JP2005321651A - 光通信モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、マルチモードのレーザ光を利用した場合の信号歪みを低減し、光ファイバとレーザ光源との位置ズレによる信号品質の劣化を低減し得る光通信モジュールを提供することを目的としている。
【解決手段】
マルチモードのレーザ光を発振するレーザ光源13と、レーザ光を伝播するマルチモード光ファイバ14をレーザ光源13に対して位置決めするための位置決め手段12を備えた基材11と、マルチモード光ファイバ14を基材11に設置した際にレーザ光源13からマルチモード光ファイバ14に至る光路上に配置され、マルチモードのレーザ光がマルチモード光ファイバ14の端面に入射する際の入射位置をランダム化し得るランダム化手段18と、を含む光通信モジュールにより、上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光通信システムに好適に用いられる光通信モジュールに関する。
近年、情報通信の高速化・大容量化の要請から、光通信システムの開発が進んでいる。
このような光通信システムにおいては、電気信号を光信号に変換する発光素子と光信号を電気信号に変換する受光素子相互間を光ファイバで接続する構成が基本となる。このような発光素子や受光素子などの光素子と光ファイバを着脱あるいは挿脱可能とするために、光素子と光ファィバとを光学的に接続するための光通信モジュール(例:コネクタ)が利用されている。例えば、特許文献1(特開2000−349307号公報)には、基板に形成された貫通穴を利用して光素子と光ファイバとの位置決めをし得る光通信モジュールが開示されている。この光通信モジュールでは、光ファイバと光素子は、光ファイバを光素子に突き合わせることにより直接結合されている。
特開2000−349307号公報
ところで、一般に、短距離での光伝送には、面発光型半導体レーザ(VCSEL)とマルチモード光ファイバとの組み合わせが通信速度及びコストの面から有利とされている。マルチモード光ファイバには、通常、モード分散を抑止するために分散特性が改良されたグレーデッドインデックス(GI)ファイバが使用される。GIファイバには、コア内にクラッドに近づくほど屈折率差が小さくなるような屈折率分布が形成されている。したがって、特許文献1の光通信モジュールのように面発光型半導体レーザとGIファイバを直接結合した場合、面発光型半導体レーザの放射角が大きいと外側の高次モードの光が光ファイバにカップリングできずに信号に歪みが生じてしまう。また、面発光型半導体レーザとGIファイバとを直接結合する場合には、面発光型半導体レーザとGIファイバの調整マージンが小さいので、位置ズレによる信号品質の劣化が著しくなる。
そこで、本発明は、マルチモードのレーザ光を利用した場合の信号歪みを低減し、光ファイバとレーザ光源との位置ズレによる信号品質の劣化を低減し得る光通信モジュールを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、マルチモードのレーザ光を発振するレーザ光源と、前記レーザ光を伝播するマルチモード光ファイバを前記レーザ光源に対して位置決めするための位置決め手段を備えた基材と、前記マルチモード光ファイバを前記基材に設置した際に前記レーザ光源から当該マルチモード光ファイバに至る光路上に配置され、前記マルチモードのレーザ光が前記マルチモード光ファイバの端面に入射する際の入射位置をランダム化し得るランダム化手段と、を含む光通信モジュールを提供するものである。
