JP2005315172A - 内燃機関のガス浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 吸気系の空燃比をコントロールしつつ、ブローバイガスの再燃焼を行なうことができる内燃機関のガス浄化システムを提供する。
【解決手段】 ブローバイガス還流部80に2つの経路を設け、オイルパン74中の潤滑油が未燃焼の燃料により希釈されていると判断される場合には、切換弁84をa側からb側へ切り替える。未燃焼の燃料の蒸発によるガス中の燃料成分をキャニスター88に一時的に蓄積し、切換弁制御によってブローバイガスを吸気系に還流させることによる空燃比のコントロールをすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関のガス浄化システムに関する。
内燃機関が発生するガスには、内燃機関からの排気ガスの他に、ピストンとシリンダの隙間からクランクケース内に漏れるブローバイガス等がある。これらのガスには、窒素と水蒸気の他に、未燃焼の炭化水素(HC)や有害な窒素酸化物(NOx)が含まれている。
近年、燃料噴射弁から燃料を気筒内に直接噴射するようにした筒内噴射式内燃機関を搭載する車両が見られる。この筒内噴射式内燃機関は、直噴ガソリンエンジンとも呼ばれ、点火プラグの周辺に燃えやすい濃い目の混合気を集中させ、トータルとして薄い空燃比(Air/Fuel)の混合気を燃焼させて燃費の改善を図るものである。
特開2003−322052号公報(特許文献1)には、このような筒内噴射式内燃機関において、ブローバイガスを吸気系に導入して未燃焼の炭化水素を燃焼させるブローバイガス還元装置(PCV(Positive Crankcase Ventilation)装置)についての開示がある。
特開2003−322052号公報
筒内噴射式内燃機関は、吸気ポート噴射式内燃機関とは異なり、燃料噴射弁の噴射口と気筒内周面との間の距離が極めて短いため、噴射燃料が気筒内周面に直接衝突し得る。
特に、機関冷間時にあっては、気筒内における燃料の霧化が促進されにくく、噴射燃料の一部が燃焼せずに気筒内周面に付着したままの状態になる場合がある。気筒内周面には、予めピストンの潤滑のために潤滑油が付着しており、この場合この潤滑油に燃料が混合した状態となる。
そして、燃料が混合した気筒内周面の潤滑油はピストンが上下動するのに伴ってピストンリングによって掻き落とされ、クランクケースを伝って所定量の潤滑油が保持されているオイルパンに戻される。これが繰返されるとオイルパンの潤滑油が燃料によって希釈されるということが起こる。
また、ディーゼルエンジンなどには、排気中の粒子状物質(PM)を低減するために、排気管内にフィルタを設置し、捕捉したPMに炭化水素を供給して燃焼させる技術が適用されている。
通常内燃機関の排気ガス中にはほとんど炭化水素が含まれていないため、このような触媒を用いる場合には、排気ガスに炭化水素を添加する必要がある。この添加を行なうために、内燃機関において爆発による回転力を得るための燃料噴射(主噴射)を行なった後に、膨張または排気工程において燃料噴射弁から少量の燃料の噴射(後噴射)を行なう。
排気とともにこの後噴射により供給された未燃焼燃料をフィルタに供給を行なうことが知られている。この場合においても、後噴射した燃料の一部が気筒の内壁に付着し潤滑油が燃料によって希釈されてしまう。
特に機関冷間時にあっては潤滑油の燃料希釈率が徐々に増加するようになる。
このように、潤滑油に含まれる燃料の割合が増加すると、それに伴って潤滑油から燃料の蒸発が増加する。このため、ピストンリングの隙間から噴き抜ける未燃焼の炭化水素のブローバイガスにこの蒸発した燃料が混入し、ブローバイガス中の未燃焼の燃料濃度が上昇するようになる。
特開2003−322052号公報(特許文献1)で開示された技術は、エンジンオイルの燃料希釈度合が大きい場合に、燃料タンクにおいて蒸発した燃料蒸気の吸気系への導入を禁止する内容である。しかしながら、ブローバイガス自身についても燃料ガスの濃度が高すぎると、燃料制御系に悪影響を引起す可能性も考えられる。また、ブローバイガス中の揮発燃料は、運転条件や潤滑油の燃料による希釈の度合等によって燃料ガス濃度が刻々と変化するので燃料供給の制御性が難しくなる。
