JP2005302631A - 燃料電池発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池のアノードエアーブリージング用空気、選択酸化用空気、システム停止時のパージ用空気、シフト触媒加熱用空気中に、硫黄酸化物や硫化水素、難燃性有機化合物のような不純物が混入した場合、長期間の安定運転ができない。
【解決手段】水素生成装置を備える燃料電池システムにおいて、燃料電池4のカソードオフガスをアノードエアーブリージング用空気、選択酸化用空気、システム停止時のパージ用空気、及びシフト触媒加熱用空気の少なくともいずれか一つに用いるよう構成することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池発電システムに関する。さらに詳しくは、少なくとも炭素及び水素から構成される有機化合物を含む原料と水を触媒に流通させ一酸化炭素を含有する水素リッチガスを発生させる水素生成装置と、燃料電池とを有する燃料電池発電システムにおいて、水素生成装置もしくは燃料電池のアノードに流通させる空気に含まれる不純物除去に関する。
固体高分子型燃料電池(PEFC)は、酸素と水素から発電される。PEFCのカソードに送られる空気の中の不純物は、電圧低下を引き起こすため、有機溶剤などの不純物を除去する触媒燃焼器などが提案されてきた(例えば、特許文献1参照)。
水素の工業的製造法としては水の電気分解などがあり、その他には炭化水素ガスの水蒸気改質法、部分酸化法、両者を組み合わせたオートサーマル法などがある。これらの改質法では、メタン、エタン、プロパン、ブタン、都市ガス、LPガス、その他の炭化水素ガス(二種類以上の炭化水素の混合ガスを含む)、メタノール等のアルコールに例示されるような少なくとも炭素及び水素から構成される有機化合物を含む原料を改質して水素リッチガスを生成させるが、いずれの場合にも改質装置が用いられる。PEFCに供給する水素リッチガス中の一酸化炭素(CO)含有量は50ppm(容量、以下同じ)程度が限度であり、これを越えると電池性能が著しく劣化するので、COはPEFCへ導入する前にできる限り除去する必要がある。水蒸気改質において生成する改質ガス中には未反応のメタン、未反応の水蒸気、炭酸ガスのほか、通常8〜15%(容量、以下同じ)程度のCOが副生する。このため上記水素リッチガスは、この副生COを除去するためにシフト反応部へ導入される。シフト反応部ではシフト反応(1)によりCOが炭酸ガスと水素に変えられる。シフト反応部を経て得られる水素リッチガスについても、COは完全には除去されず、微量のCOが含まれている。このため、空気等の酸化剤ガスを添加し、CO選択酸化部において、CO選択酸化反応(2)により、COを50ppm以下、好ましくは10ppm以下に低減させる。こうして精製された水素リッチガスがPEFCのアノードに供給される。しかし、負荷が変化する場合など、CO濃度が上昇する場合に備えて、アノードにさらに空気を供給し、アノード電極触媒のCO被毒を抑制するエアーブリージングが行われることも多い。
CO+HO→CO+H (1)
CO+1/2O→CO (2)
家庭用燃料電池では、効率を向上させるため、電力の消費量が少ないときは機器を停止させることが望ましい。このとき、系内に燃料や水素が残留したままでは、安全上の問題があるため、不燃性ガスでパージさせる必要がある。家庭用燃料電池では、Nボンベなどを常設することが困難であるため、水素生成装置、アノード流路を水蒸気パージしてから水蒸気が凝縮しない温度域で空気パージを行う方法などが提案されている。
燃料電池のカソード以外で、水素生成装置内の触媒、燃料電池の電極触媒において空気が送られる場合としては、アノードエアーブリージング用空気、選択酸化用空気、システム停止時のパージ用空気、シフト触媒加熱用空気が挙げられる。これらにおいて用いられる空気は、カソード空気に比べて少なく、例えば1kWの燃料電池の場合、カソードに供給される空気量は65Nl/min(以下0℃、1atm換算の値をこのように記す)であるのに対し、アノードエアーブリージング用空気、選択酸化用空気、システム停止時のパージ用空気、シフト触媒加熱用空気の供給量はそれぞれ、0.3Nl/min、0.5Nl/min、20-100Nl/回、0.5NL/minといったオーダーである。