JP2005307368A - スチールコード及びそれを用いた空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 長期間にわたって防錆効果を発揮することを可能にしたスチールコード及びそれを用いた空気入りラジアルタイヤを提供する。
【解決手段】 少なくとも1本のスチールフィラメントf1からなるコア1と、複数本のスチールフィラメントf2からなるシース2とを備えたスチールコードにおいて、コア1に気化性防錆剤を含有する有機組成物を付着させて被覆層3を形成し、コア1の単位表面積当たりの気化性防錆剤の使用量を15g/m2 以上にする。このスチールコードを空気入りラジアルタイヤのカーカス層、フィニッシング層及びベルト層の少なくとも1つに用いる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複層撚り構造を有するスチールコード及びそれを用いた空気入りラジアルタイヤに関し、さらに詳しくは、長期間にわたって防錆効果を発揮することを可能にしたスチールコード及びそれを用いた空気入りラジアルタイヤに関する。
空気入りラジアルタイヤに代表されるゴム製品の補強材として、少なくとも1本のスチールフィラメントからなるコアと、複数本のスチールフィラメントからなるシースとを備えたスチールコードが使用されている。このような複層撚り構造を有するスチールコードはゴムに埋設された状態でゴム製品を補強するが、その撚り構造に起因してコード内部までゴムが浸透し難いという欠点がある。そして、スチールコードの内部にゴムが充填されない部分が存在すると、その部分から錆を生じ易いのである。
そこで、複層撚り構造を有するスチールコードの防錆性を高めるために、スチールコードの内部に予め未加硫ゴムを充填したり、スチールコードを液状化されたゴムに浸漬することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、これら手法では、シース外側へのゴムの染み出しや付着が結果的に多くなるため、スチールコードの取り扱い性が非常に悪く、またゴムを均一に被覆することが難しい。特に、スチールコードの内部に未加硫ゴムを充填する場合、コアに対して切目なく連続的にゴムを被覆する必要があるため、スチールコードの生産性も悪くなる。
上記以外の手法として、スチールコードを構成するフィラメントの表面を有機リン酸エステル化合物を含む防錆剤で処理することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、スチールコードを構成するフィラメントを熱可塑性エラストマーでコーティングすることが提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、これら手法では、初期の防錆効果は良好であるものの、フレッティング等によりコーティングが剥がれて防錆効果が部分的に失われると、それが二度と回復しないので、防錆効果を長期間にわたって維持することが困難である。
特開2002−88667号公報 特開平9−52503号公報 特開2002−331806号公報
本発明の目的は、長期間にわたって防錆効果を発揮することを可能にしたスチールコード及びそれを用いた空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明のスチールコードは、少なくとも1本のスチールフィラメントからなるコアと、複数本のスチールフィラメントからなるシースとを備えたスチールコードにおいて、前記コアに気化性防錆剤を含有する有機組成物を付着させ、前記コアの単位表面積当たりの前記気化性防錆剤の使用量を15g/m2 以上にしたことを特徴とするものである。
本発明のスチールコードは、コアとシースとの間に気化性防錆剤を含有する有機組成物を備えているので、空気入りラジアルタイヤに代表されるゴム製品に埋設された状態において、有機組成物から放出される気化性防錆剤に基づいて良好な防錆効果を発揮することができる。しかも、この気化性防錆剤による防錆効果はコアの内側にも拡散するものである。また、スチールコードを構成するフィラメントがタイヤ走行に伴って発生するフレッティング等により削られた場合には、その露出面に対しても防錆効果を発揮することができる。そして、気化性防錆剤は有機組成物から徐々に放出されるので、上記の如く良好な防錆効果を長期間にわたって維持することが可能である。
ここで、コアの単位表面積当たりの気化性防錆剤の使用量を15g/m2 以上にする必要がある。気化性防錆剤の使用量を上記の如く規定することにより、良好な防錆効果を確保することができる。気化性防錆剤の使用量が十分であれば、コアは必ずしも有機組成物により完全に覆われている必要がないので、例えば、有機組成物の付着工程でのコアの移動速度を速くすることでコードの生産性を向上することができる。