この発明の目的は、吸気系の燃料濃度を安定させつつ、ブローバイガス中の燃料成分の再燃焼を行なうことができる内燃機関のガス浄化システムを提供することである。
この発明は、要約すると、内燃機関のガス浄化システムであって、シリンダブロックのクランクケース内のガスを吸気系に還流させる還流手段を備える。還流手段は、ガスを吸気系に還流させる第1の経路と、第1の経路上に設けられガス中の燃料成分を捕集する捕集手段とを含む。
好ましくは、還流手段は、ガスを第1の経路と別経路で吸気系に直接還流させる第2の経路と、ガスを第1、第2の経路のいずれかに選択的に導く経路選択手段とをさらに含む。
好ましくは、ガス浄化システムは、クランクケースに取付けられた潤滑油貯蔵部の潤滑油の状態を検知する検知手段と、経路選択手段に対して、検知手段の出力に応じて第1、第2の経路の切換制御を行なう制御手段とをさらに備える。
より好ましくは、ガス浄化システムは、温度検知手段をさらに備え、制御手段は、温度検知手段の出力にさらに応じて第1、第2の経路の切換制御を行なう。
より好ましくは、還流手段は、第1の経路上において捕集手段と吸気系との間に設けられる電磁弁をさらに含み、制御手段は、検知手段の出力に応じて電磁弁の開閉を制御する。
より好ましくは、還流手段は、ガス中の潤滑油を取り除いて経路選択手段に与える潤滑油分離手段をさらに含む。
より好ましくは、捕集手段は、燃料成分を一時的に吸着して蓄積するキャニスターを含む。
本発明によれば、燃料制御系に悪影響を及ぼすことを抑制しつつ、燃料により希釈された潤滑油から揮発した燃料ガスを処理することが可能となる。
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一の符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、本発明のガス浄化システムが適用された内燃機関を示す図である。
図1を参照して、この内燃機関は、ヘッドカバー16と、シリンダブロック17と、オイルパン74とを含む。この内燃機関は、さらに、ヘッドカバー16に吸気を導入するための吸気通路11と、ヘッドカバー16から排気を行なうための排気通路13と、ヘッドカバー16と吸気通路11との間に接続されるブローバイガス還流部80とを含む。
この内燃機関は、さらに、内燃機関の回転速度を検知する回転速度センサ43と、シリンダブロックを冷却する水温を検知する水温センサ45と、オイルパン74の中に保持される潤滑油のレベルを検知するオイルレベルセンサ47と、吸気通路11に設けられ吸入空気量を検出する吸入空気量センサ42と、アクセルペダル60の近傍に設けられ踏込量(アクセル開度)を検出するアクセルセンサ44と、排気通路13に設けられ排気の酸素濃度に基づいて空燃費を検出するための酸素センサ46とを含む。
この内燃機関は、さらに、各種センサの出力を受けブローバイガス還流部80を制御するエンジン制御ユニット(ECU)50を含む。ECU50は、ブローバイガス還流部80の制御に加えて、点火プラグ22の点火時期や燃料噴射弁20から噴射される燃料の量および噴射タイミングも制御する。
シリンダブロック17は、シリンダ(気筒)17Aとクランクケース17Bとを含む。シリンダ17Aの内部には、ピストン14が往復動可能に設けられている。ピストン14の上部と気筒内周面18とにより燃焼室12が区画形成されている。ヘッドカバー16において、燃焼室12は吸気通路11および排気通路13に接続される。吸気通路11の途中にはスロットルバルブ26が設けられており、このスロットルバルブ26により燃焼室12に導入される吸入空気の量が調整される。
吸気弁21が開いているときに燃焼室12に導入された吸入空気は、燃料噴射弁20から噴射される燃料と混合されて混合気となる。そしてこの混合気は点火プラグ22の点火によって爆発燃焼した後に、排気弁23の開弁時に燃焼室12から排気通路13に排出される。排気通路13には排気浄化機能を有した触媒装置27が設けられている。
クランクケース17Bの下部にはオイルパン74が取付けられており、オイルパン74には所定量の潤滑油が保持されている。保持されている潤滑油は、潤滑油供給装置72によって内燃機関の各部に供給される。
