JP2005299717A - 曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 より軽量でかつ衝撃吸収特性に優れ、かつ、汎用性ないし実用性に富む構造部材を提供する。
【解決手段】 長手方向の少なくとも1つの部位で曲げ荷重を受ける構造部材であって、
(a)上記部位が、曲げ荷重の負荷に対向する平面と、該平面の両側に角部を形成する側面を備え、(b)長手方向端部の端面が、曲げ荷重の負荷方向に対向して凸状に湾曲する輪郭を備え、かつ、(c)上記部位と長手方向端部の端面との間の部材表面が、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成されていることを特徴とする曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
【選択図】 図3

Description

本発明は、曲げ荷重を受ける各種構造物用の構造部材、特に、自動車用の構造部材として好適な曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材に関する。
近年、自動車業界では、環境保護、省エネルギー、燃費向上等の観点から、より一層の軽量化が求められる一方で、衝突時、構造部材に衝撃エネルギーを有効に吸収させて客室部の変形を最小限に食い止め、乗員の安全を確保する車体構造の開発が進められている。
そのためには、基本的には、重量に対して大きな強度を有し、かつ、衝撃エネルギーを有効に吸収し得る構造材料を開発する必要があるが、構造材料自身の強度の向上には限度があり、構造部材の構造の点からも、構造部材としての軽量化及び高吸収エネルギー化を図る必要がある。
上記観点から開発された衝撃吸収部材として、例えば、特許文献1及び2には、長手方向(軸方向)に衝撃荷重を受け、部材が蛇腹状に座屈することにより衝突エネルギーを吸収する衝撃吸収部材が開示されている。
しかし、上記衝撃吸収部材は、長手方向(軸方向)の衝撃荷重に対してのみ機能し、曲げ荷重に対しては効果を発揮しない。
また、特許文献3には、荷重が作用した際の応力分布に合せてドア上下方向に渡る幅を長手方向において徐々に変更した車両用ドアインパクトビームが開示されている。
しかし、上記車両用ドアインパクトビームは、応力分布に合せてビーム幅を拡大・縮小するもので、構造部材としての軽量化には限界がある。
また、特許文献4には、略鉛直な取付け側の一辺を有する略三角形の他の一辺と、略鉛直な圧壊側の一辺を有する略三角形の他の一片が共有されている形状を、少なくとも断面形状に有する車両用ビームが開示されている。
上記車両用ビームは、高強度で耐衝撃性を有し、かつ、軽量・小型化の要請に応えるものであるが、ビーム材が入り組んだ複雑な断面形状を長手方向に一様に形成しなければならないので、加工工程が複雑化するうえ、長手方向の断面形状が一定であるため、エネルギー吸収能が最大とはいえないものである。
したがって、環境保護、省エネルギー、及び、人命確保等の点から、自動車用の構造部材に限らず、より軽量でかつ衝撃吸収特性に優れ、さらに、汎用性ないし実用性に富む構造部材が求められている。
特開平9−277953号公報 特開平9−277954号公報 特開平6−227254号公報 特開2002−264740号公報
本発明は、上記要求に鑑み、より軽量でかつ衝撃吸収特性に優れ、かつ、汎用性ないし実用性に富む構造部材を提供することを課題とする。
構造材料自身の高強度化を図ることには限界があるので、本発明者は、構造部材の構造の点から、軽量化及び高吸収エネルギー化を図ることとし、種々の断面形状の構造部材について、衝撃吸収特性の目安となる曲げ荷重特性を調査した。
その結果、本発明者は、構造部材においては断面形状の違いにより変形態様が異なり、一つの構造部材において長手方向で断面形状を違えれば、構造部材の全体的な変形態様を制御することができ、結果として、構造部材の曲げ荷重特性を著しく高め得ることを見出した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
(1) 長手方向の少なくとも1つの部位で曲げ荷重を受ける構造部材であって、
(a)上記部位が、曲げ荷重の負荷に対向する平面と、該平面の両側に角部を形成する側面を備え、
(b)長手方向端部の端面が、曲げ荷重の負荷方向に対向して凸状に湾曲する輪郭を備え、かつ、
(c)上記部位と長手方向端部の端面との間の部材表面が、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成されていることを特徴とする曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
(2) 前記長手方向端部の断面の形状が、該端部の端面の形状と同じであることを特徴とする前記(1)に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
