記線形路面反力トルク信号を補正して全領域路面反力トルク推定値を出力する全領域路面反力トルク推定手段、
    前記全領域路面反力トルク推定値に基づいて車両の走行状態を検出する走行状態検出手段、および
    前記走行状態検出手段の出力に基づいて車両の走行状態を制御する走行状態制御手段を備えた車両の走行状態制御装置。
  8. 請求項7記載の車両の走行状態制御装置であって、
    前記ステアリング機構の操舵角を表わす操舵角信号を出力する操舵角信号出力手段、および車両の走行速度を表わす車速信号を出力する車速信号出力手段を備え、
    前記走行状態検出手段は、
    車速によって異なる前記操舵角と前記ステアリング軸反力トルクとの勾配から基準路面反力トルク推定値を演算する基準路面反力トルク演算手段と、
    前記基準路面反力トルク推定値と前記全領域路面反力トルク推定値に応じて、車両の走行状態を判定する走行状態判定手段とを有し、
    前記走行状態判定手段にて車両の走行状態を判定し、車両の走行状態が安定するように前記走行状態制御手段を制御すること特徴とする車両の走行状態制御装置。
  9. 請求項8記載の車両の走行状態制御装置であって、
    前記走行状態判定手段は、前記基準路面反力トルク推定値と前記全領域路面反力トルク推定値に加え、前記基準路面反力トルク推定値の微分値と、前記全領域路面反力トルク推定値の微分値に応じて、車両の走行状態を判定すること特徴とする車両の走行状態制御装置。
  10. 請求項7乃至9のいずれか1項記載の車両の走行状態制御装置であって、前記走行状態制御手段が、前記ステアリング機構の操舵トルクをアシストするアシストトルクを制御することを特徴とする車両の走行状態制御装置。
  11. 請求項7乃至9のいずれか1項記載の車両の走行状態制御装置であって、前記走行状態制御手段が、車両の操舵角を制御することを特徴とする車両の走行状態制御装置。
  12. 請求項7乃至9のいずれか1項記載の車両の走行状態制御装置であって、前記走行状態制御手段が、車両に対する制動力を制御することを特徴とする車両の走行状態制御装置。
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