潤滑油供給装置72は、オイルポンプ、フィルタおよびオイルジェット機構などを含む。オイルパン74内の潤滑油は、フィルタを介してオイルポンプにより吸引されオイルジェット機構に供給される。ピストン14と気筒内周面18との間を潤滑するために、オイルジェット機構によって気筒内周面に潤滑油が供給される。
その後、ピストン14が往復動するのに伴い、図1中に破線矢印で示すように、潤滑油は気筒内周面18からクランクケース17Bを伝ってオイルパン74に戻される。
気筒内周面18に供給されてピストン14の潤滑に用いられた潤滑油は、燃焼熱により温度上昇した後オイルパン74に戻る。したがって、機関始動に伴い潤滑油の循環が開始されると、潤滑油全体の平均的な温度は熱的な平衡状態に移行するまで徐々に温度上昇する。
ECU50の指示に伴い燃料噴射弁20から噴射される燃料のうち気筒内周面18に付着し未燃焼であった燃料は、潤滑油と混合されオイルパン74に戻る。
ピストン14に嵌め込まれたピストンリングと気筒内周面18との隙間から噴き抜けた炭化水素とともに、オイルパン74に保持されている潤滑油に混ざった燃料の蒸発蒸気が、シリンダブロック内部の通路を矢印G1で示される向きにブローバイガスとして流れ、吸気系に再導入される。
このブローバイガスはブローバイガス還流部80に導入される。ブローバイガスがブローバイガス還流部80に導入されるに伴い、吸気通路11においてスロットルバルブ26よりも上流側部分とヘッドカバー16の内部とを連通する連通路82を介して新気が供給される。
ブローバイガス還流部80は、ブローバイガスの流量を調節するための流量調節弁81と、流量調節弁81から連通路82を介してブローバイガスを受け、潤滑油を分離するオイルセパレータ83と、オイルセパレータ83によって分離された潤滑油をオイルパン74に戻す通路86と、オイルセパレータ83により潤滑油が取除かれたガスを直接吸気通路11に還流させる通路85とを含む。
ブローバイガス還流部80は、さらに、通路85とは別経路でオイルセパレータ83から出力されるガスを吸気通路11に還流させる通路87,90および92と、通路85,87のいずれか一方にオイルセパレータ83から出力されるガスを、ECU50から出力される切換弁操作信号Sに応じて選択的に切換える切換弁84と、通路87と通路90との間に接続され還流されるガス中の燃料成分を捕集するキャニスター88と、通路90と通路92との間に設けられECU50から出力されるキャニスターパージ用信号Pに応じて開閉する電磁弁91とを含む。
一般に、エンジンから発生するブローバイガスの量は、エンジンの負荷が大きいとき、すなわち吸気管負圧が小さいときは多量に排出される。一方、エンジン負荷が小さいとき、すなわち吸気管負圧が大きいときにはブローバイガスの排出量は少量となる。流量調節弁81は、このようなブローバイガスの量の変化に対応するためにエンジン負荷に応じて流量を調節する。
キャニスター88は、活性炭を内蔵している。炭化水素(HC)は、活性炭によりブローバイガス中から分離され、一時的にキャニスター中に蓄積される。電磁弁91が閉じられた状態でキャニスター88に通路87からガスが供給されると、ガス中の炭化水素が活性炭に吸着される。また切換弁84が通路87を選択していないときには、電磁弁91が開くとこの通路89から導入される新気がパージエアーとなり、キャニスター88の活性炭に吸着されていた炭化水素が、通路90および92を介して吸気通路11中に導入されて燃焼される。
また、切換弁84がb側を選択しかつ電磁弁91が開いた状態であれば、キャニスター88は所定量の炭化水素を一時的に蓄積するが、その後徐々に通路90から炭化水素を放出する。したがって、ブローバイガス中の炭化水素の変動が激しい場合において、キャニスター88は吸気通路11に導入されるブローバイガス中の炭化水素のピーク量を低減させる働きを有する。
図2は、内燃機関の運転に伴うセンサの検知量の変動の一例を示した図である。
図3は、図1のECU50内部のメモリ52において保持される観測値および演算値を示した図である。
図4は、図1におけるECU50のブローバイガス還流部80に対する制御を説明するためのフローチャートである。
図2で示すように、ECU50の内部には現在からA日前までのオイルレベルL、燃料噴射量Fおよび水温Tの観測結果が保持されている。