また、これらの空気中に含まれる不純物成分としては、硫黄酸化物、硫化水素、窒素酸化物、アンモニアなどの無機ガスと、アミン、脂肪酸、芳香族化合物、アルデヒドなどの有機ガスが挙げられる。これらのガスの濃度は一般的に数十ppm〜数ppbである。また、エアーブリージング時にアノードで起こる反応、およびCO選択酸化部で起こる反応は酸化反応であるため、アセトアルデヒドなど容易に燃焼される物質の場合影響は少ない。また、触媒動作温度はそれぞれ、改質触媒、シフト触媒、選択酸化触媒は、それぞれ約700℃、約300℃、約150℃であり、カソード電極触媒動作温度(70−80℃)に比べて高い。一般に吸着は温度が高いほど起こりにくいため、温度だけから比較すると、水素生成器装置の触媒に比べて、カソード電極触媒に被毒物質は吸着しやすい。しかし、上記水素生成装置内の各触媒に対して硫黄酸化物や硫化水素のような永久被毒物質がきた場合、触媒の活性点は覆われ、数万時間といった長期間の曝露を受けると、最終的に特性低下となって現れる。また、難燃性の有機物は貴金属などの酸化活性の高い触媒でも200℃以上でないと燃えない。例えば、トルエンなどが空気中に含まれる場合、アノード電極触媒や選択酸化触媒上に残留し、被毒物質として作用する。
このため、発明者らは水素生成装置と燃料電池間に空気を混入する空気供給部とを備えた燃料電池発電システムにおいて、空気中に含まれる不純物を除去する不純物除去手段を備えることを提案してきた(例えば、未公開自社出願の特願2003−405016号参照)。
特開2000−277139号公報
しかし、上記特許文献2記載の発明においては空気中に含まれる不純物を除去する不純物除去手段を別途備える必要があるといった問題がある。
また、カソードに送る不純物除去フィルターを通過した空気を分岐して用いた場合でも、カソードに用いる空気量は多いため(例えば、65Nl/min)、フィルターを頻繁に交換を行わない限り完全に空気中の不純物を除去することは困難であるという問題もある。
上記課題を解決するために本発明の燃料電池システムは、原料と水から一酸化炭素を含有する水素リッチガスを生成する改質部と、前記水素リッチガス中の一酸化炭素と水から水素と二酸化炭素を生成するシフト反応部と、前記シフト反応部にて除去されなかった前記水素リッチガス中の一酸化炭素を低減するための一酸化炭素除去部とを有する水素生成装置と、
前記水素生成装置から供給される前記水素リッチガスと、酸素を含む酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、
前記水素生成装置に空気を供給する空気供給部とを備え、
前記空気供給部に前記燃料電池のカソードオフガスを供給することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池システムは、原料と水から一酸化炭素を含有する水素リッチガスを生成する改質部と、前記水素リッチガス中の一酸化炭素と水から水素と二酸化炭素を生成するシフト反応部と、前記シフト反応部にて除去されなかった前記水素リッチガス中の一酸化炭素を低減するための一酸化炭素除去部とを有する水素生成装置と、
前記水素生成装置から供給される前記水素リッチガスと、酸素を含む酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、
(1)前記改質部と前記シフト反応部との間、(2)前記シフト反応部と前記一酸化炭素除去部との間、及び(3)前記一酸化炭素除去部と前記燃料電池との間の少なくとも1箇所に空気を供給する空気供給部とを備え、
前記空気供給部に前記燃料電池のカソードオフガスを供給することを特徴とする。
本発明の燃料電池発電システムによれば、アノードおよび水素生成装置に送られる空気に不純物が十分除去されている燃料電池のカソードオフガスを用いることにより、長期間にわたり、高い特性を維持することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における燃料電池システムの概略構成を示す説明図である。
