JP2005313749A - ドリンクホルダー - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来、作業用四輪車においては、運転者または搭乗者の扱いやすい位置(例えば、自動車で言えばボンネット上)に、ドリンク容器等を置くドリンクホルダーが作られていなかった。
【解決手段】 作業用四輪車1の運転席より前方の運転者または搭乗者の手の届く位置に凹部を形成して左ドリンクホルダー5及び右ドリンクホルダー6とし、この左右ドリンクホルダー5、6からドリンク容器7を取出し、またはドリンク容器7を左右ドリンクホルダー5、6に挿入することができる。さらに、左右ドリンクホルダー5、6に飛出防止パッド12を設けることで、ドリンク容器7が左右ドリンクホルダー5、6から飛出すことを防止できると共に、左右ドリンクホルダー5、6を小物17の収容箱として用いた場合は、収容箱の蓋がわりとして使用することができる。
【選択図】 図1

Description

本願発明は、屋外又は広い屋内空間において資材の運搬、または移動に用いられる作業用四輪車に用いられるドリンクホルダーに関する。
一般的に使用されている作業用四輪車は、エンジンなどの走行手段、乗員座席、金属性のキャビンフレーム、車輪などを備えている。また、作業用四輪車の運転席の前側及び横側からはキャビンフレーム以外のボディー及びボディー部品(フロントガラスを含む)が取り除かれ、いろいろな作業がしやすいように構成されている。このような作業用四輪車においても一般的な自動車と同様に、運転者等がいつでも水分を補給することが出来るように、ドリンク容器、水筒などを置くためのドリンクホルダーがあれば便利である。
従来、一般の車両においてドリンクホルダーは車両内装部品の一部として、インストルメントパネル部、センターコンソール部、ドアパネル部などに取付けられていた。
ところが、作業用四輪車では、車両の回転半径を小さくするため、車体を小型にし、ホイールベースを短くする傾向があり、前輪と後輪との距離の短い車両が主に製作されている。このため、作業用四輪車の場合、運転席のスペースが狭く、インストルメントパネル部25には、シフトレバー21、駆動方式切替レバー22、デフロック切替レバー23、スピードメーター24などが取付けられている(図1参照)。ここで、運転席の内装部の限られたスペース、例えばインストルメントパネル部25の中央下部に、ドリンクホルダーを取付けられたとしても、運転者及び搭乗者が手を伸ばすことで姿勢を崩したり、覗き込んだりして視点を崩すような扱い難いところに設けることとなる。なお、アッパーボディー(ルーフ部)が無い車両にドリンクホルダーを取付ける構成は、乗用型作業機やゴルフカートで既に考案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2003−276494号公報 米国特許第6582002号公報
しかしながら、運転席のスペースを有効に利用し、運転者が運転姿勢、及び視点をできるだけ崩さずにドリンク容器をドリンクホルダーから取出し、またはドリンクホルダーに挿入できるようなものに関しては、最適と思えるものが考案されていない。
本願発明は係る課題に鑑み、作業用四輪車において運転席近傍のスペースを有効に利用し、運転者及び同乗者が容易にドリンク容器をドリンクホルダーから取出し、またはドリンクホルダーに挿入することができるドリンクホルダーを提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、本願発明のドリンクホルダーは、作業用四輪車の運転席または同乗席前方の車両の外装部に凹部を形成し、該凹部をドリンクホルダーとした。例えば、具体的に言うと、ドリンクホルダーの位置を運転者が手の届く範囲とすることが好ましい構成となる。
このような構成により、運転者が運転姿勢、及び視点をできるだけ崩さずにドリンク容器をドリンクホルダーから抜き差しすることができる。
また、前記凹部の底部に水抜き孔を設けた。
このような構成により、ドリンクホルダーに浸入した雨水や泥水を排出することができ、ドリンク容器に水が付着せず運転者及び搭乗者が手に取ったときの不快感を低減することができる。
また、前記ドリンクホルダーの深さを、挿入されるドリンク容器の高さより浅く形成し、前記ドリンクホルダーの開口部近傍に飛出防止パッドを形成し、前記飛出防止パッドに略中心部から放射方向にスリットを形成した。
