JP2005313939A - 大気圧プラズマ型ボトル成膜装置及びガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法 - Google Patents

大気圧プラズマ型ボトル成膜装置及びガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、低温大気圧プラズマ法により、プラスチックボトルの外表面の全体に薄膜を成膜できること且つその薄膜がガスバリア性を有することを同時に実現可能である大気圧プラズマ型ボトル成膜装置及びそのガスバリア性薄膜コーティングボトルの製造方法を提供することである。
【解決手段】
本発明に係るガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法は、大気圧プラズマ法を用いて、ガスバリア性薄膜の原料ガスのプラズマをボトルの外表面に接するか或いはほぼ接するように発生させる工程と、プラズマ化した原料ガスを外表面の全面にわたって至近距離から吹付けてガスバリア性薄膜を成膜する工程と、を少なくとも有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、大気圧プラズマ法により、炭素化合物、珪素化合物等のガスバリア性薄膜をプラスチックボトルの外表面にコーティングするため成膜装置と、そのボトルの製造方法に関する。
飲料用プラスチック容器として一般的なPET(ポリエチレンテレフタレート)ボトルでは、水素化非品質炭素膜(ダイヤモンドライクカーボン。以下、DLCという)や酸化珪素をボトル表面にコーティング(例えば特許文献1を参照。)する又はガスバリア性に優れた樹脂をPET樹脂の間にサンドウィッチして多層構造とする等のバリア性向上技術の開発、実用化が盛んに行われている。
特許文献1には、プラスチック容器の内壁面にDLCをコーティングした炭素膜コーティングプラスチック容器の成膜装置及びその製造方法の技術が開示されている。DLC薄膜は、酸素、二酸化炭素等のガスに対して優れたバリア性を有しており、またフレーバー成分や各種化学成分のプラスチックヘの吸着や溶出を防止する点において優れている。
バリア性向上技術の開発が行なわれている理由は次の通りである。すなわち、酸化されやすく、また炭酸ガスの逃散がないことを要求するビール等の敏感な内容物を充填するには、PETなどのプラスチック材料ではガスバリア性が充分でない。ビール等の内容物の品質を保つ性能をPETボトルに付加して、PETボトルの用途・需要を拡大させるためである。
この中で特許文献1記載のDLCコーティング技術は、その性能、コスト、リサイクル適性面からみて、一歩、先んじた技術とみられる。特許文献1記載の技術は、低温プラズマCVD法によって薄膜をコーティングするが、真空(数Paから数10Pa)中でコーティングすることが必要とされる。しかし真空を含むプロセスは、真空設備を要し、製造時においても真空引き時間の面で相当の処理コストを要求する。このため、特に飲料容器等の包装材料においては、実用化する上で取り除くことができれば好ましい。
大気圧下にてプラスチックにもコーティング可能な低温プラズマを発生するためには、大気圧下で非平衡プラズマ(電子温度は高いが、イオンは低温に保たれている)を形成する必要がある。例えば、安定的にグロー放電を維持するか、或いは、パルス状のコロナ放電を発生させる技術が、従来、開発されている。この中でパルスコロナ放電は、化学種をラジカル化した状態でCVDを行うことができないため、グロー放電を利用した大気圧プラズマ技術が実用化されている。
しかし、これら大気圧プラズマ技術は、アーク放電やストリーマ放電を生じないように、雰囲気ガスをヘリウムとすること、また数キロHz以上の高周波電界をかける必要があった。
プラスチックヘの大気圧低温プラズマ処理では、表面の親水化、撥水化、光学膜、保護膜の形成のみが知られていた。その中で、大気圧プラズマ法によるプラスチック容器へのバリア膜をコーティングする技術の開示がある(例えば特許文献2を参照。)。しかし、特許文献2の技術は、従来の真空低温プラズマ法でコーティングしていた方法を、低温大気圧プラズマ置換したものに過ぎず、大気圧において成膜する場合のデメリットをカバーする技術はなんら開示されていない。また、一般的な大気圧付近での熱プラズマにプラスチックがさらされると、プラスチックが分解、変形してしまうことも懸念される。なお、例えば、PETでは、その熱変形温度は80℃程度である。
特開平8−53117号公報 特開2001−158415号公報
低温大気圧プラズマ法により、ガスバリア性薄膜をプラスチック容器の外表面の全面に成膜する方法を検討した過程で、次のような問題点が生じた。すなわち、大気圧下では分子同士の衝突が、真空下にくらべて頻繁に発生する結果、プラズマ化した分子や原子は直ぐに活性を失い、電子・原子の電気的・熱的平衡状態に戻ってしまう。その結果、高周波を印加した一組の電極板の間に侵入した原料ガスは、プラズマ化した後、6cmほど電極板の間を進んだところで活性を失って薄膜を形成することができなくなることがわかった。電極板の間を6cmほどガスが進むと薄膜をつくる活性がなくなる理由は、電子・原子の電気的・熱的平衡状態に戻ってしまう際に、分子・原子の衝突により、気相中で反応した分子が増えるためと考えられる。気相中で反応した分子が増えた領域で成膜すると、たとえ薄膜が成膜されたとしてもガスバリア性が低いこともわかった。
例えば、特許文献2に記載の装置では、上記で述べたようにプラズマ化した原料ガスが直ぐに活性を失うため、汎用的な大きさ、例えば500mlPETボトルに成膜した場合にはガス導入口の周り(特許文献2の図1の場合ではボトル底部)にしか膜ができないと予想される。
ガスバリア性薄膜をコーティングする手法で、プラスチックボトルのガスバリア性を向上させるには、ボトルの外表面全体に薄膜が成膜されて且つその薄膜が本来のガスバリア性を発揮する性状でなければならない。そこで本発明の目的は、低温大気圧プラズマ法により、プラスチックボトルの外表面の全体に薄膜を成膜できること且つその薄膜がガスバリア性を有することを同時に実現可能である大気圧プラズマ型ボトル成膜装置を提供することを目的とする。ここで本発明は、成膜方式として、(1)電極板間を通過したプラズマガスで蒸着する間接式、(2)電極に誘引されたプラズマガスで蒸着する直接式、(3)ボトルに電解液を入れてその電解液を電極の一方とし、電極に誘引されたプラズマガスで蒸着する直接(電解液)式、の三形態のそれぞれに対応した大気圧プラズマ型ボトル成膜装置を提供することを目的とする。さらにこれら三形態の成膜方式に従ってガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明に係る大気圧プラズマ型ボトル成膜装置は、空隙を設けて対向させた一対の導電部材によって形成され、且つ、前記一対の導電部材の少なくともいずれか一方に前記空隙に連通する細長状のガス吹出口が形成され、且つ、プラスチック製のボトルをその中心軸を中心に回転させたときに、前記ガス吹出口が前記ボトルの外表面のいずれの箇所にもほぼ接する形状に形成された電極と、前記中心軸を中心に、前記ボトル又は前記電極を回転させる回転手段と、前記空隙に前記原料ガスを供給する原料供給手段と、前記一対の導電部材の少なくとも一方に高周波電力を供給する高周波供給手段と、を備えることを特徴とする。成膜方式を前記直接式とした装置である。前述したように低温大気圧プラズマ法によりガスバリア性薄膜をプラスチック容器の外表面に成膜する場合では、原料ガスが通過するプラズマ領域の長さが長いと、大気圧下ではプラズマ化した分子や原子は直ぐに活性を失い、また、分子・原子の衝突により、気相中で反応した分子が増える。これは平均自由工程が1〜100cm/Pa程度と短いからである。したがって、プラズマ化した分子・原子はただちにボトルの外壁面に衝突しない限り、膜になりにくい。本発明に係る大気圧プラズマ型ボトル成膜装置では、ボトルの外表面のいずれの箇所についてもガス吹出口をほぼ接するようにしたため、プラズマ化した分子・原子をただちにボトルの外表面まで誘引し、衝突させることができる。電極間の電位差によって、プラズマ化した原料ガスがボトルの外表面まで誘引され、その誘引力を利用して成膜するため、緻密でガスバリア性の高い薄膜を成膜することができる。一方、電極の所定箇所に設けたガス吹出口をボトルの外表面にほぼ接するように形成するため、電極の大きさ・形状が限定される。これにより、ボトルの外表面の全体に均一にガスバリア性薄膜を成膜することが困難となる。そこで、本発明に係る大気圧プラズマ型ボトル成膜装置では、さらに、ボトル又は電極の回転機構を設け、それらを回転させたときにガス吹出口がボトルの外表面の全面を拭う如くの形状に電極を形成することとした。以上により、ガスバリア性薄膜をボトルの外表面の全体に均一に成膜することを実現する。
