JP2005316033A - 屈折率分布型レンズ搭載平面導波回路型フィルタ - Google Patents

屈折率分布型レンズ搭載平面導波回路型フィルタ Download PDF

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善典 日比野
Hiroshi Watanabe
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Abstract

【課題】 パッシブアライメントで構成した高性能なWDMフィルタを実現する。
【解決手段】 Si基板2−1に、導波路2−2,2−3,2−4を形成すると共に、異方性エッチングによりV溝2−8を形成する。異方性エッチングにより形成しているため、V溝2−8は精密な角度で形成可能である。円柱状のGRINレンズ2−5,2−7がV溝2−8内に固定され、また多層薄膜フィルタ2−6が配置される。円柱状のGRIN2−5,2−7が、V溝2−8に挿入されることで位置精度が高くなり、GRIN2−5,2−7と導波路2−2,2−3,2−4とを高精度に接続することができ、高性能なWDMフィルタとなる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、屈折率分布型(GRIN)レンズ搭載平面導波回路(PLC)型フィルタに関するものであり、平面基板上に小型で高性能なフィルタを構成することができるように工夫したものである。さらに詳しく述べると、石英ガラス基板等の平面基板上において、簡便に高性能なフィルタを構成するようにしたものである。
インターネットの爆発的な普及により、通信回線の大容量化が急速的に進められている。この大容量化のキー技術として、WDM(Wavelength Division Multiplexing:高密度波長多重)システムが、基幹中継網だけでなく市内及びアクセス網まで広く用いられるようになってきた。WDMをベースとして低コストな光ネットワークを構築するためには、高性能かつ低コストなWDMフィルタが必要である。
従来のWDMフィルタは、通常GRINレンズ(屈折率分布型レンズ),薄膜フィルタ等のバルク光学部品を組合せて構成されている。
図1に従来のWDMフィルタの構造を示す。図1で、1−1は入力ファイバ、1−2はGRINレンズ、1−3は薄膜干渉フィルタ、1−4はGRINレンズ、1−5は出力ファイバ、1−6は出力ファイバである。
図1の構成では、入力ファイバ1−1に入射したWDM信号光λ1〜λnは、GRINレンズ1−2で集光され、薄膜干渉フィルタ1−3で分波される。薄膜干渉フィルタ1−3で反射して分波される波長の信号光は、出力ファイバ1−6に出力される。薄膜干渉フィルタ1−3を透過して分波される波長の信号光は、出力ファイバ1−5に出力される。これによりWDMフィルタとして動作する。
「小型利得等化器の開発」 2003年電子情報通信学会、C−3−119、P.259
バルク光学部品を組合わせて構成した、図1に示す従来のWDMフィルタの構成では小型化が難しく、量産性も低いという欠点があった。さらに、ファイバの取り回しがよくないという欠点もあった。このため、今まで小型低コストのWDMフィルタは実現されていなかった。
しかし、WDMシステムが広く使われるようになるに従い、小型低コストで、かつ信頼性の高い合分波フィルタが望まれるようになってきた。
上記課題を解決する本発明の構成は、
平面基板上に形成された屈折率の高いコアとその周りの屈折率の低いクラッドからなる導波路であり、導波路を構成する一部に異方性エッチングによりV溝を形成し、該V溝内に円柱状の屈折率分布型レンズを固定し、屈折率分布型レンズ中に薄膜フィルタを挿入し、屈折率分布型レンズの端面に導波路が接続していることを特徴とする。
また本発明の構成は、
平面基板上に形成された屈折率の高いコアとその周りの屈折率の低いクラッドからなる導波路であり、導波路を構成する一部に異方性エッチングによりV溝を形成し、該V溝内に第1の屈折率分布型レンズと第2の屈折率分布型レンズを固定し、第1と第2の屈折率分布型レンズの間に薄膜フィルタがあり、
第1の屈折率分布型レンズの端面及び第2の屈折率分布型レンズの端面に導波路が接続していることを特徴とする。
また本発明の構成は、
前記屈折率分布型レンズの端面に接続される導波路が2本以上あり、屈折率分布型レンズの端面と導波路の端面とが斜めに接続されることを特徴とする。
また本発明の構成は、
第1または第2の屈折率分布型レンズの端面の片側に接続される導波路が4本以上であることを特徴とする。
また本発明の構成は、
