JP2005317241A - 支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック及びその作製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリを積層してスタック化するに際して生じる問題点を解決した支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック及びその作製方法を得る。
【解決手段】支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなるサブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行うインターコネクタを介して積層してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックであって、最下部のサブアセンブリの下面に該サブアセンブリの下面の面に対応した形状を有する治具を介在させてなることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック及びその作製方法。
【選択図】図16
【解決手段】支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなるサブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行うインターコネクタを介して積層してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックであって、最下部のサブアセンブリの下面に該サブアセンブリの下面の面に対応した形状を有する治具を介在させてなることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック及びその作製方法。
【選択図】図16
Description
本発明は、支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック及びその作製方法に関し、また支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックを構成するための治具に関する。
固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:以下適宜SOFCと略称する)の単電池すなわち単セルは、固体酸化物電解質を挟んでアノード(燃料極)及びカソード(空気極、酸化剤として酸素が用いられる場合は酸素極)が配置され、燃料極/電解質/空気極の3層ユニットで構成される。本明細書及び図面中、単セルを適宜「セル」とも言い、固体酸化物電解質を適宜「電解質」または「電解質膜」とも言う。また、カソードは、酸化剤として酸素が用いられる場合は酸素極であるが、本明細書及び特許請求の範囲においては、酸化剤として酸素または酸素富化空気が用いられる場合を含めて空気極と言う。
電解質材料としては、例えばイットリア安定化ジルコニア(YSZ)等のシート状焼結体が用いられ、燃料極としては、例えばニッケルとイットリア安定化ジルコニアの混合物(Ni/YSZサーメット)等の多孔質体が用いられ、空気極としては、例えばSrドープのLaMnO3等の多孔質体が用いられ、通常、電解質材料の両面に燃料極と空気極を焼き付けることにより単セルが構成される。その作動時に、空気極に導入される空気中の酸素は空気極で酸化物イオン(O2-)となり、電解質を通って燃料極に至る。ここで、燃料極に導入される燃料と反応して電子を放出し、電気と水、二酸化炭素等の反応生成物を生成する。空気極での利用済み空気は空気極オフガスとして排出され、燃料極での利用済み燃料は燃料極オフガスとして排出される。
ところで、従来のSOFCはその作動温度が1000〜800℃程度と高いが、最近ではそれ以下、800〜650℃程度の範囲、例えば750℃程度の温度で作動するSOFCが開発されつつある。図1はそのSOFCのセルの態様例を説明する図である。図1(a)は単セルの断面図、図1(b)は空気極側から見た斜視図である。図1(a)〜(b)のとおり、セルは、燃料極の上に電解質膜が配置され、電解質膜の上に空気極が配置されて構成される。
固体酸化物電解質として例えばジルコニア系やLaGaO3系などの電解質材料が用いられ、これを膜厚の厚い燃料極で支持するように構成されており、支持膜式と称される。支持膜式においては、電解質膜の膜厚を薄く構成でき、その膜厚が例えば10μm程度となり、800〜650℃という低温で運転できる。このため、その構成材料として耐熱合金、例えばステンレス鋼などの安価な材料の使用を可能とし、また小型化が可能であるなど各種利点を有する。
図2は、そのようにして構成された単セルを組み込んだSOFCスタックの構成例である。ここで、空気極とセパレータAとの間に空気が流通し、空気極とセパレータAの間は電気的に接触している必要がある。このため、空気極とセパレータAの間には、空気流通用の溝を有し且つ導電性のインターコネクタが設けられるが、図示は省略している。インターコネクタは、セパレータAとは別個に設けてもよく、それと一体に設けてもよい。
図2のとおり、支持膜式SOFCスタックは、上部から下部へ順次セパレータA、セパレータB、セパレータC、セル、セパレータDが配置される。このうちセパレータCはセルサポートフォイルとも言われる。セパレータAの上部には集電板等が配置されるが、図示は省略している。セパレータA〜Dはステンレス鋼等の耐熱合金で構成される。なお、図2中、燃料極と集電板との間に間隙を置いて示しているが、両者は電気的に接触している必要がある。このため、燃料極の下面と集電板を直かに接するようにしてもよく、両者間にニッケルフェルト等を介在させてもよい。燃料極は多孔質体であるので、燃料は燃料極中やその下面を流通しながら発電に寄与する。