また、本発明に係る大気圧プラズマ型ボトル成膜装置は、空隙を設けて対向させた一対の導電部材によって形成され、且つ、プラスチック製のボトルをその中心軸を中心に回転させたときに、ガス吹出口を兼ねた前記空隙の端部が前記ボトルの外表面のいずれの箇所にもほぼ接する形状を有する電極と、前記中心軸を中心に、前記ボトル又は前記電極を回転させる回転手段と、前記空隙に前記原料ガスを供給する原料供給手段と、前記一対の導電部材の少なくとも一方に高周波電力を供給する高周波供給手段と、を備えることを特徴とする。成膜方式を前記間接式とした装置である。本発明に係る大気圧プラズマ型ボトル成膜装置では、ガス吹出口を兼ねた電極間の空隙の端部がボトルの外表面のいずれの箇所にもほぼ接するようにしたため、電極間でプラズマ化した分子・原子が、電極間から吹き出して直ぐにボトルの外表面に衝突する。一方、本装置においても、直接式の装置の場合と同様に電極の大きさ・形状が限定される。そこで、さらにボトル又は電極の回転機構を設け、それらを回転させたときにガス吹出口を兼ねた空隙の端部がボトルの外表面の全面を拭う如くの形状に電極を形成することとした。以上により、ガスバリア性薄膜をボトルの外表面の全体に均一に成膜することを実現する。
前記大気圧プラズマ型ボトル成膜装置では、前記電極は、複数組の前記一対の導電部材によって形成され、且つ、複数の前記空隙が前記中心軸を中心として均等間隔で配置され、且つ、相隣り合う前記一対の導電部材の間に排気用空隙が設けられた電極である場合を含む。複数の電極でボトルを囲むように配置し、均等間隔に配置された空隙からプラズマ化した原料ガスをボトルの外表面へ吹付け、且つ、空隙の間に設けた排気用空隙から活性が低下した原料ガスを排気することができるので、より均一成膜を実現することができる。
前記大気圧プラズマ型ボトル成膜装置では、前記電極は、前記ボトルの側面に配置される側電極と前記ボトルの底面に配置される底電極とを有する場合を含む。底電極と側電極とに分けることで、成膜条件を別個に設定でき、より均一成膜を実現することができる。この成膜装置において、前記側電極を前記ボトルの高さ方向に沿って相対的に上下自在に移動させる側電極移動手段を設け、前記側電極のガス吹出口は、該側電極と前記ボトルとの相対的回転及び相対的上下移動をさせたときに、前記ボトルの側面のいずれの箇所にも前記原料ガスを吹出させることとしても良い。前記側電極の長さをボトル高さより短くできるので、装置を小型化できる。
前記いずれの大気圧プラズマ型ボトル成膜装置において、前記原料供給手段と前記空隙とのガス経路の間に、前記ガス吹出口から吹出す原料ガスの流速をいずれの箇所においてもほぼ均一とするガス分配手段を設けることが好ましい。原料ガスの流速をほぼ均一とすることで、ボトルの外表面の何処においても膜厚を均一とすることができる。
本発明に係る大気圧プラズマ型ボトル成膜装置は、電解液を入れたプラスチック製のボトルをその中心軸を中心に回転させたときに、前記ボトルの外表面のいずれの箇所においても一定間隔の空隙を有する形状に形成された電極と、前記中心軸を中心に、前記ボトル又は前記電極を回転させる回転手段と、前記空隙に前記原料ガスを供給する原料供給手段と、前記電極又は前記電解液の少なくとも一方に高周波電力を供給する高周波供給手段と、を備えることを特徴とする。成膜方式を前記直接(電解液)式とした装置である。本発明に係る大気圧プラズマ型ボトル成膜装置では、電解液を入れたボトルの外表面のいずれの箇所においても一定間隔の空隙を有する形状に形成された電極と、電極となる電解液とを一対の電極として、前記空隙にプラズマを発生させる。こうすることにより、ボトルの外表面がプラズマ化した原料ガスにさらされ、且つ、当該原料ガスをただちにボトルの外表面まで誘引し、衝突させることができる。電極間の電位差によって、プラズマ化した原料ガスがボトルの外表面に誘引され、その誘引力を利用して成膜するため、緻密でガスバリア性の高い薄膜を成膜することができる。一方、直接式の装置の場合と同様にボトルの外表面の近傍に配置する電極はその大きさ・形状が限定される。そこで、さらに、ボトル又は電極の回転機構を設け、それらを回転させたときに前記一定間隔の空隙がボトルの外表面の全面において作り出される形状に、ボトルの外側に配置した電極を形成することとした。以上により、ガスバリア性薄膜をボトルの外表面の全体に均一に成膜することを実現する。
直接(電解液)式の大気圧プラズマ型ボトル成膜装置では、前記電極は、所定幅の細長状のガス吹出口を有する導電部材によって形成され、前記原料供給手段から供給された前記原料ガスは、前記ガス吹出口に導かれ、次いで前記空隙へ導かれることが好ましい。この細長状のガス吹出口を中心として、両側にガスを流すことができるので、ガス吹出口を中心とする成膜の範囲幅を拡げることができる。この成膜装置において、前記電極は、複数の前記ガス吹出口が前記中心軸を中心として均等間隔で配置され、且つ、相隣り合う前記ガス吹出口の間にガス排気口が設けられた電極である場合を含む。複数の電極でボトルを囲むように配置し、均等間隔に配置された前記ガス吹出口からプラズマ化した原料ガスをボトルの外表面へ吹付け、且つ、空隙の間に設けたガス排気口から活性が低下した原料ガスを排気することができるので、より均一成膜を実現することができる。
直接(電解液)式の大気圧プラズマ型ボトル成膜装置では、前記電極は、前記ボトルの側面に配置される側電極と前記ボトルの底面に配置される底電極とを有する場合を含む。底電極と側電極とに分けることで、成膜条件を別個に設定でき、より均一成膜を実現することができる。
直接(電解液)式の大気圧プラズマ型ボトル成膜装置では、前記ボトルは、底部がペタロイド形状のボトル等の底部の水平方向断面が円形以外の形状のボトルであり、前記電極は、前記ボトルの側面に配置される側電極と、前記ボトルの底面と一定間隔の空隙を有するように配置される底電極とを有し、前記回転手段は、前記中心軸を中心に、前記ボトル又は前記側電極を回転させる回転手段である場合を含む。ボトルが、ペタロイド形状の底部を有するもののような底部の水平方向断面が円形以外の形状のボトルの場合、ボトルを軸回転させたとしても、前記一定間隔の空隙を形成できない場合がある。このような場合には、底電極をボトルに対して固定して、底面と一定間隔の空隙を有する形状の底電極とし、側電極のみをボトルに対して相対的に回転させることとする。これにより、ペタロイド形状等の複雑な底部形状のボトルであっても、ガスバリア性薄膜をボトルの外表面の全体に均一に成膜することを実現する。
直接(電解液)式で底電極と側電極とに分けた大気圧プラズマ型ボトル成膜装置では、前記側電極を前記ボトルの高さ方向に沿って相対的に上下自在に移動させる側電極移動手段を設け、前記側電極は、該側電極と前記ボトルとの相対的回転及び相対的上下移動をさせたときに、前記ボトルの側面のいずれの箇所においても前記一定間隔の空隙を有する形状に形成された電極としても良い。前記側電極の長さをボトル高さより短くできるので、装置を小型化できる。
本発明に係る大気圧プラズマ型ボトル成膜装置は、電解液を入れたプラスチック製のボトルの側面を囲み、該側面と一定間隔の空隙を有する形状に形成された側電極と、前記ボトルの底面と一定間隔の空隙を有するように形成された底電極と、前記側電極を前記ボトルの高さ方向に沿って相対的に上下自在に移動させる側電極移動手段と、前記空隙に前記原料ガスを供給する原料供給手段と、前記側電極及び前記底電極、又は、前記電解液の少なくとも一方に高周波電力を供給する高周波供給手段と、を備えることを特徴とする。成膜方式を前記直接(電解液)式とした装置の別形態である。側電極の形状を、電解液を入れたプラスチック製のボトルの側面を囲み、該側面と一定間隔の空隙を有する形状とし、且つ、前記側電極を前記ボトルの高さ方向に沿って相対的に上下自在に移動させる側電極移動手段を設けることで、ボトルを回転することなしに、ガスバリア性薄膜をボトルの外表面の全体に均一に成膜することを実現する。
直接(電解液)式の大気圧プラズマ型ボトル成膜装置においても、前記原料供給手段と前記空隙とのガス経路の間に、前記空隙に流す原料ガスの流速をいずれの箇所においてもほぼ均一とするガス分配手段を設けることが好ましい。
本発明に係る大気圧プラズマ型ボトル成膜装置のいずれにおいても、前記空隙の間隔は2mm以下であることが好ましい。電極間に高電位差を発生させ、高いプラズマ密度を確保するためである。
本発明に係るガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法は、大気圧プラズマ法を用いて、プラスチック製のボトルの外表面の全面にガスバリア性薄膜を成膜するガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法において、ガスバリア性薄膜の原料ガスのプラズマを前記ボトルの外表面に接するか或いはほぼ接するように発生させる工程と、前記ボトルをその中心軸を中心として、前記プラズマに対して相対的に回転させながら、プラズマ化した原料ガスを前記外表面の全面にわたって至近距離から吹付けてガスバリア性薄膜を成膜する工程と、を少なくとも有することを特徴とする。本発明に係るガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法では、薄膜の原料ガスのプラズマをボトルの外表面に接するか或いはほぼ接するように発生させるので、緻密でガスバリア性を有する薄膜を形成できる。また、ボトルをプラズマに対して相対的に回転させながら、プラズマ化した原料ガスをボトルの外表面の全面にわたって至近距離から吹付けるので、ボトルの外表面の全面にわたって均一にガスバリア性薄膜を形成することができる。