図1において、燃料中の硫黄成分を吸着除去する吸着剤を経た燃料が水と混合され、加熱されて、Ru/アルミナ触媒を充填した改質反応部1に導入される。改質触媒の温度は燃料にもよるが、都市ガスの場合、改質触媒出口直後の温度は650℃程度に保たれる。改質反応部1の下流側には耐酸化性の水性ガスシフト反応触媒であるPt/CeZrOx触媒を充填したシフト反応部2が設置されている。また、改質反応部1の下流側には、シフト触媒加熱用空気供給部13が設置されている。シフト反応部2の下流側には、CO選択酸化用空気供給部8が設置されており、CO選択酸化用空気供給部8の下流にRu/アルミナ触媒を充填したCO選択酸化反応部3が設置されている。CO選択酸化反応部3の下流側には、アノードエアーブリージング用空気供給部9が設置されており、アノードエアーブリージング用空気供給部9の下流に、固体高分子型燃料電池4が設置されている。燃料電池アノード触媒としては、例えばPt-Ru/C触媒が挙げられる。カソード用空気は不純物除去手段5を通過した後、全熱交換器11を通過し加湿された後、燃料電池4のカソードに送られる。カソードに送られた空気中の酸素は反応に用いられ、カソードオフガス15として排出される。燃料電池運転条件にもよるが、カソードオフガスは酸素濃度13−14%(ドライベース)、露点65℃である。カソードオフガスは、全熱交換器11でカソードへ供給される空気と熱交換され、除湿された後、CO選択酸化用空気供給部8、アノードエアーブリージング用空気供給部9を通じて、CO選択酸化反応部3、固体高分子型燃料電池4のアノード極にそれぞれ送られる。ここでの供給量は一例を挙げるとそれぞれ0.5Nl/min、0.3Nl/minである。また、燃料電池停止時にシステム内に水素や都市ガスなどの可燃ガスが残留すると危険であるため、システム系内を空気パージする必要がある。本発明では、停止時に改質触媒のRuが酸化しない温度まで装置を冷却した後、バルブ7を開け、カソードオフガスをパージ用空気供給部6を通じて、改質部反応部1に供給し、シフト反応部2,CO選択酸化反応部3、固体高分子型燃料電池4へと順に空気で置換していく。ここで置換する空気量としては、例えば2Nl/minで10分間である。なお、ここでは、リザーバータンク14にカソードオフガスを貯蔵し、停止時にはこのリザーバータンク14からポンプ12を通じて、パージ用空気を送る構成とした。また、300Wのときなどの低負荷時には、水素生成装置内に流れるガス量が少なくなるため、シフト触媒を反応温度に保つことが困難となる。このようなとき、シフト触媒加熱用空気供給部13を通じて、シフト触媒が加熱される。ここで加える空気量としては、例えば、0.3Nl/minである。なお、アノードオフガス16は、水分が除去された後、空気とともに改質加熱用バーナー17に送られ、燃焼させ、水素生成装置18の加熱に用いられる。
貴金属触媒への永久被毒を考えた場合、被毒物質が貴金属露出表面の数十分の1から1/2程度を覆うと顕著な被毒を及ぼすといわれている。1kW級燃料電池では、アノード触媒で用いられるPt、Ruはそれぞれ0.02mol程度であり、0.5ppmの硫化水素を含む空気を0.3Nl/minでエアーブリージングとして送ると、数千〜数万時間で触媒に影響を及ぼす蓄積量となる。選択酸化反応の場合、1kW級燃料電池で、数千ppmのCOを含むガスを処理することを考えると、0.5Nl/minの空気を送る必要があり、Ru6g/lのハニカムを200cc用いた場合、0.5ppmの硫化水素を含む空気が送られると数百から数千時間で触媒に影響を及ぼす蓄積量となる。また、低負荷運転時貴金属系シフト触媒を加熱するため、シフト触媒に空気を供給し触媒燃焼を起こさせる場合があるが、貴金属系シフト触媒としてはPt/CeZrOx触媒を用いた場合、触媒下流では還元雰囲気になるため硫黄化合物は硫化水素として排出され、選択酸化触媒を被毒する。
なお、選択酸化触媒に対するSO2が及ぼす影響もほぼ同程度であった。シフト触媒に及ぼす影響としては、温度、ガス雰囲気によるが、酸化雰囲気では、硫酸塩として担体に蓄積され、還元雰囲気では、硫化水素として排出される。