ところで、上記のような低温作動の支持膜式SOFCにおいても、単セル一個の電圧は低いため、通常、単セルを複数層電気的に直列に積層して構成される。単セルをセルサポートフォイル(すなわち図2中セパレータC)に接合し、それをマニホールド(図2中セパレータB、D)に納まるように配置、接合したものをユニットとし、これを耐熱合金製のインターコネクタを介して次のユニットに接合することによりスタックが形成される。加えて、SOFCスタックを流通する燃料、空気、燃料極オフガス、空気極オフガスはすべて気体であることからガス封止をするが、その封止性を高めるために各部材間にはシール材を挟み込む必要があるなど、SOFCスタックを構成するには数多くの部材に加え、煩鎖で数多くの工程を必要とする。
本発明者らは、そのような数多くの部材や煩鎖で数多くの工程を経ることなく構成でき、且つ、ガス封止部を格段に減じてなる支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリ(以下“A”とする)、これを用いた支持膜式SOFCスタック(以下“B”とする)及びモジュールを先に開発している(特願2003−112202号:平成15年4月16日出願)。以下、これらサブアセンブリ、スタック、モジュールについてその概略を順次説明する。
〈A:支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリについて〉
支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリは、支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔(開口)及び導出用の孔(開口)を備えた合金箔板で包み込んでなる支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリである。図3〜4はその構成例を示す図である。図3(a)は第1合金箔板1を示す図、図3(b)は第2合金箔板2を示す図であり、合金箔板を短冊状の形状に形成した例であるが、合金箔板は矩形状のほか、四角形状その他適宜の形状とすることができる。
支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリは、支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔(開口)及び導出用の孔(開口)を備えた合金箔板で包み込んでなる支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリである。図3〜4はその構成例を示す図である。図3(a)は第1合金箔板1を示す図、図3(b)は第2合金箔板2を示す図であり、合金箔板を短冊状の形状に形成した例であるが、合金箔板は矩形状のほか、四角形状その他適宜の形状とすることができる。
図3(a)のとおり、第1の短冊状合金箔板1は、その中央部に空気極用の開口(窓)3と長手方向の両端に燃料流通用開口4、4を設けるとともに、その長手方向に対する左右両端に図3(b)に示す第2の短冊状合金箔板2との接合部5、5を設けて構成される。第2の短冊状合金箔板2は、その長手方向の両端に燃料流通用開口7、7を設けるとともに、その短冊状合金箔板の長手方向に対する左右両端に図3(a)に示す第1の短冊状合金箔板1との接合部6、6を設けて構成される。
ここで、第2の短冊状合金箔板2の接合部6、6はその端部を折曲げて構成し、第1の短冊状合金箔板1の接合部5、5はその端部を2回折り曲げ、第2の短冊状合金箔板2の接合部6、6で係止されるように構成しているが、その形状は、第2の短冊状合金箔板2の接合部6、6と第1の短冊状合金箔板1の接合部5、5とが接合し得る適宜の形状に構成することができる。その接合は溶接や、接合材により接合することができる。接合材としては金属ろうやガラス接合材等が用いられる。
図3(c)は、上記のように構成した第1の短冊状合金箔板1及び第2の短冊状合金箔板2と、前述図1に示すような支持膜式SOFCの単セル10と、スペーサ8、8を用いて支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリを構成する例を示す図である。ここで、SOFCの単セル10は空気極を上にして配置される。スペーサ8、8は、第1の短冊状合金箔板1の長手方向の両端に設けられた開口4、4及び第2の短冊状合金箔板2の長手方向の両端に設けられた開口7、7に対応した開口を有し、両短冊状合金箔板と同様の合金部材で構成される。スペーサ8、8には内部に向けてガスが通るように開口部側面に複数の孔9が設けてある。
図3(c)のとおり、まず第2の短冊状合金箔板2の中央部に単セル10を載置する。そして、第1の短冊状合金箔板1と第2の短冊状合金箔板2との間で、第1の短冊状合金箔板1の長手方向の両端開口4、4と第2の短冊状合金箔板2の長手方向の両端開口7、7に対応した位置にスペーサ8、8を配置する。その後、第2の短冊状合金箔板2の接合部6、6で第1の短冊状合金箔板1の接合部5、5を係止し、その間を接合材で接合する。
図4は、こうして構成された支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリ11を示し、図4(a)は空気極側すなわち表面側から見た斜視図、図4(b)は燃料極側すなわち裏面側から見た斜視図である。図4のとおり、本サブアセンブリは、支持膜式SOFCの単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔(開口)及び導出用の孔(開口)を備えた合金箔板で包み込んで構成される。図4に示すような支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリは、一枚の合金箔板を折曲げて単セルを包み込むことでも作製することもできる。一枚の合金箔板を折曲げて単セルを包み込む構成によれば、接合する箇所が合金箔板の折曲部と相対する端部だけであるので、その工作上も簡単且つ容易であり、よりガスシール性の優れた支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリとすることができる。
〈B:支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリAを用いたスタックについて〉