本発明に係るガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法は、大気圧プラズマ法を用いて、プラスチック製のボトルの外表面の全面にガスバリア性薄膜を成膜するガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法において、ガスバリア性薄膜の原料ガスのプラズマを前記ボトルの外表面に接するか或いはほぼ接するように発生させる工程と、前記ボトルの底面にプラズマ化した原料ガスを至近距離から吹付けてガスバリア性薄膜を成膜する工程と、前記ボトルの高さ方向に、前記プラズマを移動させながら、プラズマ化した原料ガスを前記ボトルの側面の全面にわたって至近距離から吹付けてガスバリア性薄膜を成膜する工程と、を少なくとも有することを特徴とする。ボトルの側面は、ボトルを回転させずに、ボトルの高さ方向にプラズマを移動させることでも成膜することができる。
本発明に係るガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法では、前記プラズマは、高周波電力が供給された電極部材と、接地された電極部材若しくは前記高周波電力とは異なる周波数の高周波電力が供給された電極部材との間に設けた空隙において発生させたプラズマであり、前記空隙を通過することによってプラズマ化した前記原料ガスが前記ボトルの外表面に吹付けられる場合を含む。成膜方式が前記間接式の場合である。
本発明に係るガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法では、前記プラズマは、高周波電力が供給された電極部材と、接地された電極部材若しくは前記高周波電力とは異なる周波数の高周波電力が供給された電極部材との間に設けた空隙において発生させたプラズマであり、前記電極部材に誘引されるプラズマ化した前記原料ガスが、該電極部材に設けた細長状のガス吹出口を通過して、前記ボトルの外表面に吹付けられる場合を含む。成膜方式が前記直接式の場合である。
本発明に係るガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法では、前記プラズマは、電解液が入れられた前記ボトルの外表面と電極部材との間に空隙を設けて前記電極部材と前記電解液のいずれか一方に高周波電力を供給し且つ他方を接地するか或いは他方に前記高周波電力とは異なる周波数の高周波電力を供給することにより、前記空隙において発生させたプラズマであり、前記空隙を通過することによってプラズマ化した前記原料ガスが前記ボトルの外表面に吹付けられる場合を含む。成膜方式が前記直接(電解液)式の場合である。
本発明に係るガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法は、大気圧プラズマ法を用いて、プラスチック製のボトルの外表面の全面にガスバリア性薄膜を成膜するガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法において、前記ボトルに電解液を入れる工程と、前記ボトルの側面に空隙を設けて、該側面を囲んだ状態で側電極を配置する工程と、前記ボトルの底面に空隙を設けて、該底面を覆う如く底電極を配置する工程と、前記側電極及び前記底電極、又は、前記電解液のいずれか一方に高周波電力を供給し且つ他方を接地するか或いは他方に前記高周波電力とは異なる周波数の高周波電力を供給することにより、ガスバリア性薄膜の原料ガスのプラズマを前記空隙において発生させる工程と、前記空隙を通過することによってプラズマ化した前記原料ガスを前記ボトルの底面の全面に至近距離から吹付けてガスバリア性薄膜を成膜する工程と、前記側電極を前記ボトルの高さ方向に沿って相対的に上下移動させながら、前記空隙を通過することによってプラズマ化した前記原料ガスを前記ボトルの側面の全面にわたって至近距離から吹付けてガスバリア性薄膜を成膜する工程と、を少なくとも有することを特徴とする。成膜方式を前記直接(電解液)式とした製造方法の別形態である。ボトルを回転することなしに、ガスバリア性薄膜をボトルの外表面の全体に均一に成膜することを実現する。
本発明に係るガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法では、プラズマ化した原料ガスが通過する空隙の長さを6cm以下とすることが好ましい。大気圧化では、プラズマ化した原料ガスは相互に頻繁に衝突する結果、直ぐに活性を失い、また、分子・原子の衝突により、気相中で反応した分子が増える。結果、電極間である空隙に侵入した原料ガスはプラズマ化した後、6cmほど進んだところで膜を形成することができなくなる。したがって、プラズマ化した原料ガスが通過する空隙の長さを6cm以下とすることで、プラズマ化した原料ガスは、活性状態で気相反応も少ない状態でボトルの外表面に衝突させることが可能となる。
本発明に係るガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法のいずれにおいても、前記空隙の間隔を2mm以下とすることが好ましい。電極間に高電位差を発生させ、高いプラズマ密度を確保するためである。
本発明に係る大気圧プラズマ型ボトル成膜装置又はガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法により、低温大気圧プラズマ法により成膜したとしてもプラスチックボトルの外表面の全体に薄膜を成膜でき、且つ、その薄膜を緻密で且つ高ガスバリア性の薄膜とすることができる。
以下本発明について実施形態を示して詳細に説明するが本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。図1〜図7を参照しながら本実施形態に係る大気圧プラズマ型ボトル成膜装置を説明する。なお、共通の部位・部品には同一符号を付した。
本発明では、大気圧プラズマ法を用いて、プラスチック製のボトルの外表面の全面にガスバリア性薄膜を成膜するために、ガスバリア性薄膜の原料ガスのプラズマをボトルの外表面に接するか或いはほぼ接するように発生させ、且つ、ボトルをその中心軸を中心として、プラズマに対して相対的に回転させながら、プラズマ化した原料ガスを外表面の全面にわたって至近距離から吹付けてガスバリア性薄膜を成膜する。これにより、高ガスバリア性と膜の均一性を両立させるものである。大気圧プラズマ法の成膜方式として、間接式、直接式及び直接(電解液)式、の三形態があることを上述したが、以下、それぞれの装置について説明する。これらの3方式では被成膜部分を電源側或いは接地側どちらに配置しても良いことが特徴である。
(直接式)
図1は本実施形態に係る直接式成膜装置の一形態を示す概略構成図である。図1(a)はボトル胴部の横断面方向からみた図であり、(b)はボトルの側面方向から見たときの図である。図1に示すように本実施形態に係る成膜装置は、プラズマを発生させる電極4と、ボトル1の中心軸xを中心に、ボトル1又は電極4を回転させる回転手段12と、空隙18に原料ガスを供給する原料供給手段13と、電極4の一対の導電部材2,3の少なくとも一方に高周波電力を供給する高周波供給手段21と、を備える。
電極4は、空隙18を設けて対向させた一対の導電部材2,3によって形成されている。そして、一対の導電部材2,3の少なくともいずれか一方に空隙18に連通する細長状のガス吹出口20が形成されている。図1(a)では、導電部材3にガス吹出口20が形成されている。そしてガス吹出口20の細長方向は、ボトルの高さ方向と平行とする。導電部材3aと導電部材3bとは、導通がとられている。さらに、電極4は、ボトル1をその中心軸xを中心に回転させたときに、ガス吹出口20がボトル1の外表面のいずれの箇所にもほぼ接する形状に形成されている。すなわちボトル1を回転したときに、ガス吹出口20とボトル1の外表面との最短距離はほぼ一定となる。この最短距離と同一の隙間19が導電部材3とボトル1との間に設けられている。図1(b)で示すように、隙間19は、ボトル高さ方向においてもほぼ一定としている。なお、空隙の間隔は2mm以下であることが好ましい。大気圧プラズマにより平均自由工程が短いことと、電極間に高電位差を発生させ、高いプラズマ密度を確保するためである。また、細長状のガス吹出口20の幅は、2mm以下とすることが好ましい。電極部材3にプラズマ化した原料ガスが誘引され、その誘引力により、ボトル1の外表面にプラズマ化した原料ガスを衝突させるため、細長状のガス吹出口20の幅は2mmを超えても成膜は可能であるが、2mm以下とすることにより、より強い誘引力となる。同じ理由により隙間19も2mm以下とすることが好ましい。さらに、プラズマ化した原料ガスが通過する空隙18の長さ(例えば、図1(a)の符号yで示した長さ)は、6cm以下とすることが好ましい。プラズマ化した原料ガスの活性を落とさないためである。直接式では、プラズマは、高周波電力が供給された電極部材3と接地された電極部材2との間に設けた空隙18において発生させたプラズマであり、電極部材2に誘引されるプラズマ化した原料ガスが、電極部材2に設けた細長状のガス吹出口20を通過して、ボトル1の外表面に吹付けられることにより成膜が為される。