水素生成装置パージ用空気を改質反応部入り口から送り込む場合では、改質触媒であるRu触媒が最も顕著な影響を受ける。2wt%のRu/アルミナ触媒を300g用いる場合を考えると、Ru量は0.06molとなり、0.5ppmの硫化水素を含む空気が一回のパージで100Nl送られると、数百から数千回のパージで触媒に影響を及ぼす蓄積量となる。毎日起動停止を行うと10年で3650回起動停止を行うことになるので、長期的な使用の場合この影響は無視できない。ここでは、硫化水素について述べたが、硫化水素の場合、火山地域や温泉地域でのみ、空気中濃度が0.05〜10ppmになりうる。しかし、硫黄酸化物は貴金属触媒上で水素が存在する還元雰囲気下では容易に硫化水素に変換されるため、触媒種とガス雰囲気によっては硫黄酸化物の影響も硫化水素と等しくなる場合がある。ちなみに、硫黄酸化物の濃度は環境基準は0.04ppmであるため、交通量の多い道路近辺に設置された燃料電池の場合、長期的には影響を及ぼす可能性がある。
また、塗料などに含まれるトルエンなどは難燃性であり、貴金属触媒を用いても200℃まではほとんど酸化分解しないため、アノード電極触媒や選択酸化触媒が動作する温度では触媒上に残留し、被毒物質として作用する。悪臭防止法におけるトルエンの規制基準は第一種地域では10ppmであり、塗料の臭気が常時漂うような場所では、その影響は大きい。同様にして、難燃性の有機物質(アミン、脂肪酸を含む)が常時存在する場合、触媒被毒の要因となる。なお、窒素酸化物の触媒に及ぼす影響は、可逆的であり、窒素酸化物が触媒上にきても、脱着し易いため、触媒上に残留することはなく、影響は少ない。
カソードにおいては通常Pt/C触媒が使用され、0.7V付近に電位が保たれる。高い電位は、一般に酸化反応が起こりやすい。例えば、硫黄化合物の場合は、以下の式で示される標準電位(vs. SHE)となる。
Figure 2005302631
Figure 2005302631
上述のようにカソ−ド電位は0.7V位なので、pHなどの影響を除外し、電位だけから考えると反応は左に進みカソード電極は、硫黄化合物は触媒被毒として機能しない。なお、カソード電極触媒では、SO4 2-は特に被毒物質として働かない。また、SO2がカソードに供給されても電位の低下は認められない。
カソードでは酸素が介在するため、有機化合物などはアルデヒド、脂肪酸などの含酸素化合物へと酸化される。含酸素化合物は、水素結合しやすいため、水に溶解しやすくなる。カソードでは、水が多量に存在するため、たとえ、不純物がカソードの不純物除去手段を通過してきたとしても結果的に電池内で水に溶解する。また、カソードに用いられる触媒はPtであるため、電位によってはアルデヒドなどがPt表面に吸着することもある。このように、カソードオフガス中の不純物は極めて少なくなる。
また、改質触媒として用いられるRu触媒は、酸化されやすいが、カソードオフガスのように、酸素濃度の少ない空気を用いた場合酸化はより起こりにくくなり、空気パージによる酸化劣化を抑制できる。
なお、特に、水素生成装置のパージ用としてカソードオフガスを用いる場合、水を除去したほうが望ましい。これは、水素生成装置の触媒が水浸しになり、結果として活性が低下することを防ぐためである。
さらに、シフト触媒に空気をおくる場合、燃料電池の反応熱によりカソードオフガスは暖かく(数十度)また、加湿されているため、わずかではあるが熱効率が上がり、反応平衡の点からもCOが少なくなる方向であり、望ましい。
以下、本発明の燃料電池発電システムおよびその運転方法を実施例に基づいてより具体的に説明する。
(実施例1)
Pt/C触媒に水と旭硝子製のパーフルオロスルホン酸イオノマーエタノール溶液(フレミオン:9wt%パーフルオロスルホン酸イオノマー)を加え、触媒インクを調製した。なお、フレミオンとカーボンブラックの重量比が1となるようにした。この触媒インクを、Pt0.3mg/cmとなるように、ドクターブレード法でカーボンペーパーに塗布し、60℃で乾燥させ、カソード側カーボンペーパーを作成した。一方、アノード側カーボンペーパーは、30wt%Pt−24wt%Ru/CによりPt0.3mg/cmとなるように同様の手法で作成した。このように作成した2枚のガス拡散電極層でナフィオン112膜(デュポン社製)をはさみ、130℃でホットプレスし膜/電極接合体(MEA)を作成した。空気、水素を用いて、酸素利用率40%、水素利用率70%、セル温度75℃、カソード露点65℃、アノード露点70℃で、0.2A/cmで運転させた。発電開始後、燃料電池のカソードに供給される空気に50ppbのSOを加えて発電を行い、カソードオフガス中のSO2を分析した。この結果、ガスクロマトグラフで分析限界値(20ppb)以下までSO2が減少していることが確認された。なお、100ppbのNOについても同様の実験を行ったが、1000時間でも電圧の低下は認められなかった。以上のように、カソードオフガス中では、SO、NOが効果的に除去されていた。