かかる構成によれば、レーザ光源から発せられたマルチモードのレーザ光がマルチモード光ファイバの端面に入射する際の入射位置をランダム化し得るので、ほぼ全てのモードの光をマルチモード光ファイバに入射させることが可能となる。すなわち、一定方向に出射された複数のモードを含む光の光路を、各モードの光がマルチモード光ファイバに入射する前に変更し、各モードの光を混在化させることができるので、ほぼ全てのモードの光をマルチモード光ファイバに入射させることが可能となる。よって、従来、光ファイバのコア径との関係でマルチモード光ファイバに入射されなかった高次モードの光をも入射させることが可能となる。これにより、特定のモードのレーザ光が入射されないことによる信号歪みを低減させることが可能となる。また、複数のモードのレーザ光の光経路を混在化させることで、各モードの放射角依存性がなくなるので、光ファイバとレーザ光源との位置ズレによる信号品質への影響を低減することが可能となる。
前記ランダム化手段が、フィラーを含有する透光性樹脂から構成され、前記フィラーと前記透光性樹脂との屈折率が異なるものであってもよい。これによれば、透光性樹脂とフィラーの屈折率差を利用することで、フィラーによりマルチモードのレーザ光の光路が変更され、混在化されるので、マルチモードのレーザ光がマルチモード光ファイバの端面に入射する際の入射位置をランダム化し得る。このようなフィラーと透光性樹脂の組み合わせとしては、例えばシリカとエポキシ樹脂の組み合わせが挙げられる。なお、ここで、透光性樹脂とは、レーザ光を透過可能な樹脂をいう。
前記ランダム化手段が、光を反射可能なフィラーを含有する透光性樹脂から構成されるものであってもよい。これによれば、フィラーによりマルチモードのレーザ光が反射され、混在化されるので、マルチモードのレーザ光がマルチモード光ファイバの端面に入射する際の入射位置をランダム化し得る。このようなフィラーとしては、例えば金属等のレーザ光を反射可能な材料が挙げられる。
前記ランダム化手段が、光を散乱可能なフィラーを含有するアンダーフィル材であってもよい。これによれば、アンダーフィル材と兼ねることが可能となるので、材料の入手が容易となると共に、レーザ光源の発光部の封止、外部応力緩和、接続信頼性の向上を図ることが可能となる。
上記フィラーの形状は、例えば、球状、針状又は多面体状等のいかなる形状であってもよく、設計に応じて適宜変更される。
前記フィラーが球状である場合には、前記フィラーの平均粒径が前記レーザ光の波長より大きく、前記レーザ光源の発光部よりも小さいことが好ましい。これによれば、レーザ光を平均的に反射・散乱等することが可能であり、光の反射・散乱等による減衰量とのバランスにも優れる。
前記ランダム化手段が、表面に微細な凹凸を有する透光性樹脂膜であることが好ましい。これによれば、マルチモードのレーザ光が透光性樹脂膜に入射する際、各モードのレーザ光の向きが変更され、混在化されるので、マルチモードのレーザ光がマルチモード光ファイバの端面に入射する際の入射位置をランダム化し得る。
前記ランダム化手段が、少なくともレーザ光源の近傍に配置されていることが好ましい。レーザ光源の近傍で光が混在化されることで、より確実にマルチモードのレーザ光がマルチモード光ファイバの端面に入射する際の入射位置をランダム化し得る。
本発明の他の態様は、マルチモード光ファイバを挿入可能な貫通孔を有する基板と、前記基板の片面に配置され、前記貫通孔を覆う透光性樹脂膜と、前記貫通孔を通してレーザ光を送信し得るよう前記貫通孔を基準に位置決めされ、前記透光性樹脂膜を介して前記貫通孔上に設置される、マルチモードのレーザ光を発振するレーザ光源と、前記レーザ光源と前記透光性樹脂膜との間に配置され、前記レーザ光源から前記マルチモード光ファイバに入射する光を散乱させる散乱部材と、を備える光通信モジュールである。
かかる構成によれば、レーザ光源から発せられたマルチモードのレーザ光を、マルチモード光ファイバに至る前に散乱させ、発振モードと光ファイバ端面における入射位置との依存関係をなくすことができるので、ほぼ全てのモードの光をマルチモード光ファイバに入射させることが可能となる。したがって、特定のモードのレーザ光が入射されないことによる信号歪みを低減させることが可能となる。また、各モードの光の光経路を変更し、各モードの光を混在化させることで、発振モードの光ファイバ端面における入射位置依存性がなくなるので、光ファイバとレーザ光源との位置ズレによる信号品質への影響を低減することが可能となる。よって、信号歪みが少なく、しかも、信号品質の良い光通信モジュールを提供し得る。