回転手段12は、中心軸xを中心に、ボトル1又は電極4を回転させる。図1(b)では、ボトル1を回転させる形態を示している。回転手段12は、ボトル1の口部を保持するボトル保持具12aと、それを回転させるモータ12bとからなる。ボトル保持具12aの軸は、ボトル1の中心軸xと同軸となるように形成されている。電極4を回転させる形態は、ボトル1を固定し、中心軸xを中心として電極4を回転させる。いずれの形態においても、隙間19は、ボトル高さ方向においても中心軸xの円周方向においてもほぼ一定としている。なお、隙間19を一定に保つことを条件に、ボトル1と電極4を同時に回転させても良い。
原料供給手段13は、原料ガス発生源8とマスフローコントローラー9と管路14とからなる。原料ガス発生源8から発生した原料ガスを、マスフローコントローラー9で流量制御し、管路14を介して空隙18に供給する。
ここで、図1に示すように、原料供給手段13と空隙18とのガス経路の間に、ガス吹出口20から吹出す原料ガスの流速をいずれの箇所においてもほぼ均一とするガス分配手段7を設けることが好ましい。ガス分配手段7は、空隙18に原料ガスを導くガイド6とガス流速を一定にするための流速制御部5とからなることが好ましい。空隙18が数ミリと狭い場合においてもガイド6を設けることにより空隙18に原料ガスを導くことができる。流速制御部5は、例えば、ガスナイフや微細孔同士が連通した多孔体である。
本発明におけるガスバリア性薄膜とは、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜、Si含有DLC膜、SiO膜、AlN膜、AlO膜等の酸素透過性を抑制する薄膜を言う。原料ガス発生源14から発生させる原料ガスは、上記薄膜の構成元素を含む揮発性ガスが選択される。ガスバリア性薄膜を形成する際の原料ガスは公知公用の揮発性原料ガスが使用できる。
例えばDLC膜を成膜する場合、原料ガスとしては常温で気体又は液体の脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、含酸素炭化水素類、含窒素炭化水素類などが使用される。特に炭素数が6以上のベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、シクロヘキサン等が望ましい。脂肪族炭化水素類としては、エチレン系炭化水素又はアセチレン系炭化水素が例示される。これらの原料は、単独で用いても良いが、2種以上の混合ガスとして使用するようにしても良い。さらにこれらのガスをアルゴンやヘリウムの様な希ガスで希釈して用いる様にしても良い。また、空気、窒素ガスで希釈して用いても良い。また、ケイ素含有DLC膜を成膜する場合には、アルキルシラン等のSi含有炭化水素系ガスを使用する。
本発明におけるDLC膜とは、i−カーボン膜または水素化アモルファスカーボン膜(a−CH)ともよばれる炭素膜のことでsp結合を含んでいるアモルファスな炭素膜のことをいう。DLC膜は、硬質から軟質(ポリマーライク)までの膜質があり水素含有量は、0atom%から70atom%くらいまでの範囲がある。
高周波供給手段21は、一対の導電部材2,3の少なくとも一方に接続したマッチングボックス16とマッチングボックス16に高周波を供給する高周波電源17とからなる。図1では、電極部材3に高周波供給手段21を接続し、電極部材2を接地したが、この逆でも良い。高周波電源11は、グランド電位の電極部材2と電極部材3との間に高周波電圧を発生させ、空隙18において高周波電圧が印加される。これにより、空隙18に供給された原料ガスをプラズマ化させる。例えば、高周波電源の周波数は、1kHz〜100kHz、好ましくは1kHz〜10kHzで、放電圧は10〜30kV,印加電圧パルス幅は2〜20μsである。なお、高周波はパルスの他、正弦波でも良い。さらに一対の導電部材2,3のいずれか一方に高周波電力を供給し、他方にその高周波電力とは異なる周波数の高周波電力(例えば13.56MHz)を供給しても良い。電位差(自己バイアス)を大きくすることができる。
本発明に係るボトルとは、蓋若しくは栓若しくはシールして使用する容器、またはそれらを使用せず開口状態で使用する容器を含む。開口部の大きさは内容物に応じて決める。ボトルは、剛性を適度に有する所定の肉厚を有するものと剛性を有さないシート材により形成されたものを含む。本発明に係るボトルの充填物は、例えば、ビール、発泡酒、炭酸飲料若しくは果汁飲料若しくは清涼飲料等の飲料である。また、リターナブル容器或いはワンウェイ容器のどちらであっても良い。
本発明のボトル1を成形する際に使用する樹脂は、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂(PP)、シクロオレフィンコポリマー樹脂(COC、環状オレフィン共重合)、アイオノマ樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、又は、4弗化エチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂を例示することができる。この中で、PETが特に好ましい。
図1に示したように、成膜を終えた排気ガスは排気手段により排気することが好ましい。排気手段は、隙間19から排出された排気ガスを吸い込むフード11a,11bと、それらに接続された管路15と、排気ポンプ10からなる。隙間19から排出された排気ガスを吸い込むことで、隙間19を流れる原料ガスの流れがスムーズになる。
(間接式)
図2は本実施形態に係る間接式成膜装置の一形態を示す概略構成図である。図2(a)はボトル胴部の横断面方向からみた図であり、(b)はボトルの側面方向から見たときの図である。図2に示すように本実施形態に係る成膜装置は、プラズマを発生させる電極31と、ボトル1の中心軸xを中心に、ボトル1又は電極31を回転させる回転手段12と、空隙36に原料ガスを供給する原料供給手段13と、電極31の一対の導電部材31a,31bの少なくとも一方に高周波電力を供給する高周波供給手段21と、を備える。
電極31は、空隙36を設けて対向させた一対の導電部材31a,31bによって形成されている。空隙36の端部38はガス吹出口を兼ねている。そして、ボトル1を、その中心軸xを中心に回転させたときに、空隙36の端部38が、ボトル1の外表面のいずれの箇所にもほぼ接する形状を有している。このガス吹出口38は、細長状に形成することが好ましい。そしてガス吹出口38の細長方向は、ボトルの高さ方向と平行とする。これによって、ボトル1を回転したときに、ガス吹出口38とボトル1の外表面との最短距離はほぼ一定となる。この最短距離と同一の隙間37が導電部材31とボトル1との間に設けられている。図2(b)で示すように、隙間37は、ボトル高さ方向においてもほぼ一定としている。直接式の場合と同様の理由により、空隙36の間隔は2mm以下であることが好ましい。また、細長状のガス吹出口38の幅は、2mm以下とすることが好ましい。隙間37も2mm以下とすることが好ましい。さらに、プラズマ化した原料ガスが通過する空隙36の長さ(例えば、図2(a)の符号yで示した長さ)は、6cm以下、間接式であるため、より好ましくは3cm以下とすることが好ましい。なお、導電部材31aと導電部材31bとは、絶縁されている。間接式では、プラズマは、高周波電力が供給された電極部材31aと接地された電極部材31bとの間に設けた空隙36において発生させたプラズマであり、空隙36を通過することによってプラズマ化した原料ガスがボトル1の外表面に吹付けられることにより成膜が為される。
回転手段12、原料供給手段13、ガス分配手段34、流速制御部32、ガイド33、高周波供給手段21、フード35a,35bを含む排気手段は、直接式の場合と同様である。
高周波供給手段21では、導電部材31a又は導電部材31bのいずれかに高周波電力を供給する。供給する高周波は、直接式の場合と同じである。他方の電極は接地する。さらに導電部材31a又は導電部材31bのいずれか一方に高周波電力を供給し、他方にその高周波電力とは異なる周波数の高周波電力(例えば13.56MHz)を供給しても良い。電位差(自己バイアス)を大きくすることができる。
(直接(電解液)式)
図3は本実施形態に係る直接(電解液)式成膜装置の一形態を示す概略構成図である。図3(a)はボトル胴部の横断面方向からみた図であり、(b)はボトルの側面方向から見たときの図である。図3に示すように本実施形態に係る成膜装置は、ボトル1に入れた電解液29を対向電極として、ボトル1の外表面に配置され、プラズマを発生させる電極26と、ボトル1の中心軸xを中心に、ボトル1又は電極26を回転させる回転手段12と、空隙25に原料ガスを供給する原料供給手段13と、電極26の一対の導電部材26a,26bの少なくとも一方に高周波電力を供給する高周波供給手段21と、を備える。