前記屈折率分布型レンズとしてグレーデッドインデックス型マルチモードファイバを用いることを特徴とする。
また本発明の構成は、
屈折率分布型レンズまたはグレーデッドインデックス型マルチモードファイバを固定するV溝の両端にダイシング溝を形成し、そのダイシング溝の角度が平面基板の垂直方向に対して斜めであり、溝幅が50μm以下であることを特徴とする。
メトロ・アクセス系のネットワークにWDMシステムを導入して、IPネットワークの多様化,低コスト化を図ることが望まれている。そのためには、WDMシステムのキーデバイスであるWDM合分波用フィルタの低コスト化が必須である。バスク型ミクロオプティックスでWDMフィルタを構成する場合には、多チャンネル化するに従い、小型,低コスト,高信頼なフィルタを作製することが困難となっていく。
そこで、本発明では、小型低コストで信頼性の高いWDM合分波フィルタを実現するために、PLC上にパッシブアライメントでGRINレンズを高精度で搭載し、フィルタを構成した。これにより、以下の効果がある。
1)PLC上に構成されており、信頼性及び量産化に優れている。
2)AWG,PLC−SW,ラティス型フィルタ等と集積化が可能。
3)V溝の調整により2つのGRINレンズの位置をずらすことも可能。
4)従来のファイバとバルク型では不可能であった狭ピッチの入出力導波路間隔の構成が可能。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明では、前述した課題を解決するために、平面導波回路(PLC: Planar Lightwave Circuit)にGRINレンズをパッシブアライメントで搭載し、小型低コストな合分波フィルタを構成する。このように、小型低コストで信頼性の高い合分波フィルタを実現するには、PLCを用いて基本構成要素とすることが有効である。また、PLCを用いると、小型化も可能であり、他のPLCの回路と集積化できるという利点もある。そこで、本発明では、基本的にはPLCにGRINレンズを搭載して合分波フィルタを構成する。
図2に本発明の基本的な構成を示す。図2(a)で、2−1はSi基板、2−2は入力導波路、2−3は出力導波路、2−4は出力導波路、2−5は円柱状のGRINレンズ、2−6は多層薄膜フィルタ、2−7は円柱状のGRINレンズ、2−8はV溝、2−9はガラス導波路である。
図2(b)は図2(a)のa−a′の断面図であり、コリメート用のGRINレンズ2−5及びGRINレンズ2−7がV溝2−8内に挿入されて固定される。V溝2−8は、Si基板上に異方性エッチングにより精密な角度(本例では58°)で形成可能となる。このように、V溝2−8を、異方性エッチングにより精密な角度(溝の傾斜角度)で形成可能となるため、GRINレンズ2−5,2−7と導波路2−2,2−3,2−4とをパッシブアライメントで高精度に接続することができる。
なおパッシブアライメント(Passive Alignment)技術とは、光学素子間の位置合わせを機械精度のみで行う実装技術であり、LDなどを発光させて位置合わせを行うアクティブアライメント技術と対比される技術である。
図2の構成では、入力導波路2−2から入射したWDM信号光λ1〜λnは、V溝2−8にパッシブアライメントで固定されたコリメート用GRINレンズ2−5で集光され、多層薄膜フィルタ2−6に入射する。多層薄膜フィルタ2−6では波長λiの信号光は透過し、それ以外の波長の信号光は反射して分波される。透過する波長λiの信号光は、出力導波路2−4に出力され、反射して分波される波長の信号光は、出力導波路2−3に出力される。
本発明では、PLC上に精密な角度で形成したV溝2−8に、GRINレンズ2−5,2−7をパッシブアライメントにより搭載して、GRINレンズ2−5,2−7と導波路2−2,2−3,2−4とを位置精度良く合わせて接続したWDM用フィルタを構成する。これにより、以下の利点が得られる。
1)高信頼なデバイスを構成可能。
2)小型化が可能。
3)量産も可能。
4)パッシブアライメントにより低コスト化が可能。
5)AWG,PLC−SW等のPLC型デバイスと集積化が可能。
実施例1では、Si基板上に石英系PLCで構成された4チャンネルの合分波フィルタを作製した。
図3は、本発明の実施例1における4チャンネルの合分波フィルタの構成である。図3で、3−1はSi基板、3−2は入力導波路、3−3,3−9は導波路、3−4,3−10,3−11,3−12は出力導波路、3−5,3−13,3−17は円柱状のGRINレンズ、3−6,3−14,3−18は多層薄膜フィルタ、3−7,3−15,3−19はGRINレンズ、3−8,3−16,3−20はV溝、3−21,3−22はダイシング溝である。
