JP2005314168A - 高配向グラファイト及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(4,4’−オキシジアニリン)から合成されるポリイミドフィルムの積層体を加熱加圧処理して得られる高配向グラファイトは、ロッキング特性(配向性)が0.45より大きいため、放射線反射性及び熱伝導性に劣り、高性能な放射線光学素子、高熱伝導体としては不十分であった。
【解決手段】 放射線光学素子、高熱伝導体において、複屈折の高いポリイミドフィルムの積層体を加熱加圧処理して得られた厚みが0.1mm以上、6mm以下で、ロッキング特性が0.44以下である高配向グラファイトを用いることを特徴とする。
また、高配向グラファイトの製造方法において、複屈折の高いポリイミドフィルムの積層体を加熱加圧処理して製造することを特徴とする。さらに、原料の厚みを増やし、炭化中も加圧すると品質が高くなる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、放射線光学素子、高熱伝導体に利用される高配向グラファイト及びその製造方法に関するものである。
高配向グラファイトの製造方法として、ポリイミドフィルム又はポリイミドフィルムを炭素化したフィルムを積層して加熱加圧処理する方法が知られている(非特許文献1)。
特にポリイミドフィルムを30枚以上積層して厚い高配向グラファイトを得る場合、原料には厚み25μmの薄いポリイミドを使用する必要がある。しかし、厚みが薄いと熱処理中の収縮や加圧により皺や内部ひずみが入りやすいため、加圧はフィルムの寸法変化が起こらない温度領域 具体的には、高分子熱分解温度を越えてから2000℃の温度領域と2600℃以上の温度領域でのみ行う必要がある。このようにして得られたグラファイトのロッキング特性は0.7である(特許文献1)。
さらに配向性を改善するために、一度2600℃以上まで加熱加圧処理をした後、一旦1600℃以下の温度域まで下げてから再び2600℃以上の温度域まで熱処理する方法が知られている。このようにして得られたグラファイトのロッキング特性は0.45である(特許文献2)。