図3に示すように、1回のエンジンの運転期間において時間tに対してオイルレベルL、燃料噴射量Fおよび水温Tが観測され、これに応じて水温がしきい値Tth以上となっている積算時間Xと、燃料噴射量Fが積算された積算量Yとが図1のメモリ52中に時々刻々保持される。
そして、少なくともエンジン始動直前におけるオイルレベルL1と、エンジン運転終了後における積算時間Xnおよび積算量Ynとは、A日間は消失せずに記録されている。
図4における、値A,B,C,Tth,XおよびYは、設計値であり車両の種類に応じて最適値に設定される。図4のステップS1において、イグニッションスイッチがユーザにより操作される。イグニッションスイッチは、オフ、アクセサリオン、オン、エンジンスタートの4つの位置のいずれかに設定される。
ステップS1において、イグニッションスイッチの位置がオフ状態からアクセサリオンの状態になると、ステップS2〜S4において切換弁84をどのように設定するかについて判断が行なわれる。基本的には、燃料混入して潤滑油量が増加したことを検知すればよいが、ユーザが潤滑油を注ぎ足した等の燃料混入以外の場合を排除するためステップS2に加えてステップS3,S4の判断が行なわれる。
これらの判断について具体的に説明する。まず、ステップS2においてオイルレベルセンサ47によって静止時のオイルレベルが検知される。そして、静止時のオイルレベルが、前回エンジンを始動したときの対応するオイルレベルより増加したか否か判断される。つまり図3に示したように運転時ごとに取得されるオイルレベルL1が保存されており、前回運転時のエンジン始動直前のオイルレベルL1と、今回運転時のエンジン始動直前のオイルレベルL1とが比較される。
ステップS2においてオイルレベルが前回より増加していないと判断された場合はステップS6に進む。一方、オイルレベルが前回より増加したと判断された場合にはステップS3に進む。
ステップS3においては、水温がしきい値Tth以上になっているA日分の積算時間Xが、B時間以下であるか否かが判断される。潤滑油の温度が低いほうが潤滑油中の燃料成分が揮発しにくいので、潤滑油の燃料希釈が起こりやすい。潤滑油の温度は冷却水の温度から推定できるので水温に基づいて燃料希釈による潤滑油の増加かどうかを判断するのである。ステップS3において積算時間XがB時間以下でないと判断されればステップS6に進む。一方、積算時間XがB時間以下であると判断された場合にはステップS4に進む。
ステップS4では、水温Tがしきい値Tth以下で、かつ、噴射した燃料のA日分の積算量YがCml以上であるか否かが判断される。噴射した燃料が少ない場合は、潤滑油の増加は燃料による希釈以外の理由によるものと判断できるからである。
ここで積算量Yは図3で示されるように、1回の運転における積算量YnがA日分図1のメモリ52に保持されているので、これらを足し合わせることにより求めることができる。
積算量YがCml以上でない場合はステップS6に進み、Cml以上である場合はステップS5に進む。
上述したように、ステップS2に加えステップS3,S4を判断条件に加えているのは、ユーザがエンジンオイルを注ぎ足したような場合、つまり燃料によって潤滑油が希釈しその量が増加した場合以外を除外するためである。
ステップS6では、ステップS2〜S4の判定により潤滑油の燃料による希釈の程度が余り大きくないと判断されているので、切換弁84に切換弁操作信号Sが送信されこれにより切換弁84がa側の経路を選択する。
図5は、図4のステップS6において切換弁84がa側を選択した場合のブローバイガスの流れを説明するための図である。
図5を参照して、ECU50から送信された切換弁操作信号Sにより切換弁84は、オイルセパレータ83から出力されるガスを通路85へと導く。したがって、エンジンスタート後にはブローバイガスはシリンダブロック内を矢印G1で示す向きに上昇し、流量調節弁81を通過して連通路82内を矢印G2で示す向きに流れ、そしてオイルセパレータ83を通過して通路85を矢印G3で示す向きに流れて吸気通路11に導かれる。
この場合は、潤滑油の燃料による希釈はあまり起こっておらず、ブローバイガスに含まれている未燃焼の燃料成分の濃度はそれほど高くない。そのため空燃比A/Fを大きく乱すことはない。