(3) 前記長手方向の少なくとも1つの部位と長手方向端部の間の部材表面が、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成されていることを特徴とする前記(2)に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
(4) 前記長手方向の少なくとも1つの部位と該部位に隣接する部位との間の部材表面が、両部位の平面及び側面に連続する曲面で形成されていることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
(5) 前記構造部材の長手方向断面が、コ字状ないしU字状の開断面であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
(6) 前記構造部材の長手方向断面が、円状ないし多角形状の空域を有する閉断面であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
(7) 前記構造部材が中実の構造部材であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
(8) 前記構造部材が、部材全長L(cm)と部材幅D(cm)の比L/Dが5以上の長尺部材であることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
(9) 前記長手方向の少なくとも1つの部位が、部材全長の1/10〜9/10の長さを有し、部材中央に存在することを特徴とする前記(1)〜(8)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
(10) 前記長手方向の少なくとも1つの部位が、部材全長の1/10〜9/10の長さを有し、長手方向に複数存在することを特徴とする前記(1)〜(8)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
(11) 前記部位の断面と部材端部の断面の線長比が50〜200%であることを特徴とする前記(9)又は(10)に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
(12) 前記角部の角度が、直角、鈍角、又は、鋭角であることを特徴とする前記(1)〜(11)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
(13) 前記輪郭の輪郭線が、曲率が一定の曲線、又は、曲率が連続的に変化する曲線であることを特徴とする前記(1)〜(12)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
(14) 前記構造部材が機械構造用金属部材であることを特徴とする前記(1)〜(13)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
(15) 前記構造部材が建築構造用金属部材であることを特徴とする前記(1)〜(13)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
(16) 前記構造部材が車輌構造用金属部材であることを特徴とする前記(1)〜(13)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
本発明によれば、より軽量でかつ衝撃吸収特性に優れ、かつ、汎用性ないし実用性に富む構造部材を提供するができる。
本発明は、長手方向の少なくとも1つの部位で曲げ荷重を受ける構造部材において、
(a)上記部位を、曲げ荷重の負荷に対向する平面と、該平面と角部を形成する側面で構成し、
(b)長手方向端部の端面を、曲げ荷重の負荷方向に対向して凸状に湾曲する輪郭で形成し、かつ、
(c)上記部位と長手方向端部の端面との間の部材表面を、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成することを基本思想とする。
以下、本発明について、図面に基づいて詳細に説明する。まず、本発明者が、断面形状で異なる変形態様を調査するために行った曲げ荷重試験の結果について説明する。
図1に、上記調査に用いた逆U字型断面1を有する構造部材の一例(厚さ1.6mmの普通鋼鋼板で構成した幅70mm、高さ70mm、長さ1200mmの構造部材)を示す。この構造部材の両端を、図4に示すように、部材の下方から支持し、中央部に、上方から200kgの球(150R)を15m/sの速度で衝突させ、球の変位に伴う接触反力の推移を調査した。その結果を図10(図中A1)に示す。