このような構成により、ドリンクホルダーからドリンク容器が飛び出ることを防止することができると共に、ドリンク容器を容易にドリンクホルダーへ挿入または抜き取ることができる。
また、前記飛出防止パッドの上面に、略中心部を中心とする同心円状に突起を複数本形成し、前記突起が前記飛出防止パッドの前記略中心部に向って傾斜して形成した。
このような構成により、ドリンクホルダーからドリンク容器が飛び出ることをさらに防止することができる。
運転席スペースの少ない作業用四輪車であっても、運転者及ぶ搭乗者がドリンク容器を容易に手に取ることができ、水抜き穴を設けることでドリンク容器に付着した汚れなどによる不快感を少なくすることができる。また、飛出防止パッドをドリンクホルダーに設けることで、ドリンク容器をドリンクホルダーから飛出し難くすることができ、ドリンクホルダーに入れた小物類の飛出しを防止することもできる。
本願発明の一実施形態を、作業用四輪車の一種である不整地走行車に基づいて図面を参照しつつ説明する。
図1は、本願発明の実施例にかかる作業用四輪車の構成を示す図であり、(a)は全体斜視図、(b)は左フロントフェンダーの左後方から見た斜視図である。
図1(a)に示すように、作業用四輪車1は、エンジンなどの走行手段、乗員座席27、金属性のキャビンフレーム26、車輪28などを備えている。そして、乗員座席27の前方には、ハンドル29、インストルメントパネル部25等が備えられており、このインストルメントパネル部25の中央部近傍にはシフトレバー21、駆動方式切替レバー22等が設けられ、左側部近傍にはデフロック切替レバー23等が設けられている。この運転主要操作装置であるハンドル28、シフトレバー21、駆動方式切替レバー22、及びデフロック切替レバー23は、作業用四輪車1の走行中にでも運転者が操作できるように、運転者が最も操作しやすい位置に配置されている。このため、それ以外のものは、前記位置以外のところに配置されることになる。
ここで、一般的に作業用四輪車は主に農業用、牧用、狩猟用などに使用されており、乗り降りが頻繁に行われるために、上記のように室内と室外を隔てる一般的な乗用車に見られるアッパーボディー(ルーフ部)を設けていない。また、アッパーボディーを設けていないので、当然のことながら一般的な乗用車に装着されている視界を確保し風雨を防ぐためのウィンドシールド(運転席前方のガラス)が装着されていない。
このため、作業用四輪車の運転席前方で車両前方の上部に設けられた開閉可能なボンネット2と、それに隣接した車両幅方向の両側に設けられた左フロントフェンダー3、右フロントフェンダー4は、運転者または搭乗者が手を伸ばせばその一部に触れることができるように構成されている。
そこで、左フロントフェンダー3、右フロントフェンダー4の運転者または搭乗者の手が届く範囲には、凹部で構成された左ドリンクホルダー5及び右ドリンクホルダー6が設けられ、運転者または搭乗者が姿勢を崩すことなく、また、視点もあまり移動させることなく、左ドリンクホルダー5及び右ドリンクホルダー6に挿入されたドリンク容器7を手にすることができる。
図1(b)に示すように、左ドリンクホルダー5は、ドリンク容器7が左フロントフェンダー3に挿入できるように、ほぼ垂直に円筒状の凹部によって形成されている。また、そこに収容されるドリンク容器7の上部が左フロントフェンダー3から突出(左ドリンクホルダー5の深さを挿入されるドリンク容器7の高さより浅くした)するように、左ドリンクホルダー5が設けられている。同様に、右ドリンクホルダー6は、ドリンク容器7が右フロントフェンダー4に挿入できるように、ほぼ垂直に円筒状の凹部によって形成されている。また、そこに収容されるドリンク容器7の上部が右フロントフェンダー4から突出(右ドリンクホルダー6の深さを挿入されるドリンク容器7の高さより浅くした)するように、右ドリンクホルダー6が設けられている。
図2は、本願発明の実施例にかかる作業用四輪車をドリンクホルダーの中心を含む断面で切断して車両前方から見たときの構成を模式図的に表した断面図である。