本発明において、有機組成物はゴム組成物であることが好ましい。気化性防錆剤をゴム組成物に含ませた場合、気化性防錆剤の徐放性の点で有利である。また、気化性防錆剤としては、ジシクロヘキシルアンモニウムニトレート、シクロヘキシルアンモニウムカーボネート、ジイソプロピルアンモニウムニトレート、グアニジンカーボネート、メルカプトベンゾチアゾールからなる群から選ばれた少なくとも1種を使用することが好ましい。特に、ジシクロヘキシルアンモニウムニトレートとジイソプロピルアンモニウムニトレートとを組み合わせて用いることが望ましい。
本発明のスチールコードは、各種ゴム製品の補強材として好適であるが、特に空気入りラジアルタイヤのカーカス層、フィニッシング層及びベルト層の少なくとも1つに用いることが好ましい。これにより、スチールコードを備えた空気入りラジアルタイヤの耐久性を向上することができる。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態からなるスチールコードを示し、図2は該スチールコードのコアを示すものである。図1に示すように、本実施形態の複層撚り構造を有するスチールコードは、複数本のスチールフィラメントf1からなるコア1と、複数本のスチールフィラメントf2からなるシース2とを備えている。これらコア1とシース2との間には、気化性防錆剤を含有する有機組成物からなる被覆層3が形成されている。
上記スチールコードは、図2に示すように、予めスチールフィラメントf1からなるコア1に気化性防錆剤を含有する有機組成物を付着させて被覆層3を形成し、次いで、被覆層3を備えたコア1の外側にシース2のフィラメントf2を撚り合わせることで得ることができる。このとき、フィラメント撚り合わせ方向は層間で互いに逆方向とするのが一般的である。有機組成物は、コード長手方向に沿って間欠的又は不規則に付着している場合であっても、気化性防錆剤の使用量が十分であれば、所望の防錆効果を得ることができる。言い換えれば、有機組成物をコード長手方向に沿って切目なく連続的に付着させる必要がないので、スチールコードの生産性が極めて高い。
有機組成物としては、気化性防錆剤を分散させつつスチールフィラメントに密着するものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、未加硫のゴム組成物や粘着性樹脂等を使用することができる。特に、気化性防錆剤の付着媒体としてゴム組成物を使用すると良い。ゴム組成物は混練された気化性防錆剤を徐々に放出するので長期間にわたって防錆効果を維持することができる。ゴム組成物のゴム成分としては、スチールコードによって補強されるゴム製品に応じて適宜選択することができ、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴムなどを挙げることができる。勿論、ゴム組成物にはゴム業界で通常使用される充填剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤等の配合剤を適宜配合することができる。
気化性防錆剤としては、ジシクロヘキシルアンモニウムニトレート、シクロヘキシルアンモニウムカーボネート、ジイソプロピルアンモニウムニトレート、グアニジンカーボネート、メルカプトベンゾチアゾールからなる群から選ばれた少なくとも1種を使用することが好ましい。これら物質は気化性(昇華性)と防錆効果を兼ね備えている。また、これら物質は有機組成物に混練されることから粉末であることが望ましい。
特に、ジシクロヘキシルアンモニウムニトレート(DICHAN)とジイソプロピルアンモニウムニトレート(DIPAN)とを組み合わせて用いると良い。ジシクロヘキシルアンモニウムニトレートは一定温度における蒸気圧がジイソプロピルアンモニウムニトレートに比べて小さく防錆効果が長いという利点があり、ジイソプロピルアンモニウムニトレートは初期の防錆効果が優れている。そのため、両者を組み合わせた場合、適度な防錆効果を長期間にわたって発揮することができる。
上記スチールコードにおいて、コアの単位表面積当たりの気化性防錆剤の使用量は15g/m2 以上になっている。コア単位表面積当たりの気化性防錆剤の使用量とは、コアを構成する全てのフィラメントの総表面積に対する気化性防錆剤の使用量の割合である。この気化性防錆剤の使用量が15g/m2 未満であると防錆効果が不十分になる。気化性防錆剤の使用量の上限値は、40g/m2 程度にすれば良い。