本発明の他の態様は、マルチモード光ファイバを挿入可能な貫通孔を有する基板と、前記貫通孔を覆うよう前記基板の片面に配置され、前記基板と反対側の面に微細な凹凸が形成された透光性樹脂膜と、前記貫通孔を通してレーザ光を送信し得るよう前記貫通孔を基準に位置決めされ、前記透光性樹脂膜を介して前記貫通孔上に設置される、マルチモードのレーザ光を発振するレーザ光源と、を備える光通信モジュールである。
かかる構成によれば、レーザ光源から発せられたマルチモードのレーザ光がマルチモード光ファイバに至る前に、透光性樹脂膜の表面に形成された微細な凹凸により光の進行方向が変更され、光経路が混在化されるので、ほぼ全てのモードの光をマルチモード光ファイバに入射させることが可能となる。したがって、特定のモードのレーザ光が入射されないことによる信号歪みを低減させることが可能となる。また、複数のモードのレーザ光の光経路を混在化させることで、モードの光ファイバ端面における入射位置依存性がなくなるので、光ファイバとレーザ光源との位置ズレによる信号品質への影響を低減することが可能となる。よって、単純な構造で信号歪みが少なく、しかも、信号品質の良い光通信モジュールを提供し得る。なお、透光性樹脂膜の表面に形成される微細な凹凸は、必ずしも基板と反対側の面全面に形成されている必要はなく、少なくともレーザ光の光路上に形成されていればよい。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光通信モジュールの断面図であり、図2は、第1の実施形態に係る光通信モジュールの部分拡大図である。図1に示すように、本実施形態の光通信モジュールは、基材11、貫通孔12、レーザ光源13、透光性樹脂膜16、配線膜17及びランダム化手段18を含んで構成される。
基材11は、光通信モジュールを構成する各要素を支持するものであり、マルチモード光ファイバ14を挿入可能な貫通孔12を有する。この基材11は、例えば、ステンレス、アルミニウム、銅等の導電性材料や、ガラス、樹脂、セラミックス等の非導電性材料など種々のものを用いて構成することができる。本実施形態では、基材11としてセラミックス製の基板を用いている。
貫通孔12は、マルチモード光ファイバ14の周囲に設けられたフェルール15を挿入した際にフェルール15との間に実質的な隙間が生じない形状に形成される。これにより、貫通孔12にマルチモード光ファイバ14を固定することが可能となると共に、レーザ光源13との位置合わせが可能となる。なお、マルチモード光ファイバ14にフェルール15が設けられていない場合には、当該マルチモード光ファイバ14の形状に応じた貫通孔12が形成される。
レーザ光源13は、透光性樹脂膜16を介して貫通孔12上に配置されており、当該貫通孔12に挿入されるマルチモード光ファイバ14へ向けて複数のモードのレーザ光を含む信号光を出射する。このようなレーザ光源13としては、例えば、面発光型半導体レーザ(VCSEL)などの発光素子が用いられる。本実施形態では、VCSEL(例えば、波長850nm)を透光性樹脂膜16にフェイスダウンでフリップチップボンディングしている。レーザ光源13の位置決めは、貫通孔12、マルチモード光ファイバ14又はフェルール15を基準になされる。
マルチモード光ファイバ14は、複数のモードが伝播できる光ファイバであり、レーザ光源13から発振されたマルチモードのレーザ光を他に伝播する役割を果たす。本実施形態では、マルチモード光ファイバ14として、グレーテッドインデックス(GI)型マルチモード光ファイバ(以下、GIファイバともいう)を用いる。GIファイバのコア20は、中心から離れるに従って屈折率がほぼ連続的に減少し、クラッドとの境界でクラッドと同じ屈折率になるように形成されている。