図2に示すように、左ドリンクホルダー5と右ドリンクホルダー6は車両の幅方向の中心Wを基準にほぼ対称な位置に形成されている。この左ドリンクホルダー5は小さなドリンク容器7を安定して収容できるように、底部に直径のされらに小さな凹部が設けられている。この左ドリンクホルダー5及び右ドリンクホルダー6の底部には雨水や泥水が溜まらないように、それぞれ水抜き孔19、20が、車両前方側に設けられている。また、左ドリンクホルダー5の下方には、泥や石の跳ね上げによる車両への損傷を防ぐための左タイヤハウス8が、左タイヤ10の上方を覆うように設けられている。同様に、車両右側に関しても同じような構成で右タイヤハウス9が設けられている。この左タイヤハウス8及び右タイヤハウス9は泥や石の跳ね上げによる車両への損傷を防ぐと共に、水抜き孔19、20から左ドリンクホルダー5及び右ドリンクホルダー6に泥水等が進入することを防ぐことができる。このドリンクホルダーとタイヤハウスとの位置関係により、ドリンク容器7に泥水等が付着し難くなり、運転者及び搭乗者がドリンク容器7を手に取るときに、容器に泥水等が付着して生じる不快感を低減することができる。
図3は、本願発明の実施例にかかる飛出防止パッド12を示す図であり、(a)は上方から見た平面図、(b)は(a)のL−L矢視図である。
図3に示すように、作業用四輪車が悪路を走行した際に、左ドリンクホルダー5または右ドリンクホルダー6(図2参照)からドリンク容器7が飛出るのを防ぐため、左ドリンクホルダー5または右ドリンクホルダー6の開口部近傍の溝部18(図4参照)に、飛出防止パッド12が取付られている。この飛出防止パッド12は円形状をしており、その外周部近傍を除く中心側には弾性部13を有している。また、中心O(略中心部)から放射線方向にスリット14を有することで、スリット14によって分割された各々の弾性部13は、車両上下方向に変形することができる。また、弾性部13の上面には、中心Oを中心とする同心円状に突起15が複数本形成されている。そして、突起15の先端は先にいくにつれて中心Oの方向に傾いている(垂直上方向から約0°〜約45°)(図3(b)参照)。そのため、突起15が物(例えば、ドリンク容器7)と接触すると、この物が摩擦力により弾性部13に対して移動することが難しくなる。また、飛出防止パッド12の外周部16は、把持力を増してドリンク容器7を充分に把持出来るように、中心部の弾性部13より厚く形成されている。このような構成により、車両が悪路を走行した際に、左ドリンクホルダー5からドリンク容器7が飛出るのを防止することができると共に、弾性部13の変形した際に生じる把持力を増すこともできる。
図4は、本願発明の実施例にかかる飛出防止パッド12をドリンクホルダーに取付けた状態の図であり、(a)は飛出防止パッド12がドリンク容器によって下方に押し曲げられた状態を示す図、(b)は(a)における接触部分の拡大図、(c)はドリンクホルダーに小物類を収容したときの図である。
図4(a)に示すように、飛出防止パッド12は、ドリンクホルダー5内の段部18に挿入されている。また、この段部18はドリンクホルダー5の内面を一周するように水平方向に形成され、飛出防止パッド12がこの段部18からはずれないように、段部18の垂直方向の幅は、外周部16の垂直方向の幅より小さく形成されている。また、この段部18に挿入された飛出防止パッド12をさらに強力に固定させるために、飛出防止パッド12の上方よりネジやビスなどの取付手段31を用いてもよい。
このような構成により、ドリンク容器7を左ドリンクホルダー5または右ドリンクホルダー6に挿入すると、飛出防止パッド12の弾性部13がドリンク容器7に押しのけられて左ドリンクホルダー5または右ドリンクホルダー6の中に落ち込んでいく。それと同時に、図4(b)に示すように、弾性部13の突起15がその弾性力によってドリンク容器7に押し当てられ突起15も下方に曲げられる。これにより、ドリンク容器7と飛出防止パッド12の間では飛出しを防止する方向に摩擦力A(図4(b)の白抜き矢印参照)が発生し、左ドリンクホルダー5または右ドリンクホルダー6からドリンク容器7が飛出すことを防止できる。さらに、図4(c)に示すように、この左ドリンクホルダー5または右ドリンクホルダー6の中に、弾性部13を弾性変形させない程度の小物17を入れると、弾性部13が蓋の役目をして、小物17が左ドリンクホルダー5または右ドリンクホルダー6から飛出ることを防止できる。
図5は、本願発明の他の実施例で、フロントフェンダー3、4とドリンクホルダーが分離可能なドリンクホルダーの断面図であり、(a)はドリンクホルダーに段差が無いもの、(b)はドリンクホルダーに段差が有るものを示した図である。