ボトル1に入れた電解液29が一方の電極となる。ここで、ボトルの外表面と電極との間に形成した空隙にプラズマを発生させれば成膜されるが、この空隙の有効面積を大きくするために、図3(a)に示したように電極26は、所定幅の細長状のガス吹出口28を有する導電部材26a,26bによって形成され、原料供給手段13から供給された原料ガスは、ガス吹出口28に導かれ、次いで空隙25へ導かれることが好ましい。電極29(電解液)と対となる電極26は、ガス吹出口28を備えている。導電部材26aと導電部材26bとは互いに導通している。また、ガス吹出口28は、細長状に形成することが好ましい。そしてガス吹出口28の細長方向は、ボトルの高さ方向と平行とする。これによって、ボトル1を、その中心軸xを中心に回転させたときに、ガス吹出口28とボトル1の外表面との最短距離はほぼ一定となる。また、ボトル1を回転させたときに、電極26は、ボトル1の外表面のいずれの箇所においても一定間隔の空隙25を有する形状に形成されている。図3(b)で示すように、空隙25は、ボトル高さ方向においてもほぼ一定としている。直接式の場合と同様の理由により、空隙25の間隔は2mm以下であることが好ましい。また、細長状のガス吹出口28の幅は、2mm以下とすることが好ましい。直接(電解液)式では、電解液29が入れられたボトル1の外表面と電極部材26との間に空隙25を設けて電極部材26と電解液29のいずれか一方に高周波電力を供給し且つ他方を接地することにより、空隙25においてプラズマを発生させ、空隙25を通過することによってプラズマ化した原料ガスがボトル1の外表面に吹付けられることにより成膜が為される。
回転手段12、原料供給手段13、ガス分配手段23、流速制御部27、ガイド22、フード24a,24bを含む排気手段は、直接式の場合と同様である。
高周波供給手段21では、電極26又は電解液29のいずれかに高周波電力を供給する。供給する高周波は、直接式の場合と同じである。他方の電極は接地する。さらに電極26又は電解液29のいずれか一方に高周波電力を供給し、他方にその高周波電力とは異なる周波数の高周波電力(例えば13.56MHz)を供給しても良い。電位差(自己バイアス)を大きくすることができる。
電解液としては、ビール、ワイン、果汁飲料、お茶系飲料、炭酸飲料またはスポーツ飲料のいずれかであることが好ましい。
間接式、直接式又は直接(電解液)式のいずれの成膜の装置においても、次に示す工程にしたがって運転されて、ガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルが製造される。すなわち、プラスチック製のボトルの外表面の全面にガスバリア性薄膜を成膜するために、次の3つの工程を行なう。すなわち、(1)ガスバリア性薄膜の原料ガスのプラズマをボトルの外表面に接するか或いはほぼ接するように発生させる工程、(2)ボトルをその中心軸を中心として、プラズマに対して相対的に回転させながら、プラズマ化した原料ガスを前記外表面の全面にわたって至近距離から吹付けてガスバリア性薄膜を成膜する工程である。プラズマの発生と同時に成膜可能となるため、(1)の工程と(2)の工程は同時に進行される。ガスバリア性薄膜の原料ガスのプラズマをボトルの外表面に接するか或いはほぼ接するように発生させることにより、大気圧プラズマ法の問題点である、成膜前にプラズマ化した原料ガスの活性が低下することを抑制できる。また、ボトルをプラズマに対して相対的に回転させることで、プラズマ化した原料ガスの活性が低下することを抑制しながら、ボトルの外表面の全面にガスバリア性薄膜を成膜できる。
なお、(2)の工程の代わりに、(3)前記ボトルの底面にプラズマ化した原料ガスを至近距離から吹付けてガスバリア性薄膜を成膜する工程と、(4)前記ボトルの高さ方向に、前記プラズマを移動させながら、プラズマ化した原料ガスを前記ボトルの側面の全面にわたって至近距離から吹付けてガスバリア性薄膜を成膜する工程、を行なっても良い。ボトルを相対的に回転させずに、ボトルの外表面の全面に成膜することができる。なお、(3)の工程と(4)の工程は同時に行なうことが好ましい。
(電極の別形態)
次に電極の別形態を説明する。図1〜図3において、電極4,31,26を1個配置する形態を示したが、2個以上の電極を並べて配置しても良い。
さらに、図2で示した間接式成膜装置において、図4に示すように、電極70は、複数組の導電部材74,75,76,77によって形成されていても良い。図4は電極の別形態の一例を示す概略図であり、(a)はボトルの縦断面における断面概略図、(b)は斜視図である。各導電部材74,75,76,77は、それぞれ対の導電部材から構成される。例えば、導電部材74は導電部材74aと導電部材74bとの組み合わせからなる。各導電部材74,75,76,77は、絶縁体73と不図示のガス分配手段によって、ボトル1を取り囲むように一体として固定されている。ここで、複数の空隙72a,72b,72c,72dが中心軸xを中心として均等間隔で配置されている。さらに、相隣り合う一対の導電部材、例えば電極部材74と電極部材75との間に排気用空隙71bが設けられている。図4において排気用空隙71は、符号71a,71b,71c,71dで示したものである。複数の空隙72a,72b,72c,72dを有する電極70を用いて、さらにボトル1を回転させることで、膜の均一性を向上させることができる。なお、空隙72a,72b,72c,72dは、ボトル胴部において、中心軸xを中心として同一円心上に均等間隔で配置されることとなる。また、排気用空隙から出た排気ガスは排気手段により排気することが好ましい。プラズマ化した原料ガスの活性が低下しないうちに成膜させるために、空隙同士の間隔は12cm以下とすることが好ましい。
図4では、間接式成膜装置の場合を示したが、直接式においても電極を複数組の導電部材によって形成し、複数の空隙が中心軸xを中心として均等間隔で配置しても良い。この配置とすることで、図1のガス吹出口20に相当するガス吹出口も中心軸xを中心として均等間隔で配置されることとなる。相隣り合う一対の導電部材との間に排気用空隙が同様に設けられる。プラズマ化した原料ガスの活性が低下しないうちに成膜させるために、空隙同士の間隔は12cm以下とすることが好ましい。
さらに、図3で示した直接(電解液)式成膜装置においても、電解質電極でない方の電極は、図4の間接式成膜装置の場合と同様の考えに基づいて、複数組の導電部材によって形成されていても良い。すなわち、この電極は、複数のガス吹出口(図3の符号28に相当する)が中心軸xを中心として均等間隔で配置され、且つ、相隣り合うガス吹出口の間にガス排気口が設けられた電極とする。ガス排気口から出た排気ガスは排気手段により排気することが好ましい。プラズマ化した原料ガスの活性が低下しないうちに成膜させるために、ガス排気口同士の間隔は12cm以下とすることが好ましい。
次に、直接式、間接式又は直接(電解液)式のいずれの成膜方式においても、電極は、ボトルの側面に配置される側電極とボトルの底面に配置される底電極とを有するように構成しても良い。底面への成膜条件と側面への成膜条件を異なるものとすることができ、より膜の均一性が確保できる。例として、図5に底電極と側電極を有する電極の一例の概略図を示した。図5(a)はボトルの縦断面における断面概略図、(b)は底電極の斜視図である。図5に示す電極では、側電極42は、例えば図1(b)に示した電極4のボトル1の側面部分に相当する電極4と同様の形状を有している。管路14bから原料ガスの供給を受け、ボトル1の側面に吹出させる。一方、図5(b)に示す電極の底電極41は、例えば図1(b)に示した電極4のボトル1の底部分に相当する電極4とは異なる形状としている。すなわち、底電極41は、ボトル1の底面と一定間隔の空隙を有するように形成され、底面を覆う如く配置されている。管路14aから供給された原料ガスは、底面中央付近から、底面端部に向かって原料ガスの流れを作り、成膜を行うことが出来る。底面の曲率が大きい場合には有効である。なお、図5では、ボトル1の底面から側面への立ち上がり部分までを覆う如く底電極41を形成したが、ボトル1の側面の一部に達したところまでも覆う形状としても良い。また、底電極41は、例えば図1(b)に示した電極4のボトル1の底部分に相当する電極4と同様の形状としても良い。なお、ここで図1を引用して説明したが、図2又は図3に示した成膜装置においても同様である。また、図5に示したように、電極43にガス分配手段46を設けても良い。底電極41にガス分配手段44を、また側電極42にガス分配手段44をそれぞれ設けている。
次に、直接式、間接式又は直接(電解液)式のいずれの成膜方式においても、側電極をボトルの高さ方向に沿って相対的に上下自在に移動させる側電極移動手段を設けても良い。図6は、側電極移動手段を設けた場合の成膜装置の概念概略図である。図6(a)はボトルの縦断面における断面概略図、(b)は側電極の斜視図である。側電極移動手段64を設けることで、側電極51は、ボトル1の高さとほぼ同等の長さを必要とせず、図6(a)に示したように、側電極をボトル1の高さよりも短くすることができる。電極は底電極50と側電極51とから構成されることとなり、小型である。なお、底電極50は、図5(b)で説明したものと同じものとしても良い。また、例えば図1(b)に示した電極4のボトル1の底部分に相当する電極4と同様の形状のものとしても良い。