また、図2に、上記調査に用いた下向コ字型断面2を有する構造部材の一例(厚さ1.4mmの普通鋼鋼板で構成した幅70mm、高さ70mm、長さ1200mmの構造部材)を示す。この構造部材について、同様に、接触反力の推移を調査した。その結果を図10(図中B1)に示す。
また、接触反力から計算した構造部材の衝突吸収エネルギーの推移を図11に示す。図中、A2が逆U字型断面の構造部材に係る衝突吸収エネルギー推移で、B2が下向コ字型断面の構造部材に係る衝突吸収エネルギー推移である。
図10中B1及び図11中B2の推移から、下向コ字型断面を有する構造部材は、初期接触反力が大きい一方、座屈により、早期に曲げ変形態様へ変化し、結局は、衝撃吸収エネルギーが低いものであることがわかる。
一方、図10中A1及び図11中A2の推移から、逆U字型断面を有する構造部材は、下向コ字型断面の構造部材に比べ、初期接触反力が小さいが、座屈による曲げ変形態様への変化までの時間が長く、衝撃吸収エネルギーが高いものであることが解かる。
ここで、下向コ字型断面を有する構造部材の変形態様B、及び、逆U字型断面を有する構造部材の変形態様Aを、模式的に図5に示す。
本発明者は、図5に基づいて、上記両構造部材の接触反力特性及び衝撃吸収エネルギー特性の両方を生かせば、曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材を構成できるとの発想に至り、図3に示す断面構造(中央部3が下向コ字型、その両側の端部4が逆U字型)及び寸法(厚さ1.4mmの普通鋼鋼板を用い、幅70mm、高さ70mm、長さ1200mm[中央部400mm+2×端部400mm])の構造部材(以下「異断面構造部材」ということがある。)を試作し、同様に、接触反力の推移を調査した。
即ち、構造部材において、曲げ荷重が直接作用する中央部3の断面を、初期接触反力が大きい下向コ字型断面とし、その両側の端部4の断面を、下向コ字型断面に比べ初期接触反力は小さいが、座屈による曲げモードへの変化までの時間が長く、衝撃吸収エネルギーが高い逆U字型断面とし(図5、参照)、中央部と端部間の部材表面を連続する曲面で結合した。
接触反力の推移を図10(図中X1)に示し、また、接触反力から計算した構造部材の衝突吸収エネルギーの推移を図11(図中Y1)に示す。
さらに、寸法を変えて試作した構造部材に係る接触反力の推移を図10(図中X2)に示し、また、接触反力から計算した構造部材の衝突吸収エネルギーの推移を図11(図中Y2)に示す。
図10中X1及び図11中Y1から、構造部材において、図3に示すような異断面構造を採用すれば、部材重量を増加することなく、曲げ荷重の負荷初期における耐荷重性を高めることができ、かつ、衝撃エネルギーの吸収能を高めることができることが解かる。
また、図10中X2及び図11中Y2から、曲げ荷重を負荷初期における耐荷重性と衝撃エネルギーの吸収能が、従来構造の構造部材と同程度としても、部材重量を10%程度減量できることが解かる。
このように、本発明者は、構造部材において断面形状が異なれば、曲げ荷重を受けて変形する時の変形態様が異なること、及び、一つの構造部材において長手方向で断面形状を違えれば、部材全体の変形態様を制御でき、構造部材の曲げ荷重吸収特性を著しく高め得ることを知見した。そして、本発明は、上記知見に基づいてなされたものである。
上記試作の構造部材においては、中央部に、曲げ荷重を受ける下向コ字型断面の部位を一つ設けたが、実際の構造部材では、部材全長に渡り、複数の曲げ荷重が作用する場合があるので、これに対処すべく、上記下向コ字型断面の部位を、構造部材の長手方向において適宜の数設けてもよい。
この場合、上記部位間の部材表面は、両部位の平面及び側面に連続する曲面で形成する。図6に、下向コ字型断面の部位5を長手方向に二つ設け、端部4と該部位5間の部材表面及び該部位5、5間の部材表面を、該部位5の平面及び側面に連続する曲面で形成した構造部材の例を示す。
また、上記試作の構造部材においては、曲げ荷重を受ける部位の断面形状を、部材断面形状として典型的な下向コ字型としたが、耐曲げ荷重性の点からは、曲げ荷重を受ける平面部と該平面を支える左右対称の側面部を備えていればよく、該平面部と側面部は、必ずしも直角である必要はない。
曲げ荷重を受ける部位の断面は、図7に示すように、下向コ字型(図中(a)、α=直角)の他、台形状(図中(b)、αが鋭角)、又は、平面と側面がなす角αが鋭角である逆台形状(図中(c))であってもよい。
また、上記試作の構造部材においては、端部全長に渡り、端部の断面形状を同じ逆U字型としたが、図8に示すように、端部端面の形状のみを逆U字型とし、該端面と下向きコ字型断面の部位5との間の部材表面6を、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成してもよい。
また、上記試作の構造部材においては端部の断面形状を逆U字型とし、また、図8には、端部の端面形状を逆U字型とする構造部材を示したが、逆U字輪郭の湾曲部分は、曲率が連続的に変化する曲線に従って形成されていればよい。