同様の調製法で、1kW級スタックを作成し、500ppmのSO2を含む空気をカソードに供給し、アノードにCOを50ppmを含む模擬オフガスを流し、カソードオフガスを、アノードエアーブリージング用空気に用いる構成とした。1000時間後でも、アノード触媒の被毒物質であるSO2混入による電圧の低下は、認められなかった。
また、上記のSO2が除去された後のスタックのカソードオフガスを、アノードエアブリージング用空気、選択酸化用空気、システム停止時のパージ用空気、及びシフト触媒加熱用空気として用いた燃料電池システムを試作した。システムの起動停止繰り返し試験を200回行い、カソードオフガスを上記4つの用途で使用した。200回起動停止を繰り返した後、上記カソードオフガスが供給された水素リッチガス流通経路の各触媒(改質触媒、シフト触媒、選択酸化触媒、アノード触媒)を取り出し、マイクロリアクターで特性を調べたが、SO2による特性の低下は認められなかった。
以上のように、燃料電池のカソードに供給される空気中の不純物濃度は、カソードオフガス中において減少するため、このカソードオフガスを、燃料電池システム内の水素リッチガス流通経路への空気供給に用いることで、システム内の水素リッチガス流通経路中の各触媒の永久被毒が抑制され、より安定的な燃料電池の長期運転が可能となる。
本発明の燃料電池発電システムは、長期間安定な運転ができる燃料電池発電システムとして有用である。
本発明の実施の形態1における燃料電池発電システムの概略を示す図
符号の説明
1 改質反応部
2 シフト反応部
3 CO選択酸化反応部
4 固体高分子型燃料電池
5 不純物除去手段
6 パージ用空気供給部
7 バルブ
8 CO選択酸化用空気供給部
9 アノードエアーブリージング用空気供給部
10 カソード用空気供給部
11 全熱交換器
12 ポンプ
13 シフト触媒加熱用空気供給部
14 リザーバータンク
15 カソードオフガス
16 アノードオフガス
17 バーナー
18 水素生成装置

Claims (3)

  1. 原料と水から一酸化炭素を含有する水素リッチガスを生成する改質部と、前記水素リッチガス中の一酸化炭素と水から水素と二酸化炭素を生成するシフト反応部と、前記シフト反応部にて除去されなかった前記水素リッチガス中の一酸化炭素を低減するための一酸化炭素除去部とを有する水素生成装置と、
    前記水素生成装置から供給される前記水素リッチガスと、酸素を含む酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池運転停止時に前記水素生成装置に空気を供給する空気供給部とを備え、
    前記空気供給部に前記燃料電池のカソードオフガスを供給することを特徴とする燃料電池発電システム。
  2. 原料と水から一酸化炭素を含有する水素リッチガスを生成する改質部と、前記水素リッチガス中の一酸化炭素と水から水素と二酸化炭素を生成するシフト反応部と、前記シフト反応部にて除去されなかった前記水素リッチガス中の一酸化炭素を低減するための一酸化炭素除去部とを有する水素生成装置と、
    前記水素生成装置から供給される前記水素リッチガスと、酸素を含む酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、
    前記燃料の流通方向を基準として、(1)前記改質部と前記シフト反応部との間、(2)前記シフト反応部と前記一酸化炭素除去部との間、及び(3)前記一酸化炭素除去部と前記燃料電池との間の少なくとも1箇所に空気を供給する空気供給部とを備え、
    前記空気供給部に前記燃料電池のカソードオフガスを供給することを特徴とする燃料電池発電システム。
  3. カソードオフガス中の水分を除去する水分除去部を備えることを特徴とする請求項1または2記載の燃料電池発電システム。
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