特開平4−202052 特開平4−202055 Carbon Vol.30,No.2,P255−262,1992
従来のピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(4,4’−オキシジアニリン)から合成されるポリイミドフィルムを加熱加圧処理して得られる高配向グラファイトは、厚みが0.1mm以上、6mm以下で、ロッキング特性が0.45以上、厚みが6mm以上、20mm以下で、ロッキング特性が1.0以上であるため、放射線反射性及び熱伝導性に劣り、高性能な放射線光学素子、高熱伝導体としては不十分であった。
次に、従来のポリイミドフィルムの加熱加圧処理による高配向グラファイトの製法の問題点について明示する前に、ポリイミドフィルムのグラファイト化について説明する。
図1、図2に示すように、従来のピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(4,4’−オキシジアニリン)からなるポリイミドフィルムのグラファイト化は、1000℃までの炭化と2000℃以上の黒鉛化の2段階で進行する。具体的には、炭化は1000℃熱処理でほぼ終了し、厚みは一旦増加し1000℃処理後では初期に比べて90%、面方向では75%まで収縮する。ついで黒鉛化は2000℃から進行し、2800℃熱処理後には、厚み方向では初期と比べると40%にまで収縮し、面方向では炭化段階より大きくなり、初期に比べると90%収縮まで復元する。また従来のポリイミドフィルムでは厚みが厚くなるに従い、炭素層の再配列が起こりにくくなり、グラファイト化しにくくなる。
このような理由から、(特許文献1)に記載のように、ポリイミドフィルムの加熱加圧処理による高配向グラファイトの製法においては、原料には厚みが薄く、加圧はフィルムの寸法変化が起こらない温度領域で行う必要がある。
しかし、前述の通り、従来のポリイミドフィルムは、炭化後面方向で75%まで収縮し、黒鉛化後90%まで復元するという寸法変化が大きいため、内部歪みが発生しやすくなり、配向性低下を引き起こしやすい。また配向性低下を引き起こさないように、炭化中に加圧処理を施すことが考えられるが、1000℃までの熱処理では初期よりも厚み方向に厚みが増加し、長さ方向の収縮が大きいこともあり、このときに加圧を行うと破損してしまうため、炭化中に加圧処理することが出来ない。さらに、黒鉛化後の寸法変化は2600℃まで起こるため、黒鉛化後の加圧処理は2600℃後に行わなければならないため、十分な加圧処理を施すことができないために、品質の悪化を引き起こす。
また従来のポリイミドフィルムでは薄いフィルムでしかグラファイト化しないため、グラファイトブロックを得るためには原料に薄いフィルムを用いる必要があるが、フィルムの強度が低いために加熱処理中に皺が入りやすくなり、欠陥が増加する。また、厚いグラファイトを得るためには、多い枚数のフィルムが必要となり、フィルム間の界面が増え、空気の噛み込みやゴミの入る可能性も増えるために内部ひずみが増加し、ロッキング特性が劣る原因となる。さらに、作業が煩雑になり、作業効率も悪くなる。
(特許文献2)に記載の繰り返し熱処理する方法では、製造に時間がかかり、生産性悪化及びコスト増を引き起こす。また、2800℃以上の黒鉛昇華温度以上で熱処理を繰り返すことことにより、ヒーターの寿命が悪化し、コスト増を引き起こす。
放射線光学素子、高熱伝導体において、複屈折が高いポリイミドフィルムを加熱加圧処理して得られたロッキング特性0.44以下のグラファイトを用いる。
また、高配向グラファイトの製造方法において、複屈折が高いポリイミドフィルムを加熱加圧処理して製造する。さらに、原料の厚みを増やし、炭化中、黒鉛化中も加圧するとより良い。
ロッキング特性に優れるために、放射線光学素子、高熱伝導体として優れる。ロッキング特性とは、黒鉛層面の法線から傾いた方向に軸をもつ結晶子の相対的な総数を表す値であり、値が小さいほど、黒鉛層が平面状に配向し、放射線の反射に優れ、面方向の熱伝導性が高くなる。
また、高配向グラファイトを製造する際に、複屈折の高いポリイミドフィルムを用いると、炭化中、黒鉛化中面方向の厚み膨張が小さく面方向の長さ変化量が小さくなるため、配向性の乱れが減り、配向性は上がる。また更に、炭化中、黒鉛化中の圧力を加えることも可能になり、品質の高いものが得られる。
ポリイミドフィルムの複屈折が高くなると、強度が高くなり、皺が入りにくくなり、加熱加圧時の破損も少なくなる。
さらに、厚みが厚くても黒鉛化しやすいために、原料に厚みの厚いものを用いることが可能となり、フィルム強度が増加し、皺が入りにくくなる。また使用枚数を減らすことが可能となり、界面での歪み、空気やゴミの噛み込みを減らすことが出来品質の優れたものが得られる。また、作業の煩雑さを減らすことも出来る。炭化中、黒鉛化中の圧力を加えることができ品質の高いものが得られる。
またさらに、ポリイミドフィルムの複屈折が高くなると、黒鉛化温度が低くなり、黒鉛化しやすくなるため、黒鉛化後の加圧時間を長く出来るために、品質の高いものが得られる。
本特許の方法を用いると、一度の加圧熱処理で配向性に優れたグラファイトを得ることが出来るため、温度の上げ下げに使用するユーティリティ費(電力、冷却水)を減らすことができ、コストを減らすことが出来、ヒーターの消耗も減らすことが出来る。
本発明に用いられるポリイミドフィルムにおいて、分子の面内配向性に関連する複屈折Δnは、フィルム面内のどの方向に関しても0.12以上、好ましくは0.14以上、最も好ましくは0.16以上である。フィルムの複屈折が0.12よりも小さければフィルムの分子の面配向性が悪いことを表し、炭化中、黒鉛化中面方向の厚み膨張が大きく面方向の長さ変化量が大きくなるため、配向性の乱れがおこり、配向性は低下する。また更に、炭化中、黒鉛化中の圧力を加えると破損しやすく、皺がやすい。さらに、厚みが厚くなると黒鉛化しにくくなる。原料に厚みの薄いものを用いる必要が生じ、フィルム強度が弱くなるため、皺が入りやすくなる。また使用枚数を増やす必要が生じ、界面での歪み、空気やゴミの噛み込みを増やしことになり、品質の劣るものとなる。また、作業の煩雑さも増える。またさらに、黒鉛化温度が高くなり、黒鉛化後の加圧時間が短くなり、品質の劣るものとなる。また、加圧熱処理を何回もする必要が生じ、温度の上げ下げに使用するユーティリティ費(電力、冷却水)が増え、コスト増を招く。また、ヒーターの消耗も増加する。
他方、複屈折が0.12以上で、特に0.14以上であれば、炭化中、黒鉛化中面方向の厚み膨張が小さく面方向の長さ変化量が小さくなるため、配向性の乱れが減り、配向性は上がる。また更に、炭化中、黒鉛化中の圧力を加えることも可能になり、品質の高いものが得られる。強度が高くなり、皺が入りにくくなり、加熱加圧時の破損も少なくなる。さらに、厚みが厚くても黒鉛化しやすいために、原料に厚みの厚いものを用いることが可能となり、フィルム強度が増加し、皺が入りにくくなる。また使用枚数を減らすことが可能となり、界面での歪み、空気やゴミの噛み込みを減らすことが出来品質の優れたものが得られる。また、作業の煩雑さを減らすことも出来る。炭化中、黒鉛化中の圧力を加えることができ品質の高いものが得られる。またさらに、黒鉛化温度が低くなり、黒鉛化しやすくなるため、黒鉛化後の加圧時間を長く出来るために、品質の高いものが得られる。一度の加圧熱処理で配向性に優れたグラファイトを得ることが出来るため、温度の上げ下げに使用するユーティリティ費(電力、冷却水)を減らすことができ、コストを減らすことが出来、ヒーターの消耗も減らすことが出来る。この理由は明らかではないが、グラファイト化のためには分子が再配列する必要があり、分子配向性に優れたポリイミドでは分子の再配列が最小で済むので、比較的低温における熱処理で結晶性の高いグラファイトになると推測される。