再び図4を参照して、ステップS4からステップS5に進んだ場合には、切換弁操作信号Sにより切換弁84がb側に経路を選択する。
図6は、図4のステップS5において切換弁操作信号Sによって切換弁84がb側を選択した場合のガスの流れを説明するための図である。
図6を参照して、矢印G1〜G2に示す向きでオイルセパレータ83までブローバイガスが導かれる点については、図5の場合と同様であるので説明は繰返さない。
ECU50からの切換弁操作信号Sによって切換弁84がb側を選択すると、エンジンスタート後に、オイルセパレータ83から出力される潤滑油が除去されたガスは、通路87を矢印G4で示す向きにキャニスター88に向けて流れる。このときECU50は、キャニスターパージ用信号Pをオン状態に制御し電磁弁91を開く。
すると、キャニスター88によって炭化水素の濃度が低減されたガスが通路90,92を矢印G5で示す向きに流れて吸気通路11にガスが放出される。キャニスター88を経由することによりブローバイガス中の炭化水素濃度が低減されるので、空燃比をコントロールしつつブローバイガスの処理を行なうことができる。
再び図4を参照して、ステップS5,S6においてブローバイガスの流通経路が決定されるとステップS7に進み、イグニッションスイッチが操作されることによりエンジンが起動される。
これにより図5または図6で示した経路でガスが実際に流れ始め、ガスの処理が行なわれる。エンジンが起動すると、燃焼熱が潤滑油にも伝導されるので、潤滑油の温度が上昇する。この潤滑油の温度上昇は、たとえばエンジンを冷却する冷却水の水温を観測することにより判断することができる。
ステップS7に続くステップS8において、冷却水の水温Tがしきい値Tth以上になっているA日分の積算時間XがB時間であるか否かが再び判断される。
積算時間XがB時間を超えた場合には、潤滑油の温度が十分に上昇し、その時間が所定時間続いたことにより潤滑油中に混入した燃料成分が揮発してしまい、ブローバイガス中の未燃焼の燃料成分が少なくなっていると考えられる。
この場合には切換弁操作信号Sによって再び図5に示すように切換弁84の選択が行なわれ、キャニスター88を経由せずに直接ブローバイガスをオイルセパレータ83から吸気通路11に通路85を経由して供給する。
このときにキャニスターパージ用信号Pはオン状態が維持され、キャニスター88の内部の活性炭に吸着されていた炭化水素は、通路89から流入するパージ用のエアー(新気)により徐々に通路90,92を介して吸気通路11に放出されていくことになる。
一方、ステップS8において、積算時間XがB時間以下であると判断される場合には、引続き図6で示した経路でブローバイガスの処理が継続されることになる。
ステップS8でYESの場合は図6に示した経路でしばらく運転が継続される。一方、ステップS8でNOの場合は、ステップS9で経路切換が行なわれ図5に示した経路でしばらく運転が継続される。続いてステップS10では、イグニッションスイッチがオフされることによりエンジンの停止が行なわれる。
エンジン停止状態においては、ユーザがオイル交換を行なう場合があるので、このときには図2、図3等で保持されている積算時間Xや積算量Yのデータを初期化する必要がある。この処理がステップS11およびS12で行なわれる。
すなわちステップS11においてオイルレベルセンサのレベル最下限値が検出されたか否かが判断される。オイルレベルセンサのレベル最下限値とは、ユーザがオイル交換のためにオイルパンからオイルを抜取ってしまった場合に検出される最下限のレベルである。このようなレベル最下限値が検出された場合にはステップS12に進み、図1のメモリ52に保持されていたオイルレベルL、燃料噴射量F、水温Tおよび積算時間X,積算量Y等のデータが初期化される。そして再び、ステップS1においてイグニッションスイッチによってスイッチの位置がアクセサリオンの位置に変化することを待つことになる。
一方、ステップS11において、オイルレベルセンサでレベル最下限値が検出されていない場合はステップS12を経由せずに再びステップS1に戻る。