透光性樹脂膜16は、基板11の片面に貫通孔12全体を覆うように配置されている。レーザ光源13とマルチモード光ファイバ14とはこの透光性樹脂膜16を介して光結合している。透光性樹脂膜16は、例えば、ポリイミド、エポキシ樹脂等の光を透過する樹脂を用いて形成することができる。光透過性が良好であり、可撓性を有し、取扱いが容易であるという点からはポリイミド膜が好適に用いられる。また、透光性樹脂膜16とマルチモード光ファイバ14の接合面には、両者間の隙間を無くし、マルチモード光ファイバ14と透光性樹脂膜16との間の屈折率の整合を図り、光信号の散乱による光損失を防止するための、屈折率整合材(いわゆるマッチングオイル)を間に浸透させてもよい。これにより、光結合効率を高めることが可能となる。なお、屈折率整合材としては、例えば、後述するアンダーフィル材と同様の透光性を有するエポキシ樹脂などを用いることができる。また、透光性樹脂膜にFPCを使用したときには、FPCと基板を接着する接着剤又は接着シートを屈折率整合材として使用してもよい。
配線膜17は、レーザ光源13と外部基板上に配置された図示しない外部の電子回路(外部回路)等との間の信号伝送を担うものであり、例えば銅などの導電体を用いて透光性樹脂膜16上に所定の形状(配線パターン)に形成されている。レーザ光源13の高速動作に対応するためには、透光性樹脂膜16と配線膜17とを含んで、高周波信号の伝送に適したマイクロストリップラインを構成することが好ましい。
ランダム化手段18は、マルチモードのレーザ光がマルチモード光ファイバ14の端面に入射する際の入射位置をランダム化するものであり、マルチモード光ファイバ14を基材11の貫通孔12内に設置した際にレーザ光源13からマルチモード光ファイバ14に至る光路上に配置される。本実施形態では、ランダム化手段18として、光を反射・屈折・散乱可能な部材を用いる。ここでは、光を散乱可能な散乱部材として、フィラー21を含有する透光性樹脂を用いた例について説明する。フィラー21としては、例えば、透光性樹脂と屈折率の異なる部材や、レーザ光を反射可能な部材等が用いられる。より具体的には、シリカ、金属等の無機フィラーが挙げられる。フィラー21の形状は、特に限定されず、球状、針状又は多面体状等のいかなる形状であってもよく、設計に応じて適宜変更される。フィラー21が球状である場合には、フィラーの平均粒径がレーザ光の波長より大きく、レーザ光源13の発光部19よりも小さいことが好ましい。これによれば、レーザ光を平均的に反射・散乱等することが可能であり、また、光の散乱による減衰量とのバランスにも優れる。より具体的には、例えば、レーザ光源13の発光部19の大きさの1/5〜1/10以下、平均粒径が1μm以下のものが挙げられる。なお、フィラー21が針状である場合は、フィラーの直径が上記範囲にあることが好ましい。また、透光性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂等のレーザ光を透過可能な樹脂が用いられる。透光性樹脂は、レーザ光源の発光部19の封止、外部応力緩和、接続信頼性の向上を目的として用いられるいわゆるアンダーフィル材であってもよい。このようなランダム化手段18の一例としては、透明なエポキシ系一液型熱硬化性樹脂からなるアンダーフィル材に平均粒径1μm程度のシリカを20重量%程度混合したものが挙げられる。
次に、ランダム化手段18について、VCSELとGIファイバとの光結合の観点から説明する。
GIファイバのコア20の開口数(NA)は、中心部が最も大きく、中心から離れるに従い徐々に減少し、クラッドとの境界で0となる。例えば、コア径50μm、NA0.21(空気中では、片側12.1度)のGIファイバのNA分布は、下記式(1)のように表される。
Figure 2005321651
(R:中心からの距離(μm))
VCSELとGIファイバとのダイレクトカップリング(直接結合)を行った場合、VCSELとGIファイバ間の距離によっては、放射角の大きな外側のビームがGIファイバのNAの限界を超えてしまい、光結合できない光成分が生じる場合がある(図2参照。図2において、点線はVCSELの最大放射角を示す)。通常、マルチモード発振しているVCSELでは、発振モードと放射角との間に依存性があり、特定のモードは特定の角度で放射される。一般に、高次モードほど放射角が大きくなる傾向にあり、ここで、特定角度以上の放射角で放射された光が全て入射し得ないとすると、特定のモード(特に高次モード)が入射できないことになる。レーザ光の発光特性(I−L特性)は、全モードの光量の和により決定されるので、このように特定のモードが入射できないとI−L特性に歪みが生じ、その結果、伝送される光信号が歪んでしまうという不具合が生じる。