支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリAを用いてスタックが構成される。構成部材としては、以上のようにして作製した支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリと絶縁体部材とインターコネクタを用いる。絶縁体部材は、スタック構成用サブアセンブリの開口と対応した開口を有し、例えば雲母等の耐熱性材料で構成され、インターコネクタは例えばステンレス鋼等の耐熱性合金で構成される。
支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリAを用いてスタックが構成される。構成部材としては、以上のようにして作製した支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリと絶縁体部材とインターコネクタを用いる。絶縁体部材は、スタック構成用サブアセンブリの開口と対応した開口を有し、例えば雲母等の耐熱性材料で構成され、インターコネクタは例えばステンレス鋼等の耐熱性合金で構成される。
インターコネクタは通常波状に構成され、その波状部により空気流通(つまりガス流通)及び電気的接続が行われる。すなわち、インターコネクタは、空気流通及び電気的接続用の波状部を備えて構成し、これを単セルの空気極に対応する部位に配置する。インターコネクタは、その点を基本とし、空気流通及び電気的接続用の波状部をその両側に延長し、その両端部に絶縁体部材の開口及びサブアセンブリの開口に対応した開口を備えて構成してもよい。この場合にも、空気流通及び電気的接続用の波状部を単セルの空気極に対応する部位に配置する。
図5は、図4に示すような支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリ11を用いた支持膜式SOFCスタックの構成過程を示す図である。インターコネクタとして、上記空気流通及び電気的接続用の波状部からその両側に面状に延長し、その両端部に絶縁体部材の開口及びサブアセンブリの開口に対応した開口を備えたインターコネクタを用いる場合を示している。図5のとおり、インターコネクタ13は、その両端に絶縁体部材12、12の開口及びサブアセンブリ11の開口4(7)、4(7)に対応した開口14、14を備え、その中央部の単セル10の空気極に対応する部位に空気流通及び電気的接続用の波状部(溝)15が設けてある。
支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリ11に、その長手方向両端の開口部4(7)、4(7)に対応した開口を有する絶縁体部材12、12を載置し、その上にインターコネクタ13を載置することにより支持膜式SOFCスタックが形成される。図5中、矢印(↓)はその載置方向を示すものである。こうして作製した支持膜式SOFCスタックは上下両面に集電板を配し、ケーシング内に納めて使用される。図6はこうして構成された支持膜式SOFCスタックの長手方向中央部の断面図である。
以上は単セル一個を配置したスタックであるが、当該スタックの複数個を積層して複数個の単セルを備えた支持膜式SOFCスタックが構成される。なお、前述特願2003−112202号では、そのように複数個を積層したものを支持膜式SOFCモジュールと称している。
以上は単セル一個を配置したスタックであるが、当該スタックの複数個を積層して複数個の単セルを備えた支持膜式SOFCスタックが構成される。なお、前述特願2003−112202号では、そのように複数個を積層したものを支持膜式SOFCモジュールと称している。
ところが、以上のような支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリ及びこれを用いた支持膜式SOFCスタックについても、以下のような問題点がある。支持膜式SOFCの単セルを模式的に示せば前述図1のように平面になる。しかし、単セルは、その作製に際して焼成工程を必須とする上、燃料極や電解質などの部材間の熱膨張係数の差が原因で完全な平面乃至スタック化するに際して許容できる範囲の平面にはなり難く、図7〜9に示すように、反りや歪みが生じる。図7は断面図、図8は空気極側すなわち表面から見た斜視図、図9は燃料極側すなわち裏面から見た斜視図である。
〈問題点1〉
まず、単セルの燃料極側すなわちその裏面は、図7、図9に示すように、中央部が凹み(窪み)、周縁部に向けて漸次湾曲して反りないし歪みが生じる。すると、支持膜式SOFCの単セルを合金箔板で包み込む形式のスタック構成用サブアセンブリでは、その裏面に配置される合金箔板が平板であると、電気的接触にむらが生じて接触抵抗が増大し、発電性能を低下させてしまう。
まず、単セルの燃料極側すなわちその裏面は、図7、図9に示すように、中央部が凹み(窪み)、周縁部に向けて漸次湾曲して反りないし歪みが生じる。すると、支持膜式SOFCの単セルを合金箔板で包み込む形式のスタック構成用サブアセンブリでは、その裏面に配置される合金箔板が平板であると、電気的接触にむらが生じて接触抵抗が増大し、発電性能を低下させてしまう。
〈問題点2〉
一方、単セルの空気極側すなわちその表面は、図7〜8に示すように、中央部が膨らみ、周縁部に向けて漸次湾曲して反りないし歪みが生じる。このセルをインターコネクタを介してスタック化する際には、その空気極面に図5〜6に示すようにインターコネクタの波状部15を当接させるが、その反りないし歪みにより、空気極面とインターコネクタの波状部15間の接触が阻害され、電気的接触にむらが生じて接触抵抗を増大させ、発電性能を低下させてしまう。
一方、単セルの空気極側すなわちその表面は、図7〜8に示すように、中央部が膨らみ、周縁部に向けて漸次湾曲して反りないし歪みが生じる。このセルをインターコネクタを介してスタック化する際には、その空気極面に図5〜6に示すようにインターコネクタの波状部15を当接させるが、その反りないし歪みにより、空気極面とインターコネクタの波状部15間の接触が阻害され、電気的接触にむらが生じて接触抵抗を増大させ、発電性能を低下させてしまう。
〈問題点3〉