上述したスチールコードによれば、コア1とシース2との間に介在する有機組成物から放出される気化性防錆剤に基づいて良好な防錆効果を発揮することができる。特に、スチールコードがゴム製品中に埋設されたときコード内部は実質的に密閉状態になるが、その中に気化性防錆剤が放出されるので、ゴムで被覆されていない部分の耐蝕性を向上することができる。また、スチールコードを構成するフィラメントf1,f2がタイヤ走行に伴って発生するフレッティング等により削られた場合には、その露出面に対しても防錆効果を発揮することができる。しかも、気化性防錆剤は有機組成物から徐々に放出されるので、良好な防錆効果を長期間にわたって維持することができる。
上述した実施形態では3本のスチールフィラメントからなるコアと8本のスチールフィラメントからなるシースとを備えたスチールコードの場合について説明したが、本発明ではコアのフィラメント本数、シースのフィラメント本数、シースの層数が上記実施形態に限定されるものではない。本発明が適用されるスチールコードの代表的な複層撚り構造として、1+2、1+3、1+4、1+5、2+5、2+6、2+7、2+8、3+5、3+6、3+7、3+8、3+9、3+9+15、3+9+15+1などを挙げることができる。
図3は本発明の実施形態からなる重荷重用空気入りラジアルタイヤを示すものである。図3において、11はトレッド部、12はサイドウォール部、13はビード部である。左右一対のビード部13,13間には複数本のスチールコードをゴム被覆してなるカーカス層14が装架されており、そのカーカス層14のタイヤ幅方向端部がビードコア15の周りにタイヤ内側から外側へ巻き上げられている。また、ビード部13には複数本のスチールコードをゴム被覆してなるフィニッシング層16がカーカス層14を包み込むように埋設されている。
一方、トレッド部11におけるカーカス層14の外周側には、それぞれ複数本のスチールコードをゴム被覆してなる複数のベルト層17が埋設されている。これらベルト層17は、そのスチールコードがタイヤ周方向に対して傾斜し、かつ層間でコードが互いに交差するように配置されている。
上記重荷重用空気入りラジアルタイヤにおいて、カーカス層14、フィニッシング層16、ベルト層17には、上述のようにコアに気化性防錆剤を含有する有機組成物を付着させた複層撚り構造を有するスチールコードが使用されている。そのため、この重荷重用空気入りラジアルタイヤは、長期間にわたって良好な防錆効果を発揮することができ、その防錆効果に基づいて耐久性を大幅に向上することができる。
カーカス層に使用するスチールコード(3+8×0.22)の防錆処理方法を種々異ならせた5種類の重荷重用空気入りラジアルタイヤ(従来例1〜2、実施例1及び比較例1〜2)をそれぞれ製作した。
従来例1:
スチールコードを構成する全フィラメントをトリアジンチオール系化合物でコーティングした。
従来例2:
スチールコードを構成する全フィラメントを熱可塑性樹脂でコーティングした。
実施例1:
スチールコードのコア表面の一部に気化性防錆剤を含む未加硫のゴム組成物を付着させ、コアの単位表面積当たりの気化性防錆剤の使用量を16g/m2 とした。気化性防錆剤としては、ジシクロヘキシルアンモニウムニトレート(DICHAN)とジイソプロピルアンモニウムニトレート(DIPAN)を用いた。
比較例1: スチールコードのコア表面の一部に気化性防錆剤を含む未加硫のゴム組成物を付着させ、コアの単位表面積当たりの気化性防錆剤の使用量を12g/m2 とした。気化性防錆剤としては、ジシクロヘキシルアンモニウムニトレート(DICHAN)とジイソプロピルアンモニウムニトレート(DIPAN)を用いた。
比較例2: スチールコードのコア表面に気化性防錆剤を散布し、コアの単位表面積当たりの気化性防錆剤の使用量を16g/m2 とした。気化性防錆剤としては、ジシクロヘキシルアンモニウムニトレート(DICHAN)とジイソプロピルアンモニウムニトレート(DIPAN)を用いた。
これら従来例1〜2、実施例1及び比較例1〜2のタイヤについて、下記試験方法により、静的条件での錆発生状況、走行後の錆発生状況、走行後のコード耐疲労性を評価し、その結果を表1に示した。
静的条件での錆発生状況:
試験タイヤを調湿チャンバー内で、温度70℃、湿度96%の条件で720時間保持した後、タイヤからカーカスコードを取り出し、そのコードのコア付近での錆の発生状況を調べた。
走行後の錆発生状況:
試験タイヤを約10万km走行させた後、タイヤからカーカスコードを取り出し、そのコードのコア付近での錆の発生状況を調べた。
走行後のコード耐疲労性:
試験タイヤを約10万km走行させた後、タイヤからカーカスコードを取り出し、ハンター曲げ疲労試験を実施した。そして、コードが破断するまでの曲げ回数を測定し、新品時からの低下率を求めた。低下率が5%以下である場合を「◎」で示し、6%〜15%である場合を「○」で示し、16%〜25%である場合を「△」で示し、26%以上である場合を「×」で示した。