GIファイバに結合可能な放射角は、上記式(1)と下記NAの定義式(2)より求められる。
Figure 2005321651
(D:空気中におけるレーザ光源−ファイバ間の光学距離(μm))
ここで、例えば、VCSELの放射角(開口数NA)をNA=0.25(空気中では、片側14.5度)、VCSELの発光点からGIファイバの入口(端面)までの光学距離LをL=70μm(空気中)とすると、R=12.8μm、NA=0.18(空気中では、片側10.4度)以内の光しか結合されない。また、VCSELの出射部は、例えば直径10μm程度の円形であるので、実効NAはさらに小さくなる。
ここで、VCSELとGIファイバ間で位置ズレが生じると、さらに、光結合可能な光束が限定されてしまう。したがって、VCSELとGIファイバとの位置調整にはかなりの精度が要求される。
しかし、上記のようなランダム化手段18によれば、VCSELから発せられたレーザ光がGIファイバに至る前に、反射・散乱等されて放射角が広がり、各モードの光の光路が変更され、放射角と発振モードの依存性をなくすことが可能となる。したがって、ほぼ全てのモードの光を少しずつGIファイバと結合することが可能となり、モードの偏りが低減され、伝送される信号の歪みが改善されることになる。
本実施形態によれば、レーザ光源から発せられたマルチモードのレーザ光がマルチモード光ファイバの端面に入射される際の入射位置をランダム化し得るので、ほぼ全てのモードの光をマルチモード光ファイバに入射させることが可能となる。すなわち、一定方向に出射された複数のモードを含む光の光路を、各モードの光がマルチモード光ファイバに入射する前に変更し、各モードの光を混在化させることができるので、ほぼ全てのモードの光をマルチモード光ファイバに入射させることが可能となる。よって、従来、光ファイバのコア径との関係でマルチモード光ファイバに入射されなかった高次モードの光をも入射させることが可能となる。これにより、特定のモードのレーザ光が入射されないことによる信号歪みを低減させることが可能となる。また、複数のモードのレーザ光の光経路を混在化させることで、各モードの放射角依存性がなくなるので、光ファイバとレーザ光源との位置ズレによる信号品質への影響を低減することが可能となる。よって、光ファイバとレーザ光源との位置調整の際の調整マージンを大きくすることが可能となる。
また、VCSEL等のレーザ光源は、戻り光により発振モードが乱され、ノイズが発生し、信号特性に影響を与える場合がある。しかし、ランダム化手段としてフィラーを含有する透光性樹脂を用いることで、戻り光が散乱し、微小な光が平均的に戻ることになるため、発振モードが安定化する。また、他の反射面からの戻り光による発振モードへの影響も、同様に低減し得る。
なお、通常、アイセーフ(目の網膜に対する安全性)の観点から、高速駆動条件で駆動されるVCSEL等のレーザ光源を含む通信システムには、光路上にレーザ光を直視しても目に危害を与えないよう減衰器(アッテネータ)が配置される場合が多い。しかしながら、本実施形態によれば、ランダム化手段により光が反射・散乱等され、減衰されることを利用して、透光性樹脂に含まれるフィラーの量、種類、形状等を適宜選択することにより、光量を減衰させることが可能となる。よって、アッテネータが不要で、しかも、信号歪みが少なく、高品質・高速の伝送が可能な光モジュールを提供し得る。