ここでいう複屈折とは、フィルム面内の任意方向の屈折率と厚み方向の屈折率との差を意味し、フィルム面内X方向の複屈折Δnxは次式(数式1)で与えられる。
Figure 2005314168
図1と図2において、複屈折の具体的な測定方法が図解されている。図1の平面図において、フィルム1から細いくさび形シート2が測定試料として切り出される。このくさび形シート2は一つの斜辺を有する細長い台形の形状を有しており、その一底角が直角である。このとき、その台形の底辺はX方向と平行な方向に切り出される。図2は、このようにして切り出された測定試料2を斜視図で示している。台形試料2の底辺に対応する切り出し断面に直角にナトリウム光4を照射し、台形試料2の斜辺に対応する切り出し断面側から偏光顕微鏡で観察すれば、干渉縞5が観察される。この干渉縞の数をnとすれば、フィルム面内X方向の複屈折Δnxは、次式(数式2)で表される。
Figure 2005314168
ここで、λはナトリウムD線の波長589nmであり、dは試料2の台形の高さに相当する試料の幅3である。
なお、前述の「フィルム面内の任意方向X」とは、例えばフィルム形成時における材料流れの方向を基準として、X方向が面内の0゜方向、45゜方向、90゜方向、135゜方向のどの方向においてもの意味である。

また、本発明に用いられるグラファイトの原料となるポリイミドフィルムは、100〜200℃の範囲において2.5×10-5/℃未満の平均線膨張係数を有しているとよい。このようなポリイミドフィルムを原料として用いることによって、グラファイトへの転化が2400℃から始まり、2700℃で十分結晶性の高いグラファイトに転化が生じ得る。また、グラファイトの原料として従来から知られている2.5×10-5/℃以上の線膨張係数のポリイミドフィルムを用いた場合に比較して、2.5×10-5/℃未満の線膨張係数のポリイミドフィルムでは、同じ厚みであってもより低温でグラファイトに転化することが可能となる。すなわち、従来より厚いフィルムを原料に用いても、容易にグラファイト化を進行させることができる。なお、その線膨張係数は、2.0×10-5/℃以下であることがより好ましい。
フィルムの線膨張係数が2.5×10-5/℃より大きければ、熱処理中の変化が大きくなるため、黒鉛化が乱れ脆くなり、得られるグラファイトの結晶が劣り、ロッキング特性が劣る傾向にある。他方、線膨張係数が2.5×10-5/℃未満であれば、熱処理中の伸びが小さく、スムースに黒鉛化が進行し脆くなく、種々の特性に優れたグラファイトを得ることができる。
なお、フィルムの線膨張係数は、TMA(熱機械分析装置)を用いて、まず試料を10℃/分の昇温速度で350℃まで昇温させた後に一旦室温まで空冷し、再度10℃/分の昇温速度で350℃まで昇温させ、2回目の昇温時の100℃〜200℃における平均線膨張係数を測定することによって得られる。具体的には、熱機械分析装置(TMA:セイコー電子製SSC/5200H;TMA120C)を用いて、3mm幅×20mm長のサイズのフィルム試料を所定の治具にセットし、引張モードで3gの荷重をかけて窒素雰囲気下で測定が行われる。
また、本発明に用いられるポリイミドフィルムは、その弾性率が350kgf/mm2上であれば、グラファイト化をより容易に行い得るということから好ましい。すなわち、弾性率が350kgf/mm2以上であれば、熱処理中のフィルムの収縮によるフィルムの破損を防止することができ、種々の特性に優れたグラファイトを得ることができる。
なお、フィルムの弾性率は、ASTM−D−882に準拠して測定することができる。ポリイミドフィルムのより好ましい弾性率は400kgf/mm2以上であり、さらに好ましくは500kgf/mm2以上である。フィルムの弾性率が350kgf/mm2より小さければ、熱処理中のフィルムの収縮で破損および変形しやすくなり、得られるグラファイトの結晶性は劣り、ロッキング特性に劣る傾向にある。
フィルムのロッキング特性は、例えば、理学電機社製のX線回折装置(ローターフレックスRU−200B型X線解説装置等)を用いて測定し、グラファイト(002)回折線のピーク位置におけるロッキング特性測定の回折線の半値幅をもって評価できる。

フィルムの吸水率は、下記のごとく測定した。フィルムを絶乾するために、100℃で30分乾燥して、25μ厚み10cm角のサンプルを作製した。この重量を測定してA1とする。25μ厚み10cm角のサンプルを蒸留水に23℃で24時間浸漬し、表面の水を拭いて除去し直ちに重量を測定した。この重量をA2とする。下記式より吸水率を求めた。
吸水率(%)=(A2−A1)÷A1×100