また、セルをインターコネクタを介してスタック化した場合、インターコネクタの波状部15で形成される空隙が空気の流通路となる。波状部15のうち、セルの空気極に面する側の流路(空気極面の側の流路)を流れる空気は発電に寄与するが、波状部15のうち、セルの空気極に面しない側の流路(空気極面と反対側の流路)を流れる空気は空気極面を流通しないことになり、発電に寄与しないことになる。
また、セルをインターコネクタを介してスタック化した場合、インターコネクタの波状部15で形成される空隙が空気の流通路となる。波状部15のうち、セルの空気極に面する側の流路(空気極面の側の流路)を流れる空気は発電に寄与するが、波状部15のうち、セルの空気極に面しない側の流路(空気極面と反対側の流路)を流れる空気は空気極面を流通しないことになり、発電に寄与しないことになる。
本発明者らは、以上の問題点1〜3を解決してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック構成用サブアセンブリを先に開発している(特願2003−329197号:平成15年9月19日出願)。図10〜12はそれら問題点1〜3のうち問題点1を解決してなるそのサブアセンブリを説明する図である。
前述のとおり、支持膜式SOFC単セルの燃料極側すなわち裏面は中央部が凹み、周縁部に向けて漸次湾曲して反りないし歪みが生じる。そこで、図10(b)〜(c)のように、単セルの燃料極に接する合金箔板すなわち第2の合金箔板2を予め燃料極の形状に合わせて、中央部が凹み(窪み)、周縁部に向けて漸次湾曲するように加工する。そして、その加工面を燃料極面に当接して配置する。
これにより、燃料極面と合金箔板面をむらなく当接させ、両者間で均等な電気的接触を達成することができる。これら以外の工程、構成は、前述図3〜4を基に説明したとおりである。図11はこうして構成した支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリを裏面側(すなわち燃料極側)から見た斜視図、図12はこうして構成した支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリを表面側(すなわち空気極側)から見た斜視図である。図11〜12のとおり、予め燃料極の形状に合わせた合金箔板を燃料極面に当接して配置しているので、燃料極面と合金箔板面をむらなく当接させ、両者間で均等な電気的接触を達成することができる。
こうして構成した支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリはその一個でスタックを構成してもよいが、その複数個をガス流通及び電気的接続を行うインターコネクタを介して積層することにより支持膜式SOFCスタックを構成する。図13〜14はその態様を説明する図で、各部材の配置関係を示すため、各部材を間隔を置いて示している。図13〜14では、サブアセンブリの三個を積層する場合を示しているが、サブアセンブリの二個、また四個以上を積層する場合についても同様である。
図13のとおり、下部台20の上に順次、絶縁スペーサ22を介して、サブアセンブリ11、インターコネクタ23、サブアセンブリ11、インターコネクタ23、サブアセンブリ11、インターコネクタ23を配置する。そして上部から荷重をかけることでSOFCスタックが構成される。また、図14の態様では、下部台20上の中央部に集電用電流端子21を置き、同様にしてSOFCスタックが構成される。この場合、前述のとおり、サブアセンブリ11を予め燃料極の形状に合わせた合金箔板を燃料極面に当接して配置しているので、サブアセンブリ11を積層してスタック化した場合にも、燃料極面と合金箔板面をむらなく当接させるのに加え、サブアセンブリ11−インターコネクタ23−サブアセンブリ11・・・という層間につていも、むら無く積層できるので、両者間で均等な電気的接触を達成することができる。
しかし、こうして構成したSOFCスタックをよく観察すると、さらに改良の余地があることが分かった。すなわち、図13のとおり、サブアセンブリ11を積層してスタック化した場合、その最下層は、上層のサブアセンブリ11−インターコネクタ23−サブアセンブリ11・・・という層間とは異なり、空隙Sが存在するだけであり、集電抵抗が高くなることが分かった。また、図14の態様では、空隙Sとその空隙Sに集電のための電流端子21が存在するだけであり、このため、集電用電流端子21に対する上部から荷重のかかりが不十分となり、集電抵抗が高くなることが分かった。そこで、最下部のサブアセンブリ11の下面を集電用電流端子21に当接させるために、セルの反りを矯正しようと過大な荷重をかけると、セルが割れてしまう。
本発明は、支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリを積層してスタック化するに際して生じる上記問題点を解決するためになされたものであり、最下層のサブアセンブリの下面と下部台との間、また、その下面と集電用電流端子と下部台との間を均一に当接できるようにしてなるSOFCスタック、その作製方法及びそのための治具を提供することをも目的とするものである。
本発明は、(1)支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなるサブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行う波状部を有するインターコネクタを介して積層してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックであって、最下部のサブアセンブリの下面に該サブアセンブリの下面の面に対応した形状を有する治具を介在させてなることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックを提供する。
本発明は、(2)支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなるサブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行う波状部を有するインターコネクタを介して積層するとともに、最下部のサブアセンブリの下に集電用電流端子を配置してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックであって、集電用電流端子の下面に該サブアセンブリの下面の面に対応した形状を有する治具を介在させてなることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックを提供する。