合分波フィルタは、Si基板3−1上に作製された石英系ガラス導波路3−2,3−3,3−9,3−4,3−10,3−11,3−12と、GRINレンズ3−5,3−13,3−17,3−7,3−15,3−19と、多層薄膜フィルタ3−6,3−14,3−18から成る。
石英系導波路3−2,3−3,3−9,3−4,3−10,3−11,3−12のコアのサイズは6×6μm、コア−クラッド間の比屈折率差は0.75%、Si基板3−1の厚さは1.0mmとした。下部クラッド厚は20μm、上部クラッド厚は20μmとした。
Si基板3−1のクラッド層をエッチングにより矩形に除去し、Siの異方性ウェットエッチングによりV溝3−8,3−16,3−20を形成した。このように、V溝3−8,3−16,3−20を、Siの異方性ウェットエッチングにより形成しているため、V溝角度を精密な角度で形成することができる。
GRINレンズ3−5,3−13,3−17,3−7,3−15,3−19の直径は1.0mm、長さは2.63mm、GRINレンズ端面にはARコートをつけた。
多層薄膜フィルタ3−6,3−14,3−18は各波長毎のバンドパスフィルタとし、それぞれのフィルタの波長間隔をCWDM用20nmとした。
GRINレンズ3−5,3−13,3−17,3−7,3−15,3−19をV溝3−8,3−16,3−20に搭載(V溝内に挿入して固定)する場合には、V溝両脇にダイシング溝3−21,3−22を形成し、導波路端面が精密にGRINレンズ3−8,3−16,3−20に接するようにした。
動作原理を説明すると、入力導波路3−2からWDM信号光λ1〜λ4が入射すると、多層薄膜フィルタ3−6はλ1だけを透過するバンドパスフィルタとなっているので、出力導波路3−4から信号光λ1が出力する。
WDM信号光λ2〜λ4は、多層薄膜フィルタ3−6にて反射し、導波路3−3を介して多層薄膜フィルタ3−14に入射する。多層薄膜フィルタ3−14はλ2だけを透過するバンドパスフィルタとなっているので、出力導波路3−10から信号光λ2が出力する。
WDM信号光λ3〜λ4は、多層薄膜フィルタ3−14にて反射し、導波路3−9を介して多層薄膜フィルタ3−18に入射する。多層薄膜フィルタ3−18はλ3だけを透過するバンドパスフィルタとなっているので、出力導波路3−12から信号光λ3が出力する。
信号光λ4は、多層薄膜フィルタ3−18にて反射し、出力導波路3−11から出力される。
作製した4チャンネル合分波フィルタの光学特性をスペクトルアナライザと広帯域光源で評価した。図4は測定したスペクトルである。図4では、各チャンネル毎に測定したスペクトルを一つのグラフにしている。図4から明らかなように、各チャンネルとも良好なスペクトルが得られ、低損失,低クロストークが実現されている。
以上の結果より、本発明の有効性が確認された。
実施例2では、Si基板上にMUX/DEMUX共用型フィルタを作製した。
図5は、本発明の実施例2におけるMUX/DEMUX共用型フィルタの構成である。図5で、5−1はSi基板、5−2,5−3は入力導波路、5−4,5−5は導波路、5−6,5−7は出力導波路、5−8は円柱状のGRINレンズ、5−9は多層薄膜フィルタ、5−10は円柱状のGRINレンズ、5−11はV溝である。
合分波フィルタは、Si基板上に作製された石英系ガラス導波路5−2,5−3,5−4,5−5,5−6,5−7と、GRINレンズ5−8,5−10と、多層薄膜フィルタ5−9から成る。
石英系導波路5−2,5−3,5−4,5−5,5−6,5−7のコアのサイズは6×6μm、コア−クラッド間の比屈折率差は0.75%、Si基板の厚さは1.0mmとした。下部クラッド厚は20μm、上部クラッド厚は20μmである。
GRINレンズ5−8,5−10の直径は1mm、長さは10mm、多層薄膜フィルタ5−9は各波長毎のバンドパスフィルタとなっている。GRINレンズ5−8,5−10の端面にはARコートをつけた。
作製手順としては、まずSi基板5−1上に、通常プロセスで導波路5−2,5−3,5−4,5−5,5−6,5−7を形成した。その後、V溝5−11を形成するガラス部分(クラッド層)をドライエッチングにより除去し、Siの異方性ウェットエッチングによりV溝5−11を形成した。V溝5−11において導波路に接する面にはダイシングにより溝を形成し、V溝の長さを精密に調整することにより導波路5−2,5−3,5−4,5−5,5−6,5−7の端面が精密にGRINレンズ5−10,5−11に接するようにした。