本発明で用いられるポリイミドフィルムは、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸の有機溶液をイミド化促進剤と混合した後、エンドレスベルトまたはステンレスドラムなどの支持体上に流延し、それを乾燥および焼成してイミド化させることにより製造され得る。
本発明に用いられるポリアミド酸の製造方法としては公知の方法を用いることができ、通常は、芳香族酸二無水物の少なくとも1種とジアミンの少なくとも1種が実質的に等モル量で有機溶媒中に溶解させられる。そして、得られた有機溶液は酸二無水物とジアミンの重合が完了するまで制御された温度条件下で攪拌され、これによってポリアミド酸が製造され得る。このようなポリアミド酸溶液は、通常は5〜35wt%、好ましくは10〜30wt%の濃度で得られる。この範囲の濃度である場合に、適当な分子量と溶液粘度を得ることができる。
重合方法としてはあらゆる公知の方法を用いることができるが、例えば次のような重合方法(1)−(5)が好ましい。
(1) 芳香族ジアミンを有機極性溶媒中に溶解し、これと実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物を反応させて重合する方法。
(2) 芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対して過小モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端に酸無水物基を有するプレポリマを得る。続いて、芳香族テトラカルボン酸二無水物に対して実質的に等モルになるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法。
(3) 芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過剰モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端にアミノ基を有するプレポリマを得る。続いて、このプレポリマに芳香族ジアミン化合物を追加添加後に、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族テトラカルボン酸二無水物を用いて重合する方法。
(4) 芳香族テトラカルボン酸二無水物を有機極性溶媒中に溶解および/または分散させた後に、その酸二無水物に対して実質的に等モルになるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法。
(5) 実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンの混合物を有機極性溶媒中で反応させて重合する方法。
これらの中でも(2)、(3)に示すプレポリマを経由するシーケンシャル制御(ブロックポリマー同士の組み合わせ・ブロックポリマー分子同士の繋がりの制御)をして重合する方法が好ましい。というのは、この方法を用いることで、複屈折が大きく、線膨張係数が小さいポリイミドフィルムが得られやすく、このポリイミドフィルムを熱処理することにより、結晶性が高く、ロッキング特性が優れたグラファイトを得やすくなるからである。また、規則正しく、制御されることで、芳香環の重なりが多くなり、低温の熱処理でもグラファイト化が進行しやすくなると推定される。また複屈折を高めるために、イミド基含有量を増やすと、樹脂中の炭素比率が減り、黒鉛処理後の炭素化収率が減るが、シーケンシャル制御をして合成されるポリイミドフィルムは、樹脂中の炭素比率を落とすことなく、複屈折を高めることが出来るために好ましい。
本発明においてポリイミドの合成に用いられ得る酸二無水物は、ピロメリット酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、エチレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、ビスフェノールAビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、およびそれらの類似物を含み、それらを単独でまたは任意の割合の混合物で用いることができる。
本発明においてポリイミドの合成に用いられ得るジアミンとしては、4,4’−オキシジアニリン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(4,4’−オキシジアニリン)、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル(3,3’−オキシジアニリン)、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル(3,4’−オキシジアニリン)、1,5−ジアミノナフタレン、4,4’−ジアミノジフェニルジエチルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルエチルホスフィンオキシド、4,4’−ジアミノジフェニルN−メチルアミン、4,4’−ジアミノジフェニル N−フェニルアミン、1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン)、1,3−ジアミノベンゼン、1,2−ジアミノベンゼンおよびそれらの類似物を含み、それらを単独でまたは任意の割合の混合物で用いることができる。
特に、線膨張係数を小さくして弾性率を高くかつ複屈折を大きくし得るという観点から、本発明におけるポリイミドフィルムの製造では、下記式(1)で表される酸二無水物を原料に用いることが好ましい。
Figure 2005314168
ここで、R1は、下記の式(2)〜式(13)に含まれる2価の有機基の群から選択されるいずれかであって、
Figure 2005314168
ここで、R2、R3、R4、およびR5の各々は−CH3、−Cl、−Br、−F、または−CH3Oの群から選択されるいずれかであり得る。
上述の酸二無水物を用いることによりって比較的低吸水率のポリイミドフィルムが得られ、このことはグラファイト化過程において水分による発泡を防止し得るという観点からも好ましい。
特に、酸二無水物におけるR1として化学式2に示されているようなベンゼン核を含む有機基を使用すれば、得られるポリイミドフィルムの分子配向性が高くなり、線膨張係数が小さく、弾性率が大きく、複屈折が高く、さらには吸水率が低くなるという観点から好ましい。
さらに線膨張係数を小さく、弾性率を高く、複屈折を大きく、吸水率を小さくするためには、本発明におけるポリイミドの合成に下記式(14)で表される酸二無水物を原料に用いればよい。
Figure 2005314168
特に、2つ以上のエステル結合でベンゼン環が直線状に結合された構造を有する酸二無水物を原料に用いて得られるポリイミドフィルムは、屈曲鎖を含むけれども全体として非常に直線的なコンフォメーションをとりやすく、比較的剛直な性質を有する。その結果、この原料を用いることによってポリイミドフィルムの線膨張係数を小さくすることができ、例えば1.5×10-5/℃以下にすることができる。また、弾性率は500kgf/mm2以上に大きくすることができ、吸水率は1.5%以下に小さくすることができる。
さらに線膨張係数を小さく、弾性率を高く、複屈折を大きくするためには、本発明におけるポリイミドは、p−フェニレンジアミンを原料に用いて合成されることが好ましい。
本発明においてポリイミドフィルムの合成に用いられる最も適当な酸二無水物はピロメリット酸二無水物および/または式(14)で表されるp−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸二無水物)であり、これらの単独または2者の合計モルが全酸二無水物に対して40モル%以上、さらには50モル%以上、さらには70モル%以上、またさらには80モル%以上であることが好ましい。これら酸二無水物の使用量が40モル%未満であれば、得られるポリイミドフィルムの線膨張係数が大きく、弾性率が小さく、複屈折が小さくなる傾向になる。
また、本発明においてポリイミドの合成に用いられる最も適当なジアミンは4,4’−オキシジアニリンとp−フェニレンジアミンであり、これらの単独または2者の合計モルが全ジアミンに対して40モル%以上、さらには50モル%以上、さらには70モル%以上、またさらには80モル%以上であることが好ましい。さらに、p−フェニレンジアミンが10モル%以上、さらには20モル%以上、さらには30モル%以上、またさらには40モル%以上を含むことが好ましい。これらのジアミンの含有量がこれらのモル%範囲の下限値未満になれば、得られるポリイミドフィルムの線膨張係数が大きく、弾性率が小さく、複屈折が小さくなる傾向になる。但し、ジアミンの全量をp−フェニレンジアミンにすると、発泡の少ない厚みの厚いポリイミドフィルムを得るのが難しくなるため、4,4’−オキシジアニリンを使用するのが良い。
ポリアミド酸を合成するための好ましい溶媒は、アミド系溶媒であるN,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどであり、N,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドが特に好ましく用いられ得る。