また、貫通孔12内に、レーザ光源とマルチモード光ファイバとの光結合を中継するための光ファイバ片22が形成されていてもよい。図3は、本実施形態の変形例としての光通信モジュールを示す図である。図3に示すように、光通信モジュールが光ファイバ片22を含み、この光ファイバ片22が、GIファイバ片とその周囲に形成されるフェルールとから構成される場合にもGIファイバ片と光源との間にランダム化手段を介することで上記と同様の効果が得られる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、ランダム化手段18としてフィラー21を含有する透光性樹脂を用いた場合について説明した。本実施形態では、ランダム化手段18として、表面に微細な凹凸が形成された透光性樹脂膜を用いる場合について説明する。
図4は、第2の実施形態に係る光通信モジュールの部分拡大図である。
本実施形態の光通信モジュールは、第1の実施形態における透光性樹脂膜16の表面に微細な凹凸を形成したものをランダム化手段18として用い、フィラー21を含有する透光性樹脂を用いなかった以外は、第1の実施形態と同様の構成を有する。
図4に示すように、レーザ光源13の発光部19から出射された複数のモードを含むレーザ光は、透光性樹脂膜16の表面に形成された微細な凹凸24により、光経路が変更される。これにより、発振モードと光ファイバ端面における入射位置との依存関係をなくすことが可能となり、GIファイバの端部における各モードの入射位置をランダム化することが可能となる。
透光性樹脂膜16に形成される微細な凹凸24は、エッチングにより形成してもよく、また、表面に微細な凹凸を有する金属等を用いて、その凹凸を透光性樹脂膜16表面に転写することにより形成してもよい。凹凸の高さは、特に限定するものでなく、設計により適宜変更し得るが、例えば、表面の粗さピッチが約1μm以下であることが好ましい。これによれば、各モードの光をより満遍なく反射・屈折・散乱・回折等することが可能となり、モードの偏りを低減することが可能となる。
なお、光を散乱等させるためには、界面で屈折率差が必要となる。よって、レーザ光源13と透光性樹脂膜16との間にアンダーフィル材を介在させなくてもよいが、アンダーフィル材を介在させる場合には、透光性樹脂膜16との屈折率差が大きいものを用いることが好ましい。具体的には、例えば、透光性樹脂膜16として、ポリイミド(屈折率:1.67)を用いる場合には、アンダーフィル材としてアクリル樹脂(屈折率:1.47)を使用することができる。
本実施形態によれば、信号歪みが少なく、高品質な信号を高速伝送可能な光通信モジュールを提供することが可能となる。
(第3の実施形態)
第1の実施形態では、ランダム化手段としてのフィラーを含有する透光性樹脂(フィラー含有透光性樹脂ともいう)が、レーザ光源13と透光性樹脂膜16との間に配置された例について説明した。しかし、これに限定されず、本実施形態のように、ランダム化手段としてのフィラー含有透光性樹脂は、レーザ光源13とマルチモード光ファイバ14の間全体に渡って配置されていてもよい。
図5は、第3の実施形態に係る光通信モジュールを説明するための図である。このように、レーザ光源13とマルチモード光ファイバ14との間が全てフィラー含有透光性樹脂で満たされることで、マルチモード光ファイバ14に入射される光のモードの偏りを低減することが可能となる。
(第4の実施形態)
本実施形態では、レーザ光源13とマルチモード光ファイバ14とをレンズ部25を介して光結合する例について説明する。
図6は、第4の実施形態に係る光通信モジュールを説明するための図である。
図6に示すように、本実施形態では、基材11に、レーザ光源13から発振されたレーザ光を集光するためのレンズ部25が、光路上に形成されている。基材11を構成する材料としては、レンズ部が形成可能な、例えば、レーザ光の波長に対して透明な樹脂(例:エポキシ樹脂等)あるいは光学ガラス(例:石英ガラス、ホウケイ酸ガラス等)が用いられる。基材11は、このような樹脂又は光学ガラスを金型で射出成型することにより、一体成型することができる。
レンズ部25を介することで、レーザ光源13とマルチモード光ファイバ14との光結合の効率は向上する。