本発明は、(3)支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなるサブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行うインターコネクタを介して積層してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法であって、最下部のサブアセンブリの下面に該サブアセンブリの下面の面に対応した形状の治具を介在させて積層することを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法を提供する。
本発明は、(4)支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなるサブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行うインターコネクタを介して積層するとともに、最下部のサブアセンブリの下に集電用電流端子を配置してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法であって、集電用電流端子の下面に該サブアセンブリの下面の面に対応した形状を有する治具を介在させてなることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法を提供する。
本発明は、(5)支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック構成用サブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行うインターコネクタを介して積層してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックを構成するための治具であって、最下部のサブアセンブリの下面の面に対応した形状の治具であることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックを構成するための治具を提供する。
本発明は、(6)支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック構成用サブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行うインターコネクタを介して積層するとともに、最下部のサブアセンブリの下に集電用電流端子を配置してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックを構成するための治具であって、サブアセンブリの下面の面に対応した形状の治具であることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックを構成するための治具を提供する。
本発明によれば、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック構成用サブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行うインターコネクタを介して積層して支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックを構成するに際して、最下部のサブアセンブリの下面と下部台、またはその下面と集電用電流端子と下部台との間を均一に当接することができる。本発明は支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックを実用化するに際して有用である。
本発明(1)〜(2)は、支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック構成用サブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行うインターコネクタを介して積層するとともに、最下部のサブアセンブリの下面、または最下部のサブアセンブリの下に集電用電流端子を配置してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックである。そして、最下部のサブアセンブリの下面、または集電用電流端子の下面に該サブアセンブリの下面の面に対応した形状の治具を介在させてなることを特徴とする。
本発明(3)〜(4)は、支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック構成用サブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行うインターコネクタを介して積層するとともに、最下部のサブアセンブリの下面、または最下部のサブアセンブリの下に集電用電流端子を配置してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法である。そして、最下部のサブアセンブリの下面、または集電用電流端子の下面に該サブアセンブリの下面の面に対応した形状の治具を介在させて積層することを特徴とする。
本発明(5)〜(6)は、支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック構成用サブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行うインターコネクタを介して積層するとともに、最下部のサブアセンブリの下面、または最下部のサブアセンブリの下に集電用電流端子を配置してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックを構成するための治具である。そして、当該治具は、最下部のサブアセンブリの下面の面に対応した形状の治具であることを特徴とする。