次に、ポリイミドの製造方法には、前駆体であるポリアミド酸を加熱でイミド転化する熱キュア法、またはポリアミド酸に無水酢酸等の酸無水物に代表される脱水剤やピコリン、キノリン、イソキノリン、ピリジン等の第3級アミン類をイミド化促進剤として用いてイミド転化するケミカルキュア法のいずれを用いてもよい。中でも、イソキノリンのように沸点の高いものほど好ましい。というのは、フィルム作成中の初期段階では蒸発せず、乾燥の最後の過程まで、触媒効果が発揮されやすいため好ましい。特に、得られるフィルムの線膨張係数が小さく、弾性率が高く、複屈折が大きくなりやすく、また比較的低温で迅速なグラファイト化が可能で、品質のよいグラファイトを得ることができるという観点からケミカルキュアの方が好ましい。特に、脱水剤とイミド化促進剤を併用することは、得られるフィルムの線膨張係数が小さく、弾性率が大きく、複屈折が大きくなり得るので好ましい。また、ケミカルキュア法は、イミド化反応がより速く進行するので加熱処理においてイミド化反応を短時間で完結させることができ、生産性に優れた工業的に有利な方法である。

具体的なケミカルキュアによるフィルムの製造においては、まずポリアミド酸溶液に化学量論以上の脱水剤と触媒からなるイミド化促進剤を加えて、支持板、PET等の有機フィルム、ドラム、またはエンドレスベルト等の支持体上に流延または塗布して膜状にし、有機溶媒を蒸発させることによって自己支持性を有する膜を得る。次いで、この自己支持性膜をさらに加熱して乾燥させつつイミド化させてポリイミド膜を得る。この加熱の際の温度は、150℃から550℃の範囲内にあることが好ましい。加熱の際の昇温速度には特に制限はないが、連続的もしくは段階的に、徐々に加熱して最高温度がその所定温度範囲内になるようにするのが好ましい。加熱時間はフィルム厚みや最高温度によって異なるが、一般的には最高温度に達してから10秒から10分の範囲が好ましい。さらに、ポリイミドフィルムの製造工程中に、収縮を防止するためにフィルムを固定したり延伸したりする工程を含めば、得られるフィルムの線膨張係数が小さく、弾性率が高く、複屈折が大きくなりやすい傾向にあるので好ましい。

本発明のポリイミドフィルムの厚みは、30μm以上、好ましくは60μm以上、更に好ましくは、100μm以上である。ポリイミドフィルムの厚みが厚くなるほど、フィルム強度が増加し、皺が入りにくくなる。また使用枚数を減らすことが可能となり、界面での歪み、空気やゴミの噛み込みを減らすことが出来品質の優れたものが得られる。また、作業の煩雑さを減らすことも出来る。炭化中、黒鉛化中の圧力を加えることができ品質の高いものが得られるために好ましい。

ポリイミドフィルムを積層してグラファイト化するプロセスにおいて、ポリイミドフィルムの積層体の炭化は、減圧下もしくは窒素ガス中でホットプレスもしくは電気炉を用いて行う。この炭化は通常1000℃程度の温度で行う。高配向性グラファイトを得るためには、ホットプレスを用いて垂直方向に圧力を加えることが好ましい。炭化中に5kg/cm2以上、好ましくは15kg/cm2以上、更に好ましくは25kg/cm2以上圧力をかけることのが良い。
次に、炭化されたフィルムのグラファイト化は、ホットプレスを用いてが行なわれる。グラファイト化は不活性ガス中で行なわれるが、不活性ガスとしてはアルゴンが適当であり、アルゴンに少量のヘリウムを加えることはさらに好ましい。熱処理温度としては最低でも2400℃以上が必要で、好ましくは2800℃以上、最終的には3000℃で熱処理することが好ましい。グラファイト化中に100kg/cm2以上、好ましくは200kg/cm2以上、更に好ましくは300kg/cm2以上圧力をかけることのが良い。また、炭化と黒鉛化は連続に行っても良い。
熱処理温度が高いほど良質のグラファイトへの転化が可能であるが、経済性の観点からはできるだけ低温で良質のグラファイトに転化できることが好ましい。2500℃以上の超高温を得るには、通常はグラファイトヒーターに直接電流を流して、そのジュ−ル熱を利用した加熱が行なわれる。グラファイトヒーターの消耗は2700℃以上で進行し、2800℃ではその消耗速度が約10倍になり、2900℃ではさらにその約10倍になる。したがって、原材料の高分子フィルムの改善によって、繰り返し熱処理しなくなると、大きな経済的効果を生じる。なお、一般に入手可能な工業的炉において、熱処理可能な最高温度は3000℃が限界である。