このように、V溝5−11を、Siの異方性ウェットエッチングにより形成しているため、V溝角度を精密な角度で形成することができる。この結果、V溝5−11内に固定したGRINレンズ5−8,5−10と、導波路5−2,5−3,5−4,5−5,5−6,5−7とを位置精度良く接続することができる。
MUX/DEMUX共用型フィルタの動作原理を説明すると、まず入力導波路5−2からWDM信号光を入射すると、多層薄膜フィルタ5−9は特定の波長だけを透過するバンドパスフィルタとなっているので、多層薄膜フィルタ5−9で選択された波長の信号光が出力導波路5−7から出力する。このとき、他の波長の信号光は、多層薄膜フィルタ5−9にて反射されて、導波路5−5から出力される。
同様に、導波路5−7から同じ波長を入射すると、この波長の信号光は導波路5−2から出力する。
また入力導波路5−3からWDM信号光を入射すると、多層薄膜フィルタ5−9は特定の波長だけを透過するバンドパスフィルタとなっているので、多層薄膜フィルタ5−9で選択された波長の信号光が出力導波路5−6から出力する。このとき、他の波長の信号光は、多層薄膜フィルタ5−9にて反射されて、導波路5−4から出力される。
同様に、導波路5−6から同じ波長を入射すると、この波長の信号光は導波路5−3から出力する。
これにより、一つの薄膜フィルタによりMUX/DEMUXを構成することが可能となり、効率的なフィルタを構成することができる。
作製したMUX/DEMUX共用型フィルタの光学特性をスペクトルアナライザと広帯域光源で評価した。MUX側、DEMUX側とも良好なスペクトルが得られ、低損失,低クロストークな良好なフィルタが実現された。
以上説明したように、本実施例では一つのフィルタでMUX/DEMUX用として2つの役割/機能を実現している。このように、従来のファイバを用いたバルク型構成では不可能であった構成を本発明では可能としている。
実施例3では、Si基板上に石英系PLCとGI型マルチモードファイバで構成された小型4チャンネル合分波フィルタ(GIファイバ応用型フィルタ)を作製した。
図6は、本発明の第3の実施例における小型4チャンネル合分波フィルタの構成であり、図6(a)は平面図、図6(b)は図6(a)のb矢視図である。図6で、6−1はSi基板、6−2は入力導波路、6−3,6−8は導波路、6−4,6−9,6−10,6−11は出力導波路、6−5,6−12,6−15は円柱状のGI型マルチモードファイバ、6−6,6−13,6−16は多層薄膜フィルタ、6−7,6−14,6−17はV溝、6−18,6−19,6−20はダイシング溝である。
合分波フィルタは、Si基板6−1上に作製された石英系ガラス導波路6−2,6−3,6−8,6−4,6−9,6−10,6−11と、GI型マルチモードファイバ6−5,6−12,6−15と、薄膜フィルタ6−6,6−13,6−16から成る。
石英系導波路6−2,6−3,6−8,6−4,6−9,6−10,6−11のコアのサイズは6×6μm、コア−クラッド間の比屈折率差は0.75%、Si基板6−1の厚さは1.0mmとした。下部クラッド厚は20μm、上部クラッド厚は20μmである。GI型マルチモードファイバ6−5,6−12,6−15の外径は125μm、コア径は50μm、薄膜フィルタは各波長毎のバンドパスフィルタとなっている。
ここで、GI型ファイバを用いるとして、その長さを見積もる。分布屈折率型(GI)ファイバの伝搬F行列は次式(1)で与えられる。
Figure 2005316033
ここで、gは屈折率分布形状を示す定数、zは伝搬方向の座標軸、n1はコア中心の屈折率、Koは伝搬定数、jは虚数(j2=−1)である。
屈折率分布n(r)は次式(2)で表される。
Figure 2005316033
ここで、rはコア径方向の座標軸を示す。ファイバコア半径aの位置から傾き0で入射した光がファイバ中心を横切る際のファイバ長をfとすると、次式(3)(4)が得られる。
Figure 2005316033
ここで、ファイバコア内での屈折率分布が完全に2乗分布とすると、次式(5)が得られる。
Figure 2005316033
ここで、NAは開口数を表す定数である。GI50のファイバのNAとして、一般的な0.21を用い、コア中心の屈折率を1.458とすると、焦点距離fは次式(6)で表される。
Figure 2005316033
以上より、GI50型ファイバを、GRINレンズとして用いた場合には焦点距離fは約273μmとなる。もちろんその整数倍を用いてもよい。