図5(a)に示すように、ドリンクホルダー30はフロントフェンダー3、4の開口部に挿入されて設けられており、ドリンクホルダー30を簡単に取替えることができるように構成されている。このため、ドリンク容器7の形状に左右されることなく、ドリンクホルダー30を取替えることで、様々な形状のドリンク容器7を収容することができる。また、図5(b)に示すように、中央部近傍で段差が形成されているドリンクホルダー31は、形状が異なるものだけでなく、径の異なるドリンク容器7またはドリンク容器7aを収容することができ、径が異なる度にドリンクホルダー31を取替えなくても対応できるように構成されている。また、この段差は、一段に限らず複数段あってもよく、ドリンクホルダー以外の筒形状のもの、例えばマジック、塗装用スプレー等を収容することができるようになっている。このとき、上記飛出防止パッド12(図3参照)を設けることで、径の異なるものに対しても、走行時の飛出を防止することができる。
図6は、本願発明の飛出防止パッドの取付部近傍に段差の無い場合の図であり、(a)は取付手段が無い場合の図、(b)は取付手段が有る場合の図である。
図6(a)に示すように、飛出防止パッドの取付部近傍に段差の無い場合では、取付部に接着剤などを用いて飛出防止パッドを固定したり、飛出防止パッドとドリンクホルダーとの間の摩擦力によって固定することもできる。また、図6(b)に示すように前記外周部16をボンネット、フェンダーなどの上面でネジ、ビス、ボルト、クリップなどの取付手段で固定することで、飛出防止パッドをより確実に固定することができる。
上記実施例では、左右同じ凹部形状をもつドリンクホルダーに関して説明しているが、凹部形状は左右で必ずしも同じである必要はなく、また、飛出防止パッドに関しても左右同じ形状である必要はない。
悪路を走行する車両の外装に取付けるドリンクホルダー及び小物収納用として利用することができる。
本願発明の実施例にかかる作業用四輪車の構成を示す図であり、(a)は全体斜視図、(b)は左フロントフェンダーの左後方からの斜視図である。 本願発明の実施例にかかる作業用四輪車をドリンクホルダーの中心を含む断面で切断して車両前方から見たときの構成を模式図的に表した断面図である。 本願発明の実施例にかかる飛出防止パッド12の図であり、(a)は上方から見た平面図、(b)は(a)のL−L矢視図である。 本願発明の実施例にかかる飛出防止パッド12をドリンクホルダーに取付けた状態の図であり、(a)は飛出防止パッド12がドリンク容器によって下方に押し曲げられた図、(b)は(a)における接触部分の拡大図、(c)はドリンクホルダーに小物類を収容したときの図である。 本願発明の他の実施例で、左右フロントフェンダー3、4とドリンクホルダーが分離可能なドリンクホルダーの断面図であり、(a)はドリンクホルダーに段差が無いものを示した図、(b)はドリンクホルダーに段差が有るものを示した図である。 本願発明の飛出防止パッドの取付部近傍に段差の無い場合の図であり、(a)は取付手段が無い場合の図、(b)は取付手段が有る場合の図である。
符号の説明
1 作業用四輪車
2 ボンネット
3 左フロントフェンダー
4 右フロントフェンダー
5 左ドリンクホルダー
6 右ドリンクホルダー
7 ドリンク容器
12 飛出防止パッド
13 弾性板
15 突起
19 左水抜き孔
20 右水抜き孔
24 インストルメントパネル部

Claims (4)

  1. 作業用四輪車の運転席または同乗席前方の車両の外装部に凹部を形成し、該凹部をドリンクホルダーとしたことを特徴とするドリンクホルダー。
  2. 前記凹部の底部に水抜き孔を設けた請求項1に記載のドリンクホルダー。
  3. 前記ドリンクホルダーの深さを、挿入されるドリンク容器の高さより浅く形成し、
    前記ドリンクホルダーの開口部近傍に飛出防止パッドを形成し、
    前記飛出防止パッドに略中心部から放射方向にスリットを形成した請求項1または2に記載のドリンクホルダー。
  4. 前記飛出防止パッドの上面に、略中心部を中心とする同心円状に突起を複数本形成し、
    前記突起が前記飛出防止パッドの前記略中心部に向って傾斜して形成した請求項3に記載のドリンクホルダー。




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