グラファイト化処理では、予備熱処理で作製された炭素化フィルムがグラファイト構造に転化させられるが、その際には炭素−炭素結合の開裂と再結合が起きなければならない。品質の良いグラファイト化を得るためには、その開裂と再結合が最小のエネルギーで起こるようにする必要がある。出発ポリイミドフィルムの分子配向は炭素化フィルム中の炭素原子の配列に影響を与え、その分子配向はグラファイト化の際に炭素−炭素結合の開裂と再結合化のエネルギーを少なくする効果を生じ得る。したがって、高度な分子配向が生じやすくなるように分子設計を行うことによって、品質の高いグラファイト化が可能になる。この分子配向の効果は、フィルム面に平行な二次元的分子配向とすることによって一層顕著になる。
本発明のポリイミドフィルムでは、厚いフィルムでもグラファイト化が起こることから、表面層と内部とでほぼ同時にグラファイト化が進行すると考えられ、内部から発生するガスのために表面層に形成されたグラファイト構造が破壊されるという事態を避けることにも役立ち、より品質の高いグラファイトを得ることが出来る。本発明において作製されるポリイミドフィルムは、まさにこのような効果を生じるのに最適な分子配向を有していると考えられる。
以上のように、本発明において作製される複屈折の高いポリイミドフィルムの積層体を加熱加圧処理して得られる高配向グラファイトは、ロッキング特性に優れるために、放射線光学素子、高熱伝導体として優れる。
また、ポリイミドフィルムの複屈折が高くなると、強度が高くなり、皺が入りにくくなり、加熱加圧時の破損も少なくなる。厚みが厚くても黒鉛化しやすいために、原料に厚みの厚いものを用いることが可能となり、フィルム強度が増加し、皺が入りにくくなる。また使用枚数を減らすことが可能となり、界面での歪み、空気やゴミの噛み込みを減らすことが出来品質の優れたものが得られる。また、作業の煩雑さを減らすことも出来る。炭化中、黒鉛化中の圧力を加えることができ品質の高いものが得られる。またさらに、黒鉛化温度が低くなり、黒鉛化しやすくなるため、黒鉛化後の加圧時間を長く出来るために、品質の高いものが得られる。加えて、一度の加熱加圧処理で配向性に優れたグラファイトを得ることが出来るため、温度の上げ下げに使用するユーティリティ費(電力、冷却水)を減らすことができ、コストを減らすことが出来、ヒーターの消耗も減らすことが出来る。
以下において、本発明の種々の実施例がいくつかの比較例と共に説明される。
(実施例1)
4,4’−オキシジアニリンの3当量を溶解したDMF溶液にピロメリット酸二無水物の4当量を溶解して、両末端に酸無水物を有するプレポリマが合成された後、そのプレポリマを含む溶液にp−フェニレンジアミンの1当量を溶解することによって、ポリアミド酸18.5wt%含む溶液が得られた。
この溶液を冷却しながら、ポリアミド酸に含まれるカルボン酸基に対して、1当量の無水酢酸、1当量のイソキノリン、およびDMFを含むイミド化触媒を添加し脱泡した。次にこの混合溶液が、乾燥後に所定の厚さになるようにアルミ箔上に塗布された。アルミ箔上の混合溶液層は、熱風オーブン、遠赤外線ヒータを用いて乾燥された。
出来上がり厚みが75μmの場合の乾燥条件を示す。アルミ箔上の混合溶液層は、熱風オーブンで120℃において240秒乾燥されて、自己支持性を有するゲルフィルムにされた。そのゲルフィルムはアルミ箔から引き剥がされ、フレームに固定された。さらに、ゲルフィルムは、熱風オーブンにて120℃で30秒、275℃で40秒、400℃で43秒、450℃で50秒、および遠赤外線ヒータ−にて460℃で23秒段階的に加熱されて乾燥された。その他厚みに対しては、厚みに比例して焼成時間が調整された。例えば厚さ25μmのフィルムの場合には、75μmの場合よりも焼成時間を1/3に短く設定した。また、厚みが厚い場合には、ポリイミドフィルムの溶媒やイミド化触媒蒸発による発泡を防ぐために低温での焼成時間を十分とる必要がある。
以上のようにして、厚さ25μm、50μm、75μmおよび125μmの4種類のポリイミドフィルム(試料A:弾性率420kgf/mm2、吸水率2.2%、複屈折0.14、線膨張係数1.6×10-5/℃)が製造された。
このポリイミドフィルムから高配向グラファイトを作製するに先立ち、本フィルム単体のグラファイト化過程での面方向の長さ及び厚みの変化を確認した。図5、6はその測定結果である。図1と図5を比較すると、実施例1のポリイミドフィルムは、従来のポリイミドフィルムとは異なり、面方向の長さ変化が78%以上を保持しており、従来品の75%よりも長さ変化が小さいことが確認できた。図2と図6を比較すると、実施例1のポリイミドフィルムは、従来のポリイミドフィルムとは異なり、1000℃以下の厚み膨張が少なく、厚みがスムースに減少していることが確認できた。また、実施例1のポリイミドフィルムは、原料厚みに関係なく、同じ傾向で厚み減少が起こっていることが確認できた。
各種厚みのポリイミドフィルムを縦7cm、横7cmを切り出し、厚さ25μmの場合には500枚、厚さ50μmの場合には250枚、厚さ75μmの場合には167枚、厚さ125μのフィルムの場合には100枚を重ねてグラファイト製の冶具にセットし、1200℃まで昇温した。この間フィルムには、冶具重量による100g/cm2だけが加わるようにした。1200℃に達した後、上記と同様の昇温速度を保ちながら20kg/cm2の圧力を温度が1400℃になるまで印加した。その後、圧力を減少させ、温度が2400℃に昇温するまでの間では冶具の重量に相当する圧力のみが印加されるようにした。温度が2400℃に達した後、再び圧力を印加した。印加圧力は200kg/cm2であった。この圧力を保ちながら3000℃まで昇温して高配向グラファイトが作成された。