〈サブアセンブリの下面の面に対応した形状の治具の構成態様〉
サブアセンブリの下面は前述図11に示すように湾曲状の凹部となる。本発明の治具は、その湾曲状凹部に対応した湾曲状凸部を有するように構成する。図15は本治具24の構造を示す図で、図15(a)は平面図、図15(b)は図15(a)中A−A線断面図、図15(c)は斜視図である。図15(b)〜(c)中25として示すように、上部に湾曲状に膨らんだ形状に構成する。そして、その湾曲状凸部25が、サブアセンブリの下面の面に対応した面となる。本治具の下面26は平面状であり、下部台20の上面に配置される。本治具の構成材料は、電気伝電性材料でも絶縁性材料でもよく、例えばステンレス鋼等の耐熱性合金が用いられる。
サブアセンブリの下面は前述図11に示すように湾曲状の凹部となる。本発明の治具は、その湾曲状凹部に対応した湾曲状凸部を有するように構成する。図15は本治具24の構造を示す図で、図15(a)は平面図、図15(b)は図15(a)中A−A線断面図、図15(c)は斜視図である。図15(b)〜(c)中25として示すように、上部に湾曲状に膨らんだ形状に構成する。そして、その湾曲状凸部25が、サブアセンブリの下面の面に対応した面となる。本治具の下面26は平面状であり、下部台20の上面に配置される。本治具の構成材料は、電気伝電性材料でも絶縁性材料でもよく、例えばステンレス鋼等の耐熱性合金が用いられる。
〈サブアセンブリの下面の面に対応した形状の治具による支持膜式SOFCスタックの構成態様〉
図16〜17は、本発明の治具を用いて、支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリの複数個をガス流通及び電気的接続を行うインターコネクタを介して積層して支持膜式SOFCスタックを構成する態様を説明する図である。これら図16〜17では、各部材の配置関係を示すため各部材を間隔を置いて示し、また、サブアセンブリの三個を積層する場合を示しているが、サブアセンブリの二個、四個以上を積層する場合についても同様である。
図16〜17は、本発明の治具を用いて、支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリの複数個をガス流通及び電気的接続を行うインターコネクタを介して積層して支持膜式SOFCスタックを構成する態様を説明する図である。これら図16〜17では、各部材の配置関係を示すため各部材を間隔を置いて示し、また、サブアセンブリの三個を積層する場合を示しているが、サブアセンブリの二個、四個以上を積層する場合についても同様である。
図16のとおり、下部台20上の中央部に治具24を置く。その上に順次、サブアセンブリ11、絶縁スペーサ22、インターコネクタ23、サブアセンブリ11、絶縁スペーサ22、インターコネクタ23、サブアセンブリ11、絶縁スペーサ22、インターコネクタ23を配置する。そして、上部から荷重をかけることでSOFCスタックが構成される。図17の態様では、治具24の上に集電用電流端子21を置き、同様にしてSOFCスタックが構成される。
図16の態様では、治具24を最下層のサブアセンブリの下面の面に対応した面となるように構成しているので、セルを割らない程度の荷重においても、サブアセンブリの下面との接触性が向上し、発電時の接触抵抗が低減する。この態様では、最下層のサブアセンブリの下面に電流端子のケーブルが接続される。また、図17のように最下層のサブアセンブリの下面に集電用電流端子21を配する態様では、サブアセンブリの下面と集電用電流端子21との接触性が向上し、発電時の接触抵抗が低減する。この態様では、集電用電流端子21にケーブルが接続される。本発明においては、これにより、SOFCスタック全体の発電出力が向上する。また、積層時に荷重が掛かった場合でも、治具24がセルの変形を防ぐため、セルの割れを防ぐことができる。
〈本発明に係る治具に関連する支持膜式SOFCスタックの構成部材〉
本発明に係る治具を用いて支持膜式SOFCスタックを構成するに際しては、支持膜式SOFCの形状に対応した構成を備えたインターコネクタを用いることが有用である。以下、そのインターコネクタの構成について順次説明する。
本発明に係る治具を用いて支持膜式SOFCスタックを構成するに際しては、支持膜式SOFCの形状に対応した構成を備えたインターコネクタを用いることが有用である。以下、そのインターコネクタの構成について順次説明する。
インターコネクタの波状部における波状の形状は各種形状を採ることができる。図18はその形状の態様例を示す図である。図18(a)は断面波状の形状、図18(b)は断面ジグザグ状の形状、図18(c)は断面マシュマロ状の形状、図18(d)は断面台形状の形状、図18(e)は断面コ字状の形状であり、さらにはこれらの変形形状を採ることができる。ここで、本明細書及び特許請求の範囲における、インターコネクタの波状部あるいはその波状とは、図18(a)に示すような断面波状の形状そのものを意味するほか、当該断面波状の形状を含む上記各種形状のものを包括した意味でも用いている。
支持膜式SOFC単セルの表面すなわち空気極面は、図7〜9のように、中央部が膨らみ、周縁部に向けて漸次湾曲して反りないし歪みが生じる。すると、スタック作製に際して、その空気極面に図13〜14、図16〜17に示すようにインターコネクタの波状部を当接させる場合、その反りないし歪みにより、図19中、非接触部分として示すように、空気極面とインターコネクタの波状部間の接触が阻害され、電気的接触にむらが生じて接触抵抗を増大させ、発電性能を低下させてしまう。そこで、インターコネクタの波状部に、その波方向と平行にスリットを入れて構成する。図20はその態様を示す図である。
図20のとおり、その波状部に、その波方向と平行にスリットを入れる。これにより、支持膜式SOFC単セルの空気極面とインターコネクタの波状部をむらなく接触させ、両者間で均等な電気的接触を達成することができる。本スリットは、図20に示す断面波状の形状とは限らず、図18(b)〜(e)に示すような、断面ジグザグ状、断面マシュマロ状、断面台形状、断面コ字状の形状の波状部のほか、これらの変形形状の波状部にも適用することができる。