作製手順としては、まずSi基板6−1上に通常プロセスで導波路6−2,6−3,6−8,6−4,6−9,6−10,6−11を形成した。その後、V溝を形成するガラス部分(クラッド層)をドライエッチングにより除去し、Siの異方性ウェットエッチングによりV溝6−7,6−14,6−17を形成した。V溝6−7,6−14,6−17において導波路に接する面にはダイシングにより溝6−18,6−19,6−20を形成し、その溝6−18,6−19,6−20の角度を基板垂直方向に対して8°とした。このダイシング溝6−18,6−19,6−20の溝幅は50μm以下とした。
また、V溝6−7,6−14,6−17の長さを精密に調整することにより導波路端面が精密にGI型MMファイバに接するようにした。GI型MMファイバもダイシングソーで斜めに切断し、Si基板PLC上のV溝に挿入し、UV接着剤で固定した。
作製したGI型マルチモードファイバを用いたフィルタの光学特性をスペクトルアナライザと広帯域光源で評価した。良好なスペクトルが得られ、低損失,低クロストークな良好なフィルタが実現された。
GI型MMファイバの外径精度は、高度なファイバ作製技術のために非常に高く、高精度のパッシブアライメントが可能となる。また、一般のGRINレンズに比べて細径のGI型MMファイバでは、入射する2芯のファイバ(導波路)の間隔を広く取ることができないが、PLC上にV溝を用いて実装することにより導波路間隔を狭くすることが可能となり、本実施例のように本発明が有効となる。
以上説明したように、本実施例ではGI型マルチモードファイバをGRINレンズとして用い、高性能なフィルタを実現している。このように、従来のバルク型構成では不可能であった小型の構成を本発明では可能としている。
実施例4は、ラティス型フィルタとの集積化を図ったものであり、Si基板上にラティス型フィルタとGRINレンズを集積してCWDM用フィルタを作製した。
図7は、本発明の第4の実施例におけるラティス型フィルタとGRINレンズを集積したCWDM用フィルタの構成である。図7で、7−1はSi基板、7−2,7−3は導波路、7−4は円柱状のGRINレンズ、7−5は多層薄膜フィルタ、7−6はV溝、7−7,7−8はラティス型フィルタ回路、7−9,7−10は出力導波路、7−11,7−12はダイシング溝である。
CWDM用フィルタは、Si基板7−1上に作製された石英系ガラス導波路7−2,7−3,7−7,7−8,7−9,7−10と、GRINレンズ7−4と、多層薄膜フィルタ7−5から成る。
石英系導波路のコアのサイズは6×6μm、コア−クラッド間の比屈折率差は0.75%、Si基板の厚さは1.0μmとした。下部クラッド厚は20μm、上部クラッド厚は20μmである。
GRINレンズ7−4の直径は1mm、長さは10mm、多層薄膜フィルタ7−5はショートパスフィルタとなっている。GRINレンズ端面にはARコートをつけた。
作製手順としては、まずSi基板7−1上に通常プロセスで導波路を形成した。その後、V溝を形成するガラス部分(クラッド層)をドライエッチングにより除去し、Siの異方性ウェットエッチングによりV溝7−6を形成した。V溝7−6において導波路に接する面にはダイシングにより溝7−11,7−12を形成し、V溝の長さを精密に調整することにより導波路端面が精密にGRINレンズ7−4に接するようにした。
本実施例の動作原理を説明すると、まず信号光は多層薄膜フィルタ7−5で短波長側と長波長側の2つのグループに分けられ、次に2つのラティス型フィルタ7−7,7−8で個々に分波される。ラティス型フィルタ7−7,7−8はそれぞれ4チャンネル構成であり、全体としては8チャンネルフィルタとして動作する。本構成では、PLC上に薄膜フィルタを搭載することによりコンパクトなCWDM用フィルタを構成することが可能となり、ファイバの取り回し等がない低コストなフィルタを構成することができる。
作製したCWDM型フィルタの光学特性をスペクトルアナライザと広帯域光源で評価した。その結果を図8に示す。CWDM用フィルタとして低損失,低クロストークと良好な特性が実現された。
以上説明したように、本実施例では小型で低コストなCWDM用フィルタを実現している。このように、従来のファイバを用いたバルク型構成では不可能であった構成を本発明では可能としている。
本発明は、平面導波回路(PLC)に屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)を搭載したWDM用フィルタに利用するものであり、PLCにGRINレンズをパッシブアライメントで搭載することにより,小型化、高信頼なデバイスを実現することができる。つまり、PLCに、異方性エッチングにより高精度な角度でV溝を形成して、そのV溝内にGRINレンズを固定することにより、高精度にRGINレンズと導波路とを位置精度良く接続することができるようにしたものである。