(実施例2)
実施例1で用いた各種厚みのポリイミドフィルムを黒鉛板に挟んで、窒素雰囲気中で1000℃まで昇温した後、1000℃で1時間保持して熱処理を行い、炭素質フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして、高配向グラファイトが作成された。

(実施例3)
各種厚みのポリイミドフィルムを実施例1にならって冶具にセットし、2400℃まで昇温した。この間、厚さ25μmの場合には10kg/cm2、厚さ50μmの場合には20kg/cm2、厚さ75μmの場合には30kg/cm2、厚さ125μのフィルムの場合には50kg/cm2の圧力が加わるようにした。温度が2400℃に達した後、200kg/cm2の圧力を加え、この圧力を保ちながら3000℃まで昇温して高配向グラファイトが作成された。

(実施例4)
ポリアミド酸に4,4’−オキシジアニリンの1当量、p−フェニレンジアミンの1当量を溶解したDMF(ジメチルフォルムアミド)溶液に、ピロメリット酸二無水物の2当量を溶解して得られたポリアミド酸を用いた以外は実施例1と同様にして厚さ25μm、50μm、75μmおよび125μmの4種類のポリイミドフィルム(試料B:弾性率500kgf/mm2、吸水率3.0%、複屈折0.14、線膨張係数1.5×10-5/℃)が製造された。このフィルムを用いて実施例1と同様にして、高配向グラファイトが作成された。

(比較例1)
4,4’−オキシジアニリンの1当量を溶解したDMF(ジメチルフォルムアミド)溶液に、ピロメリット酸二無水物の1当量を溶解することによって得られたポリアミド酸を用いた以外は実施例1と同様にして厚さ25μm、50μm、75μmおよび125μmの4種類のポリイミドフィルム(試料C:弾性率320kgf/mm2、吸水率3.0%、複屈折0.10、線膨張係数3.0×10-5/℃)が製造された。
このフィルムを用いて実施例1と同様にして、高配向グラファイトが作成された。

(比較例2)
比較例1のポリアミド酸溶液を用い、触媒を添加されていないポリアミド酸溶液が、乾燥後に所定の厚さになるようにアルミ箔上に塗布された。アルミ箔上の混合溶液層は、熱風オーブン、遠赤外線ヒータを用いて乾燥された。
アルミ箔上の混合溶液層は、熱風オーブンで120℃において10分乾燥されて、自己支持性を有するゲルフィルムにされた。そのゲルフィルムはアルミ箔から引き剥がされ、フレームに固定された。さらに、ゲルフィルムは、熱風オーブンにて120℃から400℃まで1時間かけて昇温して乾燥された。厚さ25μm、50μm、75μmおよび125μmの4種類のポリイミドフィルム(試料D:弾性率300kgf/mm2、吸水率>2.0%、複屈折0.08、線膨張係数3.5×10-5/℃)が製造された。また、厚みが厚い場合には、ポリイミドフィルムの溶媒の蒸発による発泡を防ぐために低温での焼成時間を十分とる必要がある。
このフィルムを用いて実施例1と同様にして、高配向グラファイトが作成された。