また、ランダム化手段18としてのフィラー含有透光性樹脂を介することで、レンズ部25の開口数で定まる有効範囲に入射できずにレンズ部25により結合し得ない光成分をもマルチモード光ファイバ14に入射することが可能となるので、信号歪みをより改善することが可能となる。
なお、フィラー含有透光性樹脂は、レーザ光源13の発光部19近傍に配置されていることが好ましい。これによれば、マルチモード光ファイバ14の端面近傍に配置された場合に比較し、出射光の広がりを抑えることが可能となるので、結合効率の低下を最小限に抑えることが可能となる。
図1は、第1の実施形態に係る光通信モジュールの断面図である。 図2は、第1の実施形態に係る光通信モジュールの部分拡大図である。 図3は、第1の実施形態の変形例としての光通信モジュールを示す図である。 図4は、第2の実施形態に係る光通信モジュールの部分拡大図である。 図5は、第3の実施形態に係る光通信モジュールを説明するための図である。 図6は、第4の実施形態に係る光通信モジュールを説明するための図である。
符号の説明
11・・・基材、12・・・貫通孔、13・・・レーザ光源、14・・・マルチモード光ファイバ、15・・・フェルール、16・・・透光性樹脂膜、17・・・配線膜、18・・・ランダム化手段、19・・・発光部、20・・・コア、21・・・フィラー、22・・・光ファイバ片、24・・・凹凸、25・・・レンズ部

Claims (9)

  1. マルチモードのレーザ光を発振するレーザ光源と、
    前記レーザ光を伝播するマルチモード光ファイバを前記レーザ光源に対して位置決めするための位置決め手段を備えた基材と、
    前記マルチモード光ファイバを前記基材に設置した際に前記レーザ光源から当該マルチモード光ファイバに至る光路上に配置され、前記マルチモードのレーザ光が前記マルチモード光ファイバの端面に入射する際の入射位置をランダム化し得るランダム化手段と、
    を含むことを特徴とする光通信モジュール。
  2. 前記ランダム化手段が、フィラーを含有する透光性樹脂から構成され、前記フィラーと前記透光性樹脂との屈折率が異なる、請求項1に記載の光通信モジュール。
  3. 前記ランダム化手段が、光を反射可能なフィラーを含有する透光性樹脂から構成される、請求項1に記載の光通信モジュール。
  4. 前記ランダム化手段が、光を散乱可能なフィラーを含有するアンダーフィル材である、請求項1に記載の光通信モジュール。
  5. 前記フィラーが球状であり、前記フィラーの平均粒径が前記レーザ光の波長より大きく、前記レーザ光源の発光部よりも小さい、請求項2乃至4のいずれかに記載の光通信モジュール。
  6. 前記ランダム化手段が、表面に微細な凹凸を有する透光性樹脂膜である、請求項1に記載の光通信モジュール。
  7. 前記ランダム化手段が、少なくともレーザ光源の近傍に配置されている、請求項1乃至6のいずれかに記載の光通信モジュール。
  8. マルチモード光ファイバを挿入可能な貫通孔を有する基板と、
    前記基板の片面に配置され、前記貫通孔を覆う透光性樹脂膜と、
    前記貫通孔を通してレーザ光を送信し得るよう前記貫通孔を基準に位置決めされ、前記透光性樹脂膜を介して前記貫通孔上に設置される、マルチモードのレーザ光を発振するレーザ光源と、
    前記レーザ光源と前記透光性樹脂膜との間に配置され、前記レーザ光源から前記マルチモード光ファイバに入射する光を散乱させる散乱部材と、
    を備えることを特徴とする光通信モジュール。
  9. マルチモード光ファイバを挿入可能な貫通孔を有する基板と、
    前記貫通孔を覆うよう前記基板の片面に配置され、前記基板と反対側の面に微細な凹凸が形成された透光性樹脂膜と、
    前記貫通孔を通してレーザ光を送信し得るよう前記貫通孔を基準に位置決めされ、前記透光性樹脂膜を介して前記貫通孔上に設置される、マルチモードのレーザ光を発振するレーザ光源と、
    を備えることを特徴とする光通信モジュール。



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