Figure 2005307368
表1から判るように、従来例1〜2及び比較例1〜2のタイヤは、静的条件での防錆効果に問題はないものの、走行後の防錆効果が不十分であった。実施例1のタイヤは、静的条件での防錆効果及び走行後の防錆効果がいずれも優れていた。
次に、気化性防錆剤の付着媒体を実施例1とは異ならせた2種類の重荷重用空気入りラジアルタイヤ(実施例2〜3)をそれぞれ製作した。
実施例2:
スチールコードのコア表面の一部に気化性防錆剤を含む粘着性樹脂(松脂)を付着させ、コアの単位表面積当たりの気化性防錆剤の使用量を16g/m2 とした。気化性防錆剤としては、ジシクロヘキシルアンモニウムニトレート(DICHAN)とジイソプロピルアンモニウムニトレート(DIPAN)を用いた。
実施例3:
スチールコードのコア表面の一部に気化性防錆剤を含むp−フェニレンジアミン系化合物(サンフレックス6PPD)を付着させ、コアの単位表面積当たりの気化性防錆剤の使用量を16g/m2 とした。気化性防錆剤としては、ジシクロヘキシルアンモニウムニトレート(DICHAN)とジイソプロピルアンモニウムニトレート(DIPAN)を用いた。
これら実施例2〜3のタイヤについて、上記試験方法により、静的条件での錆発生状況、走行後の錆発生状況、走行後のコード耐疲労性を評価し、その結果を実施例1の結果と共に表2に示した。
Figure 2005307368
表2から判るように、気化性防錆剤の付着媒体としてゴム組成物を用いた場合に最も良好な防錆効果を得ることができた。
次に、気化性防錆剤を実施例1とは異ならせた2種類の重荷重用空気入りラジアルタイヤ(実施例4〜5)をそれぞれ製作した。
実施例4:
スチールコードのコア表面の一部に気化性防錆剤を含む未加硫のゴム組成物を付着させ、コアの単位表面積当たりの気化性防錆剤の使用量を16g/m2 とした。気化性防錆剤としては、ジシクロヘキシルアンモニウムニトレート(DICHAN)のみを用いた。
実施例5:
スチールコードのコア表面の一部に気化性防錆剤を含む未加硫のゴム組成物を付着させ、コアの単位表面積当たりの気化性防錆剤の使用量を16g/m2 とした。気化性防錆剤としては、ジイソプロピルアンモニウムニトレート(DIPAN)のみを用いた。
これら実施例4〜5のタイヤについて、上記試験方法により、静的条件での錆発生状況、走行後の錆発生状況、走行後のコード耐疲労性を評価し、その結果を実施例1の結果と共に表3に示した。
Figure 2005307368
表3から判るように、気化性防錆剤としてジシクロヘキシルアンモニウムニトレート(DICHAN)とジイソプロピルアンモニウムニトレート(DIPAN)を組み合わせて用いた場合に最も良好な防錆効果を得ることができた。
本発明の実施形態からなるスチールコードを断面図である。 図1のスチールコードのコアを示す側面図である。 本発明の実施形態からなる重荷重用空気入りラジアルタイヤを示す子午線判断面図である。
符号の説明
1 コア
2 シース
3 気化性防錆剤を含有する有機組成物の被覆層
11 トレッド部
12 サイドウォール部
13 ビード部
14 カーカス層
15 ビードコア
16 フィニッシング層
17 ベルト層
f1,f2 スチールコード

Claims (5)

  1. 少なくとも1本のスチールフィラメントからなるコアと、複数本のスチールフィラメントからなるシースとを備えたスチールコードにおいて、前記コアに気化性防錆剤を含有する有機組成物を付着させ、前記コアの単位表面積当たりの前記気化性防錆剤の使用量を15g/m2 以上にしたスチールコード。
  2. 前記有機組成物がゴム組成物である請求項1に記載のスチールコード。
  3. 前記気化性防錆剤がジシクロヘキシルアンモニウムニトレート、シクロヘキシルアンモニウムカーボネート、ジイソプロピルアンモニウムニトレート、グアニジンカーボネート、メルカプトベンゾチアゾールからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項1又は請求項2に記載のスチールコード。
  4. 前記気化性防錆剤がジシクロヘキシルアンモニウムニトレート及びジイソプロピルアンモニウムニトレートの両方を含む請求項1又は請求項2に記載のスチールコード。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のスチールコードを、カーカス層、フィニッシング層及びベルト層の少なくとも1つに用いた空気入りラジアルタイヤ。
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