ここで、図6の側電極移動手段を設けた直接式又は間接式の成膜装置では、側電極のガス吹出口は、側電極とボトルとの相対的回転及び相対的上下移動をさせたときに、ボトルの側面のいずれの箇所にも原料ガスを吹出させる形状とする。これにより、ボトル1の側面の全面に成膜をする。また、図6(b)は間接式の成膜装置の場合を図示したが、側電極51は、複数組の導電部材52,53,54,55によって形成されていても良い。例えば、導電部材52は、導電部材52aと導電部材52bとの組み合わせからなる。各導電部材52,53,54,55は、不図示のガス分配手段によって、ボトル1の側面を取り囲むように一体として固定されている。ここで、複数の空隙60a,60b,60c,60dが中心軸xを中心として均等間隔で配置されている。さらに、相隣り合う一対の導電部材、例えば電極部材52と電極部材53との間に排気用空隙59aが設けられている。複数の空隙52,53,54,55を有する電極51を用いて、さらにボトル1を回転させることで、膜の均一性を向上させることができる。なお、排気用空隙から出た排気ガスは排気手段により排気することが好ましい。
また、図6(b)では間接式成膜装置の場合を示したが、直接式においても電極を複数組の導電部材によって形成し、複数の空隙が中心軸xを中心として均等間隔で配置しても良い。この配置とすることで、図1のガス吹出口20に相当するガス吹出口も中心軸xを中心として均等間隔で配置されることとなる。相隣り合う一対の導電部材との間に排気用空隙が同様に設けられる。
また、側電極移動手段を設けた直接(電解液)式の成膜装置では、側電極は、側電極とボトルとの相対的回転及び相対的上下移動をさせたときに、ボトルの側面のいずれの箇所においても一定間隔の空隙を有する形状に形成された電極とする。これにより、ボトル1の側面の全面に成膜をする。側電極は、図3(a)と同等の構成としても良い。側電極は、図6(b)の間接式成膜装置の場合と同様の考えに基づいて、複数組の導電部材によって形成されていても良い。すなわち、この電極は、複数のガス吹出口(図3の符号28に相当する)が中心軸xを中心として均等間隔で配置され、且つ、相隣り合うガス吹出口の間にガス排気口が設けられた電極とする。ガス排気口から出た排気ガスは排気手段により排気することが好ましい。
ところで、ボトルが図6(c)に示したように、底部がペタロイド形状のボトル等の底部の水平方向断面が円形以外の形状のボトルである場合のように複雑な形状を有する場合がある。このようなボトルでは、ボトルと底電極とを相対的に回転させた場合、一定の空隙を確保することが困難となる。一方、直接(電解液)式の成膜装置では、ボトルに入れられた電解液によって、ボトルの底面の全体にわたって、上記の一定の空隙においてプラズマを発生させることが可能である。そこで成膜装置の電極は、図6(c)に示したように、ボトル1の側面に配置される側電極(不図示)と、ボトル1の底面と一定間隔の空隙を有するように配置される底電極56とを有する構成とする。側電極は、側電極移動手段を設けた直接(電解液)式の成膜装置において説明した側電極と同じものとすることができる。さらに、回転手段は、中心軸xを中心に、ボトル1又は側電極(不図示)を回転させる回転手段であればよい。すなわち、底電極とボトルは、相互に回転せず、相対的に固定される。
次に直接(電解液)式の成膜装置の別形態を説明する。以下に説明する成膜装置によれば、電極とボトルを相対的に回転させなくても、バリア性を有する薄膜を均一にボトルの外表面に成膜できる。すなわち、電解液を入れたボトルの側面を囲み、側面と一定間隔の空隙を有する形状に形成された側電極と、ボトルの底面と一定間隔の空隙を有するように形成された底電極と、側電極をボトルの高さ方向に沿って相対的に上下自在に移動させる側電極移動手段と、空隙に原料ガスを供給する原料供給手段と、側電極及び底電極、又は、電解液の少なくとも一方に高周波電力を供給する高周波供給手段と、を備える大気圧プラズマ型ボトル成膜装置である。図7に側電極の一例の概念概略図を示した。図7に示した側電極61は、図3(a)のガス吹出口28に相当するガス吹出口62がボトル1の側面を環状に囲む形状を有している。ガス吹出口62を環状とすることで、ボトルを回転させなくとも、側電極61を側電極移動手段64によってボトルの高さ方向に移動させることで、側面全体に成膜することができる。ボトル1の底面への成膜は、例えば図6(c)に示した底電極を用いることで可能となる。
この装置による成膜方法は次の工程からなる。すなわち、(1)ボトルに電解液を入れる工程と、(2)ボトルの側面に空隙を設けて、側面を囲んだ状態で側電極を配置する工程と、(3)ボトルの底面に空隙を設けて、底面を覆う如く底電極を配置する工程と、が成膜準備工程となる。(1)〜(3)の3つの工程は、その順序は問わない。次に、(4)側電極及び底電極、又は、電解液のいずれか一方に高周波電力を供給し且つ他方を接地するか或いは他方に前記高周波電力とは異なる周波数の高周波電力を供給することにより、ガスバリア性薄膜の原料ガスのプラズマを空隙において発生させる工程と、(5)空隙を通過することによってプラズマ化した原料ガスをボトルの底面の全面に至近距離から吹付けてガスバリア性薄膜を成膜する工程と、(6)側電極を前記ボトルの高さ方向に沿って相対的に上下移動させながら、空隙を通過することによってプラズマ化した原料ガスをボトルの側面の全面にわたって至近距離から吹付けてガスバリア性薄膜を成膜する工程と、が成膜工程となる。(4)の工程であるプラズマ発生と同時に成膜がはじめることから、(4)工程と(5)工程とは同時に進行させる。同じく、(4)工程と(6)工程とは同時に進行させる。(4)〜(6)の工程を同時に進行させても良い。
なお、複数の成膜方式を組み合わせた装置・製法も本発明の範囲である。例えば、ボトルの底面は直接(電解液)式で成膜し、側面は間接式又は直接式で成膜する、或いは、底面は間接式で成膜し、側面は直接式又は直接(電解液)式で成膜する、或いは、底面は直接式で成膜し、側面は間接式又は直接(電解液)式で成膜する、如くである。また、図では、側電極は1つである場合を例に示したが、側電極を2以上に分割しても良い。
(実施例1、直接式(図1))
次に、図1を参照しながら本実施形態に係る直接式成膜装置を用いてボトル1の外表面にDLC膜を形成する場合の手順について説明する。ボトル1は丸型500mlのPETボトルとする。容器壁の肉厚は約0.3mmとする。
(成膜装置への容器の装着)
まず、ボトルの口部をボトル保持具12aで固定する。つぎに、図1に示すようにボトルの外表面とガス吹出口20をいずれの箇所でも1〜3mmの隙間を持たせて接近させる。次にボトルをモータ12bにより回転させる。回転数は、例えば1〜200r.p.m.とする。これにより、ボトル1のセッティングが完了する。
(原料ガスの導入)
その後、原料ガス供給手段13から流量制御されて送られた原料ガス(例えば、アセチレンガス)が、ガス分配手段7によって均一流速にされて、ガス吹出口20から吹出す。ガス吹出口20から吹出した原料は、隙間19を通って、すなわち、ボトル1の外表面を接しながら側面の円周方向に流れる。隙間19から出た原料ガスは、フード11a,11bによって吸引され、排気される。また、空隙18から出た原料ガスも、フード11cにから吸引され、排気ポンプ10によって排気される。なお、成膜圧力は大気圧であるが、10000〜100000Pa程度に減圧しても良い。原料ガスの流量は、容器の大きさ、ボトルの回転数等の他の条件によって適宜調整される。
(プラズマ成膜)
高周波電源17を動作させることによりマッチングボックス16を介して電極部材3と電極部材2の間に高周波電圧が印加され、空隙18を流れる原料ガスがプラズマされる。このとき、マッチングボックス16は、電極部材3と電極部材2のインピーダンスに、インダクタンスL、キャパシタンスCによって合わせている。これによって、空隙18内で発生したプラズマ化した原料ガスが電極部材3に誘引され、ガス吹出口20を通過し、さらに回転しているボトル1の外表面に衝突し、DLC膜が形成される。なお、高周波電源17は、例えば、周波数1〜10kHz、放電圧10〜30kV、印加電圧パルス幅2〜20μsの条件で高周波を印加する。
すなわち、このボトル1の外表面におけるDLC膜の形成は、大気圧低温プラズマCVD法によって行われる。CVD成膜工程を経てボトル1の外表面に緻密なDLC膜が形成される。成膜時間は数秒から数十秒と短いものとなる。
(成膜の終了)
高周波電源17からのRF出力を停止し、さらに原料ガスの供給と排気ポンプ10を停止する。DLC膜の膜厚は10〜2000nmとなるように形成する。成膜したボトルを実施例1とした。
(実施例2、間接式(図2))
次に、図2を参照しながら本実施形態に係る間接式成膜装置を用いてボトル1の外表面にDLC膜を形成する場合の手順について説明する。ボトル1は実施例1と同様のものを使用した。