以上の実施の形態においては、潤滑油の温度を推定するために、水温Tに基づいて制御を行なっているが、潤滑油の温度が推定できるパラメータであればたとえば直接潤滑油の温度を測定して結果を用いてもよいし、シリンダブロックの温度を測定した結果に基づいて制御を行なってもよい。
また、ブローバイガス中の未燃焼燃料成分の濃度を一時的に低減させる手段としてキャニスター88を例に挙げて示したが、特に活性炭のキャニスターに限定されるものではなく、ガス中の燃料成分を一時的に蓄積することができるものであれば他の手段でも構わない。
以上説明したように、本発明によれば、ブローバイガスの還流部に2つの経路を設けガス中の燃料成分を一時的に蓄積し、電磁弁制御によってブローバイガスを吸気系に還流させることによる空燃比のコントロールをすることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明のガス浄化システムが適用された内燃機関を示す図である。 内燃機関の運転に伴うセンサの検知量の変動の一例を示した図である。 図1のECU50内部のメモリ52において保持される観測値および演算値を示した図である。 図1におけるECU50のブローバイガス還流部80に対する制御を説明するためのフローチャートである。 図4のステップS6において切換弁84がa側を選択した場合のブローバイガスの流れを説明するための図である。 図4のステップS5において切換弁操作信号Sによって切換弁84がb側を選択した場合のガスの流れを説明するための図である。
符号の説明
11 吸気通路、12 燃焼室、13 排気通路、14 ピストン、16 ヘッドカバー、17 シリンダブロック、17A シリンダ、17B クランクケース、18 気筒内周面、20 燃料噴射弁、21 吸気弁、22 点火プラグ、23 排気弁、26 スロットルバルブ、27 触媒装置、42 吸入空気量センサ、43 回転速度センサ、44 アクセルセンサ、45 水温センサ、46 酸素センサ、47 オイルレベルセンサ、50 ECU、52 メモリ、60 アクセルペダル、72 潤滑油供給装置、74 オイルパン、80 ブローバイガス還流部、81 流量調節弁、82 連通路、83 オイルセパレータ、84 切換弁、85〜87,89,90,92 通路、88 キャニスター、91 電磁弁。

Claims (7)

  1. シリンダブロックのクランクケース内のガスを吸気系に還流させる還流手段を備え、
    前記還流手段は、
    前記ガスを前記吸気系に還流させる第1の経路と、
    前記第1の経路上に設けられ前記ガス中の燃料成分を捕集する捕集手段とを含む、内燃機関のガス浄化システム。
  2. 前記還流手段は、
    前記ガスを前記第1の経路と別経路で前記吸気系に直接還流させる第2の経路と、
    前記ガスを前記第1、第2の経路のいずれかに選択的に導く経路選択手段とをさらに含む、請求項1に記載の内燃機関のガス浄化システム。
  3. 前記クランクケースに取付けられた潤滑油貯蔵部の潤滑油の状態を検知する検知手段と、
    前記経路選択手段に対して、前記検知手段の出力に応じて前記第1、第2の経路の切換制御を行なう制御手段とをさらに備える、請求項2に記載の内燃機関のガス浄化システム。
  4. 温度検知手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記温度検知手段の出力にさらに応じて前記第1、第2の経路の切換制御を行なう、請求項3に記載の内燃機関のガス浄化システム。
  5. 前記還流手段は、
    前記第1の経路上において前記捕集手段と前記吸気系との間に設けられる電磁弁をさらに含み、
    前記制御手段は、前記検知手段の出力に応じて前記電磁弁の開閉を制御する、請求項3または4に記載の内燃機関のガス浄化システム。
  6. 前記還流手段は、
    前記ガス中の潤滑油を取り除いて前記経路選択手段に与える潤滑油分離手段をさらに含む、請求項2〜5のいずれか1項に記載の内燃機関のガス浄化システム。
  7. 前記捕集手段は、
    前記燃料成分を一時的に吸着して蓄積するキャニスターを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の内燃機関のガス浄化システム。
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