ここで、図9に、逆U字型断面の例として、湾曲部分が半円である断面(a)、湾曲部が円弧をなす断面(b)、及び、湾曲部が楕円の一部をなす断面(c)を示す。
なお、構造部材において、湾曲部分の両側に続く平面部分の高さは、曲げ荷重を受ける部位の高さとの関連で、適宜設定できるし、また、上記平面部分は設けなくてもよい。
また、上記湾曲部分の両側に続く平面部分を、末広がりに形成してもよいし、末窄まりに形成してもよい。
本発明において、構造部材の端部の断面形状又は端面形状は、曲げ荷重の負荷方向に対向して凸状に湾曲する部分を備えていればよく、該湾曲部分の輪郭は、曲率が一定の曲線、又は、曲率が連続的に変化する曲線に従って形成されていればよい。
これまで、曲げ荷重を受ける中央部に下向コ字型空間を備え、端部に逆U字型空間を備える構造部材について説明したが、異断面構造による曲げ荷重吸収特性向上効果は、基本的には、曲げ荷重を受ける部位の断面形状を下向コ字型とし、かつ、端部の断面形状又は端面形状を逆U字型とすれば得られるので、本発明の構造部材においては、長手方向断面は、必ずしも、例えば、コ字状ないしU字状のような開断面である必要はない。
本発明の構造部材において、長手方向断面は、円状ないし多角形状の空域を有する閉断面であってもよい。また、さらに、本発明の構造部材は、空域を有しない中実の構造部材でもよい。
本発明の構造部材は、長尺で短尺でも、また、部材全長と部材幅の比に関係なく、上記曲げ荷重吸収特性向上効果を得ることができるが、長尺の構造部材を設計する場合、部材全長L(cm)と部材幅D(cm)の比L/Dを5以上とすることが好ましい。
上記比L/Dを5以上とすることにより、構造部材自体の構造強度を所定レベル以上に確保することができる。
また、構造部材の中央部に、曲げ荷重を受ける部位を設ける場合、該部位の長さを、部材全長の1/10〜9/10の長さとすることが好ましい。上記部位の長さを、部材全長の1/10〜9/10の長さの範囲内で選択することにより、曲げ荷重の負荷態様に対応して、適切な構造を有する構造部材を、多種多様に設計できる。なお、より好ましい上記部位の長さは、部材全長の3/10〜7/10である。
さらに、上記の場合において、中央部の断面と端部断面の線長比を50〜200%とすることがより好ましい。上記線長比が50〜200%であれば、構造部材の幅が、長手方向において極端に変化しないので、対曲げ荷重構造上好ましい。
構造部材の長手方向に、曲げ荷重を受ける部位を複数設ける場合、該部位の長さを、部材全長の1/10〜9/10の長さとすることが好ましい。より好ましくは、部材全長の4/10〜6/10である。
本発明の構造部材は、曲げ荷重吸収特性に優れているので、機械構造用、建築構造用、車輌構造用、その他各種の衝撃吸収構造用として好適な構造部材である。
なお、本発明の構造部材は、構造部材自体の強度を確保する点で、所要の強度を有する非鉄材料や鉄鋼材料の金属材料で構成することが好ましいが、他の特性をも備える非鉄材料と鉄鋼材料からなる複合金属材料や、より軽量な非金属材料と金属材料からなる複合材料で構成してもよい。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例の条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例)
図1〜3に示す断面構造及び寸法の構造部材を作製し、曲げ荷重負荷試験を行い、曲げ変形態様を調査した。接触反力の推移を図10に示す。また、接触反力から計算した衝撃吸収エネルギーの推移を図11に示す。
本発明の構造部材(図3、参照)は、従来構造の構造部材(図1及び2、参照)に比べ、曲げ荷重吸収特性が格段に優れていることが解かる。
前述したように、本発明によれば、より軽量でかつ衝撃吸収特性に優れ、かつ、汎用性ないし実用性に富む構造部材を提供することができる。
したがって、本発明は、機械構造物、建築構造物、車輌構造物等の衝撃吸収用構造部材として有効に利用できるものであり、構造物製造産業において、利用可能性の大きいものである。
逆U字型断面の構造部材を示す図である。 下向コ字型断面の構造部材を示す図である。 中央部の断面を下向コ字型とし、その両端部の断面を逆U字型とした構造部材を示す図である。 曲げ荷重試験の態様を示す図である。 構造部材の変形態様の推移を模式的に示す図である。 下向コ字型断面の部位を、長手方向に二つ設け、該部位間の部材表面を、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成した構造部材を示す図である。 下向コ字型断面形状に替わり採用し得る他の断面形状を示す図である。 端部の端面を逆U字型形状とし、該端面と下向コ字型断面部位の間の部材表面を、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成した構造部材を示す図である。 湾曲部分の輪郭を示す図である。(a)は半円、(b)は円弧、(c)は楕円の一部を示す。 曲げ荷重試験により求めた接触反力の推移を示す図である。 接触反力より計算で求めた衝撃吸収エネルギーの推移を示す図である。