支持膜式SOFCの単セルをインターコネクタを介してスタック化した場合、その空気極面とインターコネクタの波状部の位置関係は図21(a)〜(b)に示すようになる。そして、インターコネクタの波状部の空隙が空気の流通路となるが、図21(a)に示すように、波状部のうちセルの空気極面に面する側の流路を流れる空気は発電に寄与するが、図21(b)に示すように、波状部のうちセルの空気極面に面しない側の流路を流れる空気は空気極面を流通しないことになり、発電に寄与しないことになる。そこで、インターコネクタの波状部に複数個の孔を設ける。図22〜23はその態様を示す図である。
図22〜23のとおり、インターコネクタの波状部に複数個の孔を設ける。図22は、スリットを設けない波状部に複数個の孔を設ける態様、図23は、前述図20に示すようにスリットを設けた波状部に複数個の孔を設ける態様である。この孔により、波状部のうち、セルの空気極面に面しない側の流路を流れる空気を空気極側に流通させ、空気極に接触させて発電に寄与させることができる。複数個の孔は、図22〜23に示す断面波状の形状とは限らず、図18(b)〜(e)に示すような、断面ジグザグ状、断面マシュマロ状、断面台形状、断面コ字状の形状の波状部のほか、これらの変形形状の波状部にも適用することができる。
本発明における支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリやスタックを構成する合金箔板及びインターコネクタの構成材料としてはステンレス鋼等の耐熱性合金が用いられる。また、スタックに供給する燃料としては、炭化水素、都市ガス、LPガス、天然ガス、ガソリン、軽油、灯油、ディーゼル油、アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール等)、ジメチルエーテル(DME)などが用いられる。
1 第1合金箔板
2 第2合金箔板
3 空気極用の開口(窓)
4、4 燃料流通用開口
5、5 接合部
6、6 接合部
7、7 開口
8、8 スペーサ
9 複数の孔
10 単セル
11 支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリ
12、12 絶縁体部材
13 インターコネクタ
14、14 開口
15 波状部(溝)
20 下部台
21 集電用電流端子
22 絶縁スペーサ
23 インターコネクタ
24 サブアセンブリの下面の面に対応した形状の治具
25 治具24の上部の湾曲状の膨らみ部分
26 治具24の下面
2 第2合金箔板
3 空気極用の開口(窓)
4、4 燃料流通用開口
5、5 接合部
6、6 接合部
7、7 開口
8、8 スペーサ
9 複数の孔
10 単セル
11 支持膜式SOFCスタック構成用サブアセンブリ
12、12 絶縁体部材
13 インターコネクタ
14、14 開口
15 波状部(溝)
20 下部台
21 集電用電流端子
22 絶縁スペーサ
23 インターコネクタ
24 サブアセンブリの下面の面に対応した形状の治具
25 治具24の上部の湾曲状の膨らみ部分
26 治具24の下面
Claims (19)
- 支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなるサブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行う波状部を有するインターコネクタを介して積層してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックであって、最下部のサブアセンブリの下面に該サブアセンブリの下面の面に対応した形状を有する治具を介在させてなることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック。
- 支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなるサブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行う波状部を有するインターコネクタを介して積層するとともに、最下部のサブアセンブリの下に集電用電流端子を配置してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックであって、集電用電流端子の下面に該サブアセンブリの下面の面に対応した形状を有する治具を介在させてなることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック。
- 請求項1または2に記載の支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックにおいて、前記サブアセンブリの下面の面に対応した形状の治具の構成材料が耐熱性合金であることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックにおいて、前記合金箔板が短冊状の箔板であることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックにおいて、前記合金箔板の構成材料が耐熱性合金であることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックにおいて、前記インターコネクタの波状部の形状が断面ジグザグ状、断面マシュマロ状、断面台形状または断面コ字状であることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック。
- 請求項6に記載の支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックにおいて、前記インターコネクタが、空気極と接する部分に波状部を備え且つその波状部にその波方向と平行にスリットを入れてなるインターコネクタであることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック。
- 請求項6に記載の支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックにおいて、前記インターコネクタが、空気極と接する部分に波状部を備え且つその波状部に複数個の孔を設けてなるインターコネクタであることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック。