(成膜装置への容器の装着)
実施例1と同様にボトル保持具12aでボトル1を固定した。隙間37は、1〜3mmとした。モータ12bの回転数は、実施例1と同じとした。
(原料ガスの導入)
その後、原料ガス供給手段13から流量制御されて送られた原料ガス(例えば、アセチレンガス)が、ガス分配手段34によって均一流速にされて、空隙36を通過し、さらにガス吹出口38から吹出す。隙間37から出た原料ガスは、フード35a,35bによって吸引され、排気される。なお、成膜圧力は大気圧であるが、実施例1と同様に10000〜100000Pa程度に減圧しても良い。原料ガスの流量は、容器の大きさ、ボトルの回転数等の他の条件によって適宜調整される。
(プラズマ成膜)
高周波電源17を動作させることによりマッチングボックス16を介して電極部材31aと電極部材31bの間に高周波電圧が印加され、空隙36内を流れる原料ガスがプラズマ化される。このとき、マッチングボックス16は、電極部材31aと電極部材31bのインピーダンスに、インダクタンスL、キャパシタンスCによって合わせている。隙間37が1〜3mmであるため、ボトル1の外表面は、原料系プラズマに接触した状態若しくはほぼ接触した状態となる。これによってプラズマ化された原料ガスが回転しているボトル1の外表面に衝突し、DLC膜が形成される。高周波電源17の条件は実施例1と同様である。成膜時間は数秒から数十秒と短いものとなる。
(成膜の終了)
実施例1と同様の操作で成膜を終了させる。DLC膜の膜厚は10〜2000nmとなるように形成する。成膜したボトルを実施例2とした。
(実施例3、直接(電解液)式(図3))
次に、図3を参照しながら本実施形態に係る直接(電解液)式成膜装置を用いてボトル1の外表面にDLC膜を形成する場合の手順について説明する。ボトル1は実施例1と同様のものを使用した。
(成膜装置への容器の装着)
ボトル1に電解液29としてイオン含有のスポーツ飲料を入れた。実施例1と同様にボトル保持具12aでボトル1を固定した。空隙25は、1〜3mmとした。モータ12bの回転数は、実施例1と同じとした。なお、モータ回転時にスポーツ飲料がこぼれないように、ボトル保持具12aにはボトル1の口部を密封可能とするためにO−リングが取り付けられている。
(原料ガスの導入)
その後、原料ガス供給手段13から流量制御されて送られた原料ガス(例えば、アセチレンガス)が、ガス分配手段23によって均一流速にされて、ガス吹出口38から吹出す。吹出した原料ガスは空隙25を通って、ボトル1の外表面を接しながら側面の円周方向に流れる。空隙25から出た原料ガスは、フード24a,24bによって吸引され、排気される。なお、成膜圧力は大気圧であるが、実施例1と同様に10000〜100000Pa程度に減圧しても良い。原料ガスの流量は、容器の大きさ、ボトルの回転数等の他の条件によって適宜調整される。
(プラズマ成膜)
高周波電源17を動作させることによりマッチングボックス16を介して電極26と電解液29の間に高周波電圧が印加され、空隙25内を流れる原料ガスがプラズマ化される。このとき、マッチングボックス16は、電極26と電解液29のインピーダンスに、インダクタンスL、キャパシタンスCによって合わせている。ボトル1の外表面は、原料系プラズマに接触した状態となる。これによって、空隙25内で発生したプラズマ化した原料ガスが電解液29側に誘引され、回転しているボトル1の外表面に衝突し、DLC膜が形成される。高周波電源17の条件は実施例1と同様である。成膜時間は数秒から数十秒と短いものとなる。
(成膜の終了)
実施例1と同様の操作で成膜を終了させる。DLC膜の膜厚は10〜2000nmとなるように形成する。成膜したボトルを実施例3とした。
実施例1〜実施例3のボトルは、特開平8−53117号公報記載の炭素膜コーティングプラスチック容器と同等の酸素透過度を有していた。プラスチック容器として、容量500ml、容器の高さ200mm、容器胴部径71.5mm、口部開口部内径21.74mm、口部開口部外径24.94mm、容器胴部肉厚0.3mm、樹脂量32g/本の容器を使用して、DLC膜を100nm(容器全体平均)成膜した場合、実施例1の酸素透過度は、0.0030ml/容器(500mlPET容器)/日) (23℃ RH90%、窒素ガス置換開始から72時間後の測定値)、実施例2の酸素透過度は、0.0049ml/容器(500mlPET容器)/日)、実施例3の酸素透過度は、0.0022ml/容器(500mlPET容器)/日)、であった。なお、比較例として、未成膜のボトルは0.0266ml/容器(500mlPET容器)/日)であった。本実施例では、外部に薄膜を成膜する容器として飲料用のPETボトルを用いているが、他の用途に使用される容器を用いることも可能である。
本実施形態に係る直接式成膜装置の一形態を示す概略構成図であり、(a)はボトル胴部の横断面方向からみた図、(b)はボトルの側面方向から見たときの図である。 本実施形態に係る間接式成膜装置の一形態を示す概略構成図であり、(a)はボトル胴部の横断面方向からみた図、(b)はボトルの側面方向から見たときの図である。 本実施形態に係る直接(電解液)式成膜装置の一形態を示す概略図であり、(a)はボトル胴部の横断面方向からみた図、(b)はボトルの側面方向から見たときの図である。 電極の別形態の一例を示す概略図であり、(a)はボトルの縦断面における断面概略図、(b)は斜視図である。 底電極と側電極を有する電極の一例の概略図であり、(a)はボトルの縦断面における断面概略図、(b)は底電極の斜視図である。 側電極移動手段を設けた場合の成膜装置の概略図であり、(a)はボトルの縦断面における断面概略図、(b)は側電極の斜視図である。 側電極の一例の概略図である。
符号の説明
1,ボトル
2,3,3a,3b,26,26a,26b,31a,31b,52,52a,52b,53,53a,53b,54,54a,54b,55,55a,55b,74,74a,74b,75,75a,75b,76,76a,76b,77,77a,77b,導電部材
4,26,31,43,52,65,70,電極
5,27,32,流速制御部
6,22,33,ガイド
7,23,34,44,45,46,ガス分配手段
8,原料ガス発生源
9,マスフローコントローラー
10,排気ポンプ
11a,11b,11c,24a,24b,35a,35b,フード
12,回転手段
12a,ボトル保持具
12b,モータ
13,21原料供給手段
14,14a,14b,15,管路
16,マッチングボックス
17,高周波電源
18,25,36,60a,60b,60c,60d,72a,72b,空隙
19,25,37,57,58,63,隙間
20,28,62,ガス吹出口
21,高周波供給手段
24,電解液
26,電極
38,端部
41,50,56,底電極
42,51,61,側電極
44,ガス分配手段(底電極用)
45,ガス分配手段(側電極用)
59a,59b,59c,59d,71,71a,71b,排気用空隙
64,側電極側電極移動手段
73,絶縁体

Claims (23)

  1. 空隙を設けて対向させた一対の導電部材によって形成され、且つ、前記一対の導電部材の少なくともいずれか一方に前記空隙に連通する細長状のガス吹出口が形成され、且つ、プラスチック製のボトルをその中心軸を中心に回転させたときに、前記ガス吹出口が前記ボトルの外表面のいずれの箇所にもほぼ接する形状に形成された電極と、
    前記中心軸を中心に、前記ボトル又は前記電極を回転させる回転手段と、
    前記空隙に前記原料ガスを供給する原料供給手段と、
    前記一対の導電部材の少なくとも一方に高周波電力を供給する高周波供給手段と、
    を備えることを特徴とする大気圧プラズマ型ボトル成膜装置。
  2. 空隙を設けて対向させた一対の導電部材によって形成され、且つ、プラスチック製のボトルをその中心軸を中心に回転させたときに、ガス吹出口を兼ねた前記空隙の端部が前記ボトルの外表面のいずれの箇所にもほぼ接する形状を有する電極と、
    前記中心軸を中心に、前記ボトル又は前記電極を回転させる回転手段と、
    前記空隙に前記原料ガスを供給する原料供給手段と、
    前記一対の導電部材の少なくとも一方に高周波電力を供給する高周波供給手段と、
    を備えることを特徴とする大気圧プラズマ型ボトル成膜装置。
  3. 前記電極は、複数組の前記一対の導電部材によって形成され、且つ、複数の前記空隙が前記中心軸を中心として均等間隔で配置され、且つ、相隣り合う前記一対の導電部材の間に排気用空隙が設けられた電極であることを特徴とする請求項1又は2に記載の大気圧プラズマ型ボトル成膜装置。
  4. 前記電極は、前記ボトルの側面に配置される側電極と前記ボトルの底面に配置される底電極とを有することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の大気圧プラズマ型ボトル成膜装置。
  5. 前記側電極を前記ボトルの高さ方向に沿って相対的に上下自在に移動させる側電極移動手段を設け、