(比較例3)
比較例1のポリイミドフィルムを用いて、実施例4と同様にしてグラファイトを作製したが、ひび割れが入り、高配向グラファイトは得られなかった。

実施例1〜4、比較例1〜2で得られたグラファイトのロッキング特性は、理学電機社製のX線回折装置を用いて測定し、グラファイト(002)回折線のピーク位置におけるロッキング特性測定の回折線の半値幅をもって評価した。測定結果は表1の通りである。
実施例1〜4のロッキング特性は全て0.44以下であり、優れた特性を示した。一方、比較例1〜2のロッキング特性は全て0.44以上であり、特性に劣るものであった。また、実施例1〜4においては、原料の厚みが厚くなるほどロッキング特性に優れたグラファイトが得られたが、比較例1〜2においては、原料厚みが厚くなるほど品質の劣るものとなった。実施例3においては、炭化中も十分に圧力をかけたために、実施例1よりも品質に優れたものが得られたが、比較例3では同様な処理を行うと破損し、グラファイトを得ることが出来なかった。実施例4は実施例1と同等の品質のものが得られたが、実施例1〜3の厚みは約5mmで、実施例4は実施例1〜3よりも約5%厚みの薄いものであった。
Figure 2005314168
(実施例5)
実施例2の25μmのポリイミドフィルムを50枚、500枚、1000枚、1500枚用いて、実施例4と同様にして高配向グラファイトが作成された。
(比較例4)
比較例1の25μmのポリイミドフィルムを50枚、500枚、1000枚、1500枚用いて、比較例1と同様にして高配向グラファイトが作成された。
(実施例6)
実施例2の75μmのポリイミドフィルムを17枚、167枚、333枚、500枚用いて、実施例4と同様にして高配向グラファイトが作成された。
(比較例5)
比較例1の75μmのポリイミドフィルムを17枚、167枚、333枚、500枚用いて、比較例1と同様にして高配向グラファイトが作成された。

実施例5〜6、比較例4〜5も同様にしてロッキング特性の測定を行った。その測定結果は表2の通りである。
実施例5、6では、原料フィルムを50枚、500枚使用した場合、出来上がり厚みは0.1〜6mmでロッキング特性は0.44以下と優れたロッキング特性を示した。原料フィルムの使用枚数が1000、1500枚使用した場合、出来上がり厚みは6〜20mmでロッキング特性は0.99以下であった。一方、比較例4、5ではロッキング特性に劣るものであった。
Figure 2005314168
厚み25μm、50μm、75μm、125μmのピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(4,4’−オキシジアニリン)からなるポリイミドフィルムの熱処理温度と面方向の長さ保持率の関係 厚み25μm、50μm、75μm、125μmのピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(4,4’−オキシジアニリン)からなるポリイミドフィルムの熱処理温度と厚さ保持率の関係 ポリイミドフィルム及びくさび形シート くさび形シートの斜視図 厚み25μm、50μm、75μm、125μmのピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(4,4’−オキシジアニリン)/p−フェニレンジアミンをシーケンス重合して得られたポリイミドフィルムの熱処理温度と面方向の長さ保持率の関係 厚み25μm、50μm、75μm、125μmのピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(4,4’−オキシジアニリン)/p−フェニレンジアミンをシーケンス重合して得られたポリイミドフィルムの熱処理温度と厚さ保持率の関係
符号の説明
1 ポリイミドフィルム
2 くさび形シート
3 くさび形シートの幅
4 ナトリウム光
5 干渉縞

Claims (12)

  1. ポリイミドフィルムまたはポリイミドフィルムから得られた炭素質フィルムを複数枚積層して加熱加圧処理して得られるグラファイトにおいて、出来上がり厚みが0.1mm以上、6mm以下で、ロッキング特性が0.44以下であることを特徴とする高配向グラファイト
  2. ポリイミドフィルムまたはポリイミドフィルムから得られた炭素質フィルムを複数枚積層して加熱加圧処理して得られるグラファイトにおいて、出来上がり厚みが6mm以上、20mm以下で、ロッキング特性が0.99以下であることを特徴とする高配向グラファイト
  3. ポリイミドフィルムが、複屈折が0.12以上のポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項1乃至2記載の高配向グラファイト
  4. ポリイミドフィルムが、厚みが30μm以上のポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項1乃至3記載の高配向グラファイト
  5. ポリイミドフィルムが、ピロメリット酸二無水物、p−フェニレンジアミンを含むポリアミド酸を脱水剤とイミド化促進剤を用いてイミド化して作製されるポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項1乃至4記載の高配向グラファイト
  6. ポリイミドフィルムが、ジアミンと酸二無水物を用いて前記酸二無水物を両末端に有するプレポリマを合成し、前記プレポリマに前記とは異なるジアミンを反応させて前記ポリアミド酸を合成し、前記ポリアミド酸をイミド化して作製されるポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項1乃至5記載の高配向グラファイト
  7. 炭化中に5kg/cm2以上の圧力をかけることを特徴とする請求項1乃至6記載の高配向グラファイト
  8. 複屈折が0.12以上のポリイミドフィルムまたは複屈折が0.12以上のポリイミドフィルムから得られた炭素質フィルムを複数枚積層して加熱加圧処理を行うことを特徴とする高配向グラファイトの製造方法。
  9. ポリイミドフィルムが、厚みが30μm以上のポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項8記載の高配向グラファイトの製造方法。
  10. ポリイミドフィルムが、ピロメリット酸二無水物、p−フェニレンジアミンを含むポリアミド酸を脱水剤とイミド化促進剤を用いてイミド化して作製されるポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項8乃至9記載の高配向グラファイトの製造方法。
  11. ポリイミドフィルムが、第一種のジアミンと酸二無水物を用いて前記酸二無水物を両末端に有するプレポリマを合成し、前記プレポリマに第二種のジアミンを反応させて前記ポリアミド酸を合成し、前記ポリアミド酸をイミド化して作製されるポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項8乃至10記載の高配向グラファイトの製造方法。
  12. 炭化中に5kg/cm2以上の圧力をかけることを特徴とする請求項8乃至11記載の高配向グラファイトの製造方法。

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