- 支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなるサブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行う波状部を有するインターコネクタを介して積層してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法であって、最下部のサブアセンブリの下面に該サブアセンブリの下面の面に対応した形状の治具を介在させて積層することを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法。
- 支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなるサブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行う波状部を有するインターコネクタを介して積層するとともに、最下部のサブアセンブリの下に集電用電流端子を配置してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法であって、集電用電流端子の下面に該サブアセンブリの下面の面に対応した形状を有する治具を介在させてなることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法。
- 請求項9または10に記載の支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法において、前記サブアセンブリの下面の面に対応した形状の治具の構成材料が耐熱性合金であることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法。
- 請求項9〜11のいずれか1項に記載の支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法において、前記合金箔板が短冊状の箔板であることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法。
- 請求項9〜12のいずれか1項に記載の支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法において、前記合金箔板の構成材料が耐熱性合金であることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法。
- 請求項9〜13のいずれか1項に記載の支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法において、前記インターコネクタの波状部の形状が断面ジグザグ状、断面マシュマロ状、断面台形状または断面コ字状であることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法。
- 請求項14に記載の支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法において、前記インターコネクタが、空気極と接する部分に波状部を備え且つその波状部にその波方向と平行にスリットを入れてなるインターコネクタであることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法。
- 請求項14に記載の支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法において、前記インターコネクタが、空気極と接する部分に波状部を備え且つその波状部に複数個の孔を設けてなるインターコネクタであることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法。
- 支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック構成用サブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行う波状部を有するインターコネクタを介して積層してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックを構成するための治具であって、最下部のサブアセンブリの下面の面に対応した形状の治具であることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックを構成するための治具。
- 支持膜式固体酸化物形燃料電池の単セル全体を、空気極用の開口並びにガスの導入用の孔及び導出用の孔を備え、且つ、単セルの燃料極に接する部分の合金箔板が予め燃料極の形状に合わせて加工してなる合金箔板で包み込んでなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック構成用サブアセンブリの複数個を、ガス流通及び電気的接続を行う波状部を有するインターコネクタを介して積層するとともに、最下部のサブアセンブリの下に集電用電流端子を配置してなる支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックを構成するための治具であって、サブアセンブリの下面の面に対応した形状の治具であることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックを構成するための治具。
- 請求項17または18に記載の支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックを構成するための治具において、治具の構成材料が耐熱性合金であることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックを構成するための治具。
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