    前記側電極のガス吹出口は、該側電極と前記ボトルとの相対的回転及び相対的上下移動をさせたときに、前記ボトルの側面のいずれの箇所にも前記原料ガスを吹出させることを特徴とする請求項4に記載の大気圧プラズマ型ボトル成膜装置。
  6. 前記原料供給手段と前記空隙とのガス経路の間に、前記ガス吹出口から吹出す原料ガスの流速をいずれの箇所においてもほぼ均一とするガス分配手段を設けたことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の大気圧プラズマ型ボトル成膜装置。
  7. 電解液を入れたプラスチック製のボトルをその中心軸を中心に回転させたときに、前記ボトルの外表面のいずれの箇所においても一定間隔の空隙を有する形状に形成された電極と、
    前記中心軸を中心に、前記ボトル又は前記電極を回転させる回転手段と、
    前記空隙に前記原料ガスを供給する原料供給手段と、
    前記電極又は前記電解液の少なくとも一方に高周波電力を供給する高周波供給手段と、
    を備えることを特徴とする大気圧プラズマ型ボトル成膜装置。
  8. 前記電極は、所定幅の細長状のガス吹出口を有する導電部材によって形成され、前記原料供給手段から供給された前記原料ガスは、前記ガス吹出口に導かれ、次いで前記空隙へ導かれることを特徴とする請求項7記載の大気圧プラズマ型ボトル成膜装置。
  9. 前記電極は、複数の前記ガス吹出口が前記中心軸を中心として均等間隔で配置され、且つ、相隣り合う前記ガス吹出口の間にガス排気口が設けられた電極であることを特徴とする請求項8に記載の大気圧プラズマ型ボトル成膜装置。
  10. 前記電極は、前記ボトルの側面に配置される側電極と前記ボトルの底面に配置される底電極とを有することを特徴とする請求項7、8又は9に記載の大気圧プラズマ型ボトル成膜装置。
  11. 前記ボトルは、底部がペタロイド形状のボトル等の底部の水平方向断面が円形以外の形状のボトルであり、
    前記電極は、前記ボトルの側面に配置される側電極と、前記ボトルの底面と一定間隔の空隙を有するように配置される底電極とを有し、
    前記回転手段は、前記中心軸を中心に、前記ボトル又は前記側電極を回転させる回転手段であることを特徴とする請求項7、8又は9に記載の大気圧プラズマ型ボトル成膜装置。
  12. 前記側電極を前記ボトルの高さ方向に沿って相対的に上下自在に移動させる側電極移動手段を設け、
    前記側電極は、該側電極と前記ボトルとの相対的回転及び相対的上下移動をさせたときに、前記ボトルの側面のいずれの箇所においても前記一定間隔の空隙を有する形状に形成された電極であることを特徴とする請求項10又は11に記載の大気圧プラズマ型ボトル成膜装置。
  13. 電解液を入れたプラスチック製のボトルの側面を囲み、該側面と一定間隔の空隙を有する形状に形成された側電極と、
    前記ボトルの底面と一定間隔の空隙を有するように形成された底電極と、
    前記側電極を前記ボトルの高さ方向に沿って相対的に上下自在に移動させる側電極移動手段と、
    前記空隙に前記原料ガスを供給する原料供給手段と、
    前記側電極及び前記底電極、又は、前記電解液の少なくとも一方に高周波電力を供給する高周波供給手段と、
    を備えることを特徴とする大気圧プラズマ型ボトル成膜装置。
  14. 前記原料供給手段と前記空隙とのガス経路の間に、前記空隙に流す原料ガスの流速をいずれの箇所においてもほぼ均一とするガス分配手段を設けたことを特徴とする請求項7、8、9、10、11、12又は13に記載の大気圧プラズマ型ボトル成膜装置。
  15. 前記空隙の間隔は2mm以下であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14に記載の大気圧プラズマ型ボトル成膜装置。
  16. 大気圧プラズマ法を用いて、プラスチック製のボトルの外表面の全面にガスバリア性薄膜を成膜するガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法において、
    ガスバリア性薄膜の原料ガスのプラズマを前記ボトルの外表面に接するか或いはほぼ接するように発生させる工程と、
    前記ボトルをその中心軸を中心として、前記プラズマに対して相対的に回転させながら、プラズマ化した原料ガスを前記外表面の全面にわたって至近距離から吹付けてガスバリア性薄膜を成膜する工程と、
    を少なくとも有することを特徴とするガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法。
  17. 大気圧プラズマ法を用いて、プラスチック製のボトルの外表面の全面にガスバリア性薄膜を成膜するガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法において、
    ガスバリア性薄膜の原料ガスのプラズマを前記ボトルの外表面に接するか或いはほぼ接するように発生させる工程と、
    前記ボトルの底面にプラズマ化した原料ガスを至近距離から吹付けてガスバリア性薄膜を成膜する工程と、
    前記ボトルの高さ方向に、前記プラズマを移動させながら、プラズマ化した原料ガスを前記ボトルの側面の全面にわたって至近距離から吹付けてガスバリア性薄膜を成膜する工程と、
    を少なくとも有することを特徴とするガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法。
  18. 前記プラズマは、高周波電力が供給された電極部材と、接地された電極部材若しくは前記高周波電力とは異なる周波数の高周波電力が供給された電極部材との間に設けた空隙において発生させたプラズマであり、
    前記空隙を通過することによってプラズマ化した前記原料ガスが前記ボトルの外表面に吹付けられることを特徴とする請求項16又は17に記載のガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法。
  19. 前記プラズマは、高周波電力が供給された電極部材と、接地された電極部材若しくは前記高周波電力とは異なる周波数の高周波電力が供給された電極部材との間に設けた空隙において発生させたプラズマであり、
    前記電極部材に誘引されるプラズマ化した前記原料ガスが、該電極部材に設けた細長状のガス吹出口を通過して、前記ボトルの外表面に吹付けられることを特徴とする請求項16又は17に記載のガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法。
  20. 前記プラズマは、電解液が入れられた前記ボトルの外表面と電極部材との間に空隙を設けて前記電極部材と前記電解液のいずれか一方に高周波電力を供給し且つ他方を接地するか或いは他方に前記高周波電力とは異なる周波数の高周波電力を供給することにより、前記空隙において発生させたプラズマであり、
    前記空隙を通過することによってプラズマ化した前記原料ガスが前記ボトルの外表面に吹付けられることを特徴とする請求項16又は17に記載のガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法。
  21. 大気圧プラズマ法を用いて、プラスチック製のボトルの外表面の全面にガスバリア性薄膜を成膜するガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法において、
    前記ボトルに電解液を入れる工程と、
    前記ボトルの側面に空隙を設けて、該側面を囲んだ状態で側電極を配置する工程と、
    前記ボトルの底面に空隙を設けて、該底面を覆う如く底電極を配置する工程と、
    前記側電極及び前記底電極、又は、前記電解液のいずれか一方に高周波電力を供給し且つ他方を接地するか或いは他方に前記高周波電力とは異なる周波数の高周波電力を供給することにより、ガスバリア性薄膜の原料ガスのプラズマを前記空隙において発生させる工程と、
    前記空隙を通過することによってプラズマ化した前記原料ガスを前記ボトルの底面の全面に至近距離から吹付けてガスバリア性薄膜を成膜する工程と、
    前記側電極を前記ボトルの高さ方向に沿って相対的に上下移動させながら、前記空隙を通過することによってプラズマ化した前記原料ガスを前記ボトルの側面の全面にわたって至近距離から吹付けてガスバリア性薄膜を成膜する工程と、
    を少なくとも有することを特徴とするガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法。
  22. プラズマ化した前記原料ガスが通過する前記空隙の長さを6cm以下としたことを特徴とする請求項18、19、20又は21に記載のガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法。
  23. 前記空隙の間隔を2mm以下としたことを特徴とする請求項18、19、20、21又は22に記載のガスバリア性薄膜コーティングプラスチックボトルの製造方法。
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