従来のバルク型GRINレンズ付きフィルタを示す構造図である。 本発明におけるGRINレンズ搭載PLC型フィルタの基本的構成を示す構成図である。 本発明の実施例1におけるGRINレンズ搭載PLC型フィルタの構成を示す構成図である。 本発明の第1の実施例におけるGRINレンズ搭載PLC型フィルタのスペクトルを示す特性図である。 本発明の実施例2におけるGRINレンズ搭載PLC型フィルタの構成を示す構成図である。 本発明の実施例3におけるGRINレンズ搭載PLC型フィルタの構成を示す構成図である。 本発明の実施例4におけるGRINレンズ搭載PLC型フィルタの構成を示す構成図である。 本発明の実施例4におけるGRINレンズ搭載PLC型フィルタのスペクトルを示す特性図である。
符号の説明
1−1 入力ファイバ
1−2 GRINレンズ
1−3 薄膜干渉フィルタ
1−4 GRINレンズ
1−5 出力ファイバ
1−6 出力ファイバ
2−1 Si基板
2−2 入力導波路
2−3 出力導波路
2−4 出力導波路
2−5 GRINレンズ
2−6 多層薄膜フィルタ
2−7 GRINレンズ
2−8 V溝
2−9 ガラス導波路
3−1 Si基板
3−2 入力導波路
3−3,3−9 導波路
3−4,3−10,3−11,3−12 出力導波路
3−5,3−13,3−17 GRINレンズ
3−6,3−14,3−18 多層薄膜フィルタ
3−7,3−15,3−19 GRINレンズ
3−8,3−16,3−20 V溝
3−21,3−22 ダイシング溝
5−1 Si基板
5−2,5−3 入力導波路
5−4,5−5 導波路
5−6,5−7 出力導波路
5−8 GRINレンズ
5−9 多層薄膜フィルタ
5−10 GRINレンズ
5−11 V溝

Claims (6)

  1. 平面基板上に形成された屈折率の高いコアとその周りの屈折率の低いクラッドからなる導波路であり、導波路を構成する一部に異方性エッチングによりV溝を形成し、該V溝内に円柱状の屈折率分布型レンズを固定し、屈折率分布型レンズ中に薄膜フィルタを挿入し、屈折率分布型レンズの端面に導波路が接続していることを特徴とする屈折率分布型レンズ搭載平面導波回路型フィルタ。
  2. 平面基板上に形成された屈折率の高いコアとその周りの屈折率の低いクラッドからなる導波路であり、導波路を構成する一部に異方性エッチングによりV溝を形成し、該V溝内に第1の屈折率分布型レンズと第2の屈折率分布型レンズを固定し、第1と第2の屈折率分布型レンズの間に薄膜フィルタがあり、
    第1の屈折率分布型レンズの端面及び第2の屈折率分布型レンズの端面に導波路が接続していることを特徴とする屈折率分布型レンズ搭載平面導波回路型フィルタ。
  3. 請求項1または請求項2において、前記屈折率分布型レンズの端面に接続される導波路が2本以上あり、屈折率分布型レンズの端面と導波路の端面とが斜めに接続されることを特徴とする屈折率分布型レンズ搭載平面導波回路型フィルタ。
  4. 請求項2または請求項3において、第1または第2の屈折率分布型レンズの端面の片側に接続される導波路が4本以上であることを特徴とする屈折率分布型レンズ搭載平面導波回路型フィルタ。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか一項において、前記屈折率分布型レンズとしてグレーデッドインデックス型マルチモードファイバを用いることを特徴とする屈折率分布型レンズ搭載平面導波回路型フィルタ。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか一項において、屈折率分布型レンズまたはグレーデッドインデックス型マルチモードファイバを固定するV溝の両端にダイシング溝を形成し、そのダイシング溝の角度が平面基板の垂直方向に対して斜めであり、溝幅が50μm以下であることを特徴とする屈折率分布型レンズ搭載平面導波回路型フィルタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2846178A1 (en) * 2013-09-09 2015-03-11 Panduit Corp. Multi-channel, multi-port mono-directional and bi-directional optical tap coupler

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