符号の説明
1…逆U字型断面
2…下向コ字型断面
3…中央部
4…端部
5…下向コ字型断面の部位
6…部材表面

Claims (16)

  1. 長手方向の少なくとも1つの部位で曲げ荷重を受ける構造部材であって、
    (a)上記部位が、曲げ荷重の負荷に対向する平面と、該平面の両側に角部を形成する側面を備え、
    (b)長手方向端部の端面が、曲げ荷重の負荷方向に対向して凸状に湾曲する輪郭を備え、かつ、
    (c)上記部位と長手方向端部の端面との間の部材表面が、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成されていることを特徴とする曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
  2. 前記長手方向端部の断面の形状が、該端部の端面の形状と同じであることを特徴とする請求項1に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
  3. 前記長手方向の少なくとも1つの部位と長手方向端部の間の部材表面が、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成されていることを特徴とする請求項2に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
  4. 前記長手方向の少なくとも1つの部位と該部位に隣接する部位との間の部材表面が、両部位の平面及び側面に連続する曲面で形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
  5. 前記構造部材の長手方向断面が、コ字状ないしU字状の開断面であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
  6. 前記構造部材の長手方向断面が、円状ないし多角形状の空域を有する閉断面であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
  7. 前記構造部材が中実の構造部材であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
  8. 前記構造部材が、部材全長L(cm)と部材幅D(cm)の比L/Dが5以上の長尺部材であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
  9. 前記長手方向の少なくとも1つの部位が、部材全長の1/10〜9/10の長さを有し、部材中央に存在することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
  10. 前記長手方向の少なくとも1つの部位が、部材全長の1/10〜9/10の長さを有し、長手方向に複数存在することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
  11. 前記部位の断面と部材端部の断面の線長比が50〜200%であることを特徴とする請求項9又は10に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
  12. 前記角部の角度が、直角、鈍角、又は、鋭角であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
  13. 前記輪郭の輪郭線が、曲率が一定の曲線、又は、曲率が連続的に変化する曲線であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
  14. 前記構造部材が機械構造用金属部材であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
  15. 前記構造部材が建築構造用金属部材であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
  16. 前記構造部材が車輌構造用金属部材であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材。
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JP2010270906A (ja) * 2009-04-20 2010-12-02 Nippon Steel Corp 撓み低